JP2011042980A - 開口部周りに発生するひび割れの防止工法 - Google Patents

開口部周りに発生するひび割れの防止工法 Download PDF

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秀典 小嶋
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Abstract

【課題】建築物の開口部周りに発生するひび割れに関し、特に躯体の挙動に起因するモルタルのひび割れを抑制又は低減することができる開口部周りに発生するひび割れの防止工法を提供する。
【解決手段】本発明の開口部周りに発生するひび割れの防止工法は、建築物の開口部の隅部外側を円心とした半径10〜150mmの空間部を形成し、開口部周りと前記空間部に相当する隅部外側とを異なる材料にて形成することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、建築物の開口部周りに発生するひび割れに関し、特に躯体の挙動に起因するモルタルのひび割れを抑制又は低減する開口部周りに発生するひび割れの防止工法に関する。
建築物の開口部周りに発生するひび割れは、構造躯体の変形に伴う材料のひずみに起因するものと、材料の吸水乾燥収縮ひずみや温冷ムーブメントによるひずみに起因するものに分けられる。
湿式材料にて開口部周りを施工する場合、乾燥収縮率の低減や、短繊維・軽量骨材・樹脂の混入によるヤング率の低減と引っ張り補強又は、湿式材料の弾性化のように材料性状による対応と、湿式材料表面への繊維ネット伏せ込みによる引っ張り補強による対応がなされている。一方、乾式材料の場合には、工場生産により管理される。
このような開口部周りに発生する湿式材料のひび割れに対しては、前述の繊維ネットの伏せ込みが効果的である。しかしこの繊維ネットは、比較的高価であり、施工後湿式材料表面にネット目が出ることがある。
材料性状に関しては、以前のような現場調合ではなく、各湿式材料製造会社より、結合材、骨材、各種混和材等がドライミックスされた既調合材料が販売されており、ひび割れの出にくい安定した品質を保っている。
しかしながら、湿式材料を構成する材料の吸水乾燥収縮ひずみや温冷ムーブメントによるひび割れに対しても完璧に防止する事は難しく、構造躯体の変形に伴うひび割れに対しては、依然発生しやすい。
そこで、本発明は、特に躯体の挙動に起因するモルタルのひび割れを抑制又は低減する建築物の開口隅部周りに発生するひび割れの防止工法を目的とする。
本発明は、上記に鑑み提案されたもので、建築物の開口部の隅部外側を円心とした半径10〜150mmの空間部を形成し、開口部周りと前記空間部に相当する隅部外側とを異なる材料にて形成することを特徴とする開口部周りに発生するひび割れの防止工法に関するものである。
または、前記工法において、空間部には、弾性を有するシーリング材又は、弾性を有するモルタルを充填することを特徴とする開口部周りに発生するひび割れの防止工法に関する。
または、前記工法において、空間部は、円形状に形成されていることを特徴とする開口部周りに発生するひび割れの防止工法に関する。
本発明は、建築物の開口部の隅部外側(角部)に空間部を形成し、開口部周りを形成する施工材料と異なる材料にて空間部に相当する隅部外側を形成するので、ひび割れ発生源が無くなり、さらには応力の集中しやすい角状の隅部が形成されないので、ひび割れが発生しにくく、仮に発生してもひび割れは軽微になる。
したがって、本発明は、躯体の挙動に連動する湿式材料の変形に起因するひび割れや、湿式材料の乾燥収縮や温冷ムーブメントによる変形に起因するひび割れを効果的に防止することができる。
また、空間部には、弾性を有するシーリング材又は、弾性を有するモルタルを充填する場合、ひび割れの低減抑制が果たされるものとなる。
また、空間部を略円形状に形成すると、例えば矩形状に空間部を形成した場合に比べて高いひび割れ抑制及び防止効果が得られる。
本発明の実施場所例を示す正面図である。 図1におけるC点拡大図である。 図2におけるA−A断面図である。 実施例における見取り図である。
本発明の開口部周りに発生するひび割れの防止工法は、建築物の開口部の隅部外側に空間部を形成し、開口部周りと空間部に相当する隅部外側とを異なる材料にて形成するものであって、空間部は前処理として設けても、後処理により設けるようにしてもよい。
前記空間部は、図2に示すように開口部縁に設置される窓枠の隅部外側(角部)に設けられるものであり、この角部を中心として半径10〜150mmの範囲に設ける。
この空間部の平面形状については、特に限定するものではないが、略円形状や略楕円状が好ましい。
この空間部の大きさが半径10mmに満たない場合には、ひび割れ抑制及び防止効果が小さくなる。また、前記空間部の大きさが半径150mmを超える場合には、空隙充填に供する手間が大きくなり、建物外観の美観が損なわれる。
前述のように空間部は、前処理として設けてもよいし、後処理により設けてもよいが、それらの施工手順の一例を示す。
前処理として空間部を設ける場合には、例えば予め選択した半径のパイプ材の一部をカットして開口部の隅部外側に押し当てるように配設し、この状態で湿式材料を塗布すると、パイプ材の内部空間には湿式材料が侵入してこないので、湿式材料が塗布されない空間部が形成される。なお、パイプ材は、湿式材料の塗布直後に取り外せばよい。
後処理として空間部を設ける場合には、例えば湿式材料を開口部周りに塗布した後、塗布した湿式材料が乾燥しない(流動性を有している)うちに、空間部に相当する部分(隅部外側)の湿式材料を強制的に取り除く。
なお、開口部周りを構成する材料として乾式材料を用いる場合には、空間部として予め隅部外側を切り欠いた形状に成形され、乾式材料貼り付け前にドリルなどで処理すればよい。
