JP2011066869A - 無線通信基地局装置、小規模無線通信基地局装置、無線通信端末装置、無線送信方法、無線中継方法及び無線受信方法 - Google Patents

無線通信基地局装置、小規模無線通信基地局装置、無線通信端末装置、無線送信方法、無線中継方法及び無線受信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】周波数帯域を共用する異なる通信システムへの干渉を抑制しつつ、自システムのスループット低下を抑制する。
【解決手段】ST302では、基地局が端末Bを中継局として選択し、ST305では、基地局がFSS使用帯域外のサブキャリア信号とFSS使用帯域内のサブキャリア信号とに分離し、また、分離したFSS使用帯域内のサブキャリア信号をFSS使用帯域外のサブキャリアに再マッピングする。ST306では、分離したFSS使用帯域外のサブキャリア信号と、再マッピングしたFSS使用帯域外のサブキャリア信号とを区別して同時に送信する。ST308では、端末Bが基地局から送信された信号をFSS使用帯域内のサブキャリアに再マッピングして、ST309において端末Aに転送する。ST310では、端末Bから転送された信号と、基地局から送信された信号とを端末Aが合成し、復号する。
【選択図】図4

Description

本発明は、周波数帯域を共用する異なる無線通信システムに与える干渉を低減する無線通信基地局装置、小規模無線通信基地局装置、無線通信端末装置、無線送信方法、無線中継方法及び無線受信方法に関する。
2007年末に開催された世界無線通信会議(WRC-07)にて、IMT−Advancedの移動通信サービス用に新たな周波数帯の割り当てが行われた。これにより、世界100カ国以上の国々が3.4〜3.6GHz帯をIMT−Advancedのサービスに使用することを表明し、この周波数帯は事実上の移動通信用国際周波数となった。
この帯域は、C−bandと呼ばれ、依然として固定衛星通信(FSS: Fixed Satellite Service)において活用されており、主に降雨減衰の激しい赤道直下の国々や広大な国土を有する国々では、テレビ放送や災害時の緊急回線として使用されている。このような国々では、FSSは重要な通信手段となっている。したがって、IMT−AdvancedではFSSと同一周波数を共用するにあたり、FSSへ干渉を与えないようにする必要がある。
FSS地球局は、FSS衛星局からの信号を受信するために、その指向性は上方を向いている。そのため、IMT−Advanced移動局からIMT−Advanced基地局へ電波を送信する上り回線(Uplink: UL)では、下り回線(Downlink: DL)と比べてFSSへの干渉が小さい。また、IMT−Advancedシステムによる送信出力が小さいほど、FSSへの干渉も低減できる。
このような周波数帯域を共用する異なる無線通信システム間で、他のシステムに与える干渉を低減する技術として、例えば、特許文献1に開示の技術が知られている。特許文献1には、通信に利用しようとする周波数帯域の一部を、別システムがすでに利用していることを検出した場合、図1に示すように、別システムが利用している周波数成分に対応するサブキャリアにはデータをマッピングしないことにより、別システムへの干渉を回避する方法が開示されている。
特許第2920131号公報
しかしながら、特許文献1に開示の技術によってFSSへの干渉を回避する場合、FSSが利用する周波数成分に対応するサブキャリアにはIMT−Advancedのデータをマッピングすることができないため、IMT−Advancedのスループットが低下してしまう。
本発明の目的は、周波数帯域を共用する異なる通信システムへの干渉を抑制しつつ、自システムのスループット低下を抑制する無線通信基地局装置、小規模無線通信基地局装置、無線通信端末装置、無線送信方法、無線中継方法及び無線受信方法を提供することである。
本発明の無線通信基地局装置は、送信データを所定の第1周波数帯域にマッピングする第1マッピング手段と、マッピングされた前記送信データのうち、異なる無線通信システムが使用する第2周波数帯域にマッピングされた第1送信データと、前記第2周波数帯域以外にマッピングされた第2送信データとを分離する分離手段と、分離された前記第1送信データを前記第2周波数帯域以外に再度マッピングする第2マッピング手段と、再度マッピングされた前記第1送信データと、分離された前記第2送信データとを区別して同時に送信する送信手段と、を具備する構成を採る。
本発明の無線通信端末装置は、無線通信基地局装置から送信された制御情報を受信し、受信した制御情報に基づいて、中継局として動作するか否かを切り替える転送制御手段と、中継局として動作する場合、前記無線通信基地局装置から送信され、異なる無線通信システムが使用する第2周波数帯域以外にマッピングされた第1送信データを、前記第2周波数帯域にマッピングするマッピング手段と、マッピングされた前記第1送信データを転送する転送手段と、中継局として動作しない場合、前記無線通信基地局装置から送信され、前記第2周波数帯域以外にマッピングされた第2送信データと、中継局によって転送され、前記第2周波数帯域にマッピングされた前記第1送信データとを合成する合成手段と、合成された前記第1送信データ及び前記第2送信データを復号する復号手段と、を具備する構成を採る。
