JP2011054832A - 増幅型固体撮像素子およびその製造方法 - Google Patents

増幅型固体撮像素子およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基板上の絶縁膜の膜厚最適化により、受光部の暗電流、キズ特性の向上、転送トランジスタの信頼性の長寿命化、出力処回路部による画素情報の高速出力化をできる増幅型固体撮像素子の提供。
【解決手段】増幅型固体撮像素子は、画素セル部11を複数有する受光部、周辺回路部5、入出力部7、出力処理回路部9が基板100にシステム・オン・チップ化されてなり、画素セル部11の転送トランジスタTnTrやフォトダイオードPD(第1の活性領域)の絶縁膜104、画素セル部11のリセットトランジスタRsTr(第2の活性領域)の絶縁膜108、画素セル部11の増幅トランジスタSFTrと周辺回路部5の容量素子部(第3の活性領域)の絶縁膜110、出力処理回路部9(第4の活性領域)の絶縁膜119のそれぞれの膜厚がそれぞれ異なる。
【選択図】図6

Description

本発明は、受光部、周辺回路部、入出力部、出力処理回路部がシステム・オン・チップされた増幅型固体撮像素子およびその製造方法に関する。
近年、カメラの動画の高解像度に伴って、固体撮像素子(装置)に対して高い撮像能力と高速化が求められている。これに対応するものとして、MOS(Metal Oxide Semiconducotr)型固体撮像素子に代表される増幅型固体撮像素子がある。
この増幅型固体撮像素子は、画素セル部を含む受光部、周辺回路部、入出力部、出力処理回路部を備える。ここで、画素セル部にはフォトダイオード、転送トランジスタ、増幅トランジスタ等が含まれ、周辺回路部には列アンプやコンパレータ等が含まれ、出力処理回路部には、アナログ/デジタル・コンバータ(ADC:Analog-to-digital converter)とデジタルメモリと低電圧差動伝送処理回路(LVDS:Low Voltage Differential Signaling)等が含まれている。
このような構成の増幅型固体撮像素子は、フォトダイオードで生成された信号電荷を、各画素セル部から周辺回路部、出力処理回路部、入出力部を経由して素子外部の映像機器等へと転送する。
このため、CCD型固体撮像素子のように信号電荷を順次転送する必要がなく、デジタルビデオカメラ、デジタルカメラ、カメラ付き携帯電話機などの電子情報機器において、高画質化や高速処理化に対応することができる。
特に、近年システム・オン・チップ化された増幅型固体撮像素子において、高画質化及び小型化の要望があり、これらの要望を達成するためには、各回路部の絶縁膜の膜厚の最適化が非常に重要となっている。
つまり、受光部における暗電流(暗出力)と白キズ特性低減のためにはフォトダイオード上の絶縁膜の厚膜化が有効である。
また、画素セル部の増幅トランジスタにおいては、画素セル部のピッチの微細化により増加する、例えば1/fノイズのような固定パターンノイズに対しては、増幅トランジスタの絶縁膜の薄膜化が有効であるが、高いゲート印加電圧に対する信頼性確保等の観点からは、逆に絶縁膜の厚膜化が有効である。
さらに、周辺回路部には、列アンプとコンパレータとにMOSキャパシタと呼ばれる容量素子部が含まれ、チップサイズをさらに縮小化するには、このMOSキャパシタの容量酸化膜(絶縁膜)を薄膜化するのが有効である。
このようなことから各回路部の絶縁膜の最適化がなされたものがある(特許文献1)。この特許文献1に記載された増幅型固体撮像素子(以下、単に、「従来の増幅型固体撮像素子」という。)では、フォトダイオード上に位置する領域の絶縁膜の膜厚は7[nm]であり、フォトダイオード上の領域以外の領域の絶縁膜の膜厚は3[nm]〜4[nm]となっている。このように絶縁膜の膜厚を2種類にすることで、増幅型固体撮像素子としての高性能化と小型化を図ろうとしている。
特表2009−506542号公報
しかしながら、従来の増幅型固体撮像素子では以下の課題が生じる。
フォトダイオードからフローティングディフーション拡散領域(FD拡散領域)への信号電荷の転送は、転送トランジスタのゲート電極に電圧を印加して行われる。このとき、画素セル部の各トランジスタ部の絶縁膜の膜厚が3[nm]〜4[nm]の場合、例えばゲート電圧を3.3[V]で駆動させると、上記3[nm]の厚みの絶縁膜には11[MV/cm]の電界が印加することとなり、転送トランジスタ等では高電界によるTDDB(Time Dependent Dielectric Breakdown)などの不具合が生じたり(この不具合は、トランジスタへの信頼性寿命の関わるものである。)、リセットトランジスタではリセット動作が不安定となる不具合が生じる。
なお、転送トランジスタのゲート電圧を低くすることも可能であるが、低くすると、フォトダイオードに蓄積された信号電荷がFD拡散領域へと完全に転送されず、フォトダイオードに信号電荷が残る、いわゆる残像と呼ばれる画像特性の劣化の問題が生じる。
また、従来の増幅型固体撮像素子では、フォトダイオード上の絶縁膜と転送トランジスタの絶縁膜との膜厚が上述のように異なるように形成しているが、ゲート電極形成時のアライメントマージン内でレイアウトを形成すると、フォトダイオードと転送ダイオードのゲート電極との間に空隙が生じてしまう。
この空隙部分では、絶縁膜が薄いために、注入・アッシング・洗浄装置にて処理する場合に重金属汚染物質が浸透しやすくなるという問題が生じる。
なお、重金属汚染物質が多く浸透すると、シリコン基板内に欠陥準位が発生するために電荷生成中心が生じる。そのために、熱励起により電子とホールが発生して微小電流が流れる。このために、光を照射しない暗時に白キズや暗電流と呼ばれる画像欠陥不良等の不具合を生じる。
さらに、アライメントマージンを逸脱してレイアウト設計を行うと、転送トランジスタのゲート電極下の絶縁膜が、フォトダイオードに近い領域では7[nm]の膜厚となり、フォトダイオードと反対側の領域では3[nm]〜4[nm]の膜厚となる。このため、フォトダイオードから信号電荷の読み出し時に必要な電界が転送トランジスタに印加され難くなり電荷転送不良を生じてしまう。
最後に、近年の増幅型固体撮像素子(MOSタイプ)では、高画素における高速な動画モードを実現するために、高画素の受光部と高速駆動型の出力処理回路部とがシステム・オン・チップ化されている。
この場合、周辺回路部から出力される画素信号は、出力処理回路部において、A/Dコンバータ処理後、デジタルメモリに記憶され、低電圧差動伝送処理(LVDS)回路部を経て、素子外部の映像機器等へと出力される。
その時、例えば、8[M]の画素数で12[bit]・60[fps]と同性能を得るには、画素のデータレートが500[MHz]以上の駆動周波数が必要となる。しかしながら、従来の増幅型固体撮像素子では、絶縁膜が3[nm]〜4[nm]であるため、500[MHz]以上の駆動周波数を得ることができない。
