JP2011058204A - 浚渫システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 所定の浚渫をするについて、水汚染などの環境汚染を招来しない。
【解決手段】 自然水を受け容れる供給側タンク1と、この供給側タンク1からの水を吸い上げて吐出する供給手段2と、この供給手段2からの水で作動して所定の浚渫作業を実践する作動部Uとを有してなる浚渫システムにおいて、作動部Uから吐出された排水が排水側タンク3に流入されると共に、この排水側タンク3と供給側タンク1との連通の可不可が選択可能とされてなる。
【選択図】 図2

Description

この発明は、浚渫システムに関し、特に、港湾や河川さらには湖沼などの底を浚って土砂などを撤去する浚渫船や浚渫機械への具現化に適する浚渫システムの改良に関する。
港湾や河川さらには湖沼などの底を浚って土砂などを撤去する浚渫船や浚渫機械への具現化に適する浚渫システムとしては、たとえば、特許文献1に開示の提案があるが、この特許文献1に開示の提案にあっては、クローラを有する無人の走行台車が湖沼などの底を移動する。
そして、この走行台車は、その水中での移動時に湖沼などの底の土砂を掬い揚げるスクレーパと、このスクレーパが掬った土砂を吸い上げて水面まで押し上げるスクイーズポンプとを有してなる。
そしてまた、この走行台車は、水圧から保護された電気制御盤や油圧制御盤を有し、この電気制御盤や油圧制御盤は、水面の台船上に搭載した発電機や油圧ユニットに連結されて、スクレーパやスクイーズポンプの駆動および走行台車の移動を制御する。
それゆえ、この提案によれば、湖沼などの底を無人の走行台車が走行して浚渫するから、水面の台船から湖沼などの底を直接浚渫する場合に比較して、水深が大きくなっても所定の浚渫を実践し得る点で有利となる。
特開平8‐302730公報(要約,明細書中の段落0008,図1,図2参照)
しかしながら、上記した特許文献1に開示の提案にあっては、水深が大きくなっても所定の浚渫を実現し得る点で基本的に問題がある訳ではないが、その実施化にあって、些かの不具合があると指摘される可能性がある。
すなわち、上記した特許文献1に開示の提案にあっては、水中における走行台車の移動およびスクレーパやスクイーズポンプの駆動が駆動機器たる油圧モータによるとし、この油圧モータへの油圧の給排が走行台車上の油圧制御盤における制御に依存し、この油圧制御盤には水面上の油圧源が油圧ホースの利用で接続される。
それゆえ、この特許文献1に開示の提案にあっては、水中の走行台車に配設の油圧制御盤に接続される油圧ホースや、その接続部からの作動流体たる作動油の漏れが危惧されると共に、さらには、油圧機器類からの直接的な作動油の漏れが危惧され、実際に作動油の漏れがあると、水質汚染などの環境汚染に繋がる不具合がある。
この発明は、このような現状を鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、所定の浚渫をするについて、水質汚染などの環境汚染を招来せずして、その汎用性の向上を期待するのに最適となる浚渫システムを提供することである。
上記した目的を達成するために、この発明による浚渫システムの構成を、基本的には、自然水を受け容れる供給側タンクと、この供給側タンクからの水を吸い上げて水圧を供給する供給手段と、この供給手段からの水圧で作動して所定の浚渫作業を実践する作動部とを有してなる浚渫システムにおいて、上記の作動部からの排水が排水側タンクに流入されると共に、この排水側タンクの上記の供給側タンクへの連通の可不可が選択可能とされてなるとする。
それゆえ、この発明にあっては、所定の浚渫作業を実践する作動部が自然水の供給を受けて作動するから、作動部を作動させる作動流体が水となり、仮に漏れることがあっても、水質汚染などの環境汚染を危惧しなくて済む。
