JP2011064104A - エンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】回転調整や出力調整がされた状態での品質保証ができ、品質向上を達成することができるエンジンを提供する。
【解決手段】作業車両に搭載するエンジン1であって、エンジン1のクランク軸16上にフライホイル6を固定し、フライホイル6を覆うフライホイルハウジングは、エンジン側フライホイルハウジング7と、反エンジン側フライホイルハウジング113とに分割して構成され、フライホイル6には、パルサーギヤ8が設けられ、エンジン側フライホイルハウジング7には、パルサーギヤ8に対向してピックアップセンサ150が取り付けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、作業車両に搭載するエンジンの技術に関する。
従来、トラクタ等の作業車両に搭載されるエンジンは、作業車両の前部に設置される(例えば、特許文献1)。このようなエンジンは作業車両の機体フレーム、詳しくは左右のサイドフレーム間に搭載される。エンジン後部の出力軸上には、フライホイルが固定されている。
フライホイルの周囲には、フライホイルを収容するためのフライホイルハウジングが設けられている。このフライホイルハウジングは、作業車両側の機体フレーム、クラッチハウジングまたはミッションケース等と一体に設けられており、または、固設されている。
このように、フライホイルハウジングを機体フレーム、クラッチハウジングまたはミッションケース等と一体に設けた場合、または、固設した場合には、エンジンの製造工程と別の製造工程で機体フレームおよびフライホイルハウジングを製造する。そのため、エンジンと機体フレームおよびフライホイルハウジングとは別々に出荷する。そして、エンジンを作業車両の機体フレームに搭載する際に、エンジンのフライホイルをフライホイルハウジングに収容する。
特開2006−103433号公報
しかし、エンジンと機体フレームとが別々に出荷されるため、フライホイルハウジング内にエンジンの回転を検知するための回転検知手段を設ける場合には、エンジンおよび機体フレームの出荷先において作業車両を組み立てるときに、回転検知手段のキャリブレーションを行わなければならず、エンジンの製造者側がエンジンの品質保証を行うことができなかった。
本発明はかかる課題に鑑み、回転調整や出力調整がされた状態での品質保証ができ、品質向上を達成することができるエンジンを提供する。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、作業車両に搭載されるエンジンにおいて、前記エンジンの出力軸に固定されるフライホイルと、エンジン側フライホイルハウジングと反エンジン側フライホイルハウジングとに前記出力軸の軸線方向に分割されて、前記フライホイルを覆うフライホイルハウジングと、前記フライホイルの外周部に取り付けられる回転ピックアップ用歯部と、前記エンジン側フライホイルハウジングに前記回転ピックアップ用歯部と対向するように取り付けられる回転検知手段とを備えるものである。
請求項2においては、前記エンジン側フライホイルハウジングは、前記作業車両の機体フレームを連結する連結部を備えるものである。
請求項3においては、前記エンジン側フライホイルハウジングは、その外周部に前記連結部を有し、中央部に開口部を備える板状部材で構成し、内周に沿ってエンジン取付用孔を備え、前記連結部に、作業車両の機体フレームを連結するための機体フレーム連結用孔を備えるものである。
請求項4においては、前記エンジン側フライホイルハウジングは、外周に沿って反エンジン側フライホイルハウジング連結用孔を備えるものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、フライホイルを、エンジン本体に取り付けられた前記エンジン側フライホイルハウジングにより予め覆うことで、回転検知手段をエンジンと一体として出荷することが可能となる。特に、エンジンが電子制御エンジンの場合には、回転検知手段を利用して得たエンジンの回転調整や出力調整等を行った後のデータをそのままエンジンの制御手段に記憶させた状態で、回転検知手段をエンジンと一体として出荷することが可能となる。したがって、回転検知手段が取り付けられたフライホイルハウジングを含むエンジンについては、回転調整や出力調整がされた状態での品質保証が可能となり、ひいてはエンジンの品質向上につながる。
