JP2011113506A - タッチパネル入力装置、タッチパネルの駆動装置、タッチパネルの駆動方法及びシステムディスプレイ - Google Patents

タッチパネル入力装置、タッチパネルの駆動装置、タッチパネルの駆動方法及びシステムディスプレイ Download PDF

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Abstract

【課題】静電容量結合方式のタッチパネルにおいて、タッチ領域における電気的なノイズによるタッチの誤検知を防ぐ。
【解決手段】タッチパネル入力装置6は、接触体がタッチするタッチ領域に2次元配列された複数のキャパシタC11〜Cmnと、前記複数のキャパシタの各々を順次選択する選択回路7,8と、前記選択回路によって選択された前記キャパシタを充電する充電回路94と、前記充電回路による充電が開始されてから前記キャパシタの充電電圧が所定の上閾値になるまでの充電時間を計測する充電時間計測回路95と、前記充電電圧が前記所定の上閾値になった後、前記キャパシタを放電する放電回路93と、前記放電回路による放電が開始されてから前記充電電圧が前記上閾値よりも低い下閾値になるまでの放電時間を計測する放電時間計測回路96と、を備える。
【選択図】図7

Description

本発明は、静電容量結合方式によるタッチパネル入力装置と、そのタッチパネルの駆動装置と、そのタッチパネルの駆動方法と、そのタッチパネル入力装置を備えたシステムディスプレイに関する。
従来の静電容量結合方式によるタッチパネルにおいては、タッチ領域に生じる静電容量の変化を検知することによりタッチの有無を判断していた。具体的には、タッチパネルの基板の表面に複数のX座標電極(X1〜X6)が設けられている。そして、複数のY座標電極(Y1〜Y8)が絶縁膜を介してX座標電極と直交するように設けられている。各X座標電極及び各Y座標電極の一端は、容量検出回路(401)に接続され、他端は接地されている。制御回路(6)が一方のスイッチ(403)をON、他方のスイッチ(404)をOFFにすると、電流源(402)とX座標電極、Y座標電極の何れかと接続される。例えば、一本のX座標電極が電流源に接続されると、X電極とその周囲のY電極との間に静電容量(Cs)が生じる。そして、静電容量に電荷がチャージされて電極の電圧が上昇する。電極の電圧が所定値に達すると、比較器(406)がスイッチに信号を出力し充電に要した時間が計測される。そして、スイッチ(404)がON、スイッチ(403)がOFFに切り替わり、静電容量にチャージされていた電荷がディスチャージされる。この一連の動作を、接続する電極を順次選択しながら繰り返していく。
このタッチパネルが駆動しているとき、タッチ領域を指でタッチすると、電極から指に電荷が流れ込む。そして、X座標電極及びY座標電極と指との間に新たな静電容量が生じたのと同様の状態になる。このため、指の下を通る電極にはタッチをしていない時よりも多くの電荷が流れ込むようになる。そして、電極の電圧が所定値に達するまでの充電時間が長くなる。この長くなった充電時間を制御回路(7)で検知することによりタッチの有無を判断する(特許文献1参照)。
特開2009−098942号公報
ところで、この方式のタッチパネルでは外部からの電気的なノイズの影響を受け易い。そのため、例えば液晶表示装置上にタッチパネルが積層された構成の場合、液晶表示装置からの電気的なノイズの影響を受けて、制御回路で検知される充電時間が実際の充電時間と異なってしまう場合がある。すると、タッチパネルはタッチされていないにも関わらずタッチを誤検知してしまうことがある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、静電容量結合方式のタッチパネルにおいて、タッチ領域における電気的なノイズによるタッチの誤検知を防止することである。
以上の課題を解決するため、本発明の一の態様によれば、
接触体がタッチするタッチ領域に2次元配列された複数のキャパシタと、
前記複数のキャパシタの各々を順次選択する選択回路と、
前記選択回路によって選択された前記キャパシタを充電する充電回路と、
前記充電回路による充電が開始されてから前記キャパシタの充電電圧が所定の上閾値になるまでの充電時間を計測する充電時間計測回路と、
前記充電電圧が前記所定の上閾値になった後、前記キャパシタを放電する放電回路と、
前記放電回路による放電が開始されてから前記充電電圧が前記上閾値よりも低い下閾値になるまでの放電時間を計測する放電時間計測回路と、を備えることを特徴とするタッチパネル入力装置が提供される。
好ましくは、前記複数のキャパシタの各々に対する前記充電時間と前記放電時間との比からなる充放電時間比を求め、前記充放電時間比の値が所定範囲内に含まれるか否かを判断する制御回路を備える。
好ましくは、前記制御回路は、前記複数のキャパシタの何れか1つのキャパシタに対する前記充電時間と前記放電時間の合計時間が所定基準値より大きく、且つ、前記充放電時間比が前記所定範囲内に含まれる場合に、前記タッチ領域の当該キャパシタの形成領域上に前記接触体がタッチされたことを検出する検出信号を出力し、これ以外の場合には前記検出信号を出力しない。
好ましくは、前記充電回路による充電の際に、前記充電電圧が前記上閾値になった場合、前記充電回路による充電を終了させ、前記充電時間計測回路による計時を終了させ、及び、前記放電回路による放電を開始させる第1判定回路と、前記放電回路による放電の際に、前記充電電圧が前記下閾値になった場合、前記放電回路による放電を終了させるとともに、前記放電時間計測回路による計時を終了させる第2判定回路と、を備える。
本発明の他の態様によれば、
接触体がタッチするタッチ領域を有し、該タッチ領域に2次元配列された複数のキャパシタを有するタッチパネルを駆動するタッチパネルの駆動装置において、
前記複数のキャパシタの各々を順次選択する選択回路と、
前記選択回路によって選択された前記キャパシタを充電する充電回路と、
前記充電回路による充電が開始されてから前記キャパシタの充電電圧が所定の上閾値になるまでの充電時間を計測する充電時間計測回路と、
前記充電電圧が前記所定の上閾値になった後、前記キャパシタを放電する放電回路と、
前記放電回路による放電が開始されてから前記充電電圧が前記上閾値よりも低い下閾値になるまでの放電時間を計測する放電時間計測回路と、を備えることを特徴とするタッチパネルの駆動装置が提供される。
好ましくは、前記タッチパネルの前記複数のキャパシタの各々に対する前記充電時間と前記放電時間との比からなる充放電時間比を求め、前記充放電時間比の値が所定範囲内に含まれるか否かを判断する制御回路を備える。
好ましくは、前記制御回路は、前記タッチパネルの前記複数のキャパシタの何れか1つのキャパシタに対する前記充電時間と前記放電時間の合計時間が所定基準値より大きく、且つ、前記充放電時間比が前記所定範囲内に含まれる場合に、前記タッチ領域の当該キャパシタの形成領域上に前記接触体がタッチされたことを検出する検出信号を出力し、これ以外の場合には前記検出信号を出力しない。
好ましくは、前記充電回路による充電の際に、前記充電電圧が前記上閾値になった場合、前記充電回路による充電を終了させ、前記充電時間計測回路による計時を終了させ、及び、前記放電回路による放電を開始させる第1判定回路と、前記放電回路による放電の際に、前記充電電圧が前記下閾値になった場合、前記放電回路による放電を終了させるとともに、前記放電時間計測回路による計時を終了させる第2判定回路と、を備える。
本発明の他の態様によれば、
接触体がタッチするタッチ領域を有し、該タッチ領域に2次元配列された複数のキャパシタを有するタッチパネルを駆動するタッチパネルの駆動方法において、
前記複数のキャパシタの各々を順次選択し、
選択した前記キャパシタの充電を開始し、
前記キャパシタの充電を開始してから前記キャパシタの充電電圧が所定の上閾値になるまでの充電時間を計測し、
前記充電電圧が前記所定の上閾値になった後、前記キャパシタの放電を開始し、
前記キャパシタの放電を開始してから前記充電電圧が前記上閾値よりも低い下閾値になるまでの放電時間を計測することを特徴とするタッチパネルの駆動方法が提供される。
