JP2011085671A - 物体保持装置、露光装置、及びデバイス製造方法 - Google Patents

物体保持装置、露光装置、及びデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】マスクを水平面に沿って平面度良く保持するマスクステージ装置を提供する。
【解決手段】
マスクステージ装置MSTは、マスクMの端部を下方から支持する複数の支持装置102と、マスクMと吸着保持する複数の保持装置104と、マスクMの長手方向中間部を下方から支持してマスクMの撓みを抑制する中間支持装置103とを有している。支持装置102は、鋼球102bによりマスクMを支持する。また、保持装置104は、板ばね114を介してマスクステージ100に支持された吸着パッド104aにマスクMを吸着保持する。従って、マスクMを確実に保持できるとともに、中間支持装置103を用いてマスクMの高さ位置を換えても、マスクMの端部に曲げモーメントが作用することが抑制される。
【選択図】図2

Description

本発明は、物体保持装置、露光装置、及びデバイス製造方法に係り、更に詳しくは、平板状の物体を水平面に平行に保持する物体保持装置、該物体保持装置を備える露光装置、及び、該露光装置を用いたデバイス製造方法に関する。
従来、液晶表示素子、半導体素子(集積回路等)等の電子デバイス(マイクロデバイス)を製造するリソグラフィ工程では、ステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(いわゆるステッパ)、あるいはステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置(いわゆるスキャニング・ステッパ(スキャナとも呼ばれる))などが用いられている。
この種の露光装置は、マスク又はレチクル(以下、「マスク」と総称する)を保持するマスクステージ装置を備えている(例えば、特許文献1参照)。
そして、露光装置では、マスクに形成されたマスクパターンをガラスプレート又はウエハ(以下、「基板」と総称する)に高精度で転写するため、マスクは、そのパターン面が水平面に平行に平面度良くマスクステージ装置に保持されていることが好ましい。このため、マスクを平面度良く、且つ簡単に保持できるマスクステージ装置の開発が望まれていた。
国際公開第2008/078509号
本発明は、上述の事情の下でなされたもので、第1の観点からすると、平板状の物体を水平面に平行で互いに直交する第1及び第2軸を含む所定平面に平行に保持する物体保持装置であって、本体部と;前記本体部に設けられ、平板状の物体の端部を下方から支持して該物体の鉛直方向の位置を規定する支持部材を含み、前記物体の撓みに起因する前記物体の前記支持部材に対する変位を許容した状態で前記支持部材により前記物体を支持する支持装置と;前記本体部に設けられ、前記物体の端部を保持して前記本体部に対する前記水平面に平行な方向への相対移動を制限するとともに、前記物体を保持した状態で該物体の撓みに追従して変位する保持部材を含む保持装置と;を備える物体保持装置である。
これによれば、平板状の物体は、支持装置の支持部に下方から支持され鉛直方向の位置が規定された状態で、保持装置の保持部材に保持されることにより、水平面に平行となるように本体部に保持される。ここで、保持部材は、物体の撓みに追従して変位するので、例えば、物体が自重により撓んでも確実にその物体を保持できる。そして、物体は、撓んだ場合であっても支持部材に対する変位が許容されるので、撓みに起因して支持部材の近傍の部位に負荷(例えば曲げ応力、曲げモーメントなど)が作用することが防止される。従って、物体の撓み量に関わらず、その物体を所定の位置に位置決めした状態で本体部に保持させることができる。
本発明は、第2の観点からすると、前記物体は、所定のパターンが形成されたパターン保持体である本発明の物体保持装置と;前記パターン保持体を介してエネルギビームにより所定の露光対象物を露光することにより該露光対象物に前記パターンを形成するパターン形成装置と;を備える露光装置である。
本発明は、第3の観点からすると、本発明の露光装置を用いて前記露光対象物を露光することと;前記露光された前記露光対象物を現像することと;を含むデバイス製造方法ある。
第1の実施形態の液晶露光装置の概略構成を示す側面図である。 図1の液晶露光装置が有するマスクステージ装置の平面図である。 図2のS−S線断面の断面図である。 図4(A)〜図4(C)は、マスクステージ装置の動作を説明するための図である。 図5(A)〜図5(C)は、第2の実施形態に係るマスクステージ装置の動作を説明するための図である。 図6(A)〜図6(C)は、第3の実施形態に係るマスクステージ装置の動作を説明するための図である。 図7(A)〜図7(C)は、第1の変形例に係るマスクステージ装置の動作を説明するための図である。 第2の変形例に係るマスクステージ装置の中間支持装置の構成を示す縦断面図である。 第3の変形例に係るマスクステージ装置の中間支持装置の構成を示す縦断面図である。
《第1の実施形態》
以下、本発明の第1の実施形態について、図1〜図4(C)を用いて説明する。
図1には、第1の実施形態に係る液晶露光装置10の概略構成が示されている。液晶露光装置10は、液晶表示装置の表示パネルなどに用いられる矩形のガラス基板P(以下、単に基板Pと称する)を露光対象物とするステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置、いわゆるスキャナである。
液晶露光装置10は、照明系IOP、回路パターン(以下、適宜マスクパターンと称する)などがそのパターン面(図1における下面)に形成されたマスクMを保持するマスクステージ装置MST、投影光学系PL、上記マスクステージ装置MST及び投影光学系PLなどが搭載されたボディBD、基板Pを保持する基板ステージ装置PST、及びこれらの制御系等を含んでいる。以下においては、露光時にマスクMと基板Pとが投影光学系PLに対してそれぞれ相対走査される方向をX軸方向とし、水平面内でこれに直交する方向をY軸方向、X軸及びY軸に直交する方向をZ軸方向とし、X軸、Y軸、及びZ軸回りの回転(傾斜)方向をそれぞれθx、θy、及びθz方向として説明を行う。