一方、従来の増幅型固体撮像素子において、膜厚が異なる絶縁膜の形成方法として、フォトダイオードの領域部分についてフォトリソグラフィー方法とエッチング方法とが記載されており、エッチング方法として、例えばドライエッチング又はウェットエッチングがある。
ここで、上述したように各回路部の絶縁膜の膜厚を、各回路部の機能・作用・特性等を考慮して4種類以上にし、従来の増幅型固体撮像素子の製造方法を適用すると、高速駆動が必要な領域の回路部の素子分離領域が、ウェットエッチに3回以上侵食されたり、プラズマ照射に3回以上晒されたりすることになる。これにより、素子分離領域の表面が低くなり、回路特性上不具合が発生する問題が生じる。更に、ドライエッチングの場合には、シリコン基板がプラズマ照射による損傷を受けるために、固定電荷が発生し回路動作上の不具合も生じる。
本発明は、上記従来の事情を鑑みて提案されたものであって、受光部の暗電流及び白キズ特性を向上させると共に小型化を図り、さらに、増幅型固体撮像素子の画素特性に対する高画質化と高速処理性を向上できる増幅型固体撮像素子を提供することを目的とし、また、このような増幅型固体撮像素子として、4種類以上の膜厚の絶縁膜を形成しても素子分離領域の表面が低くなるようなエッチングダメージを防ぐことができる増幅型固体撮像素子の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る増幅型固体撮像素子は、画素セルが複数配置された受光部と、前記画素セルを駆動して信号電荷を取り出す周辺回路部と、外部と接続する入出力部と、前記信号電荷を出力処理して画素信号として前記入出力部から外部へと出力する出力処理回路部とが基板にシステム・オン・チップされてなる増幅型固体撮像素子において、前記画素セルは、光を受光して信号電荷を生成するフォトダイオードと、前記フォトダイオードで生成された信号電荷を転送する転送トランジスタと、前記転送された信号電荷を電圧に変換する浮遊拡散層と、前記浮遊拡散層を所定の電圧にリセットするリセットトランジスタと、前記浮遊拡散層の電位をゲート入力とする増幅トランジスタとを少なくとも有すると共に、前記周辺回路部は、容量素子部を含む前記信号電荷用のノイズ除去回路を有し、基板における前記画素セルと前記周辺回路部と入出力部と出力処理回路部とに対応する箇所には絶縁膜が形成されており、当該絶縁膜は、前記画素セルの前記転送トランジスタとフォトダイオードとが形成される第1の領域と、前記リセットトランジスタと前記入出力回路部とが形成される第2の領域と、前記増幅トランジスタと前記容量素子部とが形成される第3の領域と、前記出力処理回路部が形成される第4の領域とで、膜厚が異なることを特徴としている。
ここでいう「絶縁膜」とは、増幅型固体撮像素子を構成する回路要素に含まれる絶縁膜をいい、例えば、回路要素がトランジスタの場合はゲート絶縁膜をいい、回路要素が容量素子部の場合は容量絶縁膜(誘電体)をいう。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る増幅型固体撮像素子の製造方法は、基板表面のn個(nは4以上の自然数)の領域のそれぞれに膜厚の異なる絶縁膜が形成され、これらの絶縁膜を含む回路要素が前記基板に形成されてなる増幅型撮像素子の製造方法であって、前記基板表面のn個の領域すべてを覆う状態に保護酸化膜を形成する前工程と、1又は複数の領域を選択して絶縁膜を形成する膜形成工程を、選択領域を変更して複数回行うことにより、n個の全領域に膜厚の異なる絶縁膜を形成する後工程とを有し、各膜形成工程では、当該工程で絶縁膜を形成すべき領域が前記保護酸化膜により覆われている場合に、当該領域を含む1又は複数の領域の保護酸化膜に選択的にエッチングを行って基板表面を露出させた後に、当該露出させた全部分に当該工程で形成すべき所望の膜厚の絶縁膜を形成し、当該工程で絶縁膜を形成すべき領域が先行する膜形成工程で成形された絶縁膜に覆われている場合に、当該領域の絶縁膜に選択的にエッチングを行って基板表面を露出させた後に、当該露出させた全部分に当該工程で形成すべき所望の膜厚の絶縁膜を形成することを特徴としている。
上記構成の増幅型固体撮像素子は、第1〜第4の領域の絶縁膜の膜厚がそれぞれ異なるため、フォトダイオードや転送トランジスタ、リセットトランジスタと入出力回路部、増幅トランジスタや容量素子部、出力処理回路部の絶縁膜を最適な膜厚とすることができ、受光部の暗電流及び白キズ特性を向上させると共に小型化を図り、さらに、増幅型固体撮像素子の画素特性に対する高画質化と高速処理性を向上できる。
つまり、フォトダイオード上の絶縁膜の厚膜化により受光部における暗電流(暗出力)と白キズ特性低減が可能となり、容量素子部の絶縁膜(容量酸化膜)の薄膜化によりチップサイズの縮小化が可能となる。フォトダイオードと転送トランジスタの絶縁膜の厚さが同じになることにより、フォトダイオードから信号電荷の読み出し時に必要な電界が転送トランジスタに印加され難くなることを防ぎ、結果的に電荷転送不良を改善でき、高画質化を図ることができる。リセットトランジスタの絶縁膜の厚膜化により、ゲート電圧が例えば3.3[V]でもリセット動作が安定して行われる。出力処理回路部の絶縁膜の薄膜化により画素のデータレートとして500[MHz]以上の駆動周波数を得ることができ、高速処理性の向上が可能となる。
また、上記増幅型固体撮像素子の製造方法では、4種類以上の膜厚の絶縁膜を形成する場合でも、膜形成工程で絶縁膜が形成される領域がウェットエッチングやプラズマ照射に晒されるのが2回以下となり、素子分離領域の表面が低くなるのを防ぐことができる。
本実施の形態に係る増幅型固体撮像素子の構造を示す概略ブロック図 第1の実施の形態に係る受光部の1画素ユニットの構造を示す模式ブロック図 第1の実施の形態に係る列アンプの回路図 第1の実施の形態に係るノイズキャンセル回路の回路図 第1の実施の形態に係る電圧発生回路の回路図 第1の実施の形態に係る増幅型固体撮像素子の概略断面図 第1の実施の形態に係る受光部のレイアウトの一例を示す図 第1の実施の形態に係る製造方法を説明する図 第2の実施の形態に係る製造方法を説明する図 変形例1に係る製造方法を説明する図
以下、本発明に係る一例である増幅型固体撮像素子を、図面を参照しながら説明する。
<第1の実施の形態>
図1は、本実施の形態に係る増幅型固体撮像素子の構造を示す概略ブロック図である。
増幅型固体撮像素子1は、同図に示すように、受光部3、周辺回路部5、入出力部7、出力処理回路部9を備え、これらがシステム・オン・チップ化されている。
ここでの増幅型固体撮像素子1は、光電変換領域及びフローティングディフュージョン拡散領域(以下、単に、「FD拡散領域」という。)を含む画素セル部が複数個(例えば、4個である。)組み合わされて構成される画素ユニットを複数接続した構造を有するタイプである。
1.回路構成
(1)受光部
図2は、受光部の1画素ユニットの構造を示す模式ブロック図である。
受光部3は複数の画素ユニット10からなり、各画素ユニット10は上述のように4個の画素セル部11により構成されている。