好ましくは、前記タッチパネルの前記複数のキャパシタの何れか1つのキャパシタに対する前記充電時間と前記放電時間との比からなる充放電時間比を求め、前記充電時間と前記放電時間の合計時間が所定基準値より大きく、且つ、前記充放電時間比が前記所定範囲内に含まれる場合に、前記タッチ領域の当該キャパシタの形成領域上に前記接触体がタッチされたと判断し、これ以外の場合には前記接触体がタッチされたと判断しない。
好ましくは、前記キャパシタの充電の際に、前記充電電圧が前記上閾値になった場合、前記キャパシタの充電を終了し、前記充電時間の計時を終了し、及び、前記キャパシタの放電を開始し、前記キャパシタの放電の際に、前記充電電圧が前記下閾値になった場合、前記キャパシタの放電を終了するとともに、前記放電時間の計時を終了する。
本発明の他の態様によれば、
ディスプレイパネルと、
接触体がタッチするタッチ領域を有し、該タッチ領域に2次元配列された複数のキャパシタを有し、前記ディスプレイパネルの表示面側に設けられたタッチパネルと、
前記タッチパネルを駆動する駆動装置と、を備え、
前記駆動装置が、
前記タッチパネルの前記複数のキャパシタの各々を順次選択する選択回路と、
前記選択回路によって選択された前記キャパシタを充電する充電回路と、
前記充電回路による充電が開始されてから前記キャパシタの充電電圧が所定の上閾値になるまでの充電時間を計測する充電時間計測回路と、
前記充電電圧が前記所定の上閾値になった後、前記キャパシタを放電する放電回路と、
前記放電回路による放電が開始されてから前記充電電圧が前記上閾値よりも低い下閾値になるまでの放電時間を計測する放電時間計測回路と、を有することを特徴とするシステムディスプレイが提供される。
好ましくは、前記タッチパネルの前記複数のキャパシタの各々に対する前記充電時間と前記放電時間との比からなる充放電時間比を求め、前記充放電時間比の値が所定範囲内に含まれるか否かを判断する制御回路を備える。
好ましくは、前記制御回路は、前記タッチパネルの前記複数のキャパシタの何れか1つのキャパシタに対する前記充電時間と前記放電時間の合計時間が所定基準値より大きく、且つ、前記充放電時間比が前記所定範囲内に含まれる場合に、前記タッチ領域の前記キャパシタの形成領域上に前記接触体がタッチされたことを検出する検出信号を出力し、これ以外の場合には前記検出信号を出力しない。
好ましくは、前記駆動装置が、前記充電回路による充電の際に、前記充電電圧が前記上閾値になった場合、前記充電回路による充電を終了させ、前記充電時間計測回路による計時を終了させ、及び、前記放電回路による放電を開始させる第1判定回路と、前記放電回路による放電の際に、前記充電電圧が前記下閾値になった場合、前記放電回路による放電を終了させるとともに、前記放電時間計測回路による計時を終了させる第2判定回路と、を有する。
本発明によれば、静電容量結合方式のタッチパネルにおいて、タッチ領域における電気的なノイズによるタッチの誤検知を防止することができる。
本発明の実施形態におけるシステムディスプレイを示した分解斜視図である。 同実施形態におけるタッチパネル入力装置を示した概略構成図である。 同実施形態におけるタッチパネル入力装置を示した正面図である。 図3のIV−IV断面図である。 同実施形態における第1の走査回路を示した回路図である。 同実施形態における第2の走査回路を示した回路図である。 同実施形態における静電容量検出回路を示した回路図である。 同実施形態におけるタッチパネル入力装置のタイミングチャートである。 同実施形態におけるタッチパネル入力装置のタイミングチャートである。 同実施形態における第1コンパレータの反転入力端子に入力される電圧の変化を示したグラフである。
以下に、本発明を実施するための好ましい形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
まず、システムディスプレイ1の構成について説明する。
図1は、システムディスプレイ1の一例の分解斜視図である。図1に示すように、このシステムディスプレイ1は、上ケース2、下ケース3、液晶ディスプレイパネル4、バックライト5、タッチパネル入力装置6等を有する。以下、システムディスプレイ1が組み立てられた状態の構成について具体的に説明する。
下ケース3が上ケース2に対して入子状にして組み付けられている。上ケース2の天板21には、矩形状の表示窓22が開口している。下ケース3の底板31には、矩形状の窓32が開口している。
上ケース2及び下ケース3の内側には、液晶ディスプレイパネル4及びタッチパネル入力装置6が設けられている。液晶ディスプレイパネル4は、下ケース3の底板31の上に搭載されている。液晶ディスプレイパネル4は以下のように構成されている。
液晶ディスプレイパネル4は、例えばアクティブマトリクス駆動方式のものである。この液晶ディスプレイパネル4では、上基板42が下基板41に対向している。シール材が上基板42の縁部分に沿って枠状に設けられ、そのシール材が上基板42と下基板41との間に挟持され、そのシール材によって上基板42と下基板41が接着されている。下基板41と上基板42の間であってシール材の内側に液晶が封入されている。下基板41のサイズは上基板42のサイズよりも大きいので、下基板41の一部が上基板42の縁から突出している。下基板41と上基板42が重なった部分が表示領域である。下基板41の表示領域内の上面には、複数の走査線が互いに平行になって横方向に延びるように設けられているとともに、複数の信号線が互いに平行になって縦方向に延びるように設けられている。走査線と信号線の各交差部に薄膜トランジスタが形成されている。薄膜トランジスタのゲート電極が走査線に接続され、薄膜トランジスタのソース電極、ドレイン電極の一方が信号線に接続され、他方が透明な画素電極に接続されている。複数の画素電極が下基板41の表面においてマトリクス状に配列されている。一方、上基板42の両面のうち下基板41に向き合う面に透明な共通電極が成膜されている。画素電極及び共通電極の表面には、それぞれ配向膜が形成されている。また、上基板42には、カラーフィルタが形成されている。上基板42の上には、偏光板43が貼着されている。
下基板41のうち上基板42の縁からはみ出た非表示領域41aの上にFPC44の一端部が接合されている。また、非表示領域41aの上にICチップ45が表面実装されている。ICチップ45には、液晶ディスプレイパネル4を駆動するドライバが内蔵されている。ICチップ45の複数の出力端子には、表示領域から延び出た走査線や信号線がそれぞれ接続されている。また、ICチップ45の複数の入力端子には、非表示領域41a上に形成された複数の引き回し配線がそれぞれ接続され、これら引き回し配線は、FPC44の一端部から他端部にかけて形成された複数の配線にそれぞれ接続されている。FPC44の他端部に形成されている端子が図示しない電子基板に差し込まれる。
バックライト5は、下ケース3の下側において窓32を通じて液晶ディスプレイパネル4の下面に対向するように配置されている。具体的には、バックライト5は、液晶ディスプレイパネル4の下基板41に対向している。バックライト5は、面発光装置であって、液晶ディスプレイパネル4に向けて面発光するものである。バックライト5は、例えば、LED等の点発光素子をマトリクス状に配列したもの、配列されたLED等の点発光素子と導光板を組み合わせたもの、冷陰極管等の線状発光素子と導光板を組み合わせたもの、又は、エレクトロルミネッセンス素子等の面発光素子を用いたものである。バックライト5には、FPC51が接続されている。FPC51が図示しない電気基板に接続される。
タッチパネル入力装置6は、タッチパネル6a、可撓性回路シート(以下FPC)65及びICチップ66を有する。ICチップ66は、COG(Chip On Glass)方式によりタッチパネル6aに表面実装されている。また、タッチパネル6aには、FPC65が接合されている。タッチパネル6aが上ケース2及び下ケース3の内側に収容されている。タッチパネル6aは、液晶ディスプレイパネル4の表示面の上に重ねられている。つまり、タッチパネル6aはタッチ領域61aを有し、液晶ディスプレイパネル4の偏光板43の上に重ねられている。タッチパネル6aの上に、上ケース2が被せてある。タッチパネル6aが上ケース2の表示窓22に向き合って、表示窓22がタッチパネル6aによって塞がれている。
