JP2011080925A - 検出センサ、物質検出システム - Google Patents

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孝士 三原
Takeshi Ikehara
毅 池原
Mutsumi Kimura
睦 木村
Masashi Nunokawa
正史 布川
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Abstract

【課題】検出センサの高感度化を図ることを目的とする。
【解決手段】PZT板130に振動子チップ100を直接接合し、PZT板130で発生した振動を振動子チップ100に効率よく伝達する。また、PZT板130と振動子チップ100とは、例えば接着剤210として硬化後の硬度の高いエポキシ系接着剤等を用いて強固に一体化する一方、チップ・パッケージ120とPZT板130は、PZT板130で発生する振動をチップ・パッケージ120で阻害しないよう、接着剤200によりPZT130の一部のみをチップ・パッケージ120に接合したり、接着剤200としてPZT板130と振動子チップ100とを接合する接着剤210よりも硬化後の硬度の低いシリコーン系接着剤等を用いるようにした。
【選択図】図3

Description

本発明は、質量を有した物質の有無の検出、物質の質量の検出等を行うために用いるのに適した検出センサ、物質検出システムに関する。
従来より、爆発危険性や有害性のあるガス等の存在、あるいはその定量的な濃度を検出するためのセンサが存在した。このセンサでは、ガスに含まれる特定種の分子を吸着し、その吸着の有無、あるいは吸着量を検出することで、ガス等の存在の有無、あるいはその濃度を検出している。このようなセンサは、ガス等を取り扱う施設、設備、装置等に設置され、ガスの漏れやガス量のコントロールに用いられている。
また近年、燃料電池の開発が盛んに行われている。燃料電池は水素を用いるため、水素ステーションや、燃料電池を使用する車両や装置、機器等において、水素の漏れが無いか監視するのが好ましい。このような用途にも、上記センサは適用できる。
上記用途以外にも、特定種の分子を吸着することで、その吸着の有無あるいは吸着量を検出するセンサは、空気中を漂う有機分子や匂い分子を検出することにより、例えば食物の鮮度や成分分析、快適空間を提供・維持するための環境制御、さらには、人体等、生体の状態検知等に用いることが考えられる。
空気中を漂う有機分子や匂い分子などを、その微小な分子質量によって検出するセンサ素子は、これらの分子を含む気体中で振動子を振動させ、分子が振動子表面に付着または吸着された際の振動子の質量変化を、振動子の共振周波数変化として検出する。
質量検出を行う振動子として、片持ち梁の横振動を利用するカンチレバー型の振動子が存在する(例えば、特許文献1、2参照)。このような振動子においては、その共振周波数fが、表面に質量Δmの物体が付着すると、元の付着前の共振周波数fからΔfだけ下がる。その共振周波数変化は、
Δf/f=−Δm/(2m) (1)
となる。ここで、mは振動子の質量である。
このようなカンチレバー型の振動子は、シリコン薄膜等を写真技術(フォトリソグラフィ)で精密に加工するMEMS(Micro Electrical Mechanical Systems)と呼ばれる技術を用いることで、μm(マイクロメートル)単位の領域で作製することが可能となってきた。振動子のサイズを小さくすることで式(1)における振動子質量が大幅に減少し、付着質量に対する検出感度がアップする。
ここで、カンチレバー型の振動子において検知を行うにあたって、振動子を振動(駆動)させるには、SiO(二酸化ケイ素)等のシリコン系材料で形成された振動子の表面に、各種圧電材料からなる圧電素子と金属からなる電極層とを設けている。そして、電極層から圧電素子に電圧を印加することで振動子を振動させ、共振周波数の変化をモニタリングする。
しかし、カンチレバー型の振動子の表面に設けられた圧電素子や電極層は、それ自体が減衰を有するため、振動子の振動エネルギにロスが生じる。その結果、振動子のQ値の低下を招き、センサとしての感度の低下につながる。そして、振動子のサイズが小さくなればなるほど、圧電素子や電極層による感度低下の影響は相対的に大きくなる。
そこで、振動子と、圧電素子と、圧電素子に電圧を印加するチップ・パッケージとを積層することで、振動子の表面に圧電素子や電極層を設けないようにする構成がある(例えば、非特許文献1参照。)。このような構成においては、図9に示すように、カンチレバー型の振動子1と、振動子1を振動させるための圧電素子である、Pb(鉛)、Zr(ジルコニウム)、Ti(チタニウム)を含む強誘電体材料からなるPZT板2との間に、チップ・パッケージ(ICパッケージ)5が挟み込まれている。また、PZT板2の電極を取り出すために、PZT板2の一面側には、導電性材料(一般的にはCu)からなる導電板4が設けられ、この導電板4がチップ・パッケージ5の一面側に貼り付けられている。
