JP2011103396A - 自然循環式沸騰冷却装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】伝熱面と対向面との離間距離を所定距離に保つと共に、環流通路から沸騰通路への液体冷媒の流れを維持することができる自然循環式沸騰冷却装置を提供する。
【解決手段】本発明の自然循環式沸騰冷却装置は、内部に液体冷媒を収容する収容部2を備え、収容部2が、上下方向に延在し発熱体Zの熱を液体冷媒に伝える伝熱面21と、収容部2内空間を沸騰通路Aと環流通路Bとに仕切る第1壁部22と、を有し、環流通路Bは沸騰通路Aの下部において沸騰通路Aと連通している自然循環式沸騰冷却装置であって、第1壁部22との間に逃がし通路Cが形成された状態で、第1壁部22と伝熱面21との間に第2壁部23が配置されていることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、冷媒を用いて発熱体を冷却する自然循環式沸騰冷却装置に関するものである。
沸騰冷却装置は、液体冷媒が沸騰する際の潜熱を利用して発熱体を冷却する装置である。沸騰冷却装置には、その構造により液体冷媒を自然循環させるものがある。自然循環式沸騰冷却装置は、発熱体の発熱を液体冷媒に伝達し、液体冷媒を沸騰・蒸発させ、気化した冷媒蒸気を凝縮して再び液体冷媒に戻し、戻った液体冷媒が再び発熱体から受熱するというサイクルを、冷媒蒸気の上昇や液体冷媒の自重などを利用して自然に行わせるものである。自然循環式沸騰冷却装置は、例えば、特開平10−173115号公報(特許文献1)に記載されている。以下、明細書において、自然循環式沸騰冷却装置を単に「沸騰冷却装置」と略称する。
特開平10−173115号公報
ところで、沸騰冷却装置は、液体冷媒を収容する収容部を備えている。収容部内は、例えば上下に延びた仕切壁により、発熱体から受熱する液体冷媒が収容された沸騰通路と、沸騰通路に液体冷媒を供給する環流通路とに仕切られている。沸騰通路は、収容部の下部で環流通路と連通している。これにより、沸騰通路内の液体冷媒が沸騰により減少した際、自重により、環流通路内の液体冷媒が沸騰通路に流入し、自然循環が行われる。
自然循環を利用した沸騰冷却装置において、この環流通路から沸騰通路への液体冷媒の流れは重要である。ここで、沸騰通路から環流通路に気泡(冷媒蒸気)が流入すると、この流れの妨げになり、沸騰通路への液体冷媒の供給が妨げられて冷却性能の低下につながる。従って、気泡が沸騰通路から環流通路に逆流することを防ぐ必要がある。
また一方では、熱伝達効率の観点から、沸騰通路において、発熱体からの受熱を液体冷媒に伝える伝熱面と、伝熱面に対向する面(以下、対向面と称する)との離間距離をある程度小さくすることが求められている。しかし、当該離間距離を小さくすると、その分、気泡が沸騰通路の下方(環流通路との連通部分)に押し出される可能性も大きくなり、逆流を誘発する虞がある。
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、伝熱面と対向面との離間距離を所定距離に保つと共に、環流通路から沸騰通路への液体冷媒の流れを維持することができる沸騰冷却装置を提供することを目的とする。
本発明の沸騰冷却装置は、内部に液体冷媒を収容する収容部を備え、収容部が、上下方向に延在し発熱体の熱を液体冷媒に伝える伝熱面と、収容部内空間を伝熱面と面する沸騰通路と環流通路とに仕切る第1壁部と、を有し、環流通路は沸騰通路の下部において沸騰通路と連通している自然循環式沸騰冷却装置であって、第1壁部との間に逃がし通路が形成された状態で、第1壁部と伝熱面との間に第2壁部が配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、第2壁部により、熱伝達効率に影響しうる上記離間距離(伝熱面と対向面との距離)を所定距離に保つことができる。そして、逃がし通路が形成されていることで、沸騰通路で発生した気泡が下方に進んだ際、その気泡は、環流通路に流入する前に逃がし通路に流入し、上部出口から流出する。つまり、沸騰通路から環流通路への気泡の流入(すなわち逆流)を防ぎ、気泡による自然循環の阻害を防止することができる。このように、本発明によれば、逃がし通路を形成する第2壁部が第1壁部と伝熱面との間に配置されているため、伝熱面と対向面との離間距離を所定距離に保つと共に、環流通路から沸騰通路への液体冷媒の流れを維持することができる。