照明系IOPは、例えば米国特許第6,552,775号明細書などに開示される照明系と同様に構成されている。すなわち、照明系IOPは、図示しない光源(例えば、水銀ランプ)から射出された光を、それぞれ図示しない反射鏡、ダイクロイックミラー、シャッター、波長選択フィルタ、各種レンズなどを介して、露光用照明光(照明光)ILとしてマスクMに照射する。照明光ILとしては、例えばi線(波長365nm)、g線(波長436nm)、h線(波長405nm)などの光(あるいは、上記i線、g線、h線の合成光)が用いられる。また、照明光ILの波長は、波長選択フィルタにより、例えば要求される解像度に応じて適宜切り替えることが可能になっている。
マスクステージ装置MSTは、マスクMを保持するマスクステージ100と、後述するボディBDの一部である鏡筒定盤31の上面に固定された一対のマスクステージガイド35と、を有する。マスクステージ100は、図2に示されるように、平面視(+Z方向から見て)でY軸方向を長手方向とする長方形の外形形状(輪郭)を有する枠状の部材から成る。マスクMは、Y軸方向を長手方向とする平面視長方形の板状部材から成り、マスクステージ100の中央部に形成された平面視長方形の開口部106内に収容され、後述する複数の支持装置102などによりマスクステージ100に保持される。また、マスクステージ100は、図1に示されるように、その下面に取り付けられた複数の気体静圧軸受、例えばエアベアリング(エアパッド)50を介して一対のマスクステージガイド35上に非接触状態で搭載されている。マスクステージ100は、例えばリニアモータを含むマスクステージ駆動系(不図示)により、マスクステージガイド35上で、走査方向(X軸方向)に所定のストロークで駆動されるとともに、Y軸方向、及びθz方向に適宜微少駆動される。
マスクステージ100の+Y側の端部には、Y軸に直交する反射面を有する不図示のY移動鏡(バーミラー)が固定されている。また、マスクステージ100の−X側の端部には、X軸に直交する反射面を有する不図示のX移動鏡が固定されている。マスクステージ100のXY平面内の位置情報は、Y移動鏡及びX移動鏡それぞれに測長ビームを照射し、その反射光を受光するレーザ干渉計システムによって、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出される。なお、レーザ干渉計システムは、Y移動鏡、X移動鏡それぞれに対応したXレーザ干渉計、Yレーザ干渉計を有しているが、図1では、代表的にYレーザ干渉計91のみが図示されている。
投影光学系PLは、マスクステージ装置MSTの図1における下方において、鏡筒定盤31に支持されている。本実施形態の投影光学系PLは、例えば国際公開第2008/078509号に開示された投影光学系と同様の構成を有している。すなわち、投影光学系PLは、レンズモジュールなどを含む光学系(鏡筒)を複数有し、その複数の光学系は、Y軸方向に沿って所定間隔で配列されている(マルチレンズ投影光学系とも称される)。複数の光学系それぞれとしては、例えば両側テレセントリックな拡大系で正立正像を形成するものが用いられている。前述の照明系IOPは、複数の光学系に対応した複数の照明光ILをそれぞれマスクMに照射するように構成されている。このため、マスクM上には、Y軸方向に沿って複数の照明光ILの照明領域が形成されるとともに、投影光学系PLの下方に配置された基板P上には、複数の光学系それぞれに対応した複数の照明光ILの照射領域が形成される。投影光学系PLは、基板P上に形成される複数の照射領域が合成されることにより、Y軸方向を長手方向とする長方形状の単一のイメージフィールドを持つ投影光学系と同等に機能する。
このため、照明系IOPからの照明光ILによってマスクM上の照明領域が照明されると、マスクMを通過した照明光ILにより、投影光学系PLを介してその照明領域内のマスクMの回路パターンの投影像(部分正立像)が、投影光学系PLの像面側に配置される、表面にレジスト(感応剤)が塗布された基板P上の照明領域に共役な照明光ILの照射領域(露光領域)に形成される。そして、マスクステージ装置MSTと基板ステージ装置PSTとの同期駆動によって、照明領域(照明光IL)に対してマスクMを走査方向(X軸方向)に相対移動させるとともに、露光領域(照明光IL)に対して基板Pを走査方向(X軸方向)に相対移動させることで、基板P上の1つのショット領域(区画領域)の走査露光が行われ、そのショット領域にマスクMのパターン(マスクパターン)が転写される。すなわち、本実施形態では照明系IOP及び投影光学系PLによって基板P上にマスクMのパターンが生成され、照明光ILによる基板P上の感応層(レジスト層)の露光によって基板P上にそのパターンが形成される。
ここで、本実施形態の液晶露光装置10は、Y軸方向に所定間隔で配置された複数の拡大光学系それぞれを介して、基板P上にマスクパターンの一部の拡大像を転写する構成であるため、マスクM上の互いに隣り合う照明領域は、Y軸方向に離間している。従って、マスクMのパターン面には、マスクパターンの一部が形成されたX軸方向に延びる帯状の領域と、マスクパターンが形成されていないX軸方向に延びる帯状の領域とが、Y軸方向に沿って交互に形成されている(マスクパターンは図示省略)。
ボディBDは、基板ステージ架台33と、基板ステージ架台33上に配置された一対の支持部材32を介して水平に支持された鏡筒定盤31と、を含んでいる。基板ステージ架台33は、床面F上に設置された複数の防振装置34に支持されており、床面Fに対して振動的に分離されている。これにより、上記マスクステージ装置MST、投影光学系PL等が、床面Fに対して振動的に分離される。
基板ステージ装置PSTは、基板ステージ架台33上に固定された定盤12と、定盤12の上方でX軸方向に移動するX粗動ステージ23Xと、X粗動ステージ23X上でY軸方向に移動し、X粗動ステージ23Xと共にXY二次元ステージ装置を構成するY粗動ステージ23Yと、Y粗動ステージ23Yの+Z側(上方)に配置された微動ステージ21と、定盤12上で微動ステージ21を含む系の重量をキャンセルする重量キャンセル装置26と、を備えている。
定盤12は、例えば石材により形成された平面視(+Z側から見て)矩形の板状部材から成り、その上面は、平坦度が非常に高く仕上げられている。
