JP2010125203A - 超音波診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】血流の流れる方向に沿った速度の変化を表示できる装置を提供する。
【解決手段】速度ベクトル演算部24は、カラードプラ演算部18が求めた各点の血流速度の情報に基づき、それら各点の2次元速度ベクトルを計算する。流れ経路推定部26は、各点の2次元速度ベクトルに基づき、血流の流れ経路(例えば流線)を推定する。速度勾配演算部32は、推定された流れ経路上の各点の2次元速度ベクトルの大きさを並べた速度プロファイルや、流れ経路上の点間での2次元速度ベクトルの大きさの勾配(空間速度勾配)を計算する。この計算結果は、表示画像形成部20により表示画面上に表示される。
【選択図】図1

Description

本発明は超音波診断装置に関し、特に血流速度の変化の表示に関する。
断層面内の血流の空間速度勾配を求め、例えば心機能等の評価に用いることが行われている。速度勾配は、2つの点の血流の速さの差として求められる。従来の超音波診断装置の速度勾配計算処理では、ユーザから断層面内の2つの点の指定を受け、それら2点を結ぶ直線上に複数の計測点を設定し、隣接する計測点の間での超音波ビーム方向の速度成分の差を空間速度勾配として求めていた。従って、求められるのは、その直線上のビーム方向の速度成分の変化量であった。
また、特許文献1には、超音波ドプラ法により得た断層面内各点の速度情報から二次元速度ベクトルを推定する手法が開示されている。
特開2005−110939号公報
ユーザが指定した2点間を結ぶ直線の方向は血流の流れの方向とは一般に一致しておらず、ビーム方向の速度成分も実際の血流速度の大きさとは一般に等しくない。
本発明は、血流の流れる方向に沿った速度の変化を表示できる装置を提供すること目的とする。
本発明に係る超音波診断装置は、被検体内の観測領域への超音波の送受波により得られた血流の速度情報に基づいて、前記観測領域内の各点での血流の速度ベクトルを求める速度ベクトル算出手段と、前記各点での血流の速度ベクトルに基づき、前記各点の中から同一の流れ経路上にある複数の点を特定する特定手段と、前記特定手段が特定した前記同一の流れ経路上の前記複数の点での血流の速度ベクトルに基づき、前記流れ経路に沿った血流速度の変化を表示する変化表示情報を生成する表示情報生成手段と、を備える。
この構成において、表示情報生成手段が生成する変化表示情報は、例えば、流れ経路上のある2点間の血流速度の変化率(空間速度勾配)を表示するものであってもよいし、流れ経路上の隣接する2点間の血流速度の空間速度勾配を流れ経路に沿って分布表示したものであってもよいし、流れ経路上の各点での血流速度を流れ経路に沿って表示したプロファイル表示であってもよい。
1つの態様では、超音波診断装置は、基準点を選択する手段を更に備え、前記特定手段は、前記各点での血流の速度ベクトルに基づき、前記各点のうち前記基準点を通る血流の流線上にある点を、前記同一の流れ経路上にある複数の点として特定してもよい。
この態様において、例えば、基準点を選択する手段は、ユーザが基準点の位置を指定し、指定された位置に対応する点を基準点として選択するものであってもよい。また、観測領域の中から、血流の2次元速度ベクトルなどの血流速度情報が、あらかじめ定められた条件を満たすものを特定手段が自動的に判定し、選択するものであってもよい。
更なる態様では、前記特定手段は、前記観測領域内の各点のうちの注目点の近傍の点の中から当該注目点の速度ベクトル又はその延長線に最も近い点を、当該注目点と前記基準点を通る流線上にある点として特定し、特定した点を新たな注目点とする、という処理を、前記基準点を最初の注目点として繰り返す。
別の態様では、前記特定手段は、前記各点での血流の速度ベクトルに基づき、前記観測領域内に配列して設定された各観測線上での血流の速度ベクトルの大きさの極大点をそれぞれ求め、前記各観測線について求められた前記極大点を前記同一の流れ経路上の点として特定する。
別の態様では、前記表示情報生成手段は、前記変化表示情報として、前記同一の流れ経路上の隣接する2点ごとの血流速度の空間速度勾配を前記速度変化算出手段にて算出させ、算出された2点ごとの空間速度勾配を前記流れ経路におけるそれら点の並び順に並べた分布表示を生成する。
