JP2011045853A - 浄水処理装置と方法 - Google Patents

浄水処理装置と方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011045853A
JP2011045853A JP2009198068A JP2009198068A JP2011045853A JP 2011045853 A JP2011045853 A JP 2011045853A JP 2009198068 A JP2009198068 A JP 2009198068A JP 2009198068 A JP2009198068 A JP 2009198068A JP 2011045853 A JP2011045853 A JP 2011045853A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
activated carbon
water
disinfection
treatment apparatus
coal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009198068A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4934177B2 (ja
Inventor
Norio Makita
則夫 槙田
Katsuaki Sato
克昭 佐藤
Akira Kawakami
彰 川上
Norihiro Yaide
乃大 矢出
Yasuyuki Yoshikawa
靖行 吉川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Swing Corp
Original Assignee
Ebara Engineering Service Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ebara Engineering Service Co Ltd filed Critical Ebara Engineering Service Co Ltd
Priority to JP2009198068A priority Critical patent/JP4934177B2/ja
Publication of JP2011045853A publication Critical patent/JP2011045853A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4934177B2 publication Critical patent/JP4934177B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)
  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)
  • Water Treatment By Sorption (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Abstract

【課題】二酸化炭素排出負荷の小さい植物系活性炭を使用した浄水処理装置と方法を提供する。
【解決手段】塩素消毒により消毒副生成物を生成する消毒副生成物前駆有機物を含有する水の浄水処理装置であって、凝集沈澱処理装置と、オゾン酸化処理装置と、活性炭吸着処理装置とを順次接続して有すると共に、該活性炭吸着処理装置に使用する活性炭が、ヤシ殻系材料を原料とする活性炭で、BET比表面積が1300±200m/g、孔径2〜50nmのメソポア領域の細孔容積が0.15±0.05cm/g、かつ50nm以上のマクロポア領域の細孔容積が0.40±0.10cm/gである球状成形活性炭としたものであり、該装置には、凝集沈澱処理装置とオゾン酸化処理装置の間、及び/又は、活性炭吸着処理装置の後段に、砂ろ過装置を有することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、水処理分野、特に上水道における高度浄水処理に使用される浄水処理装置と方法に関する。
わが国は、河川水、湖沼水及び地下水など清浄で豊富な水道水源に恵まれており、従来、浄水場では、図1に示すような処理フローが一般的な浄水処理フローであった。これは、除濁と消毒を基本目的としたもので、水処理剤としては、硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウムなどの凝集剤や塩素、次亜塩素酸ナトリウムなどの消毒剤のみが使用されてきた。
しかしながら、ライフラインとしての水道水源確保等を目的としたダム湖の増加、及び水源の富栄養化の進行に伴い、カビ臭物質である2−メチルイソボルネオール、ジェオスミンなどを産出するPhormidium tenue、Anabaena spiroides var. crassa、Oscillatoria tenuis、Microcystis aeruginosaなどの藻類の異常繁殖、及びこれに伴う異臭味発生問題が生じ、通常処理では対応が難しくなった。
この異臭味対策として、通常処理のフローに加え、オゾン処理、生物処理及び活性炭処理などが行われるようになった。活性炭は、1,000m/gもの広大な比表面積を持つ微細孔を有しており、カビ臭物質などの有機物質を除去することができる。活性炭は、形状の違いにより粉末活性炭、粒状成型活性炭、及び粒状破砕活性炭に分類される。粒状成型活性炭は、円柱状や球状などに成形されたもの、粒状破砕活性炭は破砕して粒状破砕物としたものである。また、粉末活性炭と粒状活性炭の使用様態上の大きな違いとしては、粉末活性炭は1回限りの使い捨てであるのに対し、粒状活性炭は、定期的に750〜950℃程度で炭化−水蒸気賦活などの再生処理を行い、基本的に繰返し再使用することが挙げられる。従来技術として、粉末活性炭は上述のように1回限りの使い捨て処理であるため、全て新炭の粉末活性炭が使用されている。粒状活性炭の再生は、定期的に実施されているが、個々の浄水施設ごとに個別の業務として実施されており、再生処理時の燃焼等により生じる欠損分の補充炭には全て新炭の粒状活性炭が使用されている。
異臭味障害対策として、活性炭を使用するフローには図2、図3の2つがあり、異臭味障害の発生頻度が小さい場合には、障害発生時期にのみ着水井などに粉末活性炭を注入する対処的な処理を、頻度が大きい場合には、ヤシ殻系粒状破砕活性炭を敷設した活性炭吸着池を設置して恒久的な処理を行うフローが選択される。
さらに、1970年代になると、水中のフミン酸などの有機物質と消毒剤の塩素剤の反応により生成される、発癌性物質であるトリハロメタン(クロロホルム、ブロモジクロロメタン、ジブロモクロロメタン、ブロモホルムの4物質の総称。以下、THMと称する)を始めとする、ハロ酢酸、抱水ハラールなどの消毒副生成物の問題が顕在化し、水道の安全性を揺るがせる大きな問題となった。塩素消毒時に塩素との反応によって上記のような消毒副生成物を生成する有機物は、消毒副生成物の前駆物質(precursor)と称され、この有機物を効率よく除去し、塩素消毒副生成物を低減する技術が求められるようになった。
