JP2011064848A - 光学ユニットの組み立て方法、光学ユニット、ラインヘッド、画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】一対のレンズアレイにおける相対的な傾きがあると、それぞれのレンズアレイに形成されたレンズの光軸方向がずれてしまうため、感光体に結像される像が歪んでしまうという課題がある。
【解決手段】レンズ60の光軸方向D3に直交または略直交する第1の平坦面S1,S2を有するレンズアレイ80の第1の平坦面S1,S2と、スペーサー81,82の研磨面F2,F4と、を接着剤で接合し、スペーサー81,82の研磨面F2,F4に平行に対向する研磨面F1,F3と、レンズ61の光軸方向D3に直交または略直交する第2の平坦面S3を有するレンズアレイ83の第2の平坦面S3と、を接着剤で接合する組み立て方法を提案する。
【選択図】図8
【解決手段】レンズ60の光軸方向D3に直交または略直交する第1の平坦面S1,S2を有するレンズアレイ80の第1の平坦面S1,S2と、スペーサー81,82の研磨面F2,F4と、を接着剤で接合し、スペーサー81,82の研磨面F2,F4に平行に対向する研磨面F1,F3と、レンズ61の光軸方向D3に直交または略直交する第2の平坦面S3を有するレンズアレイ83の第2の平坦面S3と、を接着剤で接合する組み立て方法を提案する。
【選択図】図8
Description
本発明は、光学ユニットの組み立て方法、光学ユニット、ラインヘッド、画像形成装置に関するものである。
電子写真方式を用いる複写機、プリンター等の画像形成装置には、回転する感光体の表面を露光処理して静電潜像を形成する露光手段が備えられている。このような露光手段としては、例えば発光ダイオードなどの複数の発光素子を、感光体の軸方向に配列した構造のラインヘッドが知られている。
例えば、特許文献1では、発光素子が形成されたガラスなどの発光素子基板と、レンズが形成された一対のレンズアレイによって構成された光学ユニットを備え、発光素子から照射された光を、光学ユニットを通して感光体に照射するラインヘッドが記載されている。このようなラインヘッドでは、レンズの光軸方向における一対のレンズアレイの間には、レンズアレイを支持する支持部材としてのスペーサーが設けられる。一対のレンズアレイは、レンズの光軸の位置が一致するように、このスペーサーによって支持される。
レンズの光軸の位置がずれると、感光体に形成される像が歪んだりする。そこで、特許文献2では、レンズアレイに位置決めマークを形成し、レンズの光軸方向と直角方向に交わる面方向におけるレンズアレイの位置を調整することによってレンズの光軸の位置のずれを小さくする方法が提案されている。
レンズの光軸の位置がずれると、感光体に形成される像が歪んだりする。そこで、特許文献2では、レンズアレイに位置決めマークを形成し、レンズの光軸方向と直角方向に交わる面方向におけるレンズアレイの位置を調整することによってレンズの光軸の位置のずれを小さくする方法が提案されている。
しかしながら、レンズの光軸方向と直角方向に交わる面方向におけるレンズアレイの位置を調整しても、一対のレンズアレイにおける相対的な傾きがあると、レンズアレイに形成されたレンズの光軸方向がずれてしまう。そのため、感光体に結像される像が歪んでしまうという課題がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]第1のレンズおよび前記第1のレンズの光軸方向に直交または略直交する第1の平坦面を有する第1のレンズアレイの前記第1の平坦面と、支持部材の第1の研磨面とを接着剤で接合し、前記支持部材の前記第1の研磨面に平行に対向する第2の研磨面と、第2のレンズおよび前記第2のレンズの光軸方向に直交または略直交する第2の平坦面を有する第2のレンズアレイの前記第2の平坦面とを接着剤で接合することを特徴とする光学ユニットの組み立て方法。
