JP2011078474A - 洗濯機用排水トラップ装置、排水トラップ装置用のトラップカバー、および洗濯乾燥機 - Google Patents

洗濯機用排水トラップ装置、排水トラップ装置用のトラップカバー、および洗濯乾燥機 Download PDF

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Abstract

【課題】水の跳ね返り、排気の騒音、および排気の逆流などを緩和できる洗濯機用排水トラップ装置、排水トラップ装置用のトラップカバー、および洗濯乾燥機を提供する。
【解決手段】排水トラップ本体と、前記排水トラップ本体の下流側になる下水流路から来るガスの流入を遮る水溜トラップと、前記水溜トラップの上流側に排水を流し込む第1の流入口と、前記第1の流入口の周囲や隣合せに設けられ、前記水溜トラップの上流側に排水を流し込む第2の流入口を有する洗濯機用排水トラップ装置、排水トラップ装置用のトラップカバーまたは洗濯乾燥機において、前記第2の流入口を上側から被い、かつ周縁に第2の流入口への排水の流入を確保する着脱自在なるトラップカバーを設けたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、衣類の乾燥または洗濯から乾燥まで出来る洗濯乾燥機に用いる洗濯機用排水トラップ装置、排水トラップ装置用のトラップカバー、および洗濯乾燥機に関する。
乾燥機又は洗濯から乾燥までを連続して行える洗濯乾燥機による衣類の乾燥は、送風ファンと熱源により高温・低湿度の乾燥空気を作り、これを洗濯槽内に吹込み、衣類の温度を高くし、衣類から水分を蒸発させ、蒸発した水分を機外へ排出することにより行う。これに関する従来技術として特許文献1−3に記載されている。
蒸発した水分の除去方法としては、蒸発した水分を含む空気をそのまま洗濯乾燥機外へ排出する排気乾燥方式(常に新しい空気を供給)と、蒸発した水分含む空気を冷やし結露させて水分を除去する除湿循環乾燥方式(同じ空気を循環させる)がある。また、時間短縮と使用水量や消費電力を低減するため乾燥工程の前半に空冷または水冷除湿を行い、後半に機外周囲の乾燥した外気を給気し、洗濯物に吹付けた後の温風空気をそのまま排気する併用方式がある。
特開2008−104715号公報 特開2008−110135号公報 実開平3−128094号公報
しかしながら、洗濯物に吹付けた後の温風空気をそのまま排気する従来技術では、時間短縮と使用水量や消費電力の低減を図ることはできるが、乾燥機または洗濯乾燥機が置かれた室内に高湿な空気をそのまま排気してしまい、室内の環境を悪化させてしまう。その対応として、乾燥運転で出来る高温高湿の排気を排水トラップ装置を介して下水流路に排水と同様に流し、排気が室内に排出されないにした。
しかし、この下水流路に排気を排出する方式は、次のような課題がある。
排水トラップ装置には、下水流路から来るガスを遮る水溜トラップがある。この水溜トラップに溜まる水の水封じを破って排気が行われるので、水溜トラップに溜まる水が跳ね返って排水トラップ装置に流入口から室内側に吹き出し、室内側を汚すことがある。また、水封じを破って排気される排気音が流入口から室内側に流れ騒音になる。さらに、水封じに衝突して排気の一部が室内側に戻る逆流などの不具合がある。
本発明は、上記の課題に鑑み、水の跳ね返り、排気の騒音、および排気の逆流などを緩和できる洗濯機用排水トラップ装置、排水トラップ装置用のトラップカバー、および洗濯乾燥機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、排水トラップ本体と、前記排水トラップ本体の下流側になる下水流路から来るガスの流入を遮る水溜トラップと、前記水溜トラップの上流側に排水を流し込む第1の流入口と、前記第1の流入口の周囲や隣合せに設けられ、前記水溜トラップの上流側に排水を流し込む第2の流入口を有する洗濯機用排水トラップ装置、排水トラップ装置用のトラップカバーまたは洗濯乾燥機において、前記第2の流入口を上側から被い、かつ周縁に第2の流入口への排水の流入を確保する着脱自在なるトラップカバーを設けたことを特徴とする。