このため、安全でおいしい水を供給するという観点から、塩素剤添加位置の見直し、生物活性炭(Biological Activate Carbon。以下、BACと称する)処理など、塩素消毒副生成物の抑制を目的とした高度浄水処理が本格検討されるようになった。
高度浄水処理は、凝集処理+オゾン処理+BAC処理+後塩素の組合せを基本としたものである。まず、凝集処理による除濁と有機物質の粗除去、次いでオゾン処理により、残留有機物質の酸化分解及び低分子化・易生物分解化(biodegradable)を経て、BAC処理による残留有機物質の吸着除去及び生物分解が行われ、最終的に消毒副生成物の前駆物質となる有機物質をできるだけ減少させた後で塩素剤による消毒が行われる。
高度浄水処理の処理フローとしては、活性炭の使用方法により図4、図5、図6の3種が代表的であり、それぞれ粒径の異なる粒状破砕活性炭が使用される。砂ろ過池に前置される下向流活性炭吸着池(図4)には、粒径0.85mm〜2.0mm、有効径1.1〜1.3mm、均等係数1.3以下の大粒径の石炭系粒状破砕活性炭が、砂ろ過池に後置される下向流活性炭吸着池(図5)には、粒径0.5mm〜2.0mm、平均径0.9〜1.1mm、均等係数1.5〜1.9の中粒径の石炭系粒状破砕活性炭が、上向流流動床活性炭吸着池(図6)には、粒径0.2mm〜1.7mm、有効径0.35〜0.45、均等係数1.4以上の小粒径の石炭系粒状破砕活性炭が使用される。 これら以外に、上記処理フローにおいて、凝集沈澱地の前段に生物酸化処理池を組み合わせる方式、図5の中粒径下向流活性炭吸着池の後段に、さらにろ過池(凝集ろ過を含む)を組み合わせる方式などもある。
この生物活性炭においても、生物分解性の無い有機物が次第に蓄積されるため、定期的な水蒸気賦活再生を行わないと、活性炭の有機物除去能力を維持させることができない。
しかしながら、活性炭の能力を新炭なみに回復させるためには、3年程度毎の再生が好ましいと言われるにもかかわらず、実質的には、財政上の理由などから6〜8年経過後に行わざるを得ないことが多い。しかし、6〜8年後の再生では、吸着性能の回復、硬さの低化及び粒径の小粒化などの問題から再生収率が低下するため、使用済み炭は再生利用は行わずに廃棄し、新炭と交換するという方式を採る自治体が多くなっている。
活性炭には、石炭、ヤシ殻、木材のおが屑などを原料としたものがあり、それぞれ石炭系活性炭、ヤシ殻系活性炭、木質系活性炭などと称される。粉末活性炭を使用する異臭味対策処理フローにおいては、粉末という形状の特性から、木材のおが屑を原料とした木質系粉末活性炭の使用が一般的である。粒状破砕活性炭を使用する異臭味対策処理フローにおいては、ヤシ殻系粒状破砕活性炭の使用が一般的であるが、これはヤシ殻系活性炭の場合、細孔径2nm以下の領域のマイクロポアが発達しているため、分子量の比較的小さい2−メチルイソボルネオール、ジェオスミンといった異臭味物質の吸着特性が高いという特長によるものである。
一方、塩素消毒副生成物の低減を目的とした高度浄水処理フローにおいては、石炭系粒状破砕活性炭の使用が一般的であるが、これは、細孔径2〜50nmの領域のメソポアが発達しているため、塩素消毒副生成物の前駆物質となる有機物質の吸着特性が高いという特長によるものである。
樹木は、大気中の二酸化炭素を光合成に利用して成長するものであるため、言わば二酸化炭素が固定されて樹木に形を変えたものと言える。したがって、樹木を燃焼させた場合、発生する二酸化炭素は元々大気中に存在していたものであるため、新たな排出二酸化炭素とはならず、いわゆるカーボン・ニュートラルとなる。これに対して、石炭に含有される炭素は、太古の大気中の二酸化炭素が固定されたものであるため、石炭を燃焼させた際に発生する二酸化炭素は、現在の大気に対して新たに排出された二酸化炭素として扱われる。ヤシ殻系、木質系及び石炭系活性炭製造に共通したことであるが、原料中の炭素成分の全てが活性炭化できる訳ではなく、炭化、賦活の工程において大部分は燃焼、ガス化により揮散し、最終的に活性炭となるのは、原料100重量部に対しおよそ10〜20重量部に過ぎない。この工程で発生する原料由来の二酸化炭素も、ヤシ殻系など植物由来の活性炭に関してはカーボン・ニュートラルとなる。
このため、ヤシ殻系活性炭や木質系活性炭などの植物系活性炭と石炭系活性炭では、その製造工程における二酸化炭素排出量には大きな差があり、使用電力、燃料、水などのユーティリティーも勘案した試算では、石炭系活性炭製造時には、植物系活性炭製造時の約3〜5倍もの二酸化炭素が排出されることとなる。
また、石炭は地下資源であるため、埋蔵される地層や地下水に含有される重金属の影響を受け易く、例えば砒素などの汚染物質の含有が多い地層から採掘された石炭を原料とする場合、製品である活性炭に含有される灰分の安全性も懸念されている。これに対して、植物系活性炭は灰分の含有量が極めて微量であるため、その点でも安全性が高い活性炭と言える。したがって、環境対策上、安全対策上の両面で、ヤシ殻系活性炭や木質系活性炭などの植物系活性炭を使用することが望ましい。
しかしながら、ヤシ殻系粒状破砕活性炭については、我が国においても1970年代に実験的に検討されたこともあるが、細孔径2〜50nmの領域のメソポア、及び物質拡散速度に大きな影響を与える細孔径50nm以上の領域のマクロポアの発達が石炭系に劣っており、消毒副生成物の前駆物質となる有機物質の吸着除去性能が劣るため、高度浄水処理実施設に採用されることはなかった。また、欧州の高度浄水処理施設では、木材などを原料とした木質系粒状破砕活性炭が使用されるケースもあり、我が国においても実験的に検討されたこともあるが、硬度が低い、ヤシ殻系同様塩素消毒副生成物の前駆物質の吸着特性が低いなどの理由で、我が国の高度浄水処理実施設に採用されることはなかった。
また、粒状成形活性炭の従来技術としては、例えば特開2002−29725号公報では、明細書(0006)に「・・・。(1)粉末状活性炭もしくは破砕活性炭にバインダーを混合した混合物に、水分を付与して混練後、成形して造粒物を調製し、熱硬化処理及び炭化処理を行い、賦活処理を行わずに造粒活性炭を製造する方法・・・」として開示されている製造方法などがある。
特開2002−29725号公報
そこで、本発明は、かかる従来技術の課題を解決し、カーボン・ニュートラルである植物系材料を原料としながら、石炭系粒状破砕活性炭に匹敵するレベルに、消毒副生成物の前駆物質となる有機物吸着能力が高く、孔径2〜50nm領域のメソポア及び細孔径50nm以上のマクロポアが発達した、二酸化炭素排出負荷の小さい植物系活性炭を使用した浄水処理装置と方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明では、塩素消毒により消毒副生成物を生成する消毒副生成物前駆有機物を含有する水の浄水処理装置であって、凝集沈澱処理装置と、砂ろ過装置と、オゾン酸化処理装置と、活性炭吸着処理装置とを順次接続して有すると共に、該活性炭吸着処理装置に使用する活性炭が、ヤシ殻系材料を原料とする活性炭で、BET比表面積が1300±200m/g、孔径2〜50nmのメソポア領域の細孔容積が0.15±0.05cm/g、かつ50nm以上のマクロポア領域の細孔容積が0.40±0.10cm/gである球状成形活性炭であることを特徴とする浄水処理装置、又は、塩素消毒により消毒副生成物を生成する消毒副生成物前駆有機物を含有する水の浄水処理装置であって、凝集沈澱処理装置と、オゾン酸化処理装置と、活性炭吸着処理装置と、砂ろ過装置とを順次接続して有すると共に、該活性炭吸着処理装置に使用する活性炭が、ヤシ殻系材料を原料とする活性炭で、BET比表面積が1300±200m/g、孔径2〜50nmのメソポア領域の細孔容積が0.15±0.05cm/g、かつ50nm以上のマクロポア領域の細孔容積が0.40±0.10cm/gである球状成形活性炭であることを特徴とする浄水処理装置としたものである。