なお、上記においてはタッチパネル6aが液晶ディスプレイパネル4の表示面に貼着されているとしたが、液晶ディスプレイパネル4以外のディスプレイの表示面に貼着されていてもよい。例えば、タッチパネル6aが、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ、プラズマディスプレイ、無機エレクトロルミネッセンスディスプレイ、発光ダイオードディスプレイ、電界放出ディスプレイ、真空蛍光ディスプレイ、陰極線管又は電子ペーパの表示面に貼着されていてもよい。ディスプレイは、ドットマトリクス表示型のディスプレイであってもよいし、セグメントディスプレイであってもよい。また、ディスプレイは、自発光型ディスプレイであってもよいし、透過型ディスプレイであってもよいし、反射型ディスプレイであってもよい。ディスプレイが自発光型又は反射型のディスプレイである場合には、バックライト5が無くともよい。
以下、タッチパネル入力装置6について詳細に説明する。図2は、タッチパネル入力装置6の概略構成図であり、図3は、タッチパネル入力装置6の正面図、図4は、図3のIV−IV断面図である。
タッチパネル6aは、静電容量結合方式のものである。このタッチパネル6aでは、図1で示したように、矩形の上基板62が矩形の下基板61に対向している。下基板61の短手方向の長さは上基板62の短手方向の長さと等しく、下基板61の長手方向の長さは上基板62よりも長い。このため、下基板61の一方の短辺と上基板62の一方の短辺とを揃えて重ね合わせた状態では、下基板61の一部が上基板62の縁から突出している。下基板61と上基板62が重なった部分がタッチ領域61aである。
下基板61のタッチ領域61aの上面には、図3に示すように、第1電極である複数のY電極Y〜Yが設けられている。具体的には、n(n-=2以上の自然数)本のY電極Y〜Yが互いに平行になってタッチ領域61aの短手方向に沿って延びるように形成されている。また、タッチ領域61aの上面には、第2電極である複数のX電極X〜Xが設けられている。具体的には、m(m-=2以上の自然数)本のX電極X〜Xが、Y電極Y〜Yに対して直行する方向に延びるように設けられている。
Y電極Y〜Yは、それぞれ複数の電極パターンYa〜Yaと複数の連結部Yb〜Ybとを有している。各電極パターンYa〜Yaと各連結部Yb〜Ybは、酸化インジウムスズ(ITO)等の透明な導電性材料で形成されている。具体的には、略正方形状をした電極パターンYa〜Yaが、下基板61上であってタッチ領域61a内にマトリクス状に形成されている。タッチ領域61aの短手方向に隣り合う電極パターンYaとYa〜両電極パターンYaとYaの間に、連結部Yb〜Ybが電極パターンYa〜Yaと一体に形成されている。そして、電極パターンYaとYa〜電極パターンYaとYaがそれぞれ導通している。
X電極X〜Xは、複数の電極パターンXa〜Xaと複数のブリッジXb〜Xbとを有している。具体的には、略正方形状をした電極パターンXa〜Xaが、マトリクス状に並べられている。各電極パターンXa〜Xaは、Y電極Y〜Yと同様にITO等の透明な導電性材料で形成されている。各電極パターンXa〜XaはY電極Y〜Yと同一面上に形成されている。また、各電極パターンXa〜Xaは、タッチ領域61aの長手方向に隣り合う連結部YbとYb〜連結部Y(n−1)bとYbの間にそれぞれ位置している。各電極パターンXa〜Xaの一対の角Xcは、それぞれ下基板61の両短辺の方向を向いている。そして、タッチ領域61aの長手方向に隣り合う電極パターンXaとXa〜電極パターンXとXは、連結部Yb〜Ybに触れない程度に間隔を空けて、互いに角XcとXc〜XcとXcを向かい合わせている。また、各電極パターンXa〜Xaのもう一対の角Xd〜Xdは、それぞれ下基板61の両長辺の方向を向いている。そして、タッチ領域61aの短手方向に隣り合う電極パターンXaとXa〜X(m−1)aとXaは、わずかに間隔を空けて互いにその角XdとXd〜角X(m−1)dとXdを向かい合わせている。
Y電極Y〜Y及び電極パターンXa〜Xaの上には、図4に示すように絶縁膜63がべた一面に成膜され、Y電極Y〜Y及び電極パターンXa〜Xaが絶縁膜63によって被覆されている。絶縁膜63の上面から電極パターンXa〜Xaにかけて金属製のブリッジXb〜Xbが設けられている。具体的には、コ字状に形成されたブリッジXb〜Xbの一端が、絶縁膜63を貫通すると共に、タッチ領域61aの長手方向に隣り合う電極パターンXaとXa〜電極パターンXaとXaの一方に角Xc〜Xcで接触している。そして、ブリッジXb〜Xbの他端が、隣り合う電極パターンXaとXa〜電極パターンXaとXaの他方に角Xc〜Xcで接触している。そして、電極パターンXaとXa〜電極パターンXaとXaがそれぞれ導通している。このようにしてX電極X〜Xが設けられている。
X電極Xの各ブリッジXbは、連結部Yb〜Ybの上を跨ぎ、Y電極Y〜Yとそれぞれ交差している。また、他のブリッジXb〜Xbも、連結部Yb〜Ybの上を跨ぎ、Y電極Y〜Yとそれぞれ交差している。そして、ブリッジXb〜Xb上を覆うように絶縁膜64がべた一面に成膜されている。絶縁膜64の上に接着剤が塗布され、上基板62が貼り合わされている。このようにしてタッチパネル6aが構成されている。タッチパネル6aのタッチ領域61aにおいては、複数の電極パターンXa〜Xaと複数の電極パターンYa〜Yaとが互いに近接して設けられているため、各電極間に容量成分が形成される。この容量成分は各電極パターンYa〜Yaと各電極パターンXa〜Xaとに接続される形になり、これをキャパシタC11〜Cmnとしたとき、等価回路として図2に示す形となる。これらキャパシタC11〜Cmnは、同一面上に2次元配列されている。
図2に示すキャパシタCは、X電極X〜Xのうちの、隣り同士の間に形成される容量成分である。ここで、指等の接触体が上基板62に接触すると、その接触箇所近傍の電極パターンXiaと電極パターンYjaとの間にはキャパシタCが形成される。例えば、図2に示すように、X電極XとY電極Yとの交差部近傍の上において接触体が上基板62に接触すると、電極パターンX2aと電極パターンY2aとの間、すなわちX電極XとY電極Yとの間にキャパシタCが形成される。
タッチパネル6aには、図1、図3に示したように、FPC65が接続されている。具体的には、下基板61のうち上基板62の縁からはみ出た非タッチ領域61bの上にFPC65の一端部が接合されている。FPC65は、上ケース2及び下ケース3の内側から上ケース2及び下ケース3の外側に延び出ている。ICチップ66に電力を供給したり、信号を送信したりするための配線がFPC65の一端部から他端部にかけて形成されている。FPC65の先端部には、端子が形成されている。
また、タッチパネル6aには、ICチップ66が表面実装されている。具体的には、下基板61のうち上基板62の縁からはみ出た非タッチ領域61bの上にICチップ66が表面実装されている。ICチップ66の複数の出力端子には、タッチ領域61aから延び出たX電極〜XやY電極Y〜Yがそれぞれ接続されている。また、ICチップ66の複数の入力端子には、非タッチ領域61b上に形成された複数の引き回し配線がそれぞれ接続され、これら引き回し配線は、非タッチ領域61b上に接合されたFPC65の複数の配線にそれぞれ接続されている。FPC65の端子が図示しない電子基板に差し込まれる。
ICチップ66には駆動装置6bが内蔵されている。駆動装置6bは、図2に示すように、第1の走査回路7、第2の走査回路8、静電容量検出回路9及び制御回路10等を備える。
制御回路10は、第1の走査回路7、第2の走査回路8及び静電容量検出回路9を動作させる。
第1の走査回路7は、Y電極Y〜Yを順次選択する選択回路である。Y電極Y〜Yのうち選択されたものが接地され(基準電位になり)、選択されてないものは電気的に浮動状態になる。
第2の走査回路8は、第1の走査回路7によって各Y電極Y〜Yが選択されていている時に、X電極X〜Xを順次選択する選択回路である。
