JP2011052609A - 温度差エネルギー変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 作動媒体として空気等の気体を用いることができるようにし、圧縮,膨張という単純な作動原理で動力を得ることのできる温度差エネルギー変換装置を提供する。
【解決手段】 気体Gを流通させるとともに加熱及び冷却させ、気体Gの流通経路1の途中にタービン10を介装してタービン10から動力を取り出す温度差エネルギー変換装置Sにおいて、気体Gを加熱膨張させる膨張空間21を内側に備えた外郭20と、外郭20に内装されるとともに下側に漸次縮径する逆円錐台筒状に形成され内側が膨張空間21からの気体Gを冷却圧縮する圧縮空間41として構成される内筒40とを備え、タービン10をその入口10aが内筒40の下側開口47に連通するように内筒40の下側に設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、気体を流通させるとともに加熱及び冷却させ、気体の温度差エネルギーを利用して種々のエネルギーを得る温度差エネルギー変換装置に係り、特に、気体の流通経路の途中にタービンを介装し、タービンにより気体の温度差エネルギーを動力に変換して取り出す温度差エネルギー変換装置に関する。
従来、温度差エネルギー変換装置としては、例えば、特許文献1(特許第2595232号公報)に掲載されたものが知られている。図13に示すように、この温度差エネルギー変換装置Saは、フロン等の冷媒Gaを加熱及び冷却して循環させ、冷媒Gaの循環経路500の途中に蒸気タービン501を介装して蒸気タービン501から動力を取り出すもので、温水ポンプ502から供給される温水との熱交換により冷媒Gaを加熱して蒸発させる蒸発器503と、蒸発した冷媒Gaを冷水ポンプ504から供給される冷水との熱交換により冷却して凝縮する凝縮器505とを備え、凝縮器505で凝縮した冷媒Gaを蒸発器503に送るポンプ506を設け、冷媒Gaが蒸発器503,蒸気タービン501,凝縮器505,ポンプ506の順に通って循環するように、循環経路500に蒸発器503,蒸気タービン501,凝縮器505,ポンプ506を介装している。
これにより、蒸発器503において加熱され高温高圧の蒸気となった冷媒Gaは、蒸気タービン501に送られ、この冷媒Gaによって蒸気タービン501が作動させられる。そして、蒸気タービン501に送られた高温高圧の蒸気は、蒸気タービン501内を膨張しながら移動し、熱量が減少して低温低圧の冷媒Gaとなって蒸気タービン501から凝縮器505に送られ、この凝縮器505で冷却凝縮されて液体となり、この液体がポンプ506によって再び蒸発器503に送られる。この冷媒Gaの一連の流れによって蒸気タービン501は連続して作動するようになるので、蒸気タービン501で動力を発生させて動力を取り出すことができるというものである。
特許第2595232号公報
しかしながら、この従来の温度差エネルギー変換装置Saにおいては、作動媒体としてフロン等の冷媒を用いているので、冷媒Gaを高温高圧の蒸気にする蒸発器503及び冷媒Gaを冷却凝縮して液化(復水)させる凝縮器505等が比較的複雑な装置となっているという問題があった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、作動媒体として空気等の気体を用いることができるようにし、圧縮,膨張という単純な作動原理で動力を得ることのできる温度差エネルギー変換装置を提供することを目的とする。
このような目的を達成するため、本発明の温度差エネルギー変換装置は、気体を流通させるとともに加熱及び冷却させ、該気体の流通経路の途中にタービンを介装して該タービンから動力を取り出す温度差エネルギー変換装置において、気体を加熱膨張させる膨張空間を内側に備えた外郭と、該外郭に内装されるとともに下側に漸次縮径する逆円錐台筒状に形成され内側が上記膨張空間からの気体を冷却圧縮する圧縮空間として構成される内筒とを備え、上記タービンをその入口が上記内筒の下側開口に連通するように該内筒の下側に設けた構成としている。
これにより、膨張空間で加熱膨張された気体は圧縮空間に送られ、この圧縮空間内において、冷却圧縮されて圧縮空間内を上側から下側に向かって下降していく。この冷却圧縮された気体は、内筒の下側開口から流出してタービンの入口に至り、タービン内に吹き込まれるようになる。この吹き込まれた加速気体の遠心力によって、タービンが作動させられ、このタービンの作動により動力が発生するので動力を取り出すことができる。
即ち、膨張空間で加熱された高温の気体を圧縮空間で冷却して低温の気体にし、この気体の温度差を利用してタービンに高圧の加速気体を吹き込んでタービンを作動させて動力を得ているので、従来と比較して、蒸発器や凝縮器等の比較的複雑な装置を用いなくても良く、そのため、圧縮,膨張という単純な作動原理で動力を得ることができる。
そして、必要に応じ、上記外郭内に、上記膨張空間からの気体を上記内筒の上側開口から内筒内に送って圧縮させるファンを設けた構成としている。
これにより、膨張空間で加熱膨張された気体は、ファンによって内筒の上側開口から圧縮空間内に送られ、圧縮空間内を上側から下側に向かってスパイラル状の気流となって加速しながら下降していく。即ち、圧縮空間内の気体は、冷却されることによりファンがなくても下降していきタービンを作動させることが可能であるが、ファンを設けることにより、気体を加速させることができるとともに気体を押圧して圧縮することができるので、装置を稼働させると、早い段階からタービンに高圧の加速気体を吹き込むことができ、それだけ、タービンの立ち上がりを早くすることができる。更に、ファンによって圧縮空間内の気体はスパイラル状の気流となるので、気体が内筒の壁部に衝突しやすくなり、それだけ、気体を効率良く冷却することができる。
また、必要に応じ、上記外郭の内面と内筒の外面との間を上記膨張空間として構成し、該膨張空間内に加熱流体が供給され該膨張空間の気体を加熱流体との熱交換により加熱膨張させる加熱流体通路を設け、上記圧縮空間内に冷却流体が供給され該圧縮空間の気体を冷却流体との熱交換により冷却する冷却流体通路を設け、上記圧縮空間,上記内筒の下側開口で形成される上記圧縮空間の流出口,上記タービンの入口,上記タービンの出口,上記内筒の下側開口の外方に形成される下側空間,上記内筒の下側開口の外側と上記外郭の内面との間で形成される上記膨張空間の導入口,上記膨張空間,上記内筒の上側開口の外側と上記外郭の内面との間で形成される上記膨張空間の導出口,上記内筒の上側開口の外方に形成される上側空間,上記内筒の上側開口で形成される上記圧縮空間の流入口の順に上記気体が循環する経路を上記流通経路として構成している。
これにより、膨張空間で加熱膨張された気体は、上側空間を通ってファンによって圧縮空間の流入口から圧縮空間内に流入させられ、この圧縮空間において上側から下側に向かって移動させられる。このとき、気体は冷却流体通路を流れる冷却流体との熱交換により冷却圧縮されて下降していくとともに、ファンによってスパイラル状の気流となって加速しながら下降していく。この冷却圧縮された気体は、圧縮空間の流出口から流出してタービンの入口に至り、タービン内に吹き込まれるようになる。この吹き込まれた加速気体の遠心力によって、タービンが作動させられる。そして、タービン内を通過した気体は、タービンの出口から出て下側空間を通り、導入口から膨張空間に導入される。この導入された気体は、膨張空間において、タービンによって下側から上側に向かって吹き上げられて移動させられる。このとき、気体は加熱流体通路を流れる加熱流体との熱交換により加熱膨張される。この気体は、導出口から導出され上側空間を通ってファンにより流入口から再び圧縮空間に流入させられる。このように気体を循環させることによりタービンは連続して作動するようになるので、タービンで動力を発生させて動力を取り出すことができる。
即ち、本温度差エネルギー変換装置は、気体を外郭内で循環させることにより、気体を加熱膨張及び冷却圧縮して循環させることができるので、気体を外郭内で循環させるだけで常時タービンに高圧の気体を送ることができ、そのため、極めて簡易な構造で動力を取り出すことができる。また、気体を循環させるので、外郭内を密封した密封空間とすることが有効であり、この場合、気体の加熱効率及び冷却効率を向上させることができる。
更に、必要に応じ、上記膨張空間を構成する外郭の内面に沿って外部筒を設け、該外部筒の内側に該外部筒より小径の内部筒を設け、該外部筒及び内部筒を接続するリブ板を設け、該外部筒及び内部筒の間に形成される空間を加熱流体が供給される加熱流体通路として構成し、該加熱流体通路の加熱流体の入口を上記外郭の上端側に位置させるとともに加熱流体の出口を上記外郭の下端側に位置させた構成としている。
これにより、加熱流体通路に供給された加熱流体は外郭の上端側から下端側に向かって流れるようになり、膨張空間内の気体は膨張空間の下側から上側に向けて吹き上げられるので、膨張空間内において、加熱流体と気体との進行方向が外郭の軸線方向に沿って逆になり、そのため、加熱流体と気体との熱交換効率を向上させることができる。また、リブ板を設けたので、外部筒と内部筒とをより一層強固に接続することができる。
更にまた、必要に応じ、上記内筒の内面側に冷却流体が供給され上記冷却流体通路を構成する冷却管を複数配設し、該冷却管の冷却流体の入口を上記内筒の下端側に位置させるとともに冷却流体の出口を上記内筒の上端側に位置させた構成としている。
これにより、冷却管に供給された冷却流体は内筒の下端側から上端側に向かって流れるようになり、圧縮空間内の気体は圧縮空間の上側から下側に向けて移動するので、圧縮空間内において、冷却流体と気体との進行方向が内筒の軸線方向に沿って逆になり、そのため、冷却流体と気体との熱交換効率を向上させることができる。また、冷却管を複数配設しているので、この点でも、熱交換効率を向上させることができる。
また、必要に応じ、上記ファンを駆動させるモータと、上記外郭外に設けられ上記冷却管に冷却流体を供給する冷却流体ポンプと、上記外郭外に設けられ上記加熱流体通路に加熱流体を供給する加熱流体ポンプと、上記タービンで駆動させられ電力を発生させる発電機とを備え、該発電機から出力される電力により、上記モータ,冷却流体ポンプ,加熱流体ポンプを駆動させる構成としている。
これにより、タービンの作動によって取り出される動力は、発電機によって電力となり、この電力でモータ,冷却流体ポンプ,加熱流体ポンプを駆動させるので、外部電力を設ける必要がなく、そのため、装置の作動効率を向上させることができる。
そして、また、必要に応じ、上記気体を上記外郭外から導入される空気で構成し、該外郭に空気を取り入れる取入口を設けるとともに空気を排出する排出口を設け、上記外郭内に空気から二酸化炭素を液化して取り出す二酸化炭素取出手段を設けた構成としている。 この場合、上記二酸化炭素取出手段を、上記内筒の下側開口に冷却した圧縮空気を噴出させて二酸化炭素を液化させるとともに、上記タービンに該二酸化炭素を吹き込んで該タービンの遠心力を用いて液化二酸化炭素を取り出すように構成することが有効である。
これにより、気体として空気を用いるのでコストがかからず、また、温度差エネルギーを利用して空気から二酸化炭素を取り出すことができるので、装置の機能性を向上させることができる。また、圧縮空気により液化した二酸化炭素を、タービンに吹き込んでタービンの遠心力を用いて液化二酸化炭素を取り出しているので、二酸化炭素の液化効率を向上させることができる。
また、必要に応じ、上記外郭の内面と内筒の外面との間に、外側から順に、断熱性の第一仕切壁,熱導伝性の第二仕切壁,熱導伝性の第三仕切壁,熱導伝性の第四仕切壁を設け、上記外郭の内面と第一仕切壁の外面との間を、下側に空気の導入口を有し上側に上記内筒の上側開口の外方に形成される上側空間を介して該内筒の上側開口に連通する空気の導出口を有した膨張空間として構成し、該膨張空間内に加熱流体が供給され該膨張空間の空気を加熱流体との熱交換により加熱膨張させる加熱流体通路を設け、上記第一仕切壁の内面と第二仕切壁の外面との間を、下側に上記空気の取入口が形成され該取入口から取り入れた空気を冷却して上側の出口に至らしめ該空気の一部を結露させる第一結露室として構成し、上記第三仕切壁の内面と第四仕切壁の外面との間を、上側に上記第一結露室の出口に連通する入口を有し下側に上記膨張空間の導入口に連通する出口を有するとともに、上記第一結露室からの空気の一部を結露させて上記膨張空間に送る第二結露室として構成し、上記内筒の外面と第四仕切壁の内面との間を、下側に上記内筒の下側開口の外方に形成される下側空間を介して上記タービンの出口に連通する入口を有し該タービンからの空気を加熱して上側の出口に至らしめる第一熱交換室として構成し、上記第二仕切壁の内面と第三仕切壁の外面との間を、上側に上記第一熱交換室の出口に連通する入口を有し下側に上記空気の排出口が形成され、上記第一熱交換室からの空気を加熱して該排出口から排出させる第二熱交換室として構成し、上記外郭内に空気を取り込んで圧縮して送出する第一及び第二コンプレッサを設け、上記外郭の内側の下端側に、冷却流体が供給されて一時的に貯留されて排出される冷却流体貯留槽を設け、入口が上記第一コンプレッサに接続されるとともに出口が上記圧縮空間の下部に位置され上記冷却流体貯留槽内を通過して上記第一コンプレッサから送出された圧縮空気を上記冷却流体との熱交換により冷却して上記圧縮空間の下部に送給する第一送給通路を設け、入口が上記第二コンプレッサに接続されるとともに出口が上記圧縮空間の下部に位置され上記第二結露室を通過して上記第二コンプレッサから送出された圧縮空気を上記第二結露室の空気との熱交換により冷却して上記圧縮空間の下部に送給する第二送給通路を設け、上記第一送給通路の出口に上記第一コンプレッサから送出された圧縮空気を上記圧縮空間内に噴出して二酸化炭素を液化させて上記タービンに吹き入れる第一噴出ノズルを設け、上記第二送給通路の出口に上記第二コンプレッサから送出された圧縮空気を上記圧縮空間内に噴出して二酸化炭素を液化させて上記タービンに吹き入れる第二噴出ノズルを設け、上記下側空間で構成され上記タービンの出口からの空気から分離した液体二酸化炭素を受けて貯留するとともに、該貯留された液体二酸化炭素を取り出す二酸化炭素取出口を有した二酸化炭素貯留部を設けた構成としている。
これにより、空気の取入口から取り入れた空気は、第一結露室内において、下側から上側に向かって進行し第二熱交換室の空気と熱交換して冷却され、その一部が結露して浄水となる。この第一結露室では、取入口から取り入れた空気を冷却するので、結露して浄水となる量は僅かである。一方、結露しない空気は第一結露室の出口から出て第二結露室の入口から第二結露室内に入り込み、この第二結露室内において、上側から下側に向かって進行し第一熱交換室及び第二熱交換室の空気と熱交換して冷却されるとともに第二送給通路内の圧縮空気と熱交換して加熱され、その一部が結露して浄水となる。この第二結露室では、第一結露室で冷却された空気を更に冷却するので、空気中に含まれる水分のほとんどが結露するようになる。
