JP2011045841A - 膜濾過装置 - Google Patents

膜濾過装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011045841A
JP2011045841A JP2009197156A JP2009197156A JP2011045841A JP 2011045841 A JP2011045841 A JP 2011045841A JP 2009197156 A JP2009197156 A JP 2009197156A JP 2009197156 A JP2009197156 A JP 2009197156A JP 2011045841 A JP2011045841 A JP 2011045841A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wall
pressure vessel
membrane
internal member
pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009197156A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5473482B2 (ja
Inventor
Takahisa Konishi
貴久 小西
Norio Ikeyama
紀男 池山
Toshio Nagashima
敏夫 長嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP2009197156A priority Critical patent/JP5473482B2/ja
Priority to CN201080037849.6A priority patent/CN102481523B/zh
Priority to EP10811844.9A priority patent/EP2471591A4/en
Priority to PCT/JP2010/064259 priority patent/WO2011024794A1/ja
Priority to AU2010287648A priority patent/AU2010287648B2/en
Publication of JP2011045841A publication Critical patent/JP2011045841A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5473482B2 publication Critical patent/JP5473482B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D61/00Processes of separation using semi-permeable membranes, e.g. dialysis, osmosis or ultrafiltration; Apparatus, accessories or auxiliary operations specially adapted therefor
    • B01D61/02Reverse osmosis; Hyperfiltration ; Nanofiltration
    • B01D61/12Controlling or regulating
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D61/00Processes of separation using semi-permeable membranes, e.g. dialysis, osmosis or ultrafiltration; Apparatus, accessories or auxiliary operations specially adapted therefor
    • B01D61/14Ultrafiltration; Microfiltration
    • B01D61/22Controlling or regulating
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D63/00Apparatus in general for separation processes using semi-permeable membranes
    • B01D63/10Spiral-wound membrane modules
    • B01D63/12Spiral-wound membrane modules comprising multiple spiral-wound assemblies
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D2311/00Details relating to membrane separation process operations and control
    • B01D2311/14Pressure control
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D2311/00Details relating to membrane separation process operations and control
    • B01D2311/16Flow or flux control
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D2311/00Details relating to membrane separation process operations and control
    • B01D2311/24Quality control
    • B01D2311/243Electrical conductivity control

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Water Supply & Treatment (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Nanotechnology (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Arrangements For Transmission Of Measured Signals (AREA)