そして、この発明にあっては、作動部からの排水が排水側タンクに流入されるから、この排水タンクに流入した水の再利用を可能にし、作動部からの排水が自然界に直接排出される場合に比較して、新たに供給側タンクに供給する水の量を減らすことが可能になる。
また、この発明にあっては、排水側タンクと上記の供給側タンクとの連通の可不可を選択可能とするから、作動部の作動に要する水の量が多くなるときには、排水側タンクを供給側タンクに連通して大容量の供給を可能にすると共に、作動部の作動に要する水の量が少なくなるときには、供給側タンクからの小容量の供給のみとして、いわゆるエネルギーロスを回避し得る。
この発明による浚渫システムを具現化した概略図である。 この発明による浚渫システムを具現化する回路図である。
以下に、図示した実施形態に基づいて、この発明を説明するが、この発明による浚渫システムは、図示するところでは、図1に示すように、ダムなどの水面Wに浮かぶ基台たる台船Sと、ダム底などの底Gを走行する水中ブルドーザBとを有する状況下に具現化されてなる。
そして、この浚渫システムにあって、水中ブルドーザBは、図示するところでは、この発明に言う作動部U(図2参照)を有してなり、この作動部Uの作動が台船S上に設置の制御部Cにおける制御によるとしている。
すなわち、この発明による浚渫システムを回路で看ると、基本的には、図2に示すように、自然水を受け容れる供給側タンク1と、この供給側タンク1からの水を吸い上げて吐出する供給手段2と、この供給手段2からの水で作動して所定の浚渫作業を実践する作動部Uとを有してなる。
そして、図示する実施形態にあって、この浚渫システムは、作動部Uから吐出された排水を流入させる排水側タンク3を有すると共に、この排水側タンク3の上記の供給側タンク1への連通の可不可の選択を可能にする切換弁4を有してなる。
まず、供給側タンク1は、図1に示すところでは、台船Sに形成されてなり、この供給側タンク1には、自然水が濾過手段たる濾過器5を介して供給されるとし、このとき、自然水は、同じく台船Sに配設のポンプ5aの駆動で汲み上げられて言わば強制的に濾過器5に供給される。
供給側タンク1に供給される水が濾過手段で濾過されるのは、自然水に混入などするゴミによるいわゆる目詰まりをあらかじめ回避するためであり、自然水がゴミを余り含まない場合には、簡単にフィルタを交換できるなどの簡単な構成の濾過装置が利用されても良い。
なお、図示する濾過器5にあっては、図示しないが、いわゆる逆流機構を有していて、この逆流機構の作動で濾過器5内に溜ったゴミを器外に放出して、長期に亘って繰り返し利用し得るように形成されてなるのが好ましい。
そして、濾過器5からの水は、いわゆる自然落下で供給側タンク1に流入されても良いが、安定的な流入を実現する上からは、図示しないが、ポンプなどの利用で強制的に流入されるのが良い。
また、供給側タンク1には、濾過器5を通過した言わば清浄な水が流入されるから、この供給側タンク1が閉鎖構造に形成されて爾後にゴミなどが混入しないように配慮されるのが良い。
そしてまた、供給側タンク1が閉鎖構造に形成される場合には、図示しないが、濾過器5の下流側にチェック弁などが設けられるなどして、閉鎖構造となる供給側タンク1内の高圧化などに起因して、供給側タンク1の水が濾過器5側に逆流することを阻止するのが良い。
なお、供給側タンク1内が設定以上に高圧化することが容易に想定される場合には、図示しないが、この高圧を供給側タンク1外に解放し得る解放弁などが設けられるのが好ましい。
また、この供給側タンク1が機能するところを鑑みると、要は、所定量の水を収容すれば良く、その意味からは、この供給側タンク1が水中に、特に、水中ブルドーザBに設けられてなるとしても良いと言い得る。
