JP2011045429A - 情報表示システム、情報表示装置及び電子棚札 - Google Patents

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Abstract

【課題】顧客による不用意な操作による誤動作を防止し、かつ店員による作業を効率化に貢献する。
【解決手段】電子棚札100−1〜100−Mの加速度センサは、自装置にかかる加速度を検出し、検出した加速度に対応する電圧のセンサ信号を出力し、電子棚札100−1〜100−Mのコンパレータは、センサ信号が示す加速度と所定の閾値とに基づいて検出信号を出力する。管理サーバ装置500または電子棚札100−1〜100−Mは、電子棚札100−1〜100−Mのコンパレータが出力する検出信号のパターンが所定の入力パターンに合致する場合に所定の処理を実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、情報表示システム、情報表示装置及び電子棚札に関する。
近年、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等の小売店では、陳列棚に設置し、商品名や売価などの商品情報を表示する電子棚札が実用化されている。
このような電子棚札に、商品情報以外に売り上げや在庫などの店員向けの商品情報を表示させることで、店舗業務の効率化に貢献することができる。しかし、このような情報が簡単に表示できてしまうと、店舗の機密が関係者以外に漏洩する可能性がある。
このような問題を解決する方法として、電子棚札に表示切替ボタンを備え、当該ボタンが押下された場合に表示する情報を切り替える方法が考えられる。
また、このような問題を解決する方法として、店員が所持する可搬性の情報切替装置を用いて表示情報の切り替えを行う技術が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2を参照)。これにより、店員による情報切替装置の操作があった場合に表示する情報を切り替えることができ、情報の漏洩を防ぐことができる。
また、特許文献3には、電子棚札にタッチパネルを用いて表示エリアの設定を行う技術が開示されている。
特開2001−209861号公報 特開2009−026329号公報 特開2008−023108号公報
しかしながら、電子棚札に表示切替ボタンを備える場合、顧客による不用意な操作により表示が切り替わってしまう可能性がある。また、不用意な操作を回避するために電子棚札の裏面に表示切替ボタンを配置することも考えられるが、この場合、店員は表示の切替の際に電子棚札を陳列棚から取り外して操作を行わなければならないため、作業効率が悪くなるという問題があった。
また、可搬性の情報切替装置による表示情報の切り替えを行う場合も、店員は情報切替装置を手に持ちながら操作を行う必要があり、作業効率が悪いという問題があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、顧客による不用意な操作による誤動作を防止し、かつ店員による作業を効率化に貢献することができる情報表示システム、情報表示装置及び電子棚札を提供することにある。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、情報表示装置と管理サーバ装置とを備える情報表示システムであって、前記情報表示装置は、加速度を示すセンサ信号を出力する加速度センサと、前記センサ信号が示す加速度と所定の閾値とに基づいて検出信号を出力する信号出力部と、を備え、前記情報表示装置または前記管理サーバ装置は、前記信号出力部が出力する検出信号のパターンが所定の入力パターンに合致する場合にのみ所定の処理を実行する処理実行部を備えることを特徴とする。
また、本発明において、前記信号出力部は、前記センサ信号が示す加速度が所定の閾値を超える場合に前記検出信号を出力することを特徴とする。
また、本発明において、前記入力パターンは連続する2つの検出信号が出力された出力間隔の組み合わせを示し、前記処理実行部は、前記信号出力部による連続する2つの検出信号の出力間隔と前記入力パターンが示す出力間隔とを検出信号の出力順に比較し、当該出力間隔同士が合致する場合にのみ所定の処理を実行する、ことを特徴とする。
また、本発明において、前記加速度センサは複数の検出軸を有し、当該検出軸毎にセンサ信号を出力し、前記信号出力部は、複数のセンサ信号の変化レベルが同時に所定の閾値を超えた場合、検出信号を出力しないことを特徴とする。
また、本発明において、前記加速度センサは複数の検出軸を有し、当該検出軸毎にセンサ信号を出力し、前記信号出力部は、加速度センサが出力するセンサ信号の各々に対応する検出信号を出力し、前記入力パターンは、複数の検出軸に対応する検出信号の出力順序を示し、前記処理実行部は、前記信号出力部による検出信号の出力順序と前記入力パターンが示す出力順序とが合致する場合にのみ所定の処理を実行する、ことを特徴とする。
また、本発明において、前記信号出力部は、前記加速度センサが出力する全ての検出軸に対応するセンサ信号が、加速度がゼロであることを示す場合、所定の期間前記検出信号の出力を停止することを特徴とする。
また、本発明において、前記情報表示装置は、前記加速度センサが出力するセンサ信号から、当該加速度センサが設置された部材の固有振動数以上の周波数を除去したセンサ信号を出力するローパスフィルタを備え、前記信号出力部は、前記ローパスフィルタが出力したセンサ信号に基づいて検出信号を出力する、ことを特徴とする。
また、本発明は、情報を表示する情報表示装置であって、加速度を示すセンサ信号を出力する加速度センサと、前記センサ信号が示す加速度と所定の閾値とに基づいて検出信号を出力する信号出力部と、前記信号出力部が出力する検出信号のパターンが所定の入力パターンに合致する場合にのみ所定の処理を実行する処理実行部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明は、前記情報表示装置を備えたことを特徴とする電子棚札である。
本発明によれば、検出信号のパターンが所定の入力パターンに合致する場合に所定の動作を行う。これにより、顧客の不用意な操作による誤動作が発生する確率は低くすることができる。また、入力手段である加速度センサを情報表示装置に備えることで、店員は可搬性の情報切替装置を用いずに操作を行うことができるため、作業の効率化に貢献することができる。
