JP2011076878A - 調光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】リレーが故障して直電源出力モードに切り換えが行われない場合に位相制御回路からの出力を停止するようにして一般負荷や位相制御回路自体が破損することを防止する。
【解決手段】調光装置の制御手段5は、リレー4が故障して直電源出力モードに切り換えが行われない場合であってもサイリスタ1a、1bの位相制御がOFFされることから、位相制御回路1からの出力が停止され、位相制御回路1に一般負荷が接続されていた場合でも一般負荷や位相制御回路1自体が破損することを防止することができる。また、リレー4が故障しているときには直電源出力モードに切り換えを行うと白熱灯7または一般負荷の点灯または動作が停止するから、メンテナンス時に直電源出力モードへの切り換えを行うことでリレー4の故障の有無を確認することが可能となる。
【選択図】図1
【解決手段】調光装置の制御手段5は、リレー4が故障して直電源出力モードに切り換えが行われない場合であってもサイリスタ1a、1bの位相制御がOFFされることから、位相制御回路1からの出力が停止され、位相制御回路1に一般負荷が接続されていた場合でも一般負荷や位相制御回路1自体が破損することを防止することができる。また、リレー4が故障しているときには直電源出力モードに切り換えを行うと白熱灯7または一般負荷の点灯または動作が停止するから、メンテナンス時に直電源出力モードへの切り換えを行うことでリレー4の故障の有無を確認することが可能となる。
【選択図】図1
Description
本発明は、サイリスタを用いて位相制御する位相制御回路を備えた調光装置に関する。
半導体スイッチ素子を用いた位相制御調光装置を用いて白熱灯負荷を調光する調光装置において、白熱灯のフィラメントの冷えた状態のときに通電を開始すると、大きな突入電流が流れる。そこで、通電開始時には電源トランスを介在させて降圧した電圧を印加することで突入電流を低く抑えるとともに、タイマ回路によって電源切り換えのためのリレーを制御して、突入電流が流れなくなってから電源トランスを切り離すようにした構成が知られている(特許文献1参照。)。
一方、調光装置の出力コンセントをスタジオなどで用いる機器の電源として使用する場合、位相制御回路出力をリレーにより直電源出力モードに切り換えて電源を供給することが行われている(特許文献2参照。)。
直電源出力モードでは、白熱灯負荷以外の制御機器等の一般負荷が接続されることが多く、この一般負荷が軽負荷の場合にはサイリスタの自己保持電流不足によって動作が不安定となり、これが長時間経過するとサイリスタが破壊することがある。また、位相制御回路のインピーダンス成分と一般負荷との接続がアンマッチな条件では一般負荷に過電圧が印加されて一般負荷が破損するおそれがある。したがって、位相制御回路に一般負荷を接続する場合には、リレーにより直電源出力モードに切り換えて電源を供給している。
上記特許文献2の従来技術においては、リレーにより直電源出力モードに切り換えた後もサイリスタ制御信号のONを継続させている。これは、直電源出力モードの終了時にリレーをOFFした直後に位相制御回路から出力されるようにするためである。
しかし、リレーが故障して直電源出力モードに切り換えが行われない場合には、サイリスタ制御信号がONを継続しているので位相制御回路からの出力が継続され、あたかも直電源出力モードで負荷が動作しているように制御される。このため、リレーの故障に気がつかずに位相制御回路から一般負荷へ出力を継続した場合には、サイリスタや一般負荷が破損するおそれがあった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、リレーが故障して直電源出力モードに切り換えが行われない場合に位相制御回路からの出力を停止するようにして一般負荷や位相制御回路自体が破損することを防止することを目的とする。
請求項1の調光装置は、交流電源ラインに挿入されて負荷に供給する交流電圧を位相制御するサイリスタを備えた位相制御回路と;位相制御回路の出力電流を監視する電流センサと;位相制御回路に並列的に接続されて交流電圧をON、OFFするリレーと;リレーをON、OFF制御可能であって、交流電圧をONするようにリレーをON制御した後にサイリスタの位相制御がOFFするように位相制御回路を制御する制御手段と;を具備していることを特徴とする。
本発明は以下の態様を許容する。なお、最初に第1の発明を中心に説明するが、その他の発明に対しても可能であれば適用される。
位相制御回路は、交流電源ラインに接続しているとともに、位相制御スイッチ素子としてのサイリスタを備えていて、交流電源電圧を位相制御して出力することにより、調光出力モードに対応させることができる。本発明において、位相制御のための回路構成は、特段限定されないので、既知のこの種回路を適宜採用することができる。典型的には、一対のサイリスタを逆並列接続した構成およびダイオードブリッジの対向接続点にサイリスタを接続した構成などを選択的に用いることができる。サイリスタとしては、SCRなどの3端子サイリスタやSSRなどの2端子サイリスタを用いることができる。
