JP2011042589A - 保湿化粧料 - Google Patents
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Abstract
【課題】 肌の真皮成分を多く組み合わせることで、より高い保湿性と粘弾性を得ることができ、肌改善効果の高く、安全性の高い防腐剤フリーの化粧料を提供すること。
【解決手段】 肌の真皮成分のうち線維成分コラーゲン、エラスチンと基質成分であるヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、N−アセチルグルコサミンの組み合わせを配合し、さらに、安全性を高めるために多価アルコールを配合し、防腐剤フリーにすることにより、上記課題を解決しうることを見出した。
【効果】
本発明は、肌の真皮成分のうち線維成分と基質成分を多く組み合わせることで、より高い保湿性と粘弾性改善効果を得ることができさらに、安全性の高い防腐剤フリーの化粧料を提供することができる
【選択図】 なし
【解決手段】 肌の真皮成分のうち線維成分コラーゲン、エラスチンと基質成分であるヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、N−アセチルグルコサミンの組み合わせを配合し、さらに、安全性を高めるために多価アルコールを配合し、防腐剤フリーにすることにより、上記課題を解決しうることを見出した。
【効果】
本発明は、肌の真皮成分のうち線維成分と基質成分を多く組み合わせることで、より高い保湿性と粘弾性改善効果を得ることができさらに、安全性の高い防腐剤フリーの化粧料を提供することができる
【選択図】 なし
Description
本発明は保湿性付与、肌荒れ改善効果に優れる化粧料に関する。
肌の真皮成分のうち線維成分と基質成分であるコラーゲンやエラスチンは、肌の弾力を保つ働きが、ヒアルロン酸は細胞間に存在し水分を取り込む働きがある。これらの成分が相俟って生体外力から内部の保護に作用している。しかしながら睡眠不足、過労、加齢、ストレスなどの影響により作用が減少することが知られている。これらの現象は肌の乾燥や肌荒れ、しわ、たるみなどを引き起こし美容上の問題にもなる。
真皮成分を配合し保湿効果を上げるために、特開2002-145753ではヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、コラーゲンを含有する化粧料で保湿効果を発揮している。しかし、バリア機能、肌改善効果は記載されているが、防腐防黴性については、実施例に防腐剤パラベンを配合し、安全性への配慮はされていない。また、特開2002-284666ではアスコルビン酸誘導体と真皮成分併用により美白効果とコラーゲン合成能、保湿効果を上げている。ここでは保湿効果には記述があるが、安全性、防腐性の記述がない。特に防腐性においては、実施例に防腐剤が配合され、安全性の考慮はされていない。
これまでの真皮成分を含む保湿化粧料はコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸、コンドロイチン、グルコサミンなどの単品、ないしはこれら2〜3品種程度の組み合わせの配合であり、上記5種類の全ての組み合わせを含有する化粧料はいまだ知られていない。またこれらの水溶液は防腐性が弱く防腐剤の配合が不可欠である。
本発明は、肌の真皮成分のうち線維成分のコラーゲン、エラスチンのみならず、基質成分であるヒアルロン酸、コンドロイチン、グルコサミンを配合し、真皮マトリックスを構成する成分を含有することを特徴とする。さらに、防腐助剤として働く多価アルコールを高配合することで防腐剤フリーの製剤を実現し、保湿効果、弾力向上効果、肌荒れ改善効果を高め、防腐剤フリーにより安全性を高めた化粧料を提供する。
以下、本発明の実施の形態について詳述する。
本発明の保湿化粧料には、肌の真皮成分のうち線維成分としてコラーゲン、エラスチン、基質成分として、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、N-アセチルグルコサミン、多価アルコールとして1,3-ブチレングリコール、およびグリセリンの組み合わせが配合される。
本発明の保湿化粧料には、肌の真皮成分のうち線維成分としてコラーゲン、エラスチン、基質成分として、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、N-アセチルグルコサミン、多価アルコールとして1,3-ブチレングリコール、およびグリセリンの組み合わせが配合される。