ただ、この供給側タンク1には濾過器5が併設されることや、この供給側タンク1に対するメンテナンスのことを考慮すると、図示する実施形態のように、台船Sに設けられてなる方が良い。
つぎに、供給手段2は、駆動源(符示せず)の駆動で供給側タンク1からの水を吸い上げて、これを作動部U側に吐出するポンプ2aを有すると共に、このポンプ2aに並列する水圧設定弁2bを有してなる。
このとき、ポンプ2aを駆動する駆動源についてだが、これが水圧モータからなることはあっても、油圧モータからなることはないが、この供給手段2が台船Sに配設されることからすれば、電動モータからなるのが最適であろう。
特に、この種の台船Sは、言わば市街地で稼働せずしてダムのある山間部などの郊外で稼働するのが常態であろうから、台船Sに設けられた発電機(図示せず)の騒音などが公害視されることも少なく、したがって、この発電機で駆動する電動モータがポンプ2aを駆動するのが好ましく、また、問題も生じない。
そして、台船Sに設けられた発電機は、前記した濾過器5に自然水を供給するポンプ5aの駆動をも可能にし、また、この台船Sに配設の制御部Cにおける制御の際に利用されるなどを含めて、その利便性を高くする。
一方、水圧設定弁2bは、ポンプ2aが吐出する水圧を作動部Uにおける所定の作動に向く水圧に調整するもので、その限りにおいては、任意の構造が選択されて良いが、図示するところでは、リリーフバルブからなるとしている。
そして、この水圧設定弁2bで解放される水圧、つまり、水は、再度の利用に供すために供給側タンク1に戻されるが、このとき、いわゆる逆流を阻止するために、図示しないが、水圧設定弁2bと供給側タンク1とを連通する流路にチェック弁などが設けられるのが良い。
なお、供給手段2から作動部Uに供給される水圧は、これが高くなることが容易に想定されるが、この言わば高圧をポンプ2aが常時供給する設定は合理的ではなく、その意味では、図示しないが、加圧タンクなどの蓄圧手段がこの供給手段2に設けられて、この蓄圧手段からの水圧で作動部Uが所定の作動を実践するように設定されるのが好ましい。
そして、排水側タンク3は、作動部Uから吐出された排水を流入させるもので、これを設けないことによって、作動部Uから吐出された排水を直接自然水に混入させることになる不効率性の招来を避ける目的がある。
一方、この排水側タンク3は、流入してくる水を作動部Uから吐出された排水とするだけで、その構成については、閉鎖構造に形成されるなど、基本的には、前記した供給側タンク1の構成と殆ど同一とされて良い。
ただ、この排水側タンク3は、作動部Uから吐出された排水を流入させること、および、作動部Uから吐出された排水における水温が常温、すなわち、自然水の水温以上となっていることが多いことを考慮すると、冷却機能を発揮し得る構造に形成されるのが良い。
そして、この冷却機能を発揮する構造についてだが、前記したように、供給側タンク1が台船Sに設けられること、および、後述するが、この排水側タンク3が供給側タンク1に連通可能とされることを考慮すると、この排水側タンク3にあっても、台船Sに設けられる、特に、供給側タンク2に隣接して設けられるのが良い。
排水側タンク3が台船Sに設けられることによって、台船Sの胴回り板や船底板が自然水に晒されて冷却板として機能することも期待できるので、別途に、冷却機構などを設けなくて済む点で有利となる。
また、この排水側タンク3が水面Wの台船Sに設けられる場合には、水中、すなわち、水中ブルドーザBにある作動部Uから吐出された排水が水中の耐水ホースH(図2参照)を挿通して排水側タンク3に流入されるから、作動部Uから吐出された排水がこの水中の耐水ホースH内を挿通することによっても冷却されることを期待できるであろう。
なお、この排水側タンク3が閉鎖構造に形成される場合には、前記した供給側タンク1と同様にオーバーフロー機構やチェック弁を設けてなるのが好ましい。