電流センサは、位相制御回路の出力電流を監視する手段であるが、具体的な手段は特段限定されない。例えば、電流変成器、電流検出用抵抗器、半導体電流検出器などを適宜用いることができる。また、電流センサの挿入位置は、位相制御回路の出力電流を監視可能であれば特定の回路位置に限定されない。例えば、位相制御回路の出力電流のみが流れる位置でもよいし、全ての負荷電流が流れる位置であってもよい。
リレーは、位相制御回路に並列的に接続していて、位相制御回路をバイパスすることにより、位相制御回路を経由することなしに交流電圧を直接調光装置から出力する直電源出力モードための電路を形成する。したがって、リレーは、位相制御回路にのみ並列接続するだけでなく、位相制御回路を含んでいれば他の回路要素、例えばリアクタなどを含む直列回路に並列接続することを許容する。
また、本発明において、リレーの具体的な構成は特段限定されない。例えば、電磁リレーや電子リレーなどであってもよい。
制御手段は、調光装置を調光出力モードおよび直電源出力モードのいずれにも切り換え可能に制御する手段である。調光出力モードは、位相制御回路を作動させて負荷に供給する電流を位相制御して照明負荷を調光制御する場合に用いる動作モードである。これに対して、直電源出力モードは、位相制御回路を介さないで直接交流電源電圧を出力する動作モードである。そして、例えばムービングライトなどと称される遠隔制御される演出用の可動式照明装置などの電源として調光装置を用いる場合に用いることができる。
制御手段は、交流電圧をONするようにリレーをON制御して直電源出力モードとした後にサイリスタの位相制御がOFFとなるように位相制御回路を制御する。リレーをON制御してからサイリスタの位相制御をOFFするまでの時間は特に制限されないが、一般負荷が接続されたときの影響を考慮してなるべく短くするのが好ましい。しかし、この時間を極端に短くする、リレーがON制御されてから実際にリレー接点が動作するまでの数ミリ秒かかることがあり、リレーが正常に動作しても電力の休止区間が発生することがある。直電源出力モードへの切換えを円滑に行うために、サイリスタの位相制御をOFFするまでの時間はリレーの動作時間を考慮して設定することが望ましい。
一方、リレーをON制御してもリレーが故障して直電源出力モードに切り換えが行われない場合には、サイリスタの位相制御がOFFされることから、位相制御回路からの出力が停止される。このため、位相制御回路に一般負荷が接続されていた場合であっても、一般負荷や位相制御回路自体が破損することを防止することができる。
また、リレーが故障しているときには、直電源出力モードに切り換えが行われずに位相制御回路からの出力が停止するので、白熱灯または一般負荷の点灯または動作が停止するから、メンテナンス時に直電源出力モードに切り換えを行うことで、リレーの故障の有無を確認することが可能となる。
請求項2は、請求項1記載の調光装置において、制御手段は、交流電圧をOFFするようにリレーをOFF制御する前にサイリスタの位相制御をONするように位相制御回路を制御することを特徴とする。
制御手段は、交流電圧をOFFして直電源出力モードが終了するようにリレーをOFF制御する前にサイリスタの位相制御をONしているので、直電源出力モードの終了直後からサイリスタが動作することになり、位相制御回路からの出力を円滑に開始させることができる。
本発明の調光装置は、リレーが故障して直電源出力モードに切り換えが行われない場合であってもサイリスタの位相制御がOFFされることから、位相制御回路からの出力が停止され、位相制御回路に一般負荷が接続されていた場合でも一般負荷や位相制御回路自体が破損することを防止することができる。また、リレーが故障しているときには直電源出力モードに切り換えを行うと白熱灯または一般負荷の点灯または動作が停止するから、メンテナンス時に直電源出力モードへの切り換えを行うことでリレーの故障の有無を確認することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
図1および図2は、第1の発明の位相制御装置を実施するための一形態としての調光装置を示し、図1は回路図、図2は直電源出力モードにおける各部のタイミングチャートである。本形態において、調光装置は、位相制御回路1、リアクタ2、電流センサ3、リレー4および制御手段5を具備し、入力端が交流電源6に接続して、調光出力モードおよび直電源出力モードのいずれかを所望に応じて切り換えて負荷7を付勢するように構成されている。なお、負荷7には、調光出力モード時に主として照明負荷、例えば白熱電球が用いられる。また、直電源出力モード時には、前述の演出用の可動式照明装置など多様な負荷を接続することができる。
位相制御回路1は、交流電源6から負荷7に至る交流電源ライン8に挿入されており、サイリスタを備えている。サイリスタは、その一対1a、1bが逆並列接続されている。また、サイリスタ1a、1bとしてSCRが用いられている。