請求項2においては、エンジン側フライホイルハウジングに作業車両の機体フレームを容易に連結することが可能となる。また、エンジンと機体フレームが一体的となり、エンジンが小型化した場合であっても、作業車両の機体の剛性を確保できる。
請求項3においては、エンジン側フライホイルハウジングをエンジン本体に容易に着脱することができ、かつ、エンジン側フライホイルハウジングに作業車両の機体フレームを容易に連結することができる。
請求項4においては、エンジン側フライホイルハウジングに反エンジン側フライホイルハウジングを容易に連結することができる。
本発明の一実施形態に係るエンジンの全体的な構成を示した背面図。 本発明の一実施形態に係るエンジンの全体的な構成を示した左側面図。 本発明の一実施形態に係るエンジンの全体的な構成を示した右側面図。 エンジン側フライホイルハウジングの背面図。 機体フレームおよびエンジンの左側面概略図。 エンジン側フライホイルハウジングおよびサイドフレームの斜視図。 エンジン側フライホイルハウジング、エンジン、および機体フレームの連結構造を示す斜視図。
次に、発明の実施の形態を説明する。
以下に、本発明の一実施形態に係るエンジン1の全体構成について図1、図2および図3を用いて、簡単に説明する。ここで、図1において、紙面奥方向を前方向とし、紙面手前方向を後方向とし、また、紙面に向かって左方向を左方向とし、紙面に向かって右方向を右方向とする。また、紙面上下方向を上下方向とする。なお、本実施形態では、多気筒のディーゼルエンジンを示しているが、本発明はこれに限定されるものではない。
エンジン1は、シリンダブロック2と、シリンダヘッド3と、オイルパン4と、フライホイル6と、吸気マニホールド20と、排気マニホールド30と、過給機40と、セルモータ50と、EGR装置60等、を具備する。
エンジン1の本体は、上部のシリンダブロック2およびシリンダヘッド3並びに下部のオイルパン4とから構成されている。シリンダブロック2は、内部中央にシリンダ(図示なし)を上下方向に形成して、このシリンダ内にピストンを収納し、下部をクランクケースとしている。
シリンダヘッド3に形成された吸気ポートおよび排気ポートは、吸気弁および排気弁によって、シリンダブロック2のシリンダと連通・遮断される。また、ボンネット5は、シリンダヘッド3上に配置されている。
フライホイル6は、出力軸となるクランク軸16に固定され、慣性力を利用してクランク軸16の回転エネルギーを負荷に伝達する回転体である。エンジン1の爆発力は各気筒で順に発生するため、クランク軸16に伝わる力にはムラができることから、重い鉄製のフライホイル6の慣性力でクランク軸16の回転を滑らかにする。
また、フライホイル6の周囲には、フライホイル6を覆って収容するためのフライホイルハウジングが設けられている。フライホイルハウジングは、クランク軸16の軸線方向に二分割されており、エンジン1の本体に近接する側のエンジン側フライホイルハウジング7と、エンジン1の本体から離間する側の反エンジン側フライホイルハウジング113とから構成される。エンジン側フライホイルハウジング7は、エンジン1の本体のフライホイル6側側面に取り付けられている。
前記吸気ポートはエンジン1の本体の一側面、詳しくはシリンダヘッド3の右側面に開口している。そして、吸気マニホールド20が、シリンダヘッド3の右側面に取り付けられて、吸気ポートと連通されている。
図3に示すように、シリンダブロック2の一側(右側面)には、シリンダの燃焼室内へ噴射される燃料を送り込む為の燃料噴射ポンプ9が付設されている。この燃料噴射ポンプ9には、その燃料噴射量を調整する為のガバナが付設されている。図示せぬ燃料タンク内の燃料はエンジン1の燃料供給路に設けられる燃料フィルタ10を介して燃料噴射ポンプ9へと導入される。