第1の実施形態による電子棚札システムの構成図である。 第1の実施形態による電子棚札の構成を示す概略ブロック図である。 加速度センサの止着位置を示す図である。 第1の実施形態による管理サーバ装置の構成を示す概略ブロック図である。 入力パターンテーブルが格納する情報の例を示す第1の図である。 テンプレートテーブルが格納する情報の例を示す図である。 商品情報テーブルが格納する情報の例を示す図である。 電子棚札の入力装置部が検出信号を出力する動作を示す第1のフローチャートである。 電子棚札を軽く叩いたときのセンサ信号と検出信号を示す第1の図である。 ユーザが電子棚札へコマンドを入力する際の電子棚札の動作を示す第1のフローチャートである。 管理サーバ装置が入力パターンデータを受信した際の動作を示す第1のフローチャートである。 商品名・価格表示画面の画面例を示す図である。 電子棚札が表示切替命令を受信した際の動作を示すフローチャートである。 第2の実施形態による電子棚札の構成を示す概略ブロック図である。 電子棚札の入力装置部が検出信号を出力する動作を示す第2のフローチャートである。 電子棚札を軽く叩いたときのセンサ信号と検出信号を示す第2の図である。 第3の実施形態による電子棚札の構成を示す概略ブロック図である。 第3の実施形態による管理サーバ装置の構成を示す概略ブロック図である。 入力パターンテーブルが格納する情報の例を示す第2の図である。 電子棚札の入力装置部が検出信号を出力する動作を示す第3のフローチャートである。 ユーザが電子棚札へコマンドを入力する際の電子棚札の動作を示す第2のフローチャートである。 管理サーバ装置が入力パターンデータを受信した際の動作を示す第2のフローチャートである。 加速度センサの他の止着位置を示す第1の図である。 加速度センサの他の止着位置を示す第2の図である。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第1の実施形態について詳しく説明する。
図1は、第1の実施形態による電子棚札システムの構成図である。
電子棚札システムは、電子棚札100−1〜100−M(以下、電子棚札100−1〜100−Mを総称する場合は電子棚札100と表記する)、大型電子棚札200、中継器300−1〜300−N(以下、中継器300−1〜300−Nを総称する場合は中継器300と表記する)、基地局装置400、管理サーバ装置500、ストアサーバ装置600を備える。
電子棚札100は、商品の陳列棚に配置され、商品の情報を表示する装置である。
大型電子棚札200は、商品の陳列棚に配置され、複数の商品の情報や、商品の詳細な情報を表示する装置である。
中継器300及び基地局装置400は、管理サーバ装置500と電子棚札100及び大型電子棚札200との通信を中継する装置である。
管理サーバ装置500は、電子棚札100及び大型電子棚札200の表示の制御を行う装置である。
ストアサーバ装置600は、商品のマスタ情報、売り上げ情報、在庫情報など、商品の情報を管理する装置である。
図2は、第1の実施形態による電子棚札100の構成を示す概略ブロック図である。
電子棚札100は、LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)表示部110、メモリ120、入力装置部130、無線通信部140、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)150を備える。
LCD表示部110は、例えば商品名、値段、在庫等の商品の情報を示す表示情報を表示する。
メモリ120は、LCD表示部110に表示させる表示情報を記憶する。
入力装置部130は、加速度センサ131、ローパスフィルタ132、ハイパスフィルタ133、コンパレータ134によって構成される。
加速度センサ131は、電子棚札100の筐体の内側に止着され、電子棚札100の奥行方向にかかる加速度を検出し、当該加速度に対応する電圧のセンサ信号を出力する。
ローパスフィルタ132は、加速度センサ131が出力したセンサ信号から、加速度センサ131が取り付けられた部位の固有振動数以上の高周波成分を除去する。
ハイパスフィルタ133は、ローパスフィルタ132が出力したセンサ信号から、加速度センサ131のオフセットに相当する低周波成分を除去する。
コンパレータ134は、ハイパスフィルタ133が出力したセンサ信号の電圧が所定の閾値以上である場合にONを示し、所定の閾値未満である場合にOFFを示す検出信号を出力する。
無線通信部140は、無線信号を出力し、中継器300及び基地局装置400を介して管理サーバ装置500との通信を行う。
CPU150は、プログラムを実行することにより出力信号制御部151、入力タイマ部152、表示切替部153、表示タイマ部154を構成する。
出力信号制御部151は、入力装置部130が出力した検出信号に基づいて管理サーバ400に出力する入力パターンデータを生成する。
入力タイマ152は、入力装置部130が検出信号を出力した時刻からの経過時間を計時する。
表示切替部153は、LCD表示部110に表示させる表示情報を切り替える。
表示タイマ部154は、表示切替部153がLCD表示部110の表示情報を切り替えた時刻からの経過時間を計時する。
図3は、加速度センサ131の止着位置を示す図である。
加速度センサ131は、図3(B)に示すように、電子棚札100のLCD表示部110の裏面に止着される。これにより、加速度センサ131は、LCD表示部110の振動を検出することができる。また、ローパスフィルタ132は、加速度センサ131が出力するセンサ信号からLCD表示部110の固有振動数以上の高周波成分を除去することで、センサ信号のノイズを適切に除去することができる。
図4は、第1の実施形態による管理サーバ装置の構成を示す概略ブロック図である。
管理サーバ装置500は、通信部510、記憶部520、CPU530を備える。
通信部510は、基地局装置400及び中継器300を介して電子棚札100との通信を行う。
記憶部520は、入力パターンテーブル521、テンプレートテーブル522、商品情報テーブル523を記憶する。
入力パターンテーブル521は、電子棚札100のそれぞれに対応付けて、当該電子棚札100が出力する検出信号の検出間隔の組み合わせと、当該組み合わせに対応する処理内容とを記憶する。
テンプレートテーブル522は、電子棚札100に表示させる表示情報のテンプレートを記憶する。
商品情報テーブル523は、商品コードに対応付けて、当該商品コードが示す商品の情報と、当該商品の情報を表示する電子棚札100の情報とを記憶する。
CPU530は、プログラムを実行することにより、処理決定部531、処理実行部532を構成する。
処理決定部531は、電子棚札100が出力する入力パターンデータと入力パターンテーブル521が記憶する検出間隔の組み合わせとを比較し、処理内容を決定する。
処理実行部532は、処理決定部531が決定した処理内容に従った処理を実行する。
図5は、入力パターンテーブル521が格納する情報の例を示す第1の図である。
入力パターンテーブル521は、図5に示すように、電子棚札100の識別番号である棚札コードに対応付けて、処理の識別番号である処理モード、複数の検出信号の検出間隔、処理内容、一時表示フラグ、標準モードフラグを格納する。なお、一時表示フラグとは、処理内容が表示の切り替えを示す場合において、一時表示フラグが「1」であるとき、電子棚札100がLCD表示部110の表示を切り替えてから一定時間経過後に標準モードの表示に切り替えることを示すフラグである。また、標準モードフラグは、処理内容が表示の切り替えを示す場合において、標準モードが「1」であるとき、当該処理が標準モードの表示であることを示すフラグである。
