JP2011102131A - 商品展示体、その製造装置および方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】テープから袋を取り外しやすい商品展示体を提供することを課題としている。
【解決手段】(1)商品を封入した袋が所定幅の帯状の形状を有するテープにヒートシールされて、吊下げ展示される商品展示体において、ヒートシールにより形成された袋とテープとの接着面は台形を含む形状を有しており、吊下げられたテープに対して接着面の上辺の長さは、接着面の下辺の長さよりも短いことを特徴とする商品展示体、(2)商品展示体を製造するための、ヒータのヒートシール面が台形を含む形状を有するストリップバッグ装置、および(3)テープから袋を剥離するときの剥離強度が所定の範囲内になるように、台形を含む形状のヒートシール面の上辺と下辺の長さの比を調節して、袋をテープに取付ける商品展示体の製造方法を提供する。
【選択図】図8
【解決手段】(1)商品を封入した袋が所定幅の帯状の形状を有するテープにヒートシールされて、吊下げ展示される商品展示体において、ヒートシールにより形成された袋とテープとの接着面は台形を含む形状を有しており、吊下げられたテープに対して接着面の上辺の長さは、接着面の下辺の長さよりも短いことを特徴とする商品展示体、(2)商品展示体を製造するための、ヒータのヒートシール面が台形を含む形状を有するストリップバッグ装置、および(3)テープから袋を剥離するときの剥離強度が所定の範囲内になるように、台形を含む形状のヒートシール面の上辺と下辺の長さの比を調節して、袋をテープに取付ける商品展示体の製造方法を提供する。
【選択図】図8
Description
本発明は、食品等を封入したプラスチックフィルム製の袋をスーパマーケット、小売店等において展示販売するために、前記袋を帯状のテープに複数個並べて取付けて吊り下げ形態にした商品展示体、前記商品展示体を製造するためのストリップバッグ装置およびこの装置を用いてテープに袋を取付けて商品展示体を製造する方法に関する。
商店のスペースを効率的に使用して、食品等を封入した袋を陳列販売するための方法として、複数の袋を帯状のテープに並べて取付けて吊り下げ状態で展示し、消費者がこの袋を取り外して購入する方法が行われている。この販売方式を行うために、帯状のテープをヒータに供給するとともに、食品包装された袋を把持して、袋の所定箇所をヒータ面上のテープに重ねながら、ヒートシールによりテープに袋を取付けるためのストリップバッグ装置はすでに知られている(特許文献1〜3)。
また、この方式でテープに取付けられた袋は、商店で展示販売され消費者に購入されるまでは、吊り下げ状態が維持されている必要がある一方では、消費者が袋を取り外して購入する時点では、袋はテープから取り外しやすいものでなければならないということも要求される。このような二つの要求に適合することのできるテープの提案がなされている(特許文献4および5)。
個々の現場でストリップバッグ装置を使用して、テープに袋を取付けると、種々の変動要因、例えば、取付けようとするプラスチックフィルム製の袋表面層の性状等によりテープに袋が強く接着して、取外し時に袋が損傷したり、吊り下げのためのテープ上部のホールパンチが裂けたりする場合があり、さらにテープから袋を取り外しやすくする必要性があることがわかった。
本発明は、かかる実情を考慮して、取り外しやすいようにテープに袋を取付けた商品展示体、かかる商品展示体を製造するためのストリップバック装置、および前記ストリップバック装置を用いて、袋をテープに取付けるための方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討の結果、下記の商品展示体、ストリップバッグ装置、および商品展示体の製造方法を提供する。
(1)商品を封入した袋が所定幅の帯状の形状を有するテープにヒートシールされて、吊下げ展示される商品展示体において、
ヒートシールにより形成された袋とテープとの接着面は台形を含む形状を有しており、吊下げられたテープに対して接着面の上辺の長さは、接着面の下辺の長さよりも短いことを特徴とする商品展示体。
ヒートシールにより形成された袋とテープとの接着面は台形を含む形状を有しており、吊下げられたテープに対して接着面の上辺の長さは、接着面の下辺の長さよりも短いことを特徴とする商品展示体。
(2)所定幅の帯状の形状を有するテープに商品を封入した袋がヒートシールにより取付けられた商品展示体を製造するためのストリップバッグ装置であって、前記装置は、ヒートシール面を有するヒータ、ヒートシール面上のテープと袋を押圧する押圧面を有する押圧体、および前記押圧体を上下する機構を具備した、ストリップバッグ装置において、
前記ヒートシール面は台形を含む形状を有することを特徴とするストリップバッグ装置。