別の態様では、前記特定手段が前記同一の流れ経路上にあると特定した前記複数の点の中に、当該点での速度ベクトルの方向が、当該点の近傍の複数の点での速度ベクトルの方向から統計的にあらかじめ定められたしきい値以上に異なる場合に、その旨をユーザに提示する手段、を更に備える。
本発明によれば、血流の2次元速度ベクトルから流れ経路を求め、その流れ経路に沿った血流速度の変化の情報を表示することができる。
この実施形態では、超音波ドプラ法により観測領域内の各点の血流速度情報を求め、それら各点の血流速度情報から、関心のある血液の流れる経路(「流れ経路」と呼ぶ)を求める。そして、その流れ経路に沿った血流速度の変化を表示する処理を行う。
1つの例では、血流速度情報として、血流の速度ベクトルを求める。例えば1つの方法では、方向の異なる2つの超音波ビームにより求めたそれら各方向についてのドプラ速度成分から血流の2次元速度ベクトルを求める。また別の例では、超音波ビームから得られるドプラ速度成分から、特許文献1等に示される手法により、血流速度ベクトルを推定する。そして、このようにして観測領域内各点の血流の2次元速度ベクトルが求められると、それら速度ベクトルを接線とする流線を求めることができる。この例では、そのように各点の速度ベクトルから求めた流線を前述の「流れ経路」とし、その流れ経路に沿った血流速度の変化の表示のための処理を行う。血流速度の変化の表示は、流れ経路上の2点間の血流速度の変化率(空間速度勾配)を表示するものであってもよいし、流れ経路上の隣接する2点間の血流速度の空間速度勾配を流れ経路に沿って分布表示したものであってもよいし、流れ経路上の各点での血流速度を流れ経路に沿って表示したプロファイル表示であってもよい。
この実施形態の超音波診断装置の装置構成を図1に示す。この構成において、プローブ10は、超音波ビームを送受信する。プローブ10は、例えば電子走査方式で、被検体(例えば心臓)内を走査する。
送受信部12は、プローブ10を制御して超音波ビームの送受信及び電子走査を実現する。送受信部12は、送信部の機能と受信部の機能を備える。送信部は送信ビームフォーマーとして機能する。すなわち、送信部から複数の送信信号がプローブ10の複数の振動素子に対して供給される。これによってプローブ10から超音波ビームパルスが生体内に放射される。生体内からの反射波は、プローブ10にて受波される。これにより複数の振動子から複数の受信信号が出力される。それらの受信信号は送受信部12が備える受信部に入力される。受信部は受信ビームフォーマーとして機能し、複数の受信信号に対して整相加算処理を適用する。送受信制御部14は、送信条件や受信条件の変更など、送受信部12に対する制御を行う。
ここで、プローブ10を2つ設け、それら2つのプローブ10から同時に異なる方向の超音波ビームを送信し、それら2方向のビームにより各点についての2方向の血流速度成分を求められるようにしてもよい。これら2方向の血流速度成分を求める方式としては、従来様々なものが提案されており、本実施形態でもそのような従来技術を用いればよい。
Bモード演算部16は、送受信部12から出力される整相加算後の受信信号に対し、検波及び対数圧縮処理等の周知のBモード演算処理を施すことにより、Bモードの断層画像情報を生成する。Bモード演算部16が求めたBモード断層画像情報は、表示画像形成部20に供給される。
カラードプラ演算部18は、送受信部12から出力される整相加算後の受信信号に対し、直交検波、自己相関演算などの周知のカラードプラ法の演算処理を行うことで、各走査線(超音波ビーム)上の各サンプル点におけるビーム方向の速度成分を求める。また、カラードプラ演算部18は、各走査線について求められた情報を、表示や評価値等の演算のための座標系(表示座標系と呼ぶ。例えばxy座標系)に座標変換してもよい。また、この座標変換にあわせて、表示座標系での各データ点(すなわち表示画像における各画素)のうち、速度成分が求められていないデータ点における速度成分を、当該データ点の近傍に存在するサンプル点等での速度成分の補間により求めてもよい。このようにして、各データ点でのビーム方向速度成分を表すカラードプラ画像情報が生成される。生成されたカラードプラ画像情報は、表示画像形成部20に入力してもよい。
表示画像形成部20は、例えばユーザからの画面表示選択に応じて、Bモード画像、カラードプラ画像、及び生体信号計測器34が計測した心電図信号などの生体信号、等の各種表示画像を生成する。また、表示画像形成部20は、それら各種画像のうちの2以上を合成することで表示画像を生成してもよい。なお、2方向の超音波ビームを用いて血流の2次元速度ベクトルを算出する構成では、それら2方向のビームにより求められたBモード画像を重畳しても良い。生成された表示画像は、液晶ディスプレイ又はCRTディスプレイなどの表示装置22に表示される。
