JP2011058258A - 建築制震ダンパーおよび建築構造物 - Google Patents

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Abstract

【課題】安価に製造可能でありかつ容易に溶接可能でエネルギー吸収性能、耐亀裂発生特性と耐亀裂進展特性、および疲労特性の向上を図ることができる建築制震ダンパーおよび建築構造物を提供すること。
【解決手段】せん断パネルダンパーの鋼板として、降伏強度が430N/mm以上であり、降伏強度と伸びの積が130N/mm以上に設定されたものを用いているため、せん断パネルダンパーにおける単位体積あたりのエネルギー吸収量を従来の極低降伏点鋼や高降伏点鋼よりも大きくでき、エネルギー吸収性能を向上できる。さらには、自己損傷抑制機能を有するTRIP鋼を鋼板として用いることで、耐亀裂発生特性、耐亀裂進展特性や溶接性、疲労特性も向上させることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、建築制震ダンパーおよび建築構造物に関するものである。
近年、防災意識の向上に伴って、地震時の揺れを制震ダンパーによって抑えるようにした制震構造を採用した住宅やマンションなどの建築構造物が知られている。この種の制震構造における制震ダンパーとしては、例えば鋼材の降伏に伴う履歴吸収エネルギーを利用する鋼材ダンパー(例えば、特許文献1〜4参照)が、低コストで大きな減衰性能を発揮できることから多くの構造物に採用されている。
特許文献1に記載された接合金物は、四周枠状のフレームを構成する一対の連結用鋼板間の中央に設けられた筒状鋼材と、一対の連結用鋼板間にわたって筒状鋼材を挟むように設けられる前後一対のダンパー用鋼板とを備えている。ダンパー用鋼板は、塑性化加工か析出硬化加工が施された鋼材から形成されている。筒状鋼材は、その中空内部にフレームの上部補強用鋼材および下部補強用鋼材を介してアンカーボルトを挿通した状態で、上下からナットを締め付けることでアンカーボルトが連結されるようになっている。この構成により、ダンパー用鋼板におけるせん断降伏後の耐力上昇が抑制され、所定のせん断耐力上限値を超えないような履歴ループを描いて変形するようになっている。
特許文献2の免震装置は、建築構造物と基礎との間に、建築構造物を支えるとともにこれに対する水平地震力を緩和する弾性体と、一端が建築構造物に連結されるとともに他端が基礎に固定されて、建築構造物に対する水平地震力を吸収する鋼棒と、を備えている。そして、鋼棒として、降伏強さが20〜35kgf/mm、引張強さが35〜50kgf/mm、伸びが20%以上、軸方向全歪み振幅5%における低サイクル疲労破断回数が30回以上であり、かつその固定側に建築構造物へ向けて先細りになるテーパー部が設けられたものを用いている。
特許文献3に記載された構造物用振動エネルギー吸収装置では、構造物の一方の部分に結合される第1部材と、他方の部分に結合される第2部材との間に、外力を加えて変形を生じさせることで応力マルテンサイト変態を生じる鉄系合金部材を介在させている。この鉄系合金部材としては、Fe−Mn−Si系合金を使用できることが開示されている。
特許文献4の免震装置は、建築構造物と基礎との間に、建築構造物の荷重を支持しかつ水平地震力を緩和する弾性体と、変態誘起塑性を有し水平方向の地震力を弾塑性変形によって吸収する鋼棒とを備えている。この鋼棒の変態誘起塑性とは、鋼中に含まれるオーステナイト相が次々にマルテンサイト変態することで均一伸びが大きく増加する特性を指すことが開示されている。
特開2008−111332号公報 特許第2593277号公報 特開平7−77232号公報 特許第2597735号公報
しかしながら、特許文献1記載の接合金物では、析出硬化鋼の鋼材を用いているため、伸び小さくエネルギー吸収量が小さい上、耐亀裂伝搬特性が低いという問題点がある。
また、特許文献2記載の免震装置では、変態誘起塑性の鋼材を利用していないため、耐亀裂発生特性と耐亀裂進展特性が低いという問題点がある。
さらに、特許文献2記載の鋼材は降伏強さを20kgf/mm〜35kgf/mmに制限しているため、制震ダンパーに大きな降伏耐力が必要な場合には、ダンパー自身が大型化する問題点もある。
