JP2011071247A - 固体撮像装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、従来の酸化ハフニウム膜の結晶化熱処理温度よりも高温での処理を可能にして、結晶性を高めることで負の固定電荷を増大させ、固体撮像装置のフォトダイオード表面への正孔蓄積効果を高めることを可能にする。
【解決手段】シリコン基板11上に絶縁膜12を介して結晶化された負の固定電荷を有する膜13を形成する工程と、負の固定電荷を有する膜13上にシリコン層からなるSOI層15を形成する工程と、SOI層15に入射光を光電変換するフォトダイオード21と、該フォトダイオード21で光電変換されて得た信号電荷を増幅して出力する画素トランジスタ部23を形成する工程と、SOI層15上に配線部31を形成する工程と、配線部31上に支持基板42を張り合わせる工程と、シリコン基板11および絶縁膜12を除去して負の固定電荷を有する膜13の表面を露出させる工程を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、固体撮像装置の製造方法に関するものである。
裏面照射型の固体撮像装置には、フォトダイオードの上層(例えば光入射側)の膜の固定電荷によって、フォトダイオードの表面近傍を正孔蓄積状態にするために、膜中に負の固定電荷を有する膜として酸化ハフニウム膜を形成する。この酸化ハフニウム膜の成膜方法としては、従来のゲート絶縁膜に用いる酸化ハフニウム膜の成膜プロセスとは異なり、厚膜化および低温成膜と熱処理により結晶化を行っている。
以下に従来の固体撮像装置の製造方法の一例を、図5の製造工程断面図によって説明する。
図5(1)に示すように、シリコン基板111上に酸化シリコン膜からなるBOX層112を介してシリコン層からなるSOI(Silicon on insulator)層113が形成されたSOI基板114を用意する。このSOI基板114のSOI層113上にエピタキシャル成長によってシリコン層115を形成する。
次に、上記シリコン層115に入射光を光電変換するフォトダイオード121、このフォトダイオード121で光電変換された信号電荷を増幅して出力する画素トランジスタ部(図面では、一例として、画素トランジスタ部の一部の転送トランジスタ123を模式的に示した。)122を形成する。
次に、上記シリコン層115上に配線部131形成する。この配線部131は、例えば複数層の層間絶縁膜132と複数層の配線層133で形成される。そして、図示はしていないが、配線層133の一部は、上記画素トランジスタ部122の一部に接続されている。
次に、図5(2)に示すように、上記配線部131上に、接合層141を介して支持基板142を張り合わせる。
その後、上記SOI基板114のシリコン基板111(前記図5(1)参照)を除去し、さらに上記BOX層112(前記図5(1)参照)を除去して、上記SOI層113の表面を露出させる。
次に、図5(3)に示すように、上記SOI層113の表面に、固定電荷によって上記フォトダイオード121の光入射側の表面近傍を正孔蓄積状態にするために、膜中に負の固定電荷を有する膜として酸化ハフニウム膜116を形成する。この酸化ハフニウム膜116の成膜では、例えば、配線部131に熱的ダメージを与えないように400℃以下の成膜温度で成膜した後、例えば400℃で1時間の熱処理を行って、酸化ハフニウム膜を結晶化していた。
さらに、酸化シリコン膜からなる絶縁膜151を介してカラーフィルター層152、集光レンズ153を、上記フォトダイオード121のそれぞれに入射光を導くように形成する(例えば、特許文献1参照。)。
上記した従来技術においては、配線部131を形成した後に酸化ハフニウム膜116を形成しているために、酸化ハフニウム膜116を低温(例えば、400℃以下)でかつ例えば、1時間かけて熱処理して結晶化させている。しかしながら、酸化ハフニウム膜116を400℃以下の低温下で熱処理して結晶化したのでは、膜中の負電荷を十分に増加させることが難しい。
特開2007−258684号公報
解決しようとする問題点は、酸化ハフニウム膜を低温でかつ長時間かけて結晶化させたのでは、酸化ハフニウム膜中の負電荷を十分に増加させて結晶化ができない点である。
