JP2011111547A - シフトレバーベースプレート - Google Patents

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誠 岩橋
Motonobu Yamada
元伸 山田
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理 丹羽
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Jun Takakura
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【課題】シフトレバーベースプレートにおいて重要な製品機能であるレバー先端への特定負荷時の変形や、ベースプレートとコントロールレバー接触部の耐摩耗性を保持しつつ、軽量化が可能であることを特徴とするシフトレバーベースプレートを提供する。
【解決手段】(A)ポリアミド、(B)未変性ポリプロピレン、(C)変性ポリオレフィン、(D)無機充填材を配合してなるポリアミド樹脂組成物用いて得られるポリアミド樹脂組成物からなるシフトレバーベースプレート。
【選択図】なし

Description

本発明は、車両用シフトレバーベースプレートに関するものである。
ポリアミド樹脂は靭性、耐衝撃性、耐摩耗性が優れ、耐熱性、成形加工性も良好であるため、多くの自動車部品に使用されている。一例として、剛性、耐摩耗性を活かしたシフトレバーベースプレートへの適用が挙げられる。しかし自動車の軽量化に対する要求が高くなってきたこともあり、シフトレバーベースプレートも軽量化が課題となっている。これまでは、肉偸みや薄肉化といった形状面で対応してきたが、設計面での対応は限界に達している。
また従来のポリアミド樹脂では剛性を得るために無機充填材を配合しているため、現状以上に剛性と軽量化、並びに耐摩耗性の3特性を兼備させることは困難である。
さらにポリアミド樹脂は、吸水により剛性低下や寸法変化するため、これらも課題とされていた。
上記のような課題を解決すべく、ポリアミド樹脂の低比重化及び吸水による欠点を改良することを目的に、ポリアミド樹脂にポリプロピレンを添加する試みが特許文献1、特許文献2及び特許文献3のように実施されてきた。
しかし、上記公知技術を用いて製造されたポリアミド樹脂組成物は、いずれも低比重化及び吸水による寸法変化の抑制には一応の効果があるものの、ポリアミド樹脂とポリプロピレンとの相溶性が十分でないため剛性が低い、また成形品表面外観が悪く表面平滑性を損なってしまうため耐摩耗性が悪いといった問題があり、未だ不満足である。従ってポリアミド樹脂本来の優れた剛性、耐摩耗性、耐熱性を保持しつつ、且つ低比重化および吸水による物性低下や寸法変化が小さいポリアミド樹脂組成物は未だ得られていないのが現状である。
特にシフトレバーベースプレートは、車両用シフトレバー装置において基礎となる部品なので、レバー駆動時の負荷による変形を抑制する剛性や、コントロールレバーとの接触部の耐摩耗性といった機能が必要不可欠とされている。よって、上記ポリアミド樹脂組成物では、剛性、耐摩耗性、軽量を兼備するシフトレバーベースプレートを作ることはできなかった。
特開平01−103662号公報 特開平09−157454号公報 特開平13−202935号公報
本発明は、シフトレバーベースプレートにおいて重要な製品機能であるレバー先端への特定負荷時の変形や、ベースプレートとコントロールレバー接触部の耐摩耗性を保持しつつ、軽量化が可能であることを特徴とするシフトレバーベースプレートを提供しようとするものである。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、次のような手段を採用するものである。
本発明は以下のとおりである。
1.(A)ポリアミド、(B)未変性ポリプロピレン、(C)変性ポリオレフィン、(D)無機充填材を配合して得られるポリアミド樹脂組成物を成形してなるシフトレバーベースプレート。
2.ポリアミド樹脂組成物が(A)ポリアミドと(B)未変性ポリプロピレンと(C)変性ポリオレフィンの合計を100重量部として、(A)ポリアミド55〜90重量部、(B)未変性ポリプロピレン9〜44重量部、(C)変性ポリオレフィン1〜10重量部、および(D)無機充填材を30〜90重量部を配合してなる請求項1記載のシフトレバーベースプレート。
3.(A)ポリアミドのISO 307(96%硫酸法)に従って測定した粘度数が100〜200ml/g、(B)未変性ポリプロピレンのISO 1133(温度230℃、滞留時間5min、荷重2160g)に従って測定したメルトフローレイトが1〜60g/10min、(C)変性ポリオレフィンのISO 1133(温度230℃、滞留時間5min、荷重2160g)に従って測定したメルトフローレイトが20〜80g/10minである前記1または2記載のシフトレバーベースプレート。