シリンダブロック2内には、クランク軸16が前後方向に回転自在に支持されている。シリンダブロック2の前面には、クランク軸16の動力を燃料噴射ポンプ9等へ伝達する為のギヤ類が収納されているギヤケース11が取り付けられている。このギヤケース11の前側には、冷却ファン12が取り付けられている。この冷却ファン12は、クランク軸16の動力がギヤケース11の前面に設けられたVプーリ13およびVベルト14を介して伝達されることによって回転する。クランク軸16の動力は、シリンダブロック2の前側に設けられるオルタネータ15(図2参照)にVプーリ13およびVベルト14を介して伝達される。
前記排気ポートは、エンジン1の本体の一側面(吸気ポートと反対側の側面)、詳しくはシリンダヘッド3の左側面に開口している。そして、排気マニホールド30は、シリンダヘッド3の左側面に取り付けられて、排気ポートと連通されている。
排気マニホールド30は、エンジン1の排気系統の一部を構成するものである。排気系統はシリンダヘッド3、排気マニホールド30、排気管31、過給機40の排気タービン、およびサイレンサ70を具備する。排気マニホールド30、過給機40、およびサイレンサ70は、この順に排気ガスの流れの上流から下流に向かって配置される。
排気管31は、排気ガスを外部に排出するための管であり、上流部は排気の流れる方向が上下方向となるように形成され、下流部は排気の流れる方向が前後方向になるように構成されている。排気管31の下流部には過給機40とサイレンサ70とが設けられている。また、サイレンサ70は過給機40の排気タービンよりも下流側に配置されている。
また、エンジン1においては、図2に示すように、過給機40が、その回転軸がサイレンサ70の長手方向と平行となるように、言い換えれば、前後方向に、エンジン1の本体の前端上部付近に配置されている。
セルモータ50は、エンジン1の始動を補助する電気機器である。セルモータ50は、エンジン1の本体に対して排気マニホールド30と同一側、即ちエンジン1の本体の左側に配置されている。また、セルモータ50は、エンジン側フライホイルハウジング7のフライホイル6と反対側の面、即ちエンジン側フライホイルハウジング7の前面に取り付けられている。
EGR装置60は、排気ガスの一部をEGRガスとして吸気側に環流可能にする装置であり、排気マニホールド30に接続されている。
サイレンサ70は、長手方向を前後方向として、エンジン1の上部のボンネット5の一側方(左側方)であって、排気マニホールド30の上方に配置されている。サイレンサ70は、排気管31の下流部に設けられ、排気ガスの排出時に発生する爆発音のエネルギーの圧力変動を打ち消し吸収させて、音を静かにする装置である。
次にフライホイルハウジングについて説明する。
フライホイル6を覆うフライホイルハウジングは、エンジン側フライホイルハウジング7と、反エンジン側フライホイルハウジング113とにクランク軸16の軸線方向に二分割して構成される。エンジン1が機体フレーム110に搭載されたとき、反エンジン側フライホイルハウジング113は、エンジン側フライホイルハウジング7の後方に配置される。
エンジン側フライホイルハウジング7は、図4に示すように、中央部にフライホイル6の直径よりも大きな開口幅を有する開口部7aを備える環状かつ板状部材で構成され、エンジン1の機体フレーム110への搭載時に板面をクランク軸16の軸線方向と略直交する平面とするように配置される。
エンジン側フライホイルハウジング7においては、複数のエンジン取付用孔7b・7b・・・が開口部7aの周囲に前後方向に貫通するように形成されて、エンジン側フライホイルハウジング7の内周に沿って配置されている。
エンジン取付用孔7bは、エンジン側フライホイルハウジング7をエンジン1の本体と連結する際に用いる孔である。
また、複数の反エンジン側フライホイルハウジング連結用孔7c・7c・・・がエンジン取付用孔7b・7b・・・よりも外周側に前後方向に貫通するように形成されて、エンジン側フライホイルハウジング7の外周に沿って配置されている。
反エンジン側フライホイルハウジング連結用孔7cは、反エンジン側フライホイルハウジング113とエンジン側フライホイルハウジング7とを連結する際に用いる孔である。
また、エンジン側フライホイルハウジング7の左右両側には作業車両の機体フレーム110、即ち左右のサイドフレーム121・121を連結するための連結部7dが外側へ突出するように形成されている。連結部7dは、エンジン側フライホイルハウジング7の左右両側にそれぞれ二つずつ形成されている。
