JP2011050410A - 血流動態解析装置、磁気共鳴イメージング装置、およびプログラム - Google Patents

血流動態解析装置、磁気共鳴イメージング装置、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】推定誤差の小さい動脈入力関数を求めることが可能な血流動態解析装置、磁気共鳴イメージング装置、血流動態解析方法、およびプログラムを提供する。
【解決手段】TTPマップMt1〜MtnおよびΔR ピーク値マップMv1〜Mvnに加えて、(ΔR データ系列SD3のピーク到達時刻TTPに関する対称性を表す対称性指標SのマップMs1〜Msnを作成する。その後、位置座標が共通するピクセルPα、Pβ、およびPγを検出し、検出されたピクセルPα、Pβ、およびPγの位置座標に対応付けられているΔR データ系列SD2を加算平均することにより、動脈入力関数を算出する。
【選択図】図16

Description

本発明は、被検体の血流の動態を解析する血流動態解析装置、磁気共鳴イメージング装置、およびプログラムに関する。
被検体の脳の血流の動態を解析するために使用されるパラメータとして、脳血流量(Cerebral Blood Flow)CBFや、脳血液量(Cerebral Blood Volume)CBVなどがある。脳血流量CBFや脳血液量CBVを算出するには、動脈の位置における磁気共鳴信号の信号強度の時間変化に基づいて、動脈入力関数を予め算出しておく必要がある。動脈では、造影剤の流入に伴って磁気共鳴信号の信号強度が急激に変化するので、信号強度の時間変化を調べることによって、動脈の位置における磁気共鳴信号の信号強度の時間変化を求めることができ、動脈入力関数を算出することが可能となる。信号強度の時間変化に基づいて動脈入力関数を算出する種々の方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004-057812号公報
しかし、特許文献1の方法では、体動などが原因で、動脈とは別の組織において磁気共鳴信号の信号強度が急激に変化した場合でも、動脈の位置における信号強度の時間変化と認識してしまうことがある。したがって、動脈入力関数の推定誤差が大きくなるという問題がある。
本発明は、上記の事情に鑑み、推定誤差の小さい動脈入力関数を求めることが可能な血流動態解析装置、磁気共鳴イメージング装置、およびプログラムを提供することを目的とする。
上記の問題を解決する本発明の第1の血流動態解析装置は、
造影剤が注入された被検体の各領域から各時刻における磁気共鳴信号を収集し、収集された上記磁気共鳴信号の信号強度に基づいて上記被検体の血流の動態を解析する血流動態解析装置であって、
収集された上記磁気共鳴信号に基づいて、上記被検体の各領域ごとに、上記各時刻における磁気共鳴信号の信号強度を算出し、上記信号強度の時間変化を表す第1のデータ系列を作成する第1のデータ系列作成手段と、
上記第1のデータ系列に基づいて、上記各時刻におけるスピンの緩和速度と、上記造影剤が上記被検体の各領域に到達する前におけるスピンの緩和速度との差を算出し、上記スピンの緩和速度の差の時間変化を表す第2のデータ系列を作成する第2のデータ系列作成手段と、
上記第2のデータ系列に基づいて、上記各時刻ごとに、上記スピンの緩和速度の差に関連する値を算出し、上記スピンの緩和速度の差に関連する値の時間変化を表す第3のデータ系列を作成する第3のデータ系列作成手段と、
時間軸方向に関する上記第3のデータ系列の対称性を表す対称性指標を算出する対称性指標算出手段と、
上記対称性指標に基づいて、上記第2のデータ系列作成手段が作成したデータ系列の中から、動脈入力関数を決定するために使用される上記第2のデータ系列を選択するデータ系列選択手段と、
を有している。
上記の問題を解決する本発明の第2の血流動態解析装置は、
造影剤が注入された被検体の各領域から各時刻における磁気共鳴信号を収集し、収集された上記磁気共鳴信号の信号強度に基づいて上記被検体の血流の動態を解析する血流動態解析装置であって、
収集された上記磁気共鳴信号に基づいて、上記被検体の各領域ごとに、上記各時刻における磁気共鳴信号の信号強度を算出し、上記信号強度の時間変化を表す第1のデータ系列を作成する第1のデータ系列作成手段と、
上記第1のデータ系列に基づいて、上記各時刻における上記造影剤の濃度を算出し、上記造影剤の濃度の時間変化を表す第2のデータ系列を作成する第2のデータ系列作成手段と、
上記第2のデータ系列に基づいて、上記各時刻ごとに、上記造影剤の濃度に関連する値を算出し、上記造影剤の濃度に関連する値の時間変化を表す第3のデータ系列を作成する第3のデータ系列作成手段と、
時間軸方向に関する上記第3のデータ系列の対称性を表す対称性指標を算出する対称性指標算出手段と、
上記対称性指標に基づいて、上記第2のデータ系列作成手段が作成したデータ系列の中から、動脈入力関数を決定するために使用される上記第2のデータ系列を選択するデータ系列選択手段と、
を有している。
上記の問題を解決する本発明の磁気共鳴イメージング装置は、本発明の第1の血流動態解析装置又は本発明の第2の血流動態解析装置を有している。
上記の問題を解決する本発明の第1のプログラムは、
造影剤が注入された被検体の各領域から各時刻における磁気共鳴信号を収集し、収集された上記磁気共鳴信号の信号強度に基づいて上記被検体の血流の動態を解析するためのプログラムであって、
収集された上記磁気共鳴信号に基づいて、上記被検体の各領域ごとに、上記各時刻における磁気共鳴信号の信号強度を算出し、上記信号強度の時間変化を表す第1のデータ系列を作成する第1のデータ系列作成処理と、
上記第1のデータ系列に基づいて、上記各時刻におけるスピンの緩和速度と、上記造影剤が上記被検体の各領域に到達する前におけるスピンの緩和速度との差を算出し、上記スピンの緩和速度の差の時間変化を表す第2のデータ系列を作成する第2のデータ系列作成処理と、
上記第2のデータ系列に基づいて、上記各時刻ごとに、上記スピンの緩和速度の差に関連する値を算出し、上記スピンの緩和速度の差に関連する値の時間変化を表す第3のデータ系列を作成する第3のデータ系列作成処理と、
時間軸方向に関する上記第3のデータ系列の対称性を表す対称性指標を算出する対称性指標算出処理と、
上記対称性指標に基づいて、上記第2のデータ系列作成処理により作成されたデータ系列の中から、動脈入力関数を決定するために使用される上記第2のデータ系列を選択するデータ系列選択処理と、
を計算機に実行させるためのプログラムである。
上記の問題を解決する本発明の第2のプログラムは、
造影剤が注入された被検体の各領域から各時刻における磁気共鳴信号を収集し、収集された上記磁気共鳴信号の信号強度に基づいて上記被検体の血流の動態を解析するためのプログラムであって、
収集された上記磁気共鳴信号に基づいて、上記被検体の各領域ごとに、上記各時刻における磁気共鳴信号の信号強度を算出し、上記信号強度の時間変化を表す第1のデータ系列を作成する第1のデータ系列作成処理と、