Abstract

【課題】無線アンテナをより好適に配置して、無線通信を良好に行うことができる膜濾過装置を提供する。
【解決手段】耐圧容器40内における濾過膜と耐圧容器40の内壁との間とは異なる位置に、その外壁の少なくとも一部が耐圧容器40の内壁に近接する内部部材100を設け、当該内部部材100に無線アンテナ103Aを設ける。内部部材100の外壁の少なくとも一部が耐圧容器40の内壁に近接しているため、当該外壁と耐圧容器40の内壁との間に存在する原液の厚みが小さく、原液による電波の減衰を抑制することができるので、無線通信を良好に行うことができる。また、耐圧容器40内における濾過膜と耐圧容器40の内壁との間に無線アンテナ103Aを設ける場合と比較して、無線アンテナ103Aの配置位置についての制約を緩和することが可能であり、無線アンテナ103Aをより好適に配置することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、濾過膜で原液を濾過することにより透過液を生成する膜濾過装置に関するものである。
耐圧容器内に複数の膜エレメントを一直線上に並べて配置することにより構成された膜濾過装置が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。この種の膜濾過装置は、一般的に、排水や海水などの原水(原液)を濾過して、浄化された透過水(透過液)を得るために用いられる。特に大型のプラントなどでは、多数本の膜濾過装置がトレーンと呼ばれるラックで保持されることにより、トレーンごとに処理特性(圧力、透過水の水質及び水量など)の管理が行われている。
しかしながら、上記のようにトレーンごとに処理特性の管理を行う場合には、トレーンにより保持されている多数本の膜濾過装置のうち、一部の膜濾過装置における膜エレメント又は連結部にのみ不具合がある場合に、その不具合箇所を特定することが困難であり、当該特定作業に多大な労力がかかるという問題があった。
また、上記のように複数の膜エレメントを備えた膜濾過装置がトレーンにより多数本保持された構成では、トレーンにおける各膜濾過装置の位置、又は、各膜濾過装置内における各膜エレメントの位置に応じて、濾過膜の汚染具合及び当該濾過膜により原水が濾過される際の負荷が異なる。そのため、膜エレメントを交換する際には、新しい膜エレメントと、まだ使用可能な膜エレメントを適宜に組み合わせて耐圧容器内に収容することにより、最終的にトレーン全体で最適な処理性能を発揮できるように、各膜エレメントの配置及び組み合わせの最適化を行っている。しかしながら、現状では、使用期間のみに基づいて最適化を行っている場合が多いため、十分に最適化が行われているとは言えない。
特表2007−527318号公報
上記のような背景から、例えば膜濾過装置内の液体の性状をセンサで検知し、そのセンサからの信号を耐圧容器内から外部へ送信することにより、膜濾過装置内の液体の性状を外部から観察することが考えられる。このような場合、センサからの信号を有線で外部へ送信しようとすると、特に最大10MPaといった高い圧力で原水が充填される耐圧容器内においては、特殊な構造や工夫が必要となるため、無線で送信するような構成が好ましい。
しかしながら、塩分濃度の高い海水などの原水は電気伝導度が高く、このような電気伝導度の高い原水が介在する環境下に無線アンテナを設けた場合には、原水により電波が減衰されてしまい、無線通信を良好に行うことができないという問題がある。また、無線アンテナに対する防水性も考慮する必要がある。
そこで、本願発明者は、耐圧容器内に設けた内部部材により無線アンテナを保持し、この内部部材の配置位置を工夫することにより、原水の影響を抑制することを考えた。そして、さらに検討を重ねた結果、内部部材の外壁と耐圧容器の内壁との間に存在する原水の厚みが小さければ、内部部材に設けられた無線アンテナと耐圧容器の内壁との間にある程度の距離があったとしても、良好に無線通信を行うことができることを見出した。
このような結果を利用すれば、無線アンテナの配置位置についての制約を抑制することが可能である。ただし、例えば上記特許文献1のように、濾過膜と耐圧容器の内壁との間に無線タグ(RFIDタグ)を配置するような構成では、無線タグの配置位置が自ずと制限され、水処理効率の向上のために濾過膜をできるだけ大きく形成しようとすると、さらに無線タグの配置位置が制約されるといった問題がある。したがって、無線アンテナを保持する内部部材の配置位置についても工夫する必要がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、無線アンテナをより好適に配置して、無線通信を良好に行うことができる膜濾過装置を提供することを目的とする。
本発明に係る膜濾過装置としては、濾過膜で原液を濾過することにより透過液を生成する膜濾過装置であって、前記濾過膜を収容し、内部に原液が充填される耐圧容器と、前記耐圧容器内における前記濾過膜と前記耐圧容器の内壁との間とは異なる位置に設けられ、その外壁の少なくとも一部が前記耐圧容器の内壁に近接する内部部材と、前記内部部材に設けられた無線アンテナとを備えた構成が挙げられる。
このような構成によれば、耐圧容器内における濾過膜と耐圧容器の内壁との間とは異なる位置に、その外壁の少なくとも一部が耐圧容器の内壁に近接する内部部材が設けられ、当該内部部材に無線アンテナが設けられる。内部部材の外壁の少なくとも一部が耐圧容器の内壁に近接しているため、当該外壁と耐圧容器の内壁との間に存在する原液の厚みが小さく、原液による電波の減衰を抑制することができるので、無線通信を良好に行うことができる。
また、耐圧容器内における濾過膜と耐圧容器の内壁との間に無線アンテナを設ける場合と比較して、無線アンテナの配置位置についての制約を緩和することが可能であり、無線アンテナをより好適に配置することができる。
本発明において、前記内部部材における前記耐圧容器の内壁に近接する外壁と前記耐圧容器の内壁との距離が、10cm以内であることが好ましい。
このような構成によれば、内部部材の外壁と耐圧容器の内壁との間に存在する原液の厚みが10cm以内となり、原液による電波の減衰を効果的に抑制することができるので、無線通信をより良好に行うことができる。この「10cm」という数値は、原液の一般的な電気伝導度の範囲と、無線通信に用いられる一般的な周波数帯とに基づいて、実験により導き出された数値である。
本発明において、前記内部部材における前記耐圧容器の内壁に近接する外壁は、前記耐圧容器の内壁から離間していることが好ましい。
このような構成によれば、内部部材の外壁と耐圧容器の内壁とが接触しないため、耐圧容器内に内部部材などの部材を装填する際に、内部部材が耐圧容器の内壁との摩擦によって破損したり、装填時の労力が増大したりするのを防止することができる。
本発明において、前記無線アンテナが、前記内部部材に包埋されていることが好ましい。
このような構成によれば、無線アンテナを内部部材で包埋することにより、防水性を向上し、無線アンテナが錆びるのを防止することができるとともに、耐圧性も向上することができるので、高圧環境下においても良好に無線通信を行うことができる。
本発明において、前記耐圧容器内の液体の性状を検知するセンサを備え、前記センサからの信号が、前記無線アンテナを介して送信されてもよい。
このような構成によれば、センサからの信号を無線アンテナを介して送信し、その信号を耐圧容器の外部で受信することにより、耐圧容器内の液体の性状を外部から観察することができるので、その観察結果に基づいて良好にメンテナンスを行うことができる。
本発明において、前記センサが、前記内部部材に設けられていてもよい。
このような構成によれば、無線アンテナとセンサとが内部部材に一体的に設けられるため、無線アンテナとセンサとの電気的な接続をより短い配線で確実に行うことができる。また、無線アンテナとセンサとを一体的に取り扱うことができるので、膜濾過装置の組立作業等が容易になる。
本発明において、前記内部部材は、前記濾過膜を有する膜エレメントの端部に設けられていてもよい。
このような構成によれば、膜エレメントの端部に設けられた内部部材に無線アンテナを設けることにより、濾過膜側に無線アンテナを設けるような構成と比較して、無線アンテナを容易に設けることができる。
本発明において、前記内部部材は、前記濾過膜を有する膜エレメントとは別体として設けられていてもよい。
このような構成によれば、膜エレメントとは別体として設けられた内部部材に無線アンテナを設けることにより、膜エレメントに無線アンテナを設けるような構成と比較して、無線アンテナをさらに容易に設けることができる。
本発明の一実施形態に係る膜濾過装置の一例を示した概略断面図である。 膜濾過装置の構成例を示した概略断面図である。 図2の膜エレメントの内部構成の一部を示した斜視図である。 内部部材の一構成例を示した図であり、(a)は断面図、(b)は正面図を示している。 図4の内部部材を用いた膜濾過装置の一例を示した概略断面図である。 内部部材の他の構成例を示した図であり、(a)は断面図、(b)は正面図を示している。 図6の内部部材を用いた膜濾過装置の一例を示した概略断面図である。 膜濾過装置の他の例を示した概略断面図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る膜濾過装置50の一例を示した概略断面図である。この膜濾過装置50は、濾過膜で原水(原液)を濾過することにより透過水(透過液)を生成する装置であり、スパイラル型RO膜エレメント、中空糸膜モジュール、浸漬型平膜モジュールなど、各種の水処理膜モジュールを備えた膜濾過装置50に本発明を適用することができる。