また、本発明では、塩素消毒により消毒副生成物を生成する消毒副生成物前駆有機物を含有する水の浄水処理方法であって、該被処理水を、凝集沈澱工程と、砂ろ過工程と、オゾン酸化工程と、活性炭吸着工程とを順次通して処理するに際し、該活性炭吸着工程に使用する活性炭が、ヤシ殻系材料を原料とする活性炭で、BET比表面積が1300±200m/g孔径2〜50nmのメソポア領域の細孔容積が0.15±0.05cm/g、かつ50nm以上のマクロポア領域の細孔容積が0.40±0.10cm/gである球状成形活性炭であることを特徴とする浄水処理方法、又は、塩素消毒により消毒副生成物を生成する消毒副生成物前駆有機物を含有する水の浄水処理方法であって、該被処理水を、凝集沈澱工程と、オゾン酸化工程と、活性炭吸着工程と、砂ろ過工程とを順次通して処理するに際し、該活性炭吸着工程に使用する活性炭が、ヤシ殻系材料を原料とする活性炭で、BET比表面積が1300±200m/g孔径2〜50nmのメソポア領域の細孔容積が0.15±0.05cm/g、かつ50nm以上のマクロポア領域の細孔容積が0.40±0.10cm/gである球状成形活性炭であることを特徴とする浄水処理方法としたものである。
前記浄水処理装置と方法において、砂ろ過装置は、凝集沈澱装置とオゾン酸化装置の間、及び、活性炭吸着処理装置の後段の両方に設けることができ、また、前記活性炭は、洗浄濁度が20度以下であり、さらに好ましくは洗浄濁度が15度以下のものが好適である。
本発明の第一の効果は、使用活性炭に係る二酸化炭素排出量を既存の高度浄水処理装置より大幅に削減できることである。活性炭吸着池(活性炭充填量:245m×24池=5,880m)の大規模高度浄水処理施設を例として、既存の石炭系粒状破砕活性炭による従来の浄水処理装置とヤシ殻系球状活性炭による本発明の浄水処理装置について、新炭製造から焼却処分までの活性炭のライフサイクルにおける二酸化炭素排出量のライフサイクルアセスメント(Life Cycle Assessment:以下LCAと記す)のケーススタディ結果を表1に示す。
8年サイクルで新炭に交換更新するケースと6年サイクルで再生賦活更新するケースについて、それぞれ24年間の運用比較を行なうと、従来の石炭系粒状破砕活性炭8年サイクル新炭更新のケースの二酸化炭素排出量合計を1.00とした場合、本発明のヤシ殻系球状活性炭8年サイクル新炭更新のLCAは0.27、ヤシ殻系球状活性炭6年サイクル賦活再生更新のLCAは0.32となり、本発明によればヤシ殻系球状活性炭8年サイクル新炭更新では15.4万t−CO/24年、ヤシ殻系球状活性炭6年サイクル賦活再生更新では16.5万t−CO/24年もの大幅な二酸化炭素排出量低減となる。
第二の効果は、微粉炭の発生が少ないことに基づく洗浄水量の低減効果である。高度浄水処理装置の活性炭吸着池では、定期的に逆洗操作による活性炭吸着池の洗浄を実施するが、逆洗工程は通常以下の工程で実施されるのが一般的である。
「通水停止」→「水位低下」→「空気・水同時洗浄」→「水洗浄」→「捨水」→「通水再開」
従来の石炭系粒状破砕活性炭を使用する浄水処理装置の場合、空気・水同時洗浄工程での活性炭摩耗が激しく、後段の水洗浄工程及び捨水工程を長くとる必要があったが、本発明の浄水処理装置の場合は、微粉炭の発生が少ないため水洗浄工程及び捨水工程を短縮することができ、このため洗浄水量を低減できる効果がある。
第三の効果は、通水抵抗が小さいことに基づく効果である。高度浄水処理装置の活性炭吸着池の通水速度は空塔速度(space velocity[hr−1]:以下、SVと記す)3〜8hr−1程度で通水されるのが一般的であるが、本発明の浄水処理装置の場合は通水抵抗が小さいために直線速度(linear velocity[m/hr]:以下、LVと記す)を大きくして充填層高を高くすることができる。このことは装置面積を小さくすることを意味するものであり、浄水処理装置設置面積の省スペース効果がある。
以上述べたように、本発明は、カーボン・ニュートラルである植物系材料を主原料としながら、石炭系粒状破砕活性炭に匹敵するレベルに、塩素消毒副生成物の前駆物質である有機物質の吸着能力が高く、細孔径2〜50nm領域のメソポア、及び物質拡散速度に大きな影響を与える細孔径50nm以上の領域のマクロポアが発達した、二酸化炭素排出負荷の小さい植物系活性炭、及び当該活性炭を用いた新しい浄水処理装置を提供するものであり、大きな環境貢献を果せる発明と言える。
本発明は、植物系材料を原料とする活性炭であって、BET比表面積が1300±200m/g、孔径2〜50nmのメソポア領域の細孔容積が0.15±0.05cm/g、かつ50nm以上のマクロポア領域の細孔容積が0.40±0.10cm/gである球状成形活性炭を用いており、従来の石炭系粒状破砕活性炭を使用した装置では成し遂げられなかった二酸化炭素排出抑制効果の高い浄水処理装置と方法の発明である。活性炭としては、ヤシ殻系、木質系などの植物系のもので前記細孔容積を有するものであれば特に限定するものではないが、例えば、表2に示す活性炭A、活性炭Bのようなヤシ殻系のものが好適である。
活性炭A及び活性炭Bは、ヤシ殻粉末活性炭100重量部、ノボラック型粉末状フェノール樹脂20重量部、水90重量部を混練、球状成形機で球状に造粒成形後、170℃でゲル化処理、還元雰囲気900℃で30分間炭化処理して炭化処理物とし、さらに、還元雰囲気900℃、水蒸気濃度40% as molの条件下において水蒸気賦活処理を3時間以上行うことにより製造したもので、活性炭Aは粒径0.85〜2.0mm、有効径1.1〜1.3mm、均等係数1.3以下に粒度調整したもの、活性炭Bは粒径0.5〜2.0mm、平均径0.9〜1.1mm、均等係数1.5〜1.9に粒度調整したものである。表2に、活性炭A、活性炭Bの製品仕様例を従来の石炭系粒状破砕活性炭、ヤシ殻系粒状破砕活性炭の仕様例と共に示す。
ここで、BET比表面積及びメソポアの細孔容積はマイクロメトリックス社(販売:島津製作所株式会社)製の比表面積・細孔分布測定装置ASAP2010型により、マクロポアの細孔容積は島津製作所株式会社製の水銀ポロシメータ装置オートポアIV9500型により測定したものである。
さらに、本発明は、前記活性炭が、洗浄濁度が20度以下、さらに好ましくは洗浄濁度が15度以下のものが好適である。
洗浄濁度は、日本水道協会の規格であるJWWA A 103水道用ろ材試験方法に記載されている試験項目で、以下のような試験である。
(洗浄濁度測定方法)
風乾試料30gを共栓試薬瓶500mLに採り、精製水300mLを加えて密栓し、1分間150回の割合で、振り幅約15cmで1分間振り混ぜ、3分間静置する。次に、上液の約150mLを傾斜して採取し、濁度を測定する。
