JP2011077889A - 画像処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】記憶容量が制約される記憶手段を用いた場合であっても倍率色収差補正を支障なく実施できる画像処理装置を提供する。
【解決手段】対物光学系4を用いて撮像され、A/D変換された画像データはメモリ8に一時格納された後、収差補正部10内の制約された記憶容量のバッファ21を経て倍率色収差補正を行う倍率色収差補正部に入力される。その時、収差量算出部22は、バッファ21のR,Bの画像データの各画素の倍率色収差の収差量の絶対値を算出し、領域決定部23はバッファ21により1回で補正可能な最大収差量の閾値THと比較する。比較結果により、閾値THを超える収差量の画像データに対しては、バッファ21を用いて複数回の倍率色収差補正を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、デジタルカメラ、動画カメラなど、デジタル変換された画像を表示、入出力する装置や処理に適応可能な画像処理装置に関する。
デジタルカメラ等の撮像装置においては、被写体の光学像を撮像素子に結像する光学系のために、色によって結像される像の倍率が異なり、像の大きさが色により異なる収差、いわゆる倍率色収差が発生する。
倍率色収差を補正する倍率色収差補正について図13を参照して説明する。前記のように色によって像の倍率が異なることから、図13よりG(緑)画素の位置を基準画素と考え、収差の影響がない場合に本来基準画素の位置に存在するはずのR(赤)画素又はB(青)画素が、収差の影響を受けて基準画素の位置からずれた位置をそれぞれ計算する。
そのずれた位置の周辺画素としてのR画素、B画素から補間により当該R画素、B画素の画素値を求める。この求めたR画素、B画素の画素値を基準画素の位置におけるR画素、B画素の画素値として用いる。
倍率色収差を補正する従来技術としては、例えば特開2006−20275号公報のように撮像素子で撮影された画像に対して直接適用する方法や、特開2007−133592号公報のように、撮像素子で撮影された画像から各画素においてすべての色情報を持つカラー画像を生成する補間処理(いわゆるデモザイキング)等の画像処理を施した後で適用する方法等が提案されている。
倍率色収差補正においては、補正後の画素位置Pを求め、求められた画素位置Pに対応する補正前の画素位置P'を収差情報から計算し、補正前の画素位置の周囲の画素から補正前の画素位置の画素値を推定して補正後の画素位置の画素値とすることで、収差補正を行う。
一方、デジタルカメラ内のASICなどのハードウェアなどで画像処理を行う場合、各画素を処理する際に、処理に必用な、各画素の周辺の領域の画素値をあらかじめ外部のRAMからASIC内の記憶容量が制約される記憶手段としてのバッファに転送して処理する方式をとることが一般的である。
そのため、ハードウェアで画素位置Pにおける倍率色収差補正を行う場合、画素位置Pに対応する補正前の画素位置P'の周囲の画素の画素値がバッファ内にないと、補正が出来ない。つまり、補正できる倍率色収差の量が、バッファの記憶容量により制約されてしまうという課題がある。
この課題を解決する方法は特開2005−45514号公報で提案されている。この特開2005−45514号公報においては、画素位置Pに対応する補正前の画素位置P'の周囲の画素の画素値がバッファ内にないと、それをエラーと判定し、エラーの判定結果を出力する。このエラーの判定結果が出力された際は、収差量を計算し、レジスタの記録内容を再設定して画像処理を再実行する方法が記載されている。しかしこの方法では処理を再度行うため効率が悪くなる。
このため、記憶容量が制約される記憶手段としてのバッファを用いた場合にも倍率色収差補正を支障なく実施できる画像処理装置が望まれる。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたもので、記憶容量が制約される記憶手段を用いた場合であっても倍率色収差補正を支障なく実施できる画像処理装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明に係る画像処理装置は、
対物光学系を用いて撮像された第1のカラー画像を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段を用いて、前記第1のカラー画像の少なくとも1つの画素の前記対物光学系に起因する倍率色収差の補正を複数回に分けて行うことにより第2のカラー画像を生成する収差補正手段と、
前記第2のカラー画像中の画素の欠落する色成分を周囲の画素の画素値に基づいて補間する補間手段と、
を備えることを特徴とする。
(作用)
収差補正手段は、記憶手段を用いて、前記対物光学系に起因する倍率色収差量の補正としての倍率色収差補正を複数回行う。
また、補間手段は、前記カラー画像中の画素の欠落する色成分を周囲の画素の画素値に基づいて補間する。
(効果)
記憶容量が制約された記憶手段を用いた場合にも、その記憶容量に制約されることなく、倍率色収差補正を行うことができる。そして、画質の良い画像を生成できる。
請求項2の発明に係る画像処理装置は、請求項1において、
前記収差補正手段は、倍率色収差量が所定の閾値以下に収まる画素位置においては、該倍率色収差を一度に補正し、該倍率色収差量が前記所定の閾値を上回る画素位置においては、該倍率色収差を複数回に分けて補正することを特徴とする。
(作用)
請求項1の作用の他に、前記収差補正手段は、倍率色収差量が所定の閾値以下に収まる画素位置においては、該倍率色収差量を補正する倍率色収差補正を一度に補正する。 また、前記収差補正手段は、倍率色収差量が所定の閾値を上回る画素位置においては、倍率色収差補正を複数回に分けて補正する。