特開2007−240252号公報 特開2009−133772号公報
T.Mihara, T.Ikehara, J.Lu, R.Maeda, T.Fukawa, M.Kimura, Y.Liu, T.Hirai, "Sensitivity improvement of a chemical sensor system employing a micro cantilever sensor and an adsorption tube": Proc 25th Sensor symposium, 社団法人・日本電気学会, pp591-594(2008)
上記したような、微小質量の付着によって振動特性が変化する振動子を用いたセンサにおいては、さらなる高感度化が常に求められている。
しかし、上記の図9に示したような構成においては、振動子1とPZT板2との間に、チップ・パッケージ5および導電板4が介在するために、PZT板2から振動子1に伝わる振動が阻害されていた。それにより、振動エネルギの損失が発生し、特に高周波では十分な振動変位が検出センサに伝達しない現象が生じた。一般に感度は共振周波数に比例する。その結果、検出センサの検出感度を高めるのが困難となっていた。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、高感度化を図ることのできる検出センサ、物質検出システムを提供することを目的とする。
本発明の検出センサは、一端部または両端部が基板に固定された梁状で、質量を有した物質の付着または吸着により振動特性が変化する振動子と、振動子を振動させる圧電素子と、圧電素子に電圧を印加する素子パッケージと、を備え、素子パッケージの一面側に圧電素子が接合され、振動子を有した基板が圧電素子に積層されて接合されていることを特徴とする。
このように、素子パッケージの一面側に圧電素子を接合し、その圧電素子に積層して振動子を有した基板を設けることで、圧電素子で発生する振動をダイレクトに基板に伝えることができるとともに、圧電素子の振動が素子パッケージにより阻害されるのを防ぐことができる。
また、素子パッケージと圧電素子との接合部が、圧電素子と振動子を有した基板との接合部よりも、低剛性であるのが好ましい。
これにより、圧電素子の振動が、振動子を有した基板に効率よく伝達されるとともに、圧電素子の振動が素子パッケージに伝わるのを防ぐことができる。
ここで、素子パッケージと圧電素子とが第一の接合剤により接合され、圧電素子と振動子を有した基板とが第二の接合剤により接合され、第一の接合剤と第二の接合剤を異ならせることで、素子パッケージと圧電素子との接合部が、圧電素子と振動子を有した基板との接合部よりも低剛性となるようにしても良い。第一の接合剤、第二の接合剤については、いかなるものを用いても良いが、例えば、第一の接合剤にシリコーン(Silicone)系接着剤を、第二の接合剤にエポキシ系接着剤、または無機系のセラミック系接着剤を用いることができる。
また、圧電素子の一端側と素子パッケージとの接合部が、圧電素子の他端側と素子パッケージとの接合部よりも低剛性であるようにしても良い。
これにより、圧電素子は、一端側を自由端、他端側を固定端とした片持ち梁状の挙動を呈することができ、圧電素子の振動の自由度を高めることができる。
ここで、圧電素子の一端側と素子パッケージとの接合部に用いる接着剤と、圧電素子の他端側と素子パッケージとの接合部に接着剤としては、いかなるものを用いても良いが、例えば、圧電素子の一端側と素子パッケージとの接合部に、前記の第一の接合剤を用い、圧電素子の他端側と素子パッケージとの接合部に前記の第二の接合剤を用いることができる。
また、圧電素子の振動の自由度を阻害しないよう、素子パッケージと圧電素子とを、複数箇所において点接合するようにしてもよい。
さらに、圧電素子の一端側の辺と素子パッケージとを直線状の数箇所において点接合するとともに、圧電素子の他端側の辺と素子パッケージとを直線状の数箇所において点接合することで、両端を固定端とした両持ち梁状の形状となり、両端部以外の振動が可能となり、面接合する場合に比べて圧電素子の振動の自由度を高め、PZT板130の振動モードの次数を増やすことができる。
また、素子パッケージの他面側に、振動子を冷却する冷却部材を設けるのが好ましい。冷却部材により振動子を冷却することで、振動子の振動の安定化、振動子上に形成される分子認識膜の感度向上等を図ることができる。