4.(A)ポリアミドがポリアミド66である前記1〜3のいずれか記載のシフトレバーベースプレート。
5.大気中平衡吸水に達したシフトレバーベースプレートに長さ150mmのコントロールレバーを圧入固定し、コントロールレバー先端に1000Nの負荷をNポジションからコントロールレバーの長手方向に対して垂直方向にかけた時のコントロールレバー先端の倒れ込み量が10mm以下であることを特徴とした前記1〜4のいずれか記載のシフトレバーベースプレート。
本発明によれば、シフトレバーベースプレート従来の製品機能であるコントロールレバー先端への特定負荷時の変形量や、ベースプレートとコントロールレバー摺動部の摩耗量を保持しつつ、軽量化が可能であることを特徴とするシフトレバーベースプレートを提供する事ができる。
本発明実施例のベースプレートおよびコントロールレバーの図である。 上記図1のコントロールレバーのみの図である。 上記図1の真上からみた図であり、本発明における製品評価である特定荷重の負荷方向を示した図である。 本発明における製品評価である特定荷重負荷時の倒れ込み量の定義を示した図である。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本発明におけるシフトレバーベースプレートは特定のポリアミド樹脂組成物を使用することで実施可能であり、特定のポリアミド樹脂組成物とは以下のとおりである。
上記ポリアミド樹脂組成物に配合する(A)ポリアミドは、アミノ酸、ラクタム、あるいはジアミンとジカルボン酸を主たる構成成分とするポリアミドである。具体例を挙げるとε−カプロラクタム、エナントラクタム、ω−ラウロラクタムなどのラクタム、ε−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸などのアミノ酸、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン1.2.2.4−/2.4.4−1リメチルへキサメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、1.3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1.4−ビスアミノメチルシクロヘキサン、ビス−p−アミノシクロヘキシルメタン、ビス−p−アミノシクロへキシルプロパン、イソホロンジアミンなどのジアミン、アジピン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンニ酸、1.4−シクロヘキサンジカルボン酸、1.3−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ダイマー酸などのジカルボン酸がある。これらの構成成分は単独あるいは二種以上の混合物の形で重合に供され、そうして得られるポリアミドホモポリマ、コポリマいずれも本発明で用いることができる。特に本発明で有用に用いられるポリアミドはポリカプロアミド(ポリアミド6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ポリアミド66)、ポリへキサメチレンセバカミド(ポリアミド610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ポリアミド612)、ポリへキサメチレンテレフタルアミド(ポリアミド6T)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ポリアミド6I)、ポリウンデカンアミド(ポリアミド11)、ポリドデカンアミド(ポリアミド12)、そしてこれらポリアミドの共重合体および混合物である。シフトレバーベースプレートにはポリアミド6やポリアミド66が特に好ましく、剛性面でポリアミド66がさらに好ましい。
本発明で用いるポリアミド樹脂組成物に配合する(A)ポリアミドは、ISO 307に準拠した測定方法で求められる粘度数が100〜200ml/gであることが好ましく、より好ましくは100〜160ml/gである。(A)ポリアミドの粘度数が100ml/g以上のものを用いることで、剛性にすぐれた成形品を得ることができ、(A)ポリアミドの粘度数が200ml/g以下のものを用いることで、溶融成形時の流動性を良好に維持し、成形性にすぐれたポリアミド樹脂組成物を得ることができる。(A)ポリアミドの配合量は、(A)ポリアミド、(B)未変性ポリプロピレン、(C)変性ポリオレフィンの合計を100重量部として、55〜90重量部が好ましく、より好ましくは55〜75重量部である。(A)ポリアミドの配合量が55重量部以上とすることで、ポリアミド樹脂組成物の剛性を保持することができ、90重量部以下とすることで、ポリアミド樹脂組成物の吸水時の剛性低下や寸法変化をおさえることができる。
