JP2011065880A - 微小電気機械素子デバイスおよびそれを用いた電気機器 - Google Patents

微小電気機械素子デバイスおよびそれを用いた電気機器 Download PDF

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Abstract

【課題】封止枠と蓋を含む封止部を有する微小機械素子(MEMS)において、封止の密閉度および信頼性を向上させる。
【解決手段】基板110上に絶縁層109および保護層107を形成し、保護層107上に形成された、例えばスイッチのような微小電気機械素子100であって、蓋1100および封止枠1090からなる封止部によって気密封止されており、封止部をまたぐ配線104が、絶縁層内に形成され、配線104と、保護層107上に形成された配線102、103とをつなぐ、前記保護層107を貫通するビア配線105が形成されている素子である。封止部をまたぐ配線104が絶縁層109内に埋め込まれているため、封止枠1090を平坦な面に形成することができ、信頼性の高い気密封止が実現される。
【選択図】図2

Description

本発明は、微小電気機械素子デバイスおよび当該デバイスを用いた電気機器に関する。
微小電気機械素子(Micro Electro Mechanical Systems、以下「MEMS」と略すことがある)は、無線技術、光学技術、加速度センサ、およびバイオなど、多くの分野において多様な機能を発揮し得る。MEMSは、とりわけ無線端末用のスイッチおよびフィルタなどの素子に適用するのに適している。
無線端末などの情報通信機器の普及が進むにつれて、一つの無線端末で各種通信方式に対応した小型端末の実現が望まれている。また、最近では、端末の筐体内に内蔵されるスイッチなどの受動部品数が増加する傾向にあるため、受動部品の小型化もまた望まれている。
これらの要望に応える部品として、MEMS技術を利用して作製される高周波微小電気機械(RF−MEMS)スイッチが有望視されている。RF−MEMSスイッチとは、微小な可動電極を動かし、機械的に信号の伝播経路を切り替えるスイッチである。その利点は、超低挿入損失、高アイソレーション、および線形性等の高周波特性が優れていることである。また、MEMSスイッチは、半導体と親和性の良いプロセスで製造可能であるため、スイッチをRF−ICに内蔵することも可能である。これらの理由により、MEMSスイッチの開発は、無線部分(wireless segment)の小型化に大きく貢献する技術として期待されている。
従来のRF−MEMSスイッチは、メンブレン(membrane)状または棒状の可動体を両持ちもしくは片持ち梁構造の可動体を電極に接触させる、あるいは離間させることにより、機械的に信号の伝搬経路を切り替える。従来のRF−MEMSスイッチの多くは、可動体の駆動力源として、静電気力を用いている。他の駆動力源として電磁気力を用いたRF−MEMSスイッチも提案されている。
RF−MEMSスイッチの一つの型として、シリーズ型スイッチがある。シリーズ型RF−MEMSは、可動電極と駆動電極とを有し、可動電極においては、高周波信号が伝達される信号線路の延長上に位置し、信号電極から離間した長さ数百μm程度の微細なメンブレンが形成されている。可動電極の先端はオープン状態となっている。当該可動電極のメンブレンが位置しない部分の直下には駆動電極が設けられている。駆動電極に直流電位を印加すると、可動電極が駆動電極側に静電引力により引き付けられて撓み、信号を出力する信号線路と接触する。信号線路間はショート状態となり、高周波信号は可動電極を介して流れる(即ち、ON状態となる)。駆動電極に直流電位を印加しない状態では、可動電極と信号線路は接触せず、高周波信号は遮断される(即ち、OFF状態となる)。
MEMSスイッチ等のMEMSは、一般に、その信頼性を向上させるために、気密性封止を必要とする。具体的には、封止内の雰囲気を、窒素またはアルゴンなどの不活性ガスで置換し、清浄な環境を維持することが、MEMSの信頼性を向上させるのに有効である。また、機械的共振を得るデバイスにおいては、高い機械的Q値を実現するために、封止内を真空にする必要がある。
図7および図8に、従来の封止されたMEMSの構成を示す。図7は、上面図(蓋は図示せず)であり、図8は、図7におけるA−A’断面を示す横断面図、図9は、図7におけるB−B’断面を示す横断面図である。