本発明は、検出対象のガスに含まれる特定物質の種類および濃度の少なくとも一方を検出する物質検出システムであって、検出対象のガスをシステム内に導入するとともに、導入したガスをシステム内で搬送するためのポンプと、ポンプでシステム内に導入したガスに含まれる特定物質を吸着する吸着部と、吸着部で吸着した特定物質を吸着部から脱離させるヒータと、一端部または両端部が基板に固定された梁状で、吸着部から脱離した特定物質を吸着または付着する感応膜を備え、感応膜に特定物質が吸着または付着することにより振動周波数が変化する振動子と、振動子を振動させる圧電素子と、圧電素子に電圧を印加する素子パッケージと、振動子の振動周波数の変化を検出し、振動子の振動周波数の変化タイミングに基づいて得られる特定物質の種類、および振動周波数の変化量に基づいて得られる特定物質の濃度の少なくとも一方を検出する検出部と、を備え、素子パッケージの一面側に圧電素子が接合され、振動子を有した基板が圧電素子に積層されて接合されていることを特徴とする物質検出システムとすることもできる。
ここで、感応膜は、ポリブタジエン(PBD)、ポリアクリルニトリル−ブタジエン(PAB)、ポリイソプレン(PIP)、ポリスチレン(PS)、酸化チタン多孔質膜(TiO)のいずれかとするのが好ましい。
また、振動子は、吸着部から脱離した特定物質がポンプによって送り込まれるチャンバ内に設けられた構成とすることもできる。チャンバの容積は、小さい方が好ましい。これは、チャンバの容積が小さければ、ポンプにより導入したガスの濃縮効果が高まり、その検出性能が高まる。また、特定物質を検出したときの応答性も高まり、特定物質の特定精度が向上する。
本発明によれば、素子パッケージの一面側に圧電素子を接合し、その圧電素子に積層して振動子を有した基板を設けることで、圧電素子で発生する振動をダイレクトに基板に伝えることができるとともに、圧電素子の振動が素子パッケージにより阻害されるのを防ぐことができる。これにより、検出センサの高感度化を図ることが可能となる。
本実施の形態における物質検出システムの概略構成を示す図である。 吸着部を示す断面図である。 (a)はセンサ部の構成を示す断面図、(b)は振動子、PZT板、チップ・パッケージの積層構造を示す斜視図である。 PZT板とチップ・パッケージの接合構造の3例を示す図である。 実施例1の結果を示す図であり、振動モードと振動子の先端の変位との関係を示す図である。 実施例1の結果を示す図であり、圧電素子の振動数と、振動子の変位との関係を示す図である。 実施例2の結果を示す図であり、振動子の冷却の有無による振動周波数の違いを示す図である。 実施例3の結果を示す図であり、PZT板とチップ・パッケージの接合構造と、Q値との関係を示す図である。 本発明者らが従来検討していたセンサ部の構成を示す断面図である。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
図1は、本実施の形態における物質検出システム10の全体構成を説明するための図である。
この図1に示す物質検出システム10は、検知対象となる特定種の分子を吸着することで、ガス自体あるいはガスに含まれる複数種の特定物質や匂い等の存在(発生)の有無、あるいはその濃度の検出を行うものである。
この物質検出システム10は、検知対象のガスを吸い込むとともに、システム内でガスの流れを生じさせるポンプ20と、ポンプ20で吸い込んだガスを吸着する吸着部30と、吸着部30で吸着したガス中から、ガス成分中に含まれる特定種の分子を吸着し、その分子の吸着に応じた検出信号を出力するセンサ部(検出センサ)40と、センサ部40における検出信号に基づき、特定種の分子の有無またはその量を測定する測定処理部(検出部)50と、を備えている。
ポンプ20は、例えば電動であり、印加電圧・電流を制御することで、その吸入・吐出量を調整できる。図示しない吸い込みノズルから周囲雰囲気ガス、あるいは吸い込みノズルに接続されたサンプルボックス15内のガスを吸い込み、吐出口から吐出する。また、ポンプ20の吸い込みノズルには、開閉バルブ等を設け、ポンプ20内へのガスの吸い込みを遮断できるようにするのが好ましい。
吸着部30は、ポンプ20の吐出口に、ガス搬送管60によって接続されている。
図2に示すように、吸着部30は、例えばステンレス製の円筒状の筒体31の内部に、吸着体として、例えばカーボンファイバーが充填されている。吸着体としては、もちろんこれ以外のものを適宜用いることができる。
ポンプ20から吐出されたガスは筒体31内に送り込まれ、吸着体と接触することで吸着体にガス中の成分分子が低い選択性で物理吸着により吸着される。ここで、筒体31の管径が小さすぎると、ガスの流路抵抗が大きくなり、管径が大きすぎても筒体31内におけるガスの拡散に時間差が生じガス分離能の低下につながる。また、検出精度を高めるには、ガスの流量を多くするとともに、吸着体であるカーボンファイバーの比表面積を高めて、単位時間あたりの分子吸着量を高めるのが好ましい。
吸着部30においては、ポンプ20を所定時間作動させ、その作動中に送り込まれたガス中の分子を吸着体で吸着する。ポンプ20の作動時間、すなわち吸着部30における吸着時間の長さにより、ガスのサンプリング量を決定することができる。
筒体31の外周面には、シースヒータ34が巻きつけられている。シースヒータ34は、図示しない熱伝導セメントにより筒体31に固定され、その外周側が、断熱材33により熱絶縁され、さらに空気層を介してケース36に収容されている。また、シースヒータ34の近傍には、温度計35を設ける。
