JP2011084099A - 水中収容袋 - Google Patents

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Abstract

【課題】遺体を水中から陸上へ収容する際、遺体の損傷を防止し、その収容作業の効率を向上するようにした。
【解決手段】開口部を有する上面シート部14と、被収容体を載せる底面シート部15との間に帯状の側面シート部16が全周に設けられた袋体11と、袋体11内の底面シート部15の周囲に設けられる両端の閉塞するチューブ体12と、袋体11の開口部を開閉可能に閉塞するカバーシート13とを有する。チューブ体12は両端部の間に被収容体の通る収容すき間を有する。底面シート部15が上シート体18及び下シート体17の一部分を重ね合わせて形成され、その重ね合わせ部に袋体11内から外部に通じる通路が形成され、通路の外部側の開口がチューブ体12の収容すき間側を向いている。
【選択図】図3

Description

この発明は、上面が開口する袋体内の底面シート部の周囲にチューブ体を設け、上方をカバーシートで覆うようにしたものであり、海、湖などの水中、水底の収容体を収容し、陸上に運ぶ水中収容袋に関する。
海、湖などの水底に沈んだ物や水中、水面に浮遊する物(水中物品)を回収して陸揚げするために、空気又はガスを充填する環状浮体の内周に底形成用網の周囲を着脱可能に取り付け、底形成用網を支えるベルトを環状浮体に固定した水中物品の陸揚げ装置が使用されている(特許文献1参照)。
この陸揚げ装置は、これを折り畳んだ状態でダイバーが水中に運び、水中物品の真下で広げて底形成用網の上面に収め、空気又はガスを環状浮体に充填して水面に浮上させ、陸地まで曳航して、陸上へ運ぶものである。したがって、ダイバーが水中物品を直接触れることなく収容することができ、水中物品の原型を維持しつつ陸揚げするものである。
また、この水中物品の陸揚げ装置を使用することにより、海、湖、河川などでの事故等による溺死者の遺体を収容し、陸上へ運ぶことができる。溺死者の遺体を収容する場合も、ダイバーが遺体に触れることなく、底形成用網の上面に収容し、遺体を損傷させることなく、陸上へ運ぶことができる。
特開2002−234488号公報
この特許文献1に記載の水中物品の陸揚げ装置は、環状浮体の内周に底形成用網の周囲を取り付けている。このため、溺死者の遺体を収容する場合、底形成用網を水底の遺体の真下に配置させるには、遺体が環状浮体を乗り越えるように、その環状浮体を水底に押し付けて扁平状態にしつつ移動させる必要がある。この移動作業により、遺体が動いて損傷することがあった。
また、遺体を水面まで浮上させた後、陸地へ曳航する際、底部分の網から水が侵入し、曳航により生じる水流が環状浮体の後方部分の内側に当たり、その後方部分が押し下げられる。その結果、陸揚げ装置の姿勢が安定せず、姿勢を保つためにダイバーが陸揚げ装置を支える必要があった。
したがって、この水中物品の陸揚げ装置では、水中から陸上へ遺体を収容する際、遺体を保護して、その損傷を防止することが不十分であった。また、その収容作業を行う作業者であるダイバーの負担が大きいものであった。
そこで、この発明の課題は、遺体を水中から陸上へ収容する際、遺体の損傷を防止し、その収容作業の作業性を向上するようにしたのである。
前記の課題を解決するために、この発明に係る水中収容袋は、被収容体の乗る底面シート部を備えた上部が開口する袋体と、その袋体内の前記底面シート部の周囲に設けられる両端の閉塞するチューブ体と、前記袋体の開口部を開閉可能に閉塞するカバーシートとを有し、前記チューブ体は、気体の充填により膨らみ、その両端部の間に前記被収容体の通る収容すき間を有し、前記底面シート部を上シート体及び下シート体の一部分を重ね合わせて形成し、その上シート体及び下シート体の重ね合わせ部は、前記底面シート部の外周部を形成する両側部で互いに接着され、その両側部の内側で互いに離れており、前記上シート体と下シート体の間に前記袋体の内部から外部に通じる通路を形成し、その通路の外部側の開口が前記チューブ体の収容すき間側を向くようにした構成を採用したのである。
