JP2011055280A - 画像処理装置および画像処理方法並びに電子カメラ - Google Patents

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Abstract

【課題】
従来、輝度成分と色差成分の分離が不完全な場合、CFA画像の補間処理後のカラー画像の品質が低下するという問題があった。
【解決手段】
本発明に係る画像処理装置は、複数の色成分の複数の画素からなる画像データの同一色成分の画素の画素値の平均値が、各色成分間で所定範囲内の近傍値になるように色成分毎の色バランス係数を求める色バランス係数算出手段と、前記画素の色成分に対応する前記色バランス係数を用いて、前記画素の画素値のレベル調整を行う第1のレベル調整手段と、前記第1のレベル調整手段がレベル調整した前記画素毎に所定の色成分の画素値を生成する補間手段と、前記色バランス係数算出手段が求めた色バランス係数の逆数を用いて、前記補間手段が生成した画素値を含む前記画素の各色成分の画素値のレベル調整を行う第2のレベル調整手段とを有することを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、画像処理装置および画像処理方法並びに電子カメラに関する。
一般的な電子カメラでは、単板イメージセンサーの各画素に色成分の異なるカラーフィルターアレイ(以降、CFAと称す)を配置してカラー情報を取得する(CFA画像)。このようなCFA画像は、画素毎に一つの色成分しか持たないため、周辺画素の色成分から補間して当該画素の他の色成分の情報を生成する必要がある。このような補間処理として、例えば周波数領域で輝度成分と色差成分を分離する技術が紹介されている(非特許文献1参照)。
EricDubois,"Frequency−Domain Methods for Demosaicking of Bayer−Sampled Color Images,"IEEE Signal Process.Lett.,vol.12,pp.847,2005
ところが、例えば輝度成分と色差成分の分離が不完全な場合、各成分に他の成分が重畳されてしまうため、輝度モアレや色モアレが発生してCFA画像の補間処理後のカラー画像の品質が低下するという問題が生じる。
本発明の目的は、CFA画像の補間処理を高精度に行うことにより、高品質なカラー画像を得ることができる画像処理装置および画像処理方法並びに電子カメラを提供することである。
本発明に係る画像処理装置は、複数の色成分の複数の画素からなる画像データの同一色成分の画素の画素値の平均値が、各色成分間で所定範囲内の近傍値になるように色成分毎の色バランス係数を求める色バランス係数算出手段と、前記画素の色成分に対応する前記色バランス係数を用いて、前記画素の画素値のレベル調整を行う第1のレベル調整手段と、前記第1のレベル調整手段がレベル調整した前記画素毎に所定の色成分の画素値を生成する補間手段と、前記色バランス係数算出手段が求めた色バランス係数の逆数を用いて、前記補間手段が生成した画素値を含む前記画素の各色成分の画素値のレベル調整を行う第2のレベル調整手段とを有することを特徴とする。
また、無彩色の被写体を撮影した時の画像データの同一色成分の画素の画素値の平均値が各色成分で同じ値になるように色成分毎のホワイトバランス係数を求めるホワイトバランス係数算出手段を更に設け、前記第2のレベル調整手段は、前記色バランス係数算出手段が求めた色バランス係数の逆数と前記ホワイトバランス係数算出手段が求めたホワイトバランス係数とを含めた複合係数を用いて、前記補間手段が生成した画素値を含む前記画素の各色成分の画素値のレベル調整を行うことを特徴とする。
また、前記色バランス係数算出手段は、前記画像データを複数の領域に分割した領域毎に、同一色成分の画素の画素値の平均値が各色成分で所定範囲内の近傍値になるように前記領域毎の色バランス係数を求め、前記第1のレベル調整手段は、前記画素の色成分に対応する前記領域毎の色バランス係数を用いて、前記領域毎に前記画素の画素値のレベル調整を行うことを特徴とする。
また、前記色バランス係数算出手段が領域毎に求めた色成分毎の色バランス係数を前記領域の中心画素の代表値とし、各領域の中心画素以外の画素の色成分毎の色バランス係数を隣接する領域の各色成分の前記代表値を重み付けして前記画素の各色成分の色バランス係数を求める重み付け手段を更に設け、前記第1のレベル調整手段は、前記画素の色成分に対応する前記重み付け後の色バランス係数を用いて、前記画素の画素値のレベル調整を行うことを特徴とする。
また、前記画像データの一部の領域を特定領域として抽出する特定領域抽出手段を更に設け、前記色バランス係数算出手段は、前記色バランス係数を求める際に前記特定領域における同一色成分の画素の画素値の平均値が各色成分で所定範囲内の近傍値になるように色成分毎の色バランス係数を求めることを特徴とする。
また、前記特定領域抽出手段は、周波数成分の高い細かい構造を有する領域を特定領域として抽出することを特徴とする。
また、前記特定領域抽出手段は、各色成分毎に求めた揺らぎ量の和が最大または閾値以上となる領域を特定領域として抽出することを特徴とする。
また、前記画像データは、所定種類の色成分を透過するカラーフィルターのいずれか1つが配置された複数の画素からなるイメージセンサーで撮影されたものであることを特徴とする。
また、前記カラーフィルターは、ベイヤー配列のカラーフィルターであることを特徴とする。
本発明に係る画像処理方法は、複数の色成分の複数の画素からなる画像データの同一色成分の画素の画素値の平均値が、各色成分間で所定範囲内の近傍値になるように色成分毎の色バランス係数を求める色バランス係数算出手順と、前記画素の色成分に対応する前記色バランス係数を用いて、前記画素の画素値のレベル調整を行う第1のレベル調整手順と、前記第1のレベル調整手順がレベル調整した前記画素毎に所定の色成分の画素値を生成する補間手順と、前記色バランス係数算出手順が求めた色バランス係数の逆数を用いて、前記補間手順が生成した画素値を含む前記画素の各色成分の画素値のレベル調整を行う第2のレベル調整手順とを有することを特徴とする。