ここで、第2壁部は、沸騰通路と逃がし通路とを連通する連通路を有することが好ましい。これにより、気泡が連通路を通って逃がし通路に流入できるため、さらに気泡の逆流を防ぐことができる。
ここで、連通路を区画する上壁面は、沸騰通路側よりも逃がし通路側が上方となるように傾斜していることが好ましい。これにより、気泡が連通路内を逃がし通路側に進行し易くなり、効果的に気泡の逆流を防ぐことができる。
また、第2壁部の下端面は、沸騰通路側よりも逃がし通路側が上方となるように傾斜していることが好ましい。これにより、気泡が逃がし通路に流入し易くなり、効果的に気泡の逆流を防ぐことができる。
また、第1壁部の下端は、逃がし通路の下部入口より下方に位置することが好ましい。これにより、逃がし通路の下部入口に達した気泡は、第1壁部を越えることなく、逃がし通路に流入する。したがって、効果的に気泡の逆流を防ぐことができる。
ここで、逃がし通路の上部出口は、沸騰通路に開口していることが好ましい。これにより、逃がし通路に流入した気泡は、上昇して再び沸騰通路に流出する。したがって、気泡が環流通路内に入ることはなく、自然循環全体の流れが阻害されることも防ぐことができる。
また、本発明の沸騰冷却装置が、収容部の上方に配置され、前記沸騰通路および前記環流通路に連通し、前記沸騰通路から流入した沸騰冷媒を凝縮して液体冷媒に戻す凝縮室を有する凝縮部をさらに備える場合、逃がし通路の上部出口は、凝縮室に開口していてもよい。これにより、上記同様、自然循環全体の流れが阻害されることも防ぐことができる。また、逃がし通路に流入した気泡が直接凝縮室に流入するので、熱伝達効率も向上する。
なお、本発明における第1壁部と第2壁部は、一体的に形成されていてもよく、この場合、第2壁部は、上下方向に延びる逃がし通路を区画するように第1壁部から延在している。これによっても、上記同様の効果が発揮される。
本発明の沸騰冷却装置によれば、伝熱面と対向面との離間距離を所定距離に保つと共に、環流通路から沸騰通路への液体冷媒の流れを維持することができる。
第一実施形態に係る沸騰冷却装置を示す縦断面図である。 第一実施形態に係る沸騰冷却装置を示す正面図である。 第二実施形態に係る沸騰冷却装置を示す縦断面図である。 その他の実施形態に係る沸騰冷却装置を示す縦断面図である。 その他の実施形態に係る第2壁部を示す縦断面図である。 その他の実施形態に係る第2壁部を示す縦断面図である。 その他の実施形態に係る沸騰冷却装置を示す横断面図である。 その他の実施形態に係る沸騰冷却装置を示す横断面図である。 その他の実施形態に係る第2壁部を示す正面図である。
次に、実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。
<第一実施形態>
第一実施形態の沸騰冷却装置1について、図1および図2を参照して説明する。図1は、沸騰冷却装置1を示す縦断面図である。図2は、沸騰冷却装置1を示す正面図である。
