JP2011098051A - 拡大内視鏡 - Google Patents

拡大内視鏡 Download PDF

Info

Publication number
JP2011098051A
JP2011098051A JP2009254349A JP2009254349A JP2011098051A JP 2011098051 A JP2011098051 A JP 2011098051A JP 2009254349 A JP2009254349 A JP 2009254349A JP 2009254349 A JP2009254349 A JP 2009254349A JP 2011098051 A JP2011098051 A JP 2011098051A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
cam ring
magnetic sensor
magnifying endoscope
magnifying
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009254349A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoshi Iwakawa
知史 岩川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hoya Corp filed Critical Hoya Corp
Priority to JP2009254349A priority Critical patent/JP2011098051A/ja
Publication of JP2011098051A publication Critical patent/JP2011098051A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】可動レンズ群の移動速度を対物光学系の倍率又は焦点距離に応じて調節できる拡大内視鏡を得る。
【解決手段】体内挿入部の先端硬性部内に可動レンズ群を有する対物光学系を備えた電子内視鏡であって、前記対物光学系の可動レンズ群を光軸に沿って移動自在に保持するレンズ移動機構と、操作部内に設けられたレンズ駆動源と、前記レンズ駆動源の動力を前記レンズ移動機構に伝達する動力伝達部材と、前記可動レンズ群の位置を検出するレンズ位置検出手段と、前記レンズ位置検出手段が検出したレンズ位置に基づいて前記レンズ駆動源の動作速度を制御する制御手段とを備えた。
【選択図】図3

Description

本発明は、拡大内視鏡、より具体的には、レンズ群を光軸に沿って移動する光学系を備えた軟性の内視鏡に関する。
従来の拡大内視鏡は、軟性の体内挿入部の先端部内に、回転トルクによってレンズ枠が駆動される対物レンズユニットを有し、内視鏡の操作部内に、スイッチなどの入力により動作可能な動力源としてモータ又はアクチュエータなどを内蔵し、対物レンズユニットと動力源とが、トルク伝達部材としてコイル、ワイヤ、軟性ロッド等により連結されている(特許文献1、2、3)。この従来の拡大内視鏡は、操作部のスイッチ操作を受けてモータが回転し、この回転トルクが、ワイヤを介して対物レンズユニットへ伝達され、対物レンズユニット内のカム機構によってレンズ枠を直動する力に変換され、直進進退動するレンズ枠により、光学特性(倍率、画角)が変化する構成である。
モータを先端部内に配置した発明も知られている(特許文献4)。この発明では、レンズ枠は進退動自在に配置され、レンズ枠に打ち込められたカムピンがカム環に形成されたカム溝に嵌入している。カム環の外周面にはギアが形成され、このギアに、トルク伝達部材によって回転駆動されるピニオンギアが噛み合っている。従ってトルク伝達部材が回転すると、一緒に回転するピニオンギアによってカム環が回転して、カム環のカム溝に沿ってカムピンが直動の力を受ける。カムピンはレンズ枠に打ち込まれているので、カムピンが受けた力によってレンズ枠が直動する。
特開2005−287576号公報 特開2002−65579号公報 特開2001−78954号公報(特許第3782909号) 特開2005−43792号公報
しかし、モータを操作部内に備える場合は、モータと体内挿入部先端の対物レンズユニットとの間に軟性なトルク伝達部材が介在するため、このトルク伝達部材の捩れ、撓み等により、モータの回転とレンズ枠の進退が一致しない場合があり、レンズ枠側の正確な位置を検出できない。
