JP2011038777A - 圧力計測装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】耐腐食性合金からなり圧力流体が流通する管状部材2と、管状部材2の外周部に形成され、外周部2bよりも肉厚が薄くなるように管状部材2の軸方向に沿って平行に形成された平坦面からなる被検出部3と、被検出部3における圧力流体による歪みを検出する歪検出ゲージ5と、を有し、歪みを電気量に変換して0〜500MPaまでの圧力を計測するのに適した超高圧用の圧力計測装置1であって、管状部材2は、管状部材2の内周面2aと被検出部3との間に形成される最肉薄部の距離が1.0〜1.9mmとなるように形成された薄肉部4を備え、薄肉部4の歪みを検出するように被検出部3に歪検出ゲージ5が配設されている。
【選択図】図1
Description
このような事情から、ダイヤフラム式の圧力計測装置では、頻繁に配管を分解し、測定用導管内を洗浄する必要があるが、止まり穴であるため洗浄が困難であるという問題があった。
なお、これらの図において、説明の便宜上、歪検出ゲージや歪みの状態等は誇張して表現したものであり、限定的に理解されるものではない。
このため、例えば、超高圧(245MPa以上)に加圧した原料(スラリー、乳化液)を超高速(700m/sec)で噴射・衝突させることで、乳化・分散・表面改質処理を行うような湿式超微粒化装置に好適に適用できる。
管状部材2は、例えば、耐腐食性合金である析出硬化系ステンレス材で構成される。析出硬化系ステンレス材としては、SUS630が好適に適用でき、SUS630の物理的特性を表1に示す。表1に示すように、SUS630の降伏応力は、860MPaであり、耐食性と高強度とを兼ね備えている。
歪検出ゲージ5は、圧力流体による内圧pによる被検出部3における薄肉部4の周方向の歪みΔεを抵抗値の変化量として検出する機能を有し、半導体からなる半導体歪み検出素子や金属からなるいわゆる歪みゲージを使用することができる。
そして、例えば、歪検出ゲージ5で外部に設けられたブリッジ回路(不図示)を形成して、歪検出ゲージ5の抵抗値の変化を電気量の変化に換算して圧力流体の内圧pを検出する。
このようにして、圧力計測装置1で計測する圧力流体の内圧pによる使用圧力範囲(耐圧)に応じて、最適なアンプ、および歪み検出ゲージ5を選定することで、種々の圧力範囲に適した圧力計測装置1を構成することができる。
管状部材2の内周面2aには、流通する圧力流体による内圧pが管状部材2の径方向外側に向かって作用する。このため、管状部材2の薄肉部4には、図2(b)に示すように、内圧pによる外側(拡径方向)に膨らむように変形が生じ、被検出部3には、周方向(平坦面3aにおける径方向に沿う方向)に沿って歪みεが発生する。
このようにして、圧力流体の内圧p(MPa)による被検出部3における周方向の歪み量Δε(μ)を歪検出ゲージ5で検出することで、圧力流体の圧力(内圧p)を計測する。
このとき、従来のように1MPa程度の低い圧力を計測する場合には問題にならないが、圧力流体の内圧pが100〜500MPaのような超高圧を計測する場合には、内部応力σによる永久歪みが残留し、計測精度に悪影響を及ぼす一方、圧力流体による内圧pによる歪み量Δε(図2(b))が小さすぎると良好な計測精度が得られない結果となる。
このため、圧力計測装置1では必要な計測範囲内において、適切な歪み量Δεを設定することが必要とされる。
そして、最大内部応力σmaxの数値に関与する因子としては、図3(b)からも判断されるように、主として薄肉部4(図2(b))の形状であり、最肉薄部の距離δ(図2(b))、薄肉部4の軸方向長さL(図2(a))、および管状部材2の内径、外径のサイズであるが、内径および外径のサイズは、肉厚が2mm以上確保されていれば、最大内部応力σmaxに与える影響は少ないと考えられる。
図4に示すように、圧力流体の圧力が250MPaの場合には、最肉薄部の距離δ1〜δ5の5種類について、最大内部応力σmaxは、降伏応力である860MPa以内であるから、永久歪は生じない。
一方、圧力流体の圧力が500MPaの場合には、最肉薄部の距離がδ1においては永久歪みが生じる可能性があり耐久性の観点から好ましくないが、δ3〜δ5においては降伏応力である860MPa程度であるから、永久歪みおよび耐久性のいずれも問題がない。また、δ2は890MPa程度まで上昇しているが、局所的であるため永久歪みについては問題がなく、耐久性の観点から長期的な使用を除外すれば、許容範囲内であると考えられる。
