JP2011047735A - 回転角検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】検出精度を高めることができる回転角検出装置を提供する。
【解決手段】ロータ回転角推定部21は、ロータ角度を推定する。第1の振幅補正部22は、ロータ角度推定値と、予め検出されてメモリに格納されている、磁極対毎の第1の出力信号V1の極大値および極小値とに基づいて、第1の出力信号V1の振幅を補正する。第2の振幅補正部23は、ロータ角度推定値と、予め検出されてメモリに格納されている、磁極対毎の第2の出力信号V2の極大値および極小値とに基づいて、第2の出力信号V2の振幅を補正する。回転角演算部24は、補正後の第1の出力信号V1’と補正後の第2の出力信号V2’とに基づいて、ロータ角度を演算する。
【選択図】図1

Description

この発明は、ブラシレスモータのロータ等の回転体の回転角を検出する回転角検出装置に関する。
電動パワーステアリング装置などに使用されるブラシレスモータを制御するためには、ロータの回転角度に合わせてステータ巻線に電流を通電する必要がある。そこで、図10に示すように、モータマグネット磁極対に相当する複数の磁極対を有する円筒状の磁石2を含むロータ1の周囲に、2つの磁気センサ11,12をロータ1の回転中心軸を中心として所定の角度間隔をおいて配置し、各磁気センサ11,12から、所定の位相差を有する正弦波信号を出力させ、これらの2つの正弦波信号に基づいてロータ1の回転角を検出する回転角検出装置が知られている。
この例では、磁石2は、5対の磁極対を有している。つまり、磁石2は、等間隔に配置された10個の磁極を有している。各磁極は、ロータ1の回転中心軸を中心として、36°の角度間隔で配置されている。また、2つの磁気センサ11,12は、ロータ1の回転中心軸を中心として18°(=90°/5)の角度間隔をおいて配置されている。
図10に矢印で示す方向をロータ1の正方向の回転方向とする。そして、ロータ1が正方向に回転されるとロータ1の回転角が大きくなり、ロータ1が逆方向に回転されると、ロータ1の回転角が小さくなるものとする。各磁気センサ11,12からは、図11に示すように、ロータ1が1磁極対分に相当する角度(72°)を回転する期間を一周期とする正弦波信号が出力される。ここでは、第1の磁気センサ11からは、V1=A1・sinθ’の出力信号が出力され、第2の磁気センサ12からは、V2=A2・cosθ’の出力信号が出力されるものとする。A1,A2は、振幅である。また、ロータ1の回転角をθとすると、θ’=5θ−360(n−1)(ただし、n=1,2,…5)となる。
所定の基準位置からのロータ1の絶対的な回転角を、ロータ1の絶対回転角θということにする。ロータ1の1回転分の角度範囲を、5つの磁極対に対応して、72°間隔の5つの区間に分け、各区間の開始位置を0°とし終了位置を360°として表したロータ1の角度を、ロータ1の相対回転角θということにする。
両出力信号V1,V2の振幅A1,A2が互いに等しいとみなすと、ロータ1の相対回転角θは、両出力信号V1,V2を用いて、次式(1)に基づいて求めることができる。
θ=tan−1(sinθ‘/cosθ’)
=tan−1(V1/V2) …(1)
このようにして、求められた相対角θを使って、ブラシレスモータを制御する。また、ロータ1の絶対的な回転角θ(以下、「絶対回転角θ」という)は、相対角θを用いて、たとえば、次式に基づいて求めることができる。
θ={θ+360×(n−1)}/5(ただし、n=1,2,…5)
特開2003-32823号公報 特開2002-257649号公報
前述したような従来の回転角検出装置においては、磁極ごとの磁力のばらつきなどにより、磁気センサ11,12の出力信号V1,V2の振幅が磁極ごとに変動するため、ロータ1の回転角の検出に誤差が発生する。
そこで、この発明の目的は、検出精度を高めることができる回転角検出装置を提供することである。
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、回転体の回転に応じて、所定の位相差を有する第1および第2の交番信号(V1,V2)をそれぞれ出力する第1および第2のセンサ(11,12)含み、これらのセンサの出力信号に基づいて前記回転体の回転角を検出する回転角検出装置(20,50)であって、前記第1の交番信号の振幅を補正する第1補正手段(22,52)と、前記第2の交番信号の振幅を補正する第2補正手段(23,53)と、補正後の第1の交番信号と補正後の第2の交番信号とに基づいて、前記回転体の回転角を演算する回転角演算手段(24,54)と、を含む回転角検出装置である。なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表すが、むろん、この発明の範囲は当該実施形態に限定されない。以下、この項において同じ。
上記構成では、第1の交番信号の振幅が第1補正手段によって補正され、第2の交番信号の振幅が第2補正手段によって補正される。そして、補正後の第1の交番信号と補正後の第2の交番信号とに基づいて、回転体の回転角が演算される。この構成によれば、第1の交番信号および第2の交番信号の振幅が、回転体の回転角に応じて変動するような場合において、その振幅の変動を補正することが可能となる。このため、回転体の回転角の検出精度を高めることが可能となる。
請求項2記載の発明は、前記回転体(1)が複数の磁極対を有する磁石(2)を備えており、前記第1補正手段(22,52)は、予め検出された磁極対毎の前記第1の交番信号の極大値(max1〜max5)に基づいて、前記回転体の回転角に対応した第1の補間極大値(max)を、線形補間により演算する第1演算手段(32,62)と、予め検出された磁極対毎の前記第1の交番信号の極小値(min1〜min5)に基づいて、前記回転体の回転角に対応した第1の補間極小値(min)を、線形補間により演算する第2演算手段(32,62)と、演算された前記第1の補間極大値および第1の補間極小値とから、第1のゲイン補正値(Ksin)を演算する第3演算手段(33,63)と、演算された前記第1のゲイン補正値に基づいて、前記第1の交番信号を補正する手段(34,64)とを含み、前記第2補正手段(23,53)は、予め検出された磁極対毎の前記第2の交番信号の極大値(*max1〜*max5)に基づいて、前記回転体の回転角に対応した第2の補間極大値(*max)を、線形補間により演算する第4演算手段(42,72)と、予め検出された磁極対毎の前記第2の交番信号の極小値(*min1〜*min5)に基づいて、前記回転体の回転角に対応した第2の補間極小値(*min)を、線形補間により演算する第5演算手段(42,72)と、演算された前記第2の補間極大値および第2の補間極小値とから、第2のゲイン補正値(Kcos)を演算する第6演算手段(43,73)と、演算された前記第2のゲイン補正値に基づいて、前記第2の交番信号を補正する手段(44,74)とを含む、請求項1に記載の回転角検出装置である。
この構成では、第1補正手段においては、予め検出された磁極対毎の第1の交番信号の極大値に基づいて、回転体の回転角に対応した第1の補間極大値が、線形補間により演算される。同様に、予め検出された磁極対毎の第1の交番信号の極小値に基づいて、回転体の回転角に対応した第1の補間極小値が、線形補間により演算される。このようにして演算された第1の補間極大値および第1の補間極小値とから、第1のゲイン補正値が演算される。そして、演算された第1のゲイン補正値に基づいて、第1の交番信号が補正される。
