以下、添付の図面に基づき本発明の実施形態を説明する。
図1に示す遊技機1は、遊技媒体として遊技球を用いるパチンコ遊技機であって、遊技盤2の縁に外レール3及び内レール4が略円形に配置され、前記外レール3及び内レール4によって区画された遊技領域6が前記遊技盤2上に設けられている。遊技機1の前面側には、装飾ランプ35、払い出された遊技球を受けるための球受け用上皿36、該球受け用上皿36の満杯時に遊技球を受けるための球受け用下皿37、効果音等を発するスピーカ38、異常報知ランプ39、遊技者の発射操作に応じて遊技球を前記遊技領域6へ向けて弾発発射するための発射装置64、遊技者による操作可能な遊技ボタンスイッチ67が設けられている。なお、符号W1は遊技機の外枠、W2は外枠W1に取り付けられた前枠、Gは前枠W2に開閉可能にヒンジで取り付けられたガラス枠である。前記異常報知ランプ39は、本発明における異常報知手段に相当する。なお、前記スピーカ38や装飾ランプ35あるいは後述の表示装置10を異常報知手段としてもよい。前記遊技盤2は前枠W2に取り付けられ、前記ガラス枠Gを通して遊技機前方側から遊技者が遊技盤2の遊技領域6を視認可能となっている。また、前記遊技領域6には、前記遊技領域6に打ち込まれた遊技球を誘導する複数の釘(図示せず)が所要位置に立設されている。以下、遊技機1の主要な部分について説明する。
前記遊技領域6には、中心線上の上部から下部に向かって順に表示装置10、上側始動入賞口41、下側始動入賞口42、大入賞口45、アウト口49が配置されている。前記下側始動入賞口42及び前記大入賞口45の左右には左袖入賞口51、右袖入賞口52、左落とし入賞口53、右落とし入賞口54が配置されている。また、前記表示装置10の左右には普通図柄変動開始用ゲート55、56、その上方にはランプ風車74,75、下方には風車76,77が設けられている。前記上側始動入賞口41、下側始動入賞口42、大入賞口45、左袖入賞口51、右袖入賞口52、左落とし入賞口53、右落とし入賞口54は、前記遊技領域6内を流下する遊技球が入賞(入球)可能な複数の入賞装置に相当する。前記の各入賞口(入賞装置)に遊技球が入賞(入球)して入賞(入球)が検出されると1入賞球の検出に対して所定個数の賞品球(遊技球)が遊技者に払い出される。前記1入賞球の検出に対する賞品球(遊技球)の払出個数は、前記入賞口(入賞装置)毎に設定されている。本実施例では、前記上側始動入賞口42への入賞については3個、前記下側始動入賞口42への入賞については4個、前記大入賞口45への入賞については13個、前記左袖入賞口51、右袖入賞口52、左落とし入賞口53、右落とし入賞口54については10個の払出個数に設定されている。
前記表示装置10は、図柄等が表示可能なものであって、液晶,ドットマトリックス若しくはLED表示装置等の画像表示装置からなる。本実施例では、液晶表示器(TFT−LCDモジュール)で構成されている。
前記表示装置10は、左下部が普通図柄表示部50とされ、他の部分が特別図柄表示部11となっている。前記特別図柄表示部11は、当否判定の結果を表示するための特別図柄(判定図柄)を変動表示可能な表示手段に相当し、左側に左特別図柄(中判定図柄)が、中央に中特別図柄(中判定図柄)が、右側に右特別図柄(右判定図柄)が、それぞれ変動表示し、所定時間変動表示した後、判定結果に基づき左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄が確定判定図柄として停止表示される。また、前記特別図柄表示部11には、前記特別図柄(判定図柄)に加えて背景画像(キャラクタ,背景,文字等を含む。)が表示されることもあり、該背景画像が特別図柄の変動開始等の所定条件に起因して変動表示可能となっていてもよい。さらに、前記特別図柄表示部11の上部左右にはLED等からなる特別図柄変動保留球数表示器43が設けられている。なお、この実施例において変動および停止表示される左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄は、それぞれ『1,2,3,4,5,6,7,8』の8通りの図柄とされている。本実施例では、遊技の当否判定結果が大当たり(当たり)の場合には、前記特別図柄表示部11に大当たりの特別図柄組合せ、この例では『1,1,1』(いわゆる‘1’のぞろ目)や『2,2,2』(いわゆる‘2’のぞろ目)等、同一数字の組合せ)で特別図柄(判定図柄)が停止表示され、遊技者に有利な特典を付与する大当たり遊技(特別遊技)に移行する。なお、遊技者に有利な特典は、本実施例では、遊技者による遊技球の獲得し易さ増大に設定されている。
前記普通図柄表示部50は、記号或いは絵(キャラクタ)等の小当たり判定用普通図柄を変動表示及び停止表示する。本実施例における普通図柄表示部50に変動及び停止表示される普通図柄は、『0,1,2,3,4,5,6,7,8,9』の10通りの図柄とされている。前記普通図柄は、小当たり普通図柄、この例では奇数で停止すると、小当たりとなる。
前記上側始動入賞口41は上部が開口しており、前記遊技領域6を流下してきた遊技球が上方から入賞(入球)可能に構成されている。一方、前記下側始動入賞口42は、2つの可動片42a,42bが背面の始動入賞口用ソレノイドによって略垂直で遊技球の入賞(入球)し難い狭小開放状態(通常状態)と略V字形(逆ハの字形)の入賞し易い拡開開放状態間を変化可能に制御されている。前記下側始動入賞口42の拡開開放は、前記普通図柄表示部50で普通図柄が変動した後特定の普通図柄(本実施例では奇数)で確定停止表示されて小当たり(普通図柄当たり)が成立した時に行われる。
また、前記遊技盤2の背面には、上側始動入賞口検出スイッチ(上側始動入賞口センサ)、下側始動入賞口検出スイッチ(下側始動入賞口センサ)が入賞球用通路に設けられており、前記上側始動入賞口41及び下側始動入賞口42への遊技球の入賞(入球)を検出するように構成されている。本実施例において前記上側始動入賞口41及び下側始動入賞口42への遊技球の入賞(入球)検出が、当否判定等に関する乱数値の取得の起因および前記特別図柄(判定図柄)の変動表示開始に対する起因に設定されている。また、前記特別図柄表示部11で特別図柄の変動表示中に、前記上側始動入賞口41及び下側始動入賞口42に遊技球が入賞しても、直ちに新たな特別図柄の変動表示を開始することができないため、前記上側始動入賞口41及び下側始動入賞口42への入賞回数を特別図柄変動保留球数として記憶し、前記特別図柄表示部11における特別図柄の変動表示を一旦保留すると共に、前記特別図柄変動保留球数の記憶値を前記特別図柄変動保留球数表示器43に点灯表示し、前記特別図柄表示部11における前記特別図柄の変動開始によって、あるいは変動終了により当否判定の結果が表示されることによって、前記特別図柄変動保留球数の記憶値を減算すると共に特別図柄変動保留球数表示器43の表示個数を減らすようにしている。なお、本実施例では、前記上側始動入賞口41及び上側始動入賞口42への入賞回数記憶値の上限、すなわち特別図柄変動保留球数の上限値は4個に設定されている。
前記特別図柄変動保留球数が設定上限値まで記憶されている(すなわち最大記憶数となっている)時には、前記上側始動入賞口検出スイッチ及び下側始動入賞口検出スイッチがそれ以上入賞遊技球を検出しても、特別図柄変動保留球数としては記憶されない無効球とされ、その無効球については変動及び当否判定を行うことなく、入賞に対する賞品球(賞品遊技球)が所定数払い出される。
前記普通図柄変動開始用ゲート55,56は、前記遊技盤2の背面に設けられた普通図柄変動開始スイッチで普通図柄変動開始用ゲート55,56を通過する遊技球を検出することによって前記普通図柄表示部50で普通図柄の変動を開始させるようになっている。また、前記普通図柄の変動表示中に、前記普通図柄変動開始用ゲート55,56を遊技球が通過することによって発生する普通図柄の変動を、最高4回普通図柄変動保留球数として記憶すると共に、前記遊技領域6の右下位置に設けられた普通図柄変動保留球数表示器48で普通図柄変動保留球数値を点灯表示し、普通図柄の変動開始により普通図柄変動保留球数を減らし、普通図柄変動保留球数表示器48における表示個数を減らすようになっている。また、前記左袖入賞口51と右袖入賞口52の入賞球を検出する左袖入賞口用検出スイッチ(左袖入賞口センサ)と右袖入賞口用検出スイッチ(右袖入賞口センサ)、前記左落とし入賞口53と右落とし入賞口54の入賞球を検出する左落とし入賞口用検出スイッチ(左落とし入賞口センサ)と右落とし入賞口用検出スイッチ(右落とし入賞口センサ)が、それぞれ対応する遊技盤背面の位置に設けられている。
前記大入賞口45は、前記遊技盤2の背面に設けられた大入賞口開放用ソレノイドによって開閉する開閉板46を備えている。この大入賞口45は、通常は開閉板46が閉じた状態とされ、当否判定結果が大当たりの場合に実行される大当たり遊技(特別遊技)時に所定ラウンド、本実施例では15ラウンド(15回))開放される。また、前記大入賞口45内には、大入賞口45に入賞した入賞球を検出する大入賞口用検出スイッチ(大入賞口センサ)が設けられている。
前記発射装置64は、操作レバー65の操作により駆動する発射モータを裏側に有し、該発射モータの駆動により遊技球を弾発発射するようになっている。前記発射装置64により発射された発射球は、前記遊技盤面に立設された内側誘導レール4と外側誘導レール3間で構成される発射球誘導路を介して遊技領域6に誘導される。前記遊技領域6に誘導された遊技球は、転動しつつ下方へ落下し、前記各装置及び各入賞口に入賞するか、或いは何処にも入賞しなければ前記アウト口49から遊技盤2の裏側へ排出される。
また、前記遊技機1の裏側には、図2に示すように、複数の制御基板や装置等が設けられている。制御基板の主なものとして、主制御基板200、サブ制御基板205、表示制御基板210、音声制御基板220、払出制御基板240、電源基板250、発射制御基板260等がある。符号265は外部端子、281は払出装置、283は球検出スイッチ、289は球貯留タンク、291は球誘導樋、271はエラー解除スイッチである。
各制御基板には制御回路が設けられている。また、各制御基板は、単独でまたは複数まとめてケースに収納された状態で遊技機1の裏側に配置されている。主な制御基板を、図3のブロック図を用いて簡略に示す。
主制御基板200は、本発明において遊技の制御を行い他の制御装置に信号を出力する第1の制御装置に相当し、CPU、RAM、ROMおよび複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータを少なくとも備え、サブ制御基板205、払出制御基板240等と接続されている。前記CPUは制御プログラムを実行して遊技に関わる主制御を行う。前記主制御基板200は電源基板250から電源供給を受けて作動する。
前記主制御基板200におけるCPUは、制御部,演算部,各種カウンタ、各種レジスタ,各種フラグ等を備え、演算制御を行う他、乱数値も生成し、また制御信号等の信号をサブ制御基板205や払出制御基板240等へ出力(送信)可能に構成されている。
前記RAMは、前記上側始動入賞口検出スイッチ及び下側始動入賞口検出スイッチで入賞が検出されたことに基づく特別図柄変動保留球数及び前記普通図柄変動開始スイッチで入賞が検出されたことに基づく普通図柄変動保留球数の記憶領域、CPUで生成される各種乱数値用の記憶領域、遊技に必要な遊技データ等の各種データを一時的に記憶する記憶領域やフラグ、CPUの作業領域を備える。
ROMは、前記CPUのための制御プログラムや制御データ、前記特別図柄表示部11での変動表示に関する変動態様や図柄データ等が書き込まれている他、大当たり及び小当たりの判定値等が書き込まれている。
なお、前記主制御基板200のCPUは、遊技の当否判定を行う大当たりの当否判定手段や小当たりの判定を行う小当たり当否判定手段としても機能する。前記主制御基板(第1の制御装置)200から出力される信号には、主制御基板200が動作可能状態(遊技の制御可能状態)であることを払出制御基板(第2の制御装置)240に認識させるための動作可能信号と、払出制御基板(第2の制御装置)240等の他の制御基板(制御装置)等に制御を行わせるための制御信号(コマンド)とが少なくとも存在する。前記制御信号には、入賞口(入賞装置)への入賞検出に基づく賞球払出コマンド(払出指示データを含む)、大当たり判定結果に基づく態様により前記特別図柄表示部11で特別図柄を変動表示させるための図柄変動データ、前記特別図柄表示部11で表示する大当たり判定結果データ、前記特別図柄表示部11に表示させるための大当たり判定結果データと、小当たり判定結果に基づく態様で前記普通図柄表示部50に表示させるための小当たり判定結果データが少なくとも含まれる。賞球払出コマンドは、払出制御基板(第2の制御装置)240に払出装置(電気装置に相当)281の制御を行わせる制御信号であり、前記主制御基板(第1の制御装置)200から払出制御基板(第2の制御装置)240へ出力される。前記主制御基板200から出力される制御信号には、その他、電源投入時、異常時、大当たりラウンド時等のデータを挙げることができる。
