JP2011113382A - タッチパネル及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】信頼性の高いマルチタッチ方式のタッチパネル1を提供する。
【解決手段】表面にストライプ状の複数の第一透明電極4と引出電極9が形成された第一透明基板2と、表面にストライプ状の複数の第二透明電極5と端子電極7が形成された第二透明基板3とを、ストライプ状の第一及び第二透明電極4、5が互いに交差するように対向させ、基板間隙を設けてシール部6により接着した構成を備え、更に、シール部6の内周側に引出電極9と端子電極7とを導通させる複数の導通部8を設けた。これにより、第一透明基板4に形成した引出電極9と第二透明基板5に形成した端子電極7との間の導通を確実に取ることができるとともに、外部から水分等の侵入による劣化を防止し信頼性を向上させた。
【選択図】 図1
【解決手段】表面にストライプ状の複数の第一透明電極4と引出電極9が形成された第一透明基板2と、表面にストライプ状の複数の第二透明電極5と端子電極7が形成された第二透明基板3とを、ストライプ状の第一及び第二透明電極4、5が互いに交差するように対向させ、基板間隙を設けてシール部6により接着した構成を備え、更に、シール部6の内周側に引出電極9と端子電極7とを導通させる複数の導通部8を設けた。これにより、第一透明基板4に形成した引出電極9と第二透明基板5に形成した端子電極7との間の導通を確実に取ることができるとともに、外部から水分等の侵入による劣化を防止し信頼性を向上させた。
【選択図】 図1
Description
本発明は、外部から押圧された押圧部の位置を検出して、情報入力を可能とするタッチパネルに関する。
従来から液晶表示装置の表面に一体的に設置し、表示される画像を見ながら表示面から情報入力を可能とするタッチパネルが実用化されている。例えば、抵抗検出方式のタッチパネルは、2枚の透明基板の表面に透明抵抗膜を形成し、この透明抵抗膜を内側に対向して間隙を設けて貼り合せた構造を備えている。そして、一方の又は両方の透明抵抗膜に電位勾配を形成しておき、基板表面が押圧されて透明導電膜同士が接触した位置の電圧を検出することによりその位置を検出する(特許文献1の図5を参照)。取り出し電極は4電極あるいは5電極と少なくて済むので、実装が簡単になる。
しかし最近では複数点同時入力を可能とするマルチタッチ方式のタッチパネルが求められている。マルチタッチ方式では同時に複数点の位置を検出することが必要となるが、上記抵抗検出方式では、複数点が同時に接触すると電流のまわりこみが生じて位置検出精度が低下する、あるいは位置検出が困難となる、などの課題があった。
複数点同時検出が可能な方式の一つとしてマトリクス・スイッチ方式が検討されている。図10(a)はこの方式のタッチパネルの分解斜視図を示し、図10(b)はこれを組み立てたタッチパネルの斜視図を示す。上透明基板101の下側表面にはストライプ状に多数の上透明電極103がX方向に形成されている。下透明基板102の上側表面にはストライプ状に多数の下透明電極104がY方向に形成されている。上及び下透明基板101、102はシール部105を介して間隙を設けて貼り合わされる。上及び下透明電極103、104は互いに直交するように配置される。
上透明基板101の上透明電極103は上引出電極110を介して上透明基板101の右辺に集約的に形成した上端子電極108に接続している。上フレキシブル基板(上FPC)106は、上透明基板101の下面に接着され、上端子電極108に接続する。下透明基板102の下透明電極104は下引出電極111を介して下透明基板102の下辺に集約的に形成した下端子電極109に接続している。下フレキシブル基板(下FPC)107は、下透明基板102の上面に接着され、下端子電極109に接続する。
マトリクス・スイッチ方式は、上透明基板101が外部から押圧されたときに上側基板のXn番目の電極と下側基板のYm番目の電極が接触し、短絡したことを検出して、その位置(Xn、Ym)を特定する。このマトリクス・スイッチ方式では、例えば2点が同時に押下された場合でも、その同時に押下された位置を互いに干渉することなく検出することができる。従って、マトリクス・スイッチ方式はマルチタッチ方式に好適である。
マトリクス・スイッチ型のタッチパネルでは、図10(b)に示すように、上透明基板101の下面に上FPC106を接続し、下透明基板102の上面に下FPC107を接続して外部制御回路に接続する必要がある。そのため、実装構造が複雑となり、タッチパネルの有効面より外側の額縁領域の体積が増大する課題があった。
そこで、下透明基板102の周辺領域に端子電極を形成し、上透明基板101の内面に形成した上透明電極103のそれぞれと下透明基板102に形成した端子電極とを導電材料を介して導通させ、下透明基板102から外部制御回路に下FPC107を介して接続することができる。この構成によれば、上透明電極103に接続する配線と下透明電極104に接続する配線とを下透明基板102の上面に形成した端子電極を介してFPCに接続することができる。そのため、外部制御回路とタッチパネルの間の接続構造を簡素化することができ、額縁領域の面積や体積を低減し、かつ製造コストも低減することができる。
しかし、上透明電極103に形成した多数の上引出電極110と下透明電極104に形成した多数の端子電とを互いに電気的に分離した状態で同時に接続しなければならず、導通部の接続不良をなくして製作することが極めて難しかった。特に、位置検出分解能が向上し、かつ入力面積が増大するにつれて上透明電極103の数が増加し、この導通部の数も増加した。そのため、電気的接続不良の発生確率が増大した。また、周囲環境の変化に伴って新たに接続不良が発生するなどの信頼性が低下する、という課題があった。本発明は、上記課題を解決し、信頼性の高いタッチパネルを提供することを目的としてなされた。
本発明のタッチパネルは、表面にストライプ状の複数の第一透明電極と前記第一透明電極に接続する複数の引出電極が形成された第一透明基板と、表面にストライプ状の複数の第二透明電極と前記表面の端部に複数の端子電極が形成された第二透明基板と、前記ストライプ状の第一及び第二透明電極を平面視互いに交差するように対向させ、前記第一及び第二透明基板を互いに離間してその外周に沿って接着するシール部と、前記シール部の内周側に位置し、前記引出電極と前記端子電極とを導通させる複数の導通部と、を備える。
また、前記導通部における第一透明基板と第二透明基板の間隙は、前記導通部に近接するシール部における第一透明基板と第二透明基板の間隙よりも広くした。
また、前記金属電極層は、前記第一透明基板の表面に形成した第一導体層と前記第二透明基板の表面に形成した第二導体層とが積層する構造とした。
また、前記シール部と前記導通部との間に位置し、前記第一及び第二透明基板の基板間に接着補強部を形成した。
また、前記導通部は、導電体層と、導電性微粒子を有する導電性微粒子層とを含むこととした。
また、前記シール部はギャップ材を含み、前記導電性微粒子の平均粒径は前記ギャップ材の平均粒径と±10%以内で同じとした。
また、前記シール部は前記導通部まで延在することとした。
また、前記シール材の内周側に、前記導通部と同じ高さを有するダミー導通部を形成した。
本発明のタッチパネルの製造方法は、第一透明基板の表面に第一透明電極を形成する第一電極形成工程と、第二透明基板の表面に第二透明電極を形成する第二電極形成工程と、前記第一又は第二透明基板の外周部にシール部用の第一接着層を形成する接着層形成工程と、前記第一又は第二透明基板の前記外周部に対応する位置よりも内側に導通部を形成する導通部形成工程と、前記第一透明電極、前記第二透明電極、前記第一接着層及び前記導通部を内側に配置して前記第一及び第二透明基板を貼り合せて接着する接着工程と、を備える。
また、前記導通部形成工程は、前記第一透明基板に導通部用の第一導体層を、前記第二透明基板に導通部用の第二導体層をそれぞれ印刷法により形成する工程を含み、前記接着層形成工程は、前記第一又は第二透明基板に接着補強部用の第二接着層を印刷法により形成する工程を含む、こととした。
また、前記導通部形成工程は、第一又は第二透明基板に印刷法により導電性粒子層を形成する工程を含み、前記接着工程は、前記シール部を前記導通部に達するまで延在させて接着する工程であることとした。
本発明のタッチパネルは、表面にストライプ状の複数の第一透明電極とこの第一透明電極に接続する複数の引出電極が形成された第一透明基板と、表面にストライプ状の複数の第二透明電極とその表面の端部に複数の端子電極が形成された第二透明基板と、ストライプ状の第一及び第二透明電極を平面視互いに交差するように対向させ、第一及び第二透明基板を互いに離間してその外周に沿って接着するシール部と、このシール部の内周側に位置し、引出電極と端子電極とを導通させる複数の導通部と、を備えるようにした。このように複数の導通部をシール部の内周側に形成したので、第一透明基板に形成した引出電極と第二透明基板に形成した端子電極との間の導通を確実に取ることができるとともに、外部から水分等の侵入による劣化を防止し信頼性を向上させることができる。
本発明のタッチパネルは、第一透明基板と第二透明基板とがその基板の外周に沿って形成したシール部により隙間を形成して貼り合わされた構造を備えている。第一透明基板の内表面には、ストライプ状の複数の第一透明電極と、この第一透明電極のそれぞれに接続する引出電極を備えている。第二透明基板の内表面には、ストライプ状の複数の第二透明電極と、当該内表面の端部に形成した端子電極が形成されている。ストライプ状の複数の第一透明電極とストライプ状の複数の第二透明電極とは上面からみて互いに交差するように配置されている。
そして、第一透明基板の内表面に形成した引出電極と第二透明基板の内表面に形成した端子電極とはシール部の内周側に設けた導通部を介して電気的に接続されている。より具体的には、第一基板に形成した複数の第一透明電極のそれぞれは、たがいに電気的に分離しながら引出電極、導通部を介して第一透明基板の表面に形成した端子電極に互いに電気的に分離した状態で接続する。また、第二透明基板に形成した複数の第二透明電極も、第二透明基板の表面に形成した引出電極を介して互いに電気的に分離した状態で端子電極に接続されている。
この構成により、第二透明基板の表面端部にすべての電極が集約的に引き出されるので、タッチパネルを駆動する制御回路への接続構造を簡素化することができる。また、複数の導通部はシール部の内側に位置するので、外部から水分が侵入せず、環境変化に対する信頼性を向上させることができる。
また、導通部の高さ、つまり導通部における第一透明基板と第二透明基板の間隙は、この導通部に近接するシール部の高さ、つまりシール部における第一透明基板と第二透明基板の間隙よりも広く構成することができる。このため、第一透明基板と第二透明基板を貼り合せたときに、第一透明基板と第二透明基板の間隙は基板外周部から中央部に向かって膨らむ。その結果、第一及び第二透明基板の基板間で生ずる光の干渉縞が見え難くなり、タッチパネルの背面側に設置した表示装置の表示画像品質が低下することを防止することができる。
また、導通部として金属膜や導電ペーストを固化した導電材料を使用することができる。例えば、第一透明基板に形成した第一導体層と第二透明基板に形成した第二導体層とを対向させ、物理的に接触させた積層構造とすることができる。この場合に、第一透明基板上の引出電極として金属膜を形成し、その一部を第一導体層とする、また第二透明基板上の端子電極として金属膜を形成し、その一部を第二導体層とすれば、製造工程数を増やすことなく導通部を形成することができる。
また、導通部として導電性微粒子を有する導電性微粒子層を使用するとことができる。導電性微粒子の平均粒子径をシール部に混入したギャップ材の平均粒子径よりも大きくすることができる。
また、導通部として金属膜などからなる導電体層と導電性微粒子層の積層構造とすることができる。即ち、導電体層の上に導電性微粒子を載置する。そして、導通部に使用した導電性微粒子とシール部に混入したギャップ材の平均粒子径とを±10%以内で同じとする。また、導通部に使用した導電性微粒子をシール部のギャップ材として使用することができる。また、導通部に使用する導電性微粒子層とシール部の材料を同じ材料とすることができる。例えば、ギャップ材と導電性微粒子の両方を混在させた材料を導電性微粒子層とシール部に使用する。従って導電性微粒子層とシール部を同時に形成することができる。この場合、導電性微粒子の粒子径をギャップ材の粒子径より大きくしておく。これらの場合、導通部をシール部よりも導電体層の膜厚分だけ厚く形成することができる。第一透明基板と第二透明基板を貼り合せると、2枚の基板は外周部から中央部に向かって膨らむ。その結果、第一及び第二透明基板の基板間で生ずる光の干渉縞が見え難くなり、背面側に設置した表示装置の表示画像品質が低下することを防止することができる。
また、第一透明基板と第二透明基板の間であり、導通部とその導通部に近接するシール部の間の位置に接着補強部を形成することができる。また、シール部を導通部まで延在させることができる。これにより、導通部の基板間隙を接着補強部により固定するので、周囲温度が繰り返し変化する、あるいは入力時に繰り返して応力が印加され、透明基板が変形することにより発生する導通部の接続不良を低減することができる。
本発明のタッチパネルの製造方法は、まず、第一透明基板の表面に第一透明電極を形成する第一電極形成工程と、第二透明基板の表面に第二透明電極を形成する第二電極形成工程を備えている。更に、第一透明基板又は第二透明基板の外周部にシール部用の第一接着層を形成する接着層形成工程と、第一透明基板又は第二透明基板の上記外周部に対応する位置よりも内側に導通部を形成する導通部形成工程と、上記第一及び第二透明電極と上記第一接着層及び導通部を内側にして第一透明基板と第二透明基板を貼り合せて接着する接着工程を備えている。これにより、複数の導通部はシール部の内側に位置するので、外部からの水分等の侵入を防止することができ、環境変化に対する信頼性を向上させることができる。以下、本発明について図面を用いて詳細に説明する。
(第一実施形態)
図1は本発明の第一実施形態に係るタッチパネル1の説明図である。図1(a)はタッチパネル1の模式的な分解斜視図であり、(b)はタッチパネル1の模式的な斜視図であり、(c)は部分AAの模式的な縦断面図である。
図1は本発明の第一実施形態に係るタッチパネル1の説明図である。図1(a)はタッチパネル1の模式的な分解斜視図であり、(b)はタッチパネル1の模式的な斜視図であり、(c)は部分AAの模式的な縦断面図である。
タッチパネル1は、上側の第一透明基板2と下側の第二透明基板3と第一及び第二透明基板2、3を互いに離間してその外周部に沿って接着するシール部6を備えている。第一透明基板2の内表面にはストライプ状に複数の第一透明電極4が電気的に分離して形成されている。第二透明基板3の内表面にはストライプ状に複数の第二透明電極5が電気的に分離し、上記第一透明電極4と交差するように形成されている。第一透明基板2の右辺部の内表面には、それぞれが第一透明電極4のそれぞれに電気的に接続する複数の引出電極9が集約的に形成されている。第二透明基板3の右端部は第一透明基板2よりも突出し、その上面には複数の端子電極7が集約的に形成されている。端子電極7はシール部6の内周側まで延在している。
シール部6の内周側には図1(c)に示すように導通部8が形成されている。導通部8は、第一透明基板2の内表面に形成した引出電極9と第二透明基板3の内表面に形成した端子電極7とを電気的に接続している。つまり、第一透明基板2に形成した複数の第一透明電極4を電気的に分離した状態で第二透明基板3の表面に引き出している。端子電極7は、第一透明電極4に接続する電極の他に、第二透明基板3の第二透明電極5に図示しない引出電極を介して電気的に接続する電極を含んでいる。
導通部8とシール部6との間には接着補強部12が形成されている。接着補強部12は導通部8に近接して第一透明基板2と第二透明基板3とを接着している。そのために、温度変化による応力や第一透明基板2が上部から繰り返し押圧されても、導通部8に接続不良が発生することを防止することができる。
導通部8における第一透明基板2と第二透明基板3との間隙Xは、導通部8に近接するシール部6における第一透明基板2と第二透明基板3との間隙Yよりも広くなるように形成した。これにより、基板外周部よりも内周部の基板間隙が広くなり、光干渉縞を見え難くしている。
端子電極7にはFPC14が接続されている。FPC14には複数の電極23が形成され、端子電極のそれぞれと電気的に接続している。FPC14の表面にはタッチパネル1を駆動するための駆動IC15が実装されている。このように第一透明電極4と第二透明電極5の各電極を一方の基板表面に形成した端子電極7を介して外部回路と接続するので、接続構造を簡素化することができる。
タッチパネル1は、第一透明基板2又は第二透明基板3の外面を押圧することにより、第一透明電極4と第二透明電極5とが接触する。この接触した電極を電気的に検出し、その押圧された位置を検出することができる。同時に2か所以上が押圧されて2か所以上の点で接触した場合でも、各接触位置を検出することができる。
なお、上記第一実施形態において、第一透明基板2及び第二透明基板3として透明合成樹脂や透明無機材料を使用することができる。上記第一実施形態ではガラス基板を使用した。そして、第一透明基板2の厚さを第二透明基板3の厚さより薄くした。例えば、第一透明基板2の厚さを0.15mm〜0.3mmとし、第二透明基板3の厚さを0.4mm〜1.8mmとする。これにより、第一透明基板を外部から押圧したときに変形しやすくすることができる。
第一透明電極4や第二透明電極5はインジウム・スズ酸化物(ITO)や亜鉛酸化物(ZnO)等からなる透明電極を使用することができる。引出電極9として、第一透明電極4をそのまま延長して形成してもよいし、新たに金属膜を形成してもよいし、第一透明電極4と金属膜の積層構造としてもよい。第二透明基板3に形成する引出電極も同様である。端子電極7は、第二透明電極5と同一の材料により形成してもよいし、新たに金属膜を形成してもよいし、透明導電膜と金属膜の積層構造としてもよい。
シール部6は、ギャップ材を混入した熱硬化型や紫外線硬化型の接着剤を使用することができる。導通部8は、金属材料などからなる導電体層や、接着剤に導電性微粒子、例えば金属微粒子を分散させた導電性微粒子層を使用することができる。金属微粒子として、全体が金属により形成した粒子であってもよいし、中心部の樹脂を金属膜により被覆した粒子であってもよい。導電性微粒子は、シール部に使用するギャップ材よりも粒子径を大きくする。例えば、シール部6の中央部から導通部8の中央部までの距離Zを2mm〜4mmとして、シール部6のギャップ材の粒子径を6μm〜12μmに、導通部8の導電体層の厚さや導電性微粒子の粒子径を10μm〜18μmとする。言い換えると、シール部6における第一透明基板2と第二透明基板3の間隙を6μm〜12μmとし、導通部8における第一透明基板2と第二透明基板3の間隙を10μm〜18μmとする。これにより、第一透明基板2と第二透明基板3の基板間隙が周辺部よりも中央部が広くなって光干渉縞が見え難くなる。その結果、背面側に設置した表示装置に表示される画像がタッチパネル1の光干渉縞によって品質が低下することを防止することができる。また、より好ましくはシール部6における第一透明基板2と第二透明基板3の間隙を9μm〜10μmとし、導通部8の第一透明基板2と第二透明基板3の間隙を14μm〜16μmとする。また、導通部8として、導電性微粒子層に代えて金属膜とする、或いは複数の金属膜の積層構造とする、或いは金属膜と導電性微粒子層の積層構造とすることができる。
また、接着補強部12はシール部6と同じ材料を使用して同時に形成することができる。第一透明基板2と第二透明基板3の間隙は、シール部6よりも接着補強部12のほうが広いので、接着補強部12に混在するギャップ材17が基板間隙を制御するうえでの阻害要素とはならない。以下に説明する他の実施形態の場合も同様である。
上記第一実施形態では、第二透明基板3の右辺に端子電極を集約し、FPC14を用いて外部回路に接続したが、本発明はこれに限定されない。外部回路に接続するための端子電極は、第二透明基板3の右辺と左辺の両辺に形成してもよいし、上辺や下辺に形成してもよい。要は、一方の透明基板に形成した透明電極が導通部8を介して他方の透明基板に形成した端子電極7に電気的に接続する構成であればよい。
(第二実施形態)
図2は、本発明の第二実施形態に係るタッチパネル1の模式的な部分縦断面図である。第一実施形態と異なる部分は、引出電極9、端子電極7及び導通部8の構造である。その他の部分は第一実施形態と同様なので説明を省略する。
図2は、本発明の第二実施形態に係るタッチパネル1の模式的な部分縦断面図である。第一実施形態と異なる部分は、引出電極9、端子電極7及び導通部8の構造である。その他の部分は第一実施形態と同様なので説明を省略する。
図2に示すように、第一透明基板2と第二透明基板3とはシール部6により間隙を設けて接着されている。第一透明基板2の内面には図示しない第一透明電極4に電気的に接続する引出電極9が形成されている。引出電極9は、透明導電膜9aと金属膜9bの2層構造を有している。同様に、第二透明基板3の内面には図示しない第二透明電極5が形成され、第二透明基板3の端部表面には複数の端子電極7が集約的に形成されている。端子電極7は、透明導電膜7aと金属膜7bの2層構造を有している。
導通部8は、引出電極9の端部と端子電極7の端部が物理的に接触するように構成されている。つまり、引出電極9の端部を第一導体層10とし、端子電極7の端部を第二導体層11として、導通部8は第一導体層10と第二導体層11の積層構造を有している。導通部8とこの導通部8に近接するシール部6の間には接着補強部12が形成されている。導通部8における第一透明基板2と第二透明基板3の間隙Xは、この導通部8に近接するシール部における第一透明基板2と第二透明基板3の間隙Yよりも広い。これにより、基板間の光干渉縞が見え難くなり、光干渉縞による表示画像の品質低下を防止することができる。具体的な間隙X、Y及び距離Zは第一実施形態と同様なので説明を省略する。
また、接着補強部12により導通部8近傍の第一透明基板2と第二透明基板3とを接着しているので、第一導体層10と第二導体層11の物理的接触を強固にしている。そのため、温度変化等により第一及び第二透明基板2、3に応力変形が生じても、引出電極9と端子電極7との電気的接続を維持することができる。
また、図2から理解できるように、導通部8における第一透明基板2と第二透明基板3の間隙は、第一導体層10と第二導体層11の厚さにより決定される。通常第一透明基板2と第二透明基板3の基板間隙は5μm〜20μmに設定する。透明導電膜9a、7aは通常0.1μm以下の厚さであることから、第一及び第二導体膜10、11の金属膜9b、7bを厚さ数μm〜10μmに形成する必要がある。これには銀からなる金属膜を印刷法により形成することができる。これにより、導通部8を形成する工程を省くことができる。また、接着補強部12を設けたことにより導通部8の信頼性を向上させることができる。
なお、上記第二実施形態では、引出電極9や端子電極7を2層構造としているが、導通部8の領域のみを2層構造としてもよいし、引出電極9や端子電極7として金属膜7b、9bの一層構造としてもよいし多層構造としてもよい。また、導通部8の電気的接続をより確実にするために、第一導体層10と第二導体層11の間に接着性の導電性微粒子層を形成してもよい。
(第三実施形態)
図3は、本発明の第三実施形態に係るタッチパネル1の模式的な部分平面図である。第一実施形態と異なる部分は、導通部8と同じ高さを有するダミー導通部13がシール部6の内周側に形成されている点であり、その他の構成は第一実施形態又は第二実施形態と同様である。従って、以下、主に異なる部分を説明し共通する構成は説明を省略する。
図3は、本発明の第三実施形態に係るタッチパネル1の模式的な部分平面図である。第一実施形態と異なる部分は、導通部8と同じ高さを有するダミー導通部13がシール部6の内周側に形成されている点であり、その他の構成は第一実施形態又は第二実施形態と同様である。従って、以下、主に異なる部分を説明し共通する構成は説明を省略する。
図3は理解を容易にするために、第一透明基板2の内面に形成した複数の第一透明電極4と複数の引出電極9を破線で図示し、第二透明基板3の内面側に形成した第二透明電極やその引出電極は省略している。第二透明基板3の右辺には電極端子7が集約的に形成されている。右辺中央部の領域Rxに含まれる端子電極7xは、その内周側の端部が導通部8を構成し、第一透明基板2上に形成した引出電極9に電気的に接続している。右辺中央部よりも上辺側及び下辺側の領域Ryに含まれる端子電極7yは、第二透明基板3の表面に形成した図示しない第二透明電極に図示しない引出電極を介して電気的に接続している。
導通部8はシール部6より内周側に位置し、導通部8とシール部6の間には接着補強部12が形成されている。領域Ryに属する端子電極7yのシール部6よりも内周側端部にはダミー導通部13が形成されている。更に、領域Rzのシール部6よりも内周側にもダミー導通部13が形成されている。ダミー導通部13は導通部8と同じ高さを備えている。ダミー導通部13及び導通部8における第一透明基板2と第二透明基板3の間隙は、シール部6における第一透明基板2と第二透明基板3の間隔よりも広く形成されている。このようにシール部6よりも高さの高いダミー導通部13を設けたことにより、中央部の基板間隙を周辺部よりも確実に広くすることができるので、基板間で生ずる光干渉縞はより一層見え難くなる。その結果、背面側に設置した表示装置に表示される画像がタッチパネル1の光干渉縞によって品質が低下することを防止することができる。
なお、ダミー導通部13は導通を目的とするものではなく基板間隙を維持するために設けているので、必ずしも導電性の材料を使用する必要はない。また、接着補強部12は導通部8の電気的接続を確実にするために設けているが、ダミー導通部13とシール部6の間に延長して設けてもよい。また、ダミー導通部13として、領域Ryにのみ形成してもよいし、領域Rzにのみ形成してもよい。また、ダミー導通部13として左辺、上辺及び下辺のシール部6より内周側に適宜設けることができる。
(第四実施形態)
図4は、本発明の第四実施形態に係るタッチパネル1の模式的な部分断面図である。第一実施形態又は第二実施形態とは導通部8と接着補強部12の構成が異なる。その他の部分は第一実施形態又は第二実施形態と同様なので、説明を省略する。
図4は、本発明の第四実施形態に係るタッチパネル1の模式的な部分断面図である。第一実施形態又は第二実施形態とは導通部8と接着補強部12の構成が異なる。その他の部分は第一実施形態又は第二実施形態と同様なので、説明を省略する。
図4(a)に示すように、第一透明基板2と第二透明基板3とは図示しない第一透明電極と第二透明電極とを対向してシール部6により間隙を設けて接着されている。シール部6は接着材19の中にギャップ材17が分散し、このギャップ材17により第一透明基板2と第二透明基板3の基板間隙が規定される。第一透明基板2の内面には図示しない第一透明電極に電気的に接続する引出電極9が形成されている。引出電極9は図示しない第一透明電極を延長し、透明電極により形成されている。第二透明基板3の内面には図示しない第二透明電極が形成され、第二透明基板3の端部表面には複数の端子電極7が集約的に形成されている。端子電極7は、透明導電膜7aと金属膜7bの2層構造を有している。
導通部8は、引出電極9の端部と端子電極7の端部が重なる領域に構成される。即ち、導通部8は、第一透明基板2に形成した透明導電材料からなる引出電極9と、第二透明基板3に形成した透明導電膜7a及び金属膜7bと、引出電極9の端部の上に形成した導電体層18と、導電体層18と引出電極9の間に形成した導電性微粒子層22により構成されている。導電性微粒子層22は、接着材に金属微粒子等から成る導電性微粒子を分散させ、印刷法等により形成することができる。導電性微粒子16として金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)の微粒子を使用することができる。なお、図4(a)に示す実施例では接着補強部12を形成していない。
シール部6の基板間隙を6μm〜12μmに、導通部8の基板間隙を10μm〜18μmとすることができる。この場合、シール部6のギャップ材17の粒子径を6μm〜12μmとする。また、導通部8の導電性微粒子16の粒子径とギャップ材17の粒子径とを±10%以内で同じ径に設定すれば、第一透明基板上の引出電極9の端部の厚さ(高さ)と、第二透明基板3上の導電体層18と、端子電極7の端部の厚さ(高さ)の合計を4μm〜6μmとすればよい。更に、シール部6の領域の第一透明基板2に引出電極9等の電極が形成されていない場合や、形成されていてもその表面に絶縁体が被覆している場合には、ギャップ材として導電性微粒子16を使用することができる。これにより、導通部8の導電性微粒子層22とシール部6とを同時に形成することができ、更に、導通部8とシール部6の高さ、つまり基板間隙の制御性を向上させることができる。
更に、図4(b)に示すように、シール部6を構成する接着材19を導通部8まで延在させることができる。このように形成すれば、温度変化により、あるいは第一透明基板2に押圧が繰り返されて第一透明基板2と第二透明基板3の間に繰り返して応力が印加されても、導通部8の近傍が接着材19により固定されているので、導通不良等が発生することを防止することができ、信頼性を向上させることができる。
また、第四実施形態において、導電体層18を第二透明基板3の端子電極7の端部に設けたが、これに代えて、導電体層18を第一透明基板2に形成した引出電極9の端部に形成してもよいし、第一透明基板2と第二透明基板3の各電極の端部に形成してもよい。
(第五実施形態)
図5は、本発明の第五実施形態に係るタッチパネル1の模式的な部分断面図である。第四実施形態と異なる部分は、シール部6と導通部8の導電性微粒子層22のいずれもがギャップ材17と導電性微粒子16を含む点である。その他の部分は第四実施形態と同様なので、説明を省略する。
図5は、本発明の第五実施形態に係るタッチパネル1の模式的な部分断面図である。第四実施形態と異なる部分は、シール部6と導通部8の導電性微粒子層22のいずれもがギャップ材17と導電性微粒子16を含む点である。その他の部分は第四実施形態と同様なので、説明を省略する。
シール部6はギャップ材17と導電性微粒子16を含み、導通部8の導電性微粒子層22も同じギャップ材17と導電性微粒子16を含んでいる。即ち、シール部6と導電性微粒子層22は同時に形成した同じ膜から構成されている。ここで、導電性微粒子16の粒子径をギャップ材17の粒子径よりも大きくする。例えば、導電性微粒子16の粒子径をギャップ材17の粒子径よりも3%〜10%大きくする。第一透明基板2と第二透明基板3を貼り合せて押圧したときに導電性微粒子は潰れてギャップ材17の間隙を形成することができる。
なお、この場合、導電性微粒子層22とシール部6は異方性導電体として機能する。即ち、層の厚さ方向に対しては導電性を有するが、横方向に対しては絶縁性を示す。従って、導通部8の引出電極9と導電体層18は電気的に接続するが、シール部6が被る端子電極7とこれに隣接する端子電極とは導通しない。
また、第五実施形態において、導電体層18を第二透明基板3の導通部8に設けたが、これに代えて、導電体層18を第一透明基板2の導通部8に形成してもよいし、第一透明基板2と第二透明基板3の各導通部8に形成してもよい。また、導通部8とシール部6の間に接着補強部12を設けることができる。この接着補強部12もシール部6や導電性微粒子層22と同じ材料により形成することができる。従って、接着補強部12もシール部6及び導電性微粒子層22と同時に形成することができる。また、接着補強部12に代えて、シール部6を導通部8に達するまで延在させてもよい。
このように、導電性微粒子層22とシール部6を同じ材料により構成することができるので同時に形成することができ、製造工程を短縮し、製造コストを低減することができる。
(第六実施形態)
図6は、本発明の第六実施形態に係るタッチパネル1の模式的な部分断面図である。第四実施形態とは導通部8の構造が異なり、その他の構成は同じである。従って、以下異なる構成について説明し、同一の部分については説明を省略する。
図6は、本発明の第六実施形態に係るタッチパネル1の模式的な部分断面図である。第四実施形態とは導通部8の構造が異なり、その他の構成は同じである。従って、以下異なる構成について説明し、同一の部分については説明を省略する。
図6(a)に示すように、シール部6は接着材19の中にギャップ材17が分散し、このギャップ材17により第一透明基板2と第二透明基板3の基板間隙が規定される。導通部8は、第一透明基板2の表面に形成した引出電極9の端部と第二透明基板3に形成した端子電極7の端部と、導電性微粒子16を含有する導電性微粒子層22が積層する構造を有している。この積層構造の高さにより、導通部8の領域の第一透明基板2と第二透明基板3の基板間隙が規定される。引出電極9や端子電極7は通常1μm以下の薄い層から構成される。そして、導電性微粒子16の粒子径はシール部6のギャップ材17の粒子径よりも大きい。具体的には、導電性微粒子16の粒子径を10μm〜18μmとし、ギャップ材17の粒子径を6μm〜12μmとする。より好ましくは、導電性微粒子16の粒子径を14μm〜16μmとし、ギャップ材17の粒子径を9μm〜10μmとする。これにより、基板の周辺部よりも基板中央部の間隙が広くなるので、干渉縞が視認され難くなり、タッチパネル1の背面側に設置する表示装置に表示される表示画像の品質劣化を生じない。
更に、図6(b)に示すように、シール部6を構成する接着材19を導通部8まで延在させることができる。このように形成すれば、温度変化により、あるいは第一透明基板2に押圧が繰り返されて第一透明基板2と第二透明基板3の間に繰り返して応力が印加されても、導通部8の近傍が接着材19により固定されているので、導通不良等の発生を抑制し、信頼性の高いタッチパネル1を提供することができる。
(第七実施形態)
図7〜図9は、本発明の第七実施形態にかかるタッチパネル1の製造方法を表す説明図である。図7(a)は第一電極形成工程後の第一透明基板2の上面図であり、図7(b)は部分AAの縦断面図である。第一透明基板2として、厚さ0.15mm〜0.3mmの薄いガラス板を使用し、外部から押圧したときに変形しやすくした。第一電極形成工程において、まず、第一透明基板2の表面にITOからなる透明導電膜をスパッタリング法あるいは電子ビーム蒸着法により10nm〜100nmの厚さで堆積する。次にフォトリソグラフィ及びエッチング工程により透明導電膜をパターニングして互いに電気的に分離した複数の第一透明電極4と、この第一透明電極4のそれぞれに接続する複数の引出電極9を形成する。
図7〜図9は、本発明の第七実施形態にかかるタッチパネル1の製造方法を表す説明図である。図7(a)は第一電極形成工程後の第一透明基板2の上面図であり、図7(b)は部分AAの縦断面図である。第一透明基板2として、厚さ0.15mm〜0.3mmの薄いガラス板を使用し、外部から押圧したときに変形しやすくした。第一電極形成工程において、まず、第一透明基板2の表面にITOからなる透明導電膜をスパッタリング法あるいは電子ビーム蒸着法により10nm〜100nmの厚さで堆積する。次にフォトリソグラフィ及びエッチング工程により透明導電膜をパターニングして互いに電気的に分離した複数の第一透明電極4と、この第一透明電極4のそれぞれに接続する複数の引出電極9を形成する。
図7(c)は第二電極形成工程後の第二透明基板3の上面図であり、図7(d)は部分BBの縦断面図である。第二透明基板3として厚さ0.4mm〜1.8mmのガラス板を使用した。第二電極形成工程において、まず、第二透明基板3の表面にITOからなる透明導電膜をスパッタリング法あるいは電子ビーム蒸着法により10nm〜100nmの厚さで堆積する。次にフォトリソグラフィ及びエッチング法により透明導電膜をパターニングして複数の第二透明電極5と、この第二透明電極5のそれぞれに接続する複数の引出電極9’と、複数の端子電極7を形成する。端子電極7は第二透明基板3の右辺に集約的に形成した。端子電極7の中央部は第一透明電極4に電気的に接続し、その外側は第二透明電極5に電気的に接続する。
図8(a)は導通部形成工程後の第二透明基板3の上面図であり、図8(b)は部分CCの縦断面図である。導通部形成工程において、第一透明電極4に接続する端子電極7の内側端部に印刷法により導電材料を印刷し、次に乾燥又は焼成して導通部8を形成する。導電材料としてたとえば金属フィラーを混入した導電性接着材を使用することができる。金属フィラーとしては銀、金、銅、その他の金属粉や金属粒子を使用することができる。本実施形態では銀粒子を分散した導電性接着材を使用し、焼成後に膜厚が約10μm〜18μmの銀導電膜とした。
図8(c)は接着層形成工程後の第一透明基板2の上面図であり、図8(d)は部分DDの縦断面図である。接着層形成工程において、第一透明基板2の外周部に印刷法によりシール部6を形成するための第一接着層20と接着補強部12を形成するための第二接着層21を形成する。第一接着層20と第二接着層21を同時に印刷してもよいし、別々に印刷してもよい。第一接着層20には第一透明基板2と第二透明基板3の基板間隙を規定するためのギャップ材が混入している。ギャップ材の粒子径は通常6μm〜12μmとしている。第二接着層21は導通部8の電気的接続を確実に維持するために設けている。
図9(a)は第一透明基板2と第二透明基板3とを接着した接着工程後のタッチパネル1の上面図であり、図9(b)は部分EEの縦断面図である。接着工程は、第一透明基板2の電極形成面と第二透明基板3の電極形成面とを対向して張り合わせて押圧し、焼成して、第一接着層20からシール部6を、第二接着層21から接着補強部12をそれぞれ形成する。これにより、第一透明基板2上に形成した第一透明電極4を、導通部8を介して第二透明基板3上に形成した端子電極7に電気的に接続することができる。
第一透明基板2と第二透明基板3とは所定の基板間隙を持ち、シール部6により外部から密封されている。従って、外部から水分や不純物或いは塵埃等が侵入し、第一透明電極4と第二透明電極5との間の接触不良等が発生することを防止する。また、第一透明基板2と第二透明基板3の基板間隙は、中央部が広く周辺部が狭い。シール部6よりも導通部8における基板間隙が広くなるようにギャップ材や金属粒子を混入させているので、中央部の間隙を効果的に広くすることができる。また、接着補強部12を設けたことにより、導通部8の電気的接続を確実に取ることができる。
なお、上記実施形態において、導通部8を第二透明基板3に、第一接着層20及び第二接着層21を第一透明基板2に形成したが、これに代えて、導通部8を第一透明基板2に、第一接着層20及び第二接着層21を第一透明基板2に形成してもよいし、導通部8、第一及び第二接着層20、21の全てをいずれか一方の基板に形成してもよい。また、上記実施形態においては、接着層形成工程で第二接着層21を形成し、接着工程で接着補強部12を形成したが、接着層形成工程において第二接着層21を形成しないで、第一接着層20を導通部8に達するまで延長してもよい。
また、上記導通部形成工程において、第一透明基板2に導通部8用の第一導体層を形成し、第二透明基板3に導通部8用の第二導体層をそれぞれ印刷法により形成することができる。また、図2の第二実施形態のように、引出電極9の少なくとも導通部8の領域を透明導電膜9aと金属膜9bの2層構造とし、端子電極7の少なくとも導通部8の領域を透明導電膜7aと金属膜7bの2層構造として、これらの電極を重ねて導通部8を構成しても良い。更に、金属膜9b又は金属膜9bのいずれかの表面に導電性接着材を形成することができる。この場合、透明導電膜9aは第一透明電極4と同時に形成し、透明導電膜7aは第二透明電極5と同時に形成することができる。また、金属膜9b、7bは印刷法により形成することができる。また、第三実施形態のように、導通部8を形成する際にシール部6の内周側に導通部8と同じ高さのダミー導通部を形成してもよい。
また、第四実施形態のように導通部8に導電体層18を形成し、更に導電性微粒子層22を印刷法により形成することができる。この場合、導電性微粒子層22に含まれる導電性微粒子16とシール部6に含まれるギャップ材17の粒子径をほぼ同じにすることができる。また、第一接着層20を印刷した後の第一透明基板2と第二透明基板3とを張り合わせる接着工程の際に、第一接着層20を導通部8に達するように第一透明基板2と第二透明基板3を圧着焼成することができる。また、ギャップ材17として導通部8の導電性微粒子16と同じ材料を使用することができる。この場合は、導電性微粒子16を含む導通部8とシール部6形成用の第一接着層20とを印刷用により同時形成することができる。
また、第五実施形態のように、第二電極形成工程において端子電極7を透明導電膜7aと金属膜7bの2層構造に形成し、導通部形成工程においてその上に導電体層18を形成する。更に、接着層形成工程において、第一透明基板2にシール部6と導電性微粒子層22を形成するための第一接着層20を印刷法により形成することができる。第一接着層20はギャップ材17とギャップ材17より粒子径の大きな導電性微粒子16を混入している。
また、第六実施形態のように、導通部8は、導電性微粒子層22に含まれる導電性微粒子16の粒子径をシール部6に含まれるギャップ材17の粒子径より大きく設定して印刷法により形成することができる。また、上記第七実施形態では、端子電極7を第二透明基板3の右辺側に集約的に形成したが、本発明はこれに限定されない。第一透明電極4に接続する端子電極と第二透明電極5に接続する端子電極を第二透明基板3の異なる辺に集約してもよいことは言うまでもない。
1 タッチパネル
2 第一透明基板
3 第二透明基板
4 第一透明電極
5 第二透明電極
6 シール部
7 端子電極
8 導通部
9 引出電極
10 第一導体層
11 第二導体層
12 接着補強部
2 第一透明基板
3 第二透明基板
4 第一透明電極
5 第二透明電極
6 シール部
7 端子電極
8 導通部
9 引出電極
10 第一導体層
11 第二導体層
12 接着補強部
Claims (11)
- 表面にストライプ状の複数の第一透明電極と前記第一透明電極に接続する複数の引出電極が形成された第一透明基板と、
表面にストライプ状の複数の第二透明電極と前記表面の端部に複数の端子電極が形成された第二透明基板と、
前記ストライプ状の第一及び第二透明電極を平面視互いに交差するように対向させ、前記第一及び第二透明基板を互いに離間してその外周に沿って接着するシール部と、
前記シール部の内周側に位置し、前記引出電極と前記端子電極とを導通させる複数の導通部と、を備えるタッチパネル。 - 前記導通部における第一透明基板と第二透明基板の間隙は、前記導通部に近接するシール部における第一透明基板と第二透明基板の間隙よりも広いことを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル。
- 前記導通部は、前記第一透明基板の表面に形成した第一導体層と前記第二透明基板の表面に形成した第二導体層とが積層する構造を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のタッチパネル。
- 前記シール部と前記導通部との間に位置し、前記第一及び第二透明基板の基板間に接着補強部を形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のタッチパネル。
- 前記導通部は、導電体層と、導電性微粒子を有する導電性微粒子層とを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のタッチパネル。
- 前記シール部はギャップ材を含み、前記導電性微粒子の平均粒径は前記ギャップ材の平均粒径と±10%以内で同じであることを特徴とする請求項5に記載のタッチパネル。
- 前記シール部は前記導通部まで延在することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のタッチパネル。
- 前記シール材の内周側に、前記導通部と同じ高さを有するダミー導通部を形成したことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のタッチパネル。
- 第一透明基板の表面に第一透明電極を形成する第一電極形成工程と、
第二透明基板の表面に第二透明電極を形成する第二電極形成工程と、
前記第一又は第二透明基板の外周部にシール部用の第一接着層を形成する接着層形成工程と、
前記第一又は第二透明基板の前記外周部に対応する位置よりも内側に導通部を形成する導通部形成工程と、
前記第一透明電極、前記第二透明電極、前記第一接着層及び前記導通部を内側に配置して前記第一及び第二透明基板を貼り合せて接着する接着工程と、を備えるタッチパネルの製造方法。 - 前記導通部形成工程は、前記第一透明基板に導通部用の第一導体層を、前記第二透明基板に導通部用の第二導体層をそれぞれ印刷法により形成する工程を含み、
前記接着層形成工程は、前記第一又は第二透明基板に接着補強部用の第二接着層を印刷法により形成する工程を含む、ことを特徴とする請求項9に記載のタッチパネルの製造方法。 - 前記導通部形成工程は、第一又は第二透明基板に印刷法により導電性微粒子層を形成する工程を含み、前記接着工程は、前記シール部を前記導通部に達するまで延在させて接着する工程であることを特徴とする請求項9に記載のタッチパネルの製造方法。
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JP2009270420A JP2011113382A (ja) | 2009-11-27 | 2009-11-27 | タッチパネル及びその製造方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013131198A (ja) * | 2011-12-21 | 2013-07-04 | Samsung Electro-Mechanics Co Ltd | タッチパネル |
KR20150108644A (ko) * | 2014-03-18 | 2015-09-30 | 엘지이노텍 주식회사 | 터치 패널 |
JP2019067446A (ja) * | 2017-08-01 | 2019-04-25 | 株式会社ワコム | ペンが送信したペン信号を検出するためのセンサ |
-
2009
- 2009-11-27 JP JP2009270420A patent/JP2011113382A/ja active Pending
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