膜濾過装置50には、耐圧容器40と、当該耐圧容器40内に設けられた内部部材100と、当該内部部材100により保持された内部通信装置103とが備えられている。耐圧容器40の内部には、例えば排水や海水などの原水が充填される樹脂製の容器からなる。この例では、耐圧容器40は、外径が11cm(4インチ用、低圧ベッセル)〜45cm(16インチ用、高圧ベッセル)、壁面の厚みが0.5cm〜2.5cmの円筒状に形成されている。ただし、耐圧容器40は、円筒状のものに限らない。
内部通信装置103は無線アンテナ103Aを備えており、当該無線アンテナ103Aを介して、耐圧容器40の外部に設けられた外部通信装置202との間で無線通信を行うことができるようになっている。内部通信装置103による無線通信の周波数帯は、例えば2.4GHz、430MHz等のUHF帯、又は13.56MHzなどである。
内部通信装置103には、上記無線アンテナ103Aの他にも、例えば水晶振動子、抵抗、コンデンサ、インダクタ、演算素子(CPU、MPUなど)、制御用マイコン、整流素子、アンテナ、メモリ、オペアンプ、信号変換素子(アナログデジタルコンバータ、デジタルアナログコンバータなど)、イメージング素子(CCD、CMOSなど)が備えられており、これらの電気部品が回路基板上で結線されることにより構成されている。無線アンテナ103Aは、回路基板に実装されてもよいし、回路基板とは分離して設けられ、回路基板と有線で結線されてもよい。
内部部材100は、例えば樹脂製であり、その外壁の少なくとも一部が耐圧容器40の内壁に近接している。この例では、内部部材100は耐圧容器40の内周よりも小径の円形状に形成されており、その外周面全体が耐圧容器40の内壁に近接しているが、このような形状に限らず、外壁の少なくとも一部が耐圧容器40の内壁に近接していれば、例えば外周面の一部に凹部が形成された形状などの各種形状を採用することができる。
本実施形態では、無線アンテナ103Aを含む内部通信装置103などの各種電気部品が、樹脂製の内部部材100により包埋されている。ここで、「包埋」とは、対象物を密着して覆うことを意味しており、防水性が高い上、対象物との間に空間がないため、対象物との間に空間がある場合と比べて外部からの圧力に対する耐圧性が高い。このように、無線アンテナ103Aを内部部材100で包埋することにより、防水性を向上し、無線アンテナ103Aが錆びるのを防止することができるとともに、耐圧性も向上することができるので、高圧環境下においても良好に無線通信を行うことができる。
樹脂製の内部部材100の成形方法としては、例えば射出成形、押出成形、インサート成形、注型成形、真空注型成形などを挙げることができるが、これらの成形方法に限られるものではない。インサート成形などで使用される樹脂8としては、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合合成樹脂(ABS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、塩化ビニル樹脂(PVC)、ナイロン6(PA)、ポリアセタール(POM)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンオキサイド(PPO)、ポリサルホン(PSU)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリアリルサルフォン(PAS)、ポリアリレート(PAR)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリエーテルサルホン(PES)ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド(PI)などが挙げられる。注型成形で使用される樹脂8としては、エポキシ樹脂やウレタン樹脂などが挙げられる。また、上記のような樹脂8にガラス繊維や炭素繊維、充填剤などの添加物を添加することにより、強度を向上させてもよい。
内部部材100を形成する樹脂は、耐圧性の観点から剛性の高い樹脂であることが好ましく、そのヤング率が0.3GPa以上、より好ましくは2GPa以上、さらに好ましくは3GPaである。内部部材100を形成する樹脂は、1層に限らず、2層以上積層された構成であってもよい。
内部部材100の外壁と耐圧容器40の内壁との間には、原水が存在している。塩分濃度の高い海水などの原水は電気伝導度が高く、このような電気伝導度の高い原水が介在する環境下で無線アンテナ103Aを介して無線通信を行う場合には、原水により電波が減衰されてしまう。したがって、内部部材100の外壁と耐圧容器40の内壁との間に存在する原水の厚み、すなわち内部部材100における耐圧容器40の内壁に近接する外壁と、耐圧容器40の内壁との距離D1はできるだけ小さい方がよく、本願発明者が行った実験結果によれば、上記距離D1が10cm以内であることが好ましいことが分かった。以下、その実験結果を表1を用いて説明する。
Figure 2011045841
(実施例1)
耐圧容器40内に、塩分濃度3.15%の食塩水を充填し、内部部材100の外壁と耐圧容器40の内壁との間に存在する食塩水の厚み(距離D1)を10cmとして、無線アンテナ103Aを介して2.4GHzの周波数帯で無線通信を行い、その受信強度を測定した。上記のような食塩水の電気伝導度は50500μS/cmであった。この実験の結果、通常の無線システムの電波減衰許容範囲である80〜90dB以下の程度で、受信強度は低いものの、無線通信を行うことができる程度であることが確認された。なお、上記電波減衰許容範囲については、例えば容器内での少ない消費電力で動作可能な2.4GHz帯のIEEE802.15.4準拠の無線伝送方式では、誤りが少なく通信確実性のあるデータ伝送が可能な無線装置での受信電力は、−90dBm(1mW=0dBm)程度であり、容器内無線装置送信電力が0mWでは、電波減衰度の許容範囲は80〜90dB以下程度が目安となる。
(実施例2)
耐圧容器40内に、塩分濃度1.07%の食塩水を充填し、内部部材100の外壁と耐圧容器40の内壁との間に存在する食塩水の厚み(距離D1)を9cmとして、無線アンテナ103Aを介して2.4GHzの周波数帯で無線通信を行い、その受信強度を測定した。上記のような食塩水の電気伝導度は18990μS/cmであった。この実験の結果、電波の減衰度は小さく、十分な受信強度が得られ、無線通信を行うことができることが確認された。
(実施例3)
耐圧容器40内に、塩分濃度3.15%の食塩水を充填し、内部部材100の外壁と耐圧容器40の内壁との間に存在する食塩水の厚み(距離D1)を10cmとして、無線アンテナ103Aを介して430MHzの周波数帯で無線通信を行い、その受信強度を測定した。上記のような食塩水の電気伝導度は50500μS/cmであった。この実験の結果、電波の減衰度は小さく、十分な受信強度が得られ、無線通信を行うことができることが確認された。
(実施例4)
耐圧容器40内に、塩分濃度2.81%の食塩水を充填し、内部部材100の外壁と耐圧容器40の内壁との間に存在する食塩水の厚み(距離D1)を10cmとして、無線アンテナ103Aを介して13.56MHzの周波数帯で無線通信を行い、その受信強度を測定した。上記のような食塩水の電気伝導度は45600μS/cmであった。この実験の結果、電波の減衰度は小さく、十分な受信強度が得られ、無線通信を行うことができることが確認された。
(比較例1)
耐圧容器40内に、塩分濃度2.81%の食塩水を充填し、内部部材100の外壁と耐圧容器40の内壁との間に存在する食塩水の厚み(距離D1)を12cmとして、無線アンテナ103Aを介して2.4GHzの周波数帯で無線通信を行い、その受信強度を測定した。上記のような食塩水の電気伝導度は45600μS/cmであった。この実験の結果、電波の減衰度は通常の無線システムの許容範囲を大幅に超え、信号を受信することができず、無線通信を行うことができないことが確認された。
(比較例2)
耐圧容器40内に、塩分濃度0%の透過水を充填し、内部部材100の外壁と耐圧容器40の内壁との間に存在する透過水の厚み(距離D1)を14cmとして、無線アンテナ103Aを介して2.4GHzの周波数帯で無線通信を行い、その受信強度を測定した。上記のような透過水の電気伝導度は10μS/cmであった。この実験の結果、電波の減衰度は通常の無線システムの許容範囲を大幅に超え、信号を継続的に受信することができず、無線通信を行うには不適な条件であることが確認された。
(比較例3)
耐圧容器40内に、塩分濃度3.15%の食塩水を充填し、内部部材100の外壁と耐圧容器40の内壁との間に存在する食塩水の厚み(距離D1)を15cmとして、無線アンテナ103Aを介して430MHzの周波数帯で無線通信を行い、その受信強度を測定した。上記のような食塩水の電気伝導度は50500μS/cmであった。この実験の結果、電波の減衰度は通常の無線システムの許容範囲を大幅に超え、十分な受信強度が得られず、無線通信を行うには不適な条件であることが確認された。
(比較例4)
耐圧容器40内に、塩分濃度2.81%の食塩水を充填し、内部部材100の外壁と耐圧容器40の内壁との間に存在する食塩水の厚み(距離D1)を20cmとして、無線アンテナ103Aを介して13.56MHzの周波数帯で無線通信を行い、その受信強度を測定した。上記のような食塩水の電気伝導度は45600μS/cmであった。この実験の結果、電波の減衰度は通常の無線システムの許容範囲を大幅に超え、十分な受信強度が得られず、無線通信を行うには不適な条件であることが確認された。
以上の実験結果から分かるように、内部部材100の外壁が耐圧容器40の内壁に近接している場合には、当該外壁と耐圧容器40の内壁との間に存在する原水の厚み(距離D1)が小さく、原水による電波の減衰を抑制することができるので、無線通信を良好に行うことができる。
