JP2011063213A - 運行情報配信装置および運行情報配信方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両の運行障害が発生したときに各乗務員へ適切な作業内容を自動的に指示することのできる運行情報配信装置および運行情報配信方法を提供する。
【解決手段】車両の運行障害が発生したとき、車両の運行に関する変更内容を入力する入力手段と、前記入力手段により入力された変更内容に基づいて、乗務員行路が変更となる乗務員に連絡すべき運行情報を作成する作成手段と、前記入力手段により入力された変更内容に基づいて、乗務員行路が変更となる乗務員に利用されるモニタ装置を特定する特定手段と、前記作成手段により作成された運行情報を前記特定手段により特定されたモニタ装置に配信する配信手段とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】車両の運行障害が発生したとき、車両の運行に関する変更内容を入力する入力手段と、前記入力手段により入力された変更内容に基づいて、乗務員行路が変更となる乗務員に連絡すべき運行情報を作成する作成手段と、前記入力手段により入力された変更内容に基づいて、乗務員行路が変更となる乗務員に利用されるモニタ装置を特定する特定手段と、前記作成手段により作成された運行情報を前記特定手段により特定されたモニタ装置に配信する配信手段とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両の運行情報を配信する運行情報配信装置および運行情報配信方法に関し、特に、車両の運行障害が発生したときに各乗務員へ適切な作業内容を自動的に指示することのできる運行情報配信装置および運行情報配信方法に関する。
鉄道の乗務員(運転士、車掌)は、列車の運転時刻・着発線等が記載された携帯時刻表を乗務時に使用している。そこで、列車遅れ等により列車ダイヤ変更が発生し、乗務列車が変更となった場合は、乗務員に変更後の携帯時刻表を渡す必要がある。現状は、指令員や乗務員区所担当者が駅にFAXにて変更後の携帯時刻表を送信し、駅員が乗務員に変更後の携帯時刻表を手渡ししている。このため、列車ダイヤが大きく乱れ、指令員や乗務員区所担当者の負荷が高い場合は、変更後の携帯時刻表が乗務員の手元に届かず列車の遅れが拡大する状況も発生している。
運転中の列車の運転時刻や着発線が変更となった場合は、指令員が駅に変更内容をFAXにて送信し、駅員が変更内容を記載した運転通告券を乗務員に手渡しするか、列車無線による通告を乗務員が受領・復唱し受領券に記入しているが、連絡・確認作業に時間がかかっている。又、この場合は、携帯時刻表の内容を書き換えないので、複数の通告や通告の取消を受領した場合は、変更を失念する可能性がある。
そこで、特許文献1には、運行障害が発生したとき、列車乗務員の負担を軽減する列車運行管理システムが開示されている。この列車運行管理システムによると、運行障害が発生したとき、列車ダイヤの変更情報・進路変更情報・列車の周辺の情報などが列車情報サーバから列車に対して送信される。
前記特許文献1に開示される従来技術によると、列車ダイヤの変更情報・進路変更情報・列車の周辺の情報などを自動的に送信することができるものの、これら情報は、乗務員の作業を支援するために使用される程度である。すなわち、車両の運行障害が発生したときは、乗務員行路や車両運用の変更内容を乗務員ごとに個別に指示する必要があるが、従来は、各乗務員に適切な作業内容を自動的に指示することができなかった。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、車両の運行障害が発生したときに各乗務員へ適切な作業内容を自動的に指示することのできる運行情報配信装置および運行情報配信方法を提供することである。