この構成では、チューブの両端部の間に被収容体の通る収容すき間を形成したので、水底の遺体の真下に底面シート部を配置する際、チューブの収容すき間に遺体を通しつつ、袋体の底面シート部を水底と遺体の間に差し込めばよい。この差し込み作業により遺体が必要以上に動かされることがなく、遺体の損傷が防止される。
また、チューブ体での収容すき間の対向部分を前方に水中収容袋を陸地へ曳航すると、底面シート部の重ね合わせ部での下シート体が水の抵抗により、上シート体を押し付ける。その結果、底面シート部の重ね合わせ部の上シート体と下シート体の間で形成される通路が閉じられ、外部から袋体の内部への水の侵入が防止される。
外部から袋体の内部への浸水が防止されると、陸地に向かって曳航するときに水中収容袋の後方部分が下方に沈み込むことがなく、遺体の姿勢が安定する。このため、作業者であるダイバーが水中収容袋を支える必要がなく、ダイバーの負担が軽減される。
さらに、遺体が陸上に運ばれたとき、底面シート部の重ね合わせ部の上下シート体の間に形成される通路により、袋体内の水を排出させることができる。続いて、陸上へ運ばれた遺体は、カバーシートにより覆われているため、別途遺体をシート、毛布等で覆う必要がなく、上陸地点から運搬用の車両等までの間を外部から見えないように隔離することなく運ぶことができる。
上記構成において、前記チューブ体の収容すき間の対向部分での胴囲を、他の部分での胴囲よりも大きくなるように形成し、気体の充填する前記対向部分に生じる水中での浮力を、他の部分に生じる浮力よりも大きくした構成を採用することができる。
ここで、チューブ体の収容すき間の対向部分での胴囲とは、その対向部分の断面における外形の周囲の長さを意味する。また、その他の部分での胴囲も、その他の部分の断面での外形の周囲の長さを意味する。
このようにすると、水中から浮上させるときに前記チューブ体の収容すき間の対向部分の浮力が大きくなる。このため、水中収容袋をその対向部分が上方に位置する傾いた状態で浮上させることができ、浮上時、カバーシートに沿って対向部分側から収容すき間側へ水が流れて、水中収容袋にかかる水の抵抗が小さくなる。水の抵抗が小さくなれば、浮上に要する時間が短縮し、浮上速度を上げることができるので、収容作業の作業性が向上する。
また、水中での浮力の大きいチューブ体の前記対向部分寄りに、一般に他の部位よりも重い遺体の頭部を位置させた状態で収容する。この場合、水中収容袋が水面ではチューブ体での対向部分の浮力により頭部側が上方となる傾いた状態で浮いており、曳航時での水中収容袋に対する水の抵抗が軽減する。
前記底面シート部の前記上シート体に前記下シート体を覆う網状シート体を設けた構成を採用すると、底面シート部に収容体を乗せたときに、その収容体を上側のシート体及び網状シート体により支えるとともに、底面シート部の通路が不必要に開くことが防止される。
チューブ体においては、吸気口と排気口を有し、その排気口がチューブ体の内圧を調節する機能を備えた構成とすれば、水中収容袋を水底から水面に浮上させるとき、水圧が掛かるチューブ体の内圧を調節して水圧の変化に伴うチューブ体の浮力の急激な変化を抑制することができる。これにより、水底から水面へ水中収容袋のバランスを保ちつつ浮上させることができ、水中収容袋を支えるダイバーの負担が軽減される。
また、必要に応じて、前記袋体に前記チューブ体のうち収容すき間の対向部分を先細りする形状に変形させる絞り手段を備えた構成を採用することができる。絞り手段により、曳航時での前方となるチューブ体の収容すき間の対向部分が先細りする形状に変形されると、曳航時に水の抵抗をより効果的に軽減させることが可能となる。