(効果)
倍率色収差量が所定の閾値以下に収まる画素位置においては、倍率色収差量が一度で補正が済む。従って、高速の処理ができる。また、請求項1の場合と同様に記憶手段の記憶容量の制約があっても、収差補正可能量に制約されることなく、任意の収差量の場合にも、倍率色収差補正ができる。
請求項3の発明に係る画像処理装置は、請求項1において、
前記収差補正手段は、前記倍率色収差を前記記憶手段に記憶された画像全体で同一の割合でかつ所定の閾値以下の収差量ずつ補正することを特徴とする。
(作用)
請求項1の作用の他に、前記収差補正手段は、複数回の倍率色収差補正を施す際、前記記憶手段に記憶された画像全体で同一の割合でかつ所定の閾値以下の収差量ずつ補正する。
(効果)
複数回の倍率色収差補正を施す際、各回で補正する収差量を所定の閾値以下に保つことができる。また、補正の収差量の大きさに起因する影響を低減できる。また、記憶容量の制約があっても、収差補正可能量に制約されることなく、任意の収差量の場合にも、倍率色収差補正ができる。
また、複数回の倍率色収差補正を施す際、記憶手段に記憶された画像全体で同一の割合で倍率色収差補正するため、補正量の大きさが異なる画像領域に対して調和した補正ができ、画質の良い画像が得られる。
請求項4の発明に係る画像処理装置は、
対物光学系を用いて撮像された第1のカラー画像を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段を用いて、前記対物光学系に起因する倍率色収差の少なくとも一部を補正して第2のカラー画像を生成する第1の収差補正手段と、
前記第2のカラー画像中の画素の欠落する色成分を周囲の画素の画素値に基づいて補間して第3のカラー画像を生成する補間手段と、
前記第3のカラー画像の倍率色収差と歪曲収差を補正する第2の収差補正手段と、を備えることを特徴とする。
(作用)
第1の収差補正手段は、補間手段の処理を実施する前に、対物光学系に起因する倍率色収差量の補正を行う。第2の収差補正手段は、前記補間手段の処理を実施した後に倍率色収差補正と歪曲収差補正を行う。
(効果)
第1の収差補正手段により倍率色収差の補正が残った場合にも、第2の収差補正手段により、倍率色収差補正と歪曲収差補正とを行うことができる。
また、第1の収差補正手段により、補間手段の処理前に倍率色収差の補正を行うことにより、画質の良い画像を生成できる。また、記憶手段の記憶容量の制約があっても、収差補正可能量に制約されることなく、任意の収差量の場合にも、倍率色収差補正ができる。
請求項5の発明に係る画像処理装置は、請求項4において、
前記第1の収差補正手段は、前記倍率色収差量が所定の閾値以下に収まる画素位置においては該倍率色収差を一度に補正し、前記倍率色収差量が前記所定の閾値を上回る画素位置においては前記所定の閾値に等しい倍率色収差を補正し、
前記第2の収差補正手段は、前記第1の収差補正手段が補正した倍率色収差量に応じて残存する倍率色収差を補正することを特徴とする。
(作用)
請求項4の作用の他に、前記第1の収差補正手段は、倍率色収差量が所定の閾値以下に収まる画素位置においては該倍率色収差量を一度に補正する。
また、前記第1の収差補正手段は、倍率色収差量が所定の閾値を上回る画素位置においては所定の閾値に等しい倍率色収差を補正する。
また、前記第2の収差補正手段は、前記第1の収差補正手段が補正した倍率色収差量に応じて残存する倍率色収差を補正する。
(効果)
第1の収差補正手段は、倍率色収差量が所定の閾値を上回る画素位置においては所定の閾値で補正するため、倍率色収差量の大きさを抑制して倍率収差補正を行うことができる。
また、第1の収差補正手段により、補間手段の処理前に倍率色収差補正を行うことにより、画質の良い画像を生成できる。
請求項6の発明に係る画像処理装置は、請求項4において、
前記第1の収差補正手段は、前記倍率色収差を前記記憶手段に記憶された画像全体で同一の割合でかつ所定の閾値以下の収差量ずつ補正することを特徴とする。
(作用)
請求項4の作用の他に、第1の収差補正手段は、対物光学系に起因する倍率色収差を記憶手段に記憶された画像全体で同一の割合でかつ所定の閾値以下の収差量ずつ補正する。
(効果)
請求項4の効果の他に、第1の収差補正手段は、収差量を所定の閾値以下に保つので、補正の収差量の大きさに起因する影響を低減できる。
また、第1の収差補正手段は、記憶手段に記憶された画像全体で同一の割合で倍率色収差補正するため、補正量の大きさが異なる画像領域に対して調和した補正ができ、画質の良い画像が得られる。
本発明によれば、記憶容量が制約される記憶手段を用いた場合であっても倍率色収差補正を支障なく実施できる。
本発明の第1の実施形態の画像処理装置を備えた撮像装置の構成を示すブロック図。 カラーモザイクフィルタおけるベイヤ配列を示す図。 第1の実施形態の画像処理の手順を示すフローチャート。 図3における倍率色収差の補正の手順を示すフローチャート。 収差算出部における実際の像高から補正すべき像高を算出する動作の説明図。 像高比の説明図。 倍率色収差補正を行うための像高比を算出するための説明図。 図7で算出した像高比に対応する座標を求め、周辺画素から補間して理想的な像高に位置する座標の画素を求める説明図。 本発明の第2の実施形態の画像処理装置を備えた撮像装置の構成を示すブロック図。 本発明の第3の実施形態の画像処理装置を備えた撮像装置の構成を示すブロック図。 第3の実施形態の画像処理の手順を示すフローチャート。 本発明の第4の実施形態の画像処理装置を備えた撮像装置の構成を示すブロック図。 G(緑)の画素の位置を基準画素とし、R(赤)とB(青)の画素の倍率色収差の補正を行う説明図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態を備えた撮像装置1の構成を示すブロック図である。