この構成によれば、第1のレンズアレイの第1の平坦面と、支持部材の第1の研磨面とを接着剤で接合し、支持部材の第1の研磨面に平行に対向する第2の研磨面と、第2のレンズアレイの第2の平坦面とを接着剤で接合する。また、第1の平坦面は第1のレンズの光軸方向に直交または略直交し、第2の平坦面は、第2のレンズの光軸方向に直交または略直交する。これにより、第1のレンズアレイと第2のレンズアレイとは、平行に配設される。そのため、第1のレンズアレイと第2のレンズアレイにおける相対的な傾きが小さくなるので、第1のレンズと第2のレンズの光軸方向がずれることを抑制できる。
[適用例2]前記第2のレンズアレイの前記第2の平坦面を前記支持部材の前記第2の研磨面に当接し、前記第2のレンズアレイを前記第2の研磨面の面方向に位置調整した後に接着剤を硬化させて前記第2のレンズアレイと前記第2の研磨面とを接合する上記光学ユニットの組み立て方法。
この構成によれば、第2のレンズアレイを第2の研磨面の面方向に位置調整した後に接着剤を硬化させて第2のレンズアレイと第2の研磨面とを接合する。これにより、第1のレンズアレイに形成された第1のレンズの光軸位置と、第2のレンズアレイに形成された第2のレンズの光軸位置とのずれを小さくすることができる。
[適用例3]前記接着剤は、紫外線の照射によって硬化する紫外線硬化型接着剤である上記光学ユニットの組み立て方法。
この構成によれば、紫外線を照射する前に、第2のレンズアレイを第2の研磨面の面方向に位置調整をすることができる。そのため、紫外線硬化型接着剤が硬化する前なので、紫外線硬化型接着剤による粘性抵抗の影響が少なく、位置調整が容易に行える。位置調整が終わると紫外線を照射して接着剤を硬化させることによって、第2のレンズアレイと第2の研磨面とを即座に接合できる。
[適用例4]上記光学ユニットの組み立て方法を用いて製造される光学ユニット。
この構成によれば、第1のレンズと第2のレンズの光軸方向がずれることを抑制できる。
[適用例5]第1のレンズおよび前記第1のレンズの光軸方向に直交または略直交する第1の平坦面を有する第1のレンズアレイの前記第1の平坦面と、支持部材の第1の研磨面とを接着剤で接合し、前記支持部材の前記第1の研磨面に平行に対向する第2の研磨面と、第2のレンズおよび前記第2のレンズの光軸方向に直交または略直交する第2の平坦面を有する第2のレンズアレイの前記第2の平坦面とを接着剤で接合して組み立てられる光学ユニットと、前記光学ユニットで結像される光を発光する発光素子を有する発光素子アレイと、を有することを特徴とするラインヘッド。
この構成によれば、第1のレンズと第2のレンズの光軸方向がずれることを抑制できる。
[適用例6]第1のレンズおよび前記第1のレンズの光軸方向に直交または略直交する第1の平坦面を有する第1のレンズアレイの前記第1の平坦面と、支持部材の第1の研磨面とを接着剤で接合し、前記支持部材の前記第1の研磨面に平行に対向する第2の研磨面と、第2のレンズおよび前記第2のレンズの光軸方向に直交または略直交する第2の平坦面を有する第2のレンズアレイの前記第2の平坦面とを接着剤で接合して組み立てられる光学ユニット、および前記光学ユニットで結像される光を発光する発光素子を有する発光素子アレイを有するラインヘッドと、前記ラインヘッドにより潜像が形成される潜像担持体と、前記潜像担持体に形成された前記潜像を現像する現像部と、を有することを特徴とする画像形成装置。
この構成によれば、第1のレンズと第2のレンズの光軸方向がずれることを抑制できるので、感光体に結像される像が歪んでしまうことが抑制される。
(第1実施例)
以下、図を参照し、本実施例における光学ユニット、ラインヘッド、画像形成装置について説明する。
以下、図を参照し、本実施例における光学ユニット、ラインヘッド、画像形成装置について説明する。
図1は、本実施例の画像形成装置の全体構成を示す概略図である。画像形成装置1は、帯電工程・露光工程・現像工程・転写工程・定着工程を含む一連の画像形成プロセスによって画像を記録媒体Pに記録する電子写真方式のプリンターである。本実施例では、画像形成装置1は、いわゆるタンデム方式を採用するカラープリンターである。このような画像形成装置1は、図1に示すように、帯電工程・露光工程・現像工程のための画像形成ユニット10と、転写工程のための転写ユニット20と、定着工程のための定着ユニット30と、紙などの記録媒体Pを搬送するための搬送機構40と、この搬送機構40に記録媒体Pを供給する給紙ユニット50とを有している。
