JP2011072616A - カテーテル - Google Patents

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Kenichi Kumoyama
賢一 雲山
Junko Matsuda
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Abstract

【課題】狭窄物にガイドワイヤを効率的に貫通させるとともに、血管穿孔等の不具合が招かれることを好適に防止することが可能なカテーテルを提供する。
【解決手段】貫通用カテーテル10は、管腔に対して管状体20を保持する拡張部材40と、ガイドワイヤ11に設けられた第1のネジ部材、および管状体に設けられた第2のネジ部材によって構成され、回転に伴うガイドワイヤの進退移動に推進力を付加する伝動部材50と、を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、カテーテルに関する。さらに詳しくは、貫通用カテーテルに関する。
体内の管腔内に可撓性を備えた金属性のガイドワイヤを先行して挿通させ、バルーンカテーテル等の治療用のカテーテルをガイドワイヤに沿わせて標的部位へ案内して挿通させるカテーテルの挿通方法が広く知られている(特許文献1参照)。
ガイドワイヤを管腔内に挿通する際、狭窄物によって管腔が塞がれているとガイドワイヤの挿通が困難になる。このような場合には、一般的に、施術者が手元でガイドワイヤを操作し、ガイドワイヤを管腔内に押し込み、ガイドワイヤの先端部を狭窄物に押し付けることによって貫通を試みている。
特開2002−301161号公報
しかしながら、ガイドワイヤは可撓性を備えているため、施術者の手元からの押し込みではガイドワイヤの先端部に押し付け力を十分に伝達することができず、狭窄物の貫通を効率的に行うことができない場合がある。このため、手術時間の長時間化を招いている。場合によっては内科的手術を一旦断念し、侵襲性のより大きな外科手術に変更することもあるが、手術費用の増加や患者の身体への負担の増加を招くことになる。また、ガイドワイヤを無理に押し込むことによって、ガイドワイヤが勢いよく管腔内に挿通され、血管穿孔等の不具合を招く虞もある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、狭窄物にガイドワイヤを効率的に貫通させるとともに、血管穿孔等の不具合が招かれることを好適に防止することが可能なカテーテルを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明のカテーテルは、ガイドワイヤを挿通するルーメンが形成され、生体内の管腔に挿入される管状体と、前記管状体に設けられ、前記管腔に向けて拡張変形することによって前記管腔に対して前記管状体を保持する拡張部材と、前記ガイドワイヤの先端部の側に配置され、前記ガイドワイヤの外周面に設けられた第1のネジ部材と、前記管状体の先端部の側に配置され、前記ルーメンの内周面に設けられ前記第1のネジ部材と噛み合い自在な第2のネジ部材と、前記管状体の基端部の側に配置され、前記ガイドワイヤの回転を操作する手元操作部と、前記第1のネジ部材と前記第2のネジ部材とによって構成され、前記ガイドワイヤの回転を前記ガイドワイヤの進退移動に変換し、かつ、前記ガイドワイヤの回転量に基づいて定まる寸法だけ前記ガイドワイヤを進退移動させる伝動部材と、を有している。
上記のように構成した本発明のカテーテルは、ガイドワイヤに設けられた第1のネジ部材と、管状体に設けられた第2のネジ部材とによって構成された伝動部材が、ガイドワイヤの回転をガイドワイヤの進退移動に変換しつつ先端部に推進力を付加する。このため、ガイドワイヤの先端部を狭窄物内に潜り込ませるように押し込むことができ、狭窄物の貫通を効率的に行うことができる。さらに、ガイドワイヤの回転量に合わせて、軸方向に所定長の距離だけガイドワイヤを進退移動させることが可能なため、ガイドワイヤの移動量を微調整することができ、狭窄物への貫通に際し、血管穿孔等の不具合が招かれることを好適に防止することができる。
