JP4936909B2 - 流体特性測定装置の使用方法 - Google Patents

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本発明は、流体の粘度及び濃度などの特性を測定する装置に係り、特に、検出精度を高めることが可能な流体の特性測定装置に関する。
化学薬品、食品、潤滑油及びカーワックス等のように流体の形態で製造、使用又は販売される製品では、性能を保証する上で製造工程内で流体の粘度等の特性の測定を行うことが重要である。このため、従来から種々の粘度等の特性測定法及び測定装置が知られており、例えば、粘度測定に関しては細管法、回転法及び落球法等を例示することができる。
また、近年では簡易かつ再現性よく、粘度、流体特性測定が可能な測定法及び測定装置として、圧電/電歪膜型素子センサを利用した測定方法及び測定装置が提案されている。センサとして用いられる圧電/電歪膜型素子は、流体の密度、濃度及び粘度等の特性測定に利用される(例えば、特許文献1を参照。)。
このような素子にあっては、圧電体振動子の振幅と振動子に接触する流体の粘性抵抗に相関があることを利用しセンサとして用いるものである。振動子の振動のような機械系での振動形態は、電気系での等価回路に置き換えることができ、流体中で圧電/電歪膜型振動子を振動させ、この振動子が流体の粘性抵抗に基づいて機械的抵抗を受けることにより振動子を構成する圧電体の等価回路の電気的定数が変化するのを検出し、流体の粘度、密度及び濃度等の特性を測定することが可能となる。
測定可能な流体としては、液体及び気体を意味し、水、アルコール及び油等単一の成分からなる液体のみならず、これらの液体に可溶または不溶な媒質を溶解、混合、又は、懸濁せしめた液体、スラリー及びペースト等が含まれる。また、検出する電気的定数としては、損失係数、位相、抵抗、リアクタンス、コンダクダンス、サセプタンス、インダクタンス及びキャパシタンス等を挙げることができ、特に等価回路の共振周波数近傍で極大または極小変化点を1つもつ損失係数又は位相が好ましく用いられる。これにより流体の粘度のみならず、密度や濃度をも測定することができ、例えば、硫酸水溶液中の硫酸濃度を測定することができる。なお、振動形態の変化を検出する指標として電気的定数以外に、測定精度、耐久性の観点から特に問題が無ければ共振周波数の変化を利用することもできる。
特開平8−201265号公報
かかる圧電/電歪膜型素子をセンサとして利用した流体特性測定装置においては、圧電体振動子に接触する流体内に気泡等が存在すると正確な流体特性測定ができない、という課題があった。本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、圧電/電歪膜型素子をセンサとして利用した流体特性測定装置において、流体内に気泡等が存在する場合でも、気泡等を効果的に排出し、正確な流体特性測定を実現する流体特性測定装置を提供することにある。
本発明者は、上記課題を達成すべく鋭意研究した結果、圧電/電歪膜型素子に適切な電圧信号を印加することで、気泡等を効果的に排出し、正確な流体特性測定を実現できることを見出した。
即ち、本発明における流体特性装置の使用方法は、薄肉ダイヤフラム部と、膜状の圧電/電歪体と、その圧電/電歪体を挟んだ一対の膜状の電極と、を含む積層構造を有する圧電/電歪素子、及び、前記圧電/電歪素子を駆動する電源、薄肉ダイヤフラム部の振動に伴う電気的定数の変化を検出する電気的定数監視手段を備え、その圧電/電歪素子の駆動に連動して薄肉ダイヤフラム部が振動することに伴う前記電気的定数の変化を検出することにより流体の特性を検出する圧電/電歪膜型センサを用いた流体特性測定装置の使用方法であって、前記電気的定数監視手段で前記電気的定数の変化を検出する前に、前記圧電/電歪素子に正弦波電圧信号を所定時間印加することを特徴とする。