さらに、特許文献3の構造物用振動エネルギー吸収装置では、Mnを重量比で20%〜30%、Siを3.5%〜8%、Crを5%含有した高マンガン含有鉄系形状記憶合金を用いている。この鋼材は高合金含有のため、溶接性や機械加工性が非常に悪い、多量のMnとCr添加のため高価であるなどの問題点がある。
さらに、特許文献3の鋼材の応力誘起マルテンサイト変態は、面心立方構造(fcc)から稠密構造(hcp)への変態であり、面心立方構造(fcc)から体心立方構造(bcc)に変態する変態誘起塑性のメカニズムとは異なる。したがって、特許文献3による応力誘起マルテンサイト変態では、変態誘起塑性における圧縮応力の発生はおきないため、引張応力下の亀裂発生を抑制できない。
また、特許文献4記載の免震装置では、地震エネルギー吸収部材の鋼棒に前記の高マンガン含有鉄系形状記憶合金、もしくはオーステナイト系ステンレス鋼を用いることを想定している。オーステナイト系ステンレス鋼は、Cr、Niを多含有するために非常に高価であり、さらに溶接の低コスト化や、鋼材の高降伏強度化が困難であるという問題点がある。
さらに、オーステナイト系ステンレス鋼は低降伏比(降伏耐力/引張強度の比)のため、ダンパー降伏後の耐力上昇は極めて大きくなる。この耐力上昇により、ダンパー取付周辺部の構造部材が損傷してしまい、それ以後のエネルギー吸収が困難になるという問題点もある。
また、オーステナイト系ステンレス鋼の線膨張係数は炭素鋼の1.5倍と大きいために温度変化が激しい環境で使用するとダンパー内に熱応力が発生し、さらに構造用部材の炭素鋼に接触することで電蝕するという問題点がある。
本発明の目的は、安価に製造可能でありかつ容易に溶接可能でエネルギー吸収性能、耐亀裂発生特性、耐亀裂進展特性の向上を図ることができる建築制震ダンパーおよび建築構造物を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明者が鋭意研究を重ねた結果、以下のことを見出し、本発明を完成させた。
具体的には、従来、鋼種が違う制震ダンパーについて、降伏点以上の大応力や塑性ひずみを繰り返し負荷する低サイクル疲労試験結果を行い、制震ダンパーの鋼板の累積塑性変形倍率と疲労振幅とを用いてエネルギー吸収量を比較すると、降伏点が低いほど、エネルギー吸収部である鋼板が吸収可能なエネルギー吸収量(累積塑性変形倍率)が大きいことがわかっていた。このことから、従来の制震ダンパーでは、超高伸びを実現する(伸びを大きくする)ために、引張強度を300〜400N/mm程度に抑えて低強度化(低降伏点化)を図った制震ダンパー専用の極低降伏点鋼、または低降伏点鋼が用いられていた。
本発明においては、制震ダンパーのエネルギー吸収性能を定量評価できる、エネルギー吸収効率という新しい評価指標を提案する。すなわち、このエネルギー吸収効率とは、制震ダンパーの総エネルギー吸収量を鋼板の全体積で除した値で定義される。このエネルギー吸収効率を用いて各鋼種の性能を比較すると、降伏点が低くエネルギー吸収量が大きい極低降伏点鋼を用いた制震ダンパーと、降伏点が高くエネルギー吸収量が小さい高降伏点鋼(引張強度が490N/mm相当のSN鋼)を用いた制震ダンパーとで、エネルギー吸収効率に大きな差異がないことを見出した。これは、各鋼板の引張試験におけるSSカーブ(応力(降伏強度)−歪み(伸び)曲線)の面積を比較すると、極低降伏点鋼と高降伏点鋼とで大きな差異がないことが大きな要因である。
以上のことから、制震ダンパーのエネルギー吸収性能を従来よりも向上させるためには、エネルギー吸収効率が従来よりも高くなるように、高降伏点鋼よりも降伏強度が高くかつ伸びが大きい鋼板を適用すればよいことを見出した。
一方、意図的に高炭素濃度のオーステナイト相を残留させて、オーステナイト相が硬質のマルテンサイト変態することで、高強度で大きな伸び性能を発現する変態誘起塑性効果(TRIP(TRansformation Induced Plasticity)効果)を有する低合金系鋼材(TRIP鋼)が開発されている。このTRIP鋼は、鋼材自身が残留オーステナイト相からマルテンサイト相にマルテンサイト変態する、換言すれば、鋼材自身が硬化し、高強度化する特性や、優れた溶接性を有している。