また、この排水側タンク3が機能するところを鑑みると、要は、所定量の排水を流入させれば良く、その意味からは、前記した供給側タンク1と同様に、この排水側タンク3が水中に、特に、水中ブルドーザBに設けられてなるとしても良いと言い得る。
ただ、この排水側タンク3は、供給側タンク1に連通可能とされるのが良いことや、この排水側タンク3に対するメンテナンスのことを考慮すると、図示する実施形態のように、供給側タンク1と共に台船Sに設けられてなる方が良い。
さらに、切換弁4は、上記した排水側タンク3の前記した供給側タンク1への連通の可不可を選択可能にするもので、この連通の可不可が選択されることで、作動部Uに供給される水量の多少に対応できる。
すなわち、作動部Uがいわゆるフル作動する場合には、言わば多量の水が必要になるので、排水側タンク3を供給側タンク1に連通して供給手段2が作動部Uに供給する水量を多くするのが好ましい。
それに対して、作動部Uの作動時間が比較すれば短時間であったり、あるいは、水中ブルドーザBが殆ど走行しなくても済んだりする状況では、作動部Uに供給される水量も言わば少量で済むであろうし、その場合には、排水側タンク3の供給側タンク1への連通を切換弁4で遮断して水量を少なくしても足りると言い得る。
ちなみに、排水側タンク3の供給側タンク1への連通が切換弁4で遮断されて、作動部Uに供給される水が供給側タンク1のみから供給される場合には、作動部Uから吐出された排水は、一旦、排水側タンク3内に流入するが、オーバーフローして自然水に混入される。
ところで、この排水側タンク3内に流入した排水がオーバーフローして自然水に混入する状況は、この発明において、排水側タンク3を設けることの意義に反すると言い得る。
すなわち、前記したように、この発明においては、作動部Uから吐出された排水を直接自然水に混入させることによる不効率性の招来を避ける目的で排水側タンク3を設けるとしている。
このことからすると、供給側タンク1の水だけで足りるからと言って、切換弁4を遮断して、排水側タンク3の供給側タンク1への連通を阻止することは、上記した排水側タンク3を介してであるが、作動部Uから吐出された排水の自然水への混入に繋がり、この発明における根本思想に反することになる。
そこで、この発明にあっては、上記した切換弁4が設けられなくても良いと言い得るが、たとえば、作動部Uから吐出された排水が異常に高温となり、それゆえ、作動部Uから吐出された排水を自然水に混入させる一方で、不足分を自然水から取り込んだ方が作動部Uの作動の上で有利となる場合には、切換弁4の配設が有利となる。
以上のように、この発明にあっては、切換弁4の配設が好ましいが、この切換弁4は、台船Sに配設の制御部Cに設けられるであろうから、また、前記したように、この台船Sには発電機も設けられるであろうから、図示しないが、たとえば、ソレノイド切換バルブからなり、連通ポジション4aと、遮断ポジション4bとを有してなるのが良い。
そしてまた、この切換弁4にあっては、図示しないが、遮断ポジション4bを介して自然水に排出される水を挿通させる流路にチェック弁などを有していわゆる逆流を阻止するのが好ましい。
一方、作動部Uは、図2に示すように、一対の走行用モータ6,6と、単一の駆動用モータ7と、一対の作動シリンダ8,8とを有してなり、これら走行用モータ6,駆動用モータ7および作動シリンダ8を水圧利用で駆動させる。
そして、この作動部Uにあって、走行用モータ6,駆動用モータ7および作動シリンダ8を水圧利用で駆動させるについては、それぞれ切換弁9を利用するとしている。
すなわち、この作動部Uにあって、走行用モータ6は、両方向モータからなり、水中ブルドーザBを構成する走行台車11(図1参照)における走行手段たる車輪12(図1参照)を駆動する。