画像形成ユニット10は、イエローのトナー像を形成する画像形成ステーション10Yと、マゼンタのトナー像を形成する画像形成ステーション10Mと、シアンのトナー像を形成する画像形成ステーション10Cと、ブラックのトナー像を形成する画像形成ステーション10Kとの4つの画像形成ステーションを備えている。
各画像形成ステーション10Y、10M、10C、10Kは、それぞれ、静電的な潜像を担持する感光ドラム(感光体)11を有し、その周囲(外周側)には、帯電ユニット12、ラインヘッド(露光ユニット)13、現像装置14、クリーニングユニット15が配設されている。各画像形成ステーション10Y、10M、10C、10Kを構成するこれらの装置は、同じ構成であるため、以下、1つの装置について説明する。
感光ドラム11は、全体形状が円筒状をなすものである。感光ドラム11の外周面(円筒面)には、感光層(不図示)が形成され、ラインヘッド13からの光(出射光)を受光する受光面(被照射面)(不図示)を構成している。また、この感光ドラム11は、その軸線まわりに図1中矢印方向に回転可能となっている。
帯電ユニット12は、コロナ帯電などにより感光ドラム11の受光面を一様に帯電させるものである。ラインヘッド13は、パーソナルコンピューター(不図示)などのホストコンピューターから画像情報を受け、これに応じて、感光ドラム11の受光面に向けて光を放射する。一方、感光ドラム11の受光面は、一様に帯電された状態となっており、光の放射パターンに対応した潜像が形成される。
現像装置14は、トナーを貯留する貯留部(不図示)を有しており、当該貯留部から、静電的な潜像を担持する感光ドラム11の受光面にトナーを供給し、付与する。これにより、感光ドラム11上の潜像がトナー像として可視化(現像)される。クリーニングユニット15は、感光ドラム11の受光面に当接するゴム製のクリーニングブレード151を有し、後述する一次転写後の感光ドラム11上に残存するトナーをクリーニングブレード151により掻き落として除去するようになっている。
転写ユニット20は、各画像形成ステーション10Y、10M、10C、10Kの感光ドラム11上に形成された各色のトナー像を一括して記録媒体Pに転写するようになっている。
各画像形成ステーション10Y、10M、10C、10Kでは、それぞれの感光ドラム11が1回転する間に、帯電ユニット12による感光ドラム11の受光面の帯電と、ラインヘッド13による受光面の露光と、現像装置14による受光面へのトナーの供給と、一次転写ローラー22との圧着による中間転写ベルト21への一次転写と、クリーニングユニット15による受光面のクリーニングとが順次行なわれる。
転写ユニット20は、エンドレスベルト状の中間転写ベルト21を有し、この中間転写ベルト21は、複数(図1に示す構成では4つ)の一次転写ローラー22と駆動ローラー23と従動ローラー24とで張架されており、駆動ローラー23の回転により、図1に示す矢印方向に、感光ドラム11の周速度とほぼ同じ周速度で回転駆動される。
各一次転写ローラー22は、それぞれ対応する感光ドラム11に中間転写ベルト21を介して対向配設されており、感光ドラム11上の単色のトナー像を中間転写ベルト21に転写(一次転写)するようになっている。この一次転写ローラー22は、一次転写時に、トナーの帯電極性とは逆の極性の一次転写電圧(一次転写バイアス)が印加される。
中間転写ベルト21上には、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのうちの少なくとも1色のトナー像が担持される。例えば、フルカラー画像の形成時には、中間転写ベルト21上に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナー像が順次重ねて転写されて、フルカラーのトナー像が中間転写像として形成される。
転写ユニット20は、中間転写ベルト21を介して駆動ローラー23に対向配設される二次転写ローラー25と、中間転写ベルト21を介して従動ローラー24に対向配設されるクリーニングユニット26とを有している。