本発明によれば、周波数帯域を共用する異なる無線通信システムへの干渉を抑制しつつ、自システムのスループット低下を抑制することができる。
特許文献1に開示のデータマッピング方法を示す図 本発明の実施の形態1に係るIMT−Advanced基地局の送信部の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1に係るIMT−Advanced端末の構成を示すブロック図 図2に示した基地局と図3に示した端末との通信処理手順を示すシーケンス図 サブキャリアのマッピング方法を示す図 本発明の実施の形態1に係るIMT−Advanced基地局の送信部の他の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1に係るIMT−Advanced端末の他の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1に係るIMT−Advanced端末の他の構成を示すブロック図 小規模基地局及びそのサービスエリアを示す模式図 本発明の実施の形態2に係るIMT−Advanced基地局の送信部の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態2に係る小規模基地局の送信部の構成を示すブロック図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。ただし、実施の形態において、同一の機能を有する構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
(実施の形態1)
図2は、本発明の実施の形態1に係るIMT−Advanced基地局(以下、単に「基地局」という)の送信部の構成を示すブロック図である。この図において、送信データ生成部101では、送信データを生成して誤り訂正符号化部102に出力する。
誤り訂正符号化部102は、送信データ生成部101から出力された送信データに誤り訂正符号化を行い、符号化データをデータ変調部103に出力する。
データ変調部103は、誤り訂正符号化部102から出力された符号化データに対して1次変調を施し、変調データをサブキャリアマッピング部104に出力する。
サブキャリアマッピング部104は、データ変調部103から出力された変調データを所定のサブキャリア(第1周波数帯域)にマッピングし、OFDM信号として分離部105に出力する。
分離部105は、サブキャリアマッピング部104から出力されたOFDM信号を、FSS使用帯域外のサブキャリア信号とFSS使用帯域内のサブキャリア信号とに分離する。FSS使用帯域外のサブキャリア信号はウェイト乗算部107に出力され、FSS使用帯域内のサブキャリア信号はサブキャリア再マッピング部106に出力される。
サブキャリア再マッピング部106は、分離部105から出力されたFSS使用帯域内のサブキャリア信号を、FSS使用帯域外のサブキャリアに再マッピングし、ウェイト乗算部107に出力する。ここで、再マッピングするサブキャリアは、分離部105から出力されるFSS使用帯域外のサブキャリア信号と重複してよい。
ウェイト乗算部107は、分離部105から出力されたFSS使用帯域外のサブキャリア信号のみが後述する通信相手の端末で受信され、サブキャリア再マッピング部106から出力された信号のみが後述する中継局となる端末で受信されるようなウェイトを、各入力信号に乗算する。ウェイトを計算するためには、基地局から通信相手の端末までの伝播特性及び基地局から中継局となる端末までの伝播特性、または各端末の方向などの情報が必要となるが、これらは事前に取得済みであるものとする。ウェイト乗算部107は、2つの入力信号に対して、各送信アンテナに対応したウェイトを乗算し、各送信アンテナで送信すべき乗算後の信号を合成する。その後、アンテナ111−1から送信すべき信号をIFFT部108−1に出力し、アンテナ111−2から送信すべき信号をIFFT部108−2に出力する。
IFFT部108−1,108−2は、ウェイト乗算部107から出力された信号を逆フーリエ変換し、GI(Guard Interval)挿入部109−1,109−2に出力する。
GI挿入部109−1,109−2は、IFFT部108−1,108−2から出力された送信データにそれぞれGIを挿入して送信RF部110−1,110−2に出力する。
送信RF部110−1,110−2は、GI挿入部109−1,109−2から出力された信号にデジタルアナログ変換処理、無線周波数帯域へのアップコンバート処理等の所定の無線送信処理を行って、アンテナ111−1,111−2から無線送信する。