本発明の実施の形態に係る第1の特徴は、運行情報配信装置において、車両の運行障害が発生したとき、車両の運行に関する変更内容を入力する入力手段と、前記入力手段により入力された変更内容に基づいて、乗務員行路が変更となる乗務員に連絡すべき運行情報を作成する作成手段と、前記入力手段により入力された変更内容に基づいて、乗務員行路が変更となる乗務員に利用されるモニタ装置を特定する特定手段と、前記作成手段により作成された運行情報を前記特定手段により特定されたモニタ装置に配信する配信手段とを備えることである。
本発明の実施の形態に係る第2の特徴は、運行情報配信方法において、車両の運行障害が発生したとき、車両の運行に関する変更内容を入力する入力ステップと、前記入力ステップにおいて入力された変更内容に基づいて、乗務員行路が変更となる乗務員に連絡すべき運行情報を作成する作成ステップと、前記入力ステップにおいて入力された変更内容に基づいて、乗務員行路が変更となる乗務員に利用されるモニタ装置を特定する特定ステップと、前記作成ステップにおいて作成された運行情報を前記特定ステップにおいて特定されたモニタ装置に配信する配信ステップとを備えることである。
本発明によれば、車両の運行障害が発生したときに各乗務員へ適切な作業内容を自動的に指示することのできる運行情報配信装置および運行情報配信方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態における時刻表・メッセージ配信装置10の機能構成図である。この時刻表・メッセージ配信装置10は、本発明に係る運行情報配信装置の一例であって、変更時刻表・メッセージ作成装置11と、変更入力装置12と、車両編成別時刻表作成装置13と、通信制御装置14と、配信結果表示装置15とを備えている。変更入力装置12は、本発明に係る入力手段の一例であって、車両の運行障害が発生したとき、車両の運行に関する変更内容(例えば、時刻表、乗務員行路、および車両運用の変更内容)を入力する。変更時刻表・メッセージ作成装置11は、本発明に係る作成手段の一例であって、変更入力装置12により入力された変更内容に基づいて、乗務員行路が変更となる乗務員に連絡すべき運行情報(例えば、変更内容を示すメッセージや変更後の時刻表)を作成する。又、変更時刻表・メッセージ作成装置11は、本発明に係る特定手段の一例であって、変更入力装置12により入力された変更内容に基づいて、乗務員行路が変更となる乗務員に利用されるモニタ装置を特定する。車両編成別時刻表作成装置13は、当日の車両編成別の時刻表を作成する。通信制御装置14は、本発明に係る配信手段の一例であって、変更時刻表・メッセージ作成装置11により作成された運行情報を変更時刻表・メッセージ作成装置11により特定されたモニタ装置に配信する。配信結果表示装置15は、通信制御装置14による配信結果等を表示する。
以下、時刻表・メッセージ配信装置10が取り扱うデータについて説明する。
時刻表データD1は、乗務員が使用する時刻表のデータである。乗務列車単位で、列車番号、運転区間(始端駅、終端駅)、各駅の駅名・着時刻・発時刻・着発線・運転線路・駅作業等、時刻表に記載するデータを有する。1日に1回、乗務員時刻表作成装置20により翌日の全列車の時刻表データD1が作成される。
乗務員行路データD2は、乗務員行路の内容を示すデータである。行路単位で、行路番号、点呼時刻、各乗務列車の列車番号・乗務種別(便乗等)・乗務区間(始端駅、終端駅)・駅作業等のデータを有する。1日に1回、ダイヤ作成装置30により翌日の乗務員行路データD2が作成される。
車両運用データD3は、車両運用の内容を示すデータである。車両運用単位で、運用番号、車両形式、各列車の列車番号・車両連結位置・運転区間(始端駅、終端駅)・駅作業等のデータを有する。1日に1回、ダイヤ作成装置30により翌日の車両運用データD3が作成される。
車両編成データD4は、車両区所に所属する各車両編成がどの車両運用に充当されているかを示すデータである。運用番号単位で、車両区所、運用番号、編成番号等のデータを有する。使用する車両編成が決定されたとき、車両区所管理装置40により車両編成データD4が作成される。
時刻表変更データD8は、列車遅れ等によりダイヤ変更が発生したとき(車両の運行障害が発生したとき)、変更入力装置12により入力される変更後の時刻表データである。データ構成は時刻表データD1と同一である。