各連結部7dには、機体フレーム連結用孔7e・7eが前後方向に貫通するように形成されて、二つずつ上下に配置されている。言い換えれば、エンジン側フライホイルハウジング7は、エンジン側フライホイルハウジング7の外周側部に合計八個の機体フレーム連結用孔7eを備える。
なお、連結部7dおよび機体フレーム連結用孔7eの数については、これに限定するものではない。
また、このフライホイルハウジングにより覆われるクランク軸16上のフライホイル6は、エンジン1が機体フレーム110に搭載された際に後方に臨むように配置される。フライホイル6の前部の外周には回転ピックアップ用歯部であるパルサーギヤ8が形成または固設されている。また、エンジン側フライホイルハウジング7には、回転検知手段であるピックアップセンサ150(図4参照)がパルサーギヤ8と対向するように配置されている。
詳しくは、フライホイル6の軸心に向かって挿入孔が貫通開孔され、該挿入孔にピックアップセンサ150が挿入される。そして、ピックアップセンサ150が、その検知部がエンジン側フライホイルハウジング7の内面に位置してパルサーギヤ8と対向するように配置されている。フライホイル6とともにパルサーギヤ8が回転する際に、ピックアップセンサ150によってパルサーギヤ8の突部が連続して検知されて、クランク軸16の回転および角度を検出するものである。
ピックアップセンサ150によって検知されたクランク軸16の回転および角度は、図4に示すように、制御装置160へ送信され、燃料の供給タイミングや供給量等の制御を行うための情報として用いられる。例えば、本実施形態である電子ガバナ式の電子制御エンジンの場合には、燃料噴射ポンプ9のラックアクチュエータが制御装置160に接続される。
なお、エンジン1は電子ガバナ式の電子制御エンジンに限られるものでなく、例えば、コモンレール式の電子制御エンジンの場合には、噴射ノズルの電磁バルブが制御装置に接続され、この制御装置によりピックアップセンサから入力されたクランク軸の回転に基づき燃料供給量や供給タイミングが制御される。
次にエンジン1を搭載する作業車両の機体フレーム110について図5、図6および図7を用いて説明する。
ここでの作業車両とは、例えば、トラクタ(農作業車両)、建設作業車両としてのバックホー若しくはブルドーザ、除雪車両である。本実施形態においては、作業車両をトラクタとして、その機体フレーム110について説明する。
機体フレーム110は、フロントフレーム112を具備する。また、反エンジン側フライホイルハウジング113と、クラッチハウジング114と、ミッドケース115と、リアケース116とは機体フレーム110の一部を兼ねている。反エンジン側フライホイルハウジング113、クラッチハウジング114、ミッドケース115、およびリアケース116は剛性を持っており、走行機体を支持できるように構成している。
フロントフレーム112は、前部のフロントアクスルブラケット120とその後部のサイドフレーム121から構成されている。左右のサイドフレーム121・121の後面は、エンジン1の本体後面に連結されたエンジン側フライホイルハウジング7の左右両側前面に連結される。エンジン側フライホイルハウジング7の後面には反エンジン側フライホイルハウジング113が連結される。
反エンジン側フライホイルハウジング113の後面には、クラッチハウジング114の前面が連結され、クラッチハウジング114の後面には、ミッドケース115の前面が連結されている。但し、反エンジン側フライホイルハウジング113およびクラッチハウジング114は一体的に構成することも可能である。また、ミッドケース115の後方には、リアケース116が設けられている。
フロントアクスルブラケット120は平面視略U字状に形成される。そして、その左右のフレーム間に前後の支持フレーム120a・120aがそれぞれ左右方向に横設される。これらの支持フレーム120a・120aにフロントアクスルケース117が前後方向の支持軸を介して揺動自在に支持される。フロントアクスルケース117の左右両側に前車輪が支持される。
左右のサイドフレーム121・121は、それぞれフロントアクスルブラケット120における左右のフレームの後端に連結されており、左右一対の板状部材で形成されている。一対のサイドフレーム121・121の間にエンジン1が配置されて、当該サイドフレーム121・121に図示せぬ防振部材を介して載置されている。サイドフレーム121・121の後端はエンジン側フライホイルハウジング7に連結されている。
