JP2011047020A - フェロニッケルの還元製錬におけるロータリーキルン内壁への原料付着性の評価方法 - Google Patents

フェロニッケルの還元製錬におけるロータリーキルン内壁への原料付着性の評価方法 Download PDF

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秀和 轟
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【課題】ロータリーキルン内壁への原料付着性を炉内の原料温度変化から評価する方法を提供する。
【解決手段】ロータリーキルンで珪ニッケル鉱石を還元製錬するに先立ち二種以上の鉱石のキルン内壁への付着性を評価し比較するにあたり、鉱石に炭材を混合し、耐火物の保護管に挿入した熱電対を回転炉内壁の煉瓦面から1〜10mm突出させた回転炉に鉱石を装入し、バーナーで回転炉内を所定の温度まで昇温し、熱電対により測定した温度変化を示す昇温曲線を得、昇温曲線のうち昇温から最初に昇温が止まる変曲点Aと、再び昇温に転じる変曲点Bと、降温が生じなかったと仮定して変曲点Aから昇温曲線を延長した直線と昇温曲線が交わる変曲点Cとを得、変曲点A〜Cを結ぶ曲線と、延長したAとCとを結ぶ直線とで囲まれる面積を測定し、面積を二種類以上の鉱石について測定し、この面積比によってキルン内壁への付着性を比較する指標とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、ロータリーキルンを用いて珪ニッケル鉱石からフェロニッケルを製造する際のロータリーキルン内壁への原料付着の評価方法に関する。
橄欖岩が風化作用を受けて生じた、蛇紋岩、針鉄鉱、滑石、遊離シリカを主成分とする珪ニッケル鉱石からフェロニッケルを還元製錬する方法には、乾式と湿式がある。乾式還元製錬方法には、ロータリーキルンで50%程度予熱還元して高炉で溶融還元する高炉法、電気炉で溶融還元するエルケム法、及び予熱・還元・メタル成長をロータリーキルンで全て行ってロータリーキルンで半溶融還元する方法(例えば、特許文献1参照)がある。湿式には、アンモニア加圧浸出法、硫酸浸出法などがある。
ロータリーキルンで半溶融還元する方法は、予熱、還元、メタルの造粒をロータリーキルンで行うために、原料から液相が発生する温度(1200〜1250℃)で炉壁に原料が付着してリング状に成長し、原料の移動を妨害するために、生産性を悪化させることがある。しかしながら、操業温度が低い(最高1400℃)ために、エネルギーコストが低い、更に製品メタル中のC、Si等の不純物が少ないという利点がある。
ロータリーキルンを用いた半溶融製錬法では珪ニッケル鉱石に還元剤・燃料として炭材、溶剤として石灰石を添加して、ブリケットを作る。予熱グレートで約300℃まで予熱・乾燥してロータリーキルンに装入し、原料排出端から微粉炭バーナーで焼成する。原料がロータリーキルン内を原料排出端に向かって移動するに連れて原料温度が上昇する。その過程で付着が起こるが、これは、溶剤である石灰石が液相を作ることが原因の一つと考えられている。
実操業において、石灰石添加量はCaO/MgO、(Al+CaO)/SiO等の指標を用いて決められたが(例えば、特許文献2参照)、最終的には、過去の経験とオペレーターの目視による炉況観察によって決められている。
更に、ロータリーキルンで半溶融還元する方法では、複数箇所、例えば3〜8箇所の産地の品質の様々な鉱石をブレンドしているが、各鉱石のMg#(=Mg/(Fe+Mg)モル比)の小さな鉱石から順に、横軸に鉱石のMg#、縦軸に累積配合量を取り、各鉱石間を直線で結んで図示し、この図上で、累積配合量=370×Mg#−203.5の直線をUB、累積配合量=222×Mg#−122.1の直線をLBとした時、各鉱石間を結んだ直線がLB−15%からUB+15%の領域に入るように鉱石をブレンドすることによって、付着を抑えて、鉱石装入量を確保する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特公平1−21855号公報 特開平5−295468号公報 特開平18−336028号公報