一方、結露しない空気は、第一結露室及び第二結露室においてほとんどの水分が除去された空気となって、第二結露室の出口から出て膨張空間の導入口から膨張空間内に導入され、この膨張空間内において、下側から上側に向かって進行し加熱流体通路を流れる加熱流体と熱交換して加熱膨張されて乾燥空気となる。膨張空間で加熱膨張された乾燥空気は、導出口から導出され上側空間を通ってファンによって内筒の上側開口から圧縮空間内に流入させられ、この圧縮空間において上側から下側に向かって移動させられる。このとき、空気は圧縮空間内において第一熱交換室の空気と熱交換して冷却圧縮されて下降していくとともに、ファンによってスパイラル状の気流となって加速しながら下降していく。そして、内筒の下部に至ると、第一噴出ノズル及び第二噴出ノズルから噴出する圧縮空気により急激に冷却され、空気内の二酸化炭素が液化される。このとき、第一噴出ノズル及び第二噴出ノズルから噴出する圧縮空気は、第一送給通路及び第二送給通路を通る空気の気圧と、第一噴出ノズル及び第二噴出ノズルから噴出する際の気圧との関係により、急激に冷却されて窒素となって噴出される。
この冷却圧縮された加速空気及び液化二酸化炭素は、内筒の下側開口から流出してタービンの入口に至り、タービン内に吹き込まれ、この吹き込まれた加速空気及び液化二酸化炭素の遠心力によって、タービンが作動させられる。そして、タービン内を通過した液化二酸化炭素は、タービンの遠心力によりタービンの出口から下側空間内に吹き出され、下側空間で構成される二酸化炭素貯留部に貯留され、二酸化炭素取出口から取り出される。一方、タービン内を通過した空気は、タービンの出口から出て下側空間を通り、第一熱交換室の入口から第一熱交換室内に入り込み、この第一熱交換室内において、下側から上側に向かって進行し圧縮空間及び第二結露室内の空気と熱交換して加熱される。第一熱交換室で加熱された空気は、第一熱交換室の出口から出て第二熱交換室の入口から第二熱交換室内に入り込み、この第二熱交換内において、上側から下側に向かって進行し第一結露室及び第二結露室の空気と熱交換して加熱されて、空気の排出口から排出される。この一連の空気の流れによってタービンは連続して作動するようになるので、タービンで動力を発生させて動力を取り出すことができる。そのため、温度差エネルギーを利用して空気から二酸化炭素を取り出すことができるので、装置の機能性を向上させることができる。
また、第二仕切壁,第三仕切壁,第四仕切壁が熱導伝性なので、第一結露室,第二結露室,第一熱交換室,第二熱交換室を通過する空気は、その隣接する部屋を通過する空気と熱交換するようになり、そのため、第一結露室及び第二結露室を冷却する冷却部材や第一熱交換室及び第二熱交換室を加熱する加熱部材を別途設けなくても良く、それだけ、装置を簡易な構造とすることができる。また、第一結露室,第二結露室,第一熱交換室,第二熱交換室を通過する空気と、その隣接する部屋を通過する空気との進行方向が外郭の軸線方向に沿って逆になるので、空気同士の熱交換効率を向上させることができる。
更に、必要に応じ、上記第二結露室で結露した浄水を受けて貯留するとともに、該貯留された浄水を取り出す浄水取出口を有した浄水貯留槽を設けた構成としている。
これにより、第二結露室で結露した浄水は、浄水貯留槽に貯留されて浄水取出口から取り出される。即ち、温度差エネルギーを利用して、動力や二酸化炭素のみならず、浄水も取り出すことができ、そのため、装置の機能性を向上させることができる。
更にまた、必要に応じ、上記ファンを駆動させるモータと、上記外郭外に設けられ上記冷却流体貯留槽に冷却流体を供給する冷却流体ポンプと、上記外郭外に設けられ上記加熱流体通路に加熱流体を供給する加熱流体ポンプと、上記タービンで駆動させられ電力を発生させる発電機とを備え、該発電機から出力される電力により、上記モータ,冷却流体ポンプ,加熱流体ポンプ,第一及び第二コンプレッサを駆動させる構成としている。
これにより、タービンの作動によって取り出される動力は、発電機によって電力となり、この電力でモータ,冷却流体ポンプ,加熱流体ポンプ,第一及び第二コンプレッサを駆動させるので、外部電力を設ける必要がなく、そのため、装置の作動効率を向上させることができる。
そして、また、必要に応じ、上記外郭内に、該外郭外から導入される処理水を上記気体中に取り込み、その後、該気体を凝縮して浄水を取り出す浄水化手段を設けた構成としている。
これにより、温度差エネルギーを利用して空気から浄水を取り出すことができるので、装置の機能性を向上させることができる。
また、必要に応じ、上記気体を上記外郭外から導入される空気で構成し、該外郭に空気を取り入れる取入口を設けるとともに空気を排出する排出口を設け、上記外郭内に空気から二酸化炭素を液化して取り出す二酸化炭素取出手段を設け、上記外郭内に、該外郭外から導入される冷却流体としても構成される処理水を上記空気中に取り込み、その後、該空気を凝縮して浄水を取り出す浄水化手段を設け、上記外郭の内面と内筒の外面との間に、外側から順に、断熱性の第一仕切壁,断熱性の第二仕切壁,熱導伝性の第三仕切壁,熱導伝性の第四仕切壁,熱導伝性の第五仕切壁,熱導伝性の第六仕切壁,断熱性の第七仕切壁,断熱性の第八仕切壁を設け、上記外郭の内面と第一仕切壁の外面との間を、下側に空気の導入口を有し上側に上記内筒の上側開口の外方に形成される上側空間を介して該内筒の上側開口に連通する空気の導出口を有した膨張空間として構成し、該膨張空間内に加熱流体が供給され該膨張空間の空気を加熱流体との熱交換により加熱膨張させる第一加熱流体通路を設け、上記外郭の内側の下端側に、入口から処理水が供給されて一時的に貯留され上記外郭内の内部出口から排出される処理水貯留槽を設け、該処理水貯留槽の内部出口に連通する内部入口を有し該内部入口から上記処理水貯留槽からの処理水が供給されて一時的に貯留されるとともに、上記空気の取入口から取り込んだ空気を通過させて該空気中に処理水を含ませる処理水取込槽を設け、上記処理水貯留槽に貯留された処理水を吸引して上記第一仕切壁の内面と第二仕切壁の外面との間に形成された空間に散布する処理水散布部を設け、該第一仕切壁の内面と第二仕切壁の外面との間を、下側に上記処理水取込槽を通過した空気が入り込む入口を有し該入口から入り込んだ空気を加熱して上側の出口に至らしめるとともに上記処理水散布部により散布された処理水を該加熱した空気により気化する気化室として構成し、該気化室内に加熱流体が供給され該気化室の空気を加熱流体との熱交換により加熱させる第二加熱流体通路を設け、上記第三仕切壁の内面と第四仕切壁の外面との間を、上側に上記気化室の出口に連通する入口を有し該気化室からの空気を冷却して下側の出口に至らしめ該空気の一部を結露させる第一結露室として構成し、上記第五仕切壁の内面と第六仕切壁の外面との間を、下側に上記第一結露室の出口に連通する入口を有し該第一結露室からの空気を冷却して上側の出口に至らしめ該空気の一部を結露させる第二結露室として構成し、上記第一結露室及び第二結露室の下端に該第一結露室及び第二結露室で結露した浄水を受けて貯留するとともに該貯留された浄水を取り出す浄水取出口を有した浄水貯留槽を設け、該浄水貯留槽内の浄水を吸引して浄水管を通して第一結露室及び第二結露室に散布する浄水循環部を設け、上記第七仕切壁の内面と第八仕切壁の外面との間を、上側に上記第二結露室の出口に連通する入口を有し該第二結露室からの空気を加熱して下側の出口に至らしめる第一熱交換室として構成し、上側に上記第一熱交換室の出口に連通する入口を有し下側に上記膨張空間の導入口に連通する出口を有するとともに、内部に上記浄水管が配設され、該浄水管を流れる浄水との熱交換により上記第一熱交換室からの空気を冷却して上記膨張空間に送る冷却室を設け、上記内筒の外面と第八仕切壁の内面との間を、下側に上記内筒の下側開口の外方に形成される下側空間を介して上記タービンの出口に連通する入口を有し上記タービンからの空気を加熱して上側の出口に至らしめる第二熱交換室として構成し、上記第六仕切壁の内面と第七仕切壁の外面との間を、上側に上記第二熱交換室の出口に連通する入口を有し該第二熱交換室からの空気を加熱して下側の出口に至らしめる第三熱交換室として構成し、上記第四仕切壁の内面と第五仕切壁の外面との間を、下側に上記第三熱交換室の出口に連通する入口を有し該第三熱交換室からの空気を加熱して上側の出口に至らしめる第四熱交換室として構成し、上記第二仕切壁の内面と第三仕切壁の外面との間を、上側に上記第四熱交換室の出口に連通する入口を有し下側に上記空気の排出口が形成され、該第四熱交換室からの空気を加熱して該排出口から排出させる第五熱交換室として構成し、上記外郭内に空気を取り込んで圧縮して送出する第一,第二,第三,第四コンプレッサを設け、入口が上記第一コンプレッサに接続されるとともに出口が上記圧縮空間の下部に位置され上記処理水貯留槽内を通過して上記第一コンプレッサから送出された圧縮空気を上記処理水との熱交換により冷却して上記圧縮空間の下部に送給する第一送給通路を設け、入口が上記第二コンプレッサに接続されるとともに出口が上記圧縮空間の下部に位置され上記第一熱交換室内を通過して上記第二コンプレッサから送出された圧縮空気を第一熱交換室の空気との熱交換により冷却して上記圧縮空間の下部に送給する第二送給通路を設け、入口が上記第三コンプレッサに接続されるとともに出口が上記圧縮空間の下部に位置され上記第二熱交換室内に設けられた冷却通路を通過して上記第三コンプレッサから送出された圧縮空気を冷却して上記圧縮空間の下部に送給する第三送給通路を設け、入口が上記第四コンプレッサに接続されるとともに出口が上記圧縮空間の下部に位置され上記第三熱交換室内を通過して上記第四コンプレッサから送出された圧縮空気を上記第三熱交換室の空気との熱交換により冷却して上記圧縮空間の下部に送給する第四送給通路を設け、上記第一送給通路の出口に上記第一コンプレッサから送出された圧縮空気を上記圧縮空間内に噴出して二酸化炭素を液化させて上記タービンに吹き入れる第一噴出ノズルを設け、上記第二送給通路の出口に上記第二コンプレッサから送出された圧縮空気を上記圧縮空間内に噴出して二酸化炭素を液化させて上記タービンに吹き入れる第二噴出ノズルを設け、上記第三送給通路の出口に上記第三コンプレッサから送出された圧縮空気を上記圧縮空間内に噴出して二酸化炭素を液化させて上記タービンに吹き入れる第三噴出ノズルを設け、上記第四送給通路の出口に上記第四コンプレッサから送出された圧縮空気を上記圧縮空間内に噴出して二酸化炭素を液化させて上記タービンに吹き入れる第四噴出ノズルを設け、上記下側空間で構成され上記タービンの出口からの空気から分離した液体二酸化炭素を受けて貯留するとともに、該貯留された液体二酸化炭素を取り出す二酸化炭素取出口を有した二酸化炭素貯留部を設けた構成としている。
これにより、空気の取入口から取り入れた空気は、処理水取込槽内に入り込み、この処理水取込槽内において空気内に処理水が含まれて通過する。処理水取込槽を通過した空気は、気化室の入口から気化室内に入り込み、第二加熱流体通路を流れる加熱流体と熱交換して加熱されて下側から上側に向けて吹き上がるように進行していく。このとき、気化室内には、処理水散布部によって処理水貯留槽から処理水が散布されているので、この気化室内において、加熱された空気と処理水との熱交換が行なわれ、この熱交換及び空気の風圧により、散布される処理水の一部が気化されて気体と残物とに分離される。
そして、処理水取込槽を通過して入り込んだ空気に気化された処理水が含まれ、この空気が、気化室の出口から出て、第一結露室の入口から第一結露室内に入り込む。第一結露室に入り込んだ空気は、第一結露室内において第四熱交換室及び第五熱交換室の空気と熱交換して冷却され、その一部が結露して浄水となる。この浄水は、浄水貯留槽に貯留され、貯留された一部の浄水が浄水取出口から取り出されるとともに、一部の浄水が浄水循環部により浄水管を通って第一結露室内に散布され、結露した浄水とともに再び浄水貯留槽に貯留される。
一方、結露しない空気は、第一結露室の出口から出て第二結露室の入口から第二結露室内に入り込み、この第二結露室内において、第三熱交換室及び第四熱交換室の空気と熱交換して冷却され、その一部が結露して浄水となる。この浄水は、浄水貯留槽に貯留されて第一結露室からの浄水と混合し、貯留された一部の浄水が浄水取出口から取り出されるとともに、一部の浄水が浄水循環部により浄水管を通って第二結露室内に散布され、結露した浄水とともに再び浄水貯留槽に貯留される。一方、結露しない空気は、第一結露室及び第二結露室において水分が除去された空気となって、第二結露室の出口から出て第一熱交換室の入口から第一熱交換室内に入り込み、この第一熱交換室において、第二送給通路内の圧縮空気と熱交換して加熱される。この加熱された空気は、第一熱交換室の出口から出て冷却室の入口から冷却室内に入り込み、この冷却室内において、浄水管を流れる浄水と熱交換して冷却され、その一部が結露して浄水となる。即ち、第一結露室,第二結露室,冷却室内において、処理水を浄水化させている。
そして、結露しない空気は、ほとんどの水分が除去された空気となって、冷却室の出口から出て膨張空間の導入口から膨張空間内に導入され、この膨張空間内において、第一加熱流体通路を流れる加熱流体と熱交換して加熱膨張されて乾燥空気となる。膨張空間で加熱膨張された乾燥空気は、導出口から導出され上側空間を通ってファンによって内筒の上側開口から圧縮空間内に流入させられ、この圧縮空間において上側から下側に向かって移動させられる。このとき、空気は圧縮空間内において第二熱交換室の空気と熱交換して冷却圧縮されて下降していくとともに、ファンによってスパイラル状の気流となって加速しながら下降していく。
そして、内筒の下部に至ると、第一噴出ノズル,第二噴出ノズル,第三噴出ノズル,第四噴出ノズルから噴出する圧縮空気により急激に冷却され、空気内の二酸化炭素が液化される。このとき、第一噴出ノズル,第二噴出ノズル,第三噴出ノズル,第四噴出ノズルから噴出する圧縮空気は、第一送給通路,第二送給通路,第三送給通路,第四送給通路を通る空気の気圧と、第一噴出ノズル,第二噴出ノズル,第三噴出ノズル,第四噴出ノズルから噴出する際の気圧との関係により、急激に冷却されて窒素となって噴出される。この冷却圧縮された加速空気及び液化二酸化炭素は、内筒の下側開口から流出してタービンの入口に至り、タービン内に吹き込まれ、この吹き込まれた加速空気及び液化二酸化炭素の遠心力によって、タービンが作動させられる。
