JP2011108182A - インサーキットエミュレータ用アダプタおよびインサーキットエミュレータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】乱数回路11やウォッチドッグタイマ12のように状態遷移回路を含む回路では、CPUコア用ICE20がブレークされているとき、状態遷移回路の状態遷移を停止させる。受信用FIFO回路13のリードポインタのように、CPUコア用ICE20がレジスタやメモリの内容を読み出すと内部状態が変化する回路では、内部状態を保存したままレジスタやメモリの内容を読み出すことができる回路を付加する。
【選択図】図1
Description
ただし、様々な付加回路が搭載された遊技機制御用マイクロコンピュータごとにICEを開発するとICEのコストが高くなる。そこで、遊技機制御用マイクロコンピュータの機能をエミュレートするICEは、CPUコア用ICEと、遊技機向け付加回路の機能をエミュレートするICE用アダプタとで構成される(例えば、特許文献1参照)。
しかし、アダプタに搭載されている遊技機向け付加回路の中には、ブレーク中にデータを読み出すと回路の内部状態が変化するものが含まれている。
例えば、受信用FIFO回路は、ブレーク中にデータを読み出すとリードポインタのポインタ値が変化する。特許文献1に開示されているICEは、ブレーク中にリードポインタのポインタ値を変化させずに、受信用FIFO回路に記憶されている複数のデータのうち最初に入力されたデータのみ受信用FIFO回路から読み出すことができる。けれども、このICEは、ブレーク中に、2番目以降に入力されたデータを受信用FIFO回路から読み出すことができない。
CPUコアと遊技機向け付加回路で構成される遊技機制御用マイクロコンピュータの当該遊技機向け付加回路の機能をエミュレートするインサーキットエミュレータ用アダプタであって、
前記CPUコアの機能をエミュレートするCPUコア用インサーキットエミュレータが遊技機制御用プログラムの実行を停止していることを検出する停止検出手段と、
前記停止検出手段によって遊技機制御用プログラムの実行停止が検出されたことに応答して、前記遊技機向け付加回路の内部状態を保存したまま、前記遊技機向け付加回路に含まれる所定のメモリとレジスタに記憶されているデータが前記CPUコア用インサーキットエミュレータによって読み出されることを可能とする読出制御手段と、
を備えることを特徴とする。
前記読出制御手段は、前記遊技機制御用プログラムの実行停止が検出されたことに応答して、前記乱数回路と前記ウォッチドッグタイマの状態遷移を停止させ、前記CPUコア用インサーキットエミュレータによって前記乱数回路に含まれる乱数値レジスタと前記ウォッチドッグタイマに含まれるカウンタからそれぞれ乱数値とカウンタ値が読み出されることを可能とし、かつ、前記CPUコア用インサーキットエミュレータによって、前記リードポインタのポインタ値を保存して前記受信用FIFO回路に含まれる記憶部から記憶されている各データが読み出されることを可能にする。
前記CPUコア用インサーキットエミュレータに接続されるデータバスと、
前記CPUコア用インサーキットエミュレータに接続されるアドレスバスと、
を有し、
前記アドレスバスを送信されるアドレスに基づいて、前記乱数回路に含まれる乱数値レジスタに記憶されている乱数値又は前記ウォッチドッグタイマに含まれるカウンタに記憶されているカウンタ値又は前記受信用FIFO回路に含まれる記憶部に記憶されている各データを前記データバスに出力させる。
CPUコアの機能をエミュレートするCPUコア用インサーキットエミュレータと遊技機向け付加回路の機能をエミュレートするインサーキットエミュレータ用アダプタとで構成されるインサーキットエミュレータであって、
前記CPUコア用インサーキットエミュレータは、遊技機制御用プログラムの実行を停止している間、ブレーク信号を出力するブレーク信号出力手段を備え、
前記インサーキットエミュレータ用アダプタは、
前記CPUコア用インサーキットエミュレータのブレーク信号出力手段によってブレーク信号が出力されていることに応答して、前記遊技機向け付加回路の内部状態を保存したまま、前記遊技機向け付加回路に含まれる所定のメモリとレジスタに記憶されているデータが前記CPUコア用インサーキットエミュレータによって読み出されることを可能とする読出制御手段と、
を備える。
CPUコア用ICE20は、図示しないコンピュータ等に接続される。インサーキットエミュレータ1は、このコンピュータ等により制御される。
ICE用アダプタ10は、乱数回路11やウォッチドッグタイマ12等の遊技機専用の回路、受信用FIFO回路13、送信用FIFO回路(図示なし)、タイマ回路(図示なし)等の遊技機に必要とされる汎用回路およびCPUソケット14を含んでいる。
CPUコアの全ての入出力端子は、CPUソケット14を介してICE用アダプタ10に接続される。これらの入出力端子は、アドレス出力端子(Address)、データ入出力端子(Data)、制御信号端子(Control)に分類される。
制御信号端子は、CPUコアの種類によって異なるが、例えば、Z80命令互換のCPUコアの場合、リードストローブ出力端子とライトストローブ出力端子を含む。以下、リードストローブ出力端子から出力される信号をRD信号、ライトストローブ出力端子から出力される信号をWR信号という。
以下では、Z80命令互換のCPUコアを例として説明する。