モータを先端部内に備える場合は、以下の課題がある。対物レンズユニットは、内視鏡先端に内蔵されるため、カム機構に利用できるスペースが非常に限られたものとなる。そのため、複数のカムピン軌跡がオーバーラップしないように、カム環の1回転あたりのレンズ枠直動量を大きく設定せざるを得ない。このような場合、僅かな回転でも拡大動作してしまうので、使用者の意図せぬ拡大動作により目的部位を見失い易い。拡大光学系は、拡大する従って画角が狭く、観察深度も狭い。患者管腔内は蠕動運動をしており、例え鎮静剤を投与してもその動きを完全に停止させることは困難である。そのため、拡大途中で一度目的部位を見失うと、一度標準状態の画像に戻して目的部位を捕捉してから、再度拡大操作を行わなければならなくなり、操作性に課題が残る。
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑みてなされたものであって、可動レンズ群の移動速度を対物光学系の倍率又は焦点距離に応じて調節できる拡大内視鏡を得ることを目的とする。
この目的を達成する本発明は、体内挿入部の先端硬性部内に可動レンズ群を有する対物光学系を備えた電子内視鏡であって、前記対物光学系の可動レンズ群を光軸に沿って移動自在に保持するレンズ移動機構と、操作部内に設けられたレンズ駆動源と、前記レンズ駆動源の動力を前記レンズ移動機構に伝達する動力伝達部材と、前記可動レンズ群の位置を検出するレンズ位置検出手段と、前記レンズ位置検出手段が検出したレンズ位置に基づいて前記レンズ駆動源の動作速度を制御する制御手段とを備えたことに特徴を有する。
より実際的には、前記対物光学系は、複数の可動レンズ群を移動させてワイドの通常撮影位置とテレの拡大撮影位置とに変倍する拡大対物光学系であって、前記制御手段は、前記可動レンズ群を通常撮影位置から拡大撮影位置に移動させるときに、前記レンズ駆動源の動作速度を、前記拡大撮影位置に近い領域では近づくに従って拡大変倍の速度が遅くなるように制御する。
前記レンズ移動機構は、回転によって複数の可動レンズ群を相対移動させるカム環を備え、前記レンズ位置検出手段は、該カム環外周端部に装着された永久磁石と、該永久磁石と磁気センサの直線距離がカム環の回転に応じて変化するように配置された磁気センサとを有し、前記制御手段は、前記磁気センサの出力値を検知して前記レンズ駆動源の動作速度を制御する構成が実際的である。
本発明の拡大内視鏡は、前記レンズ駆動源をモータ、前記動力伝達部材を柔軟な回転トルク伝達ケーブルで構成し、前記モータの回転トルクを、前記回転トルク伝達ケーブルを介して前記カム環の回転トルクとして伝達する構成にできる。
前記カム環の外周面に外周ギアを備え、前記回転トルク伝達ケーブルを、前記外周ギアに噛み合ったギアの回転軸に連結して、前記モータの回転トルクを前記ギアに伝達する構成とする。
前記制御手段は、前記磁気センサの出力を検知してカム環の回転角を演算する機能を有することが実際的である。
前記永久磁石を2個にして、各永久磁石を、前記カム環が通常撮影位置にあるとき及び拡大撮影位置にあるときに前記磁気センサと最接近する位置に配置してもよい。
又は、前記磁気センサを2個にして、各磁気センサを、前記カム環が通常撮影位置、拡大撮影位置にあることを検知する位置に配置してもよい。
前記磁気センサとして、MR磁気センサを使用することが実際的である。
本発明によれば、カム環の回転によって相対移動する磁気センサと永久磁石の距離に応じて磁気センサから出力が得られるので、トルク伝達部材の捩れ、撓み状態によらず、正確なレンズの位置を把握することができる。
モータの回転速度を制御することで,観察に適した倍率変動速度とすることができ、術者のストレスを軽減させることができる。
ワイド/テレ端位置を把握できるので、ワイド/テレ端位置でモータを停止させることが可能になってモータを余計に回転させなくて済み、機械的ストレスが少なくなり、機器の長寿命化が見込める。
