JP2011051911A - 微小有機結晶粒子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造が容易で、また粒子径の調整も容易に行える微小有機結晶粒子の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る微小有機結晶粒子の製造方法は、貧溶媒よりも低沸点の良溶媒中に有機結晶を溶解し、この有機結晶溶液を複数回に分けて、もしくは所要量ずつ連続的に、良溶媒を蒸発除去しつつ貧溶媒中に注入してナノオーダーの大きさの有機結晶粒子を析出させることを特徴とする。
【選択図】なし
【解決手段】本発明に係る微小有機結晶粒子の製造方法は、貧溶媒よりも低沸点の良溶媒中に有機結晶を溶解し、この有機結晶溶液を複数回に分けて、もしくは所要量ずつ連続的に、良溶媒を蒸発除去しつつ貧溶媒中に注入してナノオーダーの大きさの有機結晶粒子を析出させることを特徴とする。
【選択図】なし
Description
本発明は微小有機結晶粒子の製造方法に関する。
発光性を有する有機材料について種々の研究がなされている。発光性有機材料は、その大きさが分子サイズであると、光照射中に分解が起こり、発光性能が損なわれるおそれがある。そこで該有機材料を微細な粒子に単結晶化すると、優れた発光機能や高い内部蛍光量子効率を有する発光性有機単結晶として有用な材料となることが見出されている。特許文献1には、チオフェンと、フェニレンまたはフェニルとのコオリゴマーの単結晶を溶媒中に分散させ、レーザーを照射することによって該単結晶をナノオーダーまで微細化することが示されている。
しかし、特許文献1のように、レーザーを照射することによって単結晶をナノオーダーまで微細化する場合、装置が大型化し、実際には大量生産が困難であるばかりか、強いエネルギーを与えるので、物質そのものが破壊され、一定の特性を有する粒子が得られないおそれがある。また、粒子径の調整も困難となる不具合がある。
そこで、本発明は、上記課題を解決すべくなされ、その目的とするところは、製造が容易で、また粒子径の調整も容易に行える微小有機結晶粒子の製造方法を提供するにある。
そこで、本発明は、上記課題を解決すべくなされ、その目的とするところは、製造が容易で、また粒子径の調整も容易に行える微小有機結晶粒子の製造方法を提供するにある。
本発明に係る微小有機結晶粒子の製造方法は、貧溶媒よりも低沸点の良溶媒中に有機結晶を溶解し、この有機結晶溶液を複数回に分けて、もしくは所要量ずつ連続的に、良溶媒を蒸発除去しつつ貧溶媒中に注入してナノオーダーの大きさの有機結晶粒子を析出させることを特徴とする。
前記有機結晶に、チオフェンと、フェニレンおよび/またはフェニルとが結合した有機化合物を用いることができる。
前記有機結晶に、チオフェンと、フェニレンおよび/またはフェニルとが結合した有機化合物を用いることができる。
本発明によれば、良溶媒に有機結晶が溶解された有機結晶溶液が貧溶媒中に少量ずつ注入され、攪拌によって混合され、しかも良溶媒が蒸発されると、貧溶媒の方が圧倒的に多量になることから、有機物質が溶解できなくなり、ナノオーダーの極めて微細な結晶粒子として析出するものであり、有機結晶粒子を容易かつ低コストで製造することができる。有機結晶溶液の濃度や注入量等を調整することによって有機結晶粒子の粒子径の調整も容易に行える。本発明で得られる有機結晶粒子は、有機化合物が破壊されることなく、そのままナノオーダーの単結晶に再結晶したものであるので、高い内部蛍光量子効率をそのまま維持していて各種用途に好適に用いることができる。
以下本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。
本実施の形態に係る微小有機結晶粒子の製造方法は、上記のように、貧溶媒よりも低沸点の良溶媒中に有機結晶を溶解し、この有機結晶溶液を複数回に分けて、もしくは少量ずつ連続的に、良溶媒を蒸発除去しつつ貧溶媒中に注入してナノオーダーの大きさの有機結晶粒子を析出させることを特徴とする。
本実施の形態に係る微小有機結晶粒子の製造方法は、上記のように、貧溶媒よりも低沸点の良溶媒中に有機結晶を溶解し、この有機結晶溶液を複数回に分けて、もしくは少量ずつ連続的に、良溶媒を蒸発除去しつつ貧溶媒中に注入してナノオーダーの大きさの有機結晶粒子を析出させることを特徴とする。