特に、内部部材100の外壁と耐圧容器40の内壁との間に存在する原水の厚み(距離D1)が10cm以内であれば、原水による電波の減衰を効果的に抑制することができるので、無線通信をより良好に行うことができる。この「10cm」という数値は、原水の一般的な電気伝導度が500〜130000μS/cmであり、無線通信に用いられる一般的な周波数帯が13.56MHz〜2.4GHzであることから、上記のような実験結果などに基づいて導き出すことができる。
ただし、内部部材100における耐圧容器40の内壁に近接する外壁は、耐圧容器40の内壁から離間していることが好ましい。すなわち、上記距離D1は「0」でないことが好ましい。このような構成であれば、内部部材100の外壁と耐圧容器40の内壁とが接触しないため、耐圧容器40内に内部部材100などの部材を装填する際に、内部部材100が耐圧容器40の内壁との摩擦によって破損したり、装填時の労力が増大したりするのを防止することができる。
なお、内部部材100の外壁と耐圧容器40の内壁との間に存在する原水の厚み(距離D1)が小さければ、内部部材100に設けられた無線アンテナ103Aと耐圧容器40の内壁との距離D2がある程度あったとしても、良好に無線通信を行うことができる。
図2は、膜濾過装置50の構成例を示した概略断面図である。また、図3は、図2の膜エレメント10の内部構成の一部を示した斜視図である。この膜濾過装置50は、膜エレメント10を耐圧容器40内に一直線上に複数配置することにより構成されている。
耐圧容器40は、ベッセルと呼ばれる樹脂製の筒体であり、例えばFRP(Fiberglass Reinforced Plastics)により形成される。この例では、耐圧容器40は、円筒状に形成されている。
耐圧容器40の一端部には、排水や海水などの原水(原液)が流入する原水流入口48が形成されており、当該原水流入口48から流入する原水が複数の膜エレメント10で濾過されることにより、浄化された透過水(透過液)と、濾過後の原水である濃縮水(濃縮液)とが得られる。耐圧容器40の他端部には、透過水が流出する透過水流出口46と、濃縮水が流出する濃縮水流出口44とが形成されている。
図3に示すように、膜エレメント10は、濾過膜12と供給側流路材18と透過側流路材14とが積層された状態で中心管20の周囲にスパイラル状に巻回されることにより形成されたRO(Reverse Osmosis:逆浸透)エレメントである。
樹脂製の網状部材からなる矩形形状の透過側流路材14の両面には、同一の矩形形状からなる濾過膜12が重ね合わせられ、その3辺が接着されることにより、1辺に開口部を有する袋状の膜部材16が形成される。そして、この膜部材16の開口部が中心管20の外周面に取り付けられ、樹脂製の網状部材からなる供給側流路材18とともに中心管20の周囲に巻回されることにより、上記膜エレメント10が形成される。上記濾過膜12は、例えば不織布層上に多孔性支持体及びスキン層(緻密層)が順次に積層されることにより形成される。
上記のようにして形成された膜エレメント10の一端側から原水を供給すると、原水スペーサとして機能する供給側流路材18により形成された原水流路を介して、膜エレメント10内を原水が通過する。その際、原水が濾過膜12により濾過され、原水から濾過された透過水が、透過水スペーサとして機能する透過側流路材14により形成された透過水流路内に浸透する。
その後、透過水流路内に浸透した透過水が、当該透過水流路を通って中心管20側に流れ、中心管20の外周面に形成された複数の通水孔(図示せず)から中心管20内に導かれる。これにより、膜エレメント10の他端側から、中心管20を介して透過水が流出するとともに、供給側流路材18により形成された原水流路を介して濃縮水が流出することとなる。
図2に示すように、耐圧容器40内に収容されている複数の膜エレメント10は、隣接する膜エレメント10の中心管20同士が管状のインターコネクタ(連結部)42で連結されている。したがって、原水流入口48から流入した原水は、当該原水流入口48側の膜エレメント10から順に原水流路内に流れ込み、各膜エレメント10で原水から濾過された透過水が、インターコネクタ42により接続された1本の中心管20を介して透過水流出口46から流出する。一方、各膜エレメント10の原水流路を通過することにより透過水が濾過されて濃縮された濃縮水は、濃縮水流出口44から流出する。
この図2の例では、膜エレメント10の両端部に内部部材100が設けられている。これらの内部部材100は、巻回された膜部材16の軸線方向の両端部に対向するように取り付けられている。これにより、各内部部材100は、巻回された膜部材16が軸線方向にずれることによってテレスコープ状になるのを防止するためのテレスコープ防止部材として機能する。内部部材100は、その外周面が膜エレメント10の外周面に対応する形状を有しており、当該内部部材100の外周面は、耐圧容器40の内周面に近接して対向している。この例では、内部部材100が各膜エレメント10の両端部に、着脱可能に設けられている。
耐圧容器40の外部における内部部材100に対向する位置には、外部ユニット200が設けられている。この外部ユニット200は、内部部材100に設けられた内部通信装置103との間でデータ通信を無線で行うためのものであり、この例では耐圧容器40と一体的に形成されている。
図4は、内部部材100の一構成例を示した図であり、(a)は断面図、(b)は正面図を示している。ただし、図4(b)では、内部部材100の内部構成が、破線ではなく実線で示されている。
内部部材100には、本体101と、当該本体101によりそれぞれ保持された第1導電線102、内部通信装置103、複数のセンサ104,105,106及びICチップ107とが備えられている。本体101は、第1環状部111と、当該第1環状部111よりも小径の第2環状部112とが、リブ113を介して連結されることにより一体的に形成された構成を有している。この例では、本体101は樹脂により形成されているが、他の材料で形成されていてもよい。
第1環状部111は、外径が膜エレメント10の外径とほぼ一致しており、その外周面が耐圧容器40の内周面に近接して対向するように配置される。第2環状部112は、その内周面が透過水の流路を構成している。リブ113は、第1環状部111の内周面と第2環状部112の外周面とを連結する部材であり、複数設けられていることが好ましい。ただし、本体101は、上記のような形状に限らず、例えば円板状などの他の形状であってもよい。
第1導電線102は、導電線が巻回されることにより形成されたコイル状の導電線であり、本体101の第1環状部111に取り付けられている。第1導電線102は、第1環状部111の内部において当該第1環状部111の外周面に沿った形状(状態)で設けられている。これにより、第1導電線102は、耐圧容器40の内周面に近接して対向するように設けられている。第1導電線102は、内部部材100の外周面に沿った形状であれば、内部部材100の外側に設けられていてもよいし、内側に設けられていてもよい。第1導電線102と耐圧容器40の内周面との距離は、耐圧容器40の外部との間で電波の送受信を良好に行う観点から、できるだけ短いことが好ましい。具体的には、上記距離は、15cm以内であることが好ましく、5cm以内であればより好ましく、3cm以内であればさらに好ましい。
内部通信装置103は、本体101の第1環状部111に取り付けられている。この内部通信装置103は、上述の通り無線アンテナ103Aを備えており、当該無線アンテナ103Aを介してデータを送受信することができるようになっている。内部通信装置103は、RFID(Radio Frequency Identification)を含むような構成であってもよい。内部通信装置103は、後述するセンサ104,105,106の出力信号を無線アンテナ103Aから無線で送信することができる。
無線アンテナ103Aは、耐圧容器40の内周面に近接して対向するように設けられている。内部通信装置103の無線アンテナ103Aと耐圧容器40の内周面との距離は、耐圧容器40の外部との間で電波の送受信を良好に行う観点から、できるだけ短いことが好ましい。具体的には、上記距離は、15cm以内であることが好ましく、5cm以内であればより好ましく、3cm以内であればさらに好ましい。
本実施形態では、内部部材100が、濾過膜12を有する膜エレメント10の端部に設けられることにより、耐圧容器40内における濾過膜12と耐圧容器40の内壁との間とは異なる位置に設けられている。このような構成により、耐圧容器40内における濾過膜12と耐圧容器40の内壁との間に無線アンテナ103Aを設ける場合と比較して、無線アンテナ103Aの配置位置についての制約を緩和することが可能であり、無線アンテナ103Aをより好適に配置することができる。
また、膜エレメント10の端部に設けられた内部部材100に無線アンテナ103Aを設けることにより、濾過膜12側に無線アンテナ103Aを設けるような構成と比較して、無線アンテナ103Aを容易に設けることができる。
電導度センサ104及び流量センサ105は、それぞれ本体101の第2環状部112に取り付けられ、第2環状部112の内側を流れる透過水の性状を検知するセンサである。具体的には、電導度センサ104は、透過水の電導度を検知するセンサであり、流量センサ105は、透過水の流量を検知するセンサである。圧力センサ106は、本体101のリブ113に取り付けられ、原水の性状を検知するセンサである。具体的には、圧力センサ106は、原水の圧力を検知するセンサであり、例えば圧電素子や歪みゲージなどにより構成することができる。