本発明は、従来の酸化ハフニウム膜の結晶化熱処理温度よりも高温での処理を可能にして、結晶性を高めることで負の固定電荷を増大させ、固体撮像装置のフォトダイオード表面への正孔蓄積効果を高めることを可能にする。
本発明の固体撮像装置の製造方法は、シリコン基板上に絶縁膜を介して結晶化された負の固定電荷を有する膜を形成する工程と、前記負の固定電荷を有する膜上にシリコン層からなるSOI層を形成する工程と、前記SOI層に入射光を光電変換するフォトダイオードと、該フォトダイオードで光電変換されて得た信号電荷を増幅して出力する画素トランジスタ部を形成する工程と、前記SOI層上に配線部を形成する工程と、前記配線部上に支持基板を張り合わせる工程と、前記シリコン基板および前記絶縁膜を除去して前記負の固定電荷を有する膜の表面を露出させる工程を有する。
本発明の固体撮像装置の製造方法では、400℃程度の耐熱性しか有さない配線部を形成する前に、結晶化された負の固定電荷を有する膜を形成することから、結晶化された負の固定電荷を有する膜は、例えば結晶化が促進される500℃以上の高温での成膜が可能になる。もしくは、400℃以下の低温で成膜された負の固定電荷を有する膜の熱処理に、400℃を越える温度、例えば1000℃での結晶化熱処理を採用することが可能になる。このように、従来の酸化ハフニウム膜の形成プロセスよりも高温での形成が可能になるので、結晶化された負の固定電荷を有する膜の結晶性を高めることができる。
本発明の固体撮像装置の製造方法は、結晶化された負の固定電荷を有する膜の結晶性を高めることができるため、負の固定電荷を有する膜の膜中の負の固定電荷を増大させることができるので、固体撮像装置のフォトダイオード表面への正孔蓄積効果が高められる。すなわち、正孔のピニング特性を向上させることができる。
よって、固体撮像装置のフォトダイオード表面への正孔蓄積効果が高められるため、撮像特性である暗電流や白点の増加を抑制することができ、撮像画像の画質に優れた固体撮像装置を得ることができる。
本発明の一実施の形態に係る固体撮像装置の製造方法の一例を示した製造工程断面図である。 本発明の一実施の形態に係る固体撮像装置の製造方法の一例を示した製造工程断面図である。 本発明の一実施の形態に係る固体撮像装置の製造方法の一例を示した製造工程断面図である。 本発明の固体撮像装置の製造方法により製造された固体撮像装置が適用される撮像装置の構成の一例を示したブロック図である。 従来の固体撮像装置の製造方法の一例を示した製造工程断面図である。
以下、発明を実施するための形態(以下、実施の形態とする)について説明する。
<1.一実施の形態>
[固体撮像装置の製造方法の一例]
本発明の第1実施の形態に係る固体撮像装置の製造方法の一例を、図1ないし図3の製造工程断面図によって説明する。
[SOI基板の絶縁膜の形成]
図1(1)に示すように、シリコン基板11上に絶縁膜12を形成する。
上記シリコン基板11は、例えば接合に必要な平面度を有した鏡面研磨済みのシリコン基板を用いる。この鏡面研磨は、例えば化学的機械研磨(CMP)法による。また上記絶縁膜12は、例えば酸化シリコン膜で形成され、Box層(Buried Oxide層)とも呼ばれる。
[負の固定電荷を有する膜の形成]
次に、図1(2)に示すように、上記絶縁膜12上に結晶化された負の固定電荷を有する膜13を形成する。
その形成工程は、まず、例えばアモルファス状の金属酸化物膜を形成する。この金属酸化物膜は、一部が結晶を有する状態の膜であってもよい。その後、結晶化熱処理を行って、金属酸化物膜を結晶化して、結晶化された負の固定電荷を有する膜13を形成する。この結晶化熱処理は、例えば、400℃を超える温度で行われる。
上記金属酸化物膜は、酸化ハフニウム(HfO2)膜、酸化アルミニウム(Al23)膜、酸化ジルコニウム(ZrO2)膜、酸化タンタル(Ta25)膜、酸化チタン(TiO2)膜、酸化イットリウム(Y23)膜もしくはランタノイドの酸化物膜で形成される。