そして、水中ブルドーザBにあっては、車輪12が走行台車11の左右に設けられるから、走行用モータ6もこれに呼応して一対に設けられ、左右の走行用モータ6の制御がそれぞれの切換弁9で実践される。
また、この作動部Uにあって、単一とされる駆動用モータ7は、上記の走行用モータ6と同様に両方向モータからなると共に、水中ブルドーザBを構成する走行台車11に設けられた浚渫機13(図1参照)を駆動するもので、同じく専用の切換弁9でいわゆる正転および逆転が実践される。
ちなみに、この浚渫機13で切り崩された土砂については、図示しないが、浚渫ポンプなどが利用されて水面Wの台船Sにおける土倉に搬送され、あるいは、水面Wに浮かぶ専用台船に移送されて回収処理される。
さらに、この作動部Uにあって、作動シリンダ8は、片ロッド型シリンダからなると共に、上記の浚渫機13を先端に保持するブーム14(図1参照)を揺動させるもので、浚渫機13を底G(図1参照)に対して昇降させる。
それゆえ、この作動シリンダ8は、原理的には一本でも足りると言い得るが、図示するところでは、浚渫機13がいわゆる幅を有してなることもあって、一対とされて、上記の走行用モータ6と同様に、専用の切換弁9で同期駆動される。
一方、この作動部Uにあって、切換弁9は、上記の走行用モータ6,駆動用モータ7および作動シリンダ8における所定の作動を実現し得る限りには、任意の構成とされて良い。
とは言え、作動部Uが水中配置とされることからすれば、この切換弁9についても、同じく水中配置とされるであろうから、たとえば、パイロット切換バルブからなり、供給手段2からの供給圧の方向を選択することで切換作動されるのが良いと言い得る。
しかし、作動部Uを水中配置とするときに、切換弁9を水圧から保護された状態で配設することを可能にする場合、つまり、水の浸入で不作動状態が招来されない場合には、この切換弁9がソレノイド切換バルブからなるとしても良い。
一方、この切換弁9は、遮断ポジション9aと、連通ポジションたる正転ポジション9bと、同じく連通ポジションたる反転ポジション9cとを有してなり、上記したように、パイロット圧によって、あるいは、ソレノイドへの励磁によって所望のポジションに切り換られる。
そして、この切換弁9の切換作動については、台船Sに配設の制御部Cにおける所定の制御で具現化される。
なお、以上のように形成された作動部Uには、供給手段2を介して水圧が供給され、また、作動部Uから吐出された排水が排水タンク3に戻されるが、それぞれの水の流れを安定させるために、チェック弁6a,6b,7a,7b,8a,8bが配設されるのが好ましい。
それゆえ、以上のように、水中ブルドーザBを有すると共に台船Sを有して具現化された浚渫システムにあっては、作動部Uにおいて、水圧利用による走行用モータ6,6の駆動で水中ブルドーザBが底Gを所望の方向に走行し、このとき、浚渫機13は、駆動用モータ7が水圧利用で駆動されることで堆積土砂を切り崩し、浚渫ポンプなどによる土砂の移送、すなわち、浚渫を可能にする。
そして、この浚渫作業に際して、作動シリンダ8を水圧利用で駆動させることで、浚渫機13を底Gに対して昇降させ、切り崩す堆積土砂の深さを選択したり、切り崩し作業の迅速化させたりできる。
前記したところでは、この発明の浚渫システムにおいて、作動部Uを構成する切換弁9は、水中配置とされるとしたが、要は、切換弁9が水圧利用で走行用モータ6,駆動用モータ7および作動シリンダ8を駆動させれば良く、この限りにおいては、この切換弁9が台船Sに配設されて、台船Sと水中ブルドーザBとは、耐水ホースHで連結されてなるとしても良い。
そして、切換弁9が台船Sに配設される場合には、ハードとされるいわゆる実働部だけが水中配置とされ、ソフトとされるいわゆる制御部が水濡れの危惧なくして、設定の変更や制御およびメンテナンスを容易にする上で有利になる。