このシースヒータ34に電圧が印加されることで、吸着体に吸着された成分分子が脱離し、ポンプ20によって生じる流れによって成分分子はセンサ部40へと搬送される。
図1に示したように、センサ部40は、ガス搬送管60により吸着部30と接続されている。センサ部40は、機械的振動を生じる振動子41と、振動子41の表面に形成され、吸着部30で脱離した分子を吸着する分子認識膜42と、を備える。ここで、分子認識膜42が形成された振動子41は、所定の容積(例えば0.1〜0.5cc)を有したチャンバ43内に設けられている。
振動子41は、幅20〜400μm、長さ100〜1000μmで、基端部が固定されて他端部が自由端とされた片持ち梁状のカンチレバー型とする。
振動子41は、駆動源として、例えばピエゾ駆動方式を用いており、所定周波数で振動子41を振動させるようになっている。
また、振動子41は、自身の振動状態(振動周波数)の変化を電気信号として検出するための振動検出部44を備えている。この振動検出部44は、例えばシリコンや圧電素子のピエゾ効果等を用いることにより実現できる。
分子認識膜42は、有機系材料や、無機系材料で形成することができる。本実施の形態においては、分子認識膜42として、ポリブタジエン(PBD)、ポリアクリルニトリル−ブタジエン(PAB)、ポリイソプレン(PIP)、ポリスチレン(PS)等を用いることができる。この他、分子認識膜42として採用できる材料としては、フタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体などの金属錯体、ポリチオフェン、ポリアニリンなどの導電性高分子、酸化チタン多孔質膜などの無機材料がある。PABは、オクタン、プロパノール等のVOCに選択性を有する。PBDやPIPはトルエンに選択性を有し、PSはnプロパノールやエタノールに高い選択性を有する。また、PSは応答時間が遅い。これらの選択性の違いに基づき、複数種の分子認識膜を組み合わせることで、物質の選択精度を高めることができる。
分子認識膜42は、滴下法、スピンコート法等、適宜の手法で振動子41の表面に形成すればよい。
前記のチャンバ43内には、上記したような分子認識膜42を備えた振動子41が、複数組設置されている。
測定処理部50は、振動子41を駆動するための駆動回路51と、振動検出部44からの電気信号を検出する検出回路52とを有している。
測定処理部50の制御により、センサ部40の振動子41を駆動回路51からの電気信号によって駆動することで所定周波数で振動させた状態で、分子認識膜42に質量を有した分子等の検出対象物が付着すると、振動子41の振動周波数が変化する。測定処理部50の検出回路52は、振動検出部44から出力される電気信号を受け、その電気信号の変化を検出することで、分子認識膜42への特定種の分子の吸着の有無またはその量を測定する。
測定処理部50における測定結果は、表示部53において、ランプ、ブザー等のON/OFF、測定値、測定レベルの表示、検出物質名称・濃度(量)の表示等によって出力できるようにするのが好ましい。
図1に示した物質検出システム10においては、図示しない制御部によって、ポンプ20の作動、シースヒータ34への通電による加熱、振動子41の駆動および検出、測定処理部50における測定処理を制御する。
すなわち、まず、予め定めた一定時間の間、ポンプ20でガスを吸い込み、ガスに含まれる分子を吸着部30で吸着する。前記の一定時間の経過後、ポンプ20を作動させたまま、ポンプ20からのガスの吸い込みを中止する。
次いで、予め設定した流量でポンプ20から空気、あるいは別に用意した不活性ガスを流し、シースヒータ34に通電して吸着部30を加熱し、吸着部30で吸着した成分分子を分離させる。すると、分離した成分分子は、ガス搬送管60によりセンサ部40に搬送され、振動子41の分子認識膜42に吸着される。これによって振動子41の振動周波数が変化する。測定処理部50においては、振動子41の振動周波数変化を検出する。測定処理部50には、分子認識膜42を備えた振動子41のそれぞれにおいて、予め測定された、成分分子の種類、量(濃度)に応じた、振動周波数変化量、変化応答タイミング等のデータが記憶されている。測定処理部50では、検出された振動子41の振動周波数変化と、予め記憶されたデータを比較することで、分子認識膜42に吸着された成分分子の種類、量(濃度)を測定(特定)する。
ここで、前記のチャンバ43内には、上記したような分子認識膜42を備えた振動子41が、複数組設置されている。
さて、これら複数組の振動子41間においては、例えば、分子認識膜42の種類を互いに異ならせることができる。成分分子に対する感度(成分分子の吸着・捕捉度合い)が互いに異なる複数種の分子認識膜42を用いることで、それぞれ分子認識膜42を備えた振動子41の振動変化を測定処理部50で処理することで、捕捉した成分分子の種類を特定することができる。このようにして、様々な種類の成分分子に対し、分析・識別機能を向上させることができる。