X粗動ステージ23Xは、平面視でY軸方向を長手方向とする矩形の外形形状(輪郭)を有する枠状の部材から成り、中央部にY軸方向を長手方向とする長穴状の開口部(不図示)を有している。X粗動ステージ23Xは、床面F上に固定された不図示のXリニアガイド上に搭載され、例えばリニアモータを含むX粗動ステージ駆動系(図示省略)によりX軸方向に所定のストロークで駆動される。
Y粗動ステージ23Yは、平面視でX粗動ステージ23XよりもY軸方向の寸法が短い矩形の外形形状を有する枠状の部材から成り、中央部に開口部(不図示)を有している。Y粗動ステージ23Yは、X粗動ステージ23Xの上面に固定された図示しないYリニアガイド上に搭載され、例えばリニアモータを含むY粗動ステージ駆動系(図示省略)により、X粗動ステージ23X上でY軸方向に所定のストロークで駆動される。X粗動ステージ,Y粗動ステージそれぞれの位置情報は、例えば不図示のリニアエンコーダシステム(あるいはレーザ干渉計システム)により計測される。なお、X粗動ステージ23X,Y粗動ステージ23YをそれぞれX軸方向、Y軸方向に駆動する駆動方式は、例えば送りねじによる駆動方式、あるいはベルト駆動方式であっても良い。
微動ステージ21は、平面視略正方形の板状(又は直方体状)の部材から成り、その上面に基板ホルダPHを介して基板Pを保持する。基板ホルダPHは、例えば図示しない真空吸着装置(又は静電吸着装置)を有しており、その上面に基板Pを吸着保持する。
微動ステージ21の−Y側の側面には、ミラーベース24Yを介してY軸に直交する反射面を有するY移動鏡(バーミラー)22Yが固定されている。また、図1では図示が省略されているが、微動ステージ21の−X側の側面には、X軸に直交する反射面を有する移動鏡(以下、X移動鏡と称する)が固定されている。微動ステージ21のXY平面内の位置情報は、Y移動鏡22Y及びX移動鏡それぞれに測長ビームを照射し、その反射光を受光するレーザ干渉計システムによって、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出されている。なお、実際には、レーザ干渉計システムは、Y移動鏡22Y、X移動鏡それぞれに対応したXレーザ干渉計、Yレーザ干渉計を有しているが、図1では、代表的にYレーザ干渉計92のみが図示されている。
微動ステージ21は、Y粗動ステージ23Yに固定された図示しない固定子(例えば、コイルユニット)と、微動ステージ21に固定された図示しない可動子(例えば、磁石ユニット)と、から成る複数のボイスコイルモータを含む微動ステージ駆動系により、Y粗動ステージ23Y上で6自由度方向(X軸、Y軸、Z軸、θx、θy、θzの各方向)に微少駆動される。従って、基板ステージ装置PSTは、基板Pを投影光学系PL(照明光IL)に対して、XY2軸方向に長ストロークで移動(粗動)させること、及び6自由度方向に微少移動(微動)させることができる。
重量キャンセル装置26は、微動ステージ21を含む系(具体的には微動ステージ21、基板ホルダPH、基板Pなどから成る系)の重量(鉛直方向下向きの力)を、鉛直方向上向きの力を発生することによりキャンセルする(打ち消す)。重量キャンセル装置26は、Z軸方向に延びる柱状の部材から成り、心柱とも称される。重量キャンセル装置26は、X粗動ステージ23Xに形成された開口部内、及びY粗動ステージ23Yに形成された開口部内に挿入されている。重量キャンセル装置26は、図示しない板ばねを含む連結装置(フレクシャ装置とも称される)を介してY粗動ステージ23Yに機械的に連結されており、Y粗動ステージ23Yと一体的にX軸方向及びY軸方向に移動する。重量キャンセル装置26は、図示しない気体静圧軸受、例えばエアベアリングを介して定盤12上に浮上支持されている。重量キャンセル装置26と微動ステージ21との間には、図示しないレベリング装置と称される支持装置が配置されている。微動ステージ21は、レベリング装置を介して、重量キャンセル装置26に対して、θx方向及びθy方向にチルト自在(揺動自在)な状態で支持されている。上記微動ステージ駆動系、重量キャンセル装置26,レベリング装置、フレクシャ装置などを含み、基板ステージ装置PSTの構成は、例えば国際公開第2008/129762号に開示されている。
次に、マスクステージ装置MSTの構成について詳しく説明する。マスクステージ装置MSTは、図2に示されるように、前述したマスクステージ100と、マスクステージ100に固定され、マスクMの異なる端部を下方から支持する複数(例えば、3つ)の支持装置102と、マスクステージ100に固定され、マスクMの異なる端部を保持する複数(例えば、4つ)の保持装置104と、マスクステージ100に固定され、マスクMの長手方向中間部を下方から支持する中間支持装置103と、を備える。なお、図2では、マスクステージ装置MSTが備えるマスクステージガイド35,エアベアリング50等(図1参照)の図示は、省略されている。
マスクステージ100は、前述のように、Y軸方向を長手方向とする長方形の輪郭を有する部材から成り、その中央部には、平面視でY軸方向を長手方向とする長方形状の開口部106が形成されている。また、マスクステージ100の長手方向に直交する方向(X軸方向)に延びる対辺部100a、100bのそれぞれの下面には、Z軸方向を深さ方向とし、下側(−Z側)及び開口部106側に開口する凹部108が(図3参照)、該対辺部100a、100bのそれぞれのX軸方向における中央に関して対称に、かつX軸方向に間隔をおいて2つ形成されている。
支持装置102は、対辺部100a、100bのうちの−Y側の対辺部100aに、該対辺部100aのX軸方向における中央に関して対称に、かつX軸方向に間隔をおいて2つ設けられている。また、支持装置102は、対辺部100a、100bのうちの+Y側の対辺部100bのX軸方向における中央にも1つ設けられている。すなわち、支持装置102は、Z軸方向から見てY軸方向を高さ方向とする二等辺三角形の各頂点に対応する位置に配置されている。3つの支持装置102は、配置が異なる以外は、実質的に同じものであるので、以下、図3に示される対辺部100bに固定された支持装置102について説明する。
支持装置102は、図3に示されるように、Z軸方向を厚さ方向とする平板状のベース部材102aと、ベース部材102aに支持され、マスクMの端部に下方から当接する鋼球(若しくはセラミックボール)102bと、を有している。鋼球102bは、その下部がベース部材102aの上面に形成された凹部(図示省略)内に回転自在に収容されている。
