JP2011084570A - 抗癌剤としてのキナゾリノン化合物 - Google Patents

抗癌剤としてのキナゾリノン化合物 Download PDF

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Abstract

【課題】新規なキナゾリノン化合物を提供すること。
【解決手段】本発明は、キナゾリノン化合物、それらの薬学的に受容可能な塩およびプロドラッグ;単独でまたは少なくとも1種の追加治療薬と併用していずれかでの薬学的に受容可能な担体とキナゾリノン化合物とを含有する組成物に関する。本発明はまた、増殖疾患の治療または予防における単独でかまたはKSP阻害剤としての少なくとも1種の追加治療薬と併用してかのいずれかでの該キナゾリノン化合物を使用する方法に関する。本発明の1局面では、細胞増殖疾患を治療する際に有用である。
Figure 2011084570


【選択図】なし

Description

(発明の分野)
本発明は、新規なキナゾリノン化合物およびそれらの薬学的に受容可能な塩およびプロドラッグ;単独でまたは少なくとも1種の追加治療薬と併用していずれかでの薬学的に受容可能な担体との該新規化合物の組成物;および増殖疾患の治療または予防における単独でまたは少なくとも1種の追加治療薬と併用していずれかでの該新規化合物の使用に関する。
(発明の背景)
キネシンは、微小管に結合して機械的力を生じるために、アデノシン三リン酸を使用するモータータンパク質である。キネシンは、約350のアミノ酸残基を有するモーター領域により特徴付けられる。いくつかのキネシンモータードメインの結晶構造が、決定されてきた。
現在、約100個のキネシン関連タンパク質(KRP)が同定されている。キネシンは、多様な細胞生物学的プロセス(細胞小器官および小胞の輸送、および小胞体の維持を含む)に関与する。いくつかのKRPは、紡錘体の微小管と相互作用するか、または染色体と直接的に相互作用し、そして細胞周期の分裂期の間に重要な役割を果たすようにみえる。これらの有糸分裂KRPは、癌治療の開発のために特に関心をもたれている。
キネシンスピンドルタンパク質(KSP)(Eg5、HsEg5、KNSL1またはKIFIIとしても公知)は、紡錘体に位置しているいくつかのキネシン様モータータンパク質のうちの1つであり、そして二極性紡錘体の形成および/または機能のために必要とされることが公知である。
1995年に、KSPのC末端に配向した抗体を使用しての、KSPの枯渇は、1つの星型の(monoastral)微小管の並びを有する有糸分裂において、HeLa細胞を停止させると示された(非特許文献1)。bimC遺伝子およびcut7遺伝子(これらは、KSPの相同体であると考えられる)における変異は、Aspergillus nidulans(非特許文献2)ならびにSchizosaccharomyces pombe(非特許文献3)において中心体分離の不全を引き起こす。ATRA(全てトランスのレチノイン酸)(これは、KSP発現をタンパク質レベルで減少させる)のいずれかでの細胞の処理、またはアンチセンスオリゴヌクレオチドを使用してのKSPの枯渇は、DAN−G膵癌細胞の有意な増殖阻害を明らかにし、これはKSPが全てトランスのレチノイン酸の抗増殖作用に関与し得ると示した(非特許文献4)。興味深いことに、Xenopus laevis Aurora関連のプロテインキナーゼpEg2は、XlEg5に会合し、これをリン酸化することが示された(非特許文献5)。Aurora関連キナーゼの潜在的な基質は、癌の薬物開発のために特に興味がもたれている。例えば、Aurora1キナーゼおよびAurora2キナーゼは、タンパク質レベルおよびRNAレベルで過剰発現され、そしてこの遺伝子は、結腸癌の患者において増幅される。
KSPに対する第1の細胞透過性小分子インヒビターである「モナストロール」は、従来の化学療法(例えば、タキサンおよびビンカアルカロイド)のようには微小管の重合に影響を与えることなく、単極の紡錘を有する細胞を拘束すると示された(非特許文献6)。モナストロールは、表現型ベースのスクリーニングにおいてインヒビターとして同定され、そしてこの化合物は、抗癌薬物の開発の先導として機能し得ると示唆された。この阻害は、アデノシン三リン酸に対して競合物でなく、素早く可逆性であると決定された(非特許文献7;非特許文献8)。
最近、他のKSPキネシンインヒビターが記載されている。特許文献1および特許文献2は、それぞれ、増殖性疾患を処置するための、フェノチアジン化合物およびトリフェニルメタン化合物を記載する。特許文献3は、増殖性疾患を処置するための、シアノ置換ジヒドロピリミジン化合物を記載する。特許文献4は、ヒトKSP発現を阻害するための、オリゴヌクレオチドおよびオリゴヌクレオチド誘導体を記載する。
特許文献5、特許文献6および特許文献7は、KSP活性に関連する細胞増殖性疾患を処置することに有用なキナゾリノン化合物を記載する。これらの参考文献に記載された化合物は、2−(2−アミノメチル)キナゾリノン誘導体である。特許文献8および特許文献9に記載されたキナゾリノン化合物は、アミン、アミド、またはスルホンアミドの置換基のいずれかである、2−アミノメチル置換基を有する。特許文献10に記載されたキナゾリノン化合物は、5〜12員の窒素含有複素環に取り込まれる、2−アミノメチル置換基というアミノ基を有する。
特許文献11は、細胞増殖性疾患を処置するために、KSP活性に関連する障害を処置するために、そしてKSPを阻害するために有用な、チエノピリミジノン化合物を記載する。
特許文献12は、有糸分裂キネシンKSPのインヒビターであり、そして細胞増殖性疾患の処置に有用である、複素環縮合型ピリミジノン誘導体を記載する。これらの誘導体は、N−複素環縮合型ピリミジノン誘導体である。記載された代表的な誘導体としては、ピリド[α,β−γ]ピリミジン−δ−オン、ピリミド[α,β−γ]ピリミジン−δ−オン、ピリミド[α,β−γ]ピリダジン−δ−オン、およびプテリジン−4−オンが挙げられる。
国際公開第02/057244号パンフレット 国際公開第02/056880号パンフレット 国際公開第02/078639号パンフレット 米国特許第6,472,521号明細書 国際公開第01/98278号パンフレット 国際公開第01/30768号パンフレット 国際公開第03/039460号パンフレット 国際公開第01/98278号パンフレット 国際公開第01/30768号パンフレット 国際公開第03/039460号パンフレット 国際公開第03/050064号パンフレット 国際公開第03/103575号パンフレット
Blangyら,Cell 1995,83:1159〜1169 Enos,A.P.,およびN.R.Morris,Cell 1990,60:1019〜1027 Hagan,I.,およびM.Yanagida,Nature 1990,347:563〜566 Kaiser,A.,ら,J.Biol.Chem.1999,274,18925−18931 Giet,R.,ら,J.Biol.Chem.1999,274:15005−15013 Mayer,T.U.,ら,Science 1999,286:971−974 DeBonis,S.ら,Biochemistry 2003,42:338−349 Kapoor,T.M.,ら,J.Cell Biol.2000,150:975−988
(発明の要旨)
本発明の1局面では、新規なキナゾリノン化合物、それらの薬学的に受容可能な塩およびプロドラッグが提供される。これらのキナゾリノン化合物、薬学的に受容可能な塩およびプロドラッグは、KSP阻害剤であり、そして細胞増殖疾患を治療する際に有用である。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
次式を有する化合物、またはそれらの立体異性体、互変異性体、薬学的に受容可能な塩またはプロドラッグ:
Figure 2011084570

ここで、
Xは、OまたはSである;
は、以下からなる群から選択される:
(1)水素、
(2)置換または非置換アルキル、
(3)置換または非置換アルケニル、
(4)置換または非置換アルキニル、
(5)置換または非置換アリール、
(6)置換または非置換ヘテロアリール、
(7)置換または非置換ヘテロシクリル、
(8)置換または非置換アルキルスルホニル、および
(9)置換または非置換アリールスルホニル;
は、以下からなる群から選択される:
(1)水素、
(2)置換または非置換アルキル、
(3)置換または非置換アルケニル、および
(4)置換または非置換アルキニル;
は、以下からなる群から選択される:
(1)CO 10
(2)COR 10
(3)CONR 11 12
(4)S(O) 13 、および
(5)SO NR 14 15 ;または
およびR は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、3員〜7員炭素環または複素環を形成する;
但し、R およびR が一緒になって5員〜12員複素環を形成するとき、R は、CONR 11 12 であるか、またはR およびR は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、3員〜7員炭素環または複素環を形成する;
は、以下からなる群から選択される:
(1)水素、
(2)置換または非置換アルキル、
(3)置換または非置換アルケニル、
(4)置換または非置換アルキニル、
(5)置換または非置換アリール、
(6)置換または非置換ヘテロアリール、および
(7)置換または非置換ヘテロシクリル;
は、以下からなる群から選択される:
(1)水素、
(2)置換または非置換アルキル、
(3)置換または非置換アルコキシ、
(4)置換または非置換アリール、
(5)置換または非置換ヘテロアリール、
(6)置換または非置換ヘテロシクリル、
(7)COR 17
(8)CO 18
(9)CONR 19 20 、および
(10)SO 21 ;または
およびR は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル環を形成し、ここで、該ヘテロアリール環は、1個または2個の環ヘテロ原子を含有し、ここで、該ヘテロシクリル環は、1個または2個の環ヘテロ原子を含有し、ここで、該ヘテロアリールまたはヘテロシクリル環は、必要に応じて、ハロゲン、アルキル、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、アリールアルキル、複素環、アミノカルボニル、カルボニルアミノ、アルキルカルボニル、アルキルカルボキシ、アルキルアミノカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、炭素環またはヘテロアリールアルキル基で置換されている;但し、R およびR がそれらが結合する窒素原子と一緒になって5員複素環を形成するとき、該複素環は、2,4−ジオキソ−3−オキサゾリジニル環、2,5−ジオキソ−1−イミダゾリジニル環または2,4,5−トリオキソ−1−イミダゾリジニル環ではない;
、R 、R およびR は、別個に、以下からなる群から選択される:
(1)水素、
(2)ハロゲン、
(3)ヒドロキシ、
(4)ニトロ、
(5)アミノ、
(6)シアノ、
(7)アルコキシ、
(8)アルキルチオ、
(9)メチレンジオキシ、
(10)ハロアルコキシ、
(11)CO 10
(12)COR 10
(13)OR 10
(14)CONR 11 12
(15)置換または非置換アルキル、
(16)置換または非置換アリール、
(17)置換または非置換ヘテロアリール、
(18)置換または非置換アルキルアミノ、
(19)置換または非置換ジアルキルアミノ、
(20)置換または非置換アルキルスルホニル、
(21)置換または非置換アリールスルホニル、
(22)置換または非置換アルキルカルボキシ、
(23)置換または非置換カルボキサミド、
(24)置換または非置換カルボキシアミノ、
(25)置換または非置換アミノカルボキシ、
(26)置換または非置換アミノカルボニル、および
(27)置換または非置換アルキルスルホンアミド;
10 、R 11 、R 12 、R 13 、R 14 、R 15 、R 17 、R 18 、R 19 、R 20 およびR 21 は、別個に、以下からなる群から選択される:
(1)水素、
(2)置換または非置換アルキル、
(3)置換または非置換アルケニル、
(4)置換または非置換アルキニル、
(5)置換または非置換アリール、
(6)置換または非置換ヘテロアリール、および
(7)置換または非置換ヘテロシクリル;または
11 およびR 12 、R 14 およびR 15 、またはR 19 およびR 20 は、一緒になって、3員〜7員炭素環または複素環を形成する;そして
m=0、1または2である、
化合物。
(項目2)
前記置換アルキルが、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルアルキル、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキルまたはスルホンアミドアルキルを含む、項目1に記載の化合物。
(項目3)
Xが、Oである、項目1に記載の化合物。
(項目4)
が、置換または非置換アリールアルキルである、項目1に記載の化合物。
(項目5)
が、ベンジルである、項目4に記載の化合物。
(項目6)
が、置換ベンジルである、項目4に記載の化合物。
(項目7)
が、ハロ−置換ベンジルである、項目6に記載の化合物。
(項目8)
が、3−クロロベンジルである、項目7に記載の化合物。
(項目9)
が、3−フルオロベンジルである、項目7に記載の化合物。
(項目10)
が、3−メトキシベンジルである、項目7に記載の化合物。
(項目11)
が、3−トリフルオロメチルベンジルである、項目7に記載の化合物。
(項目12)
が、3−トリフルオロメトキシベンジルである、項目7に記載の化合物。
(項目13)
が、3,5−ジメチルベンジルである、項目6に記載の化合物。
(項目14)
が、2−ナフチルメチルである、項目1に記載の化合物。
(項目15)
が、水素であり、そしてR が、CO 10 である、項目1に記載の化合物。
(項目16)
10 が、アルキルである、項目15に記載の化合物。
(項目17)
が、水素であり、そしてR が、CONR 11 12 である、項目1に記載の化合物。
(項目18)
11 およびR 12 が、アルキルである、項目17に記載の化合物。
(項目19)
11 およびR 12 が、メチルである、項目18に記載の化合物。
(項目20)
11 およびR 12 が、それらが結合する窒素原子と一緒になって、3員〜7員複素環を形成する、項目17に記載の化合物。
(項目21)
が、アミノ−置換アルキルである、項目1に記載の化合物。
(項目22)
が、3−アミノプロピルである、項目21に記載の化合物。
(項目23)
が、水素、アルキル、アリールまたはCOR 17 である、項目1に記載の化合物。
(項目24)
が、COR 17 である、項目23に記載の化合物。
(項目25)
17 が、アリール、アリールアルキル、アルキル−置換アリールまたはハロゲン−置換アリールである、項目24に記載の化合物。
(項目26)
前記アリールが、フェニルである、項目25に記載の化合物。
(項目27)