ロータリーキルンを用いて半溶融還元する方法によるフェロニッケルの生産において、特許文献2では、Fe/SiOと(Al+CaO)/SiOを指標として、鉱石配合、石灰石添加量を決める方法が提案されている。更に、特許文献3では、Mg#(=Mg/(Fe+Mg)モル比)による鉱石配合方法が提案されている。しかしながら、何れの方法でもロータリーキルン内壁への原料の付着を防止することができず、操業が不安定になることがしばしば起こった。この原因として、鉱石の産地や入荷ロット別の付着特性を充分に把握できていないことが考えられる。
本発明は、上記状況に鑑みてなされたものであり、産地や入荷ロットごとに品質の異なる珪ニッケル鉱石の、ロータリーキルン内壁への付着特性を事前に評価することを目的としている。
本発明者らは、原料が連続的に流れる実操業に入る前に、実操業で用いるロータリーキルンとは異なるがバッチ式の回転炉を試験炉として用いて珪ニッケル鉱石を焼成し、熱電対入りの保護管を炉内に突き出して原料温度を測定し、その挙動から付着特性を把握することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のロータリーキルン内壁への原料付着性の評価方法は、ロータリーキルン内で珪ニッケル鉱石をフェロニッケルに還元製錬するに先立って二種類以上の珪ニッケル鉱石の前記ロータリーキルン内壁への付着性を評価し比較するにあたり、珪ニッケル鉱石に炭材を混合し、耐火物の保護管に挿入した熱電対を回転炉内壁の煉瓦面から1〜10mm突出させた回転炉に前記珪ニッケル鉱石を装入し、バーナーで回転炉内を所定の温度まで昇温し、熱電対により測定した温度変化を示す昇温曲線を得、昇温曲線のうち昇温から最初に昇温が止まる変曲点A(鉱石の付着開始点)と、再び昇温に転じる変曲点B(鉱石の脱落開始点)と、降温が生じなかったと仮定して変曲点Aから昇温曲線を延長した直線と昇温曲線が交わる変曲点C(鉱石の脱落完了点)とを得、変曲点A、変曲点Bおよび変曲点Cを結ぶ曲線と、延長したAとCとを結ぶ直線とで囲まれる面積を測定し、この面積を二種類以上の珪ニッケル鉱石についてそれぞれ単独に測定し、これら面積比によってロータリーキルン内壁への付着性を比較する指標とすることを特徴としている。
本発明では、熱電対によって炉内温度を計測し、得られた昇温曲線の上記変曲点Aから上記変曲点Cまでを結ぶ曲線と、降温が生じず単調増加で昇温したと仮定した曲線とで囲まれる面積によって、原料の珪ニッケル鉱石のロータリーキルン内壁への付着性の指標としている。後述するように、この面積と、原料の付着挙動・特性とは密接に関連しているので、本発明の評価方法によれば、珪ニッケル鉱石の還元製錬の実操業に入る前に、珪ニッケル鉱石のロータリーキルン内壁への付着挙動・特性を複数種類の珪ニッケル鉱石原料について相対的に把握することが出来る。これにより、産地の異なる珪ニッケル鉱石原料を使用してロータリーキルンでの新しいプロセスを設計する上で、実操業前に貴重なデータを得ることができ、これを実操業の指針として安定操業並びに、生産性の向上に寄与することが出来る。
本発明の評価方法に用いる試験装置を示す断面図である。 本発明の試験装置における各部位の温度変化を示すグラフである。 本発明の評価方法において測定する温度変化曲線で囲まれた面積の実操業での意味を説明する模式図である。 複数の原料の温度変化を示すグラフである。
以下、本発明を詳細に説明する。