リアクタ2は、位相制御回路1とその出力端側において直列接続されている。
電流センサ3は、交流電源ライン8に流れる少なくとも位相制御回路1の出力電流を監視し、その検出データを後述する制御手段5に制御入力する手段である。そして、本形態においては電流変成器が交流電源ライン8に挿入されている。
リレー4は、その接点が位相制御回路1に対して並列的に接続されている。本形態においては、位相制御回路1およびリアクタ2の直列回路に対して並列接続されている。そして、後述する制御手段5によってリレー4のON、OFFが制御される。
制御手段5は、マイコンを主体として構成されており、調光出力モードおよび直電源出力モードを切り換えるとともに、それぞれのモードに応じた所要の制御を行う。また、制御手段5は、交流電源6から直流を得て付勢されるとともに、電流センサ3で監視された位相制御回路1の出力電流の検出信号が制御入力され、所要の制御のために演算を行って各種制御信号を発生して位相制御回路1およびリレー4を制御する。
以下、図2を参照して制御動作を説明する。なお、図において、(a)は調光装置の出力電圧波形、(b)は負荷電流波形、(c)は位相制御回路1のサイリスタのゲート信号、(d)はリレーの制御信号である。
直電源出力モードにより負荷7に通電する際に、制御手段5は、最初に時点t1で位相制御回路1に(c)に示すゲート信号を供給してこれをONさせる。その結果、(a)に示す出力電圧が位相制御回路1から負荷7に印加される。このとき、(b)に示す負荷電流が突入電流になっても、その突入電流は位相制御回路1を通過する。そうして、電流センサ3が監視する負荷電流が所定値Ia以下になったときに、制御手段5は、時点t2でリレー4に(d)に示す制御信号を供給してこれをONさせる。その結果、位相制御回路1が短絡され、負荷電流は、リレー4を経由して負荷7に流れるようになり、直電源出力モードへの切り換えが完了する。時点t2から交流電源1の半サイクル期間後のゼロクロス時点t3で(c)に示すゲート信号をOFFする。なお、リレーの動作時間が数十ミリ秒以上要する場合には、t2からt3までの時間がこの動作時間以上となるような半サイクルの整数倍に設定すればよい。
次に、直電源出力モードを停止する際には、制御手段5は、最初に時点t4において(c)に示すゲート信号をONして位相制御回路1を動作させる。そして、サイリスタ1a、1bが位相制御を開始し、時点t4から交流電源1の半サイクル期間後の時点t5においてリレー4に対する(d)に示す制御信号の供給を停止してこれをOFFさせる。次に、時点t6で位相制御回路1に(c)に示すゲート信号の供給を停止してこれをOFFさせる。その結果、位相制御回路1がゼロクロスでOFFするので、(a)に示す出力電圧が消失し、これに伴い(b)に示す負荷電流が遮断されて直電源出力モードが停止する。
調光出力モードにより負荷7を調光する際に、制御手段5は、リレー4をOFFさせ、位相制御回路1に所要に位相制御されたゲート信号を供給して位相制御を行わせる。
制御手段5は、リレー4が故障して直電源出力モードに切り換えが行われない場合であってもサイリスタ1a、1bの位相制御がOFFされることから、位相制御回路1からの出力が停止され、位相制御回路1に一般負荷が接続されていた場合でも一般負荷や位相制御回路1自体が破損することを防止することができる。また、リレー4が故障しているときには直電源出力モードに切り換えを行うと白熱灯7または一般負荷の点灯または動作が停止するから、メンテナンス時に直電源出力モードへの切り換えを行うことでリレー4の故障の有無を確認することが可能となる。
1…位相制御回路、1a、1b…サイリスタ、2…リアクタ、3…電流センサ、4…リレー、5…制御手段、6…交流電源、7…負荷、8…交流電源ライン。
Claims (2)
- 交流電源ラインに挿入されて負荷に供給する交流電圧を位相制御するサイリスタを備えた位相制御回路と;
位相制御回路の出力電流を監視する電流センサと;
位相制御回路に並列的に接続されて交流電圧をON、OFFするリレーと;
リレーをON、OFF制御可能であって、交流電圧をONするようにリレーをON制御した後にサイリスタの位相制御がOFFするように位相制御回路を制御する制御手段と;
を具備していることを特徴とする調光装置。 - 制御手段は、交流電圧をOFFするようにリレーをOFF制御する前にサイリスタの位相制御をONするように位相制御回路を制御することを特徴とする請求項1記載の調光装置。
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JP2019061760A (ja) * | 2017-09-25 | 2019-04-18 | 東芝ライテック株式会社 | 調光装置回路、チェッカおよび照明システム |
JP2021051941A (ja) * | 2019-09-25 | 2021-04-01 | 東芝ライテック株式会社 | 配線器具 |
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