前記有機結晶として、チオフェンと、フェニレンおよび/またはフェニルとが結合したコオリゴマーを用いることができる。なお、有機結晶としてこれらコオリゴマーに限定されるものではない。
チオフェンと、フェニレンおよび/またはフェニルとが結合したコオリゴマーとしては、下記式(1)〜(8)の化合物を挙げることができる。
チオフェンと、フェニレンおよび/またはフェニルとが結合したコオリゴマーとしては、下記式(1)〜(8)の化合物を挙げることができる。
上記コオリゴマーは、チオフェン環とベンゼン環とがそれぞれ2、5−部位および1、4−部位で直線状に結合した化合物であり、このコオリゴマーの単結晶は極めて高い内部蛍光量子効率を有する発光性有機単結晶である。具体的には、上記化学式(1)〜(8)で示される化合物であると好ましく、特に(1)で示される化合物であるとより好ましい。
貧溶媒としては、用いる有機結晶により、水系溶媒、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒またはこれらの混合溶媒を用いることができる。
上記(1)〜(8)のコオリゴマーの貧溶媒としては水が好適である。
上記(1)〜(8)のコオリゴマーの貧溶媒としては水が好適である。
また、良溶媒としては、用いる有機結晶により、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、スルホキシド系溶媒、エステル系溶媒、アミド系溶媒またはこれらの混合溶媒を用いることができる。
上記(1)〜(8)のコオリゴマーの良溶媒としてはテトラヒドロフラン(THF)を好適に用いることができる。
上記(1)〜(8)のコオリゴマーの良溶媒としてはテトラヒドロフラン(THF)を好適に用いることができる。
上記貧溶媒と良溶媒の組み合わせとしては、良溶媒の方が貧溶媒よりも有機結晶の溶解度が高く(溶解度の差が大きい方がよい)、かつ良溶媒の沸点が貧溶媒の沸点よりも低い(沸点の差も大きい方がよい)ことが条件となる。良溶媒の沸点が貧溶媒の沸点よりも高いと、繰り返し注入や、乾燥させて粉体として取り出すのも困難となる。なお、貧溶媒と良溶媒とは相溶性であってもよい。
良溶媒には有機結晶がよく溶解し、貧溶媒には有機結晶が溶解しにくい。
本実施の形態の場合、まず良溶媒中に所要濃度で有機結晶を溶解する。そしてこの有機結晶溶液を、少量ずつピペット等により複数回に分けて、あるいはシリンジポンプ等によって少量ずつ連続的に貧溶媒中に注入する。この間、貧溶媒はスターラー等によって攪拌するとよい。あるいは超音波振動を付与するようにしてもよい。
本実施の形態の場合、まず良溶媒中に所要濃度で有機結晶を溶解する。そしてこの有機結晶溶液を、少量ずつピペット等により複数回に分けて、あるいはシリンジポンプ等によって少量ずつ連続的に貧溶媒中に注入する。この間、貧溶媒はスターラー等によって攪拌するとよい。あるいは超音波振動を付与するようにしてもよい。
また、有機結晶溶液を貧溶媒中に注入する際、減圧するなどして良溶媒を蒸発させて除去するようにする。
有機結晶溶液が貧溶媒中に少量ずつ注入され、攪拌によって混合され、良溶媒と貧溶媒が混ざったことで有機物質が溶解できなくなり、微細な粒子状に結晶化し、貧溶媒中に分散した状態になる。
有機結晶溶液が貧溶媒中に少量ずつ注入され、攪拌によって混合され、良溶媒と貧溶媒が混ざったことで有機物質が溶解できなくなり、微細な粒子状に結晶化し、貧溶媒中に分散した状態になる。
貧溶媒の攪拌の程度の高い方がより微細な粒子に結晶化する。
また、ピペット等によって分ける回数が多いほど、すなわち1回の注入量が少ないほど、またシリンジポンプによる送液量が少ないほど、より微細な粒子に結晶化する。
したがって、本実施の形態によれば、上記条件を適宜変更することによって有機結晶粒子の粒子径を容易に調整でき、数nm〜10000nm程度までの有機結晶粒子の製造が可能となる。
また、ピペット等によって分ける回数が多いほど、すなわち1回の注入量が少ないほど、またシリンジポンプによる送液量が少ないほど、より微細な粒子に結晶化する。
したがって、本実施の形態によれば、上記条件を適宜変更することによって有機結晶粒子の粒子径を容易に調整でき、数nm〜10000nm程度までの有機結晶粒子の製造が可能となる。