前記電気的定数監視手段は、前記薄肉ダイヤフラム部の振動に伴って変化する電気的定数として、例えば、損失係数、位相、抵抗、リアクタンス、コンダクダンス、サセプタンス、インダクタンス及びキャパシタンスを監視するように構成することができる。特に、前記電気的定数としては、圧電/電歪体の共振周波数の近傍で極大又は極小の変化点を1つ持つ損失係数又は位相が好ましく用いられる。
前記圧電/電歪素子に正弦波電圧信号を所定時間印加することによって、圧電/電歪素子で生じる自己発熱で、薄肉ダイヤフラム部に接触する流体温度が上昇し、流体抵抗が低下する。また、圧電/電歪素子そのものの剛性が下がるため、圧電/電歪素子の変位増大に伴い、薄肉ダイヤフラム部の振動振幅が大きくなり、その結果、流体の排出能力を高めることができる。これらの効果により、前記流体内に存在する気泡等を効果的に排出することができる。
また、前記正弦波電圧信号のピーク値の大きさが、前記圧電/電歪素子の抗電圧を超えるように設定すると、圧電/電歪素子で生じる自己発熱が大きくなり、流体内に存在する気泡等の排出効果をより高めることができ、更に、センサ特性を損なうことなく圧電/電歪素子で生じる自己発熱を大きくすることができるので、好ましい。また、圧電/電歪素子の抗電圧を超えるピーク値を有する正弦波電圧信号の印加後、必要に応じ分極処理を行う。ここで、抗電圧は、圧電/電歪素子の残留分極が0(零)になる電界を与え得る電圧をいい、正負それぞれ独立した値を持つ。
また、前記正弦波電圧信号の印加後に、電気的定数監視手段で薄肉ダイヤフラム部の振動に伴う電気的定数の変化を検出するようにすれば、本操作後に分極する必要なく流体の特性を検出でき、好ましい。
また、前記正弦波電圧信号の周波数を、前記圧電/電歪素子及び前記流体で構成される共振周波数に設定すると、圧電/電歪素子の変位が更に増大し、流体内に存在する気泡等の排出効果を高めることができる。加えて、その正弦波電圧信号の周波数を、前記薄肉ダイヤフラム部の共振1次モードに設定すると、ダイヤフラム部の変形に伴う変動体積を効率よく大きくできるので、排出効果を一層高めることができる。
このように、本発明の圧電/電歪膜型素子を使用した流体特性測定装置の使用方法によれば、流体内に気泡が存在したとしても、その気泡を効果的に排出することができるので、流体特性を高精度に測定することができる。
<センサの構成>
本発明の圧電/電歪膜型振動子(圧電/電歪膜型センサ)は、薄肉ダイヤフラム部と、その薄肉ダイヤフラム部の周縁に一体的に架設された厚肉部と、を有し、それら薄肉ダイヤフラム部及び厚肉部によって、流体を含有可能な空洞であって外部に連通する空洞を形成してなるセラミック基体を備える。更に、圧電/電歪膜型振動子は、膜状の圧電/電歪体と、その圧電/電歪体を挟んだ一対の膜状の電極と、が前記セラミック基体の薄肉ダイヤフラム部の外表面上に通常の膜形成法によって順次積層・配設されてなる一体構造を有する。
<セラミック基板(セラミックス基体)の構成>
セラミック基板の材質としては、耐熱性、化学的安定性及び絶縁性を有する材質が好ましい。これは、後述するように電極と圧電/電歪膜とを一体化する際に、熱処理する場合があること、センサ素子としての圧電/電歪膜型素子が液体の特性をセンシングする場合、その液体が導電性及び腐食性等を有する場合があるためである。かかる観点から使用できるセラミックスとしては、安定化された酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、ムライト、窒化アルミニウム、窒化珪素及びガラス等を例示することができる。これらの内、安定化された酸化ジルコニウムは薄肉ダイヤフラム部を薄く形成した場合にも機械的強度を高く保てること、靭性に優れることなどから、セラミックス基体の材料として好適に使用することができる。
セラミック基板の薄肉ダイヤフラム部の厚さは、圧電/電歪膜の振動を妨げないために、一般に50μm以下、好ましくは30μm以下、さらに好ましくは15μm以下である。また、薄肉ダイヤフラム部の表面形状は、長方形、正方形、三角形、楕円形及び真円形等いかなる形状であってもよい。励起される共振モードを単純化させる必要のあるセンサ素子においては、薄肉ダイヤフラム部の表面形状は、長方形又は真円形が必要に応じて選択される。
