JP2011067042A - スイッチング制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】共振型コンバータのスイッチングタイミングの制御精度を向上する。
【解決手段】第1のスイッチS1に先行してオンに制御されて第1のスイッチS1の電圧を電流共振現象によって低下させる第2のスイッチS2を備えた共振型コンバータ12について、第2のスイッチS2がオンとなったタイミングを検出するタイミング検出部122aと、検出されたタイミングに基づいて第1のスイッチS1のスイッチングタイミングを制御するタイミング制御部122bとを備える。
【選択図】図5
【解決手段】第1のスイッチS1に先行してオンに制御されて第1のスイッチS1の電圧を電流共振現象によって低下させる第2のスイッチS2を備えた共振型コンバータ12について、第2のスイッチS2がオンとなったタイミングを検出するタイミング検出部122aと、検出されたタイミングに基づいて第1のスイッチS1のスイッチングタイミングを制御するタイミング制御部122bとを備える。
【選択図】図5
Description
本発明は、スイッチング制御装置に関し、より詳しくは、ソフトスイッチングが可能な共振型コンバータのスイッチング制御装置に関する。
電圧変換器として、直流(DC)電圧を昇圧及び/又は降圧するDC−DCコンバータが知られている。DC−DCコンバータは、パーソナルコンピュータや、AV機器、携帯電話機、電源システム等の、電気回路を含む電気機器に幅広く用いられている。近年では、燃料電池自動車、電気自動車、ハイブリッド自動車等の車両の電源システムにDC−DCコンバータが用いられる例もある。
DC−DCコンバータは、例えば、トランジスタ等のスイッチング素子、コイル(リアクトル)、コンデンサ、及びダイオード等を組み合わせて構成することができる。DC−DCコンバータには、スイッチング素子のソフトスイッチングを実現する共振型コンバータと呼ばれるものがある。ソフトスイッチングは、電流共振現象等を利用して電圧及び/又は電流を0とした状態でのスイッチング動作を可能にすることで、スイッチング時の電力損失の低減を図る。
ソフトスイッチングを行なう共振型コンバータにおいて、スイッチング素子のスイッチングタイミングが所期のタイミングからずれると、電力変換効率が低下したり、場合によっては共振型コンバータに用いられている素子が過電圧状態となり異常を生じたりするおそれがある。
そこで、本発明の目的の一つは、共振型コンバータのスイッチングタイミングの制御精度を向上できるようにすることにある。
なお、前記目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本発明の他の目的の一つとして位置付けることができる。
本発明のスイッチング制御装置の一態様は、スイッチング動作により入力直流電圧を所定の出力直流電圧に変換する第1のスイッチ、および、前記第1のスイッチに先行してオンに制御されて前記第1のスイッチの電圧を電流共振現象によって低下させる第2のスイッチを備えた共振型コンバータと、前記第2のスイッチがオンとなったタイミングを検出するタイミング検出部と、前記検出されたタイミングに基づいて前記第1のスイッチのスイッチングタイミングを制御するタイミング制御部と、を備える。
ここで、上記態様のスイッチング制御装置は、前記各スイッチについてのスイッチング制御信号がそれぞれ伝達される複数の信号伝達経路であって、それぞれが個別の遅延要素を有する信号伝達経路を備え、前記タイミング制御部は、前記タイミング検出部で検出されたタイミングを基準とした所定時間後に前記第1のスイッチがオンとなるように、前記第1のスイッチの信号伝達経路において前記スイッチング制御信号のオンタイミングを補正するようにしてもよい。
また、前記タイミング制御部は、前記第1のスイッチのスイッチング制御信号のオン時間と前記補正されたオンタイミングとに基づいて、前記第1スイッチのオフタイミングを決定するようにしてもよい。
さらに、上記態様のスイッチング制御装置は、前記第1スイッチの電圧値を検出する電圧検出回路をさらに備え、前記タイミング制御部は、前記電圧検出回路で検出された電圧値の時間変化に基づいて前記所定時間を補正するようにしてもよい。
また、前記所定時間の補正は、前記電圧値の時間変化が、減少を示す場合に前記所定時間を増やす一方、増加を示す場合に前記所定時間を減らす処理を含む、こととしてもよい。
さらに、前記信号伝達経路のそれぞれは、前記スイッチング制御信号を出力する制御装置から、前記スイッチング制御信号を受けて対応する前記スイッチを駆動する駆動回路に至る経路であって、前記制御装置と前記駆動回路との間に設けられた絶縁回路を経由する経路であり、かつ、前記タイミング検出部及び前記タイミング制御部は、前記絶縁回路と前記駆動回路との間に設けられる、こととしてもよい。
上述した態様のスイッチング制御装置によれば、共振型コンバータのスイッチングタイミングの制御精度を向上できる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。即ち、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形(各実施例を組み合わせる等)して実施することができる。また、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付して表している。図面は模式的なものであり、必ずしも実際の寸法や比率等とは一致しない。図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることがある。
〔1〕第1実施形態