本実施の形態で得られる有機結晶粒子は、有機化合物が破壊されることなく、そのままナノオーダーの単結晶に再結晶したものであるので、高い内部蛍光量子効率をそのまま維持していて各種用途に好適に用いることができる。
例えば、生体系高分子の分子ダイナミクス測定などに用いる蛍光マーカーとして好適に用いることができる。
例えば、生体系高分子の分子ダイナミクス測定などに用いる蛍光マーカーとして好適に用いることができる。
また、本実施の形態で得られる有機結晶粒子は、光照射による分解が起こり難いため、長時間の光励起に耐え得る安定性を有し、レーザー材料、蛍光塗料、発光色変換フィルター用発光材料などに利用することができる。
(実施例1)
貧溶媒として水20ml をビーカーに入れ、スターラーにより800rpmで攪拌した。これとは別に良溶媒としてTHF 20mlを用い、60℃でAC5を4mgを溶解した。60℃に加熱したAC5のTHF溶液2mlをパスツールピペットで水中に注入し、減圧下でTHFを除去し、微小有機結晶分散体を調製した。さらに、AC5のTHF溶液の注入と除去を同様に10回繰り返した。最終的に20mlのAC5のTHF溶液を注入し微小有機結晶が高濃度に分散した分散体を調整した。得られた分散体を分散体(1)とした。
貧溶媒として水20ml をビーカーに入れ、スターラーにより800rpmで攪拌した。これとは別に良溶媒としてTHF 20mlを用い、60℃でAC5を4mgを溶解した。60℃に加熱したAC5のTHF溶液2mlをパスツールピペットで水中に注入し、減圧下でTHFを除去し、微小有機結晶分散体を調製した。さらに、AC5のTHF溶液の注入と除去を同様に10回繰り返した。最終的に20mlのAC5のTHF溶液を注入し微小有機結晶が高濃度に分散した分散体を調整した。得られた分散体を分散体(1)とした。
(実施例2)
貧溶媒として水20ml を二口のナス底フラスコに入れ、スターラーにより800rpm攪拌した。これとは別に良溶媒としてTHF 20mlを用い、60℃でAC5を4mgを溶解した。アスピレーターでナス底フラスコ内を減圧し、60℃に加熱したAC5のTHF溶液20mlをシリンジポンプで水中に注入することで、THFの除去と注入を同時に行い、微小有機結晶が高濃度に分散した分散体を調整した。得られた分散体を分散体(2)とした。
貧溶媒として水20ml を二口のナス底フラスコに入れ、スターラーにより800rpm攪拌した。これとは別に良溶媒としてTHF 20mlを用い、60℃でAC5を4mgを溶解した。アスピレーターでナス底フラスコ内を減圧し、60℃に加熱したAC5のTHF溶液20mlをシリンジポンプで水中に注入することで、THFの除去と注入を同時に行い、微小有機結晶が高濃度に分散した分散体を調整した。得られた分散体を分散体(2)とした。
(実施例3)
良溶媒の一回の注入量を1mlとし、AC5のTHF溶液の注入と除去を20回とした以外は、実施例1と同様の操作を行った。得られた分散体を分散体(3)とした。
良溶媒の一回の注入量を1mlとし、AC5のTHF溶液の注入と除去を20回とした以外は、実施例1と同様の操作を行った。得られた分散体を分散体(3)とした。
(実施例4)
良溶媒の一回の注入量を4mlとし、AC5のTHF溶液の注入と除去を5回とした以外は、実施例1と同様の操作を行った。得られた分散体を分散体(4)とした。
良溶媒の一回の注入量を4mlとし、AC5のTHF溶液の注入と除去を5回とした以外は、実施例1と同様の操作を行った。得られた分散体を分散体(4)とした。
(実施例5)
良溶媒の一回の注入量を5mlとし、AC5のTHF溶液の注入と除去を4回とした以外は、実施例1と同様の操作を行った。得られた分散体を分散体(5)とした。
良溶媒の一回の注入量を5mlとし、AC5のTHF溶液の注入と除去を4回とした以外は、実施例1と同様の操作を行った。得られた分散体を分散体(5)とした。
(実施例6)
良溶媒の一回の注入量を20mlとし、AC5のTHF溶液の注入と除去を1回とした以外は、実施例1と同様の操作を行った。得られた分散体を分散体(6)とした。
良溶媒の一回の注入量を20mlとし、AC5のTHF溶液の注入と除去を1回とした以外は、実施例1と同様の操作を行った。得られた分散体を分散体(6)とした。