手元操作部が、ガイドワイヤの回転量に基づいて、基準位置からのガイドワイヤの進退移動量を表示する表示部を含むため、施術者がガイドワイヤの進退移動量の調整を正確に行うことができ、血管穿孔等の不具合が招かれることをより確実に防止することができる。
伝動部材が、手元操作部によってガイドワイヤの回転を操作するまで、ガイドワイヤの先端を管状体の内方に退避させるため、施術中にガイドワイヤの先端が容易に飛び出すことを防止でき、血管穿孔等の不具合が招かれることを未然に防止することができる。
伝動部材が、ガイドワイヤの先端が容易に飛び出すことを防止するため、ガイドワイヤの先端形状が先鋭端のものを利用した場合においても、血管穿孔等の不具合が招かれることを好適に防止することができる。したがって、先鋭端の先端形状を備えるガイドワイヤを利用して、より効率的な狭窄物の貫通を試みることができる。
実施形態に係る貫通用カテーテルを簡略化して示す断面図である。 図2(A)〜(C)はそれぞれ、拡張部材および伝動部材を説明するための断面図である。 図3(A)、(B)はそれぞれ、管状体の先端部を拡大して示す断面図である。 図4(A)〜(C)はそれぞれ、手元操作部を説明するための要部断面図である。 図5(A)、(B)はそれぞれ、実施形態に係る貫通用カテーテルの作用を説明するための断面図である。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
図5を参照して、実施形態にあっては、管腔5内に形成された狭窄物8へのガイドワイヤ11の貫通を効率的に行うことを目的として本発明に係るカテーテルを適用している。管腔5は、例えば、アテローム性動脈硬化症に罹った患者の四肢の血管等であり、狭窄物は、例えば、血管内膜層に中性脂肪が貯溜し、さらに、石灰が沈着したアテローム層からなる異物等である。
図1、および図5を参照して、実施形態に係る貫通用カテーテル10を概説すれば、ガイドワイヤ11を挿通するルーメン23,33が形成され、生体1内の管腔5に挿入される管状体20と、管状体20に設けられ管腔5に向けて拡張変形することによって管腔5に対して管状体20を保持する拡張部材40と、ガイドワイヤ11の先端部の側に配置されガイドワイヤ11の外周面に設けられた第1のネジ部材51と(図3をも参照)、管状体20の先端部の側に配置されルーメン23,33の内周面に設けられ、第1のネジ部材51と噛み合い自在な第2のネジ部材52と(図3をも参照)、管状体20の基端部の側に配置されガイドワイヤ11の回転を操作する手元操作部60と、を有している。さらに、貫通用カテーテル10は、第1のネジ部材51と第2のネジ部材52とによって構成され、ガイドワイヤ11の回転をガイドワイヤ11の進退移動に変換し、かつ、ガイドワイヤ11の回転量に基づいて定まる寸法だけガイドワイヤ11を進退移動させる伝動部材50を有している。なお、各部材における先端部とは、管腔内への挿通方向(図1中における左側)に位置する端部を意味し、基端部とは、先端部の逆側(図1中における右側)に位置する端部を意味する。
以下、実施形態について詳述する。
図1、および図2を参照して、本実施形態の管状体20は、内部が中空状に形成された鞘部21と、鞘部21内に挿入される挿入シャフト31とを有している。
鞘部21は、生体1内の管腔5内に所定長挿入される挿入部25と、手元操作部60等の操作機器が配置される非挿入部27とを有している。挿入シャフト31の先端には、先端チップ37を取り付けている。
鞘部21は、ガイドワイヤ11、および挿入シャフト31が挿通可能となるように内部を伸長するルーメン23が形成された円筒形の外形形状を有しており、挿入シャフト31に対してスライド移動自在(図2(B)中の矢印aで示す)に設けられている。
鞘部21と挿入シャフト31との間には、鞘部21が挿入シャフト31に対してスライド移動することを許容するためのクリアランスを設けている。挿入シャフト31とガイドワイヤ11との間には、ガイドワイヤ11が回転することを許容するためのクリアランスを設けている。