本発明によれば、トラップカバーで第2の流入口を上側から被うことにより、水の跳ね返り、排気の騒音、および排気の逆流が抑えられて緩和される。
本発明の実施例に係るもので、除湿乾燥運転での洗濯乾燥機の断面図を示す。 本発明の実施例に係るもので、排気乾燥運転での洗濯乾燥機の断面図を示す。 本発明の実施例に係るもので、乾燥運転終了後の洗濯乾燥機の断面図を示す。 本発明の実施例に係るもので、排水トラップ装置の断面図を示す。 本発明の実施例に係るもので、排水トラップ装置に用いるトラップカバーを 表側から見た正面図である。 本発明の実施例に係るもので、トラップカバーを裏面側から見た正面図である。 本発明の実施例に係るもので、図6のA−A断面図である。 本発明の実施例に係るもので、図6のD−D断面図である。 本発明の実施例に係るもので、トラップカバーを表側から見た斜視図である。 本発明の実施例に係るもので、トラップカバーを裏面側から見た斜視図である。 本発明の他の実施例に係るもので、排水トラップ装置の断面図を示す。
以下、本発明の実施例を図面により説明する。
図1−3に沿って洗濯乾燥機の概要から説明する。
図1−3に示すように、洗濯乾燥機の外郭はベース1の上部には鋼板と樹脂成形品で組合わされて構成された外枠2が載せられて形成される。この洗濯乾燥機は洗濯機用防水パン100内に置かれる。外枠2の正面には洗濯物30を出し入れするドア3と前面カバー22及び背面には背面カバー23が設けられている。
外枠2の内側には外槽20が備えられる。外槽20は下部の複数個のサスペンション21により支持されている。外槽20の内側にある回転ドラム29にはドア3を開けて投入された洗濯物30があり、回転ドラム29の開口部の外周には脱水時の洗濯物30のアンバランスによる振動を低減するための流体バランサー31が設けられている。
また、回転ドラム29の内側には洗濯物30を掻き揚げる複数個のリフター33が設けられている。回転ドラム29は回転ドラム用金属製フランジ34に連結された主軸35を介してドラム駆動用モータ36に直結されている。外槽20の開口部には弾性体からなるゴム系のパッキン38が取付けられている。
このパッキン38は外槽20内とドア3との水密性を維持する役割をしている。これにより、洗い,すすぎ及び脱水時の水漏れの防止が図られている。回転ドラム29は、側壁に遠心脱水および通風用の多数の小孔(図示せず)を有する。外槽20の底壁に開口した排水口37は、排水弁8を介して排水ホース9に接続する。
回転ドラム29内の洗濯物30を乾燥させる除湿ダクト5と送風手段たるファン61と加熱手段たるヒータ62を含む乾燥装置6は、外槽20から離して外枠2に固定(図示せず)されている。除湿ダクト5と通風口32は柔軟構造のベローズ4で略水平に接続し、ヒータ62の出口と吹出しノズル11は外槽20の最上面から中心までの間に且つ外槽20の中心より前面の位置に柔軟構造のベローズ7で外槽20に対し略垂直に接続して外槽20の振動を吸収している。排水口37,ファン61の吸気口及び吐出口には温度センサ(図示せず)が設けてある。
このように構成したドラム式の洗濯乾燥機は、洗濯運転工程においては、回転ドラム29内に洗濯物を投入し、排水弁8を閉じた状態で給水して外槽20に洗濯水を溜め、回転ドラム29を回転させて洗濯物30を洗濯する。また、脱水運転工程においては、排水弁8を開いて外槽20内の洗濯水を排水し、回転ドラム29を回転させて遠心脱水する。
そして、乾燥運転工程前半から中盤では、排水弁8を開いた状態で回転ドラム29を回転させると共に、ファン61を運転して外槽20内の空気を通風口32から吸出して水冷除湿ダクト5内を通過させて水冷除湿した後にヒータ62で加熱して吹出しノズル11から回転ドラム29内の洗濯物30に向けて吹込む循環空気12を生成する。