静電容量検出回路9は、Y電極Y〜Yのうち第1の走査回路7によって選択されたものと、X電極X〜Xのうち第2の走査回路8によって選択されたものとの間に形成されるキャパシタの静電容量を検出する。静電容量検出回路9は、その検出した静電容量を表す信号を出力する。
制御回路10は、Y電極Y〜Yのうち選択されたものと、X電極X〜Xのうち選択されたものとの交差部近傍におけるタッチの有無を判定する。つまり、制御回路10は、静電容量検出回路9から入力した信号に基づき、タッチの有無を判定し、その判定結果を表す信号を出力する。例えば、制御回路10から出力される信号が1ビットであるとすると、タッチが有る場合には、制御回路10から出力される信号が“1”であり、タッチが無い場合には、制御回路10から出力される信号が“0”である。ここで、第1の走査回路7及び第2の走査回路8によってY電極Y及びX電極Xが選択される際から、第1の走査回路7及び第2の走査回路8によってY電極Y及びX電極Xが選択される際までの間に、制御回路10から出力される信号が、タッチ位置の座標を表す。
第1の走査回路7は、図5に示すように、シフトレジスタ71及びスイッチSW_Y1〜SW_Yn等を備える。
Y電極Y〜YがそれぞれスイッチSW_Y1〜SW_Ynを介して、基準電位(グランド)に接続されている。スイッチSW_Y1〜SW_Ynは、それぞれ、Y電極Y〜Yと基準電位との間を開閉(オン・オフ)する。例えば、スイッチSW_Y1〜SW_Ynは、シフトレジスタ71から入力される信号がハイレベルのとき閉状態(オン状態)になり、ローレベルのとき開状態(オフ)状態になる。
シフトレジスタ71は、n個の出力端子を有している。各出力端子には、スイッチSW_Y1〜SW_Ynがそれぞれ接続されている。シフトレジスタ71は、セット信号STの入力に同期して、スイッチSW_Y1〜SW_Ynを選択する。例えば、ハイレベルのセット信号STがシフトレジスタ71に入力される毎に、ハイレベルの信号を出力する出力端子が順次隣へとシフトしていくことによって、スイッチSW_Y1〜SW_Ynが順次選択される。
また、シフトレジスタ71は、セット信号STが入力されてから次にセット信号STが入力されるまでの間、その選択状態を保持する。
スイッチSW_Y1〜SW_Ynのうち選択されたものが閉状態(オン状態)となり、Y電極Y〜Yのうち選択されたものが基準電位になる。一方、スイッチSW_Y1〜SW_Ynのうち選択されていないものが開状態(オフ状態)になり、Y電極Y〜Yのうち選択されてないものが電気的に浮動状態になる。
セット信号STは制御回路10によって出力される。また、制御回路10がシフトレジスタ71にクロック信号CKを出力し、シフトレジスタ71がクロック信号CKに基づき動作する。
第2の走査回路8は、図6に示すように、シフトレジスタ83、切替スイッチSW_X1〜SW_Xm等を備える。
X電極X〜Xは、それぞれ切替スイッチSW_X1〜SW_Xmを介して基準電位(グランド)に接続されている。更に、X電極X〜Xは、それぞれ切替スイッチSW_X1〜SW_Xmを介して配線84に接続されている。切替スイッチSW_X1〜SW_Xmは、それぞれ、X電極X〜Xと基準電位との間を開閉する。また、切替スイッチSW_X1〜SW_Xmは、それぞれ、X電極X〜Xと配線84との間を開閉する。ここで、切替スイッチSW_X1は、配線84と基準電位とを択一的にX電極Xに導通させる。切替スイッチSW_X2〜SW_Xmについても同様である。
シフトレジスタ83は、m個の出力端子を有している。そして、各出力端子には、スイッチSW_X1〜SW_Xmがそれぞれ接続されている。また、シフトレジスタ83は、セット信号STの入力に同期して、切替スイッチSW_X1〜SW_Xmを選択する。例えば、ハイレベルのセット信号STが入力される毎に、ハイレベルの信号が出力される出力端子が順次隣へとシフトしていくことによって、切替スイッチSW_X1〜SW_Xmが順次選択される。
また、シフトレジスタ83は、セット信号STが入力されてから次にセット信号STが入力されるまでの間、その選択状態を保持する。
切替スイッチSW_X1〜SW_Xmのうち選択されたものが、配線84との間を閉じるとともに、基準電位との間を開く。これにより、X電極X〜Xのうち選択されたものが配線84に導通するとともに、接地される。一方、切替スイッチSW_X1〜SW_Xmのうち選択されていないものが、配線84との間を開くとともに、基準電位との間を閉じる。これにより、X電極X〜Xのうち選択されていないものが配線84から遮断されるとともに、接地される。
セット信号STは制御回路10によって出力される。また、制御回路10は、クロック信号CKをシフトレジスタ83に出力する。
静電容量検出回路9は、図7に示すように、第1判定回路91、第2判定回路92、充電回路94、充電時間計測回路95、放電回路93及び放電時間計測回路96等を備える。
充電回路94及び充電時間計測回路95には、制御回路10によって出力されたセット信号STが入力される。
充電回路94は、セット信号STが入力されると、配線84を介した充電を開始する。具体的には、充電回路94は、Y電極Y〜Yのうち選択されたものと、X電極X〜Xのうち選択されたものとの間に形成されるキャパシタに充電する。
第1判定回路91は、充電回路94による充電の際に、配線84の電圧(配線84の電圧はX電極X〜Xのうち選択されたものの電圧に相当する。以下、同様。)が上閾値VthHになったら、リセット信号Rを出力する。充電回路94は、リセット信号Rが入力されると、充電を終了する。
充電時間計測回路95は、セット信号STが入力されることにより計時を開始し、リセット信号Rが入力されることにより計時を終了する。充電時間計測回路95は、セット信号STが入力されてからリセット信号Rが入力されるまでの時間を計測する。充電時間計測回路95は、計測した時間を表す信号を制御回路10に出力する。充電時間計測回路95によって計測された時間は、Y電極Y〜Yのうち選択されたものと、X電極X〜Xのうち選択されたものとの間に形成されるキャパシタの静電容量値に対応している。
放電回路93は、リセット信号Rがセット信号として入力されると、配線84を介した放電を開始する。具体的には、放電回路93は、Y電極Y〜Yのうち選択されたものと、X電極X〜Xのうち選択されたものとの間に形成されるキャパシタを放電する。
第2判定回路92は、放電回路93による放電の際に、配線84の電圧が下閾値VthLになったら、リセット信号Rを出力する。放電回路93は、リセット信号Rが入力されると、放電を終了する。
放電時間計測回路96は、リセット信号Rが入力されることにより計時を開始し、リセット信号Rが入力されることにより計時を終了する。放電時間計測回路96は、リセット信号Rが入力されてからリセット信号Rが入力されるまでの時間を計測する。放電時間計測回路96は、計測した時間を表す信号を制御回路10に出力する。放電時間計測回路96によって計測された時間は、Y電極Y〜Yのうち選択されたものと、X電極X〜Xのうち選択されたものとの間に形成されるキャパシタの静電容量値に対応している。
制御回路10は、リセット信号Rが入力される毎に、セット信号STを出力する。
充電回路94は、定電流源94a、フリップフロップ94b、スイッチ94c等を有する。
定電流源94aは、定電流を発生させる。定電流源94aは、スイッチ94cを介してコンデンサ94d及び配線84に接続されている。スイッチ94cは、配線84及びコンデンサ94dと定電流源94aとの間の開閉をする。スイッチ94cが、第1保持回路であるフリップフロップ94bの出力端子に接続されている。フリップフロップ94bは、セット端子にセット信号STが入力されるとスイッチ94cを閉じるとともに、その後リセット端子にリセット信号Rが入力されるまでスイッチ94cを閉じた状態を維持する。フリップフロップ94bは、リセット端子にリセット信号Rが入力されるとスイッチ94cを開くとともに、その後セット端子にセット信号STが入力されるまでスイッチ94cを開いた状態を維持する。具体的には、フリップフロップ94bは、リセット端子にローレベルの信号が入力されている状態で、セット端子にハイレベルの信号が入力されるとハイレベルの信号をスイッチ94cに出力する。これにより、スイッチ94cが閉じる。その後、フリップフロップ94bは、リセット端子にハイレベルの信号が入力されるまでハイレベルの信号を出力し続ける。これにより、スイッチ94cの閉状態が継続する。また、フリップフロップ94bは、セット端子にローレベルの信号が入力されている状態で、リセット端子にハイレベルの信号が入力されるとローレベルの信号を出力する。これにより、スイッチ94cが開く。その後、フリップフロップ94bは、セット端子にハイレベルの信号が入力されるまでハイレベルの信号を出力し続ける。これにより、スイッチ94cの開状態が継続する。