図1に示すようにこの撮像装置1は、被写体をカラー撮像する撮像部2と、撮像部2により撮像された画像データに対して、倍率色収差補正を含む各種の画像処理を行う第1の実施形態の画像処理装置3とを有する。
撮像部2は、被写体の光学像を結ぶ対物光学系4と、対物光学系4の結像位置に配置される撮像素子としての例えば電荷結合素子(CCDと略記)5と、このCCD5により光電変換された撮像信号に対する信号処理を行う撮像信号処理部6と、A/D変換するA/D変換部7を有する。
この撮像信号処理部6により信号処理され、さらにA/D変換及び色分離された後、ホワイトバランス等の処理が行われた例えばベイヤ配列の画像データは、画像処理装置3を構成するメモリ8に格納される。
CCD5の撮像面には、カラーモザイクフィルタ5aが取り付けられており、カラーモザイクフィルタ5aは、CCD5の撮像面に結像される光学像を、CCD5の画素単位で光学的にR,G,Bに色分離する。
従って、CCD5により光電変換された撮像信号のカラー画像は、図2に示すようにカラーモザイクフィルタ5aのベイヤ配列に対応したものとなる。なお、図2ではR,G,Bにより、カラー画像におけるR,G,Bの画素を示している。
撮像信号処理部6は、CCD5から出力される撮像信号に対して、相関二重サンプリング(Correlated Double Sampling、以下CDSと略記)によるCDS処理を行い、リセットノイズ等を除去した信号成分、つまり画像信号成分を抽出した後、アナログゲインの調整等を行う。
アナログゲインの調整等が行われた画像信号は、A/D変換部7でデジタル信号に変換された後、図示しないホワイトバランス等の処理が施された後、ベイヤ配列のデジタルの画像データが色成分の画像データとしてメモリ8に一時的に格納される。
このメモリ8の画像データは、メモリ転送部9を経て倍率色収差の補正を行う収差補正手段を備えた収差補正部10に入力される。
収差補正部10は、Gの色成分の画像データの各画素を基準として、補正対象となる例えばR,Bの色成分の画像データに対して、画像データを一時的に記憶する記憶容量(格納容量)が制約された記憶手段としてのバッファ21を用いて、任意の収差量の倍率色収差補正を行えるようにするために、複数回の倍率色収差の補正を行う。
収差補正部10は、対物光学系4を用いて撮像されたカラー画像を第1のカラー画像とした場合、第1のカラー画像を記憶するバッファ21を用いて該第1のカラー画像の少なくとも1つの画素の前記対物光学系4に起因する倍率色収差の補正を複数回に分けて行うことにより、第2のカラー画像を生成する。また、後述する補間部12は、第2のカラー画像中の画素の欠落する色成分を周囲の画素の画素値に基づいて補間して第3のカラー画像を生成する処理を行う。
上記収差補正部10により倍率色収差が補正されたR,Bの画像データと共に、Gの画像データは、他画像処理部11に入力される。この他画像処理部11は、倍率色収差の補正がされたR,Bの画像データとGの画像データに対して、欠落している画素を、同色の周辺画素の画素値で補間(いわゆるデモザイキング)する補間手段としての補間部12を含む。
なお、本実施形態は、欠落している画素を補間する前に倍率色収差補正を行うようにしているので、欠落している画素を補間した後に倍率色収差補正を行う場合よりも、画質の良いカラー画像を生成できる。
上記の他画像処理部11により欠落している画素の補間と共に、エッジ強調処理等の画像処理された画像データは、画像圧縮部13に入力され、この画像圧縮部13は画像データに対する圧縮処理を行う。この画像圧縮部13により圧縮処理された画像データは、記録メディア14に入力され、記録される。
また、この画像処理装置3は、撮像装置1の各部の制御を行うシステム制御部15と、このシステム制御部15が制御を行う制御プログラムが格納された制御プログラム格納手段としての例えばフラッシュメモリ16とを有する。
このフラッシュメモリ16には、画像処理装置3による画像処理を行う画像処理方法のプログラムも格納されている。なお、図1等においては、収差補正部10における倍率色収差の補正の制御は、収差補正部10内に設けた制御部26が行う構成で示しているが、システム制御部15が行うようにしても良い。
上記収差補正部10は、メモリ8から収差補正対象となるR,Bの画像データとGの画像データが、制御部26の制御下でメモリ転送部9を介して入力されるバッファ21と、倍率色収差の収差量を算出する収差量算出部22とを有する。
この収差量算出部22は、収差補正部10の動作を制御する制御部26からの制御信号により、R,G,Bの画像データを構成する各画素における実際の像高比r′及び理想的な像高比rを算出する。像高比rとは図6のように画像の中心から座標(xu、yu)までの距離R′を画像の中心からもっとも離れた座標(xmax、ymax)までの距離Rで正規化したものである。図6の場合には像高比rは、r=R′/Rとなる。
このとき、画像の中心から各座標までの距離を像高(図6においては、R,あるいはR′)という。なお、後述するように、例えばGの画像データの場合を基準とするため、実際にはR,Bの画像データを構成する各画素における実際の像高比r′及び理想的な像高比rを算出する。算出方法は実際の像高比r′を理想的な像高比rの多項式を用いて表した以下の式1を用いる。
r′=a×r+b×r+c×r+d×r (1)