上記ランタノイドの酸化物膜としては、例えば、酸化ランタン(La23)、酸化セリウム(CeO2)、酸化プラセオジム(Pr23)、酸化ネオジム(Nd23)、酸化プロメチウム(Pm23)、酸化サマリウム(Sm23)、酸化ユウロピウム(Eu23)、酸化ガドリニウム(Gd23)、酸化テルビウム(Tb23)、酸化ジスプロシウム(Dy23)、酸化ホルミウム(Ho23)、酸化エルビウム(Er23)、酸化ツリウム(Tm23)、酸化イッテルビウム(Yb23)、酸化ルテチウム(Lu23)等があげられる。
上記金属酸化物膜に用いられる上記挙げたような種類の膜の成膜方法としては、例えば、化学気相成長(CVD)法、スパッタリング法、原子層堆積(ALD:Atomic Layer Deposition)法等が挙げられる。原子層堆積法を用いれば、成膜中に界面準位を低減する酸化シリコン(SiO2)層を1nm程度の厚さに形成することができるので好適である。
上記金属酸化物膜を、原子層堆積法によって、例えば酸化ハフニウム膜で形成する場合、その成膜条件は、例えば、原料ガスにTEMAHf(テトラキス・エチル・メチル・アミノ・ハフニウム)とオゾン(O3)を用い、成膜雰囲気の圧力を133Pa、基板温度(または成膜雰囲気の温度)を300℃に設定する。
その後、結晶化熱処理を、400℃の窒素雰囲気中で60分間行う。
この結果、結晶化された負の固定電荷を有する膜13が得られる。
または、上記結晶化熱処理を行わない方法もある。それは、高温の成膜雰囲気での原子層堆積法によって、結晶化された負の固定電荷を有する膜13を形成する方法である。この成膜方法で、例えば酸化ハフニウム膜で形成する場合、その成膜条件は、例えば、原料ガスにTEMAHf(テトラキス・エチル・メチル・アミノ・ハフニウム)とオゾン(O3)を用い、成膜雰囲気の圧力を133Pa、基板温度を400℃に設定する。
また、例えば、原子層堆積法によって、上記酸化ジルコニウムを形成する場合には、原料ガスにTEMAZr(テトラキス・エチル・メチル・アミノ・ジルコニウム)とオゾン(O3)を用いる。上記酸化アルミニウムを形成する場合には、原料ガスにTMA(トリメチルアルミニウム)とオゾン(O3)を用いる。上記酸化チタンを形成する場合には、原料ガスに四塩化チタン(TiCl4)とオゾン(O3)を用いる。上記酸化タンタルを形成する場合には、原料ガスPET(タンタルペンタエトキシド:Ta(OC255)とオゾン(O3)を用いる。これらの原料ガスで成膜した金属酸化物膜の成膜膜条件、熱処理温度は、上記酸化ハフニウム膜を形成する場合と同様である。
上記負の固定電荷を有する膜13には、絶縁性を損なわない範囲で、膜中にシリコン(Si)や窒素(N)が添加されていてもよい。その濃度は、膜の絶縁性が損なわれない範囲で適宜決定される。このように、シリコン(Si)や窒素(N)が添加されることによって、膜の耐熱性やプロセスの中でのイオン注入の阻止能力を上げることが可能になる。
上記説明したように、短時間のプロセスで結晶化された負の固定電荷を有する膜13を形成することができるので、従来技術よりも生産性の向上が図れる。
上記負の固定電荷を有する膜13は、例えば3nm以上100nm以下の膜厚で形成される。その膜厚が3nmより薄いと、熱処理を行っても結晶化し難くい。また膜厚の上限は実用上100nm程度でよく、それより厚くする必要はない。透過率など光学的には、50nm以上60nm以下の膜厚が好適である。この理由については後述する。
[SOI基板のSOI層の形成]
次に、上記負の固定電荷を有する膜13表面にシリコン層からなるSOI(Silicon on insulator)層を形成する。
上記SOI層の形成工程は、図1(3)に示すように、まず、上記負の固定電荷を有する膜13表面に、例えば表面が鏡面研磨された接合に必要な平面度を有するシリコン基板14を張り合わせる。このとき、上記シリコン基板11表面が接合に必要な平面度を有した鏡面研磨されているので、その表面に形成された上記絶縁膜12、上記負の固定電荷を有する膜13表面も接合に必要な平面度を有した表面となっている。このため、上記シリコン基板14を張り合わせることができる。張り合わせ方法は、接着剤接合、陽極接合、共晶接合、フュージョン接合、熱圧着接合、プラズマ接合などの通常のウエハの張り合わせ方法を採用することができる。