クラッチハウジング114は、動力伝達機構の一部を構成する主クラッチを収納する部材である。クラッチハウジング114の前面は反エンジン側フライホイルハウジング113の後面に固定され、クラッチハウジング114の後面はミッドケース115の前面に接続される。但し、主クラッチを設けない場合には反エンジン側フライホイルハウジング113の後面にミッドケース115の前面が固定される。
ミッドケース115およびリアケース116は、エンジン1からの回転動力を適宜変速して後車輪および前車輪に伝達する動力伝達系を収容するミッションケースを構成する。
ミッドケース115の後面にはリアケース116が固設されている。リアケース116の左右両側からはリアアクスルケース118が突設され、各リアアクスルケース118に収納された後車輪が支持されている。
次に、エンジン側フライホイルハウジング7とエンジン1との連結構造について説明する。
各エンジン取付用孔7bと、各エンジン取付用孔7bに対応する、エンジン1のシリンダブロック2の後面に設けられた孔とを一致させ、それぞれの一致した孔にエンジン取付用螺子130を後方から前方へ向かって螺挿することにより、エンジン側フライホイルハウジング7をエンジン1と連結する。
次に、エンジン側フライホイルハウジング7とサイドフレーム121・121と反エンジン側フライホイルハウジング113との連結構造について説明する。
まず、エンジン側フライホイルハウジング7と反エンジン側フライホイルハウジング113との連結構造について図6および図7を用いて説明する。
各反エンジン側フライホイルハウジング連結用孔7cと、各反エンジン側フライホイルハウジング連結用孔7cに対応する、反エンジン側フライホイルハウジング113に設けられたエンジン側フライホイルハウジング連結用孔113aとを一致させ、それぞれの一致した孔に反エンジン側フライホイルハウジング連結用螺子131を後方から前方へ螺挿することにより、エンジン側フライホイルハウジング7と反エンジン側フライホイルハウジング113とを連結する。
次に、エンジン側フライホイルハウジング7とサイドフレーム121との連結構造について図6および図7を用いて説明する。
各機体フレーム連結用孔7eと、各機体フレーム連結用孔7eに対応する、サイドフレーム121の後端に設けられた孔とを一致させ、それぞれの一致した孔に機体フレーム連結用螺子132を後方から前方へ螺挿することにより、エンジン側フライホイルハウジング7とサイドフレーム121とを連結する。これにより、エンジン側フライホイルハウジング7と機体フレーム110とを連結する。
また、機体フレーム連結用孔7eは、反エンジン側フライホイルハウジング連結用孔の役割を兼ねる。すなわち、反エンジン側フライホイルハウジング113の外周にも連結部7dの位置に合わせてフランジ部113bが形成され、フランジ部113bには機体フレーム連結用孔7eの位置に合わせてエンジン側フライホイルハウジング連結用孔113aが開孔されている。これにより、機体フレーム110を構成するサイドフレーム121・121とエンジン側フライホイルハウジング7と反エンジン側フライホイルハウジング113とを、機体フレーム連結用螺子132で共締めにより連結する構成としている。
なお、サイドフレーム121・121とエンジン側フライホイルハウジング7とを螺子等で連結する構成とすることもできる。
以上のように、作業車両に搭載されるエンジン1において、エンジン1のクランク軸16に固定されるフライホイル6と、エンジン側フライホイルハウジング7と反エンジン側フライホイルハウジング113とにクランク軸16の軸線方向に分割されて、フライホイル6を覆うフライホイルハウジングと、フライホイル6の外周部に取り付けられるパルサーギヤ8と、エンジン側フライホイルハウジング7にパルサーギヤ8と対向するように取り付けられるピックアップセンサ150とを備えるものである。