ベース部材102aは、対辺部100aの下面に、図示しないボルトにより固定されている。ベース部材102aの上面は、マスクステージ100の下面とほぼ同一面上に配置されており、鋼球102bの上部は、開口部106内に収容されている。ここで、3つの支持装置102は、それぞれの鋼球102bの+Z側の端部(頂部)のZ位置が等しくなるように、マスクステージ100に対して取り付け位置の調整が行われている。
保持装置104は、図2に示されるように、対辺部100aのX軸方向における中央に関して対称に、かつ該対辺部100aに設けられたX軸方向に並ぶ一対の支持装置102の間にX軸方向に間隔をおいて2つ設けられている。また、保持装置104は、対辺部100bに、該辺部100bのX軸方向における中央に関して対称に、かつ該対辺部100bに設けられた支持装置102を挟む両側に1つずつ設けられている。4つの保持装置104は、配置が異なる以外は、実質的に同じものであるので、以下、図3に示される対辺部100aに固定された保持装置104について説明する。
保持装置104は、Z軸方向を厚さ方向とし、マスクMを、例えば真空吸着する平板状の吸着パッド104aと、吸着パッド104aの一端とマスクステージ100とを接続する板ばね104bと、を有する。図2に示されるように、吸着パッド104aの上面には、不図示のバキューム装置に連通したX軸方向に延びる長孔状の吸着口110が形成されており、マスクMの吸着保持が可能となっている。
板ばね104bは、その厚さ方向がZ軸方向となるように、かつそのX軸方向における一側部分が開口部106内に位置するように、他側部分がマスクステージ100の凹部108を規定する+Z側の面部にスペーサ112を介して固定されている。
板ばね104bの開口部106内に位置する一側部分の下面には、吸着パッド104aが該一側部分よりも開口部106のY軸方向における中央側に張り出すように固定部材114により固定されている。吸着パッド104aの上面は、図4(A)に示されるマスクMがマスクステージ100に保持されていない状態では、鋼球102bの+Z側の端部(頂部)よりも、+Z側に位置している。
中間支持装置103は、図2に示されるように、X軸方向を長手方向とし、かつYZ断面が長方形である細長い直方体状の梁部材118を有する。梁部材118は、マスクステージ100のY軸方向における中央において、マスクステージ100の長手方向(Y軸方向)に延びる対辺部100c、100dの間に架け渡されている。梁部材118のX軸方向における+X側の端部及び−X側の端部は、対辺部100cの下面及び対辺部100dの下面それぞれに、不図示のボルトにより固定されている。ここで、前述のように、マスクMには、マスクパターンが形成されたX軸方向に延びる帯状の領域と、マスクパターンが形成されていないX軸方向に延びる帯状の領域と、が形成されている。そして、中間支持装置103は、マスクMのうち、マスクパターンが形成されていない領域を下方から支持している。
梁部材118には、該梁部材118をZ軸方向に貫通する不図示の雌ねじ孔がZ軸方向に等間隔で複数(例えば、5つ)形成されており(図3参照)、その雌ねじ孔には、雄ねじ部材120が螺合している(図3参照)。なお、雌ねじ孔及びこれに螺合する雄ねじ部材120の数は、5つに限定されない。
雄ねじ部材120の先端部(+Z側の端部)には、図3に示されるように、マスクMの下面に当接する当接部材120bが取り付けられている。当接部材120bは、マスクMの下面を傷つけるおそれがない素材(マスク表面より硬くない素材)、例えばステンレス綱、あるいは合成樹脂材料などに形成されており、その+Z側の端部は、梁部材118の上面よりも上方に位置している。雄ねじ部材120は、いわゆるイモネジ(セットスクリュー)であり、−Z側の端部に、例えばレンチなどの工具を挿入するための六角穴が形成されている。従って、マスクステージ100の下方から、レンチなどの工具を用いて雄ねじ部材120を回転させることにより、当接部材120bのZ位置を調整でき、これによりマスクMのY軸方向に関する中間部のZ位置を調整できる。雄ねじ部材120には、雌ねじ孔に対する弛みを防止するナット122が螺合している。
次に、本実施形態に係るマスクステージ装置MSTにおいて、マスクMがマスクステージ100に保持される際の動作を図4(A)〜図4(C)を用いて説明する。なお、マスクMをマスクステージ100の開口部106内に搬送する前段階において、中間支持装置103の当接部材120b(図3参照)は、支持装置102の鋼球102bの上端部よりも下方となる(低くなる)ように、その当接面のZ位置が調整されている。マスクMは、不図示の搬送装置(マスクローダ)によりマスクステージ100の開口部106の上方に搬送される。このとき、マスクMの長手方向における両端部が、支持装置102の鋼球102bの真上に位置するように位置合わせが行われる。次いで、マスクMを3つの鋼球102b上に載置するために、上記搬送装置によりマスクMが降下される(図4(A)参照)。ここで、前述のように、吸着パッド104aの上面は、鋼球102bの上端(頂部)よりも上方に位置しているため、マスクMが降下される際、図4(B)に示されるように、マスクMは、鋼球102bに支持される前に吸着パッド104aの上面に当接する。このとき、上述のバキューム装置が作動され、吸着パッド104aによりマスクMが真空吸着され、マスクMのマスクステージ100に対するX軸方向、及びY軸方向への相対移動が制限される(XY平面に平行な方向に関してのみ、マスクMがマスクステージ100に拘束される)。
そして、マスクMがさらに降下されると、板ばね104bの弾性によりマスクMを吸着した吸着パッド104aは、図4(C)に示されるように、そのマスクMに追従して−Z方向に変位し、マスクMが鋼球102bに支持される。なお、図4(C)に示される状態では、マスクMは、Y軸方向の両端部のみが支持されるので、その中央部が自重により−Z方向に撓んでいるが、板ばね104bがマスクMの撓みに追従して変形するため、吸着パッド104aは、確実にマスクMを吸着保持できる。この後、例えば液晶露光装置10(図1参照)のオペレータにより、中間支持装置103の各雄ねじ部材120が適宜ねじ込まれることにより、マスクMの中央部の撓みが解消されるようにマスクMの平面度調整が行われる。