ユーザがインサーキットエミュレータ1を制御するコンピュータからインサーキットエミュレータ1をブレークさせる旨の指示を入力すると、CPUコア用ICE20は遊技機制御用プログラムの実行を停止する。そして、CPUコア用ICE20は遊技機制御用プログラムの実行を停止している間、ブレーク信号を出力する。
なお、ブレーク信号はCPUコア用ICE20とICE用アダプタ10との間の信号であり、遊技機制御用マイクロコンピュータから出力される信号ではない。このため、ブレーク信号出力端子はターゲットボード30には接続されない。
乱数回路11は、図2に示すように、カウンタ111と、乱数生成回路112と、乱数値レジスタ113と、乱数生成停止回路114と、アドレスデコード回路115と、トライステートバッファ116とを有している。
カウンタ111は、周期的に乱数を更新する場合に使用される。カウンタ111のカウンタ値が予め設定された値になると、乱数生成回路112の乱数値が更新される。
乱数生成回路112は、クロックごとに乱数値を生成し、生成した乱数値を乱数値レジスタ113に設定する。
乱数生成停止回路114は、CPUコア用ICE20が遊技機制御用プログラムを実行しているとき、カウンタ111と乱数生成回路112を動作させる。一方、乱数生成停止回路114は、CPUコア用ICE20からブレーク信号が出力されているとき、カウンタ111と乱数生成回路112の状態遷移を停止させる。
また、CPUコア用ICE20は、ブレークされている(遊技機制御用プログラムの実行を停止している)間には、乱数回路11(カウンタ111と乱数生成回路112)の状態遷移を停止させて、乱数値レジスタ113から乱数値を読み出すことができる。
なお、アドレスデコード回路115にブレーク信号を入力してアドレスとブレーク信号をまとめてデコードすることにより、遊技機制御用プログラムを実行している間とブレークされている間とで異なるアドレスを乱数値レジスタ113に割り当てることもできる。
このために、ウォッチドッグタイマ12が設けられる。ウォッチドッグタイマ12は、所定時間毎にタイムアウト信号を発生する。タイムアウト信号が発生すると、遊技機制御用マイクロコンピュータはリセットされる。
ウォッチドッグタイマ12は、図3に示すように、カウンタ121と、出力制御回路122と、ウォッチドッグタイマ停止回路123と、アドレスデコード回路124と、トライステートバッファ125とを有している。
出力制御回路122は、カウンタ121のカウンタ値が所定時間に相当するクロック数になると、タイムアウト信号を出力する。
ウォッチドッグタイマ停止回路123は、CPUコア用ICE20からブレーク信号が出力されていない間、カウンタ121を動作させる。一方、ウォッチドッグタイマ停止回路123は、CPUコア用ICE20からブレーク信号が出力されている間、カウンタ121を停止させる。
図4は、本発明の実施形態に係る受信用FIFO回路の構成の第1の例を示す。
FIFO回路13Aは、記憶部131と、リードポインタ(RDP)132と、リードポインタ(RDP)133と、リードポインタ(RDP)切換回路134と、セレクタ135と、セレクタ136と、アドレスデコード回路137と、トライステートバッファ138と、図示しないライトポインタとを有している。
リードポインタ132は、記憶部131からデータが読み出されるごとに、1だけインクリメントし、3を超えると0に戻る。なお、リードポインタ132の指す番地がライトポインタの指す番地を超えないように図示しない回路により制御される。
リードポインタ133は、記憶部131からデータが読み出されるごとに、1だけインクリメントし、3を超えると0に戻る。なお、リードポインタ133の指す番地がライトポインタの指す番地を超えないように図示しない回路により制御される。
リードポインタ切換回路134は、CPUコア用ICE20がブレークされている状態から遊技機制御用プログラムの実行に戻ったとき、リードポインタ133を停止させ、再びリードポインタ132を動作させる。
受信用FIFO回路の第2の例は、FIFO回路13BとFIFO回路13Cと、FIFO切換回路139とで構成される。
FIFO回路13Bは、記憶部131と、リードポインタ132と、セレクタ136と、アドレスデコード回路137Bと、トライステートバッファ138と、図示しないライトポインタとを有している。
FIFO回路13Cは、記憶部131と、リードポインタ133と、セレクタ136と、アドレスデコード回路137Cと、トライステートバッファ138と、図示しないライトポインタとを有している。
図4と図5の同一の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
すなわち、アドレスデコード回路137Bは、CPUコア用ICE20が遊技機制御用プログラムを実行している間、FIFO回路13Bのトライステートバッファ138をオープンし、リードポインタ132の指す番地のデータを記憶部131からデータバスに出力させる。一方、アドレスデコード回路137Cは、CPUコア用ICE20からブレーク信号が出力されている間、FIFO回路13Cのトライステートバッファ138をオープンし、リードポインタ133の指す番地のデータを記憶部131からデータバスに出力させる。
FIFO切換回路139は、CPUコア用ICE20がブレークされている状態から遊技機制御用プログラムの実行に戻ったとき、FIFO回路13Cを停止させ、再びFIFO回路13Bを動作させる。