(1.1)システム構成例
図1は、第1実施形態に係る電源システム10及び当該電源システム10を搭載した車両1の構成例を模式的に示す図である。
(1.1)システム構成例
図1は、第1実施形態に係る電源システム10及び当該電源システム10を搭載した車両1の構成例を模式的に示す図である。
電源システム10は、例示的に、燃料電池(FC)11を有する燃料電池システムであり、車両1は、燃料電池システム10を駆動電力の供給源とする電気機器の一例としての燃料電池自動車である。ただし、車両1は、電気自動車やハイブリッド自動車であってもよい。
車両1は、駆動輪2を駆動するモータ16や、電子制御ユニット(ECU)20、アクセルペダルの開度を検出するアクセルペダルセンサ21等を備える。アクセルペダルセンサ21は、電子制御ユニット20に電気的に接続されており、例えば、検出したアクセスペダルの開度に応じてモータ16(駆動輪2)の回転速度がECU20によって制御される。
燃料電池システム10は、前記燃料電池(FC)11のほか、非限定的な一例として、FC昇圧コンバータ12、バッテリ13、バッテリ昇圧コンバータ14、インバータ15等を備える。
FC11は、電気化学反応を利用して発電する装置である。FC11には、固体高分子型、燐酸型、溶融炭酸塩型、固体酸化物型、アルカリ電解質型等の種々のタイプの燃料電池が適用可能である。FC11が発電した電力は、車両1の駆動輪2を駆動するモータ16の駆動電力や、バッテリ13の充電に用いられる。
バッテリ13には、充放電可能な二次電池を用いることができ、例示的に、リチウムイオン、ニッケル水素、ニッケルカドミウム等の種々のタイプの二次電池を適用可能である。バッテリ13は、車両1やFC11の運転時に使用される種々の電気機器に電力を供給することができる。ここでいう電気機器には、例えば、車両1の照明機器、空調機器、油圧ポンプ、FC11の燃料ガスや改質原料を供給するポンプ、改質器の温度を調整するヒータ等が含まれる。
これらのFC11及びバッテリ13は、図1に例示するように、インバータ15に対して電気的に並列に接続することができる。FC11からインバータ15に至る電気経路には、FC昇圧コンバータ12を設けることができる。FC昇圧コンバータ12は、入力DC電圧を昇圧するDC−DCコンバータであり、FC11で発生したDC電圧を変換可能な範囲で所定のDC電圧に変換(例えば昇圧)して、インバータ15に印加することができる。このような昇圧動作により、FC11の出力電力が低くても、モータ16の駆動に要する駆動電力を確保することが可能となる。
一方、バッテリ13からインバータ15に至る電気経路には、バッテリ昇圧コンバータ14を、FC昇圧コンバータ12とインバータ15との間の電気経路に対して並列に接続することができる。当該コンバータ14も、DC−DCコンバータであり、バッテリ13又はインバータ15から印加されたDC電圧を変換可能な範囲で所定のDC電圧に変換することができる。
コンバータ14には、昇圧及び降圧の双方が可能な昇降圧型のコンバータを適用でき、例えば、バッテリ13からの入力DC電圧を制御(昇圧)してインバータ15側に出力する一方、FC11又はモータ16からの入力DC電圧を制御(降圧)してバッテリ13に出力することが可能である。これにより、バッテリ13の充放電が可能となる。
また、コンバータ14は、出力電圧が制御されることで、インバータ15の端子電圧を制御することが可能である。当該制御は、インバータ15に対して並列に接続された各電源(FC11及びバッテリ13)の相対的な出力電圧差を制御して、両者の電力を適切に使い分けることを可能にする。
インバータ15は、FC11からコンバータ12を介して、また、バッテリ13からコンバータ14を介して、DC電圧の入力を受け、当該入力DC電圧を交流(AC)電圧に変換し、これをモータ16の駆動電圧として供給する。その際、ECU20は、要求動力に応じたAC電圧がモータ16に供給されるよう、インバータ15の動作(スイッチング)を制御する。
ECU20は、制御装置の一例であり、既述の制御のほか、車両1及び燃料電池システム10の動作(運転)を統括的に制御する。ECU20は、例示的に、演算処理装置の一例としてのCPU、記憶装置の一例としてのRAM、ROM等を備えたマイクロコンピュータとして実現できる。ECU20は、モータ16や燃料電池システム10の各要素、種々のセンサ群と電気的に接続され、各種センサ値の受信、演算処理、指令(制御信号)の送信等を適宜に実施する。センサ群には、アクセルペダルセンサ21のほか、例示的に、バッテリ13の充電状態(SOC:State Of Charge)を検出するSOCセンサ、車速(モータ16の回転数)を検出する車速センサ等が含まれ得る。
(1.2)昇圧コンバータ12
次に、昇圧コンバータ12の電気回路図の一例を図2に示す。図2に示す昇圧コンバータ12は、共振型ソフトスイッチングコンバータと呼ばれ、例示的に、主回路12aと補助回路12bとを備える。
次に、昇圧コンバータ12の電気回路図の一例を図2に示す。図2に示す昇圧コンバータ12は、共振型ソフトスイッチングコンバータと呼ばれ、例示的に、主回路12aと補助回路12bとを備える。
主回路12aは、例えば、(入力)コンデンサC1と、第1のスイッチ(メインスイッチ)S1及び逆並列ダイオードD4を含むスイッチ回路と、リアクトル(コイル)L1と、(出力)ダイオードD3と、(出力)コンデンサC3とを備える。主回路12aは、メインスイッチS1のスイッチング(オン/オフ)が周期的に制御されることにより、リアクトルL1に流れる電流(主電流)量に応じたリアクトルL1の電気エネルギーの蓄積及び蓄積エネルギーの解放を周期的に繰り返す。解放された電気エネルギーは、FC11の出力電圧に重畳されて、負荷の一例であるモータ16側(インバータ15側)に出力ダイオードD3経由で出力される。これにより、入力電圧(FC11の出力電圧)VLが所定の出力電圧VHに昇圧される。