中継局選択部112は、端末から通信開始要求を受けた場合、または端末との通信を開始したい場合、中継局となる端末を選択する。具体的には、例えば、通信相手の端末と同じセクタ内に存在し、通信中ではない端末を選択する。または、各端末が有する位置情報取得機能(GPS機能などの測位機能)を用い、基地局が端末の位置情報を収集し、通信相手の端末の最も近くに存在する通信中ではない端末を選択する。選択した端末を示す情報は制御情報生成部113に出力される。
制御情報生成部113は、中継局選択部112から出力された情報に基づいて、中継局として選択された端末に宛てて、通信相手の端末との通信の中継局に選択したこと、及び、中継に必要な情報(どのサブキャリアからどのサブキャリアにマッピングするかを示す情報や転送に使用する無線周波数や時間などのリソース情報)等を含む制御情報を生成する。また、通信相手の端末に宛てて、中継局として選択された端末を介した通信の開始、及び、中継によって生じる遅延の情報等を含む制御情報を生成する。生成された各制御情報は送信処理部114に出力される。
送信処理部114は、制御情報生成部113から出力された信号に誤り訂正符号化、データの一次変調、サブキャリアマッピングなどの送信処理を行い、送信処理を行った信号をウェイト乗算部107を介して、それぞれの端末へ向けて送信する。ここで、制御情報の送信には、FSS使用帯域外のサブキャリアを使用するものとする。また、各端末へ宛てた制御情報が両方の端末へ届いてもよい場合(例えば、端末共通の制御情報とする場合)には、ウェイト乗算部107を介さずに直接IFFT部108−1へ入力し、単一のアンテナ111−1のみを用いて送信してもよい。
図3は、本発明の実施の形態1に係るIMT−Advanced端末(以下、単に「端末」という)の構成を示すブロック図である。この図において、送信データ生成部201では、送信データを生成して誤り訂正符号化部202に出力する。
誤り訂正符号化部202は、送信データ生成部201から出力された送信データに誤り訂正符号化を行い、符号化データをデータ変調部203に出力する。
データ変調部203は、誤り訂正符号化部202から出力された符号化データに対して1次変調を施し、変調データを第1切替部204に出力する。
第1切替部204は、後述する転送制御部215の制御を受けて、データ変調部203とサブキャリアマッピング部205とを接続するか、第2切替部216を介してFFT部214とサブキャリアマッピング部205とを接続するかを切り替える。
サブキャリアマッピング部205は、第1切替部204から出力された信号を、後述する転送制御部215の制御に基づいてサブキャリアにマッピングし、IFFT部206に出力する。
IFFT部206は、サブキャリアマッピング部205から出力された信号を逆フーリエ変換してGI挿入部207に出力する。
GI挿入部207は、IFFT部206から出力された送信データにGIを挿入して送信RF部208に出力する。
送信RF部208は、デジタルアナログ変換処理、無線周波数帯域へのアップコンバート処理等の所定の無線送信処理を行って、アンテナ209から無線送信する。
受信RF部211は、基地局から送信された信号をアンテナ210を介して受信し、受信した信号にアナログデジタル変換処理、ベースバンド帯域へのダウンコンバート処理等の所定の無線受信処理を行い、同期部212に出力する。
同期部212は、受信RF部211から出力された受信信号をFFTするためのタイミング同期が取られ、タイミングが同期された受信信号をGI除去部213に出力する。
GI除去部213は、同期部212から出力された受信信号から同期タイミングに応じてGIを除去し、GIを除去したデータをFFT部214に出力する。
FFT部214は、GI除去部213から出力されたデータをフーリエ変換して第2切替部216に出力される。
転送制御部215は、基地局から送信された制御情報に基づいて、端末が中継局として動作する場合、FFT部214とサブキャリアマッピング部205とを接続するように第1切替部204及び第2切替部216を制御し、サブキャリアマッピング部205に対してFFT部214からのデータをFSS使用帯域内のサブキャリアに再マッピングするよう制御する。また、基地局から送信された制御情報に基づいて、端末が中継局として動作しない場合、データ変調部203とサブキャリアマッピング部205とを接続するように第1切替部204を制御し、また、FFT部214とサブキャリアデマッピング部217とを接続するように第2切替部216を制御する。
第2切替部216は、転送制御部215の制御を受けて、FFT部214とサブキャリアデマッピング部217とを接続するか、第1切替部204を介してFFT部214とサブキャリアマッピング部205とを接続するかを切り替える。