また、TRIP鋼は、局所的に歪み集中した箇所が変態誘起塑性でマルテンサイト変態することで、当該箇所の局所的な塑性歪みの集中が緩和して、当該箇所周辺に塑性歪みの領域を拡大させることができる。すなわちTRIP鋼は、いわゆる自己損傷抑制機能を有する知能材料である。
また、特に建築用の制震ダンパーは、切欠き部や溶接部など、形状的に不連続な箇所が非常に多く、歪み集中する箇所は無数にある。さらに、制震ダンパー自身は、繰り返し荷重を受けるとともに、各繰り返しサイクルで大きく塑性化するので、その疲労の度合いや歪み集中の度合いが非常に大きい。
そこで、TRIP鋼を制震ダンパーに利用することにより、TRIP鋼自身が有する自己損傷抑制機能、換言すれば、変態誘起塑性を最大限に利用できる。これにより、制震ダンパーが有する様々な欠陥(切欠きなど)を知能材料であるTRIP鋼自身がカバーして、地震時のエネルギー吸収量を向上させることができる。
また、TRIP鋼の線膨張係数は、構造用建築部材である炭素鋼と同じであり、オーステナイト系ステンレスと比較して熱応力の発生も小さい。さらにTRIP鋼は炭素鋼と同じく低合金鋼材なので、電蝕することも無い。
さらに、複合組織鋼により亀裂進展を抑制できるのも知能材料であるTRIP鋼の特徴である。極低降伏点鋼や析出硬化鋼、鉄系形状記憶合金は複合組織鋼ではないため、TRIP鋼に見られる亀裂進展抑制効果がない。また、前述の鋼材は、マルテンサイト変態に圧縮応力は発生しないので、亀裂発生を抑制する効果も無い。制震ダンパーにおいては、この亀裂進展と亀裂発生の抑制効果は重要であり、亀裂進展が早い場合には、直ちに制震ダンパーが破断することとなる。これに対して、制震ダンパーにTRIP鋼を適用すれば、制震ダンパー内の亀裂進展を抑制することで、極大地震時においても制震ダンパーの破断を回避してエネルギー吸収を継続することができる。また、TRIP鋼のマルテンサイト変態により、亀裂が想定される箇所の引張応力が緩和でき、亀裂発生の抑制も可能である。
このTRIP鋼の耐亀裂発生特性と耐亀裂進展特性は、小振幅の荷重変動による疲労(高サイクル疲労)亀裂に対しても優れた効果がある。制震ダンパーは、小規模地震、風振動、生活振動など、小振幅の荷重変動を受けることも多い。制震ダンパーにTRIP鋼を利用することで、疲労亀裂に対しても優れた効果を発揮する。
本発明は、以上のような知見により完成したものである。
すなわち、本発明の建築制震ダンパーは、一対の対象部材間に接合され、この接合方向に沿った方向または接合方向に交差する方向に作用する力を塑性変形によって吸収する鋼板を備えた建築制震ダンパーであって、前記鋼板は、変態誘起塑性を有するとともに、当該鋼板の降伏強度が430N/mm以上で、かつ前記降伏強度と伸びとの積が130N/mm以上であることを特徴とする。
以上の本発明によれば、鋼板の降伏強度、および、この降伏強度と伸びの積を上記範囲に設定して高降伏点鋼よりも大きくすることで、建築制震ダンパーの単位体積あたりのエネルギー吸収量であるエネルギー吸収効率を従来よりもさらに向上でき、建築制震ダンパー自体のエネルギー吸収性能の向上と、建築制震ダンパー自体の小型化が可能になる。すなわち、高い降伏強度による建築制震ダンパーの小型化とエネルギー吸収量の増大を両立させた建築制震ダンパーが実現可能となる。
また、鋼板として変態誘起塑性を有するTRIP鋼を用いることで、溶接性と耐亀裂発生特性、耐亀裂進展特性を向上できる。さらに、従来よりも鋼板の降伏強度を高めるため、鋼板使用量を減らしても所定のエネルギー吸収量を確保でき、小型化や軽量化を図ることができる。そして、TRIP鋼をC、Si、Mn、P、S、Ni、Crなどの低合金で構成できるため、溶接性を向上できる。さらに、高価なCr、Ni、Mnの含有量を少なくでき、安価に製造できる。
この際、本発明の建築制震ダンパーでは、前記鋼板の表面には、溶融亜鉛めっき、電気亜鉛めっき、または電着塗装による防錆処理が施されていることが好ましい。