上記第1のデータ系列に基づいて、上記各時刻における上記造影剤の濃度を算出し、上記造影剤の濃度の時間変化を表す第2のデータ系列を作成する第2のデータ系列作成処理と、
上記第2のデータ系列に基づいて、上記各時刻ごとに、上記造影剤の濃度に関連する値を算出し、上記造影剤の濃度に関連する値の時間変化を表す第3のデータ系列を作成する第3のデータ系列作成処理と、
時間軸方向に関する上記第3のデータ系列の対称性を表す対称性指標を算出する対称性指標算出処理と、
上記対称性指標に基づいて、上記第2のデータ系列作成処理により作成されたデータ系列の中から、動脈入力関数を決定するために使用される上記第2のデータ系列を選択するデータ系列選択処理と、
を計算機に実行させるためのプログラムである。
本発明では、データ系列の対称性を表す対称性指標を算出し、対称性指標に基づいて、動脈入力関数を決定するために使用されるデータ系列を選択している。したがって、推定誤差の小さい動脈入力関数を得ることができる。
本発明の第1の実施形態の磁気共鳴イメージング装置の概略図である。 MRI装置1の処理フローを示す図である。 被検体9に設定されたスライスA1〜Anの一例である。 スライスA1〜Anから得られるフレーム画像を示す概念図である。 スライスA1〜Anと、フレーム画像との対応関係を示す図である。 スライスAkの領域Rαにおける磁気共鳴信号の信号強度S(t)の時間変化を表す信号強度データ系列の一例を示す図である。 スライスA1〜Anの各領域と、作成された信号強度データ系列SD1との対応関係を示す概念図である。 スライスAkの領域RαにおけるΔR データ系列SD2を示す図である。 スライスA1〜Anの各領域と、作成されたΔR データ系列SD2との対応関係を示す概念図である。 ΔR (t)のピーク値Vのマップ、およびピーク到達時刻TTPのマップを概略的に示す図である。 TTPマップMt1〜Mtnの各ピクセルにおけるピーク到達時刻TTPと、ピクセル数との関係を表すグラフである。 TTPマップMt1〜Mtnにおいて、ピーク到達時刻TTPの値が範囲W(0<TTP<Q1−σ)に含まれるピクセルを示す概略図である。 ΔR ピーク値マップMv1〜Mvnの各ピクセルにおけるΔR のピーク値Vと、ピクセル数との関係を表すグラフである。 ΔR ピーク値マップMv1〜Mvnにおいて、ピーク値Vの値が範囲W(V>Q2+σ)に含まれるピクセルを示す概略図である。 スライスAkの領域Rαにおける(ΔR データ系列SD3を示すグラフである。 対称性指標Sの算出方法の説明図である。 対称性指標Sのマップを概略的に示す図である。 対称性指標マップMs1〜Msnにおいて、対称性指標SがS=0.9以上になるピクセルを示す概略図である。 検出されたピクセルを示す図である。 位置座標(x’α、y’α、z’α)、(x’β、y’β、z’β)、および(xγ’、yγ’、zγ’)に対応付けられているΔR データ系列SD2を示す概念図である。 スライスAkの領域RαにおけるΔR データ系列SD2の対称性指標S’を算出する場合の説明図である。 第2の実施形態のMRI装置の処理フローを示す図である。 作成されたCmデータ系列SD4を示す概念図である。 Cmデータ系列SD4のピーク値Cmaxのマップ、およびピーク到達時刻TTPのマップを概略的に示す図である。 スライスAkの領域Rαにおける(Cm)データ系列SD5を示すグラフである。 対称性指標Sのマップを概略的に示す図である。
以下、図面を参照しながら、発明を実施するための形態を詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に限定されることはない。
(1)第1の実施形態
図1は、本発明の第1の実施形態の磁気共鳴イメージング装置の概略図である。
磁気共鳴イメージング装置(以下、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置と呼ぶ)1は、コイルアセンブリ2、テーブル3、造影剤注入装置4、受信コイル5と、制御装置6と、入力装置7と、表示装置8とを有している。
コイルアセンブリ2は、被検体9が収容されるボア21と、超伝導コイル22と、勾配コイル23と、送信コイル24とを有している。超伝導コイル22は静磁場B0を印加し、勾配コイル23は勾配パルスを印加し、送信コイル24はRFパルスを送信する。
テーブル3は、被検体9を搬送するためのクレードル31を有している。クレードル31によって、被検体9はボア21に搬送される。
造影剤注入装置4は、被検体9に造影剤を注入する。
受信コイル5は、被検体9の頭部9aに取り付けられている。受信コイル5が受信したMR(Magnetic Resonance)信号は、制御装置6に伝送される。
制御装置6は、シーケンサ61〜中央処理装置65を有している。
シーケンサ61は、中央処理装置65の制御を受けて、RFパルスの情報(中心周波数、バンド幅など)を送信器62に送り、勾配磁場の情報(勾配磁場の強度など)を勾配磁場電源63に送る。
送信器62は、シーケンサ61から送られた情報に基づいて、RFコイル24を駆動する駆動信号を出力する。
勾配磁場電源63は、シーケンサ61から送られた情報に基づいて、勾配コイル23を駆動する駆動信号を出力する。
受信器64は、受信コイル5で受信された磁気共鳴信号を信号処理し、中央処理装置65に伝送する。
中央処理装置65は、シーケンサ61および表示装置8に必要な情報を伝送したり、受信器64から受け取った信号に基づいて画像を再構成するなど、MRI装置1の各種の動作を実現するように、MRI装置1の各部の動作を総括する。中央処理装置65は、例えばコンピュータ(computer)によって構成される。尚、中央処理装置65は、本発明における第1のデータ系列作成手段、第2のデータ系列作成手段、第3のデータ系列作成手段、対称性指標算出手段、データ系列選択手段、および特徴量算出手段の一例であり、所定のプログラムを実行することにより、これらの手段として機能する。
入力装置7は、オペレータ10の操作に応じて、種々の命令を制御装置6に入力する。
表示装置8は種々の情報を表示する。
MRI装置1は上記のように構成されている。次に、MRI装置1の動作について、図2を参照しながら説明する。
図2は、MRI装置1の処理フローを示す図である。
ステップS1では、被検体9の頭部9aの造影撮影が行われる。オペレータ10は、造影撮影を行うために、入力装置7(図1参照)を操作して、被検体9にスライスを設定する。
図3は、被検体9に設定されたスライスA1〜Anの一例である。
被検体9には、n枚のスライスAj(j=1〜nの整数)が設定されている。スライスの枚数は、例えば、n=12である。スライスの枚数は、必要に応じて、任意の枚数を設定することができる。