ここで、多項式の係数a、b、c、dは実際の光学特性から導出された係数である。
また、後述するように、収差量算出部22は、1回目を除く複数回目の倍率収差の補正を行う場合には、実際の像高比r′の代わりにその回の1回前の倍率収差の補正がされた像高比(簡単化のため、同じr′とする)を用いる。
この多項式により算出された実際の像高比r´をRとBの各画素の座標に対してかけることで、実際の像高D′を求める。さらに理想的な像高Dと実際の像高D´から倍率色収差の収差量の絶対値|D−D′|を算出して、領域決定部23に出力する。
上記バッファ21は、補正対象の画像データの全てに対する倍率色収差の補正を1回で行うことができる記憶容量よりは小さい制約された記憶容量を有する可能性がある。従って、一度(1回)で、全ての画像データに対する倍率色収差の補正を行うことが困難である場合がある。
バッファ21の記憶容量に対応して、収差補正部10には、バッファ21で一度に補正可能な最大の収差量の値を所定の閾値THとして入力する閾値入力部24が設けてある。この閾値入力部24からの閾値THは、領域決定部23に入力される。
この領域決定部23は、収差量算出部22から入力される収差量の絶対値|D-D’|と、閾値THとを比較する。そして、この領域決定部23は、その比較結果の情報としてのFLAGを倍率色収差補正部25に出力する。
具体的には、領域決定部23は、|D-D’|>THか否かの比較結果をFLAG情報とし、|D-D’|>THの場合には、FLAG=1とし、それ以外の場合(|D-D’|≦<TH)には、FLAG=0とする。
このようにして領域決定部23は、バッファ21に格納された収差補正対象の画像データに対して、FLAG=0に対応する領域(第1の領域という)と、FLAG=1に対応する領域(第2の領域という)とを区分けする決定をする。
倍率色収差補正部25には、領域決定部23からのFLAGの値と共に、バッファ21から画像データにおける補正対象の画素及びその周辺の画素が入力される。
この倍率色収差補正部25は、FLAG=0に対応する第1の領域が画像データ中に存在する場合には、該第1の領域の画素について、1回の倍率色収差の補正で、最終的に補正したい収差量を補正する。つまり、収差量補正手段を構成する倍率色収差補正部25は、収差量が所定の閾値TH以下に収まる画素位置の画素に対しては、閾値TH以下の前記収差量の補正を1度だけ施して、最終的に補正したい収差量を補正する。
そして、この倍率色収差補正部25は、1回の倍率色収差の補正で補正した第1の領域の画像データを、他画像処理部11に出力する。
一方、倍率色収差補正部25は、FLAG=1に対応する第2の領域が画像データ中に存在する場合には、以下に説明するように複数回補正処理を行って最終的に補正したい収差量を補正する。
そして、この倍率色収差補正部25は、複数回の倍率色収差の補正処理で最終的に補正したい収差量を補正した第2の領域の画像データを、他画像処理部11に出力する。
上記のように他画像処理部11における補間部12は、収差補正部10により倍率色収差が補正されたR,Bの画像データとGの画像データにおける欠落画素に対する補間処理を、欠落画素と同色の周囲画素の画素値を用いて補間する。
他画像処理部11による処理された画像データは、画像圧縮部13を経て記録メディア14に記録される。
このような構成における撮像装置1による動作を図3のフローチャートを参照して説明する。
最初のステップS1において撮像部2は、対物光学系4とCCD5とを用いて被写体を撮像する。そして、撮像信号処理部6は、CCD5により光電変換された撮像信号からベイヤ配列に対応したデジタルのR,G,Bの画像データを生成する。
ステップS2に示すようにデジタルのR,G,Bの画像データは、画像処理装置3を構成するメモリ8に一時格納される。
ステップS3に示すようにメモリ8に一時格納されたR,G,Bの画像データは、収差補正部10に入力される。収差補正部10は、バッファ21を用いてR,Bの倍率色収差補正を、補正する収差量が閾値THを上回る領域の画素に対しては複数回の処理で行う。なお、このステップS3は、図4にて詳細に説明する。
倍率色収差が補正されたR,Bの画像データと、Gの画像データは、他画像処理部11に出力される。
ステップS4に示すように他画像処理部11の補間部12は、倍率色収差補正がされたR,Bの画像データと、Gの画像データにおける欠落している画素に対して、その周辺の同色の画素の画素値を用いて補間する補間処理を行う。
そして、この他画像処理部11は、倍率色収差補正がされ、かつ欠落の無いR,G,Bの画像データを画像圧縮部13に出力する。
ステップS5に示すように画像圧縮部13は、入力される画像データを圧縮し、記録メディア14に出力し、記録メディア14は圧縮された画像データを記録する。
次に収差補正部10により上記ステップS3の倍率色収差補正の動作を図4のフローチャートを参照して説明する。なお、収差補正部10による倍率色収差補正の動作は、制御部26により制御される。
また、収差補正部10は以下に説明するように複数回の倍率色収差補正を行う。
メモリ8に一時格納されたR,G,Bの画像データは、図4のステップS11に示すように収差補正部10を構成するバッファ21に格納される。
また、ステップS12に示すように収差量算出部22は、制御部26からの制御信号により、バッファ21に格納されたR,Bの画像データを構成する各画素における実際の像高比r′及び理想的な像高比rを算出する。
なお、理想的な像高比rとして、例えばGの画素のものを採用する。この場合には、Gの画像データに対しては、倍率色収差補正は行われない。