画素セル部11は、フォトダイオード13、転送トランジスタ15、FD拡散領域17、リセットトランジスタ19、増幅トランジスタ21を少なくとも有する、所謂、3トランジスタ型である。
各画素セル部11は、転送トランジスタ15のゲート電極が配線ラインL1に、リセットトランジスタ19のゲート電極が配線ラインL2に、増幅トランジスタ21のソースが配線ラインL3にそれぞれ接続されている。
フォトダイオード13は、各画素セル部11に入射した光の強度に応じて信号電荷を発生する光電変換機能を有し、光電変換領域を構成する。なお、フォトダイオード13のアノードは接地されている。
転送トランジスタ15は、フォトダイオード13のカソードとFD拡散領域17との間に接続され、配線ラインL1(水平信号線)からゲート電極に転送パルスが与えられることにより、フォトダイオード13で生成された信号電荷をFD拡散領域17に転送する。転送された信号電荷はFD拡散領域17で蓄積される。なお、転送トランジスタ15のドレインは、リセットトランジスタ19のソースと増幅トランジスタ21のゲート電極とに接続されている。
リセットトランジスタ19は、そのドレインが選択電源のVDDに、ソースがFD拡散領域17にそれぞれ接続され、フォトダイオード13からFD拡散領域17への信号電荷の転送に先立って、配線ラインL2からゲート電極にリセットパルスが与えられることにより、FD拡散領域17の電位をリセットする。
増幅トランジスタ21は、ゲート電極がFD拡散領域17に、ドレインが選択電源のVDDに、ソースが配線ラインL3(垂直信号線)にそれぞれ接続されたソースフォロア構成となっている。増幅トランジスタ21は、選択電源のVDDがVDDレベルになることによって動作状態となり、画素の選択がなされる。そして、リセットトランジスタ19によってリセットした後のFD拡散領域17の電位をリセットレベルとして配線ラインL3に出力すると共に、転送トランジスタ15によって信号電荷を転送した後のFD拡散領域17の電位を信号レベルとして配線ラインL3(垂直信号線)に出力する。
(2)周辺回路部
周辺回路部5は、受光部3の周辺に配された複数の回路から構成され、具体的には、周辺回路部は、列アンプ群、ノイズキャンセル回路群、マルチプレクサ、負荷回路群、水平走査回路、出力アンプ、垂直走査回路、電圧発生回路及びタイミング制御部を備える。
ここで、受光部3を構成している、行列状に配されている複数の画素セル部11の各列に対応して、列アンプ、ノイズキャンセル回路、スイッチ素子、負荷回路を備え、これら全体で、列アンプ群、ノイズキャンセル回路群、マルチプレクサ、負荷回路群を構成する。
垂直走査回路は、水平信号線等の配線ラインL1,L2を介して転送パルスやリセットパルスを送信し、受光部3の各列の画素セル部11の信号電荷のリセット、電荷蓄積、読み出しを行単位で行う。
読み出された信号電荷は、各列の列アンプにより増幅され、ノイズキャンセル回路により列アンプのオフセットばらつき等がキャンセルされて保持される。
各ノイズキャンセル回路により保持された1行分の画素信号は、水平走査回路の動作により、行単位でマルチプレクサから出力アンプを経由して、出力処理回路へと出力される。
電圧発生回路は増幅型固体撮像素子を構成する各回路部に必要な各種電圧を発生させ、タイミング制御部は増幅型固体撮像素子の各回路部を同期させて駆動する。
図3は、列アンプの回路図である。
列アンプ30は、同図に示すように、入力容量C31、負荷部(負荷トランジスタ)M32、駆動部(駆動トランジスタ)M33、リセット部(リセットトランジスタ)M34及びフィードバック容量C35を備える。
入力容量C31は、垂直信号線と入力点37とを結ぶ電流路に挿設されており、垂直信号線の電位変化を駆動トランジスタM33に伝達する。負荷トランジスタM32は、ソース接地アンプの負荷として機能し、駆動トランジスタM33は、ソース接地アンプの駆動部として機能する。
駆動トランジスタM33は、そのドレインは出力点38に、ゲートは入力点37にそれぞれ接続され、ソースは接地されている。
リセットトランジスタM34は、そのゲートには、列アンプリセット信号S33が入力され、ソースは入力点37に、ドレインは出力点38にそれぞれ接続されている。
フィードバック容量C35は、入力点37とリセットトランジスタM34のソース側とを結ぶ電流路と、出力点38と駆動トランジスタM33のドレインとを結ぶ電流路との間に挿設されている。
図4は、ノイズキャンセル回路の回路図である。
ノイズキャンセル回路40は、同図に示すように、クランプ容量C41、サンプルホールド容量C42およびスイッチトランジスタM43を備える。
図5は、電圧発生回路の回路図である。
電圧発生回路50では電源電圧が抵抗R51,R52,R53により抵抗分割され、抵抗R51と抵抗R52との接続点の電位および抵抗R52と抵抗R53との接続点の電位が得られ、これらの電位はそれぞれボルテージフォロワOP54,OP55を介してスイッチSWに入力されている。スイッチSWは外部からの列アンプ出力電位上限調整信号59に基づいて上記の電位のいずれかを出力する。
(3)出力処理回路部及び入出力部
出力処理回路部9は、複数の回路から構成され、例えば、図1に示すように、アナログ/デジタル・コンバータ(ADC:Analog-to-digital converter、以下、単に、「ADC」とする。)、デジタルメモリ、低電圧作動伝送部処理回路(以下、単に、「LVDS」という。)等が含まれている。なお、ここでは、これらのADC、デジタルメモリ、LVDS回路については詳細な説明を省略するが、トランジスタやコンパレータ等から構成されている。
出力処理回路部9は、画素出力されてくる列アンプ部の画素信号とランプ発生器にリファレンス信号を比較を行い両者の信号が一致すると判定信号として出力する。この判定信号までに出力される時間をADカウントすることによりAD変換される。このAD変換されたデジタル信号は各列のデジタルメモリに保持され、LVDSインターフェースを通してデジタル出力される。
2.構造
図6は、増幅型固体撮像素子の概略断面図である。
なお、図6では、受光部以外の回路部分は代表的な部分を示している。
(1)受光部
受光部3の画素セル部11は、素子分離領域101を含む半導体基板(以下、単に「基板」という。)100に対し、フォトダイオードPD、転送トランジスタTnTr、FD拡散領域FD、リセットトランジスタRsTr、増幅トランジスタSFTrがそれぞれ形成されてなる。なお、これらは、素子分離領域101間に形成されている。
フォトダイオードPDは、埋め込み型のフォトダイオードであり、基板100内に埋め込まれたダイオード領域103の他、当該領域の上方に形成されているP型注入層106を有する。このフォトダイオードPD上には酸化膜である絶縁膜(後述の第1の絶縁膜である。)が形成されている。
転送トランジスタTnTrは、フォトダイオードPD上の酸化膜を絶縁膜104として、この絶縁膜104上に形成されたゲート電極105を有する。