本発明に係る電子カメラは、上記の画像処理装置を有することを特徴とする。
本発明では、CFA画像の補間処理を高精度に行うことにより、高品質なカラー画像を得ることができる。
本実施形態に係る電子カメラ101の構成を示すブロック図である。 各処理における画素のデータ例を示す説明図である。 画像処理部107の構成を示すブロック図である。 画像処理部107のその他の構成を示すブロック図である。 複数の領域に分割して処理する場合の例を示す説明図である。
以下、本発明に係る画像処理装置および画像処理方法並びに電子カメラに関する実施形態について説明する。尚、本実施形態では、画像処理装置およびその画像処理方法を電子カメラに搭載する場合の例を示す。
[電子カメラ101の構成および基本動作]
先ず、電子カメラ101の全体構成および基本動作について説明する。図1は電子カメラ101の構成を示すブロック図で、電子カメラ101は、光学系102と、メカニカルシャッタ103と、撮像素子104と、A/D変換部105と、画像バッファ106と、画像処理部107と、カメラ制御部108と、メモリ109と、表示部110と、メモリカードIF(インターフェース)112と、操作部材111とで構成される。ここで、画像処理部107は、本発明に係る画像処理装置に相当するブロックである。
図1において、光学系102に入射された被写体光は、メカニカルシャッタ103を介して撮像素子104の受光面に入射される。ここで、光学系102は、ズームレンズやフォーカスレンズなどの複数枚のレンズで構成され、カメラ制御部108から制御されるレンズ駆動部や絞りなどを有している。
撮像素子104は、単板イメージセンサーで構成され、受光面には二次元状に光電変換部を有する複数の画素が配置されている。そして、カラー情報を取得するために、例えば各画素にはRGB3色のいずれかのカラーフィルターが所定の配列で配置されている。尚、本実施形態では、ベイヤー配列のカラーフィルタアレイ(CFA)が配置されているものとする。
ここで、ベイヤー配列について説明する。ベイヤー配列のCFAは、RGBの各色のフィルタが図2に示すように配置される。図2は、分かり易いように4×4画素の場合のベイヤー配列のCFAの例を示した図で、縦方向(行方向)にr1からr4までの4行と、横方向(列方向)にc1からc4までの4列が配置されている。例えば、r1行とr3行にはG画素とB画素が交互に配置され、r2行とr4行にはR画素とG画素が交互に配置されている。尚、図2において、R(x,y),G(x,y),B(x,y)などの表記は、RGB各色毎の画素順番を示している(xおよびyは自然数)。例えば、R(2,2)はR画素だけを抽出した時の2行目の2番目のR画素を示し、B(1,1)はB画素だけを抽出した時の1行目の1番目のB画素を示す。同様に、G(4,2)はG画素だけを抽出した時の4行目の2番目のG画素を示す。このように、各画素に対してRGB3色の内のいずれかの色に対応するフィルタが配置されるので、図1の撮像素子104は、各画素毎にRGB3色のいずれか1色の色成分を有する画像信号を出力する。
A/D変換部105は、撮像素子104が出力する画像信号を各画素毎にデジタル値に変換し、1枚の撮影画像分の画像データとして画像バッファ106に一時的に記憶する。例えば、撮像素子104の解像度が1000画素×1000画素である場合、100万画素分の画像データが画像バッファ106に取り込まれる。この時、画像バッファ106に取り込まれた画像データはRAWデータと呼ばれ、各画素にRGBいずれかの色成分を有している。
画像バッファ106は、揮発性の高速メモリで構成され、A/D変換部105が出力する撮影画像を一時的に記憶するだけでなく、画像処理部107が画像処理を行う時のバッファとしても使用される。或いは撮影画像やメモリカードIF112に接続されたメモリカード112aに保存されている撮影済の画像を表示部110に表示する際の表示用バッファとしても使用される。
画像処理部107は、画像バッファ106に取り込まれたRAWデータに対して、補間処理,ホワイトバランス処理,階調処理,色変換処理,エッジ強調処理などを行う。或いはJPEG規格に準拠した画像圧縮処理などを施す。尚、画像処理部107の構成については後で詳しく説明する。
カメラ制御部108は、内部に記憶されたプログラムに従って動作するCPUで構成され、電子カメラ101全体の動作を制御する。例えば、カメラ制御部108は、操作部材111の撮影モード選択ダイヤルやレリーズボタンの押下などに応じて、電子カメラ101の撮影モードを設定したり、光学系102のレンズ制御や絞り制御あるいはメカニカルシャッタ103を制御して撮像素子104で被写体画像を撮像する。そして、カメラ制御部108は、撮像素子104から所定解像度の画像信号を読み出しながらA/D変換部105でデジタル値に変換して1画面分の画像を画像バッファ106に取り込む。さらに、カメラ制御部108は、画像バッファ106に取り込まれた画像データに対して所定の画像処理を施すよう画像処理部107に指令し、画像処理後の画像データ、例えばJPEGデータに所定の名称やヘッダ情報を付加してメモリカードI/F112を介してメモリカード112aに保存したり、表示部110に撮影画像を表示する。尚、本実施形態では、カメラ制御部108は、画像バッファ106に一時的に記憶されたRawデータや画像処理部107が補間処理後の画像データ、或いはホワイトバランス処理前の画像データなどを各種のゲイン係数などの情報をタグ情報として画像データに付加してメモリカード112aに保存する。具体的なデータ内容については後で詳しく説明する。
メモリ109は、フラッシュメモリなどの不揮発性の半導体メモリで構成され、電子カメラ101の撮影モードや露出情報,フォーカス情報などのパラメータを記憶し、カメラ制御部108は、これらのパラメータをユーザー操作に応じて適宜更新する。
表示部110は、液晶モニタなどで構成され、カメラ制御部108によって画像バッファ106に取り込まれた撮影画像や電子カメラ101の操作に必要な設定メニュー画面などを表示する。