このように構成することにより、フライホイル6を、エンジン1の本体に取り付けられたエンジン側フライホイルハウジング7により予め覆うことで、ピックアップセンサ150をエンジン1と一体として出荷することが可能となる。特に、エンジン1が電子制御エンジンの場合には、ピックアップセンサ150を利用して得たエンジン1の回転調整や出力調整等を行った後のデータをそのままエンジン1の制御装置160に記憶させた状態で、ピックアップセンサ150をエンジン1と一体として出荷することが可能となる。したがって、出荷後のエンジン1を作業車両等に搭載するときに、エンジン1の回転調整や出力調整を再度行う必要がない。つまり、ピックアップセンサ150が取り付けられたフライホイルハウジングを含むエンジン1については、回転調整や出力調整がされた状態での品質保証が可能となり、ひいてはエンジン1の品質向上につながる。
また、エンジン側フライホイルハウジング7は、作業車両の機体フレーム110を連結する連結部7dを備えるものである。
このように構成することにより、エンジン側フライホイルハウジング7に作業車両の機体フレーム110を容易に連結することが可能となる。また、エンジン側フライホイルハウジング7の形状に機体フレーム110の形状を合わせれば、エンジン側フライホイルハウジング7の形状を統一化することができ、エンジン側フライホイルハウジング7を含むエンジン1について品質保証が可能となり、ひいてはエンジン1の品質向上につながる。また、エンジン1と機体フレーム110が一体的となり、エンジン1が小型化した場合であっても、作業車両の機体の剛性を確保できる。
また、エンジン側フライホイルハウジング7は、その外周部に連結部7dを有し、中央部に開口部7aを備える板状部材で構成し、内周に沿ってエンジン取付用孔7bを備え、連結部7dに、作業車両の機体フレーム110を連結するための機体フレーム連結用孔7eを備えるものである。
このように構成することにより、エンジン側フライホイルハウジング7をエンジン1の本体に容易に着脱することができ、かつ、エンジン側フライホイルハウジング7に作業車両の機体フレーム110を容易に連結することができる。
また、エンジン側フライホイルハウジング7は、外周に沿って反エンジン側フライホイルハウジング連結用孔7cを備えるものである。
このように構成することにより、エンジン側フライホイルハウジング7に反エンジン側フライホイルハウジング113を容易に連結することができる。
1 エンジン
6 フライホイル
7 エンジン側フライホイルハウジング
7a 開口部
7b エンジン取付用孔
7d 連結部
7e 機体フレーム連結用孔
16 クランク軸
110 機体フレーム
112 フロントフレーム
113 反エンジン側フライホイルハウジング
121 サイドフレーム

Claims (4)

  1. 作業車両に搭載されるエンジンにおいて、前記エンジンの出力軸に固定されるフライホイルと、エンジン側フライホイルハウジングと反エンジン側フライホイルハウジングとに前記出力軸の軸線方向に分割されて、前記フライホイルを覆うフライホイルハウジングと、前記フライホイルの外周部に取り付けられる回転ピックアップ用歯部と、前記エンジン側フライホイルハウジングに前記回転ピックアップ用歯部と対向するように取り付けられる回転検知手段とを備えることを特徴とするエンジン。
  2. 前記エンジン側フライホイルハウジングは、前記作業車両の機体フレームを連結する連結部を備えることを特徴とする請求項1に記載のエンジン。
  3. 前記エンジン側フライホイルハウジングは、その外周部に前記連結部を有し、中央部に開口部を備える板状部材で構成し、内周に沿ってエンジン取付用孔を備え、前記連結部に、作業車両の機体フレームを連結するための機体フレーム連結用孔を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエンジン。
  4. 前記エンジン側フライホイルハウジングは、外周に沿って反エンジン側フライホイルハウジング連結用孔を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のエンジン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013079624A (ja) * 2011-10-05 2013-05-02 Hino Motors Ltd フライホイールハウジング及びその製作方法

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