このようにして、ガス中に含まれる物質の特定、及びその濃度を測定することができる。このとき、分子認識膜42の材質を異ならせることで、その識別能は高まる。また、シースヒータ34の加熱により吸着体から物質を脱離させたときの脱離タイミングをセンサ部40、測定処理部50で検出することで、物質の種類の識別能が高まる。
また、ポンプ20においてガスを圧縮して送り込むことで、微小なガス量でも高感度な検出が可能となり、物質検出システム10を、小型ながら、従来にない高感度な検出性能を備えるものとすることができる。このような物質検出システム10は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術等の微細加工技術により製造する振動子41を除けば、簡易に製造することが可能であり、これによって低コスト化が可能となる。
さて、上記のような物質検出システム10における、センサ部40の振動子41の駆動構造について説明する。
図3に示すように、振動子41は、シリコン系材料からなる振動子チップ(基板)100に形成されている。振動子41は、振動子チップ100を、フォトリソグラフィ法等によりパターン形成し、エッチング等により不要部分を除去することで形成され、基板本体101に一端41aが固定された固定端とされ、他端41bがオーバーハングした自由端とされている。振動子41の一端41a上に振動検出部44が配置されており、振動検出部44は振動子41の振動変位を電気信号として検出する。
このような振動子チップ100は、センサ部40のベースとなるベース基板110に、チップ・パッケージ(素子パッケージ)120、PZT板(圧電素子)130を介して支持されている。
ベース基板110には、開口部111が形成されている。チップ・パッケージ120は、この開口部111を塞ぐよう、ベース基板110の一面側に、固定部材112により外周部を固定されて設けられている。チップ・パッケージ120は、ICチップを搭載することができ、ICチップの各電極に電気的に接続される配線パターンを有している。このようなチップ・パッケージ120としては、DIP(Dual Inline Package)や、QFP(Quad Flat Package)を用いることができる。
PZT板130は、PZT材料からなる板状体で、チップ・パッケージ120の一面側に、接着剤(第一の接合剤)200を介して接合されている。
PZT板130は、正極がチップ・パッケージ120側、負極が振動子チップ100側として配置されている。PZT板130の各電極は、チップ・パッケージ120の配線部と、ワイヤーボンディングによる配線140によって電気的に接続されている。PZT板130は、外部の駆動回路からの制御信号に応じてチップ・パッケージ120から印加される電圧により、所定の周波数で振動を発生する。
振動子チップ100は、基板本体101が、PZT板130の他面側に、接着剤(第二の接合剤)210により接合されている。
ここで、PZT板130で発生した振動を振動子チップ100に効率よく伝達するため、PZT板130と振動子チップ100とは、例えば接着剤210に硬化後の硬度(剛性)の高い、例えばエポキシ系接着剤等を用い、強固に一体化するのが好ましい。接着剤210によって、PZT板130から振動子チップ100に伝達される振動が減衰されるのを抑制するのである。
一方、チップ・パッケージ120とPZT板130は、PZT板130で発生する振動をチップ・パッケージ120で阻害しないように接合するのが好ましい。このため、接着剤200として、例えば、PZT板130と振動子チップ100とを接合する接着剤210よりも硬化後の硬度(剛性)の低い、例えばシリコーン系接着剤(シリコン樹脂系接着剤)を用いるのが好ましい。
また、PZT板130の全面をチップ・パッケージ120に接着するのではなく、図4(a)、(b)に示すように、PZT板130の一部、例えば四隅等において、接着剤200によりチップ・パッケージ120に接着するのも好ましい。この場合、接着剤200には、接着剤210と同様、エポキシ系接着剤等を用いることもできる。なお、接着剤200にエポキシ系接着剤を用いる場合、エポキシ系接着剤には導電性が無いため、接着剤200による接着部位以外の部位において、PZT板130とチップ・パッケージ120との間に銀ペースト等の導電性材料220を介在させ、PZT板130とチップ・パッケージ120を電気的に接続する必要がある。
さらに、図4(c)に示すように、PZT板130の一端側130aを、接着剤200としての硬化後の硬度の高いエポキシ系接着剤等により接合し、PZT板130の他端側130bを、接着剤200としての硬化後の硬度の低いシリコーン系接着剤等により接合してもよい。これにより、PZT板130の一端側130aが固定端とされ、他端側130bが自由端とされた片持ち梁状となる。このようなPZT板130の支持構造によれば、図4(a)、(b)に示したように、PZT板130を例えば四隅で固定した場合に比較して、PZT板130は、振動モードに応じて、より自由に振動することが可能となる。