<下部電極の構成>
このようなセラミック基板の表面上に、下部電極が形成されている。かかる下部電極は、セラミック基板の一方の端から、薄肉ダイヤフラム部上の、圧電/電歪膜が形成されるべき大きさと同等、又は、圧電/電歪膜が形成されるべき大きさより小さい所定の大きさで形成される。
下部電極には、セラミック基板と圧電/電歪膜とのいずれとも接合性のよい導電性材料が用いられる。具体的には、白金、パラジウム、ロジウム、銀、またはこれらの合金を主成分とする電極材料が好適に用いられ、特に、圧電/電歪膜を形成する際に焼結のための熱処理が行われる場合には、白金、又は、白金を主成分とする合金が好適に用いられる。
下部電極の形成には、公知の各種の膜形成手法が用いられる。具体的には、イオンビーム、スパッタリング、真空蒸着、CVD、イオンプレーティング及びメッキ等の薄膜形成手法、又は、スクリーン印刷、スプレー及びディッピング等の厚膜形成手法が適宜選択される。その中でも特にスパッタリング法又はスクリーン印刷法が好適である。
<圧電/電歪膜の構成>
圧電/電歪膜は、下部電極に跨るようにして、また、下部電極を覆う大きさで形成されている。圧電/電歪膜の材料は、圧電/電歪効果を示す材料であればいずれの材料でもよい。このような材料として、ジルコン酸鉛、チタン酸鉛及びチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の鉛系セラミック圧電/電歪材料や、チタン酸バリウム及びこれを主成分とするチタバリ系セラミック強誘電体や、ポリ弗化ビニリデン(PVDF)に代表される高分子圧電体や、(Bi0.5Na0.5)TiO3に代表されるBi系セラミック圧電体や、Bi層状セラミックを挙げることができる。もちろん、圧電/電歪特性を改善した、これらの混合物及び固溶体、並びに、これらに添加物を添加せしめたものが用いられうることは言うまでもない。PZT系圧電体は、圧電特性が高く、高感度検出が可能なセンサの材料として好適に用いられる。
本実施形態の圧電/電歪膜は、特に、チタン酸鉛、ジルコン酸鉛、マグネシウムニオブ酸鉛及びニッケルニオブ酸鉛から選ばれた少なくとも1種以上を主成分とする材料から構成されることがより好適である。この理由は、このような材料から構成された圧電/電歪膜は、セラミック基板を構成する材料との反応性が低く、熱処理中の成分の偏析が起き難く、組成を保つための処理が良好に行われ得、更に、目的とする組成及び結晶構造が得られやすいからである。
また、下部電極に白金または白金を主成分とする合金が用いられる場合には、これらとの接合性がより高く、素子の特性ばらつきを少なくし、高い信頼性が得られることから、(Bi0.5Na0.5)TiO3またはこれを主成分とする材料が圧電/電歪膜の材料として好適に用いられる。これらの中でも、特に、(1−x)(Bi0.5Na0.5)TiO3−xKNbO3(xはモル分率で0≦x≦0.06)またはこれを主成分とする材料は、比較的高い圧電特性を有することから、より好適に用いられる。
このような圧電/電歪材料は、圧電/電歪膜として、下部電極と同様に公知の各種膜形成法により形成される。中でも、低コストの観点からスクリーン印刷が好適に用いられる。
これにより形成された圧電/電歪膜は必要に応じて熱処理され、下部電極と一体化される。素子の特性ばらつきを抑え、且つ、信頼性を高くするために、圧電/電歪膜と下部電極の接合性をより強固にする必要がある場合には、(Bi0.5Na0.5)TiO3またはこれを主成分とする材料、特に、(1−x)(Bi0.5Na0.5)TiO3−xKNbO3(xはモル分率で0≦x≦0.06)またはこれを主成分とする材料を圧電/電歪膜の材料として用い、900℃から1400℃好ましくは1000℃から1300℃の温度で熱処理することが好ましい。PZT系材料を用いた場合にも同様である。この際、高温時に圧電/電歪膜が不安定にならないように、圧電/電歪材料の蒸発源とともに雰囲気制御を行いながら熱処理することが好ましい。