本発明を適用した拡大電子内視鏡の実施形態の全体概要を示す図である。 同拡大電子内視鏡を内視鏡プロセッサに接続した内視鏡システムの主要構成をブロックで示した図である。 同拡大内視鏡に搭載された撮像ユニットを拡大して示す斜視図である。 同撮像ユニットを光軸で縦断して示す断面図であって、光学系は、光軸より上半分は拡大状態を、下半分は通常状態を示す図である。 同拡大内視鏡において、撮像ユニットのレンズ倍率とモータ回転速度(周波数)との関係をグラフで示す図である。 同拡大内視鏡において、撮像ユニットのレンズ位置検出センサの出力とモータの回転速度との関係をグラフで示す図である。 同拡大内視鏡において、永久磁石を2個配置した実施形態における、磁気センサのセンサ出力とモータ回転数との関係をグラフで示す図である。
以下本発明の実施形態について、添付の図面を参照して詳細に説明する。図1に示したように本発明を適用した拡大電子内視鏡10は、吸引、湾曲、拡大/通常撮影切り替ええ操作を行うための操作部20と、操作部20に接続された、生体(対象物)内に挿入される挿入部30及びユニバーサルチューブ70と、ユニバーサルチューブ70の端部に結合されたコネクタ80を備え、コネクタ80を介して内視鏡プロセッサ200(図2)に接続される。
操作部20は、左右湾曲操作ノブ21a及び上下湾曲操作ノブ21bからなる湾曲操作ノブ21と、拡大/通常撮影切替スイッチ23を備えている。
挿入部30は、先端側から先端硬性部40、湾曲部50及び可撓管部60により構成されている。先端硬性部40には、患部を撮影する撮像ユニット100が内蔵されている。撮像ユニット100前方の患部に照明光を照射するためのライトガイドLG(図2)、撮像ユニット100を駆動制御し、撮像した映像信号を伝送する映像信号ケーブル111、撮像ユニット100の光学系に回転トルクを伝達するトルク伝達ワイヤ121、鉗子チャンネルチューブ、及び送気送水チューブ(図示せず)が挿入部30に内挿されている。
操作者は、操作部20を把持して左右湾曲操作ノブ21aを回動することによって湾曲部50を左右方向に湾曲させることができ、上下湾曲操作ノブ21bを回動することによって湾曲部50を、図1に想像線で示したように上下方向に湾曲させることができる。操作者はこの湾曲操作により、湾曲部50を所望の方向に湾曲させて、先端硬性部40を所望の方向に向けることができる。
操作部30には、トルク伝達ワイヤ121を回転駆動するモータ25及びモータ25の駆動を制御する制御回路26が内蔵されている。拡大/通常撮影切替スイッチ23がON操作されると、制御回路26は、撮像ユニット100の光学系の状態に応じてモータ25を駆動する。例えば、撮像ユニット100の光学系が通常撮影状態にあるときに拡大/通常撮影切替スイッチ23がON操作されるとモータ25を駆動して光学系を拡大撮影位置まで移動し、光学系が拡大撮影状態にあるときに拡大/通常撮影切替スイッチ23がON操作されるとモータ25を駆動して光学系を通常撮影状態まで移動する。
内視鏡プロセッサ200はランプ光源231を備えていて、ランプ光源231で発せられた照明光は、集光レンズ232によってライトガイドLGの入射端面に集光され、入射端面から入射した照明光はライトガイドLG内を導かれて、先端硬性部40先端のライトガイドLGの射出端面から射出される。この照明光に照明された被写体の像が、第1〜第3レンズ群L1〜L3によって撮像ユニット100のイメージセンサユニット110受光面に形成され、電気的な画像信号に変換され、映像信号として出力される。この映像信号は内視鏡プロセッサ200により処理されてTVモニタ300によって視覚化される。イメージセンサユニット110は、CCDタイプである。
内視鏡プロセッサ200には、イメージセンサユニット110を駆動するCCD駆動回路211が備えられている。CCD駆動回路211は、CCD駆動信号を映像信号ケーブル111を介してイメージセンサユニット110に出力し、イメージセンサユニット110を動作させる。イメージセンサユニット110が撮像して出力した映像信号は、映像信号ケーブル111を介してCCDプロセス回路213に入力される。CCDプロセス回路213は、CCD駆動回路211から入力した同期信号に同期して、イメージセンサ110から映像信号を入力し、該入力した映像信号を前処理(信号増幅処理やノイズ除去処理など)する。このCCDプロセス回路213により前処理が施された映像信号は、A/D変換回路215にてデジタル信号に変換され、映像信号処理回路217にてホワイトバランスやガンマ補正などの各種映像信号処理が施された後、TVモニタ300に出力され、視覚化される。
内視鏡プロセッサ200は、内視鏡機能全体を統括的に制御するCPU221を内蔵している。CPU221は、例えば、ランプ駆動回路233を制御してランプ光源231の点灯を制御し、CCD駆動回路211、CCDプロセス回路213等にムービー動作、あるいは静止画撮影動作をさせる。