乗務員行路変更データD9は、列車遅れ等によりダイヤ変更が発生したとき、変更入力装置12により入力される変更後の乗務員行路データである。データ構成は乗務員行路データD2と同一である。
車両運用変更データD10は、列車遅れ等によりダイヤ変更が発生したとき、変更入力装置12により入力される変更後の車両運用データである。データ構成は車両運用データD3と同一である。
編成別時刻表データD11は、各車両編成の運用の中の列車の順に時刻表データD1を編集したデータである。編成番号、行路番号、各列車の時刻表データのデータを有する。編成別時刻表データD11を出区前の車両70のモニタ装置71に配信することにより、当日に乗務する乗務員の時刻表のデータを全て車両70のモニタ装置71に表示することが可能となる。
変更時刻表データD12は、列車遅れ等によりダイヤ変更が発生したとき、変更入力装置12により入力された変更後の時刻表データである。時刻表変更データD8の内容に加え、時刻表における変更箇所をモニタ装置71に強調して表示するため制御情報(画面制御情報)を有する。時刻表における変更箇所がない場合は作成されない。
変更・通告メッセージデータD13は、時刻表データD1と時刻表変更データD8との差分、乗務員行路データD2と乗務員行路変更データD9との差分、車両運用データD3と車両運用変更データD10との差分それぞれの内容を編集して作成されるメッセージデータである。本データをモニタ装置71(81)に配信することにより、変更内容を乗務員に通知することが可能となる。又、本データを携帯情報端末90にも配信することにより、便乗中あるいは徒歩にて移動中等の理由によりモニタ装置71(81)を見ることができない乗務員に対しても変更内容を通知することが可能となる。尚、乗務中の列車の時刻表内容(時刻、着発線、運転線路等)を変更する場合は通告の取扱いとし、通告に必要な情報(指令番号、指令者名等)を変更・通告メッセージデータD13に付加する。ここでは通告と変更とを区別しているが、通告は変更に含まれる概念と考えてもよい。
配信先データD14は、変更・通告メッセージデータD13および変更時刻表データD12の配信先を示すデータである。本実施の形態では、車両70のモニタ装置71に配信する場合は、その車両70の編成番号がセットされる。又、乗務員待機場所(乗務員区所、乗務員詰所等)80に設置されているモニタ装置81に配信する場合は、その乗務員待機場所80のモニタ装置番号がセットされる。更に、乗務員が所持する携帯情報端末90に配信する場合は、その携帯情報端末90のメールアドレスが併せてセットされる。
列車走行位置データD5は、列車の走行位置を示すデータである。列車を指定することにより運行管理装置50から取得することができる。
メールアドレスデータD6は、乗務員が所持する携帯情報端末90のメールアドレスデータである。乗務員行路を指定することで乗務員区所管理装置60から取得することができる。ただし、乗務点呼前又は退勤点呼後にメールアドレスの取得要求があった場合はメールアドレスではなくエラーコードが返される。
配信結果データD15は、各モニタ装置71(81)への配信結果および各モニタ装置71(81)における確認結果を示すデータである。通信制御装置14により作成され、配信結果表示装置15に表示される。
メッセージデータD7は、変更入力装置12により入力された内容が不正であった場合に作成されるメッセージデータである。変更時刻表・メッセージ作成装置11により作成され、変更入力装置12の画面に表示される。
次に、図2に従って、変更時刻表・メッセージ作成装置11の動作を説明する。
変更時刻表・メッセージ作成装置11は、毎日定時になると、翌日の全ての時刻表データD1を乗務員時刻表作成装置20から取得し、翌日の全ての乗務員行路データD2および車両運用データD3をダイヤ作成装置30から取得し、翌日の全ての車両編成データD4を車両区所管理装置40から取得する。車両編成データD4の変更が発生した場合はその都度取得する。列車に遅れ等が発生し、車両運用、乗務員行路、着時刻、発時刻、着発線、作業等に変更が発生した場合は、時刻表変更データD8、乗務員行路変更データD9、車両運用変更データD10のうち変更があったものを変更入力装置12から取得する。