リセットトランジスタRsTrは、FD拡散領域FDに対して転送トランジスタTnTrと反対側に形成され、基板100上の酸化膜を絶縁膜108として、この絶縁膜108上に形成されたゲート電極107を有する。なお、リセットトランジスタRsTrは、ここでは、nチャネルのMOSトランジスタを用いている。
増幅トランジスタSFTrは、リセットトランジスタRsTrに対して転送トランジスタTnTrと反対側に形成され、基板100上の酸化膜を絶縁膜110とし、この絶縁膜110の上に形成されたゲート電極111を有する。なお、増幅トランジスタSFTrは、リセットトランジスタRsTrと同様に、nチャネルのMOSトランジスタを用いている。
次に、受光部1の具体例について説明する。
以下説明する増幅型固体撮像素子1の仕様は、画素数が8[M]で12[bit]、フレームレートが60[fps]、駆動周波数が500[MHz]、電源動作(供給電圧)が3.3[V]、LVDS回路の給電電圧が2.5[V]である。
フォトダイオードPD上に形成される絶縁膜104及び転送トランジスタTnTrの絶縁膜104は10[nm]〜20[nm]の膜厚で形成されている。これは、後述するが、転送トランジスタTnTrのゲート電極105の形成時、例えば、ドライエッチングを利用した場合に素子分離領域101や基板100の表面が受けるエッチングによる侵食やプラズマダメージを抑制するため、そして、ゲート電極105の形成後のアッシング及び洗浄処理時の重金属によるクロスコンタミネーションによる暗電流および白キズの発生を防止するためである。
さらに、フォトダイオードPDと転送トランジスタTnTrの絶縁膜104が同じ膜厚であるため、ゲート電極形成時のアライメントマージン内でレイアウトを形成しても、フォトダイオードPDと転送ダイオードTnTrのゲート電極105との間に空隙が生じることがなく、フォトダイオードPDに蓄積された信号電荷がFD拡散領域FDへと転送されやすく残像等の画像特性の劣化を防止できる。
なお、絶縁膜104は、フォトダイオードPDと転送トランジスタTnTrとで共有され、当該絶縁膜104が形成されている領域は、本発明の「第1の領域」に相当する。
リセットトランジスタRsTrの絶縁膜108は、以下の理由により、設計上7[nm]〜10[nm]の膜厚で形成されている。これは、リセットトランジスタRsTrのリセット電極と選択電源のVDDには3.3[V]の電圧が印加されることにより、リセットトランジスタRsTrの絶縁膜108に所定の電界が作用する。
このため、絶縁膜108の信頼性寿命から7[nm]以上が望ましく、マージンを加味したリセット動作を安定させるためには設計上10[nm]以下が望ましいからである。なお、絶縁膜108が形成されている領域は、本発明の「第2の領域」に相当する。
次に、増幅トランジスタSFTrの絶縁膜110は、以下の理由により、5[nm]〜7[nm]の膜厚が望ましい。
これは、画素セル部11のピッチを微細化するために、画素セルを構成するトランジスタ等のゲート電極の面積を小さくすることが考えられるが、面積を小さくすると、一般に1/fノイズが増加してしまう。
1/fノイズは、一般に、
Vn=K/(Cox・W・L・f) ・・・ 式1
で表わされるVnに対応する。
ここで、
Vn :ノイズ電圧密度[(V/Hz)1/2
K :定数(プロセスに依存する)
Cox:ゲート絶縁膜容量[F/μm
W :ゲート幅[μm]
L :ゲート長[μm]
f :周波数[Hz]
で表わされる。
増幅トランジスタSFTrは、他のトランジスタTnTr,RsTrに比べて、ゲート電極111が大きく(図7参照)、画素セルの微細化に伴って、最小のゲート長・ゲート幅に近いサイズが用いられるため、1/fノイズの影響を最も受けやすい。
また、増幅トランジスタSFTrについて、そのポテンシャル振幅を大きくするために、絶縁膜110を厚くする(上記Coxを小さくする)と、式1から分かるように、よりいっそう1/fノイズが増加する。
このように高いゲート印加電圧を用いるために、画素セル部11のすべてのトランジスタの絶縁膜を厚くすると、1/fノイズが増加して、結果的に増幅型固体撮像素子1のS/N比を悪化させる要因になる。
このような理由から、増幅トランジスタSFTrは、絶縁膜110の信頼性寿命を鑑みて、上述の5〜7[nm]の膜厚が望ましい。なお、絶縁膜110が形成されている領域は、本発明の「第3の領域」に相当する。
なお、上記トランジスタ(TnTr、RsTr、SFTr)の絶縁膜は、例えばシリコン酸化膜により、ゲート電極は例えばポリシリコンにより構成されている。
(2)周辺回路部と入出力部
基板100における受光部3の周辺には、上述した周辺回路部を構成する一部の回路要素や入出力部が形成されている。
特に、ノイズキャンセル回路群や入出力部を構成するトランジスタ(例えば負荷トランジスタM53である。)Tr1は、図6に示すように、基板100上に形成された酸化膜を絶縁膜115として、この絶縁膜115上に形成されたゲート電極114を有する。なお、ここでは、絶縁膜115はシリコンにより、ゲート電極114はポリシリコンにより構成されている。
トランジスタTr1は、例えば、nチャネルのMOSトランジスタであって、その詳細の図示は省略するが、ゲート電極114の側面には、例えば、シリコン酸化膜からなるサイドウォールとシリコン窒化膜からなるサイドウォールが積層されている。
基板100の表層部であってゲート電極114の周辺部分には、当該ゲート電極114をマスクに利用して燐又は砒素のイオン注入によって、n型LDD(Lightly Doped Drain )拡散層が形成されている。
そして、基板100の表層部であってゲート電極114の周辺部分には、さらに、ゲート電極114、サイドウォール膜をマスクに用いた燐または砒素のイオン注入によって、上記n型LDD拡散層の外側に、当該n型LDD拡散層よりも高い濃度を有するN領域であるソース113とドレイン116とが形成されている。
このとき成形される絶縁膜115は、トランジスタTr1のゲート電極114に印加する電圧は3.3[V]であるために、受光部3のリセットトランジスタRsTrと同様に、絶縁膜115が7[nm]〜10[nm]の膜厚で形成されるのが好ましい。なお、絶縁膜115は、本発明の「第2の領域」に相当する。
また、図3や図4に示すキャパシタとして、MOSキャパシタが使用されており、このキャパシタの絶縁膜(酸化膜)は、キャパシタの面積を縮小するために、5[nm]〜7[nm]の膜厚で形成され、また、増幅トランジスタSFTrの絶縁膜110の成形にあわせて行われる。なお、MOSキャパシタの絶縁膜が形成される領域は、本発明の「第3の領域」に相当する。
(3)出力処理回路部
基板100における受光部3の周辺には、上述した周辺回路部5の一部の回路要素以外や出力処理回路部9の回路要素が形成されている。
ここでは、出力処理回路部9を構成するデジタル高速駆動回路(1.2[V]系である。)のトランジスタについて説明する。
