JP2011095389A - 蓋部を含む複屈折パターンを有する物品 - Google Patents

蓋部を含む複屈折パターンを有する物品 Download PDF

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Abstract

【課題】蓋部を介して観察することにより蓋部を介さないときの像に追加の像の表示が可能となる物品の提供の提供。
【解決手段】本体部と、該本体部の少なくとも一部を覆う蓋部を有する物品であって、複屈折性が異なる領域をパターン状に2つ以上有するパターン化光学異方性層を前記蓋部及び/又は前記本体部に含み、前記蓋部は偏向層1を含み、偏向層1を介して前記パターン化光学異方性層を見たときに前記の複屈折性が異なる領域のパターンが可視化される物品。
【選択図】図1

Description

本発明は蓋部を含む、複屈折パターンを有する物品に関する。より詳しくは、本発明は、偏光層及び光学異方性層を含むことにより、実質的に透明の蓋部を介して観察したときに表面に追加の像の表示が可能となる物品に関する。
限られたスペースにおいて、多種の信号入力を可能とするための手段は、例えば小型化とともに多機能化が著しい携帯電話機などにおいて、有用である。
携帯電話機において、少ないボタンの機能表示領域で多数の機能を発現させようとすると、誤操作を誘発されてしまう。このような問題に対し、特許文献1においては、主要な操作とそれに付随的な操作を別のキー操作に分け、限られたスペースで多機能の操作が可能となる携帯端末を提案している。
一方で、例えば、カバーの開閉機構と連動して、ボタンの機能が変化すれば、限られたスペースで多機能の操作が可能となり、誤操作を防ぐことができると考えられる。しかし、従来の技術から考えられる不透明なカバーの場合、カバーの下になる部分の必要な情報を含めた表示ができない。一方、透明のカバーを用いると、入力のための各ボタンの表示が混同し、分かりにくくなる可能性がある。
特開2008−117421号公報
本発明は、カバーなどの蓋部を介して観察することにより、蓋部を介さないときの像に追加の像の表示が可能となる物品の提供を課題とする。
本発明者らは、複屈折性を利用した画像表示を応用して上記課題を解決することに着眼し、鋭意研究の結果、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明は以下の[1]〜[11]を提供するものである。
[1]本体部と、該本体部の少なくとも一部を覆う蓋部を有する物品であって、
複屈折性が異なる領域をパターン状に2つ以上有するパターン化光学異方性層を前記蓋部及び/又は前記本体部に含み、
前記蓋部は偏向層1を含み、
偏向層1を介して前記パターン化光学異方性層を見たときに前記の複屈折性が異なる領域のパターンが可視化される物品。
[2]前記本体部が、少なくとも一層のパターン化光学異方性層、及び、前記パターン化光学異方性層に関し蓋部と反対側に反射層を含む[1]に記載の物品。
[3]前記蓋部が偏光層1に関し前記本体部側に少なくとも一層のパターン化光学異方性層を含み、かつ、前記本体部が反射層を含む[1]に記載の物品。
[4]前記本体部が偏光層2と偏光層2に関し前記蓋部側に少なくとも一層の位相差パターン層とを有する[1]に記載の物品。
[5]前記蓋部が偏光層1に関し前記本体部側に少なくとも一層のパターン化光学異方性層を含み、かつ、前記本体部が偏光層2を有する[1]に記載の物品。
[6]前記パターン化光学異方性層が未反応の反応性基を有する高分子を含む組成物から形成された層である[1]〜[5]のいずれか一項に記載の物品。
[7]前記組成物が少なくとも1つの反応性基を有する液晶性化合物から形成される[6]に記載の物品。
[8]前記液晶性化合物が少なくともラジカル性の反応性基とカチオン性の反応性基とを有する[7]に記載の物品。
[9]前記ラジカル性の反応性基がアクリル基および/またはメタクリル基であり、かつ前記カチオン性基がビニルエーテル基、オキセタン基および/またはエポキシ基である[8]に記載の物品。
[10]前記パターン化光学異方性層が下記工程(1)〜(3)をこの順で含む方法で形成されたものである[6]〜[9]のいずれか一項に記載の物品:
(1)前記組成物からなる層を加熱または光照射する工程;
(2)工程(1)で得られた層にパターン露光を行う工程;
(3)工程(2)で得られた層を50℃以上400℃以下に加熱する工程。
[11]携帯電話端末として用いられる[1]〜[10]のいずれか一項に記載の物品。
本発明により蓋部を介して観察すると、蓋部を介さないときの像に追加の像の表示が可能となる物品が提供される。
本発明の物品におけるパターン化光学異方性層と偏光層の位置関係を模式的に示す図である。 基本的な複屈折パターンの構成を模式的に示す図である。 支持体又は仮支持体上にパターン化光学異方性層を有する複屈折パターンの構成を模式的に示す図である。 配向層を有する複屈折パターンの構成を模式的に示す図である。 粘着層を有する複屈折パターンの構成を模式的に示す図である。 印刷層を有する複屈折パターンの構成を模式的に示す図である。 力学特性制御層および転写層を有する転写型の複屈折パターンの構成を模式的に示す図である。 添加剤層を有する複屈折パターンの構成を模式的に示す図である。 パターン化光学異方性層を複数有する複屈折パターンの構成を模式的に示す図である。 偏光層を有する複屈折パターンの構成を模式的に示す図である。 携帯電話端末として本発明の物品が用いられる例を示す図である。 実施例で行ったマスク露光で用いたマスクを示す図である。 実施例2および3で作製した物品で確認されたパターンを示した図である。 実施例4で作製した物品で確認されたパターンを示した図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
本明細書において、レターデーション又はReは面内のレターデーションを表す。面内のレターデーション(Reθ)は透過または反射の分光スペクトルから、Journal of Optical Society of America,vol.39,p.791−794(1949)や特開2008−256590号公報に記載の方法を用いて位相差に換算する、スペクトル位相差法を用いて測定することができる。前記文献は透過スペクトルを用いた測定法であるが、特に反射の場合は、光が光学異方性層を2回通過するため、反射スペクトルより換算された位相差の半分を光学異方性層の位相差とすることができる。Re0は正面レターデーションである。Re(λ)は測定光として波長λnmの光を用いたものである。本明細書におけるレターデーション又はReは、R、G、Bに対してそれぞれ611±5nm、545±5nm、435±5nmの波長で測定されたものを意味し、特に色に関する記載がなければ545±5nmまたは590±5nmの波長で測定されたものを意味する。
本明細書において、角度について「実質的に」とは、厳密な角度との誤差が±5°未満の範囲内であることを意味する。さらに、厳密な角度との誤差は、4°未満であることが好ましく、3°未満であることがより好ましい。レターデーションについて「実質的に」とは、レターデーションが±5%以内の差であることを意味する。さらに、レターデーションが実質的に0とは、レターデーションが5nm以下であることを意味する。また、屈折率の測定波長は特別な記述がない限り、可視光域の任意の波長を指す。なお、本明細書において、「可視光」とは、波長が400〜700nmの光のことをいう。
[複屈折パターンの定義]
複屈折パターンとは、広義には複屈折性の異なる2つ以上のドメインが2次元の面内または3次元的にパターニングされたものである。特に2次元の面内において、複屈折性は面内で屈折率が最大となる遅相軸の方向と、ドメイン内のレターデーションの大きさの2つのパラメータにより定義される。例えば液晶性化合物による位相差フィルムなどにおける面内の配向欠陥や厚み方向の液晶の傾斜分布も広義には複屈折パターンと言えるが、狭義にはあらかじめ決めたデザインなどを基に、意図して複屈折性を制御してパターン化したものを複屈折パターンと定義することが望ましい。本発明における複屈折パターンは、遅相軸の方向は一定でありレターデーションの大きさの異なるドメインによって形成されたパターンでもよく、遅相軸の方向が異なるドメインによって形成されたパターンでもよく、遅相軸の方向及びレターデーションの大きさの双方が異なるドメインによって形成されたパターンでもよいが、特に、遅相軸の方向は一定であり、レターデーションの大きさの異なるドメインによって形成されたパターンであることが好ましい。複屈折パターンは特に記載しない限り、複数層有していてもよく、複数層のパターンの境界は一致していても異なっていてもよい。
[複屈折パターンを有する物品]
本発明は複屈折パターンを有する物品に関する。物品は本体部及び、該本体部の少なくも一部を覆うための蓋部からなっていればよい。本体部と蓋部は接続されていても接続されていなくてもよい。
