JP2011058131A - 剥離紙及びこれを用いた粘着ラベル - Google Patents
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Abstract
【課題】無溶剤型の付加反応型シリコーン樹脂を使用し、剥離層の剥離性能を維持しつつ低コストに剥離紙を提供する。
【解決手段】剥離紙10は、剥離原紙1の少なくとも一方の面に、無溶剤型の付加反応型シリコーン樹脂を含み白金錯体を含有しない第1のシリコーン樹脂層2Aと、その上に無溶剤型の付加反応型シリコーン樹脂及び白金錯体を含有する第2のシリコーン樹脂層2Bの2層構造の剥離層2を備えている。第2のシリコーン樹脂層2Bにおける白金錯体の添加量は、シリコーン樹脂100重量部に対し0.01〜0.09重量部である。
【選択図】図1
【解決手段】剥離紙10は、剥離原紙1の少なくとも一方の面に、無溶剤型の付加反応型シリコーン樹脂を含み白金錯体を含有しない第1のシリコーン樹脂層2Aと、その上に無溶剤型の付加反応型シリコーン樹脂及び白金錯体を含有する第2のシリコーン樹脂層2Bの2層構造の剥離層2を備えている。第2のシリコーン樹脂層2Bにおける白金錯体の添加量は、シリコーン樹脂100重量部に対し0.01〜0.09重量部である。
【選択図】図1
Description
本発明は粘着ラベルの保護等に使用する剥離紙の改良に関する。
従来、基材である紙、フィルム等の表面に易剥離性のシリコーン樹脂の皮膜を形成した剥離紙が知られている(例えば特許文献1)。このような剥離紙は、粘着ラベル、粘着シールなどの粘着面保護の目的や、工程剥離紙として例えば炭素繊維、ガラス繊維等の各種強化繊維からなる複合製品の成型時に用いられる中間基材の成形や合成皮革の成形などに使用される。このような剥離紙に使用されるシリコーン樹脂は、形態別で溶剤型、エマルション型、無溶剤型に分類され、さらに硬化させる反応別により縮合反応型、付加反応型、紫外線硬化型、電子線硬化型に分けられる。
溶剤型のシリコーン樹脂を塗工する場合、環境問題への対応から溶剤の回収設備が必要であるという問題がある。エマルション型のシリコーン樹脂を塗工する場合、溶媒である水を乾燥させる必要があり、塗工速度が150m/min程度と遅く、生産性に劣る問題がある。一方、無溶剤型のシリコーン樹脂は、環境への影響が少なく、溶剤や溶媒も使用しないため、塗工速度が300m/min程度と速く生産性からも好ましい。
また、剥離性向上のためシリコーンを硬化反応させる方法としては、Si−H基含有シリコーン及びシラノール基含有シリコーンによる縮合反応、Si−H基含有シリコーン及びビニルシリコーンによる付加反応、光重合性官能基変性シリコーンによるUV反応等があるが、Si−H基含有シリコーン及びビニルシリコーンによる付加反応は副生成物が発生することなく取り扱いも容易であり、硬化性の点からも好ましい。
しかし、付加反応型のシリコーン樹脂を硬化させるためには触媒として白金錯体を使用する必要がある。白金錯体の原材料である白金は枯渇原料であり、近年、白金価格の高騰が続いているため、白金を原材料としている白金錯体、さらに剥離紙についても原価が高騰している。剥離紙の用途は、粘着ラベルが大半を占めており、剥離紙メーカー、粘着加工メーカーの利益を圧迫しているのが現状である。
上記のとおり、無溶剤型の付加反応型シリコーン樹脂を使用するとシリコーン樹脂を硬化させるために触媒として高価な白金錯体を使用する必要があり、高コストとなってしまう。低コストにする方法として、白金錯体の添加部数を低減する方法及びシリコーン付着量を低減する方法があるが、白金錯体の添加部数を低減するとシリコーン樹脂の硬化が完了せず、剥離不良が発生する問題がある。また、シリコーン付着量を低減すると剥離力が高い箇所が発生し、剥離不良が発生する問題がある。
従って本発明は、無溶剤型の付加反応型シリコーン樹脂を使用し、剥離層の剥離性能を維持しつつ低コストに剥離紙を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため鋭意研究の結果、剥離層を多層構造にすることによって、剥離層の剥離性能を維持しつつ低コストに剥離紙を提供できることを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明は以下の(1)〜(5)に存する。