真皮成分のうち、肌の保湿、粘弾性を高める線維成分として、コラーゲンは0.1〜10%、エラスチンは0.1〜1%、基質成分としてN-アセチルグルコサミンは0.1〜2%、ヒアルロン酸ナトリウムは0.1〜1%、コンドロイチン硫酸ナトリウムは0.1〜1%配合される。いずれの配合割合でも、下限以下になるとうるおい効果が十分に発揮されない可能性があり、また、上限を超えるとべたつきがでるなど使用感が悪くなる。
安全性を高め、防腐剤フリーにする目的で、多価アルコールとして1,3-ブチレングリコール、グリセリン、1,2プロパンジオール、ペンチレングリコール、へキシレングリコールが5〜50%配合される。好ましくは、1,3ブチレングリコールとグリセリンの組み合わせで20〜40%配合される。5%以下では防腐力が発揮されず、また50%を超えるとべたつくなど使用感が悪くなる。
本発明の保湿化粧料は、通常のプロペラ攪拌で製造することができる。
以下実施例をあげて本発明を説明する。しかし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。配合量は重量%で表す。
本発明化粧料の保湿能を検証する目的で、水分蒸発速度を測定した。本発明の実施例1としての保湿化粧料(美容液)を表1に記す。
(実験例1 蒸発試験 in vitro)
本発明の保湿化粧料の保湿力を調べるために実施例1の保湿化粧料(美容液)と精製水とにより蒸発試験を行った。蒸発速度が遅いほど保湿力があることを示す。
本発明の保湿化粧料の保湿力を調べるために実施例1の保湿化粧料(美容液)と精製水とにより蒸発試験を行った。蒸発速度が遅いほど保湿力があることを示す。
実験方法
各試料を2.5cm四方のろ紙に浸み込ませ、30秒置きに10分間、電子天秤で計量した。その結果を図1に示す。
各試料を2.5cm四方のろ紙に浸み込ませ、30秒置きに10分間、電子天秤で計量した。その結果を図1に示す。
図1中、太線は本発明の実施例1(美容液)、細線は比較例としての精製水を夫々用いたときの蒸発速度(g/分)を示す。横軸は試験時間(分)、縦軸は蒸発量(g)を示す。
図1から本発明の保湿化粧料(美容液)は蒸発速度が遅いことが確認され、保湿効果が高いことが認められた。
(実験例2 角質水分量測定試験 in vivo)
男女3人を被験者とし、両腕で角質水分量測定実験を行った。
男女3人を被験者とし、両腕で角質水分量測定実験を行った。
試験内容:N=6、塗布部位:上腕
使用機器: CORNEOMETER
CM825 (Courage+Khazaka Cologne Germany社製)
使用機器: CORNEOMETER
CM825 (Courage+Khazaka Cologne Germany社製)
2cm×2cmのろ紙に、実施例1の保湿化粧料(美容液)と精製水を浸みこませたものを前腕に5分間塗布し、ろ紙をはがした後、その直後、30分、1時間、2時間後に角質水分を測定した。その結果を(図2)に示す。
図2中、太線は本発明の実施例1の保湿化粧料(美容液)、細線は精製水、点線は未処理の場合の水分測定結果を夫々示す。
図2より、本発明の実施例1の保湿化粧料(美容液)は角質水分量を高めることが確認され、保湿効果が高いことが認められた。
(実験例3 防腐防黴テスト)
本発明の保湿化粧料(美容液)においては、真皮成分だけでは防腐力が弱く、菌類が繁殖しやすい。そこで多価アルコールを40%加え、防腐力を高めた実施例1の保湿化粧料(美容液)を用いて防腐防黴テストを行った。
本発明の保湿化粧料(美容液)においては、真皮成分だけでは防腐力が弱く、菌類が繁殖しやすい。そこで多価アルコールを40%加え、防腐力を高めた実施例1の保湿化粧料(美容液)を用いて防腐防黴テストを行った。
実験方法
防腐防黴テストは、5種類の菌を108/mLに調整し、実施例1の保湿化粧料(美容液)に接種し、25℃で培養した。培養直後、2週間後、4週間後の試験液の10倍希釈液を作成し、寒天培地に接種し培養した。形成されたコロニーをカウントし、生菌数に換算した。菌の種類と生菌数の結果を表2に示す。
防腐防黴テストは、5種類の菌を108/mLに調整し、実施例1の保湿化粧料(美容液)に接種し、25℃で培養した。培養直後、2週間後、4週間後の試験液の10倍希釈液を作成し、寒天培地に接種し培養した。形成されたコロニーをカウントし、生菌数に換算した。菌の種類と生菌数の結果を表2に示す。
表中数値は<101ならば、培養後の試験液0.1mLより菌が検出されないことを示す。
以上より、本発明のにおいては多価アルコールを加えることにより、防腐剤フリーで菌
の繁殖を抑える効果があることがわかり、防腐防黴に強い化粧料であることが確認された。
の繁殖を抑える効果があることがわかり、防腐防黴に強い化粧料であることが確認された。
なお、本発明の保湿化粧料の態様は任意であり、そのまま単品でも使用できるが、保湿化粧料には上記構成成分の他に、必要に応じ水や化粧料に配合される各種成分を配合することができる。例えば、油性成分、界面活性剤、高級アルコール、高分子、抽出液、シリコーン、保湿剤、薬剤、粉体、紫外線吸収剤などがある。
油性成分として、例えば、スクワラン、流動パラフィン、オレフィンオリゴマー、ホホバ油、マカデミアナッツ油、精製オリーブ油などの植物油、テトラ2 -エチルヘキサン酸ペンタエリストール、トリ2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、イソパルミチン酸オクチル、コハク酸2−エチルヘキシル、トリメチルヘキサノインなどの合成油、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、オレイン酸などの脂肪酸、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、ラウロイルサルコシンイソプロピルなどのアミノ酸系油などが挙げられる。
アニオン界面活性成分として、例えば、高級脂肪酸石けん、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アシルN−メチルタウリン塩、アルキルエーテールリン酸エステル塩、N−アシルアミノ酸塩等が挙げられる。
カチオン界面活性成分として、例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等のアルキルトリメチルアンモニウム塩、塩化ジステアリルジメチルアンモニウムなどのアルキル四級アンモニウム塩、塩化セチルピリジニウム等のアルキルピリジニウム塩等が挙げられる。
両性界面活性成分として、例えば、2-ウンデシル-N,N,N-(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)-2-イミダゾリンナトリウム、2-ココイル−2−イミタゾリニウムヒドロキサイド-1- カルボキシエチロキシ2 ナトリウム塩等の、イミダゾリン系両性界面活性剤、2-ヘプタデシル-N- カルボキシメチル-N- ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等のベタイン系界面活性剤等が挙げられる。
非イオン界面活性成分として、例えば、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油誘導体、ポリオキシエチレンステロール、ポリオキシエチレン水素添加ステロール、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル脂肪酸アミド等が挙げられる。
高級アルコール成分として、例えば、ラウリルアルコール、ミスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、イソステアリルアルコール、ヘキシルデカノール、オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、オレイルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコールなどが挙げられる
高分子成分として、例えば、キサンタンガム、ジェランガム、アラビアゴム、トラガカントガム、ガラクタン、グアーガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、クインスシード、デキストラン、プルラン、カゼイン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ゼラチンメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー等を挙げることができる。
抽出液成分として、例えば、カミツレエキス、パセリエキス、スイカズラエキス、コメエキス、コメヌカエキス、ホップエキス、オウバクエキス、ヨクイニンエキス、センブリエキス、メリロートエキス、バーチエキス、カンゾウエキス、シャクヤクエキス、サボンソウエキス、ヘチマエキス、トウガラシエキス、レモンエキス、ゲンチアナエキス、シソエキス、アロエエキス、ローズマリーエキス、セージエキス、タイムエキス、ユーカリエキス、茶エキス、海藻エキス、キューカンバーエキス、チョウジエキス、ニンジンエキス、マロニエエキス、ハマメリスエキス、クワエキス、チンピエキス、ピーカンナッツエキス、グレープフルーツエキス、シークワーサーエキス、パッションフルーツエキス、ビワエキス、ブドウエキス等の各種抽出成分が挙げられる。
シリコーン成分として、例えば、トリシロキサン、ジメチコン、シクロペンタシロキサン、ジフェニルジメチコン、ジフェニルシロキフェニルトリメチコン、アモジメチコン、アミノプロピルジメチコン、ステアロキシメチルポリシロキサン、シメチコン、ジメチコノール、メチルエーテルジメチコン、ブチルエーテルジメチコン、ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、(アクリル酸アルキル/ジメチコン)コポリマー、ポリメチルシルセスキオキサン、(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー等が挙げられる。
保湿成分として、例えば、プロピレングリコール、ジプロピレンブリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、ピロリドンカルボン酸塩、ジグリセリン等が挙げられる。
薬効成分として、例えば、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンEなどのビタミン類およびそれらの誘導体、グリチルリチン酸及びの誘導体、グリチルレチン酸及びの誘導体、アミノ酸、尿素などの各種塩、クレアチニン、CoQ10、アスタキサンチン、ポリフェノール、セラミドなどの成分が挙げられる。
粉体として、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、群青、酸化セリウム、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン、ベントナイト、クレー、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、含フッ素金雲母、合成タルク、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、チッ化ホウ素、オキシ塩化ビスマス、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化クロム、カラミン、炭酸マグネシウム、シリコーン粉末、シリコーン弾性粉末、及びこれらの複合体等の無機粉末;ポリウレタン粉末、セルロース粉末、ナイロン粉末、PMMA粉末、スターチ、ポリエチレン粉末、及びこれらの複合体等の有機粉末等が挙げられる。
紫外線吸収剤として、例えば、2‐ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン誘導体、パラアミノ安息香酸などのパラアミノ安息香酸誘導体、パラメトキシ桂皮酸オクチルなどのメトキシ桂皮酸誘導体、サリチル酸オクチル、サリチル酸フェニル等のサリチル酸誘導体、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、4−tert−ブチル−4’メトキシジベンゾイルメタン、ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
なお、本発明の保湿化粧料の用途は任意であり、精製水のほか前記化粧品成分で希釈すれば、化粧水、クリーム、乳液、サンケア製品、ボディケア製品、メーキャップ製品、ヘアケア製品、トイレタリー製品などに幅広く応用することができる。
使用性テスト
男女3名を被験者として使用性の評価を行った。本発明の保湿化粧料の実施例2、3としての美容液についてしっとりさ、なめらかさ、べたつきのなさ、さっぱりさ、清涼感についての使用性を評価した。本発明の実施例2、3としての美容液の配合成分と配合量および結果を表3に示す。表4には本発明の保湿化粧料(美容液)の配合を示す。
男女3名を被験者として使用性の評価を行った。本発明の保湿化粧料の実施例2、3としての美容液についてしっとりさ、なめらかさ、べたつきのなさ、さっぱりさ、清涼感についての使用性を評価した。本発明の実施例2、3としての美容液の配合成分と配合量および結果を表3に示す。表4には本発明の保湿化粧料(美容液)の配合を示す。
NMF成分は、セリン、グリシン、アラニン、アスパラギン酸、バリン、アルギニン、イソロイシン、ロイシン、グルタミン酸、プロリン、乳酸塩、クエン酸、ミネラル塩を含む30%水溶液である。
