JP2011056030A - ゲーム要素抽出プログラム、これを記録した記録媒体並びにコンピュータ装置 - Google Patents

ゲーム要素抽出プログラム、これを記録した記録媒体並びにコンピュータ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ゲームの進行に意外性と変化を提供するだけに止まらず、友人達との情報交換の機会を提供する。
【解決手段】ユーザが撮影した撮像画像1の所定位置に第1、第2の色解析領域2,4が設定される。第1、第2色解析領域2,4の全体的な一つの色(A色,B色)を特定する。ゲーム要素データは、第1色解析領域2に関連した複数の色区分を有し、また、第2色解析領域4に関連した複数の色区分を有する。そして、第1色解析領域2に関連した複数の色区分と、第2色解析領域4に関連した複数の色区分との組み合わせに基づいて、各組み合わせ毎に一つのゲーム要素(モンスター)が割り付けられている。第1、第2色解析領域2,4のA色,B色の色区分を特定したら、このA色の色区分とB色の色区分との組み合わせ(A色の色区分×B色の色区分)に対応したゲーム要素(モンスター)がゲーム要素データから抽出する。
【選択図】図3

Description

本発明は、一般的には、コンピュータゲームに関し、より詳しくは、ゲームを進行する上で必要とされるゲーム要素を抽出するためのプログラム、これを記録した記録媒体、これを組み込んだコンピュータ装置に関する。
コンピュータゲームは、コンピュータの普及に伴って劇的に進化し、現在では、アクションゲーム、ロールプレイングゲーム(RPG)、シミュレーションゲーム、ストラテジーゲーム、トレーディングカードゲームなどに分類される各種のゲームが出現している。
例えば、アクションゲームに属する対戦型格闘ゲームでは、プレイヤ(ユーザ)とコンピュータ又はプレイヤとプレイヤがキャラクタを操作することで対戦する。プレイヤ(ユーザ)は、数多くのキャラクタの中から使用するキャラクタを選択する。そして、プレイヤは、キャラクタの能力、例えばジャンプ攻撃、打撃、相手の打撃を無効化するガード、武器の飛距離や威力、投げ技、蹴り、突き、必殺技などを駆使して戦い、敵キャラクタの体力を消失させることで勝利を得ることができる。プレイヤは、戦略を考えながら対戦に使用するキャラクタを選ぶ楽しみがあり、キャラクタを変更するか否かはプレイヤの判断に委ねられる。
このため、ゲームメーカは、外観や能力の異なるキャラクタを数多く設定することでユーザ(プレイヤ)に多くの選択肢を与えるだけでなく、既存のキャラクタの派生として、高い攻撃能力を持つ特別なキャラクタを設定し、この特別のキャラクタは所定の条件を満たすときに初めて出現させる等の意外性を提供している。
ロールプレイングゲーム(RPG)は、キャラクタの能力値を用いて戦闘などの行為の結果を判定する一人称で進行するゲームであり、プレイヤ(ユーザ)は単数又は複数のキャラクタを操作してモンスター等と戦闘を繰り返しながら経験値を蓄積することで、パワーアップしながら行動範囲を広げて目標を達成するゲームである。この種のゲームの中には、プレイヤが武器や種々のアイテム(例えば魔力)を仮想空間で購入して、この武器やアイテムを使って戦闘を繰り返すゲームも出現している。
シミュレーションゲームやストラテジーゲームは、例えばプレイヤが複数の兵士や兵器などのキャラクタを操作して対戦するゲームである。プレイヤが兵士や兵器を選択して、その能力、配置、行動の順番を考えながら戦いを進めることができる。
トレーディングカードゲームは、トランプゲームから進化したゲームであり、数百種類のカードの中から各プレイヤが使用するカードを数十枚選んで対戦するゲームである。使用するカードの組み合わせや、使用するカードの順番によって戦況が変化する。カードを収集することにも面白さがあるゲームであることから、仲間同士のカードの交換や、所望のカードを収集するために仲間同士の情報交換が重要視される。
コンピュータゲームは、今現在でも、様々な創意工夫が加えられて進化し続けている。したがって、上述の分類も確定的な区分けではない。例えばトレーディングゲームのカード集めの面白さを取り込んだゲームも出現している。コンピュータゲームは、コンピュータの進化と共に、これからも多種多様に進化し続けてユーザに様々な楽しみを提供することになるであろう。
ところで、デジタルカメラが急激に進化し、高性能のデジタルカメラが安価に入手可能になっている。また、デジタルカメラを備えた携帯電話機も普及している。このことから、携帯ゲーム機にも近い将来デジタルカメラが搭載されると予想され、画像情報を用いたゲームが既に提案されている。
特許文献1は、画像情報に基づいてキャラクタのパラメータ値を変更することを提案している。具体的には、カメラ付き携帯電話機にダウンロードして鳥の育成を楽しむゲームであり、鳥に与える餌を生成するのに、携帯電話機のデジタルカメラで撮影した撮像画像が用いられる。
撮像画像の画素数は縦120×横120ピクセル(14400ピクセル)であり、この画像の全ピクセルにおいて、1ピクセル毎にR(赤)、G(緑)、B(青)のどの色が強いかを判断する。そして、RGBの組み合わせによって「黒」「青」「緑」「水色」「赤」「紫」「黄」「白」の8色に分類し、各ピクセルのRGB情報に基づいて、各ピクセル毎に8色のどれに該当するかを解析する。ある一つのピクセルのRGB値がR=160、B=50、B=240であるとすると、その平均値は(160+50+240)/3である(平均値=150)。この平均値から「1」を減算した「149」を基準として、R値、G値、B値の各々の値が基準値を上回っているかを判断する。上記の例であれば、R「有り」、G「無し」、B「有り」と判断される。そして、このR「有り」、G「無し」、B「有り」の組み合わせを色解析テーブルと照合して「紫」と判断される。
撮像画像に含まれる全てのピクセルに対して上記の色解析を繰り返し実行することで、各ピクセルの色が特定される。次いで、撮像画像に含まれる全てのピクセルの色の群の中で、上記8色の中で一番多い色(第一番目のA色)と、二番目に多い色(第二番目のB色)を特定する。そして、第一番目のA色と第二番目のB色との組み合わせを餌テーブルと照合して、この第一番目のA色と第二番目のB色との組み合わせ(A×B)に対応した餌が抽出される。餌テーブルには、8色の各組み合わせに対応した、8色×8色=64の餌が予め設定されている。特許文献1の中に、上記色解析に使用する各ピクセルの色情報として、RGB値に限らず、CMYK値、色相、明度、彩度のいずれであってもよい、との記載がある。