図6は、テンプレートテーブル522が格納する情報の例を示す図である。
テンプレートテーブル522は、図6(A)に示すように、処理の識別番号である処理モードに対応付けて、背景画像、表示情報、表示領域を格納する。これらの情報は、電子棚札100のLCD表示部110に表示させる表示情報のテンプレートとして用いられる。例えば、処理モード1が示す商品名・価格表示画面のテンプレートは、図6(B)に示すように、商品名表示位置、価格表示位置、バーコード表示位置を有する。このテンプレートに定義された位置のそれぞれに商品の情報を配置することで、表示画面を生成する。
図7は、商品情報テーブル523が格納する情報の例を示す図である。
商品情報テーブル523は、商品コードに対応付けて、当該商品コードが示す商品の商品名及び価格、当該商品の情報を表示させる電子棚札100の棚札コード、当該商品の情報を表示させる大型電子棚札200の棚札コード、大型電子棚札200に情報を表示させるか否かを示す大型表示フラグを格納する。
このような構成を備えることで、電子棚札100の加速度センサ131は、自装置にかかる加速度を検出し、当該加速度を示すセンサ信号を出力する。次に、コンパレータ134は、センサ信号が示す加速度と所定の閾値とに基づいて検出信号を出力する。そして、管理サーバ装置500の処理実行部532または電子棚札100の表示切替部153は、電子棚札100のコンパレータ134が出力する検出信号のパターンが所定の入力パターンに合致する場合に所定の処理を実行する。
ここで所定の入力パターンとは、管理サーバ装置500の入力パターンテーブル521が記憶する検出間隔の組み合わせを示し、所定の処理とは、入力パターンテーブル521が記憶する処理内容を示す。つまり、管理サーバ装置500の処理実行部532または電子棚札100の表示切替部153は、電子棚札100の入力装置部130が出力する検出信号の検出間隔と入力パターンテーブル522の検出間隔の組み合わせとが合致した場合に、入力パターンテーブル522が当該検出間隔の組み合わせに対応付けて記憶する処理内容を実行する。
これにより、顧客による不用意な操作による誤動作を防止し、かつ店員による作業を効率化に貢献することができる。
次に、第1の実施形態による電子棚札システムの動作を説明する。
まず、電子棚札100の入力装置部130が検出信号を出力する動作を説明する。
図8は、電子棚札100の入力装置部130が検出信号を出力する動作を示す第1のフローチャートである。
電子棚札100の加速度センサ131は、電子棚札100の奥行方向にかかる加速度(例えば、電子棚札100を軽く叩いたときに発生する加速度など)を常時検出し、検出した加速度に対応する電圧のセンサ信号を出力している(ステップS1)。次に、ローパスフィルタ132は、加速度センサ131が出力するセンサ信号から、LCD表示部110の固有振動数以上の高周波成分を除去する(ステップS2)。これにより、LCD表示部110の固有振動によるノイズを除去することができる。次に、ハイパスフィルタ133は、ローパスフィルタ132が出力するセンサ信号から所定の低周波成分を除去する(ステップS3)。これにより、加速度センサ131のオフセットによるノイズを除去することができる。
次に、コンパレータ134は、ハイパスフィルタ134が出力するセンサ信号の電圧と所定の閾値とを比較する(ステップS4)。コンパレータ134は、センサ信号の電圧が所定の閾値以上であると判定した場合(ステップS4:YES)、ONを示す検出信号を出力する(ステップS5)。他方、コンパレータ134は、センサ信号の電圧が所定の閾値未満であると判定した場合(ステップS4:NO)、OFFを示す検出信号を出力する(ステップS6)。つまり、コンパレータ134は、加速度センサ131が所定の加速度以上の加速度を検知した場合にONを示す検出信号を出力し、検出した加速度が所定の加速度未満であった場合にOFFを示す検出信号を出力する。
なお、コンパレータ134の閾値は、電子棚札100を奥行方向に軽く叩いたときに加速度センサ131が出力するセンサ信号の電圧より少し低い値とすることが望ましい。つまり、入力装置部130は、電子棚札100を奥行方向に軽く叩いたときにONを示す検出信号を出力する。
図9は、電子棚札100を軽く叩いたときのセンサ信号と検出信号を示す第1の図である。
図9(A)は、加速度センサ131が出力するセンサ信号を示すグラフであり、横軸は時間を示し、縦軸はセンサ信号の電圧を示す。電子棚札100を奥行方向に軽く叩くと、加速度センサ131は加速度を検出し、図9(A)に示すように、検出した加速度に応じた電圧のセンサ信号を出力する。
図9(B)は、コンパレータ134が出力する検出信号を示すグラフであり、横軸は時間を示し、縦軸は検出信号の電圧を示す。加速度センサ131が出力するセンサ信号の電圧が所定の閾値以上になったときに、図9(B)に示すように、検出信号の電圧がOFFを示す値からONを示す値に切り替わる。
次に、ユーザが電子棚札100を叩くことで表示切替のコマンドを入力する際の電子棚札100の動作を説明する。
図10は、ユーザが電子棚札100へコマンドを入力する際の電子棚札100の動作を示す第1のフローチャートである。
電子棚札100の出力信号制御部151は、入力装置部130が出力する検出信号を取得する(ステップS11)。次に、出力信号制御部151は、取得した検出信号がONであるか否かを判定する(ステップS12)。出力信号制御部151が、検出信号がOFFであると判定した場合(ステップS12:NO)、ステップS11に戻り、入力装置部130の検出信号のON/OFFの判定を繰り返す。
他方、出力信号制御部151が、検出信号がONであると判定した場合(ステップS12:YES)、入力タイマ部152は、検出信号がONであると判定した時刻からの経過時間の計時を開始する(ステップS13)。なお、入力タイマ部152は、メモリ120の経過時間記憶領域に計時した時間を書き込む。
入力タイマ部152が計時を開始すると、出力信号制御部151は、再度入力装置部130から検出信号を取得する(ステップS14)。次に、出力信号制御部151は、検出信号がONであるか否かを判定する(ステップS15)。出力信号制御部151が、検出信号がONであると判定した場合(ステップS15:YES)、出力信号制御部151は、入力タイマ部152が計時する時間を読み出し、当該時間、すなわちONを示す検出信号の検出間隔をメモリ120の検出間隔記憶領域に書き込む(ステップS16)。このとき、出力信号制御部151は、検出間隔を検出信号の出力順に順序付けられたリストとしてメモリ120の検出間隔記憶領域に書き込む。次に、入力タイマ部152は、メモリ120の経過時間記憶領域に書き込んだ時間をリセットし、ステップS15で検出信号がONであると判定した時刻からの経過時間の計時を開始する(ステップS17)。
ステップS15で出力信号制御部151が、検出信号がOFFであると判定した場合(ステップS15:NO)、またはステップS17で入力タイマ部152が経過時間をリセットした場合、出力信号制御部151は、入力タイマ部152が計時する時間が所定の時間を経過しているか否かを判定する(ステップS18)。ここで、所定の時間とは、例えば3秒程度の時間である。出力信号制御部151は、所定の時間が経過していないと判定した場合(ステップS18:NO)、ステップS14に戻り、検出信号のON/OFFの判定を繰り返す。
他方、出力信号制御部151は、所定の時間が経過したと判定した場合(ステップS18:YES)、メモリ120が検出間隔記憶領域に記憶する検出間隔のリストを読み出す(ステップS19)。
つまり、コンパレータ134が最後にONを示す検出信号を出力した時刻から所定の時間が経過する前に、コンパレータ134がONを示す検出信号を出力した場合は、ステップS14〜S18の処理を繰り返す。この処理により、メモリ120の検出間隔記憶領域には、検出信号の出力順に順序付けられた検出間隔のリストが蓄積される。そして、出力信号制御部151は、コンパレータ134が最後にONを示す検出信号を出力した時刻から所定の時間が経過した場合に、検出間隔のリストを読み出す。
出力信号制御部151は、ステップS19で検出間隔のリストを読み出すと、読み出した検出間隔のリストを示す入力パターンデータを生成する(ステップS20)。次に、無線通信部140は、生成した入力パターンデータを管理サーバ装置500に送信する(ステップS21)。但し、ステップS12で検出信号ONを1回だけ検出し、メモリ120の検出間隔記憶領域に検出間隔のリストが記憶されていない場合は、ステップS20による入力パターンデータの生成、及びステップS21による入力パターンデータの送信を行わずに処理を終了する。
これにより、連続する2つの検出信号が出力された出力間隔の組み合わせ、すなわち検出信号のパターンを管理サーバ装置に送信することができる。
次に、管理サーバ装置500が入力パターンデータを受信した際の動作を説明する。
図11は、管理サーバ装置500が入力パターンデータを受信した際の動作を示す第1のフローチャートである。
上述したステップS21により、電子棚札100が入力パターンデータを出力すると、管理サーバ装置500の通信部510は、中継器300及び基地局装置400を介して入力パターンデータを受信する(ステップS31)。通信部510が入力パターンデータを受信すると、処理決定部531は、入力パターンデータが示す検出信号の検出間隔と入力パターンテーブル521が示す各処理モードの検出間隔とを比較し、何れかの処理モードに対応付けられた検出間隔が、入力パターンデータが示す検出間隔と所定の誤差範囲内で合致するか否かを判定する(ステップS32)。具体的には、上述した処理により、棚札IDが1001である電子棚札100から、1回目の検出間隔が0.45秒、2回目の検出間隔が0.53秒であることを示す入力パターンデータを受信したものとする。この場合、まず、処理決定部531は、図5に示す入力パターンテーブル521の棚札コード1001に対応する処理モード1〜6の中から検出間隔1が0.45秒と誤差0.1秒以内で合致するものを特定する。ここでは、0.5秒を示す処理モード1、2、5、6が誤差範囲内で合致すると判定される。次に、処理モード1、2、5、6の中から検出間隔2が0.53秒と誤差0.1秒以内で合致するものを特定する。ここでは、検出間隔2が0.5秒である処理モード1、5が合致すると判定される。次に、処理モード1、5の中から検出間隔3がNULLであるものを特定する。このとき、処理モード1の検出間隔3がNULLであるため、処理決定部531は、処理モード1の検出間隔と入力パターンデータが示す検出間隔とが誤差範囲内で合致すると判定する。
ステップS32で、処理決定部531が何れかの処理モードの検出間隔と入力パターンデータが示す検出間隔とが合致したと判定した場合(ステップS32:YES)、入力パターンテーブル521から合致した処理モードに対応付けられた処理内容を読み出す(ステップS33)。具体的には、処理決定部531が合致する処理モードが処理モード1であると判定した場合、処理決定部531は、処理モード1に対応付けられた処理内容「商品名・価格表示」を読み出す。
処理決定部531が処理内容を読み出すと、処理実行部532は、読み出した処理内容に従って処理命令を生成する(ステップS34)。具体的には、上述した処理により処理決定部531が処理内容「商品名・価格表示」を読み出した場合、まず処理実行部532は、テンプレートテーブル522から図6(B)に示す商品名・価格表示画面のテンプレートを読み出す。次に、処理実行部532は、商品情報テーブル523から棚札コード1001に対応付けられた商品コード、商品名、価格を読み出す。次に、処理実行部532は、読み出した商品名・価格表示画面のテンプレートの商品名表示位置に、読み出した商品名を配置し、価格表示位置に、読み出した価格を配置し、バーコード表示位置に、読み出した商品コードから生成したバーコードを配置した表示情報を生成する。次に、処理実行部532は、図5に示す入力パターンテーブル521から、処理モード1に対応する一時表示フラグを読み出す。そして、処理実行部532は、商品名・価格表示画面の表示情報と一時表示フラグとを含む表示切替命令(処理命令)を生成する。
ステップS34で処理実行部532が処理命令を生成すると、通信部510は、生成した処理命令を処理対象となる装置へ送信する(ステップS35)。具体的には、処理実行部532が上述した処理により表示切替命令を生成した場合、入力パターンデータの送信元の電子棚札100に当該表示切替命令を送信する。
他方、ステップS32で、処理決定部531が、入力パターンデータが示す検出間隔が何れか処理モードの検出間隔とも合致しないと判定した場合(ステップS32:NO)、管理サーバ装置500は処理命令の生成を行わずに処理を終了する。これにより、ユーザによる入力パターンが誤っていた場合に処理を行わないため、顧客の不用意な操作による誤動作の発生を防ぐことができる。
図12は、商品名・価格表示画面の画面例を示す図である。
商品名・価格表示画面は、図6に示す商品名・価格表示画面のテンプレートに、商品名、価格及びバーコードを配置した画面である。
なお、ステップS34において処理内容が、図5に示す入力パターンテーブル521の処理モード3の「売り上げ表示」や処理モード4の「在庫表示」等、ストアサーバ装置600に格納される情報を参照する処理であった場合、処理決定部531は、通信部510を介してストアサーバ装置600から該当する情報を読み出す。
また、処理内容は、電子棚札100に表示させる情報を切り替える処理以外の処理であっても良く、例えば、図5に示す処理モード6の「大型電子棚札に表示」等、入力パターンデータを送信した電子棚札100以外の装置への処理であっても良い。ここで、「大型電子棚札に表示」という処理内容は、入力パターンデータを送信した電子棚札100に対応付けられた商品の情報を、大型電子棚札200に表示させる処理を示す。なお、大型電子棚札200は、図7に示す商品情報テーブル524から情報を取得し、大型表示フラグが「1」である情報を表示する。