、R およびR が、水素である、項目1に記載の化合物。
(項目28)
が、ハロゲンである、項目1に記載の化合物。
(項目29)
以下からなる群から選択される、項目1に記載の化合物:
(3−ベンジル−7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル){(4−ブロモベンゾイル)[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミノ}酢酸エチル;
[(3−アミノプロピル)(4−メチルベンゾイル)アミノ](3−ベンジル−7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)酢酸エチル;
(3−ベンジル−7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)[[3−(ジメチルアミノ)プロピル](4−メチルベンゾイル)アミノ]酢酸イソプロピル;
[(3−アミノプロピル)(4−ブロモベンゾイル)アミノ](3−ベンジル−7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)酢酸イソプロピル;
[(3−アミノプロピル)(4−メチルベンゾイル)アミノ](3−ベンジル−7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)酢酸イソプロピル;
N−(3−アミノプロピル)−N−[1−(3−ベンジル−7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−2−(ジエチルアミノ)−2−オキソエチル]−4−ブロモベンズアミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−[1−(3−ベンジル−7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−2−(ジエチルアミノ)−2−オキソエチル]−4−メチルベンズアミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−[1−(3−ベンジル−7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−2−オキソ−2−ピロリジン−1−イルエチル]−4−ブロモベンズアミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−[1−(3−ベンジル−7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−2−オキソ−2−ピロリジン−1−イルエチル]−4−クロロベンズアミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−[1−(3−ベンジル−7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−2−モルホリン−4−イル−2−オキソエチル]−4−ブロモベンズアミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−[1−(3−ベンジル−7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−2−モルホリン−4−イル−2−オキソエチル]−4−クロロベンズアミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−[1−(3−ベンジル−7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−4−ブロモベンズアミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−[1−(3−ベンジル−7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−4−クロロベンズアミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−[1−(3−ベンジル−7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−2−オキソ−2−ピロリジン−1−イルエチル]−4−メチルベンズアミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−[1−(3−ベンジル−7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−4−メチルベンズアミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−[1−[7−クロロ−3−(3−クロロベンジル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル]−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−4−メチルベンズアミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−[1−[7−クロロ−3−(3−フルオロベンジル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル]−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−4−メチルベンズアミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−[1−[7−クロロ−3−(3−メチルベンジル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル]−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−4−メチルベンズアミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−[1−{7−クロロ−4−オキソ−3−[4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル}−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−4−メチルベンズアミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−[1−[7−クロロ−3−(4−クロロベンジル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル]−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−4−メチルベンズアミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−[1−[7−クロロ−3−(3−メトキシベンジル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル]−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−4−メチルベンズアミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−[1−[7−クロロ−3−(2−ナフチルメチル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル]−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−4−メチルベンズアミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−[1−{7−クロロ−4−オキソ−3−[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル}−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−4−メチルベンズアミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−[1−{7−クロロ−4−オキソ−3−[3−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル}−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−4−メチルベンズアミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−[1−[7−クロロ−3−(3−ヒドロキシベンジル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル]−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−4−メチルベンズアミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−[1−[7−クロロ−3−(3,5−ジメチルベンジル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル]−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−4−メチルベンズアミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−[1−[3−(1,1’−ビフェニル−3−イルメチル)−7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル]−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−4−メチルベンズアミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−[1−[7−クロロ−3−(3−シアノベンジル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル]−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−4−メチルベンズアミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−[1−[7−クロロ−3−(3−ニトロベンジル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル]−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−4−メチルベンズアミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−[1−[7−クロロ−3−(3,4−ジクロロベンジル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル]−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−4−メチルベンズアミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−{1−(3−ベンジル−7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−2−[エチル(メチル)アミノ]−2−オキソエチル}−4−メチルベンズアミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−{1−[7−クロロ−3−(3,5−ジメチルベンジル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル]−2−[エチル(メチル)アミノ]−2−オキソエチル}−4−メチルベンズアミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−{1−[7−クロロ−3−(3,5−ジメチルベンジル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル]−2−[エチル(メチル)アミノ]−2−オキソエチル}−4−メチルベンズアミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−{1−[7−クロロ−3−(3−メトキシベンジル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル]−2−[エチル(メチル)アミノ]−2−オキソエチル}−4−メチルベンズアミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−[1−[7−クロロ−3−(3,5−ジフルオロベンジル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル]−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−4−メチルベンズアミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−[1−{7−クロロ−3−[(6−クロロピリジン−2−イル)メチル]−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル}−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−4−メチルベンズアミド;
N−(3−アミノプロピル)−N−[1−{7−クロロ−3−[(2−クロロピリジン−4−イル)メチル]−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル}−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−4−メチルベンズアミド;および
N−(3−アミノプロピル)−N−[1−[7−クロロ−4−オキソ−3−(キノリン−2−イルメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル]−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−4−メチルベンズアミド。
(項目30)
薬学的に受容可能な担体と、投与したときにヒトまたは動物被験体におけるKSP活性を阻害するのに有効な量の項目1に記載の化合物とを含有する、組成物。
(項目31)
さらに、癌を治療するための少なくとも1種の追加薬剤を含有する、項目30に記載の組成物。
(項目32)
前記癌を治療するための少なくとも1種の追加薬剤が、イリノテカン、トポテカン、ゲミシタビン、グリーベック、ハーセプチン、5−フルオロウラシル、ロイコボリン、カルボプラチン、シスプラチン、タキサン、テザシタビン、シクロホスファミド、ビンカアルカロイド、イマチニブ、アントラサイクリン、リツキシマブおよびトラスツズマブから選択される、項目31に記載の組成物。
(項目33)