本発明の複屈折パターンを有する物品は該物品が偏光層を有することを特徴とする。偏光層は、蓋部の全面に設けられていてもよく、蓋部の一面の一部に対応する面積で設けられていてもよい。蓋部は、少なくとも偏光層の部分の少なくとも一部において、透明である。
本発明の複屈折パターンを有する物品の本体部においては、該本体部が蓋部により覆われた際に蓋部の偏光層と略平行となる面を有していることが好ましい。また、下記パターン化光学異方性層、反射層、偏光層などの層は、この面と平行方向に存在することが好ましい。これらの層は本体部の一面の全面に対応する面積を有していてもよく、本体部の一面の一部に対応する面積を有していてもよい。
複屈折パターンを有する物品は、少なくとも一層のパターン化光学異方性層を含んで構成されていればよい。本明細書において「パターン化光学異方性層」とは複屈折性が異なる領域をパターン状に有する光学異方性層を意味する。パターン化光学異方性層は、複屈折性の異なる領域を2つ以上有していればよく、3つ以上有していることがさらに好ましい。複屈折性が同一である個々の領域は連続的形状であっても非連続的形状であってもよい。
パターン化光学異方性層は例えば後述の複屈折パターン作製材料を用いて容易に作製することができるが、複屈折性が異なる領域をパターン状に有する層であれば作製方法は特に限定されない。
パターン化光学異方性層は、蓋部または又は本体部にあればよい。このような構成により、前記本体部が蓋部により覆われている状態で、物品を蓋側から見た場合に、複屈折パターン由来の潜像を視認することができる。
本発明の物品は少なくとも蓋部に偏光層を有する。蓋部の偏光層を介して上記のパターン化光学異方性層を観察することにより、潜像を視認することができる。
複屈折パターンを透過型で形成する場合、パターン化光学異方性層を挟んで、光源および観測点は反対側にある。そのため、物品は、蓋部の偏光層(偏光層1)とは別に、さらに少なくとももう一層の偏光層(偏光層2)を含み、偏光層1と偏光層2はパターン化光学異方性層を挟んで位置する。このことによって光源から出た光が偏光層2(又は偏光層1)通過して面内で異なる楕円偏光が出射され、さらに偏光層1(又は偏光層2)を通過してパターン化光学異方性層に記載された情報を可視化する。ここで偏光層は直線偏光層でも円偏光層でも楕円偏光層でもよく、偏光層自身が複屈折パターンまたは二色性パターンを有していてもよい。
透過型で形成された本発明の物品の模式図を図1(a)及び(b)に示す。なお、潜像の設計を容易にする目的などのために、偏光層1と偏光層2の透過軸はおおむね直交していることが好ましいが、偏光層1と偏光層2の透過軸の方向については特に限定されない。
複屈折パターン反射型で形成する場合、光源および観測点はいずれも、パターン化光学異方性層から見て片側である蓋部側にあり、偏光層は蓋部のみにあればよい。前記パターン化光学異方性層から見て偏光層と反対側の面には反射層を形成する。偏光層を介した光がパターン化光学異方性層を通過、反射層で反射して再びパターン化光学異方性層を通過して面内で異なる楕円偏光が出射され、観測点側である蓋部側でさらに偏光層を通過してパターン化光学異方性層に記載された情報が可視化する。ここで偏光フィルタは直線偏光層でも円偏光層でも楕円偏光層でもよく、偏光層自身が複屈折パターンまたは二色性パターンを有していてもよい。また、光源と観測で同一の偏光フィルタを用いてもよい。反射層は反射性の高いホログラム層や電極層などと兼ねてもよい。
反射型で形成された本発明のケースの模式図を図1(c)及び(d)に示す
さらに反射層は部分的に光を反射し、部分的に光を透過する半透過半反射層でもよく、その場合物品の半透過半反射層の下側にある文字や画像などの一般的な情報を光学異方性層の上側から視認することができる。
[複屈折パターン]
複屈折パターンの形成においては、フィルム、またはシート形状の複屈折パターンを形成し、形成された複屈折パターンをそのまま物品の一面を構成する材料として用いてもよく、フィルム状に形成された複屈折パターンを物品の一面に貼付して用いてもよい。以下、複屈折パターンの例を説明する。
図2(a)、(b)に示す複屈折パターンはそれぞれ、最も基本的な透過型および反射型の複屈折パターンの構成である。これらのパターンを粘着剤や接着剤を用いて対象製品に貼付してもよい。
図3(a)、(b)は支持体又は仮支持体上にパターン化光学異方性層101を有する、それぞれ透過型、反射型の例である。仮支持体の場合、粘着剤や接着剤を用いて対象とする物品にパターン化光学異方性層101を転写することも可能である。もちろん支持体とともに粘着剤や接着剤を用いて対象製品に貼付してもよい。
図4(a)〜(b)に示す複屈折パターンは配向層14を有する例である。パターン化光学異方性層101として、液晶性化合物を含む溶液を塗布乾燥して液晶相を形成した後、加熱または光照射して重合固定化した光学異方性層から形成された層を用いる場合、配向層14は液晶性化合物の配向を助けるための層として機能する。
図5(a)〜(d)は粘着層を有する複屈折パターンの例である。粘着層を利用して対象製品に複屈折パターンを付与することができる。一般に粘着層には離型紙または離型フィルムが貼合されており、実用性の観点から好ましい。粘着層は、一旦対象物に貼合した後、剥離しようとすると特定のパターンで対象物に粘着剤が残るような特殊粘着層でもよい。
図6(a)〜(d)は印刷層を有する複屈折パターンの例である。印刷層は不可視な複屈折パターンに重ねて可視の画像を与えるものが一般的だが、たとえばUV蛍光染料やIR染料などによる不可視なセキュリティ印刷と組み合わせることもできる。印刷層は光学異方性層の上でも下でも、さらには支持体の光学異方性層と反対側でもよく、印刷層に透過性があれば複屈折パターンによる潜像を可視化した際、印刷と潜像が重なって見えるようになる。
図7(a)〜(d)は力学特性制御層および転写層を有する転写型の複屈折パターンの例である。力学特性制御層は転写層が対象物に接触した際、所定の条件を満たしたときに対象物に光学異方性層が転写するように剥離性をコントロールする層である。力学特性制御層としては、隣接する層との剥離性を付与する剥離層や、転写時に均一に応力をかけることにより転写性を向上させるクッション層のようなものが挙げられる。転写層としては一般的な粘着剤、接着剤の他、熱により接着性を発現するホットメルト接着剤、紫外線照射によって接着性を発現するUV接着剤、さらには接着剤を転写したいパターンに印刷した層が挙げられる。図には示さないが、配向層と力学特性制御層を兼ねてもよい。また、転写型の複屈折パターンを用いることによって、当該物品に反射層が無くても、対象物が反射性を有していれば反射型にすることができる。
図8(a)から(d)に示す複屈折パターンは、添加剤層を有するものである。添加剤層には、後述のように光学異方性層に可塑剤や光重合開始剤を後添加するための層、表面保護のためのハードコート層、指紋付着やマジックペンによる落書き防止の撥水層、タッチパネル性を付与する導電層、赤外線を透過させないことにより赤外線カメラで見えなくする遮蔽層、左右円偏光のいずれかを通過させないことにより円偏光フィルタで画像を見えなくする円偏光選択反射層、光学異方性層に感光性を付与する感光層、RFIDのアンテナとして作用するアンテナ層、水没した際に変色するなどして水没を検知する水没検知層、温度により色の変わるサーモトロピック層、潜像の色を制御する着色フィルタ層、透過型で光源側の偏光/非偏光を切り替えると潜像が可視化する偏光層、磁気記録性を付与する磁性層等の他、マット層、散乱層、潤滑層、感光層、帯電防止層、レジスト層などとしての機能を有するものが含まれる。
図9(a)〜(c)に示す複屈折パターンは、パターン化光学異方性層を複数有するものである。複数の光学異方性層の面内遅相軸は同一でも異なっていてもよいが、異なっていることが好ましい。複数の光学異方性層の複屈折性が異なる領域は互いに同一でも異なっていてもよい。図には示さないが、パターン化光学異方性層は3つ以上あってもよい。レターデーションあるいは遅相軸の向きが互いに異なる光学異方性層を2層以上設け、それぞれに独立したパターンを与えることにより、さらに多彩な機能を有する潜像を形成することができる。
なお、図示しないが、このようなパターン化光学異方性層を複数有する態様は、本発明の物品において、蓋部及び本体部のそれぞれがパターン化光学異方性層を有することによって、達成されていてもよい。
図10(a)〜(d)に示す複屈折パターンは偏光層を有する例である。
[複屈折パターン作製材料]
以下に、複屈折パターン形成法の一例である、複屈折パターン作製材料を用いる方法について説明する。複屈折パターン作製材料は複屈折パターンを作製する為の材料であり、所定の工程を経ることで複屈折パターンを作成することができる材料を指す。複屈折パターンの形成法については、特に記載がない限りこの方法に限定されない。
