JP2011043789A - 撮像装置及び撮像方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 被写体が動いても素早く焦点を合わせることができる撮像装置および撮像方法に関する。
【解決手段】 撮影レンズと、撮影レンズを介して受光した被写体光をもとに画像データを取得する撮像手段と、撮像手段から連続的に取得した画像データに基づいて被写体の動きを検知する動き検知手段と、動き検知手段が被写体の動きを検知したときに撮影レンズを駆動させて取得した画像データに基づいて合焦位置判定データを算出する焦点検出手段と、合焦位置判定データに基づいて合焦位置を推定する合焦位置推定手段と、を有する撮像装置による。
【選択図】図6

Description

本発明は、被写体に対して自動的に焦点を合わせる自動焦点機能を有する撮像装置及び撮像方法に関するもので、詳しくは、被写体が動いても素早く焦点を合わせることができる撮像装置および撮像方法に関するものである。
一般的なデジタルスチルカメラ等の撮像装置は、被写体に対して自動的に焦点を合わせるオートフォーカス(以下「AF」という)装置を搭載している。このAF装置が自動的に焦点を合せる方法の一例として、山登りAF制御方法が知られている(例えば特許文献1を参照)。山登りAF制御方法は、撮影レンズを介した被写体光から撮像素子が出力する映像信号に含まれる近接画素間の輝度差を積分し、「AF評価値」として合焦の度合いを示す指標によって焦点を合わせる方式である。
被写体に焦点が合っているとき、いわゆる合焦状態のときの被写体像は輪郭部分がはっきりしている。逆に、被写体に焦点が合っていないとき、いわゆる非合焦状態のときの被写体像は輪郭部分がぼやけてしまう。
そうすると、合焦状態の被写体像にかかる映像信号の近接画素間の輝度差は大きく、逆に非合焦状態の被写体像にかかる映像信号の近接画素間の輝度差は小さい。つまり、合焦状態のときは、AF評価値が最大となる。
AF装置は、撮影レンズを移動させながら所定のタイミングで被写体像の映像信号を取得し、各映像信号に基づいて、それぞれのタイミングにおけるAF評価値を算出し、算出されたAF評価値が最大値となる映像信号取得タイミングに対応する撮影レンズ位置に、自動的に撮影レンズを移動させることで、合焦状態を得るものである。このように、AF制御方法の一つである山登りAF制御方法は、撮影レンズを移動させながら所定のタイミングで算出したAF評価値の最大値を検出することで、合焦位置に自動的に撮影レンズを移動させる方法である。
なお、合焦状態となる撮影レンズの位置を「合焦位置」といい、AF評価値を算出するために撮影レンズを駆動させる範囲を「合焦サーチ範囲」という。
近年、山登りAF制御方法をより精度良くかつ高速に実行する方法が提案されている(例えば特許文献2を参照)。特許文献2に記載されているAF制御方法は、微小な間隔でAF評価値を算出する第一モードと、合焦位置に近づくまでは粗い間隔でAF評価値をサンプリングし、合焦位置付近では微小な間隔でAF評価値を算出する第二モードとを使い分けることで、AF処理を高速化し、より素早く被写体に焦点を合わせることができる方法である。
また、いったん合焦状態になった後に再度焦点調節をするとき、前回の合焦状態になったときの被写体画像を記録しておき、この画像と現在の画像を比較して一致度を算出し、この一致度が所定の範囲内であるとき、合焦サーチ範囲を狭くするAF制御方法が提案されている(例えば特許文献3を参照)。
特許文献2に記載のAF制御方法は、いったん合焦状態になった後に被写体が動いたとき、再度粗いサンプリングを行った後に微小なサンプリングを行う必要があるため、素早いAF処理を行うことができない。すなわち、AF処理をしている間に被写体像が動くと、AF処理のやり直しが繰り返して発生し、合焦できない場合が生じる。これを解決するために、撮影レンズを介して取得した被写体像に何らかの動きがあったとき、撮影レンズを微小な範囲で駆動するAF制御によって、被写体像の動きに追従できるAF制御方法が望まれていた。
特許文献3のAF制御方法は、一度合焦状態になった後でなければ効果がない。時間変化や被写体の変化に追従していないので、一度も合焦状態にならないときは動作せず、AF処理に時間がかかる。
また、合焦サーチ範囲を狭くするにしても、レンズ位置に関係なく一律に狭くするものであるから、被写体との距離が変化したときのAF処理はさらに時間がかかっていた。そのため、一度も合焦状態になっていないときであっても、合焦サーチ範囲を狭くし、小刻みにAF処理を行うことで合焦位置を推定することができるAF制御方法が望まれていた。
さらに、AF処理を行うときの撮影レンズの位置がTele側にあるかWide側にあるかに応じて、合焦サーチ範囲を可変させることができるAF制御方法が望まれていた。
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであって、撮影レンズを介して取得した被写体像に動きがあったとき、微小な駆動範囲を合焦サーチ範囲とし、合焦位置を推定することで、AF処理を素早く行うことができる撮像装置を提供することを目的とする。
また、被写体に動きがあったときの撮影レンズの位置に応じて合焦サーチ範囲を可変させることで、合焦位置の推定精度を高めて、AF処理を素早く行うことができる撮像装置を提供することを目的とする。
本発明は、撮像装置であって、撮影レンズと、撮影レンズを介して受光した被写体光をもとに画像データを取得する撮像手段と、撮像手段から連続的に取得した画像データに基づいて被写体の動きを検知する動き検知手段と、動き検知手段が被写体の動きを検知したときに撮影レンズを駆動させて取得した画像データに基づいて合焦位置判定データを算出する焦点検出手段と、合焦位置判定データに基づいて合焦位置を推定する合焦位置推定手段と、を有することを主な特徴とする。
また本発明の別の形態は、上記の撮像装置において、合焦位置推定手段が、合焦位置判定データに基づいて撮影レンズが合焦位置に近づくための駆動開始位置と駆動方向の少なくともいずれか一方を設定することを特徴とする。
また本発明の別の形態は、上記の撮像装置において、合焦位置判定データが、画像データから算出されるAF評価値を元にした平滑微分演算の結果であることを特徴とする。
また本発明の別の形態は、上記の撮像装置において、AF評価値が画像データを構成する隣接画素の輝度差を積分した値であることを特徴とする。
また本発明の別の形態は、上記の撮像装置において、平滑微分演算が、隣接するAF評価値の差分を加重積算した値の総計を算出する演算であって、加重積算に用いる重み係数はAF評価値からの乖離度合いに応じて大きくなることを特徴とする
また本発明の別の形態は、上記の撮像装置において、焦点位置推定手段は、合焦位置を推定した後に、撮影レンズが合焦位置に近づくための駆動開始位置に、撮影レンズを移動させることを特徴とする。
また本発明の別の形態は、上記の撮像装置において、焦点位置推定手段が合焦位置を推定できなかったとき、撮影レンズの駆動開始位置を変更して、再度、合焦位置判定データを算出することを特徴とする。
また本発明の別の形態は、上記の撮像装置において、焦点検出手段が、所定の条件により撮影レンズを駆動させる駆動範囲を変更する駆動範囲変更手段をさらに有することを特徴とする。
また本発明の別の形態は、上記の撮像装置において、上記の所定の条件が、焦点検出手段が動作を開始するときの撮影レンズの位置であることを特徴とする。
また本発明の別の形態は、上記の撮像装置において、上記の所定の条件が、焦点検出手段が動作を開始するときの撮影モードであることを特徴とする。
また本発明の別の形態は、上記の撮像装置において、上記の所定の条件が、焦点検出手段が動作を開始するときの焦点距離であることを特徴とする。
また本発明の別の形態は上記の撮像装置を用いた撮像方法であって、動き検知手段が、被写体の動きを検知するステップと、焦点検出手段が、動き検知手段の被写体検知に応じて撮影レンズを所定の位置から所定の向きに所定の量だけ駆動して画像データを取得し、この取得した画像データに基づいて、合焦位置判定データを取得するステップと、合焦位置推定手段が、上記合焦位置判定データに基づいて、上記撮影レンズの合焦位置を推定するステップと、を有することを特徴とする。
また本発明の別の形態は、上記の撮像方法において、合焦位置推定手段が行う合焦位置を推定するステップは、合焦位置判定データに基づいて、撮影レンズが合焦位置に近づくための駆動開始位置と駆動方向の少なくともいずれか一方を設定するステップであることを特徴とする。
また本発明の別の形態は、上記の撮像方法において、合焦位置判定データは、画像データから算出されるAF評価値を元にした平滑微分演算であることを特徴とする。
また本発明の別の形態は、上記の撮像方法において、AF評価値は、上記画像データを構成する隣接画素の輝度差を積分した値であることを特徴とする。
また本発明の別の形態は、上記の撮像方法において、平滑微分演算は、隣接するAF評価値の差分を加重積算した値の総計を算出する演算であって、加重積算に用いる重み係数はAF評価値からの乖離度合いに応じて大きくなる値であることを特徴とする。
また本発明の別の形態は、上記の撮像方法において、焦点位置推定手段が合焦位置を推定した後に、撮影レンズが合焦位置に近づくための駆動開始位置に、撮影レンズを移動させるステップをさらに有することを特徴とする。
また本発明の別の形態は、上記の撮像方法において、焦点位置推定手段が合焦位置を推定できなかったとき、撮影レンズの駆動開始位置と駆動範囲を変更して、再度、合焦位置判定データを算出するステップをさらに有することを特徴とする。
