JP2011104163A - マスカラブラシ、およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】マスカラ液をまつ毛に効果的に塗布でき、さらに、まつ毛を部分的に梳き流してマスカラ液の塗布量の調整を簡便に行なえ、自然な外観に仕上げることができるマスカラブラシを提供する。
【解決手段】芯線3と、芯線3の周りに螺旋状に固定される一群のブリッスル4とでブラシ部1を構成する。ブラシ部1は断面多角形状に整形する。各整形面のそれぞれに分断溝11を形成して、ブリッスル4の螺旋列を螺旋方向の複数箇所で分断し、隣接する分断溝11の間のブリッスル4で塗布部18を構成する。
【選択図】図1
【解決手段】芯線3と、芯線3の周りに螺旋状に固定される一群のブリッスル4とでブラシ部1を構成する。ブラシ部1は断面多角形状に整形する。各整形面のそれぞれに分断溝11を形成して、ブリッスル4の螺旋列を螺旋方向の複数箇所で分断し、隣接する分断溝11の間のブリッスル4で塗布部18を構成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、マスカラ液をまつ毛に効果的に塗布でき、さらにまつ毛を部分的に梳き流してマスカラ液の塗布量の調整を簡便に行なえるマスカラブラシと、マスカラブラシの製造方法に関する。
一般的なマスカラブラシは、ふたつ折りにした芯線の間に一群のブリッスルを挟み込み、芯線を一方向へ捻ることにより、芯線のまわりにブリッスルを螺旋状に固定して形成する。多くの場合には、塗布機能を向上するために、螺旋状のブラシ部の周面外形をたとえば銃弾状に整形し、あるいは断面三角形や四角形状に整形している(特許文献1)。
この種のマスカラブラシにおいて、ブラシ部の周面にブリッスルの束と液保持溝とを交互に形成して、より大量のマスカラ液を液保持溝に保持することが特許文献2に開示してある。そこでは、特許文献1と同様の螺旋状のブラシ部を形成したのち、溝形成用の治具に装填したブラシ部に熱を加えて、液保持溝を形成している。溝形成用の治具は、断面が扇型の棒状の金具を一定間隔おきに周方向へ配置し、各金具の間に放射状のスリットを形成している。螺旋状のブラシ部を、各金具の中心に差し込むと、ブリッスルは間近のスリットへと誘導されて放射形状に保持される。この状態で、金具に熱を加えてブリッスルを放射形状にくせ付けする。得られたブラシ部を治具から取り外すことにより、断面が扇型の液保持溝を備えたマスカラブラシが得られる。
同様にブラシ部の周囲に、長いブリッスルの列と短いブリッスルの列とを交互に備えたマスカラブラシが特許文献3に開示してある。そこでは、放射状に形成される6個の長いブリッスル列と、隣接するブリッスル列の間に形成される6個の短いブリッスル列とでブラシ部を形成している。しかし、特許文献3のマスカラブラシは、短いブリッスル列と、長いブリッスル列の基端部分の隙間とにマスカラ液を保持するものであって、この点で、マスカラ液を液保持溝に保持する特許文献2のマスカラブラシとは異なる。この違いは、マスカラブラシに含まれる余分なマスカラ液をしごき落とす際の、しごき部分の開口径の大小で生じるものであって、各マスカラブラシに固有の特性ではない。
特許文献2のマスカラブラシは、断面が扇形の液保持溝に多量のマスカラ液を保持でき、1回の塗布操作で十分に濃い塗布結果が得られる。反面、塗布されるマスカラ液の量が過剰になり勝ちで、自然な外観に仕上げるのが難しい。また、螺旋状に固定されたブリッスルを、溝形成用の金具の間のスリットへ入り込ませて放射形状に集約し、集約されたブリッスルに熱を加えて、放射形状の塗布部と、断面が扇形の液保持溝とを形成している。そのため、放射形状にくせ付けされた塗布部のブリッスルの密度が高くなり、さらに熱変形することでブリッスルのしなやかさが損なわれやすい点に問題がある。加えて、マスカラブラシの加工に要する時間が6から24時間となっており、製造コストが高く付くのを避けられない。