この発明に係る水中収容袋の実施例1を示す斜視図 (a)実施例1の上面図、(b)実施例1の側面図 実施例1のカバーシートを開いた状態を示す斜視図 図2(b)のD−D線の断面図 図2(a)のA−A線の断面図 図2(a)のB−B線の断面図 図2(a)のC−C線の断面図 実施例1の先端部を絞り手段により絞った状態を示す拡大斜視図 実施例1の被収容体を収容する状態を示す概略図 実施例1の浮上する状態を示す概略図 実施例2のカバーシートが開いた状態を示す斜視図
以下、この発明に係る水中収容袋の実施例1を図1〜図10に基づいて説明する。
この実施例1での水中収容袋は、図1、図2に示すように、上部が開口する袋体11と、その袋体11の内部に設けられる両端の閉塞するチューブ体12と、袋体11の開口部を開閉可能に閉塞するカバーシート13とを有するものである。
袋体11は、横長の上面シート部14及び底面シート部15と、両シート部14、15の間の全周にわたって設けられた側面シート部16とから袋状に形成されたものである。
上面シート部14は、図2(a)に示すように、長方形部分とその長さ方向の一端部が先端に向かって細くなる三角形部分とが一体となる船形に形成されている。上面シート部14には、長さ方向に長い開口部が設けられ(図3参照)、開口部を閉塞するカバーシート13が設けられている。
カバーシート13は、上面シート部14の開口縁部の長さ方向一端部に縫い付けられている。カバーシート13の外縁部及び上面シート部14の開口縁部の間にスライドファスナ25が取り付けられ、スライドファスナ25のスライダの移動によりカバーシート13が上面シート部14の開口部を開閉する。
上面シート部14は、図2(a)に示すように、長さ方向一端部側の先端部(三角形部分の先端部)にスライドファスナ26が設けられている。スライドファスナ26は、三角形部分の先端部からその三角形部分の縁部に沿って両側部へ広がるように設けられる。
スライドファスナ26を閉じることにより、図8に示すように、上面シート部14の長さ方向一端部側の先端部が絞られて先細りし、上面シート部14とともに、底面シート部15の周囲に設けたチューブ体12の収容すき間の対向部分12aが先細りする。
スライドファスナ26がチューブ体12の収容すき間Lの対向部分12aを先細り形状に変形させる袋体11の絞り手段とされ、水中収容袋の曳航時において、前方となる袋体11のチューブ体12の収容すき間の対向部分12aにおける水の抵抗を低減させる。
カバーシート13及び上面シート部14の素材としては、水を通さない生地、例えば、帆布、ポリエステルまたはナイロン等の基布をポリマー層で挟み込んだ防水布から形成されている。
底面シート部15は、図4に示すように、上面シート部14に対して同形、すなわち船形をなし、上シート体18及び下シート体17の一部分をそれぞれ重ね合わせて形成されたものである。下シート体17は、上面シート部14の長さ方向に長い長方形部分とその長さ方向の一端部が先端に向かって細くなる三角形部分とが一体となる船形に形成されている。また、下シート体17の長さ方向他端部には、上シート体18の一部分が重なり合っている(図5参照)。また、底面シート部15の大きさは、被収容体である遺体を乗せることができる大きさである。
上シート体18は、下シート体17の幅方向に長い長方形状をなし、その両側部分のうち片側部分が下シート体17の長さ方向他端部に重なり合い、その重なり合い部側の端部に下シート体17を覆う形状(長方形部分と三角形部分が一体となる船形)の網状をなすメッシュシート19が縫い付けられている(図4参照)。
上シート体18及び下シート体17の素材としては、水を通さない生地、例えば、帆布、ポリエステルまたはナイロン等の基布をポリマー層で挟み込んだ防水布から形成されている。
下シート体17上に上シート体18の一部分とメッシュシート19とを重ね合わせた状態で、これらのシート部材の外周部を縫い付けて底面シート部15が形成される。底面シート部15の下シート体17及び上シート体18は、重ね合わせ部が両側部で縫い付けられ互いに接着し、その両側部の内側では、下シート体17と上シート体18の間が互いに離れた状態となっている。
この状態の下シート体17と上シート体18の間には、図7に示すように、袋体11の内部から外部に通じる通路21が形成される。通路21の外部側の開口が底面シート部15の長さ方向他端側を向いている。
底面シート部15は、下シート体17上のメッシュシート19を設けたものであるが、メッシュシート19を設けないもの、すなわち、下シート体17および上シート体18から形成してもよい。メッシュシート19を設けると、底面シート部15に被収容体を乗せたときに、その被収容体を上シート体18及びメッシュシート19により確実に支えることができる。また、被収容体の重さで下シート体17が沈んで、底面シート部15の通路21が不必要に開くことを防止するので好ましい。
また、底面シート部15は、その両側部の間を掛け渡すように固定ベルト22が底面シート部15の長さ方向に間隔をおいて複数設けられている。この固定ベルト22は、2本の帯体からなり、両帯体の一端が、底面シート部15の両側部にそれぞれ固定され、他端に雌雄のバックルを備えている。雌雄のバックルを相互に嵌め合わせてバックル23が形成される。底面シート部15の上に載せられた被収容体、例えば遺体に固定ベルト22を巻き付け、バックル23を嵌め合わせることにより、遺体が底面シート部15上に固定される。
袋体11の側面シート部16は、図2(b)に示すように、帯状をなしており、上面シート部14と底面シート部15の間の全周に環状に縫い付けられる。その素材としては、上シート体18、下シート体17と同様、水を通さない生地、例えば、帆布、ポリエステルまたはナイロン等の基布をポリマー層で挟み込んだ防水布から形成されている。
また、図3に示すように、上面シート部14及び底面シート部15の両側縁部(長さ方向に沿う長方形部分の両側縁部)において、側面シート部16の内側に帯状の仕切り帯24がそれぞれ設けられる。仕切り帯24は、図6、7に示すように、一方の側縁部が上面シート部14に、他方の側縁部が底面シート部15に縫い付けられ、上シート体18と同様、水を通さない生地から形成される。この仕切り帯24と側面シート部16との間に形成される空間内にチューブ体12が保持される。
チューブ体12は、図4に示すように、両端部が閉塞する中空管状に形成され、袋体11内の底面シート部15の周囲に設けられている。その素材としては、帆布や、ナイロン、ビニロンまたはポリエステル等の織布を内外のゴム層で挟んだ構造、いわゆるゴム引き布を適用することができる。
チューブ体12の形状は、底面シート部15の両側縁部(長方形部分の両側部)及び長さ方向の一端部側の縁部に沿う形状、すなわち、底面シート部15の周囲のうちその長さ方向の他端部側の縁部を除いた部分に沿う形状に形成される。
底面シート部15の長さ方向他端部において、図4に示すように、チューブ体12の両端部の間には、収容すき間Lが形成されている。収容すき間Lは被収容体の通る大きさを有している。
チューブ体12の収容すき間Lを設けると、図9に示す遺体の収容時において、その収容すき間Lの間に遺体を通しつつ、底面シート部15を水底と遺体の間に差し込めばよい。この差し込み作業では、遺体が必要以上に動かされることがなく、遺体の損傷が防止される。
また、チューブ体12は、その両端部の端面のうち一方の端面に気体を吹き込む吸気口27を備え、他方の端面に気体を排出する排気口28を備えている。吸気口27は、チューブ体12内への気体の流入のみを許容する逆止弁を備え、吸気口27にダイバーが背負うエアタンクのエアチューブを接続し、エアタンクからチューブ体12内に空気(気体)を充填することができる。気体の充填により、チューブ体12が扁平な状態から膨張した状態へ膨らむ。
排気口28は、チューブ体12の内圧が必要以上に高圧にならないように、設定気圧以上で自動的に排気する手段、手動で排気させる手段、またはその両機能を備える調節手段を有する。この調節手段により、水中収容袋を水底から水面に浮上させるとき、水圧が掛かるチューブ体の内圧を調節して、水圧の変化に伴うチューブ体の浮力の急激な変化を抑制する。その結果、水中収容袋の急浮上を防止することができる。