なお、特許文献1は、4つのピクセルを一つのピクセル群として撮像画像に含まれる全ピクセルを区分けし、上記と同じ手法によって各ピクセル群の色を特定して、全てのピクセル群の色のなかで一番多い色(第一番目のA色)と二番目に多い色(第二番目のB色)を特定して、第一番目のA色と第二番目のB色との組み合わせ(A×B)を餌テーブルと照合することを開示している。
特許文献1は、色の組み合わせ毎に割り付けた餌を規定した餌テーブルを予め用意しておき、カメラで撮影した撮像画像の全ピクセル中の各ピクセルの色から最も多いA色と二番目に多いB色との組み合わせを上記餌テーブルと照合して、この一番目のA色と二番目のB色の組み合わせ(A×B)に対応した餌を抽出することを提案するものである。
特許文献2はロールプレイングゲームに属するゲームを開示し、キャラクタが装備できるアイテム(マテリア)を生成するのに、カメラで撮影した画像を使用することを提案している。具体的には、カメラ付き携帯電話機で撮影した撮像画像を用いて、この撮像画像の特定の複数の画素ポイントのRGB値の平均値を算出する(平均RGB値)。他方、各RGB値に対応したアイテムの属性を規定したアイテム属性テーブルが用意されており、撮像画像の特定の複数の画素ポイントの平均RGB値をアイテム属性テーブルと参照して、平均RGB値に対応するアイテムの属性をアイテム属性テーブルから抽出し、この属性に基づいてアイテムを生成する。
JP特開2005−34318号公報 JP特開2006−61418号公報
特許文献1、2のコンピュータゲームは、ユーザ(プレイヤ)が餌やアイテムというゲーム要素をユーザ自らの意志によって選択するのではなく、ユーザがカメラを使って撮影した撮像画像を介在してゲーム要素の抽出が行われるため、ゲームの進行に意外性と変化を提供することができる。
ところで、トレーディングカードゲームに見られるように、ゲームの楽しさの一つに友人や仲間同士のコミュニケーションがある。友人、仲間、攻略本から得られる情報は貴重であり、ゲームの奥深さを知るきっかけにもなる。
本発明の目的は、ゲームの進行に意外性と変化を提供するだけに止まらず、友人達との情報交換の機会を提供することできるゲーム要素抽出プログラム、これを記録した記録媒体並びにコンピュータ装置を提供することにある。
本発明の更なる目的は、感覚的な言葉を通じて友人達とコミュニケーションすることで、所望のゲーム要素を抽出できる可能性を高めることのできるゲーム要素抽出プログラム、これを記録した記録媒体並びにコンピュータ装置を提供することにある。
本発明の更なる目的は、抽出できるゲーム要素の数を多く設定しても、感覚的な言葉を通じて友人達とコミュニケーションすることで、所望のゲーム要素を抽出できる可能性を高めることのできるゲーム要素抽出プログラム、これを記録した記録媒体並びにコンピュータ装置を提供することにある。
本発明の更なる目的は、抽出できるゲーム要素の数を多く設定して、感覚的な言葉を通じて友人達とコミュニケーションを通じたゲーム要素の収集及び交換の楽しみを向上することのできるゲーム要素抽出プログラム、これを記録した記録媒体並びにコンピュータ装置を提供することにある。
上記の技術的課題は、本発明の第1の観点によれば、
コンピュータゲームのゲーム要素を、予め用意したゲーム要素の群の中から、遊技者がカメラで撮影した撮像画像に基づいて抽出して前記コンピュータゲームに組み込むためのゲーム要素抽出プログラムを記録した記録媒体であって、
白、黒を含む人間が識別可能な色の群を複数の色区分に分類して、前記撮像画像の所定の位置に設定された第1、第2の色解析領域の少なくとも2つの色解析領域における前記第1の色解析領域に関する各色区分と前記第2の色解析領域に関する各色区分との組み合わせに関連付けたゲーム要素の群からなるゲーム要素データを含み、
(i) 遊技者が前記カメラで撮影した撮像画像を取り込む撮像画像取り込み手段と;
(ii) 取り込んだ前記撮像画像の前記第1、第2の色解析領域における各色解析領域の全体的な一つの色を特定する色解析手段と;
(iii) 前記第1、第2の色解析領域の各色解析領域の前記一つの色を前記ゲーム要素データと照合して、前記第1の色解析領域の前記一つの色が属する色区分と、前記第2の色解析領域の前記一つの色が属する色区分とを特定する色区分特定手段と;
(iv) 前記第1の色解析領域の前記特定された色区分と第2の色解析領域の前記特定された色区分との組み合わせを前記ゲーム要素データと照合して、前記第1の色解析領域の前記色区分と前記第2の色解析領域の前記色区分との組み合わせに対応したゲーム要素を前記ゲーム要素データから抽出するゲーム要素抽出手段として;
前記コンピュータを機能させるためのゲーム要素抽出プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することにより達成される。
上記の技術的課題は、本発明の別の観点によれば、
コンピュータゲームのゲーム要素を、予め用意したゲーム要素の群の中から、遊技者がカメラで撮影した撮像画像に基づいて抽出するゲーム要素抽出プログラムであって、
白、黒を含む人間が識別可能な色の群を複数の色区分に分類して、前記撮像画像の所定の位置に設定された第1、第2の色解析領域の少なくとも2つの色解析領域における前記第1の色解析領域に関する各色区分と前記第2の色解析領域に関する各色区分との組み合わせに関連付けたゲーム要素の群からなるゲーム要素データを含み、
(i) 遊技者が前記カメラで撮影した撮像画像を取り込む撮像画像取り込み手順と;
(ii) 取り込んだ前記撮像画像の前記第1、第2の色解析領域における各色解析領域の全体的な一つの色を特定する色解析手順と;
(iii) 前記第1、第2の色解析領域の各色解析領域の前記一つの色を前記ゲーム要素データと照合して、前記第1の色解析領域の前記一つの色が属する色区分と、前記第2の色解析領域の前記一つの色が属する色区分とを特定する色区分特定手順と;
(iv) 前記第1の色解析領域の前記特定された色区分と第2の色解析領域の前記特定された色区分との組み合わせを前記ゲーム要素データと照合して、前記第1の色解析領域の前記色区分と前記第2の色解析領域の前記色区分との組み合わせに対応したゲーム要素を前記ゲーム要素データから抽出するゲーム要素抽出手順と;をコンピュータに実行させるためのゲーム要素抽出プログラムを提供することにより達成される。
上記の技術的課題は、本発明の他の観点によれば、