その点、特許文献3のマスカラブラシは、ブリッスルの一部を切り取って長いブリッスルと短いブリッスルとの列を交互に形成するので、長いブリッスルの列においてブリッスルの密度が高くなるのを解消できる。しかし、長いブリッスルの列と短いブリッスルの列とが、ブラシの中心軸に沿って連続しているので、弧状に生えたまつ毛を部分的に梳き流すのが難しい。たとえば、まつ毛の全体にマスカラ液を塗布した後、塗布量が多い部分のまつ毛からマスカラ液を梳きとったり、塗布量が少ない部分のまつ毛にマスカラ液を追加塗布するような場合に、梳きとり対象部分や、塗布対象部分に隣接するまつ毛まで梳き流されてしまう。
本発明の目的は、マスカラ液をまつ毛に効果的に塗布でき、さらに、まつ毛を部分的に梳き流してマスカラ液の塗布量の調整を簡便に行なえ、全体として自然な外観に仕上げることができるマスカラブラシを提供することにある。
本発明の目的は、マスカラブラシを簡単にしかも短時間で形成し、より低コストで提供できるマスカラブラシの製造方法を提供することにある。
本発明の目的は、マスカラブラシを簡単にしかも短時間で形成し、より低コストで提供できるマスカラブラシの製造方法を提供することにある。
本発明に係るマスカラブラシは、芯体3と、芯体3のまわりに固定される一群のブリッスル4とでブラシ部1を構成する。ブラシ部1の周囲の少なくとも一部をバリカンで切断して、芯体3に沿って延びる分断溝11が形成してあることを特徴とする。
芯線3と、芯線3の周りに螺旋状に固定される一群のブリッスル4とでブラシ部1を構成する。ブラシ部1の周囲の複数箇所に分断溝11を形成し、ブリッスル4の螺旋列を螺旋方向の複数箇所で分断して一群の塗布部18を形成する。
ブラシ部1を構成するブリッスル4の先端をバリカンで切断して、ブラシ部1を断面多角形状に整形する。各整形面におけるブリッスル4の基端部分をバリカンで切断して、分断溝11を直線状に形成する。
分断溝11は芯線3に対して傾斜する状態で形成する。
ブラシ部1の基端から先端寄りにわたって主塗布部12を形成し、主塗布部12より先端側の部分に副塗布部13を形成する。
本発明に係るマスカラブラシの製造方法は、芯体3のまわりに一群のブリッスル4を固定してブラシ部1を形成する第1工程と、ブリッスル4の先端を切断して、ブラシ部1の外面形状を整形する第2工程と、ブリッスル4の基端部側をバリカン14で切断して、分断溝11を形成する第3工程とからなる。
ブラシ部1を形成する第1工程において、ふたつ折りにした芯線3の間に一群のブリッスル4を挟み込み、芯線3を一方向へ捻じってブリッスル4を螺旋状に固定する。ブラシ部1の外面形状を整形する第2工程において、ブリッスル4の先端をバリカン14で切断して、ブラシ部1を断面多角形状に形成する。分断溝11を形成する第3工程において、バリカン14を芯線3に対して傾斜させた状態でブリッスル4を切断して、分断溝11を芯線3に対して傾斜する状態で形成する。
本発明のマスカラブラシは、芯体3とブリッスル4とでブラシ部1を構成し、その周囲の少なくとも一部をバリカンで切断して、芯体3に沿って延びる分断溝11を形成するようにした。このように、ブラシ部1の周囲に、芯体3に沿って延びる分断溝11を形成すると、分断溝11に臨むブリッスル(分断縁18aにおけるブリッスル、図1参照)4が接触始端になる状態でブラシ部1をまつ毛にあてがうことにより、分断溝11に臨むブリッスル4でまつ毛を的確に捕捉して梳き流すことができる。また、まつ毛を梳き流す間にブリッスル4の間、および分断溝11に保持したマスカラ液をまつ毛に効果的に塗布できる。
ブリッスル4の螺旋列を複数の分断溝11で分断して一群の塗布部18を形成すると、図6に示すように、分断された塗布部18の周囲を、螺旋列に沿って形成される螺旋溝の空所と分断溝11の空所で囲むことができる。これらの空所は、ブラシ部1をあてがう際にまつ毛を導入しやすくすることに役立ち、したがって塗布部18でまつ毛を的確に捕捉して梳き流すことができる。つまり、マスカラ液ををまつ毛に対してさらに効果的に塗布できる。
