JP2011115746A - 反応容器およびこれを用いた反応生成物の排出方法 - Google Patents

反応容器およびこれを用いた反応生成物の排出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低コストの設備で、反応生成物を容易に取り出すことができる反応容器およびこれを用いた反応生成物の排出方法を提供する。
【解決手段】粉粒体の反応生成物Pを得るための内部空間を有する反応容器100であって、内部空間101の一端に通じ、原料の供給源または反応生成物Pの排出先に接続分離可能であるとともに、開閉可能な流通路106と、内部空間101を流通路106に向けて狭める傾斜を有し、反応生成物Pを流通路に案内する案内部103とを備える。このように、簡易で低コストな設備により流通路106が鉛直下方に位置するように反応容器100の向きを変更することで、作業者は反応生成物Pを容易に排出し取り出すことができる。たとえば、パッキンの交換は不要になり、高度な蓋の開閉技術は必要なくなる。また、重い蓋を開閉する必要がなくなり、作業性が向上する。
【選択図】図1

Description

本発明は、粉粒体の反応生成物を得るための反応容器およびこれを用いた反応生成物の排出方法に関する。
従来、セラミックス粉末等の生成物を製造するときには、反応容器が用いられている。図13は、従来の反応容器900を示す断面図である。反応容器900には耐圧性が要求されるため、その蓋905には重いものが用いられる。また、反応容器900には密閉性が要求されるため、通常、蓋905にはパッキンが取り付けられる。このような反応容器900を用いる場合には、作業者が反応容器の蓋905を開けて容器本体902から掻き出すことで反応生成物Pが取り出される。
一方、このような耐圧性を有する反応容器に関して、内容物を掻き落して取り出す技術が知られている(特許文献1、2)。特許文献1記載の耐圧反応装置は、供給される被反応物を反応させる容器内でスクレーパーを回転させることで、内側に付着した塩等を掻き落としている。そして、特許文献2記載の耐圧反応装置は、さらにらせん状に形成したスクレーパーを用いている。
特開平11−253786号公報 特開2001−46854号公報
作業者が掻き出す方式の反応容器は、内容物を効率よく生成するために容量が大きい方が好ましい。大きい容器が用いられる場合には、使用時に容器内の気体が漏れないようにボルトを均等な力で締めて蓋を閉じる必要があるが、均等にボルトを締めるには作業者の高度な技能が要求される。また、蓋を開閉する度にパッキンを交換しなければならなくなり、ランニングコストが嵩む。そして開閉により内容物を取り出す反応容器を用いると、反応生成物が隅に溜まり、作業者による掻き出しでは十分に掻き出し切れない場合もある。
一方、特許文献に記載されるような装置では、内容物の掻き出しは容易になるものの、耐圧性を保持しつつ、内部でスクレーパーを回転させるには大規模な装置が必要であり、コストが増大するため現実的ではない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、低コストの設備で、反応生成物を容易に取り出すことができる反応容器およびこれを用いた反応生成物の排出方法を提供することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するため、本発明の反応容器は、粉粒体の反応生成物を得るための内部空間を有する反応容器であって、内部空間の一端に通じ、原料の供給源または反応生成物の排出先に接続分離可能であるとともに、開閉可能な流通路と、前記内部空間を前記流通路に向けて狭める傾斜を有し、反応生成物を前記流通路に案内する案内部とを備えることを特徴としている。このように、原料供給と生成物の排出とを同じ流通路で行うことで簡易で低コストな設備により反応生成物を容易に排出し取り出すことができる。たとえば、パッキンの交換は不要になり、高度な蓋の開閉技術は必要なくなる。また、重い蓋を開閉する必要がなくなり、作業性が向上する。
(2)また、本発明の反応容器は、前記案内部に設けられ、前記流通路の最小内径より小さい目開きを有し、前記案内される反応生成物を粉砕、透過する篩を更に備えることを特徴としている。これにより、塊状になった反応生成物を篩により粉砕することができ、流出路から容易に反応生成物を取り出すことができる。
(3)また、本発明の反応容器は、前記篩の目開きより大きい短径を有し、前記内部空間に配置して用いられる解砕部材を更に備えることを特徴としている。これにより、反応生成物を反応容器の内部空間の底に固着することを防止するとともに、反応生成物を粉砕して取り出しやすくすることができる。