オペレータ10は、スライスA1〜Anを設定した後、入力装置7を操作して、被検体9を撮影する撮影命令を入力する。撮影命令が入力されると、造影剤注入装置4は被検体9に造影剤を注入するとともに、シーケンサ61は、中央処理装置65の制御を受けて、パルスシーケンスを実行するための情報(RFパルスの情報、勾配磁場の情報)を送信器62および勾配磁場電源63に送る。これによって、パルスシーケンスが実行され、被検体9から磁気共鳴信号が収集される。第1の実施形態では、マルチスライススキャンにより、各スライスA1〜Anから磁気共鳴信号が収集される。磁気共鳴信号は、受信コイル5で受信され、受信器64で処理され、中央処理装置65に伝送される。
被検体9から磁気共鳴信号を収集した後、ステップS2に進む。
ステップS2では、収集した磁気共鳴信号に基づいて、磁気共鳴信号の信号強度S(t)の時間変化を表す信号強度データ系列を作成する。以下に、信号強度データ系列を作成する方法について説明する。
図4は、スライスA1〜Anから得られるフレーム画像を示す概念図である。
第1の実施形態では、各スライスA1〜Anからm枚のフレーム画像が得られる。したがって、1枚のスライスにつき、m枚のフレーム画像が得られる。例えば、フレーム画像の枚数m=85枚である。
図4は、被検体9の頭部9aに設定されたn枚のスライスA1〜Anにおけるフレーム画像を、収集順序に従って時系列に並べて示している。図4では、スライスA1〜AnのうちのスライスA1、Ak、およびAnにおけるフレーム画像について、それぞれ符号F11〜F1m、Fk1〜Fkm、およびFn1〜Fnmで示されている。例えば、スライスAkにおけるフレーム画像Fk1〜Fkmは、時刻tk1〜tkmにおいて収集された画像である。
図5は、スライスA1〜Anと、フレーム画像との対応関係を示す図である。
図5(a)は、スライスA1〜Anを示す図であり、図5(b)は、各スライスA1〜Anから収集されたフレーム画像を、スライス別に示す図である。
スライスAj(j=1〜nの整数)の領域Ri(i=1〜zの整数)の位置座標は、x’軸、y’軸、およびz’軸によって規定されている。例えば、スライスAk内の領域Rαの位置座標は、(x’α、y’α、z’α)である。
スライスAj(j=1〜nの整数)から収集されたフレーム画像の各ピクセルは、スライスAjの各領域Riから収集した磁気共鳴信号の信号強度S(t)を表している。例えば、スライスAkから収集されたフレーム画像Fk1〜FkmのピクセルPαは、スライスAkの領域Rαから収集した磁気共鳴信号の信号強度S(t)を表している。
ステップS2では、収集した磁気共鳴信号に基づいて、スライスAj(j=1〜nの整数)の領域Ri(i=1〜zの整数)ごとに、磁気共鳴信号の信号強度S(t)の時間変化を表す信号強度データ系列を作成する。
図6は、スライスAkの領域Rαにおける磁気共鳴信号の信号強度S(t)の時間変化を表す信号強度データ系列の一例を示す図である。
図6(a)は、スライスAkのフレーム画像Fk1〜Fkmを示しており、図6(b)は、磁気共鳴信号の信号強度S(t)の時間変化を表す信号強度データ系列SD1を示している。
信号強度データ系列SD1は、時系列的に並ぶm個のデータD1〜Dmを有している。各データD1〜Dmは、フレーム画像Fk1〜FkmのピクセルPαの信号強度S(t)を表している。例えば、データD1は、フレーム画像Fk1のピクセルPαの信号強度S(t)を表しており、データDmは、フレーム画像FkmのピクセルPαの信号強度S(t)を表している。信号強度データ系列SD1を参照すると、スライスAkの領域Rαにおいては、信号強度S(t)は、時刻tsを境にして急激に減少するが、時間の経過かと共に再び増大している。領域Rαにおける信号強度S(t)は、造影剤が領域Rαに到達すると急激に小さい値になる。したがって、時刻tsは、領域Rαに造影剤が到達した時刻と考えられる。
また、信号強度データ系列SD1から、信号強度S(t)のベースラインS0も算出する。ベースラインS0は、造影剤が領域Rαに到達する前における信号強度を表している。ベースラインS0は、例えば、時刻tsよりも前の信号強度S(t)の平均値として算出することができる。ただし、時刻tk1における信号強度S(t)の値は、他の時刻における信号強度S(t)よりも極端に大きいので、ベースラインS0を算出するために用いる信号強度S(t)としては適していないと考えられる。したがって、時刻tk1における信号強度S(t)の値は、ベースラインS0を算出するために用いる信号強度S(t)から除外する。
図6には、スライスAkの領域Rαにおける信号強度データ系列SD1が示されているが、スライスAkの各領域Rjごとに、信号強度S(t)の時間変化を表す信号強度データ系列SD1を作成する。
尚、図6では、スライスAkの信号強度データ系列SD1について説明されている。しかし、スライスAk以外の他のスライスAjの各領域Rjについても、信号強度S(t)の時間変化を表す信号強度データ系列SD1を作成する。したがって、スライスA1〜Anの各領域ごとに、信号強度データ系列SD1が作成される。作成された信号強度データ系列SD1は、スライスA1〜Anの各領域に対応付けられる(図7参照)。
図7は、スライスA1〜Anの各領域と、作成された信号強度データ系列SD1との対応関係を示す概念図である。
スライスA1〜Anの各領域には、作成された信号強度データ系列SD1が対応付けられている。例えば、位置座標(x’α、y’α、z’α)における領域Rαには、図6(b)に示す信号強度データ系列SD1が対応付けられている。したがって、位置座標が決まれば、対応する信号強度データ系列SD1を取り出すことができる。
信号強度データ系列SD1を作成した後、ステップS3に進む。
ステップS3では、信号強度データ系列SD1に基づいて、スライスAj(j=1〜n)の領域Ri(i=1〜z)ごとに、ΔR (t)の時間変化を表すΔR データ系列SD2を作成する。ΔR (t)は、以下の式で表される。
ΔR (t)=R (t)−R (t)・・・(1)
ここで、R (t):スライスAjの領域Riにおける時刻tのスピンの緩和速度
(t)):造影剤がスライスAjの領域Riに到達する前のスピンの緩和速度
したがって、式(1)から、ΔR (t)は、時刻tのスピンの緩和速度と、造影剤が到達する前のスピンの緩和速度との差を表していることがわかる。式(1)の右辺の項R (t)およびR (t)は、以下の式に従って算出することができる。
(t) =−(1/TE)log(S(t)) ・・・(2)
(t)=−(1/TE)log(S0) ・・・(3)
ここで、TE:エコー時間、S(t):時刻tにおける信号強度、S0:信号強度のベースライン
式(2)および(3)を式(1)に代入し、整理すると、以下の式が得られる。
ΔR (t)=−(1/TE)log(S(t)/S0)・・・(4)
エコー時間TEは、予め求められる値であり、信号強度S(t)およびベースラインS0は、ステップS2において算出された値である。したがって、エコー時間TE、信号強度S(t)、およびベースラインS0は、全て既知の値であるので、TE、S(t)、およびS0を式(4)に代入することによって、緩和速度の差ΔR (t)の時間変化を表すΔR データ系列SD2を作成することができる。
図8は、スライスAkの領域RαにおけるΔR データ系列SD2を示す図である。