鞘部21の外形形状は特に限定されるものではないが、管腔5内への挿入性を考慮して図示されるような円筒形に形成されていることが望ましい。
鞘部21の材料は、例えば、ポリオレフィン、オレフィン系エラストマー、ポリエステル、軟質ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ウレタン系エラストマー、ポリアミド、アミド系エラストマー、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素系エラストマー、ポリイミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体、シリコンゴムなどの高分子材料等を適用することが可能である。ポリオレフィンは、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンである。オレフィン系エラストマーは、例えば、ポリエチレンエラストマー、ポリプロピレンエラストマーである。アミド系エラストマーは、例えば、ポリアミドエラストマーである。
鞘部21を高分子材料から形成する場合、例えば、超弾性合金のパイプや、金属からなる埋め込みコイルまたは埋め込みメッシュを利用して複合化し、剛性を向上させることが可能である。
挿入シャフト31は、ガイドワイヤ11が挿通可能となるように内部を伸長するルーメン33が形成された円筒形の外形形状を有している。ルーメン33内へのガイドワイヤ11の挿通性を考慮し、挿入シャフト31の中心軸と鞘部21の中心軸とを同一軸線上に形成している。施術に際し、管腔5内に鞘部21を挿入すると、鞘部21の挿入部25とともに、挿入シャフト31の先端部側に位置する部位が所定長だけ管腔5内に挿入される。挿入シャフト31の基端部は、鞘部21の非挿入部27とともに生体1の外部に位置する。
挿入シャフト31は、例えば、金属や比較的高剛性の高分子材料、あるいはこれらを適宜組み合わせたものを適用することが可能である。
挿入シャフト31の先端に取り付けた先端チップ37は、X線造影マーカとしての機能を有することが好ましく、例えば、X線造影物質を含有する樹脂を使用して形成することが可能である。X線造影物質は、例えば、タンタル、炭化タングステン、酸化ビスマス、硫酸バリウム、プラチナもしくはその合金、コバルト合金等の粉末である。
ガイドワイヤ11は、挿入シャフト31内に予め収納して準備している。ガイドワイヤ11はバルーンカテーテル等の施術用カテーテルを施術部位へ案内するために管腔5内に挿通される従来公知のものである。ガイドワイヤ11は、例えば、金属性の材料から構成され、後述する手元操作部60によって駆動された回転を先端部の側へ伝達するために必要とされる強度および剛性を備えていることが望ましい。
拡張部材40は、例えば、膨張自在なバルーンから構成することができる。バルーン40は、鞘部21と挿入シャフト31との間に形成した開口41を覆うように管状体20に取り付けている。バルーン40は、可撓性を有する樹脂材料から形成されている。開口部41は、鞘部21と挿入シャフト31との間のクリアランスから形成される通路43に連通させている(図2(A)を参照)。
鞘部21の非挿入部27には、バルーン40を膨張させるための流体を供給するバルーンポート45を設けている。バルーンポート45から供給された膨張用流体fは、クリアランスから形成される通路43を通って開口部41からバルーン40内に導入される。膨張用流体fの導入に伴って、バルーン40が膨張し、鞘部21が先端部の側にスライド移動する(図2(B)を参照)。なお、鞘部21の基端部に設けたシール材47によって、挿入シャフト31が貫通して配置される鞘部21の貫通穴から膨張用流体fが漏れ出ることを防止している。
膨張したバルーン40が管腔5に向けて拡張変形し、管腔5に対して管状体20を保持する。管腔5に対して管状体20を保持した状態でガイドワイヤ11を回転させて進退移動させる。ガイドワイヤ11と管状体20との間にクリアランスを設けているため、管状体20自体が回転することを抑え、ガイドワイヤ11を独立させて回転、および進退移動させることが可能になっている(図2(C)、および図5をも参照)。