次に、図1(4)に示すように、研削、研磨等によって、上記シリコン基板14を1μm以上5μm以下程度の厚さになるまで薄くしてシリコン層を形成してSOI層15とする。このようにして、上記シリコン基板11上に絶縁膜12と負の固定電荷を有する膜13を介してSOI層15が形成される。
[フォトダイオード、配線部の形成]
次に、図2(5)に示すように、上記SOI層15の表面に、例えばエピタキシャル成長法によって、シリコン層16を形成する。以下、このシリコン層16を含めてSOI層15として説明する。
上記SOI層15(実質はシリコン層16)に、入射光を光電変換するフォトダイオード21を形成する。
さらに、このフォトダイオード21で光電変換されて得た信号電荷を読み出す転送トランジスタ22と、この転送トランジスタ22により読み出された信号電荷を増幅して出力するトランジスタ回路(図示せず)からなる画素トランジスタ部23を形成する(図面では一例として転送トランジスタ22を模式的に示した。)。このほかに、図示はしていないが、シリコン層16に周辺回路部を形成する。この周辺回路部としては、例えば、制御信号線を独立に制御する駆動回路、画素用垂直走査回路、タイミング発生回路、水平走査回路等がある。
本製造方法で形成される固体撮像装置(CMOS型イメージセンサ)は、フォトダイオード21を含む画素が、例えば行列状に2次元配置されてなる画素部を有する。またその周辺回路部(図示せず)として、制御信号線を独立に制御する駆動回路、画素用垂直走査回路、タイミング発生回路、水平走査回路等を有する。
画素の行列状配列に対して、列毎に出力信号線が配設され、画素の各行毎に制御信号線が配設される。これらの制御信号線には、例えば、転送制御線、リセット制御線および選択制御線が配設される。さらに、画素の各々に、リセット電圧を供給するリセット線が配設される。
画素の回路構成の一例を説明する。例えば単位画素は、入射光を光電変換するフォトダイオード21を備え、転送トランジスタ、リセットトランジスタ、増幅トランジスタおよび選択トランジスタの4つのトランジスタを有する回路構成としている。上記転送トランジスタ、リセットトランジスタ、増幅トランジスタおよび選択トランジスタには、例えばNチャネル型MOSトランジスタが用いられる。これらのトランジスタが前記説明した画素トランジスタ部23である。
上記転送トランジスタ22は、フォトダイオード21のカソード電極と電荷電圧変換部であるフローティングディフュージョン部との間に接続されている。そして、フォトダイオード21で光電変換され、ここに蓄積された信号電荷(ここでは、電子)を、そのゲート電極(制御電極)に転送パルスが与えられることによってフローティングディフュージョン部に転送する。
上記リセットトランジスタは、リセット線にそのドレイン電極が、フローティングディフュージョン部にそのソース電極がそれぞれ接続されている。そして、フォトダイオード21からフローティングディフュージョン部への信号電荷の転送に先立って、そのゲート電極にリセットパルスが与えられることによってフローティングディフュージョン部の電位をリセット電圧Vrstにリセットする。
上記増幅トランジスタは、フローティングディフュージョン部にそのゲート電極が、画素電源にそのドレイン電極がそれぞれ接続されている。そして、リセットトランジスタによってリセットされた後のフローティングディフュージョン部の電位をリセットレベルとして出力する。さらに転送トランジスタによって信号電荷が転送された後のフローティングディフュージョン部の電位を信号レベルとして出力する。
上記選択トランジスタは、例えば、そのドレイン電極が増幅トランジスタのソース電極に接続され、そのソース電極が出力信号線に接続されている。そしてそのゲート電極に選択パルスが与えられることによってオン状態となり、画素を選択状態として増幅トランジスタから出力される信号を出力信号線に出力する。なお、選択トランジスタについては、画素電源と増幅トランジスタのドレイン電極との間に接続した構成を採ることも可能である。
上記駆動回路は、画素部の読み出し行の各画素の信号を読み出す読み出し動作を行う構成となっている。