複屈折パターン作製材料は通常、フィルム、またはシート形状であればよい。複屈折パターン作製材料は、光学異方性層のみからなるもののほか、様々な副次的機能を付与することが可能である機能性層を有しているものであってもよい。機能性層としては、支持体、配向層、反射層、粘着層、偏光層などが挙げられる。また、転写材料として用いられる複屈折パターン作製用材料、又は転写材料を用いて作製された複屈折パターン作製材料などにおいて、仮支持体、力学特性制御層を有していてもよい。
[光学異方性層]
複屈折パターン作製材料における光学異方性層は、レターデーションを測定したときにレターデーションが実質的に0でない入射方向が一つでもある、即ち等方性でない光学特性を有する層である。
光学異方性層は複屈折性を有する層であり、一軸または二軸延伸されたポリマー層や配向した液晶性化合物を固定化した層(少なくとも1つのモノマーまたはオリゴマーおよびそれらを硬化させたものを含む層)、配向が揃った有機または無機単結晶層などにより形成されていればよい。光学異方性層としては、フォトマスクによる露光あるいはデジタル露光などのパターン露光や、ホットスタンプやサーマルヘッド、赤外線レーザ露光などのパターン加熱、針やペンによって機械的に加圧またはせん断を加える触針描画、反応性化合物の印刷などにより、光学異方性を任意に制御する機能を有することができる層が好ましい。そのような機能を有する光学異方性層は、後述の方法などにより、パターン化光学異方性層を得ることが容易であるからである。パターン形成のためには、フォトマスクによる露光あるいは走査露光などのパターン露光を用いることが好ましい。該パターニング工程に加えて必要に応じて熱や薬液による漂白、現像などと組み合わせてパターンを形成することもできる。この場合支持体の制約が少ないことから熱による漂白、現像が好ましい。
ポリマーを含む前記光学異方性層は、複屈折性、透明性、耐溶媒性、強靭性および柔軟性といった異なった種類の要求を満たすことができる点で好ましい。該光学異方性層中のポリマーは未反応の反応性基を有することが好ましい。露光により未反応の反応性基が反応してポリマー鎖の架橋が起こるが、露光条件の異なる露光によってポリマー鎖の架橋の程度が異なり、その結果としてレターデーション値が変化して複屈折パターンが形成しやすくなると考えられるためである。
光学異方性層は好ましくは20℃において、より好ましくは30℃において、さらに好ましくは40℃において固体であればよい。20℃において固体であると、他の機能性層の塗布や、支持体上への転写や貼合が容易であるからである。
他の機能性層の塗布を行う為、光学異方性層は耐溶媒性を有することが好ましい。本明細書において、「耐溶媒性を有する」とは対象の溶媒に2分間浸漬した後のレターデーションが浸漬前のレターデーションの30%から170%の範囲内に、より好ましくは50%から150%の範囲内に、最も好ましくは80%から120%の範囲内にあることを意味する。対象の溶媒としては水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、N−メチルピロリドン、ヘキサン、クロロホルム、酢酸エチルの中から、好ましくはアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、N−メチルピロリドンの中から、最も好ましくはメチルエチルケトン、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、またはこれらの混合溶媒等があげられる。
光学異方性層は20℃においてレターデーションが5nm以上であればよく、10nm以上10000nm以下であることが好ましく、20nm以上2000nm以下であることが最も好ましい。レターデーションが5nm以下では複屈折パターンの形成が困難である場合がある。レターデーションが10000nmを越えると、誤差が大きくなり実用できる精度を達成することが困難である場合がある。
光学異方性層の製法としては特に限定されないが、少なくとも1つの反応性基を有する液晶性化合物を含んでなる溶液を塗布乾燥して液晶相を形成した後、加熱または光照射して重合固定化して作製する方法;少なくとも2つ以上の反応性基を有するモノマーを重合固定化した層を延伸する方法;側鎖に反応性基を有するポリマーからなる層を延伸する方法;またはポリマーからなる層を延伸した後にカップリング剤等を用いて反応性基を導入する方法などが挙げられる。後述するように、光学異方性層は転写により形成されたものであってもよい。前記光学異方性層の厚さは、0.1〜20μmであることが好ましく、0.5〜10μmであることがさらに好ましい。
[液晶性化合物を含有する組成物を配向固定化してなる光学異方性層]
光学異方性層の製法として少なくとも1つの反応性基を有する液晶性化合物を含んでなる溶液を塗布乾燥して液晶相を形成した後、加熱または光照射して重合固定化して作製する場合について以下に説明する。本製法は、後述するポリマーを延伸して光学異方性層を得る製法と比較して、薄い膜厚で同等のレターデーションを有する光学異方性層を得ることが容易であり、好ましい。
[液晶性化合物]
一般的に、液晶性化合物はその形状から、棒状タイプと円盤状タイプに分類できる。さらにそれぞれ低分子と高分子タイプがある。高分子とは一般に重合度が100以上のものを指す(高分子物理・相転移ダイナミクス,土井 正男 著,2頁,岩波書店,1992)。本発明では、いずれの液晶性化合物を用いることもできるが、棒状液晶性化合物を用いることが好ましい。
なお、本明細書において、液晶性化合物を含む組成物から形成された層について記載されるとき、この形成された層において液晶性を有する化合物が含まれる必要はない。例えば、前記低分子液晶性化合物が熱、光等で反応する基を有しており、結果的に熱、光等で反応により重合または架橋し、高分子量化し液晶性を失ったものが含まれる層であってもよい。また、液晶性化合物としては、2種以上の棒状液晶性化合物、2種以上の円盤状液晶性化合物、又は棒状液晶性化合物と円盤状液晶性化合物との混合物を用いてもよい。温度変化や湿度変化を小さくできることから、反応性基を有する棒状液晶性化合物または円盤状液晶性化合物を用いて形成することがより好ましく、少なくとも1つは1液晶分子中の反応性基が2以上あることがさらに好ましい。2種以上の液晶性化合物の混合物の場合、少なくとも1つが2以上の反応性基を有していることが好ましい。
好ましくは、架橋機構の異なる2種類以上の反応性基を有する液晶性化合物を用い、条件を選択して2種類以上の反応性基の一部の種類のみを重合させることにより、未反応の反応性基を有するポリマーを含む光学異方性層を作製するとよい。架橋機構としては縮合反応、水素結合、重合など特に限定はないが、2種以上のうち少なくとも一方は重合が好ましく、2種類以上の異なる重合を用いることがさらに好ましい。一般に架橋反応は、重合に用いられるビニル基、(メタ)アクリル基、エポキシ基、オキセタニル基、ビニルエーテル基だけでなく、水酸基、カルボン酸基、アミノ基なども用いることができる。
本明細書において、架橋機構の異なる2種類以上の反応性基を有する化合物とは、段階的に異なる架橋反応工程を用いて架橋させる化合物であり、各段階の架橋反応工程では、それぞれの架橋機構に応じた反応性基が官能基として反応する。また、例えば側鎖に水酸基を有するポリビニルアルコールのようなポリマーの場合で、ポリマーを重合する重合反応を行った後、側鎖の水酸基をアルデヒドなどで架橋させた場合は2種類以上の異なる架橋機構を用いたことになるが、本明細書において2種類以上の異なる反応性基を有する化合物というときは、好ましくは、支持体等の上に層を形成した時点において該層中で2種類以上の異なる反応性基を有する化合物であって、その後にその反応性基を段階的に架橋させることができる化合物であればよい。特に好ましい態様として2種以上の重合性基を有する液晶性化合物を用いることが好ましい。段階的に架橋させる反応条件として、温度の違い、光(照射線)の波長の違い、重合機構の違いのいずれでもよいが、反応を分離しやすい点から重合機構の違いを用いることが好ましく、用いる開始剤の種類によって制御することがさらに好ましい。重合機構としては、ラジカル重合性基とカチオン重合性基の組み合わせが好ましい。前記ラジカル重合性基がビニル基、(メタ)アクリル基であり、かつ前記カチオン重合性基がエポキシ基、オキセタニル基、ビニルエーテル基である組み合わせが反応性を制御しやすく特に好ましい。以下に反応性基の例を示す。
Figure 2011095389
棒状液晶性化合物としては、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類およびアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が好ましく 用いられる。以上のような低分子液晶性化合物だけではなく、高分子液晶性化合物も用いることができる。上記高分子液晶性化合物は、低分子の反応性基を有する棒状液晶性化合物が重合した高分子化合物である。棒状液晶性化合物の例としては特開2008−281989号公報に記載のものが挙げられる。