洗浄濁度は、本来はろ過砂を対象とした試験であり、アンスラサイト、マンガン砂などの微粉や色度が生じ易いろ材では適用外となっている。我が国の高度浄水処理に使用される石炭系粒状破砕活性炭の製造方法は、瀝青炭、亜瀝青炭を微粉砕後、灰分除去を行い、バインダーを添加して混錬成形し、これを破砕、粒度調整した後、炭化、水蒸気賦活したものである。したがって、外観は角張った形状をしているため、既存の高度浄水処理装置では、逆洗工程時に摩耗による微粉が発生し易く、洗浄時間が長いという欠点があった。
本発明は、凝集沈澱処理装置と、該凝集沈澱処理装置に接続するオゾン酸化処理装置と、該オゾン酸化処理装置に接続する活性炭吸着処理装置からなる、塩素消毒により消毒副生成物を生成する消毒副生成物前駆有機物を含有する水の浄水処理装置であって、該活性炭吸着処理装置に、ヤシ殻系材料を原料とする活性炭であって、BET比表面積が1300±200m/g、孔径2〜50nmのメソポア領域の細孔容積が0.15±0.05cm/g、かつ50nm以上のマクロポア領域の細孔容積が0.40±0.10cm/gである球状成形活性炭を用いる。さらに、前記の凝集沈澱処理装置とオゾン酸化処理装置の間に、もしくは前記の活性炭吸着処理装置の後段に、又は上記の凝集沈澱処理装置とオゾン酸化処理装置の間と前記の活性炭吸着処理装置の後段の両方に砂ろ過装置を接続した装置であっても良い。したがって、本発明の浄水処理装置には、図4、図5、図6に記した処理フローで構成される実施形態も含まれる。
また、上水処理において原水中にアンモニア性窒素が存在すると、塩素消毒によって各種アミン(モノクロラミンNHCL、ジクロラミンNHCL、トリクロラミンNHCL)が生成することが避けられない。このうちジクロラミン、トリクロラミンには臭いがあり、特に後者の臭いが強く、これらはカルキ臭と呼ばれている。カルキ臭は富栄養化した水源で藻類によって産出される2−メチルイソボルネオールやジェオスミンによって生ずる悪臭と共に、長らく水道利用者に忌避されて来たことから、供給水中のこれら臭気を低減することは水道管理者にとって重要な課題である。
また、クロラミンを完全に分解するためにはいわゆる不連続点塩素処理が必要であるが、そのために消費される塩素量は経験的にアンモニア性窒素の8〜10倍程度とされていることから、塩素の使用量を節減するためにもアンモニア性窒素の除去は重要である。
硝化は、アンモニアの酸化を行う亜硝酸菌による亜硝酸生成と、亜硝酸の酸化を行う硝酸菌による硝酸の生成によってなされるといわれている。活性炭吸着池ではアンモニア性窒素、無機溶解性炭素と溶存酸素がオゾン接触地から供給され、活性炭吸着池の活性炭に生息、担持された微生物が硝化を行う。吸着池内の活性炭には硝化を行う微生物群の担体としてよく機能することが望まれることになる。すなわち、新炭充填後の硝化反応の発現が早い、低水温時でも硝化率が下がりにくい、流入アンモニア性窒素濃度の変動に対して硝化率がよく追従するということが要求される特性である。本発明の活性炭は、これらの要求される特性を十分に満足している。
本発明に使用する活性炭は、BET比表面積については1,100m/g以上、好ましくは1,200m/g以上、さらに好ましくは1,300m/g以上であることが望ましい。孔径2〜50nmのメソポア領域の細孔容積については0.10cm/g以上で、好ましくは0.12cm/g以上、さらに好ましくは0.15cm/g以上であることが望ましい。50nm以上のマクロポア領域の細孔容積については0.30cm/g以上で、好ましくは0.35cm/g以上、さらに好ましくは0.40cm/g以上であることが望ましい。また、JWWA A 103水道用ろ材試験方法による洗浄濁度が20度以下、さらには15度以下であることが好ましい。
活性炭は、ビールや清涼飲料水などの生産において、製品そのものやユーティリティに使用される用水の製造工程で脱塩素を行うための材としても使用される。
飲料製品の製造に供される用水の製造は、たとえば1970年代であれば処理フローは浄水場と同様で、
取水⇒凝集沈殿⇒砂ろ過⇒活性炭吸着⇒消毒⇒脱塩素⇒処理水 を基本としていた。この場合、製造者は、pH、酸消費量、溶解塩類濃度、残留塩素濃度などについて水道水とは異なる管理基準を定めている。近年は、製品の多様化、消費者からの高い品質要求、安全安心の担保、原水取水源の水質悪化などへの対応が必要な背景を踏まえ、用水処理に膜分離技術が採用されることが増えている。最近設置された設備処理フローの例としては、
取水⇒RO膜処理⇒消毒⇒脱塩素⇒MF膜⇒処理水
などがあげられる。
新旧どのような処理を行うとしても、用水製造工程においては、望まれない物質の除去と共に、生物の繁殖によって引き起こされる汚染の防止が重要であるため、消毒用薬剤として次亜塩素酸ソーダが常用される。一方、用水が製品に加工される製造工程では製品品質を維持するため残留塩素を一定値以下に管理する必要があるため、製品化の前段で用水の脱塩素を行うために活性炭が使用される。
先に述べたように、脱塩素では食品としての安全を担保するため重金属などの含有量が少ない植物系原料を用いた粒状活性炭を選択することが多い。通常は活性炭を固定床に充填し通水して脱塩素する。ここでの技術的課題のひとつは、充填塔の逆洗工程で発生する活性炭微粉への対応である。逆洗による活性炭同士の揉み洗いで生じた微粉は、水洗工程で完全に除去することは出来ないため、通水工程の初期で微粉漏出がテイリングして処理水中に流出されることが避けられない。流出した微粉は、前述のフローでいえば脱塩素後段のMF膜で補足されるため、MF膜の逆洗頻度や逆洗水量が増加したり、膜が破損した場合には製品への混入の危険が生ずることになる。こうした理由から、逆洗時に微粉の発生しない、あるいは発生量の少ない脱塩素用活性炭の開発が望まれてきた。
本発明に用いる活性炭(ヤシ殻系球状炭)は、石炭系とヤシ殻系何れの粒状破砕炭よりも洗浄濁度が小さいことが特徴であることから、脱塩素能力が従来品と同程度でこれを食品系の用水工程に活用することは上記問題の解決ないし改善のために有効な手段となる。
実施例1
図4のフローの処理装置による有機物の除去性能について、従来装置(石炭系破砕炭:メソポア容積0.28cm/g、マクロポア容積0.40cm/g、BET比表面積1,070m/g)と、本発明装置(ヤシ殻系球状炭A:水蒸気賦活条件は、900℃、水蒸気濃度40% as molで3時間、メソポア容積0.12cm/g、マクロポア容積0.35cm/g、BET比表面積1,320m/g)、比較装置1(ヤシ殻系球状炭A−1:水蒸気賦活条件は850℃、水蒸気濃度30% as molで3時間、メソポア容積0.14cm/g、マクロポア容積0.23cm/g、BET比表面積1,070m/g)、比較装置2(ヤシ殻系球状炭A−2:水蒸気賦活条件は850℃、水蒸気濃度40% as molで5時間、メソポア容積0.08cm/g、マクロポア容積0.39cm/g、BET比表面積1,080m/g)、比較装置3(ヤシ殻系球状炭A−3:水蒸気賦活条件は950℃、水蒸気濃度40% as molで2時間、メソポア容積0.07cm/g、マクロポア容積0.21cm/g、BET比表面積1,240m/g)との比較を実施した。有機物の指標である紫外部吸光度E260、総トリハロメタン生成能(THMFP)の通水倍数と除去率の推移の比較を図7及び図8に示す。
