JP2011103959A - 洗濯機 - Google Patents
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Abstract
【課題】水等、液体を使用せず、給排水装置、配管等を無くし、安価で静かに振動性能を向上させる。
【解決手段】本発明の洗濯機は、外槽33の振動を低減する制振手段41を備え、制振手段41は、空気の流出入可能なオリフィス44を形成するシリンダ42と、前記シリンダ42内を往復運動する錘43で構成し、錘43の重量と錘43の往復運動によるシリンダ42内の弾性係数で決まる固有振動数を、洗濯兼脱水槽の回転速度により変化する外槽33の固有振動数に設定したものである。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の洗濯機は、外槽33の振動を低減する制振手段41を備え、制振手段41は、空気の流出入可能なオリフィス44を形成するシリンダ42と、前記シリンダ42内を往復運動する錘43で構成し、錘43の重量と錘43の往復運動によるシリンダ42内の弾性係数で決まる固有振動数を、洗濯兼脱水槽の回転速度により変化する外槽33の固有振動数に設定したものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、洗濯機本体内に弾性的に支持した外槽内に回転自在に配設した洗濯兼脱水槽内で洗濯物の洗濯、すすぎ、脱水(更に乾燥まで行う場合もある)を行う洗濯機に関するものである。
従来、この種の洗濯機は、衣類の偏心荷重による脱水起動時の外槽の大きな振動を抑えるために外槽の重量を重くしていた(例えば、特許文献1参照)。図11に示すように、本体1と、本体1内にサスペンション2によって支持された外槽3と、外槽3内に水平軸を中心に回転する洗濯兼脱水槽4と、洗濯兼脱水槽4を駆動するモータ5と、外槽3の下部と本体1との間に設けたダンパ6と、外槽3に設け、その振動具合に応じて水を溜める振動抑制用のタンク7とを備えたものであり、脱水起動時にはこのタンク7に水を満たし、脱水起動時の大きな振動は、タンク7に満たした水の重量によって抑えることができるようにしたものである。
しかしながら、前記従来の構成では、タンク7に水を満たすための給水装置や排水するための排水装置が必要でありコスト高であった。また、給排水のための配管は、脱水時の振動で騒音を発生していた。更に、タンク7を満水にしないで、水の揺動エネルギを利用して制振効果を得る場合も、タンク7内の水の振動音が問題となっていた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、水等、液体を使用せず、給排水装置、配管等の付属品を無くし、簡略な構成により安価で静かに振動性能を向上させた洗濯機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の洗濯機は、洗濯機外枠に弾性支持された外槽と、前記外槽内に回転可能に設けられた洗濯兼脱水槽と、前記洗濯兼脱水槽を回転駆動する駆動手段と、前記外槽に設けられ前記外槽の振動を低減する制振手段を備え、前記制振手段は、空気の流出入可能なオリフィスを両端面に形成したシリンダと、前記シリンダ内を往復運動する錘とで構成され、前記制振手段の固有振動数を、前記錘の重量と前記錘の水平方向の往復運動によるシリンダ空間内の弾性係数を調整することで、前記外槽の固有振動数に対応するように設定したことを特徴とするものであり、これによって、洗濯物の偏心荷重による脱水起動時の外槽の大きな振動が錘を励振し、錘の振動エネルギとして外槽の振動エネルギが消費されることになり、外槽の振動を低減することができる。特に、外槽の洗濯機外枠への衝突を引き起こし、洗濯機外枠の移動や大きな騒音の原因になっていた脱水起動の初期に発生する振動を効果的に低減することができる。
本発明の洗濯機は、小型で簡略な構成の制振手段により、洗濯物の偏心による洗濯機外槽の振動を大幅に低減することができ、防振性能を向上することができる。