一方、第2補正手段においては、予め検出された磁極対毎の第2の交番信号の極大値に基づいて、回転体の回転角に対応した第2の補間極大値が、線形補間により演算される。同様に、予め検出された磁極対毎の第2の交番信号の極小値に基づいて、回転体の回転角に対応した第2の補間極小値が、線形補間により演算される。このようにして演算された第2の補間極大値および第2の補間極小値とから、第2のゲイン補正値が演算される。そして、演算された第2のゲイン補正値に基づいて、第2の交番信号が補正される。
この構成によれば、予め検出された磁極対毎の第1の交番信号の極大値に基づいて補間極大値が演算されるとともに、予め検出された磁極対毎の第1の交番信号の極小値に基づいて補間極小値が演算され、得られた補間極大値および補間極小値に基づいて、第1の交番信号の振幅が補正されるので、磁極毎の磁力のばらつきに基づく、第1の交番信号の振幅の変動を補正することができる。
同様に、予め検出された磁極対毎の第2の交番信号の極大値に基づいて補間極大値が演算されるとともに、予め検出された磁極対毎の第2の交番信号の極小値に基づいて補間極小値が演算され、得られた補間極大値および補間極小値に基づいて、第2の交番信号の振幅が補正されるので、磁極毎の磁力のばらつきに基づく、第2の交番信号の振幅の変動を補正することができる。このようにして、磁極毎の磁力のばらつきに基づく振幅の変動が補正された第1および第2の交番信号に基づいて、回転体の回転角が検出されるので、その検出精度を高めることができる。
請求項3記載の発明は、前記回転体の回転角推定値を演算する手段をさらに含み、前記第1のセンサは、前記回転体の回転角θに対して、V1=A1・sinθ’(ただし、θ’=m・θ−360×(n−1)。mは磁極対の数、nは1からmまでの整数)で表される第1の交番信号V1を出力するものであり、前記第2のセンサは、前記回転体の回転角θに対して、V2=A2・cosθ’で表される第2の交番信号V2を出力するものであり、前記第1演算手段は、前記磁極対毎の前記第1の交番信号の極大値のうちの、前記回転体の回転角に対応した隣り合う2つの極大値をmax(n),max(n+1)とし、それら2つの極大値によって規定される区間の両端の回転角をα,βとし、回転角推定値をxとすると、次式(i)により、第1の補間極大値maxを求めるものであり、前記第2演算手段は、前記磁極対毎の前記第1の交番信号の極小値のうちの、前記回転体の回転角に対応した隣り合う2つの極小値をmin(n),min(n+1)とし、それら2つの極小値によって規定される区間の両端の回転角をα,βとし、回転角推定値をxとすると、次式(ii)により、第1の補間極小値minを求めるものであり、前記第3演算手段は、次式(iii)により、第1のゲイン補正値Ksinを求めるものであり、前記第4算手段は、次式(iv)により、第1の交番信号V1が補正された信号V1’を演算するものであり、前記第5演算手段は、前記磁極対毎の前記第2の交番信号の極大値のうちの、前記回転体の回転角に対応した隣り合う2つの極大値を*max(n),*max(n+1)とし、それら2つの極大値によって規定される区間の両端の回転角を*α,*βとし、回転角推定値をxとすると、次式(v)により、第2の補間極大値*maxを求めるものであり、前記第6演算手段は、前記磁極対毎の前記第2の交番信号の極小値のうちの、前記回転体の回転角に対応した隣り合う2つの極小値を*min(n),*min(n+1)とし、それら2つの極小値によって規定される区間の両端の回転角を*α,*βとし、回転角推定値をxとすると、次式(vi)により、第2の補間極小値*minを求めるものであり、前記第7演算手段は、次式(vii)により、第2のゲイン補正値Kcosを求めるものであり、前記第8演算手段は、次式(viii)により、第2の交番信号V2が補正された信号V2’を演算するものである、請求項2記載の回転角検出装置である。
Figure 2011047735
請求項4記載の発明は、前記第1のセンサは、前記回転体の回転角θに対して、V1=A1・sinθ’(ただし、θ’=m・θ−360×(n−1)。mは磁極対の数、nは1からmまでの整数)で表される第1の交番信号V1を出力するものであり、前記第2のセンサは、前記回転体の回転角θに対して、V2=A2・cosθ’で表される第2の交番信号V2を出力するものであり、前記第1演算手段は、前記磁極対毎の前記第1の交番信号の極大値のうちの、前記回転体の回転角に対応した隣り合う2つの極大値をmax(n),max(n+1)とし、第1の交番信号V1の瞬時値をaとすると、次式(ix)により、第1の補間極大値maxを求めるものであり、前記第2演算手段は、前記磁極対毎の前記第1の交番信号の極小値のうちの、前記回転体の回転角に対応した隣り合う2つの極小値をmin(n),min(n+1)とし、第1の交番信号V1の瞬時値をaとすると、次式(x)により、第1の補間極小値minを求めるものであり、前記第3演算手段は、次式(xi)により、第1のゲイン補正値Ksinを求めるものであり、前記第4算手段は、次式(xii)により、第1の交番信号V1が補正された信号V1‘を演算するものであり、前記第5演算手段は、前記磁極対毎の前記第2の交番信号の極大値のうちの、前記回転体の回転角に対応した隣り合う2つの極大値を*max(n),*max(n+1)とし、前記第2の交番信号V2の瞬時値をbとすると、次式(xiii)により、第2の補間極大値*maxを求めるものであり、前記第6演算手段は、前記磁極対毎の前記第2の交番信号の極小値のうちの、前記回転体の回転角に対応した隣り合う2つの極小値を*min(n),*min(n+1)とし、前記第2の交番信号V2の瞬時値をbとすると、次式(xiv)により、第2の補間極小値*minを求めるものであり、前記第7演算手段は、次式(xv)により、第2のゲイン補正値Kcosを求めるものであり、前記第8演算手段は、 次式(xvi)により、第2の交番信号V2が補正された信号V2’を演算するものである、請求項2記載の回転角検出装置である。
Figure 2011047735
この発明の第1の実施形態に係る回転角検出装置の構成を示す模式図である。 第1の振幅補正部の動作を説明するための説明図である。 回転角演算装置の詳細な構成を示す機能ブロック図である。 回転角演算装置による回転角演算処理の手順を示すフローチャートである。 この発明の第2の実施形態に係る回転角検出装置の構成を示す模式図である。 第1の振幅補正部の動作を説明するための説明図である。 第1の振幅補正部の動作を説明するための説明図である。 回転角演算装置の詳細な構成を示す機能ブロック図である。 回転角演算装置による回転角演算処理の手順を示すフローチャートである。 従来の回転角検出装置による回転角検出方法を説明するための模式図である。 第1の出力信号波形および第2の出力信号波形を示す模式図である。
以下では、この発明の回転角検出装置の実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の第1の実施形態に係る回転角検出装置の構成を示す模式図である。
この回転角検出装置は、たとえば、ブラシレスモータのロータの回転角を検出するために用いることができる。回転角検出装置は、たとえば、ブラシレスモータの回転に応じて回転するロータ1を有している。ロータ1は、複数の磁極対を有する円筒状の磁石2を含んでいる。
この例では、磁石2は、5対の磁極対を有している。つまり、磁石2は、等間隔に配置された10個の磁極を有している。各磁極は、ロータ1の回転中心軸を中心として、36°の角度間隔で配置されている。
ロータ1の周囲には、2つの磁気センサ11,12が、ロータ1の回転中心軸を中心として、18°の角度間隔を配置おいて配置されている。これら2つの磁気センサ11,12を、それぞれ第1の磁気センサ11および第2の磁気センサ12という場合がある。磁気センサとしては、たとえば、ホール素子、磁気抵抗素子(MR素子)等、磁界の作用により電気的特性が変化する特性を有する素子を備えたものを用いることができる。