(i) 白、黒を含む人間が識別可能な色の群を複数の色区分に分類して、前記撮像画像の所定の位置に設定された第1、第2の色解析領域の少なくとも2つの色解析領域における前記第1の色解析領域に関する各色区分と前記第2の色解析領域に関する各色区分との組み合わせに関連付けたゲーム要素の群を記憶したゲーム要素記憶手段と;
(ii) 遊技者がカメラで撮影した撮像画像を取り込んで記憶する撮像画像記憶手段と;
(iii) 前記撮像画像メモリから読み込んだ前記撮像画像の前記第1、第2の色解析領域における各色解析領域の全体的な一つの色を特定する色解析手段と;
(iv) 前記第1、第2の色解析領域の各色解析領域の前記一つの色を前記ゲーム要素データと照合して、前記第1の色解析領域の前記一つの色が属する色区分と、前記第2の色解析領域の前記一つの色が属する色区分とを特定する色区分特定手段と;
(v) 前記第1の色解析領域の前記特定された色区分と第2の色解析領域の前記特定された色区分との組み合わせを前記ゲーム要素データと照合して、前記第1の色解析領域の前記色区分と前記第2の色解析領域の前記色区分との組み合わせに対応したゲーム要素を前記ゲーム要素データから抽出するゲーム要素抽出手段と;を有し、
該ゲーム要素抽出手段が抽出したゲーム要素を組み込んでコンピュータゲームを進行させるコンピュータ装置を提供することにより達成される。
図1を参照して、本発明は、第1に、ユーザが撮影した撮像画像1の所定位置に少なくとも第1、第2の2つの色解析領域2、4を設定した点に特徴を有する。第1色解析領域2および第2色解析領域4は、撮像画像1の一部に設定された所定の大きさを有する。この大きさは、ユーザがカメラ撮影するときに目で認識できる大きさである。第1、第2の色解析領域2、4の大きさを説明する。
図1に示すように、第1、第2の色解析領域2、4が撮像画像1の中央に設定され且つ第1、第2の色解析領域2、4が左右に横並びに設定されたと仮定する。例えば、市街地で著名なブランドのマークを撮影しようとしたときに、このマークを撮像画像1の真ん中に位置決めして撮影したときに、このマークの左半分が第1色解析領域2を占め、マークの右半分が第2色解析領域4を占める。この例が、第1、第2の色解析領域2、4の大きさの典型的な例である。
本発明の第2の特徴は、第1色解析領域2の全体的な一つの色(A色)を特定し、また、第2色解析領域4の全体的な一つの色(B色)を特定する点にある。第1色解析領域2の全体的な一つの色(A色)は、典型的には、この第1色解析領域2を構成する複数のピクセルのRGB値を平均化することで特定することができる。具体的には、各ピクセルのR値を合算し、これをピクセル数で割ることで平均R値を求める。同様に、各ピクセルのG値を合算し、これをピクセル数で割ることで平均G値を求める。同様に、各ピクセルのB値を合算し、これをピクセル数で割ることで平均B値を求める。このようにして第1色解析領域2の平均RGB値を求めることで、この平均RGB値から第1色解析領域2の一つの色(A色)を特定することができる。第2色解析領域4の全体的な一つの色(B色)も同様の手法で特定することができる。
本発明の第3の特徴は、白、黒を含む人間が識別可能な色の群を複数の色区分に分類して、前記第1の色解析領域に関する各色区分と前記第2の色解析領域に関する各色区分との組み合わせに関連付けたゲーム要素の群を設定したゲーム要素データを有する点である。人間が識別可能な色は、これを色相環(図2)で説明すれば赤、黄、緑、紫、そして赤に戻る間に無数の色がある。例えば、色相環を4つの区分に分類すると、赤を含む第1色区分、黄を含む第2色区分、緑を含む第3色区分、紫を含む第4色区分となり、これに白と黒とを含めると6つの色区分となる。この6つの色区分はユーザの直感によって認識可能である。換言すれば、色区分の数が多くなるほど、その色合いの違いを説明するのが難しくなり、友人達との間で、短く且つ簡単な言葉のやり取りで説明し難くなる。
例えば6つの色区分を設定したとすると、第1の色解析領域に関する第1〜第6の色区分と、第2の色解析領域に関する第1〜第6の色区分との組み合わせは36通りとなり、この各組み合わせの各々に異なるゲーム要素を割り付けることができる(「36」の異なるゲーム要素)。各組み合わせ毎に異なるゲーム要素を割り付けたのが、図3に示すゲーム要素データである。このゲーム要素データは予め用意される。例えば、「36」のゲーム要素を割り付けるために色区分の数を「36」に設定したときには、人間が直感的に認識できる範囲を越えてしまい、また、同じ著名ブランドのマークを撮影しても、撮影時の日射量の違いや写す角度の違いやマークの個体差によって別の色として特定されてしまう可能性が高くなる。
人間が直感的に把握できる色数に限定する限り、第1、第2の色解析領域に関する色区分の数は任意である。上記の例のように第1の色解析領域に関する第1〜第6の6つの色区分と、第2の色解析領域に関する第1〜第6の6つの色区分のように、第1、第2の色解析領域に関する色区分の数が同じであってもよい。変形例として、第1、第2の色解析領域に関する色区分の数が異なっていてもよい。例えば、第1の色解析領域に関する色区分が4つであり、第2の色解析領域の色区分の数が6つであってもよい。逆に、第1の色解析領域に関する色区分が6つであり、第2の色解析領域の色区分の数が4つであってもよい。
各色解析領域に関する色区分の数は少なくとも2つである。色区分の数が2つの場合、各色解析領域の上記一つの色(A色、B色)の平均RGB値や、これをHSV変換した値が所定の一つの閾値よりも大きいか否かによって2つの色区分を区分けすることができる。人間が識別可能な色(白、黒を含む)を、いわゆる白か黒かに大別する区分けであり、ユーザの直感によって認識可能である。
本発明の第4の特徴は、撮像画像の第1の色解析領域2の色(A色)、第2の色解析領域4の色(B色)がどの色区分に属するかを判断し、例えば、第1の色解析領域2の色(A色)が第1色区分に属し、また、第2の色解析領域4の色(B色)が第1色区分に属していれば、予め用意された図3のゲーム要素データを照合して、「第1色区分×第1色区分」に割り付けられている第1ゲーム要素(1)が抽出される。別の例として、第1の色解析領域2の色(A色)が第2色区分に属し、また、第2の色解析領域4の色(B色)が第5色区分に属していれば、「第2色区分×第5色区分」の第11ゲーム要素(11)が抽出される。第1及び第2の色解析領域2、4において、各領域2、4の全体的な色として特定されるA色、B色は人間が視覚によって認識し且つ直感的に識別することのできる色である。