第1の発明は、洗濯機外枠に弾性支持された外槽と、前記外槽内に回転可能に設けられた洗濯兼脱水槽と、前記洗濯兼脱水槽を回転駆動する駆動手段と、前記外槽に設けられ前記外槽の振動を低減する制振手段を備え、前記制振手段は、空気の流出入可能なオリフィスを両端面に形成したシリンダと、前記シリンダ内を往復運動する錘とで構成され、前記制振手段の固有振動数を、前記錘の重量と前記錘の水平方向の往復運動によるシリンダ空間内の弾性係数を調整することで、前記外槽の固有振動数に対応するように設定したことを特徴とする洗濯機とすることにより、洗濯物の偏心荷重による脱水起動時の外槽の大きな振動が錘を励振し、錘の振動エネルギとして外槽の振動エネルギが消費され、外槽の共振による振動に効果的に作用することになり、脱水起動時に発生する大きな振動において制振効果を発揮することができる。また、制振手段の作動流体が空気であることから、経年変化がなく保守を容易にすることができる。
第2の発明は、特に、第1の発明の制振手段は、シリンダ空間の内周面と錘外周面との間に空気の流出入可能な隙間を設けたことを特徴とする洗濯機とすることにより、錘の往復運動でシリンダ内の空気の流出入による空気バネの弾性係数と空気ダンパを調整できる。これにより、錘の重量と錘の水平方向の往復運動によるシリンダ内の弾性係数で決まる固有振動数を、洗濯兼脱水槽の回転速度により変化する外槽の固有振動数に対応するように調整することが可能で、制振手段の減衰効果を最大に発揮することができる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明の制振手段は、シリンダ空間内に第1の弾性体で錘の両端が支持されたことを特徴とする洗濯機とすることにより、錘の重量と、錘の往復運動で起きるシリンダ内の空気の流出入による空気バネの弾性係数と第1の弾性体の弾性係数で決まる動作振動数を、第1の弾性体の剛性により調整できる。これにより、洗濯兼脱水槽の回転速度により変化する外槽の固有振動数に対応するように調整することが可能で、制振手段の減衰効果を最大に発揮することができる。
第4の発明は、特に、第3の発明の制振手段は、シリンダ空間内の両端面に、第2の弾性体が設けられたことを特徴とする洗濯機とすることにより、第2の弾性体と錘が衝突する時と衝突しない時で、錘の重量と錘の往復運動で起きるシリンダ内の空気の流出入による空気バネの弾性係数と第1の弾性体の弾性係数で決まる第1の動作振動数と、錘の重量と第2の弾性体の弾性係数で決まる第2の動作振動数に切り替えることができ、第1の動作振動数は脱水起動時の外槽の一次固有振動数に設定して、第2の動作振動数は外槽の定常時の振動数に設定することで、洗濯兼脱水槽の回転速度が、外槽の固有振動数に一致した時の外槽の激しい振動と、洗濯兼脱水槽の回転速度が定常回転速度に達した時の外槽の振動を効果的に低減することができる。
第5の発明は、特に、第3の発明の制振手段は、錘の両端に、第2の弾性体が設けられたことを特徴とする洗濯機とすることにより、第2の弾性体とシリンダ端面が衝突する時と衝突しない時で、錘の重量と錘の往復運動で起きるシリンダ内の空気の流出入による空気バネの弾性係数と第1の弾性体の弾性係数で決まる第1の動作振動数と、錘の重量と第2の弾性体の弾性係数で決まる第2の動作振動数に切り替えることができ、第1の動作振動数は脱水起動時の外槽の一次固有振動数に設定して、第2の動作振動数は外槽の定常時の振動数に設定することで、洗濯兼脱水槽の回転速度が、外槽の固有振動数に一致した時の外槽の激しい振動と、洗濯兼脱水槽の回転速度が定常回転速度に達した時の外槽の振動を効果的に低減することができる。
第6の発明は、特に、第1〜5のいずれか1つの発明の制振手段は、シリンダ空間を複数有し、前記複数のシリンダ空間内にそれぞれ錘を配設したことを特徴とする洗濯機とすることにより、制振手段の効果を更に大きくすることができる。