この収差量算出部22は、さらにステップS13に示すように倍率色収差の収差量の絶対値|D-D’|を算出して、領域決定部23に出力する。
図5は、収差量算出部22における実際の像高比r′から理想的な像高比rを算出する動作の説明図を示す。
図5に示すように対物光学系4により、CCD5の撮像面に、白色光の下での光学像を結像した場合には、R(赤)、G(緑)、B(青)の波長に対する対物光学系4の屈折率が異なるため、結像位置が異なる。
図5において、R、G、Bの波長の光に対する対物光学系4による屈折後の光の進路をそれぞれ点線、実線、2点鎖線で示し、それぞれの結像位置をP′,P′,P′により示している。なお、CCD5の撮像面での結像位置は、画像データが格納されるメモリ8又はバッファ21での画素位置に相当するため、以下では画素位置を用いる。また、R、G、Bの波長の光に対する各画素位置P′,P′,P′を、光軸Oからの動径方向に沿った像高として表すと、それぞれD′、D′、D′となる。
この図5に示すようにR、G、Bの光の波長(色)が異なると、実際の画素位置P′,P′,P′は、光軸Oからの像高D′、D′、D′に応じて異なるため、収差補正部10により理想的な像高rとなるように倍率色収差補正を行う。
ここではGの光の波長の各画素位置P′の像高D′を理想的な像高Dとする。
収差量算出部22は、その理想的な像高Dのデータを参照して、ステップS12のように実際の像高D′、D′から補正によって得られる理想的な像高D、Dを算出する。
そして、収差量算出部22は、図4におけるステップS13の倍率色収差の収差量の絶対値|D-D’|を算出する。
一方、ステップS14に示すように閾値入力部24は、バッファ21に一度で格納される補正対象となる画像データに対して、補正可能となる最大の収差量を所定の閾値THとして設定し、その閾値THを領域決定部23に出力する。
上述したようにバッファ21は、倍率色収差の補正対象となる画像データの全ての収差量を一度で補正可能とする記憶容量よりは小さい可能性がある。このため、領域決定部23は、ステップS15に示すようにバッファ21に格納されたR,Bの画像データに対して、|D-D’|≦THの(一度で倍率色収差補正ができる)FLAG=0に対応する第1の領域と、|D-D’|>THの(一度では倍率色収差補正ができない)FLAG=1に対応する第2の領域とを区分けする。
換言すると、領域決定部23は、バッファ21に格納されたR,Bの画像データを、閾値THを用いて、一度で倍率色収差補正が可能な第1の領域と、一度を超える複数回で倍率色収差補正を行う第2の領域とに区分けする。
そして、領域決定部23は、このFLAGを倍率色収差補正部25に出力する。
ステップS16に示すFLAG=0の第1領域か否かの判定に応じて、FLAG=0の第1の領域の場合にはステップS17に示すように倍率色収差補正部25は、その第1の領域の各画素に対しては、1回で最終的に望まれる倍率色収差補正を行う。この補正がされた画像データは、(図4の処理が完了し)他画像処理部11に出力され、図3のステップS4の処理が行われる。
これに対してFLAG=1となる第2の領域のR,Bの画像データの各画素に対しては、ステップS18に示すように倍率色収差補正部25は、バッファ21内に格納されている、第2の領域の周辺となる第1の領域の画素を用いて、上記閾値TH又は閾値TH以内の収差量で第1回目の倍率色収差補正を行う。倍率色収差補正を行うにはまず、すでに式1で説明している多項式を用いる。この多項式は一回の計算で実際の像高比を求めるものである。そこで、補正回数に応じた像高比を算出する必要がある。以下に、具体的な像高比の導出方法を記す。なお、この実施例では補正回数が2回の場合の具体例を示すが、補正回数はこれに限らない。
まず、図7の矢印で示すように実際の像高比r’と理想的な像高比rとの差が2分の1となる像高比r”を求める。次に図8のように求めた像高比r”を用いて理想的な像高と実際の像高の差の2分の1の像高に位置する座標を求める。求められた座標の周辺画素から値を補間して理想的な像高に位置する座標の画素に値を格納する。続けて、もう一度像高比r”から理想的な像高と実際の像高の差の2分の1の像高に位置する座標を求める。求められた座標の周辺画素から値を補間して理想的な像高に位置する座標の画素に値を上書きする。これにより理想的な像高へ補正することができる。
そして、ステップS19に示すように補正された第2の領域の画像データはメモリ8に出力され、メモリ8に1回目の補正済みの画像データとして格納される。
この場合、撮像部2からメモリ8に格納されていた(以前の)第2の領域に対応する画像データは、1回目の補正済みの画像データにより収差量が低減されたものに補正、つまり上書きされる。
ステップS19の後、ステップS11の処理に戻る。そして、収差補正部10は、2回目の収差補正の処理を行う。具体的には、メモリ8に格納された1回目の補正済みの画像データは、バッファ21に画像データとして格納され、バッファ21は、その画像データを倍率色収差補正部25に出力する。
一方、ステップS12に示すように収差量算出部22は、1回目の補正による像高(D′とする)と理想的な像高Dを算出する。つまり、1回目に倍率色収差補正部25による1回目の倍率色収差補正により得られた像高D′と理想的な像高Dを算出する。そして、ステップS13以降の処理を1回目と同様に行う。
このように処理することにより、1回目では閾値THより大きい収差量を有していた第2の領域が、2回目ではより小さい収差量の領域となる。
そして、収差量が低減された以前の第2の領域に対して、ステップS16の処理により、FLAG=0の第1の領域と第2の領域とに区分けされる。ここで得られた第1の領域の画像データの各画素に対しては、ステップS17により、1回で倍率色収差の補正が行われる(実際には2回の倍率色収差の補正となる)。