回転ドラム29内で洗濯物30から水分を奪って湿潤した循環空気12の除湿は、冷却水弁(図示せず)を開き冷却水供給管51から水冷除湿ダクト5内の壁面に流れ出た冷却水52を流下させ、循環空気12と触れさせることにより実現する。水冷除湿ダクト5内の壁面に流れ出た冷却水52は排水口37を通って排水ホース9により排出される。
乾燥運転工程後半では、図3に示すようにヒータ62をOFFにして冷却水52を止める。そして、吸気弁13を開くことによりベース1下部の隙間から吸込まれた外部空気16は、外槽20の側面を流れながら外槽20,モータ36,ファン61の排熱を受けながら温められ、乾燥中盤までに外槽20の上面と外枠2の空間に溜められた高温の筐体内部空気15とともにファン61へ吸込まれる。
吸込まれた筐体内部空気14は洗濯物30に吹付けられ洗濯物30から水分を奪い、湿潤して排水口37より排水ホース9を通り、排水トラップ装置10の水溜トラップに出来る水封じを破って排水口40に排出され、下水流路へと流下する。一般的な排水トラップ装置の場合、水封じ高さは50〜80mm程度あるため、水封じを破るには排水ホース9側の圧力は約1000Pa以上必要となる。
また、排水口40から逆流するように流入して来る臭気のガスを抑えるため、水封じを破った後も高い圧力(所定以上の圧力)を確保する必要があり、排水ホースによる排気式乾燥中は、高い圧力を保つようにファン61を制御する。
排水ホース9が接続される排水トラップ装置10は洗濯機用防水パン100に取付けられる。排水トラップ装置10は一般的な排水トラップ装置の構造を備えている。排水トラップ装置には、排水ホース9からの排水が流れ込むとともに洗濯機用防水パン100内をながれる水も流れ込むようになっている。詳しくは後述する。
乾燥運転終了後は、図3に示すように排水口40側の圧力より排水ホース9側の圧力を高く保ちながら水封じを破らない圧力レベルまでファン61の回転数を下げて冷却水52を流し、排水トラップ装置10の水溜トラップに水を溜め水封じを回復させて乾燥運転工程が終了となる。
このように、乾燥運転終了後に、排水ホース9側の圧力を所定以上に保ちながら排水ホースを経由して排水トラップ装置10に水を供給することにより、排水口40からの臭気を抑えながら排水トラップ10の水封じを回復させることができる。
なお、この排水トラップ装置の水封じ回復は、排水ホース9側の圧力を高く保っていれば、乾燥運転の最後又は乾燥運転の終了後のいずれでも良い。
図1に示す除湿乾燥では排水ホース9から排気されないが、図2に示す排気乾燥運転では排水ホース9から排気される。しかし、外部空気16を吸込ながら運転される排気乾燥運転では洗濯物30の水分を奪取した高温多湿の排気は、排水ホース9、排水トラップ装置10を経て下水流路に流されるので、室内の環境を悪化させずに消費電力を削減することが出来る。さらに、乾燥運転終了時に排水ホース9側の内圧を保ちながら排水トラップ装置10の水封じを回復させるため排水口40からの臭気が室内に漏れて環境を悪化させることはない。
乾燥運転工程は、排気乾燥運転は始から終わりまで続けたり、水冷除湿をして途中から排気乾燥運転に移行したり、排気乾燥運転をして途中から水冷除湿に移行する種々の運転がある。
乾燥運転工程に冷却水を使用しない場合、循環空気12の温度が上昇して洗濯物30の温度が上がるため余熱乾燥時に用いられる熱容量が増加して、乾燥運転工程の消費電力量をさらに削減できる。なお、冷却水を使用しない場合、空冷によって除湿ダクトや外槽20などの内壁面が除湿部となる。
また、乾燥運転工程の後半のみ吸気弁を開いて洗濯物30からの水分を排水ホース9から排出するが、乾燥運転工程の中盤に1回もしくは数回吸気弁を開いて洗濯物30の温度が下がらないように洗濯物30からの水分を排水ホース9から排出することにより、外槽20内に飽和した水蒸気が排出され乾燥運転工程の後半に排出する水分が減少するため乾燥工程の消費電力量をさらに削減できる。
一般的な排水トラップ装置の場合、水封じ高さは50〜80mm程度あるため、水封じを破るには排水ホース9側の圧力は約1000Pa以上必要となる。