トランジスタTr2は、上記の(2)周辺回路部と入出力部の項目で説明した、トランジスタTr1と同様に、図6に示すように、絶縁膜119とゲート電極118とを有する。なお、ここでも、絶縁膜119はシリコン酸化膜により、ゲート電極118はポリシリコンにより構成され、トランジスタTr2は、例えば、nチャネルのMOSトランジスタである。
トランジスタTr2も、その詳細の図示は省略するが、ゲート電極118の側面にはサイドウォールが積層されており、ゲート電極118の周辺部分の基板100の表層部には、ゲート電極118をマスクとしてイオン注入を行うことによって、n型エクステンション拡散層と、当該n型エクステンション拡散層の下側にp型ポケット層が形成されている。
さらに、基板100の表層部であってゲート電極118の周辺部分には、さらに、ゲート電極118、サイドウォール膜をマスクしてイオン注入を行うことによって、上記n型LDD拡散層の外側に、当該n型LDD拡散層よりも高い濃度を有するN領域であるソース117とドレイン120とが形成されている。
この時形成される絶縁膜119は、1.8[nm]〜2.2[nm]の膜厚で形成される。これは、デジタル高速駆動回路に印加する電圧は1.2[V]であるため、駆動周波数を高速にする観点(この観点ではなるべく薄くする方が良い。)と信頼性寿命の観点(この観点からはなるべく厚くする方が良い。)とから、上記膜厚にするのが好ましいからである。なお、絶縁膜119が形成される領域は、本発明の「第4の領域」に相当する。
3.受光部のレイアウト
図7は、受光部のレイアウトの一例を示す図である。
なお、同図は、本実施の形態に係る4画素共有の画素アレイを2次元配列してなる受光部の一部を示している。
画素アレイは、光電変換部となる第1のフォトダイオードPD0、第2のフォトダイオードPD1、第3のフォトダイオードPD2、第4のフォトダイオードPD3が、所定方向(図中の「X」方向であり、列方向ともいう。)に一列に配されている。
各フォトダイオードPD0〜PD3は、平面視において略長方形の一角を欠いた形状をし、X方向に並ぶ2個のフォトダイオードで1組をなし、各組の2つのフォトダイオードが互いに向かい合う一つの角に相当する部分に転送トランジスタTnTr0〜TnTr3)が配されている。具体的に説明すると、例えば、フォトダイオードPD0とフォトダイオードPD1で一組が構成され、このフォトダイオードPD0とフォトダイオードPD1のそれぞれの一角部分(長方形状の一角を欠いた部分と対角上に位置する部分である。)に転送トランジスタTnTr0,TnTr1が設けられている。
各組のフォトダイオードPD0,PD1、PD2,PD3に対応する転送トランジスタTnTr0,TnTr1、TnTr2,TnTr3の間にはFD拡散領域FD0、FD1が形成されている。具体的に説明すると、例えば、転送トランジスタTnTr0と転送トランジスタTnTr1との間にFD0(図6中の「FD」である。)が形成されている。
これにより各フォトダイオードPD0〜PD3が、各転送トランジスタTnTr0〜TnTr3の絶縁膜(図6中の「104」である。)及びゲート電極(図6中の「105」である。)からなるゲート部を介して、共通のFD拡散領域FD0に接続されることとなる。
一組を構成するフォトダイオード(例えば、FD0とFD1である。)及び当該フォトダイオードに対応する転送トランジスタ(例えば、TnTr0とTnTr1である。)が形成された領域は、図7に示すように、素子分離領域101により分離され、この素子分離領域101により、リセットトランジスタ(RsTr)と増幅トランジスタ(SFTr)とが分離されている。
本実施の形態では、一つの画素ユニットを構成する4つの画素セル部が列方向に配され、その中心に対して両側の2つのフォトダイオードが一組をなし、画素ユニット中の2つの組は、素子分離領域101aにより分離されており、この素子分離領域101aに増幅トランジスタSFTrが形成され、2つのFD拡散領域FD0,FD1のうちの一方に隣接する素子分離領域101bに、各FD拡散領域FD0,FD1に接続されたリセットトランジスタRsTrが形成されている。
以上の配置の画素ユニットが規則性をもって二次元配列され、受光部3が構成される。
上記のレイアウトでは、リセットトランジスタRsTrのゲート電極107に対して、アライメントマージンの余裕をみて、ゲート電極107の幅よりも50[nm]〜75[nm]広いレイアウトを行っている。
このレイアウトは、フォトリソグラフィーとウェットエッチによりパターン形成され、周囲の部分の絶縁膜(具体的には、フォトダイオードPD0〜PD3上の各絶縁膜104である。)よりも薄膜の絶縁膜108を形成している。
同様に、増幅トランジスタSFTrのゲート電極111に対して、アライメントマージンの余裕をみて、ゲート電極111の幅よりも50[nm]〜75[nm]広くレイアウトを行っている。
なお、リソグラフィーとウェットエッチによりパターン形成され、周囲の部分の絶縁膜(具体的には、絶縁膜104である。)よりも薄膜の絶縁膜110を形成する。
フォトダイオードPD0〜PD3およびFD拡散領域FD0,FD1は、基板100内にイオン注入等により形成されたN型不純物領域として構成されており、フォトダイオードPD0〜PD3の不純物濃度は、光電変換が可能な濃度であれば良く、10E12[cm−2]〜10E13[cm−2]程度に調整されることが好ましい。
また、フォトダイオードPD0〜PD3は、基板100の表面から0.5[μm]〜2.0[μm]程度の深さにわたって形成されていることが適当である。一方、FD拡散領域FD0,FD1の不純物濃度は、金属配線によるオーミック接続が可能な濃度であれば良く、10E15[cm−2]以上であることが好ましい。
また、FD拡散領域FD0,FD1は、基板100の表面から0.2[μm]〜0.4[μm]程度の深さにわたって形成されていることが好ましい。
4.製造方法
固体撮像素子1は、上述したように、装置としての性能を高めたり、ノイズ等の不具合を抑制したりするために、受光部、周辺回路部、出力処理回路部等における絶縁膜の最適化が必要であり、本実施の形態に係る固体撮像素子1において絶縁膜の膜厚は4種類ある。
製造工程においては、各所定の膜厚の絶縁膜を形成する領域を、第1〜第4までの活性領域として説明する。つまり、本発明の「n」が「4」の場合であり、本発明の「領域」が「活性領域」に相当する。
ここで、第1の活性領域から第4の活性領域に移るに従って、絶縁膜の膜厚が薄くなり、例えば、第1の活性領域に形成された絶縁膜(絶縁膜)を含む回路要素としてフォトダイオードや転送トランジスタがあり、第2の活性領域に形成された絶縁膜を含む回路構成としてリセットダイオードや入出力部があり、第3の活性領域に形成された絶縁膜を含む回路要素として増幅トランジスタやMOSキャパシタがあり、第4の活性領域に形成された絶縁膜を含む回路要素として出力処理回路部がある。
図8は、本実施の形態に係る固体撮像素子の製造方法を説明する図である。
以下、4つの活性領域について異なる膜厚の絶縁膜を形成する工程を含んだ製造方法について図8を用いて説明する。ここでは、エッチング方法としてウェットエッチングを利用している。なお、図中の保護酸化膜、各絶縁膜の膜厚の比率は実際の比率とは異なる。