本発明装置1(ヤシ殻系球状炭A)の通水倍率11,808倍、35,617倍におけるE260除去率がそれぞれ48%、28%であるのに対し、比較装置1(ヤシ殻系球状炭A−1)ではそれぞれ33%、15%、比較装置2(ヤシ殻系球状炭A−2)ではそれぞれ28%、14%、比較装置3(ヤシ殻系球状炭A−3)ではそれぞれ23%、9%、従来装置(石炭系破砕)ではそれぞれ42%、27%、本発明装置1の通水倍率14,876倍、34,987倍におけるTHMFP除去率がそれぞれ44%、32%であるのに対し、比較装置1ではそれぞれ34%、16%、比較装置2ではそれぞれ31%、14%、比較装置3ではそれぞれ26%、10%、従来装置ではそれぞれ44%、29%となった。紫外部吸光度E260、THMFP共に本発明装置(ヤシ殻球状(表2仕様))の除去性能が、従来装置(石炭破砕)と同等且つ、比較装置(ヤシ殻球状(表2仕様外)に対して優位性があることを確認した。
処理条件
・活性炭層高:2500mm
・活性炭粒度:有効径−1.2mm、均等係数−1.3
・空間速度[SV]:5.2/h(線速度[LV]13m/h)
・活性炭流入水水質:紫外部吸光度E260−0.029〜0.082Abs.
総トリハロメタン生成能THMFP−0.017〜0.035mg/L
実施例2
図4のフローの処理装置による有機物の除去性能について、従来装置(石炭系破砕炭:メソポア容積0.28cm/g、マクロポア容積0.40cm/g、BET比表面積1,070m/g)と本発明装置(ヤシ殻系球状炭A:水蒸気賦活条件は900℃、水蒸気濃度40% as molで3時間、メソポア容積0.12cm/g、マクロポア容積0.35cm/g、BET比表面積1,320m/g)、比較装置(ヤシ殻破砕炭:メソポア容積0.05cm/g、マクロポア容積0.15cm/g、BET比表面積1,240m/g)との比較を実施した。有機物の指標である紫外部吸光度E260、総トリハロメタン生成能(THMFP)の通水倍数と除去率の推移の比較を図9及び図10に示す。
比較装置(ヤシ殻破砕)の通水倍率12,316倍、29,681倍におけるE260除去率がそれぞれ21%、14%であるのに対し、本発明装置(ヤシ殻球状)ではそれぞれ43%、27%、従来装置(石炭破砕)ではそれぞれ42%、27%、比較装置の通水倍率10,018倍、27,847倍におけるTHMFP除去率がそれぞれ25%、17%であるのに対し、本発明装置ではそれぞれ45%、29%、従来装置ではそれぞれ45%、28%となっており、紫外部吸光度E260、THMFP共に本発明装置(ヤシ殻球状)の除去性能が、従来装置(石炭破砕)と同等且つ比較装置(ヤシ殻破砕)に対して優位性があることを確認した。
・活性炭層高:2500mm
・活性炭粒度:有効径−1.2mm、均等係数−1.3
・空間速度[SV]:5.2/h(線速度[LV]13m/h)
・活性炭流入水水質:紫外部吸光度E260−0.037〜0.095Abs.
総トリハロメタン生成能THMFP−0.016〜0.038mg/L
実施例3
図5のフローの処理装置による有機物の除去性能について、従来装置(石炭系破砕炭:メソポア容積0.26cm/g、マクロポア容積0.38cm/g、BET比表面積1,050m/g)と本発明装置(ヤシ殻系球状炭B:メソポア容積0.12cm/g、マクロポア容積0.32cm/g、BET比表面積1,280m/g)、比較装置(ヤシ殻破砕炭:メソポア容積0.06cm/g、マクロポア容積0.16cm/g、BET比表面積1,220m/g)との比較を実施した。有機物の指標である紫外部吸光度E260、総トリハロメタン生成能(THMFP)の通水倍数と除去率の推移の比較を図11及び図12に示す。
比較装置(ヤシ殻破砕)の通水倍率9,131倍、35,917倍におけるE260除去率がそれぞれ34%、18%であるのに対し、本発明装置(ヤシ殻球状)ではそれぞれ59%、34%、従来装置(石炭破砕)ではそれぞれ56%、35%、比較装置の通水倍率12,021倍、35,521倍におけるTHMFP除去率がそれぞれ29%、18%であるのに対し、本発明装置ではそれぞれ49%、33%、従来装置ではそれぞれ47%、30%となっており、紫外部吸光度E260、THMFP共に本発明装置(ヤシ殻球状)の除去性能が、従来装置(石炭破砕)と同等且つ比較装置(ヤシ殻破砕)に対して優位性があることを確認した。
処理条件
・活性炭層高:2700mm
・活性炭粒度:平均径−1.0mm、均等係数−1.7
・空間速度[SV]:5.8/h(線速度[LV]15.7m/h)
・活性炭流入水水質:紫外部吸光度E260−0.016〜0.034Abs.
総トリハロメタン生成能THMFP−0.009〜0.023mg/L
実施例4
図6のフローの処理装置による有機物の除去性能について、従来装置(石炭系破砕炭:メソポア容積0.25cm/g、マクロポア容積0.33cm/g、BET比表面積1,030m/g)と本発明装置(ヤシ殻系球状炭C:メソポア容積0.13cm/g、マクロポア容積0.35cm/g、BET比表面積1,300m/g)、比較装置(ヤシ殻破砕炭:メソポア容積0.04cm/g、マクロポア容積0.11cm/g、BET比表面積1,250m/g)との比較を実施した。有機物の指標である紫外部吸光度E260、総トリハロメタン生成能(THMFP)の通水倍数と除去率の推移の比較を図13及び図14に示す。
比較装置(ヤシ殻破砕)の通水倍率12,424倍、38,152倍におけるE260除去率がそれぞれ39%、17%であるのに対し、本発明装置(ヤシ殻球状)ではそれぞれ53%、35%、従来装置(石炭破砕)ではそれぞれ50%、37%、比較装置の通水倍率14,426倍、38、429倍におけるTHMFP除去率がそれぞれ35%、20%であるのに対し、本発明装置ではそれぞれ54%、37%、従来装置ではそれぞれ55%、36%となっており、紫外部吸光度E260、THMFP共に本発明装置(ヤシ殻球状)の除去性能が、従来装置(石炭破砕)と同等且つ比較装置(ヤシ殻破砕)に対して優位性があることを確認した。
処理条件
・活性炭層高:2100mm
・活性炭粒度:有効径−0.4mm、均等係数−1.4
・空間速度[SV]:7.1/h(線速度[LV]14.9m/h)
・活性炭流入水水質:紫外部吸光度E260−0.036〜0.068Abs.
総トリハロメタン生成能THMFP−0.014〜0.031mg/L
実施例5
図4のフローの処理装置による有機物の除去性能について、従来装置(石炭系破砕炭:メソポア容積0.28cm/g、マクロポア容積0.40cm/g、BET比表面積1,070m/g)と本発明装置(ヤシ殻系球状炭A:メソポア容積0.12cm/g、マクロポア容積0.35cm/g、BET比表面積1,320m/g)、比較装置1(ヤシ殻・木質混合系球状炭A:メソポア容積0.08cm/g、マクロポア容積0.33cm/g、BET比表面積1,160m/g)、比較装置2(木質系球状炭A:メソポア容積0.12cm/g、マクロポア容積0.33cm/g、BET比表面積1,060m/g)との比較を実施した。有機物の指標である紫外部吸光度E260、総トリハロメタン生成能(THMFP)の通水倍数と除去率の推移の比較を図15及び図16に示す。