そして、タービン内を通過した液化二酸化炭素は、タービンの出口から下側空間内に吹き出され、下側空間で構成される二酸化炭素貯留部に貯留され、二酸化炭素取出口から取り出される。一方、タービン内を通過した空気は、タービンの出口から出て下側空間を通り、第二熱交換室の入口から第二熱交換室内に入り込み、この第二熱交換室内において、圧縮空間の空気と熱交換して加熱される。この加熱された空気は、第二熱交換室の出口から出て第三熱交換室の入口から第三熱交換室内に入り込み、この第三熱交換室内において、第二結露室の空気と熱交換して加熱されるとともに、第四送給通路内の圧縮空気と熱交換して加熱される。第三熱交換室で加熱された空気は、第三熱交換室の出口から出て第四熱交換室の入口から第四熱交換室内に入り込み、この第四熱交換室内において、第一結露室及び第二結露室の空気と熱交換して加熱される。第四熱交換室で加熱された空気は、第四熱交換室の出口から出て第五熱交換室の入口から第五熱交換室内に入り込み、この第五熱交換室内において第一結露室の空気と熱交換して加熱されて空気の排出口から排出される。この一連の空気の流れによってタービンは連続して作動するようになるので、タービンで動力を発生させて動力を取り出すことができる。
従って、温度差エネルギーを利用して、空気から二酸化炭素を取り出すことができるとともに、処理水を浄水化して浄水も取り出すことができ、そのため、装置の機能性を向上させることができる。更に、処理水を浄水化させているので、浄水を浄水取出口から取り出しても、浄水貯留槽には新たな浄水が順次供給されるようになり、そのため、浄水循環部の機能を継続して発揮させることができる。
また、第三仕切壁,第四仕切壁,第五仕切壁,第六仕切壁が熱導伝性なので、第一結露室,第二結露室,第三熱交換室,第四熱交換室,第五熱交換室を通過する空気は、その隣接する部屋を通過する空気と熱交換するようになり、そのため、第一結露室及び第二結露室を冷却する冷却部材や第三熱交換室,第四熱交換室,第五熱交換室を加熱する加熱部材を別途設けなくても良く、それだけ、装置を簡易な構造とすることができる。また、第一結露室,第二結露室,第三熱交換室,第四熱交換室,第五熱交換室を通過する空気と、その隣接する部屋を通過する空気との進行方向が外郭の軸線方向に沿って逆になるので、空気同士の熱交換効率を向上させることができる。
更に、必要に応じ、上記上側空間を上記外郭の天井部を有して構成し、該天井部を太陽光によって加熱されて該上側空間に熱を伝達可能にし、該上側空間も熱膨張空間とした構成としている。
これにより、膨張空間で加熱膨張された空気を上側空間で更に加熱することができるので、圧縮空間に高温の空気を送ることができ、そのため、圧縮空間での空気の温度差を大きくすることができ、それだけ、温度差エネルギーを大きくすることができる。
更にまた、必要に応じ、上記第一送給通路,第二送給通路,第三送給通路,第四送給通路に、上記各コンプレッサからの圧縮空気の流量を調整する流量調整バルブを設けた構成としている。
これにより、第一噴出ノズル,第二噴出ノズル,第三噴出ノズル,第四噴出ノズルから噴出される圧縮空気の温度は、第一送給通路,第二送給通路,第三送給通路,第四送給通路を通る空気の気圧と、第一噴出ノズル,第二噴出ノズル,第三噴出ノズル,第四噴出ノズルから噴出する際の気圧との関係によって決定されるので、流量調整バルブにより第一噴出ノズル,第二噴出ノズル,第三噴出ノズル,第四噴出ノズルから噴出する際の流量を調整することで噴出する際の気圧を可変させることができ、そのため、噴出される圧縮空気の温度を所望の温度に調整することができる。
また、必要に応じ、上記空気の取入口と上記処理水取込槽との間に介装され、上記浄水貯留槽に貯留された浄水の一部が供給されて一時的に貯留されて排出されるとともに、上記空気の取入口から取り込んだ空気を通過させて洗浄する洗浄槽を設けた構成としている。
これにより、取入口から取り入れた空気は、所謂外気であるので、空気中に不純物が含まれていることがあるが、洗浄槽を通過させて洗浄することにより、綺麗な空気にすることができるので、それだけ、取り出される二酸化炭素や浄水を綺麗なものとすることができる。
更に、必要に応じ、上記第四送給通路の途中に、該第四送給通路内の空気から濃縮比重分離により分離した酸素を取り出す酸素取出管路を設けた構成としている。
これにより、温度差エネルギーを利用して、動力,二酸化炭素,浄水のみならず、酸素も取り出すことができ、そのため、装置の機能性を向上させることができる。
更にまた、必要に応じ、上記ファンを駆動させるモータと、上記外郭外に設けられ上記処理水貯留槽に処理水を供給する処理水ポンプと、上記外郭外に設けられ上記第一加熱流体通路に加熱流体を供給する第一加熱流体ポンプと、上記外郭外に設けられ上記第二加熱流体通路に加熱流体を供給する第二加熱流体ポンプと、上記タービンで駆動させられ電力を発生させる発電機とを備え、該発電機から出力される電力により、上記モータ,処理水ポンプ,第一加熱流体ポンプ,第二加熱流体ポンプ,第一コンプレッサ,第二コンプレッサ,第三コンプレッサ,第四コンプレッサを駆動させる構成としている。
これにより、タービンの作動によって取り出される動力は、発電機によって電力となり、この電力でモータ,処理水ポンプ,第一加熱流体ポンプ,第二加熱流体ポンプ,第一コンプレッサ,第二コンプレッサ,第三コンプレッサ,第四コンプレッサを駆動させるので、外部電力を設ける必要がなく、そのため、装置の作動効率を向上させることができる。
本発明の温度差エネルギー変換装置によれば、膨張空間で加熱膨張された気体は、圧縮空間に送られ、この圧縮空間内において冷却圧縮されて圧縮空間内を下降していき、内筒の下側開口から流出してタービンの入口からタービン内に吹き込まれ、この加速気体の遠心力によってタービンが作動させられて動力が発生するので動力を取り出すことができる。即ち、膨張空間で加熱された高温の気体を圧縮空間で冷却して低温の気体にし、この気体の温度差を利用してタービンに高圧の加速気体を吹き込んでタービンを作動させて動力を得ているので、従来と比較して、蒸発器や凝縮器等の比較的複雑な装置を用いなくても、圧縮,膨張という単純な作動原理で動力を得ることができる。
本発明の第一の実施の形態に係る温度差エネルギー変換装置を示す断面図である。 図1中、A−A線断面図である。 図1中、B−B線断面図である。 本発明の第二の実施の形態に係る温度差エネルギー変換装置を示す断面図である。 本発明の第三の実施の形態に係る温度差エネルギー変換装置を示す断面図である。 本発明の第三の実施の形態に係る温度差エネルギー変換装置を示し、左側を示す拡大断面図である。 本発明の第三の実施の形態に係る温度差エネルギー変換装置を示し、右側を示す拡大断面図である。 図5中、A−A線断面図である。 図5中、B−B線断面図である。 図5中、C−C線断面図である。 図5中、D−D線断面図である。 本発明の第三の実施の形態に係る温度差エネルギー変換装置の気体の流通経路を示す説明図である。 従来の温度差エネルギー変換装置の一例を示す図である。
以下、添付図面に基づいて本発明の実施の形態に係る温度差エネルギー変換装置を説明する。
図1乃至図3には、本発明の第一の実施の形態に係る温度差エネルギー変換装置Sを示している。この温度差エネルギー変換装置Sは、気体Gを流通させるとともに加熱及び冷却させ、気体Gの流通経路1の途中にタービン10を介装してタービン10から動力を取り出すもので、気体Gを加熱膨張させる膨張空間21を内側に備えた外郭20と、外郭20に内装されるとともに下側に漸次縮径する逆円錐台筒状に形成され内側が膨張空間21からの気体Gを冷却圧縮する圧縮空間41として構成される内筒40とを備えて構成されている。
外郭20は、円筒状の側壁22と床部23及び天井部24とを備えて構成され、その内部空間が、気体Gが密封される密封空間25に形成されている。この外郭20の側壁22の内面22aと内筒40の外面43との間が膨張空間21として構成され、この膨張空間21内に加熱流体Waが供給されて膨張空間21の気体Gを加熱流体Waとの熱交換により加熱膨張させる加熱流体通路30が設けられている。加熱流体通路30は、膨張空間21を構成する外郭20の側壁22の内面22aに沿って設けられる外部筒31と、外部筒31の内側に同軸に設けられ外部筒31より小径の内部筒32との間に形成される空間で構成されている。この加熱流体通路30には、外部筒31及び内部筒32を接続するリブ板33が所定間隔で複数設けられており、このリブ板33によって外部筒31と内部筒32とをより一層強固に接続している。また、この加熱流体通路30は、その加熱流体Waの入口30aが外郭20の上端26側に位置するとともに外郭20を貫通して外部に露出して形成され、加熱流体Waの出口30bが外郭20の下端27側に位置するとともに外郭20を貫通して外部に露出して形成されている。更に、この加熱流体通路30には、外郭20外に設けられた加熱流体ポンプ34から加熱流体Waが供給されており、この加熱流体ポンプ34と加熱流体通路30の入口30aとが接続され、加熱流体通路30の出口30bからの加熱流体Waが外郭20外に排水されている。
内筒40は、断熱材を用いて上下開放の円筒状に形成され、この内筒40内が圧縮空間41として構成されている。この圧縮空間41内に冷却流体Wbが供給されて圧縮空間41の気体Gを冷却流体Wbとの熱交換により冷却する冷却流体通路50が設けられている。この冷却流体通路50は冷却管51で構成され、この冷却管51が内筒40の内面42に沿って所定間隔で複数配設されるとともに、冷却管51の冷却流体Wbの入口51aが内筒40の下端44側に位置し、冷却流体Wbの出口51bが内筒40の上端45側に位置している。この冷却管51は、第一の実施の形態では16本設けられている。また、この冷却管51には、外郭20外に設けられた冷却流体ポンプ52から冷却流体Wbが供給されており、この冷却流体ポンプ52と冷却管51の入口51aとが外郭20を貫通して設けられる供給管53を介して接続され、冷却管51の出口51bが外郭20を貫通して設けられる排水管54に接続されて冷却管51の出口51bからの冷却流体Wbが外部に排水されている。
また、外郭20内に膨張空間21からの気体Gを内筒40の上側開口46から内筒40内に送って圧縮させるファン60が設けられており、内筒40の下側に入口10aが内筒40の下側開口47に連通するようにタービン10が設けられている。ファン60は、外郭20の天井部24の内面24aに設けられたモータ61に接続され、このモータ61よって駆動させられている。このモータ61は、定常状態になったときに停止可能に構成されている。また、タービン10には、タービン10で発生した動力により駆動させられ電力を発生させる発電機70が接続されており、この発電機70から出力される電力により、モータ61,冷却流体ポンプ52,加熱流体ポンプ34を駆動させている。
即ち、気体Gの流通経路1は、圧縮空間41,内筒40の下側開口47で形成される圧縮空間41の流出口41b,タービン10の入口10a,タービン10の出口10b,内筒40の下側開口47の外方に形成される下側空間2,内筒40の下側開口47の外側と外郭20の内面との間で形成される膨張空間21の導入口21a,膨張空間21,内筒40の上側開口46の外側と外郭20の内面22aとの間で形成される膨張空間21の導出口21b,内筒40の上側開口46の外方に形成される上側空間3,内筒40の上側開口46で形成される圧縮空間41の流入口41aの順に気体Gが循環する経路で構成されている。
従って、この第一の実施の形態に係る温度差エネルギー変換装置Sを稼働させると、膨張空間21で加熱膨張された気体Gは、上側空間3を通ってファン60によって圧縮空間41の流入口41aから圧縮空間41内に流入させられ、この圧縮空間41において上側から下側に向かって下降させられる。このとき、気体Gは冷却流体通路50を流れる冷却流体Wbとの熱交換により冷却圧縮されて下降していくとともに、ファン60によってスパイラル状の気流となって加速しながら下降していく。スパイラル状の気流となるので、気体Gが内筒40の壁部に衝突しやすくなり、それだけ、気体Gを効率良く冷却することができる。この場合、冷却管51の入口51aから冷却管51内に供給された冷却流体Wbは内筒40の下端44側から上端45側に向かって流れるようになり、圧縮空間41内の気体Gは圧縮空間41の上側から下側に向けて移動するので、圧縮空間41内において、冷却流体Wbと気体Gとの進行方向が内筒40の軸線方向に沿って逆になり、そのため、冷却流体Wbと気体Gとの熱交換効率を向上させることができる。また、冷却管51を複数配設しているので、この点でも、熱交換効率を向上させることができる。
この冷却圧縮された気体Gは、圧縮空間41の流出口41bから流出してタービン10の入口10aに至り、タービン10内に吹き込まれる。この吹き込まれた加速気体Gの遠心力によって、タービン10が作動する。
そして、タービン10内を通過した気体Gは、タービン10の出口10bから出て下側空間2を通り、導入口21aから膨張空間21に導入される。この導入された気体Gは、膨張空間21において、タービン10によって下側から上側に向かって吹き上げられて移動させられる。このとき、気体Gは加熱流体通路30を流れる加熱流体Waとの熱交換により加熱膨張される。この場合、加熱流体通路30の入口30aから加熱流体通路30に供給された加熱流体Waは外郭20の上端26側から下端27側に向かって流れるようになり、膨張空間21内の気体Gは膨張空間21の下側から上側に向けて吹き上げられるので、膨張空間21内において、加熱流体Waと気体Gとの進行方向が外郭20の軸線方向に沿って逆になり、そのため、加熱流体Waと気体Gとの熱交換効率を向上させることができる。
膨張空間21内において加熱膨張された気体Gは、導出口21bから導出され上側空間3を通ってファン60により流入口41aから再び圧縮空間41に流入させられる。このように気体Gを循環させることによりタービン10は連続して作動するようになるので、タービン10で動力を発生させて動力を取り出すことができる。
また、タービン10で発生した動力は、発電機70によって電力となって取り出される。この電力で、モータ61,冷却流体ポンプ52,加熱流体ポンプ34を駆動させるので、外部電力を設けなくても装置Sを作動させることができ、そのため、装置Sの作動効率を向上させることができる。
即ち、本第一の実施の形態に係る温度差エネルギー変換装置Sは、気体Gを、膨張空間21で加熱膨張して高温の気体Gにするとともに圧縮空間41で冷却圧縮して低温の気体Gにして循環させることができるので、気体Gを密封空間25内で循環させるだけで、気体Gの温度差を利用してタービン10に高圧の加速気体Gを吹き込むことができ、そのため、従来のように、蒸発器や凝縮器等の比較的複雑な装置を用いなくても良く、そのため、圧縮,膨張という単純な作動原理で動力を得ることができる。
また、圧縮空間41内の気体Gは、冷却されることによりファン60がなくても下降していきタービン10を作動させることが可能であるが、ファン60を設けることにより、気体Gを加速させることができるとともに気体Gを押圧して圧縮することができるので、装置Sを稼働させると、早い段階からタービン10に高圧の加速気体Gを吹き込むことができ、それだけ、タービン10の立ち上がりを早くすることができる。更にまた、内筒40を断熱材で構成しているので、圧縮空間41と膨張空間21との間に断熱材が設けられることになり、圧縮空間41に配設された冷却管51内の冷却流体Wbと膨張空間21の気体Gとの熱交換が遮断され、そのため、圧縮空間41の気体Gを冷却流体Wbとの熱交換により確実に冷却することができるとともに、膨張空間21の気体Gを加熱流体Waとの熱交換により確実に加熱することができる。
図4には、本発明の第二の実施の形態に係る温度差エネルギー変換装置Sを示している。この温度差エネルギー変換装置Sは、気体Gとしての空気Gを流通させるとともに加熱及び冷却させ、空気Gの流通経路100の途中にタービン110を介装してタービン110から動力を取り出すもので、空気Gを加熱膨張させる膨張空間121を内側に備えた外郭120と、外郭120に内装されるとともに下側に漸次縮径する逆円錐台筒状に形成され内側が膨張空間121からの空気Gを冷却圧縮する圧縮空間131として構成される内筒130とを備えて構成され、外郭120に外郭120外の空気Gを取り入れる取入口122が設けられるとともに空気Gを排出する排出口123が設けられ、外郭120内に空気Gから二酸化炭素Fを液化して取り出す二酸化炭素取出手段101が設けられている。この二酸化炭素取出手段101は、内筒130の下側開口133に冷却した圧縮空気Gを噴出させて二酸化炭素Fを液化させるとともに、タービン110に液化した二酸化炭素Fを吹き込んでタービン110の遠心力を用いて液化二酸化炭素Fを取り出すように構成されている。
外郭120は、四角柱状の断熱性の側壁124,床部125,断熱性の天井部126を備えて構成されており、内筒130は、熱導伝性の部材を用いて上下開放の円筒状に形成され、この内筒130内が圧縮空間131として構成されている。また、外郭120内に膨張空間121からの空気Gを内筒130の上側開口132から内筒130内に送って圧縮させるファン140が設けられており、内筒130の下側に入口110aが内筒130の下側開口133に連通するようにタービン110が設けられている。ファン140は、外郭120の天井部126の内面126aに設けられたモータ141に接続され、このモータ141よって駆動させられている。このモータ141は、定常状態になったときに停止可能に構成されている。
また、外郭120の内面127と内筒130の外面134との間に、外側から順に、断熱性の第一仕切壁150,熱導伝性の第二仕切壁151,熱導伝性の第三仕切壁152,熱導伝性の第四仕切壁153が設けられており、これらの仕切壁150,151,152,153は何れも上下開放の四角柱状に形成されている。
外郭120の内面127と第一仕切壁150の外面150aとの間は、下側に空気Gの導入口121aを有し上側に内筒130の上側開口132の外方に形成される上側空間102を介して内筒130の上側開口132に連通する空気Gの導出口121bを有した膨張空間121として構成されている。また、この膨張空間121内に、加熱流体Waが供給され膨張空間121の空気Gを加熱流体Waとの熱交換により加熱膨張させる加熱流体通路128が設けられている。この加熱流体通路128は、その加熱流体Waの入口128aが膨張空間121の上側に位置するとともに外郭120を貫通して外部に露出して形成され、加熱流体Waの出口128bが膨張空間121の下側に位置するとともに外郭120を貫通して外部に露出して形成されている。更に、この加熱流体通路128には、外郭120外に設けられた加熱流体ポンプ129から加熱流体Waが供給されており、この加熱流体ポンプ129と加熱流体通路128の入口128aとが接続され、加熱流体通路128の出口128bからの加熱流体Waが外郭120外に排水されている。
また、外郭120の天井部126の内面126aに沿って加熱流体Waが供給される加熱流体流路104が形成され、その加熱流体Waの入口104aが天井部126に設けられるとともに、出口104bが加熱流体通路128に連通して設けられている。
尚、図4中、符号107は、開時に加熱流体Waを加熱流体通路128の入口128a及び加熱流体流路104の入口104aから供給可能にし、閉時に加熱流体Waを加熱流体通路128の入口128a及び加熱流体流路104の入口104aから供給不能にする加熱流体開閉バルブである。
第一仕切壁150の内面150bと第二仕切壁151の外面151aとの間は、下側に空気Gの取入口122が形成され取入口122から取り入れた空気Gを冷却して上側の出口160bに至らしめるとともに、空気Gの一部を結露させる第一結露室160として構成されている。
第三仕切壁152の内面152bと第四仕切壁153の外面153aとの間は、上側に第一結露室160の出口160bに連通する入口161aを有し下側に膨張空間121の導入口121aに連通する出口161bを有するとともに、第一結露室160からの空気Gの一部を結露させて膨張空間121に送る第二結露室161として構成されている。
内筒130の外面134と第四仕切壁153の内面153bとの間は、下側に内筒130の下側開口133の外方に形成される下側空間103を介してタービン110の出口110bに連通する入口162aを有しタービン110からの空気Gを加熱して上側の出口162bに至らしめる第一熱交換室162として構成されている。
第二仕切壁151の内面151bと第三仕切壁152の外面152aとの間は、上側に第一熱交換室162の出口162bに連通する入口163aを有し下側に空気Gの排出口123が形成され、第一熱交換室162からの空気Gを加熱して排出口123から排出させる第二熱交換室163として構成されている。
尚、図4中、符号105は、膨張空間121内,圧縮空間131内,第一結露室160内,第二結露室161内,第一熱交換室162内,第二熱交換室163内の空気Gの温度を計測する温度センサーである。
また、外郭120の内面127の下端側に、冷却流体Wbが供給されて一時的に貯留されて排出される冷却流体貯留槽170が設けられている。この冷却流体貯留槽170は、その底部170a及び上部170bが、パンチングメタルで構成されており、底部170aは外郭120の床部125の上方に設けられている。また、冷却流体Wbの入口171が出口172よりも下側に位置しており、入口171から供給された冷却流体Wbは、冷却流体貯留槽170の底部170aと外郭120の床部125との間を通過して底部170aの穴から冷却流体貯留槽170内に入り込み、上部170bを通過して出口172から排水される。更に、入口171には、外郭120外に設けられた冷却流体ポンプ173が接続され、この冷却流体ポンプ173から冷却流体Wbが供給されている。
また、タービン110の下側に、空気Gを取り込んで圧縮して送出する第一コンプレッサ180及び第二コンプレッサ181が設けられている。また、外郭120に、外郭120外の空気Gを取り込む空気取込口182が設けられ、この空気取込口182から外郭120内に取り込んだ空気Gが第一コンプレッサ180及び第二コンプレッサ181に取り込まれている。
第一コンプレッサ180は、その入口180aから空気Gを取り込み、取り込んだ空気Gを圧縮して出口180bから排出させている。また、外郭120内に、入口183aが第一コンプレッサ180に接続されるとともに出口183bが圧縮空間131の下部に位置され冷却流体貯留槽170内を通過して第一コンプレッサ180から送出された圧縮空気Gを冷却流体Wbとの熱交換により冷却して圧縮空間131の下部に送給する第一送給通路183が設けられており、この第一送給通路183の出口183bに第一コンプレッサ180から送出された圧縮空気Gを圧縮空間131内に噴出して二酸化炭素Fを液化させてタービン110に吹き入れる第一噴出ノズル184が設けられている。第一送給通路183は、実施の形態では、3本の管部材で構成されており、冷却流体貯留槽170内において螺旋状に形成されるとともに、冷却流体貯留槽170を出て3本の管部材が合流する合流位置から第一噴出ノズル184までを、2本の管部材を用いて構成している。この2本の管部材のうち、一方の管部材には、開時に圧縮空気Gの通過を許容し閉時に圧縮空気Gの通過を不能にする圧縮空気バルブ185が設けられており、この圧縮空気バルブ185は常時は閉状態になっている。
第二コンプレッサ181は、その入口181aから空気Gを取り込み、取り込んだ空気Gを圧縮して出口181bから排出させている。また、外郭120内に、入口186aが第二コンプレッサ181に接続されるとともに出口186bが圧縮空間131の下部に位置され、第二結露室161を通過し、その後、第二熱交換室163を通過して第二コンプレッサ181から送出された圧縮空気Gを第二結露室161及び第二熱交換室163の空気Gとの熱交換により冷却して圧縮空間131の下部に送給する第二送給通路186が設けられており、この第二送給通路186の出口186bに第二コンプレッサ181から送出された圧縮空気Gを圧縮空間131内に噴出して二酸化炭素Fを液化させてタービン110に吹き入れる第二噴出ノズル187が設けられている。第二送給通路186は、第二結露室161内及び第二熱交換室163内において、螺旋状に形成されている。
また、下側空間103は、タービン110の出口110bからの空気Gから分離した液体二酸化炭素Fを受けて貯留するとともに、貯留された液体二酸化炭素Fを取り出す二酸化炭素取出口191を有した二酸化炭素貯留部190として構成されている。この下側空間103の上側には、圧縮空間131内で空気Gを冷却した際に空気Gに含まれる水分が固形状になった固形物がタービン110の出口から出た際に、この固形物を受ける受け部106が形成されている。
更に、外郭120内であって第二結露室161の下側に、第二結露室161で結露した浄水Rを受けて貯留するとともに、貯留された浄水Rを取り出す浄水取出口193を有した浄水貯留槽192が設けられている。
また、タービン110には、タービン110で発生した動力により駆動させられ電力を発生させる発電機200が接続されており、この発電機200から出力される電力により、モータ141,冷却流体ポンプ173,加熱流体ポンプ129,第一コンプレッサ180,第二コンプレッサ181を駆動させている。尚、図4中、符号201は、外郭120の床部125に設けられ、外郭120の下側部のみを移動可能にするキャスターであり、例えば、発電機200のメンテナンスを行なう際等に用いられる。
即ち、空気Gの流通経路100は、取入口122,第一結露室160,第一結露室160の出口160b,第二結露室161の入口161a,第二結露室161,第二結露室161の出口161b,膨張空間121の導入口121a,膨張空間121,膨張空間121の導出口121b,上側空間102,内筒130の上側開口132で形成される圧縮空間131の流入口131a,圧縮空間131,内筒130の下側開口133で形成される圧縮空間131の流出口131b,タービン110の入口110a,タービン110の出口110b,下側空間103,第一熱交換室162の入口162a,第一熱交換室162,第一熱交換室162の出口162b,第二熱交換室163の入口163a,第二熱交換室163,排出口123の順に空気Gが流通する経路で構成されている。
従って、この第二の実施の形態に係る温度差エネルギー変換装置Sを稼働させると、空気Gの取入口122から取り入れた空気Gは、第一結露室160内において、下側から上側に向かって進行し第二熱交換室163の空気Gと熱交換して冷却され、その一部が結露して浄水Rとなる。この第一結露室160では、取入口122から取り入れた空気Gを冷却するので、結露して浄水Rとなる量は僅かである。
一方、結露しない空気Gは第一結露室160の出口160bから出て第二結露室161の入口161aから第二結露室161内に入り込み、この第二結露室161内において、上側から下側に向かって進行し第一熱交換室162及び第二熱交換室163の空気Gと熱交換して冷却されるとともに第二送給通路186内の圧縮空気Gと熱交換して加熱され、その一部が結露して浄水Rとなる。この第二結露室161では、第一結露室160で冷却された空気Gを更に冷却するので、空気G中に含まれる水分のほとんどが結露するようになる。この第二結露室161で結露した浄水Rは、第二結露室161の下側に設けられる浄水貯留槽192に貯留されて浄水取出口193から取り出される。
一方、結露しない空気Gは、第一結露室160及び第二結露室161においてほとんどの水分が除去された空気Gとなって、第二結露室161の出口161bから出て膨張空間121の導入口121aから膨張空間121内に導入され、この膨張空間121内において、下側から上側に向かって進行し加熱流体通路128を流れる加熱流体Waと熱交換して加熱膨張されて乾燥空気Gとなる。この場合、加熱流体通路128の入口128aから加熱流体通路128に供給された加熱流体Waは外郭120の上端120a側から下端120b側に向かって流れるようになり、膨張空間121内の空気Gは膨張空間121の下側から上側に向けて吹き上げられるので、膨張空間121内において、加熱流体Waと空気Gとの進行方向が外郭120の軸線方向に沿って逆になり、そのため、加熱流体Waと空気Gとの熱交換効率を向上させることができる。
膨張空間121で加熱膨張された乾燥空気Gは、導出口121bから導出され上側空間102を通って、この上側空間102において、加熱流体流路104を流れる加熱流体Waと熱交換して更に加熱され、ファン140によって内筒130の上側開口132から圧縮空間131内に流入させられ、この圧縮空間131において上側から下側に向かって移動させられる。このとき、空気Gは圧縮空間131内において第一熱交換室162の空気Gと熱交換して冷却圧縮されて下降していくとともに、ファン140によってスパイラル状の気流となって加速しながら下降していく。スパイラル状の気流となるので、気体Gが内筒130の壁部に衝突しやすくなり、それだけ、気体Gを効率良く冷却することができる。そして、内筒130の下部に至ると、第一噴出ノズル184及び第二噴出ノズル187から噴出する圧縮空気Gにより急激に冷却され、空気G内の二酸化炭素が液化される。このとき、第一噴出ノズル184及び第二噴出ノズル187から噴出する圧縮空気Gは、第一送給通路183及び第二送給通路186を通る空気Gの気圧と、第一噴出ノズル184及び第二噴出ノズル187から噴出する際の気圧との関係により、急激に冷却されて窒素となって噴出される。
この冷却圧縮された加速空気G及び液化二酸化炭素Fは、内筒130の下側開口133から流出してタービン110の入口110aに至り、タービン110に吹きかけられ、この吹きかけられた加速空気G及び液化二酸化炭素Fの圧力によって、タービン110が作動させられる。
そして、タービン110を通過した液化二酸化炭素Fは、タービン110の遠心力によりタービン110の出口110bから下側空間103内に吹き出され、下側空間103で構成される二酸化炭素貯留部190に貯留され、二酸化炭素取出口191から取り出される。この場合、圧縮空気Gにより液化した二酸化炭素Fを、タービン110に吹き込んでタービン110の遠心力を用いて液化二酸化炭素Fを取り出しているので、二酸化炭素Fの液化効率を向上させることができる。