FIFO回路13Dは、記憶部131と、リードポインタ132と、セレクタ136と、アドレスデコード回路137と、トライステートバッファ138と、アドレスデコード回路140と、トライステートバッファ141と、トライステートバッファ142と、トライステートバッファ143と、トライステートバッファ144と、図示しないライトポインタとを有している。
図4と図6の同一の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
アドレスデコード回路140は、例えば、アドレスバスに出力されるアドレスとトライステートバッファ141に割り当てられているアドレスとが一致し、RD信号線にRD信号が出力され、ブレーク信号線にブレーク信号が出力されている場合に、トライステートバッファ131をオープンする。これにより、記憶部131の0番地のデータがデータバスに出力される。アドレスデコード回路140は、トライステートバッファ142〜144も同様に動作させる。
また、受信用FIFO回路のリードポインタのように、CPUコア用ICEがレジスタやメモリの内容を読み出すと内部状態が変化する回路では、内部状態を保存したままレジスタやメモリの内容を読み出すことができる回路を付加する。
従って、本発明に係る遊技機制御用マイクロコンピュータ用ICEは、ブレーク中に、アダプタに搭載されている遊技機向け付加回路の内部状態を保存したまま、その付加回路内の所定のメモリやレジスタからデータを読み出すことができる。
Claims (5)
- CPUコアと遊技機向け付加回路で構成される遊技機制御用マイクロコンピュータの当該遊技機向け付加回路の機能をエミュレートするインサーキットエミュレータ用アダプタであって、
前記CPUコアの機能をエミュレートするCPUコア用インサーキットエミュレータが遊技機制御用プログラムの実行を停止していることを検出する停止検出手段と、
前記停止検出手段によって遊技機制御用プログラムの実行停止が検出されたことに応答して、前記遊技機向け付加回路の内部状態を保存したまま、前記遊技機向け付加回路に含まれる所定のメモリとレジスタに記憶されているデータが前記CPUコア用インサーキットエミュレータによって読み出されることを可能とする読出制御手段と、
を備えることを特徴とするインサーキットエミュレータ用アダプタ。 - 前記停止検出手段は、前記遊技機制御用プログラムの実行を停止したときに前記CPUコア用インサーキットエミュレータから出力されるブレーク信号が入力されたことにより、遊技機制御用プログラムの実行停止を検出することを特徴とする請求項1に記載のインサーキットエミュレータ用アダプタ。
- 前記遊技機向け付加回路は、生成された乱数値を乱数値レジスタに設定する乱数回路と、カウンタのカウンタ値が所定の値と一致するとタイムアウト信号を発生するウォッチドッグタイマと、受信した複数のデータを記憶する記憶部と当該記憶部から出力されるデータを指定するリードポインタとを含んでおり、当該記憶部から当該各データを受信した順番で出力する受信用FIFO回路とを有し、
前記読出制御手段は、前記遊技機制御用プログラムの実行停止が検出されたことに応答して、前記乱数回路と前記ウォッチドッグタイマの状態遷移を停止させ、前記CPUコア用インサーキットエミュレータによって前記乱数回路に含まれる乱数値レジスタと前記ウォッチドッグタイマに含まれるカウンタからそれぞれ乱数値とカウンタ値が読み出されることを可能とし、かつ、前記CPUコア用インサーキットエミュレータによって、前記リードポインタのポインタ値を保存して前記受信用FIFO回路に含まれる記憶部から記憶されている各データが読み出されることを可能にする、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のインサーキットエミュレータ用アダプタ。 - 前記読出制御手段は、
前記CPUコア用インサーキットエミュレータに接続されるデータバスと、
前記CPUコア用インサーキットエミュレータに接続されるアドレスバスと、
を有し、
前記アドレスバスを送信されるアドレスに基づいて、前記乱数回路に含まれる乱数値レジスタに記憶されている乱数値又は前記ウォッチドッグタイマに含まれるカウンタに記憶されているカウンタ値又は前記受信用FIFO回路に含まれる記憶部に記憶されている各データを前記データバスに出力させる、
ことを特徴とする請求項3に記載のインサーキットエミュレータ。 - CPUコアの機能をエミュレートするCPUコア用インサーキットエミュレータと遊技機向け付加回路の機能をエミュレートするインサーキットエミュレータ用アダプタとで構成されるインサーキットエミュレータであって、
前記CPUコア用インサーキットエミュレータは、遊技機制御用プログラムの実行を停止している間、ブレーク信号を出力するブレーク信号出力手段を備え、
前記インサーキットエミュレータ用アダプタは、
前記CPUコア用インサーキットエミュレータのブレーク信号出力手段によってブレーク信号が出力されていることに応答して、前記遊技機向け付加回路の内部状態を保存したまま、前記遊技機向け付加回路に含まれる所定のメモリとレジスタに記憶されているデータが前記CPUコア用インサーキットエミュレータによって読み出されることを可能とする読出制御手段と、
を備えることを特徴とするインサーキットエミュレータ。
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