このように、撮像画像1の所定の位置に少なくとも2つの第1、第2の色解析領域2、4を設定し、第1色解析領域2の全体的な一つの色と、第2色解析領域4の全体的な一つの色とを特定するときに、人間が視覚を通じて直感的に把握できるA色、B色で特定し、そして、その組み合わせ(A色×B色)によって、この組み合わせ(A色×B色)に対応したゲーム要素がゲーム要素データから抽出される。
例えば、対戦型ゲームを楽しんでいる一人のユーザが、ある能力を備えたゲーム要素を手にできればゲームを有利に進めることができると考えて、これを友人に話したときに、当該友人が既にそのゲーム要素を手にしており、そのときの経験から「著名ブランドのマークを撮影すると手にできる」と極めて簡単なアドバイスを提供するだけで、当該ユーザは、その教えに従ってカメラ撮影することで所望のゲーム要素を手にすることができる。
また、少なくとも2つ色解析領域2、4の各色(A色、B色)の組み合わせに基づいてゲーム要素を生成することから、例えば、上記のように色区分の数が「6」であったとしても6×6=36通りの異なるゲーム要素を提供することができる。すなわち、黄、赤というように人間が直感的に把握できる大雑把な色の違いに基づいて色区分を区分けしたとしても、色解析領域の数が複数であり且つこの複数の色解析領域の色が属する色区分の組み合わせによってゲーム要素を抽出するようになっていることから、数多くのゲーム要素を提供することができる。数多くのゲーム要素を設定することで、上述した友人同士や仲間同士の活発なコミュニケーションや、ゲーム要素を探求する面白さをユーザに提供することができる。
また、第1、第2の色解析領域2、4の大きさは、ユーザがカメラ撮影するときに目で認識できる大きさに設定されることから、ユーザ(プレイヤ)は、被写体にカメラを向けたときに、対象とする被写体の形(著名ブランドのマークの形状)をファインダの中のどの位置に位置決めするか、また、被写体をファインダの中でどの程度の大きさにするか(ズームの程度)に気を配りながらシャッターボタンを押す技倆が要求される。このことも友人同士の会話の一つに加わる。
本発明の好ましい実施形態では、色区分の数が異なる複数のゲーム要素データが用意され、例えば所定の数のトーナメントを勝ち進んだ等の所定の条件が成立したら、プレイヤは、色区分の数の多いゲーム要素データを使用する権利を手にすることができる。したがって、勝利を積み重ねることで、より数の多いゲーム要素の中からゲーム要素を手にできる機会を得ることができ、プレイヤは、他にどのようなゲーム要素が用意されているのか、これを探求する楽しさや数多くのゲーム要素から所望のゲーム要素を収集する楽しさを味わうことができる。また、仲間同士や友人との間でゲーム要素の情報を交換して、ゲーム要素を交換しあう楽しみを味わうことができる。
撮像画像の所定位置に設定された第1、第2の色解析領域を説明するための図である。 ゲーム要素データの作成に必要とされる色区分を説明するための図である。 ゲーム要素データの一例を示す図である。 実施例の携帯ゲーム機の概略的な構成を示す図である。 実施例に含まれる第1ゲーム要素テーブル(第1仮想カメラ)及び第1モンスターテーブルを示す図である。 実施例に含まれる第2ゲーム要素テーブル(第2仮想カメラ)及び第2モンスターテーブルを示す図である。 実施例に含まれる第3ゲーム要素テーブル(第3仮想カメラ)及び第3モンスターテーブルを示す図である。 実施例が適用されたゲームのメインメニューを説明するための図である。 実施例が適用された対戦型ゲームで実行されるトーナメントの処理手順を説明するためのフローチャートである。 ゲーム要素抽出に関する実施例のモンスター抽出の手順を説明するためのフローチャートである。 図10に続く、モンスター抽出に関するフローチャートである。
以下に、添付の図面に基づいて本発明の好ましい実施例を説明する。
図4は携帯ゲーム機を示す。図示の携帯ゲーム機10は、CPU12と、ROM14、RAM16と、読み取りデバイス18とを有する。読み取りデバイス18は、SDメモリカード20のような携帯記憶媒体からのデータを読み取ることができる。携帯ゲーム機10は、液晶パネルなどのモニタ22と、デジタルカメラ24と、通信装置26とを更に有する。モニタ22は単数であってもよいが、2つのモニタ22を備えた携帯ゲーム機が普及していることから、携帯ゲーム機10は、2つのモニタ22を備えていてもよい。メモリカード20には、実施例の対戦型ゲームのプログラムが記憶されている。
例えばカメラ付き携帯電話機で実施例のゲームを楽しむときには、当該対戦型ゲームのプログラムをインターネットなどの通信網を通じて入手すればよい。
プレイヤ(ユーザ)は、携帯ゲーム機10の入力装置28を操作することで、ユーザ側の闘士であるプレイヤキャラクタ(モンスター)の動作を指令するコマンドを選択することができる。
対戦ゲームの概要を説明する。
(1)カメラ24を使ってプレイヤ(ユーザ)が撮影した撮像画像からモンスターを誕生させることでモンスター(キャラクタ)を取得することができる。なお、モンスターを誕生させるには、後に説明するモンスター捕獲権を予め購入する必要がある。友人から聞いた情報に基づいて所望のモンスターを誕生させるには、友人から聞いた被写体(著名ブランドのマーク)にカメラを向けたときに、ファインダの中の被写体の位置、被写体とカメラとの間の角度、ファインダの中の被写体の大きさ等に気を配りながら撮影することで、所望のモンスターを入手できる確率が高くなる。
(2)プレイヤは、入手したモンスターの群から任意のモンスターを選択し、この複数のモンスターで一つのパーティを組んで対戦する。
(3)入手済みのモンスターを入れ替えることができる。
(4)モンスターは後に説明するように104体の他に、この104体の各モンスター毎に特別のモンスター(レアモンスター)が用意されており、レアモンスターは、これに対応するモンスターよりも高い能力を有する。
(5)プレイヤが撮像画像を使ってモンスターを誕生させるときに、所定の確率で特別のモンスター(レアモンスター)が誕生する。プレイヤ(ユーザ)が確率変動権を入手することで、レアモンスターが誕生する確率を高くすることができる。高い確率でレアモンスターを誕生させたいのであれば、プレイヤは確率変動権を予め購入する必要がある。