以下に、棒状液晶性化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、一般式(I)で表される化合物は、特表平11−513019号公報(WO97/00600)に記載の方法で合成することができる。
Figure 2011095389
Figure 2011095389
本発明の他の態様として、前記光学異方性層に円盤状液晶を使用した態様がある。前記光学異方性層は、モノマー等の低分子量の円盤状液晶性化合物の層または重合性の円盤状液晶性化合物の重合(硬化)により得られるポリマーの層であることが好ましい。前記円盤状液晶性化合物の例としては、C.Destradeらの研究報告、Mol.Cryst.71巻、111頁(1981年)に記載されているベンゼン誘導体、C.Destradeらの研究報告、Mol.Cryst.122巻、141頁(1985年)、Physicslett,A,78巻、82頁(1990)に記載されているトルキセン誘導体、B.Kohneらの研究報告、Angew.Chem.96巻、70頁(1984年)に記載されたシクロヘキサン誘導体およびJ.M.Lehnらの研究報告、J.Chem.Commun.,1794頁(1985年)、J.Zhangらの研究報告、J.Am.Chem.Soc.116巻、2655頁(1994年)に記載されているアザクラウン系やフェニルアセチレン系マクロサイクルなどを挙げることができる。上記円盤状液晶性化合物は、一般的にこれらを分子中心の円盤状の母核とし、直鎖のアルキル基やアルコキシ基、置換ベンゾイルオキシ基等の基(L)が放射線状に置換された構造であり、液晶性を示し、一般的に円盤状液晶とよばれるものが含まれる。ただし、このような分子の集合体が一様に配向した場合は負の一軸性を示すが、この記載に限定されるものではない。円盤状液晶性化合物の例としては特開2008−281989号公報に記載のものが挙げられる。
液晶性化合物として、反応性基を有する円盤状液晶性化合物を用いる場合、水平配向、垂直配向、傾斜配向、およびねじれ配向のいずれの配向状態で固定されていてもよい。
液晶性化合物を含む組成物からなる光学異方性層を2層以上積層する場合、液晶性化合物の組み合わせについては特に限定されず、全て棒状性液晶性化合物からなる層の積層体、円盤状液晶性化合物を含む組成物からなる層と棒状性液晶性化合物を含む組成物からなる層の積層体、又は全て円盤状液晶性化合物からなる層の積層体のいずれであってもよい。また、各層の配向状態の組み合わせも特に限定されず、同じ配向状態の光学異方性層を積層してもよいし、異なる配向状態の光学異方性層を積層してもよい。
[溶媒]
液晶性化合物を含有する組成物を、塗布液として、例えば支持体又は後述する配向層等の表面に塗布する場合の塗布液の調製に使用する溶媒としては、有機溶媒が好ましく用いられる。有機溶媒の例には、アミド(例、N,N−ジメチルホルムアミド)、スルホキシド(例、ジメチルスルホキシド)、ヘテロ環化合物(例、ピリジン)、炭化水素(例、ベンゼン、ヘキサン)、アルキルハライド(例、クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸ブチル)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン)、エーテル(例、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン)が含まれる。アルキルハライドおよびケトンが好ましい。二種類以上の有機溶媒を併用してもよい。
[配向固定化]
液晶性化合物の配向の固定化は、液晶性化合物に導入した反応性基の架橋反応により実施することが好ましく、反応性基の重合反応により実施することがさらに好ましい。重合反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応と光重合開始剤を用いる光重合反応とが含まれるが、光重合反応がより好ましい。光重合反応としては、ラジカル重合、カチオン重合のいずれでも構わない。ラジカル光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許3549367号明細書記載)、アクリジンおよびフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許4239850号明細書記載)およびオキサジアゾール化合物(米国特許4212970号明細書記載)が含まれる。カチオン光重合開始剤の例には、有機スルフォニウム塩系、ヨードニウム塩系、フォスフォニウム塩系等を例示する事ができ、有機スルフォニウム塩系、が好ましく、トリフェニルスルフォニウム塩が特に好ましい。これら化合物の対イオンとしては、ヘキサフルオロアンチモネート、ヘキサフルオロフォスフェートなどが好ましく用いられる。
光重合開始剤の使用量は、塗布液の固形分の0.01〜20質量%であることが好ましく、0.5〜5質量%であることがさらに好ましい。液晶性化合物の重合のための光照射は、紫外線を用いることが好ましい。照射エネルギーは、10mJ/cm2〜10J/cm2であることが好ましく、25〜800mJ/cm2であることがさらに好ましい。照度は10〜1000mW/cm2であることが好ましく、20〜500mW/cm2であることがより好ましく、40〜350mW/cm2であることがさらに好ましい。照射波長としては250〜450nmにピークを有することが好ましく、300〜410nmにピークを有することがさらに好ましい。光重合反応を促進するため、窒素などの不活性ガス雰囲気下あるいは加熱条件下で光照射を実施してもよい。
[偏光照射による光配向]
前記光学異方性層は、偏光照射による光配向で面内のレターデーションが発現あるいは増加した層であってもよい。偏光照射は、特開2009−69793号公報の段落「0091」〜「0092」の記載、特表2005−513241号公報(国際公開WO2003/054111)の記載などを参照して行うことができる。
[ラジカル性の反応性基とカチオン性の反応性基を有する液晶化合物の配向状態の固定化]
前述したように、液晶性化合物が重合条件の異なる2種類以上の反応性基を有することもまた好ましい。この場合、条件を選択して複数種類の反応性基の一部種類のみを重合させることにより、未反応の反応性基を有するポリマーを含む光学異方性層を作製することが可能である。このような液晶性化合物として、ラジカル性の反応基とカチオン性の反応基を有する液晶性化合物(具体例としては例えば、前述のI−22〜I−25)を用いた場合に特に適した重合固定化の条件について以下に説明する。
まず、重合開始剤としては重合させようと意図する反応性基に対して作用する光重合開始剤のみを用いることが好ましい。すなわち、ラジカル性の反応基を選択的に重合させる場合にはラジカル光重合開始剤のみを、カチオン性の反応基を選択的に重合させる場合にはカチオン光重合開始剤のみを用いることが好ましい。光重合開始剤の使用量は、塗布液の固形分の0.01〜20質量%であることが好ましく、0.1〜8質量%であることがより好ましく、0.5〜4質量%であることが特に好ましい。
次に、重合のための光照射は紫外線を用いることが好ましい。この際、照射エネルギーおよび/または照度が強すぎるとラジカル性反応性基とカチオン性反応性基の両方が非選択的に反応してしまう恐れがある。したがって、照射エネルギーは、5mJ/cm2〜500mJ/cm2であることが好ましく、10〜400mJ/cm2であることがより好ましく、20mJ/cm2〜200mJ/cm2であることが特に好ましい。また照度は5〜500mW/cm2であることが好ましく、10〜300mW/cm2であることがより好ましく、20〜100mW/cm2であることが特に好ましい。照射波長としては250〜450nmにピークを有することが好ましく、300〜410nmにピークを有することがさらに好ましい。
また光重合反応のうち、ラジカル光重合開始剤を用いた反応は酸素によって阻害され、カチオン光重合開始剤を用いた反応は酸素によって阻害されない。従って、液晶性化合物としてラジカル性の反応基とカチオン性の反応基を有する液晶化合物を用いてその反応性基の片方種類を選択的に重合させる場合、ラジカル性の反応基を選択的に重合させる場合には窒素などの不活性ガス雰囲気下で光照射を行うことが好ましく、カチオン性の反応基を選択的に重合させる場合には敢えて酸素を有する雰囲気下(例えば大気下)で光照射を行うことが好ましい。
[水平配向剤]
前記光学異方性層の形成用組成物中に、特開2009−69793号公報の段落「0098」〜「0105」に記載の、一般式(1)〜(3)で表される化合物および一般式(4)のモノマーを用いた含フッ素ホモポリマーまたはコポリマーの少なくとも一種を含有させることで、液晶性化合物の分子を実質的に水平配向させることができる。尚、本明細書において「水平配向」とは、棒状液晶の場合、分子長軸と透明支持体の水平面が平行であることをいい、円盤状液晶の場合、円盤状液晶性化合物のコアの円盤面と透明支持体の水平面が平行であることをいうが、厳密に平行であることを要求するものではなく、本明細書では、水平面とのなす傾斜角が10度未満の配向を意味するものとする。傾斜角は0〜5度が好ましく、0〜3度がより好ましく、0〜2度がさらに好ましく、0〜1度が最も好ましい。