前記ヒートシール面は台形を含む形状を有することを特徴とするストリップバッグ装置。
(3)上記のストリップバッグ装置を用いて、テープを所定の温度に加熱されたヒートシール面上に送りながら、袋の所定箇所をテープ上に置き、押圧体の押圧面で上から押圧してヒートシールすることにより、袋をテープに取付けて商品展示体を製造する方法において、
テープから袋を剥離するときの剥離強度が所定の範囲内に入るように、前記台形を含む形状の上辺の長さに対する下辺の長さの比を選択し、選択された形状を有するヒートシール面を用いてヒートシールすることを特徴とする商品展示体の製造方法。
テープから袋を剥離するときの剥離強度が所定の範囲内に入るように、前記台形を含む形状の上辺の長さに対する下辺の長さの比を選択し、選択された形状を有するヒートシール面を用いてヒートシールすることを特徴とする商品展示体の製造方法。
上記商品展示体において、前記台形を含む形状は、台形を含む多角形状であることが好ましく、前記下辺の長さ(A)に対する前記上辺の長さ(B)の比(B/A)は、0.2〜0.8の範囲内にあることが好ましい。
上記装置において、前記台形を含む形状は、台形を含む多角形状であることが好ましく、前記下辺の長さ(A)に対する前記上辺の長さ(B)の比(B/A)は、0.2〜0.8の範囲内にあることが好ましい。
上記方法において、前記剥離強度は、テープから袋を剥離しながら測定されるストレス・ストレイン曲線の最初のピークから求められる値であることが好ましい。
本発明によれば、商品展示体のヒートシールにより形成された接着面が台形を含む形状をしており、吊下げられたテープに対して接着面の上辺の長さが接着面の下辺の長さよりも短い。テープから袋を下方に引っ張りながら取外しを行うとき、接着面の上辺から下辺に向かって剥離が進むが、下辺の長さよりも上辺の長さが短いことにより、より低い力で袋を取り外すことができる。この場合、上辺と下辺との比、および台形の高さを選ぶことにより、所定の接着力を維持しながら、袋を掴んで取り外すときの初期の応力を低下させて取り外しやすくすることができる、
本発明によれば、ストリップバッグ装置のヒータのヒートシール面が台形を含む形状を有しているので、この形状に対応して、テープと袋との間に形成されるヒートシール面の形状も台形を含む形状の接着面となり、これにより袋を取り外すとき、初期の取外しに要する応力が低くなり、取り外しやすさが改良される。
本発明によれば、台形を含む形状のヒートシール面を有するヒータを用いて、袋をテープに取付けることにより、台形を含む形状の上辺と下辺の長さの比を選択することにより、テープと袋間が所望の剥離強度を有するように調節することが可能であり、したがって、種々のデイメンションのヒートシール面を用意して、この中から選択することにより、所望の剥離強度を有する、商品展示体を得ることができる。
(商品展示体)
本発明で用いられるテープTは、図1(b)に示すように帯状であり、上部には吊り下げ用のホールパンチ2が形成され、テープ本体部1に、袋の上端部(袋の上側シール部)3が取付けられて、複数の袋Bが吊り下げられ、商品展示体Aを形成している。本発明において、商品展示体Aとは、所定幅のヒートシール性帯状の形状を有するテープTに、吊り下げ展示されるように、複数の袋Bがヒートシールにより取付けられたものをいう。より具体的には、(イ)商品が封入された袋の裏面側上端部をテープにヒートシールして、それをハンガーに吊るしてそのまま展示する態様、(ロ)商品を封入した袋の表面側の上端部領域3が、テープにヒートシールされ、袋の表面側が展示されるように折り返された状態で、袋が吊り下げ展示されるように形成された態様が挙げられる。図1(a)は、ストリップバッグ装置で、テープTに袋Bを取付けた状態を示している。テープTと袋Bの表面側とを対向させて、袋の上端部3をテープTに取付ける。したがって、図1(a)では、袋Bの裏面側が見える。袋BをテープTに取付けた後、テープTの上下を反転させて、図1(c)に示しているように、袋の上端部3で折り返されて、袋の表面側を見ることができるようになる[図1(b)]。この状態で、商店において袋が展示される。
本発明で用いられるテープTは、図1(b)に示すように帯状であり、上部には吊り下げ用のホールパンチ2が形成され、テープ本体部1に、袋の上端部(袋の上側シール部)3が取付けられて、複数の袋Bが吊り下げられ、商品展示体Aを形成している。本発明において、商品展示体Aとは、所定幅のヒートシール性帯状の形状を有するテープTに、吊り下げ展示されるように、複数の袋Bがヒートシールにより取付けられたものをいう。より具体的には、(イ)商品が封入された袋の裏面側上端部をテープにヒートシールして、それをハンガーに吊るしてそのまま展示する態様、(ロ)商品を封入した袋の表面側の上端部領域3が、テープにヒートシールされ、袋の表面側が展示されるように折り返された状態で、袋が吊り下げ展示されるように形成された態様が挙げられる。図1(a)は、ストリップバッグ装置で、テープTに袋Bを取付けた状態を示している。テープTと袋Bの表面側とを対向させて、袋の上端部3をテープTに取付ける。したがって、図1(a)では、袋Bの裏面側が見える。袋BをテープTに取付けた後、テープTの上下を反転させて、図1(c)に示しているように、袋の上端部3で折り返されて、袋の表面側を見ることができるようになる[図1(b)]。この状態で、商店において袋が展示される。