また、前記したところでは、この発明の浚渫システムが水面Wに浮かぶ基台たる台船Sと、水中ブルドーザBとに具現化されてなるとしたが、この発明が意図する水圧利用の観点からすれば、この浚渫システム全体を具現化する基台が陸上に設置されたり、トレーラなどの走行台車に搭載されて陸上を移動したりする浚渫機械に具現化されてなるとしても良いことはもちろんである。
所定の浚渫をするについて、水質汚染などの環境汚染を招来させないようにするのに向く。
1 供給側タンク
2 供給手段
2a,5a ポンプ
3 排水側タンク
4,9 切換弁
4a 連通ポジション
4b,9a 遮断ポジション
5 濾過器
6 走行用モータ
7 駆動用モータ
8 作動シリンダ
9b 連通ポジションたる正転ポジション
9c 連通ポジションたる逆転ポジション
11 走行台車
12 車輪
13 浚渫機
B 水中ブルドーザ
C 制御部
G 底
S 台船
U 作動部
W 水面

Claims (9)

  1. 自然水を受け容れる供給側タンクと、この供給側タンクからの水を吸い上げて水圧を供給する供給手段と、この供給手段からの水圧で作動して所定の浚渫作業を実践する作動部とを有してなる浚渫システムにおいて、上記の作動部からの排水が排水側タンクに流入されると共に、この排水側タンクの上記の供給側タンクへの連通の可不可が選択可能とされてなることを特徴とする浚渫システム。
  2. 上記の供給側タンクが自然水を濾過する濾過手段を経由した水を受け容れてなる請求項1に記載の浚渫システム。
  3. 上記の供給側タンクが閉鎖構造に形成されながら自然水を濾過する濾過手段を経由した水を受け容れてなる請求項1または請求項2に記載の浚渫システム。
  4. 上記の排水側タンクが閉鎖構造に形成されながら上記の作動部からの排水を流入させてなる請求項1,請求項2または請求項3に記載の浚渫システム。
  5. 上記の供給側タンクと上記の排水側タンクとが流路を介して連通可能とされると共に、この流路に上記の排水側タンクの上記の供給側タンクへの連通の可不可の選択を可能にする切換弁が配設されてなる請求項1,請求項2,請求項3または請求項4に記載の浚渫システム。
  6. 上記の供給手段が上記の供給側タンク内の水を吸い上げて上記の作動部側に向けて水圧を供給するポンプと、このポンプの下流側に連通すると共に下流側が上記の供給側タンクに連通してこのポンプによる水圧を設定する水圧設定弁とを有してなる請求項1,請求項2,請求項3,請求項4または請求項5に記載の浚渫システム。
  7. 上記の作動部が走行台車と、この走行台車を走行させる走行手段と、この走行手段を駆動する一対の走行用モータと、上記の走行台車が有する浚渫機と、この浚渫機を駆動する駆動用モータと、この浚渫機の高さ位置を設定する一対の作動シリンダとを有し、上記の走行用モータ,上記の駆動用モータおよび上記の一対の作動シリンダが水圧利用とされてなる請求項1,請求項2,請求項3,請求項4,請求項5または請求項6に記載の浚渫システム。
  8. 上記の供給側タンクと上記の排水側タンクとが水中配置とされない基台上に設けられてなる請求項1,請求項2,請求項3,請求項4,請求項5,請求項6または請求項7に記載の浚渫システム。
  9. 上記の作動部が水中配置とされる走行台車と、この走行台車を走行させる走行手段と、この走行手段を駆動する一対の走行用モータと、上記の走行台車が有する浚渫機と、この浚渫機を駆動する駆動用モータと、この浚渫機の高さ位置を設定する一対の作動シリンダとを有し、上記の走行用モータ,上記の駆動用モータおよび上記の一対の作動シリンダが水中配置とされてなる請求項1,請求項2,請求項3,請求項4,請求項5,請求項6,請求項7または請求項8に記載の浚渫システム。
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