一方、タービン110を通過した空気Gは、タービン110の出口110bから出て下側空間103を通り、第一熱交換室162の入口162aから第一熱交換室162内に入り込み、この第一熱交換室162内において、下側から上側に向かって進行し圧縮空間131及び第二結露室161内の空気Gと熱交換して加熱される。第一熱交換室162で加熱された空気Gは、第一熱交換室162の出口162bから出て第二熱交換室163の入口163aから第二熱交換室163内に入り込み、この第二熱交換室163内において、上側から下側に向かって進行し第一結露室160及び第二結露室161の空気Gと熱交換して加熱されて、空気Gの排出口123から排出される。この一連の空気Gの流れによってタービン110は連続して作動するようになるので、タービン110で動力を発生させて動力を取り出すことができる。
また、タービン110で発生した動力は、発電機200によって電力となって取り出される。この電力で、モータ141,冷却流体ポンプ173,加熱流体ポンプ129,第一コンプレッサ180,第二コンプレッサ181を駆動させるので、外部電力を設けなくても装置Sを作動させることができ、そのため、装置Sの作動効率を向上させることができる。
即ち、本第二の実施の形態に係る温度差エネルギー変換装置Sは、空気Gを、膨張空間121で加熱膨張して高温の空気Gにするとともに圧縮空間131で冷却圧縮して低温の空気Gにして流通させることができるので、空気Gを外郭120内で流通させて、空気Gの温度差を利用してタービン110に高圧の加速気体Gを吹き込むことができ、そのため、従来のように、蒸発器や凝縮器等の比較的複雑な装置を用いなくても良く、そのため、圧縮,膨張という単純な作動原理で動力を得ることができる。また、気体Gとして空気Gを用いるのでコストがかからず、また、温度差エネルギーを利用して空気Gから二酸化炭素Fを取り出すことができるので、装置Sの機能性を向上させることができる。更に、本第二の実施の形態においては、温度差エネルギーを利用して空気Gから浄水Rも取り出すことができ、そのため、より一層装置Sの機能性を向上させることができる。
また、内筒130,第二仕切壁151,第三仕切壁152,第四仕切壁153が熱導伝性なので、圧縮空間131,第一結露室160,第二結露室161,第一熱交換室162,第二熱交換室163を通過する空気Gは、その隣接する部屋を通過する空気Gと熱交換するようになり、そのため、圧縮空間131,第一結露室160,第二結露室161を冷却する冷却部材や第一熱交換室162及び第二熱交換室163を加熱する加熱部材を別途設けなくても良く、この点でも、より一層装置Sを簡易な構造とすることができる。また、圧縮空間131,第一結露室160,第二結露室161,第一熱交換室162,第二熱交換室163を通過する空気Gと、その隣接する部屋を通過する空気Gとの進行方向が外郭120の軸線方向に沿って逆になるので、空気G同士の熱交換効率を向上させることができる。
更に、圧縮空間131内の空気Gは、冷却されることによりファン140がなくても下降していきタービン110を作動させることが可能であるが、ファン140を設けることにより、空気Gを加速させることができるとともに空気Gを押圧して圧縮することができるので、装置Sを稼働させると、早い段階からタービン110に高圧の加速空気Gを吹き込むことができ、それだけ、タービン110の立ち上がりを早くすることができる。
図5乃至図12には、本発明の第三の実施の形態に係る温度差エネルギー変換装置Sを示している。この温度差エネルギー変換装置Sは、気体Gとしての空気Gを流通させるとともに加熱及び冷却させ、空気Gの流通経路300の途中にタービン310を介装してタービン310から動力を取り出すもので、空気Gを加熱膨張させる膨張空間321を内側に備えた外郭320と、外郭320に内装されるとともに下側に漸次縮径する逆円錐台筒状に形成され内側が膨張空間321からの空気Gを冷却圧縮する圧縮空間331として構成される内筒330とを備えて構成され、外郭320に外郭320外の空気Gを取り入れる取入口322が設けられるとともに空気Gを排出する排出口323が設けられている。また、外郭320内に、空気Gから二酸化炭素Fを液化して取り出す二酸化炭素取出手段301が設けられるとともに、外郭320外から導入される冷却流体Wbとしても構成される処理水Wbを空気G中に取り込み、その後、空気Gを凝縮して浄水Rを取り出す浄水化手段302が設けられている。実施の形態では、処理水Wbとして海水を用いている。
外郭320は、四角柱状の断熱性の側壁324,床部325,熱導伝性の天井部326を備えて構成されており、内筒330は、熱導伝性の部材を用いて上下開放の円筒状に形成され、この内筒330内が圧縮空間331として構成されている。また、外郭320内に膨張空間321からの空気Gを内筒330の上側開口332から内筒330内に送って圧縮させるファン340が設けられており、内筒330の下側に入口310aが内筒330の下側開口333に連通するようにタービン310が設けられている。ファン340は、外郭320の天井部326の内面326aに設けられたモータ341に接続され、このモータ341によって駆動させられている。このモータ341は、定常状態になったときに停止可能に構成されている。
また、外郭320の内面327と内筒330の外面334との間に、外側から順に、断熱性の第一仕切壁350,断熱性の第二仕切壁351,熱導伝性の第三仕切壁352,熱導伝性の第四仕切壁353,熱導伝性の第五仕切壁354,熱導伝性の第六仕切壁355,断熱性の第七仕切壁356,断熱性の第八仕切壁357が設けられており、これらの仕切壁350,351,352,353,354,355,356,357は何れも上下開放の四角柱状に形成されている。
尚、図12は、空気Gの流通経路300を示す説明図であり、流通経路300がより明確になるように、実施の形態とは異なって、外郭320や各仕切壁350,351,352,353,354,355,356,357等の形状を円形にしてある。
外郭320の内面327と第一仕切壁350の外面350aとの間は、下側に空気Gの導入口321aを有し上側に内筒330の上側開口332の外方に形成される上側空間303を介して内筒330の上側開口332に連通する空気Gの導出口321bを有した膨張空間321として構成されている。また、この膨張空間321内に、加熱流体Waが供給され膨張空間321の空気Gを加熱流体Waとの熱交換により加熱膨張させる第一加熱流体通路360が設けられている。この第一加熱流体通路360は、その加熱流体Waの入口360aが膨張空間321の上側に位置するとともに外郭320を貫通して外部に露出して形成され、加熱流体Waの出口360bが膨張空間321の下側に位置するとともに外郭320を貫通して外部に露出して形成されている。更に、この第一加熱流体通路360には、外郭320外に設けられた第一加熱流体ポンプ361から加熱流体Waが供給されており、この第一加熱流体ポンプ361と第一加熱流体通路360の入口360aとが接続され、第一加熱流体通路360の出口360bからの加熱流体Waが外郭320外に排水されている。また、上側空間303は外郭320の天井部326を有して構成され、天井部326を太陽光によって加熱されて上側空間303に熱を伝達可能にし、上側空間303も熱膨張空間としている。更に、この上側空間303には、膨張空間321からの空気Gの流通方向を可変させる流向変更部材305が設けられている。
また、外郭320の内側の下端320b側に、入口370aから処理水Wbが供給されて一時的に貯留され外郭320内の内部出口370bから排出される処理水貯留槽370が設けられており、処理水貯留槽370の内部出口370bに連通する内部入口371aを有し内部入口371aから処理水貯留槽370からの処理水Wbが供給されて一時的に貯留されるとともに、空気Gの取入口322から取り入れた空気Gを通過させて空気G中に処理水Wbを含ませる処理水取込槽371が設けられている。処理水貯留槽370は、その入口370aが外郭320の床部325に連続して設けられており、内部出口370bが上側に位置している。処理水取込槽371は、底面372がパンチングメタルで構成されており、処理水貯留槽370の入口370aよりも上側に、供給された処理水Wbをオーバーフローさせるオーバーフロー口371bが設けられている。更に、この処理水貯留槽370には、外郭320外に設けられた処理水ポンプ373から処理水Wbが供給されており、この処理水ポンプ373と処理水貯留槽370の入口370aとが接続され、処理水取込槽371のオーバーフロー口371bからの処理水Wbが外郭320外にオーバーフローされている。即ち、処理水ポンプ373によって処理水貯留槽370の入口370aから供給された処理水Wbは、処理水貯留槽370で一時的に貯留され、内部出口370bから出て処理水取込槽371の内部入口371aから処理水取込槽371内に供給され、この処理水取込槽371内において、その水圧により処理水取込槽371内に一時的に貯留されてオーバーフロー口371bからオーバーフローさせられる。
更に、処理水貯留槽370に貯留された処理水Wbを吸引して第一仕切壁350の内面350bと第二仕切壁351の外面351aとの間に形成された空間に散布する処理水散布部374が設けられている。この処理水散布部374は、外郭320外に設けられ処理水貯留槽370に貯留された処理水Wbを入口375aから吸引して出口375bから吐出する処理水吸引ポンプ375と、外郭320外に設けられ処理水吸引ポンプ375から吐出された処理水Wbを第一仕切壁350の内面350bと第二仕切壁351の外面351aとの間に形成された空間内に送給する処理水送給管376と、処理水送給管376からの処理水Wbを空間内に散布する散布器377とを備えて構成されている。
第一仕切壁350の内面350bと第二仕切壁351の外面351aとの間は、下側に処理水取込槽371を通過した空気Gが入り込む入口380aを有し入口380aから入り込んだ空気Gを加熱して上側の出口380bに至らしめるとともに処理水散布部374により散布された処理水Wbを加熱した空気Gにより気化する気化室380として構成されている。この気化室380内に、加熱流体Waが供給されて気化室380の空気Gを加熱流体Waとの熱交換により加熱させる第二加熱流体通路381が設けられている。この第二加熱流体通路381は、その加熱流体Waの入口381aが気化室380の上側に位置するとともに外郭320を貫通して外部に露出して形成され、加熱流体Waの出口381bが気化室380の下側に位置するとともに外郭320を貫通して外部に露出して形成されている。更に、この第二加熱流体通路381には、外郭320外に設けられた第二加熱流体ポンプ382から加熱流体Waが供給されており、この第二加熱流体ポンプ382と第二加熱流体通路381の入口381aとが接続され、第二加熱流体通路381の出口381bからの加熱流体Waが外郭320外に排水されている。この気化室380の下端には、気化室380で気化しない処理水Wbの残物Lを受けて貯留するとともに、貯留された残物Lを取り出す残物取出口384を有した残物貯留槽383が設けられている。
第三仕切壁352の内面352bと第四仕切壁353の外面353aとの間は、上側に気化室380の出口380bに連通する入口390aを有し気化室380からの空気Gを冷却して下側の出口390bに至らしめ空気Gの一部を結露させる第一結露室390として構成されている。
第五仕切壁354の内面354bと第六仕切壁355の外面355aとの間は、下側に第一結露室390の出口390aに連通する入口391aを有し第一結露室390からの空気Gを冷却して上側の出口391bに至らしめ空気Gの一部を結露させる第二結露室391として構成されている。
また、第一結露室390及び第二結露室391の下端に、第一結露室390及び第二結露室391で結露した浄水Rを受けて貯留するとともに貯留された浄水Rを取り出す浄水取出口401を有した浄水貯留槽400が設けられており、浄水貯留槽400内の浄水を吸引して浄水管404を通して第一結露室390及び第二結露室391に散布する浄水循環部402が設けられている。この浄水循環部402は、外郭320外に設けられ入口403aから浄水貯留槽400内の浄水Rを吸引し出口404bから吐出する浄水吸引ポンプ403と、浄水吸引ポンプ403から吐出された浄水Rを第一結露室390及び第二結露室391に送給する浄水管404と、浄水管404からの浄水Rを第一結露室390に散布する第一散布器405と、浄水管404からの浄水を第二結露室391に散布する第二散布器406とを備えて構成されている。
更に、空気Gの取入口322と処理水取込槽371との間に介装され、浄水貯留槽400に貯留された浄水Rの一部が供給されて一時的に貯留されて排出されるとともに、空気Gの取入口322から取り込んだ空気Gを通過させて洗浄する洗浄槽407が設けられている。この洗浄槽407は、底面407aがパンチングメタルで構成されており、浄水吸引ポンプ403から吐出された浄水Rが浄水供給管408を通して上部から供給され、浄水Rの水圧により一時的に貯留されて、浄水供給管408とは反対側に設けられた排水口407bから排水されている。
更にまた、浄水吸引ポンプ403の出口403bには、浄水吸引ポンプ403から吐出された浄水Rを、浄水取出口401,浄水管404,浄水供給管408の何れかに供給可能にし、他を供給不能にする三方弁409が設けられている。
第七仕切壁356の内面356bと第八仕切壁357の外面357aとの間は、上側に第二結露室391の出口391bに連通する入口410aを有し第二結露室391からの空気Gを加熱して下側の出口410bに至らしめる第一熱交換室410として構成されている。
また、上側に第一熱交換室410の出口410bに連通する入口411aを有し下側に膨張空間321の導入口321aに連通する出口411bを有するとともに、内部に浄水管404が配設され、浄水管404を流れる浄水Rとの熱交換により第一熱交換室410からの空気Gを冷却して膨張空間321に送る冷却室411が設けられている。この冷却室411においては、第一熱交換室410からの空気Gを冷却した際に、空気Gの一部が結露するようになり、この結露した浄水Rが冷却室411の底面から溜まっていくようになる。この溜まった浄水Rを取出口412から取り出している。また、この冷却室411に配設された浄水管404は、螺旋状に形成されている。
内筒330の外面334と第八仕切壁357の内面357bとの間は、下側に内筒330の下側開口333の外方に形成される下側空間304を介してタービン310の出口310bに連通する入口413aを有しタービン310からの空気Gを加熱して上側の出口413bに至らしめる第二熱交換室413として構成されている。