このような構成によれば、めっき処理や電着塗装に伴う鋼板の時効硬化を利用して鋼板の降伏強度を上げて、降伏比を大きくすることができる。従って、降伏後の耐力上昇を抑えることができ、周辺部材の損傷を防止できるとともに、防食作用により建築制震ダンパーの長寿命化を図ることができる。また、めっき処理などにより降伏強度を上げることができるので、めっき処理前の降伏強度を維持しつつ鋼板使用量を減らすことができ、小型化や軽量化が図れる。
また、本発明の建築制震ダンパーでは、前記鋼板の表面には、当該表面を覆う座屈拘束材が設けられ、前記鋼板の伸縮に伴う塑性変形によって前記接合方向に沿った方向に作用する力を吸収する座屈拘束ブレースであることが好ましい。
また、本発明の建築制震ダンパーでは、前記鋼板のせん断に伴う塑性変形によって前記接合方向に交差する方向に作用する力を吸収するせん断パネルであることが好ましい。
また、本発明の建築制震ダンパーでは、前記鋼板には、少なくとも1個のスリットが設けられ、前記鋼板におけるスリットに沿った部分が降伏することで力を吸収することが好ましい。
以上の各構成によれば、座屈拘束ブレースやせん断パネルダンパーのエネルギー吸収性能を従来よりも向上でき、さらには溶接性や耐亀裂発生特性、耐亀裂進展特性を向上できる。そして、せん断パネルダンパーの鋼板にスリットを設けているため、降伏強度を低くできスリットに沿った部分を容易に曲げせん断降伏させることができる。
一方、本発明の建築構造物は、前記いずれかの建築制震ダンパーを備えたことを特徴とする。
また、本発明の建築構造物は、薄板軽量形鋼で骨組みが構成され、前記骨組みに前記建築制震ダンパーが取り付けられるスチールハウスであることが好ましい。
以上の各構成によれば、エネルギー吸収性能および耐亀裂発生特性、耐亀裂進展特性が向上した建築制震ダンパーをスチールハウスなどの建築構造物に設けることで、建築構造物の耐震性能上のリダンダンシーを向上できる。
以上のような本発明の建築制震ダンパーおよび建築構造物によれば、鋼板として、変態誘起塑性を有するとともに、降伏強度が430N/mm以上でかつ降伏強度と伸びの積が130N/mm以上のものを用いるため、単位体積あたりのエネルギー吸収量を大きくすることができ、建築制震ダンパーのエネルギー吸収性能を向上できる。また、安価に製造可能であるとともに、建築制震ダンパーの溶接性、耐亀裂発生特性、耐亀裂進展特性も向上できる。さらに、建築構造物の耐震性を向上させることができる。
本発明の実施形態に係るせん断パネルダンパーを備えた建築構造物の骨組みを示す側面図である。 前記せん断パネルダンパーの鋼板の降伏強度と、降伏強度と伸びの積との関係を示すグラフである。 前記鋼板の応力と歪みとの関係を示すグラフである。 (A)は実施例1における実施例の荷重−変形曲線、(B)は比較例の荷重−変形曲線を示すグラフである。 本発明の変形例に係る座屈拘束ブレースを備えた建築構造物の骨組みを示す側面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態の建築制震ダンパーとしてのせん断パネルダンパー6を備えた建築構造物1の骨組みを示す側面図である。
図1において、建築構造物1は、鋼管柱2と、この鋼管柱2に接合される梁材3とを備えて構成されている。
鋼管柱2は、断面四角形状の所定の板厚からなる鋼管21と、この鋼管21よりも厚い板厚により構成されている柱梁接合部22とから構成されている。鋼管21と柱梁接合部22は、互いの端部を対向させた状態で外側から溶接することにより上下にわたって接合されている。
鋼管柱2は、大地震による大きな揺れにおいても建築構造物1自体の自重を支えつつ、その倒壊や崩落を防ぐ役割を担う。大地震などの大きな応力作用時においても、最初に鋼管柱2が降伏してしまうのを防ぐ観点から、後述するせん断パネルダンパー6が設けられることにより、特にこの鋼管柱2の変形エネルギーを吸収できるように設計されている。
梁材3は、ウェブ31と、このウェブ31の両端に設けられた一対のフランジ32a,32bとを備える、いわゆるH形鋼により構成されている。なお、梁材3は、いわゆるH形鋼として構成される場合に限定されるものではなく、これ以外の形状で構成されていてもよい。
このような構成からなる梁材3は、その端面を鋼管柱2の外面、すなわち柱梁接合部22の外面に当接させた状態で溶接することにより、この柱梁接合部22に一体化される。その結果、この梁材3は、柱梁接合部22との間で剛接合され、鉄骨ラーメン構造が構成されることになる。以下、この図1において上段の梁材3を梁材3aといい、下段の梁材3を梁材3bという。
さらに、鋼管柱2における鋼管21は、柱梁接合部22の上に積み上げられた後、その上下間が溶接により固着される。このようにして、鋼管柱2は、鋼管21と柱梁接合部22を交互に積み重ねて上下に接合されることにより最上層から最下層に向けて連続して構成され、建築構造物1が構築されていくことになる。そして、建築構造物1における最下層においては、鋼管柱2が基礎等に固定されている。ちなみに、この図1は、鋼管柱2と梁材3とを互いに直交させつつ連結した鉄骨ラーメン構造の一部分を代表的に表したものである。
また、梁材3aにおけるフランジ32bの下面、並びに梁材3bにおけるフランジ32aの上面には、それぞれH鋼からなる対象部材としての間柱8a,8bがそれぞれ設けられている。これら間柱8a,8bは、それぞれ溶接などの手段によりフランジ32bの下面、並びにフランジ32aの上面に強固に固定されている。間柱8aは、それぞれ一対のフランジ81a,82a並びにウェブ83aにより構成されている。また、間柱8bは、それぞれ一対のフランジ81b,82b並びにウェブ83bにより構成されている。
せん断パネルダンパー6は、一端が間柱8aのウェブ83aに、他端が間柱8bのウェブ83bに取り付けられている。ウェブ83a,83bは、それぞれ1枚の鋼板で構成されており、ここでは図示しないが、この鋼板を挟むように2枚のせん断パネルダンパー6が配設されている。ウェブ83a,83bおよびせん断パネルダンパー6には、図示しない貫通孔が穿設されており、これらを互いに合わせて、ボルト28を挿通させ、そのボルト28を図示しないナットにより螺着させることにより、このせん断パネルダンパー6が固定されている。
せん断パネルダンパー6は、1枚の鋼板41からなる。この鋼板41は、ボルト28および図示しないナットにより間柱8aに取り付けられる第1接合部46と、この第1接合部46と同様の方法で間柱8bに取り付けられる第2接合部47と、第1接合部46と第2接合部47の間に形成されたエネルギー吸収部49とを備えて構成されている。
第1接合部46および第2接合部47に取り付けられる間柱8a、8bは、例えば地震などによる振動が建築構造物1に伝達された場合において、水平方向である相対変位方向Aに向けて互いに相対的に変位することになる。すなわち、相対変位方向Aは、第1接合部46および第2接合部47と、間柱8a、8bとの接合方向Bに交差する方向(鉛直方向)であって、この相対変位方向Aに沿った間柱8a、8b間の相対変位に応じ、エネルギー吸収部49がせん断変形し、曲げせん断降伏後に塑性変形することにより、エネルギー吸収性能を発揮するものである。
このエネルギー吸収部49には、1以上のスリット65が少なくとも相対変位方向Aに沿って所定間隔ごとに設けられている。なお、スリット65の配置は、一列に限定されるものではなく、複数列で構成されていてもよい。また、スリット65が規則的に並んでいる場合のみならず、ランダムに散在させるようにしてもよい。
また、スリット65は、いかなる形状で構成されていてもよいが、少なくとも接合方向Bに向けて延びる縦長の形状とされていることが望ましい。また、ここでは、略ひし形のスリット65で構成した場合を例示しているが、これに限定されるものではなく、長方形状で構成してもよいし、その他多角形状、不定形状で構成してもよい。
このようなスリット65をエネルギー吸収部49に設けることにより、少なくとも当該エネルギー吸収部49の降伏強度を下げることが可能となる。具体的には、間柱8a,8b間において相対変位方向Aに向けて相対変位が生じた場合、エネルギー吸収部49を容易に曲げせん断降伏させることが可能となる。この曲げせん断降伏は、特に隣接するスリット65間の領域であるダンパー部66において幅が狭小となっていることから、このダンパー部66が優先的に降伏する場合が多い。なお、エネルギー吸収部49にスリット65を設けることは必須でなく、スリット65を1個も設けない構成としてもよい。