二次転写ローラー25は、中間転写ベルト21上に形成された単色あるいはフルカラーなどのトナー像(中間転写像)を、給紙ユニット50から供給される紙、フィルム、布等の記録媒体Pに転写(二次転写)するようになっている。二次転写ローラー25は、二次転写時に、中間転写ベルト21に押圧されるとともに二次転写電圧(二次転写バイアス)が印加される。このような二次転写時には、駆動ローラー23は、二次転写ローラー25のバックアップローラーとしても機能する。
クリーニングユニット26は、中間転写ベルト21の表面に当接するゴム製のクリーニングブレード261を有し、二次転写後の中間転写ベルト21上に残存するトナーをクリーニングブレード261により掻き落として除去するようになっている。
定着ユニット30は、定着ローラー301と、定着ローラー301に圧接される加圧ローラー302とを有しており、定着ローラー301と加圧ローラー302との間を記録媒体Pが通過するよう構成されている。また、定着ローラー301は、その内側に当該定着ローラーの外周面を加熱するヒーターが内蔵されており、通過する記録媒体Pを加熱および加圧することができる。このような構成の定着ユニット30より、トナー像の二次転写を受けた記録媒体Pを加熱および加圧して、トナー像を記録媒体Pに融着させて永久像として定着する。
搬送機構40は、前述した二次転写ローラー25と中間転写ベルト21との間の二次転写部へ給紙タイミングを計りつつ記録媒体Pを搬送するレジストローラー対41と、定着ユニット30での定着処理済みの記録媒体Pを挟持搬送する搬送ローラー対42、43、44とを有している。
このような搬送機構40は、記録媒体Pの一方の面のみに画像形成を行う場合には、定着ユニット30によって一方の面に定着処理された記録媒体Pを搬送ローラー対42により挟持搬送して、画像形成装置1の外部へ排出する。また、記録媒体Pの両面に画像形成する場合には、定着ユニット30によって一方の面に定着処理された記録媒体Pを一旦搬送ローラー対42により挟持した後に、搬送ローラー対42を反転駆動するとともに、搬送ローラー対43、44を駆動して、記録媒体Pを表裏反転してレジストローラー対41へ帰還させ、前述と同様の動作により、記録媒体Pの他方の面に画像を形成する。
給紙ユニット50は、未使用の記録媒体Pを収容する給紙カセット51と、給紙カセット51から記録媒体Pを1枚ずつレジストローラー対41へ向け給送するピックアップローラー52とを備えている。
次に、ラインヘッド13について説明する。図2は、ラインヘッド13の一部の断面を含む斜視図である。図3は、図2のラインヘッド13を主走査方向D1から見たA−A線における断面図である。図3に示すように、ラインヘッド13は、感光ドラム11の受光面111に対向して配置されている。また、ラインヘッド13は、主走査方向D1が、感光ドラム11の回転軸と平行となるように配置されている。
第1のレンズアレイとしてのレンズアレイ80は、接合部B1を境界として配設され主走査方向D1に並ぶ複数の短尺レンズアレイ801から構成される。レンズアレイ80は、ガラスや樹脂などの透明性を有する透明基板90に接合される。第2のレンズアレイとしてのレンズアレイ83は、接合部B2を境界として配設された主走査方向D1に並ぶ複数の短尺レンズアレイ831から構成される。
レンズアレイ80とレンズアレイ83は、レンズアレイ80,83を支持するための支持部材としてのスペーサー81,82を挟んで長手方向を主走査方向D1にして備えられる。さらに、レンズアレイ83と発光素子基板87は、レンズアレイ83を支持するための支持部材としてのスペーサー84,85を挟んで長手方向を主走査方向D1にして備えられる。
複数のスペーサー81,82,84,85は、長手方向を主走査方向D1にして、それぞれ主走査方向D1に並んで備えられる。
遮光部材86は、長手方向を主走査方向D1にして発光素子基板87とレンズアレイ83との間に備えられる。発光素子基板87は、ガラスや樹脂などの透明性を有する基板から形成され、発光素子を収容するように配設された収容部材88と接合される。そして、収容部材88はベース89に接合される。