ここで、マスクMは、そのY軸方向の両端部において、ベース102aに対して回転自在な鋼球102bにより支持(点支持)されている。従って、中間支持装置103を用いてマスクMの平面度調整を行なっても、マスクMのY軸方向の両端部には、曲げモーメントが作用しない。なお、上記マスクMの平面度調整は、液晶露光装置10のメンテナンスなどを行う際にのみ行っても良いし、マスクMを交換する度に行っても良い。
上述のようにして構成された液晶露光装置10(図1参照)では、不図示の主制御装置の管理の下、不図示のマスク搬送装置(マスクローダ)によって、マスクステージ装置MST上へのマスクMのロード、及び不図示の基板ローダによって、基板ステージ装置PST上への基板Pのロードが行なわれる。その後、主制御装置により、不図示のアライメント検出系を用いてアライメント計測が実行され、アライメント計測の終了後、ステップ・アンド・スキャン方式の露光動作が行なわれる。この露光動作は従来から行われているステップ・アンド・スキャン方式と同様であるのでその詳細な説明は省略するものとする。
上記のように構成されるマスクステージ装置MSTによると、支持装置102が有する鋼球102bにより、マスクMの長手方向における両端部が下方から支持されると共に、板ばね104bを介してマスクステージ100に取り付けられた吸着パッド104aによりマスクMの長手方向における両端部が吸着保持されるので、マスクステージ100に対するマスクMの水平方向の相対移動を抑制しつつ、マスクMをマスクステージ100に支持させることができる。ここで、マスクMの鉛直方向(Z軸方向)の面位置は、鋼球102bにより規定されるので、吸着パッド104aのマスクステージ100に対する取り付け位置は、ラフで良い。また、仮に吸着パッド104aのみによってマスクMをマスクステージ100に拘束(Z位置の拘束も含む)する場合に比べ、簡単かつ確実にマスクMを平面度良くマスクステージ100に保持させることができる。
また、中間支持装置103の各雄ねじ部材120を回転させることにより、マスクMの中間部のZ位置を制御できるので、マスクMの撓み度合い、マスクMの撓み剛性等に応じてマスクMの撓みを適宜抑制することができる。
また、吸着パッド104aは、鉛直方向に弾性変形可能な板ばね104bを介してマスクステージ100に取り付けられているため、マスクMの自重による撓みに追従することができる。従って、中間支持装置103を用いてマスクMの平面度調整を行う際、マスクMに曲げモーメントが作用することを抑制できる。
また、マスクMの長手方向を高さ方向とする二等辺三角形の各頂点に配置された鋼球102b上にマスクMが載置されるので、少ない部品点数で、マスクMをバランス良く(水平面に対して傾くことなく)支持することができる。また、マスクMを面ではなく点で支持するので、仮に4点以上の鋼球102bでマスクMを支持する場合でも、Z軸方向の位置が固定された吸着パッドのみでマスクMを支持する従来のマスクステージ装置(図示省略)のように複数の吸着パッドのパッド面の傾き(θx、θy方向)を調整する必要がなく、各鋼球102bのZ方向の位置を合わせるだけで、マスクMの面位置の調整を簡単に行うことができる。
また、保持装置104は、板ばね104bによりマスクステージ100に取り付けられた吸着パッド104aを用いてマスクMのY軸方向の端部のみを吸着保持しているが、板ばね104bは、特にX軸方向には高い剛性を有するので、マスクMがスキャン方向(X軸方向)に高速で移動しても、吸着パッド104aにより確実にマスクMを吸着保持できる。
また、吸着パッド104aの上面が、鋼球102bの上端(頂部)よりも上方に位置しているので(図4(A)参照)、マスクMを鋼球102b上に載置する際の衝撃が、板ばね104bの弾性力により緩和される。従って、マスクMの損傷を防止できる。
また、中間支持装置103は、雄ねじ部材120をX軸方向に間隔をおいて複数有しているので、マスクMのY軸方向における中央部のX軸方向における異なる箇所の高さを相互に調整することができ、マスクMの撓みを確実に抑制できる。また、中間支持装置103は、マスクMの自重による撓みが最大となるマスクMの長手方向(Y軸方向)における中央を支持しているので、マスクMの撓みを効率良く抑制することができる。
《第2の実施形態》
次に第2の実施形態の液晶露光装置について説明する。第2実施形態の液晶露光装置は、上記第1の実施形態と比べ、マスクステージ装置の構成が異なるのみなので、以下、マスクステージ装置の構成についてのみ説明する。なお、本第2の実施形態、及び後述する他の実施形態及び変形例では、説明の簡略化及び図示の便宜上から、上記第1の実施形態と同様の構成を有するものについては、上記第1の実施形態と同じ符号を付して、その説明を省略する。
図5(A)に示されるように、第2の実施形態に係るマスクステージ装置MST2は、マスクMを下方から支持する支持装置202と、マスクMを吸着保持してXY平面に平行な方向に関してマスクMをマスクステージ100に拘束する保持装置104と、不図示の中間支持装置103(図2参照)と、を有している。このうち、支持装置202の構成が上記第1の実施形態と異なる。なお、支持装置202、及び保持装置104の配置は、上記第1の実施形態と同じであり、支持装置202は、例えば3つ、保持装置104は、例えば4つ設けられている。
支持装置202は、一端部側がマスクステージ100の下面に固定されたベース202aと、ベース202aの他端側の上面に形成された凹部(図示省略)内に下部が収容されたボール202cと、ボール202cの上部(頂部)に取り付けられたパッド部202dと、を含む。ボール202cは、ベース202aに対して回転(揺動)自在となっており、パッド部202dのパッド面の仰角が変更可能になっている。パッド部202dのパッド面は、マスクMがマスクステージ100に保持されていない状態(図5(A)参照)では、吸着パッド104aのパッド面(上面)よりも下方に位置している。
従って、図5(A)に示されるマスクMがマスクステージ100に保持されていない状態から、マスクMが降下されると、上記第1の実施形態と同様に、そのマスクMは、先ず、吸着パッド104aに当接する(図5(B)参照)。従って、マスクMを支持装置202に支持させる際の衝撃を緩和できる。この後、マスクMは、吸着パッド104aに当接した状態で板ばね104bの弾性力に抗して更に下降し、パッド部材202d上に載置される。このとき、パッド部材202dは、マスクMに対して面接触するが(図5(C)参照)、上述のようにパッド部材202dはベース部材202aに対し揺動自在なので、マスクMの自重による撓みの傾斜角によらず、マスクMの下面に対しそのパッド面を当接させた状態で、マスクMを下方から確実に支持することができる。