サブキャリアデマッピング部217は、第2切替部216から出力された信号をパラレルシリアル変換し、データ復調部218に出力する。ただし、サブキャリアデマッピング部217は、基地局から送信された制御情報が図示せぬ上位レイヤから入力されると、制御情報に含まれる中継によって生じる遅延の情報に基づいて、第2切替部216から出力された基地局から直接到来した信号を一時記憶し、記憶した信号と、第2切替部216から出力された中継局から到来した信号とを時間の整合をとって合成し、パラレルシリアル変換する。なお、ここで、直接到来した信号とは、基地局から送信された信号を、中継局を経由せずに受信することを意味し、直接到来した信号と中継局から到来した信号との区別は、FSS使用帯域内のサブキャリアか否かで判断する。また、ここでは、FFT又はDFTを用いるOFDM等の通信方式を想定しているため、中継によって生じる遅延は、OFDMシンボルなどFFT又はDFTを実施する時間単位の整数倍であるものとする。
データ復調部218は、サブキャリアデマッピング部217から出力された信号を復調し、誤り訂正復号化部219に出力する。なお、前述したような、基地局から直接到来した信号と中継局から到来した信号との時間の整合をとる合成処理は、データ復調部218が復調後の信号に対して実施してもよい。
誤り訂正復号化部219は、データ復調部218から出力された信号を誤り訂正復号し、出力データを得る。
次に、基地局の配下に複数の端末が存在し、基地局と通信を行う端末を端末A、基地局と端末Aとの通信を中継する端末を端末Bとし、これらの通信処理手順について図4を用いて説明する。図4において、ST301では、基地局との通信を希望する端末Aが基地局に通信開始要求を行う。ここで、基地局側が端末Aとの通信を希望する場合は、この処理は基地局からの通信要求に対する応答処理に変わる。ST302では、端末Aから通信開始要求(または応答)を受けた基地局が中継局選択部112において中継局を選択する。ここでは、端末Aの近く(例えば、端末Aと同じセクタ内)に位置し、通信中ではない端末Bを中継局とする。
ST303では、基地局は、端末Bを中継局とする通信の開始、及び、中継によって生じる遅延の情報等を含む制御情報を端末Aに送信し、また、端末Aとの通信の中継局に選択したこと、及び、中継に必要な情報(どのサブキャリアからどのサブキャリアにマッピングするかを示す情報)等を含む制御情報を端末Bに送信する。
ST304では、端末Bが転送制御部215において中継モードに切り替え、基地局から送信された端末A宛ての信号を中継する設定を行い、ST305では、図5(a)に示すように、基地局が分離部105においてFSS使用帯域外のサブキャリア信号とFSS使用帯域内のサブキャリア信号とに分離し、また、サブキャリア再マッピング部106において、分離したFSS使用帯域内のサブキャリア信号をFSS使用帯域外のサブキャリアに再マッピングする。
ST306では、ST305において分離したFSS使用帯域外のサブキャリア信号と、ST305において再マッピングした信号とを同時に送信する。ここで、基地局から送信される信号には、FSS使用帯域内の周波数成分が含まれないため、FSS地球局への干渉を回避することができる。
ST307では、図5(b)に示すように、端末Bのサブキャリアマッピング部205が、基地局から端末Bに送信された信号をFSS使用帯域内のサブキャリアに再びマッピングして、ST308において端末Aに転送する。転送に使用する無線周波数は、基地局から端末Aに送信される信号と同様である。ここで、端末Bから端末Aに転送される信号にはFSS使用帯域内の周波数成分が含まれるが、端末Bからの送信は上り送信と同様であり、指向性が上方を向いたFSS地球局にはほとんど干渉がない。また、端末Aと端末Bは近くに存在するため、端末Bの出力は小さくてよく、これにより、FSS地球局への干渉をさらに小さくすることができる。
上記のような処理により、図5(c)に示すように、基地局から端末Aに送信される信号と、端末Bから端末Aへ転送される信号とが合成されて、端末Aのアンテナで受信される。
ST309では、端末Aが、基地局から送信された信号をサブキャリアデマッピング部217において一時記憶する。
ST310では、端末Bから転送された信号と、ST309において記憶した信号とを端末Aのサブキャリアデマッピング部217において合成(中継による遅延時間の同期)し、合成した信号をデータ復調部218及び誤り訂正復号化部219において復号する。
なお、図示しないが、通信を始める前に、各端末の位置情報の取得や、基地局から各端末までの伝播特性の推定処理又は各端末の方向推定処理が必要となる。
上記のような通信処理手順をとることにより、FSSへの干渉を回避しつつ、FSS使用帯域を含む全帯域を用いた通信を実現することができるため、スループットの低下を抑制することができる。また、FSS側での処理が必要なく、IMT側の処理のみで周波数共用を実現することができる。
なお、端末Aにおいて、基地局から直接到来する信号と中継局である端末Bから到来する信号とを正しく合成するため、端末Bによる中継処理によって生じる遅延がGI内に収まるようにシステムを設計してもよい。この場合は、中継に要する遅延を考慮した合成処理は不要となる。または、端末Bから到来する信号は、基地局から直接到来する信号に比べて、常にn×OFDMシンボル(nは正の整数)だけ遅れて端末Aで受信されるにようする。