(テープ)
テープは、テープに機械的強度を与える基材層とテープにヒートシール性を与えるシーラント層の少なくとも2層の構造からなる積層構造を有している。基材層としては、通常、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリアミドなどのフィルム、特に二軸延伸フィルムが使用される。シーラント層としては、低融点でヒートシール可能なフィルム(低密度ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル樹脂、イージーピール性フィルムなど)が用いられ、上記基材層フィルムとシーラント層フィルムとが積層され、所定幅にカットされてテープが形成される。通常、テープは、20〜50mm、好ましくは、35mmの幅を有しており、この幅のテープにより、商品が封入された、幅15〜30cm、長さ10〜50cmの袋が吊り下げられている。
テープは、テープに機械的強度を与える基材層とテープにヒートシール性を与えるシーラント層の少なくとも2層の構造からなる積層構造を有している。基材層としては、通常、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリアミドなどのフィルム、特に二軸延伸フィルムが使用される。シーラント層としては、低融点でヒートシール可能なフィルム(低密度ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル樹脂、イージーピール性フィルムなど)が用いられ、上記基材層フィルムとシーラント層フィルムとが積層され、所定幅にカットされてテープが形成される。通常、テープは、20〜50mm、好ましくは、35mmの幅を有しており、この幅のテープにより、商品が封入された、幅15〜30cm、長さ10〜50cmの袋が吊り下げられている。
また、上記の基材層フィルムに粘着剤を塗布して粘着剤層を形成し、その上に上記のシーラント層を形成した3層構造のテープが用いられる場合もある。この場合には、テープから袋を取り外すとき、シーラント層と粘着剤層間で剥離が起こり、テープのシーラント層が袋側に移行することにより、テープの粘着剤層が露出するので、その面に一度取り外した袋を再び接着することができる。
(ストリップバッグ装置の概要)
テープに袋を取付けるストリップバッグ装置の1態様の概要を図2に示す。
図2は、製袋包装機21から排出される食品等を充填した袋を把持してテープに取付ける装置20を示している。この場合には、製袋包装機21とストリップバッグ装置20とは連動しており、製袋包装機から排出される袋Bは、逐次ストリップバッグ装置20に送られ、テープTへの取付けが行われる。しかし、ストリップバッグ装置20は製袋包装機21と連動する必要はなく、袋を保管するボックスから袋を取り出しながら、テープへの取付けを行ってもよい。
テープに袋を取付けるストリップバッグ装置の1態様の概要を図2に示す。
図2は、製袋包装機21から排出される食品等を充填した袋を把持してテープに取付ける装置20を示している。この場合には、製袋包装機21とストリップバッグ装置20とは連動しており、製袋包装機から排出される袋Bは、逐次ストリップバッグ装置20に送られ、テープTへの取付けが行われる。しかし、ストリップバッグ装置20は製袋包装機21と連動する必要はなく、袋を保管するボックスから袋を取り出しながら、テープへの取付けを行ってもよい。
図2において、テープTは図外のロールから繰り出され、複数の駆動ローラ24で案内されながら移送される。テープを繰り出す駆動モータ23としては、サーボモータが用いられ、制御装置により送り量が制御される。テープの移送経路には作業ユニット25が配置されている。作業ユニット25には、テープに各種情報(テープに関する情報、商品である袋の販売促進のための情報等)を印刷するプリンタ、テープにミシン目(連続して製造されるストリップテープTを個別に分離するためのミシン目等)を入れるカッタ、テープにパンチ穴(商店でストリップバッグを吊り下げるための穴)を開けるためのパンチ等が内蔵されている。