レンズアレイ80、レンズアレイ83の発光素子基板87側には、複数の凸曲面からなる第1のレンズとしてのレンズ60、第2のレンズとしてのレンズ61がそれぞれ形成されている。レンズ60,61の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、光透過性の樹脂材料および/またはガラス材料が好適に用いられる。
発光素子基板87のベース89側には、例えば有機EL(Organic Electroluminescence)、発光ダイオードなどの発光素子群71が備えられる。発光素子群71は、収容部材88に形成された凹部881の空間領域内に収容される。
凹部881には、発光素子群71を構成する発光素子(不図示)と電気的に接続された導線類(不図示)、または、各発光素子を駆動させるための回路(不図示)が収納されている。
発光素子群71から光軸方向D3に照射された光Lは、発光素子基板87、遮光部材86に形成された貫通孔861、開口絞り91の開口部911、レンズアレイ83に形成されたレンズ61、スペーサー81とスペーサー82との間に形成された空間領域、レンズアレイ80に形成されたレンズ60を通過し、感光ドラム11の受光面111に照射される。
図4は、光軸方向D3から見た図で、発光素子基板87における複数の発光素子群71と、レンズアレイ80,83における複数のレンズ60,61の配置を示す図である。図4に示すように、レンズ60,61は、主走査方向D1に複数列配置されるとともに、主走査方向D1と直交する副走査方向D2に複数行配置されている。
複数のレンズ60,61は、互いに離間して、3行n列(nは2以上の整数)の行列状に配置されている。レンズアレイ80に形成されている一つのレンズ60と、レンズアレイ83に形成されている一つのレンズ61とは、図3に示すように、光軸が一致するように対向し配置されている。
図4に示すように、複数の発光素子群71は、複数のレンズ60,61に対応して、互いに離間し、3行n列(nは2以上の整数)の行列状に配置されている。また、各発光素子群71は、それぞれ、複数(本実施例では8つ)の発光素子74で構成されている。
各発光素子群71を構成する8つの発光素子74は、発光素子基板87のベース89側の面に沿って配置されている。各発光素子74から発せられた図3の光Lは、それぞれ一対のレンズ60,61を通過し、感光ドラム11の受光面111上で集光する。
また、図4に示すように、8つの発光素子74は、互いに離間して、主走査方向D1に4列配置され、副走査方向D2に2行配置されている。このように、8つの発光素子74は、2行4列の行列状をなしている。1つの列(発光素子列)に属する互いに隣接した2つの発光素子74同士は、主走査方向D1にずれて配置されている。そして、このように2行4列の行列状をなす8つの発光素子74では、主走査方向D1に隣接する発光素子74同士の間を、次の行の1つの発光素子74で補完している。
次に、透明基板90、レンズアレイ80,83、スペーサー81,82,84,85とから構成される光学ユニットを組み立てる方法について説明する。図5(a)〜(e)は、光学ユニットの組み立てにおけるレンズアレイ80,83とスペーサー81,82,84,85とを接合する方法を説明するための図で、図面左側は主走査方向D1から見た断面図、図面右側は斜視図である。
図5(a)は、平面を有する治具100の上に置かれた透明基板90を示す図である。図6は図5(a)の拡大断面図である。治具100には貫通孔101が形成されており、透明基板90は貫通孔101を介して方向C側に吸引されることにより治具100に固定される。
図5(b)は、透明基板90に接合されたレンズアレイ80を示す図である。透明基板90にレンズアレイ80のレンズ60が形成されている側と反対側の面を当接させ、接着剤(不図示)を介して透明基板90とレンズアレイ80とを接合する。