KSPタンパク質活性の調節により状態を処置する方法であって、そのような処置を必要とするヒトまたは動物被験体に、項目1に記載の化合物の有効量を投与する工程を包含する、方法。
(項目34)
前記化合物が、細胞増殖アッセイにおいて、約50μM未満のIC 50 値を有する、項目33に記載の方法。
(項目35)
前記状態が、癌である、項目33に記載の方法。
(項目36)
ヒトまたは動物被験体におけるKSP活性を阻害する方法であって、該ヒトまたは動物被験体に、該ヒトまたは動物被験体におけるKSP活性を阻害するのに有効な量の項目1に記載の化合物を含有する組成物を投与する工程を包含する、方法。
(項目37)
ヒトまたは動物被験体における癌障害を処置するための方法であって、該ヒトまたは動物被験体に、該ヒトまたは動物被験体におけるKSP活性を阻害するのに有効な量の項目1に記載の化合物を含有する組成物を投与する工程を包含する、方法。
(項目38)
さらに、前記ヒトまたは動物被験体に、癌を処置するための少なくとも1種の追加薬剤を投与する工程を包含する、項目37に記載の方法。
(項目39)
前記癌を処置するための少なくとも1種の追加薬剤が、イリノテカン、トポテカン、ゲミシタビン、グリーベック、ハーセプチン、5−フルオロウラシル、ロイコボリン、カルボプラチン、シスプラチン、タキサン、テザシタビン、シクロホスファミド、ビンカアルカロイド、イマチニブ、アントラサイクリン、リツキシマブおよびトラスツズマブから選択される、項目38に記載の方法。
(項目40)
癌を処置する際に使用する、項目1に記載の化合物。
(項目41)
癌を処置する医薬を製造する際の、項目1に記載の化合物の使用。
1実施形態では、このキナゾリノン化合物は、式(I)、またはそれらの立体異性体、互変異性体、薬学的に受容可能な塩またはプロドラッグを有する:
Figure 2011084570
ここで、
Xは、OまたはSである;
は、以下からなる群から選択される:
(1)水素、
(2)置換または非置換アルキル、
(3)置換または非置換アルケニル、
(4)置換または非置換アルキニル、
(5)置換または非置換アリール、
(6)置換または非置換ヘテロアリール、
(7)置換または非置換ヘテロシクリル、
(8)置換または非置換アルキルスルホニル、および
(9)置換または非置換アリールスルホニル;
は、以下からなる群から選択される:
(1)水素、
(2)置換または非置換アルキル、
(3)置換または非置換アルケニル、および
(4)置換または非置換アルキニル;
は、以下からなる群から選択される:
(1)CO10
(2)COR10
(3)CONR1112
(4)S(O)13、および
(5)SONR1415;または
およびRは、それらが結合する炭素原子と一緒になって、3員〜7員炭素環または複素環を形成する;
但し、RおよびRが一緒になって5員〜12員複素環を形成するとき、Rは、CONR1112であるか、またはRおよびRは、それらが結合する炭素原子と一緒になって、3員〜7員炭素環または複素環を形成する;
は、以下からなる群から選択される:
(1)水素、
(2)置換または非置換アルキル、
(3)置換または非置換アルケニル、
(4)置換または非置換アルキニル、
(5)置換または非置換アリール、
(6)置換または非置換ヘテロアリール、および
(7)置換または非置換ヘテロシクリル;
は、以下からなる群から選択される:
(1)水素、
(2)置換または非置換アルキル、
(3)置換または非置換アルコキシ、
(4)置換または非置換アリール、
(5)置換または非置換ヘテロアリール、
(6)置換または非置換ヘテロシクリル、
(7)COR17
(8)CO18
(9)CONR1920、および
(10)SO21;または
およびRは、それらが結合する窒素原子と一緒になって、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル環を形成し、ここで、該ヘテロアリール環は、1個または2個の環ヘテロ原子を含有し、ここで、該ヘテロシクリル環は、1個または2個の環ヘテロ原子を含有し、ここで、該ヘテロアリールまたはヘテロシクリル環は、必要に応じて、ハロゲン、アルキル、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、アリールアルキル、複素環、アミノカルボニル、カルボニルアミノ、アルキルカルボニル、アルキルカルボキシ、アルキルアミノカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、炭素環またはヘテロアリールアルキル基で置換されている;但し、RおよびRがそれらが結合する窒素原子と一緒になって5員複素環を形成するとき、該複素環は、2,4−ジオキソ−3−オキサゾリジニル環、2,5−ジオキソ−1−イミダゾリジニル環または2,4,5−トリオキソ−1−イミダゾリジニル環ではない;
、R、RおよびRは、別個に、以下からなる群から選択される:
(1)水素、
(2)ハロゲン、
(3)ヒドロキシ、
(4)ニトロ、
(5)アミノ、
(6)シアノ、
(7)アルコキシ、
(8)アルキルチオ、
(9)メチレンジオキシ、
(10)ハロアルコキシ、
(11)CO10
(12)COR10
(13)OR10
(14)CONR1112
(15)置換または非置換アルキル、
(16)置換または非置換アリール、
(17)置換または非置換ヘテロアリール、
(18)置換または非置換アルキルアミノ、
(19)置換または非置換ジアルキルアミノ、
(20)置換または非置換アルキルスルホニル、
(21)置換または非置換アリールスルホニル、
(22)置換または非置換アルキルカルボキシ、
(23)置換または非置換カルボキサミド、
(24)置換または非置換カルボキシアミノ、
(25)置換または非置換アミノカルボキシ、
(26)置換または非置換アミノカルボニル、および
(27)置換または非置換アルキルスルホンアミド;
10、R11、R12、R13、R14、R15、R17、R18、R19、R20およびR21は、別個に、以下からなる群から選択される:
(1)水素、
(2)置換または非置換アルキル、
(3)置換または非置換アルケニル、
(4)置換または非置換アルキニル、
(5)置換または非置換アリール、
(6)置換または非置換ヘテロアリール、および
(7)置換または非置換ヘテロシクリル;または
11およびR12、R14およびR15、またはR19およびR20は、一緒になって、3員〜7員炭素環または複素環を形成する;そして
m=0、1または2である。
他の局面では、本発明は、そのような治療を必要とするヒトまたは動物被験体における増殖疾患を治療する方法を提供し、該方法は、該被験体に、その被験体の細胞増殖を低下または阻止するのに有効な量の式(I)の化合物を投与する工程を包含する。
本発明の他の局面では、そのような治療を必要とするヒトまたは動物被験体における増殖疾患を治療する方法であり、該方法は、該被験体に、必要に応じて、癌を治療する少なくとも1種の追加薬剤と組み合わせて、その被験体の細胞増殖を低下または阻止するのに有効な量の式(I)の化合物を投与する工程を包含する。
他の局面では、本発明は、治療組成物を提供し、該治療組成物は、癌治療で通例使用されるように、癌を治療する1種またはそれ以上の追加薬剤と組み合わせて、式(I)の少なくとも1種の化合物を含有する。
本発明の化合物は、癌を治療する際に有用であり、これには、例えば、肺癌および気管支癌;前立腺癌;乳癌;膵臓癌;大腸癌および直腸癌;甲状腺癌;胃癌;肝臓癌および肝内胆管癌;腎臓癌および腎盂癌;膀胱癌;子宮体癌;子宮頚癌;卵巣癌;多発性骨髄腫;食道癌;急性骨髄性白血病;慢性骨髄性白血病;リンパ性白血病;骨髄球性白血病;脳腫瘍;口腔癌および咽頭癌;喉頭癌;小腸癌;非ホジキン性リンパ腫;黒色腫;および絨毛大腸腺腫が挙げられる。
本発明は、さらに、発明の詳細な説明で記述する組成物、キット、使用方法および製造方法を提供する。
(発明の詳細な説明)
本発明の1局面では、新規なキナゾリノン化合物、それらの薬学的に受容可能な塩およびプロドラッグが提供される。これらのキナゾリノン化合物、薬学的に受容可能な塩およびプロドラッグは、KSP阻害剤であり、そして細胞増殖疾患を治療する際に有用である。
このキナゾリノン化合物は、式(I)、またはそれらの立体異性体、互変異性体、薬学的に受容可能な塩またはプロドラッグを有する:
Figure 2011084570
ここで、
Xは、OまたはSである;
は、以下からなる群から選択される:
(1)水素、
(2)置換または非置換アルキル、
(3)置換または非置換アルケニル、
(4)置換または非置換アルキニル、
(5)置換または非置換アリール、
(6)置換または非置換ヘテロアリール、
(7)置換または非置換ヘテロシクリル、
(8)置換または非置換アルキルスルホニル、および
(9)置換または非置換アリールスルホニル;
は、以下からなる群から選択される:
(1)水素、
(2)置換または非置換アルキル、
(3)置換または非置換アルケニル、および
(4)置換または非置換アルキニル;
は、以下からなる群から選択される:
(1)CO10
(2)COR10
(3)CONR1112
(4)S(O)13、および
(5)SONR1415;または
およびRは、それらが結合する炭素原子と一緒になって、3員〜7員炭素環または複素環を形成する;
但し、RおよびRが一緒になって5員〜12員複素環を形成するとき、Rは、CONR1112であるか、またはRおよびRは、それらが結合する炭素原子と一緒になって、3員〜7員炭素環または複素環を形成する;
は、以下からなる群から選択される:
(1)水素、
(2)置換または非置換アルキル、
(3)置換または非置換アルケニル、
(4)置換または非置換アルキニル、
(5)置換または非置換アリール、
(6)置換または非置換ヘテロアリール、および
(7)置換または非置換ヘテロシクリル;
は、以下からなる群から選択される:
(1)水素、
(2)置換または非置換アルキル、
(3)置換または非置換アルコキシ、
(4)置換または非置換アリール、
(5)置換または非置換ヘテロアリール、
(6)置換または非置換ヘテロシクリル、
(7)COR17
(8)CO18
(9)CONR1920、および
(10)SO21;または
およびRは、それらが結合する窒素原子と一緒になって、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル環を形成し、ここで、該ヘテロアリール環は、1個または2個の環ヘテロ原子を含有し、ここで、該ヘテロシクリル環は、1個または2個の環ヘテロ原子を含有し、ここで、該ヘテロアリールまたはヘテロシクリル環は、必要に応じて、ハロゲン、アルキル、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、アリールアルキル、複素環、アミノカルボニル、カルボニルアミノ、アルキルカルボニル、アルキルカルボキシ、アルキルアミノカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、炭素環またはヘテロアリールアルキル基で置換されている;但し、RおよびRがそれらが結合する窒素原子と一緒になって5員複素環を形成するとき、該複素環は、2,4−ジオキソ−3−オキサゾリジニル環、2,5−ジオキソ−1−イミダゾリジニル環または2,4,5−トリオキソ−1−イミダゾリジニル環ではない;
、R、RおよびRは、別個に、以下からなる群から選択される:
(1)水素、
(2)ハロゲン、
(3)ヒドロキシ、
(4)ニトロ、
(5)アミノ、
(6)シアノ、
(7)アルコキシ、
(8)アルキルチオ、
(9)メチレンジオキシ、
(10)ハロアルコキシ、
(11)CO10
(12)COR10
(13)OR10
(14)CONR1112
(15)置換または非置換アルキル、
(16)置換または非置換アリール、
(17)置換または非置換ヘテロアリール、
(18)置換または非置換アルキルアミノ、
(19)置換または非置換ジアルキルアミノ、
(20)置換または非置換アルキルスルホニル、
(21)置換または非置換アリールスルホニル、
(22)置換または非置換アルキルカルボキシ、
(23)置換または非置換カルボキサミド、
(24)置換または非置換カルボキシアミノ、
(25)置換または非置換アミノカルボキシ、
(26)置換または非置換アミノカルボニル、および
(27)置換または非置換アルキルスルホンアミド;
10、R11、R12、R13、R14、R15、R17、R18、R19、R20およびR21は、別個に、以下からなる群から選択される:
(1)水素、
(2)置換または非置換アルキル、
(3)置換または非置換アルケニル、
(4)置換または非置換アルキニル、
(5)置換または非置換アリール、
(6)置換または非置換ヘテロアリール、および
(7)置換または非置換ヘテロシクリル;または
11およびR12、R14およびR15、またはR19およびR20は、一緒になって、3員〜7員炭素環または複素環を形成する;そして
m=0、1または2である。
1実施形態では、Xは、Oである。
1実施形態では、Rは、アリールアルキルである。1実施形態では、前記アリールアルキルは、ベンジルまたは置換ベンジルである。1実施形態では、Rは、ハロ−置換ベンジルである。1実施形態では、Rは、3−クロロベンジルである。1実施形態では、Rは、3−フルオロベンジルである。1実施形態では、Rは、3−メトキシベンジルである。1実施形態では、Rは、3−トリフルオロメチルベンジルである。1実施形態では、Rは、3−トリフルオロメトキシベンジルである。1実施形態では、Rは、3,5−ジメチルベンジルである。1実施形態では、Rは、2−ナフチルメチルである。
1実施形態では、Rは、水素であり、そしてRは、CO10である。1実施形態では、R10は、アルキルである。
1実施形態では、Rは、水素であり、そしてRは、CONR1112である。1実施形態では、R11およびR12は、アルキルである。1実施形態では、R11およびR12は、メチルである。1実施形態では、R11およびR12は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、3員〜7員複素環を形成する。
1実施形態では、Rは、アミノ−置換アルキルである。1実施形態では、Rは、3−アミノプロピルである。
1実施形態では、Rは、水素、アルキル、アリールまたはCOR17である。1実施形態では、R17は、アリール、アリールアルキル、アルキル−置換アリールまたはハロゲン−置換アリールである。
1実施形態では、R、RおよびRは、水素である。
1実施形態では、Rは、ハロゲンである。
式(I)の化合物について、代表的な置換アルキル基には、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルアルキル、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキルまたはスルホンアミドアルキルが挙げられる。代表的な置換アリール基には、スルホンアミドアリール基が挙げられる。代表的な置換ヘテロアリール基には、アルキルヘテロアリール基が挙げられる。
他の局面では、本発明は、式(I)の化合物を製造する方法を提供する。本発明の代表的な化合物を製造する方法は、実施例1および2で記述されており、そして以下で図式的に示されている。さらに、式(I)の化合物に加えて、中間体およびそれらの対応する合成方法は、本発明の範囲内に含まれると考えられる。本発明の代表的な化合物は、実施例3の表1で示されている。