なお、この実施形態では、Bモード画像やカラードプラ画像の他に、流れ経路に沿った血流の空間速度勾配を表示する。以下、この表示のための構成について説明する。
速度ベクトル演算部24は、カラードプラ演算部18が求めた観測領域内の各データ点での血流のビーム方向速度成分から、各データ点の2次元速度ベクトルを求める。2次元速度ベクトルは、例えば、前記特許文献1で示される断層面内各点の速度情報から二次元の速度ベクトルを推定する手法から求める。また、2つのプローブ10により得た同一の点についての2つのビーム方向についての速度成分から求めてもよい。
流れ経路推定部26は、速度ベクトル演算部24が求めた観測領域内の各データ点の2次元速度ベクトルから、血流の流れ経路を推定する。一つの例では、流れ経路として、血流の流線を推定する。周知のように、ある瞬間で、流線上の各点での流れの速度ベクトルは、その点における流線の接線となる。したがって、各データ点での2次元速度ベクトルを接線方向とする曲線を計算することで、それら各データ点を通る血流の流線を求めることができる。なお、データ点(画素)は離散的なので、データのないところは補間する。
一つの例では、ユーザに、流れ経路の開始点を指定させ、その開始点を通る流線を推定する。この推定方法の一例を、図2を参照して説明する。
この方法では、まずユーザが、表示装置22に表示された超音波診断画像上で、ポインティングデバイス等の入力デバイス28を操作して、開始点の位置を指定する。開始点設定器30は、表示座標系における各データ点のうち、ユーザが指定した開始点位置に最も近い点を開始点として選択する。図2の例で、黒丸印で示す点100が表示座標系でのデータ点であり、ここでは、そのうちの点Aが開始点に選択されたとする。
開始点が選択されると、流れ経路推定部26は、まずその開始点Aを流線データを保存するメモリに保存する。次に、速度ベクトル演算部24が求めた各データ点での速度ベクトルから、その開始点Aにおける血流の速度ベクトル(図中矢印で示す)の情報を取得する。そして、開始点Aに対し上下左右及び斜め方向に隣接する8つのデータ点100(8近傍のデータ点、と呼ぶ)の中から、その速度ベクトル又はその延長線(速度ベクトルの方向に延長した線。図中破線で示す)に最も近い点を選択し、この点を流線データを保存するメモリに保存する。図2の例では点Bが選択され、開始点Aの次は点Bという経路が流線と判別される。次に、点Bの8近傍のデータ点の内、点Bにおける血流の速度ベクトル又はその延長線に最も近い点Cが、流線上における点Bの次の点に選ばれる。以上の処理を繰り返すことで、A→B→C→D→E…という流線が求められる。
なお、同様の処理により、開始点に対する上流方向の流線を求めてもよい。開始点に対する流れ経路の上流の点を求めるには、例えば、開始点の8近傍の各点の速度ベクトル又はその延長線を求め、それらのうち開始点に最も近い速度ベクトル又は延長線に対応する点を、開始点の上流の点とすればよい。
また、流れ経路推定部26が求めた流線を表示画像形成部20に供給し、表示装置22に表示するようにしてもよい。その表示例を、図3に模式的に示す。図3は、心臓の左室のBモード画像200と心電図信号220が表示された画面上で、左心室収縮期のBモード画像200上に流れ経路としての流線210を表示した例である。この例では、ユーザは、Bモード画像200における左室組織202等の画像を参考に、心尖部204近傍に開始点Aを設定している。表示画面上には、開始点Aから左室流出口206付近の点Zへと延びる流線210が表示されている。
速度勾配演算部32は、流れ経路推定部26が求めた流線に沿って、血流の空間速度勾配を演算する。この演算では、流線における隣接する2点ごとに、その2点間の空間速度勾配を求める。ここでは、それら2点における速度ベクトルの大きさの差を求め、その差をそれら2点の距離で除することにより、それら2点間の空間速度勾配を計算する。速度ベクトルは、原理的に流線の接線方向を示すので、この演算では、流線上の隣接する2点間で、流線に沿った速度の大きさの勾配を求めていることとなる。以上の処理を、流線における隣接する2点ごとに行うことで、流線に沿った空間速度勾配の分布が求められる。求められた空間速度勾配の分布を表示画像形成部20に供給し、表示画面上に表示してもよい。例えば、流線上での空間速度勾配の分布の例を図4に示す。この例では、流れ経路推定部26が求めた流線の一方端から他方端までの空間速度勾配の変化が、曲線或いは折れ線でグラフ表示されている。