前記主制御基板(第1の制御装置)200は、前記主制御基板200のROMに格納されている制御用プログラムにより実行される可能信号出力手段と、制御信号決定手段と、制御信号出力手段と、第1の計時手段とを、払出制御基板(第2の制御装置)240との関係において少なくとも備える。前記可能信号出力手段は、前記第1の計時手段によって計時された時間が、予め定められた第1の時間を経過することによって自動的に前記動作可能信号を払出制御基板(第2の制御装置)240へ出力する。前記制御信号決定手段は、払出制御基板(第2の制御装置)240へ出力する制御信号(コマンド)を決定する。前記制御信号出力手段は前記制御信号決定手段により決定された制御信号(コマンド)を払出制御基板(第2の制御装置)240へ出力する。前記第1の計時手段は、前記主制御基板(第1の制御装置)200による払出制御基板(第2の制御装置)240への信号(動作可能信号や制御信号あるいはその他の信号)出力後から、払出制御基板(第2の制御装置)240へ前記信号(動作可能信号や制御信号あるいはその他の信号)を出力してない時間、すなわち次に信号を出力するまでの時間を計時する。
また、前記主制御基板200は、中継回路を介して種々の入賞口の検出スイッチ(センサ)類及び下側始動入賞口42のソレノイド及び前記大入賞口45のソレノイドと接続され、種々の入賞口における入賞検出の入力や前記下側始動入賞口42及び前記大入賞口45の開閉を制御する。
サブ制御基板205は、前記主制御基板200と共に遊技の制御を行う遊技制御手段に相当し、CPU、ROM、RAM、複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータと、前記主制御基板200とを結ぶ入出力回路と、表示制御基板210やランプ中継基板とを結ぶ入出力回路を備えている。前記サブ制御基板205のCPUは、前記主制御基板200から出力された制御信号に従って遊技の制御を行う。本実施例ではサブ制御基板205はランプ制御基板を兼ねており、前記主制御基板200から出力された制御信号を受信し、受信した制御信号に基づいて、ランプ中継基板や表示制御基板210へ制御信号を出力している。前記主制御基板200からの制御信号には、前記特別図柄表示部11に対する変動データ等の制御信号や前記装飾ランプ35に対する制御信号、前記異常報知ランプ39に対する制御信号、前記スピーカ38に対する制御信号等が含まれ、その制御信号の内容に合わせて各装置の制御を行っている。また、前記サブ制御基板205のROMは制御用のプログラムやデータ定数等が記憶され、また前記RAMは各種データの記憶領域とCPUによる作業領域を有している。前記ランプ中継基板には装飾ランプ35や異常報知ランプ39等のランプ類が接続され、前記サブ制御基板205からランプ中継基板に送信された制御信号によって、装飾ランプ35や異常報知ランプ39等の作動を制御する。前記サブ制御基板205は電源基板250から電源供給を受けて作動する。
表示制御基板210は、CPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータと、前記サブ制御基板205を結ぶ入力回路と、音声制御基板220および前記表示装置10を結ぶ出力回路等で構成され、前記サブ制御基板205から出力される制御信号に基づいて、前記表示装置10における表示の制御を行う。前記表示制御基板210のROMには制御用のプログラムが記憶されている。前記表示制御基板210は、前記サブ制御基板205からの制御信号に基づきCPUがROMから所定の表示制御データを読み出し、RAMの記憶領域で制御用データを生成してVDP(図示せず)に出力する。VDPは、CPUからの指令に基づいてROMから必要なデータを読み出し、表示画像のマップデータを作成し、VRAMに格納する。VRAMに格納記憶された画像データは、出力回路に備えるD/A変換回路にてRGB信号に変換されて表示装置10に出力される。
音声制御基板220は、前記表示制御基板210から出力される信号により音声信号を合成し、アンプに出力する。アンプは音声信号を増幅してスピーカ38に出力する。
払出制御基板240は、本発明において、第1の制御装置から出力された信号を受信可能な第2の制御装置に相当し、CPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータを有する。前記払出制御基板240は、前記払出装置281と接続されており、前記主制御基板(第1の制御装置)200から出力される制御信号を受信して前記払出装置281を制御する。前記払出制御基板240のROMにはCPUを制御するためのプログラムが記憶されている。
前記払出制御基板240のRAMは、本発明において、電気装置監視手段によって電気装置の異常が検出された場合に当該異常情報を記憶する記憶手段及び電気装置監視手段の異常解除検出手段によって電気装置の異常解除が検出された場合に当該異常解除情報を記憶する記憶手段に相当する。前記電気装置は、本実施例では払出装置281が相当する。前記RAM(記憶手段)は、新たに検出された異常及び異常解除の情報が記憶されることで最新の異常情報及び異常解除の情報に更新される。前記RAM(記憶手段)に記憶された最新の異常情報及び異常解除情報は、第1の制御装置(本実施例では主制御基板200)へ出力されるまでRAM(記憶手段)に保持され、第1の制御装置(本実施例では主制御基板200)へ出力されることによりRAM(記憶手段)から消去される。
また、前記払出制御基板240のRAMは、払出記憶手段にも相当し、種々の入賞口(入賞装置)への入賞検出に基づき前記払出装置281により払い出される賞品球(遊技球)の払出個数を、1入賞球の検出に対する払出個数毎に記憶可能となっている。すなわち、1入賞装置(例えば上側始動入賞口41)への1入賞球の検出があると、1入賞球の検出に対して設定されている払出個数(例えば3個)が1払出単位として記憶される。本実施例では、図34に示すように、前記1入賞球の検出に対する払出個数毎の賞球払出カウンタが、払出制御基板240に設けられている。払出個数毎の賞球払出カウンタは、対応する入賞装置への1入賞球の検出毎に加算されて、加算後の賞球払出カウンタ値が、前記払出制御基板240のRAMにおける対応する記憶領域に記憶され、前記払出装置281により払い出される賞品球の払出個数が記憶可能に構成されている。例えば、1入賞球の検出に対する払出個数が3個については3個払いの賞球払出カウンタが設けられ、賞品球3個の入賞装置へ入賞したことが検出される毎に3個払いの賞球払出カウンタに1加算される(カウント値が加算される)。一方、1入賞球の検出に対する払出個数が10個については10個払いの賞球払出カウンタが設けられ、賞品球10個の入賞装置へ入賞したことが検出される毎に10個払いの賞球払出カウンタに1加算される。それぞれの賞品球払出カウンタには記憶可能な上限値(本実施例では65535カウント)が設定されている。前記賞球払出カウンタにおけるカウンタ値は、払出装置281による払い出しにより減算されて減算後の値が前記記憶領域に記憶される。前記払出制御基板240は電源基板250から供給される電源によって作動する。本実施例では、1入賞球の検出に対する払出個数毎の賞球払出カウンタが、払出制御基板240に設けられているが、1つの記憶領域に賞球数を合算して累積記憶する構成にしてもよい。
前記払出制御基板(第2の払出制御手段)240は、前記記憶手段(RAM)の他に、前記払出制御基板240のROMに格納されている制御用プログラムにより実行される電気装置制御手段、電気装置監視手段、第2の計時手段、判断手段、異常情報出力手段を少なくとも備える。
前記電気装置制御手段は、本実施例では前記入賞装置(上側始動入賞口41等)への入賞に基づき前記払出装置281により払い出される賞品球の個数を設定し、前記払出装置281による払出の制御を行う。
前記電気装置監視手段は、電気装置としての払出装置281の状態(異常有無)を監視する。本実施例における電気装置監視手段は、前記払出装置281が遊技球を連続して所定時間以上払い出す異常(払出異常)が発生したか否かを監視する。また、前記電気監視手段は、前記異常が解除されたことを検出する異常解除検出手段を備える。前記異常解除検出手段は、本実施例では前記エラー解除スイッチ271が押下されたことを検出することが異常解除の検出とされている。
前記第2の計時手段は、前記主制御基板(第1の制御装置)200から払出制御基板(第2の制御装置)240へ出力される信号(動作可能信号や制御信号あるいはその他の信号)を受信していない時間を計時する。
前記判断手段は、前記第2の計時手段によって計時された時間が、前記第1の時間よりも長い第2の時間を経過した場合に主制御基板(第1の制御装置)200を動作不能状態と判断し、一方、前記第2の計時手段によって計時された時間が前記第2の時間を経過していない場合に主制御基板(第1の制御装置)200を動作可能状態と判断する。
前記異常情報出力手段は、前記判断手段により主制御基板(第1の制御装置)200が動作可能状態と判断された場合に、前記払出制御基板(第2の制御装置)240のRAMに記憶されている異常情報あるいは異常解除情報を主制御基板(第1の制御装置)200へ出力し、当該出力した異常情報や異常解除情報を前記RAMの記憶から消去する一方、前記判断手段により主制御基板(第1の制御装置)200が動作不能状態と判断された場合には動作可能状態と判断されるまで異常情報あるいは異常解除情報を出力しないで前記払出制御基板(第2の制御装置)240のRAMに記憶した状態とする。
図35に、前記主制御基板(第1の制御装置)200と前記払出制御基板(第2の制御装置)240との間における信号の送受信の概念を示す。すなわち、前記主制御基板(第1の制御装置)200からは、少なくとも制御信号と動作可能信号が払出制御基板240へ送信(出力)可能とされ、一方、前記払出制御基板(第2の制御装置)240からは、少なくとも異常情報と異常解除情報が前記主制御基板(第1の制御装置)200へ送信(出力)可能とされている。また、前記主制御基板(第1の制御装置)200は、前記払出制御基板(第2の制御装置)240から送信された少なくとも異常情報と異常解除情報を受信可能に構成され、一方、前記払出制御基板(第2の制御装置)240は、前記主制御基板(第1の制御装置)200から送信された少なくとも制御信号と動作可能信号を受信可能に構成されている。
なお、本実施例では、前記主制御基板(第1の制御装置)200は、前記払出制御基板(第2の制御装置)240から送信された前記異常情報(払出異常コマンド)を受信すると、前記サブ制御基板205へ対応するデータを出力し、前記サブ制御基板250により前記異常報知ランプ39の点灯制御を行わせるように構成されている。また、前記払出制御基板240から送信された前記異常解除情報(払出異常解除コマンド)を前記主制御基板200が受信すると、前記主制御基板200は、前記サブ制御基板205へ対応するデータを送信し、前記サブ制御基板250により前記異常報知ランプ39の消灯制御を行わせるように構成されている。なお、前記払出制御基板240から送信された前記異常情報や前記異常解除情報は、前記主制御基板200への送信後消去(クリア)される。
また、前記払出制御基板(第2に制御装置)240は、下皿満杯スイッチ、エラー解除スイッチ271及び球検出スイッチ283とも接続されている。下皿満杯スイッチは、遊技球が前記球受け用下皿37で満杯となったか否かを検出するセンサであり、前記球受け用下皿37に設けられ、下皿満杯検出信号が払出制御基板240へ入力可能となっている。エラー解除スイッチ271は、前記払出装置281に関する異常(球詰まりや払出異常)が発生した場合に、遊技店側が異常を確認した後に押下するスイッチである。エラー解除スイッチ271の押下(ON)により、前記払出装置281の駆動が停止して遊技球の払出が停止し、払出装置の異常が解除され、それと共に、エラー解除スイッチ271の押下(ON)信号が、前記払出制御基板240へ出力されるように構成されている。前記球検出スイッチ283は、前記払出装置281へ供給されている遊技球を検出するスイッチであり、遊技球の検出でONとなり、被検出でOFFとなる。前記球検出スイッチ283による球検出信号は前記払出制御基板240へ出力される。なお、前記球検出スイッチONの状態は、前記払出装置281へ遊技球が供給されている状態であり、一方、OFFの状態は、前記払出装置281へ遊技球が供給されていない状態、すなわち球無し状態である。