図1に示すように、沸騰冷却装置1は、収容部2と、凝縮部3と、を備えている。収容部2は、内部に液体冷媒(例えば水、アルコール、フロン等)を収容する略直方体形状の金属容器である。収容部2は、内部に、伝熱面21と、第1壁部22と、第2壁部23と、を有している。伝熱面21は、上下方向に延在し発熱体Zの熱を液体冷媒に伝える部位である。伝熱面21は、後述する沸騰通路Aに面しており、発熱体Zの位置に対応した収容部2の内側面である。ここでは、発熱体Zの熱が収容部2の側壁を伝わることを考慮して、図1の点線に示すように、発熱体Zから約45度の角度で拡幅した範囲を伝熱面21としている。なお、発熱体Zは、収容部2に取り付けられる、例えば半導体素子等を含んだパワーモジュールなどである。図2に示すように、ここでは、複数の発熱体Zが収容部2の側壁に取り付けられている。液体冷媒の液面は、沸騰冷却装置1停止時に、収容部2内で上部に位置している。
第1壁部22は、板状部材であって、収容部2内において収容部2の側壁に平行に配置されている。第1壁部22は、収容部2の内部空間を沸騰通路Aと環流通路Bとに仕切っている。第1壁部22は、収容部2内側面に接合されているが、収容部2の内底面には接合されていない。このため、沸騰通路Aと環流通路Bとは下方で連通している。
沸騰通路Aは、収容部2の内側面、内底面、および、第1壁部22で囲まれた空間であって、伝熱面21側(図1における左側)の領域である。沸騰通路Aは、上下方向に延在し、上端で凝縮部3の凝縮室31と連通し、下端で環流通路Bに連通している。沸騰通路Aは、伝熱面21からの受熱により液体冷媒を沸騰させ、冷媒蒸気を凝縮室31に流出させる。
環流通路Bは、収容部2の内側面、内底面、および、第1壁部22で囲まれた空間であって、伝熱面21がない側(図1における右側)の領域である。環流通路Bは、上下方向に延在し、上端で凝縮室31と連通し、下端で沸騰通路Aに連通している。環流通路Bは、上端から凝縮部3で凝縮された液体冷媒が流入し、下端から沸騰通路Aに液体冷媒を供給する。つまり、液体冷媒は、自重により環流通路Bから沸騰通路Aに向かって流れる。
第2壁部23は、板状部材であって、伝熱面21と第1壁部22との間に互いに離間して配置されている。第2壁部23は、伝熱面21に対向する位置で、伝熱面21に平行に配置されている。第2壁部23の上下方向の長さは、第1壁部22よりも小さく、伝熱面21と同等か若干大きい。第2壁部23は、第1壁部22同様、収容部2の内側面に接合されている。第2壁部23は、沸騰通路Aにおける伝熱面21とその対向面との離間距離を規定している。つまり、第2壁部23により、当該離間距離を所定距離に保つことができる。ここでの離間距離は、熱伝達効率の観点から、約1〜3mmに設定される。
第2壁部23と第1壁部22が離間して配置されることで、両者間には逃がし通路Cが形成されている。逃がし通路Cは、第1壁部22、第2壁部23、および、収容部2の内側面で囲まれた空間である。つまり、沸騰通路A内に逃がし通路Cが形成されている。逃がし通路Cは、上下方向に延在し、下端である下部入口および上端である上部出口がそれぞれ沸騰通路Aに開口している。
凝縮部3は、収容部2の上方に配置され、沸騰通路Aから流入した冷媒蒸気を凝縮して液体冷媒に戻すものである。凝縮部3は、内部空間である凝縮室31と、冷却管32と、を備えている。凝縮室31は、略直方体形状の空間であって、沸騰通路Aおよび環流通路Bにそれぞれ連通している。凝縮室31には、沸騰通路Aから冷媒蒸気が流入する。
冷却管32は、内部に冷却流体が環流するパイプであり、図2に示すように、凝縮部3を貫いて配置されている。冷却流体は、気体でも液体でもよく、ここでは冷水を用いている。冷却管32は、外部で放熱器や循環ポンプ等に接続されている。冷却管32は、凝縮室31を冷却し、凝縮室31内の冷媒蒸気を凝縮させる。凝縮した液体冷媒は、環流通路Bに流入し、その後沸騰通路Aに環流する。
ここで、沸騰冷却装置1の作用効果について説明する。伝熱面21から受熱した液体冷媒は、伝熱面21表面で沸騰し、気泡(冷媒蒸気)となる。気泡は、沸騰通路Aを通って上昇し、凝縮室31に導出される。ここで、例えば、発熱量が大きいことにより大量の気泡が発生した場合、気泡は、伝熱面21と第2壁部23との間に密集し、上昇しにくい状況となる。従来、このような状況で、気泡が発生し続けると、気泡は下方に押し出され、環流通路Bにまで逆流してしまう虞があった。しかし、沸騰冷却装置1では、逃がし通路Cがあるため、上記のような状況でも気泡の環流通路Bへの逆流を防ぐことができる。