また、螺旋列に沿って先の空所と塗布部18とが交互に形成されるので、ひとつひとつの塗布部18でまつ毛を部分的に梳き流すことができる。これにより、塗布量が多い部分のまつ毛からマスカラ液を梳きとったり、塗布量が少ない部分のまつ毛にマスカラ液を追加塗布するような、塗布量調整作業を簡便に行なって、全体として自然な外観に仕上げることができる。また、空所と塗布部18を交互に形成するので、ブラシ部1の任意の部分をまつ毛に接触させて部分的に回転することにより、まつ毛を空所に導入したのち、塗布部18で捕捉できる。したがって、まつ毛に対してブラシ部1のどの部分を最初に接触させるかを考慮する必要がなく、その分だけマスカラブラシの使い勝手を向上できる。
ブラシ部1を断面多角形状に整形することにより、分断溝11で挟まれる塗布部18の位置によってブリッスル4の長さを大小に異ならせて、腰が強いブリッスル4としなやかなブリッスル4とを混在させることができる。また、断面多角形状の各整形面に分断溝11を直線状に形成することにより、各整形面の分断溝11に沿って均等な量のマスカラ液を保持することができるので、ユーザーは硬軟いずれかの好みの部分を使ってマスカラ液を均等に塗布できる。長さが異なるブリッスル4を使い分けて、塗布量調整作業をさらに細かく行なうことができる。
分断溝11を芯線3に対して傾斜する状態で形成すると、ブリッスル4の螺旋列が不規則に分断されるので、塗布部18の大きさや外郭形状を多様化できる。したがって、ユーザーはまつ毛の長さや密度などに応じて、好みの大きさの塗布部18を使ってマスカラ液を塗布できる。また、ブリッスル4の構成本数が小さな塗布部18を使用することにより、マスカラ液の塗布量の調整をさらに繊細に行なうことができる。
ブラシ部1に主塗布部12と副塗布部13を形成するマスカラブラシでは、主塗布部12と副塗布部13および塗布部18をを使い分けることにより、マスカラ液の上まつ毛への塗布、上まつ毛の仕上げ、下まつ毛への塗布などをより的確に行なえる。また、他より短いブリッスル4で構成される副塗布部13を使うことにより、余分なマスカラ液の除去や、不足するマスカラ液の追加塗布を確実に行なえる。
本発明に係るマスカラブラシの製造方法では、ブラシ部1を形成したのち、ブラシ部1の外面形状を整形し、ブリッスル4の基端部側をバリカン14で切断して分断溝11を形成するようにした。このように、分断溝11をバリカン14で形成すると、マスカラブラシを簡単に、しかも短時間で形成できるので、従来のマスカラブラシに比べて、マスカラブラシの製造に要するコストを削減して低コスト化できる。
ブリッスル4を螺旋状に固定してブラシ部1を構成し、その外面をバリカン14で整形して断面多角形状に形成すると、ブラシ部1の形成から、ブラシ部1の整形に要する手間を省くことができるので、さらに少ない手間と時間でマスカラブラシを製造できる。また、芯線3に対して傾斜する分断溝11をバリカン14で形成することにより、ブリッスル4の螺旋列を不規則に分断して、大きさや外郭形状が異なるを塗布部18を備えたマスカラブラシを簡単に形成できる。
図1ないし図6は本発明に係るマスカラブラシの実施例を示す。図2においてマスカラブラシは、ブラシ部1と、ブラシ部1を支持するホルダー2とからなる。ブラシ部1は、ステンレス線材からなる芯線(芯体)3と、芯線3の周囲に固定される一群のブリッスル4とで構成してある。ブリッスル4は、ポリエチレンテレフタレート繊維などの化学繊維を所定の長さに切断して形成してあり、必要に応じて、切断された繊維の両端にテーパリング加工を施して、先すぼまり状の毛先を形成することができる。