図1に矢印で示す方向をロータ1の正方向の回転方向とする。そして、ロータ1が正方向に回転されるとロータ1の回転角が大きくなり、ロータ1が逆方向に回転されると、ロータ1の回転角が小さくなるものとする。各磁気センサ11,12からは、図11に示すように、ロータ1が1磁極対分に相当する角度(72°)を回転する期間を一周期とする正弦波信号が出力される。ここでは、第1の磁気センサ11からは、V1=A1・sinθ’の出力信号が出力され、第2の磁気センサ12からは、V2=A2・cosθ’の出力信号が出力されるものとする。A1,A2は、それぞれ振幅を表している。また、ロータ1の回転角をθとすると、θ’=5θ−360(n−1)となる。「5」は、磁極対の数であり、nは、1から5(磁極対の数)までの整数である。
所定の基準位置からのロータ1の絶対的な回転角を、ロータ1の絶対回転角θということにする。ロータ1の1回転分の角度範囲を、5つの磁極対に対応して、72°間隔の5つの区間に分け、各区間の開始位置を0°とし終了位置を360°として、絶対回転角θに対応する角度を0〜360°の範囲内で表した角度を、ロータ1の相対回転角θということにする。なお、ロータ1の絶対回転角θを、単にロータ角度という場合がある。
両出力信号V1,V2の振幅A1,A2が互いに等しいとみなすと、ロータ1の相対角θは、両出力信号V1,V2を用いて、次式(2)に基づいて求めることができる。
θ=tan−1(sinθ‘/cosθ’)
=tan−1(V1/V2) …(2)
各磁気センサ11,12の出力信号V1,V2は、回転角演算装置20に入力される。回転角演算装置20は、各磁気センサ11,12の出力信号V1,V2に基づいて、ロータ1の絶対回転角θを演算する。回転角演算装置20は、たとえば、マイクロコンピュータから構成され、CPU(中央演算処理装置)およびメモリ(ROM,RAM等)を含んでいる。回転角演算装置20は、ROMに格納された所定のプログラムをCPUが実行することにより、複数の機能処理部として機能する。この複数の機能処理部は、ロータ回転角推定部21、第1の振幅補正部(第1補正手段)22、第2の振幅補正部(第2補正手段)23および回転角演算部(回転角演算手段)24を含む。
ロータ回転角推定部21は、ロータ回転角を推定する。第1の振幅補正部22は、第1の出力信号V1の振幅を補正する。第2の振幅補正部23は、第2の出力信号V2の振幅を補正する。回転角演算部24は、補正後の第1の出力信号V1’と補正後の第2の出力信号V2’とに基づいてロータ1の相対回転角θを演算し、得られた相対回転角θに基づいて絶対回転角θを演算する。
図2を参照して、第1の振幅補正部22による振幅補正について説明する。図2はロータ角度に対する第1の出力信号V1の一例を示している。
第1の振幅補正部22は、出力信号V1の磁極対毎の極大値および極小値を予め検出して、メモリに格納しておく。具体的には、第1の振幅補正部22は、ロータ角度が18°,90°,162°,234°および306°に対応する極大値max1〜max5を、ロータ角度に関連付けてメモリに格納しておく。また、第1の振幅補正部22は、ロータ角度が54°,126°,198°,270°および342°に対応する極小値min1〜min5を、ロータ角度に関連付けてメモリに格納しておく。
ロータ角度を演算する際には、第1の振幅補正部22は、まず、ロータ回転角推定部21によって演算されたロータ角度推定値xと、メモリに格納されている極大値max1〜max5とに基づいて、ロータ角度推定値xに対応する第1補間極大値maxを演算する。さらに、第1の振幅補正部22は、ロータ角度推定値xと、メモリに格納されている極小値min1〜min5とに基づいて、ロータ角度推定値xに対応する第1補間極小値minを演算する。また、第1の振幅補正部22は、演算された第1補間極大値maxと第1補間極小値minとに基づいて、第1ゲイン補正値Ksinを演算する。そして、第1の振幅補正部22は、出力信号V1を、第1ゲイン補正値Ksinを用いて補正する。
ロータ角度推定値xに対応する第1補間極大値maxは、次のようにして求められる。第1補間極大値maxを演算するための区間(以下、「第1補間極大値演算区間」という)として、18〜90°の第1区間、90〜162°の第2区間、162〜234°の第3区間、234〜306°の第4区間および306〜378°の第5区間の5つの区間が設定されている。ただし、0〜18°の区間は、第5区間内の360〜378°の区間に相当する。これらの5つの区間のうち、ロータ角度に対応する区間がロータ角度推定値xに基づいて特定される。
ロータ角度推定値xに基づいて特定された第1補間極大値演算区間が、図2に示す、18〜90°の第1区間であるとする。図2に示すように、18°に対応する極大値がmax1であり、90°に対応する極大値がmax2であるとする。18〜90°の区間の間にあるロータ角度推定値xに対応する第1補間極大値maxは、max1とmax2とを結んだ直線上にあると仮定し、18°からロータ角度推定値xまでの角度に応じて線形補間することにより求められる。つまり、18〜90°の間にあるロータ角度推定値xに対応する第1補間極大値maxは、次式(3)に基づいて、演算される。
max={(max2-max1)/(90-18)}・(x−18)+ max1 …(3)
18〜90°の区間以外の第1補間極大値演算区間にも適用できるように、前記式(2)を一般化する。つまり、ロータ角度推定値xに基づいて特定された第1補間極大値演算区間の前端に対応するロータ角度をα、後端に対応するロータ角度をβとし、メモリに格納されている極大値max1〜max5のうち、当該補間極大値演算区間の前端に対応する極大値をmax(n)、後端に対応する極大値をmax(n+1)とすると、ロータ角度推定値xに対応する第1補間極大値maxは、次式(4)で表される。
max={(max(n+1)-max(n))/(β)}・(x-α)+max(n) …(4)
ロータ角度推定値xに対応する第1補間極小値minは、次のようにして求められる。第1補間極小値minを演算するための区間(以下、「第1補間極小値演算区間」という)として、54〜126°の第1区間、126〜198°の第2区間、198〜270°の第3区間、270〜342°の第4区間および342〜414°の第5区間の5つの区間が設定されている。ただし、0〜54°の区間は、第5区間内の360〜414°の区間に相当する。これらの5つの区間のうち、ロータ角度に対応する区間がロータ角度推定値xに基づいて特定される。
ロータ角度推定値xに基づいて特定された第1補間極小値演算区間が、図2に示す、54〜126°の第1区間であるとする。図2に示すように、54°に対応する極小値がmin1であり、126°に対応する極小値がmin2であるとする。54〜126°の区間の間にあるロータ角度推定値xに対応する第1補間極小値minは、min1とmin2とを結んだ直線上にあると仮定し、54°からロータ角度推定値xまでの角度に応じて線形補間することにより求められる。つまり、54〜126°の間にあるロータ角度推定値xに対応する第1補間極小値minは、次式(5)に基づいて、演算される。
min={(min2-min1)/(126-54)}・(x-54)+ min1 …(5)
54〜126°の区間以外の第1補間極小値演算区間にも適用できるように、前記式(5)を一般化する。つまり、ロータ角度推定値xに基づいて特定された第1補間極小値演算区間の前端に対応するロータ角度をα、後端に対応するロータ角度をβとし、メモリに格納されている極小値min1〜min5のうち、当該補間極小値演算区間の前端に対応する極小値をmin(n)、後端に対応する極小値をmin(n+1)とすると、ロータ角度推定値xに対応する第1補間極小値minは、次式(6)で表される。
min={(min(n+1)-min(n))/(β)}・(x-α)+ min(n) …(6)