また、気体の充填したチューブ体12においては、図4、5に示すように、収容すき間Lの対向部分12aでの胴囲が、その他の部分(チューブ体12の両端部寄りの部分)の胴囲よりも大きくなるように形成することができる。ここで、チューブ体12の収容すき間Lの対向部分12aでの胴囲とは、その対向部分の断面における外形の周囲の長さを意味する。
チューブ体12の収容すき間Lの対向部分12aでの胴囲を大きくすることにより、気体の充填する対向部分12aに生じる水中での浮力が、他の部分に生じる浮力よりも大きくなる。
浮力が大きくなると、図10に示す水中収容袋の浮上状態において、水中収容袋をその対向部分12aが上方に位置する傾いた状態で浮上させることができる。この浮上時において、カバーシート13上を対向部分12a側から収容すき間L側へ水が流れて、水中収容袋にかかる水の抵抗が小さくなる。
また、図3に示すように、側面シート部16のうちチューブ体12の両端面が対向する部分には、その部分を切り起こして形成した窓部29が2箇所に設けられている。この窓部29を開いて、チューブ体12の吸気口27から上述のように空気(気体)を充填して膨張させ、また、必要に応じて、排気口28から気体を排出させることができる。
このように構成された水中収容袋は、不使用時、チューブ体12内の気体を排出させて、シート状とされ、折り畳んだ状態で保管されている。
次に、この水中収容袋の使用の際、折り畳んだ状態で作業者であるダイバーが水中に運び、被収容体である遺体の付近で広げる。広げた状態において、袋体11の長さ方向の他端部を遺体の頭部の下方に差し入れる。
続いて、図9に示すように、チューブ体12の収容すき間Lに遺体が通るように、上半身から下半身へと袋体11を差し入れ、遺体を底面シート部15上に乗せ、袋体11内に収容する。このように収容することで、遺体が動くことによる損傷を防止することができる。
遺体を収容した状態で、遺体を覆うようにスライドファスナ25を閉じてカバーシート13を閉じ、ダイバーが装着する空気タンクのエアチューブを側面シート部16の窓部29を通して、チューブ体12の吸気口27に空気を送り込み、チューブ体12を膨らませる。
膨らんだチューブ体12の浮力により、水中収容袋を浮上させる。このとき、チューブ体12の対向部分12a側に、一般に他の部位よりも重い遺体の頭部を位置させた状態で収容している。水中収容袋は、チューブ体12の対向部分12aが他の部分よりも浮力(図10中の白抜き矢印参照)の大きいため、図10に示すように、その対向部分12aが上方となる傾いた状態で浮上させることができる。
また、ダイバーは必要に応じて、側面シート部16の窓部29を通してチューブ体12の排気口28の調節手段を操作し、チューブ体12の浮力を調整しつつ、水中収容袋の急浮上を防止し、静かに水面へ浮上させることができる。
水面へ浮上後、袋体11の絞り手段であるスライドファスナ26を閉じ、水中収容袋を底面シート部15の長さ方向の一端部側が前向きとなるように曳航する。カバーシート13の絞り手段により、底面シート部15の長さ方向の一端部が絞られ、先細り状態となるので、曳航時での水の抵抗が軽減される。なお、スライドファスナ26は、チューブ体12に気体を充填した直後に閉じてもよく、曳航するまでに閉じればよい。
また、曳航時において、底面シート部15の重ね合わせ部で下シート体17が水の抵抗により、上シート体18を押し付ける。その結果、底面シート部15の通路21が閉じられ、外部からチューブ体12の内側への浸水が防止される。
さらに、水中収容袋は、従来の陸揚げ装置の場合と異なり、チューブ体12の内側へ浸水しないため、水中収容袋の後方部分が下方に沈み込むことがなく、遺体を水面に沿う姿勢に保つことができる。このため、作業者であるダイバーが水中収容袋を支える必要がなく、ダイバーの負担が軽減される。