乾燥工程終了後は、排水口39側の圧力より排水ホース9側の圧力を高く保ちながら水封じを破らない圧力レベルまでブロワ67の回転数を下げて給水電磁弁68より給水ホース69を通して水を流し、排水トラップ装置10の水封じを回復させて乾燥終了となる。
通常の乾燥運転である循環乾燥運転では、ヒータなどの加熱手段で乾燥用の空気を加熱しながる乾燥が行われる。それに対し、排気乾燥運転では洗濯乾燥機の筐体に溜まる余熱を利用して乾燥をするので省エネになる。
次に図4−図10を加え、排水トラップ装置について説明する。
洗濯機用の排水トラップ装置は、図4に示すように、排水トラップ本体80、排水トラップ本体80内に置かれる封水椀81、封水椀81内に置かれる封水筒82、封水筒82内に置かれる流入円筒83を有する。
封水が溜まる水溜トラップは、封水椀81、封水筒82、流入円筒83によって構成され、図1、図3に示すように封止用の水が溜まる。この水溜トラップに溜まる封水で、下水流路から逆流するように来る臭気のガスは遮られる。これにより、室内に臭気のガスが流入するのが抑えられる。
排水トラップ本体80は出口側に排水口39を有する。排水口39は下水流路に連通するようにつながり、洗濯機の排水は排水トラップ装置に流れ込み、排水口39から下水流路に流下する。
封水椀81は有底円筒形状をしており、外低側に設けた支持突起84により封水椀81は排水トラップ本体80の底から持ち上がった状態で置かれる。流入円筒83は下端に支持足85を有し、この支持足85で流入円筒83は封水椀81の底から持ち上がった状態で置かれ、流入円筒83から封水椀81へ排水が流れるようにしている。
上枠リング86は排水トラップ本体80の上開口に嵌合される。洗濯機用防水パン100の底に取り付けた排水トラップ本体80は上枠リング86により洗濯機用防水パン100に締結される。
固定ねじリング87は、上枠リング86の内周に形成したネジにねじ止めされ、封水筒82の固定を行う。流入円筒83の上側には、L型をした接続継手管88が接続され、接続継手管88の上端側に排水ホース9の流出口側である下端が着脱自在に接続される。洗濯機の排水は排水ホース9、接続継手管88、流入円筒83内を流れて排水トラップ装置に流れ込むのである。洗濯機用防水パン100の底に流れ出した水は流入円筒83の外周側と封水筒82内に存在する流入口から排水トラップ装置に流れ込む。なお、排水ホース9を接続継手管87に接続しない場合には、排水ホース9から排出した水は洗濯機用防水パン100内を流れ、流入円筒83の外周側と封水筒82内に存在する流入口に流れる。
流入円筒83内の流入口を第1の流入口とする。流入円筒83の外周側と封水筒82内に存在する流入口を第2の流入口とする。第2の流入口には目皿89が設けられ、糸くずを流入を阻止している。目皿89は固定ねじリング87と一体に形成されているが、別体にすることも可能である。
第1の流入口と第2の流入口は同心的に配置され、第2の流入口は第1の流入口の周りに円形状に存在する。第2の流入口に設けた目皿89は内外周が円形になっている。第1の流入口と第2の流入口は同心的な配置にしないで、隣合わせ配置にすることも可能である。
第1の流入口と第2の流入口は水溜トラップの上流側になるので、第1の流入口と第2の流入口から流れ込む排水を含む水は、水溜トラップを経由して排水トラップ装置の排水口40から流出する。
さて、洗濯乾燥機の排気乾燥運転では排水ホース9からの排気は第1の流入口側から水溜トラップに溜まる水に勢い良く吹き付けられ、前述した水封じ破が行われる。このとき、大部分の水は排水口40から排出されるが、一部の水が排気の勢いで第2の流入口を逆流するように跳ね返って室内側に吹き出す。しかし、図1−図4に示すように、第2の流入口を上側から被いようにトラップカバー200を設けることにより、跳ね返って来る水はトラップカバー200で受け止められ、室内側への吹き出しは抑えられる。
また、水封じ破の際に発生する騒音や排水トラップ装置を流れる排気流の騒音もトラップカバー200で抑えられ、静音化が図られる。騒音は3デシベル程度低減される。
