JP2011091495A - マルチキャスト経路探索装置、方法及びプログラム - Google Patents

マルチキャスト経路探索装置、方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】マルチキャスト通信における起点から複数の終点までの最適経路を探索するための計算量を減らし、これにより探索所要時間の短縮と処理負荷の軽減を図る。
【解決手段】ネットワークトポロジ管理モジュール100において、マルチキャストグループMCG1,MCG2ごとにネットワーク上の各ノードから各終点ノードまでの最短経路を表す情報をノード情報データベース32に予め記憶しておく。この状態で、最小木作成モジュール300が、マルチキャスト経路を探索する際に、ノード情報データベース32に格納された最短経路情報を読み出してブランチ候補記憶部35に格納する。
【選択図】図2

Description

この発明は、マルチキャスト通信において、起点ノードから終点ノードの集合までの最適経路を探索するために使用されるマルチキャスト経路探索装置、方法及びプログラムに関する。
インターネット等のIP(Internet Protocol)ネットワークの普及に伴い、IPネットワークを利用したIPTV(IP Television)等の放送型サービスへの要求が高まっている。この種のサービスを実現するには、IPストリームをMPLS(Multi protocol Label Switching)等により明示的に設定した通信路により伝送することにより、伝送帯域を確保して品質(QoS;Quality of Service)を保証する必要がある。この要求を満足するには、放送局のノードから視聴者が使用する各ノードまでの最短経路を探索する必要がある。
そこで従来では、マルチキャスト経路計算装置(PCE: path computation element)によりマルチキャストの通信経路を計算して、経路を明示的にRSVP−TEで指定する手法が提案されている。例えば、Steinerのアルゴリズムを適用したPCEでは、先ずあるノードから他のノードへの経路を予め計算して記憶しておく。そして、マルチキャストの起点ノードから終点ノード集合までの経路を計算する際に、予め計算されている上記の結果から終点ノードごとにその経路を1つ1つ選び出すようにしている(例えば、非特許文献1を参照。)。
S. Yasukawa, A. Farrel, "Applicability of the Path Computation Element (PCE) to Point-to-Multipoint (P2MP) Multi protocol Label Switching (MPLS) and Generalized MPLS (GMPLS) Traffic Engineering (TE)," draft-ietf-pce-p2mp-app-01.txt, Feb. 2009, (work in progress). インターネット<http://tools.ietf.org/html/draft-ietf-pce-p2mp-app-02>
ところが、Steinerアルゴリズムを適用した従来のマルチキャスト経路計算装置では、ノード間の最短経路については事前に記憶されているものの、各マルチキャスト通信の終点ノード集合とネットワーク内のすべてのノードとの経路情報については管理されていない。このため、マルチキャスト通信のすべての終点ノードまでの最短経路を探索するには、終点ノード数に応じた多くの計算と時間が必要となる。例えば、ネットワークの全ノード数をn、マルチキャストの終点数をmとした場合には、その計算量はO記法(Order notation)で表すとO(n)となる。その理由は、あるノードからの最短経路がn−1個存在した場合に、その中からマルチキャストの終点と同じ終点を持つものを見つける必要があるからである。
なお、O記法とは、アルゴリズムの計算量を表す方法のひとつであり、問題のサイズを大きくしていったときの漸近的計算量を示すものである。O記法は、計算量の上限を表す場合に有効である。例えば、
Figure 2011091495
としたとき、fの集合はO記法を使って次のように定義される。
Figure 2011091495
Figure 2011091495