水中収容袋が陸上に運ばれると、チューブ体12の内側の水が底面シート部15の通路21を通して排水される。また、水中収容袋内の遺体は、カバーシート13によって覆われている。このため、別途遺体をシート、毛布等で覆う必要がなく、上陸地点から運搬用の車両等までの間を外部から見えないように隔離することなく運ぶことができる。
上記側面シート部16の構造は、チューブ体12を底面シート部15の周囲に保持することが可能な限り、適宜に変更することができる。一例として、この発明の実施例2を図11に示す。なお、以下においては、上記実施例1との相違点を中心に述べ、同一に考えられる構成に同符号を用いる。
具体的には、実施例2は、図11に示すように、上面シート部14と底面シート部15との間に設けた仕切り帯24の代わりに、保持ベルト31を底面シート部15の長さ方向に複数設けたものである。
保持ベルト31は、一対2本の帯体からなり、両帯体の一端が、上面シート部14及び底面シート部15にそれぞれ固定され、他端に面ファスナを備えている。保持ベルト31の2本の帯体をチューブ体12に巻き付けた状態で、面ファスナを相互に貼り合わせ、チューブ体12を保持する。保持ベルト31の面ファスナを剥すことで、チューブ体12を袋体11内から取り外すことも可能である。
11 袋体
12 チューブ体
12a 対向部分
13 カバーシート
14 上面シート部
15 底面シート部
16 側面シート部
17 下シート体
18 上シート体
19 メッシュシート
21 通路
22 固定ベルト
23 バックル
24 仕切り帯
25 スライドファスナ
26 スライドファスナ
27 吸気口
28 排気口
29 窓部
31 保持ベルト

Claims (7)

  1. 被収容体の乗る底面シート部(15)を備えた上部が開口する袋体(11)と、その袋体(11)内の前記底面シート部(15)の周囲に設けられる両端の閉塞するチューブ体(12)と、前記袋体(11)の開口部を開閉可能に閉塞するカバーシート(13)とを有し、前記チューブ体(12)は、気体の充填により膨らみ、その両端部の間に前記被収容体の通る収容すき間を有し、前記底面シート部(15)を上シート体(18)及び下シート体(17)の一部分を重ね合わせて形成し、その上シート体(18)及び下シート体(17)の重ね合わせ部は、前記底面シート部(15)の外周部を形成する両側部で互いに接着され、その両側部の内側で互いに離れており、前記上シート体(18)と下シート体(17)の間に前記袋体(11)の内部から外部に通じる通路(21)を形成し、その通路(21)の外部側の開口が前記チューブ体(12)の収容すき間側を向くようにした水中収容袋。
  2. 前記チューブ体(12)の収容すき間の対向部分(12a)での胴囲を、他の部分での胴囲よりも大きくなるように形成し、気体の充填する前記対向部分(12a)に生じる水中での浮力を、他の部分に生じる浮力よりも大きくした請求項1に記載の水中収容袋。
  3. 前記底面シート部(15)の前記上シート体(18)に前記下シート体(17)を覆う網状のシート体(19)を設けた請求項1または2のいずれか1つに記載の水中収容袋。
  4. 前記チューブ体(12)は吸気口(27)と排気口(28)を有し、その排気口(28)がチューブ体(12)の内部の気圧を調節する機能を備えた請求項1から3のいずれか1つに記載の水中収容袋。
  5. 前記袋体(11)に前記チューブ体(12)のうち収容すき間の対向部分(12a)を先細りする形状に変形させる絞り手段(26)を備えた請求項1から4のいずれか1つに記載の水中収容袋。
  6. 前記チューブ体(12)を前記袋体(11)に対して着脱可能に設けた請求項1から5のいずれか1つに記載の水中収容袋。
  7. 前記底面シート部(15)に被収容体を前記チューブ体(12)の内側に固定する固定ベルト(22)を備えた請求項1から6のいずれか1つに記載の水中収容袋。
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