さらに内視鏡プロセッサ200は、操作部20に内蔵された制御回路26及びモータ25等を駆動するスコープ電源241を備えている。スコープ電源241は、ユコネクタ80との接続及びニバーサルチューブ70に内挿された電源ケーブルを介して制御回路26、モータ25に供給される。
撮像ユニット100の斜視図を図3に、撮像ユニット100の縦断面図を図4に示した。この撮像ユニット100は、拡大光学系(対物光学系、撮影光学系)Lとして、被写体側から順に、固定の第1レンズ群L1、可動の第2レンズ群L2及び第3レンズ群L3を備えている。第3レンズ群L3の後方に、撮像手段としてイメージセンサユニット110が配置されている。イメージセンサユニット110には、被写体側からローパスフィルタ、色フィルタなどの光学素子が装着されている。
これらの拡大対物光学系L(L1〜L3)を収容する円筒形の鏡筒部分は、外側鏡筒102と、該外側鏡筒102内に光軸方向には移動しないで光軸回りに回動自在に収納されたカム環104と、カム環104内に収容され、先端部が、外側鏡筒102の被写体側開口部に固定された内側鏡筒105とを備えている。外側鏡筒102及び内側鏡筒105は、後端部が、イメージセンサユニット110を内蔵したユニット筐体130に嵌合固定されている。なお、図3には、外側鏡筒102を取り外した状態を示している。
外側鏡筒102及びユニット筐体130の連結部には、レンズ駆動手段としてのピニオンギア123を収容する膨出部102a及びトルク伝達ワイヤ121を収容する膨出部131が形成されている。
第1レンズ群L1は、内側鏡筒105の先端部に固定されている。可動の第2、第3レンズ群L2、L3はそれぞれレンズ支持枠107、108に固定され、レンズ支持枠107、108を介して、内側鏡筒105内に光軸方向移動可能に収容されている。
イメージセンサユニット110は、イメージセンサ収容部132内に挿入されて固定されている。イメージセンサユニット110の後端面には、駆動信号を入力し、撮像した映像信号を出力する映像信号伝送用ケーブル111が引き出されている。
可動の第2、第3レンズ群L2、L3を支持するレンズ支持枠107、108の外周面にはカムピン107a、108aが植設されていて、各カムピン107a、108aは、内側鏡筒105に形成された直進ガイド溝105aを貫通して、カム環104に形成されたカム溝104a、104bに嵌合している。従ってカム環104が回転すると、カムピン107a、108aがカム溝104a、104bの輪郭と直進ガイド溝105aとに拘束されて直線進退動し、カムピン107a、108aと一体として第2、第3レンズ群L2、L3が相対的に接離移動して、変倍及び焦点移動する。
この実施形態では、カム環104の回転角度範囲を180゜に設定してあり、この両回転限界位置0゜と180゜において第2、第3レンズ群L2、L3が通常観察位置(ワイド端)と拡大観察位置(テレ端)になるようにカム溝104a、104bが設定されている。
カム環104の後端部外周面には、外周ギア104cが形成されている。この外周ギア104cには、トルク伝達ワイヤ121によって駆動されるピニオン123が噛み合っている。このトルク伝達ワイヤ121と一体に回転するピニオン123により、カム環104が回動し、第2、第3レンズ群L2、L3が光軸方向に進退動して変倍及び焦点移動する。
ピニオン123は回転軸124と一体に回転するが、この回転軸124は、先端の細径軸124aが外側鏡筒102の膨出部102aに形成された軸受穴102aに挿入されて軸支され、回転軸124自体はユニット筐体130の膨出部131に形成された軸受穴131aに挿入されて軸支され、さらにジョイントパイプ125を介してトルク伝達ワイヤ121に連結されている。トルク伝達ワイヤ121は、柔軟な樹脂線又はステンレス線の束であって、柔軟な外装チューブ122内に回動自在に挿通されている。外装チューブ122は一端部がユニット筐体130に連結固定されている。トルク伝達ワイヤ121の他端部は、操作部20内に設けられたモータ25の回転軸に連結され、外装チューブ122の他端部は操作部20内の筐体に連結固定されている。