(6)コンピュータを対戦相手とするゲームは例えば30のトーナメントが用意されており、回戦数が増すに従って勝つのが難しくなる。対戦するパーティを構成する複数のモンスターは対戦前に入れ替えが可能である。また、対戦中は、カメラで撮影した撮像画像に基づいて新しいモンスターを誕生させることはできない。対戦モードとは別のモンスター捕獲モードに入ってモンスターを誕生させる必要があり、対戦モード中はモンスター捕獲モードに入ることができない。
(7)メモリカード20には、第1〜第3の3つのゲーム要素テーブル(図5〜図7)及び各ゲーム要素テーブルに対応した第1〜第3の3つのモンスターテーブルが記憶されている。第1〜第3のゲーム要素テーブル及びレアモンスターテーブルをRAM16に転送して、このRAM16中の第1〜第3のゲーム要素テーブル及びレアモンスターテーブルを参照してモンスター又はレアモンスターを誕生させてもよい。もちろん、メモリカード20中の第1〜第3の3つのゲーム要素テーブル及びレアモンスターテーブルを参照してモンスター又はレアモンスターを誕生させるようにしてもよい。
なお、第1〜第3のゲーム要素テーブル及びこれらに関連した第1〜第3のレアモンスターテーブルのモンスター及びレアモンスターの各々にIDが割り付けられており、これらゲーム要素テーブルやレアモンスターテーブルからIDを抽出し、この抽出したIDによって、モンスター画像データから該当するモンスター画像を呼び出してモニタ22にモンスターの表示が行われる。
図5を参照して、第1ゲーム要素テーブルには2つの色区分が設定されている。したがって、この予め用意された第1ゲーム要素テーブルを使って「4」体の能力及び外形の異なる第1〜第4のモンスター(1)〜(4)を誕生させることができる。
図6を参照して、第2ゲーム要素テーブルには6つの色区分が設定されている。したがって、この第2ゲーム要素テーブルを使って「36」体の能力及び外形の異なる第5〜第40のモンスター(5)〜(40)を誕生させることができる。
図7を参照して、第3ゲーム要素テーブルには8つの色区分が設定されている。したがって、この第3ゲーム要素テーブルを使って「64」体の能力及び外形の異なる第41〜第104のモンスター(41)〜(104)を誕生させることができる。
第1〜第104のモンスター(1)〜(104)には、夫々、各モンスターに対応したレアモンスター(1)〜(104)が用意されており、このレアモンスターは所定の確率で誕生する。また、プレイヤが購入できる確率変動権(カプセルバレット)は複数種類用意され、高額になるほど、レアモンスターが誕生する確率が高くなる。
プレイヤは、初期の段階では、第1ゲーム要素テーブル(図5)を使用することができる。したがって、プレイヤが入手可能なモンスターは、第1ゲーム要素テーブルに設定された第1〜第4の4体のモンスター(1)〜(4)及び各モンスター(1)〜(4)に対応した4体のレアモンスター(1)〜(4)に制限される。コンピュータとの対戦は30戦用意され、第1回戦を勝利することで第2回戦に進む権利を取得することができる。また、この第2回戦を勝利することで第3回戦に進む権利を取得することができる。したがって、プレイヤは最後の第30回戦のゲームを楽しむには、第1回戦、第2回戦、第3回戦というように順次コンピュータとの対戦を勝ち進む必要がある。
(8)第1〜第3の3つのゲーム要素テーブル(図5〜図7)に割り付けられたモンスターの能力について説明すると、第1のゲーム要素テーブルの第1〜第4のモンスター(1)〜(4)(図5)は対戦能力が比較的低いモンスターである。第2のゲーム要素テーブル(5)〜(40)(図6)には、比較的弱いモンスターの他に、中程度の戦闘能力を備えたモンスターも含まれている。第3のゲーム要素テーブル(41)〜(104)には、比較的弱いモンスター、中程度の戦闘能力のモンスターの他に高い戦闘力のモンスターも含まれている。数多くのモンスター(レアモンスターを含む)を用意することで、プレイヤはモンスターを収集する楽しさや、友人などと情報交換してカメラ撮影する楽しさや、友人などとの間でモンスターを交換する楽しさを提供できる。
(9)上述したように、第1ゲーム要素テーブル(図5)は、プレイヤが初期の段階で使用可能なゲーム要素テーブルである(後に説明する「第1仮想カメラ」)。例えば10回戦まで勝ち進むと、報償として第2ゲーム要素テーブル(図6)を使用する権利を取得することができる(後に説明する「第2仮想カメラ」)。したがって、10回戦を勝利した後には、プレイヤは、第1ゲーム要素テーブル(図5)と第2ゲーム要素テーブル(図6)の2つのテーブルを使用することができ、この第1、第2のテーブル(図5、図6)のいずれを使ってモンスターを誕生させるかはプレイヤの選択に委ねられる。また、例えば20回戦まで勝ち進むと、報償として第3ゲーム要素テーブル(図7)を使用する権利を取得することができる(後に説明する「第3仮想カメラ」)。したがって、20回戦を勝利した後には、プレイヤは、第1、第2、第3のゲーム要素テーブル(図5〜図7)の3つのテーブルを使用することができ、この第1、第2、第3のテーブル(第1、第2、第3の仮想カメラ)のいずれを使ってモンスターを誕生させるかはプレイヤの選択に委ねられる。
(10)プレイヤは各対戦で勝利すると勝利金(賞金)を手にできる。この金額は、第1回戦よりも第2回戦の方が高額であり、第2回戦よりも第3回戦の方が高額である。従って、対戦を勝ち進むことで、より高額な勝利金(賞金)を手にすることができる。
(11)モンスターを誕生させるには、モンスター捕獲権を購入する必要がある。プレイヤは手にしているお金でモンスター捕獲権を購入する。したがって、手持ちの金額が多ければ多いほど、モンスターを捕獲できる回数が多くなるため様々な能力及び外見のモンスターを手にできる。
(12)上述したように、レアモンスターが誕生する確率を高めることのできる確率変動権(カプセルバレット)が用意されている。この確率変動権は例えば3種類用意される。具体的に説明すると、レアモンスターが誕生する確率が25%の第1の確率変動権(第1カプセルバレット)、確率50%の第2確率変動権(第2カプセルバレット)、確率75%の第3確率変動権(第3カプセルバレット)が用意される。第3確率変動権を入手するのに必要とされる金額は第2確率変動権より高額であり、第2確率変動権を入手するのに必要とされる金額は、第1確率変動権よりも高額である。プレイヤは、モンスター捕獲権を使ってカメラ撮影することでモンスターを入手することができるが、その際に、確率変動権を行使することで高い確率でレアモンスターを誕生させることができる。