第7の発明は、特に、第6の発明の制振手段は、複数のシリンダが互いに異なる固有振動数としたことを特徴とする洗濯機とすることにより、一つの固有振動数は脱水起動時の外槽の固有振動数に設定して、もう一つの固有振動数は外槽の高速脱水回転時の振動数に設定することで、洗濯兼脱水槽の回転速度が、外槽の固有振動数に一致した時の外槽の激しい振動と、洗濯兼脱水槽の回転速度が定常回転速度に達した時の外槽の振動をそれぞれ効果的に低減することができる。
第8の発明は、特に第6または第7の発明の制振手段は、シリンダ空間内の錘が前後方向に往復運動するシリンダと、シリンダ空間内の錘が左右方向に往復運動するシリンダとを設けたことを特徴とする洗濯機とするより、外槽の振動を前後方向、左右方向とも低減させることができ、また、外槽の固有振動数が前後と左右方向で異なる場合でも、外槽の振動を全体として低減させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における洗濯機の断面図、図2は、同洗濯機の制振手段の断面図、図3は、同洗濯機の制振手段のモデル図を示すものである。
図1は、本発明の第1の実施の形態における洗濯機の断面図、図2は、同洗濯機の制振手段の断面図、図3は、同洗濯機の制振手段のモデル図を示すものである。
図1において、洗濯機外枠30は、4本の引張りばね31と、2本のダンパ32により外槽33を弾性支持している。洗濯兼脱水槽34は、外槽33内に回転自在に配設している。モータ(駆動手段)35は、ブラシレス直流モータから成っており、インバータ制御され、回転速度が自在に変化されるようになっている。そして直接洗濯兼脱水槽34を駆動する。給水手段36は洗濯兼脱水槽34内に給水するものである。水位検知手段37は、外糟33内の洗濯水位を検知する。排水手段38は、外槽33内の洗濯水を排水するものである。制御装置39は、洗濯機外枠30の前面下部に設けられている。
制御装置39は、洗濯機外枠30の前面上部に設けられた操作表示手段40により入力された設定内容に基づいて洗い、すすぎ、脱水の各工程を逐次制御するもので、パワースイッチング手段(図示せず)を介してモータ35、給水手段36、排水手段38などを逐次制御する。制振手段41は、密閉した空間を形成するシリンダ42と、シリンダ42内を水平方向に往復運動する錘43で構成されている。シリンダ42には制振手段41を外槽の下部33aに取り付けるための固定穴42cが一対設けられており、制振手段41は、固定穴42cを利用して外槽の下部33aにねじ止めされている。また、制振手段41は、外槽下部33aに限らず、外槽33の上部に固定しても同様の効果が得られる。
以上のように構成された洗濯機について、以下その動作、作用を説明する。まず、洗濯兼脱水槽34内に衣類と洗剤を投入後、操作表示手段40を操作して運転を開始する。これによって、給水手段36が動作し、洗濯兼脱水槽34内に洗濯水が供給されると共に洗濯兼脱水槽34も回転を開始する。規定量の洗濯水が供給されると給水手段36は給水を停止する。洗濯兼脱水槽34の回転によって、洗剤は洗濯水に溶かされ、洗濯液となって衣類に浸透する。洗濯兼脱水槽34は、30r/min程度の低速で回転して、衣類を持ち上げては落とすというたたき洗いを規定時間行う。
洗濯終了後、排水手段38が作動し、汚れを溶かし込んだ洗濯液は、外槽33の外に排水される。排水終了後、洗濯兼脱水槽34の回転は徐々に速くなる。洗濯兼脱水槽34の回転による振動数が、外槽33の固有振動数に近づくと外槽33は洗濯機外枠30に衝突し、激しい時は、洗濯機外枠30が移動する。しかしながら、この共振時に、外槽33の振動が、外槽下部33aに取り付けた制振手段41の錘43を励振し、錘43は大きく振動するようになる。その結果、外槽33の振動は小さく抑えられる。
以上のように本実施の形態においては、制振手段41のシリンダ42内の空気バネの弾性係数、空気ダンパの減衰係数を、脱水起動時の外槽33の水平方向の共振点に合うように設定し、外槽下部33aに取り付けたことにより、錘42の加振エネルギとして外槽33の振動エネルギが消費されることになり、外槽33の共振点における激しい振動を効果的に低減することができる。また、作動流体が空気であることから、経年変化がなく保守を容易にすることができる。