なお、ステップS35において、処理の実行が管理サーバ装置500で完結する場合は、送信処理を行わなくても良い。例えば、処理内容が「大型電子棚札に表示」であった場合、処理実行部532が、図7に示す商品情報テーブル524の大型表示フラグを「1」に切り替えることで、大型電子棚札200の表示を切り替えることができるため、この場合はステップS35による送信処理を行わなくても良い。
次に、電子棚札100が表示切替命令を受信した際の動作を説明する。
図13は、電子棚札100が表示切替命令を受信した際の動作を示すフローチャートである。
上述したステップS35で、管理サーバ装置500が処理命令として電子棚札100に表示切替命令を出力すると、電子棚札100の無線通信部140は、基地局300及び中継器300を介して表示切替命令を受信する(ステップS41)。
無線通信部140が表示切替命令を受信すると、表示切替部153は、LCD表示部110が表示する表示情報を、受信した表示切替命令に含まれる表示情報に切り替える(ステップS42)。次に、表示切替部153は、受信した表示切替命令に含まれる一時表示フラグが「1」であるか否かを判定する(ステップS43)。表示切替部153が、一時表示フラグが「0」であると判定した場合(ステップS43:NO)、電子棚札100は、処理を終了する。
他方、表示切替部153が、一時表示フラグが「1」であると判定した場合(ステップS43:YES)、表示タイマ部154は、表示切替部153が表示情報を切り替えた時刻からの経過時間の計時を開始する(ステップS44)。なお、表示タイマ部154は、メモリ120に計時した時間を書き込む。
次に、表示切替部153は、メモリ120から表示タイマ部154が計時する時間を読み出す(ステップS45)。次に、表示切替部153は、表示タイマ部154が計時する時間が所定の時間を経過しているか否かを判定する(ステップS46)。ここで、所定の時間とは、例えば1分程度の時間である。表示切替部153は、所定の時間が経過していないと判定した場合(ステップS46:NO)、ステップS45に戻り、時間の経過の判定を繰り返す。
他方、表示切替部153は、所定の時間が経過したと判定した場合(ステップS46:YES)、LCD表示部110が表示する表示情報を標準モードの表示情報に切り替える(ステップS47)。ここで、表示切替部153による標準モードの表示モードへの切替処理は、以下の方法で実現することができる。
例えば、予めメモリ120に標準モードの表示情報を格納しておき、標準モードへの表示切替時に、表示切替部153がメモリ120から表示情報を読み出して表示情報の切替を行うことで、標準モードへの表示情報の切り替えを実現することができる。
また、例えば、標準モードへの表示切替時に、無線通信部140が管理サーバ装置500から標準モードフラグが「1」を示す表示情報を受信し、表示切替部153が受信した表示情報への切り替えを行うことでも、標準モードへの表示情報の切り替えを実現することができる。
これにより、店員などが店舗作業のために電子棚札100の表示情報を売り上げ情報や在庫情報等の店舗の機密に関わる表示情報への切り替えた後、標準モード等の顧客向けの表示情報への表示の切り替えを忘れた場合にも、所定の時刻の経過により、顧客向けの表示情報を示す標準モードへ表示が切り替わるため、店舗の機密が関係者以外に漏洩する可能性を低減することができる。
このように、本実施形態によれば、電子棚札100を奥行方向に軽く叩くことによって入力装置部130が出力する検出信号の検出間隔が、管理サーバ装置500の入力パターンテーブル522で定義された処理モードの検出間隔と所定の誤差範囲内で合致する場合に、管理サーバ装置500は、当該処理モードに対応付けられた処理内容の処理を実行する。
これにより、顧客による不用意な操作による誤動作を防止し、かつ店員による作業を効率化に貢献することができる。
なお、本実施形態では、入力パターンテーブル521、処理決定部531を管理サーバ装置500に備える場合を説明したが、これに限られず、例えば、これらを電子棚札100に備える構成としても良い。
また、本実施形態では、加速度センサ131が電子棚札100の奥行方向の加速度を検出する場合を説明したが、これに限られず、例えば、高さ方向や幅方向など、他の方向の加速度を検出する構成としても良い。
(第2の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第2の実施形態について詳しく説明する。
図14は、第2の実施形態による電子棚札100の構成を示す概略ブロック図である。
第2の実施形態による電子棚札100の加速度センサ1131は、高さ方向、幅方向、奥行方向の三つの検出軸を有し、それぞれの検出軸の加速度に対応するセンサ信号を出力する。
また、電子棚札100は、入力装置部130に検出回路1135を備える。検出回路1135は、コンパレータ134が出力する検出信号のうち、奥行方向の加速度に対応する検出信号のみがONである場合のみ、ONを示す検出信号を出力する。これにより、外部からの振動・衝撃による誤動作を防ぐことができる。
また、電子棚札100のCPU150は、プログラムを実行することで、第1の実施形態の構成に加えてさらに落下検出タイマ部1155を構成する。落下検出タイマ部1155は、加速度センサ1131が出力するセンサ信号の出力が全て0になった時刻からの経過時間を検出する。
なお、第2の実施形態による管理サーバ装置500の構成は、第1の実施形態による管理サーバ500の構成と同じである。
次に、第2の実施形態による電子棚札システムの動作を説明する。
まず、電子棚札100の入力装置部130が検出信号を出力する動作を説明する。
図15は、電子棚札100の入力装置部130が検出信号を出力する動作を示す第2のフローチャートである。
電子棚札100の加速度センサ1131は、電子棚札100の高さ方向、幅方向、奥行方向にかかる加速度を常時検出し、検出したそれぞれの加速度に対応する電圧のセンサ信号を出力している(ステップS51)。次に、ローパスフィルタ132は、加速度センサ1131が出力するそれぞれのセンサ信号から、LCD表示部110の固有振動数以上の高周波成分を除去する(ステップS52)。次に、ハイパスフィルタ133は、ローパスフィルタ132が出力するそれぞれのセンサ信号から所定の低周波成分を除去する(ステップS53)。
次に、コンパレータ134は、ハイパスフィルタ134が出力するそれぞれのセンサ信号の電圧と所定の閾値とを比較する(ステップS54)。コンパレータ134は、センサ信号の電圧が所定の閾値以上であると判定した場合(ステップS54:YES)、ONを示す検出信号を出力する(ステップS55)。他方、コンパレータ134は、センサ信号の電圧が所定の閾値未満であると判定した場合(ステップS54:NO)、OFFを示す検出信号を出力する(ステップS56)。つまり、コンパレータ134は、加速度センサ131が所定の加速度以上の加速度を検知した検出軸に対応する検出信号の出力をONにし、検出した加速度が所定の加速度未満であった検出軸に対応する検出信号の出力電圧をOFFにする。