このように本実施の形態によれば、基地局がFSS使用帯域外のサブキャリア信号とFSS使用帯域内のサブキャリア信号とに分離し、また、分離したFSS使用帯域内のサブキャリア信号をFSS使用帯域外のサブキャリアに再マッピングし、分離したFSS使用帯域外のサブキャリア信号を通信相手である第1端末へ向けて送信すると共に、再マッピングしたFSS使用帯域外のサブキャリア信号を中継局として選択された第2端末へ向けて同時に送信し、第2端末が受信したサブキャリア信号をFSS帯域内にマッピングしなおして第1端末に転送し、第1端末が第2端末から転送された信号と基地局から直接送信された信号とを合成して復号することにより、FSSへの干渉を回避しつつ、FSS使用帯域を用いた通信を実現することができるため、スループットの低下を抑制することができる。
なお、本実施の形態では、端末のサブキャリアデマッピング部217が基地局から直接到来した信号と中継局から到来した信号とを合成する合成手段として説明したが、データ復調部218を合成手段としてもよい。
また、本実施の形態では、基地局から端末A(第1端末)及び端末B(第2端末)へ同時送信する際、空間分離して送信したが、基地局で空間分離せずにMIMOの別ストリームとして送信してもよい。
また、基地局から端末A(第1端末)及び端末B(第2端末)へ同時送信する際に、別の無線周波数を用いて送信してもよい。この場合、端末B(第2端末)へ送信する無線信号にFSS使用帯域の周波数成分が含まれなければ、サブキャリア再マッピング部106による再マッピングは不要である。ここで、わざわざ中継局を介さずに、2つの異なる無線周波数へアップコンバートした信号を、直接、端末A(第1端末)へ同時に送信してもよいが、端末Aがこれを復調するには、受信RF部を2つの無線周波数分だけ用意する必要がある。端末が複数の受信RF部を持つと、端末の価格が高価になるほか、消費電力も大きくなるため好ましくない。したがって、基地局から端末B(第2端末)へ送信する信号と、基地局から端末A(第1端末)へ送信する信号とは別な無線周波数を用い、端末B(第2端末)から端末A(第1端末)へ転送する際には基地局から端末A(第1端末)へ送信する場合と同じ無線周波数を用いることで、端末を安価にし、端末の消費電力を低減する効果が得られる。
上記の通りいくつかの方法について説明したが、要は、分離したFSS使用帯域外のサブキャリア信号と、再マッピングしたFSS使用帯域外のサブキャリア信号とを受信側で区別できるように同時送信できればよい。
本実施の形態では、基地局の送信部は図2に示す構成として示したが、図6に示す構成であってもよい。図6に示す構成では、端末Aへの送信信号と端末Bへの送信信号を基地局が空間分離せずにMIMO送信する場合を示している。
ここでは、2つの送信RF部の無線周波数は同一で、端末Aへの送信信号と端末Bへの送信信号がそれぞれ別のアンテナから送信される。この結果、各端末では、端末Aへの送信信号と端末Bへの送信信号とが混在した信号が受信されることになる。そのため、各端末は、自分宛の信号のみを分離抽出するために、各々2つ以上のアンテナを備え、所定の分離処理を行う必要がある。なお、各端末へ宛てた制御情報が両方の端末へ届いてもよい場合(例えば、端末共通の制御情報とする場合)には、共通の制御情報信号をIFFT部108−1へ入力し、単一のアンテナ111−1のみを用いて送信してもよい。
また、本実施の形態では、端末は図3に示す構成として示したが、図7及び図8に示す構成であってもよい。図7に示す構成では、端末が中継局として動作する場合、サブキャリアデマッピング部217の出力がサブキャリアマッピング部205へと入力されるように、転送制御部215が第1切替部204及び第2切替部216を制御する。また、転送制御部215は、サブキャリアデマッピング部217に対して、FSS使用帯域外の特定のサブキャリアにのみマッピングされているデータを抽出するように制御する。さらに、転送制御部215は、サブキャリアマッピング部205に対して、入力データをFSS使用帯域内のサブキャリアにマッピングするように制御する。
一方、端末が中継局として動作しない場合、転送制御部215は、サブキャリアデマッピング部217の出力がデータ復調部218へと入力されるように、第2切替部216を制御する。また、転送制御部215は、データ変調部203の出力がサブキャリアマッピング部205へと入力されるように、第1切替部204を制御する。
また、図8に示す構成では、端末が中継局として動作する場合、誤り訂正復号化部219からの出力が誤り訂正符号化部202へと入力されるように、転送制御部215が第1切替部204及び第2切替部216を制御する。また、転送制御部215は、サブキャリアデマッピング部217に対して、FSS使用帯域外の特定のサブキャリアにのみマッピングされているデータを抽出するように制御する。さらに、転送制御部215は、サブキャリアマッピング部205に対して、入力データをFSS使用帯域内のサブキャリアにマッピングするように制御する。
一方、端末が中継局として動作しない場合、転送制御部215は、送信データ生成部201からの出力が誤り訂正符号化部202へと入力されるように、第1切替部204を制御する。また、転送制御部215は、誤り訂正復号化部219の出力がそのまま出力データとなるように、第2切替部216を制御する。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2では、カバーエリアが数メートル〜数十メートル程度と非常に小さい小規模基地局が宅内などに設けられた場合について説明する。ここで、小規模基地局とは、ピコセルやフェムトセル、Home eNode B、Relay Nodeなどといった、セル半径が小さく、建物内や移動体(乗り物)内、または大規模セル内にスポット的に設けられた小規模なセルを実現する基地局を示している。小規模基地局のカバーエリア(小規模セル)は、図9に示すように非常に小さいため、小規模セル内では、FSS使用帯域をDLに使用してもFSS地球局への干渉がほとんどなく、全てのシステム帯域を使用することができる。すなわち、実施の形態1で説明した中継方式を使用する必要は無い。
ここで、小規模セルのエリア外において、実施の形態1で説明した中継方式(以下、単に「中継方式」という)によって通信中の端末が小規模セルにソフトハンドオーバーする場合、または小規模セルから中継方式を実施する別のIMT-Advanced基地局へソフトハンドオーバーする場合について考えてみる。中継方式によって通信中の端末は、中継局として動作する端末を経由したFSS使用帯域の信号を受信するが、この信号はIMT−Advanced基地局から直接到来した信号よりn×OFDMシンボル遅れて端末に届く。ソフトハンドオーバー時は、IMT−Advanced基地局と小規模基地局とは同期しているため、これらの基地局から直接端末に到来する信号に対して、中継局として動作する端末を経由したFSS使用帯域の信号はn×OFDMシンボル遅延して届くことになる。このため、小規模セルと中継方式を適用したセルとの間でソフトハンドオーバーを行う場合、n×OFDMシンボル遅延して端末に到来するFSS使用帯域内信号を上手く処理する必要がある。
本発明の実施の形態2に係る端末は、実施の形態1の図3、図7または図8に示した構成と同様であるため、この構成については例として図3を援用して説明する。図3において、サブキャリアデマッピング部217は、図示せぬ上位レイヤからIMT−Advanced基地局又は小規模基地局が送信した制御情報を受信する。
受信した制御情報が中継方式を適用しないことを示す場合、サブキャリアデマッピング部217は、第2切替部216を経由してFFT部214から出力された信号に遅延を加えず、パラレルシリアル変換してデータ復調部218に出力する。一方、受信した制御情報が中継方式を適用することを示す場合、または、中継方式を適用しているIMT−Advanced基地局へのハンドオーバーを指示している場合、サブキャリアデマッピング部217は、第2切替部216を経由してFFT部214から出力された信号のうちFSS使用帯域外の信号に中継によって生じる遅延量(n×OFDMシンボル)を加え、パラレルシリアル変換してデータ復調部218に出力する。
なお、IMT−Advanced基地局又は小規模基地局が送信した制御情報が中継方式を適用することを示す場合、または中継方式を適用しているIMT−Advanced基地局へのハンドオーバーを示す場合として、FSS使用帯域にマッピングされた送信データをFSS使用帯域外に再度マッピングすることを示していてもよい。
図10は、本発明の実施の形態2に係るIMT−Advanced基地局の送信部の構成を示すブロック図である。図10が図2と異なる点は、ハンドオーバー実施判定部501及び基地局間通信部502を追加した点である。
ハンドオーバー実施判定部501は、端末から送信された自セル及び周辺セルの受信品質情報を取得し、取得したこれらの受信品質情報に基づいて、端末のハンドオーバーを行うか否かを判定し、ハンドオーバーを行う場合には、いずれのセルにハンドオーバーするかを決定する。ハンドオーバー実施判定部501は、ハンドオーバーを行うと判定した場合には、ハンドオーバー先のセルを基地局間通信部502及び制御情報生成部113に通知する。このとき、ハンドオーバー実施判定部501は、中継局として選択された端末が中継局選択部112から通知されているものとし、中継方式を適用していることも併せて基地局間通信部502に通知する。ここで、端末から取得した受信品質情報を図示しない別の基地局装置又は基地局制御装置へ通知し、この基地局装置又は基地局制御装置がハンドオーバーの実施とハンドオーバー先を判定してもよい。この場合、別の基地局装置又は基地局制御装置は、その旨を基地局間通信部502経由でハンドオーバー先とハンドオーバー元の基地局へ通知する。
また、ハンドオーバー実施判定部501は、他セルからハンドオーバーしてくる端末があることを基地局間通信部502から通知されると、中継方式を適用していることを基地局間通信部502に通知する。
制御情報生成部113は、ハンドオーバー実施判定部501から通知されたハンドオーバー先のセルを端末に通知する制御情報を生成する。