本実施形態では、内部部材100に電導度センサ104、流量センサ105及び圧力センサ106が設けられた構成が示されているが、このような構成に限らず、耐圧容器40内を流れる液体の性状を検知するセンサであれば、その特性に応じて、公知の物理センサ、化学センサ、スマートセンサ(情報処理機能付きセンサ)などの各種センサを内部部材100に設けることができる。ただし、電導度センサ104、流量センサ105及び圧力センサ106の少なくとも1つが内部部材100に設けられていることが好ましい。なお、内部部材100に設けられるセンサにより検知される液体の性状としては、例えば流量、圧力、電導度、温度、汚染状況(イオン濃度など)を挙げることができる。
このように、耐圧容器40内の液体の性状を検知するセンサ104,105,106からの信号を無線アンテナ103Aを介して送信し、その信号を耐圧容器40の外部で受信することにより、耐圧容器40内の液体の性状を外部から観察することができるので、その観察結果に基づいて良好にメンテナンスを行うことができる。
また、本実施形態のように、センサ104,105,106が内部部材100に設けられた構成であれば、無線アンテナ103Aとセンサ104,105,106とが内部部材100に一体的に設けられるため、無線アンテナ103Aとセンサ104,105,106との電気的な接続をより短い配線で確実に行うことができる。また、無線アンテナ103Aとセンサ104,105,106とを一体的に取り扱うことができるので、膜濾過装置50の組立作業等が容易になる。
ICチップ107は、内部部材100に設けられている上記のような各電気部品に対する電力制御、センサ制御、通信制御などを司るマイクロコンピュータである。このICチップ107は、複数のチップからなるような構成であってもよいし、ワンチップ化された構成であってもよい。
以上のような内部部材100の本体101により保持された電気部品、すなわち第1導電線102、内部通信装置103、複数のセンサ104,105,106及びICチップ107は、それぞれ本体101の内部に埋設されることにより周囲が樹脂で覆われている。また、上記のような各部品同士を電気的に接続する配線も、本体101の内部に埋設されることにより周囲が樹脂で覆われている。これにより、海水や廃水、洗浄の際に使用する酸、アルカリなどによって、各部品の腐食や損傷を抑制することができる。ただし、センサについては、その検知部分を本体101の外部に露出させる必要があるため、上記検知部分を除く他の部分が本体101の内部に埋設された構成であることが好ましい。
本実施形態では、着脱可能な内部部材100に第1導電線102、内部通信装置103、センサ104,105,106及びICチップ107が設けられているので、膜エレメント10を交換する場合であっても、古い膜エレメント10に用いられていた内部部材100を新しい膜エレメント10に用いることにより、これらの電気部品を再利用することができる。
図5は、図4の内部部材100を用いた膜濾過装置50の一例を示した概略断面図である。図5では、図4(b)と同様、内部部材100の内部構成が、破線ではなく実線で示されている。この図5に示すように、耐圧容器40の外部に設けられた外部ユニット200には、第2導電線201、外部通信装置202及びICチップ203が備えられている。
第2導電線201は、導電線が巻回されることにより形成されたコイル状の導電線であり、第1導電線102に対向する位置に、耐圧容器40の外周面に沿った形状(状態)で設けられている。当該第2導電線201は、耐圧容器40の外周面に接触していてもよいし、離間していてもよいが、離間した構成を採用する場合には、耐圧容器40の外周面に対して近接して対向していることが好ましい。また、第2導電線201は、耐圧容器40を構成する材料(例えば樹脂材料)に埋め込まれていてもよい。
第2導電線201と耐圧容器40の外周面との距離は、耐圧容器40の内部との間で電波の送受信を良好に行う観点から、できるだけ短いことが好ましい。具体的には、上記距離は、15cm以内であることが好ましく、5cm以内であればより好ましく、3cm以内であればさらに好ましい。
外部通信装置202は、耐圧容器40の外部における内部通信装置103に対向する位置に設けられている。この外部通信装置202は、内部通信装置103からのデータを受信するとともに、その受信したデータを管理装置などに無線で送信する中継機として機能する。内部通信装置103と外部通信装置202との間でのデータ通信は、例えば2.4GHzの周波数帯で電波を送受信することにより行われる。
ICチップ203は、第2導電線201から第1導電線102へと無線で電力を供給する給電装置を構成している。ICチップ203は、発振回路及び増幅回路を備えており、例えば13.56MHzの周波数帯で第2導電線201から第1導電線102へと電波を送信することにより給電を行う。なお、ICチップ203は、外部通信装置202と一体的に形成された構成であってもよい。
この例では、第1導電線102及び第2導電線201を介して給電を行うような構成について説明したが、これらの第1導電線102及び第2導電線201を省略し、耐圧容器40の内部で発電を行うような構成であってもよい。例えば、耐圧容器40内に羽根車などの回転体を設け、耐圧容器40内を流れる液体(原水、透過水など)の流圧で回転体を回転させることにより、発電を行うことができるような構成などであってもよい。
図6は、内部部材100の他の構成例を示した図であり、(a)は断面図、(b)は正面図を示している。ただし、図6(b)では、内部部材100の内部構成が、破線ではなく実線で示されている。以下では、図4及び図5の構成例と異なる構成についてのみ説明する。
内部部材100には、本体101と、当該本体101によりそれぞれ保持された第1導電線102、複数のセンサ104,105,106及びICチップ107とが備えられているが、図4及び図5の構成例とは異なり、内部通信装置103が備えられていない。
ICチップ107には、変復調回路108が備えられている。当該変復調回路108は、第1導電線102を介して送信する無線信号を変調するとともに、第1導電線102を介して受信する無線信号を復調するための変復調装置である。ただし、変復調回路108は、ICチップ107と一体的に形成された構成に限らず、ICチップ107とは分離して設けられた構成であってもよい。
図7は、図6の内部部材100を用いた膜濾過装置50の一例を示した概略断面図である。図7では、図6(b)と同様、内部部材100の内部構成が、破線ではなく実線で示されている。この図7に示すように、耐圧容器40の外部に設けられた外部ユニット200には、第2導電線201、外部通信装置202及びICチップ203が備えられている。
ICチップ203には、変復調回路204が備えられている。当該変復調回路204は、第2導電線201を介して送信する無線信号を変調するとともに、第2導電線201を介して受信する無線信号を復調するための変復調装置である。ただし、変復調回路204は、ICチップ203と一体的に形成された構成に限らず、ICチップ203とは分離して設けられた構成であってもよい。
この例では、センサ104,105,106の出力信号が変復調回路108により変調されて第1導電線102から無線で送信され、第2導電線201を介して受信した無線信号が変復調回路204により復調されるようになっている。変復調回路204により復調された信号は、中継機として機能する外部通信装置202により受信され、管理装置などに無線で送信される。
このように、第1導電線102及び第2導電線201を介してデータを送受信することにより無線通信を行うような構成の場合には、第1導電線102が、本発明における無線アンテナとして機能する。
この例では、第1導電線102及び第2導電線201を介して給電を行うような構成について説明したが、耐圧容器40の内部で発電を行うような構成であってもよい。例えば、耐圧容器40内に羽根車などの回転体を設け、耐圧容器40内を流れる液体(原水、透過水など)の流圧で回転体を回転させることにより、発電を行うことができるような構成などであってもよい。
図8は、膜濾過装置50の他の例を示した概略断面図である。この膜濾過装置50は、図2に示した膜濾過装置50と同様、膜エレメント10を耐圧容器40内に一直線上に複数配置することにより構成されている。膜エレメント10の具体的構成は、図3を用いて説明した構成と同様である。
この図8の例では、膜エレメント10とは別体として内部部材100が設けられている。内部部材100は、その外周面が膜エレメント10の外周面に対応する形状を有しており、当該内部部材100の外周面は、耐圧容器40の内周面に近接して対向している。この例では、内部部材100が、インターコネクタ42に取り付けられており、当該内部部材100に上述の無線アンテナ103Aなどが設けられている。インターコネクタ42は、各膜エレメント10の中心管20に対して着脱可能であり、これにより、内部部材100が着脱可能となっている。内部部材100の具体的な構成としては、図4又は図6を用いて説明したような構成を採用することができる。
このような構成を有する膜濾過装置50においては、膜エレメント10とは別体として設けられた内部部材100に無線アンテナ103Aを設けることにより、膜エレメント10に無線アンテナ103Aを設けるような構成と比較して、無線アンテナ103Aをさらに容易に設けることができる。
10 膜エレメント
12 濾過膜
40 耐圧容器
50 膜濾過装置
100 内部部材
101 本体
102 第1導電線
103 内部通信装置
103A 無線アンテナ
104 電導度センサ
105 流量センサ
106 圧力センサ
200 外部ユニット
201 第2導電線
202 外部通信装置