上記の定義及び例で示すように、f(n) ∈O(g(n))とは、ある定数c, n0が存在し、nがn0より大きいときにはかならず0≦f(n)≦c・g(n)となることを意味する。
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、マルチキャスト通信における起点ノードから複数の終点ノードまでの最適経路を探索するための計算量を減らし、これにより探索所要時間の短縮と処理負荷の軽減を図ったマルチキャスト経路探索装置、方法及びプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するためにこの発明の一つの観点は、複数のノードを通信リンクを介して相互に接続したネットワークで使用され、上記複数のノードのうちマルチキャスト通信を行う起点ノードから複数の終点ノードまでの各最適経路を探索するマルチキャスト経路探索装置又は方法もしくはそのプログラムにあって、マルチキャスト通信の終点ノードの集合をマルチキャストグループと定義し、ネットワーク上の各ノードからマルチキャストグループに属する各終点ノードまでの最短経路を表す情報を記憶媒体に記憶しておく。そして、上記マルチキャストグループに属する複数の終点ノードを終点とするマルチキャスト通信を行う際に、ネットワーク上の各ノードから当該マルチキャストグループに属する複数の終点ノードまでの各々の最短経路を表す情報を上記記憶媒体から選択的に読み出し、この読み出された最短経路を表す情報をもとに終点ノードごとの最適経路を求めるようにしたものである。
したがって、ネットワーク上の各ノードからマルチキャストグループに属する各終点ノードまでの最短経路を求める処理は、マルチキャストグループごとに記憶媒体に予め記憶された最短経路情報の中から選択的に読み出すだけでよいことになり、この結果最短経路の探索処理に要する計算量をO(1)に削減することが可能となる。
また、この発明の一観点は以下のような態様を備えることを特徴とする。
第1の態様は、最適経路を求める際に、ネットワーク上の各ノードからマルチキャストグループに属する複数の終点ノードまでの各々の最短経路を表す情報を上記記憶媒体から選択的に読み出し、この読み出された最短経路を表す情報を終点ノードごとの最適経路候補を表す情報として保存する。そして、マルチキャストグループに属する複数の終点ノードまでのコストを表す情報をもとに、上記保存された最適経路候補を表す情報の中からコストが最小となる最適経路候補を表す情報を最適経路を表す情報として選択するものである。
このようにすると、複数の最適経路候補が選択された場合に、ノード間のコストを考慮して、これら複数の最適経路候補の中からコストが最小となる最適経路候補を最適経路として選択することができる。
第2の態様は、ネットワーク上の各ノードからマルチキャストグループに属する複数の終点ノードまでの最短経路を、当該各ノード間のコストを表す情報を利用して最短経路探索アルゴリズムにより定期的又は任意のタイミングで探索し直し、上記記憶媒体に記憶された情報を、上記探索し直された最短経路を表す情報に更新するものである。
このようにすると、記憶媒体に記憶されるネットワーク上の各ノードからマルチキャストグループごとの各終点ノードまでの最短経路情報が、定期的又は任意のタイミングで最新の情報に更新される。このため、記憶媒体に記憶される最短経路情報を極力最新の状態に保持することが可能となる。
すなわちこの発明によれば、マルチキャスト通信における起点ノードから複数の終点ノードまでの最適経路を探索するための計算量を減らし、これにより探索所要時間の短縮と処理負荷の軽減を図ったマルチキャスト経路探索装置、方法及びプログラムを提供することができる。