また、エネルギー吸収部49を有する鋼板41は、常温下で変態誘起塑性を有することを必須の構成要件としている。すなわち、鋼板41として、いわゆるTRIP鋼を使用することができる。このTRIP鋼とは、常温時の鋼材中に意図的に高炭素濃度のオーステナイト相を残留させて、オーステナイト相がマルテンサイト変態することで、高強度で大きな伸び性能を発現する変態誘起塑性効果(TRIP効果)を発揮する低合金系鋼材である。例えば、鋼板41を構成するTRIP鋼としては、熱間圧延で製造されており、その化学成分が、いずれも重量%で、Cが10.5×10−2、Siが139.3×10−2、Mnが137×10−2、Pが9×10−3、Sが1×10−3、Niが1×10−3、Crが20×10−3であり、また結晶組織は主相がフェライト、第二相がベイナイトと残留オーステナイトから形成されるものが例示できる。いずれも低合金であることから、溶接性にも優れ、また高価なCr、Ni、Mnなどの元素の重量%も低いことから、変態誘起塑性を有する建築ダンパーをより安価に作り込むことも可能となる。
また、鋼板41は、図2に示すように降伏強度が430N/mm以上であり、降伏強度と伸びの積が130N/mm以上であることを必須の構成要件としている。このような降伏強度、および、降伏強度と伸びの積の閾値は、どちらも、従来の建築制震ダンパー用鋼板において高降伏強度とエネルギー吸収性能が最も優れた高降伏点鋼のデータ(サンプル数n=51749)を用いて、これらのデータの95.5%上限信頼限界値を超える値に設定されている。従来の建築制震ダンパー用鋼板(高降伏点鋼、極低降伏点鋼、低降伏点鋼は、上記2つの閾値を同時に満たさないので、鋼板41は、既存の建築制震ダンパー用鋼板より、高強度でかつ大きなエネルギー吸収量を有する。
すなわち、せん断ダンパー6は、従来のせん断ダンパーと比較して、より小型化(鋼板量の削減化)され、さらにエネルギー吸収量も大きくすることが可能となる。
また、鋼板41は、免震装置内のエネルギー吸収部材として開発された、TRIP効果を有する従来のオーステナイト系ステンレス鋼棒よりも高降伏強度でかつ低合金で、また、炭素鋼との電蝕の恐れも無いので、エネルギー吸収部49の小型化と製造コスト大幅削減、耐食性向上にも寄与できる。
なお、上記鋼板41と同じく変態誘起塑性を有するTRIP鋼で、引張強度が590N/mm以上のTRIP鋼板(サンプル数n=495)では、降伏強度の平均値は478N/mm、降伏強度と伸びの積の平均値は175N/mmである。このTRIP鋼の統計データの68.3%下限信頼限界値は、降伏強度が463N/mm、降伏強度と伸びの積が164N/mm、また、95.5%下限信頼限界値は、降伏強度が448N/mm、降伏強度と伸びの積が152N/mm、さらに、99.7%下限信頼限界値は、降伏強度が433N/mm、降伏強度と伸びの積が141N/mmである。したがって、引張強度が590N/mm以上で変態誘起塑性を有するTRIP鋼については、特別な処理・工程を鋼材に施すこと無く、本発明の鋼板の必須要件である、降伏強度が430N/mm以上でかつ、降伏強度と伸びの積が130N/mm以上を満足する。
例えば、鋼板41は、図3に示すように、降伏強度(応力)と伸び(歪み)が高降伏点鋼よりも大きい特性を有している。
また、鋼板41の表面には、溶融亜鉛めっき、電気亜鉛めっき、または電着塗装による防錆処理が施されている。
次に、せん断パネルダンパー6の動作を説明する。
上述の構成からなるせん断パネルダンパー6が建築構造物1に取り付けられた状態において、地震などが発生した場合、間柱8a,8bが互いに相対変位方向Aに向けて相対変位を起こす。この相対変位方向Aへの振動が生じているとき、瞬間的には、間柱8aがa1方向に、間柱8bがa2方向に変位している。このような場合、間柱8aに取り付けられた第1接合部46にa1方向の応力が伝達され、間柱8bに取り付けられた第2接合部47にa2方向の応力が伝達される。
その結果、a1方向の応力とa2方向の応力との間で、せん断応力が生じることになり、エネルギー吸収部49におけるダンパー部66の上下端部が曲げ降伏するとともに、ダンパー部66の略全長がせん断降伏する。その結果、せん断パネルダンパー6では、エネルギー吸収部49について、常温下で変態誘起塑性効果を発現させることができ、安定した変形エネルギー吸収性能を発揮させることが可能となる。そして、このせん断パネルダンパー6における間柱8a,8b間の相対変位に応じたエネルギー吸収性能を発揮させることにより、このせん断パネルダンパー6が配設された建築構造物1における制震性能を発揮させることが可能となる。
以上の本実施形態によれば、せん断パネルダンパー6の鋼板41として、降伏強度が430N/mm以上であり、降伏強度と伸びの積が130N/mm以上に設定されたものを用いているため、せん断パネルダンパー6における単位体積あたりのエネルギー吸収量を従来の極低降伏点鋼や高降伏点鋼よりも大きくでき、エネルギー吸収性能を向上できる。さらには、自己損傷抑制機能を有するTRIP鋼を用いているため、耐亀裂発生特性と耐亀裂進展特性を向上でき、また溶接性も向上できる。そして、鋼板41の表面に溶融亜鉛めっき、または、電気亜鉛めっき、または、電着塗装による防錆処理を施しているため、時効硬化により降伏比を大きくすることができ、降伏後の耐力上昇を抑えることができる。従って、間柱8a,8bなどの周辺部材の損傷を防止できるとともに、防食効果によりせん断パネルダンパー6の長寿命を実現できる。また、めっき処理などにより鋼板41の降伏強度を上げることができるので、めっき処理しないものと同様の降伏強度を維持しつつ鋼板使用量を減らすことができ、小型化や軽量化を図れる。さらに、鋼板41にスリット65を設けているため、容易に曲げせん断降伏させることができる。そして、せん断パネルダンパー6を建築構造物1に設けているので、耐震性を向上でき、溶接作業の効率を高めることができる。
以下、本発明の実施例について説明する。
[実施例1]
実施例1では、本発明の効果として、鋼板の特性がエネルギー吸収量に与える影響を調べた。
実施例のダンパーは、上記実施形態のせん断パネルダンパー6、すなわちTRIP鋼からなり、降伏強度が430N/mm以上であり、降伏強度と伸びの積が130N/mm以上のものである。また、比較例のダンパーは、析出硬化鋼からなり、引張強度(降伏強度)レベルが実施例とほぼ同じであるが、降伏強度と伸びの積が実施例よりも小さいものである。
そして、実施例および比較例のダンパーのそれぞれに対して、低サイクル疲労試験を実施した。実施例の荷重−変形曲線を図4(A)に、比較例の荷重−変形曲線を図4(B)に示す。
図4(A),(B)に示すように、実施例である本発明を適用したTRIP鋼は、比較例である従来の析出硬化鋼と比較して、荷重−変形曲線における面積の大きなヒステレシスのループを描き、エネルギー吸収性能が向上していることが解った。また、繰り返し描かれるループの総面積を累積エネルギー吸収量として算出したところ、実施例は13.3kN・mであり、比較例は8.59kN・mであった。以上から、本発明を適用することにより、エネルギー吸収量が約55%向上することが解った。
[実施例2]
実施例2では、本発明の効果として、めっき処理および電着塗装が降伏現象に与える影響を調べた。
表1に示すように、表面処理前に本発明の要件を満たすTRIP鋼A材とTRIP鋼B材を試験体として準備した。ここで、表1におけるYRは、降伏比を意味する。そして、各試験体に表1に示す条件の表面処理を施し、表面処理前後での降伏強度、降伏比、降伏強度×伸びを比較した。
Figure 2011058258
その結果、溶融亜鉛めっき処理、電気めっき処理、電着塗装処理のいずれの処理を施しても、降伏強度、降伏比(YR)、降伏強度×伸びの値が処理前よりも大きくなることが解った。以上から、各種表面処理を施すことにより、防食性能を向上できる上、鋼板のエネルギー吸収量を小さくすることなく高強度化と高降伏比化を図ることができることが解った。また、表面処理を施せば、鋼板の使用量を減らしてもエネルギー吸収量を維持できるので、軽量化や小型化を図ることができることが解った。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、図5に示すような、建築制震ダンパーとしての座屈拘束ブレース6aを建築構造物1に設けてもよい。