第1ゲイン補正値Ksinは、次式(7)に基づいて演算される。
sin=(max-min)/2 …(7)
この第1ゲイン補正値Ksinを用いて、出力信号V1が補正される。補正後の出力信号V1をV1’とすると、V1’は、次式(8)で表される。
V1’=V1/Ksin …(8)
第2の振幅補正部23も、第1の振幅補正部22と同様な方法で、第2の出力信号V2を補正する。つまり、第2の振幅補正部23は、出力信号V2の磁極対毎の極大値および極小値を予め検出し、対応するロータ角度に関連づけてメモリに格納しておく。具体的には、第2の振幅補正部23は、ロータ角度が0°,72°,144°,216°および288°に対応する極大値*max1〜*max5を、ロータ角度に関連付けてメモリに格納しておく。また、第2の振幅補正部23は、ロータ角度が36°,108°,180°,252°および324°に対応する極小値*min1〜*min5を、ロータ角度に関連付けてメモリに格納しておく。
ロータ角度を演算する際には、第2の振幅補正部23は、ロータ角度推定値xと、メモリに格納されている極大値*max1〜*max5とに基づいて、ロータ角度推定値xに対応する第2補間極大値*maxを演算する。同様に、第2の振幅補正部23は、ロータ角度推定値xと、メモリに格納されている極小値*min1〜*min5とに基づいて、ロータ角度推定値xに対応する第2補間極小値*minを演算する。また、演算された第2極大値*maxと第2極小値*minとに基づいて、第2ゲイン補正値Kcosを演算する。そして、出力信号V2を、第2ゲイン補正値Ksinを用いて補正する。
ロータ角度推定値xに対応する第2補間極大値*maxは、次のようにして求められる。第2補間極大値*maxを演算するための第2補間極大値演算区間として、0〜72°の第1区間、72〜144°の第2区間、144〜216°の第3区間、216〜288°の第4区間および288〜360°の第5区間の5つの区間が設定されている。これらの5つの区間のうち、ロータ角度に対応する区間がロータ角度推定値xに基づいて特定される。
ロータ角度推定値xに基づいて特定された第2補間極大値演算区間の前端に対応するロータ角度を*α、後端に対応すロータ角度を*βとし、メモリに格納されている極大値*max1〜*max5のうち、当該区間の前端に対応する極大値を*max(n)、後端に対応する極大値を*max(n+1)とすると、ロータ角度推定値xに対応する第2補間極大値*maxは、次式(9)で表される。
*max={(*max(n+1)-*max(n))/(*β-*α)}・(x-*α)+ *max(n) …(9)
ロータ角度推定値xに対応する第2補間極小値*minは、次のようにして求められる。第2補間極小値*minを演算するための第2補間極小値演算区間として、36〜108°の第1区間、108〜180°の第2区間、180〜252°の第3区間、252〜324°の第4区間および324〜396°の第5区間の5つの区間が設定されている。ただし、0〜36°の区間は、第5区間内の360〜396°の区間に相当する。これらの5つの区間のうち、ロータ角度に対応する区間がロータ角度推定値xに基づいて特定される。
ロータ角度推定値xに基づいて特定された第2補間極小値演算区間の前端に対応するロータ角度を*α、後端に対応するロータ角度を*βとし、メモリに格納されている極小値*min1〜*min5のうち、当該区間の前端に対応する極小値を*min(n)、後端に対応する極小値を*min(n+1)とすると、ロータ角度推定値xに対応する第2補間極小値*minは、次式(10)で表される。
*min={(*min(n+1)-*min(n))/(*β-*α)}・(x-*α)+* min(n) …(10)
第2ゲイン補正値Kcosは、次式(11)に基づいて演算される。
cosn=(*max-*min)/2 …(11)
この第2ゲイン補正値Kcosを用いて、出力信号V2が補正される。補正後の出力信号V2をV2’とすると、V2’は、次式(12)で表される。
V2’=V2/Kcos …(12)
図3は、回転角演算装置20の詳細な構成を示す機能ブロック図である。
ロータ角度推定部21は、所定の演算周期毎にロータ角度推定値xを求める。たとえば、前回求められたロータ1の絶対回転角θ(t-1)に、ロータ1の推定角速度を加算することにより、ロータ角度推値xを求める。ロータ1の推定角速度は、たとえば、前回求められたロータ1の絶対回転角θ(t-1)と前々回に求められたロータ1の絶対回転角θ(t-2)との差を演算することにより求められる。
第1の振幅補正部22は、極大、極小値検出記憶部31、補間極大、極小値演算部32、ゲイン補正値演算部33および振幅補正部34を含む。極大、極小値検出記憶部31は、第1の出力信号V1から、出力信号V1の磁極対毎の極大値max1〜max5および極小値min1〜min5を予め検出し、対応するロータ角度に関連づけてメモリに格納する。
補間極大、極小値演算部32は、ロータ角度推定値xと、メモリに格納されている極大値max1〜max5とに基づいて、前記式(4)を用いて、ロータ角度推定値xに対応する第1補間極大値maxを演算する。さらに、補間極大、極小値演算部32は、ロータ角度推定値xと、メモリに格納されている極小値min1〜min5とに基づいて、前記式(6)を用いて、ロータ角度推定値xに対応する第1補間極小値minを演算する。
ゲイン補正値演算部33は、第1補間極大値maxおよび第2補間極小値minに基づいて、前記式(7)を用いて、第1ゲイン補正値Ksinを演算する。振幅補正部34は、前記式(8)に基づいて、第1の出力信号V1を補正する。これにより、補正された第1の出力信号V1’が得られる。
第2の振幅補正部23は、極大、極小値検出記憶部41、補間極大・極小値演算部42、ゲイン補正値演算部43および振幅補正部44を含む。極大、極小値検出記憶部41は、第2の出力信号V2から、出力信号V2の磁極対毎の極大値*max1〜*max5および極小値*min1〜*min5を予め検出し、対応するロータ角度に関連づけてメモリに格納する。
補間極大、極小値演算部42は、ロータ角度推定値xと、メモリに格納されている極大値*max1〜*max5とに基づいて、前記式(9)を用いて、ロータ角度推定値xに対応する第2補間極大値*maxを演算する。さらに、補間極大、極小値演算部42は、ロータ角度推定値xと、メモリに格納されている極小値*min1〜*min5とに基づいて、前記式(10)を用いて、ロータ角度推定値xに対応する第2補間極小値*minを演算する。
ゲイン補正値演算部43は、第2補間極大値*maxおよび第2補間極小値*minに基づいて、前記式(11)を用いて、第2ゲイン補正値Kcosを演算する。振幅補正部44は、前記式(12)に基づいて、第2の出力信号V2を補正する。これにより、補正された第2の出力信号V2’が得られる。
回転角演算部24は、補正後の両出力信号V1’,V2’を用いて、次式(13)に基づいてロータ1の相対回転角θを演算する。
θ=tan−1(V1’/V2’) …(13)
回転角演算部24は、このようにして、求められた相対角θから、ロータ1の絶対回転角θを、たとえば次式に基づいて演算する。
θ={θ+360×(n−1)}/5(ただし、n=1,2,…5)
この式中の「5」は、磁極対の数である。
図4は、回転角演算装置20によって実行される回転角演算処理の手順を示すフローチャートである。
回転角演算処理は、所定の演算周期毎に繰り返し行なわれる。まず、回転角演算装置20は、各磁気センサ11,12の出力信号V1(=A1・sinθ‘),V2(=A2・cosθ’)を取り込む(ステップS1)。回転角演算装置20のロータ回転角推定部21は、ロータ角度推定値xを演算する(ステップS2)。回転角演算装置20の第1の振幅補正部22は、ステップS1で取り込まれた第1の出力信号V1と、ロータ角度推定値xと、前記式(4),(6),(7),(8)とを用いて、第1の出力信号V1を補正する(ステップS3)。これにより、補正された第1の出力信号V1’が得られる。