(実施例7)
貧溶媒として水20ml をビーカーに入れ、スターラーにより800rpm攪拌した。これとは別に良溶媒としてアセトン 80mlを用い、50℃でAC5を4mgを溶解した。50℃に加熱したAC5のアセトン溶液5mlをパスツールピペットで水中に注入し、減圧下でアセトンを除去した。水はアセトンと共沸するためアセトン除去後に水を加え20mlとした微小有機結晶分散体を調製した。さらに、AC5のアセトン溶液の注入と除去を同様に16回繰り返した。最終的に80mlのAC5のアセトン溶液を注入し微小有機結晶が高濃度に分散した分散体を調整した。得られた分散体を分散体(7)とした。
貧溶媒として水20ml をビーカーに入れ、スターラーにより800rpm攪拌した。これとは別に良溶媒としてアセトン 80mlを用い、50℃でAC5を4mgを溶解した。50℃に加熱したAC5のアセトン溶液5mlをパスツールピペットで水中に注入し、減圧下でアセトンを除去した。水はアセトンと共沸するためアセトン除去後に水を加え20mlとした微小有機結晶分散体を調製した。さらに、AC5のアセトン溶液の注入と除去を同様に16回繰り返した。最終的に80mlのAC5のアセトン溶液を注入し微小有機結晶が高濃度に分散した分散体を調整した。得られた分散体を分散体(7)とした。
(評価)
以下、評価結果を示す。
調製した分散体(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)について、Malvern社製ゼータサイザーナノ(商品名)を用いて、微小結晶の粒子径を測定した。この結果を表1に示す。
以下、評価結果を示す。
調製した分散体(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)について、Malvern社製ゼータサイザーナノ(商品名)を用いて、微小結晶の粒子径を測定した。この結果を表1に示す。
表1から明らかなように、貧溶媒の水に対して良溶媒の割合が高くなると粒子径が大きくなり、割合を調節することで粒子径をコントロールすることが出来た。
分散体1と分散体7とを比較すると同じ粒子径の結晶を同濃度で作製するためには、良溶媒としてTHFを使用した場合は良溶媒としてアセトンを使用した場合と比較して良溶媒使用量1/4とすることが出来た。
分散体1と分散体7とを比較すると同じ粒子径の結晶を同濃度で作製するためには、良溶媒としてTHFを使用した場合は良溶媒としてアセトンを使用した場合と比較して良溶媒使用量1/4とすることが出来た。
本発明の実施例1〜4はいずれも、100nm以下の結晶を粒子径を制御して作製することが出来、良溶媒の注入除去を繰り返すことで結晶濃度をコントロールすることが出来た。
上記の手順で作製した分散体(1)(2)について外部量子効率を測定したところ、45%であった。
上記の手順で作製した分散体(1)(2)について外部量子効率を測定したところ、45%であった。
上記の手順で作製した分散体(1)(2)に減圧下40℃で乾燥させ、微小有機結晶粉末(1)(2)を調整した。
調整した粉末(1)(2)について、XRDを用いて、結晶性を検討したところ、原料のAC5と同様な回折ピークを示し、外部量子効率を測定したところ、70%であった。
なお、上記各実施例では原料としてAC5を用いたが、前記(2)〜(8)の化学物質を原料として用いた場合も100nm以下の結晶を粒子径を制御して作製することが出来た。
調整した粉末(1)(2)について、XRDを用いて、結晶性を検討したところ、原料のAC5と同様な回折ピークを示し、外部量子効率を測定したところ、70%であった。
なお、上記各実施例では原料としてAC5を用いたが、前記(2)〜(8)の化学物質を原料として用いた場合も100nm以下の結晶を粒子径を制御して作製することが出来た。
以下に比較例を示す。
(比較例1)
貧溶媒として水20ml をビーカーに入れ、スターラーにより800rpm攪拌した。これとは 別に良溶媒としてNMP(N-メチル-2-ピロリドン) 4mlを用い、80℃でAC5を4mgを溶解した。80℃に加熱したAC5のNMP溶液4mlをパスツールピペットで水中に注入し、微小有機結晶分散体を調製した。得られた分散体を分散体(8)とした。 この分散体(8)は粒子径分布が広く数10nm〜数μmの結晶となってしまった。