符号5はマスカラ液を収容する容器本体、符号6は容器本体5の出し入れ口を開閉するキャップであり、キャップ6の内面にホルダー2の上端が固定してある。ホルダー2は、上下に長い軸部7を備えたプラスチック成形品からなり、その下端に芯線3の基端部分が埋設固定してある。容器本体5の出し入れ口には、ブラシ部1に付着した余分なマスカラ液を扱き落とす扱き具8が設けてある。扱き具8は、ゴムまたはプラスチック材で形成した筒体からなり、その底壁に扱き開口9が形成してある。
マスカラブラシは、図3(a)〜(d)に示すように、芯線3のまわりに一群のブリッスル4を固定してブラシ部1を形成する第1工程(図3(a)・(b))と、ブラシ部1の外面形状を整形する第2工程(図3(c))と、ブラシ部1の整形面に分断溝11を形成する第3工程(図3(d))とを経て製造する。なお、図3(b)〜(d)においては、ブラシ部1の外形形状、ブラシ部1の整形形状、分断溝11の形成位置などを明確化するために、ブリッスル4の螺旋形状を省略してブラシ部1を中実体のように簡略表現した。
第1工程では、図3(a)に示すように、ふたつ折りにした芯線3の間に一群のブリッスル4を挟み込み、芯線3を一方向へ捻じって図3(b)に示すブラシ部1を形成する。ブラシ部1を構成するブリッスル4は、芯線3の捻じり方向に従って固定され、これにより2重螺旋状の螺旋列が形成され、螺旋列の間に螺旋溝が形成される(図4参照)。
第2工程では、芯線3の両端を固定したのち、図3(c)に示すように螺旋列の先端を切断して、ブラシ部1の外面形状を整形する。詳しくは、ブラシ部1の基端から先端寄りにわたる部分を断面四角形状に整形して主塗布部12とし、さらに、主塗布部12より先端側の部分を四角錐台状に形成して副塗布部13とした。主塗布部12および副塗布部13は、ブラシ部1を芯線3の回りに90度ずつ回転し、各回転位置ごとにブリッスル4の先端を電動バリカンで切断して形成でき、ごく短い時間で全体の整形を行なえる。
第3工程では、図3(d)に示すように主塗布部12、および副塗布部13の各整形面の中央に、芯線3に沿って延びる分断溝11を形成する。図4および図5に示すように、分断溝11は電動バリカン(バリカン)14の切刃部15で螺旋列の基端部側を切断することにより形成することができ、各整形面に形成された分断溝11は、それぞれ芯線3と平行になっている。このように、各整形面の中央に4個の分断溝11を形成することにより、図6に示すように螺旋列は螺旋方向の多数個所で分断されて、ブラシ部1には4個の剣先形状の塗布部18がX字状に形成される(図1参照)。分断溝11は、ブラシ部1を芯線3の回りに90度ずつ回転し、各回転位置ごとにブリッスル4の基端部を電動バリカンで切断して形成でき、第2工程の整形加工と同様に、ごく短い時間で加工できる。
先に説明したように、ブリッスル4は芯線3に対して螺旋状に固定してある。そのため、分断溝11を形成することにより、ブリッスル4の螺旋列は、芯線3の周りを一周する間に4個所で分断され、分断溝11の間に4個の塗布部18が形成される。実際には、芯線3に挟まれたブリッスル4は2重螺旋状になるので、ブリッスル4の螺旋列は1ピッチ当り8個所で分断されることになる。そのため、ブラシ部1には、図6に示すようにブリッスル4の螺旋列の間の螺旋溝に加えて、螺旋列を分断する分断溝11による多数の空所とが形成され、独立した塗布部18の一群が形成されることになる。なお、図6においては、図が煩雑になるのを避けるために、ブリッスル4の螺旋列を平板状に簡略化して表現したが、実際のブリッスル束は、基端から先端に向かうに従い厚み方向(芯線3の中心軸線方向)へ拡がることになる。
以上のように構成したマスカラブラシは、芯線3の基端部をホルダー2に固定して使用する。図2に示すように、マスカラ液に浸漬した状態では、ブラシ部1の全体にマスカラ液が付着している。この状態のブラシ部1を扱き開口9でしごくことにより、余分なマスカラ液が除去されて、適量のマスカラ液が分断溝11と、ブリッスル4の基端側の部分とに保持される。具体的には、図1に想像線で示すように、円形の扱き開口9の外郭線を各分断溝11の溝底より径方向外側に位置させておくことにより、扱き開口9で囲まれる領域内に限って適量のマスカラ液を保持することができる。