上記画素用垂直走査回路は、シフトレジスタもしくはアドレスデコーダ等によって構成されている。そして、リセットパルス、転送パルスおよび選択パルス等を適宜発生することで、画素部の各画素を電子シャッタ行と読み出し行それぞれについて行単位で垂直方向(上下方向)に走査される。またこの走査をしつつ、電子シャッタ行に対してはその行の画素の信号の掃き捨てを行うための電子シャッタ動作を行う。そして、上記駆動回路による読み出し走査よりもシャッタ速度に対応した時間分だけ前に同じ行(電子シャッタ行)に対して電子シャッタ動作を行う。
上記水平走査回路は、シフトレジスタあるいはアドレスデコーダ等によって構成され、画素部の画素列ごとに順に水平走査する。
上記タイミング発生回路は、上記駆動回路、上記画素用垂直走査回路等の動作の基準となるタイミング信号や制御信号が生成される。
通常、上記画素トランジスタ部23は、例えば上記SOI層15(実質はシリコン層16)に形成される。
なお、上記説明では、上記SOI層15上にエピタキシャル成長法によってシリコン層16を形成したが、上記SOI層15の厚さが上記フォトダイオード21等を形成するのに十分な厚さ、例えば5μmないし8μm程度の厚さを有していれば、上記シリコン層16を形成する必要はない。
次に、上記SOI層15(シリコン層16)上に配線部31を形成する。この配線部31は、例えば複数層の層間絶縁膜32と複数層の配線層33で形成される。そして、図示はしていないが、配線層33の一部は、上記画素トランジスタ部23、上記周辺回路部に接続される。
[支持基板の形成]
次に、図2(6)に示すように、上記配線部31上に接合層41を介して支持基板42を張り合わせる。上記接合層41は、例えば酸化シリコン膜で形成される。上記支持基板42の接合方法としては、接着剤接合、陽極接合、共晶接合、フュージョン接合、熱圧着接合、プラズマ接合などの手法を用いる。例えば上記接着剤接合の場合、その接着剤には、例えば、シリコン含有有機物として、例えばベンゾシクロブテン(BCB:Benzo−Cyclo−Butene)、フッ素含有のシロキサン等を用いる。
[負の固定電荷を有する膜の露出]
次に、研削、研磨、エッチング等の除去技術によって、上記負の固定電荷を有する膜13の表面が露出されるように、上記シリコン基板11および上記絶縁膜12を除去する。図2(6)では、シリコン基板11および絶縁膜12を除去する前の状態を示した。
その結果、図3(7)に示すように、上記負の固定電荷を有する膜13の表面が露出される。
[カラーフィルター、集光レンズの形成]
次に、図3(8)に示すように、上記負の固定電荷を有する膜13表面に光透過性を有する絶縁膜51を介してカラーフィルター52を形成する。上記光透過性を有する絶縁膜51は、例えば酸化シリコン膜で形成される。さらに上記カラーフィルター52表面に集光レンズ53を形成する。
上記製造方法において、上記負の固定電荷を有する膜13と上記SOI層15との界面に、所要の薄い、例えば1nm程度の膜厚の絶縁膜(図示せず)、例えば酸化シリコン膜を形成してもよい。
上記製造方法では、負の固定電荷を有する膜13は、所要の温度による結晶化アニールで、膜中に負の電荷が形成される。この結晶化した負の固定電荷を有する膜13は、フォトダイオード21の受光面のポテンシャルを制御するポテンシャル制御機能を有する。
上記負の固定電荷を有する膜13を、例えば酸化ハフニウム膜で形成した場合、酸化ハフニウム膜の屈折率が2.0程度であり、その上(光入射側)の光透過性を有する絶縁膜51(酸化シリコン膜)は屈折率が1.45程度である。したがって、上記負の固定電荷を有する膜13と上記光透過性を有する絶縁膜51により反射防止膜が形成される。このような反射防止膜により、暗電流の発生の低減が実現できる。
上記フォトダイオード21は、光入射側に負の固定電荷を有する膜13が形成されていることから、n型の電荷蓄積領域の表面側にp型の正孔蓄積領域を有する。このような構造のフォトダイオード21では、界面近傍が正孔(ホール)蓄積状態になるので、界面準位起因のキャリア生成に起因した暗電流が抑制される。すなわち、フォトダイオード21が形成されるSOI層15(シリコン層16)の上層(光入射側)に、固定電荷によって表面近傍を正孔蓄積状態にする負の固定電荷を有する膜13が形成されている。また、この負の固定電荷を有する膜13は、より界面準位を低減できた方が暗電流の低減には好適であるため、界面準位が少ない上に、膜中に負の固定電荷を有する膜として、上記した金属酸化物膜が選択され、より好ましくは酸化ハフニウム膜が選択される。なお、酸化ハフニウム膜は、例えば原子層堆積法により成膜されることが好ましい。