本発明装置1(ヤシ殻球状)の通水倍率12,136倍、29,681倍におけるE260除去率がそれぞれ43%、27%であるのに対し、比較装置1(ヤシ殻・木質混合球状)ではそれぞれ35%、20%、比較装置2(木質球状)ではそれぞれ34%、16%、従来装置(石炭系破砕)ではそれぞれ42%、27%、本発明装置1の通水倍率10,018倍、27,847倍におけるTHMFP除去率がそれぞれ45%、29%であるのに対し、比較装置1ではそれぞれ36%、21%、比較装置2ではそれぞれ33%、19%、従来装置ではそれぞれ45%、28%となった。紫外部吸光度E260、THMFP共に本発明装置(ヤシ殻球状)の除去性能が、従来装置(石炭破砕)と同等且つ比較装置(ヤシ殻・木質球状及び木質球状)に対して優位性があることを確認した。
処理条件
・活性炭層高:2500mm
・活性炭粒度:有効径−1.2mm、均等係数−1.3
・空間速度[SV]:5.2/h(線速度[LV]13m/h)
・活性炭流入水水質:紫外部吸光度E260−0.037〜0.095Abs.
総トリハロメタン生成能THMFP−0.016〜0.038mg/L
実施例6
本発明ヤシ殻系球状活性炭A(メソポア容積0.12cm/g、マクロポア容積0.35cm/g、BET比表面積1,320m/g、有効径1.2mm、均等係数1.3)、本発明ヤシ殻系球状活性炭B(メソポア容積0.12cm/g、マクロポア容積0.32cm/g、BET比表面積1,280m/g、平均径1.0mm、均等係数1.7)と従来の石炭系破砕炭(メソポア容積0.28cm/g、マクロポア容積0.40cm/g、BET比表面積1,070m/g、有効径1.2mm、均等係数1.3)の洗浄濁度測定例を図17及び表3に示す。浄水場の活性炭吸着設備における逆洗工程は、水抜き/水・空気混合洗浄/水洗/捨水の手順を踏むが、下記データは新炭充填時における逆洗時の状況を模したものといえる。この試験結果では、本発明活性炭は石炭系破砕炭に比べ濁度の排出量が6回の積算で概ね1/3程度に低減された。なお、JWWA A 103水道用ろ材試験方法に記載されている試験方法では濁度標準列と比較して視認する視覚法で濁度を決定するものであるが、本発明の実施例のおいては、より精密な測定法である積分球式濁度計を使用し、光学的手法により計測を行った。
(測定方法:JWWA A 103)
実施例7
図4のフローの処理装置による従来装置(石炭系粒状破砕炭:メソポア容積0.28cm/g、マクロポア容積0.40cm/g、BET比表面積1,070m/g、有効径1.2mm、均等係数1.3)と本発明装置(ヤシ殻系球状炭A:メソポア容積0.12cm/g、マクロポア容積0.35cm/g、BET比表面積1,320m/g、有効径1.2mm、均等係数1.3)における逆洗の比較を図18に示す。
図18に示すとおり、従来装置(石炭系粒状破砕炭)は濁度0.1度以下になるまでに捨水時間30分を要したが、本発明装置(ヤシ殻系球状炭)は微粉の発生が少なく20分で達した。これにより、本発明装置(ヤシ殻系球状炭A)は従来装置(石炭系粒状破砕炭)と比較し逆洗水量をおよそ2/3に削減する事が出来る事を確認した。
実施例8
図5のフローの処理装置による従来装置(石炭系粒状破砕炭:メソポア容積0.26cm/g、マクロポア容積0.38cm/g、BET比表面積1,050m/g、平均径1.0mm、均等係数1.7)と本発明装置(ヤシ殻系球状炭B:メソポア容積0.12cm/g、マクロポア容積0.32cm/g、BET比表面積1,280m/g、平均径1.0mm、均等係数1.7)における逆洗の比較を図19に示す。
図19に示すとおり、従来装置(石炭系粒状破砕炭)は濁度0.1度以下になるまでに捨水時間30分を要したが、本発明装置(ヤシ殻系球状炭)は微粉の発生が少なく20分で達した。これにより、本発明装置(ヤシ殻系球状炭B)は従来装置(石炭系粒状破砕炭)と比較し逆洗水量をおよそ2/3に削減する事が出来る事を確認した。
実施例9
図4の処理フローにおいて、本発明球状活性炭と従来の市販石炭系粒状破砕炭について、アンモニア性窒素の硝化性能を比較した結果を図20に示す。試験時の水温は室温である。
また、表4は各活性炭の性状を示すものである。
比較試験の結果、石炭系破砕炭よりは植物系球状活性炭の方が硝化反応の立ち上がりが早く、その中でもヤシ殻系球状炭が早期に硝化が立ち上がることが確認できた。
実施例10
表5は、本発明のヤシ殻球状炭A、B、ヤシ殻系破砕炭、石炭系粒状破砕炭の4者の脱塩素能力を評価した結果である。脱塩素能力の評価は、ドイツ規格DIN19603に従い塩素濃度の半減層厚で行った。以下の手順で通水カラム入り口の塩素濃度が半減するのに必要は活性炭層厚(Gg)を測定した。層厚は薄いほど塩素分解能の高いことを示す。
1) 粒状活性炭を蒸留水で煮沸処理し湿潤状態で外気との接触を断ち、内径役40m
mのガラスカラムに約10cm高さに充填する。
2) 塩素化合物及びアンモニア性窒素の含まれない蒸留水に次亜塩素酸ソーダを添加
し、有効塩素濃度を約5mg/lに調整する。pHは7.0〜7.5とする。
3) 充填カラムに調整した塩素溶液を室温において線速度36m/hで30分間通水
する。
4) 29分目の処理水と流入水の塩素濃度を同時に測定する。
Gg=0.301×t / log(u/V)
Gg:粒状活性炭の脱塩素半値幅(半減層厚)cm
t:活性炭層厚 cm
u:流入水の塩素濃度 mg/l
V:29分目の処理水の塩素濃度 mg/l
* DIN19603
表5に示すように本発明ヤシ殻系球状活性炭は従来品と同様ないしそれ以上の塩素分解能力を有していることが確認できた。
表6は上記4銘柄の活性炭の洗浄濁度測定例である。本発明球状炭の洗浄濁度発生は破砕炭に比べ大幅に少なかった。
逆洗工程において微粉発生量の少ない本発明の球状炭を食品製造に関わる用水製造の脱塩素処理に適用することで設備運転管理の改善、簡素化、コスト低減に貢献できる。
浄水処理装置の通常処理フロー図。 浄水処理装置の粉末活性炭を使用する異臭味対策処理フロー図。 浄水処理装置の粒状粉砕活性炭を使用する異臭味対策処理フロー図。 浄水処理装置の大粒径粒状活性炭を使用する高度浄水処理フロー図。 浄水処理装置の中粒径粒状活性炭を使用する高度浄水処理フロー図。 浄水処理装置の小粒径粒状活性炭を使用する高度浄水処理フロー図。 実施例1の比較結果を示す紫外部吸光度E260 通水倍数と除去率の推移のグラフ。 実施例1の比較結果を示す総トリハロメタン生成能THMFP 通水倍数と除去率の推移のグラフ。 実施例2の比較結果を示す紫外部吸光度E260 通水倍数と除去率の推移のグラフ。 実施例2の比較結果を示す総トリハロメタン生成能THMFP 通水倍数と除去率の推移のグラフ。 実施例3の比較結果を示す紫外部吸光度E260 通水倍数と除去率の推移のグラフ。 実施例3の比較結果を示す総トリハロメタン生成能THMFP 通水倍数と除去率の推移のグラフ。 実施例4の比較結果を示す紫外部吸光度E260 通水倍数と除去率の推移のグラフ。 実施例4の比較結果を示す総トリハロメタン生成能THMFP 通水倍数と除去率の推移のグラフ。 実施例5の比較結果を示す紫外部吸光度E260 通水倍数と除去率の推移のグラフ。 実施例5の比較結果を示す総トリハロメタン生成能THMFP 通水倍数と除去率の推移のグラフ。 実施例6の結果を示す洗浄濁度の比較グラフ。 実施例7の結果を示す逆洗時捨水工程における濁度変化の比較グラフ。 実施例8の結果を示す逆洗時捨水工程における濁度変化の比較グラフ。 実施例9の結果を示すアンモニア性窒素の硝化反応の立ち上がりの比較グラフ。