他の局面では、本発明は、本明細書中で記述したKSP阻害剤を含有する組成物、および本明細書中で記述したKSP阻害剤を利用する方法を提供する。
1局面では、本発明は、単独でまたは他の抗癌剤と共にいずれかでヒトまたは動物被験体に投与するのに適切な薬学的に受容可能な担体と共に、少なくとも1種のキナゾリノン化合物(例えば、式(I)の化合物)を含有する医薬組成物を提供する。
組み合わせ治療として使用されるはずの多くの適切な抗がん剤が、本発明の組成物および方法での使用について企図される。本発明の化合物を組み合わせて使用されるべき適切な抗がん剤としては、以下が挙げられる:アポトーシスを誘発する薬剤;ポリヌクレオチド(例えば、リボザイム);ポリペプチド(例えば、酵素);薬物;生物学的模倣物;アルカロイド;アルキル化剤;抗腫瘍抗体;代謝拮抗物質;ホルモン;白金化合物;抗癌薬物、毒物および/または放射性核種と結合したモノクローナル抗体;生物学的応答調節因子(例えば、インターフェロン[例えば、IFN−α]およびインターロイキン[例えば、IL−2]);養子免疫療法薬剤;造血成長因子;腫瘍細胞分化を誘発する薬剤(例えば、全てトランスのレチノイン酸);遺伝子治療薬剤;アンチセンス療法薬剤およびヌクレオチド;腫瘍ワクチン;新脈管形成のインヒビターなど。式(I)の開示化合物と同時投与するために適切な、化学療法化合物および抗癌治療の多くの他の例は、当業者に公知である。
特定の実施形態において、本発明の化合物と組み合わせて使用される抗癌剤は、アポトーシスを誘発するかまたは刺激する薬剤を含む。アポトーシスを誘発する薬剤としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:放射線;キナーゼインヒビター(例えば、上皮増殖因子レセプター[EGFR]キナーゼインヒビター、血管成長因子レセプター[VGFR]キナーゼインヒビター、線維芽細胞成長因子レセプター[FGFR]キナーゼインヒビター、血小板由来成長因子レセプター[PGFR]Iキナーゼインヒビター、ならびにBcr−Ablキナーゼインヒビター(例えば、STI−571、グリーベック(gleevec)およびGlivec);アンチセンス分子;抗体[例えば、ハーセプチンおよびリタキサン(rituxan)];抗エストロゲン[例えば、ラロキシフェン(raloxifene)およびタモキシフェン(tamoxifen)];抗アンドロゲン[例えば、フルタミド、ビカルタミド、フィナステリド、アミノグルテチミド(amino−glutethamide)、ケトコナゾール、およびコルチコステロイド];シクロオキシゲナーゼ2(COX−2)インヒビター[例えば、セレコキシブ(celecoxib)、メロキシカム(meloxicam)、NS−398、および非ステロイド性抗炎症薬物(NSAID)];ならびに癌化学療法薬物[例えば、イリノテカン(irinotecan)[カンプトサル(camptosar)]、CPT−11、フルダラビン(fludarabine)[フルダラ(fludara)]、ダカルバジン(DTIC)、デキサメタゾン、ミトザントロン、ミロタルグ(mylotarg)、VP−16、シスプラチン、5−FU、ドキシルビシン(doxrubicin)、タキソテール(taxotere)およびタキソール];細胞シグナル伝達分子;セラミドおよびサイトカイン;ならびにスタウロスプリン(staurosprine)など。
他の局面では、本発明は、本明細書中で記述した化合物を使用する方法を提供する。例えば、本明細書中で記述した化合物は、癌の治療で使用できる。本明細書中で記述した化合物はまた、癌を治療する医薬を製造する際に、使用できる。
1実施形態では、本発明は、細胞増殖疾患(例えば、癌)に罹ったヒトまたは動物被験体を治療する方法を提供する。本発明は、そのような治療を必要とするヒトまたは動物被験体を治療する方法を提供し、該方法は、単独でまたは他の抗癌剤と併用していずれかで、キナゾリノン化合物(例えば、式(I)の化合物)の治療有効量を投与する工程を包含する。
他の実施形態では、本発明は、そのような治療を必要とするヒトまたは動物被験体における細胞増殖疾患を治療する方法を提供し、該方法は、該被験体に、その被験体の細胞増殖または腫瘍成長を低下または阻止するのに有効な量のキナゾリノン化合物(例えば、式(I)の化合物)を投与する工程を包含する。
他の実施形態では、本発明は、そのような治療を必要とするヒトまたは動物被験体における細胞増殖疾患を治療する方法を提供し、該方法は、該被験体に、癌を治療する少なくとも1種の追加薬剤と組み合わせて、その被験体の細胞増殖または腫瘍成長を低下または阻止するのに有効な量のキナゾリノン化合物(例えば、式(I)の化合物)を投与する工程を包含する。
本発明は、KSPの阻害剤である化合物を提供する。これらの阻害剤は、ヒトまたは動物用の医薬組成物で有用であり、この場合、KSPの阻害剤は、例えば、細胞増殖疾患(例えば、KSPが媒介する腫瘍および/または癌性細胞成長)の治療で、必要とされる。特に、これらの化合物は、ヒトまたは動物(例えば、ネズミ)の癌を治療する際に有用であり、これには、例えば、肺癌および気管支癌;前立腺癌;乳癌;膵臓癌;大腸癌および直腸癌;甲状腺癌;胃癌;肝臓癌および肝内胆管癌;腎臓癌および腎盂癌;膀胱癌;子宮体癌;子宮頚癌;卵巣癌;多発性骨髄腫;食道癌;急性骨髄性白血病;慢性骨髄性白血病;リンパ性白血病;骨髄球性白血病;脳腫瘍;口腔癌および咽頭癌;喉頭癌;小腸癌;非ホジキン性リンパ腫;黒色腫;および絨毛大腸腺腫が挙げられる。
他の実施形態では、本発明は、KSP媒介障害を治療する方法を提供する。1方法では、KSP活性を媒介(または調節)するために、それを必要とする患者(例えば、ヒトまたは動物被験体)に、有効量のキナゾリノン化合物が投与される。
KSP阻害活性を決定する代表的なアッセイは、実施例4で記述されている。
以下の定義は、本発明を理解し易くするために、提供されている。
本明細書中で使用する「キナゾリノン」との用語は、4位でカルボニルまたはチオカルボニル基を有するキナゾリノン化合物を意味する。
「アルキル」とは、ヘテロ原子を含有しないアルキル基を意味する。それゆえ、この語句は、直鎖アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシルなど)を含む。この語句はまた、直鎖アルキル基の分枝鎖異性体を含み、これには、例として、以下が挙げられるが、これらに限定されない:−CH(CH、−CH(CH)(CHCH)、−CH(CHCH、−C(CH、−C(CHCH、−CHCH(CH、−CHCH(CH)(CHCH)、−CHCH(CHCH、−CHC(CH、−CHC(CHCH、−CH(CH)CH(CH)(CHCH)、−CHCHCH(CH、−CHCHCH(CH)(CHCH)、−CHCHCH(CHCH、−CHCHC(CH、−CHCHC(CHCH、−CH(CH)CHCH(CH、−CH(CH)CH(CH)CH(CH、−CH(CHCH)CH(CH)CH(CH)(CHCH)および他のもの。この語句はまた、環状アルキル基(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチル)を含み、このような環は、上で定義した直鎖および分枝アルキル基で置換されている。それゆえ、「アルキル基」との語句は、第一級アルキル基、第二級アルキル基および第三級アルキル基を含む。好ましいアルキル基には、1個〜12個の炭素原子を有する直鎖および分枝アルキル基および環状アルキル基が挙げられる。
「アルキレン」とは、2個の結合点を有すること以外は、「アルキル」について上で述べた同じ残基である。代表的なアルキレン基には、エチレン(−CHCH−)、プロピレン(−CHCHCH−)、ジメチルプロピレン(−CHC(CHCH−)およびシクロヘキシルプロピレン(−CHCHCH(C13)−)が挙げられる。
「アルケニル」とは、1個またはそれ以上の炭素−炭素二重結合および2個〜約20個の炭素原子を有する直鎖、分枝または環状ラジカルを意味する。好ましいアルケニル基には、2個〜12個の炭素原子を有する直鎖および分枝アルケニル基および環状アルケニル基が挙げられる。
「アルキニル」とは、1個またはそれ以上の炭素−炭素三重結合および2個〜約20個の炭素原子を有する直鎖、分枝または環状ラジカルを意味する。好ましいアルキニル基には、2個〜12個の炭素原子を有する直鎖および分枝アルキニル基が挙げられる。
アルキル基、アルケニル基およびアルキニル基は、置換され得る。「置換アルキル」とは、上で定義したアルキル基であって、炭素または水素との1個のまたはそれ以上の結合を以下の原子との結合で置き換えたものを意味する:非水素原子または非炭素原子、例えば、ハロゲン原子(例えば、F、Cl、BrおよびI)があるが、これに限定されない;水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基およびエステル基のような基内の酸素原子;チオール基、アルキルおよびアリールスルフィド基、スルホン基、スルホニル基およびスルホキシド基のような基内のイオン原子;アミン、アミド、アルキルアミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、アルキルアリールアミン、ジアリールアミン、N−オキシド、イミドおよびエナミンのような基内のイオン原子;トリアルキルシリル基、ジアルキルアリールシリル基、アルキルジアリールシリル基およびトリアリールシリル基のような基内のケイ素原子;および種々の他の基内の他のヘテロ原子。置換アルキル基には、また、炭素原子または水素原子との1個またはそれ以上の結合を以下のようなヘテロ原子との高次結合(例えば、二重結合または三重結合)で置き換えた基が挙げられる:オキソ基、カルボニル基、カルボキシル基およびエステル基内の酸素;イミン、オキシム、ヒドラゾンおよびニトリルのような基内の窒素。置換されたアルキル基には、さらに、炭素原子または水素原子との1個またはそれ以上の結合をアリール基、ヘテロアリール基、ヘテロシクリル基またはシクロアルキル基で置き換えたアルキル基が挙げられる。好ましい置換されたアルキル基には、とりわけ、炭素原子または水素原子との1個またはそれ以上の結合をフルオロ基、クロロ基またはブロモ基との1個またはそれ以上の結合で置き換えたアルキル基が挙げられる。他の好ましい置換されたアルキル基には、トリフルオロメチル基、およびトリフルオロメチル基を含有する他のアルキル基がある。他の好ましい置換されたアルキル基には、炭素原子または水素原子との1個またはそれ以上の結合を酸素原子との結合で置き換えて置換されたアルキル基が水酸基、アルコキシ基またはアリールオキシ基を含有するようにしたものが挙げられる。さらに他の好ましい置換されたアルキル基には、以下を有するアルキル基が挙げられる:アミン基、または置換または非置換アルキルアミン基、ジアルキルアミン基、アリールアミン基、(アルキル)(アリール)アミン基、ジアリールアミン基、ヘテロサイクリルアミン基、ジヘテロサイクリルアミン基、(アルキル)(ヘテロサイクリル)アミン基または(アリール)(ヘテロサイクリル)アミン基。さらに他の好ましい置換アルキル基には、炭素原子または水素原子との1個またはそれ以上の結合をアリール基、ヘテロアリール基、ヘテロシクリル基またはシクロアルキル基で置き換えたものが挙げられる:置換アルキルの例には、以下がある:−(CHNH、−(CHNH(CH)、−(CHNH(CH、−CHC(=CH)CHNH、−CHC(=O)CHNH、−CHS(=O)CH、−CHOCHNH、−COH。置換アルキルの置換基の例には、以下がある:−CH、−C、−CHOH、−OH、−OCH、−OC、−OCF、−OC(=O)CH、−OC(=O)NH、−OC(=O)N(CH、−CN、−NO、−C(=O)CH、−COH、−COCH、−CONH、−NH、−N(CH、−NHSOCH、−NHCOCH、−NHC(=O)OCH、−NHSOCH、−SOCH、−SONH、ハロ。
「置換アルケニル」とは、置換アルキル基が非置換アルキル基に関して有していた意味と同じ意味をアルケニル基に関して有する。置換アルケニル基には、他の炭素に二重結合した炭素に非炭素原子または非水素原子が結合したアルケニル基であって、これらの非炭素原子または非水素原子の1個が他の炭素への二重結合に関与していない炭素に結合したものが挙げられる。
「置換アルキニル」とは、置換アルキル基が非置換アルキル基に関して有していた意味と同じ意味をアルキニル基に関して有する。置換アルキニル基には、他の炭素に三重結合した炭素に非炭素原子または非水素原子が結合したアルキニル基であって、これらの非炭素原子または非水素原子が他の炭素への三重結合に関与していない炭素に結合したものが挙げられる。
「アルコキシ」とは、RがアルキルであるRO−を意味する。アルコキシ基の代表例には、メトキシ、エトキシ、t−ブトキシ、トリフルオロメトキシなどが挙げられる。
「ハロゲン」または「ハロ」とは、クロロ、ブロモ、フルオロおよびヨード基を意味する。「ハロアルキル」との用語は、1個またはそれ以上のハロゲン原子で置換したアルキルラジカルを意味する。「ハロアルコキシ」との用語は、1個またはそれ以上のハロゲン原子で置換したアルコキシラジカルを意味する。
「アミノ」とは、本明細書中では、−NH基を意味する。「アルキルアミノ」との用語は、本明細書中では、−NRR’基であって、ここで、Rが、アルキルであり、そしてR’が、水素またはアルキルであるものを意味する。「アリールアミノ」との用語は、本明細書中では、−NRR’基であって、ここで、Rが、アリールであり、そしてR’が、水素、アルキルまたはアリールであるものを意味する。「アラルキルアミノ」との用語は、本明細書中では、−NRR’基であって、ここで、Rが、アラルキルであり、そしてR’が、水素、アルキル、アリールまたはアラルキルであるものを意味する。
「アルコキシアルキル」とは、−alk−O−alk基を意味し、ここで、alkは、アルキルまたはアルケニルであり、そしてalkは、アルキルまたはアルケニルである。「アリールオキシアルキル」との用語は、−アルキル−O−アリール基を意味する。「アラルコキシアルキル」との用語は、−アルキレニル−O−アラルキルを意味する。
「アルコキシアルキルアミノ」とは、本明細書中では、−NR−(アルコキシアルキル)基を意味し、ここで、Rは、典型的には、水素、アラルキルまたはアルキルである。
「アミノカルボニル」とは、本明細書中では、−C(O)−NH基を意味する。「置換アミノカルボニル」とは、本明細書中では、−C(O)−NRR’基を意味し、ここで、Rは、アルキルであり、そしてR’は、水素またはアルキルである。「アリールアミノカルボニル」との用語は、本明細書中では、−C(O)−NRR’基を意味し、ここで、Rは、アリールであり、そしてR’は、水素、アルキルまたはアリールである。「アラルキルアミノカルボニル」とは、本明細書中では、−C(O)−NRR’基を意味し、ここで、Rは、アラルキルであり、そしてR’は、水素、アルキル、アリールまたはアラルキルである。