スイッチ94cが閉状態(オン状態)であると、X電極X〜Xのうち選択されたものに電荷がチャージされ、その電圧が上昇する。つまり、X電極X〜Xのうち選択されたものと、Y電極Y〜Yのうち選択されたものとの間に形成されるキャパシタが充電される。
コンデンサ94dは、キャパシタC11〜Cmnよりも大きな静電容量Csumを持つ。コンデンサ94dは、配線84と基準電位との間に接続されている。
第1判定回路91は、第1コンパレータ91a及び第1インバータ91bを有する。充電時間計測回路95は、第1ANDゲート95a及び第1カウンタ95b等を有する。
配線84が第1コンパレータ91aの反転入力(−)端子に接続されている。電圧値が上閾値VthHに設定された電圧源が第1コンパレータ91aの非反転入力(+)端子に接続されている。第1コンパレータ91aは、配線84の電圧と上閾値VthHを比較する。第1コンパレータ91aは、比較の結果を第1ANDゲート95aに出力する。具体的には、第1コンパレータ91aは、配線84の電圧が上閾値VthHよりも低い場合に、第1コンパレータ91aの出力がハイレベルであり、配線84の電圧が上閾値VthH以上の場合、第1コンパレータ91aの出力がローレベルである。
第1コンパレータ91aの出力が、第1ANDゲート95aに入力される。制御回路10によって出力されるクロック信号CKが、第1ANDゲート95aに入力される。第1ANDゲート95aは、第1コンパレータ91aの出力とクロック信号CKの理論積を第1カウンタ95bに出力する。従って、第1コンパレータ91aの出力がハイレベルである場合には、第1ANDゲート95aの出力がクロック信号となる。
制御回路10によって出力されるハイレベルのセット信号STが、第1カウンタ95bのスタート端子及びプリセット端子に入力される。
インバータ91bは、第1コンパレータ91aの出力を反転する。インバータ91bを介して第1コンパレータ91aの出力が反転された信号がリセット信号Rである。第1コンパレータ91aによって出力されたローレベルの信号がインバータ91bによって反転されたハイレベルのリセット信号Rが、第1カウンタ95bのストップ端子に入力される。
第1カウンタ95bは、セット信号STがスタート信号及びプリセット信号として入力されると、計数値をプリセットするとともに、第1ANDゲート95aから入力するクロック信号の計数を開始する。第1カウンタ95bは、セット信号STが入力されてからリセット信号Rが入力されるまでの間、第1ANDゲート95aの出力のクロックを計数する。また、第1カウンタ95bは、ハイレベルのリセット信号Rがストップ信号として入力されると、計数を停止して、計数値Nを制御回路10に出力する。
第2判定回路92は、第2コンパレータ92a及び第2インバータ92bを有する。放電時間計測回路96は、第2ANDゲート96a、第2カウンタ96b等を有する。
配線84が第2コンパレータ92aの非反転入力(+)端子に接続されている。電圧値が下閾値VthLである電圧源が第2のコンパレータ92aの反転入力(−)端子に接続されている。下閾値VthLは上閾値VthHよりも低い。第2コンパレータ91aは、配線84の電圧と下閾値VthLを比較する。第2コンパレータ91aは、比較の結果を第2ANDゲート96aに出力する。具体的には、配線84の電圧が下閾値VthLよりも高い場合、第2コンパレータ92aの出力がハイレベルであり、非反転入力端子の電圧が下閾値VthLよりも低い場合、第2コンパレータ92aの出力がローレベルである。
第2コンパレータ92aの出力が第2ANDゲート96aに入力される。制御回路10によって出力されるクロック信号CKが、第2ANDゲート96aに入力される。第2ANDゲート96aは、第1コンパレータ92aの出力とクロック信号CKの理論積を第2カウンタ96bに出力する。従って、第2コンパレータ92aの出力がハイレベルである場合には、第2ANDゲート95aの出力がクロック信号となる。
インバータ92bは、第2コンパレータ91aの出力を反転する。インバータ92bを介して第2コンパレータ92aの出力が反転された信号がリセット信号Rである。第2コンパレータ92aによって出力されたローレベルの信号がインバータ92bによって反転されたハイレベルのリセット信号Rが、第2カウンタ96bのストップ端子に入力される。また、第1コンパレータ91aによって出力されたローレベルの信号がインバータ91bによって反転されたハイレベルのリセット信号Rが、第2カウンタ96bのスタート端子及びプリセット端子に入力される。
第2カウンタ96bは、ハイレベルのリセット信号Rがスタート信号及びプリセット信号として入力されると、第2ANDゲート96aから入力するクロックの計数を開始する。第2カウンタ96bは、リセット信号Rが入力されてからリセット信号Rが入力されるまでの間、第2ANDゲート96aの出力のクロックを計数する。また、第2カウンタ96bは、リセット信号Rが入力されると、計数を停止して、計数値Nを制御回路10に出力する。
放電回路93は、フリップフロップ93a、スイッチ93b、抵抗93c等を有する。
スイッチ93b及び抵抗93cが、配線84と基準電位との間に直列接続されている。スイッチ93bは、配線84と基準電位との間の開閉をする。スイッチ93bが、第2保持回路であるフリップフロップ94bの出力端子に接続されている。フリップフロップ93aは、セット端子にリセット信号Rがセット信号として入力されるとスイッチ93bを閉じるとともに、その後リセット端子にリセット信号Rが入力されるまでスイッチ93bを閉じた状態を維持する。フリップフロップ93aは、リセット端子にリセット信号Rが入力されるとスイッチ93bを開くとともに、その後セット端子にリセット信号Rがセット信号として入力されるまでスイッチ93bを開いた状態を維持する。具体的には、フリップフロップ93aは、リセット端子にローレベルの信号が入力されている状態で、セット端子にハイレベルの信号が入力されるとハイレベルの信号を出力する。これにより、スイッチ93bが閉じる。そして、フリップフロップ93aは、リセット端子に新たにハイレベルの信号が入力されるまでハイレベルの信号を出力し続ける。これにより、スイッチ93bが閉状態を維持する。また、フリップフロップ93aは、セット端子にローレベルの信号が入力されている状態で、リセット端子にハイレベルの信号が入力されるとローレベルの信号を出力する。これにより、スイッチ93bが開く。そして、フリップフロップ93aは、セット端子に新たにハイレベルの信号が入力されるまでローレベルの信号を出力し続ける。これにより、スイッチ93bが開状態を維持する。
ここで基準電位は、下閾値VthLに等しいか、又は、下閾値VthLよりも僅かに低い電位に設定されている。
スイッチ93bが閉状態(オン状態)であると、X電極X〜Xのうち選択されたものの電荷がディスチャージされ、その電圧が減少する。つまり、X電極X〜Xのうち選択されたものと、Y電極Y〜Yのうち選択されたものとの間に形成されるキャパシタが放電される。
図2に示すように、制御回路10は、リレー回路10a、第1の発振回路10b、第2の発振回路10c、第3の発振回路10d及び演算装置10eを有する。
第1の発振回路10bは、クロック信号CKを生成する。第1の発振回路10bは、クロック信号CKをシフトレジスタ71に出力する。
第2の発振回路10cは、クロック信号CKを生成する。第2の発振回路10cは、クロック信号CKをシフトレジスタ83に出力する。
第3の発振回路10dは、クロック信号CKを生成する。第3の発振回路10dは、クロック信号CKを第1ANDゲート95a及び第2ANDゲート96aに出力する。