この発明の一実施形態に係わるマルチキャスト経路探索装置を備えたマルチキャスト通信ネットワークシステムの概略構成図である。 この発明の一実施形態に係わるマルチキャスト経路探索装置のモジュール構成を示す図である。 図2に示したマルチキャスト経路探索装置のハードウエア及びソフトウエアの構成を示すブロック図である。 図3に示したマルチキャスト経路探索装置の最小木作成プログラムによる処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係わるネットワークシステムの概略構成図である。このネットワークシステムは、複数のノードN1〜N15が網状に接続されたもので、二つのマルチキャストグループMCG1,MCG2が論理的に形成される。マルチキャストグループMCG1はユーザが使用するパーソナル・コンピュータ等の端末が直接繋がるノードN10〜N12を終点ノード集合とする。マルチキャストグループMCG2は、ユーザが使用する端末が直接繋がるノードN13〜N15を終点ノード集合とする。2つのマルチキャスト通信はいずれもノードN1を起点とするが、マルチキャストグループMCG1,MCG2ではマルチキャスト通信の起点は管理しない。
ところで、上記ノードN1〜N15にはマルチキャスト経路計算装置(PCE: path computation element)1が接続され、このネットワーク上のマルチキャスト経路計算を行う。PCEは、例えばサーバ・コンピュータからなり、そのソフトウエアモジュールとして、図2に示すようにネットワークトポロジ管理モジュール100と、ヒープツリーモジュール200と、最小木作成モジュール300と、最短経路作成モジュール400とを備えている。
ネットワークトポロジ管理モジュール100は、複数のノードN1〜N15と、これらのノード間を接続するリンクにより構成されるネットワークを管理するもので、リンクごとにリンク情報を管理すると共に、ノードN1〜N15ごとにノード情報を管理する。リンク情報は、ノード間を接続するすべてのリンクについてそれぞれ、その方向(AZ/ZA)ごとにコスト(cost)と帯域を管理する。またノード情報は、マルチキャストグループMCG1,MCG2ごとに、ネットワーク上の各ノードから当該マルチキャストグループMCG1,MCG2に属する各終点ノードまでの最短経路を表す情報をそれぞれ管理する。
例えば、ノードN1を例にとると、マルチキャストグループMCG1については、終点ノードN10に対し起点ノードN1→中間ノードN2→…→終点ノードN10を、また終点ノードN11に対し起点ノードN1→中間ノードN3→…→終点ノードN11をそれぞれ最短経路情報として管理する。マルチキャストグループMCG2についても同様に、終点ノードN13に対し起点ノードN1→中間ノードN4→…→終点ノードN13を、また終点ノードN14に対しては起点ノードN1→中間ノードN5→…→終点ノードN14をそれぞれ最短経路情報として管理する。
同様にノードN2の場合には、マルチキャストグループMCG1,MCG2ごとに、当該ノードN2から各終点ノードN10〜N12,N13〜N15までの最短経路情報がノード情報として管理される。なお、各最短経路情報には最短経路の属性も含まれる。この属性により経路コストが管理される。
ヒープツリーモジュール200は、最小木作成モジュール300が最小木作成アルゴリズムの中で利用するブランチ候補を2分木に登録する。また、最小木作成モジュール300からの要求によりブランチ候補を検索する機能も併せ持つ。
最小木作成モジュール300は、最小木作成アルゴリズムとして複数のSteinerアルゴリズムを保持する。例えば、DNH(Distance Network Heuristic)、MPH(Minimum-Cost Path Heuristic)、MARS(multiplex-aware-route-selection)の3種類のアルゴリズムを保持する。DNHアルゴリズム及びMARSアルゴリズムでは、ブランチ候補をヒープツリーモジュール200に登録すると共に、この登録されたブランチ候補を検索のために利用して最小木を作成する。また、必要に応じて各ノードからマルチキャストグループの各終点ノードまでの最短経路を、上記ネットワークトポロジ管理モジュール100で管理されているノード情報から取得する。
なお、DNHアルゴリズム及びMPHアルゴリズムについては、S. Ramanathan, “Multicast Tree Generation in Networks With Asymmetric Links,” IEEE/ACM Transactions on networking, vol. 4, no. 4, Aug. 1996. に詳しく記載されている。また、MARSアルゴリズムについては、H. Matsuura, N. Morita, I. Nakajima, K. Takami, “Hierarchically Distributed PCE for Flexible Multicast Traffic Engineering,” IEEE Globecom2007, pp. 2439-2444, Nov. 2007. に詳しく記載されている。