第六仕切壁355の内面355bと第七仕切壁356の外面356aとの間は、上側に第二熱交換室413の出口413bに連通する入口414aを有し第二熱交換室413からの空気Gを加熱して下側の出口414bに至らしめる第三熱交換室414として構成されている。
第四仕切壁353の内面353bと第五仕切壁354の外面354aとの間は、下側に第三熱交換室414の出口414bに連通する入口415aを有し第三熱交換室414からの空気Gを加熱して上側の出口415bに至らしめる第四熱交換室415として構成されている。
第二仕切壁351の内面351bと第三仕切壁352の外面352aとの間は、上側に第四熱交換室415の出口415bに連通する入口416aを有し下側に空気Gの排出口323が形成され、第四熱交換室415からの空気Gを加熱して排出口323から排出させる第五熱交換室416として構成されている。
尚、図5乃至図7中、符号417は、膨張空間321内,圧縮空間331内,気化室380内,第一結露室390内,第二結露室391内,第一熱交換室410内,第二熱交換室413内,第三熱交換室414内,第四熱交換室415内,第五熱交換室416内の空気Gの温度を計測する温度センサーである。
また、タービン310の下側に、第一熱交換室410からの空気Gを取り込んで圧縮して送出する第一コンプレッサ420,第二コンプレッサ421,第三コンプレッサ422,第四コンプレッサ423が設けられている。
第一コンプレッサ420は、その入口420aから空気Gを取り込み、取り込んだ空気Gを圧縮して出口420bから排出させている。また、外郭320内に、入口430aが第一コンプレッサ420に接続されるとともに出口430bが圧縮空間331の下部に位置され処理水貯留槽370内を通過して第一コンプレッサ420から送出された圧縮空気Gを処理水Wbとの熱交換により冷却して圧縮空間331の下部に送給する第一送給通路430が設けられており、この第一送給通路430の出口430bに第一コンプレッサ420から送出された圧縮空気Gを圧縮空間331内に噴出して二酸化炭素Fを液化させてタービン310に吹き入れる第一噴出ノズル440が設けられている。この第一送給通路430は、処理水貯留槽370内において、螺旋状に形成されている。また、第一送給通路430の途中であって外郭320外に、第一コンプレッサ420からの圧縮空気Gの流量を調整する第一流量調整バルブ450が設けられている。
第二コンプレッサ421は、その入口421aから空気Gを取り込み、取り込んだ空気Gを圧縮して出口421bから排出させている。また、外郭320内に、入口431aが第二コンプレッサ421に接続されるとともに出口431bが圧縮空間331の下部に位置され第一熱交換室410内を通過して第二コンプレッサ421から送出された圧縮空気Gを第一熱交換室410の空気Gとの熱交換により冷却して圧縮空間331の下部に送給する第二送給通路431が設けられており、この第二送給通路431の出口431bに第二コンプレッサ421から送出された圧縮空気Gを圧縮空間331内に噴出して二酸化炭素Fを液化させてタービン310に吹き入れる第二噴出ノズル441が設けられている。また、第二送給通路431の途中であって外郭320外に、第二コンプレッサ421からの圧縮空気Gの流量を調整する第二流量調整バルブ451が設けられている。
第三コンプレッサ422は、その入口422aから空気Gを取り込み、取り込んだ空気Gを圧縮して出口422bから排出させている。また、外郭320内に、入口432aが第三コンプレッサ422に接続されるとともに出口432bが圧縮空間331の下部に位置され第二熱交換室413内に設けられた冷却通路434を通過して第三コンプレッサ422から送出された圧縮空気Gを冷却して圧縮空間331の下部に送給する第三送給通路432が設けられており、この第三送給通路432の出口432bに第三コンプレッサ422から送出された圧縮空気Gを圧縮空間331内に噴出して二酸化炭素Fを液化させてタービン310に吹き入れる第三噴出ノズル442が設けられている。冷却通路434は、第八仕切壁357の上端内面から下側に延びて形成され、断熱性部材を用いて構成されている。また、第三送給通路432の途中であって外郭320外に、第三コンプレッサ422からの圧縮空気Gの流量を調整する第三流量調整バルブ452が設けられている。
第四コンプレッサ423は、その入口423aから空気Gを取り込み、取り込んだ空気Gを圧縮して出口423bから排出させている。また、外郭320内に、入口433aが第四コンプレッサ423に接続されるとともに出口433bが圧縮空間331の下部に位置され第三熱交換室414内を通過して第四コンプレッサ423から送出された圧縮空気Gを第三熱交換室414の空気Gとの熱交換により冷却して圧縮空間331の下部に送給する第四送給通路433が設けられており、この第四送給通路433の出口433bに第四コンプレッサ423から送出された圧縮空気Gを圧縮空間331内に噴出して二酸化炭素Fを液化させてタービン310に吹き入れる第四噴出ノズル443が設けられている。この第四送給通路433は、第二送給通路431よりも長く形成されており、第四送給通路433の途中に、第四送給通路433内の空気Gから濃縮比重分離により分離した酸素を取り出す酸素取出管路435が設けられている。また、第四送給通路433の途中であって外郭320外に、第四コンプレッサ423からの圧縮空気Gの流量を調整する第四流量調整バルブ453が設けられている。
また、下側空間304は、タービン310の出口310bからの空気Gから分離した液体二酸化炭素Fを受けて貯留するとともに、貯留された液体二酸化炭素Fを取り出す二酸化炭素取出口461を有した二酸化炭素貯留部460として構成されている。
また、タービン310には、タービン310で発生した動力により駆動させられ電力を発生させる発電機470が接続されており、この発電機470から出力される電力により、モータ341,処理水ポンプ373,第一加熱流体ポンプ361、第二加熱流体ポンプ382,第一コンプレッサ420,第二コンプレッサ421,第三コンプレッサ422,第四コンプレッサ423を駆動させている。尚、図5乃至図7中、符号471は、発電機470が設けられる室内に、作業者を出入り可能にするドアであり、例えば、発電機470のメンテナンスを行なう際等に用いられる。
即ち、空気Gの流通経路300は、取入口322,気化室380の入口380a,気化室380,気化室380の出口380b,第一結露室390の入口390a,第一結露室390,第一結露室390の出口390b,第二結露室391の入口391a,第二結露室391,第二結露室391の出口391b,第一熱交換室410の入口410a,第一熱交換室410,第一熱交換室410の出口410b,冷却室411の入口411a,冷却室411,冷却室411の出口411b,膨張空間321の導入口321a,膨張空間321,膨張空間321の導出口321b,上側空間303,内筒330の上側開口332で形成される圧縮空間331の流入口331a,圧縮空間331,内筒330の下側開口333で形成される圧縮空間331の流出口331b,タービン310の入口310a,タービン310の出口310b,下側空間304,第二熱交換室413の入口413a,第二熱交換室413,第二熱交換室413の出口413b,第三熱交換室414の入口414a,第三熱交換室414,第三熱交換室414の出口414b,第四熱交換室415の入口415a,第四熱交換室415,第四熱交換室415の出口415b,第五熱交換室416の入口416a,第五熱交換室416,排出口323の順に空気Gが流通する経路で構成されている。
従って、この第三の実施の形態に係る温度差エネルギー変換装置Sを稼働させると、空気Gの取入口322から取り入れた空気Gは、洗浄槽407の底面407aの穴から洗浄槽407内に入り込み、この洗浄槽407内において洗浄される。取入口322から取り入れた空気Gは、所謂外気であるので、空気G中に不純物が含まれていることがあるが、洗浄槽407を通過させて洗浄することにより、綺麗な空気Gにすることができる。そして、洗浄槽407から出た空気Gは、処理水取込槽371の底面372の穴から処理水取込槽371内に入り込み、この処理水取込槽371内において空気G内に処理水Wbの水分が含まれる。
そして、処理水取込槽371から出た空気Gは、気化室380の入口380aから気化室380内に入り込み、第二加熱流体通路381を流れる加熱流体Waと熱交換して加熱されて下側から上側に向けて吹き上がるように進行していく。この場合、第二加熱流体通路381の入口381aから第二加熱流体通路381に供給された加熱流体Waは気化室380の上端側から下端側に向かって流れるようになり、気化室380内の空気Gは気化室380の下側から上側に向けて吹き上げられるので、気化室380内において、加熱流体Waと空気Gとの進行方向が外郭320の軸線方向に沿って逆になり、そのため、加熱流体Waと空気Gとの熱交換効率を向上させることができる。
また、気化室380内には、処理水散布部374によって処理水貯留槽370から処理水Wbが散布されているので、この気化室380内において、加熱された空気Gと処理水Wbとの熱交換が行なわれ、この熱交換及び空気Gの風圧により、散布される処理水Wbの一部が気化されて気体Gと残物Lとに分離される。分離された残物Lは、気化室380の下端に設けられた残物貯留槽383に貯留され、残物取出口384から取り出される。実施の形態では、処理水Wbとして海水を用いており、この海水の水分が気化室380で気化されるので、残物Lは濃度の高い塩水となる。
一方、気化室380で気化された処理水Wbは、処理水取込槽371を通過して気化室380に入り込んだ空気Gとともに、気化室380の出口380bから出て、第一結露室390の入口390aから第一結露室390内に入り込む。第一結露室390に入り込んだ空気Gは、第一結露室390内において、上側から下側に向かって進行し第四熱交換室415及び第五熱交換室416の空気Gと熱交換して冷却され、その一部が結露して浄水Rとなる。この浄水Rは、浄水貯留槽400に貯留され、貯留された一部の浄水Rが浄水取出口401から取り出されるとともに、一部の浄水Rが浄水循環部402により浄水管404を通って第一結露室390内に散布され、結露した浄水Rとともに再び浄水貯留槽400に貯留される。詳しくは、浄水貯留槽400に貯留された浄水Rは、浄水吸引ポンプ403により入口403aから吸引されて出口403bから吐出される。この吐出された浄水Rは、三方弁409により浄水取出口401,浄水管404,浄水供給管408の何れかに供給される。浄水Rを取り出すときは三方弁409により浄水取出口401に浄水Rを供給し、第一結露室390内に散布するときは三方弁409により浄水管404に浄水Rを供給し、洗浄槽407に浄水Rを供給するときは三方弁409により浄水供給管408に浄水Rを供給する。浄水管404に供給された浄水Rは、第一散布器405によって第一結露室390内に散布される。
一方、第一結露室390で結露しない空気Gは、第一結露室390の出口390bから出て第二結露室391の入口391aから第二結露室391内に入り込み、この第二結露室391内において、下側から上側に向かって進行し第三熱交換室414及び第四熱交換室415の空気Gと熱交換して冷却され、その一部が結露して浄水Rとなる。この浄水Rは、浄水貯留槽400に貯留されて第一結露室390からの浄水Rと混合し、貯留された一部の浄水Rが浄水取出口401から取り出されるとともに、一部の浄水Rが浄水循環部402により浄水管404を通って第二結露室391内に散布され、結露した浄水Rとともに再び浄水貯留槽400に貯留される。詳しくは、浄水貯留槽400に貯留された浄水Rは、浄水吸引ポンプ403により入口403aから吸引されて出口403bから吐出され、三方弁409により浄水管404に供給される。この浄水管404から第二散布器406に至り、この第二散布器406によって第二結露室391内に散布される。
一方、第二結露室391で結露しない空気Gは、第一結露室390及び第二結露室391において水分が除去された空気Gとなって、第二結露室391の出口391bから出て第一熱交換室410の入口410aから第一熱交換室410内に入り込み、この第一熱交換室410において、上側から下側に向かって進行し第二送給通路431内の圧縮空気Gと熱交換して加熱される。この加熱された空気Gは、第一熱交換室410の出口410bから出て冷却室411の入口411aから冷却室411内に入り込み、この冷却室411内において、浄水管404を流れる浄水Rと熱交換して冷却され、その一部が結露して浄水Rとなる。この浄水Rは、冷却室411の底面から溜まっていくようになり、この溜まった浄水Rが取出口412から取り出される。また、この冷却室411に配設された浄水管404は螺旋状に形成されているので、それだけ、浄水Rと空気Gとの熱交換効率を向上させることができる。即ち、第一結露室390,第二結露室391,冷却室411内において、処理水Wbを浄水化させている。
そして、冷却室411で結露しない空気Gは、ほとんどの水分が除去された空気Gとなって、冷却室411の出口411bから出て膨張空間321の導入口321aから膨張空間321内に導入され、この膨張空間321内において、下側から上側に向かって進行し第一加熱流体通路360を流れる加熱流体Waと熱交換して加熱膨張されて乾燥空気Gとなる。この場合、第一加熱流体通路360の入口360aから第一加熱流体通路360に供給された加熱流体Waは膨張空間321の上端側から下端側に向かって流れるようになり、膨張空間321内の空気Gは膨張空間321の下側から上側に向けて進行するので、膨張空間321内において、加熱流体Waと空気Gとの進行方向が外郭320の軸線方向に沿って逆になり、そのため、加熱流体Waと空気Gとの熱交換効率を向上させることができる。
膨張空間321で加熱膨張された乾燥空気Gは、導出口321bから導出され上側空間303を通ってファン340によって圧縮空間331の流入口331aから圧縮空間331内に流入させられる。このとき、空気Gは、上側空間303において、流向変更部材305により、その流通方向を可変させられる。また、上側空間303は、外郭320の天井部326を有して構成されており、この天井部326は熱導伝性なので、太陽光によって加熱されて上側空間303に熱を伝達している。そのため、上側空間303を通る空気Gは、この上側空間303において更に加熱膨張させられて、圧縮空間331に送られる。
圧縮空間331に送られた空気Gは、この圧縮空間331において上側から下側に向かって移動させられる。このとき、空気Gは圧縮空間331内において第二加熱室の空気Gと熱交換して冷却圧縮されて下降していくとともに、ファン340によってスパイラル状の気流となって加速しながら下降していく。スパイラル状の気流となるので、気体Gが内筒330の壁部に衝突しやすくなり、それだけ、気体Gを効率良く冷却することができる。