まず、シリコン半導体基板である基板100に対して酸化雰囲気中で熱処理(保護酸化)を行い、それによって、第1〜第4までの各活性領域の基板100上に例えばシリコン酸化膜からなる厚さ11[nm]程度(当該膜厚は一例である。)の保護酸化膜151を形成する。
その後、上記構成の項目で説明した画素セル部11へのイオン注入及び前記周辺回路部(5)、入出力部(7)、出力処理回路部(9)のウェル形成用のイオン注入をそれぞれ行って、各活性領域にNウェル領域又はPウェル領域を形成する。
具体的には、例えば、MOSFETを形成する場合、当該活性領域に、例えばP型不純物であるボロンを、注入エネルギー200[keV]、注入ドーズ量1×1013[ions/cm ]の条件でイオン注入してPウェル領域(図示省略)を形成後、チャンネル形成用のイオン注入を行う。なお、図8においてNウェル領域等の図示は省略している。
次に、図8の(a)に示すように、第1の活性領域152の上方が開口したレジストパターンをマスク153として、第1の活性領域152に対して、ウェットエッチ(例えば、BHF:60[sec]処理)にて当該活性領域152の保護酸化膜151を選択的に除去して、絶縁膜を形成する基板表面を露出させ、図8の(b)に示すように、第1の活性領域152の表面を熱酸化させる既知方法で、例えば15[nm]の膜厚の第1の絶縁膜(例えば、シリコン酸化膜である。)154を形成する。
なお、第1の絶縁膜154の形成を、例えば熱酸化により行うと、他の活性領域を覆う保護酸化膜も成長する。図8における保護酸化膜151には、このような各活性領域で形成(成長)される絶縁膜を含むものとする。また、絶縁膜を形成する際には、上記のマスク153は例えば、SPM洗浄(硫酸過酸化水素水洗浄)法により除去されている。
この後、図8の(c)に示すように、周辺回路部(5)や入出力部のうち3.3(V)系のトランジスタTr1の他、リセットトランジスタRsTr等を形成するための第2の活性領域156の上方、さらには、増幅トランジスタSFTrやMOSキャパシタ等を形成するための第3の活性領域157の上方が開口したレジストパターンをマスク158として、第2と第3の活性領域156,157に対して、ウェットエッチ(例えば、BHF:60[sec]処理)にて、第一の絶縁膜154を含んだ保護酸化膜151を選択的に除去して、絶縁膜を形成する基板表面を露出させる。
そして、図8の(d)のように、第2及び第3の活性領域156,157の表面を熱酸化させる既知の方法で、7.9[nm]の膜厚の第2の絶縁膜159を形成する。なお、第2の絶縁膜159を形成する際には、上記のマスク158は除去されており、また、第2の絶縁膜159の形成に合わせて保護酸化膜151や第1の絶縁膜154も若干成長する。
さらに、図8の(e)に示すように、第3の活性領域157の上方が開口したレジストパターンをマスク161として、第3の活性領域157に対してウェットエッチ(例えば、BHF:35[sec]処理)にて、第3の活性領域157の第2の絶縁膜159を選択的に除去して、絶縁膜を形成する基板表面を露出させる。
そして、図8の(f)に示すように、第3の活性領域157の表面を熱酸化させる既知の方法で、6.7[nm]の膜厚の第3の絶縁膜163を形成する。なお、第3の絶縁膜163を形成する際には、上記のマスク161は除去されており、また、第3の絶縁膜163の形成に合わせて保護酸化膜151や第1及び第2の絶縁膜154,159も若干成長する。
このとき、第3の活性領域157は、第3の絶縁膜163が形成されるまでに、ウェットエッチに2回晒された(同図の(c)と(e)である。)こととなる。
最後に、図8の(g)に示すように、第4の活性領域164の上方が開口したレジストパターンをマスク165として、第4の活性領域164に対してウェットエッチ(例えば、BHF:60[sec]処理)にて、保護酸化膜151を選択的に除去して、絶縁膜を形成する基板表面を露出させる。
そして、図8の(h)に示すように、第4の活性領域164の表面を熱酸化させる既知の方法で、2.1[nm]の膜厚の第4の絶縁膜165を形成する。
そして、周知の技術を用いて、ゲート電極、ソース・ドレイン電極、層間絶縁膜及び金属配線等を形成し、それによって、互いに膜厚が異なる4種類の第1〜第4の絶縁膜154,159,163,165を含む回路要素が複数形成されてなる増幅型固体撮像素子の製造を完了する。
なお、図8において、第1の活性領域152に形成された第1の絶縁膜154は、この例では膜厚が15[nm]であり(同図の(b)を参照)、その後、第2〜第4の絶縁膜159,163,165が形成され、最終的には18[nm]の膜厚となる(同図の(h)を参照。)。また、第3の絶縁膜163の膜厚は、最終的に形成時よりも薄く(6.7[nm]から6.5[nm]へと)なっているのは、パーティクル除去のための洗浄時に削られる(例えば0.28[nm]程度である。)からである。
以上の製造方法によると、各活性領域の素子分離領域101がウェットエッチにより侵食されるのが多くても2回であるために、素子分離領域101の酸化膜の上部(表面側)が削れるのを抑制できる。これにより素子分離領域101が低くなることがなく、ハンプ特性悪化などトランジスタ特性劣化を防ぐことができる。
なお、従来の方法では、基板上の保護絶縁膜(図8においては151が相当する。)を全て除去した後に、絶縁膜を第1〜第4の活性領域に順次形成するため、第4の活性領域の素子分離領域がウェットエッチにより侵食が3回となり、素子分離領域が低くなる。
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態に係る増幅型固体撮像素子1における製造方法、特に、第1〜第4の活性領域152,156,157,164への絶縁膜の形成方法では、4つの活性領域のうち、第3の活性領域157だけがウェットエッチに2回晒されていたが、第3の活性領域157がウェットエッチに1回だけ晒される製造方法を第2の製造方法として説明する。
図9は、第2の実施の形態に係る増幅型固体撮像素子の製造方法を説明する図である。
第2の実施の形態においても、基板100の表面の4つの領域、つまり、第1から第4までの活性領域152,156,157,164のそれぞれに膜厚の異なる第1から第4までの絶縁膜154,159,163,165を形成するものとする。なお、各絶縁膜の膜厚は第1の実施の形態と同じある。このため、第1の実施の形態と同じ構成のものは同じ符号を用いる。
図9の(a)及び(b)に示す、第1の活性領域152に第1の絶縁膜154を形成するところまでは、第1の実施の形態と同じである(図8の(a)、(b)参照。)。
次に、図9の(c)に示すように、第2の活性領域156の上方が開口したレジストパターンをマスク171として、第2の活性領域156上の保護酸化膜151に対して、ウェットエッチにて当該保護酸化膜151を選択的に除去して、第2の絶縁膜(159)を形成する基板表面を露出させる。そして、図9の(d)のように、第2の活性領域156の表面を熱酸化させて第2の絶縁膜159を形成する。
さらに、図9の(e)に示すように、第3の活性領域157の上方が開口したレジストパターンをマスク172として、第3の活性領域157上の保護酸化膜151に対してウェットエッチにて当該保護酸化膜151を選択的に除去して、第3の絶縁膜(163)を形成する基板表面を露出させた後、図9の(f)に示すように、第3の活性領域157の表面を熱酸化させて、第3の絶縁膜163を形成する。
最後に、図9の(g)に示すように、第4の活性領域164の上方が開口したレジストパターンをマスク173として、第4の活性領域164上の保護酸化膜151に対してウェットエッチにて当該保護酸化膜151を選択的に除去して、第4の絶縁膜(165)を形成する基板表面の形成面を露出させる。そして、図9の(h)に示すように、第4の活性領域164の表面を熱酸化させて第4の絶縁膜165を形成する。
以上の製造方法によっても、各活性領域の素子分離領域101がウェットエッチにより侵食されるのが1回であるために、素子分離領域101の酸化膜の上部(表面側)が削れるのを抑制できる。
<変形例>
1.各回路部の構成
実施の形態で説明した、受光部、周辺回路部、入出力部、出力処理回路部の構成は一例であり、実施の形態で説明した作用・機能を有するものであれば良く、他の回路構成・他の回路要素を利用しても良いし、周辺回路部や出力処理回路部を構成する回路は各回路部に含まれる必要はなく、異なる回路部に含まれるようにしても良い。さらに、図7に係る画素アレイのレイアウトも一例であり、他の画素アレイのレイアウトでも良い。
また、実施の形態で説明した画素セル部は、3トランジスタ型であるが、さらに、選択トランジスタを備える、所謂4トランジスタ型を利用したものでも良い。
2.絶縁膜(ゲート酸化膜)
上記の各実施の形態では、絶縁膜の膜厚が4種類であったが、4種類以上の膜厚を回路要素の作用・特性等に合わせて絶縁膜を適宜選択することもできる。この場合、当然、第1の実施の形態で説明した効果と同様に、受光部の暗電流及び白キズ特性等の特性を向上させると共に小型化を図ることもできる。
さらに、今後の高画素化、高速動画処理化、小型化等の要望を考慮すると、絶縁膜の膜厚が5種類以上となることも想定できる。
この際、本発明に係る製造方法を実施することで、素子分離領域を含む基板表面がエッチングに侵食される回数を2回以下に抑えることができ、素子分離領域の表面が低くなるのを防止できる。これにより、活性領域間の分離が不十分となるようなことを防止できる。
3.製造方法
(1)活性領域の数
実施の形態では、活性領域(本発明の領域である。)は4領域であったが、本発明の製造方法は、4領域に限定するものでなく、4領域以上であっても良い。以下、5領域のそれぞれの膜厚が異なる5種類の絶縁膜を形成する場合を変形例1として説明する。
図10は、変形例1に係る製造方法を説明する図である。
変形例1では、基板表面200の5つの領域、つまり、第1から第5までの活性領域201,202,203,204,205のそれぞれに膜厚の異なる第1から第5までの絶縁膜211,212,213,214,215を形成するものとする。
図10の(a)に示すように、全ての活性領域上を覆うように保護酸化膜210を形成する。なお、図10は、図面の便宜上、基板の厚みを表さずに基板表面200だけを表示し、マスク、素子分離領域の表示も省略する。
まず、最初の膜形成工程では第2の活性領域202に第2の絶縁膜212を形成するとした場合、図10の(b)に示すように、第2及び第5の活性領域202,205上の保護酸化膜210をウェットエッチにより選択的に除去して、基板表面200を露出させ、同図の(c)に示すように、第2及び第5の活性領域202,205に第2の膜厚の絶縁膜212を形成する。これにより、第2の膜厚の絶縁膜212が、第2及び第5の活性領域202,205に形成されたこととなる。
次に、第2回目の膜形成工程では第1の活性領域201に第1の絶縁膜211を形成するとした場合、図10の(d)に示すように、第1の活性領域201上の保護酸化膜210をウェットエッチにより選択的に除去して、基板表面200を露出させ、同図の(e)に示すように、第1の活性領域201に第1の膜厚の絶縁膜211を形成する。
第3回目の膜形成工程では第5の活性領域205に第5の絶縁膜215を形成するとした場合、図10の(f)に示すように、第5の活性領域205上に先行する前の工程で形成された第2の絶縁膜212をウェットエッチにより選択的に除去して、基板表面200を露出させ、同図の(g)に示すように、第5の活性領域205に第5の膜厚の絶縁膜215を形成する。
第4回目の膜形成工程では第3の活性領域203に第3の絶縁膜213を形成するとした場合、図10の(h)に示すように、第3及び第4の活性領域203,204上の保護酸化膜210をウェットエッチにより選択的に除去して、基板表面200を露出させ、同図の(i)に示すように、第3及び第4の活性領域203,204に第3の膜厚の絶縁膜213を形成する。
第5回目の膜形成工程では第4の活性領域204に第4の絶縁膜214を形成するとした場合、図10の(j)に示すように、第4の活性領域204上に先行の前の工程で形成された第3の絶縁膜213をウェットエッチにより選択的に除去して、基板表面200を露出させ、同図の(k)に示すように、第4の活性領域204に第4の膜厚の絶縁膜214を形成する。
このように5領域の活性領域でも、本発明に係る製造方法によると、各活性領域の素子分離領域がウェットエッチにより侵食されるのが多くても2回で済む(図10における(j)の第4の活性領域、(f)の第5の活性領域である。)ため、素子分離領域の酸化膜の上部(表面側)が削れるのを抑制できる。
(2)第1及び第2の実施の形態
本発明の製造方法は、第1の実施の形態に係る製造方法と第2の実施の形態に係る製造方法とを組み合わせた製造方法、さらには、上述した変形例1を含めた製造方法であっても良い。
(3)膜形成の順序
第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、膜厚の厚い順序で規則的に絶縁膜を形成している(第1の活性領域から第5の活性領域へと膜形成を行っている。)。しかし、膜形成の順序は、これに限定する必要はなく、変形例1で説明したように、不規則な順序で膜形成を行っても良い。
(4)エッチング
実施の形態等では、絶縁膜の形成に、フォトリソグラフィー方法とウェットエッチング方法とを利用したが、ウェットエッチングの代わりに、ドライエッチングを利用することもできる。
この場合、ドライエッチングとしてプラズマ照射を使用した場合、プラズマに晒される回数を2回以下に抑えることができ、素子分離領域の表面が低くなるのを防止できる。特に、エッチング(プラズマ照射)を受ける部分の絶縁膜の薄膜が薄いときは、当該部分に固定電荷などが発生しやすく信頼性不良を起しやすく、本発明に係る製造方法では、上述のように、プラズマに晒される回数を2回以下に抑えることができので、絶縁膜の膜厚に関係なく、固定電荷等の発生を防ぐことができる。