例示的に、リアクトルL1の一端は、FC11の正極に電気的に接続され、リアクトルL1の他端は、出力ダイオードD3のアノードに直列接続されている。出力ダイオードD3のカソードには、出力コンデンサC3の一端が並列に接続されている。出力ダイオードD3のカソード電圧が昇圧後電圧であり、インバータ15を介して負荷の一例であるモータ16へ供給される。出力コンデンサC3は、当該昇圧後電圧を平滑化して変動を低減する。
メインスイッチS1には、非限定的な一例として、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)を適用可能であり、一方の極(例えばコレクタ)がリアクトルL1と出力ダイオードD3との間の電気経路に並列接続されるとともに、他方の極(例えばエミッタ)が、FC11の負極側(GND)に接続されている。
メインスイッチS1の例えばゲートにパルス幅変調(PWM)信号等のスイッチ制御信号が与えられることで、メインスイッチS1のオン/オフが制御される。また、スイッチ制御信号のデューティ比を制御することで、出力ダイオードD3へ向かう方向にリアクトルL1に流れる平均的な電流量を制御して、昇圧コンバータ12の昇圧度を制御することができる。スイッチ制御信号は、例えばECU20において生成される。
メインスイッチS1の両極間には、逆並列ダイオードD4が接続されている。逆並列ダイオードD4は、メインスイッチS1がオン時の電流通流方向とは逆方向の通流を許容する。
補助回路12bは、例示的に、(回生)ダイオードD1と、リアクトル(コイル)L2と、(スナバ逆流防止)ダイオードD2と、第2のスイッチ(補助スイッチ)S2及び逆並列ダイオードD5を含むスイッチ回路と、(共振)コンデンサC2とを備える。補助スイッチS2をオンにすることで、リアクトルL2及びコンデンサC2によるLC共振現象が発生し、当該LC共振現象を利用して、メインスイッチS1及び補助スイッチS2のソフトスイッチングを実現することができる。
例示的に、ダイオードD2は、そのアノードがリアクトルL1と出力ダイオードD3との間の電気経路に接続されることにより、メインスイッチS1に対して並列に接続されている。ダイオードD2のカソードは、コンデンサC2の一端に接続され、コンデンサC2の他端は、FC11の負極側(GND)に接続されている。
また、ダイオードD2のカソードとコンデンサC2との接続点には、ダイオードD1のアノードが接続され、ダイオードD1のカソードには、補助スイッチS2の両極の一方(例えばコレクタ)が接続されている。補助スイッチS2の両極の他方(例えばエミッタ)は、リアクトルL1のFC11側の一端に接続されている。補助スイッチS2の両極間には、ダイオードD5が並列接続されている。なお、ダイオードD1、リアクトルL2、及び、補助スイッチS2とダイオードD5とを含むスイッチ回路の接続位置は、適宜、入れ替えてもよい。
(1.3)ソフトスイッチング動作(モード1〜6)
上述のごとく構成された昇圧コンバータ12において、ソフトスイッチング動作の1サイクルは、例示的に、以下のような状態遷移(モード1〜6)で表わすことができる。
上述のごとく構成された昇圧コンバータ12において、ソフトスイッチング動作の1サイクルは、例示的に、以下のような状態遷移(モード1〜6)で表わすことができる。
(モード1)
メインスイッチS1及び補助スイッチS2がともにオフの初期状態から、補助スイッチS2がオンされると、出力ダイオードD3に蓄積していた電荷がダイオードD2、ダイオードD1、補助スイッチS2、及びリアクトルL2を経由して入力コンデンサC1へ流れて消滅させられる(ソフトターンオフ)。一方、FC11側からリアクトルL1及び出力ダイオードD3を経由して流れていた電流が、補助回路12b側(ダイオードD2)に徐々に移行してゆく。したがって、補助回路12bには、リアクトルL1、ダイオードD2、ダイオードD1、補助スイッチS2及びリアクトルL2の経路で電流が還流する。よって、モード1の期間において、リアクトルL2及び補助スイッチS2に流れる電流(L2電流)は、リアクトルL2の両端電圧(VH−VL)とリアクトルLのインダクタンス値とに応じて増加する。
メインスイッチS1及び補助スイッチS2がともにオフの初期状態から、補助スイッチS2がオンされると、出力ダイオードD3に蓄積していた電荷がダイオードD2、ダイオードD1、補助スイッチS2、及びリアクトルL2を経由して入力コンデンサC1へ流れて消滅させられる(ソフトターンオフ)。一方、FC11側からリアクトルL1及び出力ダイオードD3を経由して流れていた電流が、補助回路12b側(ダイオードD2)に徐々に移行してゆく。したがって、補助回路12bには、リアクトルL1、ダイオードD2、ダイオードD1、補助スイッチS2及びリアクトルL2の経路で電流が還流する。よって、モード1の期間において、リアクトルL2及び補助スイッチS2に流れる電流(L2電流)は、リアクトルL2の両端電圧(VH−VL)とリアクトルLのインダクタンス値とに応じて増加する。
(モード2)
その後、コンデンサC2に蓄積されていた電荷がリアクトルL2側へ徐々に放電され、電流が補助スイッチS2、リアクトルL2及び入力コンデンサC1の経路で通流する。これにより、リアクトルL2及びコンデンサC2によるLC共振現象が発生し、コンデンサC2(メインスイッチS1)の両端電圧が正弦波状に正から零へ徐々に減少する。補助スイッチS2がオンとなる瞬間では、補助スイッチS2は零電流なのでソフトスイッチングでターンオンすることになる。