(1)無溶剤型の付加反応型シリコーン樹脂を含み白金錯体を含有しない第1のシリコーン樹脂層と、前記第1のシリコーン樹脂層の上に、無溶剤型の付加反応型シリコーン樹脂及び白金錯体を含有する第2のシリコーン樹脂層と、を積層してなる剥離層を備えた剥離紙。
(2)前記第2のシリコーン樹脂層における白金錯体の添加量が、シリコーン樹脂100重量部に対し0.01〜0.09重量部である上記(1)に記載の剥離紙。
(3)前記第1のシリコーン樹脂層及び前記第2のシリコーン樹脂層の塗布量の合計が0.6g/m2〜2.0g/m2の範囲内である上記(1)又は(2)に記載の剥離紙。
(4)前記第2のシリコーン樹脂層の塗布量が0.3g/m2〜1.0g/m2の範囲内であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の剥離紙。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の剥離紙の剥離層面に、接着剤層を設けたことを特徴とする粘着ラベル。
本発明によれば、シリコーン樹脂の硬化不良を発生させることなく、高価な白金錯体量を低減することが可能となり、低コストに剥離紙を提供できる。
本発明の実施の形態に係る剥離紙の構成例を図1に示す。この剥離紙10は、剥離原紙1の少なくとも一方の面に、無溶剤型の付加反応型シリコーン樹脂を含み白金錯体を含有しない第1のシリコーン樹脂層2Aと、その上に無溶剤型の付加反応型シリコーン樹脂及び白金錯体を含有する第2のシリコーン樹脂層2Bからなる2層構造の剥離層2を備えている。
[剥離原紙]
剥離原紙1に用いる基材は特に制限はなく、例えば、紙、樹脂フィルムを用いることができる。具体的には、例えばグラシン紙、上質紙、ヤンキー紙、クレーコート紙、ポリエチレンラミネート紙、ポリエチレン(PE)フィルム、ポリプロピレン(PP)フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等が挙げられる。
剥離原紙1に用いる基材は特に制限はなく、例えば、紙、樹脂フィルムを用いることができる。具体的には、例えばグラシン紙、上質紙、ヤンキー紙、クレーコート紙、ポリエチレンラミネート紙、ポリエチレン(PE)フィルム、ポリプロピレン(PP)フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等が挙げられる。
剥離原紙1に用いる基材の形態も特に制限はなく、例えば、ロール状(巻取り紙)、シート状等の形態のものを用いることができる。そして、剥離原紙1の片面又は両面にシリコーン樹脂を塗工することにより剥離紙10が製造される。
[シリコーン樹脂]
本発明の剥離紙10に用いられるシリコーン樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、例えば、Si−H基含有シリコーン、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アルコキシ基含有シリコーン、シラノール基含有シリコーン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等のシリコーンオイル、ビニルシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、メタクリル変性シリコーン、カルボン酸変性シリコーン、脂肪酸エステル変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、フロロアルキル変性シリコーン、光重合性官能基変性シリコーン等の変性シリコーン等が挙げられる。これらのシリコーンは単独でも、2種以上が共存することもできる。
本発明の剥離紙10に用いられるシリコーン樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、例えば、Si−H基含有シリコーン、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アルコキシ基含有シリコーン、シラノール基含有シリコーン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等のシリコーンオイル、ビニルシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、メタクリル変性シリコーン、カルボン酸変性シリコーン、脂肪酸エステル変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、フロロアルキル変性シリコーン、光重合性官能基変性シリコーン等の変性シリコーン等が挙げられる。これらのシリコーンは単独でも、2種以上が共存することもできる。