したがって分散体(8)は分散体(1)〜(7)と比較すると狙った粒子径を作り出すことが困難である。
(比較例1)
貧溶媒として水20ml をビーカーに入れ、スターラーにより800rpm攪拌した。これとは 別に良溶媒としてNMP(N-メチル-2-ピロリドン) 4mlを用い、80℃でAC5を4mgを溶解した。80℃に加熱したAC5のNMP溶液4mlをパスツールピペットで水中に注入し、微小有機結晶分散体を調製した。得られた分散体を分散体(8)とした。 この分散体(8)は粒子径分布が広く数10nm〜数μmの結晶となってしまった。
したがって分散体(8)は分散体(1)〜(7)と比較すると狙った粒子径を作り出すことが困難である。
(比較例2)
水中にAC5が1.0×10-2wt%となるように入れたものを作製し、266nmのレーザー出力強度を25mJ/cm2で10分間照射して作製した分散体を(9)とした。この分散体は粒子径分布が広く数100nm〜数100μmの結晶となってしまい、数10nmの結晶を作製することが出来なかった。
水中にAC5が1.0×10-2wt%となるように入れたものを作製し、266nmのレーザー出力強度を25mJ/cm2で10分間照射して作製した分散体を(9)とした。この分散体は粒子径分布が広く数100nm〜数100μmの結晶となってしまい、数10nmの結晶を作製することが出来なかった。
(比較例3)
レーザー出力強度を48mJ/cm2とした以外は比較例2と同様である。これを分散体(10)とした。
分散体(9)(10)は粒子径分布が広く数100nm〜数100μmの結晶となってしまい、数10nmの結晶を作製することが出来なかった。したがって分散体(9)(10)は分散体(1)〜(7)と比較すると狙った粒子径を作り出すことが困難である。また、発光強度は照射前の数%となってしまった。
レーザー出力強度を48mJ/cm2とした以外は比較例2と同様である。これを分散体(10)とした。
分散体(9)(10)は粒子径分布が広く数100nm〜数100μmの結晶となってしまい、数10nmの結晶を作製することが出来なかった。したがって分散体(9)(10)は分散体(1)〜(7)と比較すると狙った粒子径を作り出すことが困難である。また、発光強度は照射前の数%となってしまった。
Claims (10)
- 貧溶媒よりも低沸点の良溶媒中に有機結晶を溶解し、この有機結晶溶液を複数回に分けて、もしくは所要量ずつ連続的に、良溶媒を蒸発除去しつつ貧溶媒中に注入してナノオーダーの大きさの有機結晶粒子を析出させることを特徴とする微小有機結晶粒子の製造方法。
- 前記有機結晶が、チオフェンと、フェニレンおよび/またはフェニルとが結合した有機化合物であることを特徴とする請求項1記載の微小有機結晶粒子の製造方法。
- 前記有機結晶が下記式(1)〜(8)
- 前記貧溶媒が、水系溶媒、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒またはこれらの混合溶媒であることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の微小有機結晶粒子の製造方法。
- 前記貧溶媒が水であることを特徴とする請求項4記載の微小有機結晶粒子の製造方法。
- 前記良溶媒が、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、スルホキシド系溶媒、エステル系溶媒、アミド系溶媒またはこれらの混合溶媒であることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の微小有機結晶粒子の製造方法。
- 前記良溶媒が、テトラヒドロフランであることを特徴とする請求項6記載の微小有機結晶粒子の製造方法。
- 請求項1〜7いずれか1項記載の微小有機結晶粒子の製造方法で製造された微小有機結晶粒子。
- 請求項8記載の微小有機結晶粒子を含むことを特徴とする発光材料。
- 請求項8記載の微小有機結晶粒子を含むことを特徴とする蛍光マーカー。
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