最短経路作成モジュール400は、ネットワークトポロジ管理モジュール100で管理されているリンク情報を利用して、ノード間の最短経路をダイクストラのアルゴリズム等の探索アルゴリズムを用いて定期的に探索する。その探索結果は、ネットワークトポロジ管理モジュール100内の各ノード情報に含まれるマルチキャストグループごとの最短経路情報に反映される。
また、上記各ソフトウエアモジュール100〜400を実現するために、PCE1は以下のようなハードウエア及びソフトウエアを備えている。図3はその構成を示すブロック図である。
すなわち、先ずネットワークトポロジ管理モジュール100は、ネットワークトポロジ管理処理部21と、複数の記憶部を備えている。記憶部は、リンク情報データベース31と、ノード情報データベース32と、終点ノード集合記憶部33と、起点ノード記憶部34とから構成される。
リンク情報データベース31には、ネットワーク内の各ノード間のリンク情報が記憶される。またノード情報データベース32には、マルチキャストグループMCG1,MCG2ごとに、ネットワーク上の各ノードから当該マルチキャストグループMCG1,MCG2に属する複数の終点ノードまでの最短経路情報が、当該終点ノードに対応付けられて記憶される。終点ノード集合記憶部33には、マルチキャストグループMCG1,MCG2ごとにその複数の終点ノードの識別情報が記憶される。起点ノード記憶部34には、当該ノードの識別情報が記憶される。
ネットワークトポロジ管理処理部21は、ネットワーク上のすべてのノードN1〜N15と、これらのノードN1〜N15間を接続するリンクを管理するための処理を行うもので、リンク情報を上記リンク情報データベース31に、ノード情報をノード情報データベース32にそれぞれ格納する。また、マルチキャストグループMCG1,MCG2に属する複数の終点ノードN10〜N12,N13〜N15に関する情報と、最短経路の起点ノード情報についても、それぞれ終点ノード集合記憶部33及び起点ノード記憶部34を用いて管理する。
ヒープツリーモジュール200は、ヒープツリー処理部22と、ブランチ候補記憶部35を備えている。ヒープツリー処理部22は、最小木作成モジュール300が最小木作成アルゴリズムの中で利用するブランチ候補をブランチ候補記憶部35に記憶すると共に、最小木作成モジュール300からの要求によりブランチ候補を検索する処理を行う。ブランチ候補記憶部35は、上記ブランチ候補を記憶するために使用される。
最小木作成モジュール300は、最小木作成処理部23と、ブランチ記憶部36を備えている。最小木作成処理部23は、ブランチ候補をヒープツリーモジュール200を介してブランチ候補記憶部35に記憶させると共に、この記憶されたブランチ候補を検索のために利用して最小木を作成する処理を実行する。また、必要に応じて各ノードからマルチキャストグループの各終点ノードまでの最短経路を、上記ネットワークトポロジ管理モジュール100により管理されているノード情報から取得する処理も行う。
最短経路作成モジュール400は、最短経路作成処理部24を備えている。この最短経路作成処理部24は、ネットワークトポロジ管理モジュール100で管理されているリンク情報を利用して、ノード間の最短経路を探索アルゴリズムを用いて定期的に探索する処理と、その探索結果をネットワークトポロジ管理モジュール100内の各ノード情報に含まれるマルチキャストグループごとの最短経路情報に反映させる処理を実行する。
なお、上記ネットワークトポロジ管理処理部21、ヒープツリー処理部22、最小木作成処理部23及び最短経路作成処理部24は、何れもPCE1が備える中央処理ユニット(CPU;Central Processing Unit)(図示せず)に、プログラムを実行させることにより実現される。
次に、以上のように構成されたPCE1による最短経路探索処理動作を説明する。
図4はそのうちの最小木作成プログラム23により実行される、DNHアルゴリズムに基づく最小木作成処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