一方、ステップS16において第1の領域に該当しない領域、つまり第2の領域と判定された場合には、ステップS18により2回目の倍率色収差の補正が行われ、ステップS19に示すように画像データが再びメモリ8に格納される。
その後、ステップS11に戻り、3回目の倍率色収差の補正が行われる。なお、3回目の処理は、2回目と同じ処理となる。
このようにしてTH以下の収差量の倍率色収差の補正を複数回行うことにより、FLAG=1の第2の領域が無くなると、図4の倍率色収差補正の処理が終了する。
このようにして、収差量が大きい領域の画像データに対しても、記憶容量が制約されたバッファ21を用いて複数回の倍率色収差の補正を行うことにより、最終的に望まれる理想的な像高に補正することができる。
本実施形態によれば、記憶容量が制約された記憶手段としてのバッファ21を用いた場合にも、任意の収差量の場合に対して、倍率色収差の補正を支障なく実施ができる。
また、本実施形態は、倍率色収差の補正後に、欠落した色成分の画素を補間するようにしているので、画質の良いカラー画像を生成できる。
(第2の実施の形態)
図9は本発明の第2の実施形態の画像処理装置3Bを備えた撮像装置1Bのブロック図を示す。第1の実施形態においては、閾値入力部24はバッファ21内で補正できる最大の収差量の値を閾値THとして設定し、この閾値THとの比較により1回で倍率色収差の補正を行う収差量を決定していた。
つまり、バッファ21内で補正できる最大の収差量の値としての閾値THの値により1回で倍率色収差補正を行う第1の領域と、2回以上の複数回で倍率色収差補正を行う第2の領域とに区分けしていた。
これに対して、本実施形態では、収差補正部10Bは、各画素の倍率色収差の収差量の絶対値|D-D’|に応じて、その画素の倍率色収差量の一定の割合をバッファ21を用いて補正する。
ここで、上記一定の割合の倍率色収差量は、バッファ21内で補正できる最大の収差量である閾値THよりも小さく設定する。この一定の割合の倍率色収差の補正量は収差補正部10B中の収差補正量決定部27で決定される。
この収差補正量決定部27は収差量算出部22、閾値入力部24、倍率色収差補正部25に接続されている。そして、収差補正量決定部27は、バッファ21を用いて一度に処理される全ての画素について、収差量算出部22から入力される収差量の絶対値|D-D’|と、閾値THとを比較し、倍率色収差補正部25で補正する倍率色収差の量を決定する。そして、この収差補正量決定部27は、倍率色収差補正部25で補正する倍率色収差の量を倍率色収差補正部25に出力する。
なお、この場合上記一定の割合は、画素ごとに補正が必要とされる倍率色収差量が異なる場合にも一度の補正で対象とする全ての画素で同一としてもよい。そして収差補正部10Bから出力された画像を再度収差補正部10Bに入力して残存する倍率色収差を補正する。この残存する倍率色収差を同様に収差補正部10Bを繰り返し用いて所定の割合ずつ複数回に分けて補正するようにしても良い。
このように、本実施形態においては、補正対象となるR,Bの全ての画像データに対して複数回(複数段階)で倍率色収差補正を行う。その他の構成は、第1の実施形態と同様である。
本実施形態においては、R,Bのいずれの画像データの場合にも、少なくとも2回の倍率色収差補正を行うと共に、各回で補正を行う収差量(補正量)の大きさを、バッファ21内で補正できる最大の収差量である閾値THよりも低くなるようにしている。これにより、画像中の複数領域ごとに倍率色収差を補正する回数が異なることによる当該複数の領域間の不整合が発生することを抑制することができる。その他、第1の実施形態と同様の効果を有する。
(第3の実施形態)
図10は本発明の第3の実施形態の画像処理装置3Cを備えた撮像装置1Cの構成を示す。
本実施形態の画像処理装置3Cは、図1の画像処理装置3において、他画像処理部11と画像圧縮部13との間に倍率色収差と歪曲収差とを同時に補正する倍率色・歪曲収差補正部31を設けた構成である。
なお、この倍率色・歪曲収差補正部31は、例えばその内部に上記バッファ21の記憶容量よりも大きな記憶容量のバッファ32を備えている。
また、本実施形態における収差補正部10Cは、第1の実施形態の収差補正部10に相当する。また、2回目以降の倍率色収差の補正のうち少なくとも1回は、上記倍率色・歪曲収差補正部31により行う。また、本実施形態においては、例えばシステム制御部15は、領域決定部23によるFLAGの情報により、他画像処理部11から出力される画像データを、倍率色・歪曲収差補正部31に出力するか、画像圧縮部13に出力するかの制御を行う。
つまり、他画像処理部11により画像処理された画像データにおいて、領域決定部23でFLAG=0とされた領域と、FLAG=1とされた領域の確認が行われ(後述する図8のステップS35参照)、その確認結果に応じて、FLAG=0に対応する領域の画像データは、(倍率色・歪曲収差補正部31を経由することなく)画像圧縮部13に、FLAG=1に対応する画像データは、収差量算出部22において算出された収差量のデータと共に倍率色・歪曲収差補正部31にそれぞれ出力される。
倍率色・歪曲収差補正部31は、FLAG=1に対応するR,Bの画像データに対して、収差補正部10Cが実施した1回の倍率色収差補正により補正された収差量に応じて理想的な収差量での補正ができるように収差補正特性を適切に決定する。そして、倍率色・歪曲収差補正部31は、その収差補正特性で、倍率色収差と歪曲収差との補正を行う。