また、回転角演算装置20の第2の振幅補正部24は、ステップS1で取り込まれた第2の出力信号V2と、ロータ角度推定値xと、前記式 (9),(10),(11),(12)とを用いて、第2の出力信号V2を補正する(ステップS4)。これにより、補正された第2の出力信号V2’が得られる。
回転角演算装置20の回転角演算部24は、補正後の第1の出力信号V1’および 第2の出力信号V2と、前記式(13)とを用いて相対回転角θを演算し、得られた相対回転角θに基づいて絶対回転角θを演算する(ステップS5)。
前記第1の実施形態では、予め検出された磁極対毎の第1の出力信号V1の極大値に基づいて補間極大値maxが演算されるとともに、予め検出された磁極対毎の第1の出力信号V1の極小値に基づいて補間極小値minが演算され、得られた補間極大値maxおよび補間極小値minに基づいて第1の出力信号V1の振幅が補正されるので、磁極毎の磁力のばらつきに基づく、第1の出力信号V1の振幅の変動を補正することができる。
また、予め検出された磁極対毎の第2の出力信号V2の極大値に基づいて補間極大値*maxが演算されるとともに、予め検出された磁極対毎の第2の出力信号V2の極小値に基づいて補間極小値*minが演算され、得られた補間極大値*maxおよび補間極小値*minに基づいて第2の出力信号V2の振幅が補正されるので、磁極毎の磁力のばらつきに基づく、第2の出力信号V2の振幅の変動を補正することができる。このようにして、磁極毎の磁力のばらつきに基づく振幅の変動が補正された第1および第2の出力信号V1’,V2’に基づいて、ロータ1の回転角が演算されるので、その検出精度を高めることができる。
図5は、この発明の第2の実施形態に係る回転角検出装置の構成を示す模式図である。
ロータ1は、複数の磁極対を有する円筒状の磁石2を含んでいる。この第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、磁石2は、5対の磁極対を有している。つまり、磁石2は、等間隔に配置された10個の磁極を有している。各磁極は、ロータ1の回転中心軸を中心として、36°の角度間隔で配置されている。
ロータ1の周囲には、2つの磁気センサ11,12が、ロータ1の回転中心軸を中心として、18°の角度間隔を配置おいて配置されている。これら2つの磁気センサ11,12を、それぞれ第1の磁気センサ11および第2の磁気センサ12という場合がある。第1の実施形態と同様に、図5に矢印で示す方向をロータ1の正方向の回転方向とする。各磁気センサ11,12からは、図11に示すように、ロータ1が1磁極対分に相当する角度(72°)を回転する期間を一周期とする正弦波信号が出力される。ここでは、第1の磁気センサ11からは、V1=A1・sinθ’の出力信号が出力され、第2の磁気センサ12からは、V2=A2・cosθ’の出力信号が出力されるものとする。A1,A2は、それぞれ振幅を表している。また、ロータ1の回転角をθとすると、θ’=5θ−360(n−1)となる。「5」は、磁極対の数であり、nは、1から5(磁極対の数)までの整数である。
所定の基準位置からのロータ1の絶対的な回転角を、ロータ1の絶対回転角θということにする。ロータ1の1回転分の角度範囲を、5つの磁極対に対応して、72°間隔の5つの区間に分け、各区間の開始位置を0°とし終了位置を360°として、絶対回転角θに対応する角度を0〜360°の範囲内で表した角度を、ロータ1の相対回転角θということにする。ロータ1の絶対回転角θを、単にロータ角度という場合がある。
各磁気センサ11,12の出力信号V1,V2は、回転角演算装置50に入力される。回転角演算装置50は、各磁気センサ11,12の出力信号V1,V2に基づいて、ロータ1の絶対回転角θを演算する。回転角演算装置50は、たとえば、マイクロコンピュータから構成され、CPU(中央演算処理装置)およびメモリ(ROM,RAM等)を含んでいる。回転角演算装置50は、ROMに格納された所定のプログラムをCPUが実行することにより、複数の機能処理部として機能する。この複数の機能処理部は、区間判定部51、第1の振幅補正部(第1補正手段)52、第2の振幅補正部(第2補正手段)53および回転角演算部(回転角演算手段)54を含む。
区間判定部51は、後述する第1補間極大値演算区間、第1補間極小値演算区間、第2補間極大値演算区間および第2補間極小値演算区間それぞれについて、ロータ角度に対応する区間を特定する。第1の振幅補正部52は、区間判定部51の判定結果に基づいて、第1の出力信号V1の振幅を補正する。第2の振幅補正部53は、区間判定部51の判定結果に基づいて、第2の出力信号V2の振幅を補正する。回転角演算部54は、補正後の第1の出力信号V1’と補正後の第2の出力信号V2’とに基づいてロータ1の相対回転角θを演算し、得られた相対回転角θに基づいて絶対回転角θを演算する。
図6および図7を参照して、第1の振幅補正部51による振幅補正について説明する。図6は、ロータ角度に対する第1の出力信号V1および第2の出力信号V2の一例を示している。図7は、図6に示されている第1の出力信号V1の一部を拡大して示している。
第1の振幅補正部52は、出力信号V1の磁極対毎の極大値および極小値を予め検出して、メモリに格納しておく。具体的には、第1の振幅補正部52は、ロータ角度が18°,90°,162°,234°および306°に対応する極大値max1〜max5を、ロータ角度に関連付けてメモリに格納しておく。また、第1の振幅補正部52は、ロータ角度が54°,126°,198°,270°および342°に対応する極小値min1〜min5を、ロータ角度に関連付けてメモリに格納しておく。
ロータ角度を演算する際には、第1の振幅補正部52は、区間判定部51の区間判定結果と、第2の出力信号V2の符号と、第1の出力信号V1と、メモリに格納されている極大値max1〜max5とに基づいて、ロータ角度に対応する第1補間極大値maxを演算する。さらに、第1の振幅補正部52は、区間判定部51の区間判定結果と、第2の出力信号V2の符号と、第1の出力信号V1と、メモリに格納されている極小値min1〜min5とに基づいて、ロータ角度に対応する第1補間極小値minを演算する。また、第1の振幅補正部52は、演算された第1補間極大値maxと第1補間極小値minとに基づいて、第1ゲイン補正値Ksinを演算する。そして、第1の振幅補正部52は、出力信号V1を、第1ゲイン補正値Ksinを用いて補正する。
ロータ角度に対応する第1補間極大値maxは、次のようにして求められる。第1補間極大値maxを演算するための区間(以下、「第1補間極大値演算区間」という)として、18〜90°の第1区間、90〜162°の第2区間、162〜234°の第3区間、234〜306°の第4区間および306〜378°の第5区間の5つの区間が設定されている。ただし、0〜18°の区間は、第5区間内の360〜378°の区間に相当する。これらの5つの区間のうち、ロータ角度に対応する区間は、区間判定部51によって特定される。
ロータ角度に対応する第1補間極大値演算区間が、図6および図7に示す、18〜90°の第1区間であるとする。図6および図7に示すように、18°に対応する極大値がmax1であり、90°に対応する極大値がmax2であるとする。
まず、第2の出力信号V2の符号が、負の場合(V2≦0)について説明する。V2≦0の場合には、図6からわかるように、ロータ角度は、18〜90°の第1区間のうちの前半の18〜54°の範囲にあると考えられる。第1の出力信号V1の瞬時値が、図7の18〜54°の範囲において示したaであるとする。この瞬時値aに対応するロータ角度を、図7にθxで示す。