なお、上記において、接着剤200、210の硬軟について言及したが、これは、接着剤200と接着剤210との間、あるいはPZT板130の一端側の接着剤210と他端側の接着剤210との間における相対比較上における硬軟である。したがって、上記に示した以外の種類の接着剤、あるいは他の接合手段を用いてもよいことは言うまでもない。
さて、図3(a)に示したように、センサ部40には、冷却機構(冷却部材)150が備えられている。この冷却機構150は、振動子41と、振動子41上の分子認識膜42を冷却するものである。振動子41は、冷却するとその振動特性が安定する。分子認識膜42は、冷却すると感度が向上する。そこで、冷却機構150により、振動子41および分子認識膜42を、−20〜20℃、より望ましくは−5〜10℃に温度制御するのが好ましい。
冷却機構150は、このような目的を満足できるのであればいかなる構成のものを用いてもよいが、例えば、以下に示すような構成が採用できる。
すなわち、冷却機構150は、ベース基板110の他面側に設けられており、開口部111に露出するチップ・パッケージ120の他面側に、ヒートシンク151を介して設けられた冷却素子152と、放熱フィン153および放熱ファン154からなる。
ヒートシンク151は、例えばCuからなり、冷却素子152で冷却されることで、チップ・パッケージ120から熱を奪う。
冷却素子152としては、いかなるものを用いてもよいが、応答性の面から、ペルチェ素子を用いるのが好ましい。冷却素子152は、図示しないコントローラによってその作動が制御される。
放熱フィン153および放熱ファン154は、冷却素子152の熱を放熱する。ここで、放熱フィン153は、冷却素子152の表面に、熱伝導性が高く導電性の低い材料(例えば金属酸化物を含むシリコーンペースト等)により接合するのが好ましい。
このような冷却機構150においては、センサ155で検出されたセンサ部40の適宜位置(本実施形態では、ヒートシンク151)の温度に基づき、冷却素子152を作動させ、ヒートシンク151、チップ・パッケージ120、PZT板130を介して振動子チップ100を冷却することで、振動子41および分子認識膜42を冷却する。
上述したような構成によれば、PZT板130に振動子チップ100が直接接合されているため、PZT板130で発生した振動を振動子チップ100に効率よく伝達することができる。
ここで、PZT板130で発生した振動を振動子チップ100に、より効率よく伝達するため、PZT板130と振動子チップ100とは、接着剤210に硬化後の硬度の高い、例えばエポキシ系接着剤等を用い、強固に一体化される一方、チップ・パッケージ120とPZT板130は、PZT板130で発生する振動をチップ・パッケージ120で阻害しないよう、接着剤200によりPZT130の一部のみをチップ・パッケージ120に接合したり、PZT板130と振動子チップ100とを接合する接着剤210よりも硬化後の硬度の低いシリコーン系接着剤等を用いるようにした。これにより、PZT板130で発生した振動が、チップ・パッケージ120で阻害されるのを抑え、振動子チップ100に効率よく伝達することが可能となり、振動子41における検出感度を高めることができ、その結果、物質検出システム10としての物質の検出感度を向上させることができる。
また、冷却機構150により、振動子41および分子認識膜42を冷却することで、振動子41における振動特性の安定化と、分子認識膜42における検出感度の向上を図り、物質検出システム10とにおける物質の検出感度の向上および安定化を図ることができる。
ここで、上記に示した構成の検証を行ったのでその結果を以下に示す。
センサ部40の振動子41としては、カンチレバー型のものを用意した。
カンチレバー型の振動子41は、カンチレバーはMEMSプロセスを用い、SOI(Silicon on Insulator)基板から作成した。最初にN型のSOI基板の厚さ5μmの活性層の上に、酸化層の形成、フォトリソグラフィ法によるパターン形成、ボロンP型拡散を行って、検出回路としてのSiピエゾ抵抗層の作成を行ったあと、RIE(Reactive Ion Etching)エッチング法によって、長さ500μm、幅100μmの振動子41を作成した。その後、空気のダンピングによる減衰を低減するために、裏面から支持層のシリコンをDeep−RIEエッチング法によって除去した。
検出回路としてのSiピエゾ抵抗(約2Kオーム)を振動子41の根元に1個、或いは2個配置し、他の参照用ピエゾ抵抗と合わせてホイーストンブリッジを形成した。また、振動子41表面にはシリコン酸化膜、接着層Crを介して約100nmの金膜を成膜した。
このカンチレバー型の振動子41の上面に、分子認識膜42として、トルエンやキシレンに吸着特性の優れた980nmのPBD膜を、ディスペンサーを用いて成膜後、乾燥させて作成した。