なお、倍率色・歪曲収差補正部31により画像処理された画像データは、画像圧縮部13に出力される。その他の構成は、第1の実施形態と同様である。
次に本実施形態の動作を図11のフローチャートを参照して説明する。
図3のステップS1と同様に、図11のステップS31に示すように撮像部2により撮像が行われる。そして図3のステップS2と同様に図11のステップS32によりR,G,Bの画像データがメモリ8に格納される。
次のステップS33において、メモリ8に格納されたR,Bの画像データに対して、第1の収差補正手段を構成する収差補正部10Cは、倍率色収差補正部25を用いて第1の倍率色収差補正を行う。
この場合の第1の倍率色収差補正は、第1の実施形態における1回目の倍率色収差補正と同様である。
具体的には、収差補正部10Cは、図4のステップS11からステップS19の処理を行う。また、このステップS19により補正されてメモリ8に格納されたR,Bの画像データはGの画像データと共に、他画像処理部11に出力される。
そして、図11のステップS34に示すように他画像処理部11の補間部12は、R,G,Bの画像データにおける欠落する色成分の画素に対する補間の処理を行う。この他に他画像処理部11は、エッジ強調などの画像処理を行う。
この他画像処理部11から出力されるR,Bの画像データは、ステップS35に示すようにFLAG=0に対応するものであるか否かの判定が行われる。
FLAG=1に対応するR,Bの画像データは、倍率色・歪曲収差補正部31に入力される。そして、ステップS36に示すように倍率色・歪曲収差補正部31は、入力されたR,Bの画像データに対して、第2の倍率色収差補正と歪曲収差補正とを同時に行う。
この倍率色・歪曲収差補正部31のバッファ32の記憶容量は、第1の収差補正手段としての収差補正部10Cによる第1の倍率色収差補正に用いられるバッファ21の記憶容量よりも大きくすることができ、この場合補正可能な収差量が制約されない。
従って、補正される収差量を殆ど無制限することが可能となり、上記第2の倍率色収差補正により、第1の倍率色収差補正で残った収差量を1回で補正することができる。
この第2の倍率色収差補正は、第1の倍率色収差補正の特性に応じた収差補正特性で、第1の倍率色収差補正で残った収差量を1回で補正することになる。従って、本実施形態においては、倍率色収差の収差量が大きい場合にも、2回の倍率色収差補正の処理により、その収差量を補正することが可能である。
第2の倍率色収差補正と歪曲収差補正が施されたR,Bの画像データは、画像圧縮部13に出力される。
ステップS37に示すように画像圧縮部13は、入力されるR,G,Bのカラーの画像データを圧縮して、記録メディア14に出力し、圧縮された画像データは記録メディア14に記録される。
一方、ステップS35においてFLAG=0に対応すると判定されたR,Bの画像データとGの画像データは、画像圧縮部13に出力される。そして、ステップS37に示すように画像圧縮部13は、カラーの画像データを圧縮して、記録メディア14に出力し、圧縮された画像データは記録メディア14に記録される。
本実施形態によれば、記憶容量が制約された記憶手段としてのバッファ21を用いた場合にも、収差補正可能量に制約されることなく、任意の収差量の場合にも、倍率色収差補正ができる。
また、第1の収差補正手段を構成する収差補正部10Cにより倍率色収差補正が施された後の画像データに対しては、第2の収差補正手段を構成する倍率色・歪曲収差補正部31により、第1の倍率色収差補正で残った収差量を1回で補正できる。
従って、本実施形態によれば、倍率色収差量が大きい場合にも、2回の倍率色収差補正の処理により、必要とされる倍率色収差を行うことができ、高速の倍率色収差補正が可能となる。
また、収差補正部10Cにより倍率色収差補正が施された後の画像データに対して、欠落する色成分の画素の補間を行うようにしているので、画質の良いカラー画像を生成できる。
(第4の実施の形態)
図12は本発明の第4の実施形態の画像処理装置3Dを備えた撮像装置1Dの構成を示す。
第3の実施形態は、第1の実施形態に対して倍率色・歪曲収差補正部31を適用した構成にしていた。これに対して、本実施形態は、例えば、第2の実施形態に対して倍率色・歪曲収差補正部31を適用した構成に近い構成にしている。
なお、この倍率色・歪曲収差補正部31は、例えばその内部に上記バッファ21の記憶容量よりも大きな記憶容量のバッファ32を備えている。
また、本実施形態における収差補正部10Dは、第2の実施形態の収差補正部10Bによる1回目の倍率色収差補正を行う第1の収差補正手段を構成する。
この収差補正部10Dは、R,Bの画像データに対して収差量の絶対値|D-D’|に応じて、その画素において補正が必要とされる収差量よりも小さく且つ一定の割合で、バッファ21を用いて、倍率色収差補正を1回のみ行う。この一定の割合の倍率色収差の補正量は収差補正部10D中の収差補正量決定部27で決定される。この収差補正量決定部27は収差量算出部22、閾値入力部24、倍率色収差補正部25に接続されている。そして、収差補正量決定部27は、バッファ21を用いて一度に処理される全ての画素について、収差量算出部22から入力される収差量の絶対値|D-D’|と、閾値THとを比較し、倍率色収差補正部25で補正する倍率色収差の量を決定する。そして、この収差補正量決定部27は、倍率色収差補正部25で補正する倍率色収差の量を倍率色収差補正部25に出力する。
なお、この場合、補正する割合は、画素ごとに補正が必要とされる収差量が異なる場合にも同じ割合で補正を行う。
そして、倍率色収差の補正が完了していない残りの収差量を、第2の収差補正手段としての倍率色・歪曲収差補正部31でその補正の処理を行い、倍率色・歪曲収差補正部31は例えば1回で補正を完了する。