《第3の実施形態》
次に第3の実施形態の液晶露光装置について説明する。第3の実施形態に係るマスクステージ装置は、上記第1の実施形態と比べ、支持装置がマスクが載置される際の衝撃を緩和するためのショックアブソーバ(ダンパ装置)を有している点が異なる。
図6(A)に示されるように、支持装置302のベース部材302aには、鋼球302bに隣接して、例えば不図示のコイルばね、及びパッド部材302dを含むダンパ装置302cが固定されている。なお、図面の錯綜を避ける観点から、図6(A)〜図6(C)においては、保持装置104の図示が省略されている。また、支持装置302、及び不図示の保持装置104の配置は、上記第1の実施形態と同じであり、支持装置302は、例えば3つ、保持装置104は、例えば4つ設けられている。
ダンパ装置302cのパッド部材302dのパッド面は、マスクMがマスクステージ100に保持されていない状態(図6(A)参照)では、吸着パッド104a(図6(A)では不図示。図4(A)参照)のパッド面(上面)よりも上方に位置している。従って、図6(A)に示されるマスクMがマスクステージ100に保持されていない状態から、マスクMが降下されると、そのマスクMは、先ず、パッド部材302dに当接する(図6(B)参照)。そして、マスクMは、ダンパ装置302cの作用により緩やかに下降した後、鋼球102b上に載置される。従って、マスクMを鋼球102b上に載置する際のマスクMに対する衝撃を緩和できる。
なお、上記第1〜第3の各実施形態に係るマスクステージ装置の構成は、一例であって、本発明がこれに限定されるものではない。例えば、上記第1〜第3の各実施形態では、吸着パッドと、マスクステージとの間に接続される接続部材の一例として、板ばねが用いられているが、要は吸着パッド104a(図2参照)をZ軸方向に変位させることができれば良く、例えば弾性ヒンジ部材を板ばねの替わりとして用いても良い。
また、上記第1〜第3の各実施形態において、各保持装置に板ばねを上下に並べて複数(2つ)設けても良い。具体的には、図7(A)〜図7(C)に示されるように、板ばね104bの下方に別の板ばね104cを追加しても良い。この場合、上方の板ばね104bよりも下方の板ばね104cの長さを短くして、吸着パッド104aがX軸に平行な軸周りに回動するようにすると良い。図7(A)〜図7(C)に示される変形例に係る保持装置では、板ばねが上下方向(Z軸方向)に2枚設けられているので、保持装置の水平方向の剛性をより高めることができる。
また、上記第1〜第3の各実施形態では、マスクMのY軸方向における中央部の支持高さをX軸方向に間隔をおいた複数箇所にて手動により調整するようにしているが、これに替えて、図8に示されるように、複数(例えば、3つ)の空気圧調整可能なエアシリンダ500を梁部材にX軸方向に間隔をおいて設けて、このエアシリンダ500の可動部材502を固定部材504に対して上下動させるようにしても良い。この構成を以下に詳述する。梁部材506の上面にはZ軸方向を深さ方向とする凹部506aがX軸方向に等間隔に複数(例えば、3つ)形成されており、各凹部506a内の最下部には、不図示のコンプレッサ(空気供給装置)に連通し、かつ外部から密閉された空気貯留空間508が形成されている。固定部材504は、Z軸方向を軸線方向とし、かつその軸線方向に貫通する貫通孔504aが形成された部材から成り、貫通孔504aが空気貯留空間508に連通するように空気貯留空間508の上方に固定されている。可動部材502は、Z軸方向を軸線方向とする筒の上端を閉塞した部材から成り、固定部材504の外周に、かつ固定部材504との間に密閉空間を形成するように配置されており、固定部材504に対しZ軸方向にスライド自在に設けられている。可動部材502の上端には、マスクMを受ける半球状の受け部材がその平坦面を下側に向けた状態で固定されている。可動部材502は、梁部材506に対しZ軸方向にスライド自在に設けられ、かつその中央にZ軸方向を軸線方向とする貫通孔512aが形成されたガイド部材512の貫通孔512aに挿通され、弾性部材514を介してガイド部材512に保持されている。マスクMの撓みを解消するためには、マスクMの自重による撓みによる変形のみを考慮すれば良いので、その撓みを解消するためのエアシリンダ500の最適な空気圧を容易に設定することができる。なお、エアシリンダに替えて、圧力調整可能なオイルシリンダ、圧力調整可能な空気ばね等を用いても良い。なお、上記第1〜第3の実施形態の中間支持部は、実際にマスクの面位置を実測しつつマスクのZ位置を調整するものであったが、図8に示されるようなエアシリンダ(アクチュエータ)を含む中間支持装置を用いて、エアシリンダが発生する力の大きさ(エアシリンダに供給されるエアの圧力)によりマスクの面位置を管理しても良い。すなわち、マスクの平面度が所望の値となった状態で、エアシリンダが発生する力の大きさを記録し、新たなマスクがマスクステージ装置に載置される度に、上記記録した力と同じ力を発生するように自動的にエアシリンダにエアを供給することにより、常にマスクの平面度を良好な状態とすることができる。
また、上記第1〜第3の各実施形態では、マスクMのY軸方向における中央部を支持する高さをX軸方向に間隔をおいた複数箇所にて手動により調整するようにしているが、これに替えて、図9に示されるように、複数の圧縮コイルばね600を、それぞれの伸縮方向がZ軸方向になるように、かつX軸方向に間隔をおいて梁部材601に設けて、マスクMのY軸方向における中央部のX軸方向における異なる複数箇所(例えば、3箇所)を上方(+Z方向)に付勢するようにしても良い。具体的には、梁部材601に対し固定されたZ軸方向を軸線方向とする軸部材602に対しスライド自在に設けられ、かつコイルばね600により上方に付勢された下スライド部材604と、下スライド部材604上に球状部材605を介して配置され、かつ梁部材601に対しZ軸方向に移動自在に設けられた、マスクMを受ける上スライド部材606と、が梁部材601のX軸方向に間隔をおいた複数箇所(3箇所)に配置されている。この圧縮コイルばね600を種々のばね定数のものに交換可能にすれば、マスクMの重量、マスクMの撓み度合い、マスクMの撓み剛性等に応じて、マスクMの中間部の支持力を適宜調整することができる。また、コイルばね600を収容する円筒形状のハウジングは、その外周面にねじ山を有しており、梁部材601にねじ込まれることにより取り付けられている。従って、ハウジングのZ位置(高さ)を変えることによってコイルばねの発生力を変えることができる。
また、上記第1〜第3の各実施形態において、支持装置は、マスクステージのX軸方向に延びる一対の対辺部のそれぞれに設けられているが、これに替えてあるいはこれに加えて、マスクステージのY軸方向に延びる一対の対辺部のそれぞれに支持装置を設けても良い。
また、上記第1〜第3の各実施形態では、支持装置を二等辺三角形の各頂点に位置するようにマスクステージのX軸方向に延びる一対の対辺部に設けているが、これに替えて、例えば支持装置を長方形の各頂点に位置するようにマスクステージのX軸方向に延びる一対の対辺部に設けても良い。
また、上記第1〜第3の各実施形態において、保持装置は、マスクステージのX軸方向に延びる一対の対辺部のそれぞれに設けられているが、これに替えてあるいはこれに加えて、マスクステージのY軸方向に延びる一対の対辺部のそれぞれに保持装置を設けても良い。
また、上記第1〜第3の各実施形態において、中央支持装置は、マスクMを下方から支持しているが、これに替えて、マスクMを上方から吸着して吊り上げ支持するようにしても良い。
また、上記第1〜第3の各実施形態の支持装置において、鋼球は、ベース部材に回転自在に設けられているが、ベース部材に固定されていても良い。
上記第1及び第3の各実施形態の支持装置では、ベース部材に球状の部材(鋼球)を設けているが、これに替えて、例えば、ベース部材に、その支持するマスクの辺に平行な方向を軸線方向とする円柱状の部材(ローラ)を回転自在に設けるかもしくは固定しても良い。
上記第2の実施形態では、パッド部材を鋼球を介してベース部材に取り付けているが、これに替えて、例えば、パッド部材を、その支持するマスクの辺に平行な方向を軸線方向とする円柱状の部材(ローラ)を介してベース部材に固定しても良い。
上記第1〜第3の各実施形態では、中間支持装置をマスクステージのY軸方向における中央に1つ設けているが、これに限らず、例えば、Y軸方向に複数の中間支持装置を設けても良い。また、中間支持部は、必ずしも設けなくても良い。また、中間支持部は、スキャン方向に交差する方向(上記各実施形態ではY軸方向)に延びていても良い。
上記第1〜第3の各実施形態において、マスクMが鋼球102b又はパッド部材202d、304dに支持されてから、吸着パッド104aによりマスクMを吸着保持しても良い。
上記第1〜第3の各実施形態では、吸着パッド104aによりマスクMを真空吸着しているが、これに替えて、吸着パッドにより静電吸着するようにしても良い。また、保持装置は、例えば、クランプ装置などによりマスクを機械的に保持する構成でも良い。
なお、露光装置で使用される照明光は、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)などの紫外光や、Fレーザ光(波長157nm)などの真空紫外光であっても良い。また、照明光としては、例えばDFB半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(又はエルビウムとイッテルビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いても良い。また、固体レーザ(波長:355nm、266nm)などを使用しても良い。
また、上記第1〜第3の各実施形態では、投影光学系PLが、複数本の光学系を備えたマルチレンズ方式の投影光学系である場合について説明したが、投影光学系の本数はこれに限らず、1本以上あれば良い。また、マルチレンズ方式の投影光学系に限らず、オフナー型の大型ミラーを用いた投影光学系などであっても良い。
また、上記第1〜第3の各実施形態では投影光学系PLとして、投影倍率が拡大系のものを用いる場合について説明したが、これに限らず、投影光学系は等倍系及び縮小系のいずれでも良い。
また、上記第1〜第3の各実施形態においては、光透過型のマスクを保持するマスクステージ装置に本発明が適用された場合を説明したが、これに限らず、本発明は、例えば露光装置の露光対象である基板(あるいはウエハ)をXY平面に沿って案内するステージ装置に適用することもできる。また、移動体は、露光装置以外の装置、例えばインクジェット式の機能性液体付与装置を備えた素子製造装置などに設けられたものであっても良い。
なお、上記第1〜第3の各実施形態では、プレートのステップ・アンド・スキャン動作を伴う走査型露光を行う投影露光装置に適用された場合について説明したが、これに限らず、本発明は、投影光学系を用いない、プロキシミティ方式の露光装置にも適用することができる。また、本発明は、ステップ・アンド・リピート方式の露光装置(いわゆるステッパ)あるいはステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置のマスクステージ装置(あるいは基板ステージ装置)にも適用することができる。
また、露光装置の用途としては角型のガラスプレートに液晶表示素子パターンを転写する液晶用の露光装置に限定されることなく、例えば半導体製造用の露光装置、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン及びDNAチップなどを製造するための露光装置にも広く適用できる。また、半導体素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるマスク又はレチクルを製造するために、ガラス基板又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。なお、露光対象となる物体はガラスプレートに限られるものでなく、例えばウエハ、セラミック基板、フィルム部材、あるいはマスクブランクスなど、他の物体でも良い。