図7〜9は、前記MEMSスイッチの構成を示す。このMEMSスイッチ500においては、基板510上に層間絶縁膜となる絶縁層509が設けられ、絶縁層509の上に保護層507が設けられ、保護層507の上に、駆動電極502および信号電極503が設けられている。さらに、これらの電極と対向し、これらの電極から離間する部分を有する可動電極501が設けられている。可動電極501の一部が、駆動電極502および信号電極503から離間した構成は、犠牲層を用いたエッチング加工により形成される。このエッチング加工工程においては、犠牲層除去に伴う下地の絶縁層509の意図しないエッチングを避けるため、絶縁層509上に保護層507が形成されている。保護層507は絶縁体から成る。
図8および図9に示すように、このMEMSスイッチ500は、封止枠5090と蓋5100によって封止されている。封止枠5090と蓋5100との間には、必要に応じて密着層5080が設けられて、両者をより良好に密着させる。また、封止枠5090と保護層507との間の接合を確実にするために、封止枠5090と保護層507との間には導電性材料からなる導電膜508が設けられる。
このMEMSスイッチにおいては、保護層507の表面に、MEMSスイッチの可動電極501、駆動電極502、および信号電極503と、他の部品(例えば電源)との電気的接続を行う配線が形成されている。そのため、配線上に封止枠5090を形成する形で、配線を、封止の外側へ取り出す構成が採用されている。
また、微小電気機械素子である別の形態のスイッチとして、静電型リレーが、特許文献1に開示されている。特許文献1に記載のスイッチは、弾性的に支持された可動電極を静電気力に基づいて固定電極に面接触させる構成である。特許文献1はまた、信号線を固定基板の基板表面から基板裏面に貫通させる貫通部を設ける構成を開示している。
国際公開第WO01/82323号
図7〜9に示す構成の封止を形成する場合、配線段差上に封止枠1090を形成する工程において、配線段差への封止枠1090の材料の進入が不足し、空洞5010の発生および密着性の低下が課題となる。空洞5010の発生および密着性の低下は、気体の導通経路が発生する原因となり、封止の密閉度および信頼性を低下させる。同様の問題は、特許文献1に記載された封止構成においても発生する。
本発明は前記実情に鑑みてなされたもので、MEMSの高信頼性気密封止の実現を図ることを目的とする。
第1の要旨において、本発明は、封止部を有する微小電気機械素子デバイスであって、
基板上に絶縁層および保護層が形成され、前記保護層上に微小電気機械素子が形成されており、
前記封止部は基板上の一定領域を封止し、
前記封止部をまたぐ配線が、絶縁層内に形成され、
前記配線と、前記保護層上に形成された前記電極および/または他の要素とをつなぐ、前記保護層を貫通するビア配線が形成されている、
微小電気機械素子デバイスを提供する。
本発明の微小電気機械素子(MEMS)デバイスは、封止部をまたぐ配線、すなわち、封止部の外部に位置する要素と封止部の内部に位置する要素とを電気的につなぐ配線が絶縁層内に形成されていることを特徴とする。この構成により、密閉度および信頼性を低下させる原因となる封止枠上の配線段差を排除することができる。また、段差の影響を大きく受けることなく、封止枠を基板に接合する工程を実施することができる。
本発明のMEMSにおいては、前記ビア配線の表面、および前記ビア配線と前記保護層との境界を覆う保護膜が、少なくとも前記封止部と前記保護層との間に設けられていることが好ましい。保護膜は、ビア配線が電極または他の要素で覆われていない場合(例えば、封止部の直下にビア配線が位置する場合)において、微小電気機械素子の犠牲層除去の工程の間、ビア配線と保護層の界面からのエッチャントの進入を防ぐ。また、ビア配線が封止部の直下に位置する場合において保護膜が存在すると、封止枠および蓋とビア配線との間で電気的導通を得ることが可能となり、封止部材に電気信号を入力することができる。MEMSが高周波信号の伝送線路を形成するスイッチとして機能する場合、封止部材を接地することによって、挿入損失を低減することができる。
第2の要旨において、本発明はまた、封止部を有する微小電気機械素子デバイスであって、
基板上に絶縁層および保護層が形成され、前記保護層上に微小電気機械素子が形成されており、
前記封止部は、基板上の一定領域を封止し、
前記封止部をまたぐ配線が、前記保護層と前記基板との間に形成され、
前記配線と、前記保護層上に形成された前記電極および/または他の要素とをつなぐ、前記保護層を貫通するビア配線が形成され、
前記封止部をまたぐ配線およびビア配線が前記絶縁層で覆われていない、
微小電気機械素子デバイスを提供する。
この構成のMEMSデバイスにおいては、第1の要旨に係るMEMSデバイスと同様に、封止部をまたぐ配線が保護層の下に位置するので、密閉度および信頼性の向上した封止が形成される。また、このMEMSは、絶縁層による高周波信号の誘電体損失の発生を回避または軽減することを可能にし、もって挿入損失を低減することができる。このMEMSにおいても、前記ビア配線の表面、および前記ビア配線と前記保護層との境界を覆う保護膜が、前記封止部と前記保護層との間に設けられていることが好ましい。