図2の上部には、包装機の横シールジョー26が示されている。横シールジョー26により袋の上端部がシールされると、袋移動機構の把持部材27が上方に移動して、袋Bの上方の両側面を把持するとともに、袋の上端は横シールジョー26に取付けられているカッタにより切断分離される。把持部材27により把持された袋は、ストリップバッグ装置のヒータ28方向に下方に移動する。把持部材27は、袋Bの上端部領域(通常は、袋上端のシール部)をヒータ面上のテープTの所定位置に置くと、袋Bを解放して上側に移動して次の袋の把持を行う。
図2に示すように、ストリップバッグ装置20は、テープTに袋Bの所定箇所をヒートシールにより取付けるためのヒータ28、テープTと袋Bの接触面を上から押圧するための押圧体29、押圧体29を上下に往復運動させる機構(図示せず)を備えている。さらに、テープTをヒータ28に送るテープ供給部22、袋の所定箇所をヒータ面上のテープに重ねるために、製袋包装機近傍の把持位置からヒータ近傍の解放位置に、袋を把持して移動させる把持部材27およびその把持部材を移動させるための移動機構271を備えている。
図3は、押圧体29とヒータ28部分をより拡大して示している。ヒータ面28上に袋が置かれていないときには、押圧体29の先端部29aは、ヒータ28に対して離反している状態にある。把持部材により把持された袋Bの所定箇所がヒータ面28上のテープTに重ねられると、押圧体用シリンダーが作動して押圧体29の先端部29aはヒータ面28を押し付ける方向Cに移動して、押圧体29の先端部29aとヒータ28との間に、テープと袋の所的箇所(通常、袋の上端部)とが重なった状態で挟み込まれる。この状態で、袋とテープの接触面は加熱され、テープのシーラント層と袋の表面層との間で溶着が起こり、袋はテープに取付けられる。溶着が完了すると、前記シリンダーが作動して押圧体29の先端部29aはヒータ28から離反する。
図4は、ストリップバッグ装置の他の例を示している。このストリップバッグ装置41は、製袋包装機と連動するものではなく、供給コンベア43から供給された、商品が封入された袋Bを導入コンベア44でストリップバッグ装置41に導入し、この導入コンベア44の終端部を構成するドロップコンベア45を設け、導入コンベア44で導入された袋Bの端部を把持ユニット42で把持させて、貼付けの位置に移動させ、この袋をテープに取付ける。
図5は、ストリップバッグ装置41を構成するヒータ51と押圧体52周辺を拡大して示す拡大側面図である。この図に示されているように、ストリップバッグ装置41は、ヒータ51、ヒータ51との間でテープTを袋とを挟みつける押圧体52と、この押圧体52を上下動するためのエアシリンダー53と、テープに適宜パンチ孔やミシン目を入れるためのパンチ・カッタユニット54を有している。ヒータ51は、ヒートシール面を備えており、このシール面と押圧体52の押圧体面との間でテープTと袋Bとは圧着されてヒートシールが形成される。
(ヒータ)
図6に示すように、ヒータ60は、ヒートシール面61、ヒートシール面61を取付けるためのヒータ台62、ヒートシール面61を所定の温度に加熱する加熱機構63を有しており、従来のヒータでは、ヒートシール面61は長方形の形状を有している。ヒートシール面61の幅は、テープの幅に対応した幅となっており、テープ幅20〜50mmの場合、通常それより若干狭い幅を有しているが、テープと袋間の接着力が強すぎる場合には、これよりも狭くなるように、幅の調整を行うことがある。また、テープ進行方向のヒートシール面の長さは、5〜30mm程度であり、接着力の点から適宜選択される。袋の中央部上端部領域、好ましくは、上端シール部とテープとがヒートシールされて、袋を吊り下げている。
図6に示すように、ヒータ60は、ヒートシール面61、ヒートシール面61を取付けるためのヒータ台62、ヒートシール面61を所定の温度に加熱する加熱機構63を有しており、従来のヒータでは、ヒートシール面61は長方形の形状を有している。ヒートシール面61の幅は、テープの幅に対応した幅となっており、テープ幅20〜50mmの場合、通常それより若干狭い幅を有しているが、テープと袋間の接着力が強すぎる場合には、これよりも狭くなるように、幅の調整を行うことがある。また、テープ進行方向のヒートシール面の長さは、5〜30mm程度であり、接着力の点から適宜選択される。袋の中央部上端部領域、好ましくは、上端シール部とテープとがヒートシールされて、袋を吊り下げている。
(ヒートシール面)