前記払出制御基板240により制御される払出装置281は、払出モータ(電 前記払出制御基板240により制御される払出装置281は、払出モータ(電気的駆動源)が駆動することによって、払出スクリューが回転するように構成され、前記球誘導樋291から誘導されてきて払出装置281に入った遊技球が、前記払出スクリューの羽部分に乗り、該払出スクリューの回転により徐々に下方へ移動して、前記払出装置281の球払出口から遊技球が1球ずつ払い出されるように構成されている。本実施例の払出装置281は、払出スクリューからの球流路が左右の2条に分かれて左払出口と右払出口に至り、前記左払出口と右払出口からそれぞれ遊技球が1球ずつ払い出されるように構成されている。前記左払出口には払出左センサが設けられ、一方、前記右払出口には払出右センサが設けられ、各球払出口から払い出された遊技球を検出して該検出信号を前記払出制御基板240へ出力可能に構成されている。前記払出左センサと払出右センサは、本実施例ではフォトセンサで構成され、遊技球によってフォトセンサが遮られない場合にセンサOFF(遊技球非検出)とされ、遊技球によってフォトセンサが遮られた場合にセンサON(遊技球検出)とされる。前記払出左又は右センサがON(遊技球検出)の状態は、払出装置の払出モータが駆動して払い出しが続行されている状態であり、一方、OFF(遊技球非検出)の状態は、払出装置の払出モータが停止して払い出しが停止されている状態である。
電源基板250は、AC24Vが外部から入力され、入力されたAC24VをDC34Vに変換し、変換されたDC34Vを各レギュレータでDC12V、DC5Vに変換して各基板に供給している。
発射制御基板260は、前記発射装置64における発射モータの制御を行う。
ここで前記遊技機1における遊技について簡略に説明する。前記遊技機1においては、前記遊技領域6へ向けて前記発射装置64により発射された遊技球が、前記種々の入賞装置に入賞して入賞が検出されると、入賞装置毎に1入賞球の検出に対して設定されている払出個数の遊技球が賞品球として球受け用上皿36に払い出される。なお、球受け用上皿36に払い出された遊技球は、球受け用上皿36が満杯の場合、球受け用下皿37へ誘導される。
また、前記遊技領域6へ向けて発射された遊技球が、前記普通図柄変動開始用ゲート55,56を通過すると、後述の普通図柄乱数値が取得され、その取得乱数値に基づいて普通図柄の当たり(小当たり)判定が行われ、前記普通図柄表示部50で普通図柄が変動を開始し、所定時間変動後に停止する。その際、前記普通図柄の当たり判定結果が小当たりの場合には、小当たり普通図柄、この例では奇数で停止し、前記下側始動入賞口42の2つの可動片42a,42bが背面の下側始動入賞口用ソレノイドによって略垂直で入賞し難い狭小開放状態(通常状態)から略V字形(逆ハの字形)の入賞し易い拡開開放状態に変化し、遊技球が入賞し易くなる。そして、前記下側始動入賞口42に遊技球が入賞して検出されると、1入賞球の検出に対して設定されている払出個数の賞品球が払い出される。
また、前記上側始動入賞口41あるいは下側始動入賞口42に遊技球が入賞して検出されると前記賞品球が払い出されると共に、後述の大当たり乱数値及び大当たり図柄乱数値等が取得され、前記取得された大当たり乱数値に基づいて大当たりの当否判定が行われ、当否判定後に前記特別図柄表示部11で特別図柄(判定図柄)が変動を開始し、所定時間変動後にそれぞれ停止表示される。
前記大当たりの当否判定結果が当たり(大当たり)の場合には、前記特別図柄表示部11に大当たり図柄(大当たり判定図柄)、この例では『1,1,1』(いわゆる‘1’のぞろ目)や『2,2,2』(いわゆる‘2’のぞろ目)等、同一数字の組合せ)で停止表示され、大当たり遊技(特別遊技)に移行する。前記大当たり遊技(特別遊技)状態になると、前記大入賞口45の開閉板46が開いて遊技領域6の表面を落下してくる遊技球を受け止め易くして、大入賞口45へ入賞可能にする。前記大入賞口45への入賞が検出されると、1入賞球の検出に対して設定されている払出個数の賞品球が払い出される。前記開閉板46は、所定時間(例えば29.5秒)経過後、或いは入賞球数が所定個数(例えば10個)となった時点で閉じるようにされている。また、前記大入賞口45は、前記開閉板46の開放を所定ラウンド数(例えば15ラウンド)繰り返すようになっている。
前記大当たりには通常大当たりと確変大当たり(特別大当たり)とがある。通常大当たりの場合には、特別遊技の終了後、次の大当たりの確率が低確率(本実施例では1/315)とされるのに対して、確変大当たり(特別大当たり)の場合には、特別遊技の終了後に次の大当たりの確率が高確率(本実施例では5/315)に設定される。前記通常大当たりの場合には、前記特別図柄表示部11に『2,2,2』等、偶数のぞろ目からなる通常大当たり図柄(通常大当たり判定図柄)が表示され、一方、確変大当たりの場合には、前記特別図柄表示部11に『1,1,1』等、奇数のぞろ目からなる確変大当たり図柄(特別大当たり判定図柄)が表示される。
前記遊技機1の制御処理に関して説明する。前記主制御基板(第1の制御装置)200に設けられる乱数用カウンタとして、大当たり乱数用カウンタ、大当たり図柄乱数用カウンタ、リーチ乱数用カウンタ、特別図柄データ乱数用カウンタ、変動態様乱数用カウンタ、普通図柄乱数用カウンタ等がある。
大当たり乱数用カウンタは、大当たり判定手段(当否判定手段)による大当たりの判定(遊技の当否判定)に用いられ、‘0’〜‘629’の乱数からなる。前記大当たり乱数用カウンタの乱数(大当たり乱数)は、遊技機の電源投入時に
‘0’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに1加算され、‘629’に至ると次には‘0’にされて再び前記加算を繰り返すようになっている。大当たり乱数値は前記上側始動入賞口41及び下側始動入賞口42への入賞に起因して取得され、その取得値が前記低確率状態時には大当たり成立数値として設定されている‘3’,‘397’の何れかと一致すれば大当たりとなり、一方高確率状態時には、大当たり成立数値として設定されている‘3’,‘53’,‘113’,‘173’,‘227’,‘281’,‘337’,‘397’,‘449’,‘503’の何れかと一致すれば大当たりとなる。
大当たり図柄乱数用カウンタは、大当たりの当否判定結果が当たりの場合に、前記特別図柄表示部11に確定停止して揃う大当たり図柄組合せを決定するものであり、‘0’〜‘7’の乱数からなる。この大当たり図柄乱数値は、電源投入時に‘0’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに1加算され、‘7’に至ると次には‘0’にされて再び前記加算を繰り返すようになっている。大当たり図柄乱数値は前記上側始動入賞口41及び下側始動入賞口42への入賞に起因して取得される。前記大当たり図柄乱数値には、大当たりの当否判定結果が当たりの場合に、前記特別図柄表示部11で停止表示される大当たり図柄組合せが割り当てられている。本実施例では、‘0’の場合には大当たり図柄組合せが‘1,1,1’となる1のぞろ目(全図柄同一)、‘1’の場合には‘2,2,2’となる2のぞろ目、‘2’の場合には‘3,3,3’となる3のぞろ目、‘3’の場合には‘4,4,4’となる4のぞろ目、‘4’の場合には‘5,5,5’となる5のぞろ目、‘5’の場合には‘6,6,6’となる6のぞろ目、‘6’の場合には‘7,7,7’となる7のぞろ目、‘7’の場合には‘8,8,8’となる8のぞろ目からなる大当たり図柄組合せが割り当てられている。
リーチ乱数用カウンタは、前記大当たり乱数値による大当たりの当否判定結果が外れとなる場合において、リーチ状態を経るか否かを決めるリーチ有無決定用のものであり、‘0’〜‘126’の乱数からなる。本実施例におけるリーチ状態は、前記特別図柄表示部11で変動停止表示される左特別図柄、中特別図柄及び右特別図柄のうち、最後に停止表示される特別図柄(例えば中特別図柄)を除いて他の特別図柄(例えば左特別図柄と右特別図柄)が同一となる状態(最終停止図柄を除いて大当たりの特別図柄組合せと等しくなる状態であり、最終的に大当たりの特別図柄組合せとなる場合と外れの特別図柄組合せとなる場合が含まれる状態)をいう。このリーチ乱数用カウンタの乱数(リーチ乱数)は、遊技機1の電源投入時に、‘0’から始まり、後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに1ずつ加算され、数値が‘126’に至ると、次に‘0’にされて再び前記加算を繰り返すようになっている。リーチ乱数は、前記上側始動入賞口41及び下側始動入賞口42への入賞に起因して取得され、当否判定結果が外れの場合に、その数値が予め決定されているリーチ成立数値と対比されてリーチ有無が判断される。本実施例ではリーチ成立数値は、‘5’,‘17’,‘28’,‘40’,‘51’,‘63’,‘74’,‘86’,‘97’,‘109’,‘120’に設定されている。
特別図柄データ乱数用カウンタは、前記大当たり乱数値による大当たり判定結果が外れとなる場合において、前記特別図柄表示部11に停止表示する外れの特別図柄組合せの決定に用いられるものであり、前記特別図柄表示部11に停止表示する左特別図柄を決定する特別図柄データ1の乱数用カウンタと、中特別図柄を決定する特別図柄データ2の乱数用カウンタと、右特別図柄を決定する特別図柄データ3の乱数用カウンタとより構成され、各特別図柄データ乱数用カウンタは、‘0’〜‘7’の乱数からなる。
前記特別図柄データ1の乱数は、電源投入時に、‘0’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに ‘1’ずつ加算され、‘7’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。また、前記特別図柄データ2の乱数は、電源投入時に‘0’から始まって、前記特別図柄データ1の乱数が‘0’に書き換えられる際に‘1’ずつ加算され、‘7’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。さらに、前記特別図柄データ3の乱数は、電源投入時に‘0’から始まって、前記特別図柄データ2の乱数が‘0’に書き換えられる際に‘1’ずつ加算され、‘7’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。これによって、特別図柄データ1〜3の乱数範囲が同一であっても、当該特別図柄データ1〜3の乱数が同期(同一の組合せで加算)するのを避けることができる。
前記特別図柄データ1〜3の各乱数は‘0’の場合には1、‘1’の場合には2、‘2’の場合には3というように、当否判定結果の外れ時に前記特別図柄表示部11に停止表示される左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄からなる判定図柄が割り当てられている。前記特別図柄データ1〜3の乱数は、前記上側始動入賞口41及び下側始動入賞口42への入賞に起因して取得され、取得した特別図柄データ1〜3の乱数の組合せによって、外れ時に前記特別図柄表示部11に表示される左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄からなる判定図柄が定まる。
変動態様乱数用カウンタは、前記特別図柄表示部11における特別図柄の変動態様を変動態様テーブルから選択する際に用いられるものであり、‘0’〜‘198’の変動態様乱数を備える。この変動態様乱数は、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに1ずつ加算され、数値が‘198’に至ると、次に‘0’にされて再び前記加算を繰り返すようになっている。変動態様乱数は、前記上側始動入賞口41及び上側始動入賞口42への入賞に起因して取得される。
ここで変動態様テーブル及び変動態様について説明する。変動態様テーブルは、前記特別図柄表示部11に表示する変動態様の複数で構成されている。変動態様テーブルからの変動態様選択は、当否判定結果が当たりか外れか、確変中か否か、リーチ有りか無しかに応じて変動態様乱数値に基づいて行われる。本実施例では図36に示すように通常(低確率)遊技状態時に選択される変動態様1〜9と、確変(高確率)遊技状態時に選択される変動態様10〜19で構成されている。さらに、通常(低確率)遊技状態時に選択される変動態様1〜9は、遊技の当否判定結果が当たり(大当たり)の場合に選択される当たり変動態様1〜2と、外れリーチ(リーチ後に外れとなるリーチ)時に選択されるリーチハズレ変動態様3〜6と、リーチを経ることなく外れとなるハズレ変動態様7〜9に分かれている。一方、確変(高確率)遊技状態時に選択される変動態様10〜19は、遊技の当否判定結果が当たり(大当たり)の場合に選択される当たり変動態様10〜12と、外れリーチ(リーチ後に外れとなるリーチ)時に選択されるリーチハズレ変動態様13〜16と、リーチを経ることなく外れとなるハズレ変動態様17〜19に分かれている。
各変動態様には変動態様乱数値が割り当てられており、取得した変動態様乱数値と対応する変動態様が、当否判定結果が当たりか外れか、通常遊技状態中か確変遊技状態中か、リーチの有無に応じて選択される。選択された変動態様は、前記主制御基板200から変動コマンドとして前記サブ制御基板205へ出力される。また、各変動態様には特別図柄を所定の態様で変動表示させる変動時間がそれぞれ設定されており、変動開始時に予め変動時間が定められる。
取得された大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値、特別図柄データ乱数値、変動態様乱数値については、それぞれ最大4個、前記主制御基板200のRAMにおける該当領域に、前記保留球数と対応させて格納され、順次使用される。
普通図柄乱数用カウンタは、小当たりを判定するもので、遊技機1の電源投入時に、‘0’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに
‘1’ずつ加算され、‘9’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。この普通図柄乱数値は、前記普通図柄変動開始用ゲート55,56を通過した遊技球を前記普通図柄変動開始スイッチで検出するごとに取得され、最大4個まで前記主制御基板200のRAMの普通図柄乱数値記憶領域に格納される。
また、前記普通図柄乱数値には、普通図柄が割り当てられている。前記普通図柄乱数値‘0’には普通図柄の‘0’、‘1’には‘1’、‘2’には‘2’等のように割り当てられている。本実施例では、小当たりの当たり確率は1/2となっており、具体的には、前記普通図柄乱数の取得乱数値が奇数である場合、小当たりになり、前記下側始動入賞口42の拡開開放を行うようになっている。また、前記普通図柄乱数の取得乱数値がその他の場合には小当たりとならず、前記下側始動入賞口42が前記入賞し難い狭小開放状態のままとされる。
前記主制御基板(第1の制御装置)200は、図37のように、電源投入あるいはリセット後、まず、セキュリティチェックが行われ、次に周辺基板が動作可能となるのを待つ起動遅延が行われ、その後の初期化処理に続いて通常処理が行われる。電源投入あるいはリセットから通常処理が実行されるまでの時間が主制御基板(第1の制御装置)200の起動時間である。前記主制御基板(第1の制御装置)200の起動時間は、前記払出制御基板(第2の制御装置)240の起動時間はよりも長くなっている。具体的には前記主制御基板200の起動時間は秒単位であるのに対し、前記払出制御基板240の起動時間は数百msである。前記主制御基板200における初期化処理及び通常処理は、主制御基板200のROMに記憶されている制御用プログラムに従い前記マイクロコンピュータのCPUにより実行される。前記初期化処理は図4のフローチャートに示すメイン処理Mの初期設定処理が相当し、通常処理は割り込み禁止処理(S20)以降のループ処理及び割り込み処理(S100)が相当する。
メイン処理Mでは、初期設定処理(S10)、割り込み禁止処理(S20)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)、割り込み許可処理(S40)が行われる。また、割り込み許可処理(S40)後、割り込み禁止処理(S20)に戻るループ処理が行われ、このループ処理の間に割り込み処理(S100)が行われる。
初期設定処理(S10)では、スタックの設定、割り込み時間の設定、CPUの設定、SIO、PIO、CTCの設定等が行われる。このメイン処理Mは割り込み時間(4ms)ごとに繰り返し行われるが、初期設定処理(S10)については、電源投入時及びリセット時のみに必要な処理であり、最初の1巡目のみに実行され、その後は実行されないが、周知であるので詳細は省略する。割り込み禁止処理(S20)では、4msecごとに割り込み処理(S100)が入ってきても、割り込み許可となるまで、割り込みを禁止する。普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)では、種々の乱数が普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)ごとに1加算され、前記のように各乱数の設定上限値に至ると次に‘0’に戻って再び加算が行われる。更新された乱数は前記主制御基板200のRAMに記憶される。割り込み許可処理(S40)では、4msecごとに入ってくる割り込み処理(S100)に対して許可をする。
割り込み処理(S100)では、図5に示すように、まず出力処理(S110)が行われる。出力処理(S110)では、各処理により前記主制御基板200の出力バッファに記憶されたコマンド(信号)が、対応する制御基板(制御装置)等へ出力される。続く入力処理(S120)では、遊技機1に設けられている種々のセンサ(各入賞装置の検出スイッチ等)が検知した場合の信号入力が行われる。前記入力処理(S120)の次にコマンド受信処理(S130)が行われる。
コマンド受信処理(S130)では、図6に示すように、受信したコマンドが有効か確認され(S130−1)、有効でない場合はこのコマンド受信処理(S130)が終了する。一方、受信したコマンドが有効な場合、受信したコマンドが各異常コマンド(異常情報の信号)か異常解除コマンド(異常解除情報の信号)か判断される(S130−2)。受信したコマンドが異常コマンド又は異常解除コマンドの場合には、受信した異常コマンド又は異常解除コマンドに対応する周辺基板への出力データがセットされ(S130−3)、その後にこのコマンド受信処理(S130)が終了する。一方、受信したコマンドが異常コマンド及び異常解除コマンドの何れでもない場合には、受信したコマンドに応じた処理が行われ(S130−4)、その後にこのコマンド受信処理(S130)が終了する。
前記主制御基板(第1の制御装置)200が受信する異常コマンドとしては、前記払出装置281の異常が検出された場合に払出制御基板240から送信される払出異常コマンド(払出異常情報の信号)、前記球受け用下皿37の遊技球が満杯となったことが検出された場合に払出制御基板240から送信される下皿満杯コマンド(下皿異常情報の信号)、前記払出装置281へ供給される遊技球が球切れした場合に払出制御基板240から送信される球無しコマンド(遊技球供給異常の情報)が挙げられる。一方、異常解除コマンドとしては、払出異常解除コマンド(払出異常解除情報の信号)、下皿非満杯コマンド(下皿異常解除情報の信号)、球ありコマンド(遊技球供給異常解除情報の信号)が挙げられる。また、受信した異常コマンド又は異常解除コマンドに対応する周辺基板は、本実施例では、払出異常及び払出異常解除コマンドについては異常警報ランプ39の基板とされ、異常報知ランプ39の点灯及び消灯で払出異常と払出異常解除を報知するように構成されている。一方、下皿満杯コマンド及び下皿非満杯コマンドと球無しコマンド及び球ありコマンドに対応する周辺基板については、装飾ランプ35の基板とされ、装飾ランプ38の点灯態様で異常と異常解除を報知するように構成されている。
前記コマンド受信処理(S130)の次に動作タイマ減算処理(S140)が行われる。動作タイマ減算処理(S140)では、後述の動作中コマンド送信タイマ等、主制御基板200に設けられている種々のタイマについて減算処理が行われる。前記動作タイマ減算処理(S140)の次に賞球制御処理(S150)が行われる。
賞球制御処理(S150)では、図7及び図8、図37に示すように、何れの入賞装置(入賞口)に入賞したかの判断(S150−1〜7)や入賞に対する賞球(遊技球)払出コマンドのセット等の処理(S150−9〜15、S151)、及び動作中コマンドのセット等の処理(S150−8、S150−16、S151)が行われる。詳述すると、まず前記大入賞口45への入賞が検出されたか判断され(S150−1)、入賞が検出された場合には賞球13個払出コマンドが主制御基板200のRAMの出力バッファにセットされ(S150−9)、それと共に後述の払出制御基板コマンド処理(S151)が行われる。一方、前記大入賞口45への入賞が検出されていない場合には、前記上側始動入賞口41への入賞が検出されたか判断され(S150−2)、入賞が検出された場合には賞球3個払出コマンドが主制御基板200の出力バッファに記憶され(S150−10)、それと共に後述の払出制御基板コマンド処理(S151)が行われる。前記上側始動入賞口41への入賞が検出されていない場合には、前記下側始動入賞口42への入賞が検出されたか判断され(S150−3)、入賞が検出された場合には賞球4個払出コマンドが主制御基板200の出力バッファに記憶され(S150−11)、それと共に後述の払出制御基板コマンド処理(S151)が行われる。
一方、前記下側始動入賞口42への入賞が検出されていない場合には、前記左袖入賞口51への入賞が検出されたか判断され(S150−4)、入賞が検出された場合には賞球10個払出コマンドが主制御基板200の出力バッファに記憶され(S150−12)、それと共に後述の払出制御基板コマンド処理(S151)が行われる。前記左袖入賞口51への入賞が検出されていない場合には、前記右袖入賞口52への入賞が検出されたか判断され(S150−5)、入賞が検出された場合には賞球10個払出コマンドが主制御基板200の出力バッファに記憶され(S150−13)、それと共に後述の払出制御基板コマンド処理(S151)が行われる。
一方、前記右袖入賞口52への入賞が検出されていない場合には、前記左落とし入賞口53への入賞が検出されたか判断され(S150−6)、入賞が検出された場合には賞球10個払出コマンドが主制御基板200の出力バッファに記憶され(S150−14)、それと共に後述の払出制御基板コマンド処理(S151)が行われる。前記左落とし入賞口53への入賞が検出されていない場合には、前記右落とし入賞口54への入賞が検出されたか判断され(S150−7)、入賞が検出された場合には賞球10個払出コマンドが主制御基板200の出力バッファに記憶され(S150−15)、それと共に後述の払出制御基板コマンド処理(S151)が行われる。
一方、前記右落とし入賞口54への入賞が検出されていない場合には、動作中コマンド送信タイマの値が0か確認され(S150−8)、動作中コマンド送信タイマの値が0の場合には動作中コマンドが主制御基板200の出力バッファに記憶され(S150−16)、それと共に後述の払出制御基板コマンド処理(S151)が行われ、その後にこの賞球制御処理(S150)が終了する。それに対して、前記動作中コマンド送信タイマの値が0になっていない場合は、直ちにこの賞球制御処理(S150)が終了する。なお、動作中コマンド送信タイマの値は、電源投入時及びリセット時に0にセットされ、S150−16で動作中コマンドが主制御基板200の出力バッファに記憶される。
前記払出制御基板コマンド処理(S151)では、図9に示すように、前記払出制御基板(第2の制御装置)240へのコマンド出力が行われ(S151−1)、次に、動作中コマンド送信タイマに所定の値(例えば1000ms)がセットされ(S151−2)、この払出制御基板コマンド処理(S151)が終了する。前記S151−1で前記払出制御基板(第2の制御装置)240へ出力されるコマンドは、前記出力バッファに賞球払出コマンドが記憶されている場合には記憶されている賞球払出コマンドであり、一方、前記出力バッファに動作中コマンドが記憶されている場合には記憶されている動作中コマンドである。なお、電源投入時及びリセット時には、前記動作中コマンド送信タイマの値が0にセットされて前記動作中コマンドが主制御基板200の出力バッファに記憶されるため、前記主制御基板200が動作可能状態(遊技制御可能状態)となると直ちに動作中コマンドが出力される。