また、開口部周りを構成する材料と、空間部に相当する隅部外側を構成する材料は、両方又は何れか一方が湿式材料であって、両方が乾式材料である場合には十分な密着性が得られない。
さらに一方が乾式材料である場合には、先に乾式材料を所定位置に配設した状態で湿式材料を塗工することが望ましい。
そして、乾式材料としては、窯業系サイディング、せっこう系ボード、けい酸カルシウム板等を用いることができ、湿式材料としては、各種のモルタル、ポリマーセメントモルタル、サンドモルタル、軽量セメントモルタル、補修モルタル等を用いることができ、セメント系材料の他にも石灰や石膏を使用した材料を用いてもよい。
前記開口部周りの壁体施工と空間部に相当する隅部外側の壁体施工とは何れを先に施工してもよい。すなわち、前述の空間部の施工手順などは開口部周りを先に形成(施工)する例であり、開口部周りを施工して空間部を形成した後に、この空間部に開口部周りを構成する材料と異なる材料を充填(施工)する。
また、予め空間部に想定される隅部外側にこの部分を構成する材料を施工した後に、その周りを含む開口部周りに、隅部外側(空間部)を構成する材料と異なる材料を塗工(施工)するようにしてもよい。
前記空間部に相当する隅部外側の壁体施工には、開口部周りを構成する材料と異なる材料を充填するが、ひび割れの低減抑制を果たす目的で、弾性を有するシーリング材又は弾性を有するモルタルを使用することが望ましい。
より望ましくは、ゼロスパンテンション0.3mm以上の性能を有するものを使用することである。なお、自社製の弾性下地調整モルタルがこれに相当する。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は下記例に制限されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない限りどのように実施することもできる。
図1〜図3に示すように木造軸組工法による柱脚固定式面内せん断試験を行い、躯体変形に伴う開口部周りのひび割れ発生状況を、表1及び図4に示す内容で検証した。下地は構造用合板耐力壁とし、開口部に合板の継ぎ目を設け、その上に厚さ3mmのコルク板を接着剤で張付け、各経験最大変形時におけるコルク板のひび割れ幅及びひび割れ長さを、検証箇所1及び2において確認し、それぞれ表2、表3に示した。なお、矩形状の開口部の対向する隅部のうちの一方を検証箇所1、他方を検証箇所2とした。また、空隙を設けない場合を比較例1とした。
Figure 2011042980
〔結果〕
Figure 2011042980
表2における数値は、各経験最大変形角でのひび割れ幅を示し、単位はmmである。
Figure 2011042980
表3における数値は、各経験最大変形角でのひび割れ長さを示し、単位はmmである。
表2及び表3の結果から、本発明の開口部の隅部外側に設けた空間部は、開口部周りに発生するひび割れに対し、抑制及び防止効果が有ることが確認された。
また、実施例1と実施例4の間には、顕著な差が見られ、空間部としては、略円形状に形成することが望ましいことが確認された。
間口1.82m、高さ2.73mの軸組に厚さ9mmの構造用合板を留め付け、中央に0.9m ×0.8mの開口を設けた外壁試験体に、(有)西山鉄網製作所製のハッピーラスをMAX(株)製マックスステープル716Mで留め付け、富士川建材工業(株)製軽量セメントモルタル「ラスモル」を塗り厚15mmで塗布し、モルタル塗布時に開口部の隅部に半径35mmの範囲で空間を設け、モルタル硬化後、形成した空間部分に積水フーラー(株)製変成シリコーンHMを充填し、硬化後、柱脚固定式面内せん断試験を行い、躯体変形に伴う開口部周りのひび割れ発生状況を前記実施例1と同様に各経験最大変形時におけるひび割れ長さを、検証箇所1及び2において確認し、表4に示した。また、空隙を設けない場合を比較例1とした。
Figure 2011042980
表4における数値は、各経験最大変形角でのひび割れ長さを示し、単位はmmである。
表4の結果から、本発明の開口部の隅部外側に設けた空間部は、開口部周りに発生するひび割れに対し、ひび割れの発生を遅らせることが出来る事が確認された。
間口1.82m、高さ2.73mの軸組の中央に0.9m ×0.8mの開口を設け、その上に厚さ25mmの胴縁と厚さ9.5mmのセッコウボードをとめつけ、開口部の隅部に半径35mmの範囲で空間を設け、形成した空間部分に積水フーラー(株)製変成シリコーンHMを充填し、硬化後、柱脚固定式面内せん断試験を行い、躯体変形に伴う開口部周りのひび割れ発生状況を前記実施例1と同様に各経験最大変形時におけるひび割れ幅及びひび割れ長さを、検証箇所1及び2において確認し、それぞれ表5、表6に示した。また、空隙を設けない場合を比較例1とした。
〔結果〕
Figure 2011042980
表5における数値は、各経験最大変形角でのひび割れ幅を示し、単位はmmである。
Figure 2011042980
表6における数値は、各経験最大変形角でのひび割れ長さを示し、単位はmmである。
表5及び表6の結果から、本発明の開口部の隅部外側に設けた空間部は、開口部周りに発生するひび割れに対し、抑制及び防止効果が有ることが確認された。

Claims (3)

  1. 建築物の開口部の隅部外側を円心とした半径10〜150mmの空間部を形成し、開口部周りと前記空間部に相当する隅部外側とを異なる材料にて形成することを特徴とする開口部周りに発生するひび割れの防止工法。
  2. 空間部には、弾性を有するシーリング材又は、弾性を有するルタルを充填することを特徴とする請求項1に記載の開口部周りに発生するひび割れの防止工法。
  3. 空間部は、略円形状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の開口部周りに発生するひび割れの防止工法。
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