操作部材111は、電源ボタン、レリーズボタン、撮影モード選択ダイヤル、ホワイトバランス選択ボタン、カーソルボタンなどで構成される。ユーザーは、これらの操作ボタンを用いて電子カメラ101を操作し、これらの操作ボタンによる操作情報はカメラ制御部108に出力される。そして、カメラ制御部108は、操作部材111から入力する操作情報に応じて、電子カメラ101全体の動作を制御する。
メモリカードIF112は、電子カメラ101にメモリカード112aを接続するためのインターフェースで、カメラ制御部108はメモリカードIF112を介してメモリカード112aに画像データを書き込んだり、メモリカード112aに保存されている画像データを読み出す。尚、メモリカード112aに読み書きされる画像データには必要に応じてタグ情報が付加される。
以上が電子カメラ101の構成および基本動作である。
[画像処理部107の構成および動作]
次に、画像処理部107の構成および動作について詳しく説明する。図3は画像処理部107の構成例を示すブロック図である。図3において、画像処理部107は、RGBバランス処理部201と、第1階調処理部202と、補間処理部203と、第2階調処理部204と、RGB逆バランス処理部205と、ホワイトバランス処理部206と、色変換処理部207と、エッジ強調処理部208と、圧縮処理部209と、ホワイトバランス係数算出部210と、RGBバランス係数算出部211とで構成される。尚、図3において、WB係数はホワイトバランス係数を略した表記で同じものを意味する。
RGBバランス処理部201は、RGBバランス係数算出部211が算出したRGBバランス係数を撮像素子104から画像バッファ106に取り込まれたRAWデータの各画素に乗算する処理を行う(第1のレベル調整手段に相当)。例えば、RGBバランス係数をK(R画素),K(G画素),K(B画素)とした場合、RAWデータの画面全体のR画素にRGBバランス係数をKを乗算し、画面全体のG画素にはRGBバランス係数をKを乗算し、画面全体のB画素にはRGBバランス係数をKを乗算する。例えば、先に説明したベイヤー配列の図2(a)の場合は、図2(b)に示すように、B(1,1),B(1,2),B(2,1)およびB(2,2)の4画素に対してはRGBバランス係数Kを乗算し、R(1,1),R(1,2),R(2,1)およびR(2,2)の4画素に対してはRGBバランス係数Kを乗算し、残りの8つのG画素に対してはRGBバランス係数Kを乗算する。尚、RGBバランス係数の求め方については、RGBバランス係数算出部211の説明で詳しく述べる。
第1階調処理部202は、RGBバランス処理部201が処理した画像データに対して、例えば、(式1)に示すような特性の階調変換処理(ガンマ処理)を行う。
Figure 2011055280
(式1)において、xは入力画素値,yは出力画素値,xmaxは最大の入力画素値,ymaxは最大の出力画素値,γは特性を示す定数(ガンマ係数)で例えばγ=2.2とする。尚、γ=1として実質的に階調変換処理を行わないようにしても構わない。
補間処理部203は、図2(a)に示すような各画素がRGBいずれか1色の値しか持たないRAWデータから、図2(c)に示すような各画素がRGB各色の値を持つように補間する処理を行う(補間手段に相当)。補間処理の方法として様々な手法が知られているが、例えば非特許文献1のように、ベイヤー配列のCFA画像の周波数領域で輝度成分と色差成分を分離する方法がある。簡単に説明すると、LPFによって輝度成分(L)=(2G+B+R)/4を抽出し、ベイヤー配列のCFA画像の(−1/2,−1/2)(cycle/pixel)の領域を抽出するHPFによって色差成分1(C1)=(2G−B−R)/4を抽出し、ベイヤー配列のCFA画像の(−1/2,0)(cycle/pixel)および(0,−1/2)(cycle/pixel)の領域を抽出するBPFによって色差成分2(C2)=(B−R)/4を抽出する。このようにして、各画素の輝度成分(L)と2つの色差成分(C1,C2)とを求めた後、(式2)のマトリクス演算によってRGB各色の値を算出する。
Figure 2011055280
或いは、補間処理の他の方法として対象画素に隣接する画素値を参照して、水平方向および垂直方向の相関度を求め、この相関度に応じてRGB各色の補間を行う手法が知られている。尚、本実施形態に係る電子カメラ101の特徴は、補間処理の前にRGBバランス処理部201で行うRGBバランス処理と、補間処理後に行うRGB逆バランス処理にあるので、上記以外の補間処理を行っても構わない。
第2階調処理部204は、補間処理部203が処理後の図2(c)に示すような各画素にRGBデータを有する画像データに対して、例えば(式3)に示すような特性の階調逆変換処理(逆ガンマ処理)を行う。
Figure 2011055280
(式3)において、xは入力画素値,yは出力画素値,xmaxは最大の入力画素値,ymaxは最大の出力画素値,γは特性を示す定数(ガンマ係数)で例えばγ=2.2とする。尚、γ=1として実質的に階調変換処理を行わないようにしても構わない。いずれの場合でも、(式3)は(式1)のガンマ特性の逆特性になるようにする。ここで、(式1)のガンマ変換処理は、補間処理部203の補間処理に都合がよい階調特性に変換するための処理である。これに対して、ホワイトバランス処理や色変換処理は光量リニアな階調特性が好ましいので(式3)による逆ガンマ変換処理を行って撮影時のRAWデータと同じ光量リニアな階調特性に戻すための処理である。
RGB逆バランス処理部205は、RGBバランス処理部201で乗算したRGBバランス係数の逆数を各画素の各色成分値に乗算してRGBバランス処理前の状態に戻すための処理を行う(第2のレベル調整手段に相当)。RGB逆バランス処理は、例えばRGBバランス係数算出部211が出力するRGBバランス係数をK(R画素),K(G画素),K(B画素)とした場合、(式4)に示すような逆RGBバランス係数K’(R画素),K’(G画素),K’(B画素)を求めた後、第2階調処理部204が出力する画像全体のR画素にRGB逆バランス係数をK’を乗算し、画面全体のG画素にはRGB逆バランス係数をK’を乗算し、画面全体のB画素にはRGB逆バランス係数をK’を乗算する。例えば、先に説明した補間処理後の図2(c)の場合は、図2(d)に示すように、各画素のRGBデータにRGB逆バランス係数K’,K’,K’をそれぞれ乗算する。