この拡大対物光学系Lは、通常観察のワイド端では画角が約140゜、ピント位置が第1レンズ群L1の前面から約10mmであるが、拡大観察のテレ(拡大)端では画角が約70゜、ピント位置が第1レンズ群L1の前面から約2.5mmになる。つまり、最広画角のワイド端で最遠合焦位置となり、最狭画角のテレ端で最至近合焦位置となる。従ってこの拡大対物光学系Lは、通常観察状態から拡大観察状態に移行するときは、カム環104が拡大観察方向に回転し、可動の第2レンズ群L2及び第3レンズ群L3が、ワイド端(最高画角端、最遠合焦位置)からテレ端(最小画角端、最短合焦位置)方向に、相対的に接離しながら移動して、画角が狭くかつ合焦位置が接近するように変化する。拡大対物光学系Lが拡大観察状態から通常観察状態に移行するときは、カム環104が通常観察方向に回転して、可動の第2レンズ群L2及び第3レンズ群L3が、最遠合焦位置(最大画角)方向に相対的に接離移動しながら移動して、画角が広くかつ合焦位置が遠くなるように変化する。
この実施形態の拡大対物光学系Lの画角及びピント位置は、カム環104の回転位置によって一義的に決まる。そこでこの実施形態では、カム環104の回転位置を検知する検知手段として、永久磁石141及び磁気センサ143を設けた。具体的には、永久磁石141はカム環104の後端面に固定し、磁気センサ143を永久磁石141と対向する位置においてユニット筐体130に固定した(図3、4)。
カム環104の回転角(0゜から180゜)は、永久磁石141から磁気センサ143迄の直線距離から幾何学的手法により一義的に決まるので、磁気センサ143の出力レベルを検知すればカム環104の回転角を一義的に演算することができる。磁気センサ143は、磁束と出力電圧(抵抗値)が比例関係にあるMRセンサが適している。
磁気センサ143の出力は、出力線144によって制御回路26に伝達される。出力線144は、ユニット筐体130に形成された溝130a内を通って、ユニット筐体130外に引き出され、可撓部20内を通って制御回路26に接続されている。
なお、カム環104、外側鏡筒102、内側鏡筒105、ユニット筐体130は、永久磁石141の磁束に影響を与えない合成樹脂などの非磁性材料、又はステンレス、銅、真鍮、アルミニウムなどの非磁性金属で形成する。
磁気センサ143及び永久磁石141は、カム環104がテレ端に位置しているときに最接近する位置に設けてある。拡大対物光学系Lは、テレ端に近いほど画角が狭くなり、カム環104の回転角に対する倍率変化率が高いので、テレ端乃至テレ端近傍において精密な制御が必要だからである。
この撮像ユニット100の拡大対物光学系Lの倍率(レンズ倍率)とモータ25の回転速度(モータ回転速度)との関係をグラフにして図5に示した。同グラフにおいて、横軸はカム環104の回転角(゜)、縦軸は、モータ回転速度(周波数)(rps)とレンズ倍率(倍)を示していて、実線がモータ回転速度、破線がレンズ倍率を表している。カム環104の回転範囲は180゜であって、回転角0゜がワイド端(通常観察位置)、回転角180゜がテレ端(拡大観察位置)である。
このグラフから、この拡大対物光学系Lは、カム環104の単位回転角当たりの倍率変化率が、ワイド側では小さく、テレ端側で大きくなっていることが判る。つまり、テレ端付近では表示倍率が大きく、視野も狭くて目的部位を見失い易いので、ワイド端からテレ端領域に向かってモータ回転速度を徐々に遅くし、テレ端近傍では急激に遅く(急減速)する。逆にテレ端からワイド端方向に回転させるときは、急激に加速してから加速度を落とす。
カム環104がワイド方向、又はテレ方向に回転すると、永久磁石141と磁気センサ143の距離が変化して、磁気センサ143の出力値が増減する。制御回路26は、そのセンサ出力値をモニタして、カム環104の回転位置をモニタしてモータ25の回転速度を制御する。例えば、制御回路26は、カム環104がワイド端又はテレ端に達することを検知すると、モータ25を停止させる。また、テレ端領域ではモータ25の回転速度を急速に落とし、モータ25を停止させる直前に、ブレーキを掛けて停止させる。ブレーキは電気的なブレーキであって、モータ25の入力端子を短絡させるショートブレーキ、又はショートブレーキの後にモータ25を逆回転させようとする逆転ブレーキが適している。
図6は、磁気センサ143の出力(センサ出力)とモータ25の回転速度との関係をグラフにして示した図である。同グラフにおいて、横軸はカム環104の回転角(゜)、縦軸はモータ回転速度(rps)とセンサ出力(V)を示していて、実線がモータ回転速度、破線がセンサ出力を表している。この実施形態では、カム環104がワイド端位置とテレ端位置の中間位置に回転したとき(ワイド端から90゜回転したとき)に、永久磁石141が磁気センサ143と対向する最至近距離となるように配置してある。