これに加え、排気乾燥運転に排気の一部が第2の流入口を逆流するがトラップカバー200で抑えられ、室内側への流れ込みは抑えられる。高湿な空気の排気が室内に流れ込む環境悪化が抑制される。
しかも、トラップカバー200は周縁より第2の流入口への排水の流入を確保するように設けるので、第2の流入口の排水機能は失われずに維持される。
次にトラップカバー200について、図5−図10に沿って更に詳しく説明する。
トラップカバー200は合成樹脂で作られる。可撓性の合成樹脂で作るのがトラップカバー200を着脱する際に撓み易く望ましい。
トラップカバー200は、第2の流入口を上側から被う円盤状のカバー部201と、カバー部201を第2の流入口の上面から上側に離間させて排水の流入を確保する支持足部202を有する。カバー部201の外径は、円形の目皿89の外径より大きい。目皿89の外径と同じ大きさにすることも可能である。
第2の流入口の目皿89がトラップカバー200のカバー部201で上側から被われる。このため、排気乾燥運転に伴い第2の流入口で生じる(1)跳ね返り水、(2)排気流の騒音、(3)排気の逆流はカバー部201で抑えられる。また、支持足部202によりカバー部201が目皿89の上面から離間するように保たれる。このため、カバー部201の周縁に排水が流入する開口が確保され、第2の流入口の機能は失われずに維持される。
複数の支持足部202はカバー部の裏面側に垂下する円弧形状をしている。この円弧形状をした複数の支持足部202は、図6、図10に示すように、カバー部201の中心と同心的に、かつ間隔をもって配置されている。複数の支持足部202は、外周側部位と、内周側部位と、中間部位の3重配置になっている。しかも、中間部位の支持足部202は内外周側部位の支持足部202が欠けている間に配置される。
このような配置構成に円弧形状をした複数の支持足部202が設けられるので、カバー部201が上から押されても容易に潰れて第2の流入口の目皿89が塞がれてしまうことは生じにくい。
また、この配置構成は第2の流入口の目皿89に流れ込む排水の流れは迷路を蛇行する形態になるので、前述した(1)跳ね返り水、(2)排気流の騒音、(3)排気の逆流は蛇行する迷路により効果的に阻止される。
トラップカバー200はカバー部201の中央に流入円筒83の外周が嵌まる挿入開口203と、挿入開口203に形成した放射方向の切り込み204で撓むリップ205を有する。また、リップ205のところは、他のところよりも肉厚を薄くしている。このため、リップ205は撓み易さを十分備えている。
トラップカバー200は接続継手管88の先端側に挿入開口203を嵌め込み、流入円筒83のところまで移動させて取り付けられる。この際にリップ205が撓み、嵌め込み移動が円滑に行われるので、取り付け作業が容易である。
また、トラップカバー200が目皿89を被う所定の位置にセットした際に、図4に示すように、流入円筒83の外周に設けられている抜け止め突起206の下側位置にリップ205が係止された状態でなる。このリップ205の係止によって、トラップカバー200に外力が加わっても簡単に浮き上がることがなく、トラップカバー200の機能が維持される。
更に、トラップカバー200は、リップ205の付け根から挿入開口203に亘って下方に落ち込む窪み207を有する。これに加え、トラップカバー200はカバー部201の外周からリップ205の付け根にかけて下向きの傾斜を有する。このような形状の構成にしたので、カバー部201の上面に流れ落ちた水は中央に向かって流れ、窪み207に集まって切り込み204から目皿89に流下する。挿入開口203が流入円筒83の外周に嵌ってリップ205が湾曲するような撓み、切り込み204が拡がるので、窪み207に集った水は流出し残水が生じない。
また、カバー部201には、目皿89に設けられている上向きの回し突起(図示せず)と対向する部位に回し突起が収まる突起収納部208を設けた。この突起収納部208を設けることにより、トラップカバー200が上向きの回し突起(図示せず)に当って浮き上がることがないので、トラップカバー200は安定した状態で取り付けられる。