図8には、スライスAkの領域Rαにおける信号強度データ系列SD1も示されている。
ΔR データ系列SD2を参照すると、緩和速度の差ΔR (t)は、時刻tsを境にして急激に大きくなり、時刻tpにおいて最大値となるが、再び減少することが分かる。
尚、図8では、スライスAkの領域RαにおけるΔR データ系列SD2が示されている。しかし、スライスAkの他の領域についてもΔR データ系列SD2を作成し、スライスAk以外の他のスライスAjの各領域についても、ΔR データ系列SD2を作成する。したがって、スライスA1〜Anの各領域ごとに、ΔR データ系列SD2が作成される。作成されたΔR データ系列SD2は、スライスA1〜Anの各領域ごとに対応付けられる(図9参照)。
図9は、スライスA1〜Anの各領域と、作成されたΔR データ系列SD2との対応関係を示す概念図である。
スライスA1〜Anの各領域には、作成されたΔR データ系列SD2が対応付けられている。例えば、位置座標(x’α、y’α、z’α)における領域Rαには、図8に示すΔR データ系列SD2が対応付けられている。したがって、位置座標が決まれば、対応するΔR データ系列SD2を取り出すことができる。尚、ステップS2において既に信号強度データ系列SD1が対応付けられているので、位置座標ごとに、信号強度データ系列SD1とΔR データ系列SD2とが対応付けられている。
ΔR データ系列SD2を作成した後、ステップS4に進む。
ステップS4では、ΔR データ系列SD2の特徴量を算出し、特徴量のマップを作成する。第1の実施形態では、ΔR データ系列SD2の特徴量として、以下の2個の特徴量を算出する。
(1)ΔR データ系列SD2のピーク部PEにおけるピーク値V
(2)ピーク値Vにおける時刻(ピーク到達時刻)TTP
図9には、スライスAkの領域RαにおけるΔR データ系列SD2のピーク値V(=Vα)およびピーク到達時刻TTP(=TTPα)が示されている。しかし、スライスAkの他の領域におけるΔR データ系列SD2のピーク値Vおよびピーク到達時刻TTPも算出される。更に、スライスAk以外の他のスライスの各領域におけるΔR データ系列SD2のピーク値Vおよびピーク到達時刻TTPも算出される。
尚、図9では、ΔR データ系列SD2の中で、ΔR (t)の最大値をピーク値Vαとしている。しかし、ΔR データ系列SD2に最もよく当てはまるフィッティング曲線を求め、フィッティング曲線の最大値をピーク値Vαとするなど、別の方法でピーク値Vαを算出してもよい。
図10は、ΔR データ系列SD2のピーク値Vのマップ、およびΔR データ系列SD2のピーク到達時刻TTPのマップを概略的に示す図である。
ピーク到達時刻TTPのマップ(以下、「TTPマップ」と呼ぶ)Mt1〜Mtnの各ピクセルのピクセル値は、スライスA1〜Anの各領域におけるピーク到達時刻TTPの値を表している。例えば、TTPマップMtkのピクセルPαのピクセル値は、スライスAkの領域Rαにおけるピーク到達時刻TTPα(図9参照)を表している。
また、ピーク値Vのマップ(以下、「ΔR ピーク値マップ」と呼ぶ)Mv1〜Mvnの各ピクセルのピクセル値は、スライスA1〜Anの各領域におけるピーク値Vの値を表している。例えば、ΔR ピーク値マップMvkのピクセルPαのピクセル値は、スライスAkの領域Rαにおけるピーク値Vα(図9参照)を表している。
TTPマップMt1〜MtnおよびΔR ピーク値マップMv1〜Mvnを作成した後、ステップS5に進む。
ステップS5では、TTPマップMt1〜Mtnのピクセルの中から、動脈のピーク到達時刻TTPを表していると考えられるピクセルを抽出する。ピクセルの抽出は、以下のようにして行う。
動脈のピーク到達時刻TTPを表していると考えられるピクセルを抽出するために、先ず、TTPマップMt1〜Mtn(図10参照)の各ピクセルにおけるピーク到達時間TTPと、ピクセル数との関係を求める。
図11は、TTPマップMt1〜Mtnの各ピクセルにおけるピーク到達時刻TTPと、ピクセル数との関係を表すグラフである。
グラフの横軸は、ピーク到達時刻TTPの値であり、グラフの縦軸は、TTPマップMt1〜Mtnに含まれるピクセルの中で、ピーク到達時刻TTPが同じ値になるピクセルの数NPである。
グラフには、ピーク到達時刻TTPとピクセル数NPとの関係を表す曲線Ctが示されている。
動脈のピーク到達時刻TTPは、一般的に小さい値になる傾向がある。したがって、ピーク到達時刻TTPの値の小さいピクセルは、動脈のピーク到達時刻TTPを表す可能性が高いと考えられる。そこで、曲線Ctに基づいて、ピーク到達時刻TTPが小さい値になる範囲Wを決定する。ピーク到達時刻TTPが小さい値になる範囲Wは、例えば、ピクセル数NPが最大値NPmaxになるときのピーク到達時刻TTP(=Q1)と、ピクセル数NPの標準偏差σとを算出し、0<TTP<Q1−σとなる範囲として決定することができる。
範囲Wを決定した後、TTPマップMt1〜Mtnのピクセルの中から、ピーク到達時刻TTPの値が範囲W(0<TTP<Q1−σ)に含まれるピクセルを、動脈のピーク到達時刻TTPを表したピクセルとして抽出する(図12参照)。
図12は、TTPマップMt1〜Mtnにおいて、ピーク到達時刻TTPの値が範囲W(0<TTP<Q1−σ)に含まれるピクセルを示す概略図である。
図12では、TTPマップMt1〜Mtnのピクセルの中で、ピーク到達時刻TTPの値が範囲W(0<TTP<Q1−σ)に含まれるピクセルを、白抜きの四角形で示してある。
TTPマップMt1〜Mtnからピクセルを抽出した後、ΔR ピーク値マップMv1〜Mvnのピクセルの中から、動脈におけるΔR のピーク値Vを表していると考えられるピクセルを抽出する。ピクセルの抽出は、以下のようにして行う。
動脈におけるΔR のピーク値Vを表していると考えられるピクセルを抽出するために、先ず、ΔR ピーク値マップMv1〜Mvnの各ピクセルにおけるΔR のピーク値Vと、ピクセル数との関係を求める。
図13は、ΔR ピーク値マップMv1〜Mvnの各ピクセルにおけるΔR のピーク値Vと、ピクセル数との関係を表すグラフである。
グラフの横軸は、ΔR のピーク値Vの値であり、グラフの縦軸は、ΔR ピーク値マップMv1〜Mvnに含まれるピクセルの中で、ピーク値Vが同じ値になるピクセルの数NPである。
グラフには、ピーク値Vとピクセル数NPとの関係を表す曲線Cvが示されている。
動脈におけるΔR のピーク値Vは、一般的に大きい値になる傾向がある。したがって、ピーク値Vの値の大きいピクセルは、動脈のピーク値Vを表す可能性が高いと考えられる。そこで、曲線Cvに基づいて、ピーク値Vが大きい値になる範囲Wを決定する。ピーク値Vが大きい値になる範囲Wは、例えば、ピクセル数NPが最大値NPmaxになるときのΔR のピーク値V(=Q2)と、ピクセル数NPの標準偏差σとを算出し、V>Q2+σのとなる範囲として決定することができる。
範囲Wを決定した後、ΔR ピーク値マップMv1〜Mvnの各ピクセルの中から、ΔR のピーク値Vの値が範囲W(V>Q2+σ)に含まれるピクセルを、動脈におけるΔR のピーク値Vを表したピクセルとして抽出する。