(4)また、本発明の反応容器は、前記内部空間を形成する内側面は、抜きテーパを有することを特徴としている。これにより、反応生成物を反応容器から脱離しやすくなる。
(5)また、本発明の反応容器は、振動可能な空隙を残しつつ、前記流通路側へ開口端を向けて前記内部空間内に収容された内カップを更に備えることを特徴としている。これにより、振動の伝達により内カップ内の反応生成物の脱離、粉砕を容易にすることができる。
(6)また、本発明の反応容器は、前記内カップの内側面は、抜きテーパを有することを特徴としている。これにより、反応生成物を内カップから脱離するのが容易になる。
(7)また、本発明の反応容器は、表面から外部へ突出して形成され、与えられた衝撃を前記内部空間内に伝達する衝撃伝導部を更に備えることを特徴としている。これにより、反応容器の作業者は外部から反応容器内に衝撃を伝達し、反応生成物の脱離、粉砕を容易にすることができる。
(8)また、本発明の反応容器は、前記内部空間内を冷却する冷却機構を有することを特徴としている。これにより、反応により発熱する反応生成物を冷却し、取り出しやすくすることができる。
(9)また、本発明の反応生成物の排出方法は、上記の反応容器からの反応生成物の排出方法であって、前記流通路を介して原料を前記内部空間に供給し反応を進行させた結果得られた反応生成物を、前記流通路を介して排出させることを特徴としている。このように、原料供給と生成物の排出とを同じ流通路で行うことで簡易で低コストな設備により反応生成物を容易に排出し取り出すことができる。たとえば、パッキンの交換は不要になり、高度な蓋の開閉技術は必要なくなる。また、重い蓋を開閉する必要がなくなり、作業性が向上する。
本発明によれば、低コストの設備で、反応生成物を容易に取り出すことができる。
第1の実施形態に係る反応容器の側断面図である。 第1の実施形態に係る反応容器の側断面図である。 比較例の断面図である。 排出システムの概略図である。 第2の実施形態に係る反応容器の側断面図である。 第2の実施形態に係る反応容器の平断面図である。 第2の実施形態に係る反応容器の側断面図である。 第3の実施形態に係る反応容器の側断面図である。 第3の実施形態に係る反応容器の側断面図である。 第4の実施形態に係る反応容器の側断面図である。 第4の実施形態に係る反応容器の側断面図である。 第5の実施形態に係る反応容器の側断面図である。 従来の反応容器の側断面図である。
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
[第1の実施形態]
(反応容器の構成)
図1は、反応生成物を得るための内部空間を有する反応容器100の側断面図である。図1は、反応時の構成を示している。図1に示すように、反応容器100は内部空間101を有しており、反応により内部空間101において粉粒体の反応生成物Pが生成される。反応容器100は、原料の粉粒体を特定の雰囲気内で反応させて所望の物質を生成する場合に好適である。本発明は、特に、耐圧性を要求される反応容器100で酸素雰囲気を嫌う材料を扱う場面に適している。
反応生成物Pには、たとえばMをアルカリ金属、遷移元素等、Nを水素、窒素、ハロゲンガス等としたとき、MNで表される構成を有する物質が挙げられる。反応生成物Pは、柔らかい固体である。したがって、液体の場合のように流路さえ確保すれば容易に流出するというものではない。たとえばセラミックス粉末のような無機の粉粒体の取り出しに本発明は好適である。
反応容器100は、容器本体102、案内部103、蓋105および流通路106を備える。案内部103は、内部空間101を流通路106に向けて狭める傾斜を有し、反応生成物Pを流通路106に案内する。すなわち案内部103は、漏斗のような形状を有しており、流通路106に接続されている。案内部103は、漏斗状の部材として蓋105の内部空間101側に設置されていることが好ましい。
流通路106は、内部空間101の一端に通じ、外部にある原料の供給源または反応生成物Pの排出先に接続分離可能である。すなわち、流通路106は、原料の供給路であるとともに、反応生成物Pの排出路でもある。原料の供給時には、反応容器100は、流通路106を鉛直上方側に位置させるように向きに姿勢を調整し、上から原料を内部空間101内に投入するのが好ましい。流通路106を下にして反応を進行させると、析出物がバルブのシール部に固着するため、そのままの体勢で反応を進めることが好ましい。なお、流通路106にはバルブ107が設けられており、流通路106はバルブ107により開閉可能となっている。