本発明において、ヒートシール面は、台形を含む形状を有している。本発明によれば、ヒータのヒートシール面の形状を、台形を含む多角形状として、下辺の長さに対する上辺の長さの比を調節することにより、剥離強度を調節することができる。このようなヒートシール面形状とすることにより、テープと袋との接着面は、消費者が袋をテープから取り外す際の、初期剥離が容易となり、剥離を進めても、それよりも剥離強度が高くなることはなく袋を取り外すことができる。一方、下辺は広い幅で接着しているので、袋はテープに安定して接着されている。ヒートシール面の形状は、台形を含む多角形状、好ましくは、台形形状、台形と長方形とが複合された六角形状であり、図7には台形と長方形が複合された六角形状の例が示されている。なお、本発明において、多角形状の角部は、幾何学的に正確な角部の形状をしている必要はなく、丸みを帯びていてもよい。このヒートシール面は、図6に示されている長方形状の従来のヒートシール面に代わってヒータに取付けられる。ヒートシール面における台形を含む形状の下辺の長さ(A)に対する上辺の長さ(B)の比(B/A)は、0.2〜0.8の範囲内にあるのが好ましく、より好ましくは、0.3〜0.7の範囲内である。
本発明において、ヒートシール面は、台形を含む形状を有している。本発明によれば、ヒータのヒートシール面の形状を、台形を含む多角形状として、下辺の長さに対する上辺の長さの比を調節することにより、剥離強度を調節することができる。このようなヒートシール面形状とすることにより、テープと袋との接着面は、消費者が袋をテープから取り外す際の、初期剥離が容易となり、剥離を進めても、それよりも剥離強度が高くなることはなく袋を取り外すことができる。一方、下辺は広い幅で接着しているので、袋はテープに安定して接着されている。ヒートシール面の形状は、台形を含む多角形状、好ましくは、台形形状、台形と長方形とが複合された六角形状であり、図7には台形と長方形が複合された六角形状の例が示されている。なお、本発明において、多角形状の角部は、幾何学的に正確な角部の形状をしている必要はなく、丸みを帯びていてもよい。このヒートシール面は、図6に示されている長方形状の従来のヒートシール面に代わってヒータに取付けられる。ヒートシール面における台形を含む形状の下辺の長さ(A)に対する上辺の長さ(B)の比(B/A)は、0.2〜0.8の範囲内にあるのが好ましく、より好ましくは、0.3〜0.7の範囲内である。
テープは、図7に示されるヒートシール面に、方向Dから供給されてヒートシール面の上に置かれ、その上に袋の表面側の上端部領域が台形の下辺71の方に重ねられて、押圧体の押圧によりヒートシールが行われる。テープに所定数の袋が取付けられた後、テープはカットされて、一つの商品展示体が形成される。この商品展示体は、商店で展示されるときには、図1に示すように、上下反転されて袋の表面側が表面を向いて展示される。これにより、ヒートシール時には、台形の長さの短い辺72が袋の下方の位置でヒートシールされたが、反転により上側に位置することになる。
(テープと袋との接着面)
上記のヒートシール面を用いてヒートシールを行った場合、ヒートシールされた袋とテープとの接着面は、ヒートシール面の形状に対応した形状の接着面を形成している。ヒートシール面の形状として台形、台形部を含む多角形状(例えば、六角形状)を使用して袋とテープ間のヒートシールを行った場合、ヒートシールされた接着面は、それぞれ台形、台形部を含む多角形状となる。台形部と長方形部とが複合した六角形状のヒートシール面を用いてヒートシールを行った場合の接着面の形状を図8に示した。テープTに袋Bの表側上端部82がヒートシールにより取付けられ、吊下げられた状態を後ろ側から見た状態が示されている。袋の表側上端部82は、吊下げられることにより折り曲げられている(図1(c)参照)。透明テープを用いてヒートシールにより袋を取付けた場合にも、肉眼観察により接着面の形状を確認することができる。図8に示されている態様では、台形部と長方形部とが複合した六角形の接着面81が形成されている。袋の上端のシール部82には、幅方向に平行な凹凸83が形成されているので、テープと袋上端シール部の凸面との間にヒートシールが行われている。
上記のヒートシール面を用いてヒートシールを行った場合、ヒートシールされた袋とテープとの接着面は、ヒートシール面の形状に対応した形状の接着面を形成している。ヒートシール面の形状として台形、台形部を含む多角形状(例えば、六角形状)を使用して袋とテープ間のヒートシールを行った場合、ヒートシールされた接着面は、それぞれ台形、台形部を含む多角形状となる。台形部と長方形部とが複合した六角形状のヒートシール面を用いてヒートシールを行った場合の接着面の形状を図8に示した。テープTに袋Bの表側上端部82がヒートシールにより取付けられ、吊下げられた状態を後ろ側から見た状態が示されている。袋の表側上端部82は、吊下げられることにより折り曲げられている(図1(c)参照)。透明テープを用いてヒートシールにより袋を取付けた場合にも、肉眼観察により接着面の形状を確認することができる。図8に示されている態様では、台形部と長方形部とが複合した六角形の接着面81が形成されている。袋の上端のシール部82には、幅方向に平行な凹凸83が形成されているので、テープと袋上端シール部の凸面との間にヒートシールが行われている。