なお、表示画像形成部20が生成する空間速度勾配の表示画像は、例示したようなグラフ表示形態のものに限らない。例えば、流線上の各点での空間速度勾配を数値表示してもよい。また、ユーザが画面上で流線上の点を指定すると、その点での空間速度勾配を数値表示するように構成してもよい。
また、速度勾配演算部32が、流れ経路推定部26が推定した流線上の各点における血流の速さ(すなわち速度ベクトルの大きさ)に関する表示情報を生成し、表示画像形成部20がその表示情報を含んだ表示画像に形成してもよい。そのような表示情報としては、例えば、流線上の各点での血流の速さを流線に沿って分布表示した速度プロファイルを挙げることができる。速度プロファイルは、流線上の点間での血流の速さの変化を表している。また、そのような表示情報は、流線上の各点での血流の速さの数値で表示する情報であってもよい。
表示画像形成部20は、速度勾配演算部32から供給される流線に沿った血流速度の変化の情報(例えば流線上の点間での空間速度勾配、又はその分布、或いはそれら各点での血流速さを表す速度プロファイルなど)を、例えば、Bモード画像やカラードプラ画像などの画像と並べて表示する表示画像を形成する。また、表示画像形成部20は、流線に沿った血流速度の変化の情報を、Bモード画像などの他の画像に重畳して表示してもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、血流の流線を推定し、その流線に沿った血流速度の変化の情報を表示することができる。すなわち、上記実施形態は、第1に血流の流線に沿った各点の情報を求めることができること、第2にそれら各点での情報が血流の流線に沿った方向の血流速度に基づくものであること、という利点を有する。
また、上記実施形態では、血流の流線の基準となる開始点をユーザが指定できるようにしたことにより、ユーザが関心のある流線についての血流速度の変化の情報を提供することができる。なお、ユーザが開始点を指定する代わりに、あらかじめ定められた基準に従って速度勾配演算部32が開始点を選択してもよい。例えば、観測領域内の各点の中で血流の速度ベクトルの大きさが最大であること、などがその基準の一例として挙げられる。
次に、流れ経路推定部26に対し、推定した流線を評価する機能を付加する例を説明する。この例では、流れ経路推定部26が推定した流線上のデータ点(注目点と呼ぶ)ごと
につき、その注目点の2次元速度ベクトルの方向が、その点の近傍の各データ点での2次元速度ベクトルの方向(以下、単に「ベクトル方向」と呼ぶ)と比較して、適切であるかどうかを評価する。すなわち、注目点のベクトル方向が、近傍の複数のデータ点でのベクトル方向から大きく異なる場合に、注目点の2次元速度ベクトルが、測定誤差やノイズなどの影響により誤っている可能性が高いと判断する。そして、推定した流線上に2次元速度ベクトルが誤りである可能性が高いと判定されたデータ点が存在する場合に、その流線の信憑性が低いと判定し、その判定結果をユーザに提示する。ユーザは、提示された判定結果を見て、開始点を変更して流線の推定を再度実行するなどの指示を行うことができる。
注目点のベクトル方向と近傍の複数のデータ点のベクトル方向との比較は、例えば次のように行えばよい。すなわち、一例では、注目点に隣接する複数のデータ点(上下左右の4点、又は斜め方向を加えた8点など)のベクトル方向の平均を求め、その平均の方向と注目点とのベクトル方向との差(例えば両者のなす角度)を求める。そして、その差があらかじめ定められたしきい値を越える場合に、注目点の2次元速度ベクトルが誤りである可能性が高いと判定する。差がしきい値以下であれば、注目点の2次元速度ベクトルは正しいと判定する。
また、注目点のベクトル方向を近傍の複数のデータ点での平均のベクトル方向と比較する代わりに、注目点のベクトル方向が近傍の複数のデータ点のベクトル方向から見て統計的に整合しているか外れているかを求め、外れている場合に注目点の2次元速度ベクトルが誤りであると判定してもよい。整合又は外れの度合いを求めるための統計的な評価値は、周知の手法を用いればよく、また外れているか否かを判断するための評価値についてのしきい値はあらかじめ定めておけばよい。