図2は、排出時における反応容器100の側断面図である。図2に示すように、反応後に、流通路106を鉛直下方に位置させるように、反応容器100の向きを変更する。これにより、案内部103の傾斜で反応生成物Pを流通路106まで案内し、排出できる。上記のように、通常は、反応容器100は、原料投入時および反応時には流通路106が鉛直上方に位置するため、排出時にはこれを反転させることになる。このように、簡易な設備で、作業者は蓋105を開けることなく反応生成物Pを容易に排出し取り出すことができる。
図3は、従来の反応容器を反転した状態を示す比較例の断面図である。図3に示すように、案内部103の無い反応容器を用いて反応生成物Pを生じさせる場合でも、反応後に、流通路106を鉛直下方に配置するように反応容器の向きを変更すれば反応生成物Pを取り出せるとも考えられる。しかし、そのような場合には、塊となった反応生成物P1が流通路106に詰まったり、隅に排出不良の反応生成物P2が残ったりしやすい。反応容器100では、案内部103を設けることで反応生成物Pの回収が容易になっている。
(排出システムの構成)
次に、このように構成された反応容器100を用いた排出システムを説明する。図4は、排出システム110の概略図である。排出システム110は、反応容器100、フレキシブルチューブ114、フランジ115、接続管116、ユニオン117、導入管118、密閉バルブ119、反応物受入容器120、均圧管130、窒素ガス導入管131、ガス排出管132およびバイブレータ140により構成されている。なお、フランジ115、ユニオン117は、管を結合する部材であれば特にいずれかに限られない。
反応容器100は、流通路103を鉛直下方側に向けた向きに配置され、流通管106をフレキシブルチューブ114に接続されている。そして、フレキシブルチューブ114は、フランジ115を介して接続管116に接続されている。接続管116は、ユニオン117により反応物受入容器120の導入管118に接続されている。密閉バルブ119は、導入管118の開閉により反応物受入容器120を密閉可能に設けられている。
均圧管130は、真空引きされたとき、または窒素ガス等が導入されたときの接続管116の圧力と反応物受入容器120内の圧力を均等化させるためのガス流通管である。窒素ガス導入管131は、窒素ガス供給源に接続され、窒素ガスを導入する管である。ガス排出管132は、真空ポンプに接続され、ガスを排出する管である。バイブレータ140は、図4では模式的に図示しているが、排出システム110における反応生成物Pの経路全体を振動させるように構成されているが、反応容器100単体を振動させるように構成されていてもよい。バイブレータ140は、これに代えてノッカー等であってもよい。
(排出方法)
このような排出システム110を用いて、次のような反応生成物Pの排出工程を行う。まず、反応が終了したら、反応物受入容器120を接続管116に取り付ける。次に、流通路106が鉛直下方に位置するように反応容器100を反転させ、反応容器100をフレキシブルチューブ114に取り付け、反応生成物Pの排出経路を形成する。そして、その排出経路内を真空にした後、窒素を供給する。
このような真空引きと窒素ガスの供給を2〜3回繰り返し、排出経路内を窒素ガス雰囲気にする。次に、反応物受入容器120の密閉バルブ119を開放するとともに、反応容器100のバルブ107を開放する。そして、バイブレータ140を作動させ反応生成物Pを反応物受入容器120に落下させる。振動の際には、作業者が反応容器100を叩いてもよい。
反応生成物Pを十分に排出できたら反応物受入容器120の密閉バルブ190を閉じ、反応物受入容器120を接続管116から外す。そして、反応物受入容器120から内容物取り出し反応生成物Pの排出工程を完了する。このような方法により、反応生成物Pが酸素との接触を嫌う材料であっても、グローブボックスなどを用いずに容易に反応生成物Pを取り出すことができる。
[第2の実施形態]
上記の実施形態では、振動のみで反応生成物Pを粉砕しつつ流通路106へ案内するが、案内部103に篩を設けて効率よく反応生成物Pを粉砕してもよい。また、内部空間101に解砕部材をあらかじめ混入させておいてもよい。図5は、篩を有する反応容器200の側断面図であり、図6は、反応容器200の平断面図である。図6は、図5の断面A−Aを矢印方向に見た図となっている。反応容器200の基本的構成は、反応容器100と同様であるが、反応容器200は、内部空間201にボール208(解砕部材)を有し、案内部103に篩204を有している。