ヒートシールは袋の上端部、好ましくは袋の上端シール部分に行われる。袋上下の幅方向のシール(横シール)は、通常、幅方向に平行に複数の凹凸が形成された、包装機の一対の横シールジョーを用いて行われるので、製造された袋の上下のシール部分には、幅方向平行に複数の凹凸形状が形成されている。この部分にテープとヒートシールが行われる場合には、袋上端のシール部の凸面にテープがヒートシールされ、袋上端のシール部の凹面にはテープとのヒートシールは行われにくい。袋とテープとのヒートシールによる接着を行う場合、袋上端部の凹凸の形状を考慮しながら,ヒートシール面の形状、面積を選択する必要がある。
上記接着面は、消費者が袋を取り外すに際し、剥離が始まる接着面の上辺が狭く、下辺がテープの幅に対応した広い幅で接着されている。これにより剥離し始める初期段階の剥離強度を低くすることが可能となり、過度の接着のために、袋とテープ間での剥離が進まず、袋の破壊が起こるという事態を避けることができる。接着面の下辺の長さ(A)に対する上辺の長さ(B)の比(B/A)は、ヒートシール面の形状の場合と同様であり、0.2〜0.8の範囲内にあるのが好ましく、さらに好ましくは、0.3〜0.7の範囲であり、この範囲内で選択される比率で、下辺の長さに対する上辺の長さを調節することが好ましい。また一方、袋がテープに取付けられてから、展示販売される過程において、袋はテープに保持される必要があり、そのために所定の接着力を必要とするが、台形を含む形状の高さ、傾斜等を調節して、所定の接着面(ヒートシール面)の面積を確保することにより達成することができる。接着面(ヒートシール面)の台形を含む形状の高さとしては、5〜30mmの範囲において適宜選択されることが好ましい。とくに、下記の実施例において示されているように、剥離強度(ストレス)―距離(ストレイン)曲線の最初のピーク値が、所定の剥離強度値以下になるように、接着面の下辺の長さに対する上辺の長さの比を調節することが、袋の破壊にまで及ぶような過度の接着を抑えることに有効である。
(剥離強度の測定方法)
袋とテープ間の接着力の測定は下記のようにして行った。
袋を取付けたテープを15mm幅に裁断して、袋側とテープ側とを把持して、300mm/minの速度で引張り、90°剥離をさせながら、ストレス・ストレイン曲線を測定し、その結果を図9、図10に示した。図において、縦軸は強度(N)、横軸は距離(mm)を示す。図9に不良例(比較例)、図10に好適例(実施例)を示す。
袋とテープ間の接着力の測定は下記のようにして行った。
袋を取付けたテープを15mm幅に裁断して、袋側とテープ側とを把持して、300mm/minの速度で引張り、90°剥離をさせながら、ストレス・ストレイン曲線を測定し、その結果を図9、図10に示した。図において、縦軸は強度(N)、横軸は距離(mm)を示す。図9に不良例(比較例)、図10に好適例(実施例)を示す。
(テープ)
二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ:50μm)に天然ゴム系粘着剤をコート(厚さ:50μm)し、その上に低密度ポリエチレンフィルム(厚さ:30μm)を積層し、ポリエチレンフィルム層のみには、長さ方向3mm間隔で幅方向にスリットを入れ、積層フィルムを幅35mmに切断してテープを得た。
二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ:50μm)に天然ゴム系粘着剤をコート(厚さ:50μm)し、その上に低密度ポリエチレンフィルム(厚さ:30μm)を積層し、ポリエチレンフィルム層のみには、長さ方向3mm間隔で幅方向にスリットを入れ、積層フィルムを幅35mmに切断してテープを得た。
(ストリップバッグ装置のヒートシール面)
下記2種のヒートシール面をそれぞれ用いてヒートシールを行った。テスト(a)(比較例)では、幅(テープ幅に対応)30mm、高さ10mmの長方形のヒートシール面を用いた。テスト(b)(実施例)では、上辺10mm、下辺30mm、六角形状[台形部と長方形部とからなり、台形部高さ(x)4mm、長方形部高さ(y)6mm、全高さ(x+y)10mm]のヒートシール面を用いた。(図7参照)
下記2種のヒートシール面をそれぞれ用いてヒートシールを行った。テスト(a)(比較例)では、幅(テープ幅に対応)30mm、高さ10mmの長方形のヒートシール面を用いた。テスト(b)(実施例)では、上辺10mm、下辺30mm、六角形状[台形部と長方形部とからなり、台形部高さ(x)4mm、長方形部高さ(y)6mm、全高さ(x+y)10mm]のヒートシール面を用いた。(図7参照)
(袋のテープへの取付け)
テープと幅15cm、長さ20cmの袋の表面側とを向かい合わせて、袋表面側上端部(シール部)の中央部をテープにヒートシールにより取付けた。ヒートシール条件は、テスト(a)、テスト(b)とも、180℃、190msecであった。ヒートシール後、テープに取付けた袋を反転させて、袋の表面が見えるようにした。