図5(c)は、レンズアレイ80に接合されたスペーサー81,82を示す図である。図7は、図5(c)の拡大断面図である。図7のレンズアレイ80は、レンズ60が形成された樹脂層80aとガラス基板80bとから構成される。図5(b)を用いて説明したように、図7の治具100の上に固定された透明基板90とガラス基板80bとは、接着剤92を介して接合されている。
図7のようにレンズアレイ80の上に置かれたスペーサー81には、光軸方向D3に対向する第1の研磨面としての研磨面F2,第2の研磨面としての研磨面F1が形成されている。研磨面F1と研磨面F2とは平行である。
同様に、スペーサー82にも、光軸方向D3に対向する第1の研磨面としての研磨面F4,第2の研磨面としての研磨面F3が形成されている。研磨面F3と研磨面F4とは平行である。
樹脂層80aのレンズ60側には、レンズ60の光軸方向D3と直交または略直交する第1の平坦面S1,S2が形成されている。スペーサー81,82または第1の平坦面S1,S2に接着剤92を塗布する。
第1の平坦面S1,S2にスペーサー81の研磨面F2,スペーサー82の研磨面F4を当接しながら、スペーサー81,82をそれぞれ移動させて研磨面F2,研磨面F4の面方向における位置を調整する。
レンズアレイ80とスペーサー81,82との位置が調整された位置を一定時間保持すると、接着剤が硬化することによってレンズアレイ80の第1の平坦面S1,S2とスペーサー81の研磨面F2,スペーサー82の研磨面F4とが接合される。
図5(d)は、スペーサー81,82にレンズアレイ83が接合されたことを示す図である。図8は、図5(d)の拡大断面図である。図8のレンズアレイ83は、レンズ61が形成された樹脂層83aとガラス基板83bとから構成される。
ガラス基板83bのレンズ61と反対側には、レンズ61の光軸方向D3と直交または略直交する第2の平坦面S3が形成されている。スペーサー81の研磨面F1,スペーサー82の研磨面F3または第2の平坦面S3に接着剤92を塗布する。
スペーサー81の研磨面F1,スペーサー82の研磨面F3に、レンズアレイ83の第2の平坦面S3を当接しながら、レンズアレイ83を移動させて研磨面F1,研磨面F3の面方向における位置を調整する。
レンズアレイ83とスペーサー81,82との位置が調整された位置を一定時間保持すると、接着剤92が硬化することによってレンズアレイ83の第2の平坦面S3とスペーサー81の研磨面F1,スペーサー82の研磨面F3とが接合される。
このように、レンズアレイ80の第1の平坦面S1,S2を、スペーサー81の研磨面F2,スペーサー82の研磨面F4に当接して接合し、レンズアレイ83の第2の平坦面S3をスペーサー81の研磨面F1,スペーサー82の研磨面F3に当接して接合することにより、レンズアレイ80,83は平行に配設されるので、レンズアレイ80に形成されたレンズ60の光軸E1の方向と、レンズアレイ83に形成されたレンズ61の光軸E2の方向とのずれを小さくできる。
また、レンズアレイ80を研磨面F2,F4、レンズアレイ83を研磨面F1,F3にそれぞれ当接しながら研磨面F2,F4及び研磨面F1,F3の面方向における位置をそれぞれ調整することにより、レンズアレイ80に形成されたレンズ60の光軸E1の位置と、レンズアレイ83に形成されたレンズ61の光軸E2の主走査方向D1および副走査方向D2における位置のずれを小さくすることができる。これにより、感光体11の受光面111に結像される像が歪んでしまうことが抑制される。
図5(e)は、レンズアレイ83にスペーサー84,85が接合されたことを示す図である。図9は、図5(e)の拡大断面図である。スペーサー84には、面が平行で、光軸方向D3に対向する研磨面F5,F6が形成されている。同様に、スペーサー85にも、面が平行で、光軸方向D3に対向する研磨面F7,F8が形成されている。
レンズアレイ83の樹脂層83aのレンズ61側には、レンズ61の光軸方向D3と直交または略直交する第3の平坦面S4,S5が形成されている。
スペーサー84の研磨面F6,スペーサー85の研磨面F8または第3の平坦面S4,S5に接着剤92を塗布する。スペーサー84の研磨面F6,スペーサー85の研磨面F8を、レンズアレイ83の第3の平坦面S4,S5に当接しながら、スペーサー84,85をそれぞれ移動させて研磨面F6,F8の面方向における位置を調整する。