コンパレータ134が検出信号を出力すると、検出回路1135は、コンパレータ134が出力する検出信号のうち、奥行方向の加速度に対応する検出信号のみがONであるか否かを判定する(ステップS57)。
検出回路1135が、コンパレータ134が出力する検出信号のうち、奥行方向の加速度に対応する検出信号のみがONであると判定した場合(ステップS57:YES)、ONを示す検出信号を出力する(ステップS58)。他方、検出回路1135が、奥行方向以外の加速度に対応する検出信号がONであると判定した場合、または奥行方向の加速度に対応する検出信号がOFFであると判定した場合(ステップS57:NO)、OFFを示す検出信号を出力する(ステップS59)。これにより、奥行方向のみの加速度を検出することができるため、外部からの振動・衝撃による誤動作を防ぐことができる。
図16は、電子棚札100を軽く叩いたときのセンサ信号と検出信号を示す第2の図である。
図16(A)は、加速度センサ1131がローパスフィルタ132及びハイパスフィルタ133を介して出力するそれぞれの検出軸に対応するセンサ信号を示すグラフであり、横軸は時間を示し、縦軸はセンサ信号の電圧を示す。
電子棚札100を軽く叩くと、加速度センサ1131は加速度を検出し、図16(A)に示すように、検出した加速度に応じた電圧のセンサ信号をそれぞれの検出軸に対して出力する。なお、高さ方向のセンサ信号は、重力加速度を検出するため、通常、外部からの衝撃による加速度に1Gを加えた加速度に対応する電圧を出力するが、ハイパスフィルタ133を介すことで、図16(A)に示すように重力加速度によるオフセット(1G)が除去された信号が出力される。
図16(B)は、コンパレータ134が出力する検出信号を示すグラフであり、横軸は時間を示し、縦軸は検出信号の電圧を示す。加速度センサ1131が出力するセンサ信号の電圧が所定の閾値以上になったときに、図16(B)に示すように、検出信号の電圧がOFFを示す値からONを示す値に切り替わる。
図16(C)は、検出回路1135が出力する検出信号を示すグラフであり、横軸は時間を示し、縦軸は検出信号の電圧を示す。コンパレータが出力する検出信号のうち、奥行方向のみがONである場合に、図16(C)に示すように、検出信号の電圧がOFFを示す値からONを示す値に切り替わる。
次に、ユーザが電子棚札100を叩くことで表示切替のコマンドを入力する際の電子棚札100の動作を説明する。ユーザが電子棚札100へコマンドを入力する際の通常時の電子棚札100の動作は、第1の実施形態と同じである。
但し、加速度センサ1131が三つの検出軸すべてにおいて加速度0を検出した場合、CPU150は、割り込み処理を実行する。ここで、加速度センサ1131が三つの検出軸すべてにおいて加速度0を検出した場合とは、ローパスフィルタ132及びハイパスフィルタ133を介して出力される信号ではなく、加速度センサ1131が直接出力した信号が加速度0を検出した場合のことを示す。つまり、通常時に高さ方向のセンサ方向が1Gに対応する電圧を出力するセンサ信号が三つの検出軸すべてにおいて加速度0を検出した場合のことである。CPU150が割り込み処理を実行すると、落下検出タイマ部1155は、加速度センサ1131が三つの検出軸すべてにおいて加速度0を検出した時刻からの経過時間の計時を開始する。なお、落下検出タイマ部1155は、メモリ120に計時した時間を書き込む。
次に、出力信号制御部1151は、落下検出タイマ部1155が計時する時間が所定の時間を経過するまでに加速度センサ1131の何れかの検出軸において加速度を検出したか否かを判定する。ここで、所定の時間とは、例えば0.3秒程度の時間である。出力信号制御部1151は、何れかの検出軸において加速度を検出したと判定した場合、割り込み処理を終了し、通常の処理を実行する。
他方、何れの検出軸においても加速度を検出しなかったと判定した場合、所定の時間の間、検出信号の取得を停止する。ここで、所定の時間とは、例えば5秒程度の時間である。
加速度センサ1131がすべての検出軸において加速度0を検出した場合、電子棚札100が自由落下をしている可能性が高い。そのため、所定の時間の空いた加速度センサ1131がすべての検出軸において加速度0を検出した場合に、しばらくの間検出信号の取得を停止することで、電子棚札100の落下による誤動作を防止することができる。
なお、電子棚札100が表示切替命令を受信した際の動作は、第1の実施形態と同じ動作となる。
(第3の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第3の実施形態について詳しく説明する。
図17は、第3の実施形態による電子棚札100の構成を示す概略ブロック図である。
第3の実施形態による電子棚札100は、第2の実施形態と電子棚札100の検出回路2135、出力信号制御部2151、入力タイマ部2152の動作が異なるものである。
図18は、第3の実施形態による管理サーバ装置500の構成を示す概略ブロック図である。
第3の実施形態による管理サーバ装置500は、第2の実施形態と入力パターンテーブル2521の内容及び処理決定部2531の動作が異なるものである。
図19は、入力パターンテーブル2521が格納する情報の例を示す第2の図である。
第3の実施形態による入力パターンテーブル2521は、図19に示すように、電子棚札100の識別番号である棚札コードに対応付けて、処理の識別番号である処理モード、複数の検出信号の検出軸、処理内容、一時表示フラグ、標準モードフラグを格納する。
つまり、第3の実施形態による入力パターンテーブル2522は、検出間隔の代わりに検出軸を格納する。なお、以下、幅方向の検出軸をX軸、奥行方向の検出軸をY軸、高さ方向の検出軸をZ軸と表現する。
次に、第3の実施形態による電子棚札システムの動作を説明する。
まず、電子棚札100の入力装置部130が検出信号を出力する動作を説明する。
図20は、電子棚札100の入力装置部130が検出信号を出力する動作を示す第3のフローチャートである。なお、第2の実施形態と同じ動作については、第2の実施形態と同一の符号を用いて説明する。
電子棚札100の加速度センサ1131は、電子棚札100の幅方向(X軸)、奥行方向(Y軸)、高さ方向(Z軸)にかかる加速度を常時検出し、検出したそれぞれの加速度に対応する電圧のセンサ信号を出力している(ステップS51)。次に、ローパスフィルタ132は、加速度センサ1131が出力するそれぞれのセンサ信号から、LCD表示部110の固有振動数以上の高周波成分を除去する(ステップS52)。次に、ハイパスフィルタ133は、ローパスフィルタ132が出力するそれぞれのセンサ信号から所定の低周波成分を除去する(ステップS53)。