さらに、図示されていないが、カバー部201の内外周に亘って延在する着脱用スリットをトラップカバー200に設ける。そして、着脱用スリットのところを流入円筒83の外径が入る程度に開き、この開き口から流入円筒83に嵌め込むことにより、トラップカバー200の着脱を容易に行うことができる。
次に図11に示す他の実施例に係る排水トラップ装置について説明する。
図4に示す排水トラップ装置と共通するところは、共通の符合を付して説明は省略する。
排水トラップ本体70は封水内筒71と排水口72を有する。封水内筒71は封水筒73の内側に置かれる。封水筒73の内側には封水内筒71の上端に対向するところに仕切板74が設けられる。封水筒73には、仕切板74より上側のところに流出口75が設けられる。水が溜まる水溜トラップは封水内筒71の外周と封水筒73の内周との間、および封水筒73の外周と排水トラップ本体70の内周との間に形成される。
この実施例の排水トラップ装置においても第1の流入口と第2の流入口が水溜トラップの上流側にある。このため、排気乾燥運転では前述した(1)跳ね返り水、(2)排気流の騒音、(3)排気の逆流は生じるが、トラップカバー200を設けることにより、上述したように抑えることができる。
1…ベース
2…外枠
3…ドア
4,7…ベローズ
5…除湿ダクト
6…乾燥装置
8…排水弁
9…排水ホース
10…排水トラップ装置
11…吹出しノズル
12…循環空気
13…吸気弁
14,15…筐体内部空気
16…外部空気
17…オーバーフロー管
18…排気ホース
20…外槽
21…サスペンション
22…前面カバー
23…背面カバー
27…フィルタダクト
29…回転ドラム
30…洗濯物
31…流体バランサー
32…通風口
33…リフター
34…フランジ
35…主軸
36…ドラム駆動用モータ
37,39…排水口
38…パッキン
42…吸気口
50…ヒートポンプ
51…冷却水供給管
52…冷却水
61…ファン
62…ヒータ
67…ブロワ
68…給水電磁弁
69…給水ホース
83…内周側が第1の流入口になる流入円筒
89…第2の流入口の目皿
200…トラップカバー
201…カバー部
202…支持足部

Claims (16)

  1. 排水トラップ本体と、前記排水トラップ本体の下流側になる下水流路から来るガスの流入を遮る水溜トラップと、前記水溜トラップの上流側に排水を流し込む第1の流入口と、前記第1の流入口の周囲や隣合せに設けられ、前記水溜トラップの上流側に排水を流し込む第2の流入口を有する洗濯機用排水トラップ装置において、
    前記第2の流入口を上側から被い、かつ周縁に第2の流入口への排水の流入を確保する着脱自在なるトラップカバーを設けたことを特徴とする洗濯機用排水トラップ装置。
  2. 請求項1記載の洗濯機用排水トラップ装置において、
    前記トラップカバーは、前記第2の流入口を上側から被う円盤状のカバー部と、前記カバー部を前記第2の流入口の上面から上側に離間させて排水の流入を確保する支持足部を有することを特徴とする洗濯機用排水トラップ装置。
  3. 請求項2記載の洗濯機用排水トラップ装置において、
    前記第2の流入口は外周が円形の目皿を備え、前記目皿は前記第1の流入口を中心にして配置され、
    前記カバー部の外径は、前記円形の目皿の外径と同じか大きいことを特徴とする洗濯機用排水トラップ装置。
  4. 請求項2記載の洗濯機用排水トラップ装置において、
    前記カバー部の裏面側に垂下する円弧形状をした複数の前記支持足部はカバー部の中心と同心的に、かつ間隔をもって配置されていることを特徴とする洗濯機用排水トラップ装置。
  5. 請求項2−4の何れかに記載された洗濯機用排水トラップ装置において、
    内周側を前記第1の流入口とする流入円筒を備え、
    前記カバー部は、前記流入円筒の外周が嵌まる中央に設けた挿入開口と、前記挿入開口に形成した放射方向の切り込みで撓むリップを有することを特徴とする洗濯機用排水トラップ装置。