図2、3を用いて制振手段41の具体的な構成を説明する。
図2において、制振手段41は、シリンダ42の両端面42aaに空気の流出入可能なオリフィス44aと、シリンダー42の内周面と錘43の外周面との間に空気の流出入可能なオリフィス44bを設け、オリフィス44aとオリフィス44bとを下記に示す動吸振器の最適設計条件を利用して調整する。
本実施の形態1における制振手段41をモデル化すると、図3に示すような2要素の動吸振器となる。ここで、図2に示すようにオリフィス44a、隙間44bを空気が流れるときの流量係数をそれぞれca、cdとする。図2に示された形状の動圧空気ダンパの場合にはca=0.14、cd=0.6である。動圧空気ダンパの弾性係数をKa、減衰係数をCとすると、各係数は以下の数式1〜3から求められる。
ここで用いられている各記号について、γは比熱比(=1.4)、P0は大気圧、Apはピストンとなる錘43の断面積、α1は流路抵抗係数、ωはピストンとなる錘43の固
有振動数で以下の数式4から求められる。
有振動数で以下の数式4から求められる。
ここで、b1は定数(=1.112835789)、その他の各係数については、ピストンとなる錘43の形状に関する係数を示しており、それらを図2に示している。
また、最適設計条件について、主振動系である洗濯機本体と動吸振器系の質量比μ(=m/M)(mは錘43の質量、Mは外槽33の質量)、固有振動数比ν(=ωn/Ω)(ωnは制振手段41の固有振動数、Ωは外槽33の固有振動数)、制振手段41の減衰比ζ(=C/2mωn)とすると、ν、ζについて以下の数式5および数式6に示すような最適値が存在する。
ここで、r、x、y、zの各係数は、数式7、数式8、数式9および数式10で示される。
そこで、制振手段41の設計の際には、まず錘43の質量を決め、μを求め、数式5、数式6で示した最適値に合うように、制振手段41の減衰係数Cを求め、さらに数式1、数式2を利用して錘43やシリンダ42の形状を決定する。
以上のように、本実施の形態1では、動吸振器の最適設計条件を利用して、脱水起動時には制振手段41のシリンダ42内の空気バネの弾性係数、空気ダンパの減衰係数Cを外槽33の水平方向の固有振動数に対応するように設定して、脱水起動時の外槽33の水平方向の激しい振動を効果的に低減することができる。
(実施の形態2)
図4は、本発明の第2の実施の形態における洗濯機の制振手段の断面図を示すものである。実施の形態1と同一の構成については、同一符号を付し、説明を省略する。
図4は、本発明の第2の実施の形態における洗濯機の制振手段の断面図を示すものである。実施の形態1と同一の構成については、同一符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態2は、シリンダ空間42aを形成するシリンダ42と、錘43、Oリング47、第1の弾性体45で構成され、実施の形態2の錘43の両端43aaとシリンダ42の両端面42aaとの間を第1の弾性体45で支持している。
本実施の形態2において、このオリフィス44と第1の弾性体45の弾性係数を動吸振器の最適設計条件を利用して調整する。本発明における制振手段41をモデル化すると、図5に示すような3要素の動吸振器となる。
制振手段41の第1の弾性体45の弾性係数をKb、空気ダンパの弾性係数Kaの比をκ(=Ka/Kb)とすると、κについて以下の数式11に示すような最適値が存在する。
以上のように、本実施の形態2においては、制振手段41の第1の弾性体45の弾性係数Kb、空気バネの弾性係数Ka、空気ダンパの減衰係数Cを動吸振器の最適設計条件である数式5、数式6、数式11を利用し、脱水起動時の外槽33の共振点に合うように設定し、外槽下部33aに取り付けたことにより、錘42の加振エネルギとして外槽33の振動エネルギが消費されることになり、外槽33の共振点における激しい振動を効果的に低減することができる。
(実施の形態3)
図6は、本発明の第3の実施形態における洗濯機の制振手段の断面図を示すものである。実施の形態1、2と同一の構成については、同一符号を付し、説明を省略する。