次に、コンパレータ134は、ハイパスフィルタ134が出力するそれぞれのセンサ信号の電圧と所定の閾値とを比較する(ステップS54)。コンパレータ134は、センサ信号の電圧が所定の閾値以上であると判定した場合(ステップS54:YES)、ONを示す検出信号を出力する(ステップS55)。他方、コンパレータ134は、センサ信号の電圧が所定の閾値未満であると判定した場合(ステップS54:NO)、OFFを示す検出信号を出力する(ステップS56)。
コンパレータ134が検出信号を出力すると、検出回路1135は、コンパレータ134が出力する検出信号のうち、何れか1つの軸に対応する検出信号のみがONであるか否かを判定する(ステップS71)。
検出回路1135が、何れか1つの軸に対応する検出信号のみがONであると判定した場合(ステップS71:YES)、コンパレータ134が出力したそれぞれの検出軸に対応する検出信号を出力する(ステップS72)。他方、検出回路1135が、全ての軸に対応する検出信号がOFFである、または複数の軸に対応する検出信号がONであると判定した場合(ステップS71:NO)、OFFを示す検出信号をそれぞれの検出軸に対応する検出信号として出力する(ステップS73)。これにより、複数のセンサ信号の変化レベルが同時に所定の閾値を超えた場合に検出信号を出力しないため、外部からの振動・衝撃による誤動作を防ぐことができる。
次に、ユーザが電子棚札100を叩くことで表示切替のコマンドを入力する際の電子棚札100の動作を説明する。
図21は、ユーザが電子棚札100へコマンドを入力する際の電子棚札100の動作を示す第2のフローチャートである。
電子棚札100の出力信号制御部2151は、入力装置部130が出力するそれぞれの検出軸に対応する検出信号を取得する(ステップS81)。次に、出力信号制御部2151は、取得した三つの検出軸の検出信号の何れかがONであるか否かを判定する(ステップS82)。出力信号制御部2151が、全ての検出信号がOFFであると判定した場合(ステップS82:NO)、ステップS81に戻り、入力装置部130の検出信号のON/OFFの判定を繰り返す。
他方、出力信号制御部2151が、何れかの検出信号がONであると判定した場合(ステップS82:YES)、出力信号制御部2151は、メモリ120に、検出信号がONとなっている検出軸の識別情報(X、Y、Z)を書き込む(ステップS83)。次に、入力タイマ部2152は、検出信号がONであると判定した時刻からの経過時間の計時を開始する(ステップS84)。なお、入力タイマ部2152は、メモリ120の経過時間記憶領域に計時した時間を書き込む。
入力タイマ部2152が計時を開始すると、出力信号制御部2151は、再度入力装置部130から三つの検出軸の検出信号を取得する(ステップS85)。次に、出力信号制御部2151は、何れかの検出軸に対応する検出信号がONであるか否かを判定する(ステップS86)。出力信号制御部2151が、何れかの検出信号がONであると判定した場合(ステップS86:YES)、出力信号制御部2151は、検出信号がONとなっている検出軸の識別情報をメモリ120の検出軸記憶領域に書き込む。(ステップS87)。このとき、出力信号制御部2151は、検出軸を検出信号の出力順に順序付けられたリストとしてメモリ120の検出軸記憶領域に書き込む。次に、入力タイマ部2152は、メモリ120の経過時間記憶領域に書き込んだ時間をリセットし、ステップS86で検出信号がONであると判定した時刻からの経過時間の計時を開始する(ステップS88)。
ステップS86で出力信号制御部151が、いずれの検出信号もOFFであると判定した場合(ステップS86:NO)、またはステップS88で入力タイマ部2152が経過時間をリセットした場合、出力信号制御部2151は、入力タイマ部2152が計時する時間が所定の時間を経過しているか否かを判定する(ステップS89)。ここで、所定の時間とは、例えば3秒程度の時間である。出力信号制御部2151は、所定の時間が経過していないと判定した場合(ステップS89:NO)、ステップS85に戻り、検出信号のON/OFFの判定を繰り返す。
他方、出力信号制御部2151は、所定の時間が経過したと判定した場合(ステップS89:YES)、メモリ120が検出軸記憶領域に記憶する検出軸のリストを読み出す(ステップS90)。
出力信号制御部2151は、検出軸のリストを読み出すと、読み出した検出軸のリストを示す入力パターンデータを生成する(ステップS91)。次に、無線通信部140は、生成した入力パターンデータを管理サーバ装置500に送信する(ステップS92)。
これにより、検出信号がONとなった検出軸の組み合わせ、すなわち検出信号のパターンを管理サーバ装置に送信することができる。
次に、管理サーバ装置500が入力パターンデータを受信した際の動作を説明する。
図22は、管理サーバ装置500が入力パターンデータを受信した際の動作を示す第2のフローチャートである。
上述したステップS92により、電子棚札100が入力パターンデータを出力すると、管理サーバ装置500の通信部510は、中継器300及び基地局装置400を介して入力パターンデータを受信する(ステップS101)。通信部510が入力パターンデータを受信すると、処理決定部2531は、入力パターンデータが示す検出軸と入力パターンテーブル2521が示す各処理モードの検出軸とを比較し、何れかの処理モードに対応付けられた検出軸と合致するか否かを判定する(ステップS102)。
処理決定部2531は、何れかの処理モードの検出軸と入力パターンデータが示す検出軸とが合致したと判定した場合(ステップ102:YES)、入力パターンテーブル2521から合致した処理モードに対応付けられた処理内容を読み出す(ステップS103)。
処理決定部2531が処理内容を読み出すと、処理実行部2532は読み出した処理内容に従って処理命令を生成する(ステップS104)。
処理実行部2532が処理命令を生成すると、通信部510は、生成した処理命令を処理対象となる装置へ送信する(ステップS105)。
他方、ステップS102で、処理決定部2531が、入力パターンデータが示す検出軸が何れか処理モードの検出軸とも合致しないと判定した場合(ステップS102:NO)、管理サーバ装置500は処理命令の生成を行わずに処理を終了する。これにより、ユーザによる入力パターンが誤っていた場合に処理を行わないため、顧客の不用意な操作による誤動作の発生を防ぐことができる。
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
例えば、本実施形態では、電子棚札100の入力装置部130が出力した検出信号のパターンが入力パターンと合致しない場合に処理を行わない例を説明したが、これに限られず、例えば、店員を呼び出す処理を実行する等、顧客向けの処理を行うようにしても良い。
なお、上述した実施形態では、管理サーバ装置500の記憶部520が各テーブルを記憶し、管理サーバ装置500のCPU530がプログラムを実行することで各処理部を構成する場合を説明したが、これに限られず、例えば、各テーブル及び各処理部を他の装置に設けるようにしても良い。
なお、上述した実施形態では、加速度センサ131が電子棚札100のLCD表示部110の裏面に止着される場合を説明したが、これに限られず、他の部位に止着されていてもよい。