テープと幅15cm、長さ20cmの袋の表面側とを向かい合わせて、袋表面側上端部(シール部)の中央部をテープにヒートシールにより取付けた。ヒートシール条件は、テスト(a)、テスト(b)とも、180℃、190msecであった。ヒートシール後、テープに取付けた袋を反転させて、袋の表面が見えるようにした。
(剥離強度測定結果)
図9の例(比較例)では、測定されたストレス・ストレイン曲線における剥離強度の最初のピーク値Pは、25Nを越えており、袋―テープ間の接着力が強すぎて、袋を取り外すときに袋が損傷したり、テープ上部のホールパンチが破壊したりする問題が発生した。
図10の例(本発明)では、測定されたストレス・ストレイン曲線における剥離強度の最初のピーク値Pは、10〜15Nの間にあり、この場合には袋を取り外すときに、袋が破壊したり、テープ上部のホールパンチ部が引裂かれたりすることなく、袋を取り外すことができた。この例では、テープと袋の接着面は台形と長方形が複合した形状をしており、短辺側が接着面上部にあるため、袋を取り外す初期には、短辺側から破壊されるため、取外しが容易であるという特徴を有する。一方、図10に示されているように、剥離が所定値以下で、ある距離にわたって進行しており、接着面が十分な面積を有するため、テープと袋との接着は、袋を保持するのに十分な力で保持されている。
図9の例(比較例)では、測定されたストレス・ストレイン曲線における剥離強度の最初のピーク値Pは、25Nを越えており、袋―テープ間の接着力が強すぎて、袋を取り外すときに袋が損傷したり、テープ上部のホールパンチが破壊したりする問題が発生した。
図10の例(本発明)では、測定されたストレス・ストレイン曲線における剥離強度の最初のピーク値Pは、10〜15Nの間にあり、この場合には袋を取り外すときに、袋が破壊したり、テープ上部のホールパンチ部が引裂かれたりすることなく、袋を取り外すことができた。この例では、テープと袋の接着面は台形と長方形が複合した形状をしており、短辺側が接着面上部にあるため、袋を取り外す初期には、短辺側から破壊されるため、取外しが容易であるという特徴を有する。一方、図10に示されているように、剥離が所定値以下で、ある距離にわたって進行しており、接着面が十分な面積を有するため、テープと袋との接着は、袋を保持するのに十分な力で保持されている。
本発明の商品展示体、前記商品展示体を製造するためのストリップバッグ装置およびその装置を用いる商品展示体の製造方法は、食品等の包装袋をテープに取付ける事業所において利用可能であり、また、取付けられたストリップバッグ(袋を取付けたテープ)は、スーパマーケット、コンビニエンスストア、小売店等の商店で広く展示販売に利用されるので、産業上の利用可能性の高いものである。
1 テープ本体部
2 ホールパンチ
3 袋の上端部
20 ストリップバッグ装置
21 製袋包装機
22 テープ供給部
23 駆動モータ
24 駆動ローラ
25 作業ユニット
26 シールジョー
27 把持部材
271 移動機構
28 ヒータ
29 押圧体
29a 押圧体先端部
41 ストリップバッグ装置
42 把持ユニット
43 供給コンベア
44 導入コンベア
45 ドロップコンベア
51 ヒータ
52 押圧体
53 エアシリンダー
54 パンチ・カッタユニット
60 ヒータ
61 ヒートシール面
62 取付け台
63 加熱機構
70 ヒートシール面
71 下辺
72 上辺
81 接着面
82 袋の上端部
83 袋の上端シール部に形成された凹凸
A 商品展示体
B 袋
C 方向
D テープの移動方向
T テープ
P 最初のピーク
x 長方形部の高さ
y 台形部の高さ
2 ホールパンチ
3 袋の上端部
20 ストリップバッグ装置
21 製袋包装機
22 テープ供給部
23 駆動モータ
24 駆動ローラ
25 作業ユニット
26 シールジョー
27 把持部材
271 移動機構
28 ヒータ
29 押圧体
29a 押圧体先端部
41 ストリップバッグ装置
42 把持ユニット
43 供給コンベア
44 導入コンベア
45 ドロップコンベア
51 ヒータ
52 押圧体
53 エアシリンダー
54 パンチ・カッタユニット
60 ヒータ
61 ヒートシール面
62 取付け台
63 加熱機構
70 ヒートシール面
71 下辺
72 上辺
81 接着面
82 袋の上端部
83 袋の上端シール部に形成された凹凸
A 商品展示体
B 袋
C 方向
D テープの移動方向
T テープ
P 最初のピーク
x 長方形部の高さ
y 台形部の高さ
Claims (8)
- 商品を封入した袋が所定幅の帯状の形状を有するテープにヒートシールされて、吊下げ展示される商品展示体において、