次いで、図3に示すように、車両運用データD3と車両運用変更データD10との差分を作成し、変更対象の列車番号・変更区間・駅作業D22を求め、変更メッセージD21を作成する(図2、ステップ1)。図3(b)において太枠で示す箇所が変更箇所である(他図も同様)。又、図4に示すように、乗務員行路データD2と乗務員行路変更データD9との差分を作成し、変更対象の列車番号・変更区間・駅作業D22を求め、変更メッセージD21を作成する(図2、ステップ2)。更に、図5に示すように、時刻表データD1と時刻表変更データD8と差分を作成し、変更対象の列車番号・変更区間・駅作業D22を求め、変更メッセージD21を作成する(図2、ステップ3)
次いで、図6に示すように、ステップ1、ステップ2、およびステップ3で作成した変更メッセージD21を変更となっている列車単位に編集し、変更・通告メッセージデータD13へセットする(図2、ステップ4)。時刻表データD1と時刻表変更データD8との差分が存在する場合は、図7に示すように、時刻表変更データD8における変更箇所に画面制御情報を付加し、変更時刻表データD12へセットする(図2、ステップ5)。
次いで、図6に示すように、ステップ1、ステップ2、およびステップ3で作成した変更メッセージD21を変更となっている列車単位に編集し、変更・通告メッセージデータD13へセットする(図2、ステップ4)。時刻表データD1と時刻表変更データD8との差分が存在する場合は、図7に示すように、時刻表変更データD8における変更箇所に画面制御情報を付加し、変更時刻表データD12へセットする(図2、ステップ5)。
次いで、当日の乗務員行路データD2および乗務員行路変更データD9の各列車番号・乗務区間と変更対象列車の列車番号・変更区間とを比較する。そして、列車番号が一致し、乗務区間の範囲内に変更区間が一部でも含まれる乗務員行路データD2又は乗務員行路変更データD9を求める。この乗務員行路を担当する乗務員が、未来に乗務列車の内容に変更が発生する乗務員であり、変更内容を連絡すべき対象となる(図2、ステップ6)。 例えば、列車番号4001Mの変更がA駅のみの場合は、図8に示すように、変更対象の列車番号・変更区間・駅作業D22と乗務員行路データD2とを比較し、列車番号4001M、A駅が含まれる行路を求める。この例では、B電車区のB1行路とC電車区のB36行路とが変更対象の乗務員の乗務員行路データD23となる。
次いで、変更対象の乗務員の乗務員行路データD23の中から列車番号を乗務順に取り出し、その列車番号の現在の列車走行位置データを運行管理装置50から取得する。そして、列車走行位置データが乗務区間の始端駅に到着していなければ「乗務前」、列車走行位置データが乗務区間の始端駅と終端駅との間に存在していれば「乗務中」、列車走行位置データが乗務区間の終端駅を出発していれば「乗務後」と判定する。その後、変更対象の乗務員の乗務員行路データD23の中の全乗務列車の中から「乗務中」と判定された列車の列車番号と現在位置とを求める。この「乗務中」と判定された列車が、変更対象の乗務員が現在乗務中の列車となる(図2、ステップ7)。
次いで、「乗務中」と判定された列車の列車番号がステップ1、ステップ2、およびステップ3で求めた変更対象の列車番号と一致し、乗務区間がその列車の変更区間を含んでおり、変更時刻表データD12が作成されている場合は通告の取り扱いとし、ステップ4で作成した変更・通告メッセージデータD13の内容を編集する(図2、ステップ8)。
例えば、図9に示すように、列車番号3004MのA駅で変更がある場合は、作成済みの変更・通告メッセージデータD13の中から時刻表変更の内容データを取り出し、通告用の内容として指令番号・指令者名等の情報を追加し、変更・通告メッセージデータD13に再セットする。