前記賞球払出コマンドは、本発明において、第2の制御装置に電気装置の制御を行わせるための制御信号に相当する。また、前記動作中コマンドは、本発明において第1の制御装置が動作可能状態であることを第2の制御装置に認識させるための動作可能信号に相当する。また、前記各入賞口(入賞装置)への入賞確認(S150−1〜7)及び賞球払出コマンドのセット(S150−9〜15)は、本発明において、第2の制御装置へ出力する制御信号を決定する制御信号決定手段に相当する。また、前記払出制御基板コマンド処理(S151)における払出制御基板へのコマンド出力処理(S151−1)は、本発明において、可能信号出力手段及び制御信号出力手段に相当する。また、前記動作中コマンド送信タイマにセットされた値(時間)は、本発明における第1の時間に相当する。また、前記動作タイマ減算処理(S140)と前記払出制御基板コマンド処理(S151)及び動作中コマンド送信タイマの値が0かの確認処理(S150−8)は、本発明において、前記第2の制御装置への信号の出力後から前記第2の制御装置に信号を出力していない時間を計時する第1の計時手段に相当する。
本実施例では、前記主制御基板(第1の制御装置)200と前記払出制御基板(第2の制御装置)240の間で双方向通信可能となっているが、払出制御基板240は後述のように、主制御基板200から一定時間(前記動作中コマンド送信タイマに設定された第1の時間(例えば1000ms)よりも長い時間、例えば3000ms(第2の時間に相当))、前記主制御基板200から信号を受信しなかった場合、主制御基板200が動作可能状態となっているか(立ち上がっているか)不明なため、主制御基板200が動作不能状態であると判断し、主制御基板200へ向けて信号の出力を行わないように構成されている。そのため、前記主制御基板200は、一定時間(動作中コマンド送信タイマに設定された第1の時間)ごとに動作中コマンド(動作可能信号)を払出制御基板240へ送信することで、定期的に主制御基板200が動作可能状態であることを払出制御基板240側へ知らせている。
前記賞球制御処理(S150)の次に普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S160)が行われる。
前記普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S160)では、前記メイン処理Mにおけるループ処理内で行われている普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)と同様の処理が行われる。前記普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S130)の次に入賞検出処理(S170)が行われる。
入賞検出処理(S170)では、図10に示すように、前記上側始動入賞口41又は上側始動入賞口42に遊技球が入賞して入賞が検出されたか判断され(S170−1)、入賞が検出されていない場合にはこの入賞検出処理(S170)が終了する。一方、前記上側始動入賞口41又は上側始動入賞口42に遊技球が入賞して入賞が検出された場合には、特別図柄変動保留球数が4以上か確認され(S170−2)る。特別図柄変動保留球数が4以上の場合にはこの入賞検出処理(S170)が終了し、一方、特別図柄変動保留球数が4未満の場合には特別図柄変動保留球数に1加算され(S170−3)、特別図柄関係乱数が取得されてRAMの対応する領域に記憶され(S170−4)、この入賞検出処理(S170)が終了する。なお、ここで取得される前記特別図柄関係乱数は、前記大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値、特別図柄データ乱数値、変動態様乱数値等である。この入賞検出処理(S170)の次に普通動作処理(S180)が行われる。
普通動作処理(S180)では、前記普通図柄変動開始用ゲート55、56を遊技球が通過し、かつ前記普通図柄変動保留球数が4未満の場合における普通図柄乱数の取得、普通図柄の停止表示、下側始動入賞口の開閉処理等の普通図柄に関する処理が行われる。前記普通動作処理(S180)の次に特別動作処理(S190)が行われる。
特別動作処理(S190)では、図11に示すように、特別動作ステータスが1〜4の何れであるか判断される(S190−1〜190−3)。前記特別動作ステータスが1の場合には特別図柄待機処理(S190−4)が行われ、それに対して前記特別動作ステータスが2の場合には変動中処理(S190−5が行われ、前記特別動作ステータスが3の場合には特別図柄確定処理(S190−6)が行われ、前記特別動作ステータスが4の場合には特別電動役物処理(S190−7)が行われる。
前記特別図柄待機処理(S190−4)では、図12に示すように、前記特別図柄変動保留球数が0か否か判断され(S190−4−1)、特別図柄変動保留球数が0の場合には前記特別図柄表示部11が特別図柄の変動中ではない待機画面(待ち受け画面)中か否か判断され(S190−4−7)、待機画面(待ち受け画面)中であれば、この特別図柄待機処理(S190−4)が終了し、一方、待機画面(待ち受け画面)中ではない場合には前記特別図柄表示部11を待機画面(待ち受け画面)にする設定処理が行われ(S190−4−8)、その後にこの特別図柄待機処理(S190−4)が終了する。
それに対して前記S190−4−1で特別図柄変動保留球数が0ではないと判断された場合には、特別図柄大当たり判定処理(S190−4−2)が行われる。特別図柄大当たり判定処理(S190−4−2)は、遊技の当否判定に相当する。特別図柄大当たり判定処理(S190−4−2)では、図13に示すように、まず、前記主制御基板200のRAMに記憶されている前記大当たり乱数値が判定値としてロードされる(S190−4−2−1)と共に、前記高確率時及び低確率時における大当たり成立数値を定めた大当たり判定値テーブルが格納されているRAMのアドレスがセットされる(S190−4−2−2)。続いて現在確変中(高確率状態中)か否かが判断される(S190−4−2−3)。前記確変中か否かは、前記主制御基板200に設けられている確変フラグがON(高確率状態)かOFF(低確率状態)かによって判断される。前記確変中の場合には、高確率状態時における大当たり成立数値と前記ロードされた大当たり乱数値が一致するか否かにより大当たりか否か判断され(S190−4−2−4)、一方、確変中ではない、すなわち低確率状態時には、低確率状態時における大当たり成立数値と前記ロードされた大当たり乱数値が一致するか否かにより大当たりか否か判断され(S190−4−2−5)、一致すれば大当たりと判断されて、前記主制御基板200に設けられている大当たりフラグがONにセットされる(S190−4−2−6)。その後、この特別図柄大当たり判定処理(S190−4−2)が終了する。なお、前記S190−4−2−4あるいはS190−4−2−5で大当たりではないと判断されると、大当たりフラグをONにすることなく、この特別図柄大当たり判定処理(S190−4−2)が終了する。
前記特別図柄大当たり判定処理(S190−4−2)の後、特別図柄変動態様選択処理(S190−4−3)が行われる。特別図柄変動態様選択処理(S190−4−3)は変動態様選択手段に相当する。特別図柄変動態様選択処理(S190−4−3)では、図14に示すように、遊技状態が通常か確変中か前記確変フラグによって判断される(S190−4―3−1)。通常遊技(確変フラグがOFF)の場合、前記大当たりフラグがON(大当たり)か否か判断され(S190−4−3−2)、大当たりフラグがON(大当たり)の場合には、前記変動態様テーブルにおける通常当りテーブル(本実施例では変動態様1,2)より変動態様乱数値に基づいて変動態様が選択される(S190−4−3−3)。一方、前記大当たりフラグがOFF(外れ)の場合には、前記入賞検出処理(S170)で取得されて前記主制御基板200のRAMに記憶されているリーチ乱数値がロードされて、前記リーチ成立数値と一致するか否か確認され(S190−4−3−4)、一致すればリーチ有りとなり、前記変動態様テーブルにおける通常リーチハズレテーブル(本実施例では変動態様3〜6)より変動態様乱数値に基づいて変動態様が選択される(S190−4−3−5)。また、前記リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致しない場合、リーチ無しとなり、前記変動態様テーブルにおける通常ハズレテーブル(本実施例では変動態様7〜9)より変動態様乱数値に基づいて変動態様が選択される(S190−4−3−6)。
一方、確変中(確変フラグがON)の場合、前記大当たりフラグがON(大当たり)か否か判断され(S190−4−3−7)、大当たりフラグがON(大当たり)の場合には、前記変動態様テーブルにおける確変当りテーブル(本実施例では変動態様10〜12)より変動態様乱数値に基づいて変動態様が選択される(S190−4−3−8)。それに対し、前記大当たりフラグがOFF(外れ)の場合には、前記リーチ乱数値が前記リーチ成立数値と一致するか否か確認され(S190−4−3−9)、一致すればリーチ有りとなり、前記変動態様テーブルにおける確変リーチハズレテーブル(本実施例では変動態様13〜16)より変動態様乱数値に基づいて変動態様が選択される(S190−4−3−10)。また、前記リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致しない場合、リーチ無しとなり、前記変動態様テーブルにおける確変ハズレテーブル(本実施例では変動態様17〜19)より変動態様乱数値に基づいて変動態様が選択される(S190−4−3−11)。
前記変動態様が選択された後、その他の処理(S190−4−3−12)が行われ、その後この特別図柄変動態様選択処理(160−4−3)が終了する。前記特別図柄変動態様選択処理(S190−4−3)の次に特別図柄選択処理(S190−4−4)が行われる。
特別図柄選択処理(S190−4−4)では、前記特別図柄表示部11で停止表示する特別図柄が決定される。前記特別図柄選択処理(S190−4−4)では、図15に示すように、まず大当たりフラグがONか判断され(S190−4−4−1)、大当たりフラグがON、すなわち大当たりの場合には前記大当たり図柄乱数に基づく特別図柄が停止特別図柄としてセットされる(S190−4−4−2)。一方、大当たりフラグがONではない、すなわち外れの場合には、前記特別図柄データ1と特別図柄データ2と特別図柄データ3の乱数値が全て一致しているか判断され(S190−4−4−3)、一致している場合にはリーチ乱数値がリーチ成立数値と一致しているか判断される(S190−4−4−4)。リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致している場合にはリーチ有りとなり、前記特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に1加算した乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる(S190−4−4−5)。一方、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致していない場合にはリーチ無しとなり、前記特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に1加算した乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる(S190−4−4−6)。
前記S190−4−4−3で特別図柄データ1と2と3の乱数値が一致していないと判断された場合には、特別図柄データ1と3の乱数値が一致しているか判断される(S190−4−4−7)。特別図柄データ1と3の乱数値が一致している場合には、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致しているか判断される(S190−4−4−8)。リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致している場合にはリーチ有りとなり、前記特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる(S190−4−4−9)。一方、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致していない場合にはリーチ無しとなり、前記特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に1加算した乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる(S190−4−4−6)。