また、注目点との比較の対象とする近傍のデータ点は、注目点に隣接する点に限らず、注目点を中心とするあらかじめ定めた範囲の点を用いてもよい。
図5を参照して、流線の評価を行う場合における、超音波診断装置の処理手順の一例を説明する。
この例では、ユーザが入力デバイス28及び開始点設定器30を介して開始点を設定すると(S10)、流れ経路推定部26が上述の方法でその開始点を通る流線を推定し、その流線を画面表示する(S12)。その後、流れ経路推定部26は、推定した流線上の各点について、その点のベクトル方向を周囲近傍の複数点のベクトル方向の平均と比較するなどの処理により、その点のベクトル方向が近傍のベクトル方向と整合しているかどうかを判定する(S14)。そして、流線上の点のなかに、そのベクトル方向が近傍の複数の点のベクトル方向と整合していない点があれば、その点を流線上の他の点と区別して表示する(S16)。ユーザは、その表示を見て、推定された流線を採用するか、あるいは流線の変更(すなわち推定のやり直し)を行うかどうかを判断し、その判断の結果に応じた指示を、入力デバイス28等を介して超音波診断装置に入力する(S18)。
推定された流線を採用する旨の指示が入力された場合には、流れ経路推定部26の処理は終了し、その流線の情報が速度勾配演算部32に渡される。一方、流線を変更することが指示された場合、超音波診断装置は、開始点の再設定を行うか否かを問い合わせる表示を行い(S20)、その表示に対して再設定する旨の指示がユーザから入力された場合には、ステップS10に戻って、ユーザから開始点の指定を受け付ける。なお、それまで表示していた流線は、ステップS10の時点で消去してもよいし、その後(例えば再設定された開始点に基づき推定された流線を表示する時点)に消去してもよい。
また、ステップS20で開始点の再設定を行わない旨の指示がユーザから入力された場合は、それまで表示していた流線上の点のうち、そのベクトル方向が近傍の複数の点のベクトル方向と整合していないとステップS14で判定された各点の2次元速度ベクトルを、それぞれ当該点についてのステップS14での判定に用いられた近傍の複数の2次元速度ベクトルを平均したベクトルに置き換え、その置き換え後の2次元速度ベクトルの分布においてステップS12と同様の処理を行うことにより、開始点を通る流線を推定して表示する(S22)。そして、ステップS14に戻り、その流線を再度評価する。
以上のような処理により、近傍と速度ベクトルの方向が大きく異なる点に基づいて流線が決められることを低減することができる。
次に、変形例を説明する。上記実施形態では、指定された開始点から探索的に血流の流線上の点を求めることで、血流の流れ経路としての流線を推定した。これに対し、この変形例では、血流速度(2次元速度ベクトルの大きさ)の空間分布に基づき、自動的に最大流速の流れ経路を推定する。
1つの例では、あらかじめ定めた設定規則に従って観測領域上に複数の観測線を設定し、それら各観測線上で最大流速となる点を結んだ経路を、血流の流れ経路として推定する。観測線の設定規則としては、例えば、図6に例示するように、プローブ10を基準として深さ方向(超音波ビームの送信方向)に向かって等間隔に観測線300を設定するといった規則が例示できる。この例示の規則を用いる場合において、血流の速度ベクトルを求めるために複数のプローブ10を用いる場合は、基準のプローブ10を定めておき、その基準のプローブ10から深さ方向に向かって等間隔に観測線300を設定すればよい。
図6の例は、プローブ10がリニア走査方式である場合であり、プローブ10から等距離線である観測線300は直線となっている。プローブ10がセクタ走査方式である場合は、観測線300は走査形状に従った同心円弧とすればよい。
この変形例では、流れ経路推定部26は、図6に例示するように、観測線300ごとに、当該観測線300上の血流の速度分布305を求め、当該観測線300上の点の中で速度分布305上で血流速度が最大となる点310を求める。このときの血流速度分布は、観測線上の各点の2次元速度ベクトルの大きさを血流速度として求めればよい。そして、各観測線300上の最大流速の点310をスプライン補間などの公知の補間手法を用いて滑らかに結んだ曲線を、最大流速の流れ経路320として求める。
なお、1つの観測線上に、血流速度が最大となる点が複数ある場合、その観測線に隣接する他の観測線で血流速度が最大となる点が1つに絞り込まれていれば、この点での2次元速度ベクトル又はその延長線に最も近い点をそれら複数の最大流速の点の中から選べばよい。