基地局間通信部502は、他のIMT−Advanced基地局及び小規模基地局と接続され、ハンドオーバー実施判定部501から通知されたハンドオーバー先のセル及び中継方式を適用していることをハンドオーバー先の基地局へ通知する。また、基地局間通信部502は、接続している他のIMT−Advanced基地局又は小規模基地局からハンドオーバーする端末があることが通知されると、その旨をハンドオーバー実施判定部501に通知する。その結果、ハンドオーバー実施判定部501から中継方式を適用していることが通知されると、その旨をハンドオーバー元のIMT−Advanced基地局又は小規模基地局に通知する。
図11は、本発明の実施の形態2に係る小規模基地局の送信部の構成を示すブロック図である。図11が図2と異なる点は、基地局間通信部601、制御部602及び遅延部603を追加し、サブキャリア再マッピング部106、ウェイト乗算部107、IFFT部108−2、GI挿入部109−2、送信RF部110−2、中継局選択部112、制御情報生成部113及び送信処理部114を削除した点である。
基地局間通信部601は、IMT−Advanced基地局と接続され、接続されているIMT−Advanced基地局からハンドオーバーする端末があり、かつ、その端末が中継方式を適用していることが通知された場合、その旨を制御部602に通知する。また、基地局間通信部601は、接続しているIMT−Advanced基地局へハンドオーバーする端末があることが制御部602から通知された場合、その旨を接続されているIMT−Advanced基地局に通知する。その結果、IMT−Advanced基地局から中継方式を適用していることが通知されると、その旨を制御部に602に通知する。
制御部602は、基地局間通信部601からハンドオーバー相手の基地局が中継方式を適用していることが通知されると、分離部105に対して、サブキャリアマッピング部104から出力されたOFDM信号を、FSS使用帯域外のサブキャリア信号とFSS使用帯域内のサブキャリア信号とに分離して、分離したFSS使用帯域内の信号を遅延部603に出力させる。また、制御部602は、遅延部603に対して、分離部105から出力されたFSS使用帯域内のサブキャリア信号を中継によって生じる遅延分(n×OFDMシンボル)遅らせるようにそれぞれ制御する。IFFT部108−1は、遅延を含まないFSS使用帯域外のサブキャリア信号と、遅延されたFSS使用帯域内のサブキャリア信号とを合成し、逆フーリエ変換する。
また、制御部602は、基地局間通信部601からハンドオーバー相手の基地局が中継方式を適用していることが通知されなければ、分離部105に対して、サブキャリアマッピング部104から出力されたOFDM信号を分離することなく、IFFT部108−1のみに出力するように制御する。
このように実施の形態2によれば、中継方式を適用したIMT−Advanced基地局と小規模基地局との間でソフトハンドオーバーを行う場合、小規模基地局がFSS使用帯域内のサブキャリア信号を中継によって生じる遅延分(n×OFDMシンボル)遅らせて送信することにより、ソフトハンドオーバーを行う端末は、中継局として動作する端末を経由するFSS使用帯域内のサブキャリア信号と同期して、小規模基地局からFSS使用帯域内のサブキャリア信号を受信することができる。
なお、上記各実施の形態では、IMT−AdvancedシステムとFSSシステムとの間での周波数共用を例に説明したが、本発明はこれらのシステムに限定されるものではない。ある通信システムが他の通信システムと周波数を共用する場合、本発明を使用すれば、セルラーシステムのDLのように広範囲に送信を行う信号には他システムが使用する周波数が含まれないため、干渉を回避することができる。また、中継・転送の際には、他システムが使用する周波数を用いるが、中継端末と通信中の端末との距離が近ければ、中継時の送信出力は小さくてよいため、他システムへの干渉を小さくすることができる。
本発明にかかる無線通信基地局装置、小規模無線通信基地局装置、無線通信端末装置、無線送信方法、無線中継方法及び無線受信方法は、IMT−Advancedシステム等の他、他の無線通信システムとの間で周波数を共用する必要がある場合に適用できる。
101、201 送信データ生成部
102、202 誤り訂正符号化部
103、203 データ変調部
104、205 サブキャリアマッピング部
105 分離部
106 サブキャリア再マッピング部
107 ウェイト乗算部
108−1、108−2、206 IFFT部
109−1、109−2、207 GI挿入部
110−1、110−2、208 送信RF部
111−1、111−2、209、210 アンテナ
112 中継局選択部
113 制御情報生成部
114 送信処理部
204 第1切替部
211 受信RF部
212 同期部
213 GI除去部
214 FFT部
215 転送制御部
216 第2切替部
217 サブキャリアデマッピング部
218 データ復調部
219 誤り訂正復号化部
401 ウェイト乗算部