  6. 請求項5記載された洗濯機用排水トラップ装置において、
    前記トラップカバーは、前記リップの付け根から前記挿入開口に亘って下方に落ち込む窪みを有することを特徴とする洗濯機用排水トラップ装置。
  7. 請求項6記載された洗濯機用排水トラップ装置において、
    前記トラップカバーは前記カバー部の外周から前記リップの付け根にかけて下向きの傾斜を有することを特徴とする洗濯機用排水トラップ装置。
  8. 請求項3記載の洗濯機用排水トラップ装置において、
    前記カバー部には、前記目皿に設けられている上向きの回し突起と対向する部位に前記回し突起が収まる突起収納部を設けたことを特徴とする洗濯機用排水トラップ装置。
  9. 請求項5記載の洗濯機用排水トラップ装置において、
    前記トラップカバーは前記カバー部を内外周に亘る形成された当該トラップカバーを着脱するスリットを有することを特徴とする洗濯機用排水トラップ装置。
  10. 中央に設けた第1の流入口と、前記第1の流入口の周囲に設けた第2の流入口と、前記第2の流入口に備える目皿を有する排水トラップ装置に取り外し自在に装着される排水トラップ装置用のトラップカバーにあって、
    トラップカバーは、前記第2の流入口を上側から被う円盤状のカバー部と、前記カバー部を前記第2の流入口の上面から上側に離間させて排水の流入を確保する支持足部を有することを特徴とする排水トラップ装置用のトラップカバー。
  11. 請求項10に記載された排水トラップ装置用のトラップカバーにおいて、
    前記トラップカバーは、中央に設けた挿入開口と、前記挿入開口に形成した放射方向の切り込みで撓むリップを有することを特徴とする排水トラップ装置用のトラップカバー。
  12. 乾燥時に内部が乾燥室となる外槽と、前記外槽内に回転自在に配置され、洗濯物を収容する回転ドラム又は内槽と、この回転ドラム又は内槽を駆動するモータと、前記回転ドラム又は内槽を支持する筐体と、前記回転ドラム又は内槽に温風を送風するための送風路、加熱手段及び送風手段を有する乾燥装置と、前記外槽から排出される水を排出する排水ホースとを備え、前記排水ホースより排出される排水、および乾燥運転での排気が排水トラップ装置に介して下水流路に流下させる洗濯乾燥機において、
    前記排水トラップ装置は、中央に設けた第1の流入口と、前記第1の流入口の周囲に設けた第2の流入口と、前記第2の流入口に備える目皿と、着脱自在なるトラップカバーを有し、
    前記トラップカバーは、前記第2の流入口を上側から被い、かつ周縁に第2の流入口への排水の流入を確保できるように設けられていることを特徴とする洗濯乾燥機。
  13. 請求項12に記載された洗濯乾燥機であって、
    前記トラップカバーは、前記第2の流入口を上側から被う円盤状のカバー部と、前記カバー部を前記第2の流入口の上面から上側に離間させて排水の流入を確保する支持足部を有することを特徴とする洗濯乾燥機。
  14. 請求項13に記載された洗濯乾燥機であって、
    前記第2の流入口は外周が円形の目皿を備え、前記目皿は第1の流入口を中心にして配置され、
    前記カバー部の外径は、前記円形の目皿の外径と同じか大きいことを特徴とする洗濯乾燥機。
  15. 請求項13記載の洗濯乾燥機にあって、
    前記カバー部の裏面側に垂下する円弧形状をした複数の前記支持足部はカバー部の中心と同心的に、かつ間隔をもって配置されていることを特徴とする洗濯乾燥機。
  16. 請求項13記載の洗濯乾燥機にあって、
    前記排水トラップ装置は、内周側を前記第1の流入口とする流入円筒を備え、
    前記カバー部は、前記流入円筒の外周が嵌まる中央に設けた挿入開口と、前記挿入開口に形成した放射方向の切り込みで撓むリップを有することを特徴とする洗濯乾燥機。
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