Figure 2011055280
尚、一画面を複数の領域に分割して領域毎にRGBバランス係数を求めて処理するなど他の方法でRGBバランス処理を行った場合は、これと同様の逆処理を行う。
ここで、RGB逆バランス処理を行う理由について説明する。RGBバランス処理部201は、補間処理部203の補間処理に適するようにRGB3色の同一色成分の平均値が各色間でほぼ等しくなるように(所定範囲内の近傍値になるように)、各画素の色成分毎にRGBバランス係数を乗算したが、これは必ずしも被写体の無彩色が無彩色になるように処理しているわけではない。そこで、RGB逆バランス処理部205は、次のホワイトバランス処理を適切に実行するために、撮像素子104から画像バッファ106に取り込まれたRAWデータと同じRGBの色成分割合の画像データを生成してホワイトバランス処理部206に出力する。但し、この時点では、画像バッファ106に取り込まれたRAWデータ(例えば図2(a))とは異なり、各画素は補間処理後のRGB各色のデータを有している(例えば図2(c))。
ホワイトバランス処理部206は、撮影された被写体の無彩色の部分が無彩色の画像になるように、各画素のRGB各色成分のデータにホワイトバランス係数W(Rデータ用),W(Gデータ用),W(Bデータ用)を乗算してホワイトバランス調整を行う。ここで、ホワイトバランス係数W,WおよびWは、ホワイトバランス係数算出部210によってRAWデータから算出される。また、ホワイトバランス係数の求め方については、ホワイトバランス係数算出部210の説明で詳しく述べる。
尚、RGB逆バランス処理部205の処理とホワイトバランス処理部206の処理とを一度に行うようにしても構わない。この場合は、例えば、(式5)に示すように、ホワイトバランス係数W,WおよびWの各成分毎に、RGBバランス係数K,KおよびKで除算した係数を新たなホワイトバランス係数W’,W’およびW’とする。
Figure 2011055280
このように、(式5)で求めたホワイトバランス係数W’,W’およびW’を用いることによってRGB逆バランス処理部205の処理を行う必要がないので、処理を簡略化することができる。この時の図3の画像処理部107に対応するブロック図を図4に示す。尚、図4において、図3と同符号のブロックは同じブロックを示す。図4に示した画像処理部107’には、RGB逆バランス処理部205は無く、ホワイトバランス処理部206’に含めて(式5)で求めたホワイトバランス係数W’,W’およびW’を用いてホワイトバランス処理が行われる。
色変換処理部207は、(式6)に示すように、撮像素子104が出力するRGBデータ(R,G,B)の色空間を出力媒体に応じたRGBデータ(R,G,B)の色空間に変換する。
Figure 2011055280
ここで、(式6)に示した定数cnm(n,mは1から3の自然数)は、撮像素子104の分光感度や撮影時の光源および出力媒体の出力色空間などによって決まる定数である。出力色空間として例えばIEC61966−2−1sRGBなどが知られている。さらに色変換処理部207は、出力色空間の定義に従って、階調処理も実行する。階調処理は、例えばIEC61966−2−1sRGBの場合、(式7)に示すように階調変換される。尚、階調処理を色変換処理部207に含めずに別に階調処理部を設けても構わない。
Figure 2011055280
尚、(式7)において、xは入力画素値,yは出力画素値,xmaxは最大の入力画素値,ymaxは最大の出力画素値である。このようにして、出力色空間に応じて色変換したRGBデータ(R,G,B)は、階調変換されたRGBデータ(R’,G’,B’)として出力される。
さらに、色変換処理部207は、次のエッジ強調処理および圧縮処理を行い易いように、(式8)に示すように、階調変換されたRGBデータ(R’,G’,B’)から色差データ(Y,Cb,Cr)に色差変換処理を行う。尚、色差変換処理を色変換処理部207に含めずに別に色差変換処理部を設けても構わない。
Figure 2011055280
尚、(式8)において、3行3列の変換マトリクスは例えばITU−R_BT.601などに規定されている変換係数に基づいている。
このようにして、色変換処理部207は、ホワイトバランス処理後のRGBデータ(R,G,B)に対して、出力色空間に応じて色変換および階調変換を施し、さらに色差データ(Y,Cb,Cr)に変換してエッジ強調処理部208に出力する。
エッジ強調処理部208は、色変換処理部207が出力する色差データ(Y,Cb,Cr)の輝度データYに対してエッジ強調処理を行う。そして、エッジ強調された色差データ(Y’,Cb,Cr)を出力する。尚、一般的なエッジ強調処理は、例えば1画面を構成する二次元の複数画素に対してラプラシアンフィルタなどの差分フィルタによって抽出されたエッジ成分を加える処理が用いられる。
圧縮処理部209は、エッジ強調処理部208が出力する色差データ(Y,Cb,Cr)に対して、JPEGやJPEG2000,JPEGXR等の規格に従った圧縮方式で画像圧縮処理を行う。画像圧縮処理後の画像データ(例えばJPEG画像データ)は、カメラ制御部108を介してメモリカードIF112に接続されているメモリカード112aに撮影画像として保存される。