振動子41の駆動評価には、実施例として、図3に示した本実施形態の構成を用い、比較例として、図9に示した本発明者らが従来検討していた構成を用いた。なお、図3の構成においては、冷却機構150による冷却は行わなかった。また、PZT板130は、その四隅において、接着剤210としてのエポキシ系接着剤によりチップ・パッケージ120に接着したものを用いた。
そして、PZT板2、130により、周波数1.3MHz以上の1次〜7次までの振動モードを振動子41に印加したときの、振動子41の先端41bの変位をレーザドップラー変位計により測定した。
その結果を図5に示す。
図9に示した、PZT板2と振動子チップ3との間に導電板4が介在している比較例においては、5次モード以上の高次モードでは、振動を検出することができなかった。
これに対し、図3に示すように、PZT板130に振動子チップ100が直接接合されている実施例では、1.3MHzの5次モードで50nm、2.3MHzの6次モードで100nmと、7次までの高次モードで振動を検出することができた。
次に、実施例、比較例において、周波数100〜3000kHzの振動を振動子41に印加したときの、振動子41近傍の振動子チップ100の変位量をPZT板2の駆動周波数依存性として計測した。
その結果を図6に示す。
図9に示した、PZT板2と振動子チップ3との間に導電板4が介在している比較例においては、1500kHz以上の高周波域では、振動をほとんど検出することができなかった。
これに対し、図3に示すように、PZT板130に振動子チップ100が直接接合されているため、1500kHzでも0.5nm以上、3000kHzの高周波域においても、振動を検出することができた。
このようにして、本実施形態の構成を採用することで、すなわちPZT板130と振動子チップ100との機械的な結合が優れていることを示しており、振動子41における高次モード・高周波での検出能を高めることが可能であることがわかる。
次に、振動子41および分子認識膜42の冷却の効果を評価した。
ここでは、図3に示した本実施形態の構成を用い、冷却機構150を作動させて振動子41が設けられているチャンバ43を15℃とした場合と、冷却機構150を作動させず、振動子41が設けられているチャンバ43を29℃とした場合について、分子認識膜42をPBDとしたときの、トルエン1000ppmに対する吸着応答特性を計測した。
その結果、図7(a)に示すように、冷却機構150により振動子41を冷却しなかった場合に比較して、図7(b)に示すように、冷却機構150により振動子41を冷却した場合、周波数変化量はほぼ倍となった。
これにより、冷却機構150により振動子41を冷却することで、振動子41の振動特性が大幅に向上し、検出感度が高まることが確認された。
次に、PZT板130と、チップ・パッケージ120との接合方法について評価を行った。PZT板130とチップ・パッケージ120は、以下の5通りの方法で接合した。いずれも、PZT板130の中央部において、導電性材料220としての銀ペーストによりPZT板130とチップ・パッケージ120を電気的に接続した。
実施例3−1;接着剤210としてエポキシ系接着剤を用い、PZT板130の四隅においてチップ・パッケージ120に接着。
実施例3−2;接着剤210としてシリコーン系接着剤を用い、導電性材料220としての銀ペーストが塗布されている部分以外のPZT板130の全面においてチップ・パッケージ120に接着。
実施例3−3;接着剤210としてエポキシ系接着剤を用い、PZT板130の一端側においてチップ・パッケージ120に接着。
実施例3−4;接着剤210としてエポキシ系接着剤を用い、PZT板130の両端側においてチップ・パッケージ120に接着。
実施例3−5;接着剤210としてエポキシ系接着剤を用い、PZT板130の全周においてチップ・パッケージ120に接着。
実施例3−1〜3−5のそれぞれのサンプルについて、650kHzにピークを持つ4次の振動を与えたときのQ値をネットワークアナライザー(製品名:4395A, Agilent社製)により測定した。
その結果を図8に示す。
図8に示すように、エポキシ系接着剤で、PZT板130の全周、両端側でチップ・パッケージ120に接着した実施例3−4、3−5に対し、エポキシ系接着剤により、PZT板130の一端側のみでチップ・パッケージ120に接着した実施例3−3、シリコーン系接着剤を用いてPZT板130をチップ・パッケージ120に接着した実施例3−2、エポキシ系接着剤を用いてPZT板130の四隅でチップ・パッケージ120に接着した実施例3−1では、Q値が著しく高いことが判明した。
これにより、接着剤200によりPZT130の一部のみをチップ・パッケージ120に接合、または、硬化後の硬度の低いシリコーン系接着剤等を用いてPZT板130をチップ・パッケージ120に接合することで、PZT板130で発生した振動が、チップ・パッケージ120で阻害されるのを抑えることができることが確認された。