先ずステップS1では、初期条件の設定が以下のように行われる。すなわち、PCE1内に設けられた作業用メモリ(図示省略)上の記憶領域Eには、経路が決まっていないマルチキャスト終点ノード集合が格納される。故に、最小木作成処理手順の開始時点ではすべてのマルチキャスト終点ノードの情報が格納されることになる。
ブランチ候補記憶部35(PQ)には、当初空集合が設定される。この空集合は、最小木作成処理手順が開始されると、ヒープツリープログラム24により得られるブランチ候補を表す情報に置き換わる。上記作業用メモリ上の記憶領域vには、当初マルチキャストの起点ノードを表す情報が格納される。この起点ノード情報は、最小木作成処理手順が開始されると、コストが最も小さいブランチ候補である終点ノードの情報に置き換わる。ブランチ記憶部36(R)には、当初空集合が設定される。この空集合は、最小木作成処理手順が開始されると、複数のブランチ候補の中から選択されたマルチキャストブランチを表す情報に置き換わる。
次にステップS2では、上記作業用メモリ上の記憶領域vに格納された起点ノードから上記作業用メモリ上の記憶領域Eに格納されたすべての終点ノードまでの最短経路が求められる。この最短経路は、ノード情報データベース32内の対応するマルチキャストグループMCG1,MCG2から該当する経路を選択することにより求められ、この求められた最短経路を表す情報はブランチ候補記憶部35(PQ)に格納される。
すなわち、起点ノードからマルチキャストグループMCG1,MCG2の終点ノードまでの最短経路は、O(1)の計算量で求められることになる。ただし、ブランチ候補記憶部35(PQ)内の各ブランチ候補は、作業用メモリ上の記憶領域Eに格納された終点ノード集合のノードごとに存在する。このため、上記最短経路の探索処理では、新規のブランチ候補の経路コストが既存のブランチ候補の経路コストより小さい場合にのみ、ブランチ候補の置き換えが行われる。
ステップS3では、ブランチ候補記憶部35(PQ)に格納された各ブランチ候補のうち、経路コストが最も小さいブランチ候補がブランチ候補記憶部35(PQ)から削除されて、新規ブランチとしてブランチ記憶部36(R)に格納される。そして、作業用メモリ上の記憶領域vに格納された起点ノードの情報は、ブランチ記憶部36(R)に格納されたブランチ候補の終点ノードの情報に置き換えられる。続いてステップS4では、ブランチ記憶部36(R)に格納されたブランチ候補の終点ノード情報が、作業用メモリ上の記憶領域Eから削除される。
以上述べたステップS3及びステップS4の処理によりブランチ候補記憶部35(PQ)に格納されたブランチ候補と、作業用メモリ上の記憶領域Eに格納された終点ノードとは、常に対応付けられる。
ステップS5では、作業用メモリ上の記憶領域Eが空集合になったかどうかが判定され、空集合になっていれば起点ノードから各マルチキャストグループMCG1,MCG2のすべての終点ノードまでのブランチ候補の作成が終了したものと見なされて、ステップS6に移行する。これに対し作業用メモリ上の記憶領域Eがまだ空集合になっていなければ、ステップS2に戻って先に述べたステップS2〜ステップS5による処理が繰り返し実行される。ステップS6では、ブランチ間のリンクの重複が点検され、重複部分が削除される。
したがって、仮にマルチキャストグループMCG1,MCG2の終点ノード数をm、ネットワーク全体のノード数をnとすると、ステップS2〜ステップS5による処理はm回繰り返し実行される。また、ステップS2でブランチ候補記憶部35(PQ)にブランチ候補が格納されるまでに要する計算量はO(log(m))、ステップS3でブランチ候補記憶部35(PQ)から最短ブランチを取得するために要する計算量もO(log(m))となる。
また、ステップS6で点検される複数のブランチ上のノードの最大数はm×nとなる。しかし、重複が起こる可能性は低いため、通常はノードの重複チェックはn個以内となり、結果的に計算量はO(n)となる。したがって、全体の計算量はO(mlog(m)+n)となる。
ちなみに、従来のようにマルチキャストグループの最短経路情報を管理していない場合には、ステップS2においてマルチキャストの各終点ノードまでの最短経路を求めるための計算量はそれぞれO(n)だけ余分にかかり、全体の計算量はO(mn+mlog(m))となってしまう。