前記保護膜は、W、Ti、TiN、またはTaNから成ることが好ましい。それらの材料から成る保護膜は、微小電気機械素子の製造において犠牲層除去工程で使用されるエッチャントに対して耐性を有し、且つ封止部と保護層との密着性を高くし得る。
前記保護層は、Si3N4、またはSiCから成ることが好ましい。それらの材料から成る保護層は、犠牲層除去エッチングによる下地の絶縁層の意図しないエッチングをより効果的に避けることを可能にする。
本発明はまた、前記本発明のMEMSデバイスを有する電気機器を提供する。本発明の電気機器は、MEMSが高度に封止されているため、異物の侵入による故障または性能低下が有効に防止されるとともに、封止の雰囲気が所望のものに長時間保持されて、高い信頼性を示す。
本発明は、従来実現困難であった高信頼性気密封止を実現し、高信頼性のMEMSおよびそれを用いた電気機器を実現する。
本発明の実施の形態1におけるMEMSの構成を示す上面図 図1におけるA−A’断面を示す横断面図 図1におけるB−B’断面を示す横断面図 本発明の実施の形態2におけるMEMSの製造方法を示す横断面図 本発明の実施の形態2におけるMEMSの製造方法を示す横断面図 本発明の実施の形態3におけるMEMSの構成を示す上面図 従来のMEMSの構成を示す上面図 図7におけるA−A’断面を示す横断面図 図7におけるB−B’断面を示す横断面図
以下、本発明の各実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるMEMSの構成を示す上面図であり、図2は、図1におけるA−A’断面を示す横断面図、図3は、図1におけるB−B’断面を示す横断面図である。
図1乃至図3に示すMEMS100は、いわゆるMEMSスイッチであり、高周波信号の伝搬経路を切り替える素子である。このMEMSにおいては、基板110上に層間絶縁膜となる絶縁層109が設けられ、絶縁層109の上に保護層107が形成され、保護層107の上に、信号電極103と駆動電極102が形成されている。これらの電極と対向し、これらの電極から離間する部分を有する可動電極101が設けられている。可動電極101の一部が駆動電極102および信号電極103から離間した構成(中空構造)は、犠牲層を用いたエッチング加工により形成される。このエッチング加工において、犠牲層除去に伴う下地の絶縁層109の意図しないエッチングを避けるため、絶縁層109上に保護層107が形成されている。保護層107は絶縁体から成る。保護層の材料として、Si3N4およびSiCが挙げられる。絶縁層109の厚さは、例えば、1μm〜5μmであり、保護層107の厚さは、例えば、100nm〜500nmである。
このMEMSスイッチは、封止部を有する。封止部は、一般に機械的動作が生じる領域を封止する。本形態において、封止部は、封止枠1090と蓋1100とを含み、可動電極101と駆動電極102の周囲を囲む形で形成されている。封止枠1090と蓋1100の接合界面には、密着性を高める密着層1080が形成されている。密着層1080の材料は、蓋1100の材料および封止枠1090の材料に応じて、導電性材料から適宜選択される。密着層1080は、例えば、蓋1100の表面の封止枠が形成される部分に形成される。密着層1080は、単層であってよく、または積層(例えば、チタン/銅)であってよい。封止部は、例えば、基板(例えば、シリコン基板)を蓋1100として用意し、基板の上に密着層を設けた後、密着層上に封止枠1090を成膜する方法で作製される。封止枠の高さは、封止する素子の寸法等に応じて選択される。
スイッチがOFFの状態においては、可動電極101と駆動電極102の間に駆動電圧Vは印加されない。可動電極101は変位していない初期位置にあり、信号電極103と接触しておらず、入力ポートと出力ポートの間には信号の導通経路は形成されない。より具体的には、信号電極103と可動電極101との間にエアーギャップを介して形成された静電容量Cは小さい値となるので、高周波信号が伝播する場合、交流的にインピーダンスの高い状態となる。このため、高周波信号の電力は大きく減衰し、入力ポートと出力ポートの間を高周波信号が伝播できない状態となる。
一方、スイッチがONの状態においては、可動電極101と駆動電極102との間に駆動電圧Vを印加する。それにより静電気力が作用して、可動電極101は基板110側に引き込まれ、可動電極は信号電極103と接触させられる。可動電極101と信号電極103との間が接触が、金属接触による抵抗結合型である場合、抵抗Rが低い値となり、信号の導通経路が形成され、信号は入力ポートから出力ポートへ伝播する。