なお、上記実施の形態では、物質検出システム10について説明したが、センサ部40の振動子41の駆動構造以外については、適宜他の構成とすることが可能である。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
10…物質検出システム、20…ポンプ、30…吸着部、34…シースヒータ、40…センサ部(検出センサ)、41…振動子、41a…一端、41b…他端、42…分子認識膜、43…チャンバ、44…振動検出部、50…測定処理部(検出部)、60…ガス搬送管、100…振動子チップ(基板)、101…基板本体、110…ベース基板、120…チップ・パッケージ(素子パッケージ)、130…PZT板(圧電素子)、130a…一端側、130b…他端側、140…配線、150…冷却機構(冷却部材)、151…ヒートシンク、152…冷却素子、153…放熱フィン、154…放熱ファン、200…接着剤(第一の接合剤)、210…接着剤(第二の接合剤)

Claims (9)

  1. 一端部または両端部が基板に固定された梁状で、質量を有した物質の付着または吸着により振動特性が変化する振動子と、
    前記振動子を振動させる圧電素子と、
    前記圧電素子に電圧を印加する素子パッケージと、
    を備え、
    前記素子パッケージの一面側に前記圧電素子が接合され、前記振動子を有した前記基板が前記圧電素子に積層されて接合されていることを特徴とする検出センサ。
  2. 前記素子パッケージと前記圧電素子との接合部が、前記圧電素子と前記振動子を有した前記基板との接合部よりも、低剛性であることを特徴とする請求項1に記載の検出センサ。
  3. 前記素子パッケージと前記圧電素子とが第一の接合剤により接合され、前記圧電素子と前記振動子を有した前記基板とが第二の接合剤により接合され、
    前記第一の接合剤がシリコーン系接着剤であり、前記第二の接合剤がエポキシ系接着剤またはセラミック系接着剤であることを特徴とする請求項2に記載の検出センサ。
  4. 前記圧電素子の一端側と前記素子パッケージとの接合部が、前記圧電素子の他端側と前記素子パッケージとの接合部よりも低剛性であることを特徴とする請求項1に記載の検出センサ。
  5. 前記素子パッケージと前記圧電素子とが、複数箇所において点接合されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の検出センサ。
  6. 前記素子パッケージの他面側に、前記振動子を冷却する冷却部材が設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の検出センサ。
  7. 検出対象のガスに含まれる特定物質の種類および濃度の少なくとも一方を検出する物質検出システムであって、
    検出対象のガスをシステム内に導入するとともに、導入した前記ガスを前記システム内で搬送するためのポンプと、
    前記ポンプで前記システム内に導入した前記ガスに含まれる前記特定物質を吸着する吸着部と、
    前記吸着部で吸着した前記特定物質を前記吸着部から脱離させるヒータと、
    一端部または両端部が基板に固定された梁状で、前記吸着部から脱離した前記特定物質を吸着または付着する感応膜を備え、前記感応膜に前記特定物質が吸着または付着することにより振動周波数が変化する振動子と、
    前記振動子を振動させる圧電素子と、
    前記圧電素子に電圧を印加する素子パッケージと、
    前記振動子の振動周波数の変化を検出し、前記振動子の振動周波数の変化タイミングに基づいて得られる前記特定物質の種類、および前記振動周波数の変化量に基づいて得られる前記特定物質の濃度の少なくとも一方を検出する検出部と、を備え、
    前記素子パッケージの一面側に前記圧電素子が接合され、前記振動子を有した前記基板が前記圧電素子に積層されて接合されていることを特徴とする物質検出システム。
  8. 前記感応膜は、ポリブタジエン(PBD)、ポリアクリルニトリル−ブタジエン(PAB)、ポリイソプレン(PIP)、ポリスチレン(PS)のいずれかであることを特徴とする請求項7に記載の物質検出システム。
  9. 前記振動子は、前記吸着部から脱離した前記特定物質が前記ポンプによって送り込まれるチャンバ内に設けられていることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の物質検出システム。
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JP2017502269A (ja) * 2013-12-02 2017-01-19 コミッサリア ア レネルジ アトミック エ オー エネルジス アルテルナティヴスCommissariat A L‘Energie Atomique Et Aux Energies Alternatives ガスを分析するためのシステム及び方法

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