「アミノスルホニル」とは、本明細書中では、−S(O)−NH基を意味する。「置換アミノスルホニル」とは、本明細書中では、−S(O)−NRR’基を意味し、ここで、Rは、アルキルであり、そしてR’は、水素またはアルキルである。「アラルキルアミノスルホニルアリール」との用語は、本明細書中では、−アリール−S(O)−NH−アラルキル基を意味する。
「カルボニル」とは、二価基−C(O)−を意味する。
「カルボニルオキシ」とは、一般に、−C(O)−O基を意味する。このような基には、エステル、−C(O)−O−Rが挙げられ、ここで、Rは、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはアラルキルである。「カルボニルオキシシクロアルキル」との用語は、一般に、本明細書中では、「カルボニルオキシカルボシクロアルキル」および「カルボニルオキシヘテロシクロアルキル」の両方を意味し、すなわち、ここで、Rは、それぞれ、カルボシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルである。「アリールカルボニルオキシ」との用語は、本明細書中では、−C(O)−O−アリール基を意味し、ここで、アリールは、単環式または多環式のカルボシクロアリールまたはヘテロシクロアリールである。「アラルキルカルボニルオキシ」との用語は、本明細書中では、−C(O)−O−アラルキル基を意味する。
「スルホニル」とは、本明細書中では、−SO−基を意味する。「アルキルスルホニル」とは、−SOR−の構造の置換スルホニルを意味し、ここで、Rは、アルキルである。本発明の化合物で使用されるアルキルスルホニル基は、典型的には、その骨格構造内に1個〜6個の炭素原子を有するアルキルスルホニル基である。それゆえ、本発明の化合物で使用される典型的なアルキルスルホニル基には、例えば、メチルスルホニル(すなわち、ここで、Rは、メチルである)、エチルスルホニル(すなわち、ここで、Rは、エチル)、プロピルスルホニル(すなわち、ここで、Rは、プロピルである)などが挙げられる。「アリールスルホニル」との用語は、本明細書中では、−SO−アリール基を意味する。「アラルキルスルホニル」との用語は、本明細書中では、−SO−アラルキル基を意味する。「スルホンアミド」との用語は、本明細書中では、−SONHを意味する。
「カルボニルアミノ」とは、二価基−NH−C(O)−を意味し、ここで、このカルボニルアミノ基のアミド窒素の水素原子は、アルキル、アリールまたはアラルキル基で置き換えることができる。このような基には、カルバミン酸エステル(−NH−C(O)−O−R)およびアミド−NH−C(O)−Rのような部分が挙げられ、ここで、Rは、直鎖または分枝アルキル、シクロアルキル、またはアリールまたはアラルキルである。「アルキルカルボニルアミノ」との用語は、アルキルカルボニルアミノであって、Rがその骨格内で1個〜約6個の炭素原子を有するアルキルであるものを意味する。「アリールカルボニルアミノ」との用語は、−NH−C(O)−R基であって、ここで、Rがアリールであるものを意味する。同様に、「アラルキルカルボニルアミノ」との用語は、カルボニルアミノであって、ここで、Rがアラルキルであるものを意味する。
「グアニジノ」または「グアニジル」とは、グアニジンHN−C(=NH)−NHから誘導した部分を意味する。このような部分には、正式二重結合を備えた窒素原子で結合したもの(そのグアニジンの「2」位置、例えば、ジアミノメチレンアミノ、(HN)C=NH−)および正式単結合を備えた窒素原子のいずれかで結合したもの(そのグアニジンの「1」位置および/または「3」位置、例えば、HN−C(=NH)−NH−)が挙げられる。これらの窒素原子のいずれかの窒素原子は、適切な置換基(例えば、アルキル、アリールまたはアラルキル)で置き換えることができる。
「アミジノ」とは、R−C(=N)−NR’−(このラジカルは、「N」窒素である)およびR(NR’)C=N−(このラジカルは、「N」窒素である)部分を意味し、ここで、RおよびR’は、水素、アルキル、アリールまたはアラルキルであり得る。
「シクロアルキル」とは、単環式または多環式の複素環または炭素環アルキル置換基を意味する。典型的なシクロアルキル置換基は、3個〜8個の骨格(すなわち、環)原子を有し、ここで、各骨格原子は、炭素またはヘテロ原子のいずれかである。「ヘテロシクロアルキル」との用語は、本明細書中では、その環構造に、1個〜5個、さらに典型的には、1個〜4個のヘテロ原子を有するシクロアルキル置換基を意味する。本発明の化合物で使用される適切なヘテロ原子は、窒素、酸素またはイオウである。代表的なヘテロシクロアルキル部分には、例えば、モルホリノ、ピペラジニル、ピペラジニルなどが挙げられる。カルボシクロアルキル基とは、全ての環原子が炭素であるシクロアルキル基である。シクロアルキル置換基と併用するとき、「多環式」との用語は、本明細書中では、縮合および非縮合アルキル環式構造を意味する。
本明細書中で使用する「置換複素環」、「複素環基」、「複素環」または「ヘテロシクリル」との用語は、窒素、酸素およびイオウから選択されるヘテロ原子を含有する任意の3員環または4員環、または窒素、酸素またはイオウからなる群から選択される1個〜3個のヘテロ原子を含有する5員環または6員環を意味する;ここで、この5員環は、0個〜2個の二重結合を有し、そしてこの6員環は、0個〜3個の二重結合を有する;ここで、この窒素原子およびイオウ原子は、必要に応じて、酸化され得る;ここで、この窒素およびイオウヘテロ原子は、必要に応じて、四級化され得る;これには、上記複素環のいずれかがベンゼン環または上で別個に定義した他の5員または6員複素環に縮合された任意の二環式基が挙げられる。「複素環」との用語は、それゆえ、窒素がヘテロ原子である環だけでなく、部分的および還元に飽和の環が挙げられる。好ましい複素環には、例えば、以下が挙げられる:ジアザビニル、ピリル、ピロリニル、ピロリジニル、ピラゾリル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピリジル、ピペリジニル、ピラジニル、ピペラジニル、N−メチルピペラジニル、アゼチジニル、N−メチルアゼチジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、イソキサゾリル、イソアゾリジニル、モルホリニル、チアゾリル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、イソチアゾリジニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾキサゾリル、フリル、チエニル、トリアゾリルおよびベンゾチエニル。
複素環部分は、以下から別個に選択される種々の置換基で非置換または一置換または二置換できる:ヒドロキシ、ハロ、オキソ(C=O)、アルキルイミノ(RN=、ここで、Rは、アルキルまたはアルコキシ基である)、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシルアミノアルキル、アルコキシ、チオアルコキシ、ポリアルコキシ、アルキル、シクロアルキルまたはハロアルキル。
これらの複素環基は、本明細書中の開示と関連して有機化学および医薬品化学の当業者に明らかなように、種々の位置で結合され得る。
Figure 2011084570
ここで、Rは、本明細書中で記述したように、Hまたは複素環置換基である。
代表的な複素環には、例えば、イミダゾリル、ピリジル、ピペラジニル、アゼチジニル、チアゾリル、フラニル、トリアゾリルベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾキサゾリル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニル、インドリル、ナフチピリジニル、インダゾリルおよびキノリジニルが挙げられる。
「アリール」とは、3個〜14個の骨格炭素原子またはヘテロ原子を有する必要に応じて置換した単環式および多環式芳香族基を意味し、これには、炭素環アリール基および複素環アリール基が挙げられる。炭素環アリール基とは、その芳香環の全て環原子が炭素であるアリール基である。「ヘテロアリール」との用語は、本明細書中では、芳香環に環原子として1個〜4個のヘテロ原子を有するアリール基を意味し、その環原子の残りは、炭素原子である。アリール置換基と併用するとき、「多環式アリール」との用語は、本明細書中では、少なくとも1個の環構造が芳香族である縮合および非縮合環構造(例えば、ベンゾジオキソゾロ(これは、フェニル基、すなわち、
Figure 2011084570
、ナフチルなどに縮合した安息香酸構造を有する))を意味する。本発明の化合物で置換基として使用される代表的なアリール部分には、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、チアゾリル、インドリル、イミダゾリル、オキサジアゾリル、テトラゾリル、ピラジニル、トリアゾリル、チオフェニル、フラニル、キノリニル、プリニル、ナフチル、ベンゾチアゾリル、ベンゾピリジルおよびベンズイミダゾリルなどが挙げられる。
「アラルキル」または「アリールアルキル」とは、アリール基で置換されたアルキル基を意味する。典型的には、本発明の化合物で使用されるアラルキル基は、そのアラルキル基のアルキル部分に取り込まれた1個〜6個の炭素原子を有する。本発明の化合物で使用される適切なアラルキル基には、例えば、ベンジル、ピコリルなどが挙げられる。
代表的なヘテロアリール基には、例えば、以下で示したものが挙げられる。これらのヘテロアリール基は、本明細書中の開示と関連して有機化学および医薬品化学の当業者に明らかなように、さらに置換でき、また、種々の位置で結合され得る。
Figure 2011084570
代表的なヘテロアリールには、イミダゾリル、ピリジル、チアゾリル、トリアゾリルベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリルおよびベンゾキサゾリルが挙げられる。
「ビアリール」とは、2個のアリール基(これらは、互いに縮合していない)が結合した基または置換基を意味する。代表的なビアリール化合物には、例えば、フェニルベンゼン、ジフェニルジアゼン、4−メチルチオ−1−フェニルベンゼン、フェノキシベンゼン、(2−フェニルエチニル)ベンゼン、ジフェニルケトン、(4−フェニルブタ−1,3−ジイニル)ベンゼン、フェニルベンジルアミン、(フェニルメトキシ)ベンゼンなどが挙げられる。必要に応じて置換した好ましいビアリール基には、以下が挙げられる:2−(フェニルアミノ)−N−[4−(2−フェニルエチニル)−フェニル]アセトアミド、1,4−ジフェニルベンゼン、N−[4−(2−フェニルエチニル)フェニル]−2−[ベンジル−アミノ]アセトアミド、2−アミノ−N−[4−(2−フェニルエチニル)フェニル]プロパンアミド、2−アミノ−N−[4−(2−フェニルエチニル)フェニル]アセトアミド、2−(シクロプロピルアミノ)−N−[4−(2−フェニルエチニル)−フェニル]アセトアミド、2−(エチルアミノ)−N−[4−(2−フェニルエチニル)フェニル]アセトアミド、2−[(2−メチルプロピル)アミノ]−N−[4−(2−フェニルエチニル)フェニル]アセトアミド、5−フェニル−2H−ベンゾ−[d]1,3−ジオキソレン、2−クロロ−1−メトキシ−4−フェニルベンゼン、2−[(イミダゾリルメチル)アミノ]−N−[4−(2−フェニルエチニル)フェニル]アセトアミド、4−フェニル−1−フェノキシベンゼン、N−(2−アミノエチル)−[4−(2−フェニルエチニル)フェニル]カルボキサミド、2−{[(4−フルオロフェニル)メチル]アミノ}−N−[4−(2−フェニルエチニル)フェニル]アセトアミド、2−{[(4−メチルフェニル)メチル]アミノ}−N−[4−(2−フェニルエチニル)フェニル]アセトアミド、4−フェニル−1−(トリフルオロメチル)ベンゼン、1−ブチル−4−フェニルベンゼン、2−(シクロヘキシルアミノ)−N−[4−(2−フェニルエチニル)フェニル]アセトアミド、2−(エチルメチル−アミノ)−N−[4−(2−フェニルエチニル)フェニル]アセトアミド、2−(ブチルアミノ)−N−[4−(2−フェニルエチニル)フェニル]アセトアミド、N−[4−(2−フェニルエチニル)フェニル]−2−(4−ピリジルアミノ)アセトアミド、N−[4−(2−フェニルエチニル)フェニル]−2−(キヌクリジン−3−イルアミノ)アセトアミド、N−[4−(2−フェニルエチニル)フェニル]ピロリジン−2−イルカルボキサミド、2−アミノ−3−メチル−N−[4−(2−フェニルエチニル)フェニル]ブタンアミド、4−(4−フェニルブタ−1,3−ジイニル)フェニルアミン、2−(ジメチルアミノ)−N−[4−(4−フェニルブタ−1,3−ジイニル)フェニル]アセトアミド、2−(エチルアミノ)−N−[4−(4−フェニルブタ−1,3−ジイニル)フェニル]アセトアミド、4−エチル−1−フェニルベンゼン、1−[4−(2−フェニルエチニル)フェニル]エタン−1−オン、N−(1−カルバモイル−2−ヒドロキシプロピル)[4−(4−フェニルブタ−1,3−ジイニル)フェニル]カルボキサミド、N−[4−(2−フェニルエチニル)フェニル]プロパンアミド、4−メトキシフェニルフェニルケトン、フェニル−N−ベンズアミド、(第三級ブトキシ)−N−[(4−フェニルフェニル)メチル]カルボキサミド、2−(3−フェニルフェノキシ)エタンヒドロキサム酸、3−フェニルフェニルプロパノエート、1−(4−エトキシフェニル)4−メトキシベンゼンおよび[4−(2−フェニルエチニル)フェニル]ピロール。
「ヘテロアリールアリール」とは、それらのアリール基の1個がヘテロアリール基であるビアリール基を意味する。代表的なヘテロアリールアリール基には、例えば、2−フェニルピリジン、フェニルピロール、3−(2−フェニルエチニル)ピリジン、フェニルピラゾール、5−(2−フェニルエチニル)−1,3−ジヒドロピリミジン−2,4−ジオン、4−フェニル−1,2,3−チアジアゾール、2−(2−フェニルエチニル)ピラジン、2−フェニルチオフェン、フェニルイミダゾール、3−(2−ピペラジニルフェニル)−フラン、3−(2,4−ジクロロフェニル)−4−メチルピロールなどが挙げられる。必要に応じて置換した好ましいヘテロアリールアリール基には、以下が挙げられる:5−(2−フェニルエチニル)ピリミジン−2−イルアミン、1−メトキシ−4−(2−チエニル)ベンゼン、1−メトキシ−3−(2−チエニル)ベンゼン、5−メチル−2−フェニルピリジン、5−メチル−3−フェニルイソキサゾール、2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]フラン、3−フルオロ−5−(2−フリル)−2−メトキシ−1−プロプ−2−エニルベンゼン、(ヒドロキシイミノ)(5−フェニル(2−チエニル))−メタン、5−[(4−メチルピペラジニル)メチル]−2−フェニルチオフェン、2−(4−エチルフェニル)チオフェン、4−メチルチオ−1−(2−チエニル)ベンゼン、2−(3−ニトロフェニル)チオフェン、(第三級ブトキシ)−N−[(5−フェニル(3−ピリジル))メチル]カルボキサミド、ヒドロキシ−N−[(5−フェニル(3−ピリジル))メチル]アミド、2−(フェニルメチルチオ)ピリジンおよびベンジルイミダゾール。
「ヘテロアリールヘテロアリール」との用語は、それらのアリール基の両方がヘテロアリール基であるビアリール基を意味する。代表的なヘテロアリールヘテロアリール基には、例えば、3−ピリジルイミダゾール、2−イミダゾリルピラジンなどが挙げられる。必要に応じて置換した好ましいヘテロアリールヘテロアリール基には、以下が挙げられる:2−(4−ピペラジニル−3−ピリジル)フラン、ジエチル(3−ピラジン−2−イル(4−ピリジル))アミンおよびジメチル{2−[2−(5−メチルピラジン−2−イル)エチニル](4−ピリジル)}アミン。
「必要に応じて置換した」または「置換した」とは、水素を一価または二価ラジカルが置き換えることを意味する。適切な置換基には、例えば、ヒドロキシル、ニトロ、アミノ、イミノ、シアノ、ハロ、チオ、スルホニル、チオアミド、アミジノ、イミジノ、オキソ、オキサミジノ、メトキサミジノ、イミジノ、グアニジノ、スルホンアミド、カルボキシル、ホルミル、アルキル、ハロアルキル、アルキルアミノ、ハロアルキルアミノ、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルコキシアルキル、アルキルカルボニル、アミノカルボニル、アリールカルボニル、アラルキルカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、ヘテロアラルキルカルボニル、アルキルチオ、アミノアルキル、シアノアルキル、アリールなどが挙げられる。
この置換基は、それ自体、置換できる。その置換基に置換された基は、カルボキシル、ハロ、ニトロ、アミノ、シアノ、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシ、アミノカルボニル、−SR、チオアミド、−SOH、−SORまたはシクロアルキルであり得、ここで、Rは、典型的には、水素、ヒドロキシルまたはアルキルである。
置換した置換基が直鎖基を含むとき、この置換は、その鎖内で起こり得る(例えば、2−ヒドロキシプロピル、2−アミノブチルなど)か、または鎖末端(例えば、2−ヒドロキシエチル、3−シアノプロピルなど)で起こり得るか、いずれかであり得る。置換した置換基は、直鎖、分枝または環状配置の共有結合炭素原子またはヘテロ原子であり得る。
本明細書中で使用する「カルボキシ保護基」との用語は、その化合物の他の官能部位が関与している反応を実行しつつ、そのカルボン酸官能基を遮断または保護するのに通例使用されるカルボン酸保護エステル基の1個でエステル化されたカルボニル基を意味する。それに加えて、カルボキシ保護基は、固体支持体に結合でき、それにより、その化合物は、加水分解方法により開裂して対応する遊離酸を放出するまで、そのカルボキシレートとして、この固体支持体に結合したままである。代表的なカルボキシ保護基には、例えば、アルキルエステル、第二級アミドなどが挙げられる。
本発明の化合物の一部は、非対称的(不斉)に置換した炭素原子を含有する。このような非対称的(不斉)に置換した炭素原子は、特定の非対称的(不斉)に置換した炭素原子で立体異性体の混合物を含有するか単一の立体異性体を含有する本発明の化合物を生じ得る。結果として、本発明の化合物の単一ジアステレオマーだけでなく、ラセミ混合物、ジアステレオマーの混合物も、本発明に包含される。本明細書中で使用する「S」および「R」立体配置との用語は、IUPAC 1974 「RECOMMENDATIONS FOR SECTION E,FUNDAMENTAL STEREOCHEMISTRY」、Pure Appl.Chem.45:13−30,1976で定義されたとおりである。αおよびβとの用語は、環状化合物の環位置について使用される。その参照面のα−側は、それより低い数の位置で好ましい置換基が存在している側である。その参照面の反対側に存在している置換基は、β記述子が割り当てられる。この用法は、環状ステレオペアレント(stereoparents)の用法(ここで、「α」とは、「その平面より下」を意味し、そして絶対配置を示す)とは異なる。本明細書中で使用するαおよびβ立体配置との用語は、「Chemical Abstracts Index Guide」、Appendix
IV,paragraph 203,1987で定義されている。
本明細書中で使用する「薬学的に受容可能な塩」とは、式(I)の化合物の非毒性の酸またはアルカリ土類金属塩を意味する。これらの塩は、式(I)の化合物の最終的な単離および精製中にて、その場で調製できるか、またはその塩基または酸官能基をそれぞれ適切な有機または無機酸または塩基と別々に反応させることにより、調製できる。代表的な塩には、以下が挙げられるが、これらに限定されない:酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、クエン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、ジグルコン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ドデシルスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩(hemi−sulfate)、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチニン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバリン酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩およびウンデカン酸塩。また、その塩基性窒素含有基は、ハロゲン化アルキル(例えば、塩化、臭化およびヨウ化メチル、エチル、プロピルおよびブチル);硫酸ジアルキル(例えば、硫酸ジメチル、ジエチル、ジブチルおよびジアミル)、長鎖ハロゲン化物(例えば、塩化、臭化およびヨウ化デシル、ラウリル、ミリスチルおよびステアリル)、ハロゲン化アラルキル(例えば、臭化ベンジルおよびフェネチル)などのような試薬で四級化され得る。それにより、水溶性または油溶性または水分散性または油分散性の生成物が得られる。
薬学的に受容可能な酸塩を形成するのに使用され得る酸の例には、無機酸(例えば、塩酸、硫酸およびリン酸)および有機酸(例えば、シュウ酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、コハク酸およびクエン酸)が挙げられる。塩基付加塩は、式(I)の化合物の最終的な単離および精製中にて、その場で調製できるか、またはカルボン酸部分を適切な塩基(例えば、薬学的に受容可能な金属カチオンの水酸化物、炭酸塩または炭酸水素塩)またはアンモニア、または有機第一級、第二級または第三級アミンと反応させることにより、別々に調製できる。薬学的に受容可能な塩には、アルカリおよびアルカリ土類金属塩(例えば、ナトリウム塩、リチウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩など)ベースのカチオンだけでなく、非毒性のアンモニウム、四級アンモニウムおよびアミンカチオン(これには、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルアミンなどが挙げられるが、これらに限定されない)が挙げられるが、これらに限定されない。塩基付加塩の形成に有用な他の代表的な有機アミンには、ジエチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジンなどが挙げられる。
本明細書中で使用する「薬学的に受容可能なプロドラッグ」との用語は、本発明の化合物のプロドラッグであって、適切な医学的判断の範囲内において、過度の毒性、刺激、アレルギー応答などなしで、ヒトおよび下等動物の組織と接触して使用するのに適切なプロドラッグであって、合理的な有益性/リスク比と釣り合いかつそれらの目的用途に有効なプロドラッグを意味するだけでなく、可能な場合、本発明の化合物の双性イオン形状も意味する。「プロドラッグ」との用語は、例えば、血液内の加水分解により、インビボで急速に変換されて、上式の親化合物を生じる化合物を意味する。プロドラッグの詳細な論述は、Higuchi,T.,and V.Stella,「Pro−drugs as Novel Delivery Systems」、A.C.S.Symposium Series 14および「Bioreversible Carriers in Drug Design」、in Edward B.Roche(ed.),American Pharmaceutical Association,Pergamon Press,1987で提供されており、両方の内容は、本明細書中で参考として援用されている。
「癌」との用語は、KSPを阻害することにより有益に治療できる癌を意味し、これには、例えば、固形癌(例えば、癌腫(例えば、肺、膵臓、甲状腺、膀胱または直腸の癌腫));骨髄障害(骨髄性白血病);および腺腫(例えば、絨毛大腸腺腫)が挙げられる。癌は、増殖疾患である。
本発明の化合物は、インビトロまたはインビボで、癌細胞の成長を阻止する際に有用である。これらの化合物は、単独で、または薬学的に受容可能な担体または賦形剤と併用して、使用され得る。適切な薬学的に受容可能な担体または賦形剤には、例えば、加工剤および薬剤送達調節剤および向上剤(例えば、リン酸カルシウム。ステアリン酸マグネシウム、タルク、単糖類、二糖類、デンプン、ゼラチン、セルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ブドウ糖、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、ポリビニル−ピロリドン、低溶融ワックス、イオウ交換樹脂など)だけでなく、それらの任意の2種またはそれ以上の組合せが挙げられる。他の適切な薬学的に受容可能な賦形剤は、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」、Mack Pub.Co.,New Jersey,1991で記述されている。
本発明の化合物の有効量は、本明細書中で記述したアッセイのいずれかにより、当業者に公知の他のKSPキナーゼアッセイにより、または癌の症状の阻止または軽減を検出することにより、KSP活性を検出可能に阻害するのに十分な任意の量を包含する。
単一剤形を生じるために担体物質と組み合わされ得る活性成分の量は、治療するホストおよび特定の投与様式に依存して、変わる。しかしながら、任意の特定の患者のための特定の「有効量」は、使用される特定の化合物の活性、年齢、体重、一般的な健康状態、性別、食餌、投与時間、投与経路、排泄速度、薬物の組み合わせ、および治療を受ける特定の疾患の重篤度を包含する種々の因子に依存することが、理解される。所定の状況に対する治療有効量は、通例の実験により容易に決定でき、通常の臨床医の技術および判断の範囲内である。
本発明の目的のために、治療有効用量は、一般に、1回の用量または分割した用量でホストに投与される全毎日用量であり、例えば、毎日、0.001〜1000mg/体重1kg、さらに好ましくは、毎日、1.0〜30mg/体重1kgの量であり得る。単位投薬組成物は、この毎日用量を構成するその約数のこのような量を含有し得る。
本発明の化合物は、望ましいように、通常の非毒性の薬学的に受容可能な担体、アジュバントおよびビヒクルを含有する単位投薬処方で、経口的、非経口的、舌下的、エアロゾル適用または吸入、噴霧により、直腸的、または局所的に投与され得る。局所投与はまた、経皮投与(例えば、経皮パッチまたはイオン泳動装置)の使用を包含し得る。本明細書中で使用する非経口的との用語は、皮下注射、静脈内注射、筋肉内注射、胸骨内注射または注入技術を包含する。
注射可能製剤(例えば、無菌注射可能水溶液または油性懸濁液)は、適切な分散剤または湿潤剤および懸濁剤を使用して、公知技術に従って、処方され得る。この無機注射可能製剤はまた、非毒性で非経口的に受容可能な希釈剤または溶媒中の無菌注射可能溶液または懸濁液(例えば、1,3−プロパンジオール溶液)であり得る。使用され得る適切なビヒクルおよび溶媒には、水、リンゲル液および等張性塩化ナトリウム溶液がある。それに加えて、無菌不揮発性油は、溶媒または懸濁媒体として、通常使用される。この目的のためには、任意のブレンドの不揮発性油が使用され得、これには、合成モノまたはジグリセリドが挙げられる。それに加えて、脂肪酸(例えば、オレイン酸)は、注射可能物の調製で有用である。
この薬剤の直腸投与用の座剤は、その薬剤を適切な非刺激性賦形剤(例えば、ココアバターおよびポリエチレングリコールであって、これらは、室温で固体であるが直腸温度で液体であり、そのため直腸内で融解してこの薬剤を放出する)と混合することにより、調
製できる。
経口投与用の固形剤形には、カプセル剤、錠剤、丸薬、粉剤および顆粒が挙げられ得る。このような固形剤形では、その活性化合物は、少なくとも1種の不活性希釈剤(例えば、スクロース、ラクトースまたはデンプン)と混合され得る。このような固形剤形はまた、通常実行されるように、不活性希釈剤以外の追加物質(例えば、潤滑剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム))を含有し得る。カプセル剤、錠剤および丸薬の場合、それらの剤形はまた、緩衝剤を含有し得る。錠剤および丸薬は、さらに、腸溶性被覆と共に調製できる。
経口投与用の液状剤形には、薬学的に受容可能な乳濁液、溶液、懸濁液、シロップおよびエリキシル剤(これらは、当該技術分野で通常使用される希釈剤(例えば、水)を含有する)が挙げられ得る。このような組成物はまた、アジュバント(例えば、湿潤剤、乳濁剤および懸濁剤、シクロデキストリンおよび甘味料、香味料および香料)を含有し得る。
本発明の化合物はまた、リポソームの形態で投与できる。当該技術分野で公知であるように、リポソームは、一般に、リン脂質または他の脂質から誘導される。リポソームは、モノラメラまたはマルチラメラ水和液状結晶(これらは、水性媒体中に分散されている)により、形成される。リポソームを形成できる任意の非毒性で薬理学的に受容可能かつ代謝可能な脂質が使用できる。リポソーム形態の本発明の組成物は、本発明の化合物に加えて、安定剤、防腐剤、賦形剤などを含有できる。好ましい脂質には、天然および合成の両方のリン脂質およびホスファチジルコリン(レシチン)がある。リポソームを形成する方法は、当該技術分野で公知である。例えば、Prescott(著)、「Methods
in Cell Biology」、Volume XIV,Academic Press,New York,1976,p.33以下を参照。
本発明の化合物は、単一の活性医薬品として投与できるものの、それらはまた、癌の治療で使用される1種またはそれ以上の他の薬剤と併用できる。癌を治療するために本発明の化合物と併用して有用な代表的な薬剤には、例えば、イリノテカン、トポテカン、ゲミシタビン、グリーベック、ハーセプチン、5−フルオロウラシル、ロイコボリンカルボプラチン、シスプラチン、タキサン、テザシタビン、シクロホスファミド、ビンカアルカロイド、イマチニブ、アントラサイクリン、リツキシマブ、トラスツズマブ、トポイソメラーゼI阻害剤だけでなく、他の癌化学療法薬が挙げられる。
本発明の化合物と併用される上記化合物は、the Physicians’ Desk Reference(PDR)47版(1993)(その内容は、本明細書中で参考として援用されている)で示された治療量で使用されるか、またはこのような治療有効量は、当業者に公知である。