ON状態からOFF状態に切り替える場合、可動電極101の電位と駆動電極102の電位を同じにして静電気力を排除し、可動電極101は自己の持つバネ力により元の初期位置に戻る。このようにして信号の伝播経路の開閉を行う。
次に、本発明のMEMS100における封止について説明する。
実施の形態1のMEMSにおいては、封止部をまたぐ配線が、絶縁層109内に形成されている。この絶縁層内に形成されている配線を、埋め込み配線104と呼ぶ。埋め込み配線104はビア配線105(105A、105B)とともに、封止部の内部の保護層107上に形成された可動電極101、駆動電極102および封止部の内部の信号電極103と、封止部の外部の信号電極106とを電気的に接続している。ビア配線105は、封止部の外部の他の要素または封止部の内部の他の要素の直下に位置し、当該他の要素と、埋め込み配線とを接続するものであってよい。ビア配線105は埋め込み配線104上の絶縁層109および保護層107を貫通し、絶縁層109の一部に入っている。埋め込み配線104を設けると、封止部をまたぐ配線が保護層107の表面に存在しないこととなる。即ち、埋め込み配線の構成を採用することによって、配線段差に起因する、密閉度および信頼性の低下を回避または軽減することができる。また、段差の影響を受けることなく、封止部を接合する工程を実施できる。また、埋め込み配線105上の絶縁層109を、CMP(Chemical Mechanical Polishing)により平坦化すると、封止部が接する部分において、段差をより小さくする又は無くすことができ、より良好な封止を達成できる。
図2に示すように、封止部(即ち、封止枠1090)の直下に位置するように、ビア配線105Bを設けてよい。図1に示すように、このビア配線105Bは、信号電極120と接続されている。その場合、ビア配線105Bの表面を覆い、かつビア配線105Bと保護層107との境界を覆う保護膜108が、封止枠1090と保護層107との間に設けられていることが好ましい。保護膜108は、犠牲層除去に用いるエッチャントが、ビア配線105Bと保護層107との境界から進入することを防止して、ビア配線105Bを保護する。ビア配線105Bは、封止枠1090および蓋1100を、埋め込み配線104と、電気的に導通させ得るので、封止部から電気的信号を送り、例えば、封止部を構成する蓋1100および/または封止枠1090を、接地させることができる。それにより、挿入損失を低減させることができる。保護膜108の形成は、封止部の直下に位置するビア配線だけではなく、駆動電極、信号電極、または他の要素に覆われていない、他のビア配線の保護にも有効である。よって、保護膜108は、封止部と保護層との間だけでなく、他の部分に形成されてよい。保護膜108はまた、保護層107と封止枠1090の密着性向上にも寄与し得る。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2として、本発明のMEMSを製造する方法を説明する。図4および図5は、本発明のMEMSの製造方法を示す横断面図である。
図4(a)は、基板110上に、絶縁層109から可動電極101までの層が形成された段階を示す横断面図である。図4(b)は、可動電極101を中空に架橋するために、犠牲層111をエッチングして除去する工程を示す横断面図である。図5は、封止枠1090を形成した蓋1100を、MEMSが形成された基板110に接合して、基板の表面の一部領域を封止する工程を示す横断面図である。
埋め込み配線104は絶縁層を二段階で形成し、一段目の絶縁層を形成してその表面に配線層を形成し、それから、二段目の絶縁層を形成することにより形成される。ビア配線105は、保護層107まで形成した後、孔を、例えば、エッチングにより形成し、それから孔に導電性材料を充填することにより形成する。可動電極101は、まず保護層107と接する部分を形成し、犠牲層111を形成してから、ホールを作り、可動電極101の材料をホールに充填して、厚さ方向と平行な部分を形成し、それから、犠牲層111の表面に中空構造となる部分を形成することにより形成される。その他の層は、常套の薄膜形成手法(例えば、スパッタリング、蒸着、またはCVD等)、フォトリソグラフィ、およびエッチングを組み合わせて、所望のパターンで形成することができる。