図3を参照して、第1のネジ部材51は、ガイドワイヤ11の外周面に設けられ、ガイドワイヤ11の長手方向に所定の範囲にわたって形成されている。第1のネジ部材51は、例えば、ガイドワイヤ11の外周面にステンレスコイルを巻き付け、固定することによって形成することができる。第1のネジ部材51はガイドワイヤ11の先端部の側に配置することが好ましい。ガイドワイヤ11の回転力が、管状体20の先端部において、ガイドワイヤ11を進退移動させる力として有効に作用するからである。第1のネジ部材51を形成する範囲は、特に限定されるものではないが、ガイドワイヤ11に要求される進退移動量や、ガイドワイヤ11を前進移動させるときの推進力の大きさとの関係において定められる。
第2のネジ部材52は、管状体20、より具体的には先端チップ37のルーメン38の内周面に、第1のネジ部材51と噛み合い得るように設けられている。第2のネジ部材52は、例えば、先端チップ37の内周面に、第1のネジ部材51と噛み合い得るOリングを埋め込むことによって形成している。第2のネジ部材52にOリングを用いた場合、第1のネジ部材51の先端部をテーパ状に細くすることによって第1のネジ部材51をOリングに噛み合い易くすることができる。第2のネジ部材52は管状体20の先端部の側に配置することが好ましい。上述したように、ガイドワイヤ11の回転力が、管状体20の先端部において、ガイドワイヤ11を進退移動させる力として有効に作用するからである。
本実施形態の先端チップ37は、図3(A)に示すように、先端部をテーパ状に形成している。先端チップ37とガイドワイヤ11との間の段差をできるだけ小さくすることによって、管状体20の挿入性を向上させている。先端チップ37の形状は適宜変更することができ、例えば、図3(B)に示すように、先端チップ37の先端面を削落させ、テーパ状の先端部の形成を省略することも可能である。
伝動部材50は、第1のネジ部材51と、第2のネジ部材52とを含み、第1と第2のネジ部材51,52を噛み合わせることによって構成されている。伝動部材50は、第1と第2のネジ部材51,52同士が噛み合うことによって、ガイドワイヤ11の回転をガイドワイヤ11の進退移動に変換することができる。また、伝動部材50は、ガイドワイヤ11の回転量に基づいて定まる寸法だけガイドワイヤ11を進退移動させることができる。すなわち、ガイドワイヤ11が1回転すると、伝動部材50は、第1のネジ部材51のリードによって定まる軸方向距離だけ、ガイドワイヤ11を進退移動する。第1のネジ部材51が1条ねじである場合には、リードがピッチに等しいので、ガイドワイヤ11は、1回転すると、第1のネジ部材51の1ピッチ分だけ軸方向に移動する。なお、ガイドワイヤ11は正逆両方向に回転させることができる。説明の便宜上、ガイドワイヤ11が前進(先端チップ37から突出する方向の移動)するときのガイドワイヤ11の回転方向を「正回転」とし、ガイドワイヤ11が後退(先端チップ37内に引き込む方向の移動)するときのガイドワイヤ11の回転方向を「逆回転」とする。
図4を参照して、手元操作部60は、挿入シャフト31の基端部に接続されたハブ61と、ハブ61の基端部から外部に伸びるガイドワイヤ11に固定される固定部材70と、を有している。ハブ61は、挿入シャフト31に接続させた非回転の部材である。
固定部材70は、ガイドワイヤ11に挿通される第1部材71と、ガイドワイヤ11を挿通する通孔73が形成され第1部材71に対する挿入固定および第1部材71からの引き抜きが自在な第2部材72とを有している。第1部材71は、第2部材72の筒部74を受け入れるための凹所75と、第2部材72の筒部74のテーパ状先端部が貫通する中心孔76とが形成されている。第2部材72のテーパ状先端部は、後述する表示部63と固定部材70とを連結するための連結部材として機能する。
第1部材71の凹所75の内周面、および第2部材72の筒部74の外周面のそれぞれには、第1部材71と第2部材72とを相対的に押して嵌め合うことによって係合する係合部77a,77bを設けてある(図4(A)を参照)。
第1部材71と第2部材72とを嵌め合うと、係合部77a,77b同士が係合し、両部材71,72が互いに固定される。さらに第2部材72の通孔73が縮径され、ガイドワイヤ11の外周面と通孔73の内周面とが圧接する。これによって、固定部材70がガイドワイヤ11に固定され、ガイドワイヤ11に対する固定部材70の固定が維持される(図4(B)を参照)。施術者が固定部材70を把持して回転させると、そのトルクが固定部材70を介してガイドワイヤ11に伝達され、ガイドワイヤ11が回転する。
第2部材72に設けられた凹所75を、表示部63の受け入れ口68内に挿入すると、固定部材70は回転自在な状態で表示部63に連結される(図4(C)を参照)。
本実施形態の手元操作部60は、ガイドワイヤ11の回転量に基づいて、基準位置からのガイドワイヤ11の進退移動量を表示する表示部63を含んでいる。ガイドワイヤ11の基準位置は、適宜の位置に設定することができるが、本実施形態においては、ガイドワイヤ11の先端が先端チップ37の開口と面一となる位置に設定してある(図2、図3をも参照)。
表示部63は、ハブ61の基端部に、固定部材70に向かい合って配置されている。表示部63は、固定部材70の回転が伝達される回転ドラム65と、回転ドラム65の外周面に臨む窓部67と、を有している。回転ドラム65には、固定部材70における押し込まれた第2部材72の筒部74のテーパ状先端部が連結され、固定部材70の回転が伝達される。回転ドラム65の外周面には、ガイドワイヤ11の回転数を表す数字(ゼロ、1、2・・・)が刻印されている。この数字は、窓部67を通して施術者に示される。ガイドワイヤ11が正方向に1回転すると、回転ドラム65が所定角度回転し、窓部67を通して示される数字が1つ増加する。逆に、ガイドワイヤ11が逆方向に1回転すると、回転ドラム65が所定角度逆回転し、窓部67を通して示される数字が1つ減少する。施術者は、窓部67を通して示される数字から、ガイドワイヤ11の回転量に基づいて、基準位置からのガイドワイヤ11の移動量を把握することができる。例えば、ガイドワイヤ11の1回転あたりの移動量が1mmであるとすると、施術者は、窓部67を通して示される数字(例えば「5」とする)から、現在、ガイドワイヤ11を5回転させており、ガイドワイヤ11の先端を基準位置から5mmだけ移動させている、ということを把握する。
図2を参照して、本実施形態にあっては、伝動部材50は、手元操作部60によってガイドワイヤ11の回転を操作するまで、ガイドワイヤ11の先端を管状体20の内方に、具体的には先端チップ37の内方に退避させている(図5(A)をも参照)。伝動部材50における第1と第2のネジ部材51,52がストッパとして機能しているので、施術中にガイドワイヤ11の先端が容易に飛び出すことを防止することができる。
ガイドワイヤ11の先端形状は、半球形状を有している。但し、ガイドワイヤ11の先端は、この形状に限定されるものではなく、先鋭端、あるいはドリル形状であってもよい。伝動部材50がストッパとして機能して、ガイドワイヤ11の先端の飛び出しを防止ししていることから、ガイドワイヤ11の先端が先鋭端、あるいはドリル形状であっても、血管穿孔などの不具合を招くことがないからである。そして、先端が先鋭端、あるいはドリル形状のガイドワイヤ11を用いることによって、狭窄物8の貫通をより効率的に行うことができる。
次に、貫通用カテーテル10の作用について説明する。
図5(A)を参照して、施術に際し、管腔5内に形成された狭窄物8の近傍に先端部が位置するように、管状体20を押し込む。
管状体20を所定長押し込んだ後、バルーン40を膨張させる。膨張したバルーン40を管腔5に向けて拡張変形させて、管腔5に対して管状体20を保持する。