ボール208は、内部空間201に振動が伝わったとき反応生成物Pの粉粒体内を激しく運動し、反応生成物Pを容器の内面から剥がし落とし、その塊を粉砕する。ボール208は、篩204の目開きより大きい径を有するため、篩204を通って流通路106に落ちることはない。たとえば、ボールを直径20mm程度とし、篩204の目開きを1mm程度とすることができる。なお、目開きは、少なくとも原料粒の径より大きい必要がある。また、篩204の目開きを次の工程で要求される反応生成物の粒度に設定しておけば効率化を図ることができる。
複数のボール208を内部空間201の底に敷つめることで、反応生成物Pが反応容器200の内部空間201の底に固着することを防止するとともに、反応生成物Pを粉砕して取り出しやすくできる。図7は、排出時における反応容器200の側断面図である。図7に示すように、振動によりボール208が反応生成物Pの粉粒体内を移動することで、反応生成物Pが粉砕される。なお、大きさの異なる複数のボール208を用いることで、反応生成物Pの底面への固着防止効果を向上させることができる。
ボール208は、反応を阻害せず、反応生成物Pより比重が大きい材料で形成されていることが好ましい。これにより、反応時にはボール208が反応生成物Pの下に位置し、排出時の最初の段階では反応生成物Pの上にボール208が配置されることになる。その結果、振動により反応生成物Pが混合粉砕され短時間で反応生成物Pを取り出すことができる。なお、ボール208は解砕部材の一例であって、解砕部材は、必ずしも球体である必要はなく、反応生成物Pを混合可能な部材であればよく、楕円体等、様々な形態をとりうる。篩204は、流通路106の最小内径より小さい目開きを有し、案内される反応生成物Pを粉砕、透過する。これにより、塊状になった反応生成物Pを篩204により粉砕することができ、流出路106から容易に反応生成物Pを取り出すことができる。流通路106の最小内径は、通常は流通路106を開閉するバルブの内径である。
[第3の実施形態]
上記の実施形態では、容器本体102の内径は一定であるが、容器本体102はその内部空間301が反応生成物Pに対する抜きテーパの形状を有していてもよい。図8は、内側面に傾斜のある反応容器300の側断面図である。図8に示すように、反応容器300の内部空間301を形成する内側面302aは、抜きテーパを有している。すなわち、内側面302aは、案内部103側から底側に向かって内径を減少させる傾斜を有する。これにより、案内部103を鉛直下方にする配置においては、反応生成物Pは重力により反応容器300から脱離しやすくなる。その他の構成は、反応容器200と同様である。図9は、排出時における反応容器300の側断面図である。図9に示すように、内側面302aの傾斜により、反応生成物Pの取出しが容易になる。
[第4の実施形態]
上記の実施形態では、容器本体302の内部空間401にそのまま原料を投入し、反応生成物Pを生成しているが、反応容器内に内カップを設け、内カップの中で反応を進行させてもよい。図10は、内カップを備える反応容器400の側断面図である。図10に示すように、反応容器400内には流通路106側へ開口端を向けて内カップ409が配置されている。したがって、内カップ409の内部で反応生成物Pが生成される。
内カップ409の高さおよび外径は、基本的に内部空間401内で振動可能な空隙を残す程度である。これにより、振動が内カップ409に伝達し、内カップ409が内部空間401の底等に当たることで内カップ409内の反応生成物Pの脱離、粉砕が容易になる。また、内カップ409の内側面409aは、抜きテーパを有している。すなわち、内側面409aは、開口側から底側に向かって内径を減少させる傾斜を有する。これにより、さらに反応生成物Pの脱離、粉砕が容易になる。なお、容器本体302の内側面302aにも抜きテーパが形成されており、内カップ409がこれに沿った外側面409bを有している場合には、内カップ409の径方向に空隙がなくてもよい。このとき、内カップ409が内部空間401の底に嵌った状態では内カップ409と内側面409aとが接することになる。図11は、排出時における反応容器400の側断面図である。流通路106を鉛直下方に配置するような反応容器400の向きにおいては、内カップ409が容器本体302から分離、落下して内部空間401内で振動可能な状態になり、反応生成物Pが振動により脱離しやすくなる。
[第5の実施形態]