レンズアレイ83とスペーサー84,85との位置が調整された位置を一定時間保持すると、接着剤が硬化することによってレンズアレイ83の第3の平坦面S4,S5とスペーサー84の研磨面F6,スペーサー85の研磨面F8とが接合される。
以上、説明した本実施例の光学ユニットの組み立て方法は、レンズ60の光軸方向D3に直交または略直交する第1の平坦面S1,S2を有するレンズアレイ80の第1の平坦面S1,S2と、スペーサー81,82の研磨面F2,F4と、を接着剤で接合し、スペーサー81,82の研磨面F2,F4に平行に対向する研磨面F1,F3と、レンズ61の光軸方向D3に直交または略直交する第2の平坦面S3を有するレンズアレイ83の第2の平坦面S3と、を接着剤で接合する。
この構成によれば、レンズアレイ80とレンズアレイ83とは、平行に配設される。そのため、レンズアレイ80とレンズアレイ83における相対的な傾きが小さくなるので、レンズ60の光軸E1の方向とレンズ61の光軸E2の方向がずれることを抑制できる。
また、レンズアレイ83の第2の平坦面S3をスペーサー81の研磨面F1、スペーサー82の研磨面F3に当接し、レンズアレイ83を研磨面F1,F3の面方向に位置調整した後に接着剤92を硬化させてレンズアレイ83の第2の平坦面S3と研磨面F1,F3とを接合する。
この構成によれば、レンズアレイ80に形成されたレンズ60の光軸E1の方向と、レンズアレイ83に形成されたレンズ61の光軸E2の方向とのずれを小さくすることができる。
また、研磨面F1,F2および研磨面F3,F4におけるスペーサー81,82の光軸方向D3の厚さの精度を高くすることができるので、レンズアレイ80,83間の光軸方向D3における距離がずれてしまうことを抑制できる。
本実施例の光学ユニットを備えた画像形成装置1は、感光ドラム11の受光面111に結像される像が歪んでしまうことを抑制できる。
(第2実施例)
第2実施例では、紫外線が照射されると硬化する紫外線硬化型接着剤を用いた光学ユニットの組み立て方法について説明する。
第2実施例では、紫外線が照射されると硬化する紫外線硬化型接着剤を用いた光学ユニットの組み立て方法について説明する。
図10は、第2実施例におけるレンズアレイ80にスペーサー81a,82aを接合する方法を説明するための断面図である。図10は、図5(c)の拡大断面図である図7のスペーサー81,82を、透光性を有するスペーサー81a,82aに、また、接着剤92を、紫外線が照射されると硬化する紫外線硬化型接着剤92aに置き換えた図である。
第2実施例においても、図5(a)、(b)を用いて第1実施例で説明したように、透明基板90にレンズアレイ80が接合される。図10に示すように、レンズアレイ80の樹脂層80aと、スペーサー81a,82aとは、紫外線硬化型接着剤92aを介して当接する。
第1実施例と同様に、スペーサー81a,82aをレンズアレイ80の第1の平坦面S1,S2に当接しながら、研磨面F2,F4の面方向における位置を調整する。
方向Gからの紫外線がスペーサー81a,82aを通り紫外線硬化型接着剤92aに照射されると、紫外線硬化型接着剤92aが硬化することにより、レンズアレイ80の第1の平坦面S1,S2と、スペーサー81a,82aとは接合される。
このようにすれば、紫外線を照射する前では紫外線硬化型接着剤92aの粘性抵抗が低いので、レンズ60の光軸方向D3と直交または略直交する面方向におけるレンズアレイ80の位置調整を容易にすることができる。そして、位置調整が終了した時点で紫外線を照射して紫外線硬化型接着剤92aを硬化させることによって、レンズアレイ80とスペーサー81a,82aとを即座に接合できる。
同様に、紫外線硬化型接着剤92aを介して、図5(d)、図8のスペーサー81,82に替わる透光性を有するスペーサー81a,82aとレンズアレイ83とを紫外線を照射して接合する。また、図5(e)、図9のスペーサー84,85を、透光性を有するスペーサーに置き換え、紫外線硬化型接着剤92aを介して、スペーサー84,85とレンズアレイ83とを接合する。