水平配向剤の添加量としては、液晶性化合物の質量の0.01〜20質量%が好ましく、0.01〜10質量%がより好ましく、0.02〜1質量%が特に好ましい。なお、特開2009−69793号公報の段落「0098」〜「0105」に記載の一般式(1)〜(4)にて表される化合物は、単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
[延伸によって作製される光学異方性層]
光学異方性層はポリマーの延伸によって作製されたものでもよい。光学異方性層は少なくとも1つの未反応の反応性基を持つ事が好ましいが、このようなポリマーを作製する際にはあらかじめ反応性基を有するポリマーを延伸してもよいし、延伸後の光学異方性層にカップリング剤などを用いて反応性基を導入してもよい。延伸法によって得られる光学異方性層の特長としては、コストが安いこと、及び自己支持性を持つ(光学異方性層の形成及び維持に支持体を要しない)ことなどが挙げられる。
[2層以上の光学異方性層]
上記のように複屈折パターン作製材料は、光学異方性層を2層以上有してもよい。2層以上の光学異方性層は法線方向に互いに隣接していてもよいし、間に別の機能性層を挟んでいてもよい。2層以上の光学異方性層は互いにほぼ同等のレターデーションを有していてもよく、異なるレターデーションを有していてもよい。また遅相軸の方向が互いにほぼ同じ方向を向いていてもよく、異なる向きを向いていてもよい。遅相軸の方向が互いにほぼ同じ方向を向いている2層以上の光学異方性層を用いることによって、大きなレターデーションを有するパターンを作製することができる。
光学異方性層を2層以上含む複屈折パターン作製材料を作製する方法としては、複屈折パターン作製材料上に光学異方性層を直接形成する、別の複屈折パターン作製材料を転写材料として用いて複屈折パターン作製材料上に光学異方性層を転写するなどの方法が挙げられる。このうち複屈折パターン作製材料を転写材料として用いて複屈折パターン作製材料上に光学異方性層を転写する方法がより好ましい。
[光学異方性層の後処理]
作製された光学異方性層を改質するために、様々な後処理を行ってもよい。後処理としては例えば、密着性向上の為のコロナ処理や、柔軟性向上の為の可塑剤添加、保存性向上の為の熱重合禁止剤添加、反応性向上の為のカップリング処理などが挙げられる。また、光学異方性層中のポリマーが未反応の反応性基を有する場合、該反応性基に対応する重合開始剤を添加することも有効な改質手段である。例えば、カチオン性の反応性基とラジカル性の反応性基を有する液晶性化合物をカチオン光重合開始剤を用いて配向固定化した光学異方性層に対してラジカル光重合開始剤を添加することで、後にパターン露光を行う際の未反応のラジカル性の反応性基の反応を促進することができる。可塑剤や光重合開始剤の添加手段としては、例えば、光学異方性層を該当する添加剤の溶液に浸漬する手段や、光学異方性層の上に該当する添加剤の溶液を塗布して浸透させる手段などが挙げられる。また、光学異方性層の上に他の層を塗布する際にその層の塗布液に添加剤を添加しておき、光学異方性層に浸漬させる添加剤層を用いる方法もあげられる。この際に浸漬させる添加剤、特には光重合開始剤の種類や量により、後に述べる複屈折パターン作製材料へのパターン露光時の各領域への露光量と最終的に得られる各領域のレターデーションとの関係を調整し、所望する材料特性に近づけることが可能である。
前記光学異方性層上に形成する添加剤層は、フォトレジストのような感光性樹脂層の他、反射光沢を制御する散乱層、表面の傷つきを防止するハードコート層、指紋付着やマジックなどの落書きを防止する撥水撥油層、帯電によるごみつきを防止する帯電防止層などの表面層と共用してもよい。感光性樹脂層としては、少なくとも1種のポリマーと少なくとも1種の光重合開始剤を含んでいることが好ましい。ポリマーとしては特に限定はないが、ハードコート性を持たせるためにはTgの高い材料が好ましい。
[支持体]
複屈折パターン作製材料はそれぞれ、力学的な安定性を保つ目的で支持体を有してもよい。複屈折パターン作製材料における支持体がそのまま複屈折パターン又は物品における支持体となっていてもよく、複屈折パターン又は物品における支持体が複屈折パターン作製材料における支持体とは別に(複屈折パターン形成時または形成後に、複屈折パターン作製材料における支持体と代わって又は追加で)設けられてもよい。支持体としては特に限定はなく、剛直なものでもフレキシブルなものでもよい。剛直な支持体としては特に限定はないが表面に酸化ケイ素皮膜を有するソーダガラス板、低膨張ガラス、ノンアルカリガラス、石英ガラス板等の公知のガラス板、アルミ板、鉄板、SUS板などの金属板、樹脂板、セラミック板、石板などが挙げられる。フレキシブルな支持体としては特に限定はないがセルロースエステル(例、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート)、ポリオレフィン(例、ノルボルネン系ポリマー)、ポリ(メタ)アクリル酸エステル(例、ポリメチルメタクリレート)、ポリカーボネート、ポリエステルおよびポリスルホン、ノルボルネン系ポリマーなどのプラスチックフィルムや紙、アルミホイル、布などが挙げられる。取扱いの容易さから、剛直な支持体の膜厚としては、100〜3000μmが好ましく、300〜1500μmがより好ましい。フレキシブルな支持体の膜厚としては、3〜500μmが好ましく、10〜200μmがより好ましい。支持体は後に述べるベークで着色したり変形したりしないだけの耐熱性を有することが好ましい。使用態様に応じて透明支持体であることが好ましく、また後述する反射層の代わりに、支持体自体が反射機能を有することもまた好ましい。
[配向層]
既に説明したように、光学異方性層の形成には、配向層を利用してもよい。配向層は、一般に支持体もしくは仮支持体上又は支持体もしくは仮支持体上に塗設された下塗層上に設けられる。配向層は、その上に設けられる液晶性化合物の配向方向を規定するように機能する。配向層は、光学異方性層に配向性を付与できるものであれば、どのような層でもよい。配向層の好ましい例としては、有機化合物(好ましくはポリマー)のラビング処理された層、アゾベンゼンポリマーやポリビニルシンナメートに代表される偏光照射により液晶の配向性を発現する光配向層、無機化合物の斜方蒸着層、およびマイクログルーブを有する層、さらにω−トリコサン酸、ジオクタデシルメチルアンモニウムクロライドおよびステアリル酸メチル等のラングミュア・ブロジェット法(LB膜)により形成される累積膜、あるいは電場あるいは磁場の付与により誘電体を配向させた層を挙げることができる。配向層としてはラビングの態様ではポリビニルアルコールを含むことが好ましく、配向層の上または下の少なくともいずれか1層と架橋できることが特に好ましい。配向方向を制御する方法としては、光配向層およびマイクログルーブが好ましい。光配向層としては、ポリビニルシンナメートのように二量化によって配向性を発現するものが特に好ましく、マイクログルーブとしてはあらかじめ機械加工またはレーザ加工により作製したマスターロールのエンボス処理が特に好ましい。
[反射層]
複屈折パターン作製材料は、より容易に識別できる複屈折パターンの作製のために反射層を有していてもよい。反射層としては特に限定されないが、偏光解消性のないものが好ましく、例えばアルミや銀などの金属層、誘電体多層膜による反射層、光沢を有する印刷層が挙げられる。また、透過率が30〜95%、反射率が30〜95%の半透過半反射層を用いることもできる。半透過半反射層は金属層の厚みを薄くする方法が安価で製造できるので好ましい。一方、金属による半透過半反射層は吸収を有しているため、吸収なしに透過率と反射率を制御できる誘電体多層膜は光利用効率の観点から好ましい。反射層は、複屈折パターン形成後の複屈折パターン上に形成してもよい。
[粘着層]
複屈折パターン作製材料は、後述のパターン露光及びベーク後に作製される複屈折パターンをさらに他の物品に貼付するための粘着層を有していてもよい。粘着層の材料は特に限定されないが、複屈折パターン作製の為のベークの工程を経てた後でも粘着性を有する材料であることが好ましい。粘着層は、複屈折パターン形成後の複屈折パターン上に形成してもよい。
[偏光層]