そして、内筒330の下部に至ると、第一噴出ノズル440,第二噴出ノズル441,第三噴出ノズル442,第四噴出ノズル443から噴出する圧縮空気Gにより急激に冷却され、空気G内の二酸化炭素が液化される。このとき、第一噴出ノズル440,第二噴出ノズル441,第三噴出ノズル442,第四噴出ノズル443から噴出する圧縮空気Gは、第一送給通路430,第二送給通路431,第三送給通路432,第四送給通路433を通る空気Gの気圧と、第一噴出ノズル440,第二噴出ノズル441,第三噴出ノズル442,第四噴出ノズル443から噴出する際の気圧との関係により、急激に冷却されて窒素となって噴出される。この第一噴出ノズル440,第二噴出ノズル441,第三噴出ノズル442,第四噴出ノズル443から噴出される圧縮空気Gの温度は、第一送給通路430,第二送給通路431,第三送給通路432,第四送給通路433を通る空気Gの気圧と、第一噴出ノズル440,第二噴出ノズル441,第三噴出ノズル442,第四噴出ノズル443から噴出する際の気圧との関係によって決定されるので、流量調整バルブ450,451,452,453により第一噴出ノズル440,第二噴出ノズル441,第三噴出ノズル442,第四噴出ノズル443から噴出する際の流量を調整することで噴出する際の気圧を可変させることができ、そのため、噴出される圧縮空気Gの温度を所望の温度に調整することができる。
この冷却圧縮された加速空気G及び液化二酸化炭素Fは、圧縮空間331の流出口331bから流出してタービン310の入口310aに至り、タービン310内に吹き込まれ、この吹き込まれた加速空気G及び液化二酸化炭素Fの遠心力によって、タービン310が作動させられる。
そして、タービン310内を通過した液化二酸化炭素Fは、タービン310の出口310bから下側空間304内に吹き出され、下側空間304で構成される二酸化炭素貯留部460に貯留され、二酸化炭素取出口461から取り出される。
一方、タービン310内を通過した空気Gは、タービン310の出口310bから出て下側空間304を通り、第二熱交換室413の入口413aから第二熱交換室413内に入り込み、この第二熱交換室413内において、下側から上側に向かって進行し圧縮空間331の空気Gと熱交換して加熱される。この加熱された空気Gは、第二熱交換室413の出口413bから出て第三熱交換室414の入口414aから第三熱交換室414内に入り込み、この第三熱交換室414内において、上側から下側に向かって進行し第二結露室391の空気Gと熱交換して加熱されるとともに、第四送給通路433内の圧縮空気Gと熱交換して加熱される。
第三熱交換室414で加熱された空気Gは、第三熱交換室414の出口414bから出て第四熱交換室415の入口415aから第四熱交換室415内に入り込み、この第四熱交換室415内において、下側から上側に向かって進行し第一結露室390及び第二結露室391の空気Gと熱交換して加熱される。第四熱交換室415で加熱された空気Gは、第四熱交換室415の出口415bから出て第五熱交換室416の入口416aから第五熱交換室416内に入り込み、この第五熱交換室416内において、上側から下側に向かって進行し第一結露室390の空気Gと熱交換して加熱されて空気Gの排出口323から排出される。この一連の空気Gの流れによってタービン310は連続して作動するようになるので、タービン310で動力を発生させて取り出すことができる。
また、タービン310で発生した動力は、発電機470によって電力となって取り出される。この電力で、モータ341,処理水ポンプ373,第一加熱流体ポンプ361,第二加熱流体ポンプ382,第一コンプレッサ420,第二コンプレッサ421,第三コンプレッサ422,第四コンプレッサ423を駆動させるので、外部電力を設けなくても装置Sを作動させることができ、そのため、装置Sの作動効率を向上させることができる。
即ち、本第三の実施の形態に係る温度差エネルギー変換装置Sは、空気Gを、膨張空間321で加熱膨張して高温の空気Gにするとともに圧縮空間331で冷却圧縮して低温の空気Gにして流通させることができるので、空気Gを外郭320内で流通させて、空気Gの温度差を利用してタービン310に高圧の加速空気Gを吹き込むことができ、そのため、従来のように、蒸発器や凝縮器等の比較的複雑な装置を用いなくても良く、そのため、圧縮,膨張という単純な作動原理で動力を得ることができる。
また、気体Gとして空気Gを用いるのでコストがかからず、また、温度差エネルギーを利用して、動力のみならず、空気Gから二酸化炭素Fを取り出すことができるとともに、処理水Wbを浄水化して浄水も取り出すことができ、そのため、装置Sの機能性を向上させることができる。また、温度差エネルギーを利用して、第二送給通路433の圧縮空気Gを濃縮比重分離させ、圧縮空気Gから酸素を取り出しているので、動力,二酸化炭素F,浄水Rのみならず、酸素も取り出すことができ、それだけ、装置Sの機能性をより一層向上させることができる。
また、処理水Wbを浄水化させているので、浄水Rを浄水取出口401から取り出しても、浄水貯留槽400には新たな浄水Rが順次供給されるようになり、そのため、浄水循環部402の機能を継続して発揮させることができる。
また、第三仕切壁352,第四仕切壁353,第五仕切壁354,第六仕切壁355が熱導伝性なので、第一結露室390,第二結露室391,第三熱交換室414,第四熱交換室415,第五熱交換室416を通過する空気Gは、その隣接する部屋を通過する空気Gと熱交換するようになり、そのため、第一結露室390及び第二結露室391を冷却する冷却部材や第三熱交換室414,第四熱交換室415,第五熱交換室416を加熱する加熱部材を別途設けなくても良く、この点でも、より一層装置Sを簡易な構造とすることができる。
更に、第一結露室390,第二結露室391,第三熱交換室414,第四熱交換室415,第五熱交換室416を通過する空気Gと、その隣接する部屋を通過する空気Gとの進行方向が外郭320の軸線方向に沿って逆になるので、空気G同士の熱交換効率を向上させることができる。
また、膨張空間321で加熱膨張された空気Gを上側空間303で更に加熱することができるので、圧縮空間331に高温の空気Gを送ることができ、そのため、圧縮空間331での空気Gの温度差を大きくすることができ、それだけ、温度差エネルギーを大きくすることができる。
更に、取入口322から取り入れた空気Gを洗浄槽407で洗浄しているので、綺麗な空気Gにすることができ、それだけ、取り出される二酸化炭素Fや浄水Rも綺麗なものとすることができる。
また、圧縮空間331内の気体Gは、冷却されることによりファン340がなくても下降していきタービン310を作動させることが可能であるが、ファン340を設けることにより、気体Gを加速させることができるとともに気体Gを押圧して圧縮することができるので、装置Sを稼働させると、早い段階からタービン310に高圧の加速空気Gを吹き込むことができ、それだけ、タービン310の立ち上がりを早くすることができる。
尚、上記実施の形態において、ファン60,140,340をモータ61,141,341で独立駆動しているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、ファン60,140,340のシャフトとタービン10,110,310のシャフトを直結し、タービン10,110,310の駆動力で駆動させるようにしても良い。
また、タービン10,110,310に連係している発電機70,200,470においては、外部から通電して作動するスーターター用のセルモータとして構成しても良い。
更に、上記実施の形態で用いたタービン10,110,310の大きさや形状は、特に限定されるものではなく、第一の実施の形態で用いたタービン10を第二或いは第三の実施の形態に用いても良く、第二の実施の形態で用いたタービン110を第一或いは第三の実施の形態に用いても良く、第三の実施の形態で用いたタービン310を第一或いは第二の実施の形態に用いても良く、適宜変更して差支えない。また、タービン10,110,310は、第一乃至第三の実施の形態に用いたものに限定されず、圧縮空間21,131,331の気体Gによって回転させられるものであれば、どのようなものを用いても良い。
更にまた、上記実施の形態において、タービン10,110,310に発電機70,200,470を接続したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、タービン10,110,310で発生した動力の用途に応じて適宜変更して差支えない。
また、上記実施の形態において、モータ61,141,341を定常状態で停止可能に構成したが、必ずしもこれに限定されるものではない。
尚また、上記第一の実施の形態において、外郭20内を密封空間25に形成して気体Gを循環させたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、気体Gを外郭20外に取り出すようにしても良く、適宜変更して差支えない。
また、上記第一の実施の形態において、冷却管51を内筒40の内面42に沿って設けたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、圧縮空間41内に設ければ良く、適宜変更して差支えない。
更に、上記第一の実施の形態において、冷却管51を16本設けたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、何本設けても良く、適宜変更して差支えない。
尚また、上記第一の実施の形態において、加熱流体通路30を外郭20の内面に沿って設けたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、膨張空間21内に設ければ良く、適宜変更して差支えない。
また、上記第一の実施の形態において、内筒40を断熱材で構成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、内筒40の外面に断熱材を設けても良く、適宜変更して差支えない。
尚また、上記第二の実施の形態において、外郭120に設けられた空気取込口182から取り込んだ空気Gが第一及び第二コンプレッサ180,181に取り込まれるように構成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、取入口122から取り入れた空気Gが第一及び第二コンプレッサ180,181に取り込まれるようにしても良く、適宜変更して差支えない。この場合、空気取込口182を設けなくても良いので、それだけ、装置Sを簡易に構成することができる。
また、上記第三の実施の形態において、各コンプレッサ420,421,422,423に第一熱交換室410からの空気Gを取り込むように構成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、取入口322から取り入れた空気Gが取り込まれるようにしても良く、適宜変更して差支えない。
更に、上記第三の実施の形態において、外郭320や各仕切壁350〜357を四角柱状に形成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、図12に示す説明図のように円形に形成しても良く、適宜変更して差支えない。
S 温度差エネルギー変換装置
G 気体(空気)
Wa 加熱流体
Wb 冷却流体(処理水)
F 二酸化炭素
R 浄水
L 残物
1,100,300 流通経路
2,103,304 下側空間
3,102,303 上側空間
10,110,310 タービン
20,120,320 外郭
21,121,321 膨張空間
25 密封空間
30,128 加熱流体通路
31 外部筒
32 内部筒
33 リブ板
34,129 加熱流体ポンプ
40,130,330 内筒
41,131,331 圧縮空間
46,132,332 上側開口
47,133,333 下側開口
50 冷却流体通路
51 冷却管
52 冷却流体ポンプ
53 供給管
54 排水管
60,140,340 ファン
61,141,341 モータ
70,200,470 発電機
101,301 二酸化炭素取出手段
104 加熱流体流路
105,417 温度センサ
106 受け部
122,322 取入口
123,323 排出口
150,350 第一仕切壁
151,351 第二仕切壁
152,352 第三仕切壁
153,353 第四仕切壁
160,390 第一結露室
161,391 第二結露室
162,410 第一熱交換室
163,413 第二熱交換室
170 冷却流体貯留槽
173 冷却流体ポンプ
180,420 第一コンプレッサ
181,421 第二コンプレッサ
182 空気取込口
183,430 第一送給通路
184,440 第一噴出ノズル
185 圧縮空気バルブ
186,431 第二送給通路
187,441 第二噴出ノズル
190,460 二酸化炭素貯留部
191,461 二酸化炭素取出口
192,400 浄水貯留槽
193,401 浄水取出口
302 浄水化手段
305 流向変更部材
354 第五仕切壁
355 第六仕切壁
356 第七仕切壁
357 第八仕切壁
360 第一加熱流体通路
361 第一加熱流体ポンプ
370 処理水貯留槽
371 処理水取込槽
373 処理水ポンプ
374 処理水散布部
375 処理水吸引ポンプ
376 処理水送給管
377 散布器
380 気化室
381 第二加熱流体通路
382 第二加熱流体ポンプ
383 残物貯留槽
384 残物取出口
402 浄水循環部
403 浄水吸引ポンプ
404 浄水管
405 第一散布器
406 第二散布器
407 洗浄槽
408 浄水供給管
409 三方弁
411 冷却室
412 取出口
414 第三熱交換室
415 第四熱交換室
416 第五熱交換室
422 第三コンプレッサ
423 第四コンプレッサ
432 第三送給通路
433 第四送給通路
434 冷却通路
435 酸素取出管路
442 第三噴出ノズル
443 第四噴出ノズル
450 第一流量調整バルブ
451 第二流量調整バルブ
452 第三流量調整バルブ
453 第四流量調整バルブ

Claims (18)

  1. 気体を流通させるとともに加熱及び冷却させ、該気体の流通経路の途中にタービンを介装して該タービンから動力を取り出す温度差エネルギー変換装置において、
    気体を加熱膨張させる膨張空間を内側に備えた外郭と、該外郭に内装されるとともに下側に漸次縮径する逆円錐台筒状に形成され内側が上記膨張空間からの気体を冷却圧縮する圧縮空間として構成される内筒とを備え、上記タービンをその入口が上記内筒の下側開口に連通するように該内筒の下側に設けたことを特徴とする温度差エネルギー変換装置。
  2. 上記外郭内に、上記膨張空間からの気体を上記内筒の上側開口から内筒内に送って圧縮させるファンを設けたことを特徴とする請求項1記載の温度差エネルギー変換装置。
  3. 上記外郭の内面と内筒の外面との間を上記膨張空間として構成し、該膨張空間内に加熱流体が供給され該膨張空間の気体を加熱流体との熱交換により加熱膨張させる加熱流体通路を設け、上記圧縮空間内に冷却流体が供給され該圧縮空間の気体を冷却流体との熱交換により冷却する冷却流体通路を設け、