マスカラ液を塗布する場合には、主塗布部12を部分的に回転しながら、まつ毛を塗布部18で押し上げるようにして梳き流すことにより、分断溝11やブリッスル4の基端部側に保持されたマスカラ液がまつ毛に塗布される。このとき、ブリッスル4の螺旋列が分断溝11による空所で分断されているので、空所に入り込んだまつ毛を塗布部18で確実に捕捉でき、まつ毛に対するマスカラ液の塗布を的確に行なうことができる。
図1に示すように、分断された塗布部18は剣先状に形成されるので、空所に臨む分断縁18aにおけるブリッスル4の長さは短く、整形面の隅部18bに臨むブリッスル4の長さはより長くなる。この長さの違いによって、分断縁18aにおけるブリッスル4は腰を強くでき、隅部18bにおけるブリッスル4はしなやかさを発揮することができる。したがって、ひとつの塗布部18でまつ毛を局部的に捕捉する状態では、たとえば、塗布量が多い部分のまつ毛に付着したマスカラ液を、分断縁18aに臨むブリッスル4で梳きとることができる。また、塗布量が少ない部分のまつ毛を、塗布部18で梳き流してマスカラ液を追加塗布することができる。このとき、隅部18bに臨む長くてしなやかなブリッスル4でまつ毛を先端部分まで梳き流して、自然な外観に仕上げることができ、全体としてマスカラ液の塗布を的確に行なうことができる。さらに、副塗布部13の塗布部18でまつ毛を捕捉することにより、マスカラ液の塗布量を微妙に調整することができる。下まつ毛にマスカラ液を塗布する場合にも、副塗布部13の塗布部18を使用することで、自然な塗布状態が得られる。
図7および図8は、それぞれマスカラブラシの別の実施例を示す。図7に示すマスカラブラシにおいては、断面が多角形状(図示例では四角形状)に形成してある主塗布部12の各整形面に、分断溝11を芯線3に対して傾斜する状態で形成した。詳しくは、各整形面を対角線に沿って縦断する状態で分断溝11を形成した。この場合にも、ブリッスル4の螺旋列は、分断溝11によって多数個所で分断されるので、大きさや外郭形状が異なる一群の塗布部18を形成することができる。
図8に示すマスカラブラシにおいては、断面が四角形状に形成してある主塗布部12の各整形面の長手方向2個所に、斜めの分断溝11を平行に形成して、芯線3の中心軸と分断溝11とが挟む角度を、図7において芯線3の中心軸と分断溝11とが挟む角度より大きく設定した。このように、分断溝11を芯線3に対して大きく傾斜する状態で形成すると、ブリッスル4の螺旋列が不規則に分断されるので、塗布部18の大きさや外郭形状をさらに多様化でき、とくにブリッスル4の構成本数が小さな塗布部18で、マスカラ液の塗布量の調整を繊細に行なうことができる。
上記の実施例では、ブラシ部1を断面四角形状に形成したがその必要はなく、三角形や、五角形、六角形など四角形以外の多角形状の断面に形成することができる。また、ブラシ部1の断面は円形や楕円形などに形成することができ、必要があればD字状や、涙滴形状などに形成することができる。分断溝11は、ブラシ部1の周方向の少なくとも1個所以上に形成してあればよい。
上記の実施例では、図1においてブラシ部1の整形面の中央部分に十文字状の分断溝11を形成したが、その必要はなく、図1におけるブラシ部1の断面の対角線に沿って、分断溝11をX字状に形成することができる。ブラシ部1は、プラスチック製の芯体3の周りにブリッスル4を電気植毛するフロッキー加工によって形成することができる。その場合には、ブラシ部1の周面に、右方向に捻じれる螺旋状の分断溝11と、左方向に捻じれる螺旋状の分断溝11とを複数個ずつ形成して、各分断溝11・11で囲まれる塗布部18の周囲形状をダイヤ形に形成することができる。分断溝11は直線状の溝である必要はなく、ブラシ部1の周面に沿って湾曲する溝や、断続する溝であってもよい。