θxに対応する第1補間極大値maxは、図7に示すように、max1と(max1+max2)/2とを結んだ直線上の点Pにあると仮定し、線形補間により求める。18°からθxまでの角度をAとし、θxから54°までの角度をBとすると、θxに対応する第1補間極大値maxは、次式(14)で表される。
max ={(A/(A+B))・(max1-(max1+max2)/2)}+(max1+max2)/2
={(A/(A+B))・(max1-max2)/2)}+(max1+max2)/2…(14)
A/(A+B)を(a-min1)/(max1-min1)で近似すると、前記式(14)は、次式(15)に変形することができる。
max={(max1-max2)/2}・{(a-min1/(max1-min1)}+(max1+max2)/2…(15)
次に、第2の出力信号V2の符号が、正の場合(V2>0)について説明する。V2>0の場合には、図6からわかるように、ロータ角度は、18〜90°の第1区間のうちの後半の54〜126°の範囲にあると考えられる。第1の出力信号V1の瞬時値が、図7の54〜126°の範囲において示したaであるとする。この瞬時値aに対応するロータ角度を、図7にθx’で示す。
θx’に対応する補間極大値maxは、図7に示すように、(max1+max2)/2とmax2とを結んだ直線上の点P’にあると仮定し、線形補間により求められる。54°からθx’までの角度をA’とし、θx’から90°までの角度をB’とすると、θx’に対応する補間極大値maxは、次式(16)で表される。
max ={(A'/(A'+B'))・(((max1+max2)/2)-max2)}+(max1+max2)/2
={(A'/(A'+B'))・((max1-max2)/2)}+(max1+max2)/2 …(16)
A'/(A'+B')を(a-min1)/(max2-min1)で近似すると、前記式(16)は、次式(17)に変形することができる。
max={(max2-max1)/2}・{(a-min1)/(max2-min1)}+(max1+max2)/2 …(17)
前記式(16),(17)を、18〜90°の区間以外の補間極大値演算区間にも適用できるように一般化する。つまり、メモリに格納されている極大値max1〜max5のうち、区間判定部51によって特定された第1補間極大値演算区間の前端に対応する極大値をmax(n)、後端に対応する極大値をmax(n+1)とすると、出力信号V1に対応する第1補間極大値maxは、次式(18)で表される。
V2=A2・cosθ’≦0のとき
max={(max(n)-max(n+1))/2}・{(a-min(n))/(max(n)-min(n))}
+(max(n)+max(n+1))/2
V2=A2・cosθ’>0のとき
max={(max(n+1)-max(n))/2}・{(a-min(n))/(max(n+1)-min(n))}
+(max(n)+max(n+1))/2 …(18)
ロータ角度に対応する第1補間極小値minも、前述した第1補間極大値maxと同様な方法で求められる。第1補間極小値minを演算するための第1補間極小値区間として、54〜126°の第1区間、126〜198°の第2区間、198〜270°の第3区間、270°〜342°の第4区間および342°〜414°の第5区間の5つの区間が設定されている。ただし、0〜54°の区間は、第5区間内の360〜414°の区間に相当する。これらの5つの区間のうち、ロータ角度に対応する区間は、区間判定部51によって特定される。
メモリに格納されている極小値min1〜min5のうち、区間判定部51によって特定された第1補間極小値演算区間の前端に対応する極小値をmin(n)、後端に対応する極小値をmin(n+1)とし、出力信号V1の瞬時値をaとすると、ロータ角度に対応する第1補間極小値minは、次式(19)で表される。
V2=A2・cosθ’>0のとき
min={(min(n)-min(n+1))/2}・{(a-max(n+1))/(min(n)-max(n+1))}
+(min(n)-min(n+1))/2
V2=A2・cosθ’≦0のとき
min={(min(n+1)-min(n))/2}・{(a-max(n+1))/(min(n+1)-max(n+1))}
+(min(n+1)+min(n))/2 …(19)
第1ゲイン補正値Ksinは、次式(20)に基づいて演算される。
sin=(max-min)/2 …(20)
この第1ゲイン補正値Ksinを用いて、出力信号V1が補正される。補正後の出力信号V1をV1’とすると、V1’は、次式(21)で表される。
V1’=V1/Ksin …(21)
第2の振幅補正部53も、第1の振幅補正部52と同様な方法で、第2の出力信号V2を補正する。
つまり、第2の振幅補正部53は、出力信号V2の磁極対毎の極大値および極小値を予め検出し、対応するロータ角度に関連づけてメモリに格納しておく。具体的には、第2の振幅補正部53は、ロータ角度が0°,72°,144°,216°および288°に対応する極大値*max1〜*max5を、ロータ角度に関連付けてメモリに格納しておく。また、第2の振幅補正部53は、ロータ角度が36°,108°,180°,252°および324°に対応する極小値*min1〜*min5を、ロータ角度に関連付けてメモリに格納しておく。
ロータ角度を演算する際には、第2の振幅補正部53は、区間判定部51の区間判定結果と、第1の出力信号V1の符号と、第2の出力信号V2と、メモリに格納されている極大値*max1〜*max5とに基づいて、ロータ角度に対応する第2補間極大値*maxを演算する。さらに、第2の振幅補正部53は、区間判定部51の区間判定結果と、第1の出力信号V1の符号と、第2の出力信号V2と、メモリに格納されている極小値*min1〜*min5とに基づいて、ロータ角度に対応する第2補間極小値*minを演算する。また、第2の振幅補正部53は、演算された第2補間極大値*maxと第2補間極小値*minとに基づいて、第2ゲイン補正値Kcosを演算する。そして、第2の振幅補正部53は、出力信号V2を、第2ゲイン補正値Kcosを用いて補正する。
第2補間極大値*maxを演算するための第2補間極大値演算区間として、0〜72°の第1区間、72〜144°の第2区間、144〜216°の第3区間、216〜288°の第4区間および288〜360°の第5区間の5つの区間が設定されている。これらの5つの区間のうち、ロータ角度に対応する区間は、区間判定部61によって特定される。
また、第2補間極小値*minを演算するための第2補間極小値演算区間として、36〜108°の第1区間、108〜180°の第2区間、180〜252°の第3区間、252〜324°の第4区間および324〜396°の第5区間の5つの区間が設定されている。ただし、0〜36°の区間は、第5区間内の360〜396°の区間に相当する。これらの5つの区間のうち、ロータ角度に対応する区間は、区間判定部61によって特定される。
前述したように、第1の振幅補正部52の場合には、第2の出力信号V2が0以下である場合(V2≦0)には、区間判定部によって特定された区間の前半部にロータ角度が存在していると判定し、第2の出力信号V2が0より大きい場合(V2>0)に、区間判定部によって特定された区間の後半部にロータ角度が対応していると判定している。
第2の振幅補正部53では、このような判定が、第1の出力信号V1に基づいて行われる。第2の振幅補正部53の場合には、第1の出力信号V1が0以下である場合(V1≦0)には、区間判定部によって特定された区間の後半部にロータ角度が存在していると判定し、第1の出力信号V1が0より大きい場合(V1>0)に、区間判定部によって特定された区間の前半部にロータ角度が対応していると判定している。つまり、第1の振幅補正部52と、第2の振幅補正部53とでは、他方の出力信号の符号に基づいて行われる区間内の前後半判定結果は、逆になる。したがって、第2補間極大値*maxおよび第2補間極小値*minに用いられる演算式は、第1補間極大値maxおよび第1補間極小値minに用いられる演算式に対して、条件部の符号が逆になる。