変更対象の乗務員の乗務員行路データD23の判定結果に「乗務中」の列車が存在しない場合は、乗務員は車両70以外の場所で待機しているものとする。そこで、判定結果が「乗務後」から「乗務前」に変化する箇所を検出し、検出した「乗務前」の列車番号の始端駅を求め、その駅の近隣の乗務員待機場所80のモニタ装置番号D25を求める(図2、ステップ9)。尚、乗務員待機場所80のモニタ装置番号D25は予め変更時刻表・メッセージ作成装置11内に定義されている。
変更対象の乗務員の乗務員行路データD23の判定結果が全て「乗務前」の場合は、まだ乗務員は乗務していないものとする。この場合は、乗務員の所属区所のモニタ装置番号を求める。変更対象の乗務員の乗務員行路データD23の判定結果が全て「乗務後」の場合は、変更入力装置12へ再入力のメッセージ表示要求を出す(図2、ステップ10)。
図10を用いてステップ7、9、10を更に詳しく説明する。ここでは、変更対象の乗務員の乗務員行路データD23は、列車番号3001M、3002M、3003M、3004Mの順にA駅〜Z駅間を2往復する行路とする。又、A駅〜Z駅間には、A駅、B駅、C駅、・・・、X駅、Y駅、Z駅の計26駅が存在するものとする。この場合、図10(d)に示すパターン1では、乗務員はまだ乗務しておらず所属区所にいると判定し、乗務員の所属区所のモニタ装置番号(121)を求めることになる。また、図10(e)に示すパターン2では、現在乗務中の列車は3001Mであると判定することになる。また、図10(f)に示すパターン3では、現在乗務中の列車は3002Mであると判定することになる。また、図10(g)に示すパターン4では、乗務員は3002Mの乗務後でありA駅にいると判定し、A駅の近隣のモニタ装置番号(122)を求めることになる。また、図10(h)に示すパターン5では、乗務員は3004Mの乗務前でありZ駅にいると判定し、Z駅の近隣のモニタ装置番号(123)を求めることになる。また、図10(i)に示すパターン6では、乗務員は3004Mの乗務中でありT駅停車中と判定することになる。また、図10(j)に示すパターン7では、乗務員は全ての乗務を終了していると判定し、変更入力装置12へ再入力のメッセージ表示要求を出すことになる。
次いで、変更対象の乗務員行路の乗務員が所持する携帯情報端末90のメールアドレスを乗務員区所管理装置60から取得する(図2、ステップ11)。
次いで、変更対象の乗務員行路の乗務員が所持する携帯情報端末90のメールアドレスを乗務員区所管理装置60から取得する(図2、ステップ11)。
次いで、各車両運用データD3および車両運用変更データD10の列車番号・運転区間と、ステップ7で求めた変更対象の乗務員の現在の列車番号・現在位置とを比較し、列車番号が一致し、車両運用の運転区間の範囲に乗務員の現在位置が含まれる車両運用データD3又は車両運用変更データD10を求める。この車両運用が、変更対象の乗務員が現在乗務している車両70の車両運用となる(図2、ステップ12)。
ここで、変更対象の乗務員の乗務員行路データD23を図11(a)に、車両運用データD3を図11(b)に、変更対象の乗務員の現在乗務している列車番号・位置D24を図11(c)に示す。この場合、変更対象の乗務員の現在乗務している列車番号は3001Mであり、この列車はA駅に停車中である。そのため、変更対象の乗務員が現在乗務している車両70の運用番号はA1となる。
次いで、求めた車両70の運用番号と一致する車両編成データD4の運用番号を求め、車両70の編成番号を求める。この編成番号の車両70が、変更対象の乗務員が現在乗務している車両70の編成番号となる(図2、ステップ13)。例えば、現在乗務している車両70の運用番号がA1である場合、図12に示すように、変更対象の乗務員が現在乗務している車両70の編成番号は車両編成データD4からY01となる。
最後に、図13に示すように、ステップ13で求めた車両の編成番号、又はステップ9およびステップ10で求めたモニタ装置番号と、ステップ11で求めたメールアドレスとを配信先データD14にセットする(図2、ステップ14)。