また本発明の別の形態は、焦点検出手段が上記撮影レンズを駆動させる駆動範囲を変更する駆動範囲変更手段をさらに有する撮像装置による上記の撮像方法において、所定の条件により、上記駆動範囲を変更するステップをさらに有することを特徴とする。
また本発明の別の形態は、上記の撮像方法において、所定の条件は、焦点検出手段が動作を開始するときの撮影レンズの位置であることを特徴とする。
また本発明の別の形態は、上記の撮像方法において、所定の条件は、焦点検出手段が動作を開始するときの撮影モードであることを特徴とする。
また本発明の別の形態は、上記の撮像方法において、所定の条件は、焦点検出手段が動作を開始するときの焦点距離であることを特徴とする。
本発明によれば、撮像装置において、被写体の動きを検知したときに、微小な駆動範囲を合焦サーチ範囲として、合焦位置を推定することができ、かつ、次に焦点検出するときの撮影レンズの駆動開始位置を設定することで、AF処理を素早く行うことができる。
また、本発明によれば、撮像装置において、被写体の動きを検知したときに、撮影レンズの位置に応じて合焦サーチ範囲を変更して、合焦位置を推定することで、次に焦点検出するときの撮影レンズの駆動開始位置を設定し、AF処理を素早く行うことができる。
本発明に係る撮像装置の例を示す正面図である。 本発明に係る撮像装置の例を示す平面図である。 本発明に係る撮像装置の例を示す背面図である。 本発明に係る撮像装置の例を示す機能ブロック図である。 本発明に係る撮像装置におけるAF処理エリアのイメージ図である。 本発明に係る撮像装置を用いて行うプレAF処理の例を示すフローチャートである。 本発明に係る撮像装置の合焦位置判定データの取得タイミング等を示すタイミングチャートである。 上記プレAF処理の詳細な処理の流れを示すフローチャートである。 上記プレAF処理の詳細な処理の流れを示すフローチャートである。 本発明に係る撮像装置のAF処理において取得されるAF評価値の変位例を示すグラフである。 本発明に係る撮像装置のAF処理において算出される平滑微分値の変位例を示すグラフである。 上記プレAF処理の詳細な処理の流れを示すフローチャートである。 上記プレAF処理における合焦位置推定処理の概略を説明する図である。 上記プレAF処理における合焦位置推定処理の概略を説明する図である。 上記プレAF処理における合焦位置推定処理の概略を説明する図である。 上記プレAF処理の詳細な処理の流れを示すフローチャートである。 上記プレAF処理における駆動開始位置と駆動範囲の設定例を示す図である。 上記プレAF処理における駆動開始位置と駆動範囲の設定の別例を示す図である。 本発明に係る撮像装置を用いて行うプレAF処理の別の例を示すフローチャートである。 上記プレAF処理の詳細な処理の流れを示すフローチャートである。 上記プレAF処理の詳細な処理の流れを示すフローチャートである。 上記プレAF処理の詳細な処理の流れを示すフローチャートである。 上記プレAF処理の詳細な処理の流れを示すフローチャートである。 本発明に係る撮像装置を用いて行うプレAF処理のさらに別の例の詳細な処理の流れを示すフローチャートである。 本発明に係る撮像装置において、LCDモニタへの撮影モードの表示例を示す図である。 本発明に係る撮像装置における、撮影モードと撮影レンズの焦点距離の例を示す図である。 本発明に係る撮像装置を用いて行うプレAF処理のさらに別の例の詳細な処理の流れを示すフローチャートである。 本発明に係る撮像装置を用いて行うプレAF処理における動き検知処理の別の例の詳細な処理の流れを示すフローチャートである。 本発明に係る撮像装置を用いて行うプレAF処理における動き検知処理のさらに別の例の詳細な処理の流れを示すフローチャートである。 本発明に係る撮像装置を用いて行うプレAF処理における動き検知処理のさらに別の例の詳細な処理の流れを示すフローチャートである。 本発明に係る撮像装置における、撮影レンズの焦点距離と撮像レンズの駆動量の例を示す図である。
以下、本発明に係る撮像装置および撮像方法の実施形態について図を用いて説明する。図1から図3は本発明に係る撮像装置の外観の例を示す図である。図1は正面図、図2は上面側の平面図、図3は背面図である。図1において撮像装置の筐体であるカメラボディCBの正面には、ストロボ発光部3、光学ファインダ4、リモコン受光部6およびズームレンズやフォーカスレンズを含む鏡胴ユニット7が配置されており、カメラボディCBの一方の側面部には、メモリカード装填室および電池装填室の蓋2が設けられている。
図2においてカメラボディCBの上面には、レリーズボタン(スイッチ)SW1、モードダイヤルSW2およびサブ液晶ディスプレイ(以下、「液晶ディスプレイ」を「LCD」と称する)1が配置されている。
図3において、カメラボディCBの背面には、光学ファインダ4、AF用LED(「LED」は、発光ダイオード)8、ストロボLED9、LCDモニタ10、電源スイッチ13、広角方向ズームスイッチSW3、望遠方向ズームスイッチSW4、セルフタイマの設定および解除スイッチSW5、メニュースイッチSW6、上移動およびストロボセットスイッチSW7、右移動スイッチSW8、ディスプレイスイッチSW9、下移動およびマクロスイッチSW10、左移動および画像確認スイッチSW11、OKスイッチSW12、ならびにクイックアクセススイッチSW13が配置されている。
次に、図4を用いて本発明に係る撮像装置の機能ブロックを説明する。本発明に係る撮像装置における動作処理(機能)は、デジタル信号処理IC(集積回路)等として構成されるデジタルスティルカメラプロセッサ104(以下、単に「プロセッサ104」とする)によって制御される。
プロセッサ104は、第1のCCD(電荷結合素子)信号処理ブロック104−1と、第2のCCD信号処理ブロック104−2と、CPU(中央処理ユニット)ブロック104−3と、ローカルSRAM(SRAM:スタティックランダムアクセスメモリ)104−4と、USB(ユニバーサルシリアルバス)ブロック104−5と、シリアルブロック104−6と、JPEGコーデック(CODEC)ブロック104−7と、リサイズ(RESIZE)ブロック104−8と、TV信号表示ブロック104−9と、メモリカードコントローラブロック104−10と、を有してなり、これら各ブロックは相互にバスラインで接続されている。
プロセッサ104の外部には、撮影された被写体像に対する画像データであるRAW−RGB画像データ、YUV画像データおよびJPEG画像データを保存するためのSDRAM(シンクロナスランダムアクセスメモリ)103と、RAM107と、内蔵メモリ120と、制御プログラムが格納されたROM108と、が配置されており、バスラインを介してプロセッサ104に接続されている。
SDRAM103に保存されるRAW−RGB画像データ、YUV画像データおよびJPEG画像データをまとめて「画像データ」とする。
鏡胴ユニット7は、ズームレンズ7−1aを有するズーム光学系7−1と、フォーカスレンズ7−2aを有するフォーカス光学系7−2と、絞り7−3aを有する絞りユニット7−3と、メカニカルシャッタ7−4aを有するメカシャッタユニット7−4と、を備えている。
ズーム光学系7−1、フォーカス光学系7−2、絞りユニット7−3、メカシャッタユニット7−4はそれぞれZOOMモータ7−1b、FOCUSモータ7−2b、絞りモータ7−3b、メカシャッタモータ7−4b、によって駆動されるように構成されている。
ZOOMモータ7−1bとFOCUSモータ7−2bはCPUブロック104−3によって制御されるモータドライバ7−5によって動作が制御される。これらモータが撮影レンズ移動手段を構成する。また絞りモータ7−3bおよびメカシャッタモータ7−4bも、CPUブロック104−3によって制御されるモータドライバ7−5によって動作が制御される。
ズームレンズ7−1aおよびフォーカスレンズ7−2aは、CCD101の撮像面上に被写体像を結像するための撮影レンズを構成する。CCD101は撮像素子であって、前記被写体像を電気的な画像信号に変換してF/E−IC(フロントエンドIC)102に入力する。F/E−IC102は、CDS(相関2重サンプリング部)102−1と、AGC(自動利得制御部)102−2と、A/D(アナログ−デジタル)変換部102−3と、を有し前記画像信号に対してそれぞれ所定の処理を行う。
F/E−IC102が行う信号処理は、プロセッサ104の第1のCCD信号処理ブロック104−1から出力されるVD・HD(垂直駆動・水平駆動)信号がTG(タイミングジェネレータ)102−4に入力され、このVD・HD信号に同期して処理される。
CCD101から入力された電気的な画像信号は、F/E−IC102よって、CCD101から入力された電気的な画像信号はデジタル信号に変換されて、第1のCCD信号処理ブロック104−1に出力される。
第1のCCD信号処理ブロック104−1は、CCD101からF/E−IC102を経由して入力されたデジタル信号に対してホワイトバランス調整およびγ調整等の信号処理を行い、画像データとしてSDRAM103に保存するとともに、VD信号およびHD信号を出力する。撮像装置1の撮像手段は、CCD101、F/E−IC102、CCD信号処理ブロック104−1、CPUブロック104−3によって構成される。
また、プロセッサ104のCPUブロック104−3は、音声記録回路115−1による音声記録動作を制御する。音声記録回路115−1は、マイクロホン115−3で変換されマイクロホンアンプ115−2によって増幅した音声信号を音声データに変換し、内蔵メモリ120に記録する回路である。
また、CPUブロック104−3は、音声再生回路116−1の動作も制御する。音声再生回路116−1は、音声記録回路115−1によって内蔵メモリ120に記録されている音声データを読み出して、オーディオアンプ116−2で増幅しスピーカ116−3から出力する回路である。