Claims (8)

  1. 濾過膜で原液を濾過することにより透過液を生成する膜濾過装置であって、
    前記濾過膜を収容し、内部に原液が充填される耐圧容器と、
    前記耐圧容器内における前記濾過膜と前記耐圧容器の内壁との間とは異なる位置に設けられ、その外壁の少なくとも一部が前記耐圧容器の内壁に近接する内部部材と、
    前記内部部材に設けられた無線アンテナとを備えたことを特徴とする膜濾過装置。
  2. 前記内部部材における前記耐圧容器の内壁に近接する外壁と前記耐圧容器の内壁との距離が、10cm以内であることを特徴とする請求項1に記載の膜濾過装置。
  3. 前記内部部材における前記耐圧容器の内壁に近接する外壁は、前記耐圧容器の内壁から離間していることを特徴とする請求項1に記載の膜濾過装置。
  4. 前記無線アンテナが、前記内部部材に包埋されていることを特徴とする請求項1に記載の膜濾過装置。
  5. 前記耐圧容器内の液体の性状を検知するセンサを備え、
    前記センサからの信号が、前記無線アンテナを介して送信されることを特徴とする請求項1に記載の膜濾過装置。
  6. 前記センサが、前記内部部材に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の膜濾過装置。
  7. 前記内部部材は、前記濾過膜を有する膜エレメントの端部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の膜濾過装置。
  8. 前記内部部材は、前記濾過膜を有する膜エレメントとは別体として設けられていることを特徴とする請求項1に記載の膜濾過装置。
JP2009197156A 2009-08-27 2009-08-27 膜濾過装置 Expired - Fee Related JP5473482B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009197156A JP5473482B2 (ja) 2009-08-27 2009-08-27 膜濾過装置
CN201080037849.6A CN102481523B (zh) 2009-08-27 2010-08-24 膜过滤装置
EP10811844.9A EP2471591A4 (en) 2009-08-27 2010-08-24 membrane filtration
PCT/JP2010/064259 WO2011024794A1 (ja) 2009-08-27 2010-08-24 膜濾過装置
AU2010287648A AU2010287648B2 (en) 2009-08-27 2010-08-24 Membrane filtration device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009197156A JP5473482B2 (ja) 2009-08-27 2009-08-27 膜濾過装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011045841A true JP2011045841A (ja) 2011-03-10
JP5473482B2 JP5473482B2 (ja) 2014-04-16