ヒートシールにより形成された袋とテープとの接着面は台形を含む形状を有しており、吊下げられたテープに対して接着面の上辺の長さは、接着面の下辺の長さよりも短いことを特徴とする商品展示体。 - 請求項1において、前記台形を含む形状が、台形を含む多角形状である商品展示体。
- 請求項1において、前記下辺の長さ(A)に対する前記上辺の長さ(B)の比(B/A)は、0.2〜0.8の範囲内にある商品展示体。
- 所定幅の帯状の形状を有するテープに商品を封入した袋がヒートシールにより取付けられた商品展示体を製造するためのストリップバッグ装置であって、前記装置は、ヒートシール面を有するヒータ、ヒートシール面上のテープと袋を押圧する押圧面を有する押圧体、および前記押圧体を上下する機構を具備した、ストリップバッグ装置において、
前記ヒートシール面は台形を含む形状を有することを特徴とするストリップバッグ装置。 - 請求項4において、前記台形を含む形状は、台形を含む多角形状であるストリップバッグ装置。
- 請求項4において、前記台形を含む形状の下辺の長さ(A)に対する上辺の長さ(B)の比(B/A)が、0.2〜0.8の範囲内にあるストリップバッグ装置。
- 請求項4に記載のストリップバッグ装置を用いて、テープを所定の温度に加熱されたヒートシール面上に送りながら、袋の所定箇所をテープ上に置き、押圧体の押圧面で上から押圧してヒートシールすることにより、袋をテープに取付けて商品展示体を製造する方法において、
テープから袋を剥離するときの剥離強度が所定の範囲内に入るように、前記台形を含む形状の上辺の長さに対する下辺の長さの比を選択し、選択された形状を有するヒートシール面を用いてヒートシールすることを特徴とする商品展示体の製造方法。 - 請求項7において、前記剥離強度は、テープから袋を剥離しながら測定されるストレス・ストレイン曲線の最初のピークから求められる値である商品展示体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009257530A JP2011102131A (ja) | 2009-11-10 | 2009-11-10 | 商品展示体、その製造装置および方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009257530A JP2011102131A (ja) | 2009-11-10 | 2009-11-10 | 商品展示体、その製造装置および方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011102131A true JP2011102131A (ja) | 2011-05-26 |
Family
ID=44192666
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2009257530A Pending JP2011102131A (ja) | 2009-11-10 | 2009-11-10 | 商品展示体、その製造装置および方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2011102131A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01161274A (ja) * | 1987-12-18 | 1989-06-23 | Toshiba Corp | 紛体収納容器 |
JP2004168418A (ja) * | 2002-08-30 | 2004-06-17 | Ishida Co Ltd | ディスプレイストリップ及び商品展示体 |
JP2008037460A (ja) * | 2006-08-07 | 2008-02-21 | Kyukyu Yakuhin Kogyo Kk | 製剤用容器及びこの製剤用容器を使用した包材の製造方法 |
-
2009
- 2009-11-10 JP JP2009257530A patent/JP2011102131A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01161274A (ja) * | 1987-12-18 | 1989-06-23 | Toshiba Corp | 紛体収納容器 |
JP2004168418A (ja) * | 2002-08-30 | 2004-06-17 | Ishida Co Ltd | ディスプレイストリップ及び商品展示体 |
JP2008037460A (ja) * | 2006-08-07 | 2008-02-21 | Kyukyu Yakuhin Kogyo Kk | 製剤用容器及びこの製剤用容器を使用した包材の製造方法 |
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