    上記圧縮空間,上記内筒の下側開口で形成される上記圧縮空間の流出口,上記タービンの入口,上記タービンの出口,上記内筒の下側開口の外方に形成される下側空間,上記内筒の下側開口の外側と上記外郭の内面との間で形成される上記膨張空間の導入口,上記膨張空間,上記内筒の上側開口の外側と上記外郭の内面との間で形成される上記膨張空間の導出口,上記内筒の上側開口の外方に形成される上側空間,上記内筒の上側開口で形成される上記圧縮空間の流入口の順に上記気体が循環する経路を上記流通経路として構成したことを特徴とする請求項1または2記載の温度差エネルギー変換装置。
  4. 上記膨張空間を構成する外郭の内面に沿って外部筒を設け、該外部筒の内側に該外部筒より小径の内部筒を設け、該外部筒及び内部筒を接続するリブ板を設け、該外部筒及び内部筒の間に形成される空間を加熱流体が供給される加熱流体通路として構成し、該加熱流体通路の加熱流体の入口を上記外郭の上端側に位置させるとともに加熱流体の出口を上記外郭の下端側に位置させたことを特徴とする請求項3記載の温度差エネルギー変換装置。
  5. 上記内筒の内面側に冷却流体が供給され上記冷却流体通路を構成する冷却管を複数配設し、該冷却管の冷却流体の入口を上記内筒の下端側に位置させるとともに冷却流体の出口を上記内筒の上端側に位置させたことを特徴とする請求項3または4記載の温度差エネルギー変換装置。
  6. 上記ファンを駆動させるモータと、上記外郭外に設けられ上記冷却管に冷却流体を供給する冷却流体ポンプと、上記外郭外に設けられ上記加熱流体通路に加熱流体を供給する加熱流体ポンプと、上記タービンで駆動させられ電力を発生させる発電機とを備え、該発電機から出力される電力により、上記モータ,冷却流体ポンプ,加熱流体ポンプを駆動させることを特徴とする請求項3乃至5何れかに記載の温度差エネルギー変換装置。
  7. 上記気体を上記外郭外から導入される空気で構成し、該外郭に空気を取り入れる取入口を設けるとともに空気を排出する排出口を設け、上記外郭内に空気から二酸化炭素を液化して取り出す二酸化炭素取出手段を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の温度差エネルギー変換装置。
  8. 上記二酸化炭素取出手段を、上記内筒の下側開口に冷却した圧縮空気を噴出させて二酸化炭素を液化させるとともに、上記タービンに該二酸化炭素を吹き込んで該タービンの遠心力を用いて液化二酸化炭素を取り出すように構成したことを特徴とする請求項7記載の温度差エネルギー変換装置。
  9. 上記外郭の内面と内筒の外面との間に、外側から順に、断熱性の第一仕切壁,熱導伝性の第二仕切壁,熱導伝性の第三仕切壁,熱導伝性の第四仕切壁を設け、
    上記外郭の内面と第一仕切壁の外面との間を、下側に空気の導入口を有し上側に上記内筒の上側開口の外方に形成される上側空間を介して該内筒の上側開口に連通する空気の導出口を有した膨張空間として構成し、該膨張空間内に加熱流体が供給され該膨張空間の空気を加熱流体との熱交換により加熱膨張させる加熱流体通路を設け、
    上記第一仕切壁の内面と第二仕切壁の外面との間を、下側に上記空気の取入口が形成され該取入口から取り入れた空気を冷却して上側の出口に至らしめ該空気の一部を結露させる第一結露室として構成し、
    上記第三仕切壁の内面と第四仕切壁の外面との間を、上側に上記第一結露室の出口に連通する入口を有し下側に上記膨張空間の導入口に連通する出口を有するとともに、上記第一結露室からの空気の一部を結露させて上記膨張空間に送る第二結露室として構成し、
    上記内筒の外面と第四仕切壁の内面との間を、下側に上記内筒の下側開口の外方に形成される下側空間を介して上記タービンの出口に連通する入口を有し該タービンからの空気を加熱して上側の出口に至らしめる第一熱交換室として構成し、
    上記第二仕切壁の内面と第三仕切壁の外面との間を、上側に上記第一熱交換室の出口に連通する入口を有し下側に上記空気の排出口が形成され、上記第一熱交換室からの空気を加熱して該排出口から排出させる第二熱交換室として構成し、
    上記外郭内に空気を取り込んで圧縮して送出する第一及び第二コンプレッサを設け、
    上記外郭の内側の下端側に、冷却流体が供給されて一時的に貯留されて排出される冷却流体貯留槽を設け、
    入口が上記第一コンプレッサに接続されるとともに出口が上記圧縮空間の下部に位置され上記冷却流体貯留槽内を通過して上記第一コンプレッサから送出された圧縮空気を上記冷却流体との熱交換により冷却して上記圧縮空間の下部に送給する第一送給通路を設け、入口が上記第二コンプレッサに接続されるとともに出口が上記圧縮空間の下部に位置され上記第二結露室を通過して上記第二コンプレッサから送出された圧縮空気を上記第二結露室の空気との熱交換により冷却して上記圧縮空間の下部に送給する第二送給通路を設け、
    上記第一送給通路の出口に上記第一コンプレッサから送出された圧縮空気を上記圧縮空間内に噴出して二酸化炭素を液化させて上記タービンに吹き入れる第一噴出ノズルを設け、上記第二送給通路の出口に上記第二コンプレッサから送出された圧縮空気を上記圧縮空間内に噴出して二酸化炭素を液化させて上記タービンに吹き入れる第二噴出ノズルを設け、
    上記下側空間で構成され上記タービンの出口からの空気から分離した液体二酸化炭素を受けて貯留するとともに、該貯留された液体二酸化炭素を取り出す二酸化炭素取出口を有した二酸化炭素貯留部を設けたことを特徴とする請求項7または8記載の温度差エネルギー変換装置。
  10. 上記第二結露室で結露した浄水を受けて貯留するとともに、該貯留された浄水を取り出す浄水取出口を有した浄水貯留槽を設けたことを特徴とする請求項9記載の温度差エネルギー変換装置。
  11. 上記ファンを駆動させるモータと、上記外郭外に設けられ上記冷却流体貯留槽に冷却流体を供給する冷却流体ポンプと、上記外郭外に設けられ上記加熱流体通路に加熱流体を供給する加熱流体ポンプと、上記タービンで駆動させられ電力を発生させる発電機とを備え、該発電機から出力される電力により、上記モータ,冷却流体ポンプ,加熱流体ポンプ,第一及び第二コンプレッサを駆動させることを特徴とする請求項9または10記載の温度差エネルギー変換装置。
  12. 上記外郭内に、該外郭外から導入される処理水を上記気体中に取り込み、その後、該気体を凝縮して浄水を取り出す浄水化手段を設けたことを特徴とする請求項1,2,7,8記載の温度差エネルギー変換装置。
  13. 上記気体を上記外郭外から導入される空気で構成し、該外郭に空気を取り入れる取入口を設けるとともに空気を排出する排出口を設け、上記外郭内に空気から二酸化炭素を液化して取り出す二酸化炭素取出手段を設け、
    上記外郭内に、該外郭外から導入される冷却流体としても構成される処理水を上記空気中に取り込み、その後、該空気を凝縮して浄水を取り出す浄水化手段を設け、
    上記外郭の内面と内筒の外面との間に、外側から順に、断熱性の第一仕切壁,断熱性の第二仕切壁,熱導伝性の第三仕切壁,熱導伝性の第四仕切壁,熱導伝性の第五仕切壁,熱導伝性の第六仕切壁,断熱性の第七仕切壁,断熱性の第八仕切壁を設け、
    上記外郭の内面と第一仕切壁の外面との間を、下側に空気の導入口を有し上側に上記内筒の上側開口の外方に形成される上側空間を介して該内筒の上側開口に連通する空気の導出口を有した膨張空間として構成し、該膨張空間内に加熱流体が供給され該膨張空間の空気を加熱流体との熱交換により加熱膨張させる第一加熱流体通路を設け、
    上記外郭の内側の下端側に、入口から処理水が供給されて一時的に貯留され上記外郭内の内部出口から排出される処理水貯留槽を設け、該処理水貯留槽の内部出口に連通する内部入口を有し該内部入口から上記処理水貯留槽からの処理水が供給されて一時的に貯留されるとともに、上記空気の取入口から取り込んだ空気を通過させて該空気中に処理水を含ませる処理水取込槽を設け、
    上記処理水貯留槽に貯留された処理水を吸引して上記第一仕切壁の内面と第二仕切壁の外面との間に形成された空間に散布する処理水散布部を設け、該第一仕切壁の内面と第二仕切壁の外面との間を、下側に上記処理水取込槽を通過した空気が入り込む入口を有し該入口から入り込んだ空気を加熱して上側の出口に至らしめるとともに上記処理水散布部により散布された処理水を該加熱した空気により気化する気化室として構成し、該気化室内に加熱流体が供給され該気化室の空気を加熱流体との熱交換により加熱させる第二加熱流体通路を設け、
    上記第三仕切壁の内面と第四仕切壁の外面との間を、上側に上記気化室の出口に連通する入口を有し該気化室からの空気を冷却して下側の出口に至らしめ該空気の一部を結露させる第一結露室として構成し、
    上記第五仕切壁の内面と第六仕切壁の外面との間を、下側に上記第一結露室の出口に連通する入口を有し該第一結露室からの空気を冷却して上側の出口に至らしめ該空気の一部を結露させる第二結露室として構成し、
    上記第一結露室及び第二結露室の下端に該第一結露室及び第二結露室で結露した浄水を受けて貯留するとともに該貯留された浄水を取り出す浄水取出口を有した浄水貯留槽を設け、該浄水貯留槽内の浄水を吸引して浄水管を通して第一結露室及び第二結露室に散布する浄水循環部を設け、
    上記第七仕切壁の内面と第八仕切壁の外面との間を、上側に上記第二結露室の出口に連通する入口を有し該第二結露室からの空気を加熱して下側の出口に至らしめる第一熱交換室として構成し、
    上側に上記第一熱交換室の出口に連通する入口を有し下側に上記膨張空間の導入口に連通する出口を有するとともに、内部に上記浄水管が配設され、該浄水管を流れる浄水との熱交換により上記第一熱交換室からの空気を冷却して上記膨張空間に送る冷却室を設け、
    上記内筒の外面と第八仕切壁の内面との間を、下側に上記内筒の下側開口の外方に形成される下側空間を介して上記タービンの出口に連通する入口を有し上記タービンからの空気を加熱して上側の出口に至らしめる第二熱交換室として構成し、
    上記第六仕切壁の内面と第七仕切壁の外面との間を、上側に上記第二熱交換室の出口に連通する入口を有し該第二熱交換室からの空気を加熱して下側の出口に至らしめる第三熱交換室として構成し、
    上記第四仕切壁の内面と第五仕切壁の外面との間を、下側に上記第三熱交換室の出口に連通する入口を有し該第三熱交換室からの空気を加熱して上側の出口に至らしめる第四熱交換室として構成し、
    上記第二仕切壁の内面と第三仕切壁の外面との間を、上側に上記第四熱交換室の出口に連通する入口を有し下側に上記空気の排出口が形成され、該第四熱交換室からの空気を加熱して該排出口から排出させる第五熱交換室として構成し、
    上記外郭内に空気を取り込んで圧縮して送出する第一,第二,第三,第四コンプレッサを設け、
    入口が上記第一コンプレッサに接続されるとともに出口が上記圧縮空間の下部に位置され上記処理水貯留槽内を通過して上記第一コンプレッサから送出された圧縮空気を上記処理水との熱交換により冷却して上記圧縮空間の下部に送給する第一送給通路を設け、入口が上記第二コンプレッサに接続されるとともに出口が上記圧縮空間の下部に位置され上記第一熱交換室内を通過して上記第二コンプレッサから送出された圧縮空気を第一熱交換室の空気との熱交換により冷却して上記圧縮空間の下部に送給する第二送給通路を設け、入口が上記第三コンプレッサに接続されるとともに出口が上記圧縮空間の下部に位置され上記第二熱交換室内に設けられた冷却通路を通過して上記第三コンプレッサから送出された圧縮空気を冷却して上記圧縮空間の下部に送給する第三送給通路を設け、入口が上記第四コンプレッサに接続されるとともに出口が上記圧縮空間の下部に位置され上記第三熱交換室内を通過して上記第四コンプレッサから送出された圧縮空気を上記第三熱交換室の空気との熱交換により冷却して上記圧縮空間の下部に送給する第四送給通路を設け、
    上記第一送給通路の出口に上記第一コンプレッサから送出された圧縮空気を上記圧縮空間内に噴出して二酸化炭素を液化させて上記タービンに吹き入れる第一噴出ノズルを設け、上記第二送給通路の出口に上記第二コンプレッサから送出された圧縮空気を上記圧縮空間内に噴出して二酸化炭素を液化させて上記タービンに吹き入れる第二噴出ノズルを設け、上記第三送給通路の出口に上記第三コンプレッサから送出された圧縮空気を上記圧縮空間内に噴出して二酸化炭素を液化させて上記タービンに吹き入れる第三噴出ノズルを設け、上記第四送給通路の出口に上記第四コンプレッサから送出された圧縮空気を上記圧縮空間内に噴出して二酸化炭素を液化させて上記タービンに吹き入れる第四噴出ノズルを設け、
    上記下側空間で構成され上記タービンの出口からの空気から分離した液体二酸化炭素を受けて貯留するとともに、該貯留された液体二酸化炭素を取り出す二酸化炭素取出口を有した二酸化炭素貯留部を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の温度差エネルギー変換装置。
  14. 上記上側空間を上記外郭の天井部を有して構成し、該天井部を太陽光によって加熱されて該上側空間に熱を伝達可能にし、該上側空間も熱膨張空間としたことを特徴とする請求項13記載の温度差エネルギー変換装置。
  15. 上記第一送給通路,第二送給通路,第三送給通路,第四送給通路に、上記各コンプレッサからの圧縮空気の流量を調整する流量調整バルブを設けたことを特徴とする請求項13または14記載の温度差エネルギー変換装置。
  16. 上記空気の取入口と上記処理水取込槽との間に介装され、上記浄水貯留槽に貯留された浄水の一部が供給されて一時的に貯留されて排出されるとともに、上記空気の取入口から取り込んだ空気を通過させて洗浄する洗浄槽を設けたことを特徴とする請求項13乃至15何れかに記載の温度差エネルギー変換装置。
  17. 上記第四送給通路の途中に、該第四送給通路内の空気から濃縮比重分離により分離した酸素を取り出す酸素取出管路を設けたことを特徴とする請求項13乃至16何れかに記載の温度差エネルギー変換装置。
  18. 上記ファンを駆動させるモータと、上記外郭外に設けられ上記処理水貯留槽に処理水を供給する処理水ポンプと、上記外郭外に設けられ上記第一加熱流体通路に加熱流体を供給する第一加熱流体ポンプと、上記外郭外に設けられ上記第二加熱流体通路に加熱流体を供給する第二加熱流体ポンプと、上記タービンで駆動させられ電力を発生させる発電機とを備え、該発電機から出力される電力により、上記モータ,処理水ポンプ,第一加熱流体ポンプ,第二加熱流体ポンプ,第一コンプレッサ,第二コンプレッサ,第三コンプレッサ,第四コンプレッサを駆動させることを特徴とする請求項13乃至17何れかに記載の温度差エネルギー変換装置。
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