次に、変更入力装置12の動作を説明する。
変更入力装置12は、列車遅れ等によりダイヤ変更が発生したとき、車両運用、乗務員行路、運転時刻、着発線、作業等の変更内容を入力し、変更時刻表・メッセージ作成装置11へ処理を要求する。入力した変更内容は、時刻表変更データD8、乗務員行路変更データD9、および車両運用変更データD10にセットされるようになっている。入力した変更内容が不正であった場合は、変更時刻表・メッセージ作成装置11により、入力内容不正のメッセージデータD7の表示要求が出される。
次に、車両編成別時刻表作成装置13の動作を説明する。
車両編成別時刻表作成装置13は、毎日定時になると、変更時刻表・メッセージ作成装置11と同じく、翌日の全ての時刻表データD1、乗務員行路データD2、車両運用データD3、および車両編成データD4を取得する。次いで、これらのデータより、車両運用データD3の中の列車番号が一致し、運転区間の範囲に乗務区間の範囲が含まれる乗務員時刻表データD1を取り出す。次いで、取り出した時刻表データD1を車両運用の中の列車の順序に編集することにより車両運用別の乗務員時刻表データを作成する。次いで、作成した車両運用別の時刻表データと車両編成データD4より車両編成別の時刻表データを作成し、作成した車両編成別の時刻表データを編成別時刻表データD11へセットする。
次に、通信制御装置14の動作を説明する。
通信制御装置14は、車両編成別時刻表作成装置13から編成別時刻表データD11を取得し、各車両70のモニタ装置71へ配信する。具体的には、列車遅れ等によりダイヤ変更が発生したとき、配信先データD14、変更・通告メッセージデータD13、変更時刻表データD12(時刻表データD1の変更がある場合)を変更時刻表・メッセージ作成装置11から取得する。次いで、配信先データD14にセットされた車両70のモニタ装置71又は乗務員待機場所80のモニタ装置81および乗務員の携帯情報端末90のメールアドレス宛に変更・通告メッセージデータD13の内容を配信する。更に、時刻表データD1の変更がある場合は、配信先データD14にセットされた車両70のモニタ装置71宛に変更時刻表データD12を配信する。そして、変更・通告メッセージデータD13の確認結果および変更時刻表データD12の配信結果をモニタ装置71(81)から取得し、配信結果データD15を作成する。モニタ装置71や携帯情報端末90に表示される画面レイアウトは特に限定されるものではないが、一例を図14〜図17に示す。
次に、配信結果表示装置15の動作を説明する。
配信結果表示装置15は、通信制御装置14により配信結果データD15が作成されると、この配信結果データD15を表示する。配信結果表示装置15に表示される画面レイアウトは特に限定されるものではないが、一例を図18に示す。
以上のように、本発明によれば、乗務員行路が変更となる乗務員に連絡すべき運行情報がその乗務員に利用されるモニタ装置に配信されるので、各乗務員へ適切な作業内容を自動的に指示することができ、業務の効率化を図ることが可能となる。
尚、前記の説明では、車両70のモニタ装置71又は乗務員待機場所80のモニタ装置81だけでなく携帯情報端末90にも併せてメッセージ等を配信することとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、少なくとも1種類のモニタ装置にメッセージ等を配信する構成であれば、前記の効果を得ることができる。
尚、前記の説明では言及しなかったが、時刻表・メッセージ配信装置10のハードウェア構成は、例えば図19に示すように、中央処理制御装置101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、および入出力インタフェース109がバス110を介して接続された構成となっている。入出力インタフェース109には、入力装置104、表示装置105、通信制御装置106、記憶装置107、およびリムーバブルディスク108が接続されている。中央処理制御装置101は、データの計算や加工など一連の処理を実現する処理装置である。