図5に示すように、δ1=0.8125では、歪み量Δεが大きすぎるため、繰り返し応力による疲労などを考慮すると信頼性に不安がある。一方、δ5=2.43では、歪み量Δεが小さすぎて測定精度の観点から好適ではない。
また、図示は省略するがδ2〜δ4の3種類について、昇圧および降圧を連続して繰り返し負荷テストを行なって検証したが、残留歪みは確認されなかった。
図6(b)は、薄肉部4の軸方向の中央部(X=0)から横断面および縦断面で切断して、薄肉部4における軸方向長さL(9mm)の半分の長さについて(図6(a)参照)、軸方向の距離をX軸方向にとり、Z=0におけるZ軸方向の歪み量ΔεとX軸方向の距離(0〜4.5mm)との関係を示したものである。
かかる構成により、薄肉部4の軸方向の長さLにおける中央部付近の歪み量Δεの過大な増大を回避して、残留歪みを防止しながら、測定精度を確保することができる。
例えば、前記した実施形態においては、管状部材2の内径をφ3.5mm、外径をφ10mmとしたが、これに限定されるものではなく、計測する圧力範囲等を考慮して、外径をφ6〜20mmの範囲とし、内径をφ2〜6mmの範囲のように適宜変更して適用することができる。
2 管状部材
2a 内周面
2b 外周部
3 被検出部
3a 平坦面
4 薄肉部
5 歪検出ゲージ
p 内圧
δ 最肉薄部
Claims (4)
- 耐腐食性合金からなり圧力流体が流通する管状部材と、
この管状部材の外周部に形成され、前記外周部よりも肉厚が薄くなるように当該管状部材の軸方向に沿って平行に形成された平坦面からなる被検出部と、
この被検出部における前記圧力流体による歪みを検出する歪検出ゲージと、を有し、
前記歪みを電気量に変換して0〜500MPaまでの圧力を計測するのに適した超高圧用の圧力計測装置であって、
前記管状部材は、当該管状部材の内周面と前記被検出部との間に形成される最肉薄部の距離が1.0〜1.9mmとなるように形成された薄肉部を備え、
前記薄肉部の歪みを検出するように前記被検出部に前記歪検出ゲージが配設されていることを特徴とする圧力計測装置。 - 前記管状部材は、析出硬化系ステンレス材からなることを特徴とする請求項1に記載の圧力計測装置。
- 前記管状部材は、円環形状からなり、外径が6〜20mm、内径が2〜6mmであり、肉厚が2mm以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の圧力計測装置。
- 前記薄肉部の前記軸方向の長さは、前記管状部材の外径サイズ以下であることを特徴とする請求項3に記載の圧力計測装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009183390A JP2011038777A (ja) | 2009-08-06 | 2009-08-06 | 圧力計測装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009183390A JP2011038777A (ja) | 2009-08-06 | 2009-08-06 | 圧力計測装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2011038777A true JP2011038777A (ja) | 2011-02-24 |
Family
ID=43766722
Family Applications (1)
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JP (1) | JP2011038777A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02234035A (ja) * | 1989-03-08 | 1990-09-17 | Hitachi Constr Mach Co Ltd | 高圧用応力センサ |
JPH05149813A (ja) * | 1991-11-28 | 1993-06-15 | Kyowa Electron Instr Co Ltd | 高清浄度媒体圧力検出装置 |
JPH0714343U (ja) * | 1993-08-10 | 1995-03-10 | 三菱重工業株式会社 | 筒内圧力センサー |
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2009
- 2009-08-06 JP JP2009183390A patent/JP2011038777A/ja active Pending
Patent Citations (3)
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