本発明に使用するシリコーン樹脂は無溶剤型であり、例えば不飽和結合を有するポリオルガノシロキサンとハイドロジェンポリシロキサンとを含有し、両者を付加重合させて硬化させるタイプが挙げられる。この無溶剤型のシリコーン樹脂は、塗工後に加熱を行うことにより硬化し、皮膜が形成される。本発明では、シリコーン樹脂を硬化させる触媒として、白金錯体を使用する。すなわち、白金錯体を上記シリコーン樹脂に添加することで塗工後の加熱による皮膜形成が可能となる。
第1のシリコーン樹脂層2Aは、無溶剤型の付加反応型シリコーン樹脂を含み白金錯体を含有しないシリコーン樹脂によって形成されている。また、第2のシリコーン樹脂層2Bは、無溶剤型の付加反応型シリコーン樹脂及び白金錯体を含有するシリコーン樹脂によって形成されている。ここで、第2のシリコーン樹脂層2Bを構成するシリコーン樹脂に触媒として添加される白金錯体としては、例えば、ビス(シクロオクタジエン)白金、ジメチル(シクロオクタジエン)白金、ビス(ベンジリデンアセトン)白金、トリス(ジベンジリデンアセトン)二白金、トリス(エチレン)白金等を用いることができる。
第2のシリコーン樹脂層2Bを構成するシリコーン樹脂に添加する白金錯体の添加部数は、シリコーン樹脂100重量部に対し0.01重量部〜0.09重量部であることが好ましく、0.03重量部〜0.07重量部であることがより好ましい。白金錯体の添加部数が0.01重量部より少ない場合は、白金錯体を添加したシリコーン樹脂自体の加熱による硬化が完了しないため、剥離力が高くなることによる剥離不良が発生する。白金錯体の添加部数が0.09重量部より多い場合は、白金錯体の使用量が多くなるため、コスト低減効果が得られない。
また、第1のシリコーン樹脂層2Aと第2のシリコーン樹脂層2Bを形成するためのシリコーン樹脂の塗布量は、合計で0.6g/m2〜2.0g/m2であることが好ましく、0.9g/m2〜1.2g/m2であることがより好ましい。シリコーン樹脂の塗布量の合計が0.6g/m2より少ない場合、剥離原紙への染み込みにより剥離原紙上にシリコーン樹脂層が均一に形成されず、部分的に剥離力が高い箇所が発生するため剥離不良が発生するおそれがある。また、シリコーン樹脂の塗布量の合計が2.0g/m2より多い場合、コスト低減効果が得られなくなる。
また、第2のシリコーン樹脂層2Bを形成するためのシリコーン樹脂の塗布量は、0.3g/m2〜1.0g/m2であることが好ましく、0.4g/m2〜0.6g/m2であることがより好ましい。第2のシリコーン樹脂層2Bを形成するためのシリコーン樹脂の塗布量が0.3g/m2より少ない場合、シリコーン樹脂の塗布から加熱による硬化が完了するまでに白金錯体を添加しないシリコーン樹脂と混合してしまい、硬化したシリコーン樹脂層が表面に均一形成されず、表面に未硬化のシリコーン樹脂が発生する。そのため、剥離力が高くなり、剥離不良が発生する。一方、第2のシリコーン樹脂層2Bを形成するためのシリコーン樹脂の塗布量が1.0g/m2より多い場合、コスト低減効果が得られなくなる。
第1のシリコーン樹脂層2Aの厚みは、特に限定されるものではないが、第2のシリコーン樹脂層2Bを形成する際、シリコーン樹脂を剥離紙中へ含浸させないようにするため、例えば0.3μm〜1.0μmの範囲内とすることが好ましく、0.4μm〜0.7μmの範囲内とすることがより好ましい。また、第2のシリコーン樹脂層2Bの厚みは、特に限定されるものではないが、第1のシリコーン樹脂層2A上に均一に形成させるため、例えば0.3μm〜1.0μの範囲内とすることが好ましく、0.4μm〜0.7μmの範囲内とすることがより好ましい。
以上のように、白金錯体を添加しない無溶剤型の付加反応型シリコーン樹脂の上部で、白金錯体を添加したシリコーン樹脂の硬化を完了させることで剥離層2を二層構造とすることによって、シリコーン樹脂の硬化不足による剥離不良の発生を防止しながら、高価な白金錯体の使用量低減が可能となり、低コストに剥離紙10を提供することが可能となる。
[剥離紙の製造方法]
本発明の剥離紙10の製造は、剥離原紙1に、第1のシリコーン樹脂層2Aと第2のシリコーン樹脂層2Bを塗工することにより行われる。シリコーン樹脂を剥離原紙1に塗工する方法としては特に制限なく、例えばエアーナイフ、ロールコーター、バーコーター、コンマコーター、ブレードコーター等の公知の塗工機を用いて塗工することができる。本発明では、特許文献2に開示されているような2種類のシリコーン樹脂を同時塗工できるロールコーターを用いて塗工を行うことが好ましい。特許文献2のロールコーターは、走行する基材を支持するバックアップロールと、該バックアップロールに対向する、基材に無溶剤型の付加反応型シリコーン樹脂を塗工する第1の塗工ロールと、該第1の塗工ロールと離間して、バックアップロールに対向する、基材に無溶剤型の付加反応型シリコーン樹脂を塗工する第2の塗工ロールとを備えている。このようなロールコーターが好ましい第1の理由は、無溶剤型シリコーン樹脂を用いる場合、塗工量を0.6〜2.0g/m2と少なくする必要があり、塗工量が少なくても均一な塗工が可能な方法としてロールコーターが優れているためである。また、第2の理由は、本発明では、白金錯体を添加していないシリコーン樹脂と白金錯体を添加したシリコーン樹脂の2種類の液を同時塗工する必要があるためである。通常のロールコーターで1層ずつを分けて塗工した場合、1層目の白金錯体を添加していないシリコーン樹脂は硬化しないため、時間が経過すると剥離原紙中にシリコーン樹脂の染み込みが発生すること、ワインダーで巻き取る際にシリコーン樹脂が転写してしまう問題が発生するおそれがあるためである。
本発明の剥離紙10の製造は、剥離原紙1に、第1のシリコーン樹脂層2Aと第2のシリコーン樹脂層2Bを塗工することにより行われる。シリコーン樹脂を剥離原紙1に塗工する方法としては特に制限なく、例えばエアーナイフ、ロールコーター、バーコーター、コンマコーター、ブレードコーター等の公知の塗工機を用いて塗工することができる。本発明では、特許文献2に開示されているような2種類のシリコーン樹脂を同時塗工できるロールコーターを用いて塗工を行うことが好ましい。特許文献2のロールコーターは、走行する基材を支持するバックアップロールと、該バックアップロールに対向する、基材に無溶剤型の付加反応型シリコーン樹脂を塗工する第1の塗工ロールと、該第1の塗工ロールと離間して、バックアップロールに対向する、基材に無溶剤型の付加反応型シリコーン樹脂を塗工する第2の塗工ロールとを備えている。このようなロールコーターが好ましい第1の理由は、無溶剤型シリコーン樹脂を用いる場合、塗工量を0.6〜2.0g/m2と少なくする必要があり、塗工量が少なくても均一な塗工が可能な方法としてロールコーターが優れているためである。また、第2の理由は、本発明では、白金錯体を添加していないシリコーン樹脂と白金錯体を添加したシリコーン樹脂の2種類の液を同時塗工する必要があるためである。通常のロールコーターで1層ずつを分けて塗工した場合、1層目の白金錯体を添加していないシリコーン樹脂は硬化しないため、時間が経過すると剥離原紙中にシリコーン樹脂の染み込みが発生すること、ワインダーで巻き取る際にシリコーン樹脂が転写してしまう問題が発生するおそれがあるためである。
本発明の本発明の剥離紙10は、剥離原紙1及び剥離層2以外に、例えば、カゼイン、デキストリン、澱粉、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール、スチレンーブタジエン共重合体、エチレン-塩化ビニル共重合体、メチルメタクリレート-ブタジエン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、(メタ)アクリル酸エステル共重合体などの天然又は合成の樹脂、又はこれらの樹脂と、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、焼成クレー(焼成カオリン)、酸化チタン、シリカ等の無機顔料やプラスチックピグメント等の有機顔料からなる目止め層等の任意の層を設けることができる。
[粘着ラベル]
本発明の剥離紙10は、剥離層2の表面に、接着剤層(粘着剤層)を設け、この接着剤層を介してさらに粘着ラベル用表面基材を積層することによって粘着ラベルとすることができる。接着剤層を構成する粘着剤としては、特に制限はなく、公知の粘着剤の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル系、スチレン系、塩化ビニル系、酢酸ビニル系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリオレフィン系、エポキシ系、シリコーン系などが挙げられる。また、粘着ラベル用表面基材としては、例えば、紙類、樹脂フィルム類などが挙げられる。さらに、紙類としては、例えばキャストコート紙、アート紙、コート紙、上質紙などが挙げられ、樹脂フィルムとしては、ポリプロピレンやポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル等の各種高分子フィルムが挙げられる。また、例えば蒸着紙、合成紙、布、不織布、金属ホイルなどを用いることもできる。これらは単層で用いてもよいし、積層して用いても構わない。
本発明の剥離紙10は、剥離層2の表面に、接着剤層(粘着剤層)を設け、この接着剤層を介してさらに粘着ラベル用表面基材を積層することによって粘着ラベルとすることができる。接着剤層を構成する粘着剤としては、特に制限はなく、公知の粘着剤の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル系、スチレン系、塩化ビニル系、酢酸ビニル系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリオレフィン系、エポキシ系、シリコーン系などが挙げられる。また、粘着ラベル用表面基材としては、例えば、紙類、樹脂フィルム類などが挙げられる。さらに、紙類としては、例えばキャストコート紙、アート紙、コート紙、上質紙などが挙げられ、樹脂フィルムとしては、ポリプロピレンやポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル等の各種高分子フィルムが挙げられる。また、例えば蒸着紙、合成紙、布、不織布、金属ホイルなどを用いることもできる。これらは単層で用いてもよいし、積層して用いても構わない。
次に、実施例及び比較例を挙げ、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例等に限定されるものではない。
1)実験準備
以下の塗工装置、剥離原紙、無溶剤型シリコーン樹脂、白金錯体、乾燥機、蛍光X線装置を用意した。
塗工装置:RIテスター(株式会社IHI製)
剥離原紙:上質紙(品名:DSBR原紙 日本製紙株式会社製)の片面に目止め層を形成した。
無溶剤型シリコーン樹脂:付加反応型シリコーン樹脂(品名:SP7015 東レ・ダウコーニング社製)
白金錯体:SP7015(東レ・ダウコーニング社製)
蛍光X線装置:エネルギー分散型蛍光X線装置(島津製作所製)
乾燥機:定温乾燥機(島津製作所製)
引張試験機:オートグラフ(島津製作所製)
塗工装置:ベーカー式アプリケーター(テスター産業株式会社製)
粘着剤:AT1202(サイデン化学株式会社製)
表面基材:たいおう高平滑64g/m2(大王製紙株式会社製)
以下の塗工装置、剥離原紙、無溶剤型シリコーン樹脂、白金錯体、乾燥機、蛍光X線装置を用意した。
塗工装置:RIテスター(株式会社IHI製)
剥離原紙:上質紙(品名:DSBR原紙 日本製紙株式会社製)の片面に目止め層を形成した。
無溶剤型シリコーン樹脂:付加反応型シリコーン樹脂(品名:SP7015 東レ・ダウコーニング社製)
白金錯体:SP7015(東レ・ダウコーニング社製)
蛍光X線装置:エネルギー分散型蛍光X線装置(島津製作所製)
乾燥機:定温乾燥機(島津製作所製)
引張試験機:オートグラフ(島津製作所製)
塗工装置:ベーカー式アプリケーター(テスター産業株式会社製)
粘着剤:AT1202(サイデン化学株式会社製)
表面基材:たいおう高平滑64g/m2(大王製紙株式会社製)
2)評価方法
上記剥離原紙を巾250mm×流れ210mmに裁断した。上記無溶剤型シリコーン樹脂を上記RIテスターで塗工した。ここで、上記X線装置でシリコーン付着量を測定しておいた。塗工した剥離原紙に再度RIテスターを使用し、上記白金錯体を添加した上記無溶剤型シリコーン樹脂を塗工し、上記乾燥機で150℃×30秒でシリコーン樹脂を硬化させ、下記評価を実施した。
上記剥離原紙を巾250mm×流れ210mmに裁断した。上記無溶剤型シリコーン樹脂を上記RIテスターで塗工した。ここで、上記X線装置でシリコーン付着量を測定しておいた。塗工した剥離原紙に再度RIテスターを使用し、上記白金錯体を添加した上記無溶剤型シリコーン樹脂を塗工し、上記乾燥機で150℃×30秒でシリコーン樹脂を硬化させ、下記評価を実施した。
(1)シリコーン樹脂層の表面を指で5往復擦った後のシリコーン硬化性を評価した。評価が完了した後、上記塗工装置で上記粘着剤を15g/m2塗工し、さらに、上記表面基材と貼合し下記評価を実施した。
(2)上記引張試験機で剥離力(剥離速度:0.3m/min)を評価した。
(2)上記引張試験機で剥離力(剥離速度:0.3m/min)を評価した。
実施例1:
白金錯体を添加しないシリコーン樹脂からなる層の付着量を0.3g/m2、白金錯体を添加したシリコーン樹脂からなる層の白金錯体添加部数をシリコーン樹脂100重量部に対し0.10重量部、付着量を0.2g/m2とした剥離紙を作成し上記評価を行った。
白金錯体を添加しないシリコーン樹脂からなる層の付着量を0.3g/m2、白金錯体を添加したシリコーン樹脂からなる層の白金錯体添加部数をシリコーン樹脂100重量部に対し0.10重量部、付着量を0.2g/m2とした剥離紙を作成し上記評価を行った。
実施例2:
白金錯体を添加したシリコーン樹脂からなる層の白金錯体添加部数をシリコーン樹脂100重量部に対し0.01重量部としたこと以外は、実施例1と同様に評価を行った。
白金錯体を添加したシリコーン樹脂からなる層の白金錯体添加部数をシリコーン樹脂100重量部に対し0.01重量部としたこと以外は、実施例1と同様に評価を行った。
実施例3:
白金錯体を添加したシリコーン樹脂からなる層の白金錯体添加部数をシリコーン樹脂100重量部に対し0.09重量部としたこと以外は、実施例1と同様に評価を行った。
白金錯体を添加したシリコーン樹脂からなる層の白金錯体添加部数をシリコーン樹脂100重量部に対し0.09重量部としたこと以外は、実施例1と同様に評価を行った。
実施例4:
白金錯体を添加したシリコーン樹脂からなる層の白金錯体添加部数をシリコーン樹脂100重量部に対し0.05重量部としたこと以外は、実施例1と同様に評価を行った。
白金錯体を添加したシリコーン樹脂からなる層の白金錯体添加部数をシリコーン樹脂100重量部に対し0.05重量部としたこと以外は、実施例1と同様に評価を行った。
実施例5:
白金錯体を添加しないシリコーン樹脂からなる層の付着量を0.4g/m2としたこと以外は、実施例4と同様に評価を行った。
白金錯体を添加しないシリコーン樹脂からなる層の付着量を0.4g/m2としたこと以外は、実施例4と同様に評価を行った。
実施例6:
白金錯体を添加しないシリコーン樹脂からなる層の付着量を1.8g/m2としたこと以外は、実施例4と同様に評価を行った。
白金錯体を添加しないシリコーン樹脂からなる層の付着量を1.8g/m2としたこと以外は、実施例4と同様に評価を行った。
実施例7:
白金錯体を添加しないシリコーン樹脂からなる層の付着量を0.6g/m2としたこと以外は、実施例4と同様に評価を行った。
白金錯体を添加しないシリコーン樹脂からなる層の付着量を0.6g/m2としたこと以外は、実施例4と同様に評価を行った。
実施例8:
白金錯体を添加したシリコーン樹脂からなる層の付着量を0.3g/m2としたこと以外は、実施例7と同様に評価を行った。
白金錯体を添加したシリコーン樹脂からなる層の付着量を0.3g/m2としたこと以外は、実施例7と同様に評価を行った。
実施例9:
白金錯体を添加したシリコーン樹脂からなる層の付着量を1.0g/m2としたこと以外は、実施例7と同様に評価を行った。
白金錯体を添加したシリコーン樹脂からなる層の付着量を1.0g/m2としたこと以外は、実施例7と同様に評価を行った。
実施例10:
白金錯体を添加したシリコーン樹脂からなる層の付着量を0.6g/m2としたこと以外は、実施例7と同様に評価を行った。
白金錯体を添加したシリコーン樹脂からなる層の付着量を0.6g/m2としたこと以外は、実施例7と同様に評価を行った。
比較例1:
白金錯体を添加したシリコーン樹脂からなる層の白金錯体添加部数をシリコーン樹脂100重量部に対し0.05重量部とし、付着量1.3g/m2の単層で剥離紙を作成し上記評価を行った。
白金錯体を添加したシリコーン樹脂からなる層の白金錯体添加部数をシリコーン樹脂100重量部に対し0.05重量部とし、付着量1.3g/m2の単層で剥離紙を作成し上記評価を行った。
比較例2:
白金錯体を添加しないシリコーン樹脂からなる層の付着量を1.3g/m2とし単層で剥離紙作成し上記評価を行った。
白金錯体を添加しないシリコーン樹脂からなる層の付着量を1.3g/m2とし単層で剥離紙作成し上記評価を行った。
表1に判定基準を示し、表2に評価結果を示した。
表2の結果から実施例1〜10の剥離紙は、比較例1、2の剥離紙と比べて低コストで、シリコーン樹脂の硬化が完了しており剥離力も安定していることが認められた。
以上、本発明の実施の形態を述べたが、本発明は上記実施の形態に制約されることはなく、種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態(図1)では、剥離層2を第1のシリコーン樹脂層2Aと第2のシリコーン樹脂層2Bとの2層構造としたが、本発明の効果を損なわない範囲で剥離層を3層以上の多層構造とすることも可能である。
1:剥離原紙
2:剥離層
2A:第1のシリコーン樹脂層
2B:第2のシリコーン樹脂層
10:剥離紙
2:剥離層
2A:第1のシリコーン樹脂層
2B:第2のシリコーン樹脂層
10:剥離紙
Claims (5)
- 無溶剤型の付加反応型シリコーン樹脂を含み白金錯体を含有しない第1のシリコーン樹脂層と、前記第1のシリコーン樹脂層の上に、無溶剤型の付加反応型シリコーン樹脂及び白金錯体を含有する第2のシリコーン樹脂層と、を積層してなる剥離層を備えた剥離紙。
- 前記第2のシリコーン樹脂層における白金錯体の添加量が、シリコーン樹脂100重量部に対し0.01〜0.09重量部である請求項1記載の剥離紙。
- 前記第1のシリコーン樹脂層及び前記第2のシリコーン樹脂層の塗布量の合計が0.6g/m2〜2.0g/m2の範囲内である請求項1又は2に記載の剥離紙。
- 前記第2のシリコーン樹脂層の塗布量が0.3g/m2〜1.0g/m2の範囲内であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の剥離紙。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の剥離紙の剥離層面に、接着剤層を設けたことを特徴とする粘着ラベル。
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JP2009210109A JP2011058131A (ja) | 2009-09-11 | 2009-09-11 | 剥離紙及びこれを用いた粘着ラベル |
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2009
- 2009-09-11 JP JP2009210109A patent/JP2011058131A/ja active Pending
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US10652178B2 (en) | 2017-02-08 | 2020-05-12 | Ricoh Company, Ltd. | Information processing apparatus, information processing system, and information processing method |
US10917369B2 (en) | 2017-02-08 | 2021-02-09 | Ricoh Company, Ltd. | Information processing apparatus, information processing system, and information processing method |
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