図14は、ΔR ピーク値マップMv1〜Mvnにおいて、ピーク値Vの値が範囲W(V>Q2+σ)に含まれるピクセルを示す概略図である。
図14では、ΔR ピーク値マップMv1〜Mvnのピクセルの中で、ΔR のピーク値Vが範囲W(V>Q2+σ)に含まれるピクセルを、白抜きの四角形で示してある。
ΔR ピーク値マップMv1〜Mvnからピクセルを抽出した後、ステップS6に進む。
ステップS6では、ΔR データ系列SD2に基づいて、ΔR (t)の2乗値{ΔR (t)}の時間変化を表す(ΔR データ系列SD3を作成する(図15参照)。
図15は、スライスAkの領域Rαにおける(ΔR データ系列SD3を示すグラフである。
図15には、スライスAkの領域RαにおけるΔR データ系列SD2(図9参照)と、ΔR (t)の2乗値{ΔR (t)}の時間変化を表す(ΔR データ系列SD3が示されている。
ΔR データ系列SD2では、時刻によってはΔR (t)が負の値になることがある。例えば、時刻tn以降は、ΔR (t)<0になっている。しかし、ΔR (t)を2乗することによって、{ΔR (t)}の値は、時刻に関わらずに正の値になる。
図15では、スライスAkの領域Rαにおける(ΔR データ系列SD3が示されている。しかし、スライスAkの他の領域における(ΔR データ系列SD3も作成し、スライスAk以外の他のスライスの各領域における(ΔR データ系列SD3も作成する。尚、(ΔR データ系列SD3を作成する理由については後述する。
(ΔR データ系列SD3を作成した後、ステップS7に進む。
ステップS7では、ピーク到達時刻TTPに関する(ΔR データ系列SD3の対称性を表す対称性指標Sを算出する。以下に、対称性指標Sの算出方法について、図16を参照しながら説明する。尚、図16では、スライスAkの領域Rαにおける(ΔR データ系列SD3(図15(b)参照)を取り上げて、対称性指標Sを算出するが、他の領域における(ΔR データ系列SD3の対称性指標Sも同様のやり方で算出することができる。
図16は、対称性指標Sの算出方法の説明図である。
先ず、ピーク到達時刻TTPαよりも早い時刻に現れるデータ群DG1によって規定される領域の重心G1の時刻tg1を算出する。第1の実施形態では、重心G1の時刻tg1は、以下の式で算出される。
Figure 2011050410
ただし、図16において、時刻tk1における{ΔR (t)}は、次の時刻tk2における{ΔR (t)}よりも極端に大きいので、重心G1の時刻tg1を算出するために用いる{ΔR (t)}としては適していないと考えられる。したがって、時刻tk1における{ΔR (t)}の値は、重心G1の時刻tg1を算出するために用いる{ΔR (t)}から除外する。
重心G1の時刻tg1を算出した後、ピーク到達時刻TTPαと時刻tg1との時間差a1を算出する。
a1=TTPα−tg1 ・・・(6)
また、ピーク到達時刻TTPαよりも遅い時刻に現れるデータ群DG2によって規定される領域の重心G2の時刻tg2を算出する。第1の実施形態では、重心G2の時刻tg2は、以下の式で算出される。
Figure 2011050410
重心G2の時刻tg2を算出した後、時刻tg2とピーク到達時刻TTPαとの時間差a2を算出する。
a2=tg2−TTPα・・・(8)
時間差a1およびa2を算出した後、対称性指標Sを算出する。対称性指標Sは、以下の式に従って算出される。
S=exp(−|a1−a2|/a1) ・・・(9)
一般的に、a1とa2との差が小さければ小さいほど、データ群DG1とデータ群DG2は、ピーク到達時刻TTPαに関して対称的に分布していると考えられる。したがって、a1とa2との差が小さければ小さいほど、ピーク到達時刻TTPαに関する(ΔR データ系列SD3の対称性は良好であると考えられる。式(9)より、a1とa2との差が小さければ小さいほど、対称性指標Sは1に近づくので、対称性指標Sが1に近い値になることは、ピーク到達時刻TTPαに関する(ΔR データ系列SD3の対称性は良好であることを意味する。一方、a1とa2との差が大きい場合は、対称性指標Sは0に近づくので、ピーク到達時刻TTPαに関するデータ系列SD3の対称性は悪いことを意味する。
尚、図16では、スライスAkの領域Rαにおける(ΔR データ系列SD3の対称性指標Sを算出する例が示されている。しかし、スライスAkの他の領域における(ΔR データ系列SD3の対称性指標Sも算出し、スライスAk以外の他のスライスの各領域における(ΔR データ系列SD3の対称性指標Sも算出する。
図17は、対称性指標Sのマップを概略的に示す図である。
対称性指標Sのマップ(以下、「対称性指標マップ」と呼ぶ)Ms1〜Msnの各ピクセルのピクセル値は、スライスA1〜Anの各領域における対称性指標Sの値を表している。例えば、対称性指標マップMskのピクセルPαのピクセル値は、スライスAkの領域Rαにおける対称性指標Sを表している。
対称性指標マップMs1〜Msnを作成した後、ステップS8に進む。
ステップS8では、対称性指標マップMs1〜Msnの中から、動脈における対称性指標Sを表していると考えられるピクセルを抽出する。動脈における対称性指標Sは、一般的に対称性指標Sが1に近くなる傾向があるので、対称性指標Sの値がS=1に近いピクセルを抽出する。第1の実施形態では、対称性指標SがS=0.9以上になるピクセルを、動脈の対称性指標Sを表していると考えられるピクセルとして抽出する。
図18は、対称性指標マップMs1〜Msnにおいて、対称性指標SがS=0.9以上になるピクセルを示す概略図である。
図18では、対称性指標マップMs1〜Msnの中において、対称性指標SがS=0.9以上となるピクセルを、白抜きの四角形で示してある。
ピクセルを抽出した後、ステップS9に進む。
ステップS9では、スライスA1〜Anの各領域に対応付けられたΔR データ系列SD2(図9参照)の中から、動脈入力関数を決定するために使用されるΔR データ系列SD2を選択する。データ系列の選択は、以下のようにして行う。
先ず、ステップS91において、TTPマップ、ΔR ピーク値マップ、および対称性指標マップにおいて抽出されたピクセルの中から(図18参照)、位置座標が共通するピクセルを検出する。
図19は、検出されたピクセルを示す図である。
図19では、検出されたピクセルは黒色の四角形で示されている。図19を参照すると、スライスAkにおけるTTPマップMtk、ΔR ピーク値マップMvk、および対称性指標マップMskでは、ピクセルPαが、共通する位置座標(x’α、y’α、z’α)を有している。したがって、スライスAkにおけるTTPマップMtk、ΔR ピーク値マップMvk、および対称性指標マップMskに関しては、ピクセルPαを検出する。同様に、他のスライスのマップについても、位置座標が同じピクセルを検出する。第1の実施形態では、ピクセルPαの他に、ピクセルPβおよびPγが検出される。
ピクセルを検出した後、ステップS92に進む。