また、CPUブロック104−3は、ストロボ回路114を制御して動作させることによってストロボ発光部3から照明光を発光させる。また、CPUブロック104−3は、被写体距離を測定する測距ユニット(図示せず)の動作も制御する。
なお、本発明に係る撮像装置は、後述するように撮影レンズを介して取得した画像データに基づいてAF処理を行うものであるので、測距ユニットによる被写体距離の測定は必ずしも行う必要はなく、測距ユニットを省いてもよい。また、測距ユニットによる被写体距離の測定情報をストロボ回路114におけるストロボ発光制御に利用しても良い。測距ユニットによる被写体距離の測定情報を、撮像された画像データに基づく合焦制御に対して補助的に利用するようにしても良い。
さらに、CPUブロック104−3は、プロセッサ104の外部に配置されるサブCPU109にも回路的に接続されている。サブCPU109は、LCDドライバ111を介してサブLCD1による表示を制御する。
またサブCPU109は、AF用LED8,ストロボLED9,リモコン受光部6,スイッチSW1からスイッチSW13(図3)を備えてなる操作部およびブザー113にもそれぞれ結合されている。
USBブロック104−5は、USBコネクタ122に結合されている。シリアルブロック104−6は、シリアルドライバ回路123−1を介してRS−232Cコネクタに結合されている。TV信号表示ブロック104−9は、LCDドライバ117を介してLCDモニタ10に接続されている。また、TV信号表示ブロック104−9は、ビデオアンプ118を介してビデオジャック119にも結合されている。
メモリカードコントローラブロック104−10は、メモリカードスロット121のカード接点に接続されており、メモリカードスロット121にメモリカードが装填されると、メモリカードと電気的に接続する。
上記の構成を備えた撮像装置1において、モードダイヤルSW2を撮影モードに設定すると、CPU104がCPU109経由でモードダイヤルSW2の状態を検知してモータドライバ7−5を制御し、鏡胴ユニット7を撮影可能な位置に移動させる。さらにCCD101、F/E−IC102、LCDディスプレイ10等の各部に電源を投入して動作を開始させる。各部の電源が投入されると、ファインダモードの動作が開始される。
ファインダモードは、鏡胴ユニット7の撮影レンズを介してCCD101に入射した被写体光が、電気信号に変換されてR・G・Bのアナログ信号としてCDS102−1に入力され、AGC102−2を介してA/D変換器102−3に送られて、A/D変換器102−3においてRGBのデジタル信号に変換され、このデジタル信号がLCDモニタ10またはTV信号表示ブロック104−9、ビデオアンプ118およびビデオジャック119を介してTV(テレビジョン)に表示される。
A/D変換器102−3においてデジタル信号に変換されたR、G、Bの各信号は、YUV変換手段である第2のCCD信号処理ブロック104−2によってYUV形式の画像データに変換され、SDRAM103に保存される。なお、第2のCCD信号処理ブロック104−2は、RGB画像データにフィルタリング処理等の適切な処理を施してYUV画像データへ変換する。
SDRAM103に保存された画像データは、CPUブロック104−3によって読み出されて、LCDモニタ10などへ送られて表示される。被写体光の入射からLCDモニタ10への表示出力までの処理が1/30秒間隔で行われる。これによって、1/30秒毎に更新されるファインダモードの表示機能が実現される。
ここで、本発明に係る撮像装置におけるAF処理およびAE処理について説明をする。AF処理は、撮影レンズを介して第1のCCD信号処理ブロック104−1に取り込まれた画像データから、画像データ内の少なくとも一部における合焦の度合いを示すAF評価値および露光状態を示すAE評価値を算出し、このAF評価値が最大となるレンズ位置をCPUブロック104−3が判定し、判定結果に基づいてFocusモータ7−2bを駆動させて、撮影レンズを合焦位置に移動させる処理である。
AF評価値は、撮影レンズを介して取得された画像データの特定範囲内から算出される。この特定範囲をAF処理エリアといい、図5にAF処理エリアの例を示す。図5はファインダモードが動作している撮像装置1のLCDモニタ10の例を示す平面図である。図5において、LCD10の中心付近に示されている枠がAF処理エリアの例である。図5において撮像装置のAF処理エリアは、画像データを構成する縦と横の画素数をそれぞれ100%としたときの、画面中央における水平方向40%、垂直方向30%の範囲としている。AF処理エリアのサイズは上記のサイズに限ることはない。AF処理エリアを大きくすると、AF処理に要する時間がかかるが精度が増す、AF処理エリアを小さくすると精度は落ちるがAF処理に要する時間が短縮される。したがって、AF処理エリアのサイズはAF処理時間と精度との兼ね合いで適宜設定されるものである。
AE評価値は、デジタルRGB信号を幾つかのエリア(例えば、水平16エリア×垂直16エリア)に分割し、そのエリア内の輝度データを用いる。各エリア内の画素に対して所定の閾値を超えるものを対象画素とし、その輝度値を加算、対象画素数で乗算することによって求められる。各エリアの輝度分布により、適正露光量を算出し、次のフレームの取り込みに対し補正を行う。
本発明に係る撮像装置は複数の撮影モードを備えており、各撮影モードによって、AF撮影範囲が異なる。例えば、通常AFモードはAF撮影範囲を1mから無限遠とし、マクロAFモードは、AF撮影範囲を1cmから無限遠としている。AFモードの設定は、モードダイヤルSW2によって行なう。
次に、本発明に係る撮像装置における撮像方法の例について説明する。図6は、本実施例に係るプレAF処理の流れを示すフローチャートである。図6において、各処理ステップをS10、S20・・・のように示す。
本実施例に係るプレAF処理は、AF処理における合焦位置の特定を素早く行えるように、AF処理の事前に行う合焦位置の推定を含む処理であって、撮像装置1がファインダモードで動作しているとき、撮影レンズを介して取得された画像データにおいて、被写体像に動きを検知したとき処理が開始する。
プレAF処理は、AF処理に比べて狭い範囲で撮影レンズを駆動しながら合焦位置の推定に用いるデータを取得する。AF処理は、たとえば、レリーズスイッチSW1が押下されたときに、撮影レンズが駆動できる全範囲を駆動範囲として、AF評価値を算出し、これによって合焦位置を特定する処理をいう。以下、プレAF処理の詳細について説明する。
まず、撮像手段によって取得されたAF処理エリア(図5参照)内の画像データを用いて、被写体像に動きがあるか否かを検知する「動き検知処理」を行う(S10)。「被写体像に動きがある」とは、被写体が動いたか撮像装置1が動いたかは問わず、撮影レンズを介して連続して取得した画像データ間の差分が所定の閾値を越えていることをいう。
被写体像に動きがなければ、動き検知処理が繰り返される(S20のNo)。被写体像の動きが検知されたときは(S20のYes)、合焦位置の推定に用いる合焦位置判定データを取得するため、撮影レンズの駆動を開始する位置を決定する開始位置決定処理が行われる(S30)。開始位置決定処理(S30)によって、合焦位置判定データの元になる画像データを取得するための撮影レンズの駆動開始位置と駆動方向と撮影レンズの駆動量である合焦サーチ範囲が設定される。合焦サーチ範囲は、AF処理における駆動量よりも狭い駆動量である。
次に、設定された撮影レンズの駆動開始位置と駆動方向によって、撮影レンズを構成するフォーカスレンズ7−2aを駆動させて合焦位置判定データを取得する合焦判定データ取得処理が行われる(S40)。
次に、合焦判定データ取得処理(S40)によって算出される平滑微分値に基づいて、合焦位置の推定を行う合焦位置推定処理(S50)が行われる。次に、合焦位置の推定結果に基づいて、次にプレAFを行うときに撮影レンズが合焦位置に近づくための、駆動開始位置と駆動方向を示す情報からなる「AF設定値」をSDRAM103に保存するAF設定値保存処理が行なわれる(S60)。
最後に、S60において保存されたAF設定値に基づいて、駆動開始位置に撮影レンズを移動させて、プレAF処理は終了する(S70)。
次に、本実施例にかかるプレAF処理を構成する各処理の詳細について、説明する。まず、動き検知処理(S10)の詳細な処理の流れについて説明をする。撮像装置1は所定のタイミングにおいて被写体像から画像データを取得している。撮影レンズを構成するフォーカスレンズ7−2aは、VD信号1回に対する駆動量が予め決められているので、例えばフォーカスモータ7−2bがパルスモータである場合は、所定のパルス数が駆動量に相当する。
VD信号のパルスの立下りに対応して所定のパルスレートで駆動パルスが供給されて、フォーカスレンズ7−2aが駆動する。次のVD信号パルスの立下りが発生すると、再度所定の駆動量をもってフォーカスレンズ7−2aの駆動が行われる。このようにしてフォーカスレンズはVD信号(すなわちフレーム周期)に同期して、駆動する。
図7は、VD信号とVD信号に同期するフォーカスレンズの駆動タイミング、電子シャッタにおける電荷掃き出しパルス(SUB)のタイミング、及び露光タイミングを示すタイミングチャートである。図7において、VD信号が1回発生すると、それをトリガーとしてフォーカスレンズ7−2aを駆動するパルスが2回発生し、この2つの駆動パルスに対応した駆動量だけフォーカスレンズ7−2aが移動をする。また、VD信号をトリガーとして電荷掃き出しパルス(SUBパルス)が所定回数発生し、SUBパルスの数に応じて、CCD101に帯電している電荷の掃き出し処理がおこなわれて、その後に露光処理が行なわれる。露光処理によって、被写体像が画像データとして取り込まれる。この駆動パルスの数は可変であって、焦点距離とフォーカスレンズ繰り出し量(フォーカス駆動範囲)に応じて変化する。
動き検知処理(S10)では、上記のようなVD信号に同期したタイミングで連続的に取得された画像データをSDRAM103の図示しないバッファメモリに記憶し、この記憶された画像データと次に取得された画像データとを、輝度差分から算出される積算結果で比較することにより、動きを検知する。例えば、まず、一つ前の画像データをバッファメモリに記憶し、この記憶された画像データと最新のタイミングで取得された画像データとの差分を演算し、演算ののち、最新のタイミングで取得された画像データを一つ前の画像データに上書きしてバッファメモリに記憶する。次のタイミングで取得された画像データを用いて、差分演算を繰り返す。
最新のタイミングで取得された画像データとSDRAM103に記憶されている一つ前のタイミングで取得された画像データを用いて行う差分演算処理は、各画像データを構成する各画素の隣接する画素間の輝度差分を水平方向と垂直方向のそれぞれにおいて積算し、さらに、それを一つ前のタイミングで取得された画像データから算出された積算結果と比較し、その水平方向の差分結果と垂直方向の差分結果を合算したものから動き検知評価値Qを算出する処理である。動き検知評価値Qは、VD信号の発生タイミングごとに算出される。
動き検知処理における差分演算処理に用いる演算式について説明をする。最新のタイミングにおいて水平方向の隣接する画素間での輝度差分の積算結果をH(v)とすると、その演算式は式(1)で表される。
式(1)
Figure 2011043789
式(1)において、D(i,j)はAF処理エリア内の画素の座標を示す。HstartはAF処理エリアの水平開始位置であって、mはAF処理エリアの水平範囲である。
また、垂直方向の隣接する画素間での輝度差分の積算結果をV(h)とすると、その演算式は式(2)で表される。
式(2)

Figure 2011043789
式(2)において、D(i,j)はAF処理エリア内の画素の座標を示す。VstartはAF処理エリアの垂直開始位置であって、nはAF処理エリアの垂直範囲である。
上記式(1)と式(2)によって算出されるH(v)とV(h)と、その一つ前のタイミングで算出された積分結果H’(v)とV’(h)を用いて、その差分の総和をQ(t)とすると、その演算式は式(3)で表される。
式(3)
Figure 2011043789
式(3)において、tはVDタイミングカウントである。
上記式(1)、式(2)、式(3)に示す演算処理によって算出された動き評価値Q(t)が、所定の閾値以上であれば、動きが検知されたと判定する(S20のYes)。
上記の演算における画像データの差分は、明暗による画像データの変化、手ブレによる画像データの変動によって、閾値を超えることが想定される。このような誤判定を避けるために、閾値をある程度の許容可能な値に設定しておくことが望ましい。
本実施例に係る撮像装置1は、上記の動き検知方法を用いて被写体の動きを判定しているが、撮像装置1に適用可能な動き検知方法はこれに限ることなく、ヒストグラムによる差分抽出方法も用いることができる。また、処理速度に問題がなければ、画像差からオプティカルフローを算出する方法を用いても構わない。
次に、開始位置決定処理(S30)の詳細な処理の流れについて、図8を用いて説明する。図8において各処理ステップをS301、S302、・・・のように示す。先ず、プレAF処理がすでに行われて、AF設定値が記憶されているか否かを判定する(S301)。SDRAM103にAF設定値が記憶されていれば(S301のYes)、SDRAM103からAF設定値を読み出し、AF設定値に基づいてフォーカスレンズ7−2bの駆動開始位置を設定する(S302)。
SDRAM103の所定の記憶領域にAF設定値が記憶されていなければ(S301のNo)、フォーカスレンズ7−2aの現在の位置から、所定の量だけ無限遠方向に駆動させた位置を駆動開始位置として設定し、駆動方向は無限遠側から至近側とする(S303)。これは、合焦位置推定データの元になるAF評価値を取得するときの撮影レンズは、無限遠側から至近側に向けて駆動されるからである。
次に、読み出したAF設定値に基づいて駆動方向と合焦サーチ範囲を設定し(S304)、設定された駆動開始位置にフォーカスレンズ7−2aを移動させて(S305)、駆動開始位置決定処理(S30)は終了する。
次に、合焦判定データ取得処理(S40)の詳細な処理の流れについて、図9のフローチャートを用いて説明する。図9において、各処理ステップはS401、S402・・・のように示す。合焦判定データはAF評価値を元に算出される平滑微分値である。
まず、本発明に係る撮像装置におけるAF評価値と平滑微分値の算出する処理の概要について説明をする。
平滑微分演算は、フォーカスレンズ7−2aの現在位置において取得された画像データから算出されたAF評価値をX[0]として、このX[0]よりもa個前に取得された画像データから算出されたAF評価値をX[−a]、このX[0]よりもa個後のAF評価値をX[a]、各AF評価値(X[−a]からX[a])に対するそれぞれの係数をb1、b2、・・・とした場合、フォーカスレンズ7−2aの現在位置における平滑微分値Y[0]は以下の式(4)によって算出される。
(式4)
Figure 2011043789
たとえば、現在のフォーカスレンズ7−2aの位置で取得されたAF評価値と前後3個のAF評価値を用いて平滑微分値Y[0]を求める場合、Y[0]=(X[1]−X[−1])×1+(X[2]−X[−2])×2+(X[3]−X[−3])×3で求められる。ここで、重み係数(bi=1,2,3・・・)は、現在のAF評価値X[0]に近いAF評価値(例えばX[1])ほど小さい係数を用いて、遠いAF評価値(例えばX[3])に対してはより大きい係数を用いる。すなわち、現在値(X[0])との相関度合いが小さいものほど係数biの値は大きくなるようにする。なお、具体的な係数値は上記の例に限るものではない。
フォーカスレンズ7−2aの駆動と平滑微分値の関係について、図10および図11のグラフを用いて説明をする。図10は、横軸がフォーカスレンズ7−2aの駆動可能な全範囲を示し、縦軸が各レンズ位置において取得された画像データから算出されたAF評価値を示している。図11は、横軸がフォーカスレンズ7−2aの駆動可能な全範囲を示し、縦軸が各レンズ位置において取得された画像データから算出された平滑微分値を示している。
図10(a)および図10(b)は、光量が異なる環境における被写体像から算出されたAF評価値の例を示している。図10(a)はLV10の例であって、図10(b)はLV8の例である。すなわち、図10(b)は図10(a)よりも、光量が少ない(暗い)環境にある被写体の画像データから算出されたAF評価値の例である。光量が少ないと被写体画像の隣接画素間における輝度差が微小になり雑音の影響が大きくなる。その結果、図10(b)に示すように、AF評価値にバラツキが生じて複数のピーク位置が発生する。
AF評価値のピーク位置(極大値)が図10(a)に示すように1カ所であれば、そこが合焦位置であると判定しやすい。しかし図10(b)の例のように複数のピーク位置がある場合は、どのピークを合焦位置とするか単純に判定することができない。
図11(a)は、図10(a)に示したAF評価値を元にした平滑微分値の変動の例を示している。図11(b)は、図10(b)に示したAF評価値を元にした平滑微分値の変動の例を示している。図11(a)および図11(b)に示すように、フォーカスレンズ7−2aの駆動に伴って平滑微分値が増加し、ある点を越えると平滑微分値の符号がマイナスからプラスに反転している。この符号が反転した位置で取得されたAF評価値は極大値となるので、このAF評価値に対応するレンズ位置が合焦位置となる。いいかえると平滑微分値がゼロとなる位置が合焦位置となる。
このように平滑微分演算を用いると、図11(b)で示すように、AF評価値にバラツキが生じていても、正確に合焦位置を判定することができる。
図9に戻る。まず、VD信号の立ち下がりを検出するまで処理を待つ(S401)。VD信号の立ち下がりを検出した後に、所定パルス数に応じてフォーカスモータ7−2bを駆動して、フォーカスレンズ7−2aを駆動させ(S402)、画像データを取得してAF評価値を算出する(S403)。
フォーカスレンズ7−2aが設定されている合焦サーチ範囲の終了位置に達したか否かを判定し(S404)、合焦サーチ範囲の終了位置に達するまで、S401からS404の処理を繰り返す(S404のNo)。フォーカスレンズ7−2aが合焦サーチ範囲の終了位置に達したとき(S404のYes)、それまで取得したAF評価値を用いて平滑微分値を算出する(S405)。
次に、合焦位置推定処理(S50)の詳細な処理の流れについて、図12のフローチャートを用いて説明する。図12において、各処理ステップはS501、S502・・・のように示す。先ず、合焦位置の推定方法の概略を説明する。合焦サーチ範囲がフォーカスレンズ7−2aの駆動可能範囲における全範囲とするならば、その範囲で算出されるAF評価値は図13に示すように極大値を含み、これらの平滑微分値は図14に示すように、符号が反転するレンズ位置である合焦位置を特定することができる。
しかし、プレAFの合焦サーチ範囲は、画角の変動が生じない程度の撮影レンズ駆動範囲に設定されているので、このような狭い範囲を駆動させて得たAF評価値を用いて算出した平滑微分値では、必ずしも符号が反転する位置を特定することはできない。
すなわち、合焦判定データ取得処理(S40)において算出される平滑微分値は、図15の領域A、領域Bまたは領域Cのいずれかに属する範囲で算出されることになる。
したがって、合焦位置推定処理(S50)においては、まず算出されている平滑微分値の中に、ゼロに近い値が含まれるか否かを検索する(S501)。平滑微分値にゼロに近い値がある場合(S502のYES)は周辺値判定処理(S503)を行なう。
周辺値判定処理(S503)とは、ゼロに近い平滑微分値の周辺の平滑微分値がゼロに近い平滑微分値に対して、単調下降もしくは単調上昇しているかどうかを判定する処理である。具体的には、ゼロに近い平滑微分値より前に取得された平滑微分値が、ゼロに近い平滑微分値よりも小さく、ゼロに近い平滑微分値より後に取得された平滑微分値が、ゼロに近い平滑微分値よりも大きいとき、これら平滑微分値は単調上昇していると判定する。
また、ゼロに近い平滑微分値より前に取得された平滑微分値が、ゼロに近い平滑微分値よりも大きく、ゼロに近い平滑微分値より後に取得された平滑微分値が、ゼロに近い平滑微分値よりも小さいとき、これら平滑微分値は単調下降していると判定する。
平滑微分値が単調上昇または単調下降している判定されたときは(S503のYes)、ゼロに近い平滑微分値よりも前に取得された平滑微分値と、ゼロに近い平滑微分値と、ゼロに近い平滑微分値よりも後に取得された平滑微分値のそれぞれに対応するフォーカスレンズ7−2aの位置のどこかにAF評価値が極大になる撮影レンズ位置がある。すなわち、平滑微分値は、図15の領域Aに属していると考えられるため、合焦状態となる撮影レンズの位置がすでに検出されていると推定することができる(S504)。
平滑微分値にゼロに近い値があり(S502のYES)、かつ、単調上昇または単調下降をしていないときは(S503のNo)、合焦状態となる撮影レンズ位置を検出することが不可能であると判定し、合焦位置判定処理を終了する(S509)。
平滑微分値にゼロに近い値がない場合であって(S502のNo)、算出されている平滑微分値によって合焦位置を推定する。これは、上述したようにプレAFにおける合焦サーチ範囲は狭く設定されているので、算出された平滑微分値だけ合焦位置を特定することはできないからである。
平滑微分値に0付近の値がなかったときは(S502のNo)、算出されている全ての平滑微分値がプラスであるか否かを判定する(S505)。平滑微分値が全てプラスの値であれば(S505のYes)、先の合焦判定データ取得処理(S40)における平滑微分値は、図15における領域Bに属していると推定することができる(S506)。
図15の領域Bは、フォーカスレンズ7−2aが駆動した合焦サーチ範囲内に合焦位置は存在しないが、これまでの駆動方向と同じ方向にフォーカスレンズ7−2aを駆動させることで、合焦位置が見つかる状態を示している。
平滑微分値が全てマイナス値であれば(S507のYes)、先の合焦判定データ取得処理(S40)に算出された平滑微分値は、図15における領域Cにおけるに属していると推定することができる(S508)。
図15の領域Cは、フォーカスレンズ7−2aが駆動した合焦サーチ範囲内に合焦位置は存在しないが、これまでの駆動方向とは逆の方向にフォーカスレンズ7−2a駆動させることで、合焦位置が見つかる状態を示している。
平滑微分値に0付近の値がなく(S502のNo)、全てがプラスでもなく(S505のNo)、全てがマイナスでもないとき(S507のNo)、合焦位置の推定をすることができないので、合焦位置推定処理を終了して(S509)、AF設定値保存処理(S60)が行われる。
次に、AF設定値保存処理(S60)の詳細な処理の流れについて、図16のフローチャートを用いて説明する。図16において、各処理ステップはS601、S602・・・のように示す。先の合焦位置推定処理(S50)において、合焦位置が領域Aにあると推定されたとき(S601のYes)、合焦位置から所定の量を無限遠側に移動させた位置を駆動開始位置として、SDRAM103に保存する(S602)。次に、合焦サーチ範囲をプレAFにおいて通常設定されている量の2倍として、SDRAM103に保存する(S603)。保存される駆動開始位置と合焦サーチ範囲は、次にプレAF処理または本格的なAF処理が行われるときに、SDRAM103から読み出されて使用されるAF設定値となる。なお、保存される合焦サーチ範囲は、焦点距離や環境の明暗等によって変更する必要が生じるので可変にしてもよい。これによって、次のプレAF処理等は、合焦位置を含む合焦サーチ範囲に限定して行うことができるので、AF処理の高速化を図ることが可能となる。
先の合焦位置推定処理(S50)において、合焦位置は領域Aにはなく(S601のNo)、領域Bにあると推定されたとき(S604のYes)、合焦判定データ取得処理(S40)における合焦サーチ範囲の終了位置を次のフォーカスレンズ7−2aの駆動開始位置としてSDRAM103に保存し(S605)、駆動方向は無限遠側から至近側とし、合焦サーチ範囲は駆動開始位置からの所定範囲としてSDRAM103に保存する(S606)。
図17の模式図に示すように平滑微分値が領域Bにあるときは、その合焦サーチ範囲である「プレAF移動範囲」の無限遠側には合焦位置は存在せず、「プレAF移動範囲」の終了位置から至近側に合焦位置が存在する。したがって、次にフォーカスレンズ7−2aの駆動を開始させる位置は、すでに合焦位置推定処理によって合焦位置の判定が終わっている合焦サーチ範囲の終了位置から始めればよいからである。
これによって、AF処理で駆動するフォーカスレンズ7−2aの移動範囲を限定して処理することができるため、AF処理を高速化することが可能となる。
先の合焦位置推定処理(S50)において、合焦位置は領域Aにはなく(S601のNo)、領域Bにもなく(S604のNo)、領域Cにあると推定されたとき(S607のYes)、合焦判定データ取得処理(S40)における合焦サーチ範囲の開始位置を、次のフォーカスレンズ7−2aの駆動開始位置としてSDRAM103に保存し(S608)、駆動方向は至近側から無限遠側とし、合焦サーチ範囲は駆動開始位置から無限遠側の所定範囲としてSDRAM103に保存する(S609)。
図18の模式図に示すように平滑微分値が領域Cにあるときは、その合焦サーチ範囲である「プレAF移動範囲」の至近側には合焦位置は存在せず、「プレAF移動範囲」の開始位置から無限遠側に合焦位置が存在する。したがって、次にフォーカスレンズ7−2aの駆動を開始させる位置を、すでに合焦位置推定処理によって合焦位置の判定が終わっている合焦サーチ範囲の開始位置から、無限遠側方向に駆動させればよい。
これによって、AF処理で駆動するフォーカスレンズ7−2aの移動範囲を限定して処理することができるため、AF処理を高速化することが可能となる。
また、合焦位置推定処理(S50)において合焦位置が領域Aにはなく(S601のNo)、領域Bにもなく(S604のNo)、領域Cにもないとき(S607のNo)、合焦位置の推定は不能と判断し、次にフォーカスレンズ7−2aの駆動を開始させる位置を無限遠端とし(S6010)、合焦サーチ範囲をフォーカスレンズ7−2aの全駆動可能範囲に設定する(S6011)。
以上のように、本発明に係る撮像装置におけるプレAF処理は、このように、最初のプレAFで合焦位置が検出できないときであっても、プレAF処理を繰り返し行なうことで、徐々に合焦位置に近づくことができ、レリーズスイッチSW1が半押しされて開始する撮影レンズの駆動範囲を全範囲とするAF処理においても、実際に撮影レンズを駆動させる範囲(合焦サーチ範囲)が予め限定されて設定されているため、合焦位置を素早く判定することができるようになる。
次に、本発明に係る撮像装置における撮像方法の例について説明する。図19は、本実施例に係るプレAF処理の流れを示すフローチャートである。図19においても実施例1と同様に各処理ステップの表記をS10、S20・・・とする。本実施例に係る一部の処理は実施例1に係る処理と同様のものである。同様な処理においては、同じ符号を付し、実施例1と異なる処理を重点に説明する。
まず、撮像手段が取得した画像データのAF処理エリア(図5参照)内のデータを用いて、被写体に動きがあるか否かを検出する動き検知処理を行う(S10)。被写体に動きがなければプレAFは行われず、プレAF処理は終了する(S20aのNo)。プレAF処理は撮像装置1が撮影モードで動作している間は常に動作可能な状態であるので、動きが検知されないときは、プレAF処理は行わず、動きが検知されたときに再度処理を開始すればよい。
被写体の動きが検知されたときは(S20aのYes)、プレAFを開始する撮影レンズの位置を決定する開始位置決定処理が行われる(S30)。次に、決定された撮影レンズの駆動開始位置から、決定された合焦サーチ範囲において、合焦判定データ取得処理が行われる(S40)。次に、S40にて算出された平滑微分値に基づいて、合焦位置の推定を行う合焦位置推定処理(S50)を行う。
次に、合焦位置推定処理の結果に基づいて次にプレAF処理を行うときの撮影レンズの駆動開始位置および駆動方向を表す合焦サーチ範囲に係る情報である「AF設定値」をSDRAM103に保存するAF設定値保存処理(S60)を行う。
次に、合焦判定データ取得処理(S40)における合焦サーチ範囲に、合焦位置が含まれるか否かを判定する(S80)。合焦位置が含まれていれば(S80のNo)、その合焦位置に撮影レンズを移動させてプレAF処理を終了する(S120)。
合焦位置が含まれていなければ(S80のYes)、AF設定値保存処理(S60)においてSDRAM103に保存されたAF設定値を読み出して、このAF設定値による駆動開始位置と合焦サーチ範囲に基づいてAF評価値を取得し、再度、合焦判定データ取得処理を行う(S90)。合焦判定データ再取得処理(S90)は、行われた合焦判定データ取得処理(S40)と同様の処理である。次に、取得された合焦判定データによって、合焦位置を特定する合焦位置特定処理を行う(S100)。次に、特定された合焦位置に基づいて、AF設定値を決定しSDRAM103に保存するAF設定値保存処理を行う(s110)。最後に、SDRAM103に保存されたAF設定値に基づいて撮影レンズを駆動開始位置に移動してプレAF処理を終了する(S120)
ここで、合焦位置特定処理(S100)の詳細な処理の流れを図20のフローチャートを用いて説明する。図20において、各処理ステップはS101、S102・・・のように示す。合焦判定データ再取得処理(S90)において算出された平滑微分値の中に、ゼロに近い値が含まれるか否かを検索する(S101)。平滑微分値にゼロに近い値がある場合(S102のYES)は周辺値判定処理(S103)を行なう。
周辺値判定処理(S103)とは、ゼロに近い平滑微分値の周辺の平滑微分値が、ゼロに近い平滑微分値に対して、単調下降もしくは単調上昇しているかどうかを判定する処理である。具体的には、ゼロに近い平滑微分値より前に取得された平滑微分値が、ゼロに近い平滑微分値よりも小さく、ゼロに近い平滑微分値より後に取得された平滑微分値が、ゼロに近い平滑微分値よりも大きいとき、これら平滑微分値は単調上昇していると判定する。
また、ゼロに近い平滑微分値より前に取得された平滑微分値が、ゼロに近い平滑微分値よりも大きく、ゼロに近い平滑微分値より後に取得された平滑微分値が、ゼロに近い平滑微分値よりも小さいとき、これら平滑微分値は単調下降していると判定する。
平滑微分値が単調上昇または単調下降していると判定されたときは(S103のYes)、合焦位置はあると判定して合焦位置特定処理を終了する(S104)。
平滑微分値にゼロに近い値がない場合(S102のNo)、または、平滑微分値が単調上昇または単調下降していると判定されないときは(S103のNo)、合焦位置はないと判定して、合焦位置特定処理を終了する(S105)。
次に、AF設定値保存処理(S120)の詳細な処理の流れについて、図21のフローチャートを用いて説明する。図21において、各処理ステップはS121、S122・・・のように表記する。
まず、合焦位置特定処理(S100)において、合焦位置が特定されているとき(121のYes)、次に行われるAF処理における撮影レンズ駆動開始位置を合焦位置から所定量の移動をした位置とし、合焦サーチ範囲を所定の合焦サーチ範囲の2倍とするAF設定値をSDRAM103の所定の記憶領域に記憶する(S12、S123)。ここでは、駆動開始位置を合焦位置から所定量移動させて、再度、プレAFまたは本格的なAF処理を行うときに用いるAF設定値をSDRAM103に保存するので、合焦位置を含んだ範囲を合焦サーチ範囲とするために、例えば通常の合焦サーチ範囲の2倍の範囲を、AF設定値として保存している。合焦サーチ範囲は、焦点距離や環境の明暗等によって変更する必要が生じるので可変にしておくことが望ましいので、通常の合焦サーチ範囲の2倍に限ることはない。これによって、次のAF処理では、フォーカスレンズ7−2aの移動範囲を限定することができるため、AF処理の高速化を図ることが可能となる。
合焦位置特定処理(S100)において、合焦位置が特定されていないとき(S121のNo)、合焦位置の特定は不能と判定する。そのため、撮影レンズの駆動開始位置を過焦点位置とし、合焦サーチ範囲は撮影レンズの駆動可能な全範囲とするAF設定値をSDRAM103の所定の記憶領域に記憶する(S124、S125)。低コントラストの被写体であれば、上記の処理の後に、本格的なAF処理を行ったとしても合焦位置を特定できないことが想定される。そこで、S121において合焦位置が特定されていないと判定されたときは、AF処理を行わないようにするため、駆動開始位置を過焦点位置に設定する。
次に本発明に係る撮像装置を用いた撮像方法の別の実施形態について説明する。図24は、本実施例に係るプレAFの流れを示すフローチャートである。本実施例において、実施例1に係る処理と同様の処理については同じ符号を付して説明は省略し、異なる処理について説明する。
図6に示す処理において、動き検知処理(S10)が行われ、被写体像に動きが検知されなければ処理を終了する(S20のNo)。プレAF処理は撮像装置1が撮影モードで動作している間は常に動作可能な状態であるので、動きが検知されないときは、プレAF処理は行わず、動きが検知されたときに処理を行えばよい。
被写体像に動きが検知されたときは(S20のYes)、プレAFを開始する撮影レンズの位置を決定する開始位置決定処理が行われる(S30)。次に、開始位置決定処理(S30)よって決定された撮影レンズの駆動開始位置と合焦サーチ範囲を用いて合焦判定データ取得処理が行われ(S40)、合焦判定データ取得処理(S40)によって算出された平滑微分値によって合焦位置を推定する合焦位置推定処理(S50)を行い、これによって、推定された合焦位置に基づいて、SDRAM103にAF設定値を保存し(S60)、保存されたAF設定値に基づいてフォーカスレンズ7−2aを駆動開始位置に移動させて、プレAF処理を終了する(S70)。
本実施例の特徴である開始位置決定処理(S31)の詳細な処理の流れについて、図23を用いて説明する。図23において各処理ステップをS311、S312、・・・のように示す。先ず、合焦サーチ範囲設定処理が行われる(S311)。合焦サーチ範囲設定処理は、設定されている撮影モードの種類と、撮影レンズを構成するズームレンズ7−1aの位置によって、合焦サーチ範囲を設定する処理である。
次に、SDRAM103の所定の記憶領域にAF設定値が既に記憶されているか否かによって、プレAFがすでに行われているか否かを判定する(S312)。
プレAFがすでに行われていれば(S312のYes)、SDRAM103に記憶されているAF設定値を読み出して、これに基づいてフォーカスレンズ7−2bの駆動開始位置と合焦位置を設定する(S313)。
プレAFがまだ行われていなければ(S312のNo)、フォーカスレンズ7−2aの現在の位置から、所定の量だけ無限遠方向に移動させた位置を駆動開始位置として決定する(S315)。これは、プレAF処理、レリーズボタンSW1が半押しされたときに開始する本格的なAF処理のいずれにおいても、撮影レンズの駆動方向は、無限遠側から至近側に向かう方向に設定されているからである。
最後に、決定された駆動開始位置へ撮影レンズを構成するフォーカスレンズ7−2aを移動させて(S314)、開始位置決定処理(S31)は終了する。
ここで、上記合焦サーチ範囲設定処理(S311)の詳細な処理の流れについて、図24のフローチャートを用いて説明する。図24において、各処理ステップはS3111、S3112・・・のように示す。合焦サーチ範囲は平滑微分演算を行うためのAF評価値を十分に算出できる範囲が望ましく、レリーズスイッチSW1を押下したときのAF処理よりは狭い範囲でよい。
まず、設定されている撮影モードが通常モードであるか否かを判定する(S3111)。本実施例にかかる撮像装置1がファインダモードで動作しているとき、マクロスイッチSW10を押下すると撮影モードをマクロモードに変更することができる。撮像装置1において、設定されている撮影モードはLCD10の表示で視認ができる。図25にLCD10の表示の例を示す。図25(a)は通常モードが設定されているときのLCD10における表示の例であって、LCD10の右上に「通常」の文字が表示される。図25(b)はマクロモードが設定されているときのLCD10における表示の例であって、LCD10の右上に「マクロ」の文字が表示される。
ここで、マクロモードと通常モードにおける撮影レンズの駆動分解能の差について説明をする。図26は、合焦サーチ範囲を同じパルス数で駆動させる設定したときの通常モードとマクロモードにおける撮影レンズの駆動可能範囲の例を示す概略図である。図26において、縦軸を焦点距離としたときの通常モードの合焦サーチ範囲Dは0.5メートルから無限遠までを駆動可能範囲とすることができるが、マクロモードの合焦サーチ範囲Eは、7cmから12cmまでが駆動可能範囲となってしまう。このように合焦サーチ範囲が狭くなるとわずかな被写体像の動きによっても、画角から外れてしまう。このため、マクロモードのときは通常モードのときよりも合焦サーチ範囲を広く設定することが必要となる。
図24に戻る。撮影モードが通常モードであるときは(S3111のYes)、合焦サーチ範囲内の駆動パルス数を16パルスに設定し(S3112)、撮影モードがマクロモードであるときは(S3111のNo)、24パルスに設定する(S3113)。
一般に、フォーカスレンズ7−2aの駆動分解能はマクロ領域の方が通常領域に比べて細かく、通常領域の方がマクロ領域に比べて粗く、マクロ領域で通常モードと同じパルス数で合焦サーチ範囲内を駆動させると、AF評価値を算出できる範囲が狭くなり、十分な合焦判定をすることができなくなるため、合焦位置の推定を確実に行えるように、マクロモードのときは駆動パルス数を大きくし、合焦位置の推定が行える程度の平滑微分値を算出できるAF評価値が得られるようにする。
次に、焦点距離がTele位置にあるか否かを判定する(S3114)。具体的には、ズームレンズ7−1aのエンコーダのカウントによりこれを判定することができる。焦点距離がTele位置にあるならば(S3114のYes)、合焦サーチ範囲を予め設定されている範囲の2倍にして(S3115)、合焦サーチ範囲を設定する(S3116)。
これは撮影レンズがWide側にあるか、Tele側にあるかによって、フォーカスレンズ7−2aの駆動可能範囲が異なるからである。フォーカスレンズ7−2aがWide側にあるときよりもTele側にあるときのほうが駆動可能範囲は広くなる。このため、
フォーカスレンズ7−2aがTele側にあるときは、合焦サーチ範囲を予め設定されているものよりも広くする。
図31は撮影レンズの焦点距離と撮像レンズの駆動量の例を示す図であって、Wide側、Tele側のそれぞれにおける合焦位置の例を示している。本実施例に係る撮像装置1においては、Wide側に対してTele側の駆動量が2倍になっている。駆動量の差は、2倍に限ることはないので、さまざまな焦点距離に対応できるように合焦サーチ範囲に用いる係数を可変できるようにすると良い。
焦点距離がTele位置になければ(S3114のNo)、合焦サーチ範囲は予め設定されている合焦サーチ範囲として設定し(S3116)、合焦サーチ範囲設定処理を終了する(S311)。
次に本発明に係る撮像装置を用いた撮像方法のさらに別の実施形態について説明する。本実施例は、実施例3に係る合焦サーチ範囲設定処理(S311)のさらに別の処理の例である。フローチャートを図27に示す。本実施例において、実施例3に係る処理と同様の処理については同じ符号を付与して説明は省略し、異なる処理について説明する。
まず、現在のフォーカスレンズ7−2aの位置が焦点距離に換算して2.5m以上に該当するか否かを判定する(S3111−1)。焦点距離については、撮像装置1に搭載されているフォーカスレンズ7−2aに応じて、現在のレンズ位置がフォーカスレンズ特性からみて、どのような焦点距離に該当するかを換算している。
焦点距離が2.5m以上である場合(S3111−1のYes)、被写体もその近辺にいるものと判断して、2.5m周辺つまり遠側の範囲のみAF評価値を取得して平滑微分値を算出する合焦位置推定処理を行う。そのために、合焦サーチ範囲内の駆動パルス数を8パルスに設定する(S3112−1)。
次に、焦点距離が2.5m未満かつ0.5m以上である場合(S3111−2)、合焦サーチ範囲を焦点距離が2.5m以上の場合よりも広くするために、駆動パルス数を16パルスとする(S3112)。
焦点距離が0.5m未満である場合(S3111−2のNo)は、フォーカスレンズ7−2aが至近位置に近いため駆動パルス数を24パルスに設定する(S3113)。
次に、焦点距離がWide位置にあるか否かを判定する(S3114a)。具体的には、ズームレンズ7−1aのエンコーダのカウントによりこれを判定することができる。Wide側とTele側では、フォーカスレンズ7−2aの駆動可能範囲が異なる。Wide側よりもTele側の方が、より駆動範囲が広がるため、マクロモードと通常モードにおける駆動分解能の違いと同様に、Wide側とTele側でも駆動分解能が異なる。例えば、Tele側の焦点距離はWide側の焦点距離の2倍になっている。
したがって、Tele側に設定されているときは(S3114のYes)、合焦サーチ範囲を通常の2倍に設定する(S3115,S3116)。Tele側に設定されていないときは(S3114のNo)、合焦サーチ範囲は通常のまま設定する(S3116)。
次に本発明に係る撮像装置を用いた撮像方法のさらに別の実施形態について説明する。本実施例は、実施例1乃至4に係る動き検知処理における別の処理の例である。本実施例に係る動き検知処理によれば、撮影レンズを構成するズームレンズの位置や、撮像装置の動作モードに合わせて、動き検知処理における被写体の動きを判定する閾値を可変することができる。
動き検知処理は、1VD信号ごとに取得される1画像データ(以下「フレーム」という)ごとに、前フレームとの差分を算出して、その結果を移動画素数として出力している。差分検出は図5に記載のAFエリア内の画像でのみ行っている。この移動画素数は正負の整数値で表され、画像の移動方向も表現可能である。毎フレームごとの移動画素数を加算した結果が一定値(以降この値を「検出閾値」とする)を超えたときに「動きが検出された」と判定される。検出閾値は任意の数でよく、例えば、30画素である。
動き検出されたとき、それまで積算した移動画素数(総移動画素数)をリセットしてゼロにし、その後、再びフレームごとの移動画素数を加算していく。移動画素数が0となったとき、画像の移動方向が前フレームの結果に比べて逆方向となったとき、いずれも積算した移動画素数をリセットする。
ここで、撮影レンズのズームポジションの違いによって、検出閾値を変更する方法の説明をする。ファインダモードにおいて図1の広角方向ズームスイッチSW3と望遠方向ズームスイッチSW4を操作することで、ズーム倍率を変更させることができる。初期状態ではWide端になっている。
ズームポジションがWide端であるかTele端であるかによって、LCDモニタ19画像は大きく異なる。具体的には、同じ距離の同じ被写体にカメラを向けていたとしてもTele端では、非常に大きく表示される。したがってTele端にあるときに、同じだけカメラを動かすと、Wide端にあるときに比べてより大きな移動画素数が算出されることになる。つまり、Wide端よりもTele端のほうが移動画素数は大きくなる。
そのため、テレ端側にあるときは検出閾値をワイド端における検出閾値よりも高い値にすればよい。
以上を踏まえて、本実施例に係る動き検出処理の詳細な処理の流れについて説明をする。
本実施例においては、ズームポジションはワイド端からテレ端まで16段階とする。撮像装置1の電源が投入されて、ファインダモードで起動すると動き検知処理が開始し、現在のズームポジションがどの位置にあるかを判定する(S1001,S1002,S1003)。
ズームポジションがWide端であれば検出閾値を30に設定する(S1004)。ズームポジションが8番目であれば検出閾値を45に設定する(S1005)。ズームポジションがTele端であれば検出閾値を60に設定する(S1006)。
次に、ズームポジションが前フレームと同じか否かを判定し、ズームポジションが異なっていれば、総移動画素数をゼロに戻して、処理を終了する(S1007のNo,およびS1014)。ズームポジションが前フレームと同じであれば(S1007のYes)、1フレーム間の画素の差分を算出する(S1008)。移動画素がゼロであれば、総移動画素数をゼロに戻して、処理を終了する(S1009のNo,およびS1014)。移動画素がゼロでなければ、撮影レンズの移動方向が前フレームと同じか否かを判定し(S1010)、移動方向が前フレームと異なれば、総移動画素数をゼロに戻して、処理を終了する(S1010のNo,およびS1014)。
撮影レンズの移動方向が前フレームと同じであれば、移動画素を加算する(S1011)。次に、総移動画素数が先に設定した検出閾値を超えたか否かを判定し(S1012)、検出閾値を超えていれば(S1012のYes)プレAFを開始する(S1014)。
以上、本発明にかかる撮像装置によれば、各ズームポジションに対して最適な検出閾値を可変させて設定することができるので、動き検知処理が敏感になりすぎることで生じる消費電力の浪費や、逆に動き検知処理が鈍感になりすぎることで、プレAF処理が効果的に始まらないという課題を解消することができる。
次に本発明に係る撮像装置を用いた撮像方法のさらに別の実施形態について説明する。本実施例は、実施例5に係る動き検知処理のさらに別の処理の例である。動き検知処理は、フレームごとに前フレームとの差分を算出して、その結果を移動画素数として出力している。検出閾値を超えて「動き検出された」ときは、それまで積算した移動画素数(総移動画素数)をリセットしてゼロにし、再びフレームごとの移動画素数を加算していく。移動画素数が0となったとき、画像の移動方向が前フレームの結果に比べて逆方向となったとき、いずれも積算した移動画素数をリセットする。
撮像装置1がファインダモードで動作しているとき、マクロスイッチSW10を押下するとマクロモードとなる。マクロモードは、通常モードでは撮影できない至近距離の被写体を撮影できるので、AFエリア(図5)に出力される画像データは僅かな動きであっても、移動画素数は大きくなる。これは、実施例5におけるTele側にズームポジションがあるときと同様である。したがって、マクロモードで動作しているときは、検出閾値を通常モードに比べて大きくすることが望ましい。
以上を踏まえて、本実施例に係る動き検出処理の詳細な処理の流れについて図29のフローチャートを用いて説明する。まず、マクロモードで動作しているか否かを判定する(S1101)。マクロモードで動作していれば、検出閾値を60に設定する(S1102)。マクロモードで動作していなけれ、検出閾値を30に設定する(S1103)。
次に、撮影モードが前フレームと同じか否かを判定し、撮影モードが異なっていれば、総移動画素数をゼロに戻して、処理を終了する(S1004のNo,およびS1111)。撮影モードが前フレームと同じであれば(S1004のYes)、1フレーム間の画素の差分を算出する(S1005)。移動画素がゼロであれば、総移動画素数をゼロに戻して、処理を終了する(S1006のNo,およびS1111)。移動画素がゼロでなければ、撮影レンズの移動方向が前フレームと同じか否かを判定し(S1107)、移動方向が前フレームと異なれば、総移動画素数をゼロに戻して、処理を終了する(S1107のNo,およびS1111)。
撮影レンズの移動方向が前フレームと同じであれば、移動画素を加算する(S1108)。次に、総移動画素数が先に設定した検出閾値を超えたか否かを判定し(S1109)、検出閾値を超えていれば(S1109のYes)プレAFを開始する(S1110)。
以上、本発明にかかる撮像装置によれば、撮影モードに応じて最適な検出閾値を設定することができるので、動き検知処理が敏感になりすぎることで生じる消費電力の浪費や、逆に動き検知処理が鈍感になりすぎることで、プレAF処理が効果的に始まらないという課題を解消し、効果的なプレAF処理を行うことができるようになる。