図8は、リレー回路10aの入出力を示したタイミングチャートである。ここで、図8において、(a)はシフトレジスタ71に対する出力、(b)はシフトレジスタ83に対する出力、(c)はフリップフロップ94b及び第1カウンタ95bに対する出力、(d)はリレー回路10aの入力をそれぞれ示す。図8に示すように、リレー回路10aは、シフトレジスタ71にセット信号STを出力するとともに、シフトレジスタ83にセット信号STを出力する。その後、リレー回路10aは、フリップフロップ94b及び第1カウンタ95bにセット信号STを出力する。その後、リレー回路10aは、リセット信号Rが入力される毎に、セット信号STを出力するとともに、それに遅れてセット信号STを出力する。また、リレー回路10aは、リセット信号Rがm(X電極の本数)回入力される毎に、セット信号STを出力する。
演算装置10eは、CPU、RAM、ROM等を有し、ROMに記録されたプログラムに基づいて各種処理を行う。
演算装置10eは、第1カウンタ95bから入力された計数値NをROMに記憶されている所定基準値と比較する。
一方、演算装置10eは、計数値Nと計数値Nの比N/Nを計算する。演算装置10eは、その比N/Nが所定範囲内にあるか否かを判別する。具体的には、演算装置10eは、ROMに記憶されている所定の上基準値及び下基準値と比較する。これら上基準値と下基準値によって前記所定範囲が定まる。
演算装置10eは、これら比較の結果を出力する。具体的には、計数値Nが所定基準値より大きく、且つ、比N/Nが所定範囲内である場合には、演算装置10eの出力がハイレベル(真:“1”)となり、それが検出信号である。一方、計数値Nが所定基準値以下である場合、又は、比N/Nが所定範囲外である場合には、演算装置10eの出力がローレベル(偽:“0”)となる。
演算装置10eがプログラムの実行により上記のように機能するとしたが、上記のような演算装置10eの機能を論理回路で実現してもよい。具体的には、演算装置10eは比較回路、除算回路、判定回路及びAND回路等を有する。比較回路は、計数値Nを所定基準値と比較する。除算回路は、計数値Nと計数値Nを除算する。判定回路は、除算回路の出力(比N/N)を所定の上基準値と下基準値と比較する。AND回路は、比較回路の出力と除算回路の出力の論理積を出力する。
次に、図8及び図9を用いてタッチパネル入力装置6の動作について説明する。ここで、図9は、静電容量検出回路9の入出力等を示したタイミングチャートである。図9では、X電極X〜Xの何れかが選択されてから、次にX電極X〜Xの何れかが選択されるまでの期間のタイミングチャートが示されている。
このタッチパネル入力装置6では、発振回路10b,10c,10dによって、シフトレジスタ71にクロック信号CKが、シフトレジスタ83にクロック信号CKが、第1ANDゲート95a及び第2ANDゲート96aにクロック信号CKがそれぞれ出力される。一方、図8に示すように、リレー回路10aがシフトレジスタ71にハイレベルのセット信号STを、シフトレジスタ83にハイレベルのセット信号STをそれぞれ出力する。これにより、シフトレジスタ71はスイッチSW_Y1にハイレベルの信号を出力し、シフトレジスタ83は切替スイッチSW_X1にハイレベルの信号を出力する。これによりスイッチSW_Y1がONになり、Y電極Yが基準電位に接続される。また、切替スイッチSW_X1によって、X電極Xが配線84に導通する。一方、スイッチSW_Y2〜SW_YnがOFFになり、Y電極Y〜Yは電気的にフローティング状態になっている。切替スイッチSW_X2〜SW_Xmによって、X電極X〜Xは基準電位に接続される。その後、シフトレジスタ71は、次のセット信号STを入力するまで、スイッチSW_Y1をON状態に保持する。シフトレジスタ83は、次のセット信号STを入力するまで、切替スイッチSW_X1の状態を保持する。
続いて、図9に示すように、制御回路10がフリップフロップ94bのセット端子及び第1カウンタ95bのストップ端子・プリセット端子にハイレベルのセット信号STを出力する。すると、第1カウンタ95bがプリセットされるとともに、計数を開始する。一方、フリップフロップ94bの出力がハイレベルなり、スイッチ94cがONに切り替わる。すると、X電極X及びコンデンサ94dが定電流源94aと接続される。これにより、コンデンサ94dが充電される。また、X電極Xに電荷がチャージされ、X電極XとY電極Yとの間に形成されたキャパシタC11が充電される。また、X電極Xとそれに隣り合うX電極Xとの間に形成されたキャパシタCが充電される。更に、X電極XとY電極Yとの交差部近傍に接触体が接触していれば、キャパシタCが充電される。コンデンサ94d及びキャパシタC11,C,Cが充電されることで、X電極X及び配線84の電圧が上昇する。
ここで、キャパシタC11,C,Cの静電容量が小さいので、X電極X及び配線84の電圧の上昇速度が速くなる虞がある。ところが、キャパシタC11,C,Cよりも容量の大きなコンデンサ94dがキャパシタC11,C,Cに並列接続されているから、X電極X及び配線84の電圧の上昇速度を抑えることができる。
また、キャパシタCが形成されている場合と、キャパシタCが形成されていない場合とでは、X電極X及び配線84の電圧の上昇速度が異なる。
X電極Xの電圧が上昇している間、X電極X及び配線84の電圧が上閾値VthH未満であるから、第1コンパレータ91aの出力がハイレベルである。このとき、制御回路10が第1ANDゲート95aへクロック信号CKを出力している。このため、第1ANDゲート95aの出力は、クロック信号CKと同期したクロックである。第1カウンタ95bは、第1ANDゲート95aから入力されたクロックをカウントする。なお、X電極Xの電圧が上昇している間、第2コンパレータ92aの出力はハイレベルである。
その後、X電極X及び配線84の電圧が上閾値VthHまで達すると、第1コンパレータ91aの出力がローレベルになる。そのため、第1ANDゲート95aの出力がローレベルになり、第1ANDゲート95aの出力からなるクロックが停止する。
一方、第1コンパレータ91aから出力されたローレベルの信号が第1インバータ91bによって反転されたハイレベルのリセット信号Rが、第1カウンタ95b、第2のカウンタ96b及びフリップフロップ93a,94bに入力される。第1カウンタ95bは、リセット信号Rがストップ端子に入力されることで、カウントを停止する。更に、第1カウンタ95bは、セット信号STが入力されてからハイレベルのリセット信号Rが入力されるまでの間にカウントした計数値Nを制御回路10の演算装置10eに出力する。この計数値Nは、セット信号STを入力してからX電極X及び配線84の電圧が上閾値VthHになるまでの時間を表す。
また、ハイレベルのリセット信号Rがフリップフロップ94bのリセット端子に入力されることで、フリップフロップ94bの出力がローレベルになり、スイッチ94cがOFFに切り替わる。そのため、配線84、X電極X及びコンデンサ94dが定電流源94aから遮断された状態が保持される。
また、ハイレベルのリセット信号Rが第2カウンタ96bのスタート端子・プリセット端子に入力されると、第1カウンタ96bがプリセットされるとともに、計数を開始する。
一方、ハイレベルのリセット信号Rがセット信号としてフリップフロップ93aのセット端子に入力されると、フリップフロップ93aの出力がハイレベルになり、スイッチ93bがONに切り替わる。すると、X電極X及びコンデンサ94dが基準電位と接続される。これにより、X電極Xにチャージされていた電荷がディスチャージされ、コンデンサ94d及びキャパシタC11,Cが放電される。更に、X電極XとY電極Yとの交差部近傍に接触体が接触していれば、キャパシタCが放電される。これにより、X電極X及び配線84の電圧が低下する。キャパシタCが形成されている場合と、キャパシタCが形成されていない場合とでは、X電極X及び配線84の電圧の低下速度が異なる。
X電極X及び配線84の電圧が上閾値VthHを下回ると、第1コンパレータ91aの出力が再びハイレベルになる。
X電極Xの電圧が低下している間、X電極X及び配線84の電圧が下閾値VthL以上であるから、第2コンパレータ92aの出力がハイレベルである。このとき、制御回路10は第2ANDゲート96aへクロック信号CKを出力している。このため、第2ANDゲート96aの出力は、クロック信号CKと同期したクロックである。第2カウンタ96bは、第2ANDゲートから出力されるクロックをカウントする。なお、X電極X及び配線84の電圧が低下している間、第1コンパレータ91aの出力はハイレベルである。
その後、X電極Xの電圧が下閾値VthLまで低下すると、第2コンパレータ92aの出力がローレベルになる。そのため、第2ANDゲート96aの出力がローレベルになり、第2ANDゲート96aの出力のクロックが停止する。
一方、第2コンパレータ92aから出力されたローレベルの信号が第2インバータ92bによって反転されたハイレベルのリセット信号Rが、第2カウンタ96b、第2フリップフロップ93a及びリレー回路10aに入力される。ハイレベルのリセット信号Rが第2カウンタ96bのストップ端子に入力されると、第2カウンタ96bはカウントを停止する。更に、第2カウンタ96bは、第1インバータ91bからのハイレベルのリセット信号Rが入力されてからハイレベルのリセット信号Rが入力されるまでの間にカウントした計数値Nを演算装置10eに出力する。この計数値Nは、リセット信号Rを入力してからX電極X及び配線84の電圧が下閾値VthLになるまでの時間を表す。
また、ハイレベルのリセット信号Rがフリップフロップ93aのリセット端子に入力されると、フリップフロップ93aの出力がローレベルになり、スイッチ93bがOFFに切り替わる。そのため、配線84、X電極X及びコンデンサ94dが基準電位から遮断された状態が保持される。
制御回路10のリレー回路10aにリセット信号Rが入力されると、リレー回路10aが再びシフトレジスタ83にハイレベルのセット信号STを出力するとともに、フリップフロップ94bのセット端子にハイレベルのセット信号STを出力する。これにより、切替スイッチSW_X2及びX電極Xが選択され、X電極Xが配線84に接続され、スイッチ94cが再び開く。こうして、X電極Xに関しても、X電極Xの場合と同様に、充電及び放電がなされる。
従って、図8に示すように、制御回路10のリレー回路10aにリセット信号Rが入力される毎に、X電極X〜Xが順次選択され、X電極X〜Xに関する充電・放電が順次行われる。そして、リレー回路10aは、リセット信号Rをm回入力する毎に、再びシフトレジスタ71にハイレベルのセット信号STを出力する。そのため、スイッチSW_Y2〜SW_Yn及びY電極Y〜Yが順次選択される。そして、スイッチSW_Yn及びY電極Yの選択がなされて、切替スイッチSW_X1〜SW_Xm及びX電極X〜Xが順次選択され、X電極Xに関する放電が終わって、リレー回路10aにリセット信号Rが入力される。そうすると、リレー回路10aがシフトレジスタ71にハイレベルのセット信号STを、シフトレジスタ83にハイレベルのセット信号STをそれぞれ出力する。そのため、スイッチSW_Y1及びY電極Yが選択されるとともに、切替スイッチSW_X1及びX電極Xが選択される。こうして、一連の動作が繰り返される。
制御回路10の演算装置10eは、リセット信号Rが入力される毎に、以下のような処理を行う。即ち、演算装置10eは、第1カウンタ95bから入力された計数値Nを所定基準値と比較する。一方、演算装置10eは、計数値Nと計数値Nの比N/Nを計算し、その比N/Nが所定範囲内にあるか否かを判別する。そして、演算装置10eは、これら比較の結果を出力する。具体的には、計数値Nが所定基準値より大きく、且つ、比N/Nが所定範囲内である場合には、演算装置10eの出力がハイレベルとなる。一方、計数値Nが所定基準値以下である場合、又は、比N/Nが所定範囲外である場合には、演算装置10eの出力がローレベルとなる。
以上のように、本実施形態では、充電時間を示す計数値Nだけでなく放電時間を示す計数値Nも計測したので、接触体のタッチの誤検知を防止することができる。以下、それについて具体的に説明する。
図10は、第1コンパレータ91aの反転入力端子に入力される電圧Vと経過時間tの関係を示すグラフで、(a)はタッチパネル6aを指等でタッチしていないとき、(b)はタッチパネル6aを指でタッチしているときを示している。第1コンパレータ91aの反転入力端子に入力される電圧は、そのときに接続されているX電極X〜Xの何れかの電圧を示している。タッチパネル6aに指等がタッチされていないときの各キャパシタC11〜Cmnの充電時間(計数値N)がt、放電時間(計数値N)がtであったとすると、キャパシタC11〜Cmnの一つで充電が開始されてから放電が終わるまでの時間(周期T)はt+t、充電時間と放電時間の比(充放電時間比)はt/tとなる。
タッチパネル6aの上基板62上のある箇所(ここではキャパシタC22付近)に指等で触れたときに、指等の下を通るX電極Xが定電流源94aに接続されると、X電極Xから上基板62を通って指へ微小の電荷が流れ込む。そして、X電極Xと指、Y電極Yと指等との間にキャパシタCが生じる。その結果、X電極Xの容量が増加する。容量がα倍に増加したとすると、タッチパネル6aに指等がタッチされているときの各キャパシタC11〜Cmnの充電時間(計数値N)はαtとなる。放電時間(計数値N)もα倍に増加してαtとなる。そして、キャパシタC11〜Cmnの一つで充電が開始されてから放電が終わるまでの時間(周期T)はα(t+t)となる。一方、充電時間と放電時間の比はαt/αt=t/tとなり、タッチパネル6aを指等でタッチしているときとしていないときとで値が変化しない。
ところで、このタッチパネル入力装置6では、タッチ領域61aに静電気が帯電してそれによる電気的なノイズが発生したり、液晶ディスプレイパネル4からの電気的なノイズが入ってきたりすることがある。そして、その電気的なノイズにより、タッチパネル6aを指等でタッチをしていなくても計数値Nの値が変化することがある。例えば、定電流源94aと導通したX電極の電位が上昇(又は下降)し、充電を開始してから上閾値VthHに達するまでの時間が短く(又は長く)なる場合がある。一方、放電する場合には、電気的なノイズが基準電位の電源側へ流れるので、キャパシタC11〜Cmnから放電される電荷量は電気的なノイズが発生していないときと変わらない。従って、比N/Nは電気的なノイズが発生しているときとしていないときとで異なる値になる。
本実施形態によれば、充電時間を示す計数値Nだけでなく放電時間を示す計数値Nも計測することができる。電気的なノイズが発生していないとき計数値Nと計数値Nの比が一定値になるので、この比を確認することで充電時間の増加がタッチによるものか電気的なノイズによるものかを判断できる。従って、タッチの誤検知を防止することができるという効果を奏する。
更に、制御回路10を備えることにより、容易に比N/Nの演算及び所定値との比較ができるという効果も奏する。
なお、上記実施形態では、第2の走査回路8によって走査するようになっているが、そのような走査が行われなくてもよい。具体的には、静電容量検出回路9がX電極X〜Xごとに設けられ、各X電極X〜Xが各静電容量検出回路9のスイッチ94cとスイッチ93bとの間にそれぞれ接続されていてもよい。この場合、制御回路10のリレー回路10aがセット信号STを第1の走査回路7に出力し、第1の走査回路7によってY電極Y〜Yの何れかが選択された後、リレー回路10aが全ての静電容量検出回路9にセット信号STを出力する。そして、リレー回路10aは、全ての静電容量検出回路9からリセット信号Rを入力する毎に、セット信号STを第1の走査回路7に出力する。こうすることで、第1の走査回路7によって走査が行われる。
1 システムディスプレイ
6 タッチパネル入力装置
6a タッチパネル
-Y Y電極(第1電極)
-X X電極(第2電極)
6b 駆動装置
7 第1の走査回路(選択回路)
8 第2の走査回路(選択回路)
9 静電容量検出回路
91 第1判定回路
91a 第1コンパレータ
92 第2判定回路
92a 第2コンパレータ
93 放電回路
93a フリップフロップ(第2保持回路)
94 充電回路
94a 定電流源
94b フリップフロップ(第1保持回路)
95 充電時間計測回路
95b 第1カウンタ
96 放電時間計測回路
96b 第2カウンタ
10 制御回路

Claims (15)