メモリに格納されている極大値*max1〜*max5のうち、区間判定部51によって特定された第2補間極大値演算区間の前端に対応する極大値を*max(n)、後端に対応する極大値を*max(n+1)とし、出力信号V2の瞬時値をbとすると、ロータ角度に対応する第2補間極大値*maxは、次式(22)で表される。
V1=A1・sinθ’>0のとき
*max={(*max(n)-*max(n+1))/2}・{(b-*min(n))/(*max(n)-*min(n))}
+(*max(n)+*max(n+1))/2
V1=A1・sinθ’≦0のとき
*max={(*max(n+1)-*max(n))/2}・{(b-*min(n))/(*max(n+1)-*min(n))}
+(*max(n)+*max(n+1))/2 …(22)
また、メモリに格納されている極小値*min1〜*min5のうち、区間判定部51によって判定された第2補間極小値演算区間の前端に対応する極小値を*max(n)、後端に対応する極小値をmax(n+1)とし、出力信号V1の瞬時値をbとすると、ロータ角度に対応する第2補間極小値*minは、次式(23)で表される。
V1=A1・sinθ’≦0のとき
*min={(*min(n)-*min(n+1))/2}・{(b-*max(n+1))/(*min(n)-*max(n+1))}
+(*min(n)-*min(n+1))/2
V1=A1・sinθ’>0のとき
*min={(*min(n+1)-*min(n))/2}・{(b-*max(n+1))/(*min(n+1)-*max(n+1))}
+(*min(n+1)+*min(n))/2 …(23)
第2ゲイン補正値Kcosは、次式(24)に基づいて演算される。
cos=(*max-*min)/2 …(24)
このゲイン補正値Kcosを用いて、出力信号V2が補正される。補正後の出力信号V2をV2’とすると、V2’は、次式(25)で表される。
V2’=V2/Kcos …(25)
図8は、回転角演算装置50の詳細な構成を示す機能ブロック図である。
区間判定部51は、所定の演算周期毎に、第1補間極大値演算区間、第1補間極小値演算区間、第2補間極大値演算区間および第2補間極小値演算区間それぞれについて、ロータ1の絶対回転角θに対応する区間を特定する。区間判定部51は、たとえば、前回求められたロータ1の絶対回転角θ(t-1)に、ロータ1の推定角速度を加算することにより、ロータ角度推定値を求め、このロータ角度推定値に基づいて、前記の区間判定を行う。ロータ1の推定角速度は、たとえば、前回求められたロータ1の絶対回転角θ(t-1)と前々回に求められたロータ1の絶対回転角θ(t-2)との差を演算することにより求められる。なお、区間判定部51による前記各演算区間の特定方法は、これに限られない。
第1の振幅補正部52は、極大、極小値検出記憶部61、補間極大、極小値演算部62、ゲイン補正値演算部63および振幅補正部64を含む。極大、極小値検出記憶部61は、第1の出力信号V1から、出力信号V1の磁極対毎の極大値max1〜max5および極小値min1〜min5を予め検出し、対応するロータ角度に関連づけてメモリに格納する。
補間極大、極小値演算部62は、区間判定部61の判定結果と、メモリに格納されている極大値max1〜max5とに基づいて、前記式(18)を用いて、ロータ角度に対応する第1補間極大値maxを演算する。さらに、補間極大、極小値演算部62は、区間判定部61の判定結果と、メモリに格納されている極小値min1〜min5とに基づいて、前記式(19)を用いて、ロータ角度に対応する第1補間極小値minを演算する。
ゲイン補正値演算部63は、第1補間極大値maxおよび第1補間極小値minに基づいて、前記式(20)を用いて、第1ゲイン補正値Ksinを演算する。振幅補正部64は、前記式(21)に基づいて、第1の出力信号V1を補正する。これにより、補正された第1の出力信号V1’が得られる。
第2の振幅補正部53は、極大、極小値検出記憶部71、補間極大・極小値演算部72、ゲイン補正値演算部73および振幅補正部74を含む。極大、極小値検出記憶部71は、第2の出力信号V2から、出力信号V2の磁極対毎の極大値*max1〜*max5および極小値*min1〜*min5を予め検出し、対応するロータ角度に関連づけてメモリに格納する。
補間極大、極小値演算部72は、区間判定部51の判定結果と、メモリに格納されている極大値*max1〜*max5とに基づいて、前記式(22)を用いて、ロータ角度に対応する第2補間極大値*maxを演算する。さらに、補間極大、極小値演算部72は、区間判定部51の判定結果と、メモリに格納されている極小値*min1〜*min5とに基づいて、前記式(23)を用いて、ロータ角度に対応する第2補間極小値*minを演算する。
ゲイン補正値演算部73は、第2補間極大値*maxおよび第2補間極小値*minに基づいて、前記式(24)を用いて、第2ゲイン補正値Kcosを演算する。振幅補正部74は、前記式(25)に基づいて、第2の出力信号V2を補正する。これにより、補正された第2の出力信号V2’が得られる。
回転角演算部54は、補正後の両出力信号V1’,V2’を用いて、次式(26)に基づいてロータ1の相対回転角θを演算する。
θ=tan−1(V1’/V2’) …(26)
回転角演算部54は、このようにして、求められた相対角θから、ロータ1の絶対回転角θを、たとえば次式に基づいて演算する。
θ={θ+360×(n−1)}/5(ただし、n=1,2,…5)
この式中の「5」は、磁極対の数である。
図9は、回転角演算装置50によって実行される回転角演算処理の手順を示すフローチャートである。
回転角演算処理は、所定の演算周期毎に繰り返し行なわれる。まず、回転角演算装置50は、各磁気センサ11,12の出力信号V1(=A1・sinθ’),V2(=A2・cosθ’)を取り込む(ステップS21)。回転角演算装置50の区間判定部51は、第1補間極大値演算区間、第1補間極小値演算区間、第2補間極大値演算区間および第2補間極小値演算区間それぞれについて、ロータ1の絶対回転角θに対応する区間を特定する(ステップS22)。回転角演算装置50の第1の振幅補正部52は、ステップS21で取り込まれた第1の出力信号V1と、区間判定部51の区間判定結果と、前記式(18),(19),(20),(21)とを用いて、第1の出力信号V1を補正する(ステップS23)。これにより、補正された第1の出力信号V1’が得られる。
また、回転角演算装置50の第2の振幅補正部53は、ステップS21で取り込まれた第2の出力信号V2と、区間判定部51の区間判定結果と、前記式 (22),(23),(24),(25)とを用いて、第2の出力信号V2を補正する(ステップS24)。これにより、補正された第2の出力信号V2’が得られる。
回転角演算装置50の回転角演算部54は、補正後の第1の出力信号V1’および 第2の出力信号V2と、前記式(26)とを用いて相対回転角θを演算し、得られた相対回転θに基づいて絶対回転角θを演算する(ステップS25)。
前記第2の実施形態においても、予め検出された磁極対毎の第1の出力信号V1の極大値に基づいて補間極大値maxが演算されるとともに、予め検出された磁極対毎の第1の出力信号V1の極小値に基づいて補間極小値minが演算され、得られた補間極大値maxおよび補間極小値minに基づいて第1の出力信号V1の振幅が補正されるので、磁極毎の磁力のばらつきに基づく、第1の出力信号V1の振幅の変動を補正することができる。