Claims (4)

  1. 塩素消毒により消毒副生成物を生成する消毒副生成物前駆有機物を含有する水の浄水処理装置であって、凝集沈澱処理装置と、砂ろ過装置と、オゾン酸化処理装置と、活性炭吸着処理装置とを順次接続して有すると共に、該活性炭吸着処理装置に使用する活性炭が、ヤシ殻系材料を原料とする活性炭で、BET比表面積が1300±200m/g、孔径2〜50nmのメソポア領域の細孔容積が0.15±0.05cm/g、かつ50nm以上のマクロポア領域の細孔容積が0.40±0.10cm/gである球状成形活性炭であることを特徴とする浄水処理装置。
  2. 塩素消毒により消毒副生成物を生成する消毒副生成物前駆有機物を含有する水の浄水処理装置であって、凝集沈澱処理装置と、オゾン酸化処理装置と、活性炭吸着処理装置と、砂ろ過装置とを順次接続して有すると共に、該活性炭吸着処理装置に使用する活性炭が、ヤシ殻系材料を原料とする活性炭で、BET比表面積が1300±200m/g、孔径2〜50nmのメソポア領域の細孔容積が0.15±0.05cm/g、かつ50nm以上のマクロポア領域の細孔容積が0.40±0.10cm/gである球状成形活性炭であることを特徴とする浄水処理装置。
  3. 塩素消毒により消毒副生成物を生成する消毒副生成物前駆有機物を含有する水の浄水処理方法であって、該被処理水を、凝集沈澱工程と、砂ろ過工程と、オゾン酸化工程と、活性炭吸着工程とを順次通して処理するに際し、該活性炭吸着工程に使用する活性炭が、ヤシ殻系材料を原料とする活性炭で、BET比表面積が1300±200m/g孔径2〜50nmのメソポア領域の細孔容積が0.15±0.05cm/g、かつ50nm以上のマクロポア領域の細孔容積が0.40±0.10cm/gである球状成形活性炭であることを特徴とする浄水処理方法。
  4. 塩素消毒により消毒副生成物を生成する消毒副生成物前駆有機物を含有する水の浄水処理方法であって、該被処理水を、凝集沈澱工程と、オゾン酸化工程と、活性炭吸着工程と、砂ろ過工程とを順次通して処理するに際し、該活性炭吸着工程に使用する活性炭が、ヤシ殻系材料を原料とする活性炭で、BET比表面積が1300±200m/g孔径2〜50nmのメソポア領域の細孔容積が0.15±0.05cm/g、かつ50nm以上のマクロポア領域の細孔容積が0.40±0.10cm/gである球状成形活性炭であることを特徴とする浄水処理方法。
JP2009198068A 2009-08-28 2009-08-28 浄水処理装置と方法 Active JP4934177B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009198068A JP4934177B2 (ja) 2009-08-28 2009-08-28 浄水処理装置と方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009198068A JP4934177B2 (ja) 2009-08-28 2009-08-28 浄水処理装置と方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011045853A true JP2011045853A (ja) 2011-03-10
JP4934177B2 JP4934177B2 (ja) 2012-05-16