ロータリーキルンを用いて珪ニッケル鉱石からフェロニッケルを製造する製錬方法では、炉壁に付着する付着物を極力少なくして炉内原料の移動を容易にすることが、生産性を上げるために非常に重要である。そこで、実操業のロータリーキルンでの原料の付着挙動をシミュレーションするために、試験装置としてバッチ式回転炉で焼成実験を行った。その試験装置を、図1に示す。
図1において、試験装置Eの中央部分が回転炉10である。回転炉10は、円筒形状に構成されており、モーター13によって駆動するローラー14の回転によって、図において左右方向である円筒の軸を中心に回転する。回転炉10の内部は、耐火物11によって被覆されており、炉前には炉内の燃焼室30の昇温を行うバーナー12が設けられている。このバーナーにより最高温度1600℃まで昇温させることができるが、通常1400℃まで昇温させる。
また、回転炉10には、燃焼室30の温度を測定する炉内温度計(保護管に装入した熱電対)40が、また、燃焼室の下流側の排気室31の温度を測定する炉尻温度計41が設けられている。さらに、排気室31には、燃焼室30内を観察するための観察窓50が設けられており、これにより充填された原料20の状況を目視により確認することができる。
試験装置における回転炉10の円筒形状の原料充填部分の寸法は特に限定されないが、実機のロータリーキルンの長さが72m程度の規模であることを考慮し、可能な限りこれより小さい規模で容易に付着性が評価できることが好ましいため、直径が0.5〜5m、長さ1〜5mであることが好ましい。
次に、この試験装置Eを用いて原料の付着性の評価試験を行う。保護管に装入した熱電対40をセル55から差し込み、炉壁から炉内に1〜10mm(通常は3mm程度)突き出して、その周辺をキャスターで固定し、一昼夜、乾燥する。次に原料を充填率(回転炉を輪切りにした時の全面積に対する原料充填面積の比率)10〜50%装入して、LPGガス(10〜50Nm/h)でバーナー12により焼成する。
図2は、焼成開始からの経過時間と、炉尻ガス、原料および発生するCOガスの温度との関係を示すグラフである。焼成時間とともに原料温度が上昇し、回転炉であるために、熱電対入り保護管の先端が原料層に潜り込むと原料に冷されて温度が下がり、原料層から出て来ると燃焼ガスに晒されて温度が上がる。原料の炉壁への付着が起きるまではこれを繰り返すため、温度が時間に対して上下に変動する(図2では、この一回転ごとの上下動は省略して昇温傾向のみを示している)。
原料が所定の温度まで昇温すると、原料の溶融が始まるため、原料は炉壁及び熱電対の入った保護管に付着する。すると、温度の上下動が無くなり、図2の変曲点Aで示すように、原料温度が見掛け上、下がる。これは、熱電対が付着する原料によって燃焼ガスから遮蔽されて冷却されるためである。よって、変曲点Aは、原料付着の開始を表す。
更に時間が経過すると、原料の温度が上がるために、原料の溶融がさらに進行し、炉壁及び熱電対入りの保護管から脱落して、図2の変曲点Bで示すように、原料温度が再び上昇に転じる。この時の、B−A(脱落開始時間−付着開始時間)を付着時間と定義する。具体的な計算方法は、図2において脱落開始点Bは5時間50分、付着開始点Aは5時間15分であるので、付着時間=B−A=35分となる。
また、原料が炉壁及び熱電対入りの保護管に付着することによって原料温度が下がり始める変曲点Aと、原料が炉壁及び熱電対入りの保護管から完全に脱落して、付着無しの原料温度トレンドに戻る変曲点Cを結ぶ。その線と、付着有りの原料温度トレンドによって作られる凹部(変曲点A、B、Cからなる曲線)で囲まれる斜線部分の面積を測定する。その面積の基準面積に対する面積比を炉壁への原料付着量の比率とする。または、複数種類の原料についてそれぞれ単独に上記焼成実験を行い、測定された面積比を算出することで、両者の原料付着特性を比較することができる。具体的な計算方法は、グラフを紙面にプロットし、凹部を構成する曲線(変曲点A、変曲点Bおよび変曲点C)を線で結び、その線とトレンド直線(変曲点Aおよび変曲点C)で囲まれた領域の紙面を切り取って、紙の重量を測定して、面積の指標とする。これを2種類以上の鉱石について行い、比較することで、原料の付着特性を評価することが可能である。
面積の測定方法はこの方法に限定されるものではなく、該当する部分の曲線を高次の関数で近似して、数学的に積分して面積を求めても構わない。
焼成実験においては、バッチ式回転炉10で焼成中に、定時間毎に回転炉の回転を止めてマンホールを開け、炉壁への原料の付着状況を観察し、写真撮影する。更に、炉内の焼成試料をサンプリングし、水中に急冷してSEM観察・化学分析を行い、鉱物相・還元挙動を調査することが好ましい。
なお、本発明に供する珪ニッケル鉱石とは、いわゆるガーニエライト鉱石(酸化鉱)であり、一般的に下記に示す範囲の組成である。もちろん、本発明の評価方法は、下記組成に限定されるものではない。
SiO:30〜70mass%、Fe:25mass%以下、Al:10mass%以下、Ni:1〜4mass%、Co:1mass%以下、CaO:2mass%以下、MgO:10〜40mass%、Cr:5mass%以下
次に、付着特性の指標である上述した曲線で囲まれる面積が示す物理的な意味を、図2および図3を用いて説明する。図3の下半分は、実機のロータリーキルンの模式断面図であり、左側はバーナー12が設けられた炉前であり、右側は炉尻であり、(a)〜(c)は、原料鉱石が様々に付着した場合を示している。また、図3の上半分は、ロータリーキルンの炉前から炉尻にかけての温度分布を示したグラフである。
図2において、B−Aの付着時間が短時間である場合(Aの付着開始点が比較的高温側であってかつBの脱落開始点が比較的低温側である鉱石の場合)、すなわち図3において「(a)Aが高温側、Bが低温側であり、比較的付着が軽度の場合(●印)」は、実機のロータリーキルンにおける付着物は、より高温になっている炉の手前側に付着しやすいことを意味する。さらに、Bの脱落開始点がより短時間側すなわち低温側であれば、キルン長手方向に見て、付着物が形成する幅は小さくなる。
これとは逆に、B−Aの付着時間が長時間である場合(Aが低温側、Bが高温側にシフトした場合)、すなわち図3において「(b)Aが低温側、Bが高温側の場合(△印)」は、付着物の幅が大きくなることを意味する。これに加えて、測定結果の付着面積が広くなる場合、すなわち図3において「(c)Aが低温側、Bが高温側の場合でかつ付着面積が(b)よりも広い場合」は、付着物は円周方向に高く成長してしまうことを意味する。この理由は、付着面積は、図2における温度推移の曲線にて、基本的に温度降下の程度を表す。温度降下が起きるのは、原料付着物の堆積により、熱電対の保護管が断熱され、熱が伝わり難くなるからである。そのため、温度降下がより大きい場合、すなわち付着面積が広い場合というのは、実機キルンでは、円周方向に高く成長する。
以上に示したように、ロータリーキルンの内壁から熱電対入り保護管を1〜10mm突き出して焼成実験を行い、得られたグラフを解析する事によって、原料の付着挙動・特性を把握することが出来るので、ロータリーキルンでの実操業に入る前に、原料鉱石の不具合が生じる傾向を予め把握することができる。この発明によって、ロータリーキルンの新しいプロセスを設計する上で貴重なデータを得ることができる。更に、鉱石産地別によって付着挙動・特性が異なることが、この発明によって明らかになった。このことから既存のロータリーキルン・プロセスの実操業の指針となるデータを得ることが出来、安定操業並びに、生産性の向上に寄与することが出来る。
下記に示す要領で焼成実験を行い、本発明の効果を確認した。
まず、石炭と石灰石を粉砕して2mm以下の粒度とした、評価する珪ニッケル鉱石、炭材(無煙炭、170〜210kg/t:鉱石tあたりの重量)、石灰石(40〜90kg/t)を実験の目的に合わせて秤量した。これらの原料および副原料を、アイリッヒミキサーを用いて加水しながら混練した。この時、水分は15〜17%となるように配合した。また、ミキサー中の攪拌子の回転速度は100rpm、混練時間は10分とした。その後、双ロール式のポケット型製団機(ブリケットマシン)を用いて団鉱(ブリケット)を作製した。成型圧力は10kg/cmとし、形状は各辺が25〜35×25〜35×10〜20mmの豆炭型とした。1回の実験でおよそ600kg(ドライ換算)作製した。
これを1日程度乾燥して強度を発現させた後に、図1に示す試験装置のバッチ式回転炉に装入した。実験にて使用した燃料は、すべてプロパンガス(LPG)であり、30m/hを消費して燃焼させた。排気ダンパーは、徐々に開放して、点火後2時間経過したところで、50%開放とした。その時の炉内と外気との差圧は、+1〜2mmHOの範囲に合わせた。バッチ式回転炉の常用温度は1400℃で最高温度は1600℃であり、本実施例では1400℃まで昇温させた。内壁の耐火物はアルミナ系を使用した。また、試験装置における観察窓からの目視による付着状況の観察も行った。
鉱石AとBを比較した。実験結果を図4および表1に示す。表1は、付着時間と付着面積比を求めた結果である。また、鉱石AとBの化学成分を表2に示す。
Figure 2011047020
Figure 2011047020
実験結果から、鉱石Aの付着時間は鉱石Bよりも短いが、鉱石Aの性質より粉化の度合いが高いため付着しやすく付着面積比は大きくなっている。これは、鉱石Aの付着量が多いことを示しており、鉱石Aの付着力は鉱石Bより強いと推定することができる。また、実際の観察窓からの付着状況の観察の結果、鉱石Aの方が付着量が多いことが目視で観察され、これは、付着面積比の算出結果とよく合致していた。
本発明によれば、珪ニッケル鉱石からフェロニッケルを焼成する際に、実操業に入る前に予め個々の原料ごとのロータリーキルン内壁への付着性を評価することができ、その評価に基いて個々の原料の使用率を決定することができるので、低グレードの原料であっても実操業に支障をきたすことない範囲で利用することが可能であり、現在の原料事情の悪化を考えると、原料の品質に左右されない操業が可能となる。
E…試験装置、10…回転炉、11…耐火物(煉瓦)、12…バーナー、13…モーター、14…ローラー、20…原料、30…燃焼室、31…排気室、40…保護管に挿入した熱電対、41…炉尻温度計、50…観察窓、55…セル。

Claims (1)

  1. ロータリーキルン内で珪ニッケル鉱石をフェロニッケルに還元製錬するに先立って二種類以上の珪ニッケル鉱石の前記ロータリーキルン内壁への付着性を評価し比較するにあたり、
    前記珪ニッケル鉱石に炭材を混合し、
    耐火物の保護管に挿入した熱電対を回転炉内壁の煉瓦面から1〜10mm突出させた回転炉に前記珪ニッケル鉱石を装入し、
    バーナーで前記回転炉内を所定の温度まで昇温し、
    前記熱電対により測定した温度変化を示す昇温曲線を得、
    前記昇温曲線のうち昇温から最初に昇温が止まる変曲点A(鉱石の付着開始点)と、再び昇温に転じる変曲点B(鉱石の脱落開始点)と、前記降温が生じなかったと仮定して前記変曲点Aから前記昇温曲線を延長した直線と前記昇温曲線が交わる変曲点C(鉱石の脱落完了点)とを得、
    前記変曲点A、変曲点Bおよび変曲点Cを結ぶ曲線と、前記延長したAとCとを結ぶ直線とで囲まれる面積を測定し、
    前記面積を二種類以上の珪ニッケル鉱石についてそれぞれ単独に測定し、
    これら面積比によって前記ロータリーキルン内壁への付着性を比較する指標とすることを特徴とするロータリーキルン内壁への原料付着性の評価方法。
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