沸騰通路Aで下方に押し出された気泡は、逃がし通路Cの下部入口が沸騰通路Aに開口しているため、環流通路Bの前に逃がし通路Cの下部入口に流入する。逃がし通路Cに流入した気泡は、逃がし通路Cを通って上昇し、上部出口から再び沸騰通路Aに流入する。従って、気泡が、環流通路Bの入口(沸騰通路Aと環流通路Bとの連通部分)から環流通路Bに流入することが防がれ、環流通路Bから沸騰通路Aへの流れが維持される。
さらに、逃がし通路Cの上部出口が沸騰通路Aに開口しているため、気泡は、環流通路B内に流入せず、環流通路B内における液体冷媒の上方から下方への流れを阻害することはない。逃がし通路Cの上部出口が環流通路B以外に開口していることで、環流通路B内の液体冷媒の流れ(上端→下端)も維持することができる。
また、第1壁部22の下端が逃がし通路Cの下部入口(第2壁部23の下端位置)よりも下方に位置しているため、気泡がより環流通路Bに流入しにくく、気泡の環流通路Bへの逆流を防ぐことができる。
<第二実施形態>
第二実施形態の沸騰冷却装置10について、図3を参照して説明する。図3は、沸騰冷却装置10を示す縦断面図である。第二実施形態において、第一実施形態と同じ名称のものは、同じ機能を有するため、主に配置・形状の異なる部分について説明する。
沸騰冷却装置10は、収容部20と、凝縮部30と、を備えている。収容部20は、上部が拡幅した略T字形状となっている。収容部20は、伝熱面211、212と、第1壁部221、222と、第2壁部231、232と、を備えている。
伝熱面211、212は、発熱体Z1、Z2に対応し、収容部20において互いに対向位置にある内側面(図3の左右)にそれぞれ配置されている。発熱体Z1、Z2は、第一実施形態同様、収容部20の側壁に複数取り付けられる。この収容部20の側壁は、伝熱面211、212を含む部位が取外し可能な板部材Yとなっている。このため、伝熱面211、212周囲の側壁には、漏れ防止のシール部材Xが埋め込まれている。
第1壁部221(222)は、収容部20内で沸騰通路A1(沸騰通路A2)と環流通路Bとを仕切っている。この第1壁部221、222は、収容部20の上部拡幅部20aにおいて、当該拡幅方向に屈折している。つまり、第1壁部221は、上部が図3の左方に屈折し、第1壁部222は、上部が図3の右方に屈折している。これにより、環流通路B上部が凝縮部30に向けて拡幅した形状となり、凝縮部30から滴下する液体冷媒を効率よく環流通路Bに流入させることができる。
沸騰通路A1は、伝熱面211に面しており、収容部2の内側面、内底面、および、第1壁部221で囲まれた空間である。沸騰通路A2は、伝熱面212に面しており、収容部2の内側面、内底面、および、第1壁部222で囲まれた空間である。沸騰通路A1(A2)は、シール部材Xの埋め込み等により、伝熱面211(212)に対応する位置が凸状に拡幅した凸状拡幅部A1a(A2a)を有している。環流通路Bは、収容部2の内側面、内底面、および、第1壁部221、222で囲まれた空間である。沸騰通路A1、A2、および、環流通路Bは、収容部20の下部で連通している。
第2壁部231(232)は、伝熱面211(212)と第1壁部221(222)との間に互いに離間して配置されている。第2壁部231(232)は、沸騰通路A1(A2)の凸状拡幅部A1a(A2a)に、伝熱面211(212)と平行に配置されている。第2壁部231(232)と伝熱面211(212)の離間距離は、約2〜3mmである。このように、シール部材等によって沸騰通路に凹凸がある場合でも、第2壁部により伝熱面と対向面の離間距離を所定距離に規定することができる。