本発明の化合物および他の抗癌剤は、推奨された最大臨床投薬量またはそれより低い用量で、投与できる。本発明の組成物中の活性化合物の投薬レベルは、投与経路、疾患の重症度および患者の応答に依存して、所望の治療応答を得るために、変えられ得る。その配合は、別々の組成物として、または両方の薬剤を含有する単一剤形として、投与できる。配合として投与するとき、これらの治療薬は、別々の組成物(これらは、同時または異なる時点で、投与される)として処方できるか、または単一組成物として投与できる。
抗エステロゲン(例えば、タモキシフェン)は、細胞周期の停止を誘発することにより、乳癌の成長を阻止し、これには、細胞周期阻害剤p27Kipの作用が必要である。最近では、Ras−Raf−MAPキナーゼ経路の活性化は、p27Kipのリン酸化状況を変え、その結果、細胞周期を停止する際のその阻害活性が弱められ、それにより、抗エステロゲン耐性に寄与することが明らかになっている(Donovanら、J.Biol.Chem.276:40888,2001)。Donovanらで報告されているように、MEK阻害剤で治療することによるMAPK情報伝達の阻害は、ホルモン性の難治乳癌細胞系でのp27リン酸化状況を変え、そうすることで、ホルモンの感受性を回復した。従って、1局面では、式(I)の化合物は、ホルモン依存性の癌(例えば、乳癌および前立腺癌)の治療において、通常の抗癌剤を使ってこれらの癌で通例見られるホルモン耐性を無効にするのに使用され得る。
血液癌(例えば、慢性骨髄性白血病(CML))では、染色体の転位置が、構成的に活性化したBCR−AB1チロシンキナーゼの原因である。罹患した患者は、Ab1キナーゼ活性の阻害の結果として、グリーベック、すなわち、小細胞チロシンキナーゼ阻害剤に応答性である。しかしながら、病気が進行した多くの患者は、最初はGeevecに応答するが、次いで、Ab1キナーゼドメインにおける耐性を授与された突然変異体が原因で、後に再発する。インビトロ研究から、BCR−Av1は、Rafキナーゼ経路を使用してその効果を誘発することが立証された。それに加えて、同じ経路で1種より多いキナーゼを阻害すると、耐性を授与された突然変異体に対する追加保護が得られる。従って、本発明の他の局面では、式(I)の化合物は、少なくとも1種の追加薬剤に対する耐性を無効にするか防止するために、血液癌(例えば、慢性骨髄性白血病(CML))の治療において、少なくとも1種の追加薬剤(例えば、gleevec)と併用される。
本発明の他の局面では、本発明の1種またはそれ以上の化合物を含むキットが提供される。代表的なキットは、式(I)の化合物と、添付文書または他の標識とを含み、該標識は、該化合物のKSP阻害量を投与することにより細胞増殖疾患を治療する指示を含む。
本発明は、以下の実施例を参照することにより、さらに容易に理解できるが、これらは、例として提供されており、本発明を限定するとは解釈されない。
以下の実施例を参照して、本明細書中で記述した方法または当該技術分野で周知の他の方法を使用して、本発明の化合物および/または中間体を合成した。これらの化合物は、2690 Separation Module(Milford,MA)を備えたWaters Milleniumクロマトグラフィーシステムを使用して、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により、本発明の化合物を性質決定した。その分析用カラムは、Alltech(Deerfield,IL)製のAlltima C−18逆相(4.6×250mm)であった。40分間にわたって、典型的には、5%アセトニトリル/95%水で出発し100%アセトニトリルまで進行させて、勾配溶出を使用した。全ての溶媒は、0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)を含有していた。220nmまたは254nmのすいずれかの紫外光(UV)吸収により、化合物を検出した。HPLC溶媒は、Burdick and Jackson(Muskegan,MI)またはFisher
Scientific(Pittsburg,PA)製であった。ある場合には、ガラスまたはプラスチックで裏打ちしたシリカゲルプレート(例えば、Baker−Flex
Silica Gel 1B2−F可撓性シート)を使用して、薄層クロマトグラフィー(TLC)により、純度を評価した。TLCの結果は、紫外光下にて視覚的に、または周知のヨウ素蒸気および他の種々の染色技術を使用することにより、容易に検出した。
質量分析は、以下の2つのLCMS器具のうちの1つで実行した:Waters System(Alliance HT HPLCおよびMicromass ZQ質量分析計;カラム:Eclipse XDB−C18,2.1×50mm;溶媒系:水中の5〜95%(または35〜95%または65〜95%または95〜95%)アセトニトリルと0.05%TFA;流速0.8mL/分;分子量範囲500〜1500;コーン電圧20V;カラム温度40℃)またはHewlett Packard System(Series 1100 HPLC;カラム:Eclipse XDB−C18,2.1×50mm;溶媒系:水中の1〜95%アセトニトリルと0.05%TFA;流速0.4mL/分;分子量範囲150〜850;コーン電圧50V;カラム温度30℃)。全ての質量は、プロトン化した親イオンのものとして、報告する。
GCMS分析は、Hewlet Packard機器(Mass Selective
Detector 5973を備えたHP6890 Seriesガスクロマトグラフ;噴射器容量:1μL;初期カラム温度:50℃;最終カラム温度:250℃;ランプ時間:20分間;気体流速:1mL/分;カラム:5%フェニルメチルシロキサン、Model No.HP 190915−443、寸法:30.0m×25m×0.25m)で実行する。
核磁気共鳴(NMR)分析は、Varian 300 MHz NMR(Palo Alto,CA)で、化合物の一部に対して実行した。そのスペクトル参照は、TMSまたは溶媒の既知化学シフトのいずれかであった。一部の化合物試料は、高い試料溶解度を促進するために、高温(例えば、75℃)で作業した。
本発明の化合物の純度は、元素分析で評価する(Desert Analytics,Tuscon,AZ)。
融点は、a Laboratory Devices Mel−Temp装置(Holliston,MA)で決定する。
分取は、Flash 40クロマトグラフィーシステムおよびKP−Sil,60A(Biotage,Charlottesville,Virginia)を使用して、またはシリカゲル(230〜400メッシュ)充填材料を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより、またはC−18逆相カラムを使用するHPLCにより、実行した。Flash 40 Biotageシステムおよびフラッシュカラムクロマトグラフィーに使用される典型的な溶媒は、ジクロロメタン、メタノール、酢酸エチル、ヘキサン、アセトン、水性ヒドロキシアミンおよびトリエチルアミンであった。逆相HPLCに使用する典型的な溶媒は、0.1%トリフルオロ酢酸と共に濃度を変えたアセトニトリルおよび水であった。
以下は、実施例で使用する略語である:
AcOH:酢酸
aq:水溶液
ATP:アデノシン三リン酸
9−BBN:9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン
Boc:第三級ブトキシカルボニル
Celite:濾過剤
DAPまたはDap:ジアミノプロピオネート
DCM:ジクロロメタン
DEAD:ジエチルアゾジカルボキシレート
DIEA:ジイソプロピルエチルアミン
DME:1,2−ジメトキシエタン
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
DMAP:4−ジメチルアミノピリジン
DMSO:ジメチルスルホキシド
DPPA:ジフェニルホスホリルアジド
EtN:トリエチルアミン
EDC:N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド
EDCI:1−(3−ジメチルアミノプロピル)3−エチルカルボジイミド
EtOAc:酢酸エチル
EtOH:エタノール
Fmoc:9−フルオレニルメトキシカルボニル
Gly−OH:グリシン
HATU:O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HBTU:2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
Hex:ヘキサン
HOBt:ブチルアルコール
HOBT:1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
HPLC:高圧液体クロマトグラフィー
NIS:N−ヨードスクシンイミド
IC50値:測定した活性の50%低下を引き起こす阻害剤の濃度
iPrOH:イソプロパノール
LC/MS:液体クロマトグラフィー/質量分析
LRMS:低分解能質量分析
MeOH:メタノール
NaOMe:ナトリウムメトキシド
nm:ナノメートル
NMP:N−メチルピロリドン
PPA:ポリリン酸
PPh:トリフェニルホスフィン
PTFE:ポリテトラフルオロエチレン
RP−HPLC:逆相高圧液体クロマトグラフィー
RT:室温
sat:飽和
TEA:トリエチルアミン
TFA:トリフルオロ酢酸
THF:テトラヒドロフラン
Thr:スレオニン
TLC:薄層クロマトグラフィー
Trt−Br:臭化第三級ブチル
実施例化合物の命名法は、Advanced Chemistry Development,Inc.から入手できるACD Nameバージョン5.07ソフトフェア(2001年11月14日)を使用して、提供した。化合物および出発物質の一部は、標準的なIUPAC命名法を使用して、命名した。
本発明による有機化合物は、互変異性現象を示し得る。本明細書中の化学構造は、可能な互変異性体の1つだけを表わし得るので、本発明は、描写した構造のいずれの互変異性形状も含むことが理解できるはずである。
本発明は、例示のために本明細書中で示した実施形態には限定されず、上記開示の範囲内に入るそれらのこのような形状の全てを含むことが分かる。
(実施例1)
(N−(3−アミノプロピル)−N−[1−(3−ベンジル−7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−4−メチルベンズアミドの合成)
工程1:3−ベンジル−7−クロロ−2−メチルキナゾリン−4(3H)−オン
Figure 2011084570
2−アミノ−4−クロロ安息香酸(250mg、1当量)およびN−ベンジルアセトアミド(261mg、1.2当量)をオキシ塩化リン(2mL)に溶解した。その反応物を、マイクロ波にて、150℃で、10分間置いた。その混合物を氷に注ぐことにより、この反応をクエンチした。その粗生成物を酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を、水、10%水酸化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮して、橙色固形物ちして、3−ベンジル−7−クロロ−2−メチルキナゾリン−4(3H)−オンを得た。
工程2:2−(3−ベンジル−7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−N,N−ジメチル−アセトアミド
Figure 2011084570
3−ベンジル−7−クロロ−2−メチルキナゾリン−4(3H)−オン(2g、1当量)をテトラヒドロフラン(20mL)に溶解した。その溶液を、15分間にわたって、−78℃まで冷却した。リチウムヘキサメチルジシラザン(LHMDS)をゆっくりと加え、その混合物を、−78℃で、45分間撹拌した。塩化ジメチルカルバミルを加え、この混合物を、−78℃で、1時間撹拌した。その反応物を室温まで温め、そして3時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、得られた固形物を酢酸エチルに溶解した。酢酸エチル層を、水、飽和炭酸水素ナトリウム、飽和塩化ナトリウム、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮した。その粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーで精製して、固形物として、2−(3−ベンジル−7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−N,N−ジメチルアセトアミド(1.2g)を得た。
工程3:2−(3−ベンジル−7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−2−ブロモ−N,N−ジメチルアセトアミド
Figure 2011084570
酢酸(15mL)中の2−(3−ベンジル−7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−N,N−ジメチルアセトアミド(1.1g、1当量)および酢酸ナトリウム(761mg、3当量)の混合物に、臭素(158μl、1当量)を加え、その反応物を、室温で、4時間撹拌した。水を加え、その生成物を酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を、水、飽和炭酸水素ナトリウム、飽和塩化ナトリウム、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮して、黄色固形物として、2−(3−ベンジル−7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−2−ブロモ−N,N−ジメチルアセトアミド(1.44g)を得た。
工程4:3−{[1−(3−ベンジル−7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]アミノ}プロピルカルバミン酸第三級ブチル
Figure 2011084570
2−(3−ベンジル−7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−2−ブロモ−N,N−ジメチルアセトアミド(1.4g、1当量)のN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)溶液に、N−Boc−1,3−ジアミノプロパン(2.8g、5当量)を加えた。その反応物を、室温で、4時間撹拌し、次いで、40℃まで加熱した。その混合物を、40℃で、一晩撹拌した。この混合物に、水および酢酸エチルを加えた。有機層を、飽和炭酸水素ナトリウム、飽和塩化ナトリウムで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮した。その粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーで精製して、淡黄色固形物として、3−{[1−(3−ベンジル−7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]アミノ}プロピルカルバミン酸第三級ブチル(1g)を得た。