(5)マスク除去
実施の形態では、マスクの除去について説明していなかったが、例えば、マスク除去にプラズマ照射を利用する場合、プラズマ照射により素子分離領域の表面が低くなることがある。このような場合でも、本発明に係る製造方法では、上述のように、基板表面がプラズマに晒される回数を2回以下に抑えることができる。
本発明は、暗電流や白キズ画素特性と1/fノイズ低減によりS/Nを向上させるとともに、画素から出力された信号を高速駆動で処理させることにより、高画素における60[fps]のような動画処理もスムーズに対応できる。そのため、画素セル部、周辺回路部、入出力部、出力処理回路部がシステム・オン・チップ化された少なくとも4種類の絶縁膜がシステム・オン・チップされた増幅型固体撮像素子およびその製造方法等に有用である。
1 増幅型固体撮像素子
3 受光部
5 周辺回路部
7 入出部
9 出力処理回路部
10 画素ユニット
11 画素セル部
13 フォトダイオード
15 転送トランジスタ
17 FD拡散領域
19 リセットトランジスタ
21 増幅トランジスタ
30 列アンプ
40 ノイズキャンセル回路
50 電圧発生回路
100 基板(シリコン基板)
101 素子分離領域
103 ダイオード領域
104、108、110、115、119 絶縁膜
105 転送ゲート電極
106 P型注入層
107 ゲート電極
111 ゲート電極
113 ソース
114 ゲート電極
116 ドレイン
117 ソース
118 ゲート電極
120 ドレイン
151 保護酸化膜
152、156、157、164 活性領域
154、159、163、165 絶縁膜
PD フォトダイオード
FD FD拡散領域

Claims (8)

  1. 画素セルが複数配置された受光部と、前記画素セルを駆動して信号電荷を取り出す周辺回路部と、外部と接続する入出力部と、前記信号電荷を出力処理して画素信号として前記入出力部から外部へと出力する出力処理回路部とが基板にシステム・オン・チップされてなる増幅型固体撮像素子において、
    前記画素セルは、光を受光して信号電荷を生成するフォトダイオードと、前記フォトダイオードで生成された信号電荷を転送する転送トランジスタと、前記転送された信号電荷を電圧に変換する浮遊拡散層と、前記浮遊拡散層を所定の電圧にリセットするリセットトランジスタと、前記浮遊拡散層の電位をゲート入力とする増幅トランジスタとを少なくとも有すると共に、前記周辺回路部は、容量素子部を含む前記信号電荷用のノイズ除去回路を有し、
    基板における前記画素セルと前記周辺回路部と入出力部と出力処理回路部とに対応する箇所には絶縁膜が形成されており、
    当該絶縁膜は、前記画素セルの前記転送トランジスタとフォトダイオードとが形成される第1の領域と、前記リセットトランジスタと前記入出力回路部が形成される第2の領域と、前記増幅トランジスタと前記容量素子部とが形成される第3の領域と、前記出力処理回路部が形成される第4の領域とで、膜厚が異なる
    ことを特徴とする増幅型固体撮像素子。
  2. 前記第1の領域の絶縁膜の膜厚は10〜20nmであり、前記第2の領域の絶縁膜の膜厚は7〜10nmであり、前記第3の領域の絶縁膜の膜厚は5〜7nmであり、前記第4の領域の絶縁膜の膜厚は1.8〜2.2nmである
    ことを特徴とする請求項1に記載の増幅型固体撮像素子。
  3. 基板表面のn個(nは4以上の自然数)の領域のそれぞれに膜厚の異なる絶縁膜が形成され、これらの絶縁膜を含む回路要素が前記基板に形成されてなる増幅型撮像素子の製造方法であって、
    前記基板表面のn個の領域すべてを覆う状態に保護酸化膜を形成する前工程と、
    1又は複数の領域を選択して絶縁膜を形成する膜形成工程を、選択領域を変更して複数回行うことにより、n個の全領域に膜厚の異なる絶縁膜を形成する後工程と
    を有し、
    各膜形成工程では、
    当該工程で絶縁膜を形成すべき領域が前記保護酸化膜により覆われている場合に、当該領域を含む1又は複数の領域の保護酸化膜に選択的にエッチングを行って基板表面を露出させた後に、当該露出させた全部分に当該工程で形成すべき所望の膜厚の絶縁膜を形成し、
    当該工程で絶縁膜を形成すべき領域が先行する膜形成工程で成形された絶縁膜に覆われている場合に、当該領域の絶縁膜に選択的にエッチングを行って基板表面を露出させた後に、当該露出させた全部分に当該工程で形成すべき所望の膜厚の絶縁膜を形成する
    ことを特徴とする増幅型固体撮像素子の製造方法。
  4. 前記nは4であり、前記膜形成工程が全部で4回あり、
    第1回目の膜形成工程では、当該工程で絶縁膜を形成すべき第1の領域の保護酸化膜に選択的にエッチングを行って基板表面を露出させた後に、当該露出させた全部分に当該工程で形成すべき第1の膜厚の絶縁膜を形成し、
    第2回の膜形成工程では、当該工程で絶縁膜を形成すべき第2の領域を含む第2と第3の2つの領域の保護酸化膜に選択的にエッチングを行って基板表面を露出させた後に、当該露出させた全部分に当該工程で形成すべき第2の膜厚の絶縁膜を形成し、
    第3回の膜形成工程では、当該工程で絶縁膜を形成すべき領域であって前記第2回の膜形成工程で絶縁膜が形成された第3の領域の第2の膜厚の絶縁膜に選択的にエッチングを行って基板表面を露出させた後に、当該露出させた全部分に当該工程で形成すべき第3の膜厚の絶縁膜を形成し、
    第4回目の膜形成工程では、当該工程で絶縁膜を形成すべき第4の領域の保護酸化膜に選択的にエッチングを行って基板表面を露出させた後に、当該露出させた全部分に当該工程で形成すべき第4の膜厚の絶縁膜を形成する
    ことを特徴とする請求項3に記載の増幅型固体撮像素子の製造方法。
  5. 前記膜形成工程のそれぞれは、当該工程で絶縁膜を形成すべき領域の保護酸化膜だけに選択的にエッチングを行って基板表面を露出させた後に、当該露出させた全部分に当該工程で形成すべき膜厚の絶縁膜を形成する
    ことを特徴とする請求項3に記載の増幅型固体撮像素子の製造方法。
  6. 前記基板には素子分離領域が形成されており、当該素子分離領域はトレンチ分離である
    ことを特徴とする請求項3〜5の何れか1項に記載の増幅型固体撮像素子の製造方法。
  7. 前記各膜形成工程におけるエッチングは、エッチングの対象となる領域以外の全ての領域上の保護酸化膜又は絶縁膜を覆うレジストパターンをマスクとして、前記エッチングの対象となる領域上の保護酸化膜又は絶縁膜に選択的にウェットエッチングを行う
    ことを特徴とする請求項3〜6の何れか1項に記載の増幅型固体撮像素子の製造方法。
  8. 前記露出した全部分への絶縁膜の形成は、当該露出した全部分を熱酸化させることにより行う
    ことを特徴とする請求項3〜7の何れか1項に記載の増幅型固体撮像素子の製造方法。
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