前記S190−4−4−7で特別図柄データ1と3の乱数値が一致していない、すなわち特別図柄データ1,2,3が全て異なると判断された場合には、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致しているか判断される(S190−4−4−10)。リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致している場合にはリーチ有りとなり、前記特別図柄データ3の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄と停止右特別図柄にセットされると共に、特別図柄データ3の乱数値に1加算した乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄にセットされる(S190−4−4−11)。一方、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致していない場合にはリーチ無しとなり、前記特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる(S190−4−4−9)。前記特別図柄選択処理(S190−4−4)の次に特別図柄乱数シフト処理(S190−4−5)が行われる。
特別図柄乱数シフト処理(S190−4−5)では、前記RAMの特別図柄変動保留球数のデータ記憶領域において、ロード(読み出し)順位一位のアドレスの記憶領域に記憶されていた特別図柄変動保留球数のデータが、先の処理によりロードされて空席となることに起因して、ロード順位が二位以降のアドレスに記憶されている特別図柄変動保留球数のデータについて、ロード順位を一つずつ繰り上げるアドレスのシフトが行われる。具体的には、図16に示すように、まず、前記主制御基板200のRAMに記憶されている前記特別図柄変動保留球数から1減算(例えば保留球数2のものは1にされ、3のものは2にされる等)され(S190−4−5−1)、次に各保留球数に対応するデータが各保留球数から1減算した保留球数のRAMアドレスにシフトされ(S190−4−5−2)、続いて最上位(ロード順位が最後、本実施例では4個目)の特別図柄変動保留球数に対応するRAMアドレスに0がセットされる(S190−4−5−3)。前記特別図柄乱数シフト処理(S190−4−5)に次いで、特別図柄変動開始処理(S190−4−6)が行われる。
特別図柄変動開始処理(S190−4−6)では、特別動作ステータスが2に設定されると共にその他特別図柄の変動開始に必要な処理が行われる。前記特別図柄変動開始処理(S190−4−6)の後に、前記特別図柄待機処理(S190−4)が終了する。
前記特別動作ステータスが2の場合に行われる変動中処理(S190−5)では図17に示すように、まず特別図柄の変動時間、すなわち選択された変動態様の変動時間が終了したか否か判断され(S190−5−1)、変動時間が終了していなければこの変動中処理(S190−5)が終了する。一方、変動時間が終了していれば変動停止コマンドがセットされ(S190−5−2)、続いて特別動作ステータスが3にセットされ(S190−5−3)、その他必要な処理(S190−5−4)が行われた後に、この変動中処理(S190−5)が終了する。
前記特別動作ステータスが3の場合に行われる特別図柄確定処理(S190−6)では図18に示すように、まず大当たりフラグがONか否か、すなわち大当たりか否か判断される(S190−6−1)。大当たりフラグがON、すなわち大当たりの場合には、ラウンドカウンタがセットされ(S190−6−2)、特別動作ステータスが4にセットされた(S190−6−3)後、この特別図柄確定処理(S190−6)が終了する。一方、大当たりフラグがOFF、すなわち外れの場合には、特別動作ステータスが1にセットされた(S190−6−4)後、この特別図柄確定処理(S190−6)が終了する。
前記特別動作ステータスが4の場合に行われる特別電動役物処理(S190−7)では、図19及び図20に示すように、まず確変フラグがOFFにリセットされた(S190−7−1)後に、大当たり終了フラグがON(大当たり遊技終了)か否か判断される(S190−7−2)。そして、大当たり終了フラグがONではない、すなわち大当たり遊技終了ではない場合には現在大入賞口15が開放中か否か判断され(S190−7−3)、開放中ではなく閉鎖中の場合には大入賞口15の開放時間か否か判断される(SS190−7−4)。大入賞口15の開放時間の場合には大入賞口の開放処理が行われて(S190−7−5)、その後にこの特別電動役物処理(S190−7)が終了する。それに対して大入賞口15の開放時間となっていないときには、この特別電動役物処理(S190−7)が終了する。
一方、前記S190−7−3で大入賞口15が開放中と判断されると、大入賞口15に10個遊技球が入賞(S190−7−6)、若しくはラウンド終了時間(本実施例では30秒)経過(S190−7−7)の何れかであるか否か判断され、何れでもない場合にはそのままこの特別電動役物処理(S190−7)が終了し、それに対して大入賞口15に10個遊技球が入賞、若しくはラウンド終了時間経過の何れかである場合には、大入賞口閉鎖処理(S190−7−8)とラウンドカウンタの値から1減算する処理(S190−7−9)が行われる。なお、前記大入賞口閉鎖処理(S190−7−8)では、大入賞口閉鎖のコマンドが出力バッファにセットされる。続いて、ラウンドカウンタが0か否か判断され(S190−7−10)、ラウンドカウンタが0ではない場合には、そのままこの特別電動役物処理(S190−7)が終了し、それに対してラウンドカウンタが0の場合には、大当たり終了処理(S190−7−11)が行われ、その後、大当たり終了フラグがONにされ(S190−7−12)、この特別電動役物処理(S190−7)が終了する。
一方、前記S190−7−2で大当たり終了フラグがON、すなわち大当たり終了と判断されると、大当たり終了フラグをOFFにセットする処理(S190−7−13)と、大当たりフラグをOFFにする処理(S190−7−14)が行われ、その後に大当たり種別が確変か否か判断される(S190−7−15)。確変か否かの判断は、前記特別図柄選択処理(S190−4−4)において、大当たり図柄乱数に基づいてセットされた大当たり図柄が奇数のぞろ目であれば確変(高確率)、それに対して偶数のぞろ目であれば通常(低確率)と判断される。そして、確変(高確率)の場合には、確変フラグがONにされ(S190−7−16)、一方、確変とは異なる通常(低確率)の場合には前記確変フラグがOFFにされ(S190−7−17)、その後に特別動作ステータスが1にセットされ(S190−7−18)、この特別電動役物処理(S190−7)が終了する。
前記特別動作処理(S190)の次に保留球数処理(S200)が行われる。保留球数処理(S200)では、図21に示すように保留球数がロードされ(S200−1)、保留球数が出力バッファにセットされる(S200−2)。
前記保留球数処理(S200)の次に電源断監視処理(S210)が行われる。電源断監視処理(S210)では、図21に示すように、電源断信号が入力したか判断され(S210−1)、電源断信号が入力していない場合にはこの電源断監視処理(S210)が終了する。一方、電源断信号が入力している場合には、現在のデータ(遊技状態)が前記主制御基板200のRAMに記憶され(S210−2)、その後電源断フラグがONに設定され(S210−3)、この電源断監視処理(S180)が終了する。なお、前記主制御基板200のRAMに記憶されるデータ(遊技状態)としては、大きく分けて、表示待機中、図柄変動中、図柄確定表示中、大当たり遊技中のデータがあり、さらにそれぞれ確変状態(高確率状態)と通常状態(低確率状態)のデータがある。
前記電源断監視処理(S210)の次にその他の処理(S220)が行われる。その他の処理(S220)では、遊技制御に必要なその他の処理が行われる。
前記払出制御基板(第2の制御装置)240のCPUが実行する処理について説明する。前記払出制御基板240は、図37のように、電源投入あるいはリセット後、まず、セキュリティチェックが行われ、次に初期化処理が行われた後に通常処理が行われる。電源投入あるいはリセットから通常処理が実行されるまでの時間が払出制御基板240の起動時間であり、前記のように、主制御基板(第1の制御装置)200の起動時間よりも短くなっている。また、図38のように電源投入時に主制御基板200が動作可能になる起動時間は、電源投入時に払出制御基板240が動作可能になる起動時間よりも長くなっており、主制御基板200と払出制御基板240の起動時間の差は、後述するコマンド受信タイマの初期値(本発明の第2の時間に相当する)よりも短い時間とされていることから、主制御基板200が動作可能状態であるときに前記判断手段が誤って動作不能状態と判断することを抑制することができる。前記払出制御基板240における初期化処理及び通常処理は、払出制御基板240のROMに記憶されている制御用プログラムに従い前記マイクロコンピュータのCPUにより実行される。前記初期化処理は図23のフローチャートに示す払出制御メイン処理300におけるRAMの初期化(S301)及びデバイスの初期設定(S302)が相当し、通常処理はその後のループ処理及びループ処理時に行われる2msタイマ割り込み処理(S400)が相当する。
前記払出制御メイン処理(S300)では、図23に示すように、まず、前記払出制御基板240におけるRAMの初期化(S301)が行われ、次に前記払出制御基板240における各種のデバイスの初期設定(S302)が行われる。前記デバイスの初期設定(S302)が行われた後、ループ処理となり、このループ処理中に2msタイマ割り込み処理(S400)が2ms毎に実行される。
2msタイマ割り込み処理(S400)では、図24に示すように、センサ、スイッチの入力処理(S401)、ポート出力処理(S402)、コマンド解析処理(S403)、払出装置制御処理(S404)、タイマ類更新処理(S405)、払出処理(S406)、コマンド出力処理(S407)が行われる。払出装置制御処理(S404)及び払出処理(S406)は、本発明において、電気装置制御手段の処理に相当する。
センサ、スイッチの入力処理(S401)では、前記払出装置281の払出左センサ及び払出右センサ、前記球検出スイッチ283、前記下皿満杯スイッチ等の各スイッチ類の入力が行われる。
ポート出力処理(S402)では、取得したデータを出力ポートに書き込む処理が行われる。
コマンド解析処理(S403)では、図25に示すように、前記主制御基板200から受信したコマンドが有効か無効か判断され(S403−1)、受信したコマンドが無効の場合、このコマンド解析処理(S403)が終了する。一方、受信したコマンドが有効の場合には、該コマンド(信号)を主制御基板200から受信したことにより主制御基板200が動作していること(動作可能状態にあること)の確認が取れるので、コマンド受信タイマに所定の値(初期値であり、例えば3000ms、本発明における第2の時間に相当し、第1の時間よりも長い時間とされる)がセットされる(S403−2)。なお、コマンド受信タイマの時間は、後述のタイマ類更新処理(第2の計時手段)で減算される(計時される)。次に受信したコマンドが賞球払出コマンドか前記主制御基板200における賞球制御処理(S150)でセットされた賞球払出コマンドか判断され(S403−3)、賞球払出コマンドでなければ、その他のコマンド処理(S403−6)が行われた後、このコマンド解析処理(S403)が終了する。なお、その他のコマンド処理(S403−6)は、本発明に関わりのない公知技術であるため、説明を省略する。一方、前記受信コマンドが賞球払出コマンドの場合には、賞球払出コマンドと対応する賞球払出カウンタの数値が、記憶上限(例えば65535カウント)を超えるか判断され(S403−4)、超える場合にはこのコマンド解析処理(S403)が終了し、それに対して賞球払出コマンドと対応する賞球払出カウンタの数値が、記憶上限を超えない場合には、賞球払出コマンドと対応する賞球払出カウンタの数値が1加算され(S403−5)、このコマンド解析処理(S403)が終了する。
払出装置制御処理(S404)では、図26に示すように、まず、前記払出装置281の払出モータが動作中(駆動中)か判断される(S404−1)。動作中であれば、払い出された賞品球(遊技球)を前記払出左センサあるいは払出右センサ(払出検出手段)で検出したか確認される。(S404−2)。払い出された賞品球を前記払出左センサあるいは払出右センサが検出した場合には、図27の払出制御基板払出数決定処理(S404−11)におけるS404−11−5で設定された賞品球の払出個数から払出個数を減算し(S404−3)、減算後の残りの払出個数が1以上か確認される(S404−4)。一方、前記S404−2で前記払出左センサあるいは払出右センサが賞品球を検出しなかった場合には、払出個数減算処理(S404−3)を行うことなく、残りの払出個数が1以上か確認される(S404−4)。残りの払出個数が1以上であれば、前記払出装置281の払出モータの駆動を継続し(S404−6)、この払出装置制御処理(S404)を終了する。一方、残りの払出個数が1未満(すなわち0)であれば、前記払出装置281の払出モータの駆動を停止し(S404−5)、この払出装置制御処理(S404)を終了する。