図8は、モニタ22に表示されるメインメニュー30によって選択可能な表示項目32〜40を示す。第1の表示項目32は「ショップ」とタイトルが付されている。ショップ32には、第1〜第3のカプセルバレット(確率変動権)や、モンスターが利用できるアイテム(魔法、武器)が用意されており、プレイヤ(ユーザ)は、手持ちのお金を支払うことで、カプセルバレットやアイテムを購入することができる。
第2の表示項目34は「ルーム」とタイトルが付されている。ルーム34には、入手した仮想カメラ(後に説明する)、手持ちの複数のモンスター(レアモンスターを含む)、手持ちの単数又は複数のアイテム等が陳列されている。
第3の表示項目36は「トーナメント」とタイトルが付されており、このトーナメント36を選択すると、コンピュータとの対戦モードに入る。なお、このトーナメントに入る前に、上記ルーム34から複数体のモンスターを選択する。最大で6体選択可能であり、この最大6体のパーティで対戦する。
第4の表示項目38は「ワイヤレス通信」とタイトルが付されており、このワイヤレス通信38を選択することで、他のユーザと対戦したり、友人や仲間とモンスターを交換することができる。
第5の表示項目40は「モンスター捕獲」とタイトルが付されており、このモンスター捕獲40を選択すると、モンスター捕獲モードに入り、そして、モンスター捕獲権を行使することで、デジタルカメラ24を使って撮影することができ、また、撮影した撮像画像に基づいてモンスターを捕獲することができる。なお、モンスターを捕獲する際にカプセルバレット(確率変動権)を使うことで、レアモンスターが誕生する確率を高めることができる。
図9は、トーナメントモードの概要を説明するためのフローチャートである。このトーナメントモードの対戦相手はコンピュータ(携帯ゲーム機10)である。先ず、対戦する前に参加料を納付することで対戦することができる(S1)。そして、相手のモンスター群の全てのモンスターに勝利したときには、ステップS2からS3に進んで勝利金(賞金)を獲得でき、メインメニューに戻る(S4)。他方、プレイヤモンスター群の全てのモンスターが敗北したときには、ステップS5に進んでゲームオーバーになる。
ルーム34には、初期の段階では、仮想第1カメラが用意されている。この仮想第1カメラでは、第1のゲーム要素テーブル(図5)からモンスターが抽出される。プレイヤ(ユーザ)が勝利を積み重ねて第10回戦を勝ち抜くと、仮想第2カメラがルーム34に加えられる。ルーム34には仮想第1カメラと仮想第2カメラが表示され、プレイヤは仮想第1カメラ又は仮想第2カメラを選択してモンスター獲得40のモードに入る。仮想第2カメラでは、第2のゲーム要素テーブル(図6)からモンスターが抽出される。プレイヤが更に勝利を積み重ねて第20回戦を勝ち抜くと、仮想第3カメラがルーム34に加えられる。ルーム34には仮想第1〜第3カメラが表示され、プレイヤは仮想第1〜第3カメラの中から任意の仮想カメラを選択してモンスター獲得モードに入る(モンスター捕獲メニュー40)。仮想第3カメラでは、第3のゲーム要素テーブル(図6)からモンスターが抽出される。
図1、図2、図5〜図7に戻ってモンスターの誕生について説明する。第1ゲーム要素テーブル(図5)は、白、黒を含む人間が識別可能な色を2つの色区分に分類した2つの色区分を有する。この2つの色区分に関し、RGB値や、これをHSV変換した値(明度又は明度と彩度)が所定の一つの閾値よりも大きいか否かによって、第1ゲーム要素テーブルの2つの色区分を区分けすることができる。
したがって、仮想第1カメラに関して、第1ゲーム要素テーブルがRGB値によって2つの色区分に分類されているときには、撮像画像1の第1、第2の色解析領域2、4の各色解析領域の平均RGB値が第1ゲーム要素テーブル5の第1、第2のいずれの色区分に属するかの判定が行われる。変形例として、この第1ゲーム要素テーブルがHSV変換値(典型例は明度(V値))によって2つの色区分に分類されているときには、撮像画像1の第1、第2の色解析領域2、4の各色解析領域の平均RGB値をHSV変換した値、典型的には明度(V値)が第1ゲーム要素テーブル5の第1、第2のいずれの色区分に属するかの判定が行われる。もちろん、明度だけでなく、これに彩度を加えて第1、第2の色区分を分類してもよい。第1ゲーム要素テーブルの第1、第2の色区分は、いわゆる白と黒とで大別した区分けであると言うことができる。
第2、第3のゲーム要素テーブル(図6、図7)は白、黒を含む人間が識別可能な色を複数の色区分に分類してある。この第2、第3のゲーム要素テーブルにおいて、その白の色区分、黒の色区分がRGB値の合算値によって規定されているときには、例えば、RGB合算値が第1の所定のRGB値よりも小さいときに黒の色区分に属し、第2の所定のRGB値よりも大きいときに白の色区分に属すると判定される。もちろん、明度(V値)によって白の色区分及び黒の色区分が規定されているときには、RGB値をHSV変換して明度(V値)から白又は黒の色区分に属すると判定してもよい。もちろん、白及び黒の色区分の分類は、明度だけによるのではなく、これに彩度を加えて白と黒の色区分を規定してもよい。
第2、第3のゲーム要素テーブル(図6、図7)の白、黒の色区分以外の区分では、HSV変換値(典型的には色相(H値))によって色区分されている。したがって、撮像画像1の第1、第2の色解析領域2、4の平均RGB値は、これをHSV変換した値に基づいて、該当する色区分の判定が行われことになる。HSV変換した値(典型的には色相(H値))に基づく色区分は、黄、緑、赤など人間が視覚を通じて直感的に識別可能な色区分であると言うことができる。
図10、図11は、モンスター抽出モードの詳細を説明するためのフローチャートである。上述したモンスター捕獲メニュー40を選択すると(図8)、このモンスター抽出モードに入る。先ず、ステップS10において、モンスター捕獲権の有無が判定され、この捕獲権が無いときにはステップS11に進んでメインメニュー(図8)に戻る。
モンスター捕獲権を行使しているときには、ステップS12に進んで、プレイヤが使おうとしている仮想カメラの種類が取り込まれる。次のステップS13では、確率変動権(カプセルバレット)の有無及び種類が取り込まれる。
次のステップS15、S16では、第1色解析領域2、第2色解析領域4の全体的な一つの色の特定が行われる(A色、B色)。次に、ステップS17でプレイヤが使おうとしている仮想カメラが第1仮想カメラであるか否かの判定が行われ、YES(第1仮想カメラ)であるときには、第1ゲーム要素テーブル(図5)に基づいてモンスターの抽出が実行される。