この場合、倍率色・歪曲収差補正部31は、補正対象のR,Bの画像データに対して、収差補正部10Dが実施した1回の倍率色収差補正により補正された収差量に応じて理想的な収差量での補正ができるように収差補正特性を適切に決定する。そして、倍率色・歪曲収差補正部31は、その収差補正特性で、倍率色収差と歪曲収差との補正を行う。
このように収差補正部10Dは、2回目の倍率色収差の補正を行わない。2回目の倍率色収差補正は、第2の収差補正手段を構成する上記倍率色・歪曲収差補正部31により行う。
倍率色・歪曲収差補正部31は、第1の収差量補正手段としての収差補正部10Dが実施した1回の倍率色収差補正により補正されなかった残りの倍率色収差と共に、歪曲収差の補正を行う。
倍率色・歪曲収差補正部31により倍率色収差と歪曲収差の補正の画像処理された画像データは、画像圧縮部13に出力される。その他の構成は、第2の実施形態と同様である。
第3の実施形態においては、バッファ21による1回での収差補正可能な最大の収差量に相当する閾値TH以内に収まる収差量のR,Bの画像データに対しては第1の収差補正手段を構成する収差補正部10Cにおいて1回、閾値TH以内に収まる収差量を補正していた。
また、第3の実施形態においては、閾値THを上回る収差量のR,Bの画像データに対しては第1の収差補正手段を構成する収差補正部10Cにおいて、閾値TH以内の所定の収差量を補正して、他画像処理部11に出力していた。
これに対して本実施形態においては、収差補正部10Dは、R,Bの画像データに対して収差量の絶対値|D-D’|に応じて、第2の実施形態の場合と同様により小さい倍率色収差の収差量を補正する。
このように本実施形態は、第3の実施形態における第1の収差補正手段による倍率色収差補正を行う収差量を、より小さい収差量に抑制する。
従って、本実施形態によれば、第2の実施形態と同様に倍率色収差補正を行う際の補正量の大きさによる画質の変化をより軽減できる。また、本実施形態によれば、2回で倍率色収差補正を行うことができる。その他、収差補正部10Dとして記憶容量が制約された記憶手段としてのバッファ21を用いることができる。
なお、上述した実施形態においては、Gの画素位置を理想的な画素位置として、他の画素としてのR,Bの画素の倍率色収差補正を行う例で説明したが、R又はBの画素位置を理想的な画素位置として、他の画素の倍率色収差の補正を行うようにしても良い。
また、上述した実施形態を部分的に組み合わせる等して他の実施形態を構成しても良い。
1…撮像装置、2…撮像部、3…画像処理装置、4…対物光学系、5…CCD、6…撮像信号処理部、8…メモリ、10…収差補正部、11…他画像処理部、12…補間部、13…画像圧縮部、21…バッファ、22…収差量算出部、23…領域決定部、24…閾値入力部、25…倍率色収差補正部、27…収差補正量決定部、31…倍率色・歪曲収差補正部
特開2006−20275号公報 特開2007−133592号公報 特開2005−45514号公報

Claims (6)

  1. 対物光学系を用いて撮像された第1のカラー画像を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段を用いて、前記第1のカラー画像の少なくとも1つの画素の前記対物光学系に起因する倍率色収差の補正を複数回に分けて行うことにより第2のカラー画像を生成する収差補正手段と、
    前記第2のカラー画像中の画素の欠落する色成分を周囲の画素の画素値に基づいて補間する補間手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記収差補正手段は、倍率色収差量が所定の閾値以下に収まる画素位置においては、該倍率色収差を一度に補正し、該倍率色収差量が前記所定の閾値を上回る画素位置においては、該倍率色収差を複数回に分けて補正することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記収差補正手段は、前記倍率色収差を前記記憶手段に記憶された画像全体で同一の割合でかつ所定の閾値以下の収差量ずつ補正することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  4. 対物光学系を用いて撮像された第1のカラー画像を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段を用いて、前記対物光学系に起因する倍率色収差の少なくとも一部を補正して第2のカラー画像を生成する第1の収差補正手段と、
    前記第2のカラー画像中の画素の欠落する色成分を周囲の画素の画素値に基づいて補間して第3のカラー画像を生成する補間手段と、
    前記第3のカラー画像の倍率色収差と歪曲収差を補正する第2の収差補正手段と、を備えることを特徴とする画像処理装置。
  5. 前記第1の収差補正手段は、前記倍率色収差量が所定の閾値以下に収まる画素位置においては該倍率色収差を一度に補正し、前記倍率色収差量が前記所定の閾値を上回る画素位置においては前記所定の閾値に等しい倍率色収差を補正し、
    前記第2の収差補正手段は、前記第1の収差補正手段が補正した倍率色収差
    量に応じて残存する倍率色収差を補正することを特徴とする請求項4記載の画像処理装置。
  6. 前記第1の収差補正手段は、前記倍率色収差を前記記憶手段に記憶された画像全体で同一の割合でかつ所定の閾値以下の収差量ずつ補正することを特徴とする請求項4記載の画像処理装置。
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