また、予め検出された磁極対毎の第2の出力信号V2の極大値に基づいて補間極大値*maxが演算されるとともに、予め検出された磁極対毎の第2の出力信号V2の極小値に基づいて補間極小値*minが演算され、得られた補間極大値*maxおよび補間極小値*minに基づいて第2の出力信号V2の振幅が補正されるので、磁極毎の磁力のばらつきに基づく、第2の出力信号V2の振幅の変動を補正することができる。このようにして、磁極毎の磁力のばらつきに基づく振幅の変動が補正された第1および第2の出力信号V1’,V2’に基づいて、ロータ1の回転角が演算されるので、その検出精度を高めることができる。
以上、この発明の第1および第2の実施形態について説明したが、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
また、この発明は、ブラシレスモータのロータ以外の回転体の回転角を検出する場合にも、適用することができる。
1…ロータ、11,12…磁気センサ、20,50…回転角演算装置

Claims (4)

  1. 回転体の回転に応じて、所定の位相差を有する第1および第2の交番信号をそれぞれ出力する第1および第2のセンサ含み、これらのセンサの出力信号に基づいて前記回転体の回転角を検出する回転角検出装置であって、
    前記第1の交番信号の振幅を補正する第1補正手段と、
    前記第2の交番信号の振幅を補正する第2補正手段と、
    補正後の第1の交番信号と補正後の第2の交番信号とに基づいて、前記回転体の回転角を演算する回転角演算手段と、
    を含む回転角検出装置。
  2. 前記回転体が複数の磁極対を有する磁石を備えており、
    前記第1補正手段は
    予め検出された磁極対毎の前記第1の交番信号の極大値に基づいて、前記回転体の回転角に対応した第1の補間極大値を、線形補間により演算する第1演算手段と、
    予め検出された磁極対毎の前記第1の交番信号の極小値に基づいて、前記回転体の回転角に対応した第1の補間極小値を、線形補間により演算する第2演算手段と
    演算された前記第1の補間極大値および第1の補間極小値とから、第1のゲイン補正値を演算する第3演算手段と、
    演算された前記第1のゲイン補正値に基づいて、前記第1の交番信号を補正する手段とを含み、
    前記第2補正手段は、
    予め検出された磁極対毎の前記第2の交番信号の極大値に基づいて、前記回転体の回転角に対応した第2の補間極大値を、線形補間により演算する第4演算手段と、
    予め検出された磁極対毎の前記第2の交番信号の極小値に基づいて、前記回転体の回転角に対応した第2の補間極小値を、線形補間により演算する第5演算手段と、
    演算された前記第2の補間極大値および第2の補間極小値とから、第2のゲイン補正値を演算する第6演算手段と、
    演算された前記第2のゲイン補正値に基づいて、前記第2の交番信号を補正する手段と を含む、請求項1に記載の回転角検出装置。
  3. 前記回転体の回転角推定値を演算する手段をさらに含み、
    前記第1のセンサは、前記回転体の回転角θに対して、V1=A1・sinθ’(ただし、θ’=m・θ−360×(n−1)。mは磁極対の数、nは1からmまでの整数)で表される第1の交番信号V1を出力するものであり、
    前記第2のセンサは、前記回転体の回転角θに対して、V2=A2・cosθ’で表される第2の交番信号V2を出力するものであり、
    前記第1演算手段は、前記磁極対毎の前記第1の交番信号の極大値のうちの、前記回転体の回転角に対応した隣り合う2つの極大値をmax(n),max(n+1)とし、それら2つの極大値によって規定される区間の両端の回転角をα,βとし、回転角推定値をxとすると、次式(i)により、第1の補間極大値maxを求めるものであり、
    前記第2演算手段は、前記磁極対毎の前記第1の交番信号の極小値のうちの、前記回転体の回転角に対応した隣り合う2つの極小値をmin(n),min(n+1)とし、それら2つの極小値によって規定される区間の両端の回転角をα,βとし、回転角推定値をxとすると、次式(ii)により、第1の補間極小値minを求めるものであり、
    前記第3演算手段は、次式(iii)により、第1のゲイン補正値Ksinを求めるものであり、前記第4算手段は、次式(iv)により、第1の交番信号V1が補正された信号V1’を演算するものであり、
    前記第5演算手段は、前記磁極対毎の前記第2の交番信号の極大値のうちの、前記回転体の回転角に対応した隣り合う2つの極大値を*max(n),*max(n+1)とし、それら2つの極大値によって規定される区間の両端の回転角を*α,*βとし、回転角推定値をxとすると、次式(v)により、第2の補間極大値*maxを求めるものであり、
    前記第6演算手段は、前記磁極対毎の前記第2の交番信号の極小値のうちの、前記回転体の回転角に対応した隣り合う2つの極小値を*min(n),*min(n+1)とし、それら2つの極小値によって規定される区間の両端の回転角を*α,*βとし、回転角推定値をxとすると、次式(vi)により、第2の補間極小値*minを求めるものであり、
    前記第7演算手段は、次式(vii)により、第2のゲイン補正値Kcosを求めるものであり、前記第8演算手段は、次式(viii)により、第2の交番信号V2が補正された信号V2’を演算するものである、請求項2記載の回転角検出装置。
    Figure 2011047735
  4. 前記第1のセンサは、前記回転体の回転角θに対して、V1=A1・sinθ’(ただし、θ’=m・θ−360×(n−1)。mは磁極対の数、nは1からmまでの整数)で表される第1の交番信号V1を出力するものであり、
    前記第2のセンサは、前記回転体の回転角θに対して、V2=A2・cosθ’で表される第2の交番信号V2を出力するものであり、
    前記第1演算手段は、前記磁極対毎の前記第1の交番信号の極大値のうちの、前記回転体の回転角に対応した隣り合う2つの極大値をmax(n),max(n+1)とし、第1の交番信号V1の瞬時値をaとすると、次式(ix)により、第1の補間極大値maxを求めるものであり、
    前記第2演算手段は、前記磁極対毎の前記第1の交番信号の極小値のうちの、前記回転体の回転角に対応した隣り合う2つの極小値をmin(n),min(n+1)とし、第1の交番信号V1の瞬時値をaとすると、次式(x)により、第1の補間極小値minを求めるものであり、
    前記第3演算手段は、次式(xi)により、第1のゲイン補正値Ksinを求めるものであり、前記第4算手段は、次式(xii)により、第1の交番信号V1が補正された信号V1‘を演算するものであり、前記第5演算手段は、前記磁極対毎の前記第2の交番信号の極大値のうちの、前記回転体の回転角に対応した隣り合う2つの極大値を*max(n),*max(n+1)とし、前記第2の交番信号V2の瞬時値をbとすると、次式(xiii)により、第2の補間極大値*maxを求めるものであり、
    前記第6演算手段は、前記磁極対毎の前記第2の交番信号の極小値のうちの、前記回転体の回転角に対応した隣り合う2つの極小値を*min(n),*min(n+1)とし、前記第2の交番信号V2の瞬時値をbとすると、次式(xiv)により、第2の補間極小値*minを求めるものであり、
    前記第7演算手段は、次式(xv)により、第2のゲイン補正値Kcosを求めるものであり、前記第8演算手段は、 次式(xvi)により、第2の交番信号V2が補正された信号V2’を演算するものである、請求項2記載の回転角検出装置。
    Figure 2011047735
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