その後、コンデンサC2に蓄積されていた電荷がリアクトルL2側へ徐々に放電され、電流が補助スイッチS2、リアクトルL2及び入力コンデンサC1の経路で通流する。これにより、リアクトルL2及びコンデンサC2によるLC共振現象が発生し、コンデンサC2(メインスイッチS1)の両端電圧が正弦波状に正から零へ徐々に減少する。補助スイッチS2がオンとなる瞬間では、補助スイッチS2は零電流なのでソフトスイッチングでターンオンすることになる。
(モード3)
コンデンサC2の電荷がすべて放電されてコンデンサC2の電圧が零となり、リアクトルL1及びリアクトルL2に流れる電流(L1電流及びL2電流)が互いに同じになったタイミングでメインスイッチS1をオンする。すると、補助回路12bを還流していた電流がメインスイッチS1を通流し始め、メインスイッチS1に流れる電流(S1電流)が徐々に増加してゆく。
コンデンサC2の電荷がすべて放電されてコンデンサC2の電圧が零となり、リアクトルL1及びリアクトルL2に流れる電流(L1電流及びL2電流)が互いに同じになったタイミングでメインスイッチS1をオンする。すると、補助回路12bを還流していた電流がメインスイッチS1を通流し始め、メインスイッチS1に流れる電流(S1電流)が徐々に増加してゆく。
(モード4)
この時、メインスイッチS1は、零電流及び零電圧からのターンオンとなる。メインスイッチS1がオンであることにより、メインスイッチS1、FC11及びリアクトルL1の経路で電流が通流し、リアクトルL1に電気エネルギーが徐々に蓄積されてゆく。このとき、補助回路12bには電流は流れないので、コンデンサC2に対する充電は行なわれず、コンデンサC2の電圧は零電圧のままである。
この時、メインスイッチS1は、零電流及び零電圧からのターンオンとなる。メインスイッチS1がオンであることにより、メインスイッチS1、FC11及びリアクトルL1の経路で電流が通流し、リアクトルL1に電気エネルギーが徐々に蓄積されてゆく。このとき、補助回路12bには電流は流れないので、コンデンサC2に対する充電は行なわれず、コンデンサC2の電圧は零電圧のままである。
(モード5)
その後、補助スイッチS2をオフにする。なお、補助スイッチS2とともにメインスイッチS1もオフにしてもよい。この時、コンデンサC2の電圧が零であるから、補助スイッチS2は、零電流及び零電圧からのターンオフ、メインスイッチS1は、零電圧からのターンオフとなる。メインスイッチS1のオフにより、リアクトルL1に流れていた電流は、ダイオードD2、コンデンサC2、FC11及びリアクトルL1の経路で流れ始め、コンデンサC2への充電が始まる。コンデンサC2への充電により、メインスイッチS1がオフされる時の電圧上昇速度が抑制され、テール電流が存在する領域での損失を低減することが可能となる。
その後、補助スイッチS2をオフにする。なお、補助スイッチS2とともにメインスイッチS1もオフにしてもよい。この時、コンデンサC2の電圧が零であるから、補助スイッチS2は、零電流及び零電圧からのターンオフ、メインスイッチS1は、零電圧からのターンオフとなる。メインスイッチS1のオフにより、リアクトルL1に流れていた電流は、ダイオードD2、コンデンサC2、FC11及びリアクトルL1の経路で流れ始め、コンデンサC2への充電が始まる。コンデンサC2への充電により、メインスイッチS1がオフされる時の電圧上昇速度が抑制され、テール電流が存在する領域での損失を低減することが可能となる。
(モード6)
コンデンサC2が出力電圧VHと同電圧になるまで充電されると、出力ダイオードD3がオンし、リアクトルL1にそれまでに蓄積された電気エネルギーがインバータ15(モータ16)側へ供給される。その後、補助スイッチS2が再度とオンとなり、モード1から次のサイクルがスタートする。
コンデンサC2が出力電圧VHと同電圧になるまで充電されると、出力ダイオードD3がオンし、リアクトルL1にそれまでに蓄積された電気エネルギーがインバータ15(モータ16)側へ供給される。その後、補助スイッチS2が再度とオンとなり、モード1から次のサイクルがスタートする。
以上のようなソフトスイッチング動作は、例示的に、ECU20が例えば図3に示すフローチャートに従って動作することによって実現される。
すなわち、ECU20は、まず補助スイッチS2をオンに制御し(処理P1)、第1の所定時間待機(経過)後(処理P2)、メインスイッチS1をオンに制御する(処理P3)。その後、ECU20は、第2の所定時間待機後(処理P4)、補助スイッチS2をオフに制御し(処理P5)、さらに第3の所定時間(0でもよい)待機後(処理P6)、メインスイッチS1をオフに制御し(処理P7)、第4の所定時間待機する(処理P8)。以降、ECU20は、上記処理P1〜P8の処理を1サイクルとして繰り返す。
(1.4)高精度ソフトスイッチング制御
以上のようなソフトスイッチング動作において、例えば、補助スイッチS2をオンにしてからメインスイッチS1をオンにするタイミングが理想のタイミングよりも早すぎたり遅すぎたりすると、理想的なソフトスイッチング動作とならず、電力変換効率が低下したり過電圧状態や回路破壊等の不具合が生じたりするおそれがある。
以上のようなソフトスイッチング動作において、例えば、補助スイッチS2をオンにしてからメインスイッチS1をオンにするタイミングが理想のタイミングよりも早すぎたり遅すぎたりすると、理想的なソフトスイッチング動作とならず、電力変換効率が低下したり過電圧状態や回路破壊等の不具合が生じたりするおそれがある。
そのため、メインスイッチS1及び補助スイッチS2のオン/オフタイミングは、例えばナノ秒(ns)オーダで高精度に制御できることが求められる。ここで、メインスイッチS1及び補助スイッチS2のオン/オフは、例えば図4に示すように、それぞれ、ECU20から受信したスイッチング制御信号に従ってスイッチS1及びS2のゲート電圧をオン/オフ制御する駆動回路(ゲートドライバ)121A及び121Bによって行なうことができる。
なお、以下の説明において、ECU20からメインスイッチS1及び補助スイッチS2用に送信される制御信号をそれぞれ「S1制御信号」及び「S2制御信号」と称し、各ゲートドライバ121A及び121Bから各スイッチS1及びS2のゲートにそれぞれ与えられる駆動信号の一例としてのゲート電圧をそれぞれ「S1ゲート信号」及び「S2ゲート信号」と称することがある。
スイッチS1及びS2、並びに、それぞれに対応するゲートドライバ121A及び121Bは、いずれもECU20の動作電圧よりも相対的に高い動作電圧で動作することが可能であり、その場合、ECU20と各ゲートドライバ121A及び121Bとの間は、それぞれフォトカプラやトランス等の個別の絶縁回路120A及び120Bを介して接続されることがある。
しかしながら、このような絶縁回路120A及び120Bを介した接続形態では、ECU20から出力される個別のスイッチング制御信号がゲートドライバ121A及び121Bに到達して、ゲートドライバ121A及び121BがS1及びS2ゲート信号によって各スイッチS1及びS2を実際にスイッチング(オン又はオフ)するまでの時間(遅延時間)にバラツキが生じることがある。
例えば、理想的なスイッチング制御では、図6に示すように、S2ゲート信号がオンとなった後、メインスイッチS1の電圧(S1電圧)が最小(理想的には0)となったタイミング以降の時間領域〔ZVS(Zero Volt Switching)領域〕でS1ゲート信号がオンとなる。
これに対して、絶縁回路120A及びゲートドライバ121Aを経由する(第1の)信号伝達経路と、絶縁回路120B及びゲートドライバ121Bを経由する(第2の)信号伝達経路とが個別の遅延要素を有しており、それぞれにバラツキがあると、信号伝達時間にバラツキ(遅延バラツキ)が生じる。
その場合、図7の(1)及び(2)に例示するように、ECU20が理想のオンタイミング(タイミング差)をもつS1及びS2制御信号を送信したとしても、実際にスイッチS1及びS2に与えられるS1及びS2ゲート信号のオンタイミングには、図7の(3)及び(4)に例示するように、遅延バラツキが生じる。
その結果、実際に補助スイッチS2がオンされてからメインスイッチS1がオンされるまでの時間(タイミング差)が、目標(理想)とする所定時間からずれるおそれがある。このようなタイミング差のずれは、各スイッチS1及びS2のスイッチングタイミングを高精度に制御することを困難にし、ひいては、コンバータ12の電力変換効率を低下させる要因の一つとなる。
(タイミング補正回路)
そこで、本実施形態においては、例えば図5に示すように、ECU20からメインスイッチS1に至る信号伝達経路の、絶縁回路120Aとゲートドライバ121Aとの間(高電圧サイド)に、スイッチング制御装置の一例としてのタイミング補正回路122を設け、当該タイミング補正回路122にて、S1及びS2ゲート信号の遅延バラツキを補正する。タイミング補正回路122を高電圧サイドに備えることで、各スイッチS1及びS2をスイッチングする制御信号に影響する遅延要素を減らすことができる。
そこで、本実施形態においては、例えば図5に示すように、ECU20からメインスイッチS1に至る信号伝達経路の、絶縁回路120Aとゲートドライバ121Aとの間(高電圧サイド)に、スイッチング制御装置の一例としてのタイミング補正回路122を設け、当該タイミング補正回路122にて、S1及びS2ゲート信号の遅延バラツキを補正する。タイミング補正回路122を高電圧サイドに備えることで、各スイッチS1及びS2をスイッチングする制御信号に影響する遅延要素を減らすことができる。
例示的に、タイミング補正回路122は、補助スイッチS2が実際にオンとなるタイミング、つまりはS2ゲート信号がオンとなるタイミングを基準にして、予め設定された(先行)時間経過後にメインスイッチS1がオンになるようにS1ゲート信号のオンタイミングを決定、補正する。なお、「先行時間」とは、メインスイッチS1をオンにするタイミングを基準として、補助スイッチS2を先行してオンにするタイミングとの差分に相当する時間である。
これにより、各スイッチS2及びS1のオンタイミング(間隔)を高電圧サイドで同期(連携)して所期の適正なタイミング(先行時間)に精度良く制御できる。したがって、ECU20からスイッチS1及びS2に至る信号伝達経路に絶縁回路120A及び120Bやゲートドライバ121A及び121Bが介在していても、両スイッチS2及びS1のオンタイミングを適正なタイミングに精度良く制御できる。その結果、スイッチングタイミングの精度が劣化することに起因してFC昇圧コンバータ12の電力変換効率が低下することを抑制できる。
また、タイミング補正回路122は、補正したメインスイッチS1のオンタイミングと、ECU20が出力したS1制御信号のオン時間(メインスイッチS1の導通時間)とに基づいて、メインスイッチS1のオフタイミングを決定することができる。決定したオフタイミングでメインスイッチS1がオフに制御されることで、メインスイッチS1が所期のタイミングよりも遅れてオフとなり補助スイッチS2が先にオフになるような事態を回避することができ、過電圧状態や回路破壊などの不具合の発生を防止することができる。
以上のようなタイミング補正回路122は、図示を省略したCPUやデジタルカウンタ、メモリ等の演算処理回路を備えることで実現可能である。当該演算処理回路にて、例えば以下の式(1)によりスイッチS1のオンタイミング(S1ゲート信号のオンタイミング)に関する補正量を求め、当該補正量を基に以下の式(2)により補正したS1制御タイミング(S1ゲート信号のオンタイミング)でスイッチS1をオンにする(図7参照)。
補正量(ns)=
目標先行時間(ns)+前回補正量(ns)−S2及びS1ゲート信号時間差(ns) …(1)
S1制御タイミング=S2制御タイミング+目標先行時間+補正量 …(2)
なお、「目標先行時間(ns)」は、予め設定可能な値であり、例えば下記の式(3)により、モード1の遷移完了時間tmode1とモード2の遷移完了時間tmode2との和として求めることができる。
ただし、IはリアクトルL1の電流量、L2はリアクトルL2のインダクタンス値、C2はコンデンサC2の容量値をそれぞれ表わす。
補正量(ns)=
目標先行時間(ns)+前回補正量(ns)−S2及びS1ゲート信号時間差(ns) …(1)
S1制御タイミング=S2制御タイミング+目標先行時間+補正量 …(2)
なお、「目標先行時間(ns)」は、予め設定可能な値であり、例えば下記の式(3)により、モード1の遷移完了時間tmode1とモード2の遷移完了時間tmode2との和として求めることができる。
「前回補正量(ns)」は、前回のソフトスイッチングサイクルにおいて式(1)で求めた補正量であり、初期値は0である。「目標先行時間(ns)」及び「前回補正量(ns)」は、例示的に、前記メモリに記憶することができる。
「S2及びS1ゲート信号時間差(ns)」は、S2ゲート信号のオンタイミングと補正後のS1ゲート信号のオンタイミングとの差分であり、図5に例示するように、ゲートドライバ121A及び121Bの各出力信号を基に求めることができる。例えば、タイミング補正回路122は、前記デジタルカウンタを用いて当該時間差を検出することができる。S2制御タイミングは、ゲートドライバ121Bに与えられるS2制御信号のオンタイミングに相当する。
上記の式(1)及び式(2)から分かるように、「目標先行時間(ns)」と「S2及びS1ゲート信号時間差(ns)」とが一致していれば、S1制御タイミングの補正量は0となり、一致していてなければ、その差分を0にする時間方向にS1制御タイミング(S1ゲート信号のオンタイミング)が補正される。
換言すれば、本例のタイミング補正回路122は、補助スイッチS2がオンとなったタイミングを(例えばS2ゲート信号に基づいて)検出するS2タイミング検出部122aとしての機能と、前記検出されたタイミングに基づいてメインスイッチS1のスイッチングタイミングを制御するS1タイミング制御部122bとしての機能を備える。
なお、「S2及びS1ゲート信号時間差(ns)」には、補正後のS1ゲート信号のオンタイミングが反映されるから、「前回補正量(ns)」が適切な値であったならば当該補正量が現サイクルでも維持されることになる。また、補助スイッチS2が実際にオンとなったタイミングは、補助スイッチS2の両端電圧を電圧センサ等でモニタすることで検出するようにしてもよい。
以上のように、本実施形態によれば、タイミング補正回路122を備えることで、補助スイッチS2が実際にオンとなったタイミングに基づいて(当該タイミングを基準として)、メインスイッチS1のスイッチングタイミングを制御することができる。したがって、各スイッチS2及びS1のスイッチングタイミング(間隔)を所期の適正なタイミングに精度良く制御できる。よって、スイッチング制御タイミングの精度が劣化することに起因してFC昇圧コンバータ12の電力変換効率低下や回路破壊が生じることを抑制できる等、FC昇圧コンバータ12の性能向上を図ることができる。
〔2〕第2実施形態
図8は、第2実施形態に係るFC昇圧コンバータ12の電気回路の一例を示す図であり、図9は、第2実施形態に係るFC昇圧コンバータ12及びその周辺回路の構成例を示すブロック図である。なお、図8及び図9において、第1実施形態にて既述の符号と同一符号を付して示す要素は、既述の要素と同一若しくは同様の要素である。また、FC昇圧コンバータ12が搭載される車両1や、FCコンバータ12のソフトスイッチング動作についても、第1実施形態と同一若しくは同様である。
図8は、第2実施形態に係るFC昇圧コンバータ12の電気回路の一例を示す図であり、図9は、第2実施形態に係るFC昇圧コンバータ12及びその周辺回路の構成例を示すブロック図である。なお、図8及び図9において、第1実施形態にて既述の符号と同一符号を付して示す要素は、既述の要素と同一若しくは同様の要素である。また、FC昇圧コンバータ12が搭載される車両1や、FCコンバータ12のソフトスイッチング動作についても、第1実施形態と同一若しくは同様である。
図9に示すように、本例のコンバータ12には、例示的に、コンデンサC2(メインスイッチS1でもよい)の両端電圧を検出(モニタ)する電圧検出回路(電圧センサ)123が設けられている。電圧センサ123は、図9に例示するように、高電圧サイドに設けることができ、検出値(以下、「C2(又はS1)電圧センサ値」ともいう。)を、フォトカプラやトランス等の個別の絶縁回路120Cを介してECU20に与えることができる。
この場合、ECU20は、例えば、メインスイッチS1のオンタイミング直前の、電圧センサ123で得られたC2(又はS1)電圧センサ値の時間変化(挙動)を基に、S1ゲート信号及びS2ゲート信号のオンタイミングの間隔(先行時間)を制御することができる。
一例を図10〜図13を用いて説明する。図10は、ソフトスイッチング動作の過程で、補助スイッチS2を流れる電流(S2電流)、メインスイッチS1の両端電圧(S1電圧)、及びメインスイッチS1に流れる電流(S1電流)が周期的に変化する様子(時間波形)を例示している。図11〜図13は、それぞれ、図10において点線200で挟まれた時間領域におけるS2電流、S1電圧及びS1電流の時間波形の拡大図に相当する。
図11は、S2及びS1ゲート信号のオンタイミング差(先行時間)が過小である場合、図12は、同先行時間が過大である場合、図13は、同先行時間が適正である場合の時間波形をそれぞれ例示している。
図11に例示するように、先行時間が過小であると、補助スイッチS2がオンとなった後、S1電圧の減少途中でメインスイッチS1がオンとなる。S1電圧の減少途中では、S1電圧Vceが0よりも十分大きく(>>0)、かつ、その傾きがマイナス(dVce/dt<0)となる(換言すればS1電圧値の時間変化が減少を示す)。
したがって、ECU20は、目標先行時間を基にメインスイッチS1をオンにしようとする際に、当該条件が満たされる場合には、S1電圧が減少途中(目標先行時間が過小)であると判断することができ、先行時間を増やすようにメインスイッチS1のオンタイミングを遅らせる。
逆に、図12に例示するように、先行時間が過大であると、補助スイッチS2がオンとなり、S1電圧が下がりきった後に徐々に増加する途中でメインスイッチS1がオンとなる。S1電圧の増加途中では、S1電圧Vceが0よりも十分大きく(>>0)、かつ、その傾きがプラス(dVce/dt>0)となる。
したがって、ECU20は、目標先行時間を基にメインスイッチS1をオンにしようとする際に、当該条件が満たされる場合には、S1電圧が増加途中(目標先行時間が過小)であると判断することができ、先行時間を減らすようにメインスイッチS1のオンタイミングを早める。
上記のように先行時間が過小又は過大な状況に比して、図13に例示するように、先行時間が適正であれば、補助スイッチS2がオンとなり、S1電圧が最小(理想的には0)であるZVS領域でメインスイッチS1がオンとなる。
したがって、ECU20は、目標先行時間を基にメインスイッチS1をオンにしようとする際に、S1電圧Vce及び/又は傾き(dVce/dt)が最小(理想的には0)であれば、目標先行時間が適正であると判断することができ、当該先行時間を維持し、メインスイッチS1のオンタイミングを変化させない。
なお、上述した第2実施形態の先行時間の制御は、既述の第1実施形態におけるタイミング補正に併用することができる。当該併用により、さらにソフトスイッチング制御の精度を学習的に向上させることが可能となる。
〔3〕その他
上述したFC昇圧コンバータ12を3相(U相、V相、W相)分並列に接続した3相コンバータの場合、例えば図14に示すような構成となる。この場合、タイミング補正回路122は、U相、V相及びW相に共用とすることができ、U相、V相及びW相の別に既述のタイミング補正を実施することができる。
上述したFC昇圧コンバータ12を3相(U相、V相、W相)分並列に接続した3相コンバータの場合、例えば図14に示すような構成となる。この場合、タイミング補正回路122は、U相、V相及びW相に共用とすることができ、U相、V相及びW相の別に既述のタイミング補正を実施することができる。
なお、各相に対応するコンバータ12のメインスイッチS1(S1−U,S1−V及びS1−W)のゲートドライバ121A(121A−U,121A−V及び121A−W)は、いずれもソフトスイッチング動作の過程でリアクトルL2及びコンデンサC2を流れる共振電流(L2C2共振電流)によって電位の変動が生じないから、同じ電位で動作可能である。したがって、各相のメインスイッチS1−U,S1−V及びS1−Wに対して、絶縁回路120Aは共通にすることができる。
これに対して、U相、V相及びW相にそれぞれ対応したコンバータ12における補助スイッチS2(S2−U,S2−V及びS2−W)のゲートドライバ121B(121B−U,121B−V及び121B−W)については、L2C2共振電流によって電位の変動が生じるため、各相に個別の絶縁回路120B(120B−U,120B−V及び120B−W)を設けるのが好ましい。
S2電圧検出回路は高電圧から低電圧への変換であるため、ある程度大きな抵抗で分圧し、コンパレータでロジックレベルに変換するなどの手法で、絶縁を図る。
また、上述した各実施形態は、車載の共振型DC−DCコンバータに限らず、パーソナルコンピュータや、オーディオビジュアル(AV)機器、携帯端末等の電気機器に搭載されているDC−DCコンバータに適用してもよい。
1 車両
2 駆動輪
10 電源システム(燃料電池システム)
11 燃料電池(FC)(直流電源)
12 FC昇圧コンバータ(共振型ソフトスイッチングコンバータ)
12a 主回路
12b 補助回路
13 バッテリ
14 バッテリ昇圧コンバータ
15 インバータ
16 モータ
20 制御装置(電子制御ユニット(ECU))
21 アクセルペダルセンサ
120A,120B,120B−U,120B−V,120B−W,120C 絶縁回路
121A,121A−U,121A−V,121A−W,121B,121B−U,121−V,121−W 駆動回路(ゲートドライバ)
122 タイミング補正回路(スイッチング制御装置)
122a S2タイミング検出部
122b S1タイミング制御部
123 電圧検出回路(電圧センサ)
C1〜C3 コンデンサ
D1〜D5 ダイオード
L1,L2 リアクトル(コイル)
S1,S1−U,S1−V,S1−W メインスイッチ
S2,S2−U,S2−V,S2−W 補助スイッチ
2 駆動輪
10 電源システム(燃料電池システム)
11 燃料電池(FC)(直流電源)
12 FC昇圧コンバータ(共振型ソフトスイッチングコンバータ)
12a 主回路
12b 補助回路
13 バッテリ
14 バッテリ昇圧コンバータ
15 インバータ
16 モータ
20 制御装置(電子制御ユニット(ECU))
21 アクセルペダルセンサ
120A,120B,120B−U,120B−V,120B−W,120C 絶縁回路
121A,121A−U,121A−V,121A−W,121B,121B−U,121−V,121−W 駆動回路(ゲートドライバ)
122 タイミング補正回路(スイッチング制御装置)
122a S2タイミング検出部
122b S1タイミング制御部
123 電圧検出回路(電圧センサ)
C1〜C3 コンデンサ
D1〜D5 ダイオード
L1,L2 リアクトル(コイル)
S1,S1−U,S1−V,S1−W メインスイッチ
S2,S2−U,S2−V,S2−W 補助スイッチ
Claims (6)
- スイッチング動作により入力直流電圧を所定の出力直流電圧に変換する第1のスイッチ、および、前記第1のスイッチに先行してオンに制御されて前記第1のスイッチの電圧を電流共振現象によって低下させる第2のスイッチを備えた共振型コンバータのスイッチング制御装置であって、
前記第2のスイッチがオンとなったタイミングを検出するタイミング検出部と、
前記検出されたタイミングに基づいて前記第1のスイッチのスイッチングタイミングを制御するタイミング制御部と、
を備えた、スイッチング制御装置。 - 前記各スイッチについてのスイッチング制御信号がそれぞれ伝達される複数の信号伝達経路であって、それぞれが個別の遅延要素を有する信号伝達経路を備え、
前記タイミング制御部は、
前記タイミング検出部で検出されたタイミングを基準とした所定時間後に前記第1のスイッチがオンとなるように、前記第1のスイッチの信号伝達経路において前記スイッチング制御信号のオンタイミングを補正する、請求項1記載のスイッチング制御装置。 - 前記タイミング制御部は、
前記第1のスイッチのスイッチング制御信号のオン時間と前記補正されたオンタイミングとに基づいて、前記第1スイッチのオフタイミングを決定する、請求項2記載のスイッチング制御装置。 - 前記第1スイッチの電圧値を検出する電圧検出回路をさらに備え、
前記タイミング制御部は、
前記電圧検出回路で検出された電圧値の時間変化に基づいて前記所定時間を補正する、請求項2又は3に記載のスイッチング制御装置。 - 前記所定時間の補正は、
前記電圧値の時間変化が、減少を示す場合に前記所定時間を増やす一方、増加を示す場合に前記所定時間を減らす処理を含む、請求項4記載のスイッチング制御装置。 - 前記信号伝達経路のそれぞれは、
前記スイッチング制御信号を出力する制御装置から、前記スイッチング制御信号を受けて対応する前記スイッチを駆動する駆動回路に至る経路であって、前記制御装置と前記駆動回路との間に設けられた絶縁回路を経由する経路であり、かつ、
前記タイミング検出部及び前記タイミング制御部は、
前記絶縁回路と前記駆動回路との間に設けられる、請求項2〜5のいずれか1項に記載のスイッチング制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009216782A JP2011067042A (ja) | 2009-09-18 | 2009-09-18 | スイッチング制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009216782A JP2011067042A (ja) | 2009-09-18 | 2009-09-18 | スイッチング制御装置 |
Publications (1)
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JP2011067042A true JP2011067042A (ja) | 2011-03-31 |
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Family Applications (1)
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JP2009216782A Withdrawn JP2011067042A (ja) | 2009-09-18 | 2009-09-18 | スイッチング制御装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015068514A1 (ja) * | 2013-11-08 | 2015-05-14 | 本田技研工業株式会社 | 2電源負荷駆動燃料電池システム |
WO2023176525A1 (ja) * | 2022-03-17 | 2023-09-21 | ローム株式会社 | スイッチング電源ならびにその制御回路および制御方法 |
-
2009
- 2009-09-18 JP JP2009216782A patent/JP2011067042A/ja not_active Withdrawn
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WO2015068514A1 (ja) * | 2013-11-08 | 2015-05-14 | 本田技研工業株式会社 | 2電源負荷駆動燃料電池システム |
JPWO2015068514A1 (ja) * | 2013-11-08 | 2017-03-09 | 本田技研工業株式会社 | 2電源負荷駆動燃料電池システム |
WO2023176525A1 (ja) * | 2022-03-17 | 2023-09-21 | ローム株式会社 | スイッチング電源ならびにその制御回路および制御方法 |
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