ステップS92では、検出されたピクセルPα、Pβ、およびPγの位置座標に対応付けられているΔR データ系列SD2を取り出す。第1の実施形態では、検出されたピクセルPα、Pβ、およびPγの位置座標は、それぞれ(x’α、y’α、z’α)、(x’β、y’β、z’β)、および(xγ’、yγ’、zγ’)である(図19参照)。したがって、位置座標(x’α、y’α、z’α)、(x’β、y’β、z’β)、および(xγ’、yγ’、zγ’)に対応付けられているΔR データ系列SD2を取り出す(図20参照)。
図20は、位置座標(x’α、y’α、z’α)、(x’β、y’β、z’β)、および(xγ’、yγ’、zγ’)に対応付けられているΔR データ系列SD2を示す概念図である。
これらのΔR データ系列SD2を取り出した後、ステップS10に進む。
ステップS10では、取り出されたΔR データ系列SD2を加算平均することにより、動脈入力関数を算出する。算出された動脈入力関数は、脳血流量CBFや脳血液量CBVなどを算出するために使用される。尚、第1の実施形態では、取り出されたΔR データ系列SD2を加算平均することにより動脈入力関数を算出しているが、取り出されたΔR データ系列SD2を重み付け平均するなど、別の方法で動脈入力関数を算出してもよい。また、取り出されたΔR データ系列SD2が一つしかない場合は、取り出されたΔR データ系列SD2が動脈入力関数となる。
以上説明したように、第1の実施形態では、(ΔR データ系列SD3の対称性指標Sを算出し、対称性指標Sの値に基づいて、動脈入力関数を算出するために使用されるΔR データ系列SD2が決定される。動脈を含む領域では、対称性指標Sが大きくなる傾向があるので、対称性指標Sの値に基づいて、ΔR データ系列SD2を選択することによって、動脈入力関数を決定するのに適したΔR データ系列SD2を選択することができる。
尚、第1の実施形態では、(ΔR データ系列SD3の対称性指標Sに基づいて、動脈入力関数を決定するために使用されるΔR データ系列SD2を選択している。これに対し、(ΔR データ系列SD3の対称性指標Sの代わりに、ΔR データ系列SD2の対称性指標S’に基づいて、動脈入力関数を決定するために使用されるΔR データ系列SD2を選択することも考えられる。しかし、ΔR データ系列SD2の対称性指標S’に基づいて、ΔR データ系列SD2を選択する場合、動脈入力関数を決定するのに適したΔR データ系列SD2を必ずしも選択することができない恐れがある。以下にこの理由について、図21を参照しながら説明する。
図21は、スライスAkの領域RαにおけるΔR データ系列SD2の対称性指標S’を算出する場合の説明図である。
ΔR データ系列SD2に関する対称性指標S’を算出する場合、対称性指標S’は、以下の式に従って算出される。
S’=exp(−|a1’−a2’|/a1’) ・・・(10)
ただし、
Figure 2011050410
式(10)〜(12)を用いて対称性指標S’を算出する場合、式(11)および(12)の積分範囲において、ΔR (t)が正の値を有する場合積分値は正になるが、ΔR (t)が負の値の場合積分値は負になる(例えば、tn<tの範囲参照)。したがって、負の積分値が正の積分値を打ち消すことになるので、時間差a1’およびa2’の誤差が大きくなる恐れがある。このため、対称性指標S’の信頼性が低くなるので、動脈入力関数を決定するのに適したΔR データ系列SD2を必ずしも選択することができない恐れがある。
そこで、第1の実施形態では、(ΔR データ系列SD3の対称性指標Sに基づいて、動脈入力関数を決定するために使用されるΔR データ系列SD2を選択している。{ΔR (t)}は、ΔR (t)の2乗値であるので、ΔR (t)が負の値であっても、{ΔR (t)}は必ず正の値になる(図16参照)。したがって、負の積分値が正の積分値を打ち消すことがないので、誤差の少ない時間差a1およびa2を算出することができ、動脈入力関数を決定するのに適したΔR データ系列SD2を選択することができる。
尚、第1の実施形態では、(ΔR データ系列SD3の対称性指標Sに基づいて動脈入力関数を決定するためのΔR データ系列SD2を選択している。しかし、{ΔR (t)}(pは3以上の偶数)のデータ系列の対称性指標S’’を算出し、対称性指標S’’に基づいて動脈入力関数を決定するためのΔR データ系列SD2を選択してもよい。{ΔR (t)}は、{ΔR (t)}と同様に必ず正の値になるので、{ΔR (t)}のデータ系列の対称性指標S’’を用いても、動脈入力関数を決定するのに適したΔR データ系列SD2を選択することができる。
また、{ΔR (t)}のデータ系列の対称性指標S’’の代わりに、|ΔR (t)|(qは1以上の奇数)のデータ系列の対称性指標S’’’を用いてもよい。|ΔR (t)|はΔR (t)の絶対値であるので、必ず正の値になる。したがって、|ΔR (t)|のデータ系列の対称性指標を用いても、動脈入力関数を決定するのに適したΔR データ系列SD2を選択することができる。
尚、第1の実施形態では、TTPマップ、ΔR ピーク値マップ、および対称性指標マップの順にピクセルを抽出している。しかし、別の抽出順序でピクセルを抽出してもよい。
また、第1の実施形態では、ステップS4において、ΔR データ系列SD2の特徴量として、ピーク到達時刻TTPおよびΔR ピーク値Vを算出している。しかし、別の特徴量を算出してもよい。
また、第1の実施形態では、対称性指標マップMs1〜Msnの中から、対称性指標S=0.9以上となるピクセルが抽出されている。しかし、ピクセルを抽出するための対称性指標Sの値は、必ずしも0.9に限られることはなく、必要に応じて、別の値に設定してもよい。
尚、第1の実施形態では、標準偏差σに基づいて、ピーク到達時刻TTPの値の範囲W、および、R (t)のピーク値Vの値の範囲Wを決定しているが、標準偏差σ以外の別の値を用いて決定してもよい。
(2)第2の実施形態
第2の実施形態のMRI装置のハードウェア構成は、図1に示される第1の実施形態のMRI装置1と同じであるので、ハードウェア構成についての説明は省略する。以下に、第2の実施形態のMRI装置の動作について、図22を参照しながら説明する。
図22は、第2の実施形態のMRI装置の処理フローを示す図である。
ステップS1およびS2は、第1の実施形態と同じであるため、説明は省略する。ステップS2において信号強度データ系列SD1(図7参照)を作成した後、ステップS3に進む。
ステップS3では、信号強度データ系列SD1に基づいて、造影剤の濃度Cm(t)の時間変化を表すCmデータ系列SD4を作成する。尚、造影剤の濃度Cm(t)は、以下の式で表される。
Cm(t)=k・ΔR (t) ・・・(13)
k:定数
ここで、ΔR (t):式(4)で表されるスピンの緩和速度の差