その理由は以下のようなものである。すなわち、ステップS2におけるマルチキャスト通信の終点ノードまでの最短経路を求めるための計算O(n)がm回繰り返されて、合計の計算量がO(mn)となる。また、ステップS2とステップS3におけるブランチ候補記憶部35(PQ)へのブランチ候補の格納処理と、最短ブランチを求めるために必要な計算量の合計がO(mlog(m))となる。さらに、ステップS6の計算量は、先に述べたようにO(n)となるが、O(n)はO(mn)に吸収されるため、合計の計算量がO(mn+mlog(m))となるからである。
以上詳述したようにこの実施形態では、ネットワークトポロジ管理モジュール100において、マルチキャストグループMCG1,MCG2ごとにネットワーク上の各ノードからマルチキャストグループの各終点ノードまでの最短経路を表す情報をノード情報としてノード情報データベース32に予め記憶しておく。この状態で、作業用メモリ上の記憶領域vに格納された起点ノードから作業用メモリ上の記憶領域Eに格納された終点ノードまでの最短経路を、ノード情報データベース32に格納された最短経路情報の中から選択することにより求めてブランチ候補記憶部35(PQ)に格納する処理を、Eに格納された終点ノードが空集合になるまで繰り返し実行するようにしている。
したがってこの実施形態によれば、マルチキャストグループMCG1又はMCG2を終点とするマルチキャスト通信の経路選択を行う際に、ネットワーク上の各ノードからマルチキャストグループMCG1又はMCG2の各終点ノードまでの最短経路を求める処理は、ノード情報データベース32に格納された最短経路情報の中から選択するだけでよいことになり、この結果最短経路の探索処理に要する計算量をO(1)に削減することが可能となる。
なお、先に述べた計算量の説明では、計算量がO(mlog(m)+n)になると述べたが、これはステップS2〜ステップS6までの全体の計算量を示したもので、この発明の実施形態により削減される計算量は、ステップS2による最短経路の探索処理に要する計算量である。
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、前記実施形態では、最短経路作成モジュール400によりノード間の最短経路を定期的に探索し、その探索結果をネットワークトポロジ管理モジュール100内のノード情報に反映するようにした。しかし、この最短経路の探索処理は必ずしも定期的に実行する必要はなく、任意のタイミングで実行するようにしてもよい。例えば、最短木作成モジュール300がステップS2〜S6による処理を実行する際には、最短経路作成モジュール400による最短経路の探索処理を一時停止し、上記最短木作成モジュール300による処理を優先するように制御するとよい。このようにすると、PCE1の処理負荷の増大を抑制して探索処理を円滑かつ短時間に行うことが可能となる。
その他、ネットワークの構成、マルチキャストグループの数やその構成、マルチキャストグループにおける終点ノードの数、PCEの構成と最短木作成手順等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施可能である。
要するにこの発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
1…経路計算装置(PCE)、MCG1,MCG2…マルチキャストグループ、N1〜N15…ノード、21…ネットワークトポロジ管理処理部、22…ヒープツリー処理部、23…最小木作成処理部、24…最短経路作成処理部、31…リング情報データベース、32…ノード情報データベース、33…終点ノード集合記憶部、34…起点ノード記憶部、35…ブランチ候補記憶部、36…ブランチ記億部、100…ネットワークトポロジ管理モジュール、200…ヒープツリーモジュール、300…最小木作成モジュール、400…最短経路作成モジュール。

Claims (7)

  1. 複数のノードを通信リンクを介して相互に接続可能としたネットワークで使用され、前記複数のノードのうちマルチキャスト通信を行う任意の起点ノードから複数の終点ノードまでの最適経路を探索するマルチキャスト経路探索装置であって、