手元操作部60によってガイドワイヤ11の回転を操作するまで、ガイドワイヤ11の先端を先端チップ37の内方に退避させておく。第1と第2のネジ部材51,52をストッパとして機能させ、施術中にガイドワイヤ11の先端が容易に飛び出すことを防止し、血管穿孔等の不具合等が招かれることを未然に防止する。
ガイドワイヤ11の先端が容易に飛び出すことを防止しているため、ガイドワイヤ11の先端形状が先鋭端、あるいはドリル形状のものを利用した場合においても、血管穿孔等の不具合が招かれることを好適に防止することができる。したがって、先鋭端、あるいはドリル形状の先端形状を備えるガイドワイヤ11を利用して、より効率的な狭窄物8の貫通を試みることができる。
図4(B)を参照して、手元操作部60を操作してガイドワイヤ11を正回転させる。管腔5に対して管状体20を保持しているため、ガイドワイヤ11の回転に連動して管状体20が回転することを抑え、ガイドワイヤ11を独立させて回転、および進退移動させることができる。
手元の操作によって駆動させたガイドワイヤ11の回転を、ガイドワイヤ11の先端部の側に設けられた伝動部材50を介して、狭窄物8に向かう前進移動に変換する。伝動部材50は、施術者が操作して回転させたガイドワイヤ11の回転量に合わせて、軸方向に所定長の距離だけガイドワイヤ11を前進移動させる。ガイドワイヤ11は、先端チップ37から突出し、狭窄物8に対して先端部を押し付ける。
ガイドワイヤ11を貫通させる際、施術者は、手元操作部60の窓部67に示される数字によって、ガイドワイヤ11の移動量を把握することができる。ガイドワイヤ11の移動量の調整を正確に行うことが可能になり、血管穿孔等の不具合が招かれることをより確実に防止することができる。
ここで、一般的な技術として、施術者が手元でガイドワイヤを操作し、ガイドワイヤを管腔内へ押し込むことによって、ガイドワイヤの先端部を狭窄物に押し付けて貫通を行う方法が知られている。
施術者の手元からの押し込みでは、可撓性を備えたガイドワイヤの先端部に十分な押し付け力を伝達することができず、ガイドワイヤによる狭窄物の貫通を効率的に行うことができない。このため、手術時間の長時間化が招かれてしまう。場合によっては内科的手術を一旦断念し、侵襲性のより大きな外科手術による貫通を試みることもあるが、手術費用の増加や患者の身体への負担の増加を招いてしまう。また、ガイドワイヤを無理に押し込むことによって、ガイドワイヤが勢いよく管腔内に挿通され、血管穿孔等を招く虞もある。
これに対し、本実施形態に係る貫通用カテーテル10にあっては、バルーン40によって管腔5に対して管状体20を保持し、管状体20のルーメン23,33内に挿通したガイドシャフトを管状体20から独立して回転させることによって、ガイドワイヤ11の先端部の側に配置された伝動部材50を介してガイドワイヤ11を確実に進退移動させることができる。そして、ガイドワイヤ11に設けられた第1のネジ部材51と、管状体20に設けられた第2のネジ部材52とによって構成された伝動部材50が、第1のネジ部材51と第2のネジ部材52とを噛み合わせることによって、ガイドワイヤ11の回転をガイドワイヤ11の前進移動に変換しつつ先端部に推進力を付加する。これによって、ガイドワイヤ11の先端部が狭窄物8内に潜り込むように押し込まれるため、狭窄物8の貫通を効率的に行うことができる。この結果、手術時間の長時間化を防止して、手術費用の増加や、患者の身体への負担の増加が招かれることを防止することができる。
さらに、伝動部材50を利用することによって、ガイドワイヤ11の回転量に合わせて、軸方向に所定長の距離だけガイドワイヤ11を前進移動させることが可能なため、施術者がガイドワイヤ11の移動量を微調整することができる。狭窄物8への貫通に際し、血管穿孔等の不具合が招かれることを好適に防止することができる。
以上のような手順によって、狭窄物8にガイドワイヤ11を貫通させる。なお、手元操作部60を操作してガイドワイヤ11を正、逆回転させ、進退移動を複数回繰り返えすことによって貫通を試みることも可能である。
本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の範囲内で種々改変することができる。