偏光層としては、公知の適宜の偏光層を用いることができ、その種類について特に限定はない。例としては、偏光フィルムの片側又は両側に表面をアルカリ等でケン化処理したトリアセチルセルロースフィルム等の透明保護層を設けたものや、ワイヤーグリッド型偏光子などが挙げられる。また、偏光フィルムとして知られる、ポリビニルアルコール系フィルムや部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルムのような親水性高分子フィルムにヨウ素及び二色性染料の少なくともいずれかの二色性物質を吸着させて延伸したものや架橋処理したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物の如きポリエン配向フィルム等からなるものを用いることもできる。特に、自然光を入射させると直線偏光を透過する特性を示す吸収型の偏光板は、高い偏光度を達成できるため、好ましく用いられる。偏光フィルムの厚さは、1〜80μmが一般的であるが、これに限定されない。
[塗布方法]
光学異方性層、所望により形成される配向層、などの各層は、ディップコート法、エアーナイフコート法、スピンコート法、スリットコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法やエクストルージョンコート法(米国特許2681294号明細書)により、塗布により形成することができる。二以上の層を同時に塗布してもよい。同時塗布の方法については、米国特許2761791号、同2941898号、同3508947号、同3526528号の各明細書および原崎勇次著、コーティング工学、253頁、朝倉書店(1973)に記載がある。
[複屈折パターンの作製]
複屈折パターン作製材料に少なくとも、パターン露光及び加熱(ベーク)をこの順に行うことにより、複屈折パターンを作製することができる。
[パターン露光]
本明細書において、パターン露光とは、複屈折パターン作製材料の一部の領域のみが露光されるように行う露光又は2つ以上の領域に互いに露光条件の異なる露光を意味する。互いに露光条件の異なる露光には、未露光(露光しないこと)が含まれていてもよい。パターン露光の手法としてはマスクを用いたコンタクト露光、プロキシ露光、投影露光などでもよいし、レーザや電子線などを用いてマスクなしに決められた位置にフォーカスして直接描画する走査露光を用いてもよい。前記露光の光源の照射波長としては250〜450nmにピークを有することが好ましく、300〜410nmにピークを有することがさらに好ましい。具体的には、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、青色レーザ等が挙げられる。好ましい露光量としては通常3〜2000mJ/cm2程度であり、より好ましくは5〜1000mJ/cm2程度、最も好ましくは10〜500mJ/cm2程度である。パターン露光の解像度を1200dpi以上にすることにより、マイクロ印刷潜像が形成でき、好ましい。解像度を高めるためには、パターン露光時にパターン化光学異方性層が固体であり、尚且つ厚みが10μm以下であることが必要であり、好ましい。厚み10μm以下で実現するためにはパターン化光学異方性層が重合性液晶化合物を含む層を配向固定化したものであることが好ましく、重合性液晶化合物が架橋機構の異なる2種類以上の反応性基を有することが特に好ましい。
[パターン露光時の露光条件]
複屈折パターン作製材料の2つ以上の領域に互いに露光条件の異なる露光を行う際、「2つ以上の領域」は互いに重なる部位を有していても有していなくてもよいが、互いに重なる部位を有していないことが好ましい。パターン露光は複数回の露光によって行われてもよく、もしくは、例えば領域によって異なる透過スペクトルを示す2つ以上の領域を有するマスク等を用いて1回の露光によって行われていてもよく、又は両者が組み合わされていてもよい。すなわち、パターン露光時に、異なる露光条件で露光された2つ以上の領域を生ずるような形で露光が行われていればよい。走査露光を用いる場合には、露光領域によって光源強度を変える、露光領域の照射スポットを変える、走査速度を変えるなどの手法で領域ごとに露光条件を変えることが可能であり、好ましい。
露光条件としては、特に限定はされないが、露光ピーク波長、露光照度、露光時間、露光量、露光時の温度、露光時の雰囲気等が挙げられる。この中で、条件調整の容易性の観点から、露光ピーク波長、露光照度、露光時間、および露光量が好ましく、露光照度、露光時間および露光量がさらに好ましい。パターン露光時に相異なる露光条件で露光された領域はその後、焼成を経て相異なる、かつ露光条件によって制御された複屈折性を示す。特に異なるレターデーション値を与える。すなわち、パターン露光の際に領域ごとに露光条件を調整することにより、焼成を経た後に領域ごとに異なる、かつ所望のレターデーションを有する複屈折パターンを作製することが可能である。なお、異なる露光条件で露光された2つ以上の露光領域間の露光条件は不連続に変化させてもよいし、連続的に変化させてもよい。
[マスク露光]
露光条件の異なる露光領域を生じる手段の一つとして、露光マスクを用いた露光は有用である。例えば1つの領域のみを露光するような露光マスクを用いて露光を行った後に、温度、雰囲気、露光照度、露光時間、露光波長を変えて別のマスクを用いた露光や全面露光を行うことで、先に露光された領域と後に露光された領域の露光条件は容易に変更することができる。また、露光照度、あるいは露光波長を変えるためのマスクとして領域によって異なる透過スペクトルを示す2つ以上の領域を有するマスクは特に有用である。この場合、ただ一度の露光を行うだけで複数の領域に対して異なる露光照度、あるいは露光波長での露光を行うことができる。異なる露光照度の下で同一時間の露光を行う事で異なる露光量を与えることができることは言うまでもない。
[走査露光]
走査露光は、例えば、光により所望の2次元パターンを描画面上に形成する描画装置を応用して行うことができる。
このような描画装置の代表的な例として、光ビーム発生手段から導出された光ビームを、光ビーム偏向走査手段を介して被走査体上に走査させることにより、所定の画像等を記録するように構成された画像記録装置がある。この種の画像記録装置では、画像等の記録に際して、光ビーム発生手段から導出される光ビームを画像信号に対応して変調させる(特開平7−52453号公報)。
また主走査方向に回転するドラムの外周面に貼着された被走査体上に対してレーザビームを副走査方向に走査することで記録を行うタイプ、および、ドラムの円筒内周面に貼着された被走査体上に対してレーザビームを回転走査させることで記録を行うタイプ(特許2783481号)の装置も使用できる。
さらに、描画ヘッドにより2次元パターンを描画面上に形成する描画装置を用いることもできる。例えば、半導体基板や印刷版の作製で用いられている、露光ヘッドにより所望の2次元パターンを感光材料等の露光面上に形成する露光装置が使用できる。このような露光ヘッドとして代表的なものは、多数の画素を有し所望の2次元パターンを構成する光点群を発生させる画素アレイを備えている。この露光ヘッドを、露光面に対して相対移動させながら動作させることにより、所望の2次元パターンを露光面上に形成することができる。
上記のような露光装置としては、たとえば、DMD(デジタルマイクロミラーデバイス)を露光面に対して所定の走査方向に相対的に移動させるとともに、その走査方向への移動に応じてDMDのメモリセルに多数のマイクロミラーに対応した多数の描画点データからなるフレームデータを入力し、DMDのマイクロミラーに対応した描画点群を時系列に順次形成することにより所望の画像を露光面に形成する露光装置が提案されている(特開2006−327084号公報)。
露光ヘッドが備える空間光変調素子としては、上記のDMDの以外の、空間光変調素子を使用することもできる。なお、空間光変調素子は、反射型および透過型のいずれでもよい。そのほかの空間光変調素子の例としては、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)タイプの空間光変調素子(SLM;Special Light Modulator)、電気光学効果により透過光を変調する光学素子(PLZT素子)、液晶光シャッタ(FLC)等の液晶シャッターアレイなどが挙げられる。なお、MEMSとは、IC製造プロセスを基盤としたマイクロマシニング技術によるマイクロサイズのセンサ、アクチュエータ、そして制御回路を集積化した微細システムの総称であり、MEMSタイプの空間光変調素子とは、静電気力を利用した電気機械動作により駆動される空間光変調素子を意味している。
さらに、回折格子ライトバルブ(GLV;Grating Light Valve)を複数ならべて二次元状に構成したものを用いることもできる。
露光ヘッドの光源としては、上記したレーザ光源の他に、ランプ等も使用可能である。
[2つ以上の光学異方性層のパターン露光]