尚、カメラ制御部108がメモリカード112aに保存する画像データは、JPEG画像データである必要はない。例えば、圧縮処理部209が圧縮処理を行う前の画像データであっても構わないし、エッジ強調処理部208がエッジ強調処理を行う前の画像データであっても構わない。特に本実施形態では、カメラ制御部108によって、補間処理部203が補間処理後の画像データをRGBバランス係数算出部211が算出したRGBバランス係数(K,K,K)および第1階調処理部202で処理したガンマ係数と共にメモリカード112aに保存するようにしても構わない。この場合、ホワイトバランス係数算出部210が算出したホワイトバランス係数(W,W,W)も付加するのが望ましい。尚、各係数は、画像ファイルのヘッダ情報として付加しても構わないし、画像ファイルとの関連がわかるように例えば同一ファイル名で属性情報が異なる別の係数ファイルとして保存するようにしてもよい。また、カメラ制御部108は、画像バッファ106に取り込まれたRAWデータを保存する際に、RGBバランス係数算出部211が求めたRGBバランス係数やホワイトバランス係数算出部210が求めたホワイトバランス係数などもRAWデータと一緒にメモリカード112aに保存するようにしても構わない。
このように、補間処理部203が補間処理後の画像データにRGBバランス係数やガンマ係数およびホワイトバランス係数などを付加してメモリカード112aに保存することによって、パソコンなどでメモリカード112aから補間処理後の画像データを読み出して、図3に示した第2階調処理部204、RGB逆バランス処理部205およびホワイトバランス処理部206の処理をパソコンのソフトウェアで実行することができる。
ホワイトバランス係数算出部210(ホワイトバランス係数算出手段に相当)は、撮影された被写体の無彩色の部分が無彩色の画像になるように、各画素のRGB各色のバランスを調整する係数(ホワイトバランス係数W,W,W)を画像バッファ106に取り込まれたRAWデータから算出する。例えば、撮影画面の中の最も明るい領域が無彩色であると仮定し、その領域のRGBの値が同じになるようなRGB各色のゲインを求め、これをホワイトバランス係数としてもよいし、予めユーザーが撮影時の光源を設定し、その光源に応じて予め求めておいたRGB各色のゲインをホワイトバランス係数としても構わない。或いは、顔認識など撮影シーンを自動判定して、人物の顔領域が肌色になるようなRGB各色のゲインを求め、これをホワイトバランス係数としても構わない。
RGBバランス係数算出部211(色バランス係数算出手段に相当)は、先に説明したRGBバランス処理部201で各色成分値に乗算するRGBバランス係数(K,K,K)を画像バッファ106に取り込まれたRAWデータから求める。RGBバランス処理は、RAWデータなどのCFA画像の補間処理に適するようにRGB成分のバランスを調整する。例えばCFA画像から生成する色差データにおいて、輝度成分と色差成分との間に画像情報のオーバーラップがある場合、補間処理の際に輝度成分と色差成分とが混ざってしまうので補間処理後の画像品質が低下するという問題がある。そこで、RGBバランス係数算出部211は、補間処理で画像品質が低下しにくいRGB各成分のバランスにするための補正係数を求める。この補正係数がRGBバランス係数である。
[RGBバランス係数の算出例1]
RGBバランス係数の算出例1について説明する。先ず画像バッファ106に取り込まれたRAWデータのRGB各成分の平均値を求める。そして、RGB各成分の平均値が同じ(または近傍値)になるようにRGBの各成分に乗算するRGBバランス係数を求める。ここで、近傍値は予め設定された所定範囲内とし、例えばRGB各成分が8ビット階調のデータである場合、RGB各成分の平均値の差が所定範囲(±2/256)内になるように設定する。
ここで、RGBバランス係数をK,KおよびKとし、R成分の平均値をRAVE,GAVEおよびBAVEとした場合、次の関係式が得られる。
×RAVE ≒ K×GAVE ≒ K×BAVE …(式9)
そして(式9)より、RGB各色成分毎に求めた平均値RAVE,GAVEおよびBAVEに対して(式9)が成立するRGBバランス係数K,KおよびKを求めることができる。
このようにして、RGBバランス係数算出部211は、RGBバランス処理部201で各色成分値に乗算するRGBバランス係数(K,K,K)を画像バッファ106に取り込まれたRAWデータから求めることができる。
尚、上記の例では、RGBバランス係数算出部211は撮影画像の全領域にRGB各成分の平均値を求めてRGBバランス係数を算出し、RGBバランス処理部201は撮影画像の全画素に算出したRGBバランス係数乗算するようにしたが、特定領域に着目してRGBバランス係数を算出するようにしても構わない。
[RGBバランス係数の算出例2]
RGBバランス係数の算出例2について説明する。RGBバランス係数算出部211は、画像バッファ106に取り込まれた撮影画像の特定領域に着目してRGBバランス係数を算出する。ここで、着目する特定領域を撮影画像の中で細かい構造を有する領域とする。これにより、補間処理部203の補間処理では撮影画像の中で細かい構造を有する領域で補間エラーが発生し易いという問題を防ぐことができる。例えば細かい構造を有する特定領域のRGB各成分が特定領域以外の領域のRGB各成分よりも重くなるように加重平均する(重み付け処理)。具体的には、R成分の平均値を求める場合に、特定領域のR成分の平均値を0.6倍し、特定領域以外のR成分の平均値を0.4倍して加算した値を最終的なR成分の平均値RAVEとする。B成分およびG成分についても同様に最終的なB成分およびG成分の平均値BAVEおよびGAVEを求めることができる。尚、加重平均を求める際の加重係数は、上記のように0.6倍や0.4倍など固定の加重係数を用いても構わないが、後で説明する揺らぎ量Aの大きさに応じて加重係数を決めても構わない。RGB各成分の平均値を求めた後の処理は、先に説明した算出例1と同様に、RGBバランス係数K,KおよびKを算出することができる。ここで、上記の重み付け処理は、RGBバランス係数算出部211内で行っても構わないし、RGBバランス係数算出部211とは別に重み付け処理部(重み付け手段に相当)を設けても構わない。
(細かい構造であるか否かの判定方法)