次に本発明に係る撮像装置を用いた撮像方法のさらに別の実施形態について説明する。本実施例は、実施例5に係る動き検知処理のさらに別の処理の例である。動き検知処理は、フレームごとに前フレームとの差分を算出して、その結果を移動画素数として出力している。検出閾値を超えて「動き検出された」ときは、それまで積算した移動画素数(総移動画素数)をリセットしてゼロにし、再びフレームごとの移動画素数を加算していく。差分がなく移動画素数がゼロのとき、画像の移動方向が前フレームの結果に比べて逆方向となったとき、いずれも積算した移動画素数をリセットする。
撮像装置がファインダモードで動作しているとき、モードダイヤルSW2を操作することで、複数のシーンモードの中から特定のシーンモードを選択して切り替えることができる。各シーンモードは、その撮影環境に適した撮影パラメータ(絞り値、ホワイトバランスなど)を容易に設定することができる。
モードダイヤルSW2の操作によってスポーツモードが選択された場合、被写体は常に動いている可能性が高いので、撮影したい瞬間にピントがずれることがないように、検出閾値を低く設定することが望ましい。また、風景モードであれば、被写体は遠方に存在し、動きも少ないと想定され、カメラを動かした場合でも移動画素数は非常に少ないので、検出閾値を低めに設定(本実施例では15画素)したほうが良い。
以上を踏まえて、本実施例に係る動き検出処理の詳細な処理の流れについて図30のフローチャートを用いて説明する。まず、シーンモードで動作しているか否かを判定する(S1201)。シーンモードで動作していなければ、検出閾値を30に設定する(S1204)。シーンモードで動作をしているならば、どのシーンモードが設定されているかを判定する(S1201のYes)。設定されているシーンモードが例えばスポーツモードであるとき(S1202のYes)、検出閾値を15に設定する(S1205)。設定されているシーンモードが例えば風景モードであるとき(S1202のNo)、検出閾値を15に設定する(S1206)。
次に、シーンモードが前フレームと同じか否かを判定し、シーンモードが異なっていれば、総移動画素数をゼロに戻して、処理を終了する(S1207のNo,およびS1214)。シーンモードが前フレームと同じであれば(S1207のYes)、1フレーム間の画素の差分を算出する(S1208)。算出された差分がゼロ、すなわち移動画素がゼロであれば、総移動画素数をゼロに戻して、処理を終了する(S1209のNo,およびS1214)。移動画素がゼロでなければ、撮影レンズの移動方向が前フレームと同じか否かを判定し(S1210)、移動方向が前フレームと異なれば、総移動画素数をゼロに戻して、処理を終了する(S1210のNo,およびS1214)。
撮影レンズの移動方向が前フレームと同じであれば(S1210のYes)、算出された移動画素数を加算する(S1211)。次に、総移動画素数が設定されている検出閾値を超えたか否かを判定し(S1212)、検出閾値を超えていれば(S1212のYes)プレAFを開始する(S1213)。
以上、本発明にかかる撮像装置によれば、設定されているシーンモードに応じて最適な検出閾値を設定することができるので、動き検知処理が敏感になりすぎることで生じる消費電力の浪費や、逆に動き検知処理が鈍感になりすぎることで、プレAF処理が効果的に始まらないという課題を解消し、効果的なプレAF処理を行うことができるようになる。
本発明は、カメラ付携帯機器に搭載可能な撮像装置及びその撮像方法などにも適用できる。
7−2a フォーカスレンズ
7−2b フォーカスモータ
104 デジタルスティルカメラプロセッサROM
特公昭39−5265号公報 特許第3851027号公報 特開2008―58559号公報

Claims (22)

  1. 撮像レンズと、
    上記撮像レンズを介して受光した被写体光をもとに画像データを取得する撮像手段と、
    上記撮像手段から連続的に取得した画像データに基づいて被写体の動きを検知する動き検知手段と、
    上記動き検知手段が被写体の動きを検知したときに、上記撮像レンズを駆動させて取得した上記画像データに基づいて合焦位置判定データを算出する焦点検出手段と、
    上記合焦位置判定データに基づいて合焦位置を推定する合焦位置推定手段と、を有する撮像装置。
  2. 上記合焦位置推定手段は、上記合焦位置判定データに基づいて、上記撮像レンズが合焦位置に近づくための駆動開始位置と駆動方向の少なくともいずれか一方を設定することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 上記合焦位置判定データは、上記画像データから算出されるAF評価値を元にした平滑微分演算の結果であることを特徴とする請求項1または2記載の撮像装置。
  4. 上記AF評価値は、上記画像データを構成する隣接画素の輝度差を積分した値であることを特徴とする請求項3記載の撮像装置。
  5. 上記平滑微分演算は、隣接するAF評価値の差分を加重積算した値の総計を算出する演算であって、加重積算に用いる重み係数はAF評価値からの乖離度合いに応じて大きくなることを特徴とする請求項3または4記載の撮像装置。
  6. 上記焦点位置推定手段は、合焦位置を推定した後に、上記撮像レンズが合焦位置に近づくための駆動開始位置に、上記撮像レンズを移動させることを特徴とする請求項2記載の撮像装置。
  7. 上記焦点位置推定手段が合焦位置を推定できなかったとき、上記撮像レンズの駆動開始位置を変更して、再度、合焦位置判定データを算出することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の撮像装置。
  8. 上記焦点検出手段が、所定の条件により上記撮像レンズを駆動させる駆動範囲を変更する駆動範囲変更手段をさらに有することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  9. 上記所定の条件は、上記焦点検出手段が動作を開始するときの上記撮像レンズの位置であることを特徴とする請求項8記載の撮像装置。
  10. 上記所定の条件は、上記焦点検出手段が動作を開始するときの上記撮影モードであることを特徴とする請求項8記載の撮像装置。
  11. 上記所定の条件は、上記焦点検出手段が動作を開始するときの上記焦点距離であることを特徴とする請求項8記載の撮像装置。
  12. 撮像レンズ、前記撮像レンズを介して受光した被写体光をもとに画像データを取得する撮像手段、前記撮像手段から連続的に取得した画像データに基づいて被写体の動きを検知する動き検知手段、前記動き検知手段が被写体の動きを検知したときに、前記撮像レンズを駆動させて取得した前記画像データに基づいて合焦位置判定データを算出する焦点検出手段、前記合焦位置判定データに基づいて合焦位置を推定する合焦位置推定手段、を有する撮像装置による撮像方法であって、
    上記動き検知手段が、被写体の動きを検知するステップと、
    上記焦点検出手段が、上記動き検知手段の被写体検知に応じて上記撮像レンズを所定の位置から所定の向きに所定の量だけ駆動して画像データを取得し、取得した前記画像データに基づいて、合焦位置判定データを取得するステップと、
    上記合焦位置推定手段が、上記合焦位置判定データに基づいて、上記撮像レンズの合焦位置を推定するステップと、を有することを特徴とする撮像方法。
  13. 上記合焦位置推定手段が行う合焦位置を推定するステップは、上記合焦位置判定データに基づいて、上記撮像レンズが合焦位置に近づくための駆動開始位置と駆動方向の少なくともいずれか一方を設定するステップであることを特徴とする請求項12記載の撮像方法。
  14. 上記合焦位置判定データは、上記画像データから算出されるAF評価値を元にした平滑微分演算の結果であることを特徴とする請求項12または13記載の撮像方法。
  15. 上記AF評価値は、上記画像データを構成する隣接画素の輝度差を積分した値であることを特徴とする請求項14記載の撮像方法。
  16. 上記平滑微分演算は、隣接するAF評価値の差分を加重積算した値の総計を算出する演算であって、加重積算に用いる重み係数はAF評価値からの乖離度合いに応じて大きくなる値であることを特徴とする請求項14または15記載の撮像方法。
  17. 上記焦点位置推定手段が、合焦位置を推定した後に、上記撮像レンズが合焦位置に近づくための駆動開始位置に、上記撮像レンズを移動させるステップをさらに有することを特徴とする請求項13記載の撮像方法。
  18. 上記焦点位置推定手段が合焦位置を推定できなかったとき、上記撮像レンズの駆動開始位置と駆動範囲を変更して、再度、合焦位置判定データを算出するステップをさらに有することを特徴とする請求項12乃至17のいずれかに記載の撮像方法。
  19. 上記焦点検出手段が上記撮像レンズを駆動させる駆動範囲を変更する駆動範囲変更手段をさらに有する撮像装置を用いる撮像方法であって、
    所定の条件により、上記駆動範囲を変更するステップをさらに有する請求項12記載の撮像方法。
  20. 上記所定の条件は、上記焦点検出手段が動作を開始するときの上記撮像レンズの位置であることを特徴とする請求項19記載の撮像方法。
  21. 上記所定の条件は、上記焦点検出手段が動作を開始するときの上記撮影モードであることを特徴とする請求項19記載の撮像方法。
  22. 上記所定の条件は、上記焦点検出手段が動作を開始するときの上記焦点距離であることを特徴とする請求項19記載の撮像方法。
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