図7には、永久磁石141を2個配置した実施形態における、磁気センサ143のセンサ出力とモータ回転数との関係をグラフで示した図である。同グラフにおいて、横軸はカム環104の回転角(゜)、縦軸はモータ回転速度(rps)とセンサ出力(V)を示していて、実線がモータ回転速度、破線がセンサ出力を表している。永久磁石141は、カム環104がワイド端位置(0゜)、テレ端位置(180゜)に回転したときに磁気センサ143と対向する最至近距離となる位置に配置してある。従って、カム環104がワイド端、テレ端に位置するときに磁気センサ143のセンサ出力が最大になる。
センサ出力はピーク値前後の出力変化率が小さいので、ピーク値近傍で端点を検出する構成にしてもよい。例えば、ピーク値を越える前にワイド端又はテレ端位置となるように設定してもよく、逆にピーク値を越えてからワイド端又はテレ端位置となるように設定しもよい。
さらに本発明の他の実施形態では、磁気センサを2個設ける。この場合、各磁気センサは、カム環104が通常観察位置、拡大観察位置に達したことを検出できる位置、つまり各位置において永久磁石141が最接近する対向する位置に設ける。
以上の実施形態では、磁気センサ143をカム環104の後端面と対向する位置に設けたが、別の実施形態では磁気センサ143をカム環104の外周面、永久磁石141と対向する位置に設ける。
さらに別の実施形態では、永久磁石を可動レンズ群L3のレンズ枠、又はカムピンに設けて、可動レンズ群L3の位置を磁気センサ143によって検知できる構成とする。この実施形態によれば、センサ出力によって可動レンズ群L3との距離、可動レンズ群L3の位置を直接検知できるので、演算処理が簡単になる。
モータ25及び制御回路26の電源を内視鏡プロセッサ200から供給される構成としたが、電源としてのバッテリを操作部20、コネクタ部80等に備える構成にすれば、このような電源を有しない内視鏡プロセッサ200においても通常観察/拡大観察を切り替えることが可能になる。
10 拡大電子内視鏡
20 操作部
21 湾曲操作ノブ
23 拡大/通常撮影切替スイッチ
25 モータ
26 制御回路
30 挿入部
40 先端硬性部
60 可撓管部
50 湾曲部
70 ユニバーサルチューブ
100 撮像ユニット
102 外側鏡筒
102a 膨出部
104 カム環
104a 104b カム溝
104c 外周ギア
105 内側鏡筒
106 レンズ支持枠
107 108 レンズ支持枠
107a 108a カムピン
110 イメージセンサユニット
111 映像信号ケーブル
121 トルク伝達ワイヤ
122 外装チューブ
123 ピニオン
124 回転軸
124a 細径軸
125 ジョイントパイプ
130 ユニット筐体
131 膨出部
132 イメージセンサ収容部
141 永久磁石
143 磁気センサ
200 内視鏡プロセッサ
300 モニタTV
L 拡大対物光学系
L1 第1レンズ群
L2 第2レンズ群
L3 第3レンズ群

Claims (9)

  1. 体内挿入部の先端硬性部内に可動レンズ群を有する対物光学系を備えた電子内視鏡であって、
    前記対物光学系の可動レンズ群を光軸に沿って移動自在に保持するレンズ移動機構と、
    操作部内に設けられたレンズ駆動源と、
    前記レンズ駆動源の動力を前記レンズ移動機構に伝達する動力伝達部材と、
    前記可動レンズ群の位置を検出するレンズ位置検出手段と、
    前記レンズ位置検出手段が検出したレンズ位置に基づいて前記レンズ駆動源の動作速度を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする拡大内視鏡。
  2. 請求項1記載の拡大内視鏡において、前記対物光学系は、複数の可動レンズ群を移動させてワイドの通常撮影位置とテレの拡大撮影位置とに変倍する拡大対物光学系であって、前記制御手段は、前記可動レンズ群を通常撮影位置から拡大撮影位置に移動させるときに、前記レンズ駆動源の動作速度を、前記拡大撮影位置に近い領域では近づくに従って拡大変倍の速度が遅くなるように制御する拡大内視鏡。