本発明で用いるポリアミド樹脂組成物に配合する(B)未変性ポリプロピレンは、ISO 1133(温度230℃、滞留時間5min、荷重2160g)で規定されるメルトフローレイト(MFR)が1〜60g/10minが好ましく、より好ましくは5〜50g/10minである。(B)未変性ポリプロピレンのMFRが1g/10min以上のものを用いることで、溶融成形時の流動性を保ち、成形性にすぐれたポリアミド樹脂組成物を得ることができる。逆に(B)未変性ポリプロピレンのMFRが60g/10min以下のものを用いることで、ポリアミド本来の特性を得ることができる。(B)未変性ポリプロピレンの配合量は、(A)ポリアミド、(B)未変性ポリプロピレン、(C)変性ポリオレフィンの合計を100重量部として、9〜44重量部が好ましく、より好ましくは15〜35重量部である。(B)未変性ポリプロピレンの配合量が9重量部以上にすることで、ポリアミド樹脂組成物の低比重化、低吸水化を達成ることができるので好ましい。また、(B)未変性ポリプロピレンの配合量が44重量部以下とすることで、ポリアミド樹脂組成物の剛性を維持することができる。
本発明で用いるポリアミド樹脂組成物に配合する(C)変性ポリオレフィンは、ポリオレフィンを酸変性させたものである。前記ポリオレフィンは、炭素数2〜20のα−オレフィンやジエン、たとえばエチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1,4−メチルペンテン−1、イソブチレン、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、2,5−ノルボルナジエン、5−エチル−2,5−ノルボルナジエン、5−エチリデンノルボルネン、5−(1−−プロペニル)−2−ノルボルネン、ブタンジエン、イソプレン、リロロプレンなどから構成される共重合体である。また系全体の親和性を向上させるために、マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水グルタコン酸、無水シトラコン酸、無水アコニット酸、N−フェニルマレイミド、N−メチルマレイミド、アクリルアミド、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレイト等で、前記ポリオレフィンを変性するが、無水マレイン酸による変性が特に好ましい。ISO 1133(温度230℃、滞留時間5min、荷重2160g)で規定されるMFRが20〜80g/10minが好ましく、より好ましくは40〜60g/10minである。(C)変性ポリオレフィンのMFRが20g/10min以上のものを用いることで、ポリアミド樹脂組成物の本来の特性を得ることができる。MFRが80g/10min以下のものを用いることで、ポリアミド樹脂組成物の剛性を維持することができる。(C)変性ポリオレフィンの配合量は、(A)ポリアミド、(B)未変性ポリプロピレン、(C)変性ポリオレフィンの合計を100重量部として、1〜10重量部が好ましく、より好ましくは3〜10重量部である。(C)変性ポリオレフィンの配合量を1重量部以上とすることで、(A)ポリアミドと(B)変性ポリプロピレンの相溶性を向上させることができ、ポリアミド樹脂組成物の剛性、表面平滑性を良好に保つことができる。(C)変性ポリオレフィンの配合量を10重量部以下とすることで、ポリアミド樹脂組成物の剛性を維持することができる。
本発明で用いるポリアミド樹脂組成物に配合する(D)無機充填材としては、一般に樹脂の強化用に用いるものなら特に限定なく使用することができ、板状、棒状、球状などの形状を持ったものが挙げられる。このような(D)無機充填材は、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維など繊維状強化材、ガラスビーズ、ガラスフレーク、タルク、ワラステナイト、ゼオライト、セリサイト、カオリン、マイカ、クレー、パイロフィライト、アスベスト、アルミノシリケート、珪酸カルシウム、アルミナ、シリカ、珪藻土、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化鉄などの金属酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、ドロマイト、ハイドロタルサイト、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、塩基性炭酸マグネシウム、セラミックビーズ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、炭化珪素などが挙げられる。これらは中空であってもよく、さらにはこれら無機充填材を2種類以上用いることも可能である。また、これら無機充填材をイソシアネート系化合物、有機シラン系化合物、有機チタネート系化合物、有機ボラン系化合物、エポキシ化合物などのカップリング剤で処理して使用してもよい。繊維状強化材は長繊維タイプや短繊維タイプのチョップドストランド、ミルドファイバーなどから選択して用いることができる。