<上部電極の構成>
さらに、このようにして形成された圧電/電歪膜の上に、上部電極が、圧電/電歪膜を跨って連続的に形成されている。この上部電極の材質には、圧電/電歪膜との接合性の高い導電性材料が用いられる。上部電極は下部電極と同様の膜形成法により形成される。さらに、上部電極は、膜形成後必要に応じて熱処理され、圧電/電歪膜と接合され、一体構造とされる。このような熱処理がかならずしも必要でないことは下部電極と同様である。
なお、下部電極、圧電/電歪膜及び上部電極が熱処理により接合される場合には、それぞれを形成の都度、熱処理してもよいし、それぞれを順次膜形成した後、同時に熱処理してもよい。熱処理する際、良好な接合性や構成元素の拡散による変質を抑制するために、熱処理温度が適切に選ばれるのは言うまでもない。また、素子が流体に接触する空洞部の構造は、蓋部の無い単純なキャビティ構造等、どのような構造でもよく、限定されるものではない。さらに、圧電/電歪膜の端部は薄肉ダイヤフラム部を越えない長さとし、圧電/電歪膜が厚肉部に跨らない構造としてもよい。
以上説明したように、本実施形態にかかる圧電/電歪膜型素子は、振動における電気的定数の検知により流体特性や気体/液体を判別する素子、または、音圧、微小重量及び加速度等を測定する素子として信頼性の高い安定的な振動子を備えた素子である。また、必要特性に応じた圧電/電歪材料の選択の幅が広がり、特性の向上が容易になり、設計の自由度が広がる等の効果が得られる。
次に、上記圧電/電歪膜型センサを用いた流体センサ(流体特性測定装置)の実施例について説明する。これらの流体特性測定装置の各々は、前記圧電/電歪素子を駆動する電源、及び、薄肉ダイヤフラム部の振動に伴う電気的定数の変化を検出する電気的定数監視手段、を備え、その圧電/電歪素子の駆動に連動して前記セラミック基体の薄肉ダイヤフラム部が振動することに伴う前記電気的定数の変化を検出することにより流体の特性を検出する圧電/電歪膜型センサを用いた流体特性測定装置であって、前記圧電/電歪素子に正電圧と負電圧を交互に少なくとも各々1回印加する。なお、下記の実施例において、圧電/電歪膜型素子は、特願2002−351694記載の素子を使用した。
<実施例1>
実施例1に係る流体センサにおいて、圧電/電歪膜型素子にピーク電圧が±150Vの電圧(即ち、その圧電/電歪膜型素子の抗電圧を超える電圧)で、周波数100Hzの正弦波電圧信号(以下、電圧信号1a)を上記電源により30秒印加した。その後、センサ特性を確保するため、再分極処理を目的として上記電源により+150Vの正方向直流電圧(以下、電圧信号2)を5秒印加した。その後、温度センサにて、圧電/電歪膜型素子の表面温度と流路内の流体温度が上昇することを確認した。また、圧電/電歪膜型素子の温度上昇が確認された状態において、圧電/電歪膜型素子の振動を励起する駆動電圧信号(以下、電圧信号3)を上記電源により印加した。その結果、圧電/電歪膜型素子の温度上昇が無い場合と比較して、圧電/電歪膜型素子(薄肉ダイヤフラム部)の変位量が増加することが分かった。したがって、電圧信号1aを印加することにより、流路内の流体温度上昇による流体抵抗の低減と、圧電/電歪膜型素子の変位量増加による流体排出効果の向上が可能になったと言える。即ち、流路内の気泡の排出を効果的に行うことが可能である。
流体特性測定は、圧電/電歪膜型素子の振動による共振周波数の変化を電気的定数監視手段によって監視することで行った。具体的には、圧電/電歪膜型素子に電圧信号1a、2及び3を順に印加した後、ネットワークアナライザを電気的に接続し、素子の振動による共振周波数測定を行った。その結果、電圧信号1a印加前の共振周波数値に対する共振周波数値の比率が0.98となった。これは、電圧信号1aを印加することで、流路内の気泡の排出を行うことができたことによる結果であると考えられる。
<実施例2>