Family

ID=43627898

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009197156A Expired - Fee Related JP5473482B2 (ja) 2009-08-27 2009-08-27 膜濾過装置

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP2471591A4 (ja)
JP (1) JP5473482B2 (ja)
CN (1) CN102481523B (ja)
AU (1) AU2010287648B2 (ja)
WO (1) WO2011024794A1 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012117667A1 (ja) * 2011-02-28 2012-09-07 日東電工株式会社 連結部材および分離膜モジュール
WO2012117669A1 (ja) * 2011-02-28 2012-09-07 日東電工株式会社 連結部材および分離膜モジュール
WO2012117668A1 (ja) * 2011-02-28 2012-09-07 日東電工株式会社 分離膜モジュール
KR20190041491A (ko) * 2016-08-31 2019-04-22 다우 글로벌 테크놀로지스 엘엘씨 통합된 투과액 모니터링을 포함하는 나권형 모듈 조립체
KR20200042475A (ko) * 2017-07-27 2020-04-23 디디피 스페셜티 일렉트로닉 머티리얼즈 유에스, 인크. 일체형 차압 모니터링을 포함하는 와권형 멤브레인 모듈
JP2020520804A (ja) * 2017-05-11 2020-07-16 シーエムエス インタレスツ プロプライアタリー リミテッド 膜モジュールの監視