  1. 接触体がタッチするタッチ領域に2次元配列された複数のキャパシタと、
    前記複数のキャパシタの各々を順次選択する選択回路と、
    前記選択回路によって選択された前記キャパシタを充電する充電回路と、
    前記充電回路による充電が開始されてから前記キャパシタの充電電圧が所定の上閾値になるまでの充電時間を計測する充電時間計測回路と、
    前記充電電圧が前記所定の上閾値になった後、前記キャパシタを放電する放電回路と、
    前記放電回路による放電が開始されてから前記充電電圧が前記上閾値よりも低い下閾値になるまでの放電時間を計測する放電時間計測回路と、を備えることを特徴とするタッチパネル入力装置。
  2. 前記複数のキャパシタの各々に対する前記充電時間と前記放電時間との比からなる充放電時間比を求め、前記充放電時間比の値が所定範囲内に含まれるか否かを判断する制御回路を備えることを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル入力装置。
  3. 前記制御回路は、前記複数のキャパシタの何れか1つのキャパシタに対する前記充電時間と前記放電時間の合計時間が所定基準値より大きく、且つ、前記充放電時間比が前記所定範囲内に含まれる場合に、前記タッチ領域の当該キャパシタの形成領域上に前記接触体がタッチされたことを検出する検出信号を出力し、これ以外の場合には前記検出信号を出力しないことを特徴とする請求項2に記載のタッチパネル入力装置。
  4. 前記充電回路による充電の際に、前記充電電圧が前記上閾値になった場合、前記充電回路による充電を終了させ、前記充電時間計測回路による計時を終了させ、及び、前記放電回路による放電を開始させる第1判定回路と、
    前記放電回路による放電の際に、前記充電電圧が前記下閾値になった場合、前記放電回路による放電を終了させるとともに、前記放電時間計測回路による計時を終了させる第2判定回路と、を備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のタッチパネル入力装置。
  5. 接触体がタッチするタッチ領域を有し、該タッチ領域に2次元配列された複数のキャパシタを有するタッチパネルを駆動するタッチパネルの駆動装置において、
    前記複数のキャパシタの各々を順次選択する選択回路と、
    前記選択回路によって選択された前記キャパシタを充電する充電回路と、
    前記充電回路による充電が開始されてから前記キャパシタの充電電圧が所定の上閾値になるまでの充電時間を計測する充電時間計測回路と、
    前記充電電圧が前記所定の上閾値になった後、前記キャパシタを放電する放電回路と、
    前記放電回路による放電が開始されてから前記充電電圧が前記上閾値よりも低い下閾値になるまでの放電時間を計測する放電時間計測回路と、を備えることを特徴とするタッチパネルの駆動装置。
  6. 前記タッチパネルの前記複数のキャパシタの各々に対する前記充電時間と前記放電時間との比からなる充放電時間比を求め、前記充放電時間比の値が所定範囲内に含まれるか否かを判断する制御回路を備えることを特徴とする請求項5に記載のタッチパネルの駆動装置。
  7. 前記制御回路は、前記タッチパネルの前記複数のキャパシタの何れか1つのキャパシタに対する前記充電時間と前記放電時間の合計時間が所定基準値より大きく、且つ、前記充放電時間比が前記所定範囲内に含まれる場合に、前記タッチ領域の当該キャパシタの形成領域上に前記接触体がタッチされたことを検出する検出信号を出力し、これ以外の場合には前記検出信号を出力しないことを特徴とする請求項6に記載のタッチパネルの駆動装置。
  8. 前記充電回路による充電の際に、前記充電電圧が前記上閾値になった場合、前記充電回路による充電を終了させ、前記充電時間計測回路による計時を終了させ、及び、前記放電回路による放電を開始させる第1判定回路と、
    前記放電回路による放電の際に、前記充電電圧が前記下閾値になった場合、前記放電回路による放電を終了させるとともに、前記放電時間計測回路による計時を終了させる第2判定回路と、を備えることを特徴とする請求項5乃至7の何れか一項に記載のタッチパネルの駆動装置。
  9. 接触体がタッチするタッチ領域を有し、該タッチ領域に2次元配列された複数のキャパシタを有するタッチパネルを駆動するタッチパネルの駆動方法において、
    前記複数のキャパシタの各々を順次選択し、
    選択した前記キャパシタの充電を開始し、
    前記キャパシタの充電を開始してから前記キャパシタの充電電圧が所定の上閾値になるまでの充電時間を計測し、
    前記充電電圧が前記所定の上閾値になった後、前記キャパシタの放電を開始し、
    前記キャパシタの放電を開始してから前記充電電圧が前記上閾値よりも低い下閾値になるまでの放電時間を計測することを特徴とするタッチパネルの駆動方法。
  10. 前記タッチパネルの前記複数のキャパシタの何れか1つのキャパシタに対する前記充電時間と前記放電時間との比からなる充放電時間比を求め、
    前記充電時間と前記放電時間の合計時間が所定基準値より大きく、且つ、前記充放電時間比が前記所定範囲内に含まれる場合に、前記タッチ領域の当該キャパシタの形成領域上に前記接触体がタッチされたと判断し、これ以外の場合には前記接触体がタッチされたと判断しないことを特徴とする請求項9に記載のタッチパネルの駆動方法。
  11. 前記キャパシタの充電の際に、前記充電電圧が前記上閾値になった場合、前記キャパシタの充電を終了し、前記充電時間の計時を終了し、及び、前記キャパシタの放電を開始し、
    前記キャパシタの放電の際に、前記充電電圧が前記下閾値になった場合、前記キャパシタの放電を終了するとともに、前記放電時間の計時を終了することを特徴とする請求項9または10に記載のタッチパネルの駆動方法。
  12. ディスプレイパネルと、
    接触体がタッチするタッチ領域を有し、該タッチ領域に2次元配列された複数のキャパシタを有し、前記ディスプレイパネルの表示面側に設けられたタッチパネルと、
    前記タッチパネルを駆動する駆動装置と、を備え、
    前記駆動装置が、
    前記タッチパネルの前記複数のキャパシタの各々を順次選択する選択回路と、
    前記選択回路によって選択された前記キャパシタを充電する充電回路と、
    前記充電回路による充電が開始されてから前記キャパシタの充電電圧が所定の上閾値になるまでの充電時間を計測する充電時間計測回路と、
    前記充電電圧が前記所定の上閾値になった後、前記キャパシタを放電する放電回路と、
    前記放電回路による放電が開始されてから前記充電電圧が前記上閾値よりも低い下閾値になるまでの放電時間を計測する放電時間計測回路と、を有することを特徴とするシステムディスプレイ。
  13. 前記タッチパネルの前記複数のキャパシタの各々に対する前記充電時間と前記放電時間との比からなる充放電時間比を求め、前記充放電時間比の値が所定範囲内に含まれるか否かを判断する制御回路を備えることを特徴とする請求項12に記載のシステムディスプレイ。
  14. 前記制御回路は、前記タッチパネルの前記複数のキャパシタの何れか1つのキャパシタに対する前記充電時間と前記放電時間の合計時間が所定基準値より大きく、且つ、前記充放電時間比が前記所定範囲内に含まれる場合に、前記タッチ領域の前記キャパシタの形成領域上に前記接触体がタッチされたことを検出する検出信号を出力し、これ以外の場合には前記検出信号を出力しないことを特徴とする請求項13に記載のシステムディスプレイ。
  15. 前記駆動装置が、
    前記充電回路による充電の際に、前記充電電圧が前記上閾値になった場合、前記充電回路による充電を終了させ、前記充電時間計測回路による計時を終了させ、及び、前記放電回路による放電を開始させる第1判定回路と、
    前記放電回路による放電の際に、前記充電電圧が前記下閾値になった場合、前記放電回路による放電を終了させるとともに、前記放電時間計測回路による計時を終了させる第2判定回路と、を有することを特徴とする請求項12乃至14の何れか1項に記載のシステムディスプレイ。
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