なお、トランジスタのゲート絶縁膜に酸化ハフニウム膜を用いる場合、膜厚が厚くなるとリーク電流が問題となる。このため、リーク電流を低くするために数nmの厚さの酸化ハフニウム膜が検討されている。また、酸化ハフニウムは結晶化するとリーク電流が増加することも知られている。さらに、ゲート絶縁膜用途の数nm程度の膜厚の酸化ハフニウム膜は、500℃程度の温度で結晶化するといわれている。そのため、耐熱性を向上するために酸化ハフニウムにシリコン(Si)を添加し、結晶化温度を上昇させるなどの対策が用いられている。しかしながら、ゲート絶縁膜用途でなく、イメージセンサのフォトダイオード表面に酸化ハフニウム膜を形成する場合は、リーク電流という特性は問題にならない。
また、酸化ハフニウム膜と酸化シリコン膜を用いた低反射膜構造を実現するためには、酸化ハフニウム膜の膜厚は、例えば50nm乃至60nm程度が好ましい。例えば、フォトダイオード21上(光入射側)に下から酸化シリコン(SiO2)膜、負の固定電荷を有する膜13(酸化ハフニウム(HfO2)膜)、光透過性を有する絶縁膜51(酸化シリコン(SiO2)膜)およびカラーフィルター52を順に積層して形成する。このような膜構成において、酸化ハフニウム膜の膜厚を10nmから100nmまで10nmずつ増加させて、光の吸収率を調べた。
この結果、酸化ハフニウム膜の膜厚が50nm以上60nm程度で、青色光を受光するフォトダイオードの青色光の吸収率が90%以上(およそ93%)となり、かつ緑色光を受光するフォトダイオードの緑色光の吸収率が80%以上(およそ81%〜83%)となった。
酸化ハフニウム膜の膜厚が50nm未満、および60nmより厚い場合では、特に青色光を受光するフォトダイオードの青色光の吸収率の低下が著しい。例えば10nm、100nmの膜厚ではおよそ70%〜71%、20nm、90nmの膜厚ではおよそ74%〜75%、30nm、80nmの膜厚ではおよそ80%〜82%、40nm、70nmの膜厚でおよそ88%〜89%であった。また、緑色光を受光するフォトダイオードの緑色光の吸収率も70%程度まで低下する。例えば10nmの膜厚ではおよそ70%、20nmの膜厚ではおよそ72%、30nm、100nmの膜厚ではおよそ75%、40nm、90nmの膜厚でおよそ78%であった。
よって、酸化ハフニウム膜の膜厚は50nm以上60nm以下が好ましいとした。
上記製造方法の説明では、主に酸化ハフニウム膜を一例にして説明したが、上記したように、酸化ハフニウムの代わりに、ジルコニウム、アルミニウム、タンタル、チタン、イットリウム、ランタノイド等から選択される酸化物絶縁膜を用いても、膜中に負の固定電荷を形成することができる。上記フォトダイオード21の受光面上にこれらの酸化物絶縁膜を形成することにより、フォトダイオード21表面を正孔蓄積状態にすることが可能になり、暗電流の抑制が実現できる。
上記固体撮像装置の製造方法では、400℃程度の耐熱性しか有さない配線部31やフォトダイオード21を形成する前に、結晶化された負の固定電荷を有する膜13を形成することから、例えば結晶化が促進される500℃以上の高温で結晶化された負の固定電荷を有する膜13を成膜することが可能になる。もしくは、400℃以下の低温で成膜された負の固定電荷を有する膜13の結晶化熱処理を、400℃を越える温度、例えば450℃〜1100℃で行うことが可能になる。ここで上限を1100℃としたのは、シリコン基板11の軟化を考慮してのことである。
このように、従来の酸化ハフニウム膜の形成プロセスよりも高温での形成が可能になるので、結晶性を高めた結晶化された負の固定電荷を有する膜13を形成することができる。
その負の固定電荷を有する膜13は、その膜中の負の固定電荷を増大させることができるので、固体撮像装置1のフォトダイオード21表面への正孔蓄積効果が高められる。すなわち、正孔のピニング特性を向上させることができる。
よって、固体撮像装置1の撮像特性である暗電流や白点の増加を抑制することができ、撮像画像の画質に優れた固体撮像装置1を得ることができる。
