JP2011098666A - 帆走商船 - Google Patents

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光一郎 松本
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Abstract

【課題】居住区構造物の高さが高くなるような大型船であっても、マストを長くすることなく、前方の見通しが確保され、且つ、風流れを有効に利用することができる帆走商船を提供する。
【解決手段】帆走商船10は、風流れによって揚力を発生する左帆21Lおよび右帆21Rと、これらが取り付けられる左マストおよび右マストと、を有し、左マストが左舷11Lに沿って配置された左バラストタンク12Lに設置され、右マストが右舷11Rに沿って配置された右バラストタンク12Rに設置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は帆走商船、特に、風流れのエネルギーを推力の一部とする帆走商船に関する。
従来、帆船あるいは帆走商船は、1枚または2枚以上の帆(正確には、帆が取り付けられたマスト)を船体中心線上に立設していた(例えば、非特許文献1参照)。
日本造船学会「実海域における船舶性能に関するシンポジウム」平成15年12月(Photo2、Photo3、Fig.19)
特許文献1および非特許文献1に開示された発明は、比較的小型の中小型船であるため、船尾に配置される居住区構造物の高さに比べて、帆の下端位置が高いため、船橋からの前方の見通しが確保されていた。
しかしながら、前記発明を大型船に適用しようとすると、居住区構造物の高さが高くなるため、以下のような問題があった。
(あ)船橋からの見通し線よりも、帆の下端位置が低くなり、船橋からの前方の見通しが阻害されていた。
(い)そこで、前方の見通しを確保するために帆を高くしたのでは、帆が取り付けられるマストが長く(高く)なって強度保持の観点から、マスト径を太くしたり、マストを高強度材で形成したり、マストの甲板への設置機構を堅固にしたり、あるいは、帆の面積を小さくしたりする必要があった。
(う)さらに、正面向風の航行の場合、風流れに逆らって航行するため、基本的には風流れから推力を得ることができず、帆に働く風圧抵抗を少しでも少なくするために、帆を船体中心線に平行にしている。そうすると、風流れは帆によって案内され、船体中心線に平行な流れとなって船尾に配置された大きな居住区構造物に吹き付ける(衝突する)から、大きな風圧抵抗となっていた。
(え)一方、追い風航行の場合、帆を船体中心線に対して垂直にして風を受けようとするところ、船尾に配置された大きな居住区構造物が「衝立」となって、追い風を遮ったり、攪乱したりするため、衝立の陰に位置する帆は充分な追い風を受けることができなかった。
本発明はかかる問題を解決するものであって、居住区構造物の高さが高くなるような大型船であっても、マストを長くすることなく、前方の見通しが確保され、且つ、風流れを有効に利用することができる帆走商船を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る帆走商船は、風流れによって揚力を発生する帆と、該帆が取り付けられるマストと、を有し、該マストが右舷近傍および左舷近傍に、軸心を中心に旋回自在に立設されている。
(2)また、右舷および左舷に沿ってバラストタンクが配置され、前記マストが前記バラストタンクに設置されている。
(3)さらに、前記帆を旋回した際、前記右舷近傍に配置された帆の一部が平面視において右舷から張り出し、前記左舷近傍に配置された帆の一部が平面視において左舷から張り出す。
本発明の帆走商船は、帆が取り付けられるマストが右舷近傍および左舷近傍に立設されているから、以下の効果がえられる。
(i)船橋からの見通し線よりも、帆の下端位置が低くなるような場合でも、船橋からの前方の見通しが確保されるから、大型の帆走商船を提供することができる。
(ii)特に、前方の見通しを確保するためにマストを長く(高く)する必要がなくなるため、マスト径を細くしたり、マストを通常の強度材で形成したり、マストの甲板への設置機構を簡素にしたりすることが可能になり、製造コストが安価になる。
(iii)また、船橋からの前方の見通しを確保するための制約が解消するため、帆の面積を大きくすることが可能になり、設計の自由度が増す。
(iv)さらに、正面向風の航行の場合、帆を平面視で船体中心線に対して僅かに傾斜した「ハ字状」にして、船体中心線に平行な風流れを、両舷の外側に案内することが可能になるため、船尾に配置された居住区構造物に吹き付ける(衝突する)風流れを緩和して、風圧抵抗を小さくすることができる。
(v)一方、追い風航行の場合、帆を旋回して(例えば、船体中心線に対して平面視で垂直にすれば)、帆の一部を両舷からそれぞれ外側に張り出すことができるから、当該一部は船尾に配置された居住区構造物の陰になることがないから、追い風を直接受け、効果的に推力を得ることがきる。
本発明の実施の形態に係る帆走商船を説明する、横風(側面向風)の航行を模式的に示す側面図および平面図。 本発明の実施の形態に係る帆走商船を説明する、向かい風(正面向風)の航行を模式的に示す側面図および平面図。 本発明の実施の形態に係る帆走商船を説明する、追い風(後面向風)の航行を模式的に示す側面図および平面図。