複屈折パターン作製材料にパターン露光を行って得られた積層体の上に新たな複屈折パターン作製用転写材料を転写し、その後に新たにパターン露光を行ってもよい。この場合、一度目及び二度目ともに未露光部である領域(通常レターデーション値が一番低い)、一度目に露光部であり二度目に未露光部である領域、及び、一度目及び二度目ともに露光部である領域(通常レターデーション値が一番高い)でベーク後に残るレターデーションの値を効果的に変えることができる。なお、一度目に未露光部であり二度目に露光部である領域は、二度目の露光により一度目及び二度目ともに露光部である領域と同様となると考えられる。同様にして転写とパターン露光を交互に三度、四度と行うことにより、四つ以上の領域を作ることも容易にできる。この手法は、異なる領域の間で、露光条件だけでは与え得ないような差異(光学軸の方向の違いや非常に大きなレターデーションの差異など)を持たせたい時に有用である。
[加熱(ベーク)]
パターン露光された複屈折パターン作製材料に対して50℃以上400℃以下、好ましくは80℃以上400℃以下に加熱を行うことにより複屈折パターンを作製することができる。
なお、複屈折パターンはレターデーションが実質的に0である領域を含んでいてもよい。例えば、2種類以上の反応性基を有する液晶性化合物を用いて光学異方性層を形成した場合において、パターン露光で未露光であると上記ベークによってレターデーションが消失し、実質的に0となる場合がある。
ベークを行った複屈折パターン材料の上には、新たな複屈折パターン作製用転写材料を転写し、その後に新たにパターン露光とベークを行ってもよい。この場合、一度目及び二度目の露光条件で組み合わせて、二度目のベーク後に残るレターデーションの値を効果的に変えることができる。この手法は、例えば互いに遅相軸の方向が異なる複屈折性を持つ二つの領域を互いに重ならない形で作りたい時に有用である。
[熱書き込み]
上記のように、未露光領域にベークを行うことによってレターデーションを実質的に0にすることが可能であるため、複屈折パターンには、パターン露光に基づく潜像に加えて、熱書き込みによる潜像が含まれていてもよい。熱書き込みはサーマルヘッド又は、赤外線やYAGなどのレーザ描画を用いて行うことができる。例えば、サーマルヘッドを有する小型のプリンタとの組み合わせで、秘匿を必要とする情報(個人情報、暗証番号、意匠性を損なう商品管理コードなど)を簡便に潜像化することができ、ダンボール箱などに熱書き込みする赤外線やYAGレーザをそのまま用いることもできる。
[複屈折パターンに積層される機能性層]
複屈折パターン作製材料は、上述のように露光及びベークを行って複屈折性パターンを作製された後に、さらに様々な機能を持った機能性層を積層され、複屈折パターンとなっていてもよい。機能性層としては、特に限定されるものではないが、例えば、表面層、印刷層、などがあげられる。
[表面層]
表面層としては、反射光沢を制御する散乱層、表面の傷つきを防止するハードコート層、指紋付着やマジックなどの落書きを防止する撥水撥油層、帯電によるごみつきを防止する帯電防止層などが挙げられる。散乱層としては、エンボスによる表面凹凸層、粒子などのマット剤を含むマット層が好ましい。ハードコート層としては、少なくとも1種類の二官能以上の重合性モノマーを含む層を光照射または熱により重合した層が好ましい。表面層は、パターン形成前の複屈折パターン作製材料にすでに設けられていてもよい。複屈折パターン作製材料においては、表面層は、例えば、添加剤層として、設けておくことができる。
[保護層]
特に半透過半反射層を用いた態様の場合、光学干渉によるムラが顕在化することがある。そのため、光学異方性層との屈折率差を小さくするため、屈折率が1.4〜1.7で膜厚が30μm以上、好ましくは50μm以上、特に好ましくは100μm以上の保護層を光学的に接触した状態で貼合することにより、ムラを低減できるので好ましい。光学的な接触には、屈折率マッチングオイルや粘着剤、接着剤を用いることができるが、簡便性から粘着剤または接着剤が好ましい。
[印刷層]
印刷層とは、可視または紫外線や赤外線などで視認できるパターンを形成した層などが挙げられる。UV蛍光インクやIRインクはそれ自体もセキュリティ印刷であるため、セキュリティ性が向上するので好ましい。印刷層を形成する方法は特に限定はないが、一般的に知られているフレキソ印刷、グラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷の他、インクジェットやゼログラフィなどを用いることができる。また、解像度を1200dpi以上のマイクロ印刷にすることによっても、セキュリティ性を高めることができるので好ましい。
[複屈折パターンを有する物品の応用]
上述のように得られる物品は蓋部で本体部を覆うことなく観察した場合と、蓋部で本体部を覆って観察した場合とで、視認できる像が異なる。すなわち、前者では本体部の通常の像が確認できるのみである一方で、偏光層を含む蓋部を介して観察した場合においては、追加の特徴的な明暗、あるいは明確な情報が容易に目視で認識できる。この性質を生かして、上記の製造方法により得られる物品は、さまざまな形態で応用し、蓋部の有無による二重の機能を付与することができる。
例えば、蓋をすることにより、底部に写真や装飾目的の像などを確認できる、透明ボックスが考えられる。また、キーボードを本体部としてそれに蓋部を設けることにより、キーボード不使用時には別の装飾(例えば、美観に訴える画像や不在であることを示す表示など)を施すことが可能である。また、本体部の表示(例えばアルファベット)と異なる表示(例えば数字)を蓋部により表示し、特定のキー操作時の情報伝達を蓋部の有無により変えることが、使用者が明らかに認識できる形で行うことができる。
携帯電話端末に応用する場合は、例えば、図11に示すような、ボタン機能付きの携帯端末において、蓋部の開閉機構と連動するように、そのヒンジ部分に蓋部の状態を検出する部分を設ける。そして、蓋部がない(開いている)場合には、操作ボタンには、第一の配列が表示されており、蓋部がある(閉まっている)場合には操作ボタンの機能が変更され、それに応じた、第二の機能入力をカバー越しに行う。この場合、操作不要のテンキー等が見えないように模様を表示できる潜像にすることもできる。なお、図11では、蓋部(カバー)は、よりコンパクトな構成となるように裏面に折り返した構成となっている。
すなわち、本発明の物品における蓋部を介することによって、機能性表示のみならず、デザイン性のある模様の付与も可能である。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、物質量とその割合、操作等は本発明の趣旨から逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下の具体例に制限されるものではない。
(光学異方性媒体1の作製)
(配向層用塗布液AL−1の調製)
下記の組成物を調製し、孔径30μmのポリプロピレン製フィルタでろ過して、配向層用塗布液AL−1として用いた。
──────────────────────────────────――
配向層用塗布液組成(%)
──────────────────────────────────――
ポリビニルアルコール(PVA205、クラレ(株)製) 3.21
ポリビニルピロリドン(Luvitec K30、BASF社製) 1.48
蒸留水 52.10
メタノール 43.21
──────────────────────────────────――
(光学異方性層用塗布液LC−1の調製)
下記の組成物を調製後、孔径0.2μmのポリプロピレン製フィルタでろ過して、光学異方性層用塗布液LC−1として用いた。LC−1−1は2つの反応性基を有する液晶化合物であり、2つの反応性基の片方はラジカル性の反応性基であるアクリル基、他方はカチオン性の反応性基であるオキセタン基である。LC−1−2は配向制御の目的で添加する円盤状の化合物である。Tetrahedron Lett.誌、第43巻、6793頁(2002)に記載の方法に準じて合成した。
──────────────────────────────────――――
光学異方性層用塗布液組成(%)
──────────────────────────────────――――
棒状液晶(LC−1−1) 32.59
水平配向剤(LC−1−2) 0.02
CPI100−P(サンアプロ(株)製) 0.66
IRGANOX1076(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製) 0.07
メチルエチルケトン 66.67
──────────────────────────────────――――
Figure 2011095389
(表面層用塗布液AD−1の調製)
下記の組成物を調製後、孔径0.2μmのポリプロピレン製フィルタでろ過して、表面層(表面保護層)用塗布液AD−1として用いた。
──────────────────────────────────――――――
表面層用塗布液組成(質量%)
──────────────────────────────────――――――
MH−101−5(藤倉化成(株)製) 7.51
2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルスチリル)1,3,4−オキサジアゾール
0.48
メガファックF−176PF(DIC(株)製) 0.01
メチルエチルケトン 92.00
──────────────────────────────────――――――
(位相差パターンを有する光学異方性媒体1の作製)
厚さ50μmのポリエチレンナフタレートフィルム(テオネックスQ83、帝人デュポンフィルム(株)製)の支持体上にアルミニウムを60nm蒸着し、その上に、ワイヤーバーを用いて順に、配向層用塗布液AL−1を塗布、乾燥した。乾燥膜厚は0.5μmであった。次いで、MD方向にラビングし、ワイヤーバーを用いて光学異方性層用塗布液LC−1を塗布、膜面温度90℃で2分間乾燥して液晶相状態とした後、空気下にて160mW/cm2の空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて紫外線を照射してその配向状態を固定化して厚さ5μmの光学異方性層を作製した。この際用いた紫外線の照度はUV−A領域(波長320nm〜400nmの積算)において100mW/cm2、照射量はUV−A領域において80mJ/cm2であった。次に、表面層用塗布液AD−1を塗布、乾燥して1.2μmの表面層を形成した。さらに、パターンの異なる4枚のフォトマスクI〜IVを用いて、マスクアライナーM−3L(ミカサ(株)製)による各1回ずつのマスク露光を行なった。用いたマスクの図12に示す。また、各マスクに応じて露光量を変えて露光を行なった。各々のUV−A領域の露光量を表1に示す。最後に、230℃のクリーンオーブンで1時間のベークを行い、位相差パターンを有する光学異方性媒体1を作製した。
Figure 2011095389
(位相差パターンを有する光学異方性媒体2の作製)
アルミニウムを60nm蒸着したポリエチレンナフタレートフィルムの代わりに偏光板HLC2−2518((株)サンリッツ製)を用い、さらに、MD方向であるラビング方向に対して、偏光板の透過軸の角度が45°となるように偏光板を設置する以外は位相差パターンを有する光学異方性媒体1と同様の方法で、位相差パターンを有する光学異方性媒体2を作製した。
(位相差パターンを有する光学異方性媒体3の作製)
光学異方性層の厚さが10μmである以外は位相差パターンを有する光学異方性媒体2と同様の方法で、位相差パターンを有する光学異方性媒体3を作製した。
[実施例1]
(ケース1の作製)
本体部と蓋部を有する透明プラスチックケースPB−3((株)タカチ電機工業製)を用意した。まず、本体部内側に粘着剤SKダインAS−1925(綜研化学(株)製)を厚み20μmで塗布し、位相差パターンを有する光学異方性媒体1を貼り合せた。ここで、光学異方性媒体1の塗布していない面が本体部内側と接するようにした。次に、蓋部内側に粘着層を介して偏光板HLC2−2518((株)サンリッツ製)を貼り合わせて、ケース1を作製した。ここで、蓋部を本体部に取り付けたときに、光学異方性媒体1の光学異方性層の遅相軸に対して、偏光板の透過軸の角度が45°となるように貼り合わせた。
(ケース1の観察)
ケース1の本体部と蓋部をそれぞれ観察してもパターンを確認できなかったが、本体部と蓋部を合わせたときに初めて、図13のようなパターンを目視確認することができた。これを携帯電話の蓋の開閉機構と連動するカバーとして応用すれば、模様を付与した透明カバーを作ることができる。
[実施例2]
(ケース2の作製)
本体部と蓋部を有する透明プラスチックケースPB−3((株)タカチ電機工業製)を用意した。まず、本体部内側に粘着剤SKダインAS−1925(綜研化学(株)製)を厚み20μmで塗布し、60nmのアルミニウムを蒸着した厚さ50μmのポリエチレンナフタレートフィルム(テオネックスQ83、帝人デュポンフィルム(株)製)を貼り合せた。ここで、ポリエチレンナフタレートフィルムのアルミニウム蒸着していない面が本体部内側と接するようにした。次に、蓋部内側に粘着層を介して光学異方性媒体2を貼り合わせて、ケース2を作製した。
(ケース2の観察)
ケース2の本体部と蓋部をそれぞれ観察してもパターンを確認できなかったが、本体部と蓋部を合わせたときに初めて、図13のようなパターンを目視確認することができた。これを携帯電話の蓋の開閉機構と連動するカバーとして応用すれば、模様を付与した透明カバーを作ることができる。
[実施例3]
(ケース3の作製)
本体部と蓋部を有する透明プラスチックケースPB−3((株)タカチ電機工業製)を用意した。まず、本体部内側に粘着剤SKダインAS−1925(綜研化学(株)製)を厚み20μmで塗布し、位相差パターンを有する光学異方性媒体3を貼り合せた。ここで、光学異方性媒体2の偏光板面が本体部内側と接するようにした。次に、蓋部内側にも粘着剤SKダインAS−1925(綜研化学(株)製)を厚み20μmで塗布し、偏光板HLC2−2518((株)サンリッツ製)を貼り合わせて、ケース3を作製した。ここで、蓋部を本体部に取り付けたときに、蓋部の偏光板の透過軸が、本体部に貼り合わせた光学異方性媒体3の偏光板の透過軸と平行になるように貼り合わせた。
(ケース3の観察)
ケース3の本体部と蓋部をそれぞれ観察してもパターンを確認できなかったが、本体部と蓋部を合わせたときに初めて、図14のようなパターンを目視確認することができた。これを携帯電話の蓋の開閉機構と連動するカバーとして応用すれば、模様を付与した透明カバーを作ることができる。
[実施例4]
(ケース4の作製)
本体部と蓋部を有する透明プラスチックケースPB−3((株)タカチ電機工業製)を用意した。まず、本体部内側に粘着剤SKダインAS−1925(綜研化学(株)製)を厚み20μmで塗布し、偏光板HLC2−2518((株)サンリッツ製)を貼り合せた。次に、蓋部内側にも粘着剤SKダインAS−1925(綜研化学(株)製)を厚み20μmで塗布し、位相差パターンを有する光学異方性媒体3を貼り合わせて、ケース4を作製した。ここで、光学異方性媒体2の偏光板面が蓋部内側と接するようにした。また、蓋部を本体部に取り付けたときに、蓋部の光学異方性媒体3の偏光板の透過軸が、本体部に貼り合わせた偏光板の透過軸と平行になるように貼り合わせた。
(ケース4の観察)
ケース4の本体部と蓋部をそれぞれ観察してもパターンを確認できなかったが、本体部と蓋部を合わせたときに初めて、図13のようなパターンを目視確認することができた。これを携帯電話の蓋の開閉機構と連動するカバーとして応用すれば、模様を付与した透明カバーを作ることができる。
1 蓋部
2 本体部
101 パターン化光学異方性層
11 (仮)支持体
12 光学異方性層
13 反射層又は半透過半反射層
14 配向層
15 粘着層
16 印刷層
17 力学特性制御層
18 転写層
19 添加剤層又は表面層
31 偏光層

Claims (11)

  1. 本体部と、該本体部の少なくとも一部を覆う蓋部を有する物品であって、
    複屈折性が異なる領域をパターン状に2つ以上有するパターン化光学異方性層を前記蓋部及び/又は前記本体部に含み、
    前記蓋部は偏向層1を含み、
    偏向層1を介して前記パターン化光学異方性層を見たときに前記の複屈折性が異なる領域のパターンが可視化される物品。
  2. 前記本体部が、少なくとも一層のパターン化光学異方性層、及び、前記パターン化光学異方性層に関し蓋部と反対側に反射層を含む請求項1に記載の物品。
  3. 前記蓋部が偏光層1に関し前記本体部側に少なくとも一層のパターン化光学異方性層を含み、かつ、前記本体部が反射層を含む請求項1に記載の物品。
  4. 前記本体部が偏光層2と偏光層2に関し前記蓋部側に少なくとも一層の位相差パターン層とを有する請求項1に記載の物品。
  5. 前記蓋部が偏光層1に関し前記本体部側に少なくとも一層のパターン化光学異方性層を含み、かつ、前記本体部が偏光層2を有する請求項1に記載の物品。
  6. 前記パターン化光学異方性層が未反応の反応性基を有する高分子を含む組成物から形成された層である請求項1〜5のいずれか一項に記載の物品。
  7. 前記組成物が少なくとも1つの反応性基を有する液晶性化合物から形成される請求項6に記載の物品。
  8. 前記液晶性化合物が少なくともラジカル性の反応性基とカチオン性の反応性基とを有する請求項7に記載の物品。
  9. 前記ラジカル性の反応性基がアクリル基および/またはメタクリル基であり、かつ前記カチオン性基がビニルエーテル基、オキセタン基および/またはエポキシ基である請求項8に記載の物品。
  10. 前記パターン化光学異方性層が下記工程(1)〜(3)をこの順で含む方法で形成されたものである請求項6〜9のいずれか一項に記載の物品:
    (1)前記組成物からなる層を加熱または光照射する工程;
    (2)工程(1)で得られた層にパターン露光を行う工程;
    (3)工程(2)で得られた層を50℃以上400℃以下に加熱する工程。
  11. 携帯電話端末として用いられる請求項1〜10のいずれか一項に記載の物品。
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