前記S404−1で前記払出装置281の払出モータが動作中(駆動中)ではない、すなわち停止中と判断されると、次に前記払出装置281の休止時間経過か判断される(S404−7)。払出装置281の休止時間は後述のS404−12の処理で設定される休止時間であり、次に払出が開始されるまでの間、前記払出装置281の払出モータの駆動を停止させる時間である。なお、電源投入時あるいはリセット時の初期設定時にも払出装置281の休止時間が設定される。前記S404−7で払出装置の休止時間未経過と判断されると、この払出装置制御処理(S404)が終了する。それに対して、休止時間経過と判断されると、エラー発生中か否か確認され(S404−8)、エラー発生中の場合にはこの払出装置制御処理(S404)が終了する。エラー発生中とは、本発明において電気装置の異常が発生している場合であり、本実施例では、電気装置としての前記払出装置281が払出異常を生じている場合であり、すなわち後述の払出異常監視処理(S406−1)で払出異常コマンドがセットされた場合である。
それに対してS404−8でエラー発生中ではないと判断された場合、球貸し払出要求があるか否か確認され(S404−9)、球貸し払出要求が無い場合には賞球払出個数が有るか否か確認され(S404−10)、賞球払出個数が無ければこの払出装置制御処理(S404)が終了する。球貸し払出要求は、前記遊技機1に接続されているカードユニット(図示せず)を操作することによりカードユニットから遊技機1に送信される。S404−10における賞球払出個数の有無確認は、前記コマンド解析処理(S403)におけるS403−5で加算された賞球払出カウンタの値が、少なくとも1つの賞球払出カウンタにおいて1以上の場合に賞球払出個数有りとされ、全ての賞球払出カウンタの値が0の場合に賞球払出個数無しとされる。
前記S404−9で球貸し払出要求があると判断されると払出個数が25個に設定され(S404−14)、一方、前記S404−10で賞球払出個数があると判断されると払出制御基板払出数決定処理(S404−11)が行われる。前記払出個数25個の設定(S404−14)、あるいは前記払出制御基板払出数決定処理(S404−11)の後、払出装置休止時間(例えば700ms)が設定され(S404−12)、払出開始コマンドがセットされ(S404−13)、この払出装置制御処理(S404)が終了する。
払出制御基板払出数決定処理(S404−11)は、前記払出装置281により払い出される賞品球の個数を設定する払出設定手段に相当する。前記払出制御基板払出数決定処理(S404−11)では、図27に示すように、まず賞球払出カウンタの確認繰り返し数が15に設定され(S404−11−1)、賞球払出カウンタの確認開始が15個払いに設定される(S404−11−2)。次に、現在の判断対象となっている賞球払出カウンタの値が0か確認され(S404−11−3)、当該賞球払出カウンタの値が0でなければ当該賞球払出カウンタの値が1減算され(S404−11−4)、当該賞球払出カウンタに該当する払出個数が設定され(S404−11−5)、この払出制御基板払出数決定処理(S404−11)。なお、当該賞球払出カウンタに該当する払出個数とは、例えば、当該賞球払出カウンタが図34に示す15個払い賞球払出カウンタの場合、払出個数15となる。
一方、S404−11−3で当該賞球払出カウンタの値が0と判断されると、次の賞球払出カウンタへ移動する(S404−11−6)。例えば、現在確認している15個払い賞球払出カウンタの値が0になると、次の14個払い賞球払出カウンタに移動する。次に、繰り返し数が1減算され(S404−11−7)、減算後の繰り返し数が0か判断される(S404−11−8)。繰り返し数が0ではないと判断されると前記S404−11−3の処理、すなわち当該賞球払出カウンタが0か判断する処理に戻ってそれ以降の処理が繰り返される。一方、繰り返し数が0と判断されると、払出個数が無しに設定され(S404−11−9)、この払出制御基板払出数決定処理(S404−11)が終了する。
タイマ類更新処理(S405)では、前記払出装置281の動作や休止時間等のための各タイマの更新が行われる。タイマ類更新処理(S405)は本発明の第2の計時手段に相当し、前記コマンド受信タイマの計時もこの処理で行われる。
払出処理(S406)では、図28に示すように、払出異常監視処理(S406−1)、払出異常解除処理(S406−2)、満杯検出処理(S406−3)、球無し監視処理(S406−4)が行われる。
なお、払出異常監視処理(S406−1)は、本発明において、電気装置の状態を監視する電気装置監視手段の処理に相当し、一方、払出異常解除処理(S406−2)は、本発明において電気装置の異常が解除されたことを検出する異常解除検出手段の処理に相当する。
払出異常監視処理(S406−1)では、遊技球の球詰まり等により遊技球が所定時間以上検出され続けた場合に払出異常コマンドがセットされる。または、前記払出装置281による遊技球の払出(すなわち払出モータの駆動)が所定時間以上連続した場合に払出異常コマンドがセットされるようにしてもよい。
詳述すると、払出異常監視処理(S406−1)では、図29に示すように、まず前記払出装置281の払出左センサがON(払い出された遊技球を検出)か否か確認され(S406−1−1)、払出左センサがON(遊技球検出)の場合には払出異常監視タイマ1の値が1減算され(S406−1−2)、減算後の払出異常監視タイマ1の値が0か否か確認される(S406−1−3)。払出異常監視タイマ1の値が0の場合(すなわち、払出装置281における左払出口に遊技球が所定時間以上検出され続けた場合)には払出異常コマンドが払出制御基板(第2の制御装置)240のRAM(記憶手段)にセット(記憶)され(S406−1−4)、その後に前記払出装置281の払出右センサがON(払い出された遊技球を検出)か否か確認される(S406−1−6)。一方、前記払出異常監視タイマ1の値が0ではない場合、払出異常コマンドをセットすることなく、前記払出装置281の払出右センサがON(払い出された遊技球を検出)か否か確認される(S406−1−6)。また、S406−1−1で払出左センサがONではない(遊技球未検出)の場合には払出異常監視タイマ1に500(1000ms)がセットされ(S406−1−5)、その後に前記払出装置281の払出右センサがON(払い出された遊技球を検出)か否か確認される(S406−1−6)。
S406−1−6で前記払出右センサがON(払い出された遊技球を検出)と判断された場合、払出異常監視タイマ2の値が1減算され(S406−1−7)、減算後の払出異常監視タイマ2の値が0か否か確認される(S406−1−8)。払出異常監視タイマ2の値が0の場合(すなわち、払出装置281における右払出口に遊技球が所定時間以上検出され続けた場合)には払出異常コマンドが払出制御基板(第2の制御装置)240のRAM(記憶手段)にセット(記憶)され(S406−1−9)、その後にこの払出異常監視処理(S406−1)が終了する。一方、前記払出異常監視タイマ2の値が0ではない場合、払出異常コマンドをセット(払出制御基板240のRAMに記憶)することなく、この払出異常監視処理(S406−1)が終了する。また、S406−1−6で払出右センサがONではない(遊技球未検出)の場合には払出異常監視タイマ2に500(1000ms)がセットされ(S406−1−10)、その後にこの払出異常監視処理(S406−1)が終了する。
なお、本実施例では、前記払出異常監視タイマ1が0の場合にS406−1−4でセット(記憶)される払出異常コマンドと、払出異常監視タイマ2が0の場合にS406−1−9でセット(記憶)される払出異常コマンドは共通であり、何れの異常監視タイマが0になったかを区別していない。また、前記払出異常コマンドのセットにより、前記払出制御基板240のRAM(記憶手段)における異常データバッファの0bit目に1がセットされる。図39は異常データバッファの模式図である。前記払出異常コマンドは、本発明における異常情報に相当する。
払出異常解除処理(S406−2)では、図30に示すように、まずエラー発生中か否か確認される(S406−2−1)。エラー発生中か否かは、払出異常コマンドがセットされているか否か、すなわち前記異常データバッファの0bit目に1がセットされているか否かにより判断される。したがって、異常データバッファの0bit目に1がセットされている場合にはエラー発生中とされ、一方、異常データバッファの0bit目に0がセットされている場合、すなわち、後述の払出異常解除コマンドがセットされている場合にはエラーが発生していない正常状態と判断される。S406−2−1でエラー発生中ではないと判断されると、この払出異常解除処理(S406−2)が終了する。
一方、前記S406−2−1でエラー発生中(すなわち払出異常状態)と判断されると、前記エラー解除スイッチ271がON(押下された)か否か確認され(S406−2−2)、エラー解除スイッチ271がONの場合には払出異常解除コマンドが前記払出制御基板(第2の制御装置)240のRAM(記憶手段)に記憶され(S406−2−3)、その後にこの払出異常解除処理(S406−2)が終了する。前記払出異常解除コマンドのセットにより、前記払出制御基板240のRAM(記憶手段)における異常データバッファの0bit目に0がセットされる(図39に示す)。一方、S406−2−2でエラー解除スイッチがOFFと判断された場合、前記払出異常解除コマンドをセットすることなく、この払出異常解除処理(S406−2)が終了する。なお、前記払出異常解除コマンドは、本発明における異常解除情報に相当する。また、本実施例ではエラー解除スイッチがON(押下された)か否かで払出異常が解除されたか否かを確認する構成となっているが、例えば払出装置281における払出口に遊技球が所定時間検出されなかった場合に払出異常が解除されたと判断する構成にしてもよい。
満杯検出処理(S406−3)では、前記球受け用下皿37が遊技球で一杯となっている下皿満杯異常中の場合、一定時間前記下皿満杯スイッチがOFF(満杯非検出)となった場合に下皿非満杯コマンドがセットされ、一方、下皿満杯異常中ではない場合には、一定時間前記下皿満杯スイッチがON(満杯検出)となった場合に下皿満杯コマンドがセットされる。
詳述すると、満杯検出処理(S406−3)では、図31に示すように、まず下皿満杯異常中か確認される(S406−3−1)。下皿満杯異常中か否かは、後述する下皿満杯コマンド(下皿満杯異常コマンドに相当)がセットされているか否か、すなわち図39に示す前記異常データバッファの1bit目に1がセットされているか否かにより判断される。したがって、異常データバッファの1bit目に1がセットされている場合には下皿満杯異常中と判断され、一方、異常データバッファの1bit目に0がセットされている場合には下皿満杯異常中ではないと判断される。
前記S406−3−1で下皿満杯異常中と判断された場合、前記下皿満杯スイッチがON(満杯検出)か否か確認され(S406−3−2)、下皿満杯スイッチがON(満杯検出)の場合には下皿満杯監視タイマに300(600ms)がセットされ(S406−3−3)、この満杯検出処理(S406−3)が終了する。一方、前記S406−3−2で下皿満杯スイッチがOFF(満杯非検出)と判断されると、下皿満杯監視タイマの値が1減算され(S406−3−4)、減算後の下皿満杯監視タイマの値が0か確認される(S406−3−5)。下皿満杯監視タイマの値が0ではない場合、この満杯検出処理(S406−3)が終了し、一方、前記下皿満杯監視タイマの値が0の場合には、下皿非満杯コマンド(下皿満杯異常解除コマンドに相当)が払出制御基板(第2の制御装置)240のRAM(記憶手段)にセット(記憶)され(S406−3−6)、再び前記下皿満杯監視タイマに300(600ms)がセットされ(S406−3−7)、その後にこの満杯検出処理(S406−3)が終了する。前記下皿非満杯コマンドのセットにより、前記払出制御基板240のRAM(記憶手段)における異常データバッファの1bit目に0がセットされる。