液晶表示素子(あるいは半導体素子)などの電子デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、この設計ステップに基づいたマスク(あるいはレチクル)を製作するステップ、ガラス基板(あるいはウエハ)を製作するステップ、マスク(レチクル)のパターンをガラス基板に転写するリソグラフィステップ、露光されたガラス基板を現像する現像ステップ、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去るエッチングステップ、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除くレジスト除去ステップ、デバイス組み立てステップ、検査ステップ等を経て製造される。この場合、リソグラフィステップで、上記各実施形態の露光装置を用いて前述の露光方法が実行され、ガラス基板上にデバイスパターンが形成されるので、高集積度のデバイスを生産性良く製造することができる。
以上説明したように、本発明の物体保持装置は、平板状の物体を平面度良く保持するのに適している。また、本発明の露光装置は、物体が有するパターンを露光対象物体に転写するのに適している。
10…液晶露光装置、21…微動ステージ、100…マスクステージ、102…支持装置、102b…鋼球、103…中間支持装置、104…保持装置、104a…吸着パッド、104b…板ばね、118…梁部材、120…雄ねじ部材、M…マスク、MST…マスクステージ装置、P…基板、PST…基板ステージ装置。

Claims (26)

  1. 平板状の物体を水平面に平行で互いに直交する第1及び第2軸を含む所定平面に平行に保持する物体保持装置であって、
    本体部と;
    前記本体部に設けられ、平板状の物体の端部を下方から支持して該物体の鉛直方向の位置を規定する支持部材を含み、前記物体の撓みに起因する前記物体の前記支持部材に対する変位を許容した状態で前記支持部材により前記物体を支持する支持装置と;
    前記本体部に設けられ、前記物体の端部を保持して前記本体部に対する前記水平面に平行な方向への相対移動を制限するとともに、前記物体を保持した状態で該物体の撓みに追従して変位する保持部材を含む保持装置と;を備える物体保持装置。
  2. 前記本体部に設けられ、前記物体の中間部を支持して該物体の撓みを抑制する中間支持装置を更に備える請求項1に記載の物体保持装置。
  3. 前記中間支持装置は、前記第1軸に平行な方向に延びる梁状の部材から成り、前記本体部に固定された固定部材と、前記固定部材に設けられ、前記物体の互いに異なる箇所に当接する複数の当接部材とを有する請求項2に記載の物体保持装置。
  4. 前記当接部材は、前記固定部材に対して前記鉛直方向に移動可能に設けられ、前記物体との当接位置が調整可能である請求項2又は3に記載の物体保持装置。
  5. 前記当接部材は、前記物体を下方から鉛直方向上向きに押圧し、
    前記物体は、前記当接部材による押圧力に基づいてその平面度が管理される請求項3又は4に記載の物体保持装置。
  6. 前記当接部材は、前記物体を下方から支持し、
    前記中間支持装置は、前記当接部材を前記鉛直方向上向きに付勢する付勢部材を含む請求項3又は4に記載の物体保持装置。
  7. 前記中間支持装置が複数設けられ、
    前記物体は、前記複数の中間支持装置により互いに異なる複数箇所が支持される請求項2〜6のいずれか一項に記載の物体保持装置。
  8. 前記保持部材は、前記物体を吸着保持する請求項1〜7のいずれか一項に記載の物体保持装置。
  9. 前記保持装置が複数設けられ、
    前記物体は、前記複数の保持装置により互いに異なる複数箇所が保持される請求項1〜8のいずれか一項に記載の物体保持装置。
  10. 前記保持装置は、前記物体の前記第2軸に平行な方向に関する両端部を保持する請求項9に記載の物体保持装置。
  11. 前記保持部材は、少なくとも前記鉛直方向に関して弾性変形可能な弾性部材を介して前記本体部に接続される請求項1〜10のいずれか一項に記載の物体保持装置。
  12. 前記弾性部材は、板ばねである請求項11に記載の物体保持装置。
  13. 前記板ばねは、前記鉛直方向に沿って複数設けられる請求項12に記載の物体保持装置。
  14. 前記板ばねは、前記第2軸に平行な方向に延び、一端が前記本体部に接続されるとともに他端が前記保持部材に接続される請求項12又は13に記載の物体保持装置。
  15. 前記支持装置は、3つ以上設けられ、少なくとも前記物体の前記第2軸に平行な方向に関する一側の一箇所、及び他側の二箇所を支持する請求項1〜14のいずれか一項に記載の物体保持装置。
  16. 前記支持部材は、前記物体に点接触又は線接触する請求項1〜15のいずれか一項に記載の物体保持装置。
  17. 前記支持部材は、転動体から成る請求項16に記載の物体保持装置。
  18. 前記支持部材は、前記物体の下面に対向する平面部を有し、前記本体部に対して揺動可能に取り付けられる請求項1〜15のいずれか一項に記載の物体保持装置。
  19. 前記保持部材における前記物体の保持部位は、前記物体が前記支持装置に支持されていない状態で前記支持部材における前記物体の支持部位よりも上方に位置する請求項1〜18のいずれか一項に記載の物体保持装置。
  20. 前記物体が前記支持装置上に載置される際の前記物体への衝撃を緩和する衝撃緩和装置を更に備える請求項1〜19のいずれか一項に記載の物体保持装置。
  21. 前記衝撃緩和装置は、ダンパ装置を含む請求項20に記載の物体保持装置。
  22. 前記本体部は、前記物体の外周を囲う枠状に形成される請求項1〜21のいずれか一項に記載の物体保持装置。
  23. 前記物体は、所定のパターンが形成されたパターン保持体である請求項1〜22のいずれか一項に記載の物体保持装置と;
    前記パターン保持体を介してエネルギビームにより所定の露光対象物を露光することにより該露光対象物に前記パターンを形成するパターン形成装置と;を備える露光装置。
  24. 前記物体保持装置に保持される前記パターン保持体、及び前記露光対象物は、それぞれ前記露光が行われる際に前記第1軸に平行な方向に駆動される請求項23に記載の露光装置。
  25. 前記露光対象物は、ディスプレイ装置の表示パネルに用いられる基板である請求項23又は24に記載の露光装置。
  26. 請求項23〜25のいずれか一項に記載の露光装置を用いて前記露光対象物を露光することと;
    前記露光された前記露光対象物を現像することと;を含むデバイス製造方法。
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