    マルチキャスト通信の終点ノードの集合であるマルチキャストグループごとに予め探索された、前記ネットワーク上の各ノードから当該マルチキャストグループに属する複数の終点ノードまでの最短経路を表す情報を記憶する記憶媒体と、
    前記マルチキャストグループに属する複数の終点ノードを終点とするマルチキャスト通信を行う際に、前記ネットワーク上の各ノードから、当該マルチキャストグループに属する複数の終点ノードまでの各々の最短経路を表す情報を前記記憶媒体から選択的に読み出し、この読み出された最短経路を表す情報をもとに終点ノードごとの最適経路を求める手段と
    を具備することを特徴とするマルチキャスト経路探索装置。
  2. 前記最適経路を求める手段は、
    前記ネットワーク上の各ノードからマルチキャストグループに属する複数の終点ノードまでの各々の最短経路を表す情報を前記記憶媒体から選択的に読み出し、この読み出された最短経路を表す情報を終点ノードごとの最適経路候補を表す情報として保存する手段と、
    前記マルチキャストグループに属する複数の終点ノードまでのコストを表す情報をもとに、前記保存された最適経路候補を表す情報の中からコストが最小となる最適経路候補を表す情報を、最適経路を表す情報として選択する手段と
    を備えることを特徴とする請求項1記載のマルチキャスト経路探索装置。
  3. 前記ネットワーク上の各ノードから前記マルチキャストグループに属する複数の終点ノードまでの最短経路を、当該各ノード間のコストを表す情報を利用して、最短経路探索アルゴリズムにより定期的又は任意のタイミングで探索し直し、前記記憶媒体に記憶された情報を前記探索し直された最短経路を表す情報に更新する更新手段を、さらに具備することを特徴とする請求項1又は2に記載のマルチキャスト経路探索装置。
  4. 複数のノードを通信リンクを介して相互に接続可能としたネットワークで使用されるマルチキャスト経路探索装置において、前記複数のノードのうちマルチキャスト通信を行う任意の起点ノードから複数の終点ノードまでの各最適経路を探索するマルチキャスト経路探索方法であって、
    マルチキャスト通信の終点ノードの集合であるマルチキャストグループごとに予め探索された、前記ネットワーク上の各ノードから当該マルチキャストグループに属する複数の終点ノードまでの最短経路を表す情報を記憶媒体に記憶する過程と、
    前記マルチキャストグループに属する複数の終点ノードを終点とするマルチキャスト通信を行う際に、前記ネットワーク上の各ノードから当該マルチキャストグループに属する複数の終点ノードまでの各々の最短経路を表す情報を前記記憶媒体から選択的に読み出し、この読み出された最短経路を表す情報をもとに終点ノードごとの最適経路を求める過程と
    を具備することを特徴とするマルチキャスト経路探索方法。
  5. 前記最適経路を求める過程は、
    前記ネットワーク上の各ノードからマルチキャストグループに属する複数の終点ノードまでの各々の最短経路を表す情報を前記記憶媒体から選択的に読み出す過程と、
    前記読み出された最短経路を表す情報を、終点ノードごとの最適経路候補を表す情報として保存する過程と、
    前記マルチキャストグループに属する複数の終点ノードまでのコストを表す情報をもとに、前記保存された最適経路候補を表す情報の中からコストが最小となる最適経路候補を表す情報を、最適経路を表す情報として選択する過程と
    を備えることを特徴とする請求項4記載のマルチキャスト経路探索方法。
  6. 前記ネットワーク上の各ノードから前記マルチキャストグループに属する複数の終点ノードまでの最短経路を、当該各ノード間のコストを表す情報を利用して、最短経路探索アルゴリズムにより定期的又は任意のタイミングで探索し直す過程と、
    前記記憶媒体に記憶された情報を、前記探索し直された最短経路を表す情報に更新する過程と
    を、さらに具備することを特徴とする請求項4又は5に記載のマルチキャスト経路探索方法。
  7. 請求項4乃至6のいずれかに記載のマルチキャスト経路探索方法が備える過程に相当する処理を、前記マルチキャスト経路探索装置が備えるコンピュータに実行させるプログラム。
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