ここで、撮影画像の所定領域が細かい構造であるか否かの判定方法の例について説明する。例えば所定領域(例えば8×8画素の領域)を設定して、撮影画像全体を所定領域でスキャンしながら順番に抜き出して、所定領域毎にRGB各成分の各画素値の揺らぎを調べる。そして、揺らぎの大きさが予め設定した閾値以上の場合はその領域は細かい構造を有する特定領域であると判定し、閾値未満の場合はその領域は細かい構造を有さないと判定する(特定領域抽出処理)。尚、これらの判定処理は、RGBバランス係数算出部211内で行うものとする。また、揺らぎの大きさが予め設定した閾値以上の領域が複数あった場合は、揺らぎの大きさが最大の領域を最終的な特定領域としてその特定領域内のRGB各色の平均値を求めても構わないし、閾値以上の複数の領域を全て特定領域として、複数の特定領域の平均値を求めるようにしても構わない。或いは、各特定領域の揺らぎ量の大きさを加重係数に対応させて、各領域のRGB各色の平均値を加重平均するようにしても構わない。ここで、上記の特定領域抽出処理は、RGBバランス係数算出部211内で行っても構わないし、RGBバランス係数算出部211とは別に特定領域抽出処理部(特定領域抽出手段に相当)を設けても構わない。
次に、揺らぎ量の算出方法について説明する。
(揺らぎ量の算出例1)
揺らぎ量の算出例1について説明する。例えば特定領域であるか否かを判別するための所定領域が図2(a)に示すような4×4画素の領域である場合、揺らぎ量Aは(式10)のように求めることができる。尚、1画面を構成する画素数は、例えば1000画素×1000画素など所定領域より多いものとし、1画面を4×4画素の領域でスキャンして、特定領域を抽出するものとする。
Figure 2011055280
尚、(式10)において、(x,y)および(x,y)は、図2のR(x,y),G(x,y),B(x,y)などの各色の画素位置に対応する。つまり、(式10)はRGB各色成分毎に画素値の差の絶対値の和を自画素以外について求め、さらに色成分毎に求めた和を加算した総和を揺らぎ量Aとする。所定領域が細かい構造を有する場合は、RGB各色成分毎の画素値の差が大きくなるので揺らぎ量Aも大きくなり、細かい構造を有さない場合は各色成分の画素値の差が小さくなるので揺らぎ量Aも小さくなる。ここで、揺らぎ量Aの大きさの判定は、予め閾値を設定しておき、揺らぎ量Aが閾値以上の場合はその領域は細かい構造を有する特定領域であると判定し、揺らぎ量Aが閾値未満の場合はその領域は細かい構造を有さないと判定する。
(揺らぎ量の算出例2)
揺らぎ量の算出例2について説明する。例えば特定領域であるか否かを判別するための所定領域が図2(a)に示すように4×4画素の領域である場合、揺らぎ量Aは(式11)のように求めることができる。尚、算出例1と同様に、1画面を構成する画素数は、例えば1000画素×1000画素など所定領域より多いものとし、1画面を4×4画素の領域でスキャンして、特定領域を抽出するものとする。
Figure 2011055280
尚、(式11)において、(x,y)は、図2のR(x,y),G(x,y),B(x,y)などの各色の画素位置に対応する。また、RAVE,GAVEおよびBAVEは所定領域内の各色成分毎の平均値を示す。つまり、(式11)はRGB各色成分毎の画素値と所定領域内の各色成分毎の平均値の差の絶対値の和を求め、さらに色成分毎に求めた和を加算した総和を揺らぎ量Aとしている。この場合、揺らぎ量の算出例1と同様に、細かい構造を有する場合は揺らぎ量Aが大きくなり、細かい構造を有さない場合は揺らぎ量Aは小さくなるので、揺らぎ量Aの大きさを判定するための閾値を予め設定しておき、揺らぎ量Aが閾値以上の場合はその領域は細かい構造を有する特定領域であると判定し、揺らぎ量Aが閾値未満の場合はその領域は細かい構造を有さないと判定することができる。
以上、RGBバランス係数の算出例1および算出例2で詳しく説明したように、RGBバランス係数算出部211は、画像バッファ106に取り込まれたRAWデータのRGB各成分の平均値が揃えられることによって色差成分が小さくなるので、補間処理部203で補間処理を行う際に輝度成分と色差成分とを精度良く分離することができる。この結果、輝度成分と色差成分との間の画像情報のオーバーラップが少なくなり、補間処理の際に輝度成分と色差成分とが混ざってしまうという問題が回避されて、補間処理後の画像品質を向上させることができる。尚、揺らぎ量の算出処理は、RGBバランス係数算出部211の特定領域抽出処理内で行うものとする。
[RGBバランス係数の適用方法]
上記の説明では、RGBバランス処理部201の処理において、1画面全体に一律に同じRGBバランス係数を適用するようにしたが、1画面を複数領域に分割して、それぞれの領域或いは画素位置で異なるRGBバランス係数を乗算するようにしても構わない。
例えば図5(a)に示した8×16画素が画像バッファ106に取り込まれたRAWデータの1画面であるとした場合、RGBバランス係数算出部211は、1画面を8×8画素の2つの領域(領域301および領域302)に分割して、それぞれの領域でRGBバランス係数を求める。例えば、領域301でRGBバランス係数KRa,KGaおよびKBcaを求め、領域302でRGBバランス係数KRb,KGbおよびKBbを求める。
そして、RGBバランス処理部201は、RGBバランス係数算出部211が求めた各領域毎にそれぞれのRGBバランス係数を適用する。或いは、各領域で算出したRGBバランス係数をそれぞれの領域の代表点の画素でのRGBバランス係数とし、代表点以外の画素のRGBバランス係数は代表点の画素のRGBバランス係数を補間した値を適用するようにしても構わない。例えば、図5(b)に示すように、領域301のR成分の代表点の画素をR画素303、領域302のR成分の代表点の画素をR画素304とする。ここで、図5(b)は先に説明した図5(a)の各画素位置に対応する。以下、R成分の画素について説明するが、B成分の画素およびG成分の画素についても同様である。
図5(b)において、R成分の代表点の画素であるR画素303のRGBバランス係数はKRaで、R画素304のRGBバランス係数はKRbとする。ここで、RGBバランス係数はKRaは、領域301内の各画素に対して先に説明したRGBバランス係数の各算出例を適用して求めたR画素のRGBバランス係数である。同様に、RGBバランス係数はKRbは、領域302内の各画素に対して求めたR画素のRGBバランス係数である。