第1の実施形態で説明したように、ΔR (t)は、信号強度データ系列SD1が得られていれば、式(4)に従って算出することができる値である。また、定数kは、予め決まっている値であり、例えば、k=2〜3程度の値である。したがって、信号強度データ系列SD1に基づいて、造影剤の濃度Cm(t)の時間変化を表すCmデータ系列SD4を作成することができる。信号強度データ系列SD1は、スライスA1〜Anの各領域ごとに求められているので、Cmデータ系列SD4もスライスA1〜Anの各領域ごとに作成される(図23参照)。
図23は、作成されたCmデータ系列SD4を示す概念図である。
スライスA1〜Anの各領域には、作成されたCmデータ系列SD4が対応付けられている。図23には、位置座標(x’α、y’α、z’α)における領域Rαに対応付けられたCmデータ系列SD4が具体的に示されている。したがって、位置座標が決まれば、対応するCmデータ系列SD4を取り出すことができる。尚、ステップS2において既に信号強度データ系列SD1が対応付けられているので、位置座標ごとに、信号強度データ系列SD1とCmデータ系列SD4とが対応付けられている。
Cmデータ系列SD4を作成した後、ステップS4に進む。
ステップS4では、Cmデータ系列SD4の特徴量を算出し、特徴量のマップを作成する。第2の実施形態では、Cmデータ系列SD4の特徴量として、以下の2個の特徴量を算出する。
(1)Cmデータ系列SD4のピーク部PEにおけるピーク値Cmax
(2)ピーク値Cmaxにおける時刻(ピーク到達時刻)TTP
図23には、スライスAkの領域RαにおけるCmデータ系列SD4のピーク値Cmax(=Cmaxα)およびピーク到達時刻TTP(=TTPα)が示されている。しかし、スライスAkの他の領域におけるCmデータ系列SD4のピーク値Cmaxおよびピーク到達時刻TTPも算出する。更に、スライスAk以外の他のスライスの各領域におけるCmデータ系列SD4のピーク値Cmaxおよびピーク到達時刻TTPも算出する。
尚、図23では、Cmデータ系列SD4の中で、Cm(t)の最大値をピーク値Cmaxαとしている。しかし、Cmデータ系列SD4に最もよく当てはまるフィッティング曲線を求め、フィッティング曲線の最大値をピーク値Cmaxαとするなど、別の方法でピーク値Cmaxαを算出してもよい。
図24は、Cmデータ系列SD4のピーク値Cmaxのマップ、およびピーク到達時刻TTPのマップを概略的に示す図である。
ピーク到達時刻TTPのマップ(以下、「TTPマップ」と呼ぶ)Mt1〜Mtnの各ピクセルのピクセル値は、スライスA1〜Anの各領域におけるピーク到達時刻TTPの値を表している。例えば、TTPマップMtkのピクセルPαのピクセル値は、スライスAkの領域Rαにおけるピーク到達時刻TTPα(図23参照)を表している。
また、ピーク値Cmaxのマップ(以下、「Cmaxマップ」と呼ぶ)Mc1〜Mcnの各ピクセルのピクセル値は、スライスA1〜Anの各領域におけるt)のピーク値Cmaxの値を表している。例えば、CmaxマップMckのピクセルPαのピクセル値は、スライスAkの領域Rαにおけるピーク値Cmaxα(図23参照)を表している。
TTPマップMt1〜MtnおよびCmaxマップMc1〜Mcnを作成した後、ステップS5に進む。
ステップS5では、TTPマップMt1〜Mtnのピクセルの中から、動脈のピーク到達時刻TTPを表していると考えられるピクセルを抽出する。ピクセルの抽出方法は、第1の実施形態と同じ方法であるので、説明は省略する。
また、CmaxマップMc1〜Mcn(図24参照)のピクセルの中から、動脈における造影剤の濃度Cm(t)のピーク値Cmaxを表していると考えられるピクセルを抽出する。式(13)に示すように、造影剤の濃度Cm(t)は、ΔR (t)と比例関係にある。したがって、第1の実施形態において図13を参照しながら説明した方法と同一の方法で、ピクセルを抽出することができる。
図24では、TTPマップMt1〜MtnおよびCmaxマップMc1〜Mcnのピクセルの中で、抽出されたピクセルを、白抜きの四角形で示してある。
TTPマップMt1〜MtnおよびCmaxマップMc1〜Mcnからピクセルを抽出した後、ステップS6に進む。
ステップS6では、Cmデータ系列SD4に基づいて、造影剤の濃度Cm(t)の2乗値{Cm(t)}の時間変化を表す(Cm)データ系列SD5を作成する(図25参照)。
図25は、スライスAkの領域Rαにおける(Cm)データ系列SD5を示すグラフである。
図25には、スライスAkの領域RαにおけるCmデータ系列SD4(図23参照)と、Cm(t)の2乗値{Cm(t)}の時間変化を表す(Cm)データ系列SD5が示されている。
(Cm)データ系列SD5を作成した後、ステップS7に進む。
ステップS7では、(Cm)データ系列SD5のピーク到達時刻TTPに関する対称性を表す対称性指標Sを算出し、対称性指標Sのマップを作成する。対称性指標Sは、第1の実施形態と同様の方法で時間差a1およびa2を計算することによって算出できる(図26参照)。
図26は、対称性指標Sのマップを概略的に示す図である。
対称性指標Sのマップ(以下、「対称性指標マップ」と呼ぶ)Ms1〜Msnの各ピクセルのピクセル値は、スライスA1〜Anの各領域における対称性指標Sの値を表している。
対称性指標マップMs1〜Msnを作成した後、ステップS8に進む。
ステップS8では、対称性指標マップMs1〜Msnの中から、動脈における対称性指標Sを表していると考えられるピクセルを抽出する。動脈における対称性指標Sは、一般的に対称性指標Sが1に近くなる傾向があるので、第1の実施形態と同様に、対称性指標SがS=0.9以上になるピクセルを、動脈の対称性指標Sを表していると考えられるピクセルとして抽出する。図26では、対称性指標マップMs1〜Msnの中において、対称性指標SがS=0.9以上となるピクセルを、白抜きの四角形で示してある。
ピクセルを抽出した後、ステップS9に進む。
ステップS9では、先ず、TTPマップ、Cmaxマップ、および対称性指標マップにおいて抽出されたピクセルの中から(図26参照)、位置座標が共通するピクセルPα、Pβ、およびPγを検出する。ピクセルPα、Pβ、およびPγを検出した後、検出されたピクセルの位置座標に対応するCmデータ系列SD4を取り出し、ステップS10に進む。
ステップS10では、取り出されたCmデータ系列SD4を加算平均することにより、動脈入力関数を算出する。
以上説明したように、第2の実施形態では、第1の実施形態とは異なり、造影剤の濃度Cm(t)を算出し、Cmデータ系列SD4および(Cm)データ系列SD5を作成している。しかし、造影剤の濃度Cm(t)は、式(13)に示したように、緩和速度の差ΔR (t)と比例関係にある。したがって、ΔR (t)の代わりに、造影剤の濃度Cm(t)を算出しても、推定誤差の少ない動脈入力関数を得ることができる。
1 MRI装置
2 コイルアセンブリ
3 テーブル
5 受信コイル
6 制御装置
7 入力装置
8 表示装置
9 被検体
10 オペレータ
21 ボア
22 超伝導コイル
23 勾配コイル
24 送信コイル
31 クレードル
61 シーケンサ
62 送信器
63 勾配磁場電源
64 受信器
65 中央処理装置

Claims (12)