Family

ID=43832712

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009198068A Active JP4934177B2 (ja) 2009-08-28 2009-08-28 浄水処理装置と方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4934177B2 (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103373746A (zh) * 2012-04-19 2013-10-30 江苏正本净化节水科技实业有限公司 一种净水包及其使用方法
CN103613228A (zh) * 2013-12-17 2014-03-05 四川省银河化学股份有限公司 一种处理维生素k3生产废水的方法
KR101455048B1 (ko) 2012-11-20 2014-10-28 광주과학기술원 난분해성 물질 제거장치 및 이를 이용한 난분해성 물질 제거방법
JP2015503442A (ja) * 2011-12-22 2015-02-02 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 金属硫化物を含む濾過媒体
JP2015093257A (ja) * 2013-11-13 2015-05-18 水ing株式会社 植物系球状活性炭の再生方法及び再生した植物系球状活性炭の浄水処理における再利用方法
JP2015157239A (ja) * 2014-02-21 2015-09-03 メタウォーター株式会社 水処理プロセスの制御方法及び制御装置
CN105502608A (zh) * 2016-01-28 2016-04-20 吴江华衍水务有限公司 一种水中消毒副产物前体物质的去除方法
WO2016110942A1 (ja) * 2015-01-06 2016-07-14 三菱重工業株式会社 濾過材、濾過材の製造方法、濾過装置、濾過装置の運転方法及び濾過処理システム
JP2017501372A (ja) * 2013-10-14 2017-01-12 エルジー・ケム・リミテッド ハイブリッド二次電池の電圧推定装置及びその方法
JP2017104818A (ja) * 2015-12-11 2017-06-15 水ing株式会社 浄水処理設備の運転管理方法
CN108046466A (zh) * 2017-12-07 2018-05-18 重庆精创联合环保工程有限公司 生活污水的处理方法
WO2020218370A1 (ja) * 2019-04-26 2020-10-29 株式会社クラレ 炭素質材料及びその製造方法、並びに浄水用フィルター及び浄水器
CN112456679A (zh) * 2020-11-18 2021-03-09 安徽汇泽通环境技术有限公司 一种介孔碳强化炭砂滤池处理消毒副产物的装置及方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103663770A (zh) * 2012-09-13 2014-03-26 上海三卿环保科技有限公司 一种臭氧和活性炭协同深度处理废水的装置及其制备

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03249990A (ja) * 1990-02-28 1991-11-07 Hanshin Suido Kigyodan 上水の高度処理方法
JPH04334593A (ja) * 1991-05-13 1992-11-20 Meidensha Corp 高度水処理システムおよび高度水処理システムの立ち上げ方法
JP2005313078A (ja) * 2004-04-28 2005-11-10 Toshiba Corp 水処理方法及び水処理システム
JP2007172158A (ja) * 2005-12-20 2007-07-05 Ebara Engineering Service Co Ltd 浄水処理活性炭情報管理センタ及び該センタを備えた活性炭管理システム

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03249990A (ja) * 1990-02-28 1991-11-07 Hanshin Suido Kigyodan 上水の高度処理方法
JPH04334593A (ja) * 1991-05-13 1992-11-20 Meidensha Corp 高度水処理システムおよび高度水処理システムの立ち上げ方法
JP2005313078A (ja) * 2004-04-28 2005-11-10 Toshiba Corp 水処理方法及び水処理システム
JP2007172158A (ja) * 2005-12-20 2007-07-05 Ebara Engineering Service Co Ltd 浄水処理活性炭情報管理センタ及び該センタを備えた活性炭管理システム

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015503442A (ja) * 2011-12-22 2015-02-02 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 金属硫化物を含む濾過媒体
CN103373746A (zh) * 2012-04-19 2013-10-30 江苏正本净化节水科技实业有限公司 一种净水包及其使用方法
KR101455048B1 (ko) 2012-11-20 2014-10-28 광주과학기술원 난분해성 물질 제거장치 및 이를 이용한 난분해성 물질 제거방법
JP2017501372A (ja) * 2013-10-14 2017-01-12 エルジー・ケム・リミテッド ハイブリッド二次電池の電圧推定装置及びその方法
JP2015093257A (ja) * 2013-11-13 2015-05-18 水ing株式会社 植物系球状活性炭の再生方法及び再生した植物系球状活性炭の浄水処理における再利用方法
CN103613228A (zh) * 2013-12-17 2014-03-05 四川省银河化学股份有限公司 一种处理维生素k3生产废水的方法
JP2015157239A (ja) * 2014-02-21 2015-09-03 メタウォーター株式会社 水処理プロセスの制御方法及び制御装置
WO2016110942A1 (ja) * 2015-01-06 2016-07-14 三菱重工業株式会社 濾過材、濾過材の製造方法、濾過装置、濾過装置の運転方法及び濾過処理システム
JP2017104818A (ja) * 2015-12-11 2017-06-15 水ing株式会社 浄水処理設備の運転管理方法
CN105502608A (zh) * 2016-01-28 2016-04-20 吴江华衍水务有限公司 一种水中消毒副产物前体物质的去除方法
CN108046466A (zh) * 2017-12-07 2018-05-18 重庆精创联合环保工程有限公司 生活污水的处理方法
WO2020218370A1 (ja) * 2019-04-26 2020-10-29 株式会社クラレ 炭素質材料及びその製造方法、並びに浄水用フィルター及び浄水器
JP6829796B1 (ja) * 2019-04-26 2021-02-10 株式会社クラレ 炭素質材料及びその製造方法、並びに浄水用フィルター及び浄水器
CN113727943A (zh) * 2019-04-26 2021-11-30 株式会社可乐丽 碳质材料及其制造方法、净水用过滤器和净水器
CN112456679A (zh) * 2020-11-18 2021-03-09 安徽汇泽通环境技术有限公司 一种介孔碳强化炭砂滤池处理消毒副产物的装置及方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4934177B2 (ja) 2012-05-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4934177B2 (ja) 浄水処理装置と方法
AU2016232986B2 (en) Process and apparatus for treating water
Fatta-Kassinos et al. Advanced treatment technologies for urban wastewater reuse
CN105384316B (zh) 一种电子工业含氟含氨氮废水的处理方法
DeSilva Activated carbon filtration
KR100955914B1 (ko) 하/폐수 처리를 통한 음용수 생산 장치 및 방법
JP6165598B2 (ja) 植物系球状活性炭の再生方法及び再生した植物系球状活性炭の浄水処理における再利用方法
JP5792664B2 (ja) 使用済活性炭の再生方法、賦活活性炭およびその製造方法
KR100877805B1 (ko) 자외선 흡광도를 이용한 고도정수처리장치 및고도정수처리방법
Yang et al. The approaches and prospects for natural organic matter-derived disinfection byproducts control by carbon-based materials in water disinfection progresses
JP6517137B2 (ja) 浄水処理設備の運転管理方法
CN103787525B (zh) 一种城市污水二级生化出水深度处理的方法
CN103896436A (zh) Uv与臭氧协同改性滤料的给水深度处理工艺及其设备
EP3009405A1 (fr) Procédé de traitement d'eau par adsorption sur charbon actif et clarification, et installation correspondante
CN101134630A (zh) 一种气浮过滤一体化水质处理工艺
KR20130032137A (ko) 활성탄 수처리 장치 및 이를 포함한 수처리 시스템 및 수처리 방법
JPH03249990A (ja) 上水の高度処理方法
JP2006142283A (ja) 浄水システム
KR101417303B1 (ko) 금속이온을 함유한 용수의 정화방법
Thiel et al. Activated carbon vs anthracite as primary dual media filters–a pilot plant study
CN205472754U (zh) 栅网式活性玻璃过滤填料
Moussavi et al. Study of adsorption isotherms and adsorption kinetics of reactive blue 19 dyes from aqueous solutions by multi-wall carbon nanotubes.
CN102849882A (zh) 啤酒酿造用水的处理工艺
CN103910468A (zh) 一种水产品加工废水的处理方法
JP6966540B2 (ja) 溶解性マンガン除去方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110425

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120112

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120130

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120217

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4934177

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150224

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250