特に剛性、表面平滑性、寸法安定性の点でシフトレバーベースプレートに用いるポリアミド樹脂組成物には、ガラス繊維を配合することが好ましい。ガラス繊維の場合、数平均繊維長は200μm以上であることが、ポリアミド樹脂組成物の強度、剛性の点で好ましい。
また(D)無機充填材の配合量としては(A)〜(C)成分の合計量を100重量部として30〜90重量部が好ましい。30重量部以上で配合することにより、ポリアミド樹脂組成物の強度、剛性を向上させることができ、90重量部以下で配合することにより、
ポリアミド樹脂組成物の流動性、外観を良好に維持することができるので好ましい。
本発明で用いるポリアミド樹脂組成物には本発明の効果を損なわない範囲で他の成分、例えば酸化防止剤や耐熱安定剤(ヒンダードフェノール系、ヒドロキノン系、ホスファイト系およびこれらの置換体等)、耐候剤(レゾルシノール系、サリシレート系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ヒンダードアミン系等)、離型剤および滑剤(モンタン酸およびその金属塩、そのエステル、そのハーフエステル、ステアリルアルコール、ステアラミド、各種ビスアミド、ビス尿素およびポリエチレンワックス等)、結晶核剤(タルク、シリカ、カオリン、クレー等)、可塑剤(p−オキシ安息香酸オクチル、N−ブチルベンゼンスルホンアミド等)、帯電防止剤(アルキルサルフェート型アニオン系帯電防止剤、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレートのような非イオン系帯電防止剤、ベタイン系両性帯電防止剤等)他の重合体を添加することができる。
本発明で用いるポリアミド樹脂組成物を得る方法としては、特に制限はないが、溶融混練において、たとえば2軸押出機で溶融混練する場合に(A)ポリアミドと(B)未変性ポリプロピレンと(C)変性ポリオレフィンと(D)無機充填剤とをあらかじめブレンダーを用いてブレンドし、メインフィーダーから供給する方法、(A)ポリアミドと(B)未変性ポリプロピレンと(C)変性ポリオレフィンとをあらかじめブレンダーを用いてブレンドし、メインフィーダーから供給し、(D)無機充填材を押出機のサイドフィーダーから供給する方法が挙げられ、サイドフィードする際の位置としては、元込め位置から吐出口までの長さを1として、元込め位置から1/5〜4/5の位置で行うことが好ましい。また事前に(A)ポリアミドと(B)未変性ポリプロピレンと(C)変性ポリオレフィンを溶融混練した後、(D)無機充填材を溶融混練する方法や、(B)未変性ポリプロピレンと(C)変性ポリオレフィンを溶融混練した後(A)ポリアミドとブレンダーを用いブレンドし、(D)無機充填材を押出機のサイドフィーダーから供給する方法なども挙げられる。
本発明のシフトレバーベースプレートは、上記ポリアミド樹脂組成物を成形することで得られる。上記のポリアミド樹脂組成物を用いることで、シフトレバーベースプレートに連結されたコントロールレバーに力を掛けたときの変形量が少なく、コントロールレバー摺動部の摩耗量が少なく、かつ軽量のシフトレバーベースプレートを得ることができる。
本発明のシフトレバーベースプレートは、少なくともベースプレートと連結している回転支持軸と支持軸に支持された前後・左右方向に駆動可能なコントロールレバーと連結している部品であって、コントロールレバー駆動時の変形が小さいことが重要である。本発明のシフトレバーベースプレートの変形は、コントロールレバー先端にコントロールレバー長手方向に対して垂直方向へ1000Nの負荷をかけた時の倒れ込み量が10mm以下である事が好ましい。
また本発明のシフトレバーベースプレートは公知の方法で成形でき、その成形方法に関しても制限はなく射出成形、プレス成形等を利用することができる。中でも射出成形を採用することが生産性に優れ工業的に本発明を実施する上で好ましい。
以下、実施例を挙げてさらに本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。実施例および比較例に用いた測定方法を以下に示す。
(1)軽量化効果
電子天秤を用いて求められるシフトレバーベースプレートの製品重量を軽量化の指標とした。
(2)耐摩耗性
(2)−1 製品動作時の摩耗性
シフトレバーベースプレートと、前後方向に駆動可能なアルミ合金製コントロールレバーにおいて、図3に示すようにコントロールレバーをNポジションからA方向へベースプレートとコントロールレバーが接触するまで作動させ、その動作を50回行った時のベースプレートとコントロールレバーとの接触部位の摩耗具合を目視で確認し、以下に記載の指標で合否を判断した。
○:摩耗粉がない状態、×:成形品が削れている状態。
(2)−2 材料間の摩耗性比較
JIS K7218 C法に従って、摩耗量を測定した。それ以外の条件は、下記のとおりである。
試験荷重5kg/cm、試験速度0.1m/sec、摺動時間1hr
プレート:ガラス繊維50%強化ナイロン樹脂[東レアミランCM3531G50B3]
スリーブ:実施例1,2および比較例1〜5記載のポリアミド樹脂組成物
(3)コントロールレバー先端への特定負荷時の倒れ込み量
前処理:シフトレバーベースプレートを温度23℃、湿度50%RH環境下で、重量変化しなくなる状態(大気中平衡吸水状態)まで放置した。
評価方法:シフトレバーベースプレート(図1)と、図1に示すようにベースプレートへ圧入固定されたアルミ合金(JIS H 4000準拠;AA合金番号 4032)製のコントロールレバー(図2)において、図3に示すようにコントロールレバー先端に1000Nの負荷をNポジションからA方向へかけ、図4に示すレバー先端の倒れ込み量を求めた。
(4)粘度数
ISO 307に従って測定を行った。
使用溶媒:96%硫酸
(5)メルトフローレイト(MFR)
ISO 1133に従って測定を行った。
測定温度:230℃、荷重:2160g、滞留時間:5分。
参考例1 (A1)ポリアミド66の製造方法
実施例および比較例で用いた(A1)ポリアミド66は以下の方法で重合した。
ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸1500g、イオン交換水375gを秤量し、重合缶に仕込み、常圧、窒素フロー下で攪拌しながら最終到達温度260℃とし反応させた。水浴中に吐出したポリマーをストランドカッターでペレタイズした。得られたペレットは95℃熱水中で20時間処理し、未反応モノマーや低重合物を抽出除去した。抽出後のペレットは80℃で50時間以上乾燥した。得られたペレットの粘度数を測定した結果、140ml/gであった。
参考例2 シフトレバーベースプレートの製造方法
実施例および比較例で用いられたシフトレバーベースプレートは、以下の方法で製造した。
[実施例1]
参考例1に示した重合方法で製造された(A1)ポリアミド66を70重量部、MFR50g/10分の(B)未変性ポリプロピレン [プライムポリマー(株)製:商品名E111G]を25重量部、MFR50g/10minの(C)変性ポリオレフィン[三井化学(株)製:商品名TX1370]5重量部をタンブラーでドライブレンドした混合物100重量部に対し、(D)無機充填材;ガラス繊維[日本電気硝子(株)製:商品名T−289]を52重量部の割合でニ軸押出機(Werner Pfleiderer社製:ZSK57)を用いてシリンダー設定温度290℃、スクリュー回転数200rpmの条件下で溶融混練を行った。その際、ドライブレンドした混合物を元込めで、ガラス繊維をサイドフィードした。サイドフィード位置としては元込め位置から吐出口までの長さを1として、元込め位置から3/5の位置から行った。溶融混錬した後、ストランド状のガットを冷却バスで冷却し、カッターを用いてペレットを得た。得られたペレットを、成形温度290℃、金型温度80℃で射出成形し、得られたシフトレバーベースプレートを、前記の測定方法によって諸特性を調べた。その結果を表1に示す。
[実施例2]
実施例1に示した(A1)ポリアミド66と(B)未変性ポリプロピレンと(C)変性ポリオレフィンが表1に示す配合比率であること以外は、実施例1と同様にして、得られたシフトレバーベースプレートを用いて、前記の測定方法によって諸特性を調べた。その結果を表1に示す。
[比較例1]
参考例1に示した重合方法で製造された(A1)ポリアミド66を100重量部に対し、ガラス繊維[日本電気硝子(株)製:商品名T−289]を52重量部の割合でニ軸押出機(Werner Pfleiderer社製:ZSK57)を用いてシリンダー設定温度290℃、スクリュー回転数200rpmの条件下で溶融混練を行った。その際、ガラス繊維をサイドフィードした。その際、ドライブレンドした混合物を元込めで、ガラス繊維をサイドフィードした。サイドフィード位置としては元込め位置から吐出口までの長さを1として、元込め位置から3/5の位置から行った。溶融混錬した後、ストランド状のガットを冷却バスで冷却し、カッターを用いてペレットを得た。得られたペレットを、成形温度290℃、金型温度80℃で射出成形し、得られたシフトレバーベースプレートを、前記の測定方法によって諸特性を調べた。その結果を表1に示す。
[比較例2]
参考例1に示した重合方法で製造された(A1)ポリアミド66を70重量部、MFR50g/10分の(B)未変性ポリプロピレン [プライムポリマー(株)製:商品名E111G]30重量部をタンブラーでドライブレンドした混合物合計100重量部に対し、ガラス繊維[日本電気硝子(株)製:商品名T−289]を52重量部の割合でニ軸押出機(Werner Pfleiderer社製:ZSK57)を用いてシリンダー設定温度290℃、スクリュー回転数200rpmの条件下で溶融混練を行った。それ以外は、比較例1と同様にして、得られたシフトレバーベースプレートを用いて、前記の測定方法によって諸特性を調べた。その結果を表1に示す。
[比較例3]
参考例1に示した重合方法で製造された(A1)ポリアミド66を50重量部、MFR50g/10分の(B)未変性ポリプロピレン [プライムポリマー(株)製:商品名E111G]を45重量部、MFR50g/10minの(C)変性ポリオレフィン[三井化学(株)製:商品名TX1370]5重量部をタンブラーでドライブレンドした混合物合計100重量部に対し、ガラス繊維[日本電気硝子(株)製:商品名T−289]を52重量部の割合でニ軸押出機(Werner Pfleiderer社製:ZSK57)を用いてシリンダー設定温度290℃、スクリュー回転数200rpmの条件下で溶融混練を行った。それ以外は、比較例1と同様にして、得られたシフトレバーベースプレートを用いて、前記の測定方法によって諸特性を調べた。その結果を表1に示す。
[比較例4]
参考例1に示した重合方法で製造された(A1)ポリアミド66を70重量部、MFR50g/10分の(B)未変性ポリプロピレン [プライムポリマー(株)製:商品名E111G]を29重量部、無水マレイン酸を0.5重量部、2,5−ジメチル−2,5ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン0.5重量部をタンブラーでドライブレンドした混合物合計100重量部に対し、ガラス繊維[日本電気硝子(株)製:商品名T−289]を52重量部の割合でニ軸押出機(Werner Pfleiderer社製:ZSK57)を用いてシリンダー設定温度290℃、スクリュー回転数200rpmの条件下で溶融混練を行った。それ以外は、比較例1と同様にして、得られたシフトレバーベースプレートを用いて、前記の測定方法によって諸特性を調べた。その結果を表1に示す。
[比較例5]
参考例1に示した重合方法で製造された(A1)ポリアミド66を100重量部に対し、ガラス繊維[日本電気硝子(株)製:商品名T−289]を100重量部の割合でニ軸押出機(Werner Pfleiderer社製:ZSK57)を用いてシリンダー設定温度290℃、スクリュー回転数200rpmの条件下で溶融混練を行った。その際、ガラス繊維をサイドフィードした。それ以外は、比較例1と同様にして、得られたシフトレバーベースプレートを用いて、前記の測定方法によって諸特性を調べた。その結果を表1に示す。
Figure 2011111547
実施例1、2および比較例1〜5より、ポリアミドと未変性ポリプロピレンと変性ポリオレフィンにガラス繊維を配合して得られたポリアミド樹脂組成物のシフトレバーベースプレートは、本来の高い剛性および耐摩耗性を保持しつつ、軽量化が可能であることが確認された。

Claims (5)

  1. (A)ポリアミド、(B)未変性ポリプロピレンと(C)変性ポリオレフィン、(D)無機充填材を配合して得られるポリアミド樹脂組成物を成形してなるシフトレバーベースプレート。
  2. ポリアミド樹脂組成物が、(A)ポリアミドと(B)未変性ポリプロピレンと(C)変性ポリオレフィンの合計を100重量部として、(A)ポリアミド55〜90重量部、(B)未変成ポリオレフィン9〜44重量部、(C)変性ポリオレフィン1〜10重量部、および(D)無機充填材30〜90重量部を配合してなる請求項1記載のシフトレバーベースプレート。
  3. (A)ポリアミドのISO 307(96%硫酸法)に従って測定した粘度数が100〜200ml/g、(B)未変性ポリプロピレンのISO 1133(温度230℃、滞留時間5min、荷重2160g)に従って測定したメルトフローレイトが1〜60g/10min、(C)変性ポリオレフィンのISO 1133(温度230℃、滞留時間5min、荷重2160g)に従って測定したメルトフローレイトが20〜80g/10minであることを特徴とする請求項1または2記載のシフトレバーベースプレート。
  4. (A)ポリアミドがポリアミド66である請求項1〜3のいずれか記載のシフトレバーベースプレート。
  5. 大気中平衡吸水に達したシフトレバーベースプレートに長さ150mmのコントロールレバーを圧入固定し、コントロールレバー先端に1000Nの負荷をNポジションからコントロールレバーの長手方向に対して垂直方向にかけた時のコントロールレバー先端の倒れ込み量が10mm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載のシフトレバーベースプレート。
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