1…画像形成装置、13…ラインヘッド、60,61…レンズ、80,83…レンズアレイ、81,82,84,85…スペーサー、92…接着剤、92a…紫外線硬化型接着剤、D3…光軸方向、F1〜F8…研磨面、S1,S2…第1の平坦面、S3…第2の平坦面。
Claims (6)
- 第1のレンズおよび前記第1のレンズの光軸方向に直交または略直交する第1の平坦面を有する第1のレンズアレイの前記第1の平坦面と、支持部材の第1の研磨面とを接着剤で接合し、
前記支持部材の前記第1の研磨面に平行に対向する第2の研磨面と、第2のレンズおよび前記第2のレンズの光軸方向に直交または略直交する第2の平坦面を有する第2のレンズアレイの前記第2の平坦面とを接着剤で接合することを特徴とする光学ユニットの組み立て方法。 - 前記第2のレンズアレイの前記第2の平坦面を前記支持部材の前記第2の研磨面に当接し、前記第2のレンズアレイを前記第2の研磨面の面方向に位置調整した後に接着剤を硬化させて前記第2のレンズアレイと前記第2の研磨面とを接合する請求項1に記載の光学ユニットの組み立て方法。
- 前記接着剤は、紫外線の照射によって硬化する紫外線硬化型接着剤である請求項1または請求項2に記載の光学ユニットの組み立て方法。
- 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の光学ユニットの組み立て方法を用いて製造される光学ユニット。
- 第1のレンズおよび前記第1のレンズの光軸方向に直交または略直交する第1の平坦面を有する第1のレンズアレイの前記第1の平坦面と、支持部材の第1の研磨面とを接着剤で接合し、前記支持部材の前記第1の研磨面に平行に対向する第2の研磨面と、第2のレンズおよび前記第2のレンズの光軸方向に直交または略直交する第2の平坦面を有する第2のレンズアレイの前記第2の平坦面とを接着剤で接合して組み立てられる光学ユニットと、
前記光学ユニットで結像される光を発光する発光素子を有する発光素子アレイと、
を有することを特徴とするラインヘッド。 - 第1のレンズおよび前記第1のレンズの光軸方向に直交または略直交する第1の平坦面を有する第1のレンズアレイの前記第1の平坦面と、支持部材の第1の研磨面とを接着剤で接合し、前記支持部材の前記第1の研磨面に平行に対向する第2の研磨面と、第2のレンズおよび前記第2のレンズの光軸方向に直交または略直交する第2の平坦面を有する第2のレンズアレイの前記第2の平坦面とを接着剤で接合して組み立てられる光学ユニット、および前記光学ユニットで結像される光を発光する発光素子を有する発光素子アレイを有するラインヘッドと、
前記ラインヘッドにより潜像が形成される潜像担持体と、
前記潜像担持体に形成された前記潜像を現像する現像部と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
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JP2009214153A JP2011064848A (ja) | 2009-09-16 | 2009-09-16 | 光学ユニットの組み立て方法、光学ユニット、ラインヘッド、画像形成装置 |
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JP2020183062A (ja) * | 2019-05-07 | 2020-11-12 | コニカミノルタ株式会社 | 露光装置および画像形成装置 |
-
2009
- 2009-09-16 JP JP2009214153A patent/JP2011064848A/ja not_active Withdrawn
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US11150590B2 (en) | 2019-05-07 | 2021-10-19 | Konica Minolta, Inc. | Exposure device and image forming apparatus |
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