図23は、加速度センサ131の他の止着位置を示す第1の図である。
図23に示すように、加速度センサ131は、電子棚札100の回路基板に止着されていても良い。回路基板に止着される場合、加速度センサ131を電子棚札100の端部に配置することで、検出感度を高めることができる。
図24は、加速度センサ131の他の止着位置を示す第1の図である。
図24に示すように、加速度センサ131は、電子棚札100の筐体に止着されていても良い。これにより、加速度センサ131は、電子棚札100の筐体の振動を検出することができる。また、ローパスフィルタ132は、加速度センサ131が出力するセンサ信号から筐体の固有振動数以上の高周波成分を除去することで、センサ信号のノイズを適切に除去することができる。
なお、上述した実施形態では、加速度センサ131を1つだけ備える場合を説明したが、これに限られず、例えば、複数の加速度センサを備え、コンパレータ134がそれぞれのセンサ信号の平均値に基づいて検出信号を出力することで、検出感度を高めるようにしても良い。
なお、上記の実施形態では、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等の小売店の棚に付ける電子棚札100として説明したが、本発明は、電子棚札に限られるものではなく、小売店で販売される商品等の情報以外の情報を表示する情報表示装置として用いてもよい。
例えば、倉庫等において、保管物を保管しておく棚や、保管物を収めた箱や、保管物自体に付けて、その保管物の内容を示す情報を電子的に表示するラベルや札として用いてもよい。
また、銀行等の書類を扱う業務において、用紙置き場に配置し、用紙の説明や残り枚数を表示する表示装置として用いてもよい。また、さらに、工場等において、作業員への作業指示を表示するパネルや部品を置く棚に付けて、部品の分類等の情報を電子的に表示するラベルや札として用いてもよい。
上述の電子棚札100及び管理サーバ装置500は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
100、100−1〜100−M…電子棚札 110…LCD表示部 120…メモリ 130…入力装置部 131…加速度センサ 132…ローパスフィルタ 133…ハイパスフィルタ 134…コンパレータ 140…無線通信部 150…CPU 151…出力信号制御部 152…入力タイマ部 153…表示切替部 154…表示タイマ部 200…大型電子棚札 300、300−1〜300−N…中継器 400…基地局装置 500…管理サーバ装置 510…通信部 520…記憶部 521…入力パターンテーブル 522…テンプレートテーブル 523…商品情報テーブル 530…CPU 531…処理決定部 532…処理実行部 600…ストアサーバ装置

Claims (9)

  1. 情報表示装置と管理サーバ装置とを備える情報表示システムであって、
    前記情報表示装置は、
    加速度を示すセンサ信号を出力する加速度センサと、
    前記センサ信号が示す加速度と所定の閾値とに基づいて検出信号を出力する信号出力部と、
    を備え、
    前記情報表示装置または前記管理サーバ装置は、
    前記信号出力部が出力する検出信号のパターンが所定の入力パターンに合致する場合にのみ所定の処理を実行する処理実行部を備えることを特徴とする情報表示システム。
  2. 前記信号出力部は、前記センサ信号が示す加速度が所定の閾値を超える場合に前記検出信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の情報表示システム。
  3. 前記入力パターンは連続する2つの検出信号が出力された出力間隔の組み合わせを示し、
    前記処理実行部は、前記信号出力部による連続する2つの検出信号の出力間隔と前記入力パターンが示す出力間隔とを検出信号の出力順に比較し、当該出力間隔同士が合致する場合にのみ所定の処理を実行する、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2の何れか1項に記載の情報表示システム。
  4. 前記加速度センサは複数の検出軸を有し、当該検出軸毎にセンサ信号を出力し、
    前記信号出力部は、複数のセンサ信号の変化レベルが同時に所定の閾値を超えた場合、検出信号を出力しないことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の情報表示システム。
  5. 前記加速度センサは複数の検出軸を有し、当該検出軸毎にセンサ信号を出力し、
    前記信号出力部は、加速度センサが出力するセンサ信号の各々に対応する検出信号を出力し、
    前記入力パターンは、複数の検出軸に対応する検出信号の出力順序を示し、
    前記処理実行部は、前記信号出力部による検出信号の出力順序と前記入力パターンが示す出力順序とが合致する場合にのみ所定の処理を実行する、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2の何れか1項に記載の情報表示システム。
  6. 前記信号出力部は、前記加速度センサが出力する全ての検出軸に対応するセンサ信号が、加速度がゼロであることを示す場合、所定の期間前記検出信号の出力を停止することを特徴とする請求項4または請求項5のいずれか1項に記載の情報表示システム。
  7. 前記情報表示装置は、前記加速度センサが出力するセンサ信号から、当該加速度センサが設置された部材の固有振動数以上の周波数を除去したセンサ信号を出力するローパスフィルタを備え、
    前記信号出力部は、前記ローパスフィルタが出力したセンサ信号に基づいて検出信号を出力する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の情報表示システム。
  8. 情報を表示する情報表示装置であって、
    加速度を示すセンサ信号を出力する加速度センサと、
    前記センサ信号が示す加速度と所定の閾値とに基づいて検出信号を出力する信号出力部と、
    前記信号出力部が出力する検出信号のパターンが所定の入力パターンに合致する場合にのみ所定の処理を実行する処理実行部と、
    を備えることを特徴とする情報表示装置。
  9. 請求項8に記載の情報表示装置を備えたことを特徴とする電子棚札。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013210934A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Minebea Co Ltd 電子機器の入力装置
CN108990004A (zh) * 2018-08-06 2018-12-11 上海保资智能科技有限公司 一种电子价签的显示信息传输方法及系统

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