図6は、本発明の第3の実施形態における洗濯機の制振手段の断面図を示すものである。実施の形態1、2と同一の構成については、同一符号を付し、説明を省略する。
図6において、制振手段41は、シリンダ空間42aを形成するシリンダ42と、錘43、Oリング47、第1の弾性体45と第2の弾性体46で構成される。シリンダ42内の両端に、第2の弾性体46を設けることにより、錘43が第2の弾性体46に衝突する時と衝突しない時で、シリンダ内の弾性係数が切り替わる。第1の弾性体45の弾性係数をK2、第2の弾性体46の弾性係数をK1とする。制振手段41の錘43が第2の弾性体46に衝突する時としない時の固有振動数をそれぞれω1、ω2とする。
外槽33の水平方向の固有振動数をΩ1、定常運転時の固有振動数をΩ2とする(本実施の形態では前後方向であるが、左右方向でも適用可能)。
また、最適設計条件について、主振動系である洗濯機本体と動吸振器系の質量比μ(=m/M)(mは錘43の質量、Mは外槽33の質量)、固有振動数比ν1(=ω1/Ω1)、ν2=(ω2/Ω2)、制振手段41の減衰比ζ1(=C/2mω1)、ζ2(=C/2mω2)、空気ダンパの弾性係数をκ1(=Ka/K1)、κ2(=Ka/K2)とすると、ν1、ν2、ζ1、ζ2、κ1、κ2について、数式5、数式6、数式11に示すような最適値が存在する。
以上のように、本実施の形態3においては、制振手段41の第1の弾性体45の弾性係
数K1、第2の弾性体46の弾性係数K2、空気バネの弾性係数Ka、空気ダンパの減衰係数Cを脱水起動時の外槽33の共振点Ω1、脱水定常時の固有振動数Ω2に合うように設定する。
数K1、第2の弾性体46の弾性係数K2、空気バネの弾性係数Ka、空気ダンパの減衰係数Cを脱水起動時の外槽33の共振点Ω1、脱水定常時の固有振動数Ω2に合うように設定する。
これにより、洗濯兼脱水槽34の回転速度が、外槽33の固有振動数に一致した時の外槽33の激しい振動と、洗濯兼脱水槽34の回転速度が定常回転速度に達した時の外槽33の振動を効果的に低減することができる。
(実施の形態4)
図7は、本発明の第4の実施形態における洗濯機の制振手段の断面図を示すものである。実施の形態1〜3と同一の構成については、同一符号を付し、説明を省略する。
図7は、本発明の第4の実施形態における洗濯機の制振手段の断面図を示すものである。実施の形態1〜3と同一の構成については、同一符号を付し、説明を省略する。
図7において、制振手段41は、シリンダ空間42aを形成するシリンダ42と、錘43、Oリング47、第1の弾性体45と第2の弾性体46で構成される。錘43は錘43の両端に、第2の弾性体46を設けることにより、第2の弾性体46がシリンダ42に衝突する時と衝突しない時で、シリンダ内の弾性係数が切り替わる。第1の弾性体45の弾性係数をK2、第2の弾性体46の弾性係数をK1とする。制振手段41の錘43が第2の弾性体46に衝突する時としない時の固有振動数をそれぞれω1、ω2とする。
実施の形態3と同様に、本実施の形態4においては、制振手段41の第1の弾性体45の弾性係数K1、第2の弾性体46の弾性係数K2、空気バネの弾性係数Ka、空気ダンパの減衰係数Cを脱水起動時の外槽33の共振点Ω1、脱水定常時の固有振動数Ω2に合うように設定する。これにより、洗濯兼脱水槽34の回転速度が、外槽33の固有振動数に一致した時の外槽33の激しい振動と、洗濯兼脱水槽34の回転速度が定常回転速度に達した時の外槽33の振動を効果的に低減することができる。
(実施の形態5)
図8は、本発明の第5の実施の形態における制振手段の断面図を示すものである。実施の形態1〜4と同一の構成については、同一符号を付し、説明を省略する。
図8は、本発明の第5の実施の形態における制振手段の断面図を示すものである。実施の形態1〜4と同一の構成については、同一符号を付し、説明を省略する。
図8において、本実施の形態5の制振手段41は、42aと42bのシリンダ空間を形成するシリンダ42aと42b、錘43aと錘43b、弾性体45aと45bで構成されている。錘43aと錘43bは、実施の形態3と同様にオリフィス44aと44b、Oリング47aと47bが設けられている。