工程5:3−[[1−(3−ベンジル−7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル](4−メチルベンゾイル)アミノ]プロピルカルバミン酸第三級ブチル
Figure 2011084570
3−{[1−(3−ベンジル−7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]アミノ}プロピルカルバミン酸第三級ブチル(500mg、1当量)の塩化メチレン(5mL)溶液に、4−メチル塩化ベンゾイル(380μl、3当量)およびトリエチルアミン(660μl、5当量)を加えた。その反応混合物を、室温で、一晩撹拌した。溶媒を蒸発させ、その粗生成物を酢酸エチルに溶解した。酢酸エチル層を、水、飽和炭酸ナトリウム、飽和塩化ナトリウムで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして蒸発させて、粗3−[[1−(3−ベンジル−7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル](4−メチルベンゾイル)アミノ]プロピルカルバミン酸第三級ブチルを得た。
工程6:N−(3−アミノプロピル)−N−[1−(3−ベンジル−7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル)−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−4−メチルベンズアミド
Figure 2011084570
3−[[1−(3−ベンジル−7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル](4−メチルベンゾイル)アミノ]プロピルカルバミン酸第三級ブチル(500mg)の溶液に、室温で、トリフルオロ酢酸の20%塩化メチレン溶液を加えた。その混合物を、室温で、一晩撹拌した。減圧下にて溶媒を除去した。その粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーで精製して、白色固形物として、N−(3−アミノプロピル)−N[1−(3−ベンジル−7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−4−メチルベンズアミド(336mg)を得た。
(実施例2)
(N−(3−アミノプロピル)−N−[1−[7−クロロ−3−(3−メチルベンジル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル]−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−4−メチルベンズアミド)
工程1:2−(7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−N,N−ジメチルアセトアミド
Figure 2011084570
安息香酸2−アミノ−4−クロロメチル(5g、1当量)およびN,N−ジメチルアミノアセトアミド(3.63g、1.2当量)の混合物に、4M HClのジオキサン(40mL)溶液を加えた。その反応物を、室温で、一晩撹拌した。減圧下でジオキサンを除去し、得られた固形残渣を冷水で倍散した。、その水溶液を10%水酸化アンモニウムで塩基性にした。沈殿物を集め、さらに多くの冷水で洗浄し、エーテルで洗浄し、そして乾燥して、白色固形物とちして、2−(7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−N,N−ジメチルアセトアミド7.4g(96%)を得た。
工程2:2−ブロモ−2−(7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−N,N−ジメチル−アセトアミド
Figure 2011084570
酢酸(15mL)中の2−(7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−N,N−ジメチルアセトアミドおよび酢酸ナトリウム(930mg、3当量)の混合物に、臭素(190μl、1当量)を加えた。その反応混合物を、室温で、一晩撹拌した。水を加え、その生成物を酢酸エチルに抽出した。酢酸エチル層を、水、飽和炭酸水素ナトリウム、飽和塩化ナトリウムで数回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮して、褐色固形物として、2−ブロモ−2−(7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−N,N−ジメチルアセトアミド(0.95g)を得た。
工程3:3−{[1−(7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]アミノ}プロピルカルバミン酸第三級ブチル
Figure 2011084570
2−ブロモ−2−(7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−N,N−ジメチルアセトアミド(950mg、1当量)のN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)溶液に、N−Boc−1,3−ジアミノプロパン(2.4g、5当量)を加えた。その反応物を、60℃で、30分間撹拌した。水および酢酸エチルを加えた。酢酸エチル層を、飽和炭酸水素ナトリウム、飽和塩化ナトリウムで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮して、淡橙色固形物として、3−{[1−(7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]アミノ}プロピルカルバミン酸第三級ブチル(1.2g)を得た。
工程4:2−[1−[{3−[(第三級ブトキシカルボニル)アミノ]プロピル}(4−メチルベンゾイル)アミノ]−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−7−クロロ−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−イル 4−メチル安息香酸エステル
Figure 2011084570
3−{[1−(7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]アミノ}プロピルカルバミン酸第三級ブチル(1.2g、1当量)の塩化メチレン(920mL)溶液に、0℃で、4−メチル塩化ベンゾイル(1.1mL、3当量)およびトリエチルアミン(1.9mL、5当量)を加えた。その反応物を室温まで温め、そして室温で、一晩撹拌した。溶媒を蒸発させ、その粗生成物を酢酸エチルに溶解した。酢酸エチル層を、水、飽和炭酸ナトリウム、飽和塩化ナトリウムで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして蒸発させて、褐色油状物として、2−[1−[{3−[(第三級ブトキシカルボニル)アミノ]プロピル}(4−メチルベンゾイル)アミノ]−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−7−クロロ−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−イル 4−メチル安息香酸エステル(2.3g)を得た。
工程5:3−[[1−(7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−2−(ジメチル−アミノ)−2−オキソエチル](4−メチルベンゾイル)アミノ]プロピルカルバミン酸第三級ブチル
Figure 2011084570
テトラヒドロフランおよび水(20mL)の1:1混合物中の2−[1−[3−[(第三級ブトキシカルボニル)アミノ]プロピル}(4−メチルベンゾイル)アミノ]−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−7−クロロ−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−イル 4−メチル安息香酸エステルの溶液に、室温で、水酸化リチウム(284mg、2当量)を加えた。その混合物を、室温で、3時間撹拌した。この反応混合物を、1M塩化水素水で、pH6〜7まで酸性化し、その後、塩化メチレンに抽出した。有機層をさらに多くの水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮した。その生成物をフラッシュクロマトグラフィーで精製して、黄色固形物として、3−[[1−(7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル](4−メチルベンゾイル)−アミノ]−プロピルカルバミン酸第三級ブチル(257mg)を得た。
工程6:3−[[1−[7−クロロ−3−(3−メチルベンジル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル]−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル](4−メチルベンゾイル)アミノ]プロピル−カルバミン酸第三級ブチル
Figure 2011084570
3−[[1−(7−クロロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル](4−メチルベンゾイル)アミノ]プロピルカルバミン酸第三級ブチル(29mg、1当量)のジメチルホルムアミド(1mL)溶液に、臭化3−メチルベンジル(8μl、1.2当量)および炭酸カリウム(22mg、3当量)を加えた。その反応混合物を、室温で、一晩撹拌した。水を加え、この物質を酢酸エチルに抽出した。酢酸エチル層を、水、飽和炭酸ナトリウム、飽和塩化ナトリウムで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして蒸発させた。その生成物をフラッシュクロマトグラフィーで精製して、3−[[1−[7−クロロ−3−(3−メチルベンジル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル]−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル](4−メチルベンゾイル)アミノ]プロピルカルバミン酸第三級ブチルを得た。
工程7:N−(3−アミノプロピル)−N[1−[7−クロロ−3−(3−メチルベンジル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル]−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−4−メチルベンズアミド
Figure 2011084570
3−[[1−[7−クロロ−3−(3−メチルベンジル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル]−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル](4−メチルベンゾイル)アミノ]プロピル−カルバミン酸第三級ブチルの溶液に、室温で、トリフルオロ酢酸の20%塩化メチレンを加えた。その反応混合物を、室温で、2時間撹拌した。減圧下にて溶媒を除去した。その粗生成物を逆相 HPLCで精製して、TFA塩として、N−(3−アミノプロピル)−N[1−[7−クロロ−3−(3−メチルベンジル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル]−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエチル]−4−メチルベンズアミド(9mg)を得た。
(実施例3)
(代表的なキナゾリノン化合物)
本発明の代表的なキナゾリノン化合物を表1で示す。表1では、MH+は、質量分析法により観察された分子イオンを意味する。
(表1.代表的なキナゾリノン化合物)
Figure 2011084570
Figure 2011084570
Figure 2011084570
Figure 2011084570
Figure 2011084570
Figure 2011084570
Figure 2011084570
Figure 2011084570
Figure 2011084570
実施例4で記述した手順を使用して、上記化合物は、約50μM未満のIC50でKSP阻害活性を有することが明らかとなった。これらの化合物の特定のものは、約1μM未満のIC50を有し、他のものは、約100nM未満のIC50を有する。
(実施例4)
(KSP活性を決定するためのアッセイ)
この実施例において、KSP活性を決定するための代表的なインビトロアッセイを記載する。
ウシ脳由来の精製した微小管を、Cytoskeleton Inc.から購入した。ヒトKSP(Eg5、KNSL1)のモータードメインを、クローン化し、そして95%より高い純度に精製した。Biomol Greenを、Affinity Research Products Ltd.から購入した。
微小管およびKSPモータータンパク質を、アッセイ緩衝液(20mM Tris−HCI、pH7.5、1mM MgCl、10mM DTTおよび0.25mg/mL BSA)で、35μg/mLの微小管および45nMのKSPの濃度に希釈した。次いで、微小管/KSPの混合物を、37℃で10分間プレインキュベートし、微小管へのKSPの結合を促進した。ATPもまた、同じアッセイ緩衝液で、300μMの濃度に希釈した。試験プレート(384ウェルプレート)の各ウェルに、DMSO中1.25μLの化合物またはDMSOのみ、25μLのATP溶液を含んだ。反応を開始するために、25μLの微小管/KSP溶液を、ATP/化合物の混合物に添加した。このプレートを、室温で1時間インキュベートした。インキュベーション時間の最後に、65μLのBiomol Greenを、各ウェルに添加した。このプレートを、5〜10分間インキュベートし、次いで、630nmにて吸光度を決定した。Biomol Green試薬は、無機リン酸塩の放出を検出する、マラカイトグリーンベースの染料である。発色した色のシグナルを、Victor IIリーダーを使用して読み取った。50%阻害(IC50)のための各化合物の濃度を、Excel用のXLFitまたはGraphPad Software Inc.によるPrismデータ解析ソフトウエアのいずれかを使用して、非線形回帰によって計算した。
本発明の好ましい実施形態が説明され記述されているものの、本明細書中にて、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、種々の変更を行うことができることが分かる。

Claims (1)

  1. 明細書中に記載の発明。
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