この座屈拘束ブレース6aは、柱梁接合部22に渡って斜めに配置されている。座屈拘束ブレース6aは、鋼板としての芯材41aを備えている。この芯材41aは、上記実施形態の鋼板41と同じ材料、すなわち降伏強度が430N/mm以上であり、降伏強度と伸びの積が130N/mm以上に設定されたTRIP鋼により棒状に形成されている。また、芯材41aの表面には、溶融亜鉛めっき、電気亜鉛めっき、または電着塗装による防錆処理が施されている。そして、芯材41aの一端は上階右側の柱梁接合部22に設けられた対象部材としての接合部材85aに、他端は下階左側の柱梁接合部22に設けられた対象部材として接合部材85bに接合されている。具体的には、芯材41aの各端部と接合部材85a,85bとは、スプライスプレート86a,86bにそれぞれボルト87a,87bと図示しないナットとで接合されている。また、芯材41aには、外周面を覆うように例えばコンクリート製の座屈拘束材42aが設けられている。そして、この座屈拘束ブレース6aは、接合方向Bに沿って作用する応力によって、芯材41aが軸方向に伸縮し、軸降伏(圧縮降伏および引っ張り降伏)することでエネルギーを吸収するようになっている。
また、建築構造物1は、薄板軽量形鋼で骨組みが構成されているスチールハウスであってもよく、このようなスチールハウスにおいても、前記せん断パネルダンパー6や座屈拘束ブレース6aを骨組みに取り付けたり、接合金物として用いたりすることができる。
また、前記実施形態では、鋼板41や芯材41aに、溶融亜鉛めっきや、電気亜鉛めっき、電着塗装による防錆処理を施したが、これらの処理を省略してもよい。
また、前記実施形態では、せん断パネルダンパー6の鋼板41にスリット65を形成したが、このようなスリットを形成せずに、板状の鋼板のみでせん断パネルダンパーを構成してもよい。
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
1…建築構造物、6…せん断パネルダンパー(建築制震ダンパー)、6a…座屈拘束ブレース(建築制震ダンパー)、8a,8b…間柱(対象部材)、41…鋼板、41a…芯材(鋼板)、42a…座屈拘束材、85a,85b…接合部材(対象部材)。

Claims (7)

  1. 一対の対象部材間に接合され、この接合方向に沿った方向または接合方向に交差する方向に作用する力を塑性変形によって吸収する鋼板を備えた建築制震ダンパーであって、
    前記鋼板は、変態誘起塑性を有するとともに、当該鋼板の降伏強度が430N/mm以上で、かつ前記降伏強度と伸びとの積が130N/mm以上であることを特徴とする建築制震ダンパー。
  2. 請求項1に記載の建築制震ダンパーにおいて、
    前記鋼板の表面には、溶融亜鉛めっき、電気亜鉛めっき、または電着塗装による防錆処理が施されていることを特徴とする建築制震ダンパー。
  3. 請求項1または請求項2に記載の建築制震ダンパーにおいて、
    前記鋼板の表面には、当該表面を覆う座屈拘束材が設けられ、
    前記鋼板の伸縮に伴う塑性変形によって前記接合方向に沿った方向に作用する力を吸収する座屈拘束ブレースであることを特徴とする建築制震ダンパー。
  4. 請求項1または請求項2に記載の建築制震ダンパーにおいて、
    前記鋼板のせん断に伴う塑性変形によって前記接合方向に交差する方向に作用する力を吸収するせん断パネルであることを特徴とする建築制震ダンパー。
  5. 請求項4に記載の建築制震ダンパーにおいて、
    前記鋼板には、少なくとも1個のスリットが設けられ、
    前記鋼板におけるスリットに沿った部分が降伏することで力を吸収することを特徴とする建築制震ダンパー。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の建築制震ダンパーを備えたことを特徴とする建築構造物。
  7. 請求項6に記載の建築構造物において、
    薄板軽量形鋼で骨組みが構成され、前記骨組みに前記建築制震ダンパーが取り付けられるスチールハウスであることを特徴とする建築構造物。
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