錘43aと錘43bは同一の重量mで、弾性体45aと45bは同一の弾性係数Kb、錘43aと錘43bがシリンダー内42aと42bを往復運動によって生ずる空気バネの弾性係数をKa、空気ダンパの減衰係数をCとする。
本実施の形態5においては、制振手段41の弾性体45の弾性係数Kb、空気バネの弾性係数Ka、空気ダンパの減衰係数Cを動吸振器の最適設計条件である数式5、数式6、数式11を利用し、脱水起動時の外槽33の共振点に合うように設定する。錘を小型軽量にし複数取り付けることにより、外槽33の設置スペースが少なくても、複数の錘の加振エネルギとして外槽33の振動エネルギが消費されることになり、外槽33の共振点における激しい振動を効果的に低減することができる。
(実施の形態6)
図9は、本発明の第6の実施の形態における制振手段の断面図を示すものである。実施の形態1〜5と同一の構成については、同一符号を付し、説明を省略する。
図9は、本発明の第6の実施の形態における制振手段の断面図を示すものである。実施の形態1〜5と同一の構成については、同一符号を付し、説明を省略する。
図9において、本実施の形態6の制振手段41は、42aと42bのシリンダ空間を形成するシリンダ42aと42b、錘43aと錘43b、弾性体45aと45bで構成されている。錘43aと錘43bは、実施の形態2と同様にオリフィス44aと44b、Oリング47aと47bが設けられている。
錘43aと錘43bの重量はそれぞれm1とm2、弾性体45aと45bの弾性係数はそれぞれKb1とKb2、錘43aと錘43bがシリンダー内42aと42bを往復運動によって生ずる空気バネの弾性係数をそれぞれKa1とKa2、空気ダンパの減衰係数をそれぞれC1とC2とする。
これらの係数は、動吸振器の最適設計条件である数式5、数式6、数式11を利用し、シリンダ空間42aなどで構成される動吸振器を脱水起動時の外槽33の共振点Ω1に、シリンダ空間42bなどで構成される動吸振器を脱水定常時の固有振動数Ω2に合うように設定する。これにより、洗濯兼脱水槽34の回転速度が、外槽33の固有振動数に一致した時の外槽33の激しい振動と、洗濯兼脱水槽34の回転速度が定常回転速度に達した時の外槽33の振動を効果的に低減することができる。
(実施の形態7)
図10は、本発明の第7の実施の形態における制振手段の断面図を示すものである。実施の形態1〜6と同一の構成については、同一符号を付し、説明を省略する。
図10は、本発明の第7の実施の形態における制振手段の断面図を示すものである。実施の形態1〜6と同一の構成については、同一符号を付し、説明を省略する。
図10において、本実施の形態7の制振手段41は、42aと42bのシリンダ空間を形成するシリンダ42aと42b、錘43aと錘43b、弾性体45aと45bで構成されている。錘43aと錘43bは、実施の形態3と同様にオリフィス44aと44b、Oリング47aと47bが設けられている。
一方のシリンダ空間42a内は、錘43aが前後方向にピストン運動させ、もう一方のシリンダ空間42b内は、錘43bが左右方向にピストン運動させる構造にする。
錘43aと錘43bの重量はそれぞれm1とm2、弾性体45aと45bの弾性係数はそれぞれKb1とKb2、錘43aと錘43bがシリンダー内42aと42bを往復運動によって生ずる空気バネの弾性係数をそれぞれKa1とKa2、空気ダンパの減衰係数をそれぞれC1とC2とする。
これらの係数は、動吸振器の最適設計条件である数式5、数式6、数式11を利用し、シリンダ空間42aなどで構成される動吸振器を脱水起動時の外槽33の前後方向の共振点Ω1に、シリンダ空間42bなどで構成される動吸振器を外槽33の左右方向の共振点Ω2に合うように設定する。これにより、洗濯兼脱水槽34の回転速度が、外槽33の固有振動数に一致した時の外槽33の激しい振動を前後方向、左右方向とも効果的に低減することができる。