実施例2に係る流体センサにおいて、圧電/電歪膜型素子にピーク電圧が±150Vの電圧(即ち、その圧電/電歪膜型素子の抗電圧を超える電圧)で、圧電/電歪膜型素子および流体で構成される共振周波数である10kHzの正弦波電圧信号(以下、電圧信号1b)を上記電源により10秒印加した。その後、センサ特性を確保するため、再分極処理を目的として+150Vの正方向直流電圧(電圧信号2)を上記電源により5秒印加した。その後、温度センサにて、圧電/電歪膜型素子の表面温度と流路内の流体温度が実施例1で示した場合と比較して、さらに上昇することを確認した。さらに、圧電/電歪膜型素子に電圧信号1bを印加している時間において、素子の大きな変位が得られる。したがって、電圧信号1bを印加することにより、流路内の流体温度上昇による流体抵抗の更なる低減と、圧電/電歪膜型素子の変位量増加による更なる流体排出効果の向上が可能になったと言える。即ち、流路内の気泡の排出を効果的に行うことが可能である。
流体特性測定は、実施例1で示した場合と同様に、圧電/電歪膜型素子の振動による共振周波数の変化を電気的定数監視手段により監視することで行った。具体的には、圧電/電歪膜型素子に電圧信号1b、2及び3を印加した後、ネットワークアナライザを電気的に接続し、素子の振動による共振周波数測定を行った。その結果、電圧信号1b印加前の共振周波数値に対する共振周波数値の比率が、比率が0.98となった。これは、電圧信号1bを印加することで、実施例1に示した結果より短時間の電圧印加で、流路内の気泡の排出をより効果的に行うことができたことによる結果であると考えられる。
なお、上記各実施形態及び実施例は、出願人が取り敢えず本願の出願時点において最良であると考えた本発明の代表的な実施例を単に例示したものにすぎない。よって、本発明は、上記各実施形態及び実施例に何ら限定されるものではない。したがって、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において、上記各実施形態及び実施例に対して種々の変形を施すことができることは当然である。

Claims (4)

  1. 薄肉ダイヤフラム部と、その薄肉ダイヤフラム部の周縁に一体的に架設された厚肉部と、を有し、それら薄肉ダイヤフラム部及び厚肉部によって流体を含有可能な空洞であって外部に連通する空洞を形成してなるセラミック基体、
    膜状の圧電/電歪体とその圧電/電歪体を挟んだ一対の膜状の電極とを含み、その圧電/電歪体とその一対の膜状の電極とが前記セラミック基体の前記薄肉ダイヤフラム部の外表面上に積層されてなる圧電/電歪素子、
    前記圧電/電歪素子を駆動する電源、及び、
    薄肉ダイヤフラム部の振動に伴う電気的定数の変化を検出する電気的定数監視手段、
    を備え、
    その圧電/電歪素子の駆動に連動して前記セラミック基体の薄肉ダイヤフラム部が振動することに伴う前記電気的定数の変化を検出することにより流体の特性を検出する圧電/電歪膜型センサを用いた流体特性測定装置の使用方法であって、
    前記電気的定数監視手段で前記電気的定数の変化を検出する前に、前記圧電/電歪素子に正弦波電圧信号を所定時間印加することを特徴とする流体特性測定装置の使用方法
  2. 請求項1記載の流体特性測定装置の使用方法において、
    前記正弦波電圧信号のピーク値の大きさが、前記圧電/電歪素子の抗電圧を超えることを特徴とする流体特性測定装置の使用方法
  3. 請求項1又は請求項2に記載の流体特性測定装置の使用方法において、
    前記正弦波電圧信号の周波数は、前記圧電/電歪素子及び前記流体で構成される共振周波数であることを特徴とする流体特性測定装置の使用方法
  4. 請求項1又は請求項2に記載の流体特性測定装置の使用方法において、
    前記正弦波電圧信号の周波数は、前記薄肉ダイヤフラム部の共振1次モードであることを特徴とする流体特性測定装置の使用方法
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