本発明のマスカラブラシは、マスカラ液をまつ毛に塗布するのに最適であるが、毛染め液を眉毛に塗布する用途にも適用できる。
1 ブラシ部
3 芯体(芯線)
4 ブリッスル
11 分断溝
12 主塗布部
13 副塗布部
14 バリカン(電動バリカン)
18 塗布部
3 芯体(芯線)
4 ブリッスル
11 分断溝
12 主塗布部
13 副塗布部
14 バリカン(電動バリカン)
18 塗布部
Claims (7)
- 芯体(3)と、芯体(3)のまわりに固定される一群のブリッスル(4)とでブラシ部(1)が構成されており、
ブラシ部(1)の周囲の少なくとも一部をバリカンで切断して、芯体(3)に沿って延びる分断溝(11)が形成してあることを特徴とするマスカラブラシ。 - 芯線(3)と、芯線(3)の周りに螺旋状に固定される一群のブリッスル(4)とでブラシ部(1)が構成されており、
ブラシ部(1)の周囲の複数箇所に分断溝(11)を形成し、ブリッスル(4)の螺旋列を螺旋方向の複数箇所で分断して一群の塗布部(18)が形成してある請求項1に記載のマスカラブラシ。 - ブラシ部(1)を構成するブリッスル(4)の先端をバリカンで切断して、ブラシ部(1)が断面多角形状に整形されており、
各整形面におけるブリッスル(4)の基端部分をバリカンで切断して、分断溝(11)が直線状に形成してある請求項2に記載のマスカラブラシ。 - 分断溝(11)が芯線(3)に対して傾斜する状態で形成してある請求項2または3に記載のマスカラブラシ。
- ブラシ部(1)の基端から先端寄りにわたって主塗布部(12)が形成され、主塗布部(12)より先端側の部分に副塗布部(13)が形成してある請求項2、3または4に記載のマスカラブラシ。
- 芯体(3)のまわりに一群のブリッスル(4)を固定してブラシ部(1)を形成する第1工程と、
ブリッスル(4)の先端を切断して、ブラシ部(1)の外面形状を整形する第2工程と、
ブリッスル(4)の基端部側をバリカン(14)で切断して、分断溝(11)を形成する第3工程とからなるマスカラブラシの製造方法。 - ブラシ部(1)を形成する第1工程において、ふたつ折りにした芯線(3)の間に一群のブリッスル(4)を挟み込み、芯線(3)を一方向へ捻じってブリッスル(4)が螺旋状に固定されており、
ブラシ部(1)の外面形状を整形する第2工程において、ブリッスル(4)の先端をバリカン(14)で切断して、ブラシ部(1)が断面多角形状に形成されており、
分断溝(11)を形成する第3工程において、バリカン(14)を芯線(3)に対して傾斜させた状態でブリッスル(4)を切断して、分断溝(11)が芯線(3)に対して傾斜する状態で形成してある請求項6に記載のマスカラブラシの製造方法。
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EP3069632A1 (fr) * | 2015-03-16 | 2016-09-21 | Albéa Services | Applicateur pour produit cosmétique, procédé pour la fabrication d'un tel applicateur et réceptacle apte à contenir un tel applicateur |
FR3033688A1 (fr) * | 2015-03-16 | 2016-09-23 | Albea Services | Applicateur pour produit cosmetique, procede pour la fabrication d'un tel applicateur et receptacle apte a contenir un tel applicateur |
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