第2壁部231(232)と第1壁部221(222)との間には、逃がし通路C1(C2)が形成されている。逃がし通路C1(C2)は、上下方向に延在し、下部入口が沸騰通路A1(A2)に開口し、上部出口も沸騰通路A1(A2)に開口している。逃がし通路C1(C2)の下部入口は、第1壁部221(222)の下端よりも上方に位置している。
なお、第2壁部231の上部は、面取りされており、伝熱面211側より逃がし通路C1側のほうが上方になるように傾斜した傾斜案内部231aとなっている。これにより、凸状拡幅部A1aから沸騰通路Aに気泡が向かい易くなる。第2壁部232の上部にも同様の傾斜案内部232aが形成されている。傾斜案内部231a、232aは、曲面であっても平面であってもよい。また、逃がし通路C1(C2)は、垂直上方が沸騰通路A1(A2)となっており、気泡を妨げなく沸騰通路A1(A2)に戻すことができる。
凝縮部30は、収容部20の上方に配置され、凝縮室31と、複数の冷却管32と、を有している。凝縮室31は、沸騰通路A1、A2、および、還流通路Bと連通している。
ここで、沸騰冷却装置10の作用効果について説明する。発熱体Z1(Z2)からの受熱により沸騰通路A1(A2)内の液体冷媒が沸騰し、気泡となって上昇して凝縮部30の凝縮室31に流入する。この冷媒蒸気は、凝縮室31で凝縮されて液体冷媒に戻り、拡幅した還流通路Bに滴下する。還流通路Bは、下方で連通した沸騰通路A1、A2に液体冷媒を供給する。ここで、第一実施形態同様、沸騰通路A1(A2)において、気泡が下方に押し出された場合、当該気泡は、還流通路Bに入り込むことなく、その手前の逃がし通路C1(C2)に流入し、逃がし通路C1(C2)内を上昇し、上部出口から再び沸騰通路A1(A2)に戻る。従って、下方に押し出された気泡は、還流通路Bに逆流することなく、還流通路Bから沸騰通路A1、A2への液体冷媒の流れを阻害しない。つまり、自然循環を効果的に維持することができる。
また、第二実施形態では、沸騰通路に凸状拡幅部があるため、沸騰通路下方において気泡が環流通路に向かい易くなるが、逃がし通路により気泡が逃がされる。つまり、本発明は、凸状拡幅部があるような沸騰通路をもつ場合に特に有効である。
<その他の実施形態>
図4に示すように、逃がし通路Cの上部出口は、凝縮室31に開口してもよい。これにより、逃がし通路Cに流入した気泡を直接凝縮室31に導出することができ、自然循環を維持すると共に、熱伝達効率を向上させることができる。
また、図5に示すように、第二実施形態の第2壁部231を例に、第2壁部231は、伝熱面211に面する沸騰通路A1から逃がし通路C1にまで連通した連通路Dを有してもよい。これにより、伝熱面211付近の気泡は、下方に押し出される前に連通路Dを通って逃がし通路C1に流入する。従って、気泡の環流通路Bへの逆流を防ぐことができる。
さらに、図5に示すように、連通路Dを区画する上壁面は、沸騰通路A1側よりも逃がし通路C1側のほうが上方となるように傾斜していてもよい。これにより、連通路Dに流入した気泡が、沸騰通路A1から逃がし通路C1に向かい易くなり、さらに上記逆流を防ぐことができる。なお、連通路Dの上下方向の位置は、下方であるよりも上方であるほうが好ましい。上方側に位置することで、伝熱面211付近の気泡の上昇を促し、気泡の下方への押し出しを防ぐことで、上記逆流を防ぐことができる。連通路Dは、第2壁部231に複数形成されてもよい。また、連通路Dは、孔であってもよい。
また、図6に示すように、第2壁部231の下端面は、沸騰通路A側よりも逃がし通路C側が上方となるように傾斜していてもよい。これにより、下方に押し出された気泡の逃がし通路Cへの流入が促され、上記逆流をさらに防ぐことができる。なお、第2壁部23、232にも同様に適用できる。