ビア配線105が、可動電極101、駆動電極102または信号電極103のいずれにも覆われていないと、犠牲層除去の工程において、ビア配線105と保護層107の界面よりエッチャントが侵入し、下地の絶縁層109が意図せず除去される場合がある。そのため、そのようなビア配線105と保護層107の界面とが覆われるように保護膜108を形成し、エッチャントの進入を防ぐ。保護膜108の材料は、微小電気機械素子の犠牲層除去に用いられるエッチャントに対する耐性を有し、且つ封止枠1090と密着性の高い材料で構成される。そのような材料として、好ましくは、W、Ti、TiN、およびTaNが挙げられる。
(実施の形態3)
図6は、本発明の実施の形態3における微小電気機械素子用封止の構成を示す横断面図である。
図示したMEMS200は、保護層107にエッチング・ホール201が形成され、犠牲層を除去する工程において、下地の絶縁層109の一部が除去された構造となっている点で、実施の形態1のMEMSとは異なる。より具体的には、信号電極106、103に接続されたビア配線105(105A、105B)、および埋め込み配線104の周囲の絶縁層109が除去されていて、絶縁層109を構成する絶縁材料と接触していない。即ち、ビア配線105および埋め込み配線104を伝搬する高周波信号により発生する電磁界中に位置する絶縁層の部分が取り除かれていて、空洞が形成され、当該空洞にビア配線および埋め込み配線が配置されている。本構成により、絶縁層による高周波信号の誘電体損失の発生を回避することができ、挿入損失を低減することができる。除去する絶縁層109の量(即ち、除去する絶縁層109の寸法)は、エッチング・ホール201の位置、寸法および数によって調節できる。
このように、MEMS100、200によれば、従来実現困難であった高信頼性の気密封止が実現されたMEMSおよびそれを用いた電気機器を提供することが可能となる。本発明は、スイッチ以外のMEMS(例えば、加速度センサ、角速度センサ、赤外線センサ、共振器、発電器)にも適用可能である。
本発明に係る微小電気機械素子デバイスは、高信頼性であり、通信機器等の電気機器の部品として有用である。
100、200、500 微小電気機械素子(MEMS)
101 可動電極
102 駆動電極
103、106 信号電極
104 埋め込み配線
105、105A、105B ビア配線
107 保護層
108 保護膜
1080 密着層
109 絶縁層
1090 封止枠
110 基板
1100 蓋
111 犠牲層
501 可動電極
502 駆動電極
503 信号電極
507 保護層
508 導電膜
5080 密着層
509 絶縁層
510 基板
5090 封止枠
5100 蓋
5010 空洞部

Claims (6)

  1. 封止部を有する微小電気機械素子デバイスであって、
    基板上に絶縁層および保護層が形成され、前記保護層上に微小電気機械素子が形成されており、
    前記封止部は基板上の一定領域を封止し、
    前記封止部をまたぐ配線が、絶縁層内に形成され、
    前記配線と、前記保護層上に形成された電極および/または他の要素とをつなぐ、前記保護層を貫通するビア配線が形成されている、
    微小電気機械素子デバイス。
  2. 封止部を有する微小電気機械素子デバイスであって、
    基板上に絶縁層および保護層が形成され、前記保護層上に微小電気機械素子が形成されており、
    前記封止部は、基板上の一定領域を封止し、
    前記封止部をまたぐ配線が、前記保護層と前記基板との間に形成され、
    前記配線と、前記保護層上に形成された電極および/または他の要素とをつなぐ、前記保護層を貫通するビア配線が形成され、
    前記封止部をまたぐ配線およびビア配線が前記絶縁層で覆われていない、
    微小電気機械素子デバイス。
  3. 前記保護層は、Si3N4、またはSiCから成る、請求項1または2に記載の微小電気機械素子デバイス。
  4. 前記ビア配線の表面、および前記ビア配線と前記保護層との境界を覆う保護膜が、少なくとも前記封止部と前記保護層との間に設けられている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の微小電気機械素子デバイス。
  5. 前記保護膜は、W、Ti、TiN、またはTaNから成る、請求項4に記載の微小電気機械素子デバイス。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の微小電気機械素子デバイスを含む、電気機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016513408A (ja) * 2013-02-15 2016-05-12 フジフィルム ディマティックス, インコーポレイテッド 一体型memsスイッチを使用する圧電アレイ

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