  1. 造影剤が注入された被検体の各領域から各時刻における磁気共鳴信号を収集し、収集された前記磁気共鳴信号の信号強度に基づいて前記被検体の血流の動態を解析する血流動態解析装置であって、
    収集された前記磁気共鳴信号に基づいて、前記被検体の各領域ごとに、前記各時刻における磁気共鳴信号の信号強度を算出し、前記信号強度の時間変化を表す第1のデータ系列を作成する第1のデータ系列作成手段と、
    前記第1のデータ系列に基づいて、前記各時刻におけるスピンの緩和速度と、前記造影剤が前記被検体の各領域に到達する前におけるスピンの緩和速度との差を算出し、前記スピンの緩和速度の差の時間変化を表す第2のデータ系列を作成する第2のデータ系列作成手段と、
    前記第2のデータ系列に基づいて、前記各時刻ごとに、前記スピンの緩和速度の差に関連する値を算出し、前記スピンの緩和速度の差に関連する値の時間変化を表す第3のデータ系列を作成する第3のデータ系列作成手段と、
    時間軸方向に関する前記第3のデータ系列の対称性を表す対称性指標を算出する対称性指標算出手段と、
    前記対称性指標に基づいて、前記第2のデータ系列作成手段が作成した第2のデータ系列の中から、動脈入力関数を決定するために使用される前記第2のデータ系列を選択するデータ系列選択手段と、
    を有する血流動態解析装置。
  2. 前記第2のデータ系列の特徴量を算出する特徴量算出手段を有する、請求項1に記載の血流動態解析装置。
  3. 前記データ系列選択手段は、
    前記特徴量の値と、前記対称性指標の値とに基づいて、前記第2のデータ系列作成手段が作成したデータ系列の中から、動脈入力関数を決定するために使用される前記第2のデータ系列を選択する、請求項2に記載の血流動態解析装置。
  4. 前記特徴量算出手段は、
    前記第2のデータ系列のピーク部における第1の時刻を、前記特徴量として算出する、請求項2又は3に記載の血流動態解析装置。
  5. 前記対称性指標算出手段は、
    前記第1の時刻に関する前記第3のデータ系列の対称性を表す対称性指標を算出する、請求項4に記載の血流動態解析装置。
  6. 前記対称性指標算出手段は、
    前記第3のデータ系列の前記第1の時刻よりも早い時刻に現れるデータ群の重心における第2の時刻と、前記第1の時刻よりも遅い時刻に現れるデータ群の重心における第3の時刻とに基づいて、前記対称性指標を算出する、請求項5に記載の血流動態解析装置。
  7. 前記第3のデータ系列作成手段は、
    前記各時刻におけるスピンの緩和速度の差のp乗(pは2以上の偶数)を、前記緩和速度に関連する値として算出する、請求項1〜6のうちのいずれか一項に記載の血流動態解析装置。
  8. 前記第3のデータ系列作成手段は、
    前記各時刻におけるスピンの緩和速度の差のq乗(qは1以上の奇数)の絶対値を、前記緩和速度に関連する値として算出する、請求項1〜6のうちのいずれか一項に記載の血流動態解析装置。
  9. 造影剤が注入された被検体の各領域から各時刻における磁気共鳴信号を収集し、収集された前記磁気共鳴信号の信号強度に基づいて前記被検体の血流の動態を解析する血流動態解析装置であって、
    前記被検体の各領域ごとに、前記各時刻における磁気共鳴信号の信号強度を算出し、前記信号強度の時間変化を表す第1のデータ系列を作成する第1のデータ系列作成手段と、
    前記第1のデータ系列に基づいて、前記各時刻における前記造影剤の濃度を算出し、前記造影剤の濃度の時間変化を表す第2のデータ系列を作成する第2のデータ系列作成手段と、
    前記第2のデータ系列に基づいて、前記各時刻ごとに、前記造影剤の濃度に関連する値を算出し、前記造影剤の濃度に関連する値の時間変化を表す第3のデータ系列を作成する第3のデータ系列作成手段と、
    時間軸方向に関する前記第3のデータ系列の対称性を表す対称性指標を算出する対称性指標算出手段と、
    前記対称性指標に基づいて、前記第2のデータ系列作成手段が作成したデータ系列の中から、動脈入力関数を決定するために使用される前記第2のデータ系列を選択するデータ系列選択手段と、
    を有する血流動態解析装置。
  10. 請求項1〜9のうちのいずれか一項に記載の血流動態解析装置を有する磁気共鳴イメージング装置。
  11. 造影剤が注入された被検体の各領域から各時刻における磁気共鳴信号を収集し、収集された前記磁気共鳴信号の信号強度に基づいて前記被検体の血流の動態を解析するためのプログラムであって、
    収集された前記磁気共鳴信号に基づいて、前記被検体の各領域ごとに、前記各時刻における磁気共鳴信号の信号強度を算出し、前記信号強度の時間変化を表す第1のデータ系列を作成する第1のデータ系列作成処理と、
    前記第1のデータ系列に基づいて、前記各時刻におけるスピンの緩和速度と、前記造影剤が前記被検体の各領域に到達する前におけるスピンの緩和速度との差を算出し、前記スピンの緩和速度の差の時間変化を表す第2のデータ系列を作成する第2のデータ系列作成処理と、
    前記第2のデータ系列に基づいて、前記各時刻ごとに、前記スピンの緩和速度の差に関連する値を算出し、前記スピンの緩和速度の差に関連する値の時間変化を表す第3のデータ系列を作成する第3のデータ系列作成処理と、
    時間軸方向に関する前記第3のデータ系列の対称性を表す対称性指標を算出する対称性指標算出手段と、
    前記対称性指標に基づいて、前記第2のデータ系列作成処理により作成されたデータ系列の中から、動脈入力関数を決定するために使用される前記第2のデータ系列を選択するデータ系列選択処理と、
    を計算機に実行させるためのプログラム。
  12. 造影剤が注入された被検体の各領域から各時刻における磁気共鳴信号を収集し、収集された前記磁気共鳴信号の信号強度に基づいて前記被検体の血流の動態を解析するためのプログラムであって、
    収集された前記磁気共鳴信号に基づいて、前記被検体の各領域ごとに、前記各時刻における磁気共鳴信号の信号強度を算出し、前記信号強度の時間変化を表す第1のデータ系列を作成する第1のデータ系列作成処理と、
    前記第1のデータ系列に基づいて、前記各時刻における前記造影剤の濃度を算出し、前記造影剤の濃度の時間変化を表す第2のデータ系列を作成する第2のデータ系列作成処理と、
    前記第2のデータ系列に基づいて、前記各時刻ごとに、前記造影剤の濃度に関連する値を算出し、前記造影剤の濃度に関連する値の時間変化を表す第3のデータ系列を作成する第3のデータ系列作成処理と、
    時間軸方向に関する前記第3のデータ系列の対称性を表す対称性指標を算出する対称性指標算出処理と、
    前記対称性指標に基づいて、前記第2のデータ系列作成処理により作成されたデータ系列の中から、動脈入力関数を決定するために使用される前記第2のデータ系列を選択するデータ系列選択処理と、
    を計算機に実行させるためのプログラム。
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