前記S406−3−1で下皿満杯異常中ではないと判断された場合、前記下皿満杯スイッチがON(満杯検出)か否か確認され(S406−3−8)、下皿満杯スイッチがOFF(満杯非検出)の場合には下皿満杯監視タイマに300(600ms)がセットされ(S406−3−9)、この満杯検出処理(S406−3)が終了する。一方、前記S406−3−8で下皿満杯スイッチがON(満杯検出)と判断されると、下皿満杯監視タイマの値が1減算され(S406−3−10)、減算後の下皿満杯監視タイマの値が0か確認される(S406−3−11)。下皿満杯監視タイマの値が0ではない場合、この満杯検出処理(S406−3)が終了し、一方、前記下皿満杯監視タイマの値が0の場合には、下皿満杯コマンドが払出制御基板(第2の制御装置)240のRAM(記憶手段)にセット(記憶)され(S406−3−12)、再び前記下皿満杯監視タイマに300(600ms)がセットされ(S406−3−13)、その後にこの満杯検出処理(S406−3)が終了する。前記下皿満杯コマンドのセットにより、前記払出制御基板240のRAM(記憶手段)における異常データバッファの1bit目に1がセットされる。
球無し監視処理(S406−4)では、前記払出装置281へ供給される遊技球が球切れしている球無し異常中の場合、一定時間前記球検出スイッチ283がON(球検出)となった場合に球ありコマンドがセットされ、一方、球無し異常中ではない場合には、一定時間前記球検出スイッチ283がOFF(非検出)となった場合に球無しコマンドがセットされる。
詳述すると、球無し監視処理(S406−4)では、図32に示すように、まず球無し異常中か確認される(S406−4−1)。球無し異常中か否かは、後述する球無しコマンド(球無し異常コマンドに相当)がセットされているか否か、すなわち図39に示す前記異常データバッファの2bit目に1がセットされているか否かにより判断される。したがって、異常データバッファの2bit目に1がセットされている場合には球無し異常中と判断され、一方、異常データバッファの2bit目に0がセットされている場合には球無し異常中ではないと判断される。
前記S406−4−1で球無し異常中と判断された場合、前記球検出スイッチ283がON(球検出)か否か確認され(S406−4−2)、球検出スイッチ283がOFF(球非検出)の場合には球あり監視タイマに500(1000ms)がセットされ(S406−4−3)、この球無し検出処理(S406−4)が終了する。一方、前記S406−4−2で前記球検出スイッチ283がON(球検出)と判断されると、球あり監視タイマの値が1減算され(S406−4−4)、減算後の球あり監視タイマの値が0か確認される(S406−4−5)。球あり監視タイマの値が0ではない場合、この球無し監視処理(S406−4)が終了し、一方、前記球あり監視タイマの値が0の場合には、球ありコマンド(球無し異常解除コマンドに相当)が払出制御基板(第2の制御装置)240のRAM(記憶手段)にセット(記憶)され(S406−4−6)、前記球あり監視タイマに350(700ms)がセットされ(S406−4−7)、その後にこの球無し監視処理(S406−4)が終了する。前記球ありコマンドのセットにより、前記払出制御基板240のRAM(記憶手段)における異常データバッファの2bit目に0がセットされる。
前記S406−4−1で球無し異常中ではないと判断された場合、前記球検出スイッチ283がON(球検出)か否か確認され(S406−4−8)、球検出スイッチ283がON(球検出)の場合には球あり監視タイマに350(700ms)がセットされ(S406−4−9)、この球無し監視処理(S406−4)が終了する。一方、前記S406−4−8で球検出スイッチ283がOFF(球非検出)と判断されると、球あり監視タイマの値が1減算され(S406−4−10)、減算後の球あり監視タイマの値が0か確認される(S406−4−11)。球あり監視タイマの値が0ではない場合、この球無し監視処理(S406−4)が終了し、一方、前記球あり監視タイマの値が0の場合には、球無しコマンドが払出制御基板(第2の制御装置)240のRAM(記憶手段)にセット(記憶)され(S406−4−12)、前記球あり監視タイマに500(1000ms)がセットされ(S406−4−13)、その後にこの満杯検出処理(S406−3)が終了する。前記球無しコマンドのセットにより、前記払出制御基板240のRAM(記憶手段)における異常データバッファの2bit目に1がセットされる。
図39に示すように前記異常データバッファは、0bit目が前記払出異常に関し、1bit目が前記下皿満杯異常に関し、2bit目が前記球無し異常に関する。前記異常データバッファの3bit目〜7bit目については不使用とされ、0がセットされる。
また、前記払出異常コマンドと払出異常解除コマンド、下皿満杯コマンド(下皿満杯異常コマンドに相当)と下皿非満杯コマンド(下皿満杯異常解除コマンドに相当)、球無しコマンド(球無し異常コマンドに相当)と球ありコマンド(球無し異常解除コマンドに相当)については、前記払出制御基板(第2の制御装置)240におけるRAM(記憶手段)に、それぞれのコマンド毎の送信データを保持するバッファを備え(図示せず)、それぞれ最新のコマンドに更新されて記憶される。例えば、前記払出制御基板(第2の制御装置)240が前記主制御基板(第1の制御装置)200へのコマンド未送信期間中、例えば、電源投入直後において払出制御基板240は立ち上がっているが主制御基板200が立ち上がっていない状態の間に、複数回コマンドがセットされた場合、例えば、下皿満杯コマンド→下皿非満杯コマンド→下皿満杯コマンド→下皿非満杯コマンドの順にコマンドがセットされた場合、バッファに記憶されているコマンドは順次新しいコマンドに更新されて最新のコマンド、例えば前記下皿非満杯コマンドのみが記憶されている状態となる。そして、後述のコマンド出力処理(S407)において、前記払出制御基板240から主制御基板(第1の制御装置)200へ出力可能になった際に、バッファに記憶されている最新のコマンド(最後にセットされたコマンド)、例えば前記下皿非満杯コマンドが主制御基板200に出力され、それまでにセットされてコマンドの更新により上書きされた前記下皿満杯コマンドは出力されることがない。また、出力されたコマンドは前記バッファから消去(クリア)される。
コマンド出力処理(S407)では、前記コマンド受信タイマの値が0となっていない場合(第2の時間が経過していない場合)に、前記払出制御基板240のRAMのバッファに記憶されている最新の異常コマンドあるいは異常解除コマンドが主制御基板200に出力される。
詳述すると、コマンド出力処理(S407)では、図33に示すように、前記コマンド受信タイマの値が0(第2の時間経過)か確認され(S404−1)、コマンド受信タイマの値が0の場合は前記主制御基板(第1の制御装置)が動作可能状態であるならば第2の時間よりも短い第1の時間経過時点で前記動作中コマンドが出力され、コマンド受信タイマに初期値が設定されるはずであるが、前記主制御基板200からの動作中コマンドの出力がないことから前記主制御基板200が動作不能状態であると判断して、払出制御基板(第2の制御装置)240のRAM(記憶手段)に記憶されている前記の各異常コマンドあるいは異常解除コマンドを出力することなく記憶状態を維持し、このコマンド出力処理(S407)が終了する。前記S404−1における判断は本発明において、判断手段の処理に相当する。
前記S407−1でコマンド受信タイマの値が0になっていない(第2の時間未経過)と判断された場合には、前記主制御基板(第1の制御装置)200が動作可能状態にあると判断し、前記払出制御基板(第2の制御装置)240のRAM(記憶手段)に、前記払出異常解除コマンドが記憶されているか確認される(S407−2)。
前記S407−2で払出異常解除コマンドが記憶されていると判断された場合には、払出異常解除コマンドが主制御基板200に送信されると共に、前記払出制御基板240のRAMから払出異常解除コマンドが消去され(S407−3)、このコマンド出力処理(S407)が終了する。一方、前記S407−2で払出異常解除コマンドが前記RAMに記憶されていないと判断されると、次に払出異常コマンドが記憶されているか確認される(S407−4)。
前記S407−4で払出異常コマンドが記憶されていると判断された場合には、払出異常コマンドが主制御基板200に送信されると共に、前記払出制御基板240のRAMから払出異常コマンドが消去され(S407−5)、このコマンド出力処理(S407)が終了する。一方、前記S407−4で払出異常コマンドが前記RAMに記憶されていないと判断されると、次に下皿非満杯コマンドが記憶されているか確認される(S407−6)。
前記S407−6で下皿非満杯コマンドが記憶されていると判断された場合には、下皿非満杯コマンドが主制御基板200に送信されると共に、前記払出制御基板240のRAMから下皿非満杯コマンドが消去され(S407−7)、このコマンド出力処理(S407)が終了する。一方、前記S407−6で下皿非満杯コマンドが前記RAMに記憶されていないと判断されると、次に下皿満杯コマンドが記憶されているか確認される(S407−8)。
前記S407−8で下皿満杯コマンドが記憶されていると判断された場合には、下皿満杯コマンドが主制御基板200に送信されると共に、前記払出制御基板240のRAMから下皿満杯コマンドが消去され(S407−9)、このコマンド出力処理(S407)が終了する。一方、前記S407−8で下皿満杯コマンドが前記RAMに記憶されていないと判断されると、次に球ありコマンドが記憶されているか確認される(S407−10)。
前記S407−10で球ありコマンドが記憶されていると判断された場合には、球ありコマンドが主制御基板200に送信されると共に、前記払出制御基板240のRAMから球ありコマンドが消去され(S407−11)、このコマンド出力処理(S407)が終了する。一方、前記S407−10で球ありコマンドが前記RAMに記憶されていないと判断されると、次に球無しコマンドが記憶されているか確認される(S407−12)。
前記S407−12で球無しコマンドが記憶されていると判断された場合には、球無しコマンドが主制御基板200に送信されると共に、前記払出制御基板240のRAMから球無しコマンドが消去され(S407−13)、このコマンド出力処理(S407)が終了する。
前記コマンド出力処理(S407)におけるS407−2〜S407−13は、異常情報出力手段の処理に相当する。
前記S407−12で球無しコマンドが前記RAMに記憶されていないと判断されると、次に払出開始コマンドが記憶されているか確認される(S407−14)。前記S407−14で払出開始コマンドが記憶されていると判断された場合には、払出開始コマンドが主制御基板200に送信されると共に、前記払出制御基板240のRAMから払出開始コマンドが消去され(S407−15)、このコマンド出力処理(S407)が終了する。一方、前記S407−14で払出開始コマンドが前記RAMに記憶されていないと判断されると、このコマンド出力処理(S407)が終了する。
前記コマンド出力処理(S407)におけるS407−2〜S407−13では、遊技機1に与える影響が大きい順になっており、遊技機1に与える影響が大きいコマンドから優先して順にコマンドの記憶有無を確認している。また、前記コマンド出力処理(S407)では、前記払出制御基板のRAMにセット(記憶)されていた払出異常コマンド等のコマンドが前記主制御基板200へ送信されると、送信されたコマンドが前記払出制御基板のRAMから消去され、同じコマンドが再度出力されることがないため、前記主制御基板200が立ち上がっていないとき(動作不能状態のとき)に、払出制御基板240から主制御基板200へコマンドを送信すると、そのコマンドを取りこぼしてしまうことになるが、本実施例では、コマンド受信タイマが0となっていないとき(第2の時間が経過していないとき)、すなわち主制御基板200が動作可能状態となっていることが確認されているときにのみコマンドを送信しているため、主制御基板200によるコマンドのとりこぼしを抑制することができる。
なお、本実施例では、前記主制御基板200に送信された払出異常コマンドにより、前記異常報知ランプ39が点灯して異常が報知され、一方、前記払出異常解除コマンドにより前記異常報知ランプ39の点灯が終了する。また、前記主制御基板200に送信された下皿満杯コマンド及び球無しコマンドにより、前記装飾ランプ38が所定パターンで点滅し、一方、前記下皿非満杯コマンド及び球ありコマンドにより、前記装飾ランプ35の点滅が解消し、消灯状態とされる。本発明における異常報知の態様は、前記異常報知ランプ39や装飾ランプ35の点灯や点滅による報知に限られず、スピーカ38からの音声による報知、表示装置10での表示による報知等であってもよい。また、異常報知ランプ39に代えて他の装飾ランプ35を用いてもよい。
また、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。例えば、前記実施例では、第1の制御装置が主制御基板、第2の制御装置が払出制御基板、電気装置が払出装置で構成されているが、他の制御基板及び装置であってもよい。