図1〜図3は本発明の実施の形態に係る帆走商船を説明するものであって、図1は横風(側面向風)の航行を模式的に示す(a)は側面図、(b)は平面図、図2は向かい風(正面向風)の航行を模式的に示す(a)は側面図、(b)は平面図、図3は追い風(後面向風)の航行を模式的に示す(a)は側面図、(b)は平面図である。なお、各図において同じ部分にはこれと同じ符号を付し、一部の説明を省略する。また、共通する内容については、名称に付した「左、右」および符号に付した「L、R」の記載を省略する場合がある。
(横風航行)
図1において、帆走商船10には、左舷11Lおよび右舷11Rに沿ってそれぞれ左バラストタンク12Lおよび右バラストタンク12Rが設けられている。そして、左バラストタンク12Lおよび右バラストタンク12Rにそれぞれ左マスト22Lおよび右マスト22Rが立設されている(図1において、正確には左右それぞれ6室のバラストタンク12に対して、左右それぞれに4本のマスト22が配置されている)。
そして、左マスト22Lおよび右マスト22Rには、それぞれ風流れによって揚力を発生する左帆21Lおよび右帆21Rが取り付けられている。このとき、帆21は、一方の面および他方の面が中心面に対して対称であって、それぞれ略翼形に形成されている。図1において、略円弧状の端縁を「前縁」と、端縁に向かって除々に厚さが減少する端縁を「後縁」と称す。
また、マスト22は甲板13に、図示しない設置装置によって、軸心を中心に旋回自在に設置されている。
したがって、船尾に配置された居住区構造物14の船橋15からの「前方見通し範囲16(図1において、左見通し線16Lと右見通し線16Rとに挟まれ、下見通し線16Sよりも上方の範囲)」に、帆21の一部がかかることがない。
すなわち、船橋15からの下見通し線16Sよりも、帆21の下端位置が低くなるような場合でも、船橋15からの前方の見通しが確保される。
よって、帆走商船10には大型船でありながら、マスト22を長く(高く)する必要がなくなるため、マスト径を細くしたり、マストを通常の強度材で形成したり、マストの甲板への設置機構を簡素にしたりすることが可能になり、製造コストが安価になる。
また、帆の面積を大きくすることが可能になり、設計の自由度が増す。
なお、本発明はマストの数量や間隔を図示するものに限定するものではなく、例えば、両舷にそれぞれ6本づつ設置して、それぞれに取り付けられる帆の面積を小さくしてもよい。また、平面視で、千鳥状に配置してもよい。
そして、横風(側面向風)の航行の時、左帆21Lおよび右帆21Rの双方を船体中心線10Cに対して同じ方向に傾斜させ、それぞれにおいて船体中心線10Cに平行する推力(揚力)を発生させている。よって、省エネ航行が可能になる。
なお、風速や風向は、船体の存在によって乱されるため、船首から船尾にかけて、あるいは左舷と右舷とで同一ではないから、帆の設置場所によって、その影響が変化する。従って、左帆21Lおよび右帆21Rの傾斜角(向き)はすべて同じ方向にする必要はない。
(向かい風)
図2において、向かい風(正面向風)の航行の時、左帆21Lおよび右帆21Rを平面視で「ハ字状」、すなわち、左帆21Lおよび右帆21Rが何れも、前縁が船体中心線10Cに近く、後縁が船体中心線10Cから遠退いている。したがって、船体中心線10Cに沿った風流れは、帆21に外側後方に向けて案内されるから、居住区構造物14を直撃する風流れが緩和され、これに作用する風圧抵抗を小さくすることができる。
なお、帆21の船体中心線10Cに対する角度(傾き)を大きくすると、帆21に生じる揚力が航行の抵抗になる(後退させる力になる)ため、小さく抑えることが望ましい。
(追い風)
図3において、追い風(後面向風)の航行の時、左帆21Lおよび右帆21Rを平面視で船体中心線10Cに対して略垂直にしている。このとき、左帆21Lの後縁は左舷11Lから船体の外側に張り出し、右帆21Rの後縁は右舷11Rから船体の外側に張り出している。
したがって、船体後方から吹いてくる風流れのうち居住区構造物14の脇をすり抜けた成分は、特に前記船体の外側に張り出した部分に直接作用することになる。すなわち、帆21の全面が居住区構造物14の陰になることがないから、追い風を直接受け、効果的に推力を得ることがきる。
なお、居住区構造物14の船首側の近傍には、風流れの巻き込みが発生するため、帆21の船体中心線10Cに対する角度(傾き)は、厳密に垂直である必要はなく、また、居住区構造物14から離れる距離に応じて、変更してもよい。
本発明によれば、前方の見通しが確保され、且つ、風流れを有効に利用することができるから、大型の帆走商船は元より、小型の各種船舶としても広く利用することができる。
10 帆走商船
10C 船体中心線
11L 左舷
11R 右舷
12L 左バラストタンク
12R 右バラストタンク
13 甲板
14 居住区構造物
15 船橋
16 前方見通し範囲
16L 左見通し線
16R 右見通し線
16S 下見通し線
21L 左帆
21R 右帆
22L 左マスト
22R 右マスト

Claims (3)

  1. 風流れによって揚力を発生する帆と、該帆が取り付けられるマストと、を有し、該マストが右舷近傍および左舷近傍に、軸心を中心に旋回自在に立設されていることを特徴とする帆走商船。
  2. 右舷および左舷に沿ってバラストタンクが配置され、前記マストが前記バラストタンクに設置されていることを特徴とする請求項1記載の帆走商船。
  3. 前記帆を旋回した際、前記右舷近傍に配置された帆の一部が平面視において右舷から張り出し、前記左舷近傍に配置された帆の一部が平面視において左舷から張り出すことを特徴とする請求項1または2記載の帆走商船。
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