入力装置104は、キーボードやマウスなどであり、図1の変更入力装置12に相当する。変更入力装置12は、外部の装置からデータを取得して時刻表・メッセージ配信装置10に入力する装置であってもよい。表示装置105は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイや液晶ディスプレイなどである。通信制御装置106は、LANカードやモデムなどであり、図1の通信制御装置14に相当する。記憶装置107は、半導体記憶装置や磁気ディスク装置であり、図1及び図2に示す各データD1〜D25を記憶することができる。
尚、図19に示すハードウェア構成は単なる一例であり、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、入出力インタフェース109にはリムーバブルディスク108が接続されているが、このようなリムーバブルディスク108を備えていない構成を採用してもよいのはもちろんである。又、時刻表・メッセージ配信装置10は、図19に示すように一つのハードウェア上に構成されてもよいし、その機能や処理数に応じて複数のハードウェア上に構成されてもよいし、既存の運行管理システム上に実装されてもよい。又、乗務員時刻表作成装置20、ダイヤ作成装置30、車両区所管理装置40、運行管理装置50、乗務員区所管理装置60は時刻表・メッセージ配信装置10と別の装置であるものとして説明したが、これら装置20〜60は時刻表・メッセージ配信装置10上に実装されてもよい。
10…時刻表・メッセージ配信装置、11…変更時刻表・メッセージ作成装置、12…変更入力装置、13…車両編成別時刻表作成装置、14…通信制御装置、15…配信結果表示装置、16…乗務員時刻表作成装置、20…乗務員時刻表作成装置、30…ダイヤ作成装置、40…車両区所管理装置、50…運行管理装置、60…乗務員区所管理装置、70…車両、71…モニタ装置、80…乗務員待機場所、81…モニタ装置、90…携帯情報端末。
Claims (5)
- 車両の運行障害が発生したとき、車両の運行に関する変更内容を入力する入力手段と、
前記入力手段により入力された変更内容に基づいて、乗務員行路が変更となる乗務員に連絡すべき運行情報を作成する作成手段と、
前記入力手段により入力された変更内容に基づいて、乗務員行路が変更となる乗務員に利用されるモニタ装置を特定する特定手段と、
前記作成手段により作成された運行情報を前記特定手段により特定されたモニタ装置に配信する配信手段とを備えることを特徴とする運行情報配信装置。 - 前記特定手段は、乗務員行路が変更となる乗務員が所持している携帯情報端末を前記モニタ装置として特定することを特徴とする請求項1記載の運行情報配信装置。
- 前記入力手段は、前記変更内容として、時刻表の変更内容を示す時刻表変更データ、乗務員行路の変更内容を示す乗務員行路変更データ、車両運用の変更内容を示す車両運用変更データのうちの少なくとも一つを入力することを特徴とする請求項1又は2記載の運行情報配信装置。
- 前記作成手段は、前記運行情報として、車両の運行に関する変更内容を示すメッセージデータおよび変更後の時刻表データのうちの少なくとも一つを作成することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の運行情報配信装置。
- 車両の運行障害が発生したとき、車両の運行に関する変更内容を入力する入力ステップと、
前記入力ステップにおいて入力された変更内容に基づいて、乗務員行路が変更となる乗務員に連絡すべき運行情報を作成する作成ステップと、
前記入力ステップにおいて入力された変更内容に基づいて、乗務員行路が変更となる乗務員に利用されるモニタ装置を特定する特定ステップと、
前記作成ステップにおいて作成された運行情報を前記特定ステップにおいて特定されたモニタ装置に配信する配信ステップとを備えることを特徴とする運行情報配信方法。
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