速度勾配演算部32は、流れ経路推定部26が求めた流れ経路320上の各データ点の2次元速度ベクトルに基づき、上記実施形態と同様に、その流れ経路320に沿った血流速度の変化の情報(例えば流線上の点間での空間速度勾配、又はその分布、或いはそれら各点での血流速さを表す速度プロファイルなど)を求める。その流れ経路320に沿った血流速度の変化の情報は、表示画像形成部20により、グラフ表示や数値表示などの形で、表示画像に組み込まれる。
以上のように、この変形例では、最大流速の点を結んだ流れ経路320を自動的に推定するので、入力デバイス28及び開始点設定器30(図1参照)は不要である。
なお、この変形例において、観測線は必ずしも等間隔に設定しなくてもよい。
図1に例示した構成のうち、速度ベクトル演算部24、流れ経路推定部26及び速度勾配演算部32等は、汎用のコンピュータに当該機能モジュールの処理を表すプログラムを実行させることにより実現することもできる。
実施形態の装置構成の一例を示す図である。 流れ経路としての流線の推定方法を説明するための図である。 推定した流線を超音波診断画像に重畳して表示した場合の表示例を模式的に示す図である。 空間速度勾配の分布表示の一例を模式的に示す図である。 推定した流線を評価し、評価に応じて再推定を行う場合の処理手順の一例を示すフローチャートである。 深さごとの最大流速の点に基づき流れ経路を推定する方法を説明するための図である。
符号の説明
10 プローブ、12 送受信部、14 送受信制御部、16 Bモード演算部、18 カラードプラ演算部、20 表示画像形成部、22 表示装置、24 速度ベクトル演算部、26 流れ経路推定部、28 入力デバイス、30 開始点設定器、32 速度勾配演算部、34 生体信号計測器。

Claims (6)

  1. 被検体内の観測領域への超音波の送受波により得られた血流の速度情報に基づいて、前記観測領域内の各点での血流の速度ベクトルを求める速度ベクトル算出手段と、
    前記各点での血流の速度ベクトルに基づき、前記各点の中から同一の流れ経路上にある複数の点を特定する特定手段と、
    前記特定手段が特定した前記同一の流れ経路上の前記複数の点での血流の速度ベクトルに基づき、前記流れ経路に沿った血流速度の変化を表示する変化表示情報を生成する表示情報生成手段と、
    を備える超音波診断装置。
  2. 基準点を選択する手段を更に備え、
    前記特定手段は、前記各点での血流の速度ベクトルに基づき、前記各点のうち前記基準点を通る血流の流線上にある点を、前記同一の流れ経路上にある複数の点として特定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  3. 前記特定手段は、前記観測領域内の各点のうちの注目点の近傍の点の中から当該注目点の速度ベクトル又はその延長線に最も近い点を、当該注目点と前記基準点を通る流線上にある点として特定し、特定した点を新たな注目点とする、という処理を、前記基準点を最初の注目点として繰り返すことを特徴とする請求項2に記載の超音波診断装置。
  4. 前記特定手段は、前記各点での血流の速度ベクトルに基づき、前記観測領域内に配列して設定された各観測線上での血流の速度ベクトルの大きさの極大点をそれぞれ求め、前記各観測線について求められた前記極大点を前記同一の流れ経路上の点として特定する、ことを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  5. 前記表示情報生成手段は、前記変化表示情報として、前記同一の流れ経路上の隣接する2点ごとの血流速度の空間速度勾配を前記速度変化算出手段にて算出させ、算出された2点ごとの空間速度勾配を前記流れ経路におけるそれら点の並び順に並べた分布表示を生成する、
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の超音波診断装置。
  6. 前記特定手段が前記同一の流れ経路上にあると特定した前記複数の点の中に、当該点での速度ベクトルの方向が、当該点の近傍の複数の点での速度ベクトルの方向から統計的にあらかじめ定められたしきい値以上に異なる場合に、その旨をユーザに提示する手段、を更に備える請求項1〜5のいずれか1項に記載の超音波診断装置。
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