以上のように、本発明に関わる洗濯機は、外槽に取り付ける錘に水等の液体を使用しないので、安価で静かに防振性能を向上することができ、洗濯機等の用途に有用である。
30 洗濯機外枠
33 外槽
33a 外槽下部
34 洗濯兼脱水槽
35 駆動手段
41 制振手段
42 シリンダ
43 錘
44 オリフィス
33 外槽
33a 外槽下部
34 洗濯兼脱水槽
35 駆動手段
41 制振手段
42 シリンダ
43 錘
44 オリフィス
Claims (8)
- 洗濯機外枠に弾性支持された外槽と、前記外槽内に回転可能に設けられた洗濯兼脱水槽と、前記洗濯兼脱水槽を回転駆動する駆動手段と、前記外槽に設けられ前記外槽の振動を低減する制振手段を備え、前記制振手段は、空気の流出入可能なオリフィスを両端面に形成したシリンダと、前記シリンダ内を往復運動する錘とで構成され、前記制振手段の固有振動数を、前記錘の重量と前記錘の水平方向の往復運動によるシリンダ空間内の弾性係数を調整することで、前記外槽の固有振動数に対応するように設定したことを特徴とする洗濯機。
- 制振手段は、シリンダ空間の内周面と錘外周面との間に空気の流出入可能な隙間を設けたことを特徴とする請求項1記載の洗濯機。
- 制振手段は、シリンダ空間内に第1の弾性体で錘の両端が支持されたことを特徴とする請求項1または2に記載の洗濯機。
- 制振手段は、シリンダ空間内の両端面に、第2の弾性体が設けられたことを特徴とする請求項3記載の洗濯機。
- 制振手段は、錘の両端に、第2の弾性体が設けられたことを特徴とする請求項3記載の洗濯機。
- 制振手段は、シリンダ空間を複数有し、前記複数のシリンダ空間内にそれぞれ錘を配設したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の洗濯機。
- 制振手段は、複数のシリンダが互いに異なる固有振動数としたことを特徴とする請求項6の洗濯機。
- 制振手段は、シリンダ空間内の錘が前後方向に往復運動するシリンダと、シリンダ空間内の錘が左右方向に往復運動するシリンダとを設けたことを特徴とする請求項6または7に記載の洗濯機。
Priority Applications (1)
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JP2009259638A JP2011103959A (ja) | 2009-11-13 | 2009-11-13 | 洗濯機 |
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JP2009259638A JP2011103959A (ja) | 2009-11-13 | 2009-11-13 | 洗濯機 |
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ID=44228197
Family Applications (1)
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JP2009259638A Pending JP2011103959A (ja) | 2009-11-13 | 2009-11-13 | 洗濯機 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110846854A (zh) * | 2019-11-18 | 2020-02-28 | 珠海格力电器股份有限公司 | 减振装置、洗衣机 |
CN112342736A (zh) * | 2019-08-08 | 2021-02-09 | 青岛海尔洗衣机有限公司 | 洗涤设备及其控制方法、存储设备、处理设备 |
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2009
- 2009-11-13 JP JP2009259638A patent/JP2011103959A/ja active Pending
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