図5(b)において、RGBバランス係数KRaを領域301の全てのR画素に適用し、RGBバランス係数KRbを領域302の全てのR画素に適用しても構わないが、この場合は領域301と領域302の境界部分でR画素の値が急激に変化する場合があり、処理後の画像に固定パターンが現れる可能性がある。そこで、図5(b)の例では、領域301のR画素の代表点であるR画素303と領域302のR画素の代表点であるR画素304との間にあるR画素305,R画素306およびR画素307の各RGBバランス係数は、R画素303のRGBバランス係数KRaとR画素304のRGBバランス係数KRbとから補間して求める。例えば、R画素305,R画素306およびR画素307の各RGBバランス係数をそれぞれKR1,KR2およびKR3とした場合、R画素303とR画素304との間の配置に応じて、それぞれ(式12),(式13)および(式14)のように求めることができる。
R1=(2・KRa)/3+(KRb)/3 …(式12)
R2=(KRa+KRb)/2 …(式13)
R3=(KRa)/3+(2・KRb)/3 …(式14)
R画素305は代表点のR画素303に近い位置にあるので(式12)に示すようにRGBバランス係数KRbよりもRGBバランス係数KRaに加重し、逆にR画素307は代表点のR画素304に近い位置にあるので(式14)に示すようにRGBバランス係数KRaよりもRGBバランス係数KRbに加重する。また、R画素306は代表点のR画素303とR画素304の中央に位置するので(式13)に示すようにRGBバランス係数KRbとKRaの平均値とする。これにより、領域301と領域302の境界部分でR画素の値が急激に変化する問題を回避でき、高品質な画像を得ることができる。
尚、上記の例では、領域毎の代表点のR画素303およびR画素304の間の配置に応じて、RGBバランス係数KRaとRGBバランス係数KRbとを直線補間するようにしたが、高次関数や多項式など他の方法で補間するようにしても構わない。
また、図5(b)の代表点の画素と同じ行方向に位置するR画素308,R画素309およびR画素310のRGBバランス係数についても、上記の例と同様に左右に隣接する領域のR画素の代表点のRGBバランス係数を用いて求めることができる。また、代表点の画素と同じ列方向に位置するR画素311およびR画素312のRGBバランス係数についても上下に隣接する領域のR画素の代表点のRGBバランス係数を用いて同様に求めることができる。さらに、代表点の画素と斜め方向に位置するR画素313のRGBバランス係数については、上下および左右に隣接する領域のR画素の代表点のRGBバランス係数を用いて、上下方向の補間と左右方向の補間の両方を行うことによって求めることができる。尚、隣接する領域が存在しないエッジ部分の領域については、代表点の画素よりエッジ側の画素のRGBバランス係数を代表点の画素と同じRGBバランス係数を適用しても構わないし、代表点の画素を中心として対称位置にある画素のRGBバランス係数を適用するようにしても構わない。尚、上記はR画素のRGBバランス係数を求める処理について説明したが、G画素およびB画素についても同様に処理してRGBバランス係数を求めることができる。
以上、各実施形態で説明してきたように、本発明に係る画像処理装置および画像処理方法並びに電子カメラは、RGB各色成分間の差ができるだけ小さくなるようにRGB各色成分のバランスを調整するので、輝度成分と色差成分の分離を精度良く行うことができ、輝度成分と色差成分のオーバーラップが少なくなり、CFA画像の補間処理を行った場合でも輝度モアレや色モアレを防ぐことができ、高品質なカラー画像を得ることができる。
尚、上記の実施形態では、電子カメラ101の例について説明したが、RAWデータなどのCFA画像を入力して補間処理後の画像を出力する専用の画像処理装置としても構わない。この場合の画像処理装置は、メモリカードを接続するメモリカードインタフェースと、メモリカードに記憶されたRAWデータを読み出してCFA画像の補間処理やホワイトバランス処理或いは色変換処理やエッジ強調処理および画像圧縮処理などを実行後、再びメモリカードに処理後の画像データを書き込む画像処理ブロック(図1の画像処理部107に相当)と、で構成できる。
或いは、図3に示した画像処理部107のRGBバランス処理部201からRGBバランス係数算出部211までの画像処理をソフトウェアで実行する画像処理プログラムであっても構わない。この場合、画像処理プログラムをメモリカードインターフェース付きのパソコン上で実行し、メモリカードインターフェースに装着されたメモリカードからCFA画像を読み出して図3に示した画像処理部107の処理を実行する。そして、処理後の画像をパソコンのモニタに表示したり、再びメモリカードに記憶する。尚、画像処理部107の画像処理をコンピュータなどで実行する画像処理方法や画像処理プログラムの場合は、図3のRGBバランス処理部201からRGBバランス係数算出部211までの各処理ブロックは、ソフトウェアフローチャートの処理手順に読み替えることができる。例えば、RGBバランス処理部201はRGBバランス処理手順に、RGB逆バランス処理部205はRGB逆バランス処理手順に、RGBバランス係数算出部211はRGBバランス係数算出手順にそれぞれ対応する。
以上、本発明に係る画像処理装置および画像処理方法並びに電子カメラについて、各実施形態で例を挙げて説明してきたが、その精神またはその主要な特徴から逸脱することなく他の多様な形で実施することができる。そのため、上述した実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明は、特許請求の範囲によって示されるものであって、本発明は明細書本文にはなんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内である。
101・・・電子カメラ 102・・・光学系
103・・・メカニカルシャッタ 104・・・撮像素子
105・・・A/D変換部 106・・・画像バッファ