501 ハンドオーバー実施判定部
502、601 基地局間通信部
602 制御部
603 遅延部

Claims (8)

  1. 送信データを所定の第1周波数帯域にマッピングする第1マッピング手段と、
    マッピングされた前記送信データのうち、異なる無線通信システムが使用する第2周波数帯域にマッピングされた第1送信データと、前記第2周波数帯域以外にマッピングされた第2送信データとを分離する分離手段と、
    分離された前記第1送信データを前記第2周波数帯域以外に再度マッピングする第2マッピング手段と、
    再度マッピングされた前記第1送信データと、分離された前記第2送信データとを区別して同時に送信する送信手段と、
    を具備する無線通信基地局装置。
  2. 自装置と通信中の無線通信端末装置がセル半径の小さい小規模無線通信基地局装置との間でハンドオーバーを行うか否かを判定する判定手段と、
    前記ハンドオーバーを行うと判定された場合、ハンドオーバーの相手側である小規模無線通信基地局装置に宛てて、前記第2周波数帯域にマッピングされた前記第1送信データを前記第2周波数帯域以外に再度マッピングすることを示す制御情報を生成する制御情報生成手段と、
    を具備する請求項1に記載の無線通信基地局装置。
  3. 自装置と通信中の無線通信端末装置がハンドオーバーを行う相手側の無線通信基地局装置が、所定の第1周波数帯域にマッピングした送信データのうち、異なる無線通信システムが使用する第2周波数帯域にマッピングした第1送信データを前記第2周波数帯域以外に再度マッピングして送信する場合、前記送信データを所定の第1周波数帯域にマッピングする第1マッピング手段と、
    マッピングされた前記送信データのうち、異なる無線通信システムが使用する第2周波数帯域にマッピングされた第1送信データと、前記第2周波数帯域以外にマッピングされた第2送信データとを分離する分離手段と、
    前記無線通信基地局装置とのハンドオーバー中は分離された前記第1送信データを所定時間分遅延させ、遅延させた前記第1送信データ及び分離された前記第2送信データを同時に送信する送信手段と、
    を具備する小規模無線通信基地局装置。
  4. ハンドオーバー先の無線通信基地局装置が、所定の第1周波数帯域にマッピングした送信データのうち、異なる無線通信システムが使用する第2周波数帯域にマッピングした第1送信データを前記第2周波数帯域以外に再度マッピングして送信する場合、ハンドオーバーを行う無線通信端末装置に宛てて、前記分離された第1送信データを所定時間分遅延させることを示す制御情報を生成する制御情報生成手段と、
    を具備する請求項3に記載の小規模無線通信基地局装置。
  5. 無線通信基地局装置から送信された制御情報を受信し、受信した制御情報に基づいて、中継局として動作するか否かを切り替える転送制御手段と、
    中継局として動作する場合、前記無線通信基地局装置から送信され、異なる無線通信システムが使用する第2周波数帯域以外にマッピングされた第1送信データを、前記第2周波数帯域にマッピングするマッピング手段と、
    マッピングされた前記第1送信データを転送する転送手段と、
    中継局として動作しない場合、前記無線通信基地局装置から送信され、前記第2周波数帯域以外にマッピングされた第2送信データと、中継局によって転送され、前記第2周波数帯域にマッピングされた前記第1送信データとを合成する合成手段と、
    合成された前記第1送信データ及び前記第2送信データを復号する復号手段と、
    を具備する無線通信端末装置。
  6. 送信データを所定の第1周波数帯域にマッピングする第1マッピング工程と、
    マッピングされた前記送信データのうち、異なる無線通信システムが使用する第2周波数帯域にマッピングされた第1送信データと、前記第2周波数帯域以外にマッピングされた第2送信データとを分離する分離工程と、
    分離された前記第1送信データを前記第2周波数帯域以外に再度マッピングする第2マッピング工程と、
    再度マッピングされた前記第1送信データと、分離された前記第2送信データとを区別して同時に送信する送信工程と、
    を具備する無線送信方法。
  7. 無線通信基地局装置から送信され、異なる無線通信システムが使用する第2周波数帯域以外にマッピングされた第1送信データを、前記第2周波数帯域にマッピングするマッピング工程と、
    マッピングされた前記第1送信データを転送する転送工程と、
    を具備する無線中継方法。
  8. 無線通信基地局装置から送信され、異なる無線通信システムが使用する第2周波数帯域以外にマッピングされた第2送信データと、中継局によって転送され、前記第2周波数帯域にマッピングされた第1送信データとを合成する合成工程と、
    合成された前記第1送信データ及び前記第2送信データを復号する復号工程と、
    を具備する無線受信方法。
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