すなわち、ステップS18では、第1色解析領域2のA色が、この第1色解析領域2に関連した2つの色区分(図5)のいずれの色区分に属するかの特定が行われる。次のステップS19では、第2色解析領域4のB色が、この第2色解析領域4に関連した2つの色区分(図5)のいずれの色区分に属するかの特定が行われる。次に、ステップS20で乱数処理が実行される。例えば、第1確率変動権(第1カプセルバレット)を行使しているときには、25%の確率の下でレアモンスターが当たる。そして、次のステップS21で、レアモンスターが当たったか否かの判定が行われ、NOのときには、ステップS22に進んで第1ゲーム要素テーブル(図5)に基づいてモンスターの抽出が行われる。すなわち、第1、第2の色解析領域2、4のA色、B色が夫々属する色区分の組み合わせを第1ゲーム要素テーブルと照合して、該当するモンスターのIDが抽出される。他方、ステップS21でレアモンスターが当たったと判定されたときには、ステップS23に進んで、第1ゲーム要素テーブルに対応した第1レアモンスターテーブル(図5)に基づいてレアモンスターの抽出が行われる。なお、確率変動権を所有していないときでも、確率は低いがレアモンスターにヒットすることがある。
ステップS22又はS23で、該当するモンスターのIDを第1ゲーム要素テーブル又は第1レアモンスターテーブルから抽出したら、ステップS24に進んで、このIDに基づいてモンスター図形データから該当するモンスターの図形を抽出して、これをモニタ22に表示する。
ステップS17でNOのとき、つまり第2又は第3仮想カメラであるときには、ステップS25(図11)に進んで、第2仮想カメラであるか否かの判定が行われ、YES(第2仮想カメラ)であるときには、ステップS26〜S32の処理によって、第2ゲーム要素テーブル又は第2レアモンスターテーブル(図6)を使ったモンスター又はレアモンスターの抽出が行われる。
ステップS25でNO(第3仮想カメラ)であるときには、ステップS32〜S37の処理によって(図11)、第3ゲーム要素テーブル又は第3レアモンスターテーブル(図6)を使ったモンスター又はレアモンスターの抽出が行われる。
なお、モンスター図形データは、SDメモリカード20のゲームプログラムに予め組み込まれている。このモンスター図形データは、第1〜第104のモンスター及び第1〜第104のレアモンスターの図形を含み、各モンスター及びレアモンスターの各々に上記IDが付されている。
以上、対戦型ゲームの闘士(モンスター)の抽出を例に本発明を説明したが、以下に例示するように他のゲーム要素の抽出に本発明を好適に適用することができる。
(1)対戦型ゲームやロールプレイイングゲームで闘士(モンスターやレアモンスター)が使用するアイテム(武器、道具、魔法)の生成に本発明を適用することができる。
(1-1)アイテムのバリエーションとして、例えば、武器や道具などの効果の相違(相手に与えるダメージの違いやプレイヤモンスターがダメージを受けたときの回復力の有無など)などを挙げることができる。
(1-2)アイテムのバリエーションとして、例えば、使用効果の大小を挙げることができる。
(1-3)アイテムのバリエーションとして、例えば、使用できる回数の多い少ない、を挙げることができる。
(1-4)アイテムのバリエーションとして、例えば、使用できる対象の相違を挙げることができる。例えば、動物型のモンスターには効果があるが、昆虫型のモンスターには効果が無い。
(2)戦闘の舞台の生成に本発明を適用することができる。
例えば、戦闘の舞台として水中、砂漠、森などを挙げることができる。戦闘の舞台の相違によって、同じモンスターであっても有利、不利が発生する。例えば、水中では魚型のモンスターが素早く行動できるため有利になる。
(3)主人公を誕生させるのに本発明を適用することができる。
例えばプレイヤが操るキャラクタの容姿、性別、能力を決定するのに、本発明を適用することができる。ロールプレイングゲームの中には、プレイヤが複数の主人公を同時に使うゲームがみられるが、この種のゲームに本発明を適用することができる。
(4)コンピュータゲームの中には、複数のパーツを組み合わせて一つの機械を作るゲームがみられる。例えば市販の「ミニ四駆」ゲームや「メダロット」ゲームである。この種のゲームにおいて、多種多様なパーツを予め用意しておいて、プレイヤがパーツを選択のに本発明を適用することができる。
(5)コンピュータゲームの中には、家具やファッションを収集することを目的としたゲームがみられる。例えば市販の「どうぶつの森」(通称)ゲームや「わがままファッション」(通称)ゲームである。この種のゲームにおいて、収集対象となる要素を数多く用意しておいて、その中からプレイヤが選択するときに本発明を適用することができる。
また、本発明の実施例では、メモリカード20に記憶したゲームプログラムを携帯ゲーム機10が読み込んで当該ゲームプログラムを実行させる例を挙げた。しかし、本発明はこれに限定されず以下の変形例であってもよい。
(1)携帯ゲーム機10の通信装置26を使ってゲームプログラムの配信を受けるようにしてもよい。
(2)携帯ゲーム機10のROM14にゲームプログラムが組み込まれていてもよい。つまり、プログラム一体型のゲーム機であり、その典型例は「たまごっち」(「バンダイ」(BANDAI.Co.,Ltd.本社:日本国東京))である。
(3)サーバにゲームプログラムを用意し、このサーバにプレイヤが通信網を使ってアクセスしてサーバのゲームプログラムを使ってゲームを進行する。例えば携帯電話機を使ったゲームで良く見られる遊び方である。
本発明はコンピュータゲームに利用される。
1 撮像画像
2 第1色解析領域
4 第2色解析領域
10 携帯ゲーム機
12 CPU
14 RAM
18 メモリカード
20 読み取りデバイス
22 モニタ
24 デジタルカメラ

Claims (10)

  1. コンピュータゲームのゲーム要素を、予め用意したゲーム要素の群の中から、遊技者がカメラで撮影した撮像画像に基づいて抽出して前記コンピュータゲームに組み込むためのゲーム要素抽出プログラムを記録した記録媒体であって、
    白、黒を含む人間が識別可能な色の群を複数の色区分に分類して、前記撮像画像の所定の位置に設定された第1、第2の色解析領域の少なくとも2つの色解析領域における前記第1の色解析領域に関する各色区分と前記第2の色解析領域に関する各色区分との組み合わせに関連付けたゲーム要素の群からなるゲーム要素データを含み、