例えば、拡張部材40としてバルーンを用いた形態を示したが、拡張部材40はバルーンに限定されるものではない。拡張部材は、管腔に向けて拡張変形することによって管腔に対して管状体を保持し得る限りにおいて、適宜改変することができる。例えば、ステントのようなネット材を、拡張部材に適用してもよい。ネット材としては、弾性変形可能な素材であればプラスチックでも金属でもよく、通常は直管状で、鞘部21と挿入シャフト31とを相対的に前後移動することによって拡径するように構成される。この場合、拡張部材を拡張させても、ネット材の開口によって管腔の血流が止まることがなく、バルーンポート45を液体注入および排出口としても用いることができるという利点がある。
また、例えば、ガイドワイヤ11の外周面から径方向外方に突出する形態の第1のネジ部材51を示したが、ガイドワイヤの外周面にらせん溝を形成することによって第1のネジ部材を形成することもできる。また、第2のネジ部材52をOリングから構成した例を示したが、Oリングに代えて、ネジを埋め込んでもよい。また、先端チップの材料から一体的に第2のネジ部材を形成してもよい。
また、例えば、手動によって固定部材を回転する形態を示したが、サーボモータなどの駆動源を用いて、ガイドワイヤの回転を操作してもよい。
また、例えば、表示部は、機械的な方式によってガイドワイヤの進退移動量を表示するほか、エンコーダなどの電気的な方式によってガイドワイヤの回転量を検出し、基準位置からのガイドワイヤの進退移動量を表示して機能するモニターなどに表示してもよい。
また、例えば、生体内の管腔は、血管に限定されず、胆汁を腸管へ輸送する胆道に適用することも可能である。この場合、胆道の狭窄物は、例えば、コレステロール結石(純コレステロール石、混成石、コレステロール色素石灰石または混合石)からなる胆石(結石)である。
1 生体、
5 管腔、
8 狭窄物、
10 貫通用カテーテル(カテーテル)、
11 ガイドワイヤ、
20 管状体、
21 鞘部、
23 鞘部のルーメン、
25 挿入部、
27 非挿入部、
31 挿入シャフト、
33 挿入シャフトのルーメン、
37 先端チップ、
38 先端チップのルーメン、
40 バルーン(拡張部材)、
41 開口部、
43 通路、
45 バルーンポート、
50 伝動部材、
51 第1のネジ部材、
52 第2のネジ部材、
60 手元操作部、
61 ハブ、
63 表示部、
65 回転ドラム、
67 窓部、
70 固定部材、
71 第1部材、
72 第2部材、
f 膨張用流体。

Claims (4)

  1. ガイドワイヤを挿通するルーメンが形成され、生体内の管腔に挿入される管状体と、
    前記管状体に設けられ、前記管腔に向けて拡張変形することによって前記管腔に対して前記管状体を保持する拡張部材と、
    前記ガイドワイヤの先端部の側に配置され、前記ガイドワイヤの外周面に設けられた第1のネジ部材と、
    前記管状体の先端部の側に配置され、前記ルーメンの内周面に設けられ前記第1のネジ部材と噛み合い自在な第2のネジ部材と、
    前記管状体の基端部の側に配置され、前記ガイドワイヤの回転を操作する手元操作部と、
    前記第1のネジ部材と前記第2のネジ部材とによって構成され、前記ガイドワイヤの回転を前記ガイドワイヤの進退移動に変換し、かつ、前記ガイドワイヤの回転量に基づいて定まる寸法だけ前記ガイドワイヤを進退移動させる伝動部材と、を有するカテーテル。
  2. 前記手元操作部は、前記ガイドワイヤの回転量に基づいて、基準位置からの前記ガイドワイヤの進退移動量を表示する表示部を含んでいる請求項1に記載のカテーテル。
  3. 前記伝動部材は、前記手元操作部によって前記ガイドワイヤの回転を操作するまで、前記ガイドワイヤの先端を前記管状体の内方に退避させている請求項1または請求項2に記載のカテーテル。
  4. 前記ガイドワイヤの先端が先鋭端である請求項3に記載のカテーテル。
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