実施例2、3の美容液は、前記表3中の水相部(イ)および油相部(ロ)(可溶化部)を、それぞれ完全に溶解したのちに、(ロ)を(イ)に混合攪拌して作成した。
以上より、実施例2、3の美容液はしっとりとしたべたつきの少ない化粧料であった。
本発明の実施例4、5としてのクリームについてしっとりさ、なめらかさ、べたつきのなさ、のび、はり、についての使用性の評価をした。実施例4、5のクリームの配合成分と結果を次の表5に示す。表6には本発明組成物(美容液)の配合を示す。
実施例4、5のクリームは、前記表5中の水相部(イ)および油相部(ロ)をそれぞれ70℃に加熱し、完全に溶解したのちに、(ロ)を(イ)に混合し、攪拌機で攪拌する。乳化物を冷水にて30℃まで冷却し、作成した。
以上より、本発明の実施例4、5のクリームはしっとりとしたのびの良い化粧料であった。
有用性試験
本発明の前記実施例2の美容液につき、肌改善テストを実施した。実施方法は、被験者7名に、朝晩1日2回洗顔後に実施例2の美容液を4週間使用してもらい、角質水分、TEWL(経表皮水分蒸散量)、皮膚の弾力を測定した。
本発明の前記実施例2の美容液につき、肌改善テストを実施した。実施方法は、被験者7名に、朝晩1日2回洗顔後に実施例2の美容液を4週間使用してもらい、角質水分、TEWL(経表皮水分蒸散量)、皮膚の弾力を測定した。
試験内容:N=7、使用条件:朝晩2回塗布 、塗布部位:頬
使用機器:角質水分はCORNEOMETER
CM825を使用、TEWLはTEWAMETER TM300を使用、肌の弾力測定はCUTOMETER MPA580を使用(Courage+Khazaka Cologne Germany社製)
使用機器:角質水分はCORNEOMETER
CM825を使用、TEWLはTEWAMETER TM300を使用、肌の弾力測定はCUTOMETER MPA580を使用(Courage+Khazaka Cologne Germany社製)
角質水分測定
被験者の角質水分を測定した。図3は被験者7名の実施例2の美容液の使用前後の角質水分の平均値のグラフである。値が高いほど角質水分が多いことを示す。
被験者の角質水分を測定した。図3は被験者7名の実施例2の美容液の使用前後の角質水分の平均値のグラフである。値が高いほど角質水分が多いことを示す。
図3中、左側の棒状領域は美容液の使用前の、右側の棒状領域は美容液の使用後の値を示す。
TEWL測定
被験者のTEWL(経皮水分蒸散量)を測定した。図4は被験者7名の実施例2の美容液の使用前後のTEWLの平均値のグラフである。値が低いほど肌の水分の蒸散が少ないことを示す。
被験者のTEWL(経皮水分蒸散量)を測定した。図4は被験者7名の実施例2の美容液の使用前後のTEWLの平均値のグラフである。値が低いほど肌の水分の蒸散が少ないことを示す。
図4中、左側の棒状領域は美容液の使用前の、右側の棒状領域は美容液の使用後のTEWLを夫々示す。
図3、図4より、本発明の実施例2の美容液は、角質水分量を増加させ、肌の水分蒸散を減少させることから、保湿力が高いことが認められる。
(肌の粘弾性測定)
被験者の肌の弾力値を測定した。
被験者の肌の弾力値を測定した。
キュートメーターで、陰圧で2秒吸引した時の肌の伸びの値(Uf)と、吸引をやめた後の肌の戻りの値(Ua)を測定し、肌全体の弾力値(Ua/Uf)を算出した。肌の変形が少ない方が弾力があり、1に近づいた値がより弾力があることを示す。
図5は被験者7名の実施例2の美容液の使用前後の肌の弾力値の平均値のグラフである。
図5中、左側の棒状領域は本発明の実施例2の美容液の使用前における、右側の棒状領域は使用後における肌の弾力値の平均値を示す。
図5より、本発明を含む実施例2の美容液は、肌の弾力値を上げていることから、肌の粘弾性を上げる効果があることが認められる。
以上より、本発明は、肌の真皮成分のうち線維成分と基質成分を多く組み合わせることで、より高い保湿性と粘弾性改善効果を得ることができる化粧料である。さらに、多価アルコールを配合することで安全性の高い防腐剤フリーの化粧料を提供することができる。
Claims (1)
- 肌の真皮成分のうち、線維成分としてコラーゲン、エラスチン、基質成分としてヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、アセチルグルコサミンの組み合わせを1%〜15%含有し、安全性を高めるために多価アルコールを20〜50%配合し、防腐剤フリーとしたことを特徴とする保湿化粧料。
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