    (i) 遊技者が前記カメラで撮影した撮像画像を取り込む撮像画像取り込み手段と;
    (ii) 取り込んだ前記撮像画像の前記第1、第2の色解析領域における各色解析領域の全体的な一つの色を特定する色解析手段と;
    (iii) 前記第1、第2の色解析領域の各色解析領域の前記一つの色を前記ゲーム要素データと照合して、前記第1の色解析領域の前記一つの色が属する色区分と、前記第2の色解析領域の前記一つの色が属する色区分とを特定する色区分特定手段と;
    (iv) 前記第1の色解析領域の前記特定された色区分と第2の色解析領域の前記特定された色区分との組み合わせを前記ゲーム要素データと照合して、前記第1の色解析領域の前記色区分と前記第2の色解析領域の前記色区分との組み合わせに対応したゲーム要素を前記ゲーム要素データから抽出するゲーム要素抽出手段として;
    前記コンピュータを機能させるためのゲーム要素抽出プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  2. 前記ゲーム要素データの複数の色区分が、人間が直感的に把握できる色別で分類されている、請求項1に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  3. 前記ゲーム要素データが、色区分の数が相対的に少ない第1のゲーム要素データと、色区分の数が相対的に多い第2のゲーム要素データとの少なくとも2つのゲーム要素データを含み、
    前記ゲーム要素抽出手段が、所定の条件を満たしたときに、前記第1のゲーム要素データから前記第2のゲーム要素データに切り替えて、該第2のゲーム要素データから前記ゲーム要素を抽出する、請求項2に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  4. 前記ゲーム要素データが特別なゲーム要素を更に含み、
    前記ゲーム要素抽出手段が、所定の条件を満たしたときに、前記ゲーム要素データから前記特別なゲーム要素を抽出する、請求項2に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  5. 前記色解析手段が、前記第1の色解析領域に含まれるピクセル群の各ピクセルのRGB値を合算し、その平均RGB値を色相に変換して、該色相から該第1の色解析領域の前記一つの色を特定すると共に、前記第2の色解析領域に含まれるピクセル群の各ピクセルのRGB値を合算し、その平均RGB値をHSV値に変換して、該HSV値から該第2の色解析領域の前記一つの色を特定する、請求項2に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  6. 前記コンピュータゲームが対戦型ゲームであり、
    前記ゲーム要素が、前記対戦型ゲームの戦闘要員である、請求項2に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  7. コンピュータゲームのゲーム要素を、予め用意したゲーム要素の群の中から、遊技者がカメラで撮影した撮像画像に基づいて抽出するゲーム要素抽出プログラムであって、
    白、黒を含む人間が識別可能な色の群を複数の色区分に分類して、前記撮像画像の所定の位置に設定された第1、第2の色解析領域の少なくとも2つの色解析領域における前記第1の色解析領域に関する各色区分と前記第2の色解析領域に関する各色区分との組み合わせに関連付けたゲーム要素の群からなるゲーム要素データを含み、
    (i) 遊技者が前記カメラで撮影した撮像画像を取り込む撮像画像取り込み手順と;
    (ii) 取り込んだ前記撮像画像の前記第1、第2の色解析領域における各色解析領域の全体的な一つの色を特定する色解析手順と;
    (iii) 前記第1、第2の色解析領域の各色解析領域の前記一つの色を前記ゲーム要素データと照合して、前記第1の色解析領域の前記一つの色が属する色区分と、前記第2の色解析領域の前記一つの色が属する色区分とを特定する色区分特定手順と;
    (iv) 前記第1の色解析領域の前記特定された色区分と第2の色解析領域の前記特定された色区分との組み合わせを前記ゲーム要素データと照合して、前記第1の色解析領域の前記色区分と前記第2の色解析領域の前記色区分との組み合わせに対応したゲーム要素を前記ゲーム要素データから抽出するゲーム要素抽出手順と;をコンピュータに実行させるためのゲーム要素抽出プログラム。
  8. (i) 白、黒を含む人間が識別可能な色の群を複数の色区分に分類して、前記撮像画像の所定の位置に設定された第1、第2の色解析領域の少なくとも2つの色解析領域における前記第1の色解析領域に関する各色区分と前記第2の色解析領域に関する各色区分との組み合わせに関連付けたゲーム要素の群を記憶したゲーム要素記憶手段と;
    (ii) 遊技者がカメラで撮影した撮像画像を取り込んで記憶する撮像画像記憶手段と;
    (iii) 前記撮像画像メモリから読み込んだ前記撮像画像の前記第1、第2の色解析領域における各色解析領域の全体的な一つの色を特定する色解析手段と;
    (iv) 前記第1、第2の色解析領域の各色解析領域の前記一つの色を前記ゲーム要素データと照合して、前記第1の色解析領域の前記一つの色が属する色区分と、前記第2の色解析領域の前記一つの色が属する色区分とを特定する色区分特定手段と;
    (v) 前記第1の色解析領域の前記特定された色区分と第2の色解析領域の前記特定された色区分との組み合わせを前記ゲーム要素データと照合して、前記第1の色解析領域の前記色区分と前記第2の色解析領域の前記色区分との組み合わせに対応したゲーム要素を前記ゲーム要素データから抽出するゲーム要素抽出手段と;を有し、
    該ゲーム要素抽出手段が抽出したゲーム要素を組み込んでコンピュータゲームを進行させるコンピュータ装置。
  9. 前記カメラがデジタルカメラである、請求項8に記載のコンピュータ装置。
  10. 前記コンピュータ装置が、モニタ及び前記カメラを備えた携帯端末であり、
    前記撮像画像記憶手段には、前記携帯端末の前記カメラで撮影された撮像画像が記憶され、
    前記コンピュータゲームが前記携帯端末のモニタに表示される、請求項9に記載のコンピュータ装置。
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