  3. 請求項2記載の拡大内視鏡において、前記レンズ移動機構は、回転によって複数の可動レンズ群を相対移動させるカム環を備え、前記レンズ位置検出手段は、該カム環外周端部に装着された永久磁石と、該永久磁石と磁気センサの直線距離がカム環の回転に応じて変化するように配置された磁気センサとを有し、前記制御手段は、前記磁気センサの出力値を検知して前記レンズ駆動源の動作速度を制御する拡大内視鏡。
  4. 請求項3記載の拡大内視鏡において、前記レンズ駆動源はモータであり、前記動力伝達部材は柔軟な回転トルク伝達ケーブルであって、前記モータの回転トルクを前記回転トルク伝達ケーブルを介して前記カム環の回転トルクとして伝達する拡大内視鏡。
  5. 請求項4記載の拡大内視鏡において、前記カム環は外周面に外周ギアを備え、前記回転トルク伝達ケーブルは、前記外周ギアに噛み合ったギアの回転軸に連結されて、前記モータの回転トルクを前記ギアに伝達する拡大内視鏡。
  6. 請求項3乃至5のいずれか一項記載の拡大内視鏡において、前記制御手段は、前記磁気センサの出力を検知してカム環の回転角を演算する機能を有する拡大内視鏡。
  7. 請求項3乃至6のいずれか一項記載の拡大内視鏡において、前記永久磁石は2個であって、各永久磁石は、前記カム環が通常撮影位置にあるとき、及び拡大撮影位置にあるときに前記磁気センサと最接近する位置に配置されている拡大内視鏡。
  8. 請求項3乃至6のいずれか一項記載の拡大内視鏡において、前記磁気センサは2個であって、各磁気センサは、前記カム環が通常撮影位置、拡大撮影位置にあることを検知する位置に配置されている拡大内視鏡。
  9. 請求項3乃至8のいずれか一項記載の拡大内視鏡において、前記磁気センサはMR磁気センサである拡大内視鏡。
JP2009254349A 2009-11-05 2009-11-05 拡大内視鏡 Pending JP2011098051A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009254349A JP2011098051A (ja) 2009-11-05 2009-11-05 拡大内視鏡

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009254349A JP2011098051A (ja) 2009-11-05 2009-11-05 拡大内視鏡

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011098051A true JP2011098051A (ja) 2011-05-19

Family

ID=44189728

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009254349A Pending JP2011098051A (ja) 2009-11-05 2009-11-05 拡大内視鏡

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011098051A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014117478A (ja) * 2012-12-17 2014-06-30 Hoya Corp 拡大電子内視鏡のズームレンズ駆動装置
WO2015093319A1 (ja) 2013-12-19 2015-06-25 オリンパス株式会社 画像撮影システム
US9426374B2 (en) 2013-07-29 2016-08-23 Olympus Corporation Image pickup apparatus
WO2017068916A1 (ja) * 2015-10-20 2017-04-27 オリンパス株式会社 内視鏡
JP2017111193A (ja) * 2015-12-14 2017-06-22 オリンパス株式会社 撮像装置および内視鏡
CN106901682A (zh) * 2017-02-28 2017-06-30 成都迅德科技有限公司 一种手持式口腔观察仪
CN106983495A (zh) * 2017-05-05 2017-07-28 中国人民武装警察部队总医院 基于硬式内窥镜的多光谱荧光成像系统及成像方法
WO2017130524A1 (ja) * 2016-01-29 2017-08-03 オリンパス株式会社 内視鏡