上記の実施形態に更に機能を加えて、衝撃伝達や冷却の効率を向上させることもできる。図12は、衝撃伝導部および冷却機構を備える反応容器500の側断面図である。図12に示すように、反応容器500の基本的構造は、反応容器300と同様であるが、反応容器500の容器本体302の周りには熱媒流通路512および冷媒流通路513がスパイラル状に設けられている。これらの媒体の流通路により容器本体302を加熱したり、冷却したりすることが可能になっている。熱媒流通路512および冷媒流通路513の周囲は断熱材510で被覆されている。特に、冷媒流通路513のような冷却機構で耐圧容器のような熱容量の大きい物を冷却し、反応生成物Pの温度を下げて取出しを容易にできる効果は大きい。なお、加熱機構は、熱媒流通路512に限定されず、ラバーヒータ、蒸気を利用したもの、オイルジャケットを用いてもよい。
衝撃伝導部511は、表面から外部へ突出して形成されその一端が断熱材510に埋設されている。作業者は、衝撃伝導部511の突出する他端に衝撃を加えることができる。そして、衝撃伝導部511は、他端に与えられた衝撃を内部空間501内に伝達する。衝撃伝導部511は、たとえば金属製であり、棒状に形成されている。
なお、以上の説明では、反応後に流通路を鉛直下方側に位置させて反応生成物Pを排出させるが、反応後に流通路の向きを水平方向にするように反応容器を倒し、反応容器に流通路を軸とする回転をさせて、反応生成物Pを粉砕したり、反応容器壁面や底面に付着した反応生成物Pを剥がしたりしてもよい。そして、反応生成物Pをある程度粉砕してから、流通路の位置を鉛直下方側に傾けた状態でさらに反応容器を回転させながら排出してもよい。また、上記と同様に反応生成物Pをある程度粉砕しておき、流通路を鉛直下方側に向けた姿勢に反応容器を保持し、これを振動させながら反応生成物Pを排出してもよい。
100 反応容器
101 内部空間
102 容器本体
103 案内部
105 蓋
106 流通路
107 バルブ
110 排出システム
114 フレキシブルチューブ
115 フランジ
116 接続管
117 ユニオン
118 導入管
119 密閉バルブ
120 反応物受入容器
130 均圧管
131 窒素ガス導入管
132 ガス排出管
140 バイブレータ
190 密閉バルブ
200 反応容器
201 内部空間
204 篩
208 ボール(解砕部材)
300 反応容器
301 内部空間
302 容器本体
302a 内側面
400 反応容器
401 内部空間
409 内カップ
500 反応容器
501 内部空間
510 断熱材
511 衝撃伝導部
512 熱媒流通路
513 冷媒流通路
900 反応容器
P 反応生成物
P1 反応生成物
P2 反応生成物

Claims (9)

  1. 粉粒体の反応生成物を得るための内部空間を有する反応容器であって、
    内部空間の一端に通じ、原料の供給源または反応生成物の排出先に接続分離可能であるとともに、開閉可能な流通路と、
    前記内部空間を前記流通路に向けて狭める傾斜を有し、反応生成物を前記流通路に案内する案内部とを備えることを特徴とする反応容器。
  2. 前記案内部に設けられ、前記流通路の最小内径より小さい目開きを有し、前記案内される反応生成物を粉砕、透過する篩を更に備えることを特徴とする請求項1記載の反応容器。
  3. 前記篩の目開きより大きい短径を有し、前記内部空間に配置して用いられる解砕部材を更に備えることを特徴とする請求項2記載の反応容器。
  4. 前記内部空間を形成する内側面は、抜きテーパを有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の反応容器。
  5. 振動可能な空隙を残しつつ、前記流通路側へ開口端を向けて前記内部空間内に収容された内カップを更に備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の反応容器。
  6. 前記内カップの内側面は、抜きテーパを有することを特徴とする請求項5に記載の反応容器。
  7. 表面から外部へ突出して形成され、与えられた衝撃を前記内部空間内に伝達する衝撃伝導部を更に備えることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の反応容器。
  8. 前記内部空間内を冷却する冷却機構を有することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の反応容器。
  9. 請求項1から請求項8のいずれかに記載の反応容器からの反応生成物の排出方法であって、
    前記流通路を介して原料を前記内部空間に供給し反応を進行させた結果得られた反応生成物を、前記流通路を介して排出させることを特徴とする反応生成物の排出方法。
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