107・・・画像処理部 108・・・カメラ制御部
109・・・メモリ 110・・・表示部
112・・・メモリカードIF(インターフェース)
111・・・操作部材 201・・・RGBバランス処理部
202・・・第1階調処理部 203・・・補間処理部
204・・・第2階調処理部 205・・・RGB逆バランス処理部
206・・・ホワイトバランス処理部 207・・・色変換処理部
208・・・エッジ強調処理部 209・・・圧縮処理部
210・・・ホワイトバランス係数算出部
211・・・RGBバランス係数算出部
301,302・・・領域
303,304,305,306,307,308,309,310,311,312・・・R画素

Claims (11)

  1. 複数の色成分の複数の画素からなる画像データの同一色成分の画素の画素値の平均値が、各色成分間で所定範囲内の近傍値になるように色成分毎の色バランス係数を求める色バランス係数算出手段と、
    前記画素の色成分に対応する前記色バランス係数を用いて、前記画素の画素値のレベル調整を行う第1のレベル調整手段と、
    前記第1のレベル調整手段がレベル調整した前記画素毎に所定の色成分の画素値を生成する補間手段と、
    前記色バランス係数算出手段が求めた色バランス係数の逆数を用いて、前記補間手段が生成した画素値を含む前記画素の各色成分の画素値のレベル調整を行う第2のレベル調整手段と
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置において、
    無彩色の被写体を撮影した時の画像データの同一色成分の画素の画素値の平均値が各色成分で同じ値になるように色成分毎のホワイトバランス係数を求めるホワイトバランス係数算出手段を更に設け、
    前記第2のレベル調整手段は、前記色バランス係数算出手段が求めた色バランス係数の逆数と前記ホワイトバランス係数算出手段が求めたホワイトバランス係数とを含めた複合係数を用いて、前記補間手段が生成した画素値を含む前記画素の各色成分の画素値のレベル調整を行う
    ことを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項1または2に記載の画像処理装置において、
    前記色バランス係数算出手段は、前記画像データを複数の領域に分割した領域毎に、同一色成分の画素の画素値の平均値が各色成分で所定範囲内の近傍値になるように前記領域毎の色バランス係数を求め、
    前記第1のレベル調整手段は、前記画素の色成分に対応する前記領域毎の色バランス係数を用いて、前記領域毎に前記画素の画素値のレベル調整を行う
    ことを特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項3に記載の画像処理装置において、
    前記色バランス係数算出手段が領域毎に求めた色成分毎の色バランス係数を前記領域の中心画素の代表値とし、各領域の中心画素以外の画素の色成分毎の色バランス係数を隣接する領域の各色成分の前記代表値を重み付けして前記画素の各色成分の色バランス係数を求める重み付け手段を更に設け、
    前記第1のレベル調整手段は、前記画素の色成分に対応する前記重み付け後の色バランス係数を用いて、前記画素の画素値のレベル調整を行う
    ことを特徴とする画像処理装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の画像処理装置において、
    前記画像データの一部の領域を特定領域として抽出する特定領域抽出手段を更に設け、
    前記色バランス係数算出手段は、前記色バランス係数を求める際に前記特定領域における同一色成分の画素の画素値の平均値が各色成分で所定範囲内の近傍値になるように色成分毎の色バランス係数を求める
    ことを特徴とする画像処理装置。
  6. 請求項5に記載の画像処理装置において、
    前記特定領域抽出手段は、周波数成分の高い細かい構造を有する領域を特定領域として抽出する
    ことを特徴とする画像処理装置。
  7. 請求項5に記載の画像処理装置において、
    前記特定領域抽出手段は、各色成分毎に求めた揺らぎ量の和が最大または閾値以上となる領域を特定領域として抽出する
    ことを特徴とする画像処理装置。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の画像処理装置において、
    前記画像データは、所定種類の色成分を透過するカラーフィルターのいずれか1つが配置された複数の画素からなるイメージセンサーで撮影されたものであることを特徴とする画像処理装置。
  9. 請求項8に記載の画像処理装置において、
    前記カラーフィルターは、ベイヤー配列のカラーフィルターであることを特徴とする画像処理装置。
  10. 複数の色成分の複数の画素からなる画像データの同一色成分の画素の画素値の平均値が、各色成分間で所定範囲内の近傍値になるように色成分毎の色バランス係数を求める色バランス係数算出手順と、
    前記画素の色成分に対応する前記色バランス係数を用いて、前記画素の画素値のレベル調整を行う第1のレベル調整手順と、
    前記第1のレベル調整手順がレベル調整した前記画素毎に所定の色成分の画素値を生成する補間手順と、
    前記色バランス係数算出手順が求めた色バランス係数の逆数を用いて、前記補間手順が生成した画素値を含む前記画素の各色成分の画素値のレベル調整を行う第2のレベル調整手順と
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  11. 請求項1から9のいずれか一項に記載の画像処理装置を有することを特徴とする電子カメラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015088918A (ja) * 2013-10-30 2015-05-07 キヤノン株式会社 情報処理装置及び情報処理方法

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