CN113852748A (zh) * 2021-10-26 2021-12-28 西安热工研究院有限公司 一种带有360度全景影像系统的内窥镜检测装置
WO2022208729A1 (ja) * 2021-03-31 2022-10-06 テルモ株式会社 医療デバイスおよびその回転制御方法

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014117478A (ja) * 2012-12-17 2014-06-30 Hoya Corp 拡大電子内視鏡のズームレンズ駆動装置
US9426374B2 (en) 2013-07-29 2016-08-23 Olympus Corporation Image pickup apparatus
WO2015093319A1 (ja) 2013-12-19 2015-06-25 オリンパス株式会社 画像撮影システム
WO2017068916A1 (ja) * 2015-10-20 2017-04-27 オリンパス株式会社 内視鏡
JPWO2017068916A1 (ja) * 2015-10-20 2017-10-19 オリンパス株式会社 内視鏡
US10786144B2 (en) 2015-10-20 2020-09-29 Olympus Corporation Endoscope
JP2017111193A (ja) * 2015-12-14 2017-06-22 オリンパス株式会社 撮像装置および内視鏡
WO2017130524A1 (ja) * 2016-01-29 2017-08-03 オリンパス株式会社 内視鏡
CN106901682A (zh) * 2017-02-28 2017-06-30 成都迅德科技有限公司 一种手持式口腔观察仪
CN106983495A (zh) * 2017-05-05 2017-07-28 中国人民武装警察部队总医院 基于硬式内窥镜的多光谱荧光成像系统及成像方法
WO2022208729A1 (ja) * 2021-03-31 2022-10-06 テルモ株式会社 医療デバイスおよびその回転制御方法
CN113852748A (zh) * 2021-10-26 2021-12-28 西安热工研究院有限公司 一种带有360度全景影像系统的内窥镜检测装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2011098051A (ja) 拡大内視鏡
JP5973708B2 (ja) 撮像装置及び内視鏡装置
JP4898614B2 (ja) 撮像装置
JPS5846308A (ja) 固体撮像素子を移動する内視鏡用ズ−ムレンズ
JPH10511297A (ja) 位置ディスプレイ付き電子式内視鏡
WO2005009513A2 (en) Vision catheter
WO2012120837A1 (ja) 内視鏡カメラおよび内視鏡装置
JP2001100114A (ja) 対物レンズ移動機構付き内視鏡
US10732401B2 (en) Optical unit having movable body and voice coil motor for moving lens group and endoscope having optical unit
EP2854619B1 (en) Endoscope
JP2015112336A (ja) 内視鏡システム
WO2018105044A1 (ja) 立体視撮像装置および立体視内視鏡
JPH10127568A (ja) ズーム式内視鏡
JP5086661B2 (ja) 内視鏡アダプタ光学系及び内視鏡
JP4448277B2 (ja) 内視鏡のオートフォーカス方法
JP3955458B2 (ja) 内視鏡のオートフォーカス装置
JP3828286B2 (ja) 内視鏡
JP7026806B2 (ja) 光学装置および内視鏡
JP6444765B2 (ja) 撮像装置および内視鏡
JP2011104068A (ja) 口腔内カメラ
WO2019187188A1 (ja) 内視鏡
US20210315444A1 (en) Optical apparatus and endoscope
JP6600692B2 (ja) 光学システムおよび内視鏡システム
JP6600691B2 (ja) 撮像装置および内視鏡システム
JP2004298431A (ja) 対物レンズ移動機構付き内視鏡