図7は、その他の実施形態にかかる沸騰冷却装置を示す横断面図である。図7は、上方から見た横断面図であり、発熱体Zが1つの場合を例示している。図7に示すように、第1壁部22と第2壁部23とは、一体的に形成されており、第2壁部23は、上下方向に延びる逃がし通路Cを区画するように第1壁部22から延在していてもよい。逃がし通路Cは、一体形成された壁部を上下方向に貫通した通路となる。また、図8に示すように、逃がし通路Cは、壁部に複数形成されていてもよい。これらによっても第一および第二実施形態同様の効果が発揮される。
また、逃がし通路Cは、上部および下部だけでなく、第2壁部23の周囲全体に亘って開口していてもよい。例えば、図9に示すように、第2壁部23の横幅を第1壁部22よりも小さくして、第2壁部23の側面と収容部2の内側面との間に隙間を形成してもよい。この場合、第2壁部23の保持は、例えば、第2壁部23の第1壁部22側に対向する表面に第1壁部22に向けて突起した凸状部分(点線参照)を形成し、当該凸状部分の先端と第1壁部22とを接合することで実現できる。これにより、第2壁部23は第1壁部22に保持され、逃がし通路Cは、下部入口および上部出口に加えて第2壁部23の側面方向にも開口を有する。これによって、上記同様の効果が発揮され、さらに側面方向からも気泡の流入が可能となる。なお、第2壁部23の保持は、上記に限られず、例えば、第2壁部23の側面から突起した凸状部分と収容部2の内側面とを接合して実現してもよい。
以上、これらその他の実施形態は、それぞれ組み合わせてもよく、第一および第二実施形態のいずれにも適用可能である。なお、凝縮部3、30は、冷媒蒸気を凝縮するものであればよく、例えば、フィンやラジエータを用いて直接凝縮室を冷却する空冷式であってもよい。
1、10:沸騰冷却装置、
2、20:収容部、 21、211、212:伝熱面、
22、221、222:第1壁部、 23、231、232:第2壁部、
3、30:凝縮部、 31:凝縮室、 32:冷却管、
A、A1、A2:沸騰通路、 B:環流通路、 C、C1、C2:逃がし通路、
D:連通路、 Z、Z1、Z2:発熱体

Claims (8)

  1. 内部に液体冷媒を収容する収容部を備え、
    前記収容部が、
    上下方向に延在し発熱体の熱を液体冷媒に伝える伝熱面と、
    前記収容部内空間を前記伝熱面と面する沸騰通路と環流通路とに仕切る第1壁部と、
    を有し、
    前記環流通路は前記沸騰通路の下部において前記沸騰通路と連通している自然循環式沸騰冷却装置であって、
    前記第1壁部との間に逃がし通路が形成された状態で、前記第1壁部と前記伝熱面との間に第2壁部が配置されていることを特徴とする自然循環式沸騰冷却装置。
  2. 前記第2壁部は、前記沸騰通路と前記逃がし通路とを連通する連通路を有する請求項1に記載の自然循環式沸騰冷却装置。
  3. 前記連通路を区画する上壁面は、前記沸騰通路側よりも前記逃がし通路側が上方となるように傾斜している請求項2に記載の自然循環式沸騰冷却装置。
  4. 前記第2壁部の下端面は、前記沸騰通路側よりも前記逃がし通路側が上方となるように傾斜している請求項1〜3の何れか一項に記載の自然循環式沸騰冷却装置。
  5. 前記第1壁部の下端は、前記逃がし通路の下部入口より下方に位置する請求項1〜4の何れか一項に記載の自然循環式沸騰冷却装置。
  6. 前記逃がし通路の上部出口は、前記沸騰通路に開口している請求項1〜5の何れか一項に記載の自然循環式沸騰冷却装置。
  7. 前記収容部の上方に配置され、前記沸騰通路および前記環流通路に連通し、前記沸騰通路から流入した冷媒蒸気を凝縮して液体冷媒に戻す凝縮室を有する凝縮部をさらに備え、
    前記逃がし通路の上部出口は、前記凝縮室に開口している請求項1〜5の何れか一項に記載の自然循環式沸騰冷却装置。
  8. 前記第1壁部と前記第2壁部とは、一体的に形成されており、
    前記第2壁部は、上下方向に延びる逃がし通路を区画するように前記第1壁部から延在している請求項1に記載の自然循環式沸騰冷却装置。
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