<2.固体撮像装置の適用例>
[撮像装置の構成の一例]
上記固体撮像装置の製造方法により製造された固体撮像装置が適用される撮像装置の構成の一例を、図4のブロック図によって説明する。
図4に示すように、撮像装置200は、撮像部201に固体撮像装置210を備えている。この撮像部201の集光側には像を結像させる集光光学部202が備えられ、また、撮像部201には、固体撮像装置210で光電変換された信号を画像に処理する信号処理回路等を有する信号処理部203が接続されている。また上記信号処理部203によって処理された画像信号は画像記憶部(図示せず)によって記憶させることができる。このような撮像装置200において、上記固体撮像装置210には、前記実施の形態で説明した固体撮像装置1を用いることができる。
上記撮像装置200では、本願発明の固体撮像装置1を用いることから、上記説明したのと同様に、空間分解能を高めることができ、混色を抑制することができるので、高精度で高画質な画像を得ることができる。よって、画質の向上が図れる。
なお、上記撮像装置200は、上記構成に限定されることはなく、固体撮像装置を用いる撮像装置であれば如何なる構成のものにも適用することができる。
例えば、上記撮像装置200は、ワンチップとして形成された形態であってもよいし、撮像部と、信号処理部または光学系とがまとめてパッケージングされた撮像機能を有するモジュール状の形態であってもよい。
ここでいう「撮像装置」は、例えば、カメラや撮像機能を有する携帯機器のことをいう。また「撮像」は、通常のカメラ撮影時における像の撮り込みだけではなく、広義の意味として、指紋検出なども含むものである。
1…固体撮像装置、11…シリコン基板、12…絶縁膜、13…負の固定電荷を有する膜、15…SOI層、21…フォトダイオード、31…配線部、42…支持基板

Claims (6)

  1. シリコン基板上に絶縁膜を介して結晶化された負の固定電荷を有する膜を形成する工程と、
    前記負の固定電荷を有する膜上にシリコン層からなるSOI層を形成する工程と、
    前記SOI層に入射光を光電変換するフォトダイオードと、該フォトダイオードで光電変換されて得た信号電荷を増幅して出力する画素トランジスタ部を形成する工程と、
    前記SOI層上に配線部を形成する工程と、
    前記配線部上に支持基板を張り合わせる工程と、
    前記シリコン基板および前記絶縁膜を除去して前記負の固定電荷を有する膜の表面を露出させる工程を有する
    固体撮像装置の製造方法。
  2. 前記結晶化された負の固定電荷を有する膜の形成工程は、
    アモルファス状態の酸化ハフニウム膜、酸化ジルコニウム膜、酸化アルミニウム膜、酸化タンタル膜、酸化チタン膜、酸化イットリウム膜もしくはランタノイドの酸化物膜で金属酸化物膜を形成する工程と、
    前記金属酸化物膜を熱処理して、結晶化された負の固定電荷を有する膜を形成する工程を有する
    請求項1記載の固体撮像装置の製造方法。
  3. 前記結晶化された負の固定電荷を有する膜の形成工程は、
    原子層堆積法により、酸化ハフニウム膜、酸化ジルコニウム膜、酸化アルミニウム膜、酸化タンタル膜、酸化チタン膜、酸化イットリウム膜もしくはランタノイドの酸化物膜を結晶化された状態に形成する
    請求項1記載の固体撮像装置の製造方法。
  4. 前記SOI層を形成する工程は、
    前記負の固定電荷を有する膜表面にシリコン基板を張り合わせる工程と、
    前記張り合わせたシリコン基板を研磨してこのシリコン基板で前記SOI層を形成する工程を有する
    請求項1、2または3記載の固体撮像装置の製造方法。
  5. 前記SOI層表面にシリコンのエピタキシャル成長層からなるシリコン層を形成する工程を有する
    請求項4記載の固体撮像装置の製造方法。
  6. 前記負の固定電荷を有する膜表面に光透過性を有する絶縁膜を介してカラーフィルターを形成する工程と、
    前記カラーフィルター表面に集光レンズを形成する工程を有する
    請求項1ないし請求項5のうちの1項に記載の固体撮像装置の製造方法。
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