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5656718B2 (ja) * 2011-03-31 2015-01-21 三菱重工業株式会社 逆浸透膜淡水化装置及びこの検査方法
JP5687115B2 (ja) * 2011-04-06 2015-03-18 日東電工株式会社 分離膜モジュールおよび連結部材
CN105308728B (zh) 2013-06-28 2019-01-29 英特尔公司 将vlsi可兼容的鳍结构与选择性外延生长集成并在其上制造器件
JP6175092B2 (ja) * 2015-03-09 2017-08-02 株式会社日本トリム 電解水生成装置、及びその管理システム
JP7121036B2 (ja) * 2017-04-05 2022-08-17 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 統合圧力モニタリングを含むスパイラル巻きモジュールアセンブリ
WO2019140354A1 (en) * 2018-01-15 2019-07-18 Dow Global Technologies Llc Spiral wound assembly with integrated flow restrictor and sensor
SI26349A (sl) 2022-04-11 2023-10-30 Instrumentation Technologies, D.O.O. Postopek za merjenje različnih parametrov fluida in naprava za izvedbo postopka

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007283297A (ja) * 2006-04-12 2007-11-01 Millipore Corp メモリと、通信装置及び圧力センサを備えるフィルター
JP2009166034A (ja) * 2007-12-17 2009-07-30 Nitto Denko Corp スパイラル型膜濾過装置及び取付部材、並びに、これを用いた膜濾過装置管理システム及び膜濾過装置管理方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6652740B2 (en) * 2001-09-10 2003-11-25 Honeywell International Inc. Pressure sensing fluid filter system
US7481917B2 (en) * 2004-03-05 2009-01-27 Hydranautics Filtration devices with embedded radio frequency identification (RFID) tags
JP4415982B2 (ja) * 2006-09-28 2010-02-17 株式会社日立製作所 膜ろ過モジュール及び膜ろ過運転装置
US7699989B2 (en) * 2006-10-17 2010-04-20 Millipore Corporation Powered cartridges and other devices within housings

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007283297A (ja) * 2006-04-12 2007-11-01 Millipore Corp メモリと、通信装置及び圧力センサを備えるフィルター
JP2009166034A (ja) * 2007-12-17 2009-07-30 Nitto Denko Corp スパイラル型膜濾過装置及び取付部材、並びに、これを用いた膜濾過装置管理システム及び膜濾過装置管理方法

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012117667A1 (ja) * 2011-02-28 2012-09-07 日東電工株式会社 連結部材および分離膜モジュール
WO2012117669A1 (ja) * 2011-02-28 2012-09-07 日東電工株式会社 連結部材および分離膜モジュール
WO2012117668A1 (ja) * 2011-02-28 2012-09-07 日東電工株式会社 分離膜モジュール
JP2012176372A (ja) * 2011-02-28 2012-09-13 Nitto Denko Corp 連結部材および分離膜モジュール
JP2012176370A (ja) * 2011-02-28 2012-09-13 Nitto Denko Corp 連結部材および分離膜モジュール
KR20190041491A (ko) * 2016-08-31 2019-04-22 다우 글로벌 테크놀로지스 엘엘씨 통합된 투과액 모니터링을 포함하는 나권형 모듈 조립체
JP2019524440A (ja) * 2016-08-31 2019-09-05 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 統合された透過液監視を含む螺旋巻きモジュールアセンブリ
KR102411322B1 (ko) * 2016-08-31 2022-06-22 다우 글로벌 테크놀로지스 엘엘씨 통합된 투과액 모니터링을 포함하는 나권형 모듈 조립체
JP2020520804A (ja) * 2017-05-11 2020-07-16 シーエムエス インタレスツ プロプライアタリー リミテッド 膜モジュールの監視
KR20200042475A (ko) * 2017-07-27 2020-04-23 디디피 스페셜티 일렉트로닉 머티리얼즈 유에스, 인크. 일체형 차압 모니터링을 포함하는 와권형 멤브레인 모듈
JP2020533158A (ja) * 2017-07-27 2020-11-19 ディディピー スペシャリティ エレクトロニック マテリアルズ ユーエス インコーポレーテッド 差圧監視を組み込んだスパイラル型膜モジュール
KR102585046B1 (ko) * 2017-07-27 2023-10-10 디디피 스페셜티 일렉트로닉 머티리얼즈 유에스, 엘엘씨 일체형 차압 모니터링을 포함하는 와권형 멤브레인 모듈

Also Published As

Publication number Publication date
EP2471591A4 (en) 2014-01-15
EP2471591A1 (en) 2012-07-04
CN102481523A (zh) 2012-05-30
AU2010287648B2 (en) 2014-01-30
AU2010287648A1 (en) 2012-04-12
CN102481523B (zh) 2014-11-12
JP5473482B2 (ja) 2014-04-16
WO2011024794A1 (ja) 2011-03-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5473482B2 (ja) 膜濾過装置
JP5379464B2 (ja) スパイラル型膜エレメント及びこれを備えたスパイラル型膜濾過装置
JP5578783B2 (ja) スパイラル型膜濾過装置及び取付部材、並びに、これを用いた膜濾過装置管理システム及び膜濾過装置管理方法
WO2011024801A1 (ja) 膜濾過装置
JP2009166035A (ja) スパイラル型膜エレメント及びこれを備えたスパイラル型膜濾過装置、並びに、これを用いた膜濾過装置管理システム及び膜濾過装置管理方法
US8568596B2 (en) Membrane filtering device managing system and membrane filtering device for use therein, and membrane filtering device managing method
WO2012093694A1 (ja) 膜濾過装置及び膜濾過装置の運転方法
WO2011024796A1 (ja) 膜エレメント及び膜濾過装置
WO2012117667A1 (ja) 連結部材および分離膜モジュール
WO2012117669A1 (ja) 連結部材および分離膜モジュール
EP2682176A1 (en) Separation membrane module
JP5225953B2 (ja) 電子デバイス及びこれを備えた膜濾過装置
JP5107020B2 (ja) スパイラル型膜モジュール及びこれを用いた膜濾過装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130823

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131016

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140107

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140204

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5473482

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees