JP2011046983A - 携帯用または小型の電気電子機器からの有価金属回収方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】携帯型または小型の電気電子機器について効率良く有価金属を回収する。煩雑な作業を不要とする。
【解決手段】携帯型または小型の電気電子機器本体から電池を抜き取り、ロータリキルンに投入する。ロータリキルンには高温の過熱蒸気を供給し、還元雰囲気中で炉内温度が450〜650℃で15〜120分加熱することにより金属製部品を除いた部品を熱分解する。熱分解後に磁選し、非磁着物および磁着物から有価金属を個別に高品位で回収する。煩雑な解体作業を除き、かつ、安全に高効率での回収を行える。
【選択図】図1
【解決手段】携帯型または小型の電気電子機器本体から電池を抜き取り、ロータリキルンに投入する。ロータリキルンには高温の過熱蒸気を供給し、還元雰囲気中で炉内温度が450〜650℃で15〜120分加熱することにより金属製部品を除いた部品を熱分解する。熱分解後に磁選し、非磁着物および磁着物から有価金属を個別に高品位で回収する。煩雑な解体作業を除き、かつ、安全に高効率での回収を行える。
【選択図】図1
Description
この発明は携帯用または小型の電気電子機器からの有価金属回収方法、詳しくは携帯電話、小型ゲーム機器、携帯型情報機器などから銅、貴金属などの有価金属を回収する携帯用または小型の電気電子機器からの有価金属回収方法に関する。
携帯可能な小型の電気電子機器、例えば携帯電話、ゲーム機、携帯型情報端末などにはプリント基板が使用されている。このプリント基板には、貴金属(金、銀、パラジウムなど)や、銅などの有価金属(有用な金属)が使用されている。
従来より、携帯用または小型の電気電子機器からの有価金属回収方法としては、特許文献1に記載された基板類処理方法が知られている。
すなわち、携帯電話、電子基板などのリサイクル原料は、定量供給装置を経由し、ロータリキルンの一端側からスクリューフィーダによりほぼ気密状態を保持しながら連続的にこのロータリキルン内に導入される。ロータリキルンには内挿加熱管(チューブバーナ)が設けられ、高温水蒸気がこの内挿加熱管よりロータリキルン内に導入される。このように、還元雰囲気で、炉内温度を300〜400℃とすることにより、有価金属(金、銀、銅、鉛、亜鉛、パラジウムなど)のガスへの移行を防止して乾留処理を行う。この場合、有価金属を含む乾留残さは連続的に炉外に排出され、金属製錬用原料とされる。
従来より、携帯用または小型の電気電子機器からの有価金属回収方法としては、特許文献1に記載された基板類処理方法が知られている。
すなわち、携帯電話、電子基板などのリサイクル原料は、定量供給装置を経由し、ロータリキルンの一端側からスクリューフィーダによりほぼ気密状態を保持しながら連続的にこのロータリキルン内に導入される。ロータリキルンには内挿加熱管(チューブバーナ)が設けられ、高温水蒸気がこの内挿加熱管よりロータリキルン内に導入される。このように、還元雰囲気で、炉内温度を300〜400℃とすることにより、有価金属(金、銀、銅、鉛、亜鉛、パラジウムなど)のガスへの移行を防止して乾留処理を行う。この場合、有価金属を含む乾留残さは連続的に炉外に排出され、金属製錬用原料とされる。
しかしながら、このような従来の携帯用または小型の電気電子機器からの有価金属回収方法にあっては、比較的低温度(300〜400℃)での乾留処理を行うため、プラスチックなどの有機物の炭化効率が低く、その容量減少効果が不十分であった。
そこで、発明者は、キルン内温度をより高温化することにより、含まれる有機物の減容化をより進行させるとともに、有価金属の回収効率を大幅に上昇させることができることを知見し、この発明を完成させた。
この発明は、携帯電話などをそのまま(手作業による解体を経ずに)連続して炭化処理可能で、有価金属について高効率での処理・回収が可能な携帯用または小型の電気電子機器からの有価金属回収方法を提供することを、その目的としている。
請求項1に記載の発明は、携帯用または小型の電気電子機器を、その機器本体から内蔵する電池のみを除いた形態で、連続しての熱処理が可能なロータリキルンに連続して投入し、このロータリキルン内に過熱蒸気を供給し、この機器本体をこのロータリキルンの炉内温度が450℃〜650℃の範囲でかつ還元雰囲気で15分〜120分間加熱することにより、この機器本体に含まれる金属製部品を除いた部品を炭化する加熱工程と、この加熱工程の後の携帯用または小型の電気電子機器の部品を磁力選別することにより、磁着物と非磁着物とに選別する磁選工程と、この磁選工程にて分取された磁着物について有価金属を金属毎に個別に分離して回収する第1の有価金属回収工程と、この磁選工程にて分取された非磁着物について有価金属を金属毎に個別に分離して回収する第2の有価金属回収工程とを含む携帯用または小型の電気電子機器からの有価金属回収方法である。
請求項1に記載の発明によれば、携帯用または小型の電気電子機器を、その機器本体からこれに内蔵する電池のみを取り除く。この形態で複数の機器本体をロータリキルンに連続して投入する。とともに、このロータリキルン内に過熱蒸気を供給する。すなわち、この機器本体をこのロータリキルンの炉内温度が450℃〜650℃の範囲でかつ還元雰囲気(無酸素状態または希薄酸素状態を含む)で15分〜120分間加熱する。この結果、この機器本体に含まれる金属製部品を除いた部品を炭化する。この後、この炭化された携帯用または小型の電気電子機器の部品を磁力選別する。この結果、磁着物と非磁着物とに選別する。この磁着物について有価金属を金属毎に個別に分離して回収する。非磁着物については有価金属を金属毎に個別に分離して回収する。なお、非磁着物であるプラスチック類は熱分解により機械的処理が可能とされる。これらの結果、携帯電話などの携帯用または小型の電気電子機器から有価金属を効率良く回収することができる。450℃未満の場合は、プラスチックなどの熱分解が不十分で、減容効果も不十分である(温度を高める程プラスチックの減量率は大きくなる)。650℃を越える場合には、原料中に含まれるアルミニウムが溶解し、炉内で溶着する可能性がある。また、余剰な加熱は製造コストを高めることとなる。
また、熱分解後、金属などが酸化しないよう、この熱分解産物を冷却しながら熱分解炉(ロータリキルン)の外部に排出する。このように、還元雰囲気状態で、かつ、連続的に処理が可能とするため、ロータリキルンを使用する。
このロータリキルンとしては、例えば特許第3602504号公報に記載したロータリキルンを使用することができる。この公報に記載の第2のロータリキルンを使用する。この場合の加熱は、ロータリキルン内を無酸素状態または希薄酸素状態(5体積%以下の酸素)として行う。なお、このロータリキルンは排出用スクリュウコンベヤを有しており、このコンベヤは無酸素状態で運転され、加湿によりコンベヤ出口では100℃以下に冷却される。
また、熱分解後、金属などが酸化しないよう、この熱分解産物を冷却しながら熱分解炉(ロータリキルン)の外部に排出する。このように、還元雰囲気状態で、かつ、連続的に処理が可能とするため、ロータリキルンを使用する。
このロータリキルンとしては、例えば特許第3602504号公報に記載したロータリキルンを使用することができる。この公報に記載の第2のロータリキルンを使用する。この場合の加熱は、ロータリキルン内を無酸素状態または希薄酸素状態(5体積%以下の酸素)として行う。なお、このロータリキルンは排出用スクリュウコンベヤを有しており、このコンベヤは無酸素状態で運転され、加湿によりコンベヤ出口では100℃以下に冷却される。
請求項2に記載の発明は、上記加熱工程では550℃〜650℃の炉内温度での加熱を行う請求項1に記載の携帯用または小型の電気電子機器からの有価金属回収方法である。
請求項2に記載の発明によれば、携帯用または小型の電気電子機器の部品に含まれる銅製部品に対してその脆化を進行させることができる。よって、この温度処理後にあっては、その銅製部品(銅製のハーネスなど)について機械的処理が容易となり、その分離・回収を容易に行うことができる。550℃以上とすることで銅が脆化するからである。
請求項1に記載の発明によれば、過熱蒸気を用いることにより、金属の酸化による劣化、および発熱を抑制し、金属の品質を低下させることなく、炭化・熱分解が可能となる。すなわち、原料についての減量化・減容化が可能となる。
また、機器本体をそのままロータリキルン内に投入することでその処理が可能となるため、煩雑な手作業による機器本体の解体を行う必要がない。さらに、ロータリキルンによる連続処理が可能なことと併せて、その処理を高効率化することができる。この場合、機器本体から爆発危険性の高い電池のみはあらかじめ除去しておくため。安全に熱分解処理を行うことができる。なお、過熱蒸気による熱分解のため、この回収作業において、ダイオキシンの発生を低減することができる。
また、機器本体をそのままロータリキルン内に投入することでその処理が可能となるため、煩雑な手作業による機器本体の解体を行う必要がない。さらに、ロータリキルンによる連続処理が可能なことと併せて、その処理を高効率化することができる。この場合、機器本体から爆発危険性の高い電池のみはあらかじめ除去しておくため。安全に熱分解処理を行うことができる。なお、過熱蒸気による熱分解のため、この回収作業において、ダイオキシンの発生を低減することができる。
請求項2に記載の発明によれば、上記効果に加えて、銅製部品を含む金属の処理を高効率化することができる。
すなわち、煩雑な手作業による解体を行わず、安全に(発火防止、ダイオキシン発生抑止)熱分解処理することができる。また、有価金属を高効率に回収することができる。
すなわち、煩雑な手作業による解体を行わず、安全に(発火防止、ダイオキシン発生抑止)熱分解処理することができる。また、有価金属を高効率に回収することができる。
以下、この発明に係る携帯用または小型の電気電子機器からの有価金属回収方法の実施例を図面に基づいて具体的に説明する。
図1を参照してこの発明の一実施例に係る携帯用または小型の電気電子機器からの有価金属回収方法について説明する。
図1において示すように、まず、収集した多数の携帯用電気電子機器(携帯電話など)にあってその機器本体から内蔵する電池を除去する(S101)。例えば手作業で行う。これは、後述する熱処理において電池が炉内で爆発することを防止するためである。なお、これらの機器本体は、プリント基板、スイッチ、配線などを含んだ状態となっている。すなわち、プラスチック(PP,PE,EP,PVCなど)、ゴム、有価金属(銅、貴金属など)などを含むこととなる。
次に、電池を除去した機器本体を回転するロータリキルン内に連続的に投入する。このとき、ロータリキルン内には内挿管を介して高温(例えば1000℃)の過熱蒸気が供給されており、その炉内温度は450〜650℃に保持されている。この熱処理時間は、例えば15〜120分間とする。この結果、炉内では還元雰囲気状態でプラスチックなどの有機物が熱分解(炭化)される(S102)。このとき、含まれる金属部品などは酸化せず、その劣化は防止される。また、この加熱ではダイオキシンが発生することもない。なお、過熱蒸気は熱風空気の約4倍の熱量を有しており、加熱対象物である機器ケース、基板などへの熱伝達効率に優れており、全体として処理時間の短縮およびランニングコストの低減に寄与している。さらに、高温蒸気によるため、ダイオキシンの発生を抑止することができる。
また、このとき、炉内から揮発分が排出される(S103)。蒸気として排出されることとなる。
次に、熱分解されたプラスチックなどの有機物および金属は、酸化しないように冷却されて(100℃以下とされて)ロータリキルンから排出される。例えば特許第3602504号公報に示すロータリキルンにおける加湿手段を備えた排出コンベヤを使用する。
このキルン排出物は磁力選別により、炭化したプラスチックなどの非磁着物と金属の一部を含む磁着物とに分離される(S104)。
図1において示すように、まず、収集した多数の携帯用電気電子機器(携帯電話など)にあってその機器本体から内蔵する電池を除去する(S101)。例えば手作業で行う。これは、後述する熱処理において電池が炉内で爆発することを防止するためである。なお、これらの機器本体は、プリント基板、スイッチ、配線などを含んだ状態となっている。すなわち、プラスチック(PP,PE,EP,PVCなど)、ゴム、有価金属(銅、貴金属など)などを含むこととなる。
次に、電池を除去した機器本体を回転するロータリキルン内に連続的に投入する。このとき、ロータリキルン内には内挿管を介して高温(例えば1000℃)の過熱蒸気が供給されており、その炉内温度は450〜650℃に保持されている。この熱処理時間は、例えば15〜120分間とする。この結果、炉内では還元雰囲気状態でプラスチックなどの有機物が熱分解(炭化)される(S102)。このとき、含まれる金属部品などは酸化せず、その劣化は防止される。また、この加熱ではダイオキシンが発生することもない。なお、過熱蒸気は熱風空気の約4倍の熱量を有しており、加熱対象物である機器ケース、基板などへの熱伝達効率に優れており、全体として処理時間の短縮およびランニングコストの低減に寄与している。さらに、高温蒸気によるため、ダイオキシンの発生を抑止することができる。
また、このとき、炉内から揮発分が排出される(S103)。蒸気として排出されることとなる。
次に、熱分解されたプラスチックなどの有機物および金属は、酸化しないように冷却されて(100℃以下とされて)ロータリキルンから排出される。例えば特許第3602504号公報に示すロータリキルンにおける加湿手段を備えた排出コンベヤを使用する。
このキルン排出物は磁力選別により、炭化したプラスチックなどの非磁着物と金属の一部を含む磁着物とに分離される(S104)。
銅が濃縮された非磁着物については、衝撃破砕機(例えば特許第2909503号に開示する回転型衝撃破砕機)へ投入し、これを破砕する(S105)。破砕した磁着物については、次いで、分級工程において所定の篩いにより分級する(S106)。例えば2.4mmを越える場合(S107)、2.4mm〜0.3mmの場合(S108)、0.3mm未満の場合(S109)に分級する。なお、この分級ポイントは任意に変更可能である。2.4mmを越える非磁着物については主として銅・貴金属を濃縮回収することとなる。2.4mm〜0.3mmの非磁着物については、主として銅および金が濃縮回収される。0.3mm未満の微細な非磁着物からは主として貴金属、特に銀が濃縮回収されることとなる。
上記磁選工程において選別された磁着物は、貴金属が濃縮されており、次に、破砕工程にて破砕される(S110)。破砕された磁着物は、分級工程(S111)にあって、2.4mmを越える場合(S112)と、それ以下の場合(S113)とに分級される。2.4mmを越えるものからは銅、貴金属が回収される。2.4mm以下の磁着物からは例えば静電選別により主として貴金属(金、銀、パラジウム)が濃縮して回収される。
このようにして物理選別(磁選、破砕、磨鉱、分級)された銅および貴金属はその品位が調整されて貴金属メーカ、精錬メーカへ販売されることとなる。なお、本回収方法によれば廃棄物を極力低減することができるという効果がある。
このようにして物理選別(磁選、破砕、磨鉱、分級)された銅および貴金属はその品位が調整されて貴金属メーカ、精錬メーカへ販売されることとなる。なお、本回収方法によれば廃棄物を極力低減することができるという効果がある。
Claims (2)
- 携帯用または小型の電気電子機器を、その機器本体から内蔵する電池のみを除いた形態で、連続しての熱処理が可能なロータリキルンに連続して投入し、このロータリキルン内に過熱蒸気を供給し、この機器本体をこのロータリキルンの炉内温度が450℃〜650℃の範囲でかつ還元雰囲気で15分〜120分間加熱することにより、この機器本体に含まれる金属製部品を除いた部品を炭化する加熱工程と、
この加熱工程の後の携帯用または小型の電気電子機器の部品を磁力選別することにより、磁着物と非磁着物とに選別する磁選工程と、
この磁選工程にて分取された磁着物について有価金属を金属毎に個別に分離して回収する第1の有価金属回収工程と、
この磁選工程にて分取された非磁着物について有価金属を金属毎に個別に分離して回収する第2の有価金属回収工程とを含む携帯用または小型の電気電子機器からの有価金属回収方法。 - 上記加熱工程では550℃〜650